説明

乳房の疾患の検出に有用な試薬および方法

【課題】乳癌などの乳房の疾患または状態の検出、診断、病期分類、モニター、予後判定、予防もしくは治療または素因の判定に有用な方法の提供。
【解決手段】BS106と称される、連続的または部分的に重複したRNA配列のセット、およびそれにコードされ乳房組織から転写されるポリペプチド。これらの配列は、個体における乳癌などの乳房の疾患または状態の検出、診断、病期分類、モニター、予後判定、予防もしくは治療または素因の判定に有用である。また、乳房の疾患、腫瘍または転移の治療に有用な分子である、BS106にコードされたポリペプチドまたはタンパク質に特異的に結合する抗体、および組織特異的BS106ポリペプチドの作用を妨げるアゴニストまたは阻害剤。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
試験サンプル中の標的BS106ポリヌクレオチドの存在を検出する方法であって、
(a)該試験サンプルを、少なくとも1つのBS106特異的ポリヌクレオチドまたはその相補体と接触させ、
(b)該試験サンプル中の標的BS106ポリヌクレオチドの存在を検出することを含んでなり、
該BS106特異的ポリヌクレオチドが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5およびそれらの断片または相補体よりなる群から選ばれるポリヌクレオチドに対して少なくとも50%の同一性を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
工程(a)を行なう前に、該標的BS106ポリヌクレオチドを固相に結合させる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
試験サンプル中のBS106のmRNAを検出する方法であって
(a)少なくとも1つのプライマーで逆転写を行なってcDNAを得、
(b)工程(a)から得たcDNAを、BS106オリゴヌクレオチドをセンスプライマーおよびアンチセンスプライマーとして使用して増幅して、BS106アンプリコンを得、
(c)該試験サンプル中の該BS106アンプリコンの存在を検出することを含んでなり、
工程(a)および(b)で使用するBS106オリゴヌクレオチドが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5およびそれらの断片または相補体よりなる群から選ばれる配列に対して少なくとも50%の同一性を有することを特徴とする方法。
【請求項4】
工程(a)、(b)または(c)の1つを行なう前に、該試験サンプルを固相と反応させる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
該検出工程が、測定可能なシグナルを生成しうる検出可能な標識を使用することを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
標的BS106ポリヌクレオチドを含有する疑いのある試験サンプル中の標的BS106ポリヌクレオチドを検出する方法であって、
(a)該試験サンプルを、センスプライマーとしての少なくとも1つのBS106オリゴヌクレオチドおよびアンチセンスプライマーとしての少なくとも1つのBS106オリゴヌクレオチドと接触させ、増幅して第1段階反応産物を得、
(b)該第1段階反応産物を少なくとも1つの他のBS106オリゴヌクレオチドと接触させて、第2段階反応産物を得(ただし、前記の、他のBS106オリゴヌクレオチドは、工程(a)で使用するBS106オリゴヌクレオチドの3’側に位置し、該第1段階反応産物に相補的である)、
(c)該標的BS106ポリヌクレオチドの存在の指標として該第2段階反応産物を検出することを含んでなり、
工程(a)および(b)において使用するBS106オリゴヌクレオチドが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5およびそれらの断片または相補体よりなる群から選ばれる配列に対して少なくとも50%の同一性を有することを特徴とする方法。
【請求項7】
工程(a)、(b)または(c)の1つを行なう前に、該試験サンプルを固相と反応させる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
該検出工程が、測定可能なシグナルを生成しうる検出可能な標識を使用することを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記の検出可能な標識を固相と反応させる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
試験サンプル中の標的BS106ポリヌクレオチドを検出するのに有用な試験キットであって、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5およびそれらの断片または相補体よりなる群から選ばれる配列に対して少なくとも50%の同一性を有する少なくとも1つのBS106ポリヌクレオチドを含有する容器を含んでなる試験キット。
【請求項11】
BS106遺伝子に由来する精製されたポリヌクレオチドまたはその断片であって、該ポリヌクレオチドが、
該BS106遺伝子の核酸に選択的にハイブリダイズする能力を有し、
配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5およびそれらの相補体よりなる群から選ばれるポリヌクレオチドに対して少なくとも50%の同一性を有することを特徴とする精製されたポリヌクレオチドまたはその断片。
【請求項12】
該ポリヌクレオチドが組換え技術により製造された、請求項11に記載の精製されたポリヌクレオチド。
【請求項13】
該ポリヌクレオチドが合成技術により製造された、請求項11に記載の精製されたポリヌクレオチド。
【請求項14】
該ポリヌクレオチドが、少なくとも1つのBS106エピトープをコードする配列を含む、請求項11に記載の精製されたポリヌクレオチド。
【請求項15】
所望の宿主に和合性の制御配列に作動的に結合しているBS106由来のオープンリーディングフレームを含む核酸配列を含んでなる組換え発現系であって、該核酸配列が、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5およびそれらの断片または相補体よりなる群から選ばれる配列に対して少なくとも50%の同一性を有することを特徴とする組換え発現系。
【請求項16】
請求項15に記載の組換え発現系でトランスフェクトされた細胞。
【請求項17】
配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20および配列番号17〜20の断片よりなる群から選ばれるアミノ酸配列に対して少なくとも50%の同一性を有するBS106ポリペプチド。
【請求項18】
該ポリペプチドが組換え技術により製造された、請求項17に記載のポリペプチド。
【請求項19】
該ポリペプチドが合成技術により製造された、請求項17に記載のポリペプチド。
【請求項20】
少なくとも1つのBS106エピトープに特異的に結合する抗体であって、該BS106エピトープが、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20およびそれらの断片よりなる群から選ばれるアミノ酸配列に対して少なくとも50%の同一性を有するアミノ酸配列に由来するものであることを特徴とする抗体。
【請求項21】
試験サンプル中のBS106抗原または抗BS106抗体の存在を判定するためのアッセイキットであって、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20およびそれらの断片よりなる群から選ばれるアミノ酸配列に対して少なくとも50%の同一性を有する少なくとも1つのBS106ポリペプチドを含有する容器を含んでなるアッセイキット。
【請求項22】
該ポリペプチドが固相に結合している、請求項21に記載のアッセイキット。
【請求項23】
試験サンプル中のBS106抗原の存在を判定するためのアッセイキットであって、少なくとも1つのBS106エピトープを含むBS106抗原に特異的に結合する抗体を含有する容器を含んでなるアッセイキット。
【請求項24】
該抗体が固相に結合している、請求項23に記載のキット。
【請求項25】
少なくとも1つのBS106エピトープを含むポリペプチドの製造法であって、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20およびそれらの断片よりなる群から選ばれるアミノ酸配列に対して少なくとも50%の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を含有する発現ベクターでトランスフェクトされた宿主細胞をインキュベートすることを含んでなる製造法。
【請求項26】
BS106抗原を含有する疑いのある試験サンプル中のBS106抗原を検出する方法であって、
(a)配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20およびそれらの断片よりなる群から選ばれるBS106抗原のエピトープの少なくとも1つに特異的に結合する抗体またはその断片と該試験サンプルとを、抗体/抗原複合体の形成に十分な時間および条件下で接触させ、
(b)該複合体の存在を、該BS106抗原の存在の指標として検出することを含んでなる方法。
【請求項27】
該抗体が固相に結合している、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
BS106抗原に特異的な抗体を含有する疑いのある試験サンプル中の該抗体の存在を検出する方法であって、
(a)配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20およびそれらの断片よりなる群から選ばれるアミノ酸配列に対して少なくとも50%の同一性を有するアミノ酸配列またはその断片に由来する少なくとも1つのBS106エピトープを含有するBS106ポリペプチドと該試験サンプルとを、抗原/抗体複合体の形成が可能となるのに十分な時間および条件下で接触させ、
(b)該複合体を検出することを含んでなる方法。
【請求項29】
該BS106ポリペプチドが固相に結合している、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
少なくとも1つのBS106エピトープをコードする核酸配列でトランスフェクトされた細胞であって、該核酸配列が、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5およびそれらの断片または相補体よりなる群から選ばれることを特徴とする細胞。
【請求項31】
免疫応答を惹起するのに十分な量の単離された免疫原性ポリペプチドまたはその断片を個体に投与することを含んでなる、BS106抗原に特異的に結合する抗体の製造法であって、該免疫原性ポリペプチドが、
少なくとも1つのBS106エピトープを含み、
配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20およびそれらの断片よりなる群から選ばれる配列に対して少なくとも50%の同一性を有することを特徴とする製造法。
【請求項32】
BS106抗原に特異的に結合する抗体の製造法であって、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20およびそれらの断片よりなる群から選ばれるアミノ酸配列を有するポリペプチドに由来する少なくとも1つのBS106エピトープをコードする配列を含むプラスミドを哺乳動物に投与することを含んでなる製造法。
【請求項33】
BS106ポリヌクレオチドまたはその断片を含んでなる組成物であって、該ポリヌクレオチドが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5およびそれらの断片または相補体よりなる群から選ばれるポリヌクレオチドに対して少なくとも50%の同一性を有することを特徴とする組成物。
【請求項34】
少なくとも1つのBS106エピトープを含有するポリペプチドを含んでなる組成物であって、該ポリペプチドが、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20および配列番号17〜20の断片よりなる群から選ばれる配列に対して少なくとも50%の同一性を有することを特徴とする組成物。
【請求項35】
該サンプルの採集に有用な手段を有する容器をさらに含み、該手段が、ランセット、吸収紙、布、スワブおよびカップよりなる群から選ばれる、請求項10に記載の試験キット。
【請求項36】
該サンプルの採集に有用な手段を有する容器をさらに含み、該手段が、ランセット、吸収紙、布、スワブおよびカップよりなる群から選ばれる、請求項21に記載のアッセイキット。
【請求項37】
該サンプルの採集に有用な手段を有する容器をさらに含み、該手段が、ランセット、吸収紙、布、スワブおよびカップよりなる群から選ばれる、請求項23に記載の試験キット。
【請求項38】
配列番号16に対して少なくとも50%の同一性を有するアミノ酸配列を含むBS106タンパク質をコードする遺伝子またはその断片。
【請求項39】
配列番号4または配列番号5に対して少なくとも50%の同一性を有するDNAを含んでなる遺伝子またはその断片。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【公開番号】特開2010−75188(P2010−75188A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−256176(P2009−256176)
【出願日】平成21年11月9日(2009.11.9)
【分割の表示】特願平10−520795の分割
【原出願日】平成9年10月31日(1997.10.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TEFLON
2.サランラップ
【出願人】(391008788)アボット・ラボラトリーズ (650)
【氏名又は名称原語表記】ABBOTT LABORATORIES
【Fターム(参考)】