中空壁面用アンカー
もろい材料で作られた中空壁面(W)に取り付けるためのアンカー(910)が、アンカーを長手軸(A)の周囲で回転するために、かつアンカー(910)を壁面(W)に徐々に係合するために、回転式工具(B)により係合されるようになっている近位端部(918)を備えている。アンカー(910)は、アンカー(910)が回転する場合壁面に切り込むようになっている遠位端部(912)と、近位端部(918)及び遠位端部(912)との間のシャンク(920)とを含んでいる。シャンク(920)が少なくとも一つの延伸可能なレグ(924)を含んでいて、レグは、アンカー(910)を壁面(W)に取り付けるためにアンカー(910)が回転される場合収縮位置にあって、レグは、アンカー(910)が壁面に取り付けられると壁面(W)の裏面から遠位に位置している。アンカー(910)が壁面(W)にしっかりと係合するおねじ(922)を含んでおり、アンカーは内部にねじ山付き留め具(B)、例えばねじがアンカー(910)に導入されていて、従ってレグ(924)の遠位において螺合的に係合するようになっていて、ねじ山付き金具(B)の十分な回転は遠位端部(912)を近位端部(918)へ向けて引き込み、従ってレグ(924)が横方向の延伸位置に移動することができ、壁面(W)の見えない表面に係合するようになっている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁面アンカーに関する。詳しくは、特にもろい材料例えばプラスターボード、石こう等で作られた中空壁面に使用する自己穴あけ式アンカーに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1−3各々がアンカーを開示していて、そのアンカーは、もろい材料で作られた壁面にねじ込まれ、そしてアンカーの円筒状ボデーに沿って巻かれた深いねじ山と谷との間、かつねじ山の近位端部と壁面の前面に埋め込まれるアンカーのフランジ付き端部との間に圧縮されているもろい材料により壁面に保持されている。続いて、工作物はねじ留め具により壁面に留められていて、そのねじ留め具はアンカーの見える端面にねじ込まれ、そして工作物をアンカーのフランジ付き端部とねじ留め具のヘッドとの間に保持する。
【0003】
特許文献4に開示されているトグルボルトは公知なものである。一般に自己穴あけ式トグルアンカーは、ドリル部材及びトグル部材を含んでいる。穴あけ部材が壁面を貫通する穴を加工するようになっていて、トグル部材は引き込み位置において、穴あけ部材に沿って軸方向に延伸しており、従ってアンカー全体が壁面の長手方向に挿入され、トグル部材は完全に壁面背後に位置している。トグル部材がねじ山付き開口部を形成していて、その開口部はトグル部材を横断して延伸し、そしてトグル部材の引き込み位置において、ドリル部材に直交し、かつ壁面に穴あけ加工される際にアンカーの長手方向に直交する軸を有している。第二ステップにおいて、ねじはアンカーに回転的に挿入され、そしてある点において、ねじの先端がトグル部材に係合し、延伸位置に旋回しており、トグル部材はドリル部材とアンカーの公称方向とに直角延伸する。ねじのヘッドは、壁面の前面又はアンカーのヘッドに接触すると、長手方向に移動しなくなっていて、ねじのさらなる回転がトグル部材をしっかりと壁面に接触するまで、ねじのヘッドへ向けて、従って壁面の裏面に向けて並進的に引き込むようになっていて、従ってアンカーが壁面に固定される。代りに、穴あけ用チップがトグル部材に備えられてもよくて、そのような場合、前述のドリル部材はアンカーヘッドに固定的に垂れ下がっていて、穴あけ作用は行なわない状態にある。そのような構造は、アンカーが二つのコンポーネント(例えばドリル部材及びトグル部材)を必要とし、かつ一体に組立てねばならないので、コストのかかるものとなっている。
【0004】
【特許文献1】米国特許第4601625号明細書
【特許文献2】米国特許第5234299号明細書
【特許文献3】米国特許第5529449号明細書
【特許文献4】米国特許第6435789号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、例えばアンカーに係合された細長い留め具を介して物品を壁面に取り付けることができるように、中空壁面にしっかりと取り付けられるようになっている改善したアンカーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明において、中空壁面に取り付けるためのアンカーが提供されていて;該アンカーを長手軸の周囲で回転するために、かつ該アンカーを壁面に徐々に係合するために、回転式工具により係合されるようになっている近位端部と、該アンカーが回転する場合該壁面に切り込むようになっている遠位端部と、該近位端部及び該遠位端部との間のシャンクとを具備するアンカーにおいて:
該シャンクが少なくとも一つの延伸可能なレグを含んでいて、該レグは、該アンカーを該壁面に取り付けるために該アンカーが回転される場合収縮位置にあって、該レグは、該アンカーが該壁面に取り付けられると該壁面の裏面から遠位に位置していて、該アンカーがおねじを含んでおり、該アンカーは内部にねじ山付き留め具を受容し、かつ該レグの遠位において該ねじ山付き金具に螺合的に係合するようになっていて、該ねじ山付き金具の十分な回転は該遠位端部を該近位端部へ向けて引き込み、従って該レグが横方向の延伸位置に移動することができるようになっている。
【0007】
本発明において、ねじ山付き留め具とアンカーとを備えている、中空壁面に取り付けるためのアンカーアセンブリが提供されていて;
該アンカーが、該アンカーを長手軸の周囲で回転するために、かつ該アンカーを壁面に徐々に係合するために、回転式工具により係合されるようになっている近位端部と、該アンカーが回転する場合該壁面に切り込むようになっている遠位端部と、該近位端部及び該遠位端部との間のシャンクとを具備していて;
該シャンクが少なくとも一つの延伸可能なレグを含んでいて、該レグは、該アンカーを該壁面に取り付けるために該アンカーが回転される場合収縮位置にあって、該レグは、該アンカーが該壁面に取り付けられると該壁面の裏面から遠位に位置していて、該アンカーがおねじを含んでおり、該アンカーは内部にねじ山付き留め具を受容し、かつ該レグの遠位において該ねじ山付き金具に螺合的に係合するようになっていて、該ねじ山付き金具の十分な回転は該遠位端部を該近位端部へ向けて引き込み、従って該レグが横方向の延伸位置に移動することができるようになっている。
【0008】
本発明において、中空壁面に取り付けるためのアンカーが提供されていて;該アンカーを長手軸の周囲で回転するために、かつ該アンカーを壁面に徐々に係合するために、回転式工具により係合されるようになっている近位端部と、遠位端部と、該近位端部及び該遠位端部との間のシャンクとを具備するアンカーにおいて:
該シャンクが少なくとも一つの延伸可能な手段を含んでいて、該延伸可能な手段は、該アンカーを該壁面に取り付けるために該アンカーが回転される場合収縮位置にあって、該アンカーがおねじを含んでおり、該アンカーは内部にねじ山付き留め具を受容し、かつ該延伸可能な手段の遠位において該ねじ山付き金具に螺合的に係合するようになっていて、該ねじ山付き金具の十分な回転は該遠位端部を該近位端部へ向けて引き込み、従って該延伸可能な手段が該壁面の背後で横方向の延伸位置に移動することができるようになっている。
【0009】
さらに本発明において、アンカーを中空壁面に取り付ける方法が提供されていて、該方法が:
a)おねじを含んでいて、さらに近位端部、遠位端部、及び該近位端部と該遠位端部との間のシャンクを有している中空のアンカーを準備する段階と;
b)該アンカーを壁面に取り付ける段階と;
c)留め金具を該アンカーの中へ回転駆動する段階であって、該留め金具が該遠位端部に係合し、かつ該留め金具が該アンカーの中で並進的に前進できなくなると該遠位端部を該近位端部へ向けて引き込み、従って該シャンクを該壁面の背後で横方向に延伸するように変形するようになっている、留め金具を該アンカーの中へ回転駆動する段階と;を含んでいる。
【0010】
さらに本発明において中空壁面に適合するようになっている中空のアンカーにめねじを形成する方法が提供されていて、該方法が:
a)おねじを有しているコアーピンを準備する段階と;
b)少なくともコアーピンの一部がプラスチックにより囲まれるようにアンカーを該コアーピンと共に金型において成形する段階と;
c)該コアーピンにより該アンカーに形成されためねじを引きはがすことなく該成形されたアンカーから、該コアーピンをほとんど回転することなく並進的に取り外ずす段階と;を含んでいる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に好適な実施形態を図示している図面を参照して本発明を説明する。
本発明に基ずいて、図1は第一位置、すなわち挿入位置における壁面用アンカー10を図示している。図1は壁面Wを貫通して完全に挿入された壁面用アンカー10を図示していて、ねじSが壁面用アンカー10に係合しかつ物品Iを壁面Wに対して保持している。図2において、壁面用アンカー10は第二位置、すなわち延伸位置で図示されていて、壁面用アンカー10はさらに壁面Wに締め付けられている。以下に説明する。ここで説明する壁面用アンカーはほぼ全部がプラスチック材料、例えばナイロンで作られている。
【0012】
壁面用アンカー10はねじSを受容するために中空であって、そして周囲に部分的にねじ山14を備なえかつ開口部16を形成しているとがった先端12を備えている。壁面用アンカー10は近位にヘッド18を含んでいて、ヘッド18と先端12との間にシャンク20を備えている。シャンク20の近位部分にはねじ山22が含まれていて、シャンク20は、ねじ山14と22との間に延伸可能なレグ24の装置を含んでいる。図1及び2に図示する実施形態において、シャンク20は、図1における収縮位置においてもろいフィルム26により一体に接続された四本のレグ24を含んでいる。そのようなフィルムはなくてもよいけれども、その場合レグ24はお互いに並んで延伸しているけれど、一体に接続はされていない。
【0013】
ヘッド18は、ねじまわしのような手動あるいは電動のトルク駆動式回転工具により係合できるようになっている。例えばヘッド18はPhilips−タイプのスクリュー・ドライバー・ビットを受容するための十字形溝(図20における符号819及び図23における符号919)を形成していてもよい。このことは、壁面用アンカー10がねじのように、回転駆動され壁面Wを貫通することを可能にしていて、先端12が壁面Wを貫通することを促進しており、続いてねじ山14及び22はもろい材料の壁面用Wと係合し、そして壁面用アンカー10がねじ山22により壁面Wに締めつけられるようにタッピングしている。開口部16は、壁面用アンカー10により壁面Wから除去された砕けた材料の吸引を促進している。壁面用アンカー10が壁面Wに対して図1に図示される位置になると、ねじSのヘッドと、壁面Wの前面あるいは目視可能な表面との間に物品Iがあろうとなかろうと、ねじSは図1に図示する位置になるまで壁面用アンカー10の中へ回転的に係合する。
【0014】
ねじSのヘッドがさらに軸方向に並進できなくなると(図1において、物品Iとの接触により、又はヘッド18若しくは壁面Wの目視可能な表面との係合により)、ねじSのさらなる回転は、ねじSと、壁面用アンカー10(通常はねじSによりねじ切りされた区画28)との間の係合を考慮すると壁面用アンカー10の先端12を壁面Wへ向けて引く。(なお区画28には代りにめねじがねじ切りにより形成されていてもよい)。ヘッド18へ向けての先端12の漸次的な引き込みがレグ24を外向きに広げ、最初に隣接するレグ24の間のもろいフィルムが破断される。
【0015】
各レグ24はより短かい近位部分30と、ピボット33に接続したより長い遠位部分32とを有している。図2に図示するように、レグ24の拡大は、壁面Wの裏面すなわち見えない表面に接触しているレグの近位部分30により阻止され、レグの近位部分30と遠位部分32とは、ねじSによりほぼ直角三角形を形成する。
【0016】
さらにシャンク20は例えばレグの内側(すなわち内部)にストッパを含んでいてもよくて、そのストッパは例えばねじSの周囲に延在し、かつ先端12の近位端部から半径方向に延伸している(ストッパの例が図5における符号234及び図6における符号334で図示されている)。そのようなストッパは、図1の収縮位置の場合、図2において、ストッパの近位端部が、レグ24の近位部分の内側に及び/又はレグの遠位部分30の内側で壁面Wの見えない表面に係合するようにレグ24を全長にまで延伸しないので、従って、先端12がさらに壁面Wに向かって引き込まれるのを妨げている。レグの近位部分30は、壁面Wの見えない表面に係合する場合、先端12のさらなる引き込みに抵抗するけれども、ねじSのさらなる回転は、レグの近位部分30を壁面Wの中に埋め込む。ストッパは直角三角形の第三辺(なお他の二辺はレグの近位部分30及び遠位部分32である)にほぼ一致する長さであって、図2に図示される壁面用アンカー10の端部位置が保証されている。すなわち、レグの近位部分30及び/又はストッパはねじSの過度回転を防止している。
【0017】
図1b,2b,1c及び2cは、図1及び2のような四本のレグ24を有するかわりに、それぞれ五本、三本のレグを有する別のシャンクを図示している。レグの数は別の数であってもよい。
【0018】
図3及び4は本発明における第一壁面用アンカー10と同様な第二壁面用アンカー110を図示しているが、壁面用アンカー110のシャンク120は周囲に、ほぼねじ山114及び122と連続しているねじ山121を有している点で異なっている。壁面用アンカー110において、レグ124の近位部分130及び遠位部分132は、図4に図示するほぼ平らな端部状態となるように同一長さであって、レグの近位部分130のねじ山121は壁面Wの見えない表面に係合する。図3及び4において、ねじSは大きなピッチの木ねじを有するように図示されていて、ねじSの取り付け(含む壁面用アンカー10の延伸)を迅速に行なえる。即ちねじSの回転が少なくて行なえる。第一壁面用アンカー10と同様に、第二壁面用アンカー10は先端112、開口部116、ヘッド118及びねじ切り区画128を含んでいて、そして第一壁面用アンカー10のもろいフィルム26のようなもろいフィルム126も含んでいる。
【0019】
図3b,4b,3c及び4cは壁面用アンカー10の変形を図示していて、図3及び4に図示する四本のレグ124の代りに五本のレグを備えている。
【0020】
第二壁面用アンカー110の変形として(他の壁面用アンカー例えば第一壁面用アンカー10にも可能である)、シャンク120の区画128が、めねじ(すなわちねじSによりねじ切りをする必要がない)を備えかつ壁面用アンカー110のプラスチックシャンク120の中に取り付けられた(例えば成形された)金属インサートを含んでいてもよくて、そのめねじは、(ナットとして作用する)金属インサートのようなものであって、小ねじを受容するようになっている。
【0021】
図5及び6は第三壁面用アンカー10を図示していて、正反対に対向している二本のレグ224を含んでいる点をのぞいてほぼ第一壁面用アンカー10と同様なものである。一対のストッパ234がシャンク220の一部であって、レグ24の間で先端212の近位端部から半径方向に延伸している。ストッパ234の近位端部は、壁面用アンカー210の最終位置がほぼ図6に図示する位置となるように先端212がヘッド218へ向かって引き込まれるのを制限するようになっている。
【0022】
壁面用アンカー210は、さらに遠位溝214と、遠位開口部216と、近位溝222と、ねじ切り区画228と、レグの近位部分230及び遠位部分232とを含んでいる。
【0023】
図7及び8は第四壁面用アンカー310を図示していて、ストッパ334はレグ324の中で先端312から半径方向に延伸している円筒形状である。図示するように、ストッパ334は、ねじSによりねじ切りされるようにねじ切り区画328における後方向への延伸部を形成していてもよい。シャンク320におけるレグ324の数は、四本、五本、三本のレグがそれぞれ図示されている図7a及び8aと、図7b及び8bと、図7c及び8cとに変更されてもよい。
【0024】
第四壁面用アンカー310は、遠位ねじ山314と、遠位開口部316と、近位ヘッド318と、近位ねじ山322と、レグの近位部分330及び遠位部分332を含んでいる。図1及び2の第一壁面用アンカー10と同様に、もろい区画が隣接するレグ324の間に備えられてもよい。
【0025】
図9及び10は本発明による第五壁面用アンカー410を図示していて、図1及び2の第一壁面用アンカー10と同様なものであるけれども、前述の特許文献2における自己穴あけ式アンカーの遠位区画に基づく変形先端412を図示している。壁面用アンカー410の先端412は、前述の特許文献1における自己穴あけ式ねじ山インサートのブレード形状であってもよい。実際のところ、これらのおよび他の変形先端はここで開示される種々の壁面用アンカーに考慮されてもよい。
【0026】
例示の先端412を用いて、壁面用アンカー410は、近位ねじ山422が壁面Wに係合するように、回転される前にまず壁面Wを貫通する。壁面用アンカー410は、ヘッド418と、シャンク420と、レグ424と、もろいフィルム426と、ねじ切り区画428と、レグの近位部分430及び遠位部分432とを含んでいる。
【0027】
図9a及び図10aは、図9及び図10と同様に四本のレグ424を有しているシャンク420を図示していて、図9b,10b,9c及び10cは五本、三本のレグ424を備えた別のレグ形状をそれぞれ図示している。
【0028】
図11及び12に第六壁面用アンカー510が図示されていて、シャンク520は並行しているレグ524を含んでおり、そのレグ524は、壁面用アンカー510に回転して取り付ける際にシャンク520に対して追加の剛性を提供するために、壁面用アンカー510の長手軸に対してわずかに角度が付いていて、その角度方向は、壁面用アンカー510が回転時に壁面Wに挿入される場合に作用されるトルクに対向する方向である。レグ524はもろい部分526により一体に着脱可能に接続されていて、もろい部分526は前述の実施形態と同じく、当初一体に接続されていなかったレグと比較して、シャンクに対してさらなる剛性を提供している。図3及び4のシャンク120と同様に、シャンク520は、ほぼ連続したねじ山である近位ねじ山522及び遠位ねじ山514とを備えている。図12に図示するように延伸されると、壁面用アンカー510は、壁面Wの見えない表面に接触しているバンドルを形成していて、このバンドルは変形したレグ524により形成される。
【0029】
第六壁面用アンカー510は、先端512、遠位開口部516、近位ヘッド518及びねじ切り区画528を含んでいる。
【0030】
図13及び14は、本発明における第七壁面用アンカー610を図示していて、二本のレグ624が、図13及び14において符号634で付番されているように、内側に向けて広がっている点をのぞいて、壁面用アンカー610と同様なものである。これらの内側に向けて曲がっているレグ634は、壁面用アンカー610が図14に示めす第二位置になってしまうと、先端612のさらなる引き込みに抵抗するストッパとして作用する。
【0031】
壁面用アンカー610は、遠位ねじ山614と、遠位開口部616と、ヘッド618と、シャンク620と、近位ねじ山622と、もろいフィルム626と、ねじ切り区画628と、レグの近位部分630及び遠位部分632とを含んでいる。
【0032】
図15及び16は本発明による第七壁面用アンカー710を図示していて、壁面用アンカー710は二つの独立したコンポーネント、より詳しくはねじ山付きアンカー区画711(図17に図示せず)及び延伸可能なロッキング部材724(図18に図示せず)により構成されている。アンカー区画711は、先端712、遠位ねじ山174、遠位開口部716、近位ヘッド718、シャンク720及び近位ねじ山722を含んでいる。
【0033】
ロッキング部材724は、図15に図示するように当初収縮されていて、シャンク720の正反対に対向して形成された長手溝に部分的に受容されている。ロッキング部材724が一対のノッチ726を形成していて、ノッチ726は、ロッキング部材724が収縮されている場合シャンク720の近位端部に係合するようになっていて、ノッチ726により形成されているノッチ728がシャンク720の内側に向けて保持されている。ロッキング部材の724は、ねじSによりねじ切りすることのできる遠位の円筒状部材730を含んでいる。
【0034】
ねじSがアンカー区画711に十分に挿入されると、ロッキング部材724に接触し、それをヘッド718から軸方向に引き離なし、従ってロッキング部材724のチップ728をアンカー区画711のシャンク720から係合解除する。ロッキング部材724はスプリング入りであって、シャンク720から外れると図18に図示する位置になる。ロッキング部材724の円筒状部材730が、ねじSによりねじ切りされ、ねじSの回転の結果、ロッキング部材724は、図16の状態になるまで壁面Wへ向けて引き込まれる。実際のところ、ロッキング部材724は、基本的に収縮位置(図15)と壁面に係合する延伸位置(図16)との間で移動するトグルとして作用している。
【0035】
ロッキング部材724は、壁面用アンカー710の製造者によりアンカー区画711の中心ボアーを貫通してヘッド718から先端712へ向けて、収縮したロッキング部材724がシャンク20の長手溝において部分的に延伸するまで挿入され、一方ロッキング部材724のチップ728はシャンク722の近位端部により延伸することを阻止されている。ねじSが十分に挿入されると、ロッキング部材724を、チップ728がシャンク720から係合解除されシャンク720の長手溝を介して外部にばね付勢されるまでアンカー区画711の穴に沿って軸方向に移動する。
【0036】
図19及び20は本発明における第九壁面用アンカー810を図示していて、壁面用アンカー810は、シャンク820の遠位端部にかつ遠位開口端部812に割り込んで形成されためねじ山828を特徴としている。壁面用アンカー810のめねじ山828は、ねじS(図示せず)のおねじ山により係合されるようになっている。この構造形状が、ねじSのねじ山により係合される壁面用アンカー810におけるさらなるねじ山を提供していて、従ってねじSと壁面用アンカー810とのより強力な係合レベルを提供しており、従ってシャンク820に備えられたレグ824を延伸するべく先端812を壁面に向かって後方に引き込むために、ねじSがさらに回転される場合、壁面用アンカー810のねじ山828の滑りを防止するようになっている。
【0037】
ピンPはアンカー810に取り付けられていて、内部のめねじ128を形成するために成形プロセス中に使用されている。ピンPの構造及びそれをどのように使用するかについて以下に説明する。
【0038】
壁面用アンカー810は遠位ねじ山814と、近位ヘッド818と、近位ねじ山822と、レグ824周囲のねじ山821とを含んでいて、ねじ山821は、連続する外側の雄ねじである(遠位開口部816で遮断されているけれど)ねじ山814及び822を提供するようになっている。チューブ834が壁面用アンカー810のシャンク820の中に備えられていて、壁面用アンカー810が壁面Wに取り付けられる場合により大きな剛性を提供するようになっている。
【0039】
図22−26は、本発明における図3と同様な壁面用アンカー910を図示しているけれども、壁面用アンカー910がめねじ928(図9と同様な)を含んでいて、そのめねじ928は先端912の内側に割り込んでいて円筒状区画936に取り付けられ、そしてシャンク920の遠位端部と先端912の近位端部の間で軸方向に延伸している。このめねじ928は回転時にねじSのねじ山により係合されるようになっていて、ねじSがアンカー910の中へさらに前進することを妨げられると(例えば物品I又はアンカー910のヘッド918に接触することにより)、ねじSのさらなる回転は、先端912をヘッド918に向けて軸方向に並進して引き込み従って壁面Wの裏面におけるレグ924の変形(すなわち外向きに膨脹)を引きおこす。アンカー910の長手軸は“A”で付番されていて、そのような軸がここに説明したアンカー各々を特徴ずけている。
【0040】
円筒状区画936及び先端912との両方にめねじ128を備えていることはねじSのねじ山に係合されるめねじの全体長さを長くし、従ってねじSと壁面用アンカー910とのより強力な係合レベルを提供していて、従ってシャンク920に備えられたレグ924を延伸するべく先端912を壁面に向かって後方に引き込むために、ねじSがさらに回転される場合、壁面用アンカー9120のねじ山928の滑りを防止するようになっている。
【0041】
図27a−27dは本アンカーの取り付け手順を図示していて、第十壁面用アンカー910を例にして以下に説明する。図27aに図示するように壁面用アンカー910は、先端12を用いて壁面Wの見える側面に位置決めされ、そしてねじ回わしのような適切なトルク発生工具を使用して壁面Wの中へ回転的に係合されていて、その工具は壁面用アンカー910のヘッド918に形成された溝に差し込むべく形成されたバイトを有している。ここでPhilips−タイプのスクリュードライバー・バイトBが十字形溝919に差し込まれるべく使用されている。図27bに図示するように、壁面用アンカー910は、ヘッド918が壁面Wの見えない表面に接触するまで回転される。続いてねじSはスクリュードライバー・バイトBを使用して壁面用アンカー910に回転的に係合され、そしてねじは図3に図示する位置に達するまで壁面Wの中に並進され、物品Iが壁面Wに接触することによりさらなる前進は阻止されるようになっている。前述しかつ図27cに図示するように、さらなるねじSの回転は、ねじSの雄ねじが壁面用アンカー910の雌ねじ928に係合することにより、先端912をヘッド918へ向かっての軸方向で並進的に引き込み、従って壁面Wの表面においてレグ924の変形(すなわち外向きの膨脹)を生じ、壁面用アンカー910を壁面Wにしっかりと締め付ける。図27dに図示するように、そのような変形は、アーム924の周囲に提供されたねじ山921のいくつかを壁面Wの裏面に係合させる(すなわち突き通している)。
【0042】
図28及び29が図23の第十壁面用アンカー912を図示していて、壁面用アンカー912はコアー・ピンPと内部ねじ山928とを備えており、コアーピンPは壁面用アンカー910を軸方向に貫通して延伸する貫通通路を形成するために成形中に使用される。より詳しくは、コアーピンPは主ピン区画1000(図30,31に図示せず)を含んでいて、その主ピン区画1000が第一部分1002及び第二部分1004を有していて、第一部分1002は延伸可能なレグ924及びシャンク920の一部とにおけるヘッド918の内面を形成するようになっていて、そのシャンク920がヘッド918と延伸可能なレグ924との間に延伸するものであり、第二部分1004は円筒状区画936の雌ねじ128を形成するようになっている。コアーピンPが第二ピン区画1006も含んでいて、第二ピン区画1006は壁面用アンカー910の先端912に位置するねじ山924を形成するようになっている。第二部分1004の先端1008は第二ピン区画1006の近位端部1010と整合するように形状化されていて、このことが主ピン区画1000と第二ピン区画1006従って、雌ねじ128との整列を保証しており、その雌ねじ128は、主ピン区画1000により形成され、かつ第二ピン区画1006により形成された接続部においてほとんど阻止されずに、かつ定ピッチを有している。
【0043】
金型は、壁面用アンカー910の外面形状を提供する二つの外側金型区画を含んでいて、プラスチックが金型に射出されると、主ピン区画1000が金型から軸方向に並進して引き出され、一方第二ピン区画1006は遠位端部912から(すなわち開口部916を介して)横方向に取り出される。主ピン区画1000は、主ピン区画1000が、成形されていた雌ねじ128をはぎ取らないように、射出プロセス後で特定の期間中に金型から引き出され、これらの雌ねじは主ピン区画1000が取り出された後に完全に固化する。従来技術においては、ピンが成形されたアンカーから回転的に取り出され、本願の並進式引きぬきと比較して多くの時間を要している。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】図1は、本発明における第一壁面用アンカーの概略部分断面側面図であって、アンカーが壁面に係合し、かつ収縮状態のものである。
【図1a】図1aは、図1の壁面用アンカーの端面図である。
【図1b】図1bは、図1aの変形壁面用アンカーの端面図である。
【図1c】図1cは、図1aの変形壁面用アンカーの端面図である。
【図2】図2は、図1と同様の概略部分断面側面図であって、アンカーが壁面に係合し、かつ延伸状態のものである。
【図2a】図2aは、図2の壁面用アンカーの端面図である。
【図2b】図2bは、壁面用アンカーの第二状態における、図1bの変形壁面用アンカーの端面図である。
【図2c】図2cは、壁面用アンカーの第二状態における、図1cの変形壁面用アンカーの端面図である。
【図3】図3は、本発明における第二壁面用アンカーの概略部分断面側面図であって、図1と同様なものである。
【図3a】図3aは、図1aと同様なものであるが、図3の壁面用アンカーに対応するものである。
【図3b】図3bは、図1bと同様なものであるが、図3の壁面用アンカーに対応するものである。
【図3c】図3cは、図1cと同様なものであるが、図3の壁面用アンカーに対応するものである。
【図4】図4は、図2と同様なものであるが、図3の第二壁面用アンカーに対応するものであって延伸状態におけるものである。
【図4a】図4aは、図2aと同様なものであるが、図3の第二壁面用アンカーに対応するものであって延伸状態におけるものである。
【図4b】図4bは、図2bと同様なものであるが、図3の第二壁面用アンカーに対応するものであって延伸状態におけるものである。
【図4c】図4cは、図2cと同様なものであるが、図3の第二壁面用アンカーに対応するものであって延伸状態におけるものである。
【図5】図5は、本発明における第三壁面用アンカーの概略部分断面側面図であって、収縮状態のものである。
【図5a】図5aは、図5における壁面用アンカーの端面図である。
【図6】図6は、図5における壁面用アンカーの概略部分断面側面図であって、延伸状態におけるものである。
【図6a】図6aは、図6の端面図である。
【図7】図7は、図1と同様の図であるけれども、本発明における第四壁面用アンカーを図示していて、かつ収縮状態のものである。なお図7は断面図である。
【図7a】図7aは、図1aと同様の図であるけれども、本発明における第四壁面用アンカーを図示していて、かつ収縮状態のものである。
【図7b】図7bは、図1bと同様の図であるけれども、本発明における第四壁面用アンカーを図示していて、かつ収縮状態のものである。
【図7c】図7cは、図1cと同様の図であるけれども、本発明における第四壁面用アンカーを図示していて、かつ収縮状態のものである。
【図8】図8は、図2と同様な図であるけれども、図7の壁面用アンカーに対応するものであって、延伸状態のものである。なお図7は断面図である。
【図8a】図8aは、図2aと同様な図であるけれども、図7の壁面用アンカーに対応するものであって、延伸状態のものである。なお図7は断面図である。
【図8b】図8bは、図2bと同様な図であるけれども、図7の壁面用アンカーに対応するものであって、延伸状態のものである。なお図7は断面図である。
【図8c】図8cは、図2cと同様な図であるけれども、図7の壁面用アンカーに対応するものであって、延伸状態のものである。なお図7は断面図である。
【図9】図9は、図1と同様の図であるけれども、本発明における第五壁面用アンカーを図示していて、収縮状態のものである。
【図9a】図9aは、図1aと同様の図であるけれども、本発明における第五壁面用アンカーを図示していて、収縮状態のものである。
【図9b】図9bは、図1bと同様の図であるけれども、本発明における第五壁面用アンカーを図示していて、収縮状態のものである。
【図9c】図9cは、図1cと同様の図であるけれども、本発明における第五壁面用アンカーを図示していて、収縮状態のものである。
【図10】図10は、図2と同様の図であるけれども、図9における壁面用アンカーに対応するものであって、延伸状態のものである。
【図10a】図10aは、図2aと同様の図であるけれども、図9における壁面用アンカーに対応するものであって、延伸状態のものである。
【図10b】図10bは、図2bと同様の図であるけれども、図9における壁面用アンカーに対応するものであって、延伸状態のものである。
【図10c】図10cは、図2cと同様の図であるけれども、図9における壁面用アンカーに対応するものであって、延伸状態のものである。
【図11】図11は、本発明における第六壁面用アンカーの概略部分断面側面図であって、収縮状態のものである。
【図12】図12は、図11と同様の図であって、延伸状態における第六壁面用アンカーを図示している。
【図13】図13は、図1と同様な部分断面側面図であるけれども、本発明における第七壁面用アンカーを図示していて、収縮状態のものである。
【図14】図14は、図13における壁面用アンカーの部分断面側面図であるけれども、延伸状態のものである。
【図15】図15は、本発明における第八壁面用アンカーの部分断面側面図であって、収縮状態のものである。
【図16】図16は、図15における壁面用アンカーの部分断面側面図であって、延伸状態のねじである。
【図17】図17は、図15における壁面用アンカーの側面図である。
【図18】図18は、図15における壁面用アンカーのロッキング部材の側面図である。
【図19】図19は、本発明における第九壁面用アンカーの概略側面図であって、第九壁面用アンカーの製造に使用される成形ピンも図示されている。
【図20】図20は、図19における壁面用アンカーの端面図である。
【図21】図21は、図19における壁面用アンカーの断面図である。
【図22】図22は、図3と同様な図であって、本発明における第十壁面用アンカーの側面図である。
【図23】図23は、図22における第十壁面用アンカーの端面図である。
【図24】図24は、図22における矢視24−24から見た断面図である。
【図25】図25は、図22における矢視25−25から見た断面図である。
【図26】図26は、図22における矢視26−26から見た断面図である。
【図27a】図27aは、図23における第十壁面用アンカーの壁面への据付けを図示している部分断面図である。
【図27b】図27bは、図23における第十壁面用アンカーの壁面への据付けを図示している部分断面図である。
【図27c】図27cは、図23における第十壁面用アンカーの壁面への据付けを図示している部分断面図である。
【図27d】図27dは、図23における第十壁面用アンカーの壁面への据付けを図示している部分断面図である。
【図28】図28は、図23における第十アンカーの側面図であって成形時に使用するコアー・ピンを備えているものである。
【図29】図29は、図23における第十アンカーの縦断面図であって成形時に使用するコアー・ピンを備えているものである。
【図30】図30は、コアー・ピンの一部の側面図である。
【図31】図31は、コアー・ピンの一部の部分断面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁面アンカーに関する。詳しくは、特にもろい材料例えばプラスターボード、石こう等で作られた中空壁面に使用する自己穴あけ式アンカーに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1−3各々がアンカーを開示していて、そのアンカーは、もろい材料で作られた壁面にねじ込まれ、そしてアンカーの円筒状ボデーに沿って巻かれた深いねじ山と谷との間、かつねじ山の近位端部と壁面の前面に埋め込まれるアンカーのフランジ付き端部との間に圧縮されているもろい材料により壁面に保持されている。続いて、工作物はねじ留め具により壁面に留められていて、そのねじ留め具はアンカーの見える端面にねじ込まれ、そして工作物をアンカーのフランジ付き端部とねじ留め具のヘッドとの間に保持する。
【0003】
特許文献4に開示されているトグルボルトは公知なものである。一般に自己穴あけ式トグルアンカーは、ドリル部材及びトグル部材を含んでいる。穴あけ部材が壁面を貫通する穴を加工するようになっていて、トグル部材は引き込み位置において、穴あけ部材に沿って軸方向に延伸しており、従ってアンカー全体が壁面の長手方向に挿入され、トグル部材は完全に壁面背後に位置している。トグル部材がねじ山付き開口部を形成していて、その開口部はトグル部材を横断して延伸し、そしてトグル部材の引き込み位置において、ドリル部材に直交し、かつ壁面に穴あけ加工される際にアンカーの長手方向に直交する軸を有している。第二ステップにおいて、ねじはアンカーに回転的に挿入され、そしてある点において、ねじの先端がトグル部材に係合し、延伸位置に旋回しており、トグル部材はドリル部材とアンカーの公称方向とに直角延伸する。ねじのヘッドは、壁面の前面又はアンカーのヘッドに接触すると、長手方向に移動しなくなっていて、ねじのさらなる回転がトグル部材をしっかりと壁面に接触するまで、ねじのヘッドへ向けて、従って壁面の裏面に向けて並進的に引き込むようになっていて、従ってアンカーが壁面に固定される。代りに、穴あけ用チップがトグル部材に備えられてもよくて、そのような場合、前述のドリル部材はアンカーヘッドに固定的に垂れ下がっていて、穴あけ作用は行なわない状態にある。そのような構造は、アンカーが二つのコンポーネント(例えばドリル部材及びトグル部材)を必要とし、かつ一体に組立てねばならないので、コストのかかるものとなっている。
【0004】
【特許文献1】米国特許第4601625号明細書
【特許文献2】米国特許第5234299号明細書
【特許文献3】米国特許第5529449号明細書
【特許文献4】米国特許第6435789号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、例えばアンカーに係合された細長い留め具を介して物品を壁面に取り付けることができるように、中空壁面にしっかりと取り付けられるようになっている改善したアンカーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明において、中空壁面に取り付けるためのアンカーが提供されていて;該アンカーを長手軸の周囲で回転するために、かつ該アンカーを壁面に徐々に係合するために、回転式工具により係合されるようになっている近位端部と、該アンカーが回転する場合該壁面に切り込むようになっている遠位端部と、該近位端部及び該遠位端部との間のシャンクとを具備するアンカーにおいて:
該シャンクが少なくとも一つの延伸可能なレグを含んでいて、該レグは、該アンカーを該壁面に取り付けるために該アンカーが回転される場合収縮位置にあって、該レグは、該アンカーが該壁面に取り付けられると該壁面の裏面から遠位に位置していて、該アンカーがおねじを含んでおり、該アンカーは内部にねじ山付き留め具を受容し、かつ該レグの遠位において該ねじ山付き金具に螺合的に係合するようになっていて、該ねじ山付き金具の十分な回転は該遠位端部を該近位端部へ向けて引き込み、従って該レグが横方向の延伸位置に移動することができるようになっている。
【0007】
本発明において、ねじ山付き留め具とアンカーとを備えている、中空壁面に取り付けるためのアンカーアセンブリが提供されていて;
該アンカーが、該アンカーを長手軸の周囲で回転するために、かつ該アンカーを壁面に徐々に係合するために、回転式工具により係合されるようになっている近位端部と、該アンカーが回転する場合該壁面に切り込むようになっている遠位端部と、該近位端部及び該遠位端部との間のシャンクとを具備していて;
該シャンクが少なくとも一つの延伸可能なレグを含んでいて、該レグは、該アンカーを該壁面に取り付けるために該アンカーが回転される場合収縮位置にあって、該レグは、該アンカーが該壁面に取り付けられると該壁面の裏面から遠位に位置していて、該アンカーがおねじを含んでおり、該アンカーは内部にねじ山付き留め具を受容し、かつ該レグの遠位において該ねじ山付き金具に螺合的に係合するようになっていて、該ねじ山付き金具の十分な回転は該遠位端部を該近位端部へ向けて引き込み、従って該レグが横方向の延伸位置に移動することができるようになっている。
【0008】
本発明において、中空壁面に取り付けるためのアンカーが提供されていて;該アンカーを長手軸の周囲で回転するために、かつ該アンカーを壁面に徐々に係合するために、回転式工具により係合されるようになっている近位端部と、遠位端部と、該近位端部及び該遠位端部との間のシャンクとを具備するアンカーにおいて:
該シャンクが少なくとも一つの延伸可能な手段を含んでいて、該延伸可能な手段は、該アンカーを該壁面に取り付けるために該アンカーが回転される場合収縮位置にあって、該アンカーがおねじを含んでおり、該アンカーは内部にねじ山付き留め具を受容し、かつ該延伸可能な手段の遠位において該ねじ山付き金具に螺合的に係合するようになっていて、該ねじ山付き金具の十分な回転は該遠位端部を該近位端部へ向けて引き込み、従って該延伸可能な手段が該壁面の背後で横方向の延伸位置に移動することができるようになっている。
【0009】
さらに本発明において、アンカーを中空壁面に取り付ける方法が提供されていて、該方法が:
a)おねじを含んでいて、さらに近位端部、遠位端部、及び該近位端部と該遠位端部との間のシャンクを有している中空のアンカーを準備する段階と;
b)該アンカーを壁面に取り付ける段階と;
c)留め金具を該アンカーの中へ回転駆動する段階であって、該留め金具が該遠位端部に係合し、かつ該留め金具が該アンカーの中で並進的に前進できなくなると該遠位端部を該近位端部へ向けて引き込み、従って該シャンクを該壁面の背後で横方向に延伸するように変形するようになっている、留め金具を該アンカーの中へ回転駆動する段階と;を含んでいる。
【0010】
さらに本発明において中空壁面に適合するようになっている中空のアンカーにめねじを形成する方法が提供されていて、該方法が:
a)おねじを有しているコアーピンを準備する段階と;
b)少なくともコアーピンの一部がプラスチックにより囲まれるようにアンカーを該コアーピンと共に金型において成形する段階と;
c)該コアーピンにより該アンカーに形成されためねじを引きはがすことなく該成形されたアンカーから、該コアーピンをほとんど回転することなく並進的に取り外ずす段階と;を含んでいる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に好適な実施形態を図示している図面を参照して本発明を説明する。
本発明に基ずいて、図1は第一位置、すなわち挿入位置における壁面用アンカー10を図示している。図1は壁面Wを貫通して完全に挿入された壁面用アンカー10を図示していて、ねじSが壁面用アンカー10に係合しかつ物品Iを壁面Wに対して保持している。図2において、壁面用アンカー10は第二位置、すなわち延伸位置で図示されていて、壁面用アンカー10はさらに壁面Wに締め付けられている。以下に説明する。ここで説明する壁面用アンカーはほぼ全部がプラスチック材料、例えばナイロンで作られている。
【0012】
壁面用アンカー10はねじSを受容するために中空であって、そして周囲に部分的にねじ山14を備なえかつ開口部16を形成しているとがった先端12を備えている。壁面用アンカー10は近位にヘッド18を含んでいて、ヘッド18と先端12との間にシャンク20を備えている。シャンク20の近位部分にはねじ山22が含まれていて、シャンク20は、ねじ山14と22との間に延伸可能なレグ24の装置を含んでいる。図1及び2に図示する実施形態において、シャンク20は、図1における収縮位置においてもろいフィルム26により一体に接続された四本のレグ24を含んでいる。そのようなフィルムはなくてもよいけれども、その場合レグ24はお互いに並んで延伸しているけれど、一体に接続はされていない。
【0013】
ヘッド18は、ねじまわしのような手動あるいは電動のトルク駆動式回転工具により係合できるようになっている。例えばヘッド18はPhilips−タイプのスクリュー・ドライバー・ビットを受容するための十字形溝(図20における符号819及び図23における符号919)を形成していてもよい。このことは、壁面用アンカー10がねじのように、回転駆動され壁面Wを貫通することを可能にしていて、先端12が壁面Wを貫通することを促進しており、続いてねじ山14及び22はもろい材料の壁面用Wと係合し、そして壁面用アンカー10がねじ山22により壁面Wに締めつけられるようにタッピングしている。開口部16は、壁面用アンカー10により壁面Wから除去された砕けた材料の吸引を促進している。壁面用アンカー10が壁面Wに対して図1に図示される位置になると、ねじSのヘッドと、壁面Wの前面あるいは目視可能な表面との間に物品Iがあろうとなかろうと、ねじSは図1に図示する位置になるまで壁面用アンカー10の中へ回転的に係合する。
【0014】
ねじSのヘッドがさらに軸方向に並進できなくなると(図1において、物品Iとの接触により、又はヘッド18若しくは壁面Wの目視可能な表面との係合により)、ねじSのさらなる回転は、ねじSと、壁面用アンカー10(通常はねじSによりねじ切りされた区画28)との間の係合を考慮すると壁面用アンカー10の先端12を壁面Wへ向けて引く。(なお区画28には代りにめねじがねじ切りにより形成されていてもよい)。ヘッド18へ向けての先端12の漸次的な引き込みがレグ24を外向きに広げ、最初に隣接するレグ24の間のもろいフィルムが破断される。
【0015】
各レグ24はより短かい近位部分30と、ピボット33に接続したより長い遠位部分32とを有している。図2に図示するように、レグ24の拡大は、壁面Wの裏面すなわち見えない表面に接触しているレグの近位部分30により阻止され、レグの近位部分30と遠位部分32とは、ねじSによりほぼ直角三角形を形成する。
【0016】
さらにシャンク20は例えばレグの内側(すなわち内部)にストッパを含んでいてもよくて、そのストッパは例えばねじSの周囲に延在し、かつ先端12の近位端部から半径方向に延伸している(ストッパの例が図5における符号234及び図6における符号334で図示されている)。そのようなストッパは、図1の収縮位置の場合、図2において、ストッパの近位端部が、レグ24の近位部分の内側に及び/又はレグの遠位部分30の内側で壁面Wの見えない表面に係合するようにレグ24を全長にまで延伸しないので、従って、先端12がさらに壁面Wに向かって引き込まれるのを妨げている。レグの近位部分30は、壁面Wの見えない表面に係合する場合、先端12のさらなる引き込みに抵抗するけれども、ねじSのさらなる回転は、レグの近位部分30を壁面Wの中に埋め込む。ストッパは直角三角形の第三辺(なお他の二辺はレグの近位部分30及び遠位部分32である)にほぼ一致する長さであって、図2に図示される壁面用アンカー10の端部位置が保証されている。すなわち、レグの近位部分30及び/又はストッパはねじSの過度回転を防止している。
【0017】
図1b,2b,1c及び2cは、図1及び2のような四本のレグ24を有するかわりに、それぞれ五本、三本のレグを有する別のシャンクを図示している。レグの数は別の数であってもよい。
【0018】
図3及び4は本発明における第一壁面用アンカー10と同様な第二壁面用アンカー110を図示しているが、壁面用アンカー110のシャンク120は周囲に、ほぼねじ山114及び122と連続しているねじ山121を有している点で異なっている。壁面用アンカー110において、レグ124の近位部分130及び遠位部分132は、図4に図示するほぼ平らな端部状態となるように同一長さであって、レグの近位部分130のねじ山121は壁面Wの見えない表面に係合する。図3及び4において、ねじSは大きなピッチの木ねじを有するように図示されていて、ねじSの取り付け(含む壁面用アンカー10の延伸)を迅速に行なえる。即ちねじSの回転が少なくて行なえる。第一壁面用アンカー10と同様に、第二壁面用アンカー10は先端112、開口部116、ヘッド118及びねじ切り区画128を含んでいて、そして第一壁面用アンカー10のもろいフィルム26のようなもろいフィルム126も含んでいる。
【0019】
図3b,4b,3c及び4cは壁面用アンカー10の変形を図示していて、図3及び4に図示する四本のレグ124の代りに五本のレグを備えている。
【0020】
第二壁面用アンカー110の変形として(他の壁面用アンカー例えば第一壁面用アンカー10にも可能である)、シャンク120の区画128が、めねじ(すなわちねじSによりねじ切りをする必要がない)を備えかつ壁面用アンカー110のプラスチックシャンク120の中に取り付けられた(例えば成形された)金属インサートを含んでいてもよくて、そのめねじは、(ナットとして作用する)金属インサートのようなものであって、小ねじを受容するようになっている。
【0021】
図5及び6は第三壁面用アンカー10を図示していて、正反対に対向している二本のレグ224を含んでいる点をのぞいてほぼ第一壁面用アンカー10と同様なものである。一対のストッパ234がシャンク220の一部であって、レグ24の間で先端212の近位端部から半径方向に延伸している。ストッパ234の近位端部は、壁面用アンカー210の最終位置がほぼ図6に図示する位置となるように先端212がヘッド218へ向かって引き込まれるのを制限するようになっている。
【0022】
壁面用アンカー210は、さらに遠位溝214と、遠位開口部216と、近位溝222と、ねじ切り区画228と、レグの近位部分230及び遠位部分232とを含んでいる。
【0023】
図7及び8は第四壁面用アンカー310を図示していて、ストッパ334はレグ324の中で先端312から半径方向に延伸している円筒形状である。図示するように、ストッパ334は、ねじSによりねじ切りされるようにねじ切り区画328における後方向への延伸部を形成していてもよい。シャンク320におけるレグ324の数は、四本、五本、三本のレグがそれぞれ図示されている図7a及び8aと、図7b及び8bと、図7c及び8cとに変更されてもよい。
【0024】
第四壁面用アンカー310は、遠位ねじ山314と、遠位開口部316と、近位ヘッド318と、近位ねじ山322と、レグの近位部分330及び遠位部分332を含んでいる。図1及び2の第一壁面用アンカー10と同様に、もろい区画が隣接するレグ324の間に備えられてもよい。
【0025】
図9及び10は本発明による第五壁面用アンカー410を図示していて、図1及び2の第一壁面用アンカー10と同様なものであるけれども、前述の特許文献2における自己穴あけ式アンカーの遠位区画に基づく変形先端412を図示している。壁面用アンカー410の先端412は、前述の特許文献1における自己穴あけ式ねじ山インサートのブレード形状であってもよい。実際のところ、これらのおよび他の変形先端はここで開示される種々の壁面用アンカーに考慮されてもよい。
【0026】
例示の先端412を用いて、壁面用アンカー410は、近位ねじ山422が壁面Wに係合するように、回転される前にまず壁面Wを貫通する。壁面用アンカー410は、ヘッド418と、シャンク420と、レグ424と、もろいフィルム426と、ねじ切り区画428と、レグの近位部分430及び遠位部分432とを含んでいる。
【0027】
図9a及び図10aは、図9及び図10と同様に四本のレグ424を有しているシャンク420を図示していて、図9b,10b,9c及び10cは五本、三本のレグ424を備えた別のレグ形状をそれぞれ図示している。
【0028】
図11及び12に第六壁面用アンカー510が図示されていて、シャンク520は並行しているレグ524を含んでおり、そのレグ524は、壁面用アンカー510に回転して取り付ける際にシャンク520に対して追加の剛性を提供するために、壁面用アンカー510の長手軸に対してわずかに角度が付いていて、その角度方向は、壁面用アンカー510が回転時に壁面Wに挿入される場合に作用されるトルクに対向する方向である。レグ524はもろい部分526により一体に着脱可能に接続されていて、もろい部分526は前述の実施形態と同じく、当初一体に接続されていなかったレグと比較して、シャンクに対してさらなる剛性を提供している。図3及び4のシャンク120と同様に、シャンク520は、ほぼ連続したねじ山である近位ねじ山522及び遠位ねじ山514とを備えている。図12に図示するように延伸されると、壁面用アンカー510は、壁面Wの見えない表面に接触しているバンドルを形成していて、このバンドルは変形したレグ524により形成される。
【0029】
第六壁面用アンカー510は、先端512、遠位開口部516、近位ヘッド518及びねじ切り区画528を含んでいる。
【0030】
図13及び14は、本発明における第七壁面用アンカー610を図示していて、二本のレグ624が、図13及び14において符号634で付番されているように、内側に向けて広がっている点をのぞいて、壁面用アンカー610と同様なものである。これらの内側に向けて曲がっているレグ634は、壁面用アンカー610が図14に示めす第二位置になってしまうと、先端612のさらなる引き込みに抵抗するストッパとして作用する。
【0031】
壁面用アンカー610は、遠位ねじ山614と、遠位開口部616と、ヘッド618と、シャンク620と、近位ねじ山622と、もろいフィルム626と、ねじ切り区画628と、レグの近位部分630及び遠位部分632とを含んでいる。
【0032】
図15及び16は本発明による第七壁面用アンカー710を図示していて、壁面用アンカー710は二つの独立したコンポーネント、より詳しくはねじ山付きアンカー区画711(図17に図示せず)及び延伸可能なロッキング部材724(図18に図示せず)により構成されている。アンカー区画711は、先端712、遠位ねじ山174、遠位開口部716、近位ヘッド718、シャンク720及び近位ねじ山722を含んでいる。
【0033】
ロッキング部材724は、図15に図示するように当初収縮されていて、シャンク720の正反対に対向して形成された長手溝に部分的に受容されている。ロッキング部材724が一対のノッチ726を形成していて、ノッチ726は、ロッキング部材724が収縮されている場合シャンク720の近位端部に係合するようになっていて、ノッチ726により形成されているノッチ728がシャンク720の内側に向けて保持されている。ロッキング部材の724は、ねじSによりねじ切りすることのできる遠位の円筒状部材730を含んでいる。
【0034】
ねじSがアンカー区画711に十分に挿入されると、ロッキング部材724に接触し、それをヘッド718から軸方向に引き離なし、従ってロッキング部材724のチップ728をアンカー区画711のシャンク720から係合解除する。ロッキング部材724はスプリング入りであって、シャンク720から外れると図18に図示する位置になる。ロッキング部材724の円筒状部材730が、ねじSによりねじ切りされ、ねじSの回転の結果、ロッキング部材724は、図16の状態になるまで壁面Wへ向けて引き込まれる。実際のところ、ロッキング部材724は、基本的に収縮位置(図15)と壁面に係合する延伸位置(図16)との間で移動するトグルとして作用している。
【0035】
ロッキング部材724は、壁面用アンカー710の製造者によりアンカー区画711の中心ボアーを貫通してヘッド718から先端712へ向けて、収縮したロッキング部材724がシャンク20の長手溝において部分的に延伸するまで挿入され、一方ロッキング部材724のチップ728はシャンク722の近位端部により延伸することを阻止されている。ねじSが十分に挿入されると、ロッキング部材724を、チップ728がシャンク720から係合解除されシャンク720の長手溝を介して外部にばね付勢されるまでアンカー区画711の穴に沿って軸方向に移動する。
【0036】
図19及び20は本発明における第九壁面用アンカー810を図示していて、壁面用アンカー810は、シャンク820の遠位端部にかつ遠位開口端部812に割り込んで形成されためねじ山828を特徴としている。壁面用アンカー810のめねじ山828は、ねじS(図示せず)のおねじ山により係合されるようになっている。この構造形状が、ねじSのねじ山により係合される壁面用アンカー810におけるさらなるねじ山を提供していて、従ってねじSと壁面用アンカー810とのより強力な係合レベルを提供しており、従ってシャンク820に備えられたレグ824を延伸するべく先端812を壁面に向かって後方に引き込むために、ねじSがさらに回転される場合、壁面用アンカー810のねじ山828の滑りを防止するようになっている。
【0037】
ピンPはアンカー810に取り付けられていて、内部のめねじ128を形成するために成形プロセス中に使用されている。ピンPの構造及びそれをどのように使用するかについて以下に説明する。
【0038】
壁面用アンカー810は遠位ねじ山814と、近位ヘッド818と、近位ねじ山822と、レグ824周囲のねじ山821とを含んでいて、ねじ山821は、連続する外側の雄ねじである(遠位開口部816で遮断されているけれど)ねじ山814及び822を提供するようになっている。チューブ834が壁面用アンカー810のシャンク820の中に備えられていて、壁面用アンカー810が壁面Wに取り付けられる場合により大きな剛性を提供するようになっている。
【0039】
図22−26は、本発明における図3と同様な壁面用アンカー910を図示しているけれども、壁面用アンカー910がめねじ928(図9と同様な)を含んでいて、そのめねじ928は先端912の内側に割り込んでいて円筒状区画936に取り付けられ、そしてシャンク920の遠位端部と先端912の近位端部の間で軸方向に延伸している。このめねじ928は回転時にねじSのねじ山により係合されるようになっていて、ねじSがアンカー910の中へさらに前進することを妨げられると(例えば物品I又はアンカー910のヘッド918に接触することにより)、ねじSのさらなる回転は、先端912をヘッド918に向けて軸方向に並進して引き込み従って壁面Wの裏面におけるレグ924の変形(すなわち外向きに膨脹)を引きおこす。アンカー910の長手軸は“A”で付番されていて、そのような軸がここに説明したアンカー各々を特徴ずけている。
【0040】
円筒状区画936及び先端912との両方にめねじ128を備えていることはねじSのねじ山に係合されるめねじの全体長さを長くし、従ってねじSと壁面用アンカー910とのより強力な係合レベルを提供していて、従ってシャンク920に備えられたレグ924を延伸するべく先端912を壁面に向かって後方に引き込むために、ねじSがさらに回転される場合、壁面用アンカー9120のねじ山928の滑りを防止するようになっている。
【0041】
図27a−27dは本アンカーの取り付け手順を図示していて、第十壁面用アンカー910を例にして以下に説明する。図27aに図示するように壁面用アンカー910は、先端12を用いて壁面Wの見える側面に位置決めされ、そしてねじ回わしのような適切なトルク発生工具を使用して壁面Wの中へ回転的に係合されていて、その工具は壁面用アンカー910のヘッド918に形成された溝に差し込むべく形成されたバイトを有している。ここでPhilips−タイプのスクリュードライバー・バイトBが十字形溝919に差し込まれるべく使用されている。図27bに図示するように、壁面用アンカー910は、ヘッド918が壁面Wの見えない表面に接触するまで回転される。続いてねじSはスクリュードライバー・バイトBを使用して壁面用アンカー910に回転的に係合され、そしてねじは図3に図示する位置に達するまで壁面Wの中に並進され、物品Iが壁面Wに接触することによりさらなる前進は阻止されるようになっている。前述しかつ図27cに図示するように、さらなるねじSの回転は、ねじSの雄ねじが壁面用アンカー910の雌ねじ928に係合することにより、先端912をヘッド918へ向かっての軸方向で並進的に引き込み、従って壁面Wの表面においてレグ924の変形(すなわち外向きの膨脹)を生じ、壁面用アンカー910を壁面Wにしっかりと締め付ける。図27dに図示するように、そのような変形は、アーム924の周囲に提供されたねじ山921のいくつかを壁面Wの裏面に係合させる(すなわち突き通している)。
【0042】
図28及び29が図23の第十壁面用アンカー912を図示していて、壁面用アンカー912はコアー・ピンPと内部ねじ山928とを備えており、コアーピンPは壁面用アンカー910を軸方向に貫通して延伸する貫通通路を形成するために成形中に使用される。より詳しくは、コアーピンPは主ピン区画1000(図30,31に図示せず)を含んでいて、その主ピン区画1000が第一部分1002及び第二部分1004を有していて、第一部分1002は延伸可能なレグ924及びシャンク920の一部とにおけるヘッド918の内面を形成するようになっていて、そのシャンク920がヘッド918と延伸可能なレグ924との間に延伸するものであり、第二部分1004は円筒状区画936の雌ねじ128を形成するようになっている。コアーピンPが第二ピン区画1006も含んでいて、第二ピン区画1006は壁面用アンカー910の先端912に位置するねじ山924を形成するようになっている。第二部分1004の先端1008は第二ピン区画1006の近位端部1010と整合するように形状化されていて、このことが主ピン区画1000と第二ピン区画1006従って、雌ねじ128との整列を保証しており、その雌ねじ128は、主ピン区画1000により形成され、かつ第二ピン区画1006により形成された接続部においてほとんど阻止されずに、かつ定ピッチを有している。
【0043】
金型は、壁面用アンカー910の外面形状を提供する二つの外側金型区画を含んでいて、プラスチックが金型に射出されると、主ピン区画1000が金型から軸方向に並進して引き出され、一方第二ピン区画1006は遠位端部912から(すなわち開口部916を介して)横方向に取り出される。主ピン区画1000は、主ピン区画1000が、成形されていた雌ねじ128をはぎ取らないように、射出プロセス後で特定の期間中に金型から引き出され、これらの雌ねじは主ピン区画1000が取り出された後に完全に固化する。従来技術においては、ピンが成形されたアンカーから回転的に取り出され、本願の並進式引きぬきと比較して多くの時間を要している。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】図1は、本発明における第一壁面用アンカーの概略部分断面側面図であって、アンカーが壁面に係合し、かつ収縮状態のものである。
【図1a】図1aは、図1の壁面用アンカーの端面図である。
【図1b】図1bは、図1aの変形壁面用アンカーの端面図である。
【図1c】図1cは、図1aの変形壁面用アンカーの端面図である。
【図2】図2は、図1と同様の概略部分断面側面図であって、アンカーが壁面に係合し、かつ延伸状態のものである。
【図2a】図2aは、図2の壁面用アンカーの端面図である。
【図2b】図2bは、壁面用アンカーの第二状態における、図1bの変形壁面用アンカーの端面図である。
【図2c】図2cは、壁面用アンカーの第二状態における、図1cの変形壁面用アンカーの端面図である。
【図3】図3は、本発明における第二壁面用アンカーの概略部分断面側面図であって、図1と同様なものである。
【図3a】図3aは、図1aと同様なものであるが、図3の壁面用アンカーに対応するものである。
【図3b】図3bは、図1bと同様なものであるが、図3の壁面用アンカーに対応するものである。
【図3c】図3cは、図1cと同様なものであるが、図3の壁面用アンカーに対応するものである。
【図4】図4は、図2と同様なものであるが、図3の第二壁面用アンカーに対応するものであって延伸状態におけるものである。
【図4a】図4aは、図2aと同様なものであるが、図3の第二壁面用アンカーに対応するものであって延伸状態におけるものである。
【図4b】図4bは、図2bと同様なものであるが、図3の第二壁面用アンカーに対応するものであって延伸状態におけるものである。
【図4c】図4cは、図2cと同様なものであるが、図3の第二壁面用アンカーに対応するものであって延伸状態におけるものである。
【図5】図5は、本発明における第三壁面用アンカーの概略部分断面側面図であって、収縮状態のものである。
【図5a】図5aは、図5における壁面用アンカーの端面図である。
【図6】図6は、図5における壁面用アンカーの概略部分断面側面図であって、延伸状態におけるものである。
【図6a】図6aは、図6の端面図である。
【図7】図7は、図1と同様の図であるけれども、本発明における第四壁面用アンカーを図示していて、かつ収縮状態のものである。なお図7は断面図である。
【図7a】図7aは、図1aと同様の図であるけれども、本発明における第四壁面用アンカーを図示していて、かつ収縮状態のものである。
【図7b】図7bは、図1bと同様の図であるけれども、本発明における第四壁面用アンカーを図示していて、かつ収縮状態のものである。
【図7c】図7cは、図1cと同様の図であるけれども、本発明における第四壁面用アンカーを図示していて、かつ収縮状態のものである。
【図8】図8は、図2と同様な図であるけれども、図7の壁面用アンカーに対応するものであって、延伸状態のものである。なお図7は断面図である。
【図8a】図8aは、図2aと同様な図であるけれども、図7の壁面用アンカーに対応するものであって、延伸状態のものである。なお図7は断面図である。
【図8b】図8bは、図2bと同様な図であるけれども、図7の壁面用アンカーに対応するものであって、延伸状態のものである。なお図7は断面図である。
【図8c】図8cは、図2cと同様な図であるけれども、図7の壁面用アンカーに対応するものであって、延伸状態のものである。なお図7は断面図である。
【図9】図9は、図1と同様の図であるけれども、本発明における第五壁面用アンカーを図示していて、収縮状態のものである。
【図9a】図9aは、図1aと同様の図であるけれども、本発明における第五壁面用アンカーを図示していて、収縮状態のものである。
【図9b】図9bは、図1bと同様の図であるけれども、本発明における第五壁面用アンカーを図示していて、収縮状態のものである。
【図9c】図9cは、図1cと同様の図であるけれども、本発明における第五壁面用アンカーを図示していて、収縮状態のものである。
【図10】図10は、図2と同様の図であるけれども、図9における壁面用アンカーに対応するものであって、延伸状態のものである。
【図10a】図10aは、図2aと同様の図であるけれども、図9における壁面用アンカーに対応するものであって、延伸状態のものである。
【図10b】図10bは、図2bと同様の図であるけれども、図9における壁面用アンカーに対応するものであって、延伸状態のものである。
【図10c】図10cは、図2cと同様の図であるけれども、図9における壁面用アンカーに対応するものであって、延伸状態のものである。
【図11】図11は、本発明における第六壁面用アンカーの概略部分断面側面図であって、収縮状態のものである。
【図12】図12は、図11と同様の図であって、延伸状態における第六壁面用アンカーを図示している。
【図13】図13は、図1と同様な部分断面側面図であるけれども、本発明における第七壁面用アンカーを図示していて、収縮状態のものである。
【図14】図14は、図13における壁面用アンカーの部分断面側面図であるけれども、延伸状態のものである。
【図15】図15は、本発明における第八壁面用アンカーの部分断面側面図であって、収縮状態のものである。
【図16】図16は、図15における壁面用アンカーの部分断面側面図であって、延伸状態のねじである。
【図17】図17は、図15における壁面用アンカーの側面図である。
【図18】図18は、図15における壁面用アンカーのロッキング部材の側面図である。
【図19】図19は、本発明における第九壁面用アンカーの概略側面図であって、第九壁面用アンカーの製造に使用される成形ピンも図示されている。
【図20】図20は、図19における壁面用アンカーの端面図である。
【図21】図21は、図19における壁面用アンカーの断面図である。
【図22】図22は、図3と同様な図であって、本発明における第十壁面用アンカーの側面図である。
【図23】図23は、図22における第十壁面用アンカーの端面図である。
【図24】図24は、図22における矢視24−24から見た断面図である。
【図25】図25は、図22における矢視25−25から見た断面図である。
【図26】図26は、図22における矢視26−26から見た断面図である。
【図27a】図27aは、図23における第十壁面用アンカーの壁面への据付けを図示している部分断面図である。
【図27b】図27bは、図23における第十壁面用アンカーの壁面への据付けを図示している部分断面図である。
【図27c】図27cは、図23における第十壁面用アンカーの壁面への据付けを図示している部分断面図である。
【図27d】図27dは、図23における第十壁面用アンカーの壁面への据付けを図示している部分断面図である。
【図28】図28は、図23における第十アンカーの側面図であって成形時に使用するコアー・ピンを備えているものである。
【図29】図29は、図23における第十アンカーの縦断面図であって成形時に使用するコアー・ピンを備えているものである。
【図30】図30は、コアー・ピンの一部の側面図である。
【図31】図31は、コアー・ピンの一部の部分断面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空壁面に取り付けるためのアンカーであって;該アンカーを長手軸の周囲で回転するために、かつ該アンカーを壁面に徐々に係合するために、回転式工具により係合されるようになっている近位端部と、該アンカーが回転する場合該壁面に切り込むようになっている遠位端部と、該近位端部及び該遠位端部との間のシャンクとを具備するアンカーにおいて:
該シャンクが少なくとも一つの延伸可能なレグを含んでいて、延伸可能な該レグは、該アンカーを該壁面に取り付けるために該アンカーが回転される場合収縮位置にあって、該レグは、該アンカーが該壁面に取り付けられると該壁面の裏面から遠位に位置していて、該アンカーがおねじを含んでおり、該アンカーは内部にねじ山付き留め具を受容し、かつ該レグの遠位において該ねじ山付き金具に螺合的に係合するようになっていて、該ねじ山付き金具の十分な回転は該遠位端部を該近位端部へ向けて引き込み、従って該レグが横方向の延伸位置に移動することができるようになっている;
アンカー。
【請求項2】
該アンカーが単一成形構造体で作られている、請求項1に記載のアンカー。
【請求項3】
該シャンクが、該ねじ山付き留め具によりねじ切りされるようになっている管状区画を該レグの遠位に備えている、請求項1に記載のアンカー。
【請求項4】
該シャンクが、該ねじ山付き留め具により螺合的に係合されるようになっている第一めねじを形成している管状区画を該レグの遠位に備えている、請求項1に記載のアンカー。
【請求項5】
該遠位端部が、該ねじ山付き留め具により螺合的に係合されるようになっている第二めねじを形成している、請求項4に記載のアンカー。
【請求項6】
該第一めねじ及び該第二めねじがほぼ連続していて、かつ同一ピッチである、請求項5に記載のアンカー。
【請求項7】
該遠位端部が開口部を形成していて、該ねじ山付き留め具が該開口部を通過できるようになっている、請求項5に記載のアンカー。
【請求項8】
該おねじが第一おねじを含んでいて、該第一おねじは該近位端部と該レグとの間で該シャンクに備えられていて、該アンカーが該第一位置にある場合、該第一おねじは該壁面に係合する、請求項1に記載のアンカー。
【請求項9】
該おねじが、該レグと該遠位端部との間に備えられた第二おねじを含んでいる、請求項8に記載のアンカー。
【請求項10】
該シャンクが、該ねじ山付き留め具により螺合的に係合されるようになっている管状区画を該レグの遠位に備えていて、該第二おねじが該管状区画の周囲に備えられている、請求項9に記載のアンカー。
【請求項11】
該おねじが該レグ周囲に備えられた第三おねじを含んでいて、該第一、第二及び第三おねじが同一ピッチである、請求項8に記載のアンカー。
【請求項12】
該延伸位置において異なる方向に延伸するようになっている少なくとも二つの該レグが備えられていて、該第三おねじが該収縮位置においてすべての該レグを延伸する、請求項9に記載のアンカー。
【請求項13】
該近位端部が、回転式工具を係合的に受容するための凹部を形成するフランジ付きヘッドを備えている、請求項1に記載のアンカー。
【請求項14】
少なくとも二つの該レグが備えられていて、該レグは該収縮位置においてほぼ平行に延伸している、請求項1に記載のアンカー。
【請求項15】
該レグが該収縮位置においてもろい要素により接続されていて、従って該レグが該延伸位置に広がるようになっており、該もろい要素は該ねじ山付き留め具が該遠位端部を該近位端部に向けて引き込む場合に破断するようになっている、請求項14に記載のアンカー。
【請求項16】
該おねじが第三おねじを含んでいて、該第三おねじは該レグの周囲に備えられ、かつ該延伸位置において該壁面の裏面の中へ少なくとも部分的に延伸するようになっている、請求項14に記載のアンカー。
【請求項17】
該おねじが第三おねじを含んでいて、該第三おねじは該レグの周囲に備えられ、かつ少なくとも該もろい要素において遮断されている、請求項15に記載のアンカー。
【請求項18】
該レグ各々が遠位区画及び近位区画を備えていて、該遠位区画及び該近位区画は該収縮位置から該延伸位置へ通過する際に外側向きに折り曲がるようになっている、請求項14に記載のアンカー。
【請求項19】
該近位区画及び該遠位区画がピボットにより接続されている、請求項18に記載のアンカー。
【請求項20】
該延伸位置において、該近位区画は少なくとも該壁面の裏面に沿って外側に向けて部分的に延伸し、一方該遠位区画は該近位区画から該遠位端部へ向かって内側に延伸するように、該遠位区画が少なくとも該収縮位置において該近位区画より長くなっている、請求項19に記載のアンカー。
【請求項21】
該延伸位置において、該近位区画及び該遠位区画がほぼ近接した相対関係で外向きに延伸するように、該遠位区画及び該近位区画は、少なくとも該収縮位置においてほぼ同一長さである、請求項19に記載のアンカー。
【請求項22】
四本の該レグが備えられていて、それらのレグは同一であって、ほぼ十字形パターンに広がるように配置されている、請求項14−21のいずれか一項に記載のアンカー。
【請求項23】
該シャンクが少なくとも一つのストッパを含んでいて、該レグの該延伸位置において、該ストッパは該壁面の該裏面又は該レグの近位に配置された該シャンクの近位区画に係合するようになっていて、該遠位端部が該近位端部に向かって移動することを制限し、従って該レグが該延伸位置において広がることを制限しており、該収縮位置において、該ストッパは該シャンクの該近位区画に対して遠位に該シャンクに備えられている、請求項1に記載のアンカー。
【請求項24】
該シャンクが該レグと該遠位端部との間に位置する遠位区画を含んでいて、該ストッパが管状要素を含んでおり、該管状要素は該シャンクの該遠位区画から該近位区画へ向かって延伸し、従って該収縮位置において離間していて、該管状要素は該レグが該延伸位置に広がる間に該近位区画へ向かって移動するようになっている、請求項23に記載のアンカー。
【請求項25】
該管状要素が該ねじ山付き留め具によりねじ切りされるようになっている、請求項24に記載のアンカー。
【請求項26】
該シャンクが該レグと該遠位端部との間に位置する遠位区画を含んでいて、該ストッパが少なくとも一つのタブを含んでおり、該少なくとも一つのタブは該シャンクの該遠位区画から該近位区画へ向かって延伸し、従って該収縮位置において離間していて、該少なくとも一つのタブは該レグが該延伸位置に広がる間に該近位区画へ向かって移動するようになっている、請求項23に記載のアンカー。
【請求項27】
延伸可能な該レグが、該延伸位置において該壁面の背後でバンドルを形成している、請求項1に記載のアンカー。
【請求項28】
一つ以上の該レグが備えられていて、該レグはお互いに並行してねじれた形状に延伸し、そして共にチューブを形成しており、もろい部分が該チューブ上と該レグ間とに形成されていて、該もろい部分は、該ねじ山付き留め具が該遠位端部を該近位端部に向けて引き込む場合破断するようになっており、従って該レグが該バンドルの中へ向かって広がるようになっている、請求項27に記載のアンカー。
【請求項29】
該シャンクが少なくとも一つのストッパを含んでいて、該ストッパは該遠位端部が該近位端部に向かって移動することを制限し、従って該レグが該延伸位置において広がることを制限するようになっている、請求項1に記載のアンカー。
【請求項30】
該延伸位置において、該ストッパは延伸可能な該レグにほぼ平行に延伸していて、該ストッパは、該遠位端部が該近位端部に向かって該遠位端部が該近位端部に向かってさらに移動できなくなる限界まで移動する場合曲がるようになっており、そして延伸可能な該レグは該延伸位置に位置する、請求項29に記載のアンカー。
【請求項31】
延伸可能な該レグは、該収縮位置においてばね付勢されていて、協働手段が延伸可能な該レグと該シャンクとに備えられ、延伸可能な該レグを該収縮位置に保持するようになっており、該協働手段は、該ねじ山付き留め具が延伸可能な該レグを該近位端部から軸方向に引き離す場合係合解除されるようになっていて、従って延伸可能な該レグがばね付勢により該延伸位置に広がるようになっている、請求項1に記載のアンカー。
【請求項32】
ねじ山付き留め具とアンカーとを備えている、中空壁面に取り付けるためのアンカーアセンブリであって;
該アンカーが、該アンカーを長手軸の周囲で回転するために、かつ該アンカーを壁面に徐々に係合するために、回転式工具により係合されるようになっている近位端部と、該アンカーが回転する場合該壁面に切り込むようになっている遠位端部と、該近位端部及び該遠位端部との間のシャンクとを具備していて;
該シャンクが少なくとも一つの延伸可能なレグを含んでいて、該レグは、該アンカーを該壁面に取り付けるために該アンカーが回転される場合収縮位置にあって、該レグは、該アンカーが該壁面に取り付けられると該壁面の裏面から遠位に位置していて、該アンカーがおねじを含んでおり、該アンカーは内部にねじ山付き留め具を受容し、かつ該レグの遠位において該ねじ山付き金具に螺合的に係合するようになっていて、該ねじ山付き金具の十分な回転は該遠位端部を該近位端部へ向けて引き込み、従って該レグが横方向の延伸位置に移動することができるようになっている;
アンカーアセンブリ。
【請求項33】
該アンカーが単一成形構造体で作られている、請求項32に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項34】
該シャンクが、該ねじ山付き留め具によりねじ切りされるようになっている管状区画を該レグの遠位に備えている、請求項32に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項35】
該シャンクが、該ねじ山付き留め具により螺合的に係合されるようになっている第一めねじを形成している管状区画を該レグの遠位に備えている、請求項32に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項36】
該遠位端部が、該ねじ山付き留め具により螺合的に係合されるようになっている第二めねじを形成している、請求項35に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項37】
該第一めねじ及び該第二めねじがほぼ連続していて、かつ同一ピッチである、請求項36に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項38】
該遠位端部が開口部を形成していて、該ねじ山付き留め具が該開口部を通過できるようになっている、請求項36に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項39】
該おねじが第一おねじを含んでいて、該第一おねじは該近位端部と該レグとの間で該シャンクに備えられていて、該アンカーが該第一位置にある場合、該第一おねじは該壁面に係合する、請求項32に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項40】
該おねじが、該レグと該遠位端部との間に備えられた第二おねじを含んでいる、請求項39に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項41】
該シャンクが、該ねじ山付き留め具により螺合的に係合されるようになっている管状区画を該レグの遠位に備えていて、該第二おねじが該管状区画の周囲に備えられている、請求項40に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項42】
該おねじが該レグ周囲に備えられた第三おねじを含んでいて、該第一、第二及び第三おねじが同一ピッチである、請求項39に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項43】
該延伸位置において異なる方向に延伸するようになっている少なくとも二つの該レグが備えられていて、該第三おねじが該収縮位置においてすべての該レグを延伸する、請求項40に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項44】
該近位端部が、回転式工具を係合的に受容するための凹部を形成するフランジ付きヘッドを備えている、請求項32に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項45】
少なくとも二つの該レグが備えられていて、該レグは該収縮位置においてほぼ平行に延伸している、請求項32に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項46】
該レグが該収縮位置においてもろい要素により接続されていて、従って該レグが該延伸位置に広がるようになっており、該もろい要素は該ねじ山付き留め具が該遠位端部を該近位端部に向けて引き込む場合に破断するようになっている、請求項45に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項47】
該おねじが第三おねじを含んでいて、該第三おねじは該レグの周囲に備えられ、かつ該延伸位置において該壁面の裏面の中へ少なくとも部分的に延伸するようになっている、請求項45に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項48】
該おねじが第三おねじを含んでいて、該第三おねじは該レグの周囲に備えられ、かつ少なくとも該もろい要素において遮断されている、請求項46に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項49】
該レグ各々が遠位区画及び近位区画を備えていて、該遠位区画及び該近位区画は該収縮位置から該延伸位置へ通過する際に外側向きに折り曲がるようになっている、請求項45に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項50】
該近位区画及び該遠位区画がピボットにより接続されている、請求項49に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項51】
該延伸位置において、該近位区画は少なくとも該壁面の裏面に沿って外側に向けて延伸し、一方該遠位端部は該近位区画から該遠位区画へ向かって内側に延伸するように、該遠位区画が少なくとも該収縮位置において該近位区画より長くなっている、請求項50に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項52】
該延伸位置において、該近位区画及び該遠位区画がほぼ近接した相対関係で外向きに延伸するように、該遠位区画及び該近位端区画は、少なくとも該収縮位置においてほぼ同一長さである、請求項50に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項53】
四本の該レグが備えられていて、それらのレグは同一であって、ほぼ十字形パターンに広がるように配置されている、請求項45−50のいずれか一項に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項54】
該シャンクが少なくとも一つのストッパを含んでいて、該レグの該延伸位置において、該ストッパは該壁面の該裏面又は該レグの近位に配置された該シャンクの近位区画に係合するようになっていて、該遠位端部が該近位端部に向かって移動することを制限し、従って該レグが該延伸位置において広がることを制限しており、該収縮位置において、該ストッパは該シャンクの該近位区画に対して遠位に該シャンクに備えられている、請求項32に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項55】
該シャンクが該レグと該遠位端部との間に位置する遠位区画を含んでいて、該ストッパが管状要素を含んでおり、該管状要素は該シャンクの該遠位区画から該近位区画へ向かって延伸し、従って該収縮位置において離間していて、該管状要素は該レグが該延伸位置に広がる間に該近位区画へ向かって移動するようになっている、請求項54に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項56】
該管状要素が該ねじ山付き留め具によりねじ切りされるようになっている、請求項55に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項57】
該シャンクが該レグと該遠位端部との間に位置する遠位区画を含んでいて、該ストッパが少なくとも一つのタブを含んでおり、該少なくとも一つのタブは該シャンクの該遠位区画から該近位区画へ向かって延伸し、従って該収縮位置において離間していて、該少なくとも一つのタブは該レグが該延伸位置に広がる間に該近位区画へ向かって移動するようになっている、請求項54に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項58】
延伸可能な該レグが、該延伸位置において該壁面の背後でバンドルを形成している、請求項32に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項59】
一つ以上の該レグが備えられていて、該レグはお互いに並行してねじれた形状に延伸し、そして共にチューブを形成しており、もろい部分が該チューブ上と該レグ間とに形成されていて、該もろい部分は、該ねじ山付き留め具が該遠位端部を該近位端部に向けて引き込む場合破断するようになっており、従って該レグが該バンドルの中へ向かって広がるようになっている、請求項58に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項60】
該シャンクが少なくとも一つのストッパを含んでいて、該ストッパは該遠位端部が該近位端部に向かって移動することを制限し、従って該レグが該延伸位置において広がることを制限するようになっている、請求項32に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項61】
該延伸位置において、該ストッパは延伸可能な該レグにほぼ平行に延伸していて、該ストッパは、該遠位端部が該近位端部に向かって該遠位端部が該近位端部に向かってさらに移動できなくなる限界まで移動する場合曲がるようになっており、そして延伸可能な該レグは該延伸位置に位置する、請求項60に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項62】
延伸可能な該レグは、該収縮位置においてばね付勢されていて、協働手段が延伸可能な該レグと該シャンクとに備えられ、延伸可能な該レグを該収縮位置に保持するようになっており、該協働手段は、該ねじ山付き留め具が延伸可能な該レグを該近位端部から軸方向に引き離す場合係合解除されるようになっていて、従って延伸可能な該レグがばね付勢により該延伸位置に広がるようになっている、請求項32に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項63】
中空壁面に取り付けるためのアンカーであって;該アンカーを長手軸の周囲で回転するために、かつ該アンカーを壁面に徐々に係合するために、回転式工具により係合されるようになっている近位端部と、遠位端部と、該近位端部及び該遠位端部との間のシャンクとを具備するアンカーにおいて:
該シャンクが少なくとも一つの延伸可能な手段を含んでいて、該延伸可能な手段は、該アンカーを該壁面に取り付けるために該アンカーが回転される場合収縮位置にあって、該アンカーがおねじを含んでおり、該アンカーは内部にねじ山付き留め具を受容し、かつ該延伸可能な手段の遠位において該ねじ山付き金具に螺合的に係合するようになっていて、該ねじ山付き金具の十分な回転は該遠位端部を該近位端部へ向けて引き込み、従って該延伸可能な手段が該壁面の背後で横方向の延伸位置に移動することができるようになっている;
アンカー。
【請求項64】
アンカーを中空壁面に取り付ける方法が:
a)おねじを含んでいて、さらに近位端部、遠位端部、及び該近位端部と該遠位端部との間のシャンクを有している中空のアンカーを準備する段階と;
b)該アンカーを壁面に取り付ける段階と;
c)留め金具を該アンカーの中へ回転駆動する段階であって、該留め金具が該遠位端部に係合し、かつ該留め金具が該アンカーの中で並進的に前進できなくなると該遠位端部を該近位端部へ向けて引き込み、従って該シャンクを該壁面の背後で横方向に延伸するように変形するようになっている、留め金具を該アンカーの中へ回転駆動する段階と;
を含んでいる方法。
【請求項65】
中空壁面に適合するようになっている中空のアンカーにめねじを形成する方法が:
a)おねじを有しているコアーピンを準備する段階と;
b)少なくともコアーピンの一部がプラスチックにより囲まれるようにアンカーを該コアーピンと共に金型において成形する段階と;
c)該コアーピンにより該アンカーに形成されためねじを引きはがすことなく該成形されたアンカーから、該コアーピンをほとんど回転することなく並進的に取り外ずす段階と;
を含んでいる方法。
【請求項66】
該段階b)において、おねじを有している第二ピンが該金型に備えられていて、該第二ピンは該コアーピンと端と端とをつないで軸方向に整列しており、該コアーピン及び該第二ピンが同一ピッチのほぼ連続的なねじ山を形成していて、従って該第二ピンがない場合と比較してより長いめねじを該アンカーに形成している、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
該段階c)において、該コアーピンは成形された該アンカーの近位端部を介して成形された該アンカーから並進的に取り外ずされ、そして該第二ピンは成形された該遠位端部から横方向に取り外ずされる、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
該コアーピン及び該第二ピンは、該段階b)において該コアーピンと該第二ピンとの間の所定相対位置を得るために、従って該連続的なねじ山を保証するために、整合端部を有している、請求項66に記載の方法。
【請求項1】
中空壁面に取り付けるためのアンカーであって;該アンカーを長手軸の周囲で回転するために、かつ該アンカーを壁面に徐々に係合するために、回転式工具により係合されるようになっている近位端部と、該アンカーが回転する場合該壁面に切り込むようになっている遠位端部と、該近位端部及び該遠位端部との間のシャンクとを具備するアンカーにおいて:
該シャンクが少なくとも一つの延伸可能なレグを含んでいて、延伸可能な該レグは、該アンカーを該壁面に取り付けるために該アンカーが回転される場合収縮位置にあって、該レグは、該アンカーが該壁面に取り付けられると該壁面の裏面から遠位に位置していて、該アンカーがおねじを含んでおり、該アンカーは内部にねじ山付き留め具を受容し、かつ該レグの遠位において該ねじ山付き金具に螺合的に係合するようになっていて、該ねじ山付き金具の十分な回転は該遠位端部を該近位端部へ向けて引き込み、従って該レグが横方向の延伸位置に移動することができるようになっている;
アンカー。
【請求項2】
該アンカーが単一成形構造体で作られている、請求項1に記載のアンカー。
【請求項3】
該シャンクが、該ねじ山付き留め具によりねじ切りされるようになっている管状区画を該レグの遠位に備えている、請求項1に記載のアンカー。
【請求項4】
該シャンクが、該ねじ山付き留め具により螺合的に係合されるようになっている第一めねじを形成している管状区画を該レグの遠位に備えている、請求項1に記載のアンカー。
【請求項5】
該遠位端部が、該ねじ山付き留め具により螺合的に係合されるようになっている第二めねじを形成している、請求項4に記載のアンカー。
【請求項6】
該第一めねじ及び該第二めねじがほぼ連続していて、かつ同一ピッチである、請求項5に記載のアンカー。
【請求項7】
該遠位端部が開口部を形成していて、該ねじ山付き留め具が該開口部を通過できるようになっている、請求項5に記載のアンカー。
【請求項8】
該おねじが第一おねじを含んでいて、該第一おねじは該近位端部と該レグとの間で該シャンクに備えられていて、該アンカーが該第一位置にある場合、該第一おねじは該壁面に係合する、請求項1に記載のアンカー。
【請求項9】
該おねじが、該レグと該遠位端部との間に備えられた第二おねじを含んでいる、請求項8に記載のアンカー。
【請求項10】
該シャンクが、該ねじ山付き留め具により螺合的に係合されるようになっている管状区画を該レグの遠位に備えていて、該第二おねじが該管状区画の周囲に備えられている、請求項9に記載のアンカー。
【請求項11】
該おねじが該レグ周囲に備えられた第三おねじを含んでいて、該第一、第二及び第三おねじが同一ピッチである、請求項8に記載のアンカー。
【請求項12】
該延伸位置において異なる方向に延伸するようになっている少なくとも二つの該レグが備えられていて、該第三おねじが該収縮位置においてすべての該レグを延伸する、請求項9に記載のアンカー。
【請求項13】
該近位端部が、回転式工具を係合的に受容するための凹部を形成するフランジ付きヘッドを備えている、請求項1に記載のアンカー。
【請求項14】
少なくとも二つの該レグが備えられていて、該レグは該収縮位置においてほぼ平行に延伸している、請求項1に記載のアンカー。
【請求項15】
該レグが該収縮位置においてもろい要素により接続されていて、従って該レグが該延伸位置に広がるようになっており、該もろい要素は該ねじ山付き留め具が該遠位端部を該近位端部に向けて引き込む場合に破断するようになっている、請求項14に記載のアンカー。
【請求項16】
該おねじが第三おねじを含んでいて、該第三おねじは該レグの周囲に備えられ、かつ該延伸位置において該壁面の裏面の中へ少なくとも部分的に延伸するようになっている、請求項14に記載のアンカー。
【請求項17】
該おねじが第三おねじを含んでいて、該第三おねじは該レグの周囲に備えられ、かつ少なくとも該もろい要素において遮断されている、請求項15に記載のアンカー。
【請求項18】
該レグ各々が遠位区画及び近位区画を備えていて、該遠位区画及び該近位区画は該収縮位置から該延伸位置へ通過する際に外側向きに折り曲がるようになっている、請求項14に記載のアンカー。
【請求項19】
該近位区画及び該遠位区画がピボットにより接続されている、請求項18に記載のアンカー。
【請求項20】
該延伸位置において、該近位区画は少なくとも該壁面の裏面に沿って外側に向けて部分的に延伸し、一方該遠位区画は該近位区画から該遠位端部へ向かって内側に延伸するように、該遠位区画が少なくとも該収縮位置において該近位区画より長くなっている、請求項19に記載のアンカー。
【請求項21】
該延伸位置において、該近位区画及び該遠位区画がほぼ近接した相対関係で外向きに延伸するように、該遠位区画及び該近位区画は、少なくとも該収縮位置においてほぼ同一長さである、請求項19に記載のアンカー。
【請求項22】
四本の該レグが備えられていて、それらのレグは同一であって、ほぼ十字形パターンに広がるように配置されている、請求項14−21のいずれか一項に記載のアンカー。
【請求項23】
該シャンクが少なくとも一つのストッパを含んでいて、該レグの該延伸位置において、該ストッパは該壁面の該裏面又は該レグの近位に配置された該シャンクの近位区画に係合するようになっていて、該遠位端部が該近位端部に向かって移動することを制限し、従って該レグが該延伸位置において広がることを制限しており、該収縮位置において、該ストッパは該シャンクの該近位区画に対して遠位に該シャンクに備えられている、請求項1に記載のアンカー。
【請求項24】
該シャンクが該レグと該遠位端部との間に位置する遠位区画を含んでいて、該ストッパが管状要素を含んでおり、該管状要素は該シャンクの該遠位区画から該近位区画へ向かって延伸し、従って該収縮位置において離間していて、該管状要素は該レグが該延伸位置に広がる間に該近位区画へ向かって移動するようになっている、請求項23に記載のアンカー。
【請求項25】
該管状要素が該ねじ山付き留め具によりねじ切りされるようになっている、請求項24に記載のアンカー。
【請求項26】
該シャンクが該レグと該遠位端部との間に位置する遠位区画を含んでいて、該ストッパが少なくとも一つのタブを含んでおり、該少なくとも一つのタブは該シャンクの該遠位区画から該近位区画へ向かって延伸し、従って該収縮位置において離間していて、該少なくとも一つのタブは該レグが該延伸位置に広がる間に該近位区画へ向かって移動するようになっている、請求項23に記載のアンカー。
【請求項27】
延伸可能な該レグが、該延伸位置において該壁面の背後でバンドルを形成している、請求項1に記載のアンカー。
【請求項28】
一つ以上の該レグが備えられていて、該レグはお互いに並行してねじれた形状に延伸し、そして共にチューブを形成しており、もろい部分が該チューブ上と該レグ間とに形成されていて、該もろい部分は、該ねじ山付き留め具が該遠位端部を該近位端部に向けて引き込む場合破断するようになっており、従って該レグが該バンドルの中へ向かって広がるようになっている、請求項27に記載のアンカー。
【請求項29】
該シャンクが少なくとも一つのストッパを含んでいて、該ストッパは該遠位端部が該近位端部に向かって移動することを制限し、従って該レグが該延伸位置において広がることを制限するようになっている、請求項1に記載のアンカー。
【請求項30】
該延伸位置において、該ストッパは延伸可能な該レグにほぼ平行に延伸していて、該ストッパは、該遠位端部が該近位端部に向かって該遠位端部が該近位端部に向かってさらに移動できなくなる限界まで移動する場合曲がるようになっており、そして延伸可能な該レグは該延伸位置に位置する、請求項29に記載のアンカー。
【請求項31】
延伸可能な該レグは、該収縮位置においてばね付勢されていて、協働手段が延伸可能な該レグと該シャンクとに備えられ、延伸可能な該レグを該収縮位置に保持するようになっており、該協働手段は、該ねじ山付き留め具が延伸可能な該レグを該近位端部から軸方向に引き離す場合係合解除されるようになっていて、従って延伸可能な該レグがばね付勢により該延伸位置に広がるようになっている、請求項1に記載のアンカー。
【請求項32】
ねじ山付き留め具とアンカーとを備えている、中空壁面に取り付けるためのアンカーアセンブリであって;
該アンカーが、該アンカーを長手軸の周囲で回転するために、かつ該アンカーを壁面に徐々に係合するために、回転式工具により係合されるようになっている近位端部と、該アンカーが回転する場合該壁面に切り込むようになっている遠位端部と、該近位端部及び該遠位端部との間のシャンクとを具備していて;
該シャンクが少なくとも一つの延伸可能なレグを含んでいて、該レグは、該アンカーを該壁面に取り付けるために該アンカーが回転される場合収縮位置にあって、該レグは、該アンカーが該壁面に取り付けられると該壁面の裏面から遠位に位置していて、該アンカーがおねじを含んでおり、該アンカーは内部にねじ山付き留め具を受容し、かつ該レグの遠位において該ねじ山付き金具に螺合的に係合するようになっていて、該ねじ山付き金具の十分な回転は該遠位端部を該近位端部へ向けて引き込み、従って該レグが横方向の延伸位置に移動することができるようになっている;
アンカーアセンブリ。
【請求項33】
該アンカーが単一成形構造体で作られている、請求項32に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項34】
該シャンクが、該ねじ山付き留め具によりねじ切りされるようになっている管状区画を該レグの遠位に備えている、請求項32に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項35】
該シャンクが、該ねじ山付き留め具により螺合的に係合されるようになっている第一めねじを形成している管状区画を該レグの遠位に備えている、請求項32に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項36】
該遠位端部が、該ねじ山付き留め具により螺合的に係合されるようになっている第二めねじを形成している、請求項35に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項37】
該第一めねじ及び該第二めねじがほぼ連続していて、かつ同一ピッチである、請求項36に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項38】
該遠位端部が開口部を形成していて、該ねじ山付き留め具が該開口部を通過できるようになっている、請求項36に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項39】
該おねじが第一おねじを含んでいて、該第一おねじは該近位端部と該レグとの間で該シャンクに備えられていて、該アンカーが該第一位置にある場合、該第一おねじは該壁面に係合する、請求項32に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項40】
該おねじが、該レグと該遠位端部との間に備えられた第二おねじを含んでいる、請求項39に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項41】
該シャンクが、該ねじ山付き留め具により螺合的に係合されるようになっている管状区画を該レグの遠位に備えていて、該第二おねじが該管状区画の周囲に備えられている、請求項40に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項42】
該おねじが該レグ周囲に備えられた第三おねじを含んでいて、該第一、第二及び第三おねじが同一ピッチである、請求項39に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項43】
該延伸位置において異なる方向に延伸するようになっている少なくとも二つの該レグが備えられていて、該第三おねじが該収縮位置においてすべての該レグを延伸する、請求項40に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項44】
該近位端部が、回転式工具を係合的に受容するための凹部を形成するフランジ付きヘッドを備えている、請求項32に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項45】
少なくとも二つの該レグが備えられていて、該レグは該収縮位置においてほぼ平行に延伸している、請求項32に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項46】
該レグが該収縮位置においてもろい要素により接続されていて、従って該レグが該延伸位置に広がるようになっており、該もろい要素は該ねじ山付き留め具が該遠位端部を該近位端部に向けて引き込む場合に破断するようになっている、請求項45に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項47】
該おねじが第三おねじを含んでいて、該第三おねじは該レグの周囲に備えられ、かつ該延伸位置において該壁面の裏面の中へ少なくとも部分的に延伸するようになっている、請求項45に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項48】
該おねじが第三おねじを含んでいて、該第三おねじは該レグの周囲に備えられ、かつ少なくとも該もろい要素において遮断されている、請求項46に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項49】
該レグ各々が遠位区画及び近位区画を備えていて、該遠位区画及び該近位区画は該収縮位置から該延伸位置へ通過する際に外側向きに折り曲がるようになっている、請求項45に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項50】
該近位区画及び該遠位区画がピボットにより接続されている、請求項49に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項51】
該延伸位置において、該近位区画は少なくとも該壁面の裏面に沿って外側に向けて延伸し、一方該遠位端部は該近位区画から該遠位区画へ向かって内側に延伸するように、該遠位区画が少なくとも該収縮位置において該近位区画より長くなっている、請求項50に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項52】
該延伸位置において、該近位区画及び該遠位区画がほぼ近接した相対関係で外向きに延伸するように、該遠位区画及び該近位端区画は、少なくとも該収縮位置においてほぼ同一長さである、請求項50に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項53】
四本の該レグが備えられていて、それらのレグは同一であって、ほぼ十字形パターンに広がるように配置されている、請求項45−50のいずれか一項に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項54】
該シャンクが少なくとも一つのストッパを含んでいて、該レグの該延伸位置において、該ストッパは該壁面の該裏面又は該レグの近位に配置された該シャンクの近位区画に係合するようになっていて、該遠位端部が該近位端部に向かって移動することを制限し、従って該レグが該延伸位置において広がることを制限しており、該収縮位置において、該ストッパは該シャンクの該近位区画に対して遠位に該シャンクに備えられている、請求項32に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項55】
該シャンクが該レグと該遠位端部との間に位置する遠位区画を含んでいて、該ストッパが管状要素を含んでおり、該管状要素は該シャンクの該遠位区画から該近位区画へ向かって延伸し、従って該収縮位置において離間していて、該管状要素は該レグが該延伸位置に広がる間に該近位区画へ向かって移動するようになっている、請求項54に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項56】
該管状要素が該ねじ山付き留め具によりねじ切りされるようになっている、請求項55に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項57】
該シャンクが該レグと該遠位端部との間に位置する遠位区画を含んでいて、該ストッパが少なくとも一つのタブを含んでおり、該少なくとも一つのタブは該シャンクの該遠位区画から該近位区画へ向かって延伸し、従って該収縮位置において離間していて、該少なくとも一つのタブは該レグが該延伸位置に広がる間に該近位区画へ向かって移動するようになっている、請求項54に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項58】
延伸可能な該レグが、該延伸位置において該壁面の背後でバンドルを形成している、請求項32に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項59】
一つ以上の該レグが備えられていて、該レグはお互いに並行してねじれた形状に延伸し、そして共にチューブを形成しており、もろい部分が該チューブ上と該レグ間とに形成されていて、該もろい部分は、該ねじ山付き留め具が該遠位端部を該近位端部に向けて引き込む場合破断するようになっており、従って該レグが該バンドルの中へ向かって広がるようになっている、請求項58に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項60】
該シャンクが少なくとも一つのストッパを含んでいて、該ストッパは該遠位端部が該近位端部に向かって移動することを制限し、従って該レグが該延伸位置において広がることを制限するようになっている、請求項32に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項61】
該延伸位置において、該ストッパは延伸可能な該レグにほぼ平行に延伸していて、該ストッパは、該遠位端部が該近位端部に向かって該遠位端部が該近位端部に向かってさらに移動できなくなる限界まで移動する場合曲がるようになっており、そして延伸可能な該レグは該延伸位置に位置する、請求項60に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項62】
延伸可能な該レグは、該収縮位置においてばね付勢されていて、協働手段が延伸可能な該レグと該シャンクとに備えられ、延伸可能な該レグを該収縮位置に保持するようになっており、該協働手段は、該ねじ山付き留め具が延伸可能な該レグを該近位端部から軸方向に引き離す場合係合解除されるようになっていて、従って延伸可能な該レグがばね付勢により該延伸位置に広がるようになっている、請求項32に記載のアンカーアセンブリ。
【請求項63】
中空壁面に取り付けるためのアンカーであって;該アンカーを長手軸の周囲で回転するために、かつ該アンカーを壁面に徐々に係合するために、回転式工具により係合されるようになっている近位端部と、遠位端部と、該近位端部及び該遠位端部との間のシャンクとを具備するアンカーにおいて:
該シャンクが少なくとも一つの延伸可能な手段を含んでいて、該延伸可能な手段は、該アンカーを該壁面に取り付けるために該アンカーが回転される場合収縮位置にあって、該アンカーがおねじを含んでおり、該アンカーは内部にねじ山付き留め具を受容し、かつ該延伸可能な手段の遠位において該ねじ山付き金具に螺合的に係合するようになっていて、該ねじ山付き金具の十分な回転は該遠位端部を該近位端部へ向けて引き込み、従って該延伸可能な手段が該壁面の背後で横方向の延伸位置に移動することができるようになっている;
アンカー。
【請求項64】
アンカーを中空壁面に取り付ける方法が:
a)おねじを含んでいて、さらに近位端部、遠位端部、及び該近位端部と該遠位端部との間のシャンクを有している中空のアンカーを準備する段階と;
b)該アンカーを壁面に取り付ける段階と;
c)留め金具を該アンカーの中へ回転駆動する段階であって、該留め金具が該遠位端部に係合し、かつ該留め金具が該アンカーの中で並進的に前進できなくなると該遠位端部を該近位端部へ向けて引き込み、従って該シャンクを該壁面の背後で横方向に延伸するように変形するようになっている、留め金具を該アンカーの中へ回転駆動する段階と;
を含んでいる方法。
【請求項65】
中空壁面に適合するようになっている中空のアンカーにめねじを形成する方法が:
a)おねじを有しているコアーピンを準備する段階と;
b)少なくともコアーピンの一部がプラスチックにより囲まれるようにアンカーを該コアーピンと共に金型において成形する段階と;
c)該コアーピンにより該アンカーに形成されためねじを引きはがすことなく該成形されたアンカーから、該コアーピンをほとんど回転することなく並進的に取り外ずす段階と;
を含んでいる方法。
【請求項66】
該段階b)において、おねじを有している第二ピンが該金型に備えられていて、該第二ピンは該コアーピンと端と端とをつないで軸方向に整列しており、該コアーピン及び該第二ピンが同一ピッチのほぼ連続的なねじ山を形成していて、従って該第二ピンがない場合と比較してより長いめねじを該アンカーに形成している、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
該段階c)において、該コアーピンは成形された該アンカーの近位端部を介して成形された該アンカーから並進的に取り外ずされ、そして該第二ピンは成形された該遠位端部から横方向に取り外ずされる、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
該コアーピン及び該第二ピンは、該段階b)において該コアーピンと該第二ピンとの間の所定相対位置を得るために、従って該連続的なねじ山を保証するために、整合端部を有している、請求項66に記載の方法。
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【公表番号】特表2006−509969(P2006−509969A)
【公表日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−557719(P2004−557719)
【出願日】平成15年12月11日(2003.12.11)
【国際出願番号】PCT/CA2003/002041
【国際公開番号】WO2004/053341
【国際公開日】平成16年6月24日(2004.6.24)
【出願人】(505209588)コブラ フィクサシオン コンパニ リミテ−コブラ アンカーズ カンパニー リミティド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年12月11日(2003.12.11)
【国際出願番号】PCT/CA2003/002041
【国際公開番号】WO2004/053341
【国際公開日】平成16年6月24日(2004.6.24)
【出願人】(505209588)コブラ フィクサシオン コンパニ リミテ−コブラ アンカーズ カンパニー リミティド (1)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]