下部殻及び上部殻を持つ携帯電話のように相対運動可能な機器部分を持つ機器
【課題】 携帯電話のように2つの機器部分から成る機器の開閉を制御する制御機構を簡単化する。
【解決手段】基盤又はけん盤部分(下部殻)及び表示部分(上部殻)のような相対運動可能な1つの機器部分を持つ携帯電話のような機器では、両方の機器部分が第1及び第2の安定な終端位置を互いにとることができ、制御機構が設けられて、少なくとも1つのばね部材を介して両方の機器部分を、任意の中間位置から一方又は他方の終端位置へ押しやる。特に簡単な制御機構を得るため、ばね部材が棒状又は板状の曲げばねとして形成されて、両方の機器部分の第1の機器部分に保持され、第2の機器部分に制御部材が少なくとも間接的に伝動結合されて、運動に応じてばね部材を撓ませかつ適当に緊張させる。
【解決手段】基盤又はけん盤部分(下部殻)及び表示部分(上部殻)のような相対運動可能な1つの機器部分を持つ携帯電話のような機器では、両方の機器部分が第1及び第2の安定な終端位置を互いにとることができ、制御機構が設けられて、少なくとも1つのばね部材を介して両方の機器部分を、任意の中間位置から一方又は他方の終端位置へ押しやる。特に簡単な制御機構を得るため、ばね部材が棒状又は板状の曲げばねとして形成されて、両方の機器部分の第1の機器部分に保持され、第2の機器部分に制御部材が少なくとも間接的に伝動結合されて、運動に応じてばね部材を撓ませかつ適当に緊張させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、相対運動可能な2つの機器部分を持つ機器であって、両方の機器部分が第1及び第2の安定な終端位置を互いにとることができ、制御機構が設けられて、少なくとも1つのばね部材を介して両方の機器部分を、任意の中間位置から一方又は他方の終端位置へ押しやるものに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、特に、下部殻及び大抵は蓋とも称される上部殻を持つ携帯電話を目指している。下部殻は、基盤部分として、大抵は機器の重要な電子装置及び一般にけん盤も収容し、上部殻は内側及び場合によっては外側にも表示面及び/又はけん盤及び/又は内方にけん盤を持っている。
【0003】
この場合実質的に3つの異なる形式即ち折り畳み形式、回転形式及び押出し又は滑り形式が区別される。
【0004】
機器の水平保持に関して、折り畳み形式では、蓋が水平軸線の周りに開閉揺動される。いわゆる折り畳みハンディは、現在非常に頻繁に見出される。この種のすぐれた代表はSiemens社の携帯電話CF62である。
【0005】
回転形式では、上部分と下部分が垂直軸線の周りに互いに回される。1つの位置で両方の機器部分が互いに重なる。下部分即ちハンディの裏側が90°回され、両方の機器部分が互いにほぼ十字状になると、下部分の見る側に、Siemens社の携帯電話SK65におけるように、完全なタイプライタけん盤が現れる。
【0006】
第3の種類の押出し形式では、上部殻が機器の縦方向に下部殻に対して直線状に押出される。この場合も不動作位置で両方の機器部分が互いに重なっている。上部殻を押出すことにより、例えば基盤部分にある機器けん盤が操作のため露出する。Siemens社の携帯電話SL65は、このいわゆる滑り形式の広く普及した機器である。
【0007】
すべての機器形式に特有なことは、その相対運動可能な機器部分が2つの顕著な終端位置を持ち、あらゆる中間位置が終端位置の間の移行部にすぎないことである。その結果利用者にとって、一方の終端位置から他方の終端位置への転換又は切換え(両方の使用位置)が「満足に」行われるようにせねばならない。利用者の選択後、一方又は他方の終端位置が確実に得られるようにする。即ち中間位置が生じてはならない。これは特に信頼できるものとして主観的に経験される触覚にとって重要である。なぜならば、これに関する快適な操作は、機器の高級に感じられる気分に寄与するからである。
【0008】
これらの理由から、例えば折り畳みハンディの継手軸は、両方の終端位置の一方へ可動機器部分のそのつどの移行が、ばねを持つ制御機構により促進されかつ保証されるように構成されかつ設計される。制御機構は、各中間位置が不安定であり、自動的には維持されないように設計されている。
【0009】
例えば米国特許出願公開第6,085,387号明細書が折り畳みハンディにおけるこのような制御機構の例を示している。折り畳み継手範囲に収容される制御装置は、固定された第1の異形断面制御ほぞと、これに対して回転運動可能に設けられる第2の異形断面制御ほぞとを含み、第2の制御ほぞはコイルばねの作用で第1の制御ほぞへ向かって予荷重をかけえられている。制御ほぞはその互いに当接する端面に制御面を持ち、両方の機器部分がばね力を受けて両方の終端位置の1つへ押しやられるように、これらの制御面が形成されかつ設けられている。制御ほぞにある制御面の異形断面構成のため、安定な中間位置がなくされている。
【0010】
この公知の種類の制御機構は信頼できるが、多くの部分から成り、従って費用がかかる。更にこの制御機構は、折り畳みハンディの比較的長くかつ直径の大きい継手にしか適していない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従って本発明の基礎になっている課題は、公知の種類の機器を制御機構に関して簡単化することである。更に本発明によれば、少なくとも2つの変位可能な機器部分を持つ機器の最初にあげた3つの形式のすべてにおいて原理的に使用可能な制御機構を提供するという目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は独立請求項1の特徴によりこの課題を解決し、従ってばね部材が棒状又は板状の曲げばねとして形成されて、両方の機器部分の第1の機器部分に保持され、第2の機器部分に制御部材が少なくとも間接的に伝動結合されて、運動に応じてばね部材を撓ませかつ適当に緊張させることを特徴としている。
【0013】
従って本発明の重要な核心は、最も簡単な場合制御機構が2つの部分のみを含み、即ち一方の機器部分にある曲げばねと他方の機器部分にある制御部材とを含んでいることである。従来技術に対する非常に著しい相違は、制御部材が直接に、別の素子を介することなくばねに作用するか又はばねの作用を受けることである。これは、大体において、制御機構がコイルばねでなく曲げばねを使用し、このばねに沿って例えば制御曲面が直接ころがり接触して動くことができることのよって達せられる。
【0014】
これにより本発明は、必要な部材の数を最小にすることによっても、著しい簡単化を行う。更に本発明は、このような制御機構を折り畳みハンディとは異なる機器にも使用するための前提条件を与える。
【0015】
本発明による原理の第1の構成によれば、少なくとも1つの曲げばねが両端を固定され、制御部材が曲げばねの実質的に中央に作用する。その際曲げばねが、付属する機器部分の曲げばね受入れ部に両端を差込まれるかはめられており、これが特に簡単な構造的及び実用に適した解決策を示す。
【0016】
制御部材がカム板として構成され、その周面が曲げばねに作用する制御曲面を持っているのが好ましい。
【0017】
1つの実施形態によれば、制御部材が、曲げばねの縦範囲に対して実質的に平行に延びる揺動軸線を持っている。
【0018】
曲げばねが、一方の機器部分に属する軸受台に締付けられ、この軸受台がなるべく同時に他方の機器部分に属する制御部材用の制御軸を支持していると、特に有利である。その際簡単なやり方で、軸受台が、曲げばねの端部をクリップばめするためのスリット付きスリーブ状受入れ部、及び制御軸の少なくとも1つの端部をクリップばめするための少なくとも1つのスリット付きスリーブ状の受入れ部を持つことができる。更に制御部材が制御軸と単一の材料で一体に構成されているようにすることができる。これらの特徴は制御機構を非常に簡単に構成する。即ちその組立ては、ねじ、鋲等のような特別の取付け手段を使用することなしに可能である。
【0019】
回転機器及び押出し機器に対して、本発明の別の構成に従って、制御部材が、曲げばねの縦範囲に対して直角特に垂直に延びる揺動軸線を持っていると有利である。制御部材の揺動軸線は、両方の機器部分が相対揺動可能な軸線と一致していることができる。
【0020】
更に有利に、制御部材が主要面を規定し、この主要面に少なくとも1つの曲げばねも設けられている。この配置のため、制御機構全体が非常に扁平に構成され、従って回転又は移動すべき2つの機器部分の間に最適に場所を節約して統合されることによって、特別な利点が生じる。
【0021】
これに関連して、互いに平行に間隔をおいて配置される2つの曲げばねが設けられ、これらの曲げばねの間で同じ面に制御部材が設けられていると、特に有利である。これにより、1つの曲げばねのみを設けるのとは異なり、実際上変わらない小さい形状で、ばね力を高めるか、又は弱いばねを使用することができる。更に制御部材と曲げばねとの接触が2つの対向する側で行われ、これが制御部材及び曲げばねの最適な負荷又は応力において有利に影響を及ぼす。
【0022】
回転形式の機器における制御機構のための本発明による原理の僅かな変更は、本発明を押出し機器又は滑り機器のためにも巧みに利用可能にする。それによれば、制御部材が付属する機器部分と、移動可能な機器部分の直線運動を他方の機器部分と結合される制御部材の回転運動に変換する案内片を介して結合されている。従って回転形式の機器用の制御機構とは異なり、巧みな展開により例えば簡単な案内棒として構成できる案内片しか付加的に必要とせず、この案内棒の両方の端部が付属する機器部分及び制御部材とそれぞれ揺動運動可能に差込み結合されている。
【0023】
全体として本発明は、機器部分の相対運動制御装置に関して最小の構造費という点ですぐれている複数部分の機器を使用可能にする。もちろんこの僅かな費用のため及びばね素子を曲げばねとして構成するため、装置が特に小さく構成され、このことは、特に携帯電話、ハンドヘルドコンピュータ、又はPDA、マイクロコンピュータ等のますます激しくなる小形化への要求のため特に重要である。
【0024】
添付図面に示されている実施例を参照して、本発明が以下に説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下の説明は携帯電話(ハンディ)に関するものであるが、本発明はこれに限定されていない。原則的に本発明は、機器が2つの特有の終端位置のそれぞれ1つを強制的にとるようにする時、2つの機器部分が互いに折り畳まれるか、回されるか又は移動せしめられる機器において使用される。
【0026】
図1は概略的にハンディ10しかも折り畳みハンディを示す。その主要な構成部分は、普通の取扱いに関して水平な軸線13の周りに相対揺動可能な第1の機器部分11及び第2の機器部分12である。図1は、開いた状態にある折り畳みハンディを示し、折り畳みハンディでは蓋とも称される第2の機器部分12が開かれている。これは2つの規定された終端位置又は使用位置の1つである。機器部分12を機器部分11上へ折り畳むと、蓋12が閉じ、第2の使用位置又は不動作位置が設定される。
【0027】
通常のように、第1の機器部分又は基盤部分11には、全体を14で示すけん盤及び主要な電子装置がある。第2の機器部分12又は蓋には例えば表示装置15が統合されている。
【0028】
図2に示す携帯電話は、比較的新しい種類のいわゆる回転ハンディである。ここで第1の機器部分11は、殆どすべての主要な電子部品、表示装置15、及び電話、メール又はその他の入力システムを操作する図示しない基本けん盤も含んでいる。第2の機器部分12は、完全な特にタイプライタけん盤14のキーを含んでいる。図2は開いた状態にある機器を示し、この状態で本来のハンディ11に加えてけん盤14に接近可能である。
【0029】
機器部分11が、例えば矢印16の方向に、垂直軸線17の周りに他方の機器部分12に対して又は他方の機器部分12の下へ回転されると、第2の作動位置又は正常位置が得られる。
【0030】
図3は、互いに位置を変化可能な機器部分を持つ現在普通の第3の種類の機器、しかも押出しハンディを示す。この携帯電話も、電気基本装置を含む第1の機器部分11と、14で示すけん盤と、第2の機器部分12としての蓋とを含み、この蓋は両方向矢印18の方向に第1の機器部分11に対して往復移動可能である。第2の機器部分12又は滑り蓋(スライダとも称される)は、一般に表示装置15と、ここには図示してないが例えば到来する呼びかけを受入れることができる基本けん盤とを含んでいる。図3は機器の開いた状態を示し、第2の機器部分12は押し開きにより下の機器部分にあるけん盤14を露出させている。
【0031】
図示しかつ説明したすべて3つの種類の機器では、それぞれ両方の使用位置のみを明白にとることが、快適と感じられる操作のために重要である。従って図1による折り畳みハンディは、図示したように開かれるか又は閉じられ、図2による回転ハンディは、正常位置又は図示したように全けん盤への接近を可能にする位置にあり、最後に図3による押出しハンディは、閉じた位置及びけん盤14へ接近可能な図示した第2の位置にあるようにする。
【0032】
従って中間位置が回避されるようにし、そのため本発明は原理的にばね機構を使用し、目標に向けた力が相対運動可能な機器部分の少なくとも1つへ及ぼされると、このばね機構が、図1による折り畳みハンディでは蓋12を、図2による回転ハンディではけん盤部分12を、また図3による押出しハンディでは蓋12を、それぞれ第1の機器部分に対して自動的に、一方又は他方の使用位置へ強制する。
【0033】
本発明は、これを、一方の機器部分にあるばね部材としての少なくとも1つの棒状又は板状の曲げばねと、他方の機器部分にあってばね部材と共同作用する制御部材とを使用して、簡単でこじんまりした非常に効果的なやり方で行う。
【0034】
図4〜9には、図1による折り畳みハンディにおいて使用される本発明の制御機構19の種々の位置が示されている。この制御機構19は、主要な要素として、曲げばね20及びこれと共同作用する制御部材21とを持っている。図示した実施例では、曲げばね20は棒状であり、例えばばね線の短縮部分から成っている。板ばねも本発明の意味における曲げばねなので、もちろん考慮することができる。
【0035】
曲げばね20は長く延びており、その両方の端部は23で示す軸受台の受入れ部22に受入れられている。受入れ部22はスリット24を持ち、従っていわばスリット付きスリーブを形成し、曲げばね20の端部を外からこれらのスリット付きスリーブへ簡単にクリップばめすることができる。更に後述する撓みの際ばね端部の間隔が短くなるので、曲げばね20の両方の端部は固定的に締付けられていない。実施例では、曲げばね20の両方の端部は、受入れ部22内で縦方向に自由度をもって浮動的に支持されている。
【0036】
更に軸受台23は、なるべく単一材料の一体構成で制御部材21を保持する制御軸25を支持している。例えば図1による折り畳みハンディでは、軸受台23は一体に運動可能に従って固定的に第1の機器部分11に結合されているものと想像される。従って第2の機器部分12である蓋は、図4〜6に示される連結ほぞ26に一体に運動可能に結合されている。制御部材21はカム板であり、その周面は制御曲面27を規定している。これは図7〜9から特によくわかる。
【0037】
制御軸25の図4〜6に示す右の端部は、スリット28のため外から接近可能な受入れ部としての軸受29へクリップばめされている。連結ほぞ26を持つ他方の端部が軸受台23の内側から軸受台23の30で示す開口を通して差込まれた後、このクリップばめが行われる。
【0038】
図4〜6に示す部分は、すべてプラスチック射出成形部品として構成することができる。しかし曲げばね20は一般に多分金属ばねであろう。
【0039】
図1による開かれた折り畳みハンディに相当する位置にある制御機構19を図4が示しているものと仮定すれば、次のことが明らかになる。
【0040】
蓋12を閉じると、この蓋が、連結ほぞ26との一体運動連結により、制御軸25従って制御機構19の制御部材としてのカム板21を、図5の矢印31の方向に連行し、その点で図5は中間位置を示す。そこから同じ向きに図6の矢印32の方向への引続く回転により、制御部材21は蓋の閉鎖位置へ移行する。
【0041】
図1による機器10の開いた位置に相当する図4において、制御部材21と曲げばね20が、あまり力を及ぼし合うことなく互いに接触している。同じことが、制御機構19の他の終端位置に相当する図6における折畳み蓋12の閉じた状態にも当てはまる。しかし(蓋が開かれている)図4又は(蓋が閉じられている)図6から始まって、蓋12がそれぞれ他の方向へ動かされると、制御軸25の回転運動と共に、制御部材21もそれに応じて回転運動する。制御部材の制御曲面27は上昇し、図5に明らかに示すように、曲げばね20を次第に強く撓ませる。これは、制御曲面27と曲げばね20との接触線が最高点に達するまで起こる。それが図5に示されている。対応する図8の断面図において、カム板21の制御曲面27が今やとがった隆起33で曲げばね22と接触していることがわかる。従ってこの位置で極めて不安定な状態が存在する。蓋を開放方向又は閉鎖方向にほんの少し突いても、蓋の瞬間的閉鎖又は開放が行われる。
【0042】
しかし一層よく理解するため指摘すべきことは、制御機構の説明のためにのみ重要なこの不安定な位置は、要するに偶然に特別に生じることがあるが、通常の作動では実際上生じない。
【0043】
図4及び6の制御機構位置に相当する機器部分11及び12の終端位置で、制御部材21が曲げばね20へ実際上力を及ぼさないことを説明した場合、注釈すべきことは、制御機構19のこれら両方の位置を、機器10の1つの特有な終端位置即ち蓋開放位置及び蓋閉鎖位置を援助により付加的に保証するためにも利用できることである。このため例えば制御曲面27に終端ストッパ及び/又は凹所が設けられ、終端位置で曲げばね20からこれらのストッパ及び/又は凹所に当接するか又は入り込んで、終端位置から出ることができるようにするため、制御機構19の側においても特定の力を費やして初めて、これらの終端位置を克服せねばならない。
【0044】
折り畳みハンディについて今まで説明した種類の制御機構19を僅かな変更で回転ハンディのためにどのように使用できるかを、図10〜14が示している。
【0045】
図10は、図2に開いて示されている機器の閉じた状態を非常に概略的に示している。34で、機器部分12にあって90°に限定する円弧スリット状リンクが示され、35で、機器部分11にあってこのリンクと共同作用するストッパピンが示されている。機器部分11には、その縦方向に向けられかつ互いに平行に、既に説明したような2つの曲げばね20がある(図12〜14及び図11参照)。曲げばね20のそれぞれ両方の端部は屈曲部36を持ち、これらの屈曲部により曲げばね20の端部が機器部分11に固定されている。少なくともそれぞれ1つの端部で、この機器部分11にある適当な受入れ部37が長穴として構成されて、曲げばね20が撓む際その端部36の短くなる間隔を考慮している。
【0046】
この実施例では、11で示す機器部分に曲げばね20が設けられているので、制御部材21は他方の機器部分12と相対回転しないように結合されている。
【0047】
図12〜14の実施例では、制御部材21は正方形輪郭を持つ薄い板として構成されている。従ってこの扁平断面の直方体の側面は制御面27を形成している。これらの図からわかるように、制御部材21及び両方の曲げばね20は同じ面にあり、機器部分11の基準面内にある。この配置は特に高さにおいて場所を節約する。
【0048】
図12〜14を見て、制御機構19の機能に関して、そこに示されている下の機器部分11に対して、垂直軸線17の周りに上の機器部分12を揺動させるものとすれば、それに応じて制御面27が一緒に回転する。両方の終端位置で制御部材21が、両方の曲げばね20に平らな面でほぼ平行に接するが、それぞれ1つの隅(例えば図12に38で示す隅)が曲げばね20へ達し、回転運動中に曲げばね20を次第に強く押し広げる。図13において最大ばね力が得られ、曲げばね20が制御部材21の鋭い隅36によってのみ接触せしめられるので、非常に不安定な状態が存在する。
【0049】
従ってこの回転ハンディでも、制御機構が第1の安定な位置(図12)から死点位置(図13)を経て第2の所定の位置(図14)へ又はその逆への制御を行うように、制御機構が構成されている。図13による望まれない不安定な中間位置において、ばね力が最大である。これは、いかなる場合にもばね力が、両方の機器部分11及び12を強制的に一方又は他方の所望の終端位置へ移行させる傾向のあることを意味している。
【0050】
さて本発明は、回転ハンディより説明したように、僅かな変更で制御機構を押出し又は滑りハンディでも使用できることを知った。このような制御機構が図15〜19に概略的に示されている。
【0051】
この場合特徴は、図15〜19に39で示す案内片である。簡単な実施例では、案内片39は案内棒であり、40で示すその一方の端部は揺動可能にただし縦方向に剛性的にかつ曲がらないように機器部分12に係留され(特に図15及び16参照)、その他方の端部41は垂直揺動軸線17から離れた所で制御部材21に係合している。
【0052】
曲げばね20の配置は、前述した回転ハンディの例と同じである。ここでも制御部材21は実質的に正方形板として構成され、その点で前述した実施形態の制御部材21と一致している。第1の相違は、案内片39が制御部材21に偏心して係合していることである。
【0053】
さて上の機器部分12が、下の機器部分11に対して、図15の位置から矢印44の方向へ動かされるものとすれば、案内片39は制御部材21の所で引張り、図17による初期位置から始まって矢印43(図18)の方向に制御部材21を回して、先の実施例の機能に従って、制御部材19の正方形板がその中心点42の周りに回され、同時に曲げばね20を押し広げ、従って図18に示す最大位置が得られるまで曲げばね20を緊張させる。この位置は、制御部材21の互いに対向する隅38が曲げばね20に作用することによって特徴づけられている。機器部分11に対して開いて押された機器部分12の終端位置で図19に示す第2の終端位置が得られる。
【0054】
図2及び図10〜14に示す実施例の別の特徴は、制御部材21の支持である。回転ハンディでは、制御部材21は機器部分11と相対回転しないように結合されている。押出しハンディの実施形態では、機器部分11及び12が回転しない。むしろ直線運動が行われる。その結果ここでは、制御部材21は、鉛直軸線17の周りの回転運動に関して、機器部分12から分離されねばならない。従ってここでは制御部材21は、回転又は揺動可能に機器部分11に支持されている。こうして42で示す回転中心を実体的に並軸受と考えることができる。
【0055】
従ってここでも、揺動可能な制御部材21は、機器10の一方の終端位置から他方の終端位置へ移行する際、死点位置を乗越えねばならず、この死点位置から曲げばね20の戻し力の作用で、制御部材21が自動的にかつ強制的にそれぞれの終端位置へ移行せしめられるように、配置がおこなわれている。
【0056】
指摘すべきことは、制御機構、少なくとも1つの曲げばね及び場合によっては案内片のように重要な機能部分が、その配置及び収容に実際上最もよく適している機器部分11又は12に付属せしめられることである。その点で、図面の説明により行った機器の上部殻又は下部殻に対する対応を限定的に解釈すべきではない。
【0057】
制御部材として図12〜19に示しかつ上述した正方形の板も、1例であるにすぎない。本発明の意味における制御部材は、明らかに記載した目的を得るのに適した形状を持つことができ、従って三角形又は他の多角形又は目的にかなった曲面を普通に理解される意味で持つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】 開かれた表示部分をもつ折り畳み形式の携帯電話の概略斜視図を示す。
【図2】 開放位置へ回された機器部分を持つ回転形式の携帯電話の概略斜視図を示す。
【図3】 押し開かれた表示部分を持つ押出し形式の携帯電話の概略斜視図を示す。
【図4】 図1による機器において使用される制御機構の第1の位置における斜視図を示す。
【図5】 図1による機器において使用される制御機構の第2の位置における斜視図を示す。
【図6】 図1による機器において使用される制御機構の第3の位置における斜視図を示す。
【図7】 図4に対応する位置にある制御機構の断面図を示す。
【図8】 図5に対応する位置にある制御機構の断面図を示す。
【図9】 図6に対応する位置にある制御機構の断面図を示す。
【図10】 図2による回転形式の機器の概略斜視図を第1の使用位置又は基本位置で示す。
【図11】 図10による機器を第2又は特別使用位置で示す。
【図12】 図2,10及び11に示す機器の制御機構の概略斜視図を図10による機器位置で示す。
【図13】 図2,10及び11に示す機器の制御機構を中間位置で示す。
【図14】 図2,10及び11に示す機器の制御機構の概略斜視図を図2及び11による機器位置で示す。
【図15】 図3による押出し形式の機器の概略斜視図を第1の使用位置で示す。
【図16】 図3による押出し形式の機器の概略斜視図を第2の使用位置で示す。
【図17】 図3,15及び16に示す機器の制御機構の概略図を図15による機器位置で示す。
【図18】 図3,15及び16に示す機器の制御機構を中間位置で示す。
【図19】 図3,15及び16に示す機器の制御機構の概略図を図3及び16による機器位置で示す。
【符号の説明】
【0059】
10 機器
11,12 機器部分
19 制御機構
20 ばね部材
21 制御部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、相対運動可能な2つの機器部分を持つ機器であって、両方の機器部分が第1及び第2の安定な終端位置を互いにとることができ、制御機構が設けられて、少なくとも1つのばね部材を介して両方の機器部分を、任意の中間位置から一方又は他方の終端位置へ押しやるものに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、特に、下部殻及び大抵は蓋とも称される上部殻を持つ携帯電話を目指している。下部殻は、基盤部分として、大抵は機器の重要な電子装置及び一般にけん盤も収容し、上部殻は内側及び場合によっては外側にも表示面及び/又はけん盤及び/又は内方にけん盤を持っている。
【0003】
この場合実質的に3つの異なる形式即ち折り畳み形式、回転形式及び押出し又は滑り形式が区別される。
【0004】
機器の水平保持に関して、折り畳み形式では、蓋が水平軸線の周りに開閉揺動される。いわゆる折り畳みハンディは、現在非常に頻繁に見出される。この種のすぐれた代表はSiemens社の携帯電話CF62である。
【0005】
回転形式では、上部分と下部分が垂直軸線の周りに互いに回される。1つの位置で両方の機器部分が互いに重なる。下部分即ちハンディの裏側が90°回され、両方の機器部分が互いにほぼ十字状になると、下部分の見る側に、Siemens社の携帯電話SK65におけるように、完全なタイプライタけん盤が現れる。
【0006】
第3の種類の押出し形式では、上部殻が機器の縦方向に下部殻に対して直線状に押出される。この場合も不動作位置で両方の機器部分が互いに重なっている。上部殻を押出すことにより、例えば基盤部分にある機器けん盤が操作のため露出する。Siemens社の携帯電話SL65は、このいわゆる滑り形式の広く普及した機器である。
【0007】
すべての機器形式に特有なことは、その相対運動可能な機器部分が2つの顕著な終端位置を持ち、あらゆる中間位置が終端位置の間の移行部にすぎないことである。その結果利用者にとって、一方の終端位置から他方の終端位置への転換又は切換え(両方の使用位置)が「満足に」行われるようにせねばならない。利用者の選択後、一方又は他方の終端位置が確実に得られるようにする。即ち中間位置が生じてはならない。これは特に信頼できるものとして主観的に経験される触覚にとって重要である。なぜならば、これに関する快適な操作は、機器の高級に感じられる気分に寄与するからである。
【0008】
これらの理由から、例えば折り畳みハンディの継手軸は、両方の終端位置の一方へ可動機器部分のそのつどの移行が、ばねを持つ制御機構により促進されかつ保証されるように構成されかつ設計される。制御機構は、各中間位置が不安定であり、自動的には維持されないように設計されている。
【0009】
例えば米国特許出願公開第6,085,387号明細書が折り畳みハンディにおけるこのような制御機構の例を示している。折り畳み継手範囲に収容される制御装置は、固定された第1の異形断面制御ほぞと、これに対して回転運動可能に設けられる第2の異形断面制御ほぞとを含み、第2の制御ほぞはコイルばねの作用で第1の制御ほぞへ向かって予荷重をかけえられている。制御ほぞはその互いに当接する端面に制御面を持ち、両方の機器部分がばね力を受けて両方の終端位置の1つへ押しやられるように、これらの制御面が形成されかつ設けられている。制御ほぞにある制御面の異形断面構成のため、安定な中間位置がなくされている。
【0010】
この公知の種類の制御機構は信頼できるが、多くの部分から成り、従って費用がかかる。更にこの制御機構は、折り畳みハンディの比較的長くかつ直径の大きい継手にしか適していない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従って本発明の基礎になっている課題は、公知の種類の機器を制御機構に関して簡単化することである。更に本発明によれば、少なくとも2つの変位可能な機器部分を持つ機器の最初にあげた3つの形式のすべてにおいて原理的に使用可能な制御機構を提供するという目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は独立請求項1の特徴によりこの課題を解決し、従ってばね部材が棒状又は板状の曲げばねとして形成されて、両方の機器部分の第1の機器部分に保持され、第2の機器部分に制御部材が少なくとも間接的に伝動結合されて、運動に応じてばね部材を撓ませかつ適当に緊張させることを特徴としている。
【0013】
従って本発明の重要な核心は、最も簡単な場合制御機構が2つの部分のみを含み、即ち一方の機器部分にある曲げばねと他方の機器部分にある制御部材とを含んでいることである。従来技術に対する非常に著しい相違は、制御部材が直接に、別の素子を介することなくばねに作用するか又はばねの作用を受けることである。これは、大体において、制御機構がコイルばねでなく曲げばねを使用し、このばねに沿って例えば制御曲面が直接ころがり接触して動くことができることのよって達せられる。
【0014】
これにより本発明は、必要な部材の数を最小にすることによっても、著しい簡単化を行う。更に本発明は、このような制御機構を折り畳みハンディとは異なる機器にも使用するための前提条件を与える。
【0015】
本発明による原理の第1の構成によれば、少なくとも1つの曲げばねが両端を固定され、制御部材が曲げばねの実質的に中央に作用する。その際曲げばねが、付属する機器部分の曲げばね受入れ部に両端を差込まれるかはめられており、これが特に簡単な構造的及び実用に適した解決策を示す。
【0016】
制御部材がカム板として構成され、その周面が曲げばねに作用する制御曲面を持っているのが好ましい。
【0017】
1つの実施形態によれば、制御部材が、曲げばねの縦範囲に対して実質的に平行に延びる揺動軸線を持っている。
【0018】
曲げばねが、一方の機器部分に属する軸受台に締付けられ、この軸受台がなるべく同時に他方の機器部分に属する制御部材用の制御軸を支持していると、特に有利である。その際簡単なやり方で、軸受台が、曲げばねの端部をクリップばめするためのスリット付きスリーブ状受入れ部、及び制御軸の少なくとも1つの端部をクリップばめするための少なくとも1つのスリット付きスリーブ状の受入れ部を持つことができる。更に制御部材が制御軸と単一の材料で一体に構成されているようにすることができる。これらの特徴は制御機構を非常に簡単に構成する。即ちその組立ては、ねじ、鋲等のような特別の取付け手段を使用することなしに可能である。
【0019】
回転機器及び押出し機器に対して、本発明の別の構成に従って、制御部材が、曲げばねの縦範囲に対して直角特に垂直に延びる揺動軸線を持っていると有利である。制御部材の揺動軸線は、両方の機器部分が相対揺動可能な軸線と一致していることができる。
【0020】
更に有利に、制御部材が主要面を規定し、この主要面に少なくとも1つの曲げばねも設けられている。この配置のため、制御機構全体が非常に扁平に構成され、従って回転又は移動すべき2つの機器部分の間に最適に場所を節約して統合されることによって、特別な利点が生じる。
【0021】
これに関連して、互いに平行に間隔をおいて配置される2つの曲げばねが設けられ、これらの曲げばねの間で同じ面に制御部材が設けられていると、特に有利である。これにより、1つの曲げばねのみを設けるのとは異なり、実際上変わらない小さい形状で、ばね力を高めるか、又は弱いばねを使用することができる。更に制御部材と曲げばねとの接触が2つの対向する側で行われ、これが制御部材及び曲げばねの最適な負荷又は応力において有利に影響を及ぼす。
【0022】
回転形式の機器における制御機構のための本発明による原理の僅かな変更は、本発明を押出し機器又は滑り機器のためにも巧みに利用可能にする。それによれば、制御部材が付属する機器部分と、移動可能な機器部分の直線運動を他方の機器部分と結合される制御部材の回転運動に変換する案内片を介して結合されている。従って回転形式の機器用の制御機構とは異なり、巧みな展開により例えば簡単な案内棒として構成できる案内片しか付加的に必要とせず、この案内棒の両方の端部が付属する機器部分及び制御部材とそれぞれ揺動運動可能に差込み結合されている。
【0023】
全体として本発明は、機器部分の相対運動制御装置に関して最小の構造費という点ですぐれている複数部分の機器を使用可能にする。もちろんこの僅かな費用のため及びばね素子を曲げばねとして構成するため、装置が特に小さく構成され、このことは、特に携帯電話、ハンドヘルドコンピュータ、又はPDA、マイクロコンピュータ等のますます激しくなる小形化への要求のため特に重要である。
【0024】
添付図面に示されている実施例を参照して、本発明が以下に説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下の説明は携帯電話(ハンディ)に関するものであるが、本発明はこれに限定されていない。原則的に本発明は、機器が2つの特有の終端位置のそれぞれ1つを強制的にとるようにする時、2つの機器部分が互いに折り畳まれるか、回されるか又は移動せしめられる機器において使用される。
【0026】
図1は概略的にハンディ10しかも折り畳みハンディを示す。その主要な構成部分は、普通の取扱いに関して水平な軸線13の周りに相対揺動可能な第1の機器部分11及び第2の機器部分12である。図1は、開いた状態にある折り畳みハンディを示し、折り畳みハンディでは蓋とも称される第2の機器部分12が開かれている。これは2つの規定された終端位置又は使用位置の1つである。機器部分12を機器部分11上へ折り畳むと、蓋12が閉じ、第2の使用位置又は不動作位置が設定される。
【0027】
通常のように、第1の機器部分又は基盤部分11には、全体を14で示すけん盤及び主要な電子装置がある。第2の機器部分12又は蓋には例えば表示装置15が統合されている。
【0028】
図2に示す携帯電話は、比較的新しい種類のいわゆる回転ハンディである。ここで第1の機器部分11は、殆どすべての主要な電子部品、表示装置15、及び電話、メール又はその他の入力システムを操作する図示しない基本けん盤も含んでいる。第2の機器部分12は、完全な特にタイプライタけん盤14のキーを含んでいる。図2は開いた状態にある機器を示し、この状態で本来のハンディ11に加えてけん盤14に接近可能である。
【0029】
機器部分11が、例えば矢印16の方向に、垂直軸線17の周りに他方の機器部分12に対して又は他方の機器部分12の下へ回転されると、第2の作動位置又は正常位置が得られる。
【0030】
図3は、互いに位置を変化可能な機器部分を持つ現在普通の第3の種類の機器、しかも押出しハンディを示す。この携帯電話も、電気基本装置を含む第1の機器部分11と、14で示すけん盤と、第2の機器部分12としての蓋とを含み、この蓋は両方向矢印18の方向に第1の機器部分11に対して往復移動可能である。第2の機器部分12又は滑り蓋(スライダとも称される)は、一般に表示装置15と、ここには図示してないが例えば到来する呼びかけを受入れることができる基本けん盤とを含んでいる。図3は機器の開いた状態を示し、第2の機器部分12は押し開きにより下の機器部分にあるけん盤14を露出させている。
【0031】
図示しかつ説明したすべて3つの種類の機器では、それぞれ両方の使用位置のみを明白にとることが、快適と感じられる操作のために重要である。従って図1による折り畳みハンディは、図示したように開かれるか又は閉じられ、図2による回転ハンディは、正常位置又は図示したように全けん盤への接近を可能にする位置にあり、最後に図3による押出しハンディは、閉じた位置及びけん盤14へ接近可能な図示した第2の位置にあるようにする。
【0032】
従って中間位置が回避されるようにし、そのため本発明は原理的にばね機構を使用し、目標に向けた力が相対運動可能な機器部分の少なくとも1つへ及ぼされると、このばね機構が、図1による折り畳みハンディでは蓋12を、図2による回転ハンディではけん盤部分12を、また図3による押出しハンディでは蓋12を、それぞれ第1の機器部分に対して自動的に、一方又は他方の使用位置へ強制する。
【0033】
本発明は、これを、一方の機器部分にあるばね部材としての少なくとも1つの棒状又は板状の曲げばねと、他方の機器部分にあってばね部材と共同作用する制御部材とを使用して、簡単でこじんまりした非常に効果的なやり方で行う。
【0034】
図4〜9には、図1による折り畳みハンディにおいて使用される本発明の制御機構19の種々の位置が示されている。この制御機構19は、主要な要素として、曲げばね20及びこれと共同作用する制御部材21とを持っている。図示した実施例では、曲げばね20は棒状であり、例えばばね線の短縮部分から成っている。板ばねも本発明の意味における曲げばねなので、もちろん考慮することができる。
【0035】
曲げばね20は長く延びており、その両方の端部は23で示す軸受台の受入れ部22に受入れられている。受入れ部22はスリット24を持ち、従っていわばスリット付きスリーブを形成し、曲げばね20の端部を外からこれらのスリット付きスリーブへ簡単にクリップばめすることができる。更に後述する撓みの際ばね端部の間隔が短くなるので、曲げばね20の両方の端部は固定的に締付けられていない。実施例では、曲げばね20の両方の端部は、受入れ部22内で縦方向に自由度をもって浮動的に支持されている。
【0036】
更に軸受台23は、なるべく単一材料の一体構成で制御部材21を保持する制御軸25を支持している。例えば図1による折り畳みハンディでは、軸受台23は一体に運動可能に従って固定的に第1の機器部分11に結合されているものと想像される。従って第2の機器部分12である蓋は、図4〜6に示される連結ほぞ26に一体に運動可能に結合されている。制御部材21はカム板であり、その周面は制御曲面27を規定している。これは図7〜9から特によくわかる。
【0037】
制御軸25の図4〜6に示す右の端部は、スリット28のため外から接近可能な受入れ部としての軸受29へクリップばめされている。連結ほぞ26を持つ他方の端部が軸受台23の内側から軸受台23の30で示す開口を通して差込まれた後、このクリップばめが行われる。
【0038】
図4〜6に示す部分は、すべてプラスチック射出成形部品として構成することができる。しかし曲げばね20は一般に多分金属ばねであろう。
【0039】
図1による開かれた折り畳みハンディに相当する位置にある制御機構19を図4が示しているものと仮定すれば、次のことが明らかになる。
【0040】
蓋12を閉じると、この蓋が、連結ほぞ26との一体運動連結により、制御軸25従って制御機構19の制御部材としてのカム板21を、図5の矢印31の方向に連行し、その点で図5は中間位置を示す。そこから同じ向きに図6の矢印32の方向への引続く回転により、制御部材21は蓋の閉鎖位置へ移行する。
【0041】
図1による機器10の開いた位置に相当する図4において、制御部材21と曲げばね20が、あまり力を及ぼし合うことなく互いに接触している。同じことが、制御機構19の他の終端位置に相当する図6における折畳み蓋12の閉じた状態にも当てはまる。しかし(蓋が開かれている)図4又は(蓋が閉じられている)図6から始まって、蓋12がそれぞれ他の方向へ動かされると、制御軸25の回転運動と共に、制御部材21もそれに応じて回転運動する。制御部材の制御曲面27は上昇し、図5に明らかに示すように、曲げばね20を次第に強く撓ませる。これは、制御曲面27と曲げばね20との接触線が最高点に達するまで起こる。それが図5に示されている。対応する図8の断面図において、カム板21の制御曲面27が今やとがった隆起33で曲げばね22と接触していることがわかる。従ってこの位置で極めて不安定な状態が存在する。蓋を開放方向又は閉鎖方向にほんの少し突いても、蓋の瞬間的閉鎖又は開放が行われる。
【0042】
しかし一層よく理解するため指摘すべきことは、制御機構の説明のためにのみ重要なこの不安定な位置は、要するに偶然に特別に生じることがあるが、通常の作動では実際上生じない。
【0043】
図4及び6の制御機構位置に相当する機器部分11及び12の終端位置で、制御部材21が曲げばね20へ実際上力を及ぼさないことを説明した場合、注釈すべきことは、制御機構19のこれら両方の位置を、機器10の1つの特有な終端位置即ち蓋開放位置及び蓋閉鎖位置を援助により付加的に保証するためにも利用できることである。このため例えば制御曲面27に終端ストッパ及び/又は凹所が設けられ、終端位置で曲げばね20からこれらのストッパ及び/又は凹所に当接するか又は入り込んで、終端位置から出ることができるようにするため、制御機構19の側においても特定の力を費やして初めて、これらの終端位置を克服せねばならない。
【0044】
折り畳みハンディについて今まで説明した種類の制御機構19を僅かな変更で回転ハンディのためにどのように使用できるかを、図10〜14が示している。
【0045】
図10は、図2に開いて示されている機器の閉じた状態を非常に概略的に示している。34で、機器部分12にあって90°に限定する円弧スリット状リンクが示され、35で、機器部分11にあってこのリンクと共同作用するストッパピンが示されている。機器部分11には、その縦方向に向けられかつ互いに平行に、既に説明したような2つの曲げばね20がある(図12〜14及び図11参照)。曲げばね20のそれぞれ両方の端部は屈曲部36を持ち、これらの屈曲部により曲げばね20の端部が機器部分11に固定されている。少なくともそれぞれ1つの端部で、この機器部分11にある適当な受入れ部37が長穴として構成されて、曲げばね20が撓む際その端部36の短くなる間隔を考慮している。
【0046】
この実施例では、11で示す機器部分に曲げばね20が設けられているので、制御部材21は他方の機器部分12と相対回転しないように結合されている。
【0047】
図12〜14の実施例では、制御部材21は正方形輪郭を持つ薄い板として構成されている。従ってこの扁平断面の直方体の側面は制御面27を形成している。これらの図からわかるように、制御部材21及び両方の曲げばね20は同じ面にあり、機器部分11の基準面内にある。この配置は特に高さにおいて場所を節約する。
【0048】
図12〜14を見て、制御機構19の機能に関して、そこに示されている下の機器部分11に対して、垂直軸線17の周りに上の機器部分12を揺動させるものとすれば、それに応じて制御面27が一緒に回転する。両方の終端位置で制御部材21が、両方の曲げばね20に平らな面でほぼ平行に接するが、それぞれ1つの隅(例えば図12に38で示す隅)が曲げばね20へ達し、回転運動中に曲げばね20を次第に強く押し広げる。図13において最大ばね力が得られ、曲げばね20が制御部材21の鋭い隅36によってのみ接触せしめられるので、非常に不安定な状態が存在する。
【0049】
従ってこの回転ハンディでも、制御機構が第1の安定な位置(図12)から死点位置(図13)を経て第2の所定の位置(図14)へ又はその逆への制御を行うように、制御機構が構成されている。図13による望まれない不安定な中間位置において、ばね力が最大である。これは、いかなる場合にもばね力が、両方の機器部分11及び12を強制的に一方又は他方の所望の終端位置へ移行させる傾向のあることを意味している。
【0050】
さて本発明は、回転ハンディより説明したように、僅かな変更で制御機構を押出し又は滑りハンディでも使用できることを知った。このような制御機構が図15〜19に概略的に示されている。
【0051】
この場合特徴は、図15〜19に39で示す案内片である。簡単な実施例では、案内片39は案内棒であり、40で示すその一方の端部は揺動可能にただし縦方向に剛性的にかつ曲がらないように機器部分12に係留され(特に図15及び16参照)、その他方の端部41は垂直揺動軸線17から離れた所で制御部材21に係合している。
【0052】
曲げばね20の配置は、前述した回転ハンディの例と同じである。ここでも制御部材21は実質的に正方形板として構成され、その点で前述した実施形態の制御部材21と一致している。第1の相違は、案内片39が制御部材21に偏心して係合していることである。
【0053】
さて上の機器部分12が、下の機器部分11に対して、図15の位置から矢印44の方向へ動かされるものとすれば、案内片39は制御部材21の所で引張り、図17による初期位置から始まって矢印43(図18)の方向に制御部材21を回して、先の実施例の機能に従って、制御部材19の正方形板がその中心点42の周りに回され、同時に曲げばね20を押し広げ、従って図18に示す最大位置が得られるまで曲げばね20を緊張させる。この位置は、制御部材21の互いに対向する隅38が曲げばね20に作用することによって特徴づけられている。機器部分11に対して開いて押された機器部分12の終端位置で図19に示す第2の終端位置が得られる。
【0054】
図2及び図10〜14に示す実施例の別の特徴は、制御部材21の支持である。回転ハンディでは、制御部材21は機器部分11と相対回転しないように結合されている。押出しハンディの実施形態では、機器部分11及び12が回転しない。むしろ直線運動が行われる。その結果ここでは、制御部材21は、鉛直軸線17の周りの回転運動に関して、機器部分12から分離されねばならない。従ってここでは制御部材21は、回転又は揺動可能に機器部分11に支持されている。こうして42で示す回転中心を実体的に並軸受と考えることができる。
【0055】
従ってここでも、揺動可能な制御部材21は、機器10の一方の終端位置から他方の終端位置へ移行する際、死点位置を乗越えねばならず、この死点位置から曲げばね20の戻し力の作用で、制御部材21が自動的にかつ強制的にそれぞれの終端位置へ移行せしめられるように、配置がおこなわれている。
【0056】
指摘すべきことは、制御機構、少なくとも1つの曲げばね及び場合によっては案内片のように重要な機能部分が、その配置及び収容に実際上最もよく適している機器部分11又は12に付属せしめられることである。その点で、図面の説明により行った機器の上部殻又は下部殻に対する対応を限定的に解釈すべきではない。
【0057】
制御部材として図12〜19に示しかつ上述した正方形の板も、1例であるにすぎない。本発明の意味における制御部材は、明らかに記載した目的を得るのに適した形状を持つことができ、従って三角形又は他の多角形又は目的にかなった曲面を普通に理解される意味で持つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】 開かれた表示部分をもつ折り畳み形式の携帯電話の概略斜視図を示す。
【図2】 開放位置へ回された機器部分を持つ回転形式の携帯電話の概略斜視図を示す。
【図3】 押し開かれた表示部分を持つ押出し形式の携帯電話の概略斜視図を示す。
【図4】 図1による機器において使用される制御機構の第1の位置における斜視図を示す。
【図5】 図1による機器において使用される制御機構の第2の位置における斜視図を示す。
【図6】 図1による機器において使用される制御機構の第3の位置における斜視図を示す。
【図7】 図4に対応する位置にある制御機構の断面図を示す。
【図8】 図5に対応する位置にある制御機構の断面図を示す。
【図9】 図6に対応する位置にある制御機構の断面図を示す。
【図10】 図2による回転形式の機器の概略斜視図を第1の使用位置又は基本位置で示す。
【図11】 図10による機器を第2又は特別使用位置で示す。
【図12】 図2,10及び11に示す機器の制御機構の概略斜視図を図10による機器位置で示す。
【図13】 図2,10及び11に示す機器の制御機構を中間位置で示す。
【図14】 図2,10及び11に示す機器の制御機構の概略斜視図を図2及び11による機器位置で示す。
【図15】 図3による押出し形式の機器の概略斜視図を第1の使用位置で示す。
【図16】 図3による押出し形式の機器の概略斜視図を第2の使用位置で示す。
【図17】 図3,15及び16に示す機器の制御機構の概略図を図15による機器位置で示す。
【図18】 図3,15及び16に示す機器の制御機構を中間位置で示す。
【図19】 図3,15及び16に示す機器の制御機構の概略図を図3及び16による機器位置で示す。
【符号の説明】
【0059】
10 機器
11,12 機器部分
19 制御機構
20 ばね部材
21 制御部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
相対運動可能な2つの機器部分(11,12)を持つ機器(10)であって、両方の機器部分(11,12)が第1及び第2の安定な終端位置を互いにとることができ、制御機構(19)が設けられて、少なくとも1つのばね部材(20)を介して両方の機器部分(11,12)を、任意の中間位置から一方又は他方の終端位置へ押しやるものにおいて、ばね部材(20)が棒状又は板状の曲げばねとして形成されて、両方の機器部分(11,12)の第1の機器部分(11)に保持され、第2の機器部分(12)に制御部材(21)が少なくとも間接的に伝動結合されて、運動に応じてばね部材(20)を撓ませかつ適当に緊張させることを特徴とする、機器。
【請求項2】
少なくとも1つの曲げばね(20)が両端を固定され、制御部材(21)が曲げばね(20)の実質的に中央に作用することを特徴とする、請求項1に記載の機器。
【請求項3】
少なくとも1つの曲げばね(20)が、付属する機器部分の曲げばね受入れ部(22)に両端を差込まれるかはめられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の機器。
【請求項4】
制御部材(21)がカム板として構成され、その周面が曲げばね(20)に作用する制御曲面(27)を持っていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の機器。
【請求項5】
制御部材(21)が、曲げばね(20)の縦範囲に対して実質的に平行に延びる揺動軸線を持っていることを特徴とする、請求項2〜4の1つに記載の機器。
【請求項6】
制御部材(21)が、曲げばね(20)の縦範囲に対して直角に延びる揺動軸線を持っていることを特徴とする、請求項2〜4の1つに記載の機器。
【請求項7】
制御部材(21)の揺動軸線が、両方の機器部分(11,12)が相対揺動可能な軸線(13;17)と一致していることを特徴とする、請求項5又は6に記載の機器。
【請求項8】
曲げばね(20)が、一方の機器部分に属する軸受台(23)に締付けられ、この軸受台(23)が同時に他方の機器部分に属する制御部材(21)用の制御軸(25)を支持していることを特徴とする、請求項7に記載の機器。
【請求項9】
軸受台(23)が、曲げばね(20)の端部をクリップばめするためのスリット付きスリーブ状受入れ部(22)を持っていることを特徴とする、請求項8に記載の機器。
【請求項10】
軸受台(23)が、制御軸(25)の少なくとも1つの端部をクリップばめするための少なくとも1つのスリット付きスリーブ状の受入れ部(29)を持っていることを特徴とする、請求項8又は9に記載の機器。
【請求項11】
制御部材(21)が制御軸(25)と単一の材料で一体に構成されていることを特徴とする、請求項8〜10の1つに記載の機器。
【請求項12】
制御部材(21)が主要面を規定し、この主要面に少なくとも1つの曲げばね(20)も設けられていることを特徴とする、請求項6に記載の機器。
【請求項13】
互いに平行に間隔をおいて配置される2つの曲げばね(20)が設けられ、これらの曲げばねの間で同じ面に制御部材(21)が設けられていることを特徴とする、請求項1〜12の1つに記載の機器。
【請求項14】
制御部材(21)が付属する機器部分(12)と、機器部分の直線運動を制御部材(21)の回転運動に変換する案内片(39)を介して結合され、制御部材(21)が、他方の機器部分(11)に回転又は揺動可能に設けられるか又は支持されていることを特徴とする、請求項1〜13の1つに記載の機器。
【請求項15】
案内片(39)が案内棒であり、この案内棒の両方の端部(40,41)が付属する機器部分(12)及び制御部材(21)とそれぞれ揺動運動可能に差込み結合されていることを特徴とする、請求項14に記載の機器。
【請求項1】
相対運動可能な2つの機器部分(11,12)を持つ機器(10)であって、両方の機器部分(11,12)が第1及び第2の安定な終端位置を互いにとることができ、制御機構(19)が設けられて、少なくとも1つのばね部材(20)を介して両方の機器部分(11,12)を、任意の中間位置から一方又は他方の終端位置へ押しやるものにおいて、ばね部材(20)が棒状又は板状の曲げばねとして形成されて、両方の機器部分(11,12)の第1の機器部分(11)に保持され、第2の機器部分(12)に制御部材(21)が少なくとも間接的に伝動結合されて、運動に応じてばね部材(20)を撓ませかつ適当に緊張させることを特徴とする、機器。
【請求項2】
少なくとも1つの曲げばね(20)が両端を固定され、制御部材(21)が曲げばね(20)の実質的に中央に作用することを特徴とする、請求項1に記載の機器。
【請求項3】
少なくとも1つの曲げばね(20)が、付属する機器部分の曲げばね受入れ部(22)に両端を差込まれるかはめられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の機器。
【請求項4】
制御部材(21)がカム板として構成され、その周面が曲げばね(20)に作用する制御曲面(27)を持っていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の機器。
【請求項5】
制御部材(21)が、曲げばね(20)の縦範囲に対して実質的に平行に延びる揺動軸線を持っていることを特徴とする、請求項2〜4の1つに記載の機器。
【請求項6】
制御部材(21)が、曲げばね(20)の縦範囲に対して直角に延びる揺動軸線を持っていることを特徴とする、請求項2〜4の1つに記載の機器。
【請求項7】
制御部材(21)の揺動軸線が、両方の機器部分(11,12)が相対揺動可能な軸線(13;17)と一致していることを特徴とする、請求項5又は6に記載の機器。
【請求項8】
曲げばね(20)が、一方の機器部分に属する軸受台(23)に締付けられ、この軸受台(23)が同時に他方の機器部分に属する制御部材(21)用の制御軸(25)を支持していることを特徴とする、請求項7に記載の機器。
【請求項9】
軸受台(23)が、曲げばね(20)の端部をクリップばめするためのスリット付きスリーブ状受入れ部(22)を持っていることを特徴とする、請求項8に記載の機器。
【請求項10】
軸受台(23)が、制御軸(25)の少なくとも1つの端部をクリップばめするための少なくとも1つのスリット付きスリーブ状の受入れ部(29)を持っていることを特徴とする、請求項8又は9に記載の機器。
【請求項11】
制御部材(21)が制御軸(25)と単一の材料で一体に構成されていることを特徴とする、請求項8〜10の1つに記載の機器。
【請求項12】
制御部材(21)が主要面を規定し、この主要面に少なくとも1つの曲げばね(20)も設けられていることを特徴とする、請求項6に記載の機器。
【請求項13】
互いに平行に間隔をおいて配置される2つの曲げばね(20)が設けられ、これらの曲げばねの間で同じ面に制御部材(21)が設けられていることを特徴とする、請求項1〜12の1つに記載の機器。
【請求項14】
制御部材(21)が付属する機器部分(12)と、機器部分の直線運動を制御部材(21)の回転運動に変換する案内片(39)を介して結合され、制御部材(21)が、他方の機器部分(11)に回転又は揺動可能に設けられるか又は支持されていることを特徴とする、請求項1〜13の1つに記載の機器。
【請求項15】
案内片(39)が案内棒であり、この案内棒の両方の端部(40,41)が付属する機器部分(12)及び制御部材(21)とそれぞれ揺動運動可能に差込み結合されていることを特徴とする、請求項14に記載の機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2006−177555(P2006−177555A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−358232(P2005−358232)
【出願日】平成17年11月15日(2005.11.15)
【出願人】(592049070)ルンベルク・コネクト・ゲゼルシヤフト・ミット,ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンデイトゲゼルシヤフト (5)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年11月15日(2005.11.15)
【出願人】(592049070)ルンベルク・コネクト・ゲゼルシヤフト・ミット,ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンデイトゲゼルシヤフト (5)
【Fターム(参考)】
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