説明

二軸延伸多層積層フィルム

【課題】特定の波長の光を高い選択性で反射させ、発色性に優れ、玉虫色の金属光沢を有し、成形・加工性、経時安定性、耐溶剤性、寸法安定性等に優れた多層積層フィルムを提供する。
【解決手段】第1のポリエステルの厚み0.05〜0.5μmの層と、第1のポリエステルより融点が15℃以上低い第2のポリエステルの厚み0.05〜0.5μmの層とを11層以上交互に積層してなり、第1のポリエステルの層の合計厚みが第1のポリエステルの層と第2のポリエステルの層の合計厚みの40%以下であることを特徴とする二軸延伸多層積層フィルム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屈折率の低い層と屈折率の高い層とを交互に規則的に配置させ、層間の屈折率差および各層の厚みによって特定の波長帯域の光を選択的に反射する、ポリエステルからなる二軸延伸多層積層フィルムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、食品包装(例えば、トレー、アイスクリームカップ等)、薬品包装(例えば、カプセル、錠剤等のPTP薬品包装)、ラミネート成形(例えば、家具、屋内外装飾品、電化製品、自動車部品等の、フィルムと紙、木材、金属、もしくは樹脂とのラミネート成形)、IC・磁気記録用カード材料(例えば、キャッシュカード、IDカード、クレジットカード)、農業(例えば、グリーンハウス)といった幅広い分野で、ポリエステルのフィルムが用いられている。
【0003】
ところで多層積層フィルムは、屈折率の低い層と高い層とを交互に多数積層したものであり、層間の構造的な光干渉によって、特定波長の光を選択的に反射または透過する光学干渉フィルムとすることができる。この多層積層フィルムは、選択的に反射または透過する光の波長を可視光領域とすれば、構造的な発色により意匠性に優れた、例えば、玉虫色に見える真珠光沢フィルムとすることができる。ここで得られる意匠性は、多層積層フィルムの構造的な発色によることから、染料などによる発色と異なり退色の問題もない。また、このような多層積層フィルムは、膜厚を徐々に変化させたり、異なる反射ピークを有するフィルムを貼り合せることで金属を使用したフィルムと同等の高い反射率を得ることができ、金属光沢フィルムや反射ミラーとして使用することができる。
【0004】
これまで、光干渉による発色を呈する多層積層フィルムとして、例えば特開昭56−99307号公報でポリエチレンテレフタレートとポリメチルメタクリレートといった相互に異なる熱可塑性樹脂を用いた多層積層フィルムが提案されている。また、例えば特表平9−506837号公報や国際公開第01/47711号パンフレットでは、屈折率の高い層としてポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートからなる層を用いた多層積層フィルムが提案されている。
【0005】
【特許文献1】特開昭56−99307号公報
【特許文献2】特表平9−506837号公報
【特許文献3】国際公開第01/47711号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、このような光干渉により発色する従来の多層積層フィルムは、意匠性にこそ優れているものの、成形性には乏しいものばかりであった。
本発明の目的は、特定の波長の光を高い選択性で反射させ、発色性に優れ、玉虫色の金属光沢を有しながら、成形・加工性に優れ、経時安定性、耐溶剤性、寸法安定性等にも優れた多層積層フィルムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち本発明は、第1のポリエステルの厚み0.05〜0.5μmの層と、第1のポリエステルより融点が15℃以上低い第2のポリエステルの厚み0.05〜0.5μmの層とを11層以上交互に積層してなり、第1のポリエステルの層の合計厚みが第1のポリエステルの層と第2のポリエステルの層との合計厚みの40%以下であることを特徴とする二軸延伸多層積層フィルムである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、特定の波長の光を高い選択性で反射させ、発色性に優れ、玉虫色の金属光沢を有しながら、成形・加工性に優れ、経時安定性、耐溶剤性、寸法安定性等にも優れた多層積層フィルムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
[層構成]
第1のポリエステルの層および第2のポリエステルの層は、層間の光干渉によって選択的に光を反射するために、それぞれ1層の厚みが0.05〜0.5μmである。本発明の多層積層フィルムが示す選択反射は、紫外光、可視光、近赤外光の範囲において、適宜、その層厚を調整することで実現できる。それぞれの1層厚みが0.05μm未満であるとその反射光はポリエステル組成分の吸収によって反射性能が得られなくなる。0.5μmを超えると層間の光干渉によって選択的に反射する光が赤外光の領域に達し、光学的特性としての有用性が得られなくなる。第1のポリエステルの層と第2のポリエステルの層とは、交互に11層以上積層される。11層未満であると、所望の波長帯域での十分な反射率を得ることができない。
【0010】
本発明において、第1のポリエステルの層の合計厚みは、第1のポリエステルの層と第2のポリエステルの層の合計厚みの40%以下、好ましくは35%以下である。40%を超えると成形加工性が損なわれる。本発明では第2のポリエステルの層によって優れた成型加工性が確保される。そのため、第2のポリエステルの層の厚みは第1のポリエステルの層と第2のポリエステルの層の合計厚みの60%以上を占めることが必要である。なお、第1のポリエステルの層の合計厚みは、光を安定して反射する積層構造を維持する観点から好ましくは2%以上である。
【0011】
[破断伸度および破断強度]
本発明の二軸延伸多層積層フィルムは、高い成型加工性を得る観点から、少なくとも1方向において80℃における破断応力が、好ましくは250%以上、さらに好ましくは300%以上、特に好ましくは400%以上である。80℃における破断伸度が250%未満であると、PTP(プシュ スルー パッケージ Push Through Package)成形機で加工する際に十分な成形性が得られないので好ましくない。なお、破断伸度の上限は高々1000%である。
【0012】
本発明の二軸延伸多層積層フィルムは、高い成型加工性を得る観点から、少なくとも1方向において80℃における破断強度が、好ましくは30MPa以下、さらに好ましくは25MPa以下である。80℃における破断強度が30MPaを超えると、PTP成形機で加工した際にフィルム表面にひび、割れなどが生じて好ましくない。
【0013】
[反射率]
本発明の二軸延伸多層積層フィルムは、波長350〜2000nmの光に対する反射率曲線において反射率のベースラインよりも好ましくは20%以上、さらに好ましくは30%以上、特に好ましくは50%以上高い最大反射率ピークが観察される。20%未満であると所望の波長帯域での十分な反射率を得ることができず好ましくない。
【0014】
[ポリエステル]
第1のポリエステルとしては結晶性ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートやその共重合体を用いることができる。
【0015】
第1のポリエステルとしては、好ましくはポリエチレンテレフタレート、さらに好ましくは全繰返し単位の80モル%以上がエチレンテレフタレート成分からなるポリエチレンテレフタレートを用いる。共重合成分としては、例えばイソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸を例示することができる。
【0016】
第2のポリエステルは、第1のポリエステルの融点より少なくとも15℃は低い融点のポリエステルを用いる。第2のポリエステルの融点が、第1のポリエステルの融点より少なくと15℃低くないと、2つのポリエステルの融点差が十分でなく、結果として、得られる多層延伸フィルムの層間に十分な屈折率差が付与できない。第1のポリエステルの融点と第2のポリエステルの融点との差は両者の密着性を維持する観点から高々50℃であることが好ましい。
【0017】
第2のポリエステルとしては、例えば、共重合ポリエチレンテレフタレート、共重合ポリブチレンテレフタレート、共重合ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを用いることができる。第1のポリエステルとしてポリエチレンテレフターレートを用いる場合、第2のポリエステルとして共重合ポリエチレンテレフタレートを用いることが好ましい。
【0018】
共重合ポリエステルの融点は、共重合成分の種類と量をコントロールすることによりコントロールすることができる。融点をコントロールするために用いる共重合成分としては、例えばイソフタル酸、2,6―ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸といった芳香族カルボン酸;アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸といった脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸とった脂環族ジカルボン酸を用いることができる。ヘキサンジオールといった脂肪族ジオール;シクロヘキサンジメタノールといった脂環族ジオールを用いてもよい。
【0019】
例えば第1のポリエステルとしてホモのポリエチレンテレフタレートを用いる場合、これより15〜50℃融点の低い第2のポリエステルとしては、例えばイソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ヘキサメチレングリコールといった共重合成分を通常3〜60モル%、好ましくは4〜40モル%共重合した共重合ポリエチレンテレフタレートを用いればよい。
【0020】
[製造方法]
本発明の二軸延伸多層積層フィルムは、第1の押出し機より供給された第1のポリエステルと、第2の押出し機より供給された第2のポリエステルと、を溶融状態で交互に少なくとも11層以上重ね合わせて多層未延伸シートとする。これを回転するドラム上にキャストすることにより、未延伸多層積層フィルムとする。このようにして得られた未延伸多層積層フィルムを、製膜方向とそれに直交する幅方向の二軸方向(フィルム面に沿った方向)に延伸する。延伸温度は、第1のポリエステルのガラス転移点の温度(Tg)〜Tg+50℃の範囲とする。延伸の面積倍率は5〜50倍とすることが好ましい。延伸倍率が大きい程、第1の層および第2の層の個々の層における面方向のバラツキが延伸による薄層化により小さくなり、二軸延伸多層積層フィルムの光干渉が面方向に均一になるので、延伸倍率はこの範囲で大きいことが好ましい。延伸方法は、逐次二軸延伸、同時二軸延伸のいずれの方法であってもよい。必要があればさらに熱固定を行ってもよい。
【実施例】
【0021】
以下、実施例をもって本発明をさらに説明する。
なお、実施例中の物性や特性は、下記の方法にて測定または評価した。
【0022】
(1)ガラス転移温度(Tg)および融点
試料10mgについて、DSC(TAインスツルメンツ社製、商品名:DSC2920)を用い、20℃/min.の昇温速度でガラス転移温度および融点を測定した。
【0023】
(2)層厚み
サンプルを三角形に切り出し、包埋カプセルに固定後、エポキシ樹脂にて包埋した。そして、包埋されたサンプルをミクロトーム(ULTRACUT−S、製造元:ライヘルト社)で製膜方向と厚み方向に沿って切断し、厚さ50nmの薄膜切片にした。得られた薄膜切片を、透過型電子顕微鏡(製造元:日本電子(株)、商品名:JEM2010)を用いて、加速電圧100kVにて観察・撮影し、写真から各層の厚みを測定した。
【0024】
(3)最大反射率波長、最大反射率ピーク高さ
分光光度計(島津製作所製、MPC−3100)を用い、波長350nmから2000nmの範囲にわたり、アルミ蒸着したミラーとの相対鏡面反射率を測定した。波長ごとに測定された反射率の中で最大のものを最大反射率としその波長を最大反射率波長とした。最大反射率とベースラインと差を最大反射率ピーク高さとした。
【0025】
(4)80℃における破断伸度および破断強度
製膜方向の破断強度は、サンプルフィルムを試料幅(幅方向)10mm、長さ(製膜方向)150mmに切り出し、チャック間100mm、引っ張り速度100mm/minで、チャート速度500m/minの条件で外部環境を80℃に保持した状態で、インストロンタイプの万能引っ張り試験装置にてサンプルを引張り、得られた荷重―伸び曲線から破断伸度、および破断強度を測定した。また、幅方向の破断強度は、サンプルフィルムを試料幅(製膜方向)10mm、長さ(幅方向)150mmに切り出す以外は、製膜方向の破断強度の測定と同様に行った。
【0026】
(5)成形加工性1
フィルムをエンボスローラーに圧着させ、前面にRzが500μmのエンボスが付与されたエンボスフィルムを作成した。なお、ここで言うRzは断面曲線から基準長さだけ抜き取った部分の平均線に平行な直線のうち、高い方から1〜5番目までの山の平均と、深い方から1〜5番目までの谷の平均との間隔をμm単位で表したものを指す。下記の基準で評価した。
◎:エンボス付与しても、エンボスフィルムに割れ発生は全くない。
○:エンボス付与の際、エンボスフィルムに微細な割れが発生する。
×:エンボス付与の際、エンボスフィルムに大きな割れが発生する。
【0027】
(6)成形加工性2
加熱プラグを有したPTP(Push Through Package)成形機にて、フィルムを80℃にて、プレス成形して、長さ20mm、幅10mm、深さ10mmのポケットを10mm間隔で付与したパック用フィルムを作成した。下記の基準で評価した。
◎:ポケットの形状は金型通りであり、ポケット間のフィルムにしわの発生もない。
○:ポケットの形状は金型通りであるが、ポケット間のフィルムに若干のしわの発生がある。
×:ポケットのしわがあり、また形状も金型通りでないものがある。さらに、ポケット間のフィルムにしわの発生が多い。
【0028】
(7)印刷性
メチルエチルケトンで顔料を分散したインクにて、グラビアロールを使用して、フィルムロールの片面に連続印刷した。なお、この印刷性評価は、耐溶剤性評価の代替手段である。
○:フィルムロールの印刷反対面(無印刷面)に、印刷面からのインクの転写はない。
×:フィルムロールの印刷反対面(無印刷面)に、印刷面からのインクの転写が前面にある。
【0029】
(8)層間の密着性
サンプルフィルム(10mm×50mm)の両面に24mm幅の粘着テープ(ニチバン社製、商品名:セロテープ(登録商標))を100mm貼り付け、180度の剥離角度で剥がした後、剥離面を観察した。これを各10サンプルについて行い、層間剥離の生じた回数を算出した。
【0030】
(9)色相の斑
A4サイズのサンプルフィルムを10枚用意し、それぞれのサンプルフィルムを白色の普通紙に重ね、30ルクスの照明の下、目視にてサンプルフィルム内の透過色の色相の斑を評価した。また、A4サイズのサンプルフィルムを10枚用意し、それぞれのサンプルフィルムの裏面を黒色のスプレーにて着色した後、30ルクスの照明の下、目視にてサンプルフィルム内の反射色の色相の斑を評価した。そして、透過色および反射色の色相の斑を総合して、以下の評価基準で判断した。
○:サンプル内に視認できる色相の斑がない。
△:サンプル内に一部、色相の異なる部分が見られる。
×:明らかに斑や筋となって見える色相斑が確認できる。
【0031】
[実施例1]
第1のポリエステルとしてイソフタル酸を4モル%共重合した固有粘度(オルトクロロフェノール、35℃)0.62の共重合ポリエチレンテレフタレート(以下「IA4PET」という)を、第2のポリエステルとしてイソフタル酸を12モル%共重合した固有粘度(オルトクロロフェノール、35℃)0.65の共重合ポリエチレンテレフタレート(以下「IA12PET」という)に真球状シリカ粒子(平均粒径:1.5μm)を0.10wt%添加したもの、をそれぞれ準備した。そして、第1のポリエステルおよび第2のポリエステルを、それぞれ170℃で3時間乾燥後、押出機に供給し、280℃まで加熱して溶融状態とし、第1のポリエステルを301層、第2のポリエステルを300層に分岐させた後、第1のポリエステルの層と第2のポリエステルの層とを交互に積層する多層フィードブロック装置を使用して積層し、その積層状態を保持したままダイへと導き、キャスティングドラム上にキャストして各層の厚みが等しくなるように第1のポリエステルの層と第2のポリエステルの層が交互に積層された総数601層の未延伸多層積層フィルムを作成した。このとき第1のポリエステルと第2のポリエステルの押出し量が20:80になるように調整し、かつ、両端層が第1のポリエステルになるように積層した。この多層未延伸フィルムを90℃の温度で製膜方向に3.6倍延伸し、さらに95℃の温度で幅方向に3.9倍に延伸し、230℃で3秒間熱固定処理を行った。得られた二軸延伸多層積層フィルムの物性を表2に示す。
【0032】
[実施例2〜4および比較例1〜3]
第1のポリエステルおよび第2のポリエステルならびに製造条件を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして二軸延伸多層積層フィルムを製造した。得られた二軸延伸多層積層フィルムの物性を表2に示す。
【0033】
【表1】

【0034】
【表2】

【0035】
なお、表において用いたポリエステルは以下のとおりである。
IA4PET:
イソフタル酸を4モル%共重合した固有粘度(オルトクロロフェノール、35℃)0.62の共重合ポリエチレンテレフタレート
IA12PET:
イソフタル酸を12モル%共重合した固有粘度(オルトクロロフェノール、35℃)0.65の共重合ポリエチレンテレフタレート
NDC10PET:
2,6−ナフタレンジカルボン酸を10モル%共重合した固有粘度(オルトクロロフェノール、35℃)0.63の共重合ポリエチレンテレフタレート
CHDM20PET:
シクロヘキサンジメタノールを20モル%共重合した固有粘度(オルトクロロフェノール、35℃)0.60の共重合ポリエチレンテレフタレート
PET:
固有粘度(オルトクロロフェノール、35℃)0.62のポリエチレンテレフタレート
PEN:
固有粘度(オルトクロロフェノール、35℃)0.62のポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明の二軸延伸多層積層フィルムは、モールディング加工、エンボス加工など変形加工する用途、フィルムを保持金具に挟んで固定して使用する用途に特に有用であり、例えば食品包装、薬品包装、ラミネート成形、IC・磁気記録用カード材料、農業といった分野での使用に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】図1は、本発明の二軸延伸多層積層フィルムの光の波長に対する反射率のグラフの一例である。図1中の、1は最大反射率と反射率のベースラインの差、2は反射率のベースラインである。
【符号の説明】
【0038】
1 最大反射率と反射率のベースラインの差
2 反射率のベースライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のポリエステルの厚み0.05〜0.5μmの層と、第1のポリエステルより融点が15℃以上低い第2のポリエステルの厚み0.05〜0.5μmの層とを11層以上交互に積層してなり、第1のポリエステルの層の合計厚みが第1のポリエステルの層と第2のポリエステルの層との合計厚みの40%以下であることを特徴とする二軸延伸多層積層フィルム。
【請求項2】
少なくとも1方向において80℃における破断伸度が250%以上である、請求項1記載の二軸延伸多層積層フィルム。
【請求項3】
少なくとも1方向において80℃における破断応力が30MPa以下である、請求項1記載の二軸延伸多層積層フィルム。
【請求項4】
波長350〜2000nmの光に対する反射率曲線において反射率のベースラインよりも20%以上高い最大反射率ピークが観察される、請求項1記載の二軸延伸多層積層フィルム。
【請求項5】
第1のポリエステルが、全繰返し単位の80モル%以上がエチレンテレフタレート成分からなる結晶性ポリエステルである、請求項1記載の二軸延伸多層積層フィルム。

【図1】
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【公開番号】特開2007−268709(P2007−268709A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−93408(P2006−93408)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(301020226)帝人デュポンフィルム株式会社 (517)
【Fターム(参考)】