説明

交通情報を生成するための交通情報提供システム、及び方法

【課題】制限されない交通量条件で移動速度を正確に予測するカーナビゲーションシステムで使用される交通情報を、現実の交通データと地図データを使用して生成するための交通情報提供システムを提供することである。
【解決手段】地図上に道路を構成するリンクの移動時間に関連する情報を含む交通情報データ、及びリンクに関連する地図データを取得するステップであって、地図データが、リンクの道路タイプについての情報を少なくとも含むステップと、利用可能な交通情報データの量が、前記移動時間に対する統計的予測を実行するために充分であるかをチェックするステップとを含む、カーナビゲーションシステムで使用される交通情報を生成するための方法が提案される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーナビゲーションシステムで使用される交通情報を生成するための交通情報提供システムに関する。特に、本発明は、制限されない交通量条件に関連する交通情報を生成するのに適した交通情報提供システムに関する。更に、本発明は、カーナビゲーションシステムで使用される交通情報を生成するための方法、本発明の方法によって生成された交通情報を記憶するためのデータ記憶装置、及びその種のデータ記憶装置を備えるカーナビゲーションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、カーナビゲーションシステムで使用される交通情報を生成するための交通情報提供システムを教示する。交通情報提供システムは、地図上に道路を構成するリンクの移動時間に関する交通情報データを取得するための手段を含む。更に、データ取得手段は、リンクに関する地図データを取得し、地図データは、例えば、リンクの道路タイプ、リンクの長さ、及びリンクの終点の座標に関する情報を含む。特許文献1によるシステムは、取得した交通情報に異常が存在するときに異常なデータを削除すること、全体のルートを構成するリンクの移動時間の確率分布を計算するために統計処理を適用すること、及び特定の移動時間範囲に対する確率を計算することを教示する。もし特定のリンクに対して交通情報が提供されなければ、その種のリンクに関連する移動時間は未提供リンクの混雑度、及び混雑リンクに基づいて予測されるか、又は未提供リンク付近のリンクの交通情報に基づいて、リンクに関連する移動時間を予測するかの何れかである。後者の予測は、予め定められた距離、例えば、2キロメートル以内のリンクに関する交通情報を使用する。
【特許文献1】米国特許出願公開第2005/0093720(A1)号明細書
【0003】
特許文献2で開示される技術では、交通情報が提供されないリンクの平均車両速度は、外部情報に含まれる交通渋滞、又は混雑情報に基づいて計算される。未提供リンクに対する補完情報は、計算された平均車両速度に基づいて計算され、リンクに対する移動時間も日の特定の時間、週の特定の日(例えば、休日、平日、等)における平均車両速度に基づいて予測される。特許文献2で開示される技術は、車両ルート誘導システムに適用されることを目的とする。しかし、交通情報は刻一刻と更新され、受信された交通情報データが、平均を計算するために使用される交通情報データベースにも含まれるとき、要求されるメモリ容量、及び対応して要求されるプロセッサ容量は膨大になる。その種の車両ルート誘導システムでは、未提供リンクの移動時間を実時間に基づいて予測することは困難である。何故ならば、メモリ容量、及び処理性能が限定されるからである。加えて、個々の車両ルート誘導システムに対して同一のデータ処理手続きを何度も繰り返して実行することは、非常に非効率である。
【特許文献2】特開平7−129893号公報
【0004】
特許文献3は、問題になっている道路を含む道路部分の走行時間についてのデータが、走行時間データが収集される走行時間データベースを有する走行時間記憶テーブルに収集されて記憶される技術を開示する。走行時間を予測するために、前記走行時間記憶テーブルは走行時間が類似するパターンをサーチされ、類似のパターンに対して発見された走行時間メモリ値が予測走行時間として使用される。その種の操作を繰り返すことによって、予測された走行時間の複数の候補が見出される。特許文献3で開示される技術では、所定の確率の範囲内に予測誤差が見出されるときでさえ、誤差は実用的な範囲に収まらないかもしれない。例えば、取得された統計情報が実用的でないので、90%の確率の範囲内の予測誤差は、移動時間の確率分布の平均値よりも大きくなるかもしれない。
【特許文献3】特開2002−260142号公報
【0005】
一般に、移動時間、又は交通データが提供されないリンクの予測は、道路交通センサーデータ、又は制限速度データの使用の何れかに基づいて実行される。道路交通センサーは公共機関によって管理されるので、その種のデータを入手することは一般に困難である。制限速度データが、地図データに提供されることは稀である。しかし、地図データ、及び交通情報データは、特定のリンクに関連する平均移動時間を含むことが多い。従って、従来の交通情報提供システムは、詳細な交通情報が提供されないリンクに対して制限されない交通条件下で、移動時間に対する予測としてデータ提供業者によって提供される平均移動時間を使用することが多い。しかし、地図データ中に提供される平均移動時間は低品質であることが多く、その種の平均移動時間に基づく予測は大きな予測誤差を被ることが多い。制限されない交通量に対する移動時間予測は、混雑した条件下の予測に対する基礎として使用されることが多いから、予測誤差は更に先の処理ステップに伝播して、増加する傾向がある。
【0006】
上記を考慮すると、前の移動時間予測、又は制限されない交通量条件を使用する更に先の予測手順に対する基盤として、例えば、真夜中の制限されない交通量条件下で移動時間の正確な予測を提供することは非常に重要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的の1つは、制限されない交通量条件で移動速度を正確に予測するカーナビゲーションシステムで使用される交通情報を、現実の交通データと地図データを使用して生成するための交通情報提供システムを提供することである。更に、本発明は、地図データ提供業者によって提供される、外部提供平均移動速度データの使用をできる限り回避することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の特徴によると、本発明は、カーナビゲーションシステムで使用される交通情報を生成するための交通情報提供システムから出発する。交通情報提供システムは、地図上に道路を構成するリンクの移動時間に関連する情報を含む交通情報データ、及びリンクに関連する地図データを取得するためのデータ取得手段を含む。地図データは、リンクの道路タイプについての情報を少なくとも含み、距離についての情報、及びリンクの起点と終点の座標についての情報を更に含んでもよい。道路タイプについての情報は、リンクを構成する道路のレーンの数についての情報を含んでもよい。更に、交通情報提供システムは、利用可能な交通情報データの量が、移動時間に対する統計的予測を実行するために充分であるかをチェックするためのデータ量チェック手段を含む。
【0009】
特に、本発明は、ターゲット領域内に配置されたリンクに関連する交通情報データの量をデータ量チェック手段がチェックする方法で前記データ量チェック手段を構成すること、及び利用可能な交通情報データの量に従ってターゲット領域のサイズを適合させることを提案する。この構成のおかげで、選ばれたターゲット領域内に配置されたリンクに関連する利用可能なデータの量が、信頼できる予想を達成するために充分であり、一方、ターゲット領域が、交通条件における地域的変化を考慮するのに充分なだけ小さいように、ターゲット領域のサイズは常に適切に選ぶことができる。
【0010】
本発明の他の特徴によると、もし以前に選んだターゲットに配置されたリンクに関連する交通情報データの量が不充分なら、ターゲット領域のサイズを増加させるように前記データ量チェック手段が構成されることが提案される。この構成のおかげで、過度に大きなターゲット領域が確実に回避できるように、ターゲット領域のサイズは、低い値から開始して段階的に適合できる。
【0011】
もし交通情報提供システムが、同一の、又は類似の道路タイプのリンクであって、特定のリンクと同一のターゲット領域内に配置されたリンクに関連する交通情報データを評価することによって、特定のリンクの移動速度を決定するための速度処理手段を含めば、異なる道路タイプの混合に起因する間違った予測が回避できる。道路タイプは、レーンの数によって区別してもよい。
【0012】
更に、交通情報データから抽出された速度値の分布から予め定められたパーセンタイル速度を選択するように速度処理手段が構成されることが提案され、速度値は同一の、又は類似の道路タイプのリンクに関連し、リンクは特定のリンクと同一のターゲット領域内に配置される。更に、速度処理手段は、特定のリンクの仮の速度の値を前記予め定められたパーセンタイル速度の値に等しく設定するように構成されてもよい。もしパーセンタイル速度が選択されたら、単一の異常なデータポイントの影響が、仮の速度が速度値の分布の平均、及び/又は分散に基づいて選択される方法と比較して弱められ得る。
【0013】
もし予め定められたパーセンタイル速度が60番目のパーセンタイル速度より高ければ、妥当な予想が達成できることが判明している。予め定められたパーセンタイル速度が、80番目と90番目のパーセンタイル速度の間にあることが好ましい。予め定められたパーセンタイル速度が、昇順で並べられた全ての速度データの85番目のパーセンタイル速度として選ばれることが最も好ましい。パーセンタイル速度を選ぶために、全ての速度データは昇順、又は降順に順序付けられ、利用可能な速度データポイントの数が決定される。利用可能な速度データポイントの総数は、0と1の間の予め定められたパーセンタイル値に対応する因子と掛け合わされ、結果は隣接する整数値に切り上げられるか、又は切り下げられる。前記のように決定された整数値のランクによって、速度値が選択される。
【0014】
更に、速度値の分布から決定された仮の速度値によって、特定のリンクに対する速度値を計算するように構成された速度補正手段を、交通情報提供システムが備えることが提案される。速度値の分布は、前記交通情報データ、及び/又は以前に記憶された速度値のデータベースから抽出されてもよい。速度補正手段は、前記仮の速度値に少なくとも1つの補正関数を適用することによって、特定のリンクに対する前記速度値を計算してもよい。統計、及び/又は仮の値に直接基づく予測は、数ある中で、交通センサーの誤った測定、及び交通情報データ中の誤ったデータに起因する予測誤差を被ることが判明している。適切な速度補正方法を選択することによって、速度予測の成功可能性が大いに増加し得る。
【0015】
特に、前記補正関数が、下限速度と上限速度の間の値を有する単調増加関数であることが提案される。その種の補正関数は、上限速度を上回る速度値、及び下限速度を下回る速度値を除去し得る。例えば、もし速度センサーの範囲内に自動車が違法駐車されていたら、過度に低い速度値は速度測定の誤差に起因するかもしれない。交通情報データ生成方法における他の誤差は、過度に高い速度値を招くかもしれず、過度に高い速度値は、上限速度を使用して削除できる。
【0016】
もし前記補正関数が第1しきい値と上限速度の間の仮の速度の値に対する識別関数と等しければ、下限速度と上限速度の間の妥当な速度データの改悪は回避できる。第1しきい値は、下限速度に対応してもよい。
【0017】
もし前記補正関数が区分線形関数なら、速度データの非常に単純で早い訂正が達成され得る。
【0018】
本発明の他の特徴によると、特定のリンクを含む領域内部の道路密度に対する特徴値を計算し、前記特徴値によって補正関数を決定するように前記速度補正手段が構成されることが提案される。ルートが通過する領域の道路密度が、移動時間に強く影響することが判明している。より高い道路密度は、より長い移動時間を招き、逆も同様である。従って、より高い道路密度を有する領域に対する移動時間予測を僅かに増加させること、及びより低い道路密度を有する領域に対する移動時間を減少させることが好ましい。もし、その種のアプローチが選ばれたら、本発明による交通情報提供システムによって生成される交通情報データを使用するルート検索アルゴリズムは、より高いルート密度を有する領域を回避する傾向があるであろう。最終的に計算されたルートはその種の領域を迂回し、そのことが時間予測においてより良い結果をもたらし、運転者に対して向上した運転快適性をもたらす。上記を考慮すると、もし補正関数が、道路密度が減少するときに減少する傾斜を有するなら、特に好ましい。
【0019】
更に、少なくとも第1補正関数、及び第2補正関数を仮の速度値へ結果的に適用するように前記速度補正手段が構成されることが提案される。異なる補正関数は、予測誤差の異なるソースを考慮してもよい。
【0020】
もし交通情報提供システムが、同一の領域内部の異なる道路タイプの平均速度を比較して、もしこの比較によって予想外の結果がもたらされたら、平均速度を調節するように構成された速度調節手段を含めば、予測された速度における矛盾は回避されるかもしれない。例えば、もし州間ハイウェイに対する速度予測が、より小さな通りに対する速度予測より低ければ、データを使用するルート検索アルゴリズムは他の道路タイプを支持して州間ハイウェイを回避し、間違った移動時間予測が生成される。異なる道路タイプは、所定の数のレーンに対して予め定められた速度ランク順位によって並べられてもよい。道路タイプは、国家間の及び都市間の自動車道路、国の自動車道路、国家間の及び都市間のハイウェイ、国の及び他のハイウェイ、地方道路、幹線道路、基本的道路、並びにフェリールートを含んでもよい。
【0021】
もし速度調節手段が、各道路タイプに対する調節された平均速度と元の平均速度の比率を決定し、同一の領域内の同一の道路タイプの各リンクに対する速度値を、前記のように決定された比率を速度値に掛け合わせることによって調節するように構成されたら、平均速度の調節は個々のリンクの速度値に伝播し得る。
【0022】
本発明の他の特徴によると、カーナビゲーションシステムで使用される交通情報を生成するための方法が提案される。本発明の方法は、地図上に道路を構成するリンクの移動時間に関連する情報を含む交通情報データを取得するステップ、及びリンクに関連する地図データを取得するステップを含む。地図データは、リンクの道路タイプについての情報を少なくとも含み、例えば、リンクの長さについての情報、及びリンクの終点の座標についての情報を更に含んでもよい。
【0023】
本発明の方法は、利用可能な交通情報データの量が、移動時間に対する統計的予測を実行するために充分であるかをチェックするステップを更に含む。本発明によると、ターゲット領域内に配置されたリンクに関連する交通情報データの量が充分であるかをチェックするステップは、利用可能な交通情報データの量に従ってターゲット領域のサイズを適合させることを含む。上記の方法によると、一方では妥当な統計解析を行うことが充分に多く、他方では交通特性におけるより小さな距離スケール変化ができるだけ維持されるように、ターゲット領域は最適な方法で常に選ばれ得る。
【0024】
本発明の他の特徴によると、データ記憶装置を提供することが提案され、データ記憶装置は、例えば、ハードディスクドライブ、又は光ディスクとして形成でき、データ記憶装置は上記の方法によって生成された交通情報を含む。
【0025】
最後に、本発明の他の特徴によると、上記タイプの記憶装置を含むカーナビゲーションシステムを提供することが提案され、上記の方法によって生成された交通情報が記憶される。
【0026】
更に、本発明による方法のステップの少なくとも1つを実行するカーナビゲーションシステム、又はトラック計画システムを提供することが提案される。特に、速度補正はカーナビゲーションシステムに配置された速度補正手段によって実行でき、カーナビゲーションシステムは交通情報データを統計処理ステップによる出力として読み取る。
【0027】
本発明の他の目的、及び長所は、以下の記載、及び図面から明らかとなるであろう。記載、及び図面は、多数の特徴を組み合わせた本発明の特定の実施例を示し、その利点は当業者によって個別に、又は他の適切な組み合わせにおいて高く評価されるであろう。以下に記載するような特定の実施例は、本発明の一般概念を限定することを意図しない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
図1は、カーナビゲーションシステムで使用される交通情報を生成するための交通情報提供システムの略図である。交通情報提供システムは、交通データベース11から取得した交通情報データ、及び地図データベース12から取得した地図データを処理する速度データ予測手段13を含む。交通データベース11における交通情報の保管は、交通データ集約手段10によって提供される。
【0029】
速度データ14を得るために、速度データ予測手段13は情報を処理する。速度データは、地図を形成するリンクが予め定められた移動速度、又は移動時間に関連付けられるデータ構造である。速度データ予測手段13によって予測された速度データ14はデータ編集手段15によって編集され、ルート検索データを含む記憶装置16に続いて記憶される。ルート検索データは、ルート検索を実行するためにカーナビゲーションシステムによって使用可能な交通情報である。起点から終点への最適ルートを見出すために、カーナビゲーションシステムは周知のルート検索アルゴリズムを使用し、少なくとも1つの最適化基準は移動時間である。所定のルートに対する移動時間は、ルートを構成するリンクに関連する移動時間の総和として、カーナビゲーションシステムによって計算される。
【0030】
交通情報データ及び地図データを得るために、速度データ予測手段13は、交通情報データ及び地図データを取得するためのデータ取得手段130を含む。交通情報データは、地図を構成するリンクに関連する多数のサンプル移動時間を含む。更に、交通情報データは、交通渋滞、事故、等に関するデータのような実データを含んでもよい。
【0031】
地図データは道路地図を表すデータであり、道路地図はレベル1メッシュ及びレベル2メッシュに分割され、各メッシュは2つ以上のリンク及び2つ以上の道路を一般に含む。メッシュ内部のリンクはリンク識別番号を含むデータ構造として記憶され、メッシュの識別は、リンク、リンクの起点と終点の座標、リンクの長さ、及びリンクに関連する平均移動時間を含む。
【0032】
速度データを得るために、データ取得手段130によって得られたデータは、データ量チェック手段131、速度処理手段132、及び速度補正手段133によって一連のステップで処理される。速度データは、1日の全ての時間間隔、及び異なるタイプの日(例えば、休日、平日)に対する全てのリンクからの移動速度を含む。
【0033】
以下に記載される実施例では、本発明による方法は、統計処理から移動速度、又は移動時間を直ちに決定するために充分な交通データが利用可能でないリンクに対して移動速度、及び/又は移動時間を予測するために適用される。実際には、現実の交通データは、主要な幹線道路、及び自動車道路、又はハイウェイのみに対して、充分な広がりにおいて交通データ集約手段10から得ることができるが、現実の交通データは、より小さな地方道路、又はそれほど重要でない道路部分の大部分に対して利用可能ではない。主に、本発明は、制限されない交通量条件下で現実の交通データが提供されないリンクに対する移動速度を予測することに関する。混雑した条件に対する移動時間は、他の既知の方法を使用して、制限されない交通量条件に対する予測に基づいて予測できる。
【0034】
データ量チェック手段131、速度処理手段132、及び速度補正手段133の処理は、図2を参照して更に詳細に記載される。
【0035】
図2は、速度データ予測手段13で実行される処理の流れ図を示す。第1ステップでは、交通データ及び地図データがデータ取得手段130によって得られる(S20)。第2ステップでは、所定のターゲット領域(図3)で利用可能な交通情報データの量がチェックされる。交通データの量チェックは、各道路タイプ、及び各番号のレーンに対して個別に実行される(S21)。異なる道路タイプは、国の及び国家間の自動車道路、国の及び国家間のハイウェイ、地方道路、幹線道路、基本的道路、並びにフェリールートを含む。もし同一の道路タイプ、例えば、2つのレーンを有する国家間ハイウェイの道路を表すリンクに対する移動速度予測が探されるなら、データ量チェック手段は、2つのレーンを有する国家間ハイウェイに対する上記の実施例で、所定のターゲット領域内部の、この道路タイプに対して充分な交通データが存在するかをチェックする。他方、例えば、もし地方道路に対応するリンクに対する速度データを速度データ予測手段13が予測しているなら、データ量チェック手段は、所定のターゲット領域内部の地方道路の充分な移動データが存在するか否かをチェックする。
【0036】
速度予測に対する所定の目標精度(例えば、10%)が達成可能であるように、データ量チェック手段131は、信頼区間α、領域内の速度の標準偏差、領域内の平均速度によって決まるT分布表から必要な数N個のデータポイントを計算する。量チェックは真夜中における交通データ量に基づいて実行され、換言すると、全ての領域における制限されない交通条件、全ての道路タイプ、及び全ての数のレーンに対して実行される。
【0037】
もし交通データの利用可能な量が上記で計算された予め定められたしきい値を超えたら、「OK」と判定される。もし量が充分でなければ、統計処理が所望の目標精度より低い精度をもたらすように、利用可能な交通情報データの量に従ってデータ量チェック手段がターゲット領域のサイズを適合させる。ターゲット領域のサイズの適合は、増加したターゲット領域内部の利用可能なデータ量が充分になるまで、又は領域拡大部分の上限が達成されるまで、ターゲット領域のサイズを段階的に増加させることによって実行される(図3)。領域拡大部分の上限に対するパラメータ、及びデータ量の充足性を判定するためのパラメータが、前もって決定される。中央ヨーロッパにおける典型的な適用に対して、領域拡大部分に対する上限は、例えば、数十キロメートルに相当する。初期ターゲット領域は、1つのレベル1メッシュに対応する。メッシュは地理的な緯度、及び経度によって定められ、基本的に、例えば、約2.5キロメートルの縁を有する正方形に対応する。レベル2メッシュは、例えば、約10キロメートルの長さの縁を有する。
【0038】
データ量チェック手段131は、データ量チェックの結果(OK/NOT OK)を速度処理手段132へ送信する。
【0039】
図3に示されるように、元の、又は初期ターゲット領域が拡大したターゲット領域の中心に残るように、領域拡大部分は以前のターゲット領域に隣接するレベル1メッシュを増加した領域内部に含めることによって実行される。
【0040】
速度処理手段132は、制限されない交通量条件で速度を仮に決定する。もし量チェック手段が「NOT OK」なら、たとえ領域拡大部分に対する上限が達成されても、地図データベースに記憶された地図データから得られた平均速度を平均することによって、速度処理手段は領域、道路タイプ、及びレーンの数に基づく平均速度を計算する。他方、もしデータ量チェック手段131が結果「OK」を送信していたなら、現実の交通データが同一のターゲット領域内部の同一の、又は類似の道路タイプに関連する利用可能な交通データから利用可能でないリンクに対する移動速度を予測することによって、速度処理手段132は交通データを統計的に処理する。
【0041】
統計処理は、前もって決定されたパーセンタイル速度を計算することによって実行される。速度処理手段132は利用可能な速度データポイントを昇順で並べて、85番目のパーセンタイル速度を選択する。そうすることによって、隔離された異常に高速度のデータポイントの影響が排除される。
【0042】
選択された仮の速度は、速度処理手段132によって計算された仮の速度データを補正する速度補正手段133へ送信される。速度補正手段133は、3つの補正方法を実行する。
【0043】
第1の方法は、異常なデータの補正である。もし上限速度Vuに対する仮の速度Vの比率が予め定められたしきい値Rmax(<1.0)より小さければ、速度Vは図4に示される方法でVc1として補正される。Cminは上限速度Vuに対する補正された速度Vc1の最小比率のパラメータであり、Rmaxより小さくなければならない。上限速度Vuは道路タイプに依存し、前もって決定される。
【0044】
図4に示されるように、補正関数は下限速度(Rmax・Vu)と上限速度(Vu)の間の値を有する単調増加関数である。補正関数は、第1しきい値(Rmax・Vu)と上限速度(Vu)の間の仮の速度の値に対する識別関数に等しい。補正関数は、区分線形関数である。
【0045】
第2の方法は、道路密度による補正である。速度補正手段133は、初期ターゲット領域内部の、又は特定のリンクを含む拡大したターゲット領域内部の道路密度に対する特徴値(a,k)を計算するように構成され、前記特徴値aによって補正関数を決定する。補正された速度Vc2は、Vを因子aと掛け合わせて速度値Vを補正することによって計算される。
Vc2=a・V
【0046】
ここで、速度Vは、図4による補正関数によって補正された速度である。補正パラメータaは道路密度Kの線形関数として定義され、道路密度Kの線形関数は図5に示されるように計算される。関数aは、Kの増加に伴って減少する。
=b・K+c
【0047】
この線形関数に対するパラメータb及びcは、現実の交通データを統計的に最適化する手法(例えば、最小二乗法)を使用して予め定められる。上記の関数は、図5に示される。
【0048】
特徴値Kは、図6に示される方法によって計算される。第1に、ターゲット領域がグリッドに分割される。第2に、直線が通過するリンクの終点を接続するグリッドの各メッシュは、第1重み因子(例えば、1)に割り当てられる。もし直線が格子点を通過したら、格子点に隣接するグリッドメッシュが第1の重みに設定される。第1重み因子で重み付けられたメッシュは、図6で斜線を引かれる。
【0049】
次に、第3のステップでは、第1重み因子に関連するメッシュに隣接するグリッドのメッシュが、第2重み因子に割り当てられる。本実施例では、第1重み因子は1であり、第2重み因子は2である。もしメッシュが第2ステップで第1重み因子に割り当てられていたら、その重みは第1ステップで変更されない。最後に、道路密度Kが計算される。そのようにするために、ターゲット領域内部の全てのメッシュの全ての重み因子の総和が計算される。総和はS+Sのように書かれてもよく、Sは第1重みに関連する全てのメッシュの総和であり、Sは第2重みに関連する全てのメッシュの総和である。更に、ターゲット領域内部の全てのリンクの長さの総和が計算される。道路密度に対する特徴値Kが、リンクの長さの総和の重み因子の総和に対する分数として計算される。
=ΣL/(S+S
ここで、Lはリンクiの長さである。
【0050】
第3の方法では、移動速度が異なる道路タイプの間で調節される。調節は、道路タイプの予め定められた速度ランク順位によって、1つのターゲット領域で実行される。
【0051】
【表1】

【0052】
図7は、図1による速度データ予測の速度調節手段によって実行される処理の流れ図である。第1ステップ70では、速度調節手段は、各番号のレーン、及び各領域に対する速度ランクjの所定の道路タイプの平均速度Vを計算する(S70)。平均するために、速度補正手段133は、補正された速度値を上記の方法によって使用してもよく、他の実施例では、交通データベース11から得られたような元の速度を使用してもよい。
【0053】
次のステップでは、所定の領域内部の全ての計算された平均速度の最大速度が抽出される。速度補正手段133は、最大速度max(V)を全ての計算された平均速度V’と比較する。もし最大速度が速度ランク順位1の道路に対する速度、即ち、国家間、及び都市間の自動車道路に対する速度でなければ、V及びmax(V)は次の数式によって調節される。
’={V+max(V)+ΔV}/2
’={V+max(V)+ΔV}/2
【0054】
基本的に、最高の速度ランクを有する道路の平均速度の順位と、最大平均速度に対応する平均速度の順位が、2つの速度値の和が保たれて予め定められた速度マージンΔv(例えば、2km/h)が維持される方法で交換される。もし最大速度が道路タイプに関連する速度、又は最高の速度ランク値の速度に対応するなら、後者の速度は固定され、全ての平均速度が固定されるまで、速度値を維持しながら上記の手順が繰り返される。
【0055】
最後に、速度補正手段133は、調節された平均速度と、各道路タイプ、及び各番号のレーンに対する元の平均速度の比率を決定し、速度値に調節された平均速度と元の平均速度の比率を掛け合わせることによって、同一のターゲット領域において同一の道路タイプ、及び同一の番号のレーンの各リンクに対する速度値を調節する。例えば、もし地方道路の調節された平均速度が、所定のターゲット領域内部で地方道路に対して最初に計算された平均速度よりも20%高ければ、ターゲット領域内部の全ての地方道路に関連する速度値は20%だけ増加される。調節されたリンク速度は、上記の速度補正方法からもたらされる元のリンク速度に計算された比率を掛け合わせることによって計算される。換言すると、リンク速度は、全体のターゲット領域の平均補正を使用して補正される。
【0056】
上記の移動情報提供システムは、交通情報を生成するための対応する方法を実施し、制限されない交通量条件に対する全てのリンクのための正確な移動速度を提供する。もし移動速度がカーナビゲーションシステム、又はトラック管理システムのような移動計画システムに適用されたら、ルートの質、及びシステムによって提供される予想到着時間が大幅に向上する。データが提供されないのに移動速度の正確性が向上するので、網羅されたリンク、及び未提供リンクを含むルートに対する総移動時間が、従来のシステムと比較して向上する。
【0057】
カーナビゲーションシステムによって提供されたルート、及び予想到着時間のサンプルが、図8に示される。カーナビゲーションシステムは、速度データ予測手段13によって計算されるような速度データに基づきカーナビゲーションシステムによって計算されたルート83と一緒に現在位置81、及び目的地82を表示するディスプレイ80を含む。更に、ディスプレイ80は、現在時刻84、及び予想到着時間を含むルート情報85を表示する。
【0058】
更に、カーナビゲーションシステムは、混雑した交通量条件に対する通行速度を予測するために、制限されない交通量条件に対して速度データ予測手段13によって計算された移動速度を使用する。制限されない交通量条件に対する予測の精度が向上するので、混雑した交通量条件の予測でもたらされる予測誤差が大きく減少し得る。
【0059】
交通情報を生成するための上記の交通情報提供システム、及び方法は、ルート検索アルゴリズムの結果の質を向上させる。道路交通センサーから得たデータ、又は制限速度を回避できるのに、本発明は、現実の交通データを使用して制限されない交通量条件で全ての道路部分についての移動速度を正確に予測する。
【0060】
本発明は、制限されない交通量条件で、全ての道路部分についての正確な移動速度を予測することを可能にする。制限されない交通量条件に対して予測された速度は、混雑した交通量での正確な予測に対して同様に利用可能である。カーナビゲーションシステム、又はトラック計画システムは、ルート探索に対して予測された速度データを使用して、ルートの質、及び移動時間予測の正確性を向上させることができる。
【0061】
実施例の上記特徴は、適切な方法で部分的に、又は全体として組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明による交通情報提供システムのブロック図である。
【図2】図1による交通情報提供システムの速度データ予測手段を説明する流れ図である。
【図3】図1及び図2の速度データ予測手段のデータ量チェック手段によって実行されるように、ターゲット領域のサイズを適合させるためのターゲット領域拡大部分の略図である。
【図4】異常なデータの補正のための第1補正関数のグラフである。
【図5】道路密度と補正のための係数の間の関係を示す第2補正関数のグラフである。
【図6】図1による速度データ予測手段の速度補正手段によって実行されるものとして、道路密度の計算を示す略図である。
【図7】異なる道路タイプの間で移動速度を調節するための本発明の方法を説明する流れ図である。
【図8】本発明によるカーナビゲーションシステムによって提供されるルート、及び予想到着時間のサンプルである。
【符号の説明】
【0063】
10 交通データ集約手段
11 交通データベース
12 地図データベース
13 速度データ予測手段
14 速度データ
15 データ編集手段
16 記憶装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カーナビゲーションシステムで使用される交通情報を生成するための交通情報提供システムであって、
地図上に道路を構成するリンクの移動時間に関する情報を含む交通情報データ、及び前記リンクに関する地図データを取得するためのデータ取得手段(130)であって、前記地図データが前記リンクの道路タイプについての情報を少なくとも含むデータ取得手段(130)と、
ターゲット領域内で利用可能な前記交通情報データの量が、前記移動時間に対する統計的予測を実行するために充分であるかをチェックするためのデータ量チェック手段(131)と、を含み、
前記データ量チェック手段(131)が、前記ターゲット領域内に配置されたリンクに関連する前記交通情報データの量をチェックし、利用可能な前記交通情報データの量に従って前記ターゲット領域のサイズを適合させることを特徴とする交通情報提供システム。
【請求項2】
前記データ量チェック手段(131)が、もし以前に選んだターゲットに配置されたリンクに関連する交通情報データの量が不充分なら、前記ターゲット領域の前記サイズを増加させる、請求項1に記載の交通情報提供システム。
【請求項3】
特定のリンクと同一の、又は類似の道路タイプのリンクであって、前記特定のリンクと同一のターゲット領域内に配置されたリンクに関連する前記交通情報データを評価することによって、前記特定のリンクの移動速度を決定するための速度処理手段(132)を更に含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の交通情報提供システム。
【請求項4】
カーナビゲーションシステムで使用される交通情報を生成するための方法であって、
地図上に道路を構成するリンクの移動時間に関する情報を含む交通情報データを取得するステップであって、前記リンクに関する地図データを取得するために、前記地図データが前記リンクの道路タイプについての情報を少なくとも含むステップと、
利用可能な前記交通情報データの量が、前記移動時間に対する統計的予測を実行するために充分であるかをチェックするステップと、を含み、
前記ターゲット領域内に配置されたリンクに関連する交通情報データの量が充分であるかをチェックするステップ、及び利用可能な交通情報データの量に従って前記ターゲット領域のサイズを適合させるステップによって特徴付けられる方法。
【請求項5】
前記交通情報データの量をチェックする前記ステップで、もし以前に選んだターゲットに配置されたリンクに関連する前記交通情報データの量が不充分なら、前記ターゲット領域の前記サイズが増加される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
特定のリンクと同一の、又は類似の道路タイプのリンクであって、前記特定のリンクと同一のターゲット領域内に配置されたリンクに関連する前記交通情報データを評価することによって、前記特定のリンクの移動速度を決定するための速度処理ステップによって特徴付けられる、請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記速度処理ステップで、前記交通情報データから抽出されて、前記特定のリンクと同一の、又は類似の道路タイプのリンクであって、前記特定のリンクと同一のターゲット領域内に配置されたリンクに関連する速度値の分布から予め定められたパーセンタイル速度が選択され、前記特定のリンクの仮の速度の値が、前記予め定められたパーセンタイル速度の前記値に等しく設定される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記交通情報データから抽出された前記速度値の分布から決定される前記仮の速度値が、少なくとも1つの補正関数により補正される速度補正ステップによって特徴付けられる、請求項4乃至7の何れか1つに記載の方法。
【請求項9】
前記補正関数が、下限速度と上限速度の間の値を有する単調増加関数によって特徴付けられる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記速度補正ステップで、前記特定のリンクを含む領域内部の道路密度に対する特徴値が計算され、前記補正関数が前記特徴値によって決定されることによって特徴付けられる、請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
前記速度補正ステップが、少なくとも第1補正関数、及び補正関数の前記仮の速度値への続けての適用を含むことによって特徴付けられる、請求項8乃至10の何れか1つに記載の方法。
【請求項12】
前記特定のリンクと同一の領域内部の異なる道路タイプの平均速度が比較され、もしこの比較によって予想外の結果がもたされたら、前記平均速度が調節される速度調節ステップを更に含むことによって特徴付けられる、請求項8乃至11の何れか1つに記載の方法。
【請求項13】
前記速度調節ステップが、各道路タイプに対する調節された平均速度と元の平均速度の比率を決定するステップと、前記特定のリンクと同一の領域内の同一の道路タイプの各リンクに対する速度値を、前記のように決定された比率を速度値に掛け合わせることによって調節するステップとを含むことによって特徴付けられる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
請求項4乃至13の何れか1つに記載の方法によって生成された交通情報のデータベースを含むことを特徴とする、データ記憶装置。
【請求項15】
請求項14によるデータ記憶装置と、前記データ記憶装置に記憶された前記交通情報に基づいてルート検索を実行するためのプロセッサとを含むことを特徴とする、カーナビゲーションシステム。
【請求項16】
カーナビゲーションシステムで使用される交通情報を生成するための方法であって、
地図上に道路を構成するリンクの移動時間に関する情報を含む交通情報データ、及び前記リンクに関する地図データを取得するためのステップであって、前記地図データが前記リンクの道路タイプについての情報を少なくとも含むステップと、
利用可能な前記交通情報データの量が、前記移動時間に対する統計的予測を実行するために充分であるかをチェックするステップと、を含み、
ターゲット領域内に配置されたリンクに関連する交通情報データの量が充分であるかをチェックするステップと、利用可能な交通情報データの量に従って前記ターゲット領域のサイズを適合させるステップとによって特徴付けられ、
前記交通情報データの量をチェックする前記ステップで、もし以前に選んだターゲットに配置されたリンクに関連する前記交通情報データの量が不充分なら、前記ターゲット領域の前記サイズが増加される方法。
【請求項17】
カーナビゲーションシステムで使用される交通情報を生成するための交通情報提供システムであって、
地図上に道路を構成するリンクの移動時間に関する情報を含む交通情報データ、及び前記リンクに関する地図データを取得するためのデータ取得手段(130)であって、前記地図データが前記リンクの道路タイプについての情報を少なくとも含むデータ取得手段(130)と、
ターゲット領域内で利用可能な前記交通情報データの量が、前記移動時間に対する統計的予測を実行するために充分であるかをチェックするためのデータ量チェック手段(131)と、を含み、
前記データ量チェック手段(131)が、前記ターゲット領域内に配置されたリンクに関連する前記交通情報データの量をチェックし、利用可能な前記交通情報データの量に従って前記ターゲット領域のサイズを適合させることを特徴とし、
更に、前記データ量チェック手段(131)が、もし以前に選んだターゲットに配置されたリンクに関連する前記交通情報データの量が不充分なら、前記ターゲット領域の前記サイズを増加させる交通情報提供システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−309789(P2008−309789A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−153652(P2008−153652)
【出願日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】