説明

代用塩及びそれを含む例えば食品組成物などの組成物

組成物の塩の全部又は一部の代用品としての酢又はその同等物の使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、代用塩、すなわち、同じ役割を果たすことでレシピの塩に完全に、又は部分的に代用することができ、すなわち、この代用品を伴い調製された製品に対し、塩味並びに塩の存在によって付与されるであろう他の質的な、及び味覚上の特性を付与することができる物質に関する。
【0002】
従って本発明は、塩味が求められるが、塩は含まないか、又は一般に用いられる量と比べて極めて少量であり得る医薬組成物、化粧品組成物、食品組成物、機能性食品組成物、栄養補助組成物及び獣医用組成物の分野に関する。
【背景技術】
【0003】
あらゆる形態での塩の摂り過ぎは、社会的な健康問題である。毎年、世界で1200万人、及びフランスで2万5千人の人々が、塩分の「過剰摂取」によって死亡している。実際、塩を多量に摂ると、血液の粘度が高くなり、動脈が徐々に塞がれ、高血圧症、場合によっては心筋梗塞、脳内血栓、及びひいては脳卒中、骨粗鬆症、高血圧症、癌等が引き起こされる。
【0004】
動脈性高血圧症に関しては、以前から塩が主要な危険因子であると考えられている。約700万人のフランス人が患う高血圧症は、心血管疾患の重要な因子であって、フランス国内における第1位の死亡原因である。
【0005】
さらに、塩分過多は左室肥大と相関を有すると見られ、心血管疾患の発現における重大なリスク因子である。
【0006】
骨粗鬆症の分野では、骨は利用可能なカルシウムによって形成されるが、摂取されたカルシウムの全てが吸収されるわけではないことが指摘され得る。カルシウムの一部は尿中に排泄され、塩はこの排出量を増加させる。食事の塩分が高いほど、カルシウムの漏出はより多くなる。
【0007】
最後に、塩はまた、癌、特に胃癌の発症の原因と見なされている。そのため、塩分、及び塩漬けにして保存される製品、特にハム・ソーセージ類が過多とならないようにすることが推奨されている。
【0008】
従って、塩分過多が多くの重篤な疾患の発生及び悪化に関わっていることが、極めて強く疑われる。さらに、塩は廉価なだけなく、また食味を向上させたり、苦味を消したり、及び食品に旨味を与えたりもするため、食品工業において広く利用されている。
【0009】
このように、加工製品は、WHOによれば1日約5グラムという人体の所要量と比べ、過剰量の塩を含む。
【0010】
例として、ハム・ソーセージ類及びチーズの入ったサンドイッチは平均4gの塩を含有する。さらに、パン(バゲットは約4gを含有する)、ハム・ソーセージ類、チーズ、ペストリー、シリアル、出来合い料理、調理済みスープ、パスタ、つまみ用菓子、ピーナッツ、アンチョビ、ハンバーガー、ピザ等に多くの塩分が認められる。
【0011】
フランス人は約7.9g、さらにはそれ以上の、各自が自身の食べ物に加えている正確な塩の量の計測が困難なほど多くの塩を摂取している。フランス人の10%は1日に12g超の塩を摂取しており、なかには24時間で25gを摂取している人もいる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、完全に、又は部分的に塩に代用することで、そうした組成物中の塩分量を抑制すると同時に、その塩味は維持することのできる物質を提供することが、差し迫って必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この目的は、本発明によれば、組成物の製造に使用される塩の全部又は一部の代用品としての、酢又はその同等物の使用によって達成される。
【0014】
食品組成物、医薬組成物、化粧品組成物、機能性食品組成物、栄養補助組成物及び獣医用組成物、又はこうした組成物の組成の一部をなす中間組成物が関連し得る。
【0015】
本発明は、当然ながら、あらゆる種類の酢、特にワイン酢又はリンゴ酢に関し、及びより一般的には、果実酢、穀物酢、麦芽酢、米酢、コーン酢、乳酢等に関する。例えば、約3〜10%の酸度、より好ましくは5%の酸度で配合される酢を挙げることができる。
【0016】
本明細書において酢の同等物とは、約50%超、特に約85%超まで濃縮された酢酸を除く、酸度が高い製品を意味する。
【0017】
酢は、酸度が高い水溶液であり、ワイン又は他のアルコールを含む液体を発酵させることによって得られる。従って、酢は植物に由来する粒子及び物質を含み、それによって酢には多様な特性が付与される。
【0018】
本発明による酢又はその同等物は、液体形態か、又は固体形態、例えば無水製品、さらには凍結乾燥製品が関連するときには例えば乾燥粉末形態を呈し得る。従って、そのままの無水形態か、又は担体、特に小麦粉若しくは例えばマルトデキストリンのような他の製品などの食品担体と組み合わせた無水形態が関連し得る。また、組成物の適用分野に応じて他の担体、例えば化粧品担体又は医薬品担体なども関連し得る。
【0019】
例として、小麦粉をベースとした組成物において、酢又はその同等物を液状形態で使用することにより、塩の全部又は一部を、小麦粉重量の0.2%〜5%、すなわち小麦粉1kg当たり2〜50g程度の割合で代用することができる。無水形態の酢又はその同等物の場合、それは約95gの小麦粉につき1リットル、すなわち小麦粉重量の0.05〜5%程度、さらに換言すれば小麦粉1キロ当たり約0.5〜50gの割合で使用され得る。
【0020】
本発明による酢又はその同等物の使用は、一般に食品中に含まれる塩分量を少なくとも60%低減でき、同時に食品の特性及び特に食品の味覚上の価値は維持されることから画期的である。
【0021】
本発明は、酢又はその同等物により、全てのベーカリー製品において少なくとも33%のイースト量の低減、及び全ての加糖製品において最高40%程度、さらにはそれ以上の糖の低減も可能となることから画期的である。酢又はその同等物を塩の代わりに使用することで、栄養学的な観点から、血糖上昇の誘発を一般的なパンと比べて約30%低下させることも可能となり、及びベーカリー製品に存在する糖の吸収に低下及び遅延(約30%)を認めることもできる。
【0022】
本発明によれば、酢又はその同等物を用いて、調製プロセスに大きな修正を加えることなく組成物の塩の全部又は一部を代用することができる。当業者は、そうした調製プロセスについて、組成物の外見又は他の味覚上の特性を変えることなく塩の酢による代用を可能にするのに適した変更を判断できる。
【0023】
実際、本発明により、特に食品、より詳細には、パン、菓子パン、パト・フィユテ、パト・ブリゼ及びパト・サブレ、ビスケット、サワードウなどのベーカリー製品に含まれる塩の大部分を代用できる。しかし本発明はまた、ペストリー製造、ハム・ソーセージ類製造、チーズ製造、シリアル、出来合い料理、調理済みスープ、パスタ、つまみ用菓子、ハンバーガー、ピザ等においても適用できる。
【0024】
当然ながら、本発明はまた、通常存在する塩の全部又は一部の代わりに酢又はその同等物を含んでなる上記に定義されるものなどの組成物にも関する。組成物、特に、食品組成物、医薬組成物、化粧品組成物、機能性食品組成物、栄養補助組成物若しくは獣医用組成物、又は一般に前記組成物中に存在する塩の全部又は一部の代用品として酢を含むか、又は酢と共に製造されたことによって特徴付けられる、これらの組成物の組成の一部をなす中間組成物が関連し得る。
【0025】
かかる組成物の例は、例えば無水酢と組み合わされる小麦粉である。
【0026】
本発明はまた、こうした組成物の製造にも関し、これは、酢又はその同等物を通常存在する塩の全部又は一部の代わりに加え入れることからなる。
【0027】
本発明による酢の使用により、ベーカリー、ペストリー、ビスケットの製造で豊富に使用される糖、肉、魚、果物及び野菜などのアルカリ性食品を削減することが可能となる。
【0028】
本発明の別の利点は、小麦粉倉庫、また職人並びに製粉業者又は工場の倉庫にも、酢又はその同等物が存在することで、ゾウムシ、ダニ、ノコギリヒラタムシ等のあらゆる虫を殺すための殺虫剤の使用が節制されるという事実にある。
【0029】
さらに、本発明による酢の使用により、特にハム・ソーセージ類及び食肉の保存に利用される塩水中の塩を低減し、さらには使用しないことさえも可能となる。
【0030】
本発明のさらなる利点及び特徴が、ベーカリー製品の調製における塩の全部又は一部の代用品としての酢の使用に関する以下の例から明らかとなるであろう。以下の例では、実施例で「製品R」と称されるリンゴ酢が酢として使用されるが、先述したとおりの極めて高い酸度を呈するものを除く、他のいかなる酢又はその同等物を使用してもよい。
【0031】
パンはベーカリー製品のなかで最も代表的なものである。従来のパンは小麦粉1キロ当たり20g程度の塩を含有し、健康上重大なリスクをもたらす。以下の実施例は、本発明に従い製品Rを使用することにより、塩の大部分を代用し、且つ、33%のイースト及び40%の糖を低減し、ひいては健康上のリスクを回避することが可能となることを示す。
【実施例】
【0032】
実施例1:従来のパンの製造
この一連の試験では、出発培養物BIOからの製品Rを液状形態で、5%の酸度で配合して使用した。
【0033】
I−従来のパンのレシピ
【0034】
【表1】

【0035】
【表2】

【0036】
【表3】

【0037】
II−翌日の焼上げのために前日に調製する従来のパンのレシピ
【0038】
【表4】

【0039】
【表5】

【0040】
III−結論
製造プロセスにおいて、製品Rを試験される種々の配合量で添加しても、混捏作業時の混合プロセス(種々の成分をどのような順序で混合したとしても)、二次発酵プロセス及び焼上げプロセスを阻害しないことが明らかとなった。
【0041】
嗅覚的側面:対照と製品Rを伴う種々のレシピとの間で匂いに違いはなく、香りの風味及び強さは同じである。
【0042】
物理的側面:製品Rの3種の配合量で試験されたレシピでは、対照と同じ完全なテクスチャー及び気泡を有する製品を得ることが可能であった。外皮及び内相の色について、通常パン製造者によって実践されるレシピと比べて違いは認められない。
【0043】
味覚的側面:3つの試験及び対照の試食において、味に顕著な違いは認められなかった。
【0044】
従って、製品Rをレシピに加えることにより、33%のイースト量の低減並びに60%の塩の削減が可能となる。
【0045】
実施例2:菓子パン(パン・オ・ショコラ、クロワッサン、パン・オ・レザン、ショソン・オ・ポム、バゲット、パト・フィユテ、ミートパイ、マカティアス等)の製造
この一連の試験では、出発培養物BIOからの製品Rを液状形態で、5%の酸度で配合して使用した。
【0046】
【表6】

【0047】
【表7】

【0048】
【表8】

【0049】
【表9】

【0050】
5)結論
製造プロセスにおいて、製品Rを試験される種々の配合量で添加しても、混捏作業時の混合プロセス(種々の成分をどのような順序で混合したとしても)、二次発酵プロセス及び焼上げプロセスを阻害しないことが明らかとなった。
【0051】
嗅覚的側面:対照と製品Rを伴う種々のレシピとの間で匂いに違いはなく、香りの風味及び強さは同じである。
【0052】
物理的側面:2つの試験及び対照レシピの生地は、色又はテクスチャーについて何ら違いを示さない。
【0053】
味覚的側面:2つの試験並びに対照レシピのクロワッサン及びパン・オ・ショコラに味の違いは認められない。
【0054】
製品Rをレシピに加えることにより、15%のイーストの低減、60%の塩の削減、並びに40%の糖の低減が可能となる。
【0055】
冷凍せずそのままで同じ試験が実施されたが、結果は同じである。
【0056】
実施例3:5%の酸度で配合し、脱水して小麦粉上に固定した製品Rの利用(95gの食用小麦粉に固定した1リットルの製品R)
この一連の試験では、出発培養物BIOからの製品Rを液状形態で使用して、5%の酸度で配合し、95gの食用小麦粉上で脱水した。
【0057】
【表10】

【0058】
【表11】

【0059】
【表12】

【0060】
【表13】

【0061】
【表14】

【0062】
【表15】

【0063】
7)結論
製造プロセスにおいて、製品Rを試験される種々の配合量で添加しても、混捏作業時の混合プロセス(種々の成分をどのような順序で混合したとしても)、二次発酵プロセス及び焼上げプロセスを阻害しないことが明らかとなった。
【0064】
嗅覚的側面:対照と製品「R」Santeの種々のレシピとの間で匂いに違いはなく、香りの風味及び強さは同じである。
【0065】
物理的側面:試験1、2及び3で試験されたレシピでは、対照と同じ完全なテクスチャー及び気泡を有する製品を得ることが可能であった。
【0066】
外皮及び内相の色について、通常パン製造者によって実践されるレシピと比べて違いは認められない。
【0067】
味覚的側面:5つの試験及び対照の試食において、味に顕著な違いは認められなかった。しかしながら、4gの配合量の無水状態の製品R(試験2)で最良のバランスが達成され、及び試験5では塩を全く使用しなかった。
【0068】
液状形態であるか、又は無水形態であるかに関わらず、種々のレシピに製品Rを加えることで、同じ利点、すなわち、少なくとも60%の塩の低減及び33%のイーストの減少が維持された。
【0069】
別の試験が、酸度の比率が4〜10%からなる種々の濃度(450gの小麦粉に1リットル、及び750gの小麦粉に1リットルを固定した製品R)で実施され、これらの試験では、分量及び割合に比例した同じ結果が得られた。
【0070】
実施例4:85%濃縮酢酸を伴う試験
【0071】
【表16】

【0072】
【表17】

【0073】
【表18】

【0074】
【表19】

【0075】
【表20】

【0076】
6)結論
製造プロセスにおいて、2gを超える85%の濃縮酢酸を添加すると70%のイーストの破壊が引き起こされ、生地が適切に膨化されない。
【0077】
嗅覚的側面:酢酸は、2gの配合では、対照と比較して異なる匂いを生じない。4g以上の酢酸は、作業中並びに焼上げ中に強い匂いが発せられ、刺激作用の問題が生じる。
【0078】
物理的側面:2gの酢酸の試験1については、テクスチャー及び気泡について顕著な違いは確認されない。他の配合量についてはどれも、酢酸がイーストの破壊を引き起こし、生地の膨化が完全に止み、そのため食するのに全く適さないパンが製造された。
【0079】
味覚的側面:2gの酢酸の試験1については、対照と比べてパンの味が薄い。他の試験についてはどれも、酢酸の配合量が増加すると苦味が生じ、その強さは酸の配合量に比例する。
【0080】
従って、製品Rを酢酸で代用すると、対照レシピの物理的、嗅覚的及び味覚的な質を保つことができず、食するのに適さないパンが製造されると考えることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成物の塩の全部又は一部の代用品としての酢又はその同等物の使用。
【請求項2】
前記組成物が、食品組成物、医薬組成物、化粧品組成物、機能性食品組成物、栄養補助組成物及び獣医用組成物、又はこれらの組成物の組成の一部をなす中間組成物から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
前記中間製品が小麦粉又は小麦粉混合物であることを特徴とする、請求項2に記載の使用。
【請求項4】
前記食製品が、パン又は菓子パンなどのベーカリー製品であることを特徴とする、請求項3に記載の使用。
【請求項5】
前記酢が、ワイン酢若しくはリンゴ酢、又はより一般的に、果実酢、穀物酢、麦芽酢、米酢、コーン酢、乳酢等から選択されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の使用。
【請求項6】
前記酢が約3〜10%の酸度、より好ましくは5%の酸度で配合されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の使用。
【請求項7】
前記酢の同等物が、約50%超、特に約85%超の濃縮酢酸を除く、酸度の高い製品であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の使用。
【請求項8】
酢又はその同等物が、液状形態か、又は固体形態、例えば無水製品が関連するときには例えば乾燥粉末形態を呈することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の使用。
【請求項9】
酢又はその同等物が、そのままの無水形態か、又は例えば小麦粉又はマルトデキストリンなどの食品担体上に固定された無水形態であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の使用。
【請求項10】
小麦粉をベースとした組成物において、酢又はその同等物を液状形態で使用することにより、塩の全部又は一部を、小麦粉重量の0.2%〜5%、すなわち小麦粉1kg当たり2〜50g程度の割合で代用し、及び無水形態の酢又はその同等物の場合、それが約95gの小麦粉につき1リットル、すなわち小麦粉重量の0.05〜5%程度、さらに換言すれば小麦粉1キロ当たり0.5〜50gの割合で使用されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の使用。
【請求項11】
酢又はその同等物が、前記組成物中に含まれる塩の少なくとも60%の量を代用すると同時に、前記組成物の味覚上の価値を維持することを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の使用。
【請求項12】
組成物、特に食品組成物、医薬組成物、化粧品組成物、機能性食品組成物、栄養補助組成物若しくは獣医用組成物、又はこれらの組成物の組成の一部をなす中間組成物であって、一般に前記組成物中に存在する塩の全部又は一部の代用品として酢を含むか、又は酢を伴い製造されたことを特徴とする組成物。
【請求項13】
前記組成物中で請求項1〜11のいずれか一項に記載の無水状態の酢又はその同等物と組み合わせられた小麦粉を含むか、又はそれからなることを特徴とする、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
特にハム・ソーセージ類及び食肉の保存に利用される塩水中の塩の全部又は一部の代用品としての請求項1〜11のいずれか一項に記載の酢又はその同等物の使用。

【公表番号】特表2010−509908(P2010−509908A)
【公表日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−536762(P2009−536762)
【出願日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際出願番号】PCT/FR2007/001881
【国際公開番号】WO2008/068419
【国際公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【出願人】(509137700)
【氏名又は名称原語表記】R SANTE
【住所又は居所原語表記】Barbroux,86310 Antigny,FRANCE
【Fターム(参考)】