説明

仮設トイレ

【課題】汲取りの必要がなく、臭気を発生させることなく、長期にわたって使用できる仮設トイレを提供する。
【解決手段】熟成堆肥を含む分解促進物質Sが収容されている発酵槽2の天井板2Aには便器3aを有するトイレ上屋3が設けられる。発酵槽2は、分解促進物質Sを攪拌する攪拌手段4を備える。収容される分解促進物質Sの上方空間に対し空気を供給する空気供給ファン21と、前記上方空間から空気を排出する空気排出ファン22とを備え、空気排出ファン22による空気排出風量は空気供給ファン21による給気供給風量よりも多くなっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、牛糞、豚糞、鶏糞、わら、落ち葉および生ごみなどを堆肥化し熟成した熟成堆肥を含む分解促進物質を利用した仮設トイレに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、土木作業現場や災害地などにおいて一時的に設置される仮設トイレは、糞、尿等の排泄物をトイレ下部の貯留タンクに一旦貯留し、満杯状態になった時点でバキュウム車で汲取りして、尿処理場に搬送し、処理するようになっている。
【0003】
そのため、トイレ下部の貯留タンクに前記排泄物が長時間貯留されることになることから、前記排泄物が腐敗し、アンモニア、硫化水素等の悪臭物質が発生したり、ハエ、カなどが発生したりして、周囲環境が悪化し、著しく不衛生であるという不具合がある。
【0004】
そこで、仮設トイレとして、便器から落下した排泄物を収容する汚物処理槽内に、分解促進物質(微生物が生息するオガ屑、籾殻、杉チップなどのいわゆるバイオチップ)を予め収容しておき、その分解促進物質と排泄物とを、ヒータにより加温された環境下で攪拌し、排泄物の分解処理を促進するようにしたものが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0005】
そのような汚物処理槽は、一定期間経過後、または処理限界を超えて使用したとき等に、前記汚物処理槽を、ベースに対して後方に引き出し容易に交換できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2011ー31150号公報(段落0037,0042〜0048)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1に記載の仮設トイレでは、汚物処理槽を交換しなればならず、その交換が面倒な作業となっている。
【0008】
この発明は、トイレ下部に熟成堆肥を含む分解促進物質を入れ、攪拌装置を設置した発酵槽を設け、分解促進物質内に生息する多数の微生物の働きにより排泄物および臭気の分解を行うことができ、汲取りや発酵槽(汚物処理槽)の交換の必要がなく、長期にわたって臭気を発生させることなく使用できる仮設トイレを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために本発明に係る仮設トイレは、分解促進物質が収容され閉空間である発酵槽の天板部に、便器を備えるトイレ上屋が設けられ、前記発酵槽が、前記便器から落下した排泄物を前記分解促進物質に混合攪拌する攪拌手段を備える仮設トイレであって、前記分解促進物質が牛糞、豚糞、鶏糞、わら、落ち葉および生ごみなどを堆肥化し熟成した熟成堆肥を含むものであり、前記収容される分解促進物質の上方空間に対し外部から空気を供給する空気供給手段と、前記上方空間から空気を外部に排出する空気排出手段とを備え、前記空気排出手段による単位時間あたりの排出空気量が前記空気供給手段による単位時間あたりの空気供給量よりも多いことを特徴とする。
【0010】
上記の構成を有する本発明の仮設トイレによれば、便器から落下した排泄物は発酵槽内の分解促進物質に吸収され、分解促進物質の熟成堆肥中の微生物によって分解・消臭される。それにより、発酵槽や分解促進物質の交換をすることなく、長期にわたって臭気を発生させることなく使用することができる。また、熟成堆肥を含む分解促進物質は長期間交換せずに使用することができるうえに、余剰熟成堆肥は肥料として使用できるので、廃棄処分する必要がない。
【0011】
また、前記空気排出手段による空気排出風量は前記空気供給手段による給気供給風量よりも多いので、便器よりの噴き出しが防止される。
【0012】
このように、熟成堆肥を含む分解促進物質中の微生物に空気を供給するようにしているので、硝化菌のような好気性バクテリアの働きを活発にし、硝化、消臭作用を向上させることができる。また同時に、熟成堆肥を含む分解促進物質中の水分の蒸発を促進するので、尿の水分を吸収した熟成堆肥を含む分解促進物質中の水分を効率よく蒸発させる。
【0013】
この場合、請求項2に記載のように、前記分解促進物質は、熟成堆肥:50〜60%、オガ粉:35〜45%、腐植土:5〜1O%の割合での混合物であることが望ましい。
【0014】
このようにすれば、腐植土によって微生物の働きが活性化されるので、消臭作用が高く、周囲に臭気が漂わない。また、含水率が70%以下、たとえば50〜60%程度で熟成堆肥自体が醗酵し、その反応熱によって水分が蒸発するとともに、熟成堆肥中に生息する微生物が熟成堆肥に吸収された尿中のアンモニアを積極的に硝化して消臭する。
【0015】
また、請求項3に記載のように、さらに、前記トイレ上屋に設けられ開閉可能である扉と、前記扉の開閉を検出する扉開閉検出スイッチと、前記扉開閉検出スイッチよりの信号を受け前記扉の開放を検出すると、前記攪拌手段を駆動する駆動制御手段とを備える構成とすることができ、その場合、請求項4に記載のように、前記駆動制御手段は、前記扉の開放時から第1の設定時間経過すると、前記攪拌手段の駆動を停止したり、請求項5に記載のように、前記駆動制御手段は、第2の設定時間毎に、一定時間の間、前記攪拌手段を駆動するようにしたりすることが、節電の点から望ましい。
【0016】
請求項6に記載のように、前記攪拌手段は、回転軸に攪拌羽根が放射状に設けられてなる1対の攪拌軸を有し、前記各攪拌軸は、互いにもう一方の前記攪拌軸がある側に向かって回転する構成とすることができる。
【0017】
このようにすれば、分解促進物質が十分に撹拌されるので、分解促進物質が揉みほぐし、塊を生じにくくし、分解促進物質中の微生物に空気を効率よく供給でき、微生物の働きが活発になる。
【発明の効果】
【0018】
本発明にかかる仮設トイレによれば、便器から落下した排泄物は発酵槽内の熟成堆肥(分解促進物質)に吸収され、熟成堆肥中の微生物によって分解・消臭されるので、分解促進物質あるいは発酵槽の交換をすることなく、長期にわたって臭気を発生させることなく使用することができる。また、熟成堆肥は長期間交換せずに使用できるうえに、余剰塾成堆肥は肥料として使用できるので、廃棄処分する必要がない。また、前記空気排出手段による空気排出風量は前記空気供給手段による給気供給風量よりも多いので、便器よりの噴き出しを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の仮設トイレの実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1の側面断面図である。
【図3】図1の平面図である。
【図4】内部構造の水平断面図である。
【図5】図4のX−X線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明にかかる仮設トイレの実施の形態について図面に基づいて説明する。
【0021】
図1は仮設トイレの実施例を示す縦断面図、図2は図1の側面断面図、図3は図1の平面図、図4は内部構造の水平断面図、図5は図4のX−X線断面図である。
【0022】
図1〜図5に示すように、本例の仮設トイレ1は、分解促進物質Sが下部に収容され閉空間である中空の発酵槽2の天板部2Aに、便器3aを備えるトイレ上屋3が設けられている。そして、発酵槽2は、便器3aから落下した人糞、尿などの排泄物を分解促進物質Sに混合攪拌する攪拌手段4を備える。発酵槽2は発酵槽架台5上に設けられ、トイレ上屋3に登るための階段ユニット6が設けられている。また、発酵槽2は側部に、発光層2の上部空間に連通し、発酵槽内の余分な堆肥を貯留する余剰堆肥貯留槽部7を有する。
【0023】
ここで、分解促進物質Sは、熟成堆肥、オガ粉、腐植土の混合物で、熟成堆肥に腐植土を入れることにより熟成堆肥中の微生物を活性化し、特にバチルス属細菌が増加する。バチルス属細菌中のバチルス・チユーリンゲンシスの生息によりチョウ、ガ類、ハエ、カなどに選択的に毒性を示し、仮設トイレにはハエ、カの発生がなくなるため、周囲環境がよい状態に保たれる。ここで、前記熟成堆肥は、消臭排尿吸収剤として機能するもので、牛糞、豚糞、鶏糞、わら、落ち葉および生ごみなどを堆肥化し熟成したものである。
【0024】
腐植土中のカルボキシル基などの官能基は、陽イオン交換容量が高く、ミネラルなどを付着する特性を持ち、生物反応を活発化し、微生物の増殖を行い、排泄物の分解を活発化する。排泄物の臭気成分は、アンモニアが大半をしめているので、このアンモニアが尿とともに熟成堆肥およびオガ粉に吸収され、熟成堆肥中の微生物(硝酸菌)により亜硝酸、硝酸化反応により脱臭され、悪臭を排出しないトイレとされる。
【0025】
分解促進物質Sは、例えば、熟成堆肥:50〜60重量%、オガ粉:35〜45重量%、腐植土:5〜1O重量%程度の割合で混合された堆肥混合物であり、排泄物処理を行う。少量の腐植土およびオガ粉の添加により、排泄物中の有機物とオガ粉の腐植化反応が起こり、汲取りが不要なトイレとなる。また、オガ粉によって水分の調整がなされる。腐植土を混合することで、消臭効果をさらに高め、熟成堆肥に生息する微生物の活性化を高めている。なお、熟成堆肥の種類や腐植土の混合割合などは、設置場所や季節に応じて応じて適宜決定できる。
【0026】
前記熟成堆肥には、含水率が70%以下のものを用いている。また、腐植土とは、植物や動物が微生物によって分解され、炭酸ガス、水、アンモニアなどの無機ガスとともに、糖類、キノン類、アミノ酸、タンパク質などの低分子有機物が生成され、これらの低分子有機物が脱水と再結合とを繰り返して高分子の再結合物となるが、この再結合物と分解途上および未分解有機物の混合物である。前記腐植土は、1)粘度鉱物等の無機物と固く結合して団粒となった腐植(微生物に分解されにくい耐性腐植)、2)脱水縮合が進行した不溶性の腐植(微生物に分解される栄養素としての腐植酸)、3)微生物により精算された直後には強酸に溶解し、結晶化して金属結合体にもなるミセルコロイドであって、高分子腐植やその他の有機物に弱く結合し、安定しているフルボ酸に分類される。そして、フルボ酸およびその金属錯体を遊離の状態に誘導したものが活性腐植物質と称され、それ自体が酸化機能をもち、また強力な酸化脱臭の触媒や有機物(とくに、糖類、アミノ酸、タンパク質混合液)を巨大高分子化する触媒機能をもっている。
【0027】
前記排泄物を分解促進物質Sに混合攪拌する攪拌手段4は、混合物を攪拌するための攪拌羽根11を有する、2つの攪拌軸12を備える、攪拌軸12は、軸受13を介して平行に発酵槽2に回転可能に設けられ、チェーン駆動手段14によって回転駆動されるようになっている。
【0028】
ここで、チェーン駆動手段14は、減速機付きモータ15によって回転駆動される駆動側のスプロケット16と、攪拌軸12に設けられた従動側のスプロケット17と、それらを連結するチェーン18とを備える。19はチェーンカバーである。
【0029】
また、天板部2Aには、攪拌軸12が延びる方向の一方の側に発酵槽2の上部空間内に空気を供給する空気供給ファン21(空気供給手段)が、他方の側に全気丈夫空間から給気を排出する空気排出ファン22(空気排出手段)がそれぞれ設けられている。23は空気を外部に案内する空気排出ダクトである。
【0030】
チェーン駆動手段14には、トイレ上屋3の扉3bの開閉を検出する開閉検出スイッチ31よりの信号を受け扉3bの開閉に応じてモータ15やファン21,22の回転を制御する駆動制御手段32が電気的に連係されている。そして、トイレ使用時に使用者が扉3bを開くと、それが開閉検出スイッチ31によって検出され、その検出と同時に、モータ15屋ファン21,22が回転駆動され、攪拌軸12(攪拌羽根11)の回転による攪拌や発酵槽2の分解促進物質Sへの空気の吹き付けが開始される。なお、分解促進物質Sにはオガ粉が含まれているので、熟成堆肥および腐植土だけの場合に比べて、分解促進物質Sにおける空隙が多くなり、そのような分解促進物質Sを攪拌する攪拌手段4の起動トルクが小さくなる。
【0031】
このトイレ使用時における攪拌軸12の回転はお互いに内側に、つまり互いにもう一方の攪拌軸12側に向かって回転するようになっており、この回転により攪拌羽根11によって、落下してきた排泄物の上側に対し分解促進物質Sを被せ、前記排泄物を分解促進物質S内に埋没させる。これにより、前記排泄物による悪臭の発生が防止される。
【0032】
つまり、排泄物中の水分が分解促進物質Sに吸収され、含水率が50〜60%あるいはそれ以上に増えると、分解促進物質S中の堆肥自体が醗酵し、その反応熱によって水分が蒸発する。堆肥中に生息する微生物(特に、硝化菌(亜硝酸菌・硝酸菌))により尿中のアンモニア等の臭気を、亜硝酸および硝酸体窒素に硝化し消臭する。さらに、微生物(脱窒菌)により窒素ガスに還元する。一方、熟成堆肥が醗酵して反応熱により水分が蒸発し、含水率が40%以下になると、発酵作用が低下する。しかし、排尿により堆肥に水分が吸収されると、再び醗酵して消臭する。こうした作用を繰り返し、長期にわたって消臭を行うので、堆肥を入れ替えることなく長期間使用できる。
【0033】
また、空気供給ファン21と空気排出ファン22とによる通気状態で、攪拌手段4にて分解促進物質S(堆肥など)を撹拌するので、微生物の働きが活性化する。さらに、トイレ上屋3の扉3bの開閉に応じて、両ファン21,22を回転させることで、分解促進物質Sに対し新しい空気を供給し、微生物とくに硝化菌の働きを活発にし、消臭作用を高めることができる。
【0034】
前記堆肥として、種堆肥(豚糞:鶏糞=2:1の混合堆肥)よりサンプリングし、堆肥発酵開始から2.5ヶ月経過したものについて、(i)10倍希釈を用いて最確値性(Most Probabke Number(MPN) Method)を用いて堆肥サンプル1g中の相殺菌数を測定し、(ii)MOLLIPORE社製のCOLICOUNTを用いて同堆肥サンプル中の腸内細菌群の油無為を検査した。
・総細菌数は、堆肥1.0g中に2.25×10の9乗(2.25×1000000000)
・腸内細菌群は不検出
であった。
【0035】
次に、使用者が扉3bを開放して外部に出て、扉3bが閉められたことが開閉検出スイッチ31によって検出される場合にも、その検出後、モータ駆動制御手段32によってモータ15やファン21,22の回転駆動が維持され、攪拌軸12は数分間(第1の設定時間)回転を継続して停止される。
【0036】
また、全くトイレが使用されていない時間帯においても、回転制御手段32に内蔵されるタイマーによって時間が計測され、第2の設定時間(例えば、30分〜60分)ごとに、数分間(5分間程度の一定時間)の間、攪拌軸12(攪拌羽根11)やファン21,22が回転駆動され、適時攪拌が行われ、含水率が調整される。
【0037】
ところで、排泄物の水分は糞尿ともで、通常97%と言われている。そのため発酵槽2内において、排泄物が混合された分解促進物質S(熟成堆肥)の水分を空気供給ファン21により分解促進物質Sの表面に空気を吹き付け、水分を含んだ空気は空気排出ファン22によって外部に排出することによリ、物質Sの水分を45〜65%に調整するとともに、発酵槽2内の物質Sに対し酸素を供給する。ここで、空気排出ファン22による空気排出風量は空気供給ファン21による空気供給風量より多くなるように両ファン21,22の回転を制御し、便器3aよりの噴き出しを確実に防止するようになっている。
【0038】
また、発酵槽2内で排泄物(有機物)が順次発酵・分解され、その結果適量を超え発酵槽2よりオーバーフローしたものは、発酵槽2の側部に配置されている余剰堆肥貯留槽部7内に貯留される。この余剰堆肥貯留槽部7内に貯留されるものは、それを貯留槽部7内から取り出すことにより、肥料として使用することができる。このように、発酵槽2よりオーバーフローした余剰堆肥は、家庭菜園や園芸用などの肥料として使用できるので、廃棄物としての処分が不要となる。
【0039】
以上に、本発明の仮設トイレの実施例を説明したが、下記のように実施することができる。
・撹拌手段4および空気供給ファン21、空気排出ファン22の駆動・駆動停止を、駆動制御手段32により自動的に制御することなく、使用者などの手動ですることも可能であり、その場合タイマーを利用することもできる。
・発酵槽2内の分解促進物質Sの水分調整のために、前記発酵槽2内の上部空間の湿度を測定する湿度センサ33a(又は発酵槽2内の分解促進物質Sの水分量を測定する水分計33b 図1の鎖線参照)を設け、その湿度(又は水分量)に応じて両ファン21,22の回転量(回転速度)を駆動制御手段32にて調整することで、水分の蒸発を最適状態に制御し、熟成堆肥を含む分解促進物質Sの含水率を効率よくコントロールすることもできる。
【符号の説明】
【0040】
S 分解促進物質
1 仮設トイレ
2 発酵槽
2A 天板部
3 トイレ上屋
3a 便器
3b 扉
4 攪拌手段
5 発酵槽架台
6 階段ユニット
7 余剰堆肥貯留槽部
11 攪拌羽根
12攪拌軸
13 軸受
14 チェーン駆動手段
15 減速機付きモータ
16 スプロケット
17 スプロケット
18 チェーン
19 チェーンカバー
21 空気供給ファン
22 空気排出ファン
23 空気排出ダクト
31 開閉検出スイッチ
32 駆動制御手段
33a 湿度センサ
33b 水分計

【特許請求の範囲】
【請求項1】
分解促進物質が収容され閉空間である発酵槽の天板部に、便器を備えるトイレ上屋が設けられ、前記発酵槽が、前記便器から落下した排泄物を前記分解促進物質に混合攪拌する攪拌手段を備える仮設トイレであって、
前記攪拌手段は、前記排泄物の上側に前記促進分解促進物質を被せるように攪拌するものであり、
前記分解促進物質が、牛糞、豚糞、鶏糞、わら、落ち葉および生ごみなどを堆肥化し熟成した熟成堆肥を含むものであり、
前記収容される分解促進物質の上方空間に対し外部から空気を供給する空気供給手段と、
前記上方空間から空気を外部に排出する空気排出手段とを備え、
前記空気排出手段による単位時間あたりの排出空気量が前記空気供給手段による単位時間あたりの空気供給量よりも多いことを特徴とする仮設トイレ。
【請求項2】
前記分解促進物質は、熟成堆肥:50〜60%、オガ粉:35〜45%、腐植土:5〜1O%の割合での混合物である請求項1記載の仮設トイレ。
【請求項3】
さらに、前記トイレ上屋に設けられ開閉可能である扉と、
前記扉の開閉を検出する扉開閉検出スイッチと、
前記扉開閉検出スイッチよりの信号を受け前記扉の開放を検出すると、前記攪拌手段を駆動する駆動制御手段とを備える請求項1または2記載の仮設トイレ。
【請求項4】
前記駆動制御手段は、前記扉の開放時から第1の設定時間経過すると、前記攪拌手段の駆動を停止する請求項3記載の仮設トイレ。
【請求項5】
前記駆動制御手段は、第2の設定時間毎に、一定時間の間、前記攪拌手段を駆動する請求項3または4記載の仮設トイレ。
【請求項6】
前記攪拌手段は、回転軸に攪拌羽根が放射状に設けられてなる1対の攪拌軸を有し、
前記各攪拌軸は、互いにもう一方の前記攪拌軸がある側に向かって回転する構成とされている請求項1〜5のいずれかに記載の仮設トイレ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−99394(P2013−99394A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−244087(P2011−244087)
【出願日】平成23年11月8日(2011.11.8)
【出願人】(594100838)フジワラ産業株式会社 (51)
【出願人】(597051160)
【Fターム(参考)】