説明

中性子ノイズを抑制したイオン検出システム

【課題】イオン検出システムにおいて、中性子ノイズを抑制することである。
【解決手段】イオン検出システムは、イオンビーム長手方向軸線3.2に沿ってイオンビームを生成する質量分析器3.6を含む。場生成装置3.3は、前記イオンビーム長手方向軸線3.2から離れるようにイオンビーム内のイオンの方向を変更する場を生成する。変換ダイノードは、変換ダイノード表面3.7上にイオン衝突領域3.4を含む。変換ダイノードの軸3.5は、イオン衝突領域3.4を通り、前記変換ダイノード表面3.7と垂直な軸であるが、イオンビーム長手方向軸線3.2と交差しないように前記イオンビーム長手方向軸線3.2からオフセットされる。電子倍増管3.8は、前記変換ダイノード表面3.7に対するイオンの衝突によって生成される二次荷電粒子を前記変換ダイノードから受け取る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イオン検出システムに係り、特に、中性子ノイズを抑制したイオン検出システムに関する。
【背景技術】
【0002】
質量分析計内の業界標準のイオン検出器の多くは、高圧変換ダイノードを搭載して、イオン検出能力、特に、高分子量のイオンを検出する能力を向上させている。四重極質量フィルタなどの質量分析器から出たイオンは高圧変換ダイノードに向けて投射されるため、前記イオンと前記ダイノードとの衝突によってダイノードの表面から二次荷電粒子が放射される。このような二次荷電粒子は、ダイノードから弾かれて、電子倍増管(たとえば、連続チャンネル構造または離散ダイノード構造)の入力ポートに向かって集まり、次の信号処理に応じた電気パルスを生成する。追加のイオン光学レンズを設けて、質量分析器からのイオン回収を改善してもよい。
【0003】
質量分析計において、変換ダイノードは、ダイノード表面のイオン衝突領域の対称軸が、質量分析器のイオン出口開口の軸と交差する位置に設けられる。質量フィルタから出てきたイオンの中に、イオン化過程で生成される長寿命中性子、励起中性子、または準安定中性子が存在すると、変換ダイノードの高い電圧の影響でノイズ信号が生成される。準安定中性子、たとえば、励起ヘリウム原子などは、分子背景ガスをイオン化したり、あるいは、変換ダイノードの高い電圧の影響によって中性子自身がイオンに変化したりする可能性がある。このようなイオンは、その後ダイノード表面に突き当たる。この作用は望ましくない電気信号を生成して、イオン検出器の信号対雑音比を低下させ、更にはその感度も低下させる。
【0004】
質量分析器のイオン出口に小さい開口を配して、中性子ノイズを削減することもできるが、この方法では、質量分析器から出てくるイオンも制限されるため、イオンの回収率が低下する。したがって、この方法での感度の改善は十分なものとはいえない。
【0005】
イオン検出器は、たとえば、四重極、イオントラップ、または扇形磁場式の質量分析計における重要な構成要素の1つである。イオン検出器には、連続チャンネルまたは離散ダイノードいずれかのタイプの電子倍増管が利用され続けている。イオン検出器には、信号対雑音比や感度が高いことが強く求められる。業界標準の構成では、一般に、高圧変換ダイノードを利用して、イオン回収およびイオン検出の能力を改善している。この点は、高分子質量により、ダイノードの表面との高エネルギ衝突のおかげでより多くの二次荷電粒子を生成できる用途に特にあてはまる。検出器の感度を向上させる試みでは、変換ダイノードと同じ高さになるように電子倍増管にバイアスをかけることも可能であるが、この手法は実用的でないことが判明している。
【0006】
一般に、質量分析計、たとえば、図1に示す四重極タイプのものなどは、イオン源1.1、質量分析器1.2、およびイオン検出器1.10を含む。変換ダイノード1.7は、イオン衝突点1.9の中心を通り、ダイノード衝突面1.8と垂直な軸が、質量分析器1.2から出たイオンビームの長手方向軸線1.6と交差するように配設される。すなわち、変換ダイノード領域1.9および電子倍増管1.11の入力ポートと同一線上に並ぶこの軸は、質量分析器から出たイオンビームの長手方向軸線1.6と交差する。開口部を有する出力プレート1.3を用いて、イオン処理量を最大限まで引き上げてもよい。質量分析器1.2は追加のイオン光学要素1.4を備えても、あるいは備えていなくてもよいが、この質量分析器1.2から出たイオンは、前記ダイノード衝突面1.8に投射されて、二次荷電粒子を生成する。生成された粒子は、ダイノードからはじかれて、電子倍増管1.11の入力側に集まる。電子倍増化過程が終了すると、電気信号が生成される。
【0007】
図2に、イオン源2.1と、質量分析器2.2と、イオン検出器2.8と、を含む、従来のイオントラップタイプの質量分析計を示す。変換ダイノード2.4は、イオン衝突点2.6の中心を通り、ダイノード衝突面2.5と垂直な軸が、質量分析器2.2から出たイオンビームの長手方向軸線2.3と交差するように配設される。すなわち、変換ダイノード領域2.6および電子倍増管2.9の入力ポートと同一線上に並ぶ軸2.7は、質量分析器から出たイオンビームの長手方向軸線2.3と交差する。質量分析器2.2は追加のイオン光学要素を備えても、あるいは備えていなくてもよいが、この質量分析器2.2から出たイオンは、前記ダイノード衝突面2.5に投射されて、二次荷電粒子を生成する。生成された粒子はダイノードからはじかれて、電子倍増管2.9の入力側に集まる。電子倍増化過程が終了すると、電気信号が生成される。
【0008】
【特許文献1】米国特許第6,545,271号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
準安定ヘリウムなどの励起中性子は、イオン化過程で生成され得るものである。このような中性子が質量分析器のイオン出口に存在すると、中性子ノイズが生じる。高エネルギの準安定中性子は、分子背景ガスをイオン化する可能性があることに加え、高電圧や高電界の影響でイオンに変化する可能性もあると考えられている。このようなイオンは、変換ダイノードの表面に強く引き寄せられて、好ましくない二次荷電粒子を産出する。この現象は、質量スペクトル内に中性子ノイズをもたらす。図1のイオン検出器は、開口部の小さいイオン光学レンズアセンブリ1.4を備えることで、変換ダイノード領域に入る中性子流を抑制している。同検出器は、また、変換ダイノード囲壁に後部開口穴1.5を備えることで準安定ヘリウムなどの中性子に逃げ道を提供する。これら2つの特性は、中性子ノイズを低減する方法を提供する一方で、レンズ開口部が絞られるためにイオン収集効率が低下するという欠点を持つ。
【0010】
したがって、中性子ノイズが抑制されると共に、イオン検出感度が改善されたイオン検出器が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係るイオン検出システムは、イオンビーム長手方向軸線に沿ってイオンビームを生成する質量分析器と、前記イオンビーム長手方向軸線から離れるようにイオンビーム内のイオンの方向を変更する場を生成する場生成装置と、変換ダイノード表面にイオン衝突領域を含む変換ダイノードであって、変換ダイノードの軸は、前記変換ダイノード表面に垂直で、前記イオン衝突領域を通ると共に、前記イオンビーム長手方向軸線と交差しないように、該イオンビーム長手方向軸線からオフセットされている変換ダイノードと、前記変換ダイノード表面に対するイオンの衝突に応じて生成される二次荷電粒子を前記変換ダイオードから受け取る電子倍増管と、を含むことを特徴とする。
【0012】
本発明に係るイオン検出システムにおいて、前記場生成装置は、磁界、電界、または磁界と電界の組み合わせを生成することを特徴とする。
【0013】
本発明に係るイオン検出システムにおいて、前記場は電界であり、前記場生成装置は前記電界を生み出す荷電ロッドを含むことを特徴とする。
【0014】
本発明に係るイオン検出システムにおいて、前記場は磁界であり、前記場生成装置は、前記イオンビームの片側にそれぞれ配置される一組の磁気要素を含み、前記磁気要素は互いに逆の磁気極性を持つことを特徴とする。
【0015】
本発明に係るイオン検出システムにおいて、前記磁気要素は永久磁石であることを特徴とする。
【0016】
本発明に係るイオン検出システムにおいて、前記磁気要素は電磁石であることを特徴とする。
【0017】
本発明に係るイオン検出システムにおいて、前記変換ダイノードの廻りに導電シールドを更に含み、前記導電シールドは、前記イオンビームからイオンを受け取るイオン入口開口と、前記変換ダイノードから二次荷電粒子を受け取るイオン出口開口と、を含むことを特徴とする。
【0018】
本発明に係るイオン検出システムにおいて、前記シールドは、アース、または電気的にバイアスされることを特徴とする。
【0019】
本発明に係るイオン検出システムにおいて、前記イオンビーム長手方向軸線に沿って配設される光学レンズアセンブリを更に含むことを特徴とする。
【0020】
本発明に係るイオン検出システムにおいて、当該イオン検出システムは、四重極タイプの質量分析計の一部であることを特徴とする。
【0021】
本発明に係るイオン検出システムにおいて、当該イオン検出システムは、イオントラップタイプの質量分析計の一部であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
上記のように本発明に係るイオン検出システムによれば、中性子ノイズを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の一実施形態によれば、イオン検出システムは、イオンビーム長手方向軸線に沿ってイオンビームを生成する質量分析器を含む。場生成装置は、イオンビーム長手方向軸線から離れるようにイオンビーム内のイオンの方向を変える場を生成する。変換ダイノードは、変換ダイノード表面上にイオン衝突領域を含む。変換ダイノードの軸は、イオン衝突領域を通り、変換ダイノード表面と垂直な軸であるが、イオンビーム長手方向軸線と交差しないように該イオンビーム長手方向軸線からオフセットされる。電子倍増管は、変換ダイノード表面とイオンとの衝突に応じて生成された二次荷電粒子を変換ダイノードから受け取る。
【0024】
図3に、中性子ノイズを抑制するためのイオン光学構造を示す。変換ダイノードは、該変換ダイノードのイオン衝突領域3.4の中心を通り、ダイノード衝突面3.7と垂直な変換ダイノード軸3.5が、四重極質量分析器3.6のイオン吐出ビームの長手方向軸線3.2と交差しないように配置される。すなわち、変換ダイノード領域3.4および電子倍増管3.8の入力ポートと同一線上に並ぶ軸3.5は、質量分析器3.6から出たイオンビームの長手方向軸線3.2と交差しない。
【0025】
図3の実施形態において、質量分析器3.6から出たイオンの軌道は屈曲されて、変換ダイノードのイオン衝突領域に投射される。このようなイオンビームの方向変えを実現するため、導電曲げロッド3.3という形で、場生成装置を、イオンビームの軸3.2に隣接して配置する。導電曲げロッド3.3は、測定する荷電イオンの極性に応じて、負または正にバイアスされ、荷電ロッドとしての機能を有している。導電曲げロッド3.3の場が静電的にイオンを引き寄せるため、ロッド長手方向の軸の廻りでイオンの軌道が曲がる。このイオン軌道は、次いで、変換ダイノードの強力な電界により、変換ダイノードのイオン衝突領域3.4に向かって下方に曲げられる。イオンと変換ダイノードの衝突後に生成される二次荷電粒子は、前記ダイノードからはじかれて、電気パルスを生成する電子倍増管3.8に集められる。追加のイオン光学要素、たとえば、レンズや積層レンズ3.1などをイオン出口開口3.9の下流側に設けて、イオン回収能力を極限まで引き上げてもよい。ここでは、イオンビームの曲げにより、高エネルギ中性子が変換ダイノードに直接進入することがなくなるため、準安定中性子を排除する目的でレンズ開口サイズを規制する必要はない。この構造は、準安定中性子が変換ダイノードからの高電圧に直接晒される機会を減らすことで、中性子ノイズを削減する。
【0026】
変換ダイノードシールド4.6を有する他の構成を図4に示す。変換ダイノードシールド4.6は、一般に導体で形成され、アースされた状態で変換ダイノードを囲う。他の実施形態において、シールド4.6は電気的にバイアスされる。本構造の他の構成部品は、図3に示すものと同様であり、図3と同じ参照番号を付して示した。本構成は、質量分析器3.6のイオン出口開口3.9から直接出現する準安定中性子の高電界への暴露を抑制すると共に、チャンバ壁面と衝突して跳ね返ってくる励起中性子に対する変換ダイノードの暴露を制限する。
【0027】
変換ダイノードシールド4.6は、シールドの円筒外壁に形成されたイオン入口開口4.1を持つ。イオン出口開口4.2は、円筒形のシールド4.6の密閉端壁面に配置される。円筒形のシールドの他端は、変換ダイノードを受け容れるために開いている。前述した円筒形の形状は一例として示したものであり、シールド4.6に他の形状を用いてもよいことは理解されるであろう。円筒形のシールド4.6は、その垂直軸を中心に回転でき、この回転により、シールドのイオン入口開口4.1の軸4.5を回転させて、イオンビームの長手方向軸線3.2に対する前記軸4.5の角度を大きく、あるいは小さくできる。
【0028】
図3を参照しながら説明したように、質量分析器3.6から出たイオンの軌道は折り曲げられて、変換ダイノードのイオン衝突領域3.4に投射される。図4の実施形態では、図3を参照して説明したような導電曲げロッド3.3を用いる。
【0029】
図5に、磁界の存在がもたらすイオン軌道の曲折を示す。この磁界は、電圧が印加される複数のソレノイド式コイル5.3の形で設けられた電磁石によって生成される。本構造の他の構成要素は、図3および図4に示したものと同様であり、同じ参照符号を用いて示した。各ソレノイド5.3は、イオンビームと対向する極性がそれぞれ逆になるように制御されて、イオンビームと交差する磁界を形成する。この磁界の向きは、各コイルに印加する電流を反転させて、任意に180度逆向きにできる。これにより、ユーザは、一方の極性、または他方の極性のイオンを選択的に変換ダイノードに向かわせることができる。他の実施形態において、前記磁界は、逆の極性がイオンビームと対向するように並置された永久磁石によって生成される。また、本発明の他の実施形態は、イオン軌道の曲げを生じる電界、磁界、あるいはこれら2つの組み合わせを利用することを含む。
【0030】
本発明の各実施形態は、ダイノード表面上のイオンとダイノードの衝突領域の中心の法線方向の軸が、質量分析器のイオン出口軸と交差しないように変換ダイノードを配置することによって、準安定中性子ノイズの問題を克服する。このように、変換ダイノードからの高い場または高い電圧に直接準安定中性子が晒されることを防ぐことで、準安定中性子ノイズを抑制する。変換ダイノードに加え、一般に、アースされた金属であるシールドを前記ダイノードの廻りに設けて、準安定中性子の間接的暴露を削減してもよい。これにより、中性子ノイズが更に削減されるが、これは、シールドを設けることで、質量分析器の廻りの各種構成要素と衝突した後で、跳ね返って変換ダイノードの配置領域に向かい、ついには変換ダイノード領域に進入する準安定中性子が抑制されるためである。準安定中性子は、壁面と十分に衝突した後で、ノイズの潜在的原因とならないように脱励起されてよい。
【0031】
質量分析器からのイオンは、1)適切に設計された1つまたは複数の導体から生じる電界、2)成形磁性体から生じる磁界、3)ソレノイドにより形成される磁界、または4)電界と磁界の両方の組み合わせによってもたらされるイオン軌道の曲げ効果を利用して、変換ダイノードに投射される。変換ダイノード表面において、二次荷電粒子が生成され、前記表面と反発して、連続チャンネルタイプまたは離散ダイノードタイプの電子倍増管の入力領域に集まる。電子倍増管が電気パルスを形成した後、この信号は、電子倍増管の出力側から出て、次の信号処理を行う電気回路に送り込まれる。
【0032】
例示した実施形態を参照しながら本発明について説明してきたが、本発明の基本的な範囲を逸脱することなく、各種の変更を行うことができ、各種要素をその同等物と入れ替えられることは、当業者であれば理解されるであろう。したがって、本発明は、ここに開示した、本発明を実施する特定の実施形態に制限されるものではなく、添付の請求項の範囲に入るあらゆる実施形態を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】四重極質量分析器を採用する従来のイオン検出器を示す図である。
【図2】イオントラップ質量分析器を採用する従来のイオン検出器を示す図である。
【図3】本発明の1実施形態に係るイオン光学構成を示す図である。
【図4】本発明の別の実施形態に係るイオン光学構成を示す図である。
【図5】本発明のまた別の実施形態に係るイオン光学構成を示す図である。
【符号の説明】
【0034】
3.1 積層レンズ、3.2 長手方向軸線、3.3 導電曲げロッド、3.4 イオン衝突領域、3.5 軸、3.6 四重極質量分析器、3.7 ダイノード衝突面、3.8 電子倍増管、3.9 イオン出口開口、4.1 イオン入口開口、4.6 変換ダイノードシールド。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イオンビーム長手方向軸線に沿ってイオンビームを生成する質量分析器と、
前記イオンビーム長手方向軸線から離れるようにイオンビーム内のイオンの方向を変更する場を生成する場生成装置と、
変換ダイノード表面にイオン衝突領域を含む変換ダイノードであって、変換ダイノードの軸は、前記変換ダイノード表面に垂直で、前記イオン衝突領域を通ると共に、前記イオンビーム長手方向軸線と交差しないように、該イオンビーム長手方向軸線からオフセットされている変換ダイノードと、
前記変換ダイノード表面に対するイオンの衝突に応じて生成される二次荷電粒子を前記変換ダイオードから受け取る電子倍増管と、
を含むことを特徴とするイオン検出システム。
【請求項2】
請求項1に記載のイオン検出システムであって、
前記場生成装置は、磁界、電界、または磁界と電界の組み合わせを生成することを特徴とするイオン検出システム。
【請求項3】
請求項2に記載のイオン検出システムであって、
前記場は電界であり、前記場生成装置は前記電界を生み出す荷電ロッドを含むことを特徴とするイオン検出システム。
【請求項4】
請求項2に記載のイオン検出システムであって、
前記場は磁界であり、前記場生成装置は、前記イオンビームの片側にそれぞれ配置される一組の磁気要素を含み、前記磁気要素は互いに逆の磁気極性を持つことを特徴とするイオン検出システム。
【請求項5】
請求項4に記載のイオン検出システムであって、
前記磁気要素は永久磁石であることを特徴とするイオン検出システム。
【請求項6】
請求項4に記載のイオン検出システムであって、
前記磁気要素は電磁石であることを特徴とするイオン検出システム。
【請求項7】
請求項1に記載のイオン検出システムであって、
前記変換ダイノードの廻りに導電シールドを更に含み、前記導電シールドは、前記イオンビームからイオンを受け取るイオン入口開口と、前記変換ダイノードから二次荷電粒子を受け取るイオン出口開口と、を含むことを特徴とするイオン検出システム。
【請求項8】
請求項7に記載のイオン検出システムであって、
前記シールドは、アース、または電気的にバイアスされることを特徴とするイオン検出システム。
【請求項9】
請求項1に記載のイオン検出システムであって、
前記イオンビーム長手方向軸線に沿って配設される光学レンズアセンブリを更に含むことを特徴とするイオン検出システム。
【請求項10】
請求項1に記載のイオン検出システムであって、
当該イオン検出システムは、四重極タイプの質量分析計の一部であることを特徴とするイオン検出システム。
【請求項11】
請求項1に記載のイオン検出システムであって、
当該イオン検出システムは、イオントラップタイプの質量分析計の一部であることを特徴とするイオン検出システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−258179(P2007−258179A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−73916(P2007−73916)
【出願日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願人】(505191892)アイ・ティー・ティー・マニュファクチャリング・エンタープライジズ・インコーポレイテッド (4)
【氏名又は名称原語表記】ITT MANUFACTURING ENTERPRISES, INC.
【Fターム(参考)】