説明

人造馬スリーファイブ

【目的】 ガスエンジンを搭載し自律性を持って多目的作業を遂行する機動馬の、その先駆けとなる人力馬スリーフアイブは、固有となる乗手の全体力と全機能の集中稼働と駆使を前提として、生馬の様に動かせるカラクリの道具であり、児童の遊び相手となり、問えば答える愛玩動物である。躍動して止まぬ青少年の肉体と精心を、日々の通学や競技の中で逞しく育成する事を目的とする。その手段において屋内外や道公園等に限定されない全野性の交通機関でもある。かつて人々が現在の馬に造り上げた優良な形質を保存する為にも、機動馬は生馬と仲良く頭を並べ、次代の野山を駆け、共に馬車や農機を曳いて、人と伴に働く事が、人造と生馬をより役立つものへと進歩させる絆となる。
【構成】 合理的効率第1の運動物体(動く物)の追求とは別の形で、生き物の形態と機能を、極力真似て生き物の様に動く物、人間が主体となってこれを動かし伴に働いて楽しく、生活に役立つ動物を構成する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明の人造馬スリーフアイブは、単なる愛玩的な遊びの道具としての、物ではない。乗物として最も古くから人間に扱い馴れて、誰にも親しいところの馬である。この馬の特性(機能)をカラクリ(機関)で活用し、使い易い道具とする事にある。かつて馬が人間社会に果たした多目的な役割の中で、生き物故に見棄てられたところの欠陥(多量の飼料供給と糞尿処理)を無くすれば、現在にも尚有用であり通用するであろう部分を、人造の馬に代行させる事により、何か物足りない現実の、道行く人に微笑を与える事ができるなら、この社会に多少なりとも貢献出来るものであろう。
【0002】
【従来の技術】人間は動物を飼育し、これを慈しみ伴に働き伴に永い歴史を駆けてきた。同じ動物として、動物を慈しむ心は様々な動物を種々な物に形ち採り、これを造り生き物の様に動く物へと進歩させ現在に観られる高度な玩具へと発展させた。かつてのカラクリという様々な作品(人形・動物等)は、種々な道具や機械と同じ、人間叡智の結晶であり、カラクリ道具(機関)の原理である。それ等の作品はその時代の技術なき叡智をもつて創られた文化遺産である。先行する技術の長い歴史、経験の蓄積に成る、現在の文明と技術をして電子器機を搭載した動くロボツトが製作可能な段階となつたのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】人造馬の先駆けとして製作される、人力と電動折衷の仔馬は、伸び盛りの児童の身心を健全に育成する。と言う目的に叶う事、のみならず乗物として、遊びの道具として、広域で多目的な活動のできる、動かせる機関が現在の児童にふさわしいものである。成長する児童は生命本来の合目的な営みとして、内から湧きあがる向上の意欲(衝動)に駆りたてられ、これを満たすべく次々に刺激を欲して飽くを痴らぬ。この無邪気な欲求は生命高揚のゆえんである。生命本来の生命(向気心)は自由で闊達に動き廻り、躍動する事そのものを目的とする。この躍動に渋滞しがちな児童には刺激を与え、側面よりこれを捉進し、身心を自由闊達に躍動させてやる事が最も大切である。校内教育は基より、校外活動において、児童がその本領を発揮するのは、身心が自由に甦つた時である。この自らに由る学習や競技練習を個人で又友達と自由にできる、時間と道具を必要とする。遊び道具はたくさんあるが問題なのは、特定機能(手足や目とか頭とか)の変態的酷使に依る健やかな身心の疎外である。健全なる遊びの、その道具は児童の様に身心を躍動させえる物、闊達に動かせる物、全体力と全機能の駆使を必然とする事、身心にかなりの疲れが伴う事である。以上の要求に合致した遊び道具の一つとして、動物を慈しむ児童の憧影ともなる、人力馬スリーフアイブが最適であろうと思われる。自然と時間と、生命本来の自由を奪い勝ちな近代社会は、この経験の蓄積になる技術の恩恵を、大人だけでなく、21世紀を担う子供達にも、遊びの道具・乗物として、自由に動かせる機械を与えてやらねばならない。
【0004】生活と環境の荒廃防止は、交通及び農耕においても、なんらかの変革を必然とする。温暖化による低耕地の水没を考えるなら、生馬の復興が望ましいが、大きな図体(馬食)の維持は食料難と重なつて駄目になる。又都会の交通に通用しない。故に馬を人造とし、有能な馬の形質を都会の交通に、山野の作業に広く活用しなければならない。良くも悪くも近代化され、合理化を免れぬ都会への道に、敢えて馬車を曳き出し馬を走らせると言う事は、悪い意味での近代合理が我が物顔に独走する、この時代の流れに、大凡逆行する形ちの邪々馬的な性質のものであるが、もし近代化と言うものが、自然なる生命の殺伐による合理化を言うのでないならば、良い意味での近代化に決して不遜な形態でも性質のものでもないであろう。活力に満ちた嘶気と・快活な蹄の音・澄んだ瞳に充実した姿は、人間に不可欠な気力を、小供の胸に育むであろう。並木は緑に草花の繁り立ち、命児の溢れる街にこそ、ふさわしい影と響きである。この形質は人間が人間の為に、永い歴史を駆けて練えあげた、血と汗のにじんだ芸術遺産である。この遺産は、これを無くした現在にこそ、役立てて然るべきものであろう。
【0005】ガスエンジンと発電機を内臓し、頭に電子頭脳を持つて、自律性を扶養された機動馬333零は、役馬として広囲で多目的に活用はされるが、農耕に専従してその本領が発揮される。農家に在つて、残飯残菜を処理し、暇となれば自ら道や畔等の雑草を噛み取つて喰べ、食い溜めた草を消化発酵の糞尿にし、ガス発生炉に蓄えて堆肥を作る。又発生する有機ガスは液化装置でメタノールに化え自分と家の燃料を生産する。生馬と同じ機能を持つて、生馬の代行を役目とする農耕馬は、主人と伴に田畑を耕す野良仕事や車では出来ない山仕事・登山のサポーターや遭難救助に、又馬車を曳いての出稼ぎ作業に、休む事を知らない。主人の命令に柔順に従うこの人造の馬は、農家になくてはならぬ役割を荷なつて、単なる機械ではない生命的な深い絆で親しく家族の一員となるであろう。
【0006】
【課題を解決するための手段】そのためには、生馬以上に、人を乗せて良く走り、伴に働く事において実用に耐えうる機能と馬力を備える事、のみならず馬の形態を整え持つた、人造の馬である事に意義が有り、価値を生ずるものである。言う迄もなく一際ぬきんでた馬の機能を悉く、機関に置き換える事は至難の業であり、一朝一夕に出来る事ではないが、努力は少なからず問題を解決する。総てを一挙に解決出来るものではないから、その手段は限定に基ずく。限定は解析に始まる。形態と言うものが、自から持てる機能を表現するものであるならば、馬の機構を無視しての機能の追求や、単なる形態の追求に機能は付随しない。機関であるからその機能と構造は全く別のものとなるが、馬の機構と機能は最大限に活かさなければならない。質量に大小があつても、本質において劣るものであつてはならない。親も子も同じ形態機能とする。脚の機能を歩む事走る事に限定し、座る事起つ事を要求しない。馬の特性ではないし、子馬においては駆動力が児童の体力であるから、後部作業性(牽引)を持たせない。歩む事では人間が専らぬきんでたもの、走る事にかけては馬が際立つたものであるとする。これは起つ事座る事で高度な作業性能をみにつけた人間が、走る事に欠けて足りない処を馬に託し、走りにおける作業性能をつくりあげたものだからである。歩むと言う事を人間の二脚に依る、歩行形態にして多目的作業の遂行能力、その機能に当るものとする。走るという事を馬の四脚による走行形態にして、その機能の全てとする。以上の限定に基ずく。この枠内で機能の追求から構造が生まれたのであるが、それに先だつて脚の機能となる歩みと走りの原理が解析されてなければならない。(歩行と走行の解析参照)これによつて機関の設定が始めてできるのである。
【0007】動物(人間)にとつて歩走行は簡単であり、簡単な機構に依つて高度な機能が発揮されるが、この機能の一部を生まれながらに損なつた子供や、不幸にしてこれを失つた者にとつて、歩む事は至難の業となる。これは経験の蓄積に進歩するしかない、生命悠久の歴史が創り上げた機能だからである。どの機能一つをとつても、それは相対性の中で多目的に創られたもので、相互に関連するため、1機能の損失を取り替えれば済むといつたものではない。この動物の簡単な機構に依る多目的機能に較べ、歴史の浅い機関動物は、簡単な機構では単1な機能しかえられず、高度な機能の追求は、単1の集積応用となる。各関節の駆動と情報収集による制御を持つて、はじめて目的遂行のプログラムが設定できる。それには高度な技術機器と電子頭脳の搭載を必然とする。かかる重装備での自律化は、馬体と機構の確立進歩があつて、次の段階へと進められて然るべきものであるから、茲では目論みに従つて簡単な構造によつて、人力で動かし使うカラクリの道具、人造馬スリーフアイブが製作の第一目標である。格たる駆動力と自律性はなく、それに共なう機器を必要としないのであるが、歩行と言う進行法は、軸回転による円の回転進行(先行出願の各機種)程、単純ではないから複雑とならざるを得ない。二脚歩行は単摘ではあるが、上体の安定移動に、平衡感覚を共なつた多くの機器を必要とする。これに反して四脚は、前後と言う機構の重複があるも、それだけで安定し、多足形の無駄足はなく歩走行に当を得たものである。この馬の人力に依る歩行機能の追求は、最も効率の良い、基本機構の確立となる。これにより歩走行はより進歩し、機動化を容易にさせるものであるから、人力馬が機動馬への足がかりであり、二脚歩行の要石となる。経験の蓄積に成る実存の、絡末的に決定しうる物の見取り図とは、大凡逆の未だ陽の目を観ず、空駆ける馬ペガサスを大地に描いた構想で有り、生まれ出ずるに悩みを持ち、大地を駆けるに多くの障碍があるものであろうが。
【0008】
【作用】四つ脚の動物は、脚が健全であるならば平衡感覚は無視され、不用とさえいえる。四つ脚における脚の運びは、各脚が独立に進行しその位置は自由である。この自由な脚の位置(乱足)から並足へ、又揃足への移行も自由に行なわれる。かかる機能は本能の成果で、意識を必要としない。身体の自律反応に習得されたものである。この生命、脚の自律機能を、機関で代行する事を目論むのではない。自律性を切り離しての機能だけならば、生命とは違う機構を以て代行する事は可能である。人力馬ではこの脚の自律性は、騎手の意識的作業を以て代行するしかない。乱脚を整える作業は、騎手が発進前のウオーミング(地団駄)で並脚や揃足に、又走行中はクラツチの機敏な操作(勇足)で足を揃えなければならない。その始め馬脚を見ながらの意識的作業から、騎手の一腕一足に絡がれた馬脚を、自分の手足の様に動かす迄には、かなりの負担(全体力と機能の集中投入)が要求されるが、これなくして馬は扱えない。特に人力馬スリーフアイブは騎手が動かさねば動かぬ、多くの機能を、練習に次ぐ練習はこれを駆使する。美事な鐙と羈さばきで、生馬にできない運動を、人馬一体で自由に展開させるに至る。偏に主人の愛着と技量に委ねられ、これに応える遊びと交通の機関である。
【0009】脚を揃えぬままの乱足は、騎手の一腕一足に依るクランクの直動方式で、前馬体起立では鐙の踏み込みはできない。腰関のフツトアクテイバーで脚を動かす。前後を対にし左と右を対称にするのが並足で、通常の歩行や駆足に使われる。人馬伴に最も安定した態勢で、進行慣性は緩やかに対称の波動を以て進行し馬体は直進性を保つ。前後の両脚を揃え、相い反する運動が揃足で全力疾走の態勢である。両足を鐙に載せ、操杆のグリツプを握り、腰を浮かして上体を前に伏せる。この安定した姿勢の高い位置から、一気に踏み込みと引き込みを行なう。稼働最終で腰が鞍に落ち着くと、鐙と操杆復えしの強力な力をかりて、次ぎの稼働態勢を迅速活つ適確に行なわせる。一指乱れぬ統合された作業形態で、抽き出される人間の全体力は5MPである(人間全体力の考査参照)。この内馬重1騎手1で2MPが総重を動かす基動力に消費され、残り3MPが運動に当がわれる。
【0010】揃足による全力疾走は永く続行できないで、変足的な並足へ移行してゆく。これは騎手の技量で補えない。稼働で生じる馬体の変向及び重芯の移動、蹄の地面把捉(凸凹・軟硬)の変化に伴う、脚の遅延作用である。又機構上これを避ける事は出来ない。高速で大草原を疾走する四つ脚は遅延する必然の作用を、逆に活用した走行を習得している。その走り方は完全な揃脚の後に、変足的な並足を入れた揃足と並足の間欠進行である。僅かな遅れは直射反応で直ぐ直せるにも係わらずこれをしない。足下の陥没で躓いた時、揃足では脚を立て直す事はできず、大地へ激突するしかない。これを避ける為に、必ず変足を把つて方向を把捉し、身体の安定を推りながら足を揃えては加速する。この時チーターは距離を縮めえない。チーターは長い尻尾を舵とし、猫族の柔軟な身体と手足で、一糸乱れぬ揃足の続行で美事な加速をするが、刻々変わる大地の凹凸と、高速波動慣性を永く制御できるものではなく、しばしば大地に激突する。この危険を避けて通れぬ四つ脚の宿命である。馬も四つ脚、まして義足の人力馬は人を荷なう、その走りは低速であり、揃脚を永く続けられない機構であるが、人造の脚が持つ欠陥は騎手がこれを真正面に受けて起たねばならない。凹凸の激しい道なき野原の走行は、速度に比例した速さで見えない大地の状況を、的確に把捉し迅速に対応しなければ人馬伴に激倒する。経験に待つしかない技量の、不足による身傷を少しでも軽くするために乗馬用の特製長靴が義務づけられる。又手働及び電動の拡翼が装着もされるが、防御力は小さく、運動の邪魔となるので任意装着の備品となる。
【0011】道なき山の登坂はジグザグ交歩(変足)を駆使して駒を進める。これにさしたる危険はないが、下山と斜面の横断を必然とし、技量なき一騎の登山は危険である。15°以上30°以下の斜面横断は、騎手が体重を山側の鐙に掛けて、谷側の鐙と羈の稼働・一腕一足に電動を駆使する。騎手偏重によつて胸腰板は山側に傾く(15°以下)、これによつて軌道輪は楕円の峠を一瞬に通り過ぎ、前方上位10°(谷は逆)に位置する。軌道輪に支持されるレールは左右に10°・前後に10°傾き、レール輪を後方14°水平10°上に位置させる。レール輪に支持される外核軸は踏み込み体勢で、遊軸を上とし、衛軸の下に位置する最下位で、腰関を最高位に上げたままの歩行で、斜面の較差に対応する。これに対し谷側は腰関最下位の浮き足立つた長脚で、核軸上位の跳ね上げ体勢である。上記腰板の脚に対し胸の軌道板は、逆の設置であり軌道輪を後方下位・レール輪を前方14°水平10°下にし脚は跳ね上げの終了に近い、前後左右の脚が逆となる並足歩行の変足で山短谷長の脚は内弧と外弧の重芯制御性と小股と大股のコンパス差を作り馬体と脚を山側へ向けさせる、内向登坂型の歩行となる。踝は全荷重を担う最先端で、傾斜凹凸を把捉し蹄の滑りを喰い止め、膝と腿関に力の補充を催促し、共同でこの任務に当る。騎手は馬の足元を見ながら、慎重に駒を進めなければならない。危ないと感じた時は直ちに首を山に向ける(前脚14°山への向角地駄々・後脚14°谷への踏み込み)この簡単な応急処置で、谷への滑落を防ぎ馬体を立て直す。山における横断は技量によつてクリヤーできるが、都会の路上で巾の狭いコンクリートの溝に足を突っ込むと、人馬伴に大怪我をする。
【0012】通常の歩行では並足による左右交互(人馬一体)の踏み込みであり、軌道輪はレールと共にゆつくりとした楕円運動を左右が対称に行なう。レール輪は滑らかな回転で前後に対称の移動をする。スクランブルは脚に梃の原理を最大限に発揮させるためにゆつくりとした公転運動を行なう。この低速走行型には負荷の大きな変動は無く、衝激は各筋肉が吸収緩和して無に等しい。ゆつくりした歩行では馬体が左右へ少し揺れるが走行では馬体は直進性を取る。この直進する馬体の旋回は、ゆつくりした運動で理路整然と行なわれる。進行中のスクランブルと脚の位置運動は、右前脚踏み込みにおいてスクランブルは、レール輪と共に前方に位置し、遊軸を先頭に肩関の衛軸を挟んで、核軸後ろの横水平一列に並ぶ。一方左前脚は後方に位置し、核を手前に衛遊を従えた横水平一列で、脚跳ね上げの態勢である。後脚は逆に前方に位置しての踏み込みから蹴り出しに移行する。この直進からの右旋回は騎手が右羈を引き絞り馬の首を右に屈曲させる。第1首骨と胸板レールのリンクステーに繋がれた、左ワイヤーを牽引しレール輪(外核軸)を前方へ牽き出す。これによつて左前脚は首と同じく右に向角して、一歩前への踏み込みに入る。一方別のワイヤーは首中央で交差し腰板レールのリンクステーに繋がれる。このワイヤーは弛緩するのでレール輪を後退させる。レール輪の後退と軌を一にしての脚の蹴り出しは、左脚の間隔を拡大する。この左脚に対して、右前脚は後方蹴り出し中の処に、ワイヤーが弛緩されレール輪が後退するので、蹴り出す足の前進力は渋滞し勇み足となる。この時後脚は前への駆け出し中において、レーレ輪が前転するので脚を左に向け、勢いよく大股で腹の下に足を踏み込ませる。右両脚の間隔は縮小し左両脚は拡大する。旋回を誘導する型の体勢を作り、ゆつくりではあるが適確な旋回を行なわせる。この体勢での速い旋回は右クラツチをハーフとする勇み足で行なう。尚右クラツチをオフとし、右全脚に地駄々を踏ませる進行阻止で、馬体は急速に回転させられる。
【0013】駆け足は通常走行の駿速化(稼働ピツチ数の増加・補助電動)で、騎手の左右交互の稼働(負荷運動)は、着地する足に大きな衝激を発生させ、軌道輪を介して胸腰板に伝達される。この衝激は騎手の左右交互の稼働によつて生じる、変動負荷運動(軌道輪に対して逆)で吸収させながら、骨格を通じて各筋肉に分配し緩少させ合う。胸腰板を前後上下に揺動させる負荷運動は、胸腰板に楕円運動を行なわせる事である。これは駐停において脚を不動とし、胸腰板を左右交互に傾ける揺動運動を行なうと、軌道輪は楕円軌道を見せかけの回転をする、軌道輪とレール輪及び揃えた脚は共に不動である。この揺動運動のより慣性化は、逆対称を取る軌道輪の運動を差し引き零へとする働きを以て、前後移動と上下振幅の巾を回転速度に比例して縮小させて行く。軌道輪に中央を支持され、同一の左右傾斜の運動を取らされる。レールも同じ作用で内を転がるレール輪の移動幅をも縮小させる。騎手の意図的な揺動負荷運動の駆け足続行による加速は、胸腰板の楕円運動をより慣性化させる。これによつて軌道輪はますます運動の巾を縮小し、静止的な円運動の回転に導かれる。軌道輪の静止的な円運動はレール輪を、レール輪は外核軸を一直線に連ねた水平の円運動に収倹させる。この収倹性(楕円運動・円型レールの環運動)を以て、内部臓機スクランブルや肩と腰関を円運動にし、脚の運動を強化加速して行く。この環運動に拍車をかけるサイドコネクシヨン(外衛軸ダツシユギヤー)のクラツチをオフとすると、脚を前方に強力な駆け出しにさせる。スクランブル公転の一時停止を行ない、自転による地駄々は今までの直進慣性を急激に偏向させる回転体勢となる。この時クラツチをオンとする一行程操作で、馬体に横飛びの方向変位を行なわせる。尚クラツチオフの継続は激しい旋回となる。このクラツチオフの旋回と同時に首の羈を引き締める脚の向角は高速急回転となり、馬体激倒の危険が伴う。騎手はまえ以て高速直進慣性に対抗する処置・回転方向側の鐙に全体重を移し、重芯を下げる斜面横断の体勢を取って人馬一体の運動を展開させる。
【0014】全力疾走揃足は左右の脚が前後して同じ位置運動を同時に行なう四ツ脚の、高速走行法である。人造馬スリーフアイブにこの四ツ脚揃えの運動を、不完全ではあるが推行させる。内部臓機のみならず骸格も左右が対称の位置に置かれ、対称の運動に構成される。四つ脚の位置変位における非対称の自由な運動に較べ、人造馬の位置と運動は固定的で極限されたものである。かかる機構においての揃足は、核を中心とする多軸の惑星運動を、左右で統一された(直截な一軸運動の様な)運動に構成する事である。この編成・スクランブルダツシユは騎手の技量次第で早くも遅くもなる。胸板の揺動負荷運動は脚の運動と軸を一にする絶妙なタイミングが要求される。駐停に置いて胸板の揺動負荷運動に加え、両脚(膝)の交互屈伸運動(ワイヤー牽引強勢)を行なわせると、不動であつた軌道輪は楕円軌道を回転する。。しかし足は不動であり、肩関も略不動であるから軌道輪は前後への位置変位の円運動である。茲で仮に屈伸を高速にすると、軌道輪は見せかけの不動となる。この駐停の運動状態にスクランブルを置き、核中心の惑星運動で肩関を静かな円運動に加速させ、以て脚の運動を梃より円の回転進行型(高速走行法)に近づける。左右略水平を保つ円型レールのレール輪は、踏み込んだ足の凹凸軟硬の差から遅延が起き僅かながら前後に移動し上下に揺動する。このため脚は不揃となる。加えて騎手の稼働力(揺動負荷運動)の乱れと、2環の運動が軌を一にする整合の機構上、一糸乱れぬ揃え足は永くは続けられない。踏み込みによる脚の大きな衝激は、最終的には軌道輪に集中する。この衝激は楕円軌道が軌道輪を回転の追加速として吸収する。尚胸板は首を支える脊椎の負荷を背負つての軌を一にする3環運動(レールを絡ぐ前円型シヤフトと上記2環の連繋)で胸板の揺動を補助する。全力疾走において外見上は脚の、円回転に集約されるが生馬と同じく馬体を造る全部品は、破れんばかりのフル稼働であり、内蔵から皮膚に至るその運動の激しさは脚の運動を凌駕する。この激しい運動は円錐の投げ独楽の軸が描く、大きな楕円軌道がやがて静かで水平な円運動に落ち着いてゆき、静止の回転となるようにである。
【0015】ハートスクランブルの一翼を担う肩関の、惑星運動(相互関連での位置変位の回転が描く不規則な楕円の軌道)を以て、変化する地面に対応し、歩走行とゆう脚の運動を推行する、スクランブルの衛軸はデイストリからの入力を直接受けるボールロケツトを持たず、核と遊の軸に挟まれ、核遊のギヤーを介して、自転を余儀なくさせられる衛星(例えば月)である。この月の従動的な回転を、自らの自転運動にさせるため、エネルギーを投入し回転を強化し加速させると、月の引力(回転力)は核と遊(太陽と地球)の自転を強化し加速させる。これによつて核遊の軸に絡がれたボールロケツトの、加速された回転力は、ボールチエンを通じてデイストリからトランスへ伝えられ、人力の稼働を強力に補助する。これと同時に回転を加速された核遊のボールロケツトは、核中心の緩やかな公転運動を逸脱し、衛中心の公転運動に移項する。駆け足から揃え足へのダツシユ・難関のクリヤーにおいて、シヨルダーコネクシヨンのクラツチをオンとする外核軸のロツク(核不動の位置決め)は、遊軸に反動の力を加勢させ、衛軸のダツシユピニオンに外核ギヤーの上を転がつて一周する、核中心の公転運動に拍車をかける。今まで衛を中心とする核遊の公転運動と重なつて、衛軸(肩関)は不規則な楕円の軌道を描く惑星運動で脚を強力にダツシユさせる。この電動ダツシユ力を駆使して巾飛びや障碍物レース等の競技が行なわれる。スタンデイングジヤンプを除いて通常の跳躍は直進慣性力を必要とし駿速歩行の助走から行なう。手働杆グリツプの引き込みと同時に、引き揚げを迅速活つ強力に行ない、前馬体を浮き上がらせ、浮き足立つた前脚に一歩空を蹴らせながら、後脚を強力にダツシユさせる運動である。腰関を支持点とし前馬体を浮き上がらせる浮角(脊椎が上に反る迎角)は直進慣性力の阻止とならない30°以下である。障碍物レースはゆつくりした駆け足で行ない、その浮角は約45°である。特技運動となる前馬体起立や後馬体倒立は、ゆつくりした歩行や駐停から行なわれる。この運動は個人や団体遊戯の種目で、騎手の技量に総てが委ねられ、技の見せ処となる。尚、起立や倒立の姿勢は暫時でよいので馬体の引き揚げ・浮角の機定・角支持制御等の装置はスリーフアイブには設けられない。(2脚歩行と上体屈伸の手作業を行なう機動馬やこの機動馬の先駆けとなる腕と翼を持つた2倍体ペガサスを除く)これは騎手の技量を磨き練え体格力の向上を目論む事に由る。鐙が踏めない前馬体起立において、騎手の身体を支えるのは腰軌道板を固定する芯ボルトのナツトを外し、これと取り替えられる牽引フツクを兼ねた靴掛けである。前馬体起立の運動に当たり騎手は鐙の足を靴掛けに移し中腰の姿勢を執って、手働杆グリツプを両手で思い存分引き揚げながら、馬体と伴に起立し身体を後に反らし起立した馬体を支持する。次いて騎手は素早くお尻を背凭に沈め、人馬平衡した姿勢でフツトアクチーバーを使い、歩行や転廻・首振り・嘶き等の運動を行なう。後馬体倒立は両鐙を最下位に踏み込みながら起立すると同時に、背凭上部に設けられた引き揚げバンド(荷箱を外し座席を設ける時は搭乗者の支持バンド)を片手で握り、腰を一気に引き揚げる。一方の片手に握った羈で長い首を上下左右に操つて倒立馬体の姿勢を平衡に保持する。前馬体起立では両腕が使えるが、倒立では馬重3分の2近くを片手で一気に引き揚げる腕力と、人馬伴に安定する浮角60°に維持する技(身のこなし)を必要とする。浮角45°では折角引き揚げた馬体は直ちに降下し、これを阻止する事は出来ない。又、前馬体を起立と倒立の迅速な連繋稼働で越え難い障碍を乗り越えさせる。このため胸底及び腹底龍骨は強靭な軽金属で造られ、底の皮は省かれるが全体重を支える事は出来ないので、極力危険は避けるも渡河において、遊泳に至る迄に避けて通れぬ必要不可欠の技能である。
【0016】
【実施例】請求項の3に述べる一足用のラチエツトギヤーとクラツチドラム(IX−▲14▼の1と3)は2倍体のペガサスや幼馬赤には設けない。体格の不揃・弱短足等で鐙の稼働力が弱小となるからである。この場合内首振りステー内側の、出力軸一足用ワイヤードラムの単1となる。ペガサスは屋内用の愛玩具で幼児の遊び相手となると同時に改良試作・実験用でもある。部品は小さく簡単な工具で新規改良部品の取替えができるので、学校等の教材として、又個人においても創意と工夫が凝らされ、自律性と機能及び構造においても、大いなる進歩を担う騎首である。幼児の遊び相手となり子守をする、幼馬赤の特殊として認識・反応の回路を充実拡張し作動モーターに連繋させる。別途製作の腕用楕円軌道板の軌道輪に腕骨(エアーサス)が絡がれ、腕をもつて翼を羽ばたかせる。又翼を畳んでの腕まくりで手仕事(運搬や室内の清掃)への活用を計る。次の4倍体童馬白が小学低年にとつて大きすぎる場合その中間も造れるが大は小を兼ねる。まして人造馬は高価となるので、短足にはお玉の内側に設けられた、リンクコイルの設定位置で鐙の下死点は自由に調整できるし、手働杆のグリツプも下に設定し、内向きの逆手で使用すれば少々の身長不足は補える。尚同一人が騎首を変更する時は愛馬の教育された頭脳は丸ごと移行される。小学生用の童馬白は速度を20km以下とし、後退と1速のギヤーだけの基本の機構とする。児馬青は中高生の躍動する体力に応える騎首である。通学の脚として又草競馬や多目的競技に駆使され、速度と力が要求されるので、2速用ギヤーを挿入し時速40kmとする。成馬栗は高校大人の通学通勤の脚としてギヤー3段の変速にし時速60kmにスピードアツプされる。又この6倍体333零は軽騎首としてガスエンジンが搭載され、自律性が高められた馬車馬であり、営業用のロードワーカーである。6から7倍体の重機動馬は、農耕馬として大きな機動力が要求されるので大きなガスエンジンが搭載される。脚に梃の原理を駆使させるために、脚の主筋をオイルサスペンダーとし強力な力を発揮させる。尚多目的な作業や農耕に従事するため、高度な頭脳と生命性を維持する真の内部臓器(草食消化排泄等)が設けられる。この頭脳と内部臓器の創意工夫に依り生きた馬以上の役馬に仕立て上げる。人力馬スリーフアイブが実施の第1目標であり、機動馬について又頭脳については茲では言及しない。
【0017】脚の各筋力に支持され中衡を保つ踝関軸と膝関軸の位置は、騎手の乗馬直立中正で、地面より40と135にバネ鋼・板筋・コイル筋を設定する。コイルエアーサスは基馬体から3倍体の赤迄は腿1脛1であるが、4倍体白は腿2脛1と数を増やしてシリンダー径を小さくした方が良い。特に膝は前後2本と2軸に受けらす。基馬体重は555×2=11.1kgでこれをコイル板筋の筋力とする(基馬体に乗馬はできないし、通常実施されない、あくまでも各馬体の基本数値である。2倍体ペガサスは22.2kgであり、幼児が乗るので総重量は約44.4kgとなる。これに見合つた筋力を付与しなければならない。あまりに強過ぎたり、弱過ぎたりすると、エアーサスの実効力が失われるからである。従つて筋力は子供の成長に合わせて取替えをした方が良い。又室内用であるので蹄は軟質のウレタン樹脂とし、エヤー噴射ノーズルを省き逆に吸入孔を空け集塵装置を設ける。脚の皮は後フアスナ止めとし腿鉄後部を袋取替え用に開放する。
【0018】エヤーサスペンダーの機構はメスシリンダーヘツド内天に、吸入弁・中気筒に逆止弁と下部に空気吸入の気孔を設ける。室内用のペガサスと赤はシリンダーヘツドに吸入管を設ける。管は集塵装置の袋を通つて蹄の開孔に絡がれる。吸入力は弱いが、埃をまき散らせない。足駆け出しの無荷重で吸い込んだ空気を踏み込み荷重(総重1/3)で圧縮し、ピストンヘツドの圧入弁よりピストン内に送り圧を高める。ピストンヒツプに排気室を設け天板に吐出弁をもたせる。隔壁板で2室に別け、前に蹄送弁を設け管を蹄の噴射ノーズルへ絡ぐ。後部排気室の排気管は腿へ立ち上げ、腿エアーサスの圧気と合流させ、尻蓋板下の尾振り用リザーブタンクへ配管する。タンクは逆止弁をもつて満タンとなると、圧気は蹄送弁を開きノーズルへ管送する。ノーズルに踏み込み圧で開くストツパーを蹄鉄内に設ける。又合流された圧気は分岐管をもつて、肩と腰の発電機を冷やす。一方は計器盤と荷台下のオイルタンクに設けられた、噴霧室を通つて内部臓機の各回転部に噴射させる。噴霧室はアクチでオイルスタビライザーを回し、分岐管に弁開用コツクを持たせる。第1首筋サスで作出される圧気は、鼻蓋骨板下嘶き用リザーブタンクへ、第2は予備タンクへ配給される。満タンになると体内に噴射し、第2肛門より排気させ、体温を一定に保たせる。排気扇はアクチで回し、弁は電弁とする。腰蓋板下には尻尾を左右上下に振らせる装置、ピストンアクチとワイヤーリンクアーム及び電弁を、左右独立でタンク間に設ける。電弁は排圧でリレーし左右を交互に索動させる。尾の上振りと横振りワイヤーを、一本のリンクアームに右は右で絡ぐ。上と横振りをロツクに依って同時進行とする。これは尾に尻の谷を越え易くさせるためである。上振りワイヤーは植毛球の内側に左右2本が独立で、球合体板の後方固定ピンに絡がれる。球の合板は滑動溝を持って、片方索動中は片方休止である。ワイヤーは球の合板外側を周廻させ、尾底骨板下のワイヤーパーツより骨板下のリールを経てアームに絡がれる。上と横振りの同時進行は上振りワイヤーを扶曲げるので、ワイヤー出口にローラーを設けワイヤーの擦損を防ぐ。振りを大きくする時はアームの止点を2段とし曳き代を長くする。分割された植毛球は内部連結ボルトで合体され、ボルトを支持するステーの底板に、球回転用のピンホールが孔けられる。底板から突出する回転シヤフトの頭にロツクされる。シヤフト降下で左右振りはしない。回転シヤフトには円板が固定される。この円板を軸フリーのアームで、円板上のピンを介して左右へ回転させる。アームの長さとピン位置は、角60に対し片方倍角の長さとする。これは復帰と同時に、逆振りを行なわせるためである。尾の横振りは走行中に必要とせず上振りに加え手働撥ね揚げ角ロツクで、尾を高い位置で風に靡かせる。手働撥ね上げ装置は駐停において、尻尾とお尻の手入れを行ない易くさせる。
【0019】駐停において、主人の呼び声に顔を向け、確認後の応答である尾振りと嘶きの機構は先ず第一に主人の呼び声(特定波の記憶)を耳が把える。次いて目で観て主人であるか否かを確認するも不確定の場合や暗い場所夜間ではレーザー光を発射し、主人のバツクルやバツチ等に装着された特契の反射光を受信し、確認了解の尾振りと嘶きを行なう。来イの命令があれば再度了解の応答をしこれを遂行する。絆で冊に絡がれ、待ての命令とキーロツクに依るスイツチオフでは頭の各器官は待ての休止であり、例え主人の呼び声と命令であっても聴く耳は動かず、通常応答も行動も出来ないが、緊急事態(火災・強震・洪水・他者の強奪等)に備え各要所にセンサーが設けられる。センサーは危険において回路を絡ぎ、主人に緊急警告の電信を送る。主人はラジコン(登録商標)で愛馬のロツクを外しコントロールをする。但しかかる機能は外野行動を専らとする成馬であって室内外の仔馬には付与されない。通常家族と共に在るから必要ない。例外として腕翼を備えるペガサスは室内専用であり、多目的作業の遂行能力と、作業中の充電を自ら行なわせる。
【0020】
【発明の効果】人造馬が生き物に似せた道具である、と言う事においては、先行出願ドルフイン別種の殿様蝗も同じと言えるが、殿様蝗は道路交通と野山のレジヤーを兼ねた大人の遊び道具であり、円の回転進行を採る。自動車と同じ機械である。これに対して人力馬スリーフアイブは、専ら小供の愛玩具として、遊びの中で身心を健全に育成する事を、第一の目標とするカラクリの道具である。殿様蝗の様にその型や色をそれらしく似せるも、所詮機械と言う、冷たくニヒリズムな感触を覆すことはできない。機械のかかる欠陥を覆すのではなく、根本的に無くす為に機械的な構造と運動を極力避けて、生き物の構造を執つてその機能を果たす機関とする。単に動くと言う物から生きた物へと進歩させて行かねばならない。この途上にあつて先駆けとなるスリーフアイブは、人工の彩色レザーで外観は一段と引き立ち、柔らかな植毛は風に波打、その手触りに冷たさはなく胸の鼓動も伝わる。走りにおいて揺れる鬣・靡く尻尾、主人となる小供の呼び声に応えて動く、大きな耳と澄んだ瞳・快活な嘶気と蹄の音は生命感の溢れるものとなり、小供の愛玩動物となりえるであろう。加うるに小供の一腕一足で思う通りに操られる機能は生馬以上である。とは言え血の通わぬ物、その始めはぎこちないものであろうがやがて生馬と同じ絆で結ばれる。馬は熟練なくして思うがままに扱えぬ。主人も馬も練習に次ぐ練習の中で愛着が生まれる。それには多くの労力と時間が要求されるが、特定機能の酷使による局部苦痛や・変態姿勢による渋滞感・身心の平静や感覚を失わせたり・不安に陥らせたりするものではない。鞍に正座し一息吐いて・上体を前に伏せながら腕を伸ばす・腹に力を入れ両脚揃えで鐙を踏み込む・腕を引き込みながら背筋力を利かし・胸を拡げて息を吸い込む・起立の態勢で腰が鞍に落ち着くと腰力を以て上体を思い存分後に反らす。この滞ることのない全体力投入の奮張りは、人格に必然する気活を充実させると同時に、全感覚の集中を必要とする操縦は、全機能の活性と向上を促進する。熱中する小供の向上心は知らず知らずの内に健全なる肉体と精神を鍛練して行くであろう。
【図面の簡単な説明】
これに当たり図構を詳らかにすると、基本の馬体は全長555mmである。この基本馬体の縮尺描写において、2分の1では用紙A4に収まらず、4分の1では馬体があまりにも小さくなるので、A1に描写した基本馬体の原図を、3分の1に縮小し全長を185mmとする。図面は騎手を省略、馬の姿勢は
【気ヲ付ケ】である。首は中立で羈と鐙の連繋に依る停止、脚は前後両足揃えの直立で駐止である。馬体は外型のみならず外殻や骨格も曲線で成り立つので、同じ外型線図に各曲線のrとポイントを雷電マークと矢印で示す。又各部所のポイント表並びに数表と部品の位置寸法や、運動の重点要目等を記載し、図面判読の一助とする。運動展開図は略画である。尚既製品である軸受け・細い板や線・ボルトナット等は省略又は拡大で示し、鼻面や頤等のレザー取付け部に設けられる板バネ等は描かれていない。図中に品番と伴に併記された部品名の内、首関1・2肋等は第1首関節・第2肋骨の省略で示すので品番数を符号の説明と照合されたい。
【図 1】各部所無記名で馬皮は無彩色の 正面外型線図
【図 2】各部所無記名で馬皮は無彩色の 前面と後面の外型線図
【図 3】各部所無記名で馬皮は無彩色の 平面外型線図
【図 4】曲線rとポイント並びに数表を併記した馬体説明の 正面図
【図 5】曲線rとポイント並びに数表を併記した馬体説明の 前・後面図
【図 6】曲線rとポイント並びに数表を併記した馬体説明の 平面図
【図 7】外殻部品の配置と構成を示す 正面図
【図 8】外殻部品の配置と構成を示す 平面図
【図 9】骨格・筋肉・関節の部品配置と構成を示す 正面図
【図10】骨格・筋肉・関節の部品配置と構成を示す 平面図
【図11】内部臓機と神経の部品配置構成を示す 正面図
【図12】内部臓機と神経の部品配置構成を示す 平面図
【図13】内部臓機と骨格及び外殻の配置構成を立体で示す 前部輪切り線図
【図14】内部臓機と骨格及び外殻の配置構成を立体で示す 前・中部輪切り線図
【図15】内部臓機と骨格及び外殻の配置構成を立体で示す 後部輪切り線図
【図16】内部臓機の主要部品を詳細に示す 部品展開図
【図17】歩・走行・階段登降等の 運動略図
【符号の説明】
通常頭とか胸とかの単一名で大雑把に呼ばれ、身体を構成する各部所を通常の呼び名で表わし、時計文字の符号を与え、ハイホンを以て、品番数を丸囲いで表わす。内部臓機は数多くの部品で構成されるので、外殻や骨格と区別する。区別においては丸囲いの品番数に・の・を送り、品数に次けて品名を記し所属を明らかにする。例えば、■の2眼球は部所名頭のI−■で目と言う臓機であり■の1眼孔の中に在って■の3球動リンク等と伴に目を構成する部品である。尚前脚を腕とし後脚を脚として、その符号と名称で外殻を表記するもその構造と機能及び内部臓機も全く同じで、肘が膝となるだけである。又胸も腰も同じである。各部品は接続部で連携して動くものであるから、同一名称の部品が各符号間で重複するものもあるので、部品はその目的と関連を明確にする必要がある場合、これを簡略に示す。体外部品は符号を、イロハの片仮名で表わし馬体と区別する。
符号−I−頭
I−■頭蓋骨脳天板 ■上顎板 ■軟質鼻骨板 ■軟質ゴム鼻面 ■レザー鼻粋■目 ■瞼 ■紅玉額骨 ■植毛耳 ▲10▼短毛頤 ▲11▼軟質ゴム上唇▲12▼ゴム下唇 ▲13▼勒環 ▲14▼勒止メ軸 ▲15▼後頭絡軸 ▲16▼羈環 ▲17▼バンド ▲18▼可動上唇茎 ▲19▼可動下唇茎 ▲20▼顎関節 ▲21▼頬骨 ▲22▼第1上顎軸 ▲23▼第2上顎軸 ▲24▼第1下顎軸 ▲25▼第2下顎軸 ▲26▼頭芯保護板 ▲27▼頭芯軸 ▲28▼軸輪 ▲29▼顎リンク板 ▲30▼軟・硬上歯下歯 ▲31▼後頭項筋▲32▼嘶気用リザーブタンク ▲33▼声帯 ▲34▼鼻喉 ▲35▼嚥下咽頭
符号−II−首
II−■頭髪項 ■第1首輪可動軟筋板・レザー止メ ■第2首軸 ■第3首輪■鬣長植毛レザー・フアスナー止メ ■フレキシブル操索管 ■索管取付ケ板■首レザー止メ鎖骨 ■レザー取付ケ胸板 ▲10▼短毛レザー外咽 ▲11▼短毛レザー頸 ▲12▼レザー止メ・軟筋板鳩胸 ▲13▼頭反骨板 ▲14▼頭芯軸輪・滑動溝 ▲15▼第1首骨 ▲16▼第1首関節 ▲17▼第2首骨▲18▼第2首関節 ▲19▼第3首骨 ▲20▼第3首関節 ▲21▼第4首骨 ▲22▼首骨4点止メ3点ボルト ▲23▼首主骨板 ▲24▼首支可動軸 ▲25▼首支軸滑動溝 ▲26▼首背絡骨板 ▲27▼貫通移動羈軸 ▲28▼首輪3レザー・取付ケ可動板 ▲29▼首輪止メ可動軸 ▲30▼後頭筋・首止メ環 ▲31▼後頭筋止 ▲32▼第1首筋エヤーサスペンダー ▲33▼首筋絡リンク ▲34▼第2首筋エヤーサスペンダー ▲35▼補助首下牽筋▲36▼牽筋可動軸 ▲37▼牽筋軸滑動溝 ▲38▼首背牽引筋 ▲39▼顎リンク板・エヤーサス受ケ ▲40▼咽喉筋 ▲41▼第1・2首筋止メ環 ▲42▼止メ環リンク ▲43▼止メリンク筋
符号−III−肩
III−■鎖骨 ■レザー伸縮保持・軟筋板 ■レザー止メ・ビス滑動溝 ■首主骨作動杆 ■首主骨作動釦 ■計器盤・注油点検蓋 ■防水蝶番 ■鞍止メ■鞅止メフツク ▲10▼肩垂関板・支持可動軸 ▲11▼肩関節・首背支持可動軸 ▲12▼揺動肩管口 ▲13▼肩甲・絡骨板 ▲14▼1肋肩筋止メ・リンク板 ▲15▼肩揺動板筋 ▲16▼腋揺動筋止メ・リンク ▲17▼肩板筋・1肋上支リンク ▲18▼胸板レール可動輪
符号−IV−背
IV−■対脊椎 ■第1背板 ■第1背筋板 ■第1筋止メ ■第1背板絡 ■第2背板 ■第2背筋板 ■第2筋止メ ■第2背板絡 ▲10▼第3背板 ▲11▼第3背筋板 ▲12▼第3筋止メ ▲13▼第3背板絡 ▲14▼第1両背板筋 ▲15▼第2両背板筋 ▲16▼第3両背板筋 ▲17▼第1芯背筋止メ ▲18▼第1芯背筋 ▲19▼芯筋絡 ▲20▼第2芯背筋 ▲21▼腰関節支持可動軸 ▲22▼腰垂関板支持可動軸 ▲23▼可動2軸腰板レール ▲24▼腰リンク板芯背筋・2両背板筋3止メ ▲25▼第3肋骨支持可動軸 ▲26▼第3肋骨可動軸滑動溝 ▲27▼双股板肋前後止メボルト ▲28▼第2肋骨支持可動軸 ▲29▼第2肋骨可動軸滑動溝 ▲30▼肩リンク板芯背筋1・両背板筋1止メ ▲31▼肩2軸可動胸板レール ▲32▼胸板レール輪
符号−V−腰
V−■腰骨板 ■腰芯 ■腰慣性軌道板 ■腰揺動管口 ■腰蓋板 ■荷台取付ケ板 ■方向指示灯板 ■注油点検蓋 ■蝶番 ▲10▼登録板 ▲11▼腰垂関板 ▲12▼楕円軌道 ▲13▼軌道輪軸固定・円型モノレール ▲14▼モノレール輪 ▲15▼レール揺動横板筋 ▲16▼レール板筋止メ ▲17▼揺動管筋シヤフト ▲18▼管筋シヤフト・可動軸輪 ▲19▼前揺動円型シヤフト ▲20▼シヤフトレール・絡ボルト ▲21▼揺動板筋止メ・シヤフト滑動騎 ▲22▼後円型シヤフト ▲23▼腰関節 ▲24▼腰関節・縦揺動板筋▲25▼縦揺動板筋・弾ミ車 ▲26▼後円形シヤフト・撥ネ上ゲ車 ▲27▼縦揺動板筋・腰関節支持板 ▲28▼管筋シヤフト軸輪・可動滑動溝 ▲29▼腰関節・撥ネ出シリンク ▲30▼腰関節・支持板フツク
符号−VI−尻
VI−■尾骨 ■仙骨 ■植毛止メ球・尻尾 ■尻蓋板 ■尾底骨盤 ■肛門■レザー止メ・尻底軟筋板 ■尻揺動板筋 ■揺動尻筋 ▲10▼尻板筋止メ▲11▼板筋臀部止メ ▲12▼垂関板振子先端・雄骨リンク ▲13▼振子後端・恥骨リンク ▲14▼レザー止メ・雄骨軟筋板 ▲15▼レザー止メ・恥骨軟筋板 ▲16▼尾振用リザーブタンク
符号−VII−脇
VII−■−脇芯 ■第3肋骨 ■脇板 ■脇板腰取付ケ部 ■腰板合掌部・脇板連繋取付ケボルト ■脇リンク板 ■第3肋骨・リンク絡 ■脇リンク可動輪■可動輪・腰板滑動溝 ▲10▼可動輪・リンク絡 ▲11▼腰板分岐・中央合掌帯 ▲12▼掌先滑動溝 ▲13▼エンジンベツト・後円型シヤフト・可動輪 ▲14▼第3肋骨可動軟筋板・伸縮レザー止メ ▲15▼脇底防水レザー・縫合帯 ▲16▼脇軟筋板
符号−VIII−胴腹
VIII−■胴芯 ■双股板肋骨 ■腹底盤 ■腹底油皿 ■腹底龍骨 ■胸底龍骨・可動軸 ■腹底龍骨・可動軸滑動溝 ■第2肋骨揺動円型モノレール・エンジンベツト ■第2肋骨固定レール・支持軸 ▲10▼レールローラー ▲11▼後揺動円型シヤフト ▲12▼レールシヤフト絡ボルト ▲13▼第2肋骨▲14▼伸縮レザー止メ・第2肋骨可動軟筋板 ▲15▼胸腹底盤・防水滑動帯 ▲16▼伸縮レザー・吸収滑動板
符号−IX−腋
IX−■腋芯 ■腋板 ■第1肋骨 ■揺動腋筋 ■腋筋止メ・シヤフト滑動駒■腋板・胸取付ケ部 ■胸板合掌部・腋板取付ケボルト ■腋リンク板 ■第1肋骨リンク絡 ▲10▼腋リンク可動輪 ▲11▼腋板可動輪・滑動溝 ▲12▼可動輪・リンク絡▲13▼胸底盤 ▲14▼第1・2肋骨合体入力軸 ▲15▼胸板分岐・中央合掌帯 ▲16▼腋板取付ケ胸板連繋固定ボルト ▲17▼腋軟筋板 ▲18▼合体入力軸・可動滑動溝
符号−X−胸
X−■胸板 ■胸芯 ■胸慣性軌道板 ■絡胸板 ■肩垂関板 ■垂関板振子■振子先端鳩胸レザー・止メ軟筋板 ■振子後端レザー止メ ■楕円軌道輪 ▲10▼軌道輪軸・固定円型モノレール ▲11▼レール輪 ▲12▼レール揺動横板筋 ▲13▼レール板筋止メ ▲14▼揺動管筋シヤフト ▲15▼管筋シヤフト・可動軸輪 ▲16▼前揺動円型シヤフト ▲17▼円型シヤフト・レール絡ボルト ▲18▼後揺動円型シヤフト ▲19▼後シヤフト滑動騎・揺動横板筋止メ ▲20▼肩関節 ▲21▼肩関節・縦揺動板筋 ▲22▼縦揺動板筋・肩関節支持板 ▲23▼管筋シヤフト可動軸輪・滑動溝 ▲24▼肩関節・撥ネ出シリンク ▲25▼リンク軸捕捉・肩関節支持板フツク ▲26▼縦揺動板筋・弾ミ車 ▲27▼後円形シヤフト・撥ネ上ゲ車 ▲28▼胸板前側端・昇降モノレール ▲29▼昇降レール・可動軸輪 ▲30▼3筋支持・滑動リンク騎▲31▼鳩胸首楊上筋 ▲32▼楊上筋止メ・滑動騎 ▲33▼胸板レザー止メ軟筋板 ▲34▼円型シヤフト・クランク
符号−XI・XII−腕・脚
XI・XII−■肩腰関半球型ボックス ■ボツクス隔底板 ■腕・腿鉄 ■腕輪・腿輪 ■肘・膝関節 ■肘輪・脛帯 ■肘・脛鉄 ■手・足帯 ■手首・足首絡板 ▲10▼豆・踝関節 ▲11▼滑動手甲板・滑動足甲板 ▲12▼手甲骨・足甲板 ▲13▼蹄 ▲14▼蹄帯 ▲15▼蹄鉄 ▲16▼土不踏 ▲17▼蹄鉄主筋止メ ▲18▼空気噴射ノーズル ▲19▼ノーズルストツパ
内部臓機 符号−XII−■脚
XII−■の1球骨側板 2腿関節 3腿関ボックス 4腿主筋受ケ・中央リンク 5腰関節・縦揺動板筋・受ケ滑動軸 6股筋2軸・滑動板 7腿関節・3筋揺動コイル 8内股筋 9内股筋・受ケ軸 10外股筋 11外股筋・受ケ軸12前リンク滑動騎 13滑動騎・受ケ軸 14股2軸・可動輪 15可動輪・滑動溝
符号−XII−■腿関節
XII−■の1腿主筋エヤーサスペンダー 2ピストン 3中気筒 4メスシリンダー 5コイル外筋 6ピストン・可動リンク騎 7内外股筋受ケ・可動アーム 8可動リンク騎軸 9膝屈伸前後揺動環・前後膝板筋止メ 10可動リンク騎軸・環側滑動溝 11前膝板筋 12後膝板筋 13内股リンク・絡板筋・扇板可動軸・内側止メ 14外股リンク・絡板筋・扇板可動軸・外側止メ
符号−XII−■膝関節
XΠ−■の1脛鉄可動内板・内膝 2内板固定・膝関軸 3腿鉄外板固定・円弧滑動溝板 4脛鉄受ケ膝骨 5膝骨リンク・可動軸 6膝屈伸前後揺動扇板 7内板固定・扇板止メ軸 8内板固定・扇板後転止メ軸 9内板固定・扇板前転止メ軸 10扇板腿主筋受ケ軸 11前板筋受ケ皿 12外板固定・皿止メ軸 13後外板固定軸 14後内板出臍 15前入臍 16扇板後転軸受ケ 17前後内板・滑動外縁
符号−XII−■脛
XΠ−■の1脛筋エヤーサスペンダー 2ピストン 3中気筒 4メスシリンダー5コイル外筋 6滑動コイル受ケ騎 7中気筒受ケ騎 8騎絡ギ
符号−XII−■足首
XII−■の1足首屈伸上支腱 2中気筒受ケ騎 3騎止メ軸 4ピストンヒツプ
符号−XII−▲11▼踝関節
XII−▲11▼の1踝関軸 2中央上支骨 3中央下支骨 4リンク板 5下支骨・両側絡骨 6前リンク軸 7上支腱 8足甲腱 9両側下絡リンク 10両側・板筋絡リンク 11後リンク軸 12両側・上絡リンク 13アキレス腱14足首内骨板 15内円弧可動溝 16足甲板止メ軸 17滑動軸輪 18上支骨軸 19下支骨軸
符号−XII−▲13▼・▲15▼馬蹄
XII−▲13▼の1前後両側・軟筋板 2蛇腹保護帯 ▲15▼の1蹄鉄主筋 2土不踏主筋止メ・3蹄側板筋 4板筋軸ローラー 5ローラー滑動溝6アキレス腱止メ
内部臓機 符号−IX−■胸腋・トランスミツシヨン
IX−▲13▼の1外首振リステー 2内首振リステー 3反転変速・クラツチ台 4出力軸・スライドクラツチギヤー 5副軸バツクピニオン 6一足用クラツチ台 7固定クラツチ盤 8可動クラツチ盤 9クラツチ盤ライニング ▲10▼ワイヤードラム 11ドラム・ライニング 12加圧コイル 13ボール盤ロケツト ▲14▼クラツチリンクアーム 15スライドボード 16スライドピン 17リールパーツ
内部臓機 符号−VIII−■胴腹・デイストリバーター
VIII−▲10▼の1揺動転回メインシヤフト 2入力受ケ・ボール盤ロケツト 3ボール盤・ライニング 4ツインオツターボード 5ボードライニング6オイルシエル ■メインシヤフト・自転ギヤー 8遊軸 9自公転ギヤー 10ツインロータリーボード 11ツインカーゴーピン 12ツインボール盤ロケツト 13アウトロータリー 14アウトオツター 15可動ボール盤クラツチ16ボール盤ライニング ▲17▼クラツチシユーボール 18固定クラツチ盤 19クラツチ台 20レールガイド ▲21▼レールローラー 22クラツチリンクアーム 23ワイヤーリール 24リールパーツ
内部臓機 符号−X−■胸・腰臓・ハート&サイドクランブル
■の1陽核軸 2ワイヤードラム 3反動ホイル 4カラーリング 5オイル溝6油送リング 7ハート盤 8ドラムラチネル 9ラチネルピン ▲10▼ネイルフツク 11爪復シ 12ドラム復シコイル 13衛軸端摺動溝 ▲14▼ダツシユギヤー ▲15▼ラチエツトギヤー 16月衛軸 17ダツシユピニオン18クランクアーム ▲19▼ツインロータリーボード 20ツインカーゴピン 21ボール盤ロケツト ▲22▼加圧コイル 23アウトロータリー 24オイルシエル 25シエルリング ▲26▼慣通・衛軸ギヤー 27自公転・核軸ギヤー 28遊軸ギヤー
内部臓機 符号−XI・XII−■肩と腰関
■ボックス外板軸周動溝 ■内円側板 ■外円側板 ■天板 ■隔底板
アーム&フツトアクテイーバー
■の1内周界磁石 2円盤界磁石 ■の1外周異型界磁石 2同円盤界磁石
■の1介磁電機子 2介磁アーム鉄芯 3介磁板 4ギヤーボツクス ■衛転入力ギヤー 6ボール電機子 7ボール電機子ギヤー 8機子シヤフト ■逆転出力ギヤー 10逆転リングシヤフト 11リングアーム 12逆転介磁板 ▲13▼円周廻同ブラシ 14ブラシ固定ガード 15介磁磁励同ブラシ 16介磁磁励・ハンド整流子 ▲17▼自公転・シヤフトローラン 18ローラー摺動板19シヤフト整流子 20排気室 ▲21▼排気孔 22入気室 23エヤーノーズル 24円周・廻導線ホール 25配電ターミナル ▲26▼電機子・コア板 27電機子鉄芯 28介磁子・コア板 29介磁コア板 ▲30▼介磁子鉄芯 ▲31▼界磁石コア板 31界磁極板 32軸受ケ十字板 33非透磁絶縁板
内部臓機 符号−X・V シヨルダー&サイドコネクシヨン
XとV−▲11▼の1楕円軌道輪 24円型レール輪 3外核軸 4貫通衛軸5外衛クランクアーム ■外転衛動ギヤー 7軸固定キーボルト 8軸フリー核ギヤー ■ギヤー両側面ツバ・クラツチライニング 10クラツチ板・ライニング 11可動クラツチ板 ▲12▼ボールシユー 13固定クラツチ板 14レールガイド 15クラツチ台 16クラツチリンク 17クラツチリンクアーム18クラツチワイヤーパーツ19ワイヤーリール 20復帰用リールコイル
内部臓機 符号−I−■頭
■鼻筋 の1電弁 2リード振幅発声器 3鼻孔拡声機 ■目 の1眼球 2電磁向角リンク 3眼底網膜グラスフアイバースコープ 4スコープ電信脳波器■瞼 の1電磁可動軟筋板 ■額紅玉 の1レーザー発射器 ■耳 の1電磁捻動リンク 2蝸牛器官 3音波電信器 ▲22▼▲24▼上下顎 の1咬食器■の1頭脳
体外部品
符号イ−■羈 ■勒環 ■勒軸 ■羈帯 ■羈環 ■羈軸リンク板 ■操縦杆■フレキシブル操索管 ■手働連繋板 ▲10▼ロツクレバー ▲11▼操杆グリツプ
符号ロ−■手働杆 ■手働杆グリツプ ■角 ■甲 ■甲軸 ■復帰用逆転ギヤー ■合体入力軸 ■入力ラチエツトギヤー ■ロツクギヤー ▲10▼フリーギヤー ▲11▼リングシヤフト ▲12▼合体摺動ボス ▲13▼後倒レバー ▲14▼レバーラチネル
符号ハ−■鐙(お玉杓子) ■尻尾 ■足踏板 ■戻し輪 ■お玉軸 ■復帰用逆転ギヤー ■合体入力軸 ■一足用リングシヤフト ■入力ラチエツト ▲10▼スライド入力ラチエツト ▲11▼軸フリーチエンギヤー ▲12▼ロツクギヤー ▲13▼フリーギヤー ▲14▼玉軸チエンギヤー ▲15▼逆転ラチエツト ▲16▼復帰用コイル ▲17▼周動チエンギヤー ▲18▼尻尾滑動溝 ▲19▼滑動溝中ローラー ▲20▼足踏板軸上滑動ローラー
符号ニ−■背凭 ■腰当 ■荷台 ■荷箱 ■スライド ■リクライニングレバー ■ラツクギヤー ■ラチネル ■子供用仮設シート ▲10▼シート固定ピン
符号ホ−■前後揺動管 ■管取付け板 ■フレキシブル絡ぎ ■内スプリング
符号ヘ−■前照灯 ■方向指示灯 ■尾灯 ■停止灯 ■緊急発煙灯
符号ト−■鞍座 ■前後止環 ■登録ナンバープレイト ■特注ネームプレイト ■前後腹帯 ■腹帯固定バツクルキー ■牽引フツク兼ね靴掛け
符号チ−■絆 ■鳩胸レーザー受光板 ■蛍光キーペンダント ■伝声マイク付ヘルメツト ■夜設レーザー受像器 ■特製脚輪入り乗馬用長靴
符号リ−■腕用胸板 ■肩関 ■肘関 ■手首関 ■手 ■翼 ■拡翼握手

【特許請求の範囲】
【請求項1】 本発明の人造馬スリーファイブは、特定馬の模倣に依る比例寸法ではない。馬はその用途に依り、著しく体形を異にさせられるものであるが、それでも尚馬は鹿や牛にはならない処の普遍の特性を具備する。この共通性に基づく寸法を本とし、この枠内で一つの機構を設定し、この機構に基づき展開された造型であり、造られた寸法であるから、必要に応じて変形する事ができる。内部機構もこの枠内であれば様々に設定可能であり、別の機構を執ればその機能は著しく変化するものである。設定された馬体はこの機構における限定であり、暫定的なものではあるけれども、馬が持った普遍的な形態を損なっては馬足りえない。この制約は大同小異、5%以下の変型しか許容しないものである。又、親と子に大小があっても、形態機能は何等異なるものではない。従って茲に設定された馬体を基本とする。この基本の寸法は、気ヲ付ケにおける全長555mmスリーファイブ(以下mm略)・首長200・胴長250・胸腰巾124・ウエスト64頭高400・肩高295・座高280・腰高315である。この基本の寸法を1として、その整数倍が各機首並びに内外部品の寸法である。尚、たれがみ30・鬣50・尻尾200を持ったこの馬体に手働杆と操縦用の羈、及び足働兼後脚運操用の鐙や、肩甲板と腰蓋板に一対の揺動管・鞍の背後に背凭と荷台・信号用灯火等の体外部品を装着する。補助動力を搭載するも人力を主力とする人力馬は、全体力を集中投入させる、人力稼動の機構である手働杆と鐙の入力軸が、左右の腋下に一対設けられる。この手働杆と鐙は、先に出願された特許願・(平成9年−第220601号)の人力稼働と原理は全く同じであるが、当人力馬は入力軸を左右に分割し、2枚のギヤーに投入させる。この分割は馬の形態上から、又騎手の一腕一足による馬脚運操の機能上から設定されたものである。人力馬は両脚揃えの同時踏み込みを通常の走行体勢とするが、手働杆のみの座り漕ぎや羈(操縦杆)を切り離しての一腕一足の特技運動で片脚交互又両脚同時の踏み込み等、様々な姿勢からの自由な踏み込みが出来る。この鐙(お玉杓子)の復えしは手働杆(甲虫)の甲に設けられた逆転ギヤーと入力軸にロツクとフリーの復帰用ギヤー(ロハ−■と▲10▼)を通常とする。羈と手働杆の連繋で引き揚げられた首は自重で降下する。この力で角を梃とし甲を復えすと同時に、足が載った鐙(お玉)を強力に撥ね揚げさせ、手働杆の復帰を緩やかにさせる。羈が切り離される一腕一足におけるお玉の復えしはお玉の軸に設けられる入力用チエンギヤー(ハ−■)によるコイル(ハ−■)の反発力である。足踏板は踏み込むにつれて、迎角を執りながら下にスライドされる。この踏み込みの力は、チエンギヤーを介して入力軸に伝える。踏み込み終了でコイルの反発力はチエンギヤーと共に、逆転ギヤーを回し復帰用ロックギヤーの上を転がってお玉を元に復えす。入力軸は内部のクラッチドラム(IX−▲14▼の3)を以て、踏み込みの力を腰関節へ直接伝え脚を動かす。長い首を梃とする羈の稼働力は肩関節へ伝えられ前脚を動かす。機動力を搭載し自律性を持って作業を遂行する機動馬のこの先駆けとなるスリーファイブは肩と腰の関節を認識行動等で補助電動するも、搭載されるバッテリーは信号や認識・反応用で小さな容量である。従って騎手が全体力を手働杆と鐙に集中稼働させ、全機能を駆使しての羈さばきに人馬一体の運動が展開される遊びの道具であると同時に、全野走行能力を持った交通手段の一つでもある。羈・手働杆・鐙は機動馬においても、馬を操るに必要不可欠な機構であり、全機首に装着される。人力馬は多くの関節を持ちこの関節を機敏に動かして行動するのであるが、人力稼働の機構において、数多くの各関節を直接動かすのではない。各関節は全て連繋され従動化される。主要な関節(肩と腰)の運動と制御を持って、脚のみならず馬体全部が従動的に動き、歩行という機能を遂行するカラクリの道具(機関)である。外型を馬の普遍的な形態に近づけることもさることながら、肝心な馬の機能を疎かにしては、形態同様やはり馬足りえないのである。馬の機能を発揮させるのは機関としては機構に基ずく。かかる機関としての形態と機構は、いずれが先でも後でもなく、同時進行に形成するしかない不離一体のものであるから、茲における機構も、基本の馬体と同様に基本的なものであり、大きな変構はありえ無い。この基本の外殻と骨格は、生馬の背骨の様に少し湾曲した1対の脊椎を肩より腰に渡し、肩と腰に設けられた肩関節支持可動軸(III−▲11▼)と、腰関節支持可動軸(IV−▲21▼)の2軸に懸架する。(以後、肩関節は肩関の様に省略する)2本の脊椎の肩部と腰部は、関節支持軸と、垂関板支持軸(III−▲10▼とIV−▲22▼)の可動輪2ツを可動させる滑動溝が、前後にむけて開溝されたものである。これは肩関節と腰関の回転前後運動と、方向変位における脚の捻りを行なわせるためである。又肩関と腰関の支持可動軸は、先端にレール輪(III−▲19▼とIV−▲32▼)を持って、胸腰板のモノレール(X−▲28▼とV−▲31▼)に挿入され可動しながら、関節を支持する。一方胸腰板はレール輪を支持しながら、自分自身も上記運動に連繋して動き、関節(脚)への大きな衝撃を吸収し、ボデーへ伝達する。対をなす脊椎の片側の後退は反対側を前進させる事で、衝撃を2分し、脊椎に絡がれた肋骨や、筋肉に衝撃を配分し、互いに緩衝させ合うものである。この脊椎の両側に3本の可動肋骨と、固定板肋を下げて胴の外殻とする。脊椎の平面は互いに対をなして湾曲させる。これは前後4本の関節支持軸と、片側3本の可動肋骨軸をスムーズに滑動させるためである。1肋と2肋は腋下で合体し、手動杆と鐙の合体入力軸を抱きかかえる。1肋の上端を脊椎に支持させ、リンクを持って肩関と脊椎上の背筋に連繋させる。この1肋は中央で腋リンク板(IX−■と▲10▼)の可動輪に連繋され、胸板の前後捻りの運動に対応しレザーの伸縮を行なわせる。この胸板は同じrの帯を後方中央に持って、馬体芯上で合掌し、腋リンク板と共にボルト固定される。リンク板の片方は胸板に固定され、その上の胸板帯に滑動溝があけられ可動輪が設けられる。この胸腋に対して、腰脇は同じ構造であり、3肋は1肋と同じ役目をする(以下同じものの説明は省略する)。この腋に対し開放された胸板の前端は、首骨昇降モノレール(X−▲28▼と▲29▼)のレール滑動軸輪が、滑動しながら胸板を互いに牽引し合って補強するが、固定は最下部のクランク軸である。一方腰板の後部は尻蓋板(VI−■と■)と尾底骨盤で絡がれる。2肋は中央で、エンジンベッドである円型レール(VIII−■と■)の支持軸を抱え持って上端を脊椎の滑動溝に支持される。上で背筋・下で1肋の滑動を受けて可動し、円型レールを前後に揺動する。レールの後端は円型シャフトで可動輪を持って、腰板帯合掌先端の滑動溝に支持される。この2肋を保護する板肋は腹の底で合掌し腹底龍骨(VIII−■と■)を造り、滑動溝と可動する2ツの軸を持つ、この腹底龍骨の間に胸底龍骨を挿入し、左右を前後に軸止メをし各自をそれぞれに滑動させる。これは両者を連繋させ、腹に伸縮運動を行なわせると同時に渡河における障碍物から内部臓機を保護し、活つ防水をするための構造である。腹底板は上部臓機(腹腑)の油皿でもある。尚、胸と腰の内部臓機を保護する。一対の胸・腰板は同一rでプレスカットされたものである。胸板上部は肩甲板で絡ぎ、この肩甲板に点検注油孔が開けられ、蓋に計器が設けられる。腰板は腰蓋板で絡がれ同じ点検注油孔が開けられるが、蓋は荷台であり背凭が設けられる。この胸腰板には、芯を中心に慣性軌道板(V・X−■)が設けられる。この慣性軌道板は、同じrの楕円軌道を持った同じ構造のものであるが、胸腰板の巾とrの違いから、胸板は打ち抜きで外側に、腰板は内側に、前傾と後傾に配置し、それぞれを胸腰板にボルト固定する。この慣性軌道板は肩関及び腰関に絡れた脚の上下と前後という、高度な円運動(直進慣性を波動慣性に換え、脚を円運動に近づける動物達の肩関の運動)をより慣性化させると同時に、脚の運動にとって最も肝心な梃の原理を最大限に発揮させるためである。又踏み込みにおける大きな逆向負荷に対し、軌道輪の停止から逆向をもって衝撃を喰い止め、躓きを防ぐものである。動物は爆発推力と軸回転の機構をもたず、単純な骨格を持ってかかる難題を難無くクリヤーする。骨格は外見上皮肉に包まれているが、上記、楕円軌道を強烈な勢いで廻るものと推定される。それは柔らかで、しかも、強靭な筋肉(腱)を広い範囲で連繋させた、骨格にしてできるものである。人造馬はかかる筋肉を持つことはできないが、単純な骨格に多くの機能が追求されたものである。骨格を動かすスプリングや板バネ(筋と板筋)は、作用を受けて反発するのみの一方的なものであるが、この組み合わせと配置によって生馬の筋肉に比敵する多くの機能を果たしてくれるものである。
【請求項2】 動く物としてその特性が形態機能ともに最も顕著に象徴されるのは首と脚である。この首は、肩関支持可動軸に絡がれた首背絡骨板(II−▲26▼・▲24▼)と首支可動軸を持って、首主骨板(II−▲23▼・▲25▼)の首支軸滑動溝に連繋される。肩関支持可動軸は首を支持する首背支持可動軸でもある。又この軸は肩関を直接支持するのではない。腰関支持可動軸と同様にこの2軸は脊椎と胸・腰板を直接絡ぎ、肩・腰関を間接的に支持し可動する軸である。首背支持可動軸に首背絡骨板をもって連繋された一対の首主骨板は、第4首骨(以下首骨4)を内に挟んでボルトで3点止メをし続く3・2・1の首骨を支える。各首骨は関節を持って左右への屈曲運動を総体でしなやかに行なう。首骨1の先端部頭推骨板(II−▲13▼・▲14▼)の軸輪可動溝に頭蓋骨(I−■・▲26▼)を載せ、頭だけの自由な運動(上下左右振り)を行なわせる。後頭筋(II−▲31▼)は上下に動く頭を正常な位置に常時復帰させ支持するためである。又頭の左右捻りの復帰は、顎関(I−▲18▼・▲27▼)と第1首筋エヤーサスペンダー(II−▲32▼・▲40▼)(以下首筋サス)を絡いだ顎リンク板の内に設けられた咽喉筋(II−▲40▼)に依る。この頭を推し上げ首を中立に支持するために、首骨の両側に対を成す第1・第2の首筋サスが設けられる。この一直一本の首筋サスは屈折できないが、首関1と2の間に設けられる首輪1のリンクによって曲がる方へ片寄をする。首輪3も同じであるが、首輪2は逆に外へ張り出し共同で屈曲にあたる。この首筋サスのピストンヒップを3筋支持滑動リンク騎(X−▲30▼)で受け止める。この騎を支持する軸は、首骨昇降モノレール(X−▲28▼・▲29▼)のレール可動軸である。首全体を支えるこのフリーの軸輪を中立中正に支持させるのは、鳩胸部の首揚上筋(X−▲31▼)と首背牽引筋(II−▲38▼)である。首揚上筋は前揺動円型シャフト(X−▲16▼・▲32▼)の揚上筋止メ滑動騎に・首背牽引筋は、首背支持可動軸にそれぞれ止メられる。地面に口をつけ余裕を以って草食運動を行なわせるには、首背支持可動軸をレール最先端に前進させると、首と共にレール可動軸は降り、首の負荷は前揺動円型シャフトを最下位に傾ける。首揚上筋と首背牽引筋並びに首下牽筋は最大の屈伸で降下された首を支持する。又前揺動円型シャフトの前降傾斜は、後揺動円型シャフトを撥上げシャフトに連繋された揺動腋筋(IX−■)と、揺動横板筋(X−▲12▼)や管筋シャフトを通じて体外の揺動管筋(ヘ−■)へ働きかける。これ等の補助筋により首は降下されても中立中正における運動を、地面上で自由に行なう事ができる。動力を持たず、格たる自律性を持たない各機首(機動馬を除く)は、消化発酵胃袋やガス吸収大腸及び糞尿排泄気水循環器を持たない。従って草食機能である噛み切り咀嚼用の硬歯や、溜下捻転食道等は付与されない。但し軟歯は騎手への咬授運動を必要とし装着される。尚自律性能と作業能力は各機首に比例して、段階的に高められ付与されるものである。3倍体の幼馬赤は、室内における幼児の愛玩具であり、童馬白は小学低年迄の愛玩具として、さしたる自律性は付与しないが、家族(特に遊び相手となる子供)の認識(固有・信号)と簡単な命令に従う判断能力は身につけさす。頭脳及びバッテリーの容量は小さく、その能力にも自づと限界が生ずる。座レは馬の機能としてさせない。又走レは人力及び動力折衷においても主人の乗馬がなければ出来ない機能である。茲では、主人の声(愛称)に顔(耳目)を向け、了解の嘶きと上下尾振り、来イの命令に従うその機構を説明する。主人に反応できるのは、休メの状態でメインスイッチONである。来イ・左・右・行ケ止マレ等の主人の命令を受けた頭脳は、各関節(肩と腰の4個)に設けられた端末スイッチを作動させ関節内のモーターを適宜に駆動し、脚を動かし命令を遂行する。この行動に先立つ反応の経路は、頭脳の司令で各器官に設けられた電磁弁(以下電弁)を作動させ、エヤーアクチュエイター(以下アクチ)で器官を動かすのである。(小さな動きが求められる頭の器官は電動)アクチを動かす圧縮空気は各要所に設けられ、逆止弁を持ったリザーブタンクである。リザーブタンクの圧縮空気は首筋エヤーサスの稼働で供給される。首筋エヤーサスはピストンの最下位(首上位)で中気筒の吸入孔より吸入された空気を首の下降で圧縮し上死点でメスシリンダーに排出する。メスシリンダー内の空気は圧が上限に達すると圧力弁が開き圧縮空気を管送する。嘶気用のリザーブタンクは鼻蓋骨板上鼻粋の下に設けられ・耳目と頭振用は、首骨2・3に吊下される。尾振用は尻蓋板下であり、圧縮空気は腿筋エヤーサスより供給されるので、仙骨下に設けられた電弁への頭脳からの配線のみとなる。頭脳は半導体の整合による視る目・聴く耳の機能と記憶の機能である。その始め記憶は白紙であるから主人が愛馬の名前から記憶させ、右・左・止レ等の行動を視聴覚を通じて、実地の訓練で認識行動に形成してゆく人馬一体固有の能力となる。この頭脳は茲では言及しない。馬にとって脚の負傷が致命傷となる様に、人造馬における脚の欠陥も同じである。脚の説明に当たり、脚の要となる腰関及び肩関は構造機能共に同じであり、2倍体ペガサスの拡翼とその腕及び起立二脚歩行への進展時を除いて、茲では腕と肩関は省略する。腰関支持可動軸は、芯背筋2と両背板筋(VI−▲20▼と▲16▼)を直接受け止め活つリンクを以て揺動尻筋と尻揺動板筋(VI−■と■)の力を受けて、前後に可動する衝撃吸収緩和の軸である。腰関を直接支持するのは腰垂関板支持可動軸より、下に降ろされる垂関板(V−▲11▼)中央の核軸と核軸が持つクランクアームの衛と遊の軸である。この3軸に支持される腰関は、内部に発・電動機を持つ半球型のボックスである。このボックスの隔底板中央に、腿筋受け中央リンク(XII−■の4)が設けられ、腿主筋サス(■の1符号XII以下略)が絡がれる。ボックスの下部にボルト固定される腿鉄の腿関に、内外股筋(■の8と9・10と11)を受ける可動2軸が設けられる。この2軸は前後に可動輪(■の14と15)を持って、腿鉄前後面に空けられた可動孔を連繋して動き、内股筋で膝を外へ、外股筋で内に向け、脚を内外に湾曲させる弧制を持つ。この股筋は腿主筋コイルを受ける揺動環(■の9)に、股筋リンクを持って中継される。一方環絡ぎ板筋を持って、揺動扇板(■の6と10)のサス受け軸に止められる。尚腿関中央に腰関縦揺動板筋(V−▲24▼)の下端を受けて、前後に滑動するピストン軸が設けられ軸の先端に2軸連繋滑動板(■の6と7)と腿3筋揺動コイルが挿入される。腰関の運動を縦揺動板筋の弾ミ車を通じて、腿3筋を可動させ、膝の屈伸と湾曲を腰関に連繋させると同時に、足から膝への先行負荷運動を受け止め、作用に対し反作用をもって従動的に対応させる。又揺動環の前に絡がれ膝の皿を動かす前膝板筋と、リンク膝骨に働く後膝板筋は、膝の屈伸を強力にし活滑らかにさせるものである。膝は脛鉄上部を内膝とし、腿鉄下部を外膝とする。この対を成す外膝の内側に脛の運動を支持する円弧滑動溝板(■の3と2)が設けられ、内膝を固定した膝関軸が可動輪を持って挿入される。内膝は膝関軸の上に対を成す揺動扇板止メ軸と、前方に扇板前展受ケ軸をもって内膝を固定する。一方外膝は前皿支持軸(■の12と13)と後固定軸である。この外膝を固定する前後の2軸に対して内膝は、前後滑動外縁(■の17)と後出臍と前後入臍(■の14と15)を持って、膝の滑らかな屈伸と制御を行なわせ、衝撃を緩少させる。扇板の腿筋サス受け軸と、後展止メ軸は、内膝上縁を摺滑動し、腿3筋の力で内膝を直接抑える。人馬の全荷重を担って屈伸と同時に、踏み込みにおける衝撃吸収の要となる膝関軸は、直下に脛筋サスを受けるリンク膝骨(■の4と5)を持つ。膝骨は上下を絡ぐ可動軸と後上に後膝板筋を受けるリンク軸を持って、脛筋サスを前後に揺動させ、膝の運動を踝関へ連繋させる。脚にとって各関節は踝といえど命を支える重要な関節の一つであり、膝同様に多くの機能が求められる。踝の主骨となる踝関軸(▲11▼の1)は、一対のリンク板及び上支骨と下支骨を持って、足首内骨板(▲11▼の14)の中央に空けられた、円弧滑動溝(▲11▼の15と16)を軸輪をもって上下に滑動する。この内骨板は柔軟性を持つバネ鋼板で、左右へ対称の偏芯をし、踏み込みにおける大きな衝撃を吸収緩和し、蹄の傾きに対応する。この踝関軸の下に位置する下支骨軸は、蹄鉄筋と蹄側板筋を絡ぐロットを持って、踝関軸に先行して蹄の衝撃を受け止め、共に上下に滑動し内骨板の偏芯を強化し保護する。足首を保護する足甲板は、脛筋サスと踝関を絡ぐ足甲板絡リンク軸に支持され、上下左右に滑動する。上部は足首絡板の内側に嵌め込まれるが、下部は蹄のために開放される。踝関軸の前リンク板は上に上支腱、下に足甲腱と下絡ぎリンク板(▲11▼の8と9)を持つ。上支腱は中気筒の受ケ駒(■の3と7)に足甲腱は蹄の前側端に止められる。踏み込みの際、蹄に全負荷がかかる前に、地面の凹凸に対し着地と同時に蹄の爪先上げを行なわせ、先ず凹凸に対応させる。続いて蹄は後リンク軸に止められたアキレス腱(▲11▼の12と13)と下絡ぎリンクの反撥力で重心を蹄の先端に向け、爪先立ちを行なわせ地面を確実に把促させ躓きを無くし、後方蹴り出しを有効にさせる。下支骨の軸に絡がれた蹄側板筋(▲15▼の3と4)は、前端に可動ローラーを持って蹄鉄内板を転がり、蹄の先端を共同で抑えると同時に、地面の凹凸左右傾斜に対して、リンク板を通じて下支骨軸を逆傾斜させ、蹄鉄筋と内板筋を偏向し、傾斜と逆の抑止力として働かせる。膝の内外弧制による脚の湾曲と蹄の逆止力で斜面横断を容易にし、爪先立てを登坂に上げを降坂に役立て蹄の地滑りを防ぐ。平地では腰関に連繋しての従動であるが、斜面横断ではワイヤー牽引による強制変態機構にされる。土不踏前方に設けられる圧気噴射ノーズル(▲15▼の16)は、付着する泥土を除去し地切れを良くして蹄音を快活に響かせる。圧気は脛筋サスから供給される。
【請求項3】 滞る事の無い稼働の機構に依って、全体力5M・Pが抽出される。この内約4M・Pが2つの軸に投入される。入力軸は1肋と2肋の合体部に設けられた軸受け(IX−▲14▼の2・以下腋の符号IX−省略)を通って体中に導入され胸底盤上の首振りステー(▲13▼の1と2)に支持される。入力軸は特技運動等で不規則な回転をするので、これを中央で統一し、かつ正逆の回転に変換伝達をする。これ等の内部臓機肺臓はトランスミッションである。トランスミッションは先ず初めに、一腕一足用の機構であるクラッチドラム(▲14▼の3)が入力軸に設けられる。ドラムはクラッチでお玉に直結された入力軸のカバーリングに噛み合わされ、お玉と同じ稼働角を以て回転する。このドラムに絡がれたワイヤーは腹底を這って右は右の腰関へ、一方クラッチワイヤーはお玉の二段式チェンジペダルへ絡がれる。チェンジペダルで出力軸をオフとして、足に依り馬の脚を直接動かす人馬一足の仕組である。次に入力軸の回転方向が肩関の公転(脚の歩行運動)に逆向し、又甲とお玉の稼働角が約90°であるので、これを反転し加速する為に2つのギヤー(▲14▼の3と1)が入出力軸に挿入される。入力軸は首振りステーの首の付け根に、出力軸は頭の右側でベヤリングに支持され胸底盤の可動に首を振って対応する。一方反対側に副軸が設けられ、軸にバックピニオンが挿入される。この頭2軸の中間にクラッチリンク(▲13▼の2)が設けられる。リンクは左右が連結され、両鐙の二段式チェンジペダル(ハ−■)にワイヤーが絡がれる。これは右脚を前進及び後退の歩行とし、左脚停止(イ−▲10▼のクラッチレバーオフ)の勇み足(地駄々)で、停止的旋回を行なわせる機構である。2本の出力軸は中央で接合しそれぞれが入力を伝達するボール盤(▲14▼の6)を持つ。ボール盤は合体してロケット(▲14▼の7)を作り、左右の入力を統一し腹腑のロケットへ伝達する。このボール盤は、ボール滑動溝が放射円線状に彫られた円盤で対を成して、滑動溝に喰い込んだボールを回転搬送する。ボール間の距離はチェンとして一定であるが、ボールは滑動溝内で3つの位置を執る事が出来る。入力が弱まりボール盤の回転速度が落ちると、遠心力が弱まりボールは溝の底に墜落する。次くボールはボール間(自在継手)の距離を以て、滑動溝内に治まる。次く3球は同じ距離を以て第1球と同じく滑動溝の底に落着する。この滑動溝の底を第1軌道とすると、第2球(偶数)は第3軌道に保持され、速度は速いが実行力を持たない奇数球の絡ぎとして定置する。第1軌道に喰い込んだボールは、速度を落として力強くボールを搬送する。逆に入力軸の回転が上がっても伝達する側の負荷が大きくなった時も同じ作用となる。トルク自動的変換装置である。ロケットの回転が上がるにつれ、ボールは第2軌道へ移動していき、やがて全ボールを滑動溝の最外円周第3軌道へ連れ出し、実行力を持った全ボールを高速にし腹腑のロケットへ伝達する。この入力を受ける腹腑のロケットも同作業で、伝達された入力を胸と腰に配伝するディストリバーターである。このディストリはエンジン搭載時のエンジンベットである、円型レール(VIII−■と▲10▼)のローラーにディストリのメインシャフト(■の1)が懸架される。シャフトはローラーの転動で左右が対称の展開をし上下に揺動する。これは肩と腰関が左前進で右後退の歩行運動や、旋回における向角への対応を本命とするが、レールを支持する2肋のみならず、送り先である出力軸の可動にも対応させる機構である。又全部品が可動と向角をして止まない、内部臓機へ力を伝受するボールチェンは自在継手を持ってかかる運動に曲動柔軟性で対応する。中央で入力を受けるボール盤は外側に補助クラッチ板(▲10▼の5)を持って、オッターボード(▲10▼の12と6)のライニングに対峙する。オーターは外側に陽核ギヤー(▲10▼の7)を持ってシャフトと共に回転(自転)をする。オッターは先端に対を成すカーゴー軸と遊星ギヤー(▲10▼の6と8)を持つ。カーゴー軸は自転しながら核軸(シャフト)を中心に公転する。カーゴ軸は遊星ギヤーの外側にロータリーボードを持つ。ロータリーは2本のカーゴーピン(▲10▼の9と10)を持って、カーゴー軸に挿入された2対のロケットを回転させる。アウトオッターのライニングに対してメインクラッチ盤(▲10▼の14)が対峙する。この外側に固定クラッチ盤がレールガイド(16と18)と共に設けられる。ガイドは上にクラッチ台、台にはクラッチリングが設けられクラッチはボールチェンをシューとし、ワイヤーは操縦杆のクラッチレバー(ハ−■)に絡がれる。クラッチオフではオッターは回転しないが、陽核ギヤーは回転し遊星ギヤーを自転させるのでロケットは回転し入力を肩と腰に伝達する。両クラッチオンで両オッターは回転しロケットを公転させる。又公転するロケットは梃の原理でボールチェンを強力に搬送する。片側クラッチオンでは、反対側は自転のみの弱い力となり、緩やかな旋回・登坂等に駆使される。 腹腑ディストリバーターから配伝される入力を、ボールロケットで受けて歩行や跳躍等の運動を行なわせる、胸の臓機を心臓とする(この説明に当たり、胸と腰その左も右も同一部品の機構であるので胸を以て腰は省略する)。心臓は左右が独立的な脚の要である肩関(X−▲20▼以下X−省略)を支持し脚を動かす最も重要な機関(カラクリ)である。肩関は左右が同一の核軸(■の1)に支持され、この軸を核として各臓機が自転と公転の惑星運動を行なう。これに依って肩関に絡がれた脚は、左右が同一及び対称の位置と運動を執ることが出来る。心臓のメインシャフトであるこの核軸を支持するのは、肩垂関板支持可動軸の中央に自在継手を持って懸垂される垂関板の胸芯ボックス(■−1と2)である。核軸はボックスの外側に三日月形の反動ホイル(■−2と3)を持つ。ホイルは外縁周にワイヤードラムを固定し、カラーリングがボックスのボスに嵌込まれる。ホイルは核軸にフリーで下端にラチネルと復しコイルを持ち、ラチネルのフックにワイヤーが止められる。ワイヤーはドラムを這回し、胸板先端最下位のクランク軸の中央に設けられる拡大リール(▲34▼の1と2)に絡がれる。中央リールのワイヤーを首関3のボルトに止め、ホイルの復帰用スプリングを垂関板振子(■−1)に架ける。このホイルの外側にハート盤(■の7)が設けられる。ハート盤は核軸にフリーで、内縁周にダッシュギヤー・外縁周にラチエットギヤーを持つ。ラチエットはホイルのラチネルにダッシュギヤーはダッシュピニオンに噛み合わされる。ハート盤の外側に設けられるクランクアーム(■の10)も核軸にフリーで、アームは等間隔で内に衛軸外に遊軸(■の11と12)を持つ。衛軸は肩関を貫通してこれを支持しボックス内のアームアクティバー(発・電動機)で補助され自ら自転と公転を行ない自律行動で騎手の命令を遂行する。衛軸はアームの内側とボックスの内外に同じダッシュピニオンを持った横三連推車の出力軸である。核軸と遊軸はクランクアームの外側にディストリから配伝される入力を、出力に変換するボールロケットが設けられる。このロケットはディストリのロケットと構造機能は同一で脚の負荷に対応してトルクを自動的に変換する。核遊のロケットは、ロータリーボードの外側に同径のギヤーを持って、衛軸のダッシュピニオンを挟みロケットの入力を伝える。核衛遊の縦三連推車に編成される胸の各臓機は、左右がスクラムを組んで上下・左右・前後へと幅輳する馬脚を、一肢乱れぬ競合の運動に統制する。この心臓の機構をハートスクランブルとする。衛軸は肩関を貫くが核遊の2軸は肩関ボックスの内板と外板に孔けられた円軌道溝(▲20▼の1と2)に嵌込まれる。外円軌道溝は外核軸(▲11▼の1)のみの回転軌道で、溝に嵌込まれた外核軸は外クランクアームを持って衛軸を核定し、外に核衛のギヤーが設けられる。ギヤーは核軸にフリーで外側に大きなクラッチライニングが抱合されたライニングギヤー(▲11▼の7)で外側の可動クラッチ盤(▲11▼の10)に対面する。この可動クラッチ盤はディストリのクラッチ盤とクラッチの機構は全く同じである。外核軸は一端を円型レールのレール輪に支持される。レールを支持する軌道輪は楕円軌道を回転し、横三連推車に楕円運動を行なわせ、肩関の公転運動に拍車をかける。又肩運動に拍車をかける。又肩関と楕円軌道輪の逆転逆向の歩走行で急停止や下山に駆使され、肩関内のアームアクティーバーで発電しバッテリーに補充させる。この機構をショルダーコネクションとする。操縦杆のクラッチレバーオフでライニングギヤーは、衛軸のダッシュピニオンの回転を受け空転するだけであるが、ボールチェンをシューとするクラッチのハーフからオンでは、ボールが可動クラッチ盤と固定クラッチ盤のホールに喰い込みライニングギヤーは回転を停止する。一方回転する衛軸のダッシュピニオンは、ライニングギヤーの上に乗り上がり転がりながら核軸を中心に肩関を公転させる。同一の軸に固定された横三連推車は同一の運動で核ギヤーを下に押え込む。一方遊星ギヤーはロケットのボールを最上位で第1軌道に喰い込ませ、梃の力で肩関を前へ推し出す。片側クラッチオフでは肩関は公転はするが梃による強力な力はなく、馬体を緩やかに旋廻させる。又二段式フットペダルでディストリのクラッチをハーフとし、脚に地駄々を踏ませての急旋廻もできる。羈と手働杆の連繋で引き揚げられる長い首は首支可動軸を支持点とする梃の倍力で、ハート盤のダッシュピニオンを回し肩関へ直接の入力を行なう。又、手働杆から羈を切り放しての一腕一足の特技運動においては、ディストリのクラッチオフ・ショルダーのクラッチオンで、首を引き揚げる稼働入力は、肩関を貫く衛軸のダッシュピニオンを自転させずに、ダッシュピニオンはハート盤と共に核軸を中心に肩関を公転させる。騎手の上体腕力で前脚が直接動かされる。この騎手の羈さばきと鐙の踏み込みによる後脚の運びで、人馬一体の運動が展開される機構である。
【請求項4】 スリーファイブは人力主体の機首と、完全機動の機首を問わず偏平で半球型のボックスである肩と腰関に、発電兼ね電動機(以下発電動機・アーム&フットアクティーバー)が組み込まれる。機動馬に搭載されるガスエンジンは、発電を主力とし、ボールロケットを回して、人力稼動の代行をすると同時に、内部臓機(消化循環器等)の活動源で、発生する熱と電気で科学反応等を行なわせ、擬似ではあるが、生命性を維持する目的を持った臓機である。従ってアクティバーは肩関(腕・脚)を専ら動かすものであるが、電力の消費と同時に供給を行なうエンジンと不離一体の動力である。このアクティーバーは、肩関(以下腰関は省略する)のボックスを貫く衛軸の回転を強力にし、かつ加速する事によつて、肩関の公転(惑星)運動を強力に推進させる機構であり、生馬における肩関の強力な筋肉を代行させる。代行筋肉に電気エネルギーを投入して、肩関を動かすアームアクテイーバーの説明に当たり、ボール電機子と介磁電機子をアーム2個・フツト4個としているが、基本は2倍体の駒首ペガサスが2・3倍体赤3・4倍体白4の暫定であり限定はされない。尚設置部品の透磁絶縁材や整流子及び刷子等の材質・位置角・巻線方等は、従来の技術をもつて説明を省略する。茲では当発電動機の特異な機構を詳細にする。肩関ボツクスに導入された衛軸はボツクスの両側円板(■と■)の内側に摺動ワツシヤを挟んで、介磁電機子(以下介磁子)のアームを支持する介磁板(4と5と6)がギヤーボツクス(7)と共に、衛軸にキーロツクされる(ボツクスは軸にフリーでも良い)。このボツクスは内に衛転入力ギヤーと逆転出力ギヤー(以下入・出力ギヤー8と12)が対向して軸に挿入される。ギヤーは全部同径のベベルであり、入力ギヤーは軸にロツクされるが、出力ギヤーは軸にフリーで逆転リングシヤフト(13)に絡がれる。このリングシヤフトはギヤーボツクス板の外側に腕を持って、逆転介磁板をボルト固定し、尚肩関ボツクスの外に引き出され、外衛自公転のダツシユギヤーにロツクされる。従ってダツシユギヤーは内の衛軸と回転が逆となる。ギヤーボツクス内の入力ギヤーと出力ギヤーに、2個の電機子ギヤーを対向させて噛み合わせる。各ギヤーには同一の電機子シヤフト(10)が固定される。電機子を4個とするとギヤーは6個となる。この場合ギヤーボツクスは横長で長方形の角型格子に、軸受け十字板(35)を渡し格子を絡ぐ。これは入・出力ギヤーに噛み合わせる電機子ギヤーの径を大きくするためである。この大径のギヤーに、入・出力ギヤーと同径のギヤーを2個対向させて噛み合わせるも、入・出力ギヤーには接触しない。電機子及び介磁子・ギヤーは90°の配置展開となる。3個においては120°となるが同一の電機子は個数を問わず、肩関ボツクスの芯線上の円周に配置される。入力ギヤーの右回転を受けて、又入力ギヤーを右回転させる電機子ギヤーは衛軸に平行で直交し同速の右回転(自転)をする。3個においても同じであるが、4個の場合、電機子・ギヤーのみに噛み合わせる電機子・ギヤー2個は左の逆転となる。このギヤーの回転速度は衛軸と同じであるが、先の大径電機子・ギヤーは歯数比分回転が遅延する。この遅延は一定速度と方向で公転する。電機子と介磁子にとつて、影響は全く無い。肩関両側円板の内側に、衛軸を中心とする円周上(介磁子の下端と上端の極に対向する位置)に、ドーナツ型の発電用固定子(コイル)が対を成して設けられる。外側円板の大径コイルは異型となるが、コイル数は同じであり、4個のコイルは絶縁体を挟んで、両側円板にボルト固定される。コイルは複数のコアに等分割され、各コアのリード線を集結しバッテリーへの送電用回路と別に円周廻刷子に送電する回路を備える。人力稼働において、衛軸に付随するボールと介磁の電機子及びギヤーボツクス等はその始め大きな負荷となる。逆転介磁子はフライホイルとして反作用であり差し引き零となるから、ボール電機子のみがフライホイルの役目を果たす。入力ギヤーにロツクされギヤーボツクスと共に公転させられる電機子とギヤーは公転における慣性力を受けて、自ら自転の運動を始める。衛軸回転の進行中、又駐停からのダツシユにおいて、スイツチ1段オンで正逆の介磁子のみを励磁すると、固定子のコイルに電流が発生する。電流は円周廻刷子を経て電機子を励磁するので電機子は自転を始め、介磁子とのランデブーで自公転を強化し、ギヤーを通じて衛軸の回転を加速させる。次くスイツチ2段オンでは、円周廻刷子の内側の電機子用に直接電流を流し、強力な励磁による電機子の激烈な自公転運動で難関等をクリヤーさせる。ギヤーボツクスを軸にフリーとすると、人力稼働で回転する衛軸は介磁子と入力ギヤーのみを公転させ、ボツクスは公転させないからボツクスに固定支持された電機子・ギヤーを自転させる、ボツクスロツクによる先の電機子の公転による運動慣性が、電機子を自転させたのと逆に、電機子の自転運動はギヤーボツクスを公転に導き、介磁子とのランデブーに追随するのでフライホイルとしての役目と運動量は同じである。尚スイツチ1段での介磁子のみの励磁も、2段での電機子の励磁による作用と運動量は同じである。発電は衛軸の逆転運動による電動の逆作用であり、円周廻刷子の内側のみに電流を流し電機子のみを励磁し、介磁子と固定子コイルより電流を引き出す。スイツチを1個で発電動を兼用する場合、先行の1段は介磁子のみの励磁であるから、固定子コイルに発生する電流と、自公転する電機子に発生する電流を引き出す回路を電動回路と別に設けこの回路の切替えはスイツチの左右移動で発・電動に変換させる。両者の発電量に大きな差が無いので製作を簡略にするため電機子のみの励磁としてもよい。

【図1】
image rotate


【図3】
image rotate


【図2】
image rotate


【図4】
image rotate


【図5】
image rotate


【図6】
image rotate


【図7】
image rotate


【図8】
image rotate


【図9】
image rotate


【図10】
image rotate


【図11】
image rotate


【図12】
image rotate


【図13】
image rotate


【図14】
image rotate


【図15】
image rotate


【図16】
image rotate


【図17】
image rotate


【公開番号】特開2001−260057(P2001−260057A)
【公開日】平成13年9月25日(2001.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−115944(P2000−115944)
【出願日】平成12年3月13日(2000.3.13)
【出願人】(597100321)
【Fターム(参考)】