説明

伸張機構を備えるリング精紡機

【課題】
簡単な形式で非常に長い伸張機構の端部の間にねじれを阻止する或いは少なくとも減少させるトルクが案内され得る装置を提供すること。
【解決手段】
この発明は、伸張機構主駆動装置によって所定遅延を奏する回転数により駆動できる伸張ローラを有し、伸張ローラに伸張ローラ補助駆動装置が伸張機構主駆動装置から離れて付属されている伸張機構を備えるリング精紡機に関し、伸張ローラ(2,3,4)が伸張機構(1)の長さにわたり分布されて複数の伸張ローラ補助駆動装置(12)を備えていて、この伸張ローラ補助駆動装置が伸張ローラにそのねじれを少なくとも減少させるトルクを作用させることを特徴とする。それにより、この箇所におけるリング精紡機の区分が増加されるか、或いはその順序が中断されることなしに、且つこの場合には、同期モータの使用に戻される必要なしに、非常に長い伸張ローラの端部間にそのねじれを阻止する或いは少なくとも減少させるトルクが案内されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数の伸張ローラを有する伸張機構を備えるリング精紡機に関する。
【0002】
例えば五百作業箇所以上を備える大きな長さの伸張機構では、その伸張ローラがそのローラに及ぼされたトルクと異なった回転抵抗の下で異なって捩じられるという問題が生じる。この長さから、この問題はローラ直径、軸受摩擦、引かれたベルトによる妨害のような種々の要因に基づいて生じる。伸張ローラの回転の際には、これらの異なったねじれが欠点を奏しない。けれども、これらの異なったねじれが発生されるか、或いは消去される始動と静止のような伸張ローラの回転の加速或いは遅延の際には、これは遅延誤差を導く。伸張ローラのねじれが前方に接続された、或いは後方に接続された伸張ローラに対して先行するか、或いは後行するかに応じて、これは性質損失或いは糸破断を招き得る撚り糸の薄い箇所或いは厚い箇所をまねく。
【背景技術】
【0003】
それ故に、伸張ローラの伸張機構伝動装置と反対を向いた端には伸張機構電動装置の歯車伝動手段と同じ(補助)歯車伝動装置が配置されていて、歯車伝動装置により伸張ローラのそれぞれの相互の角度状態が始動、静止或いは伸張ローラの停止状態では直立に得られ得ることによって、大きな長さの伸張機構における異なったねじれを阻止する、或いは少なくとも無害な値に減少させることが知られている。ねじれは増加されず、むしろ遅延関係に保持される[ドイツ特許第2641434号明細書(特許文献1)]。
【0004】
この場合には、当然に、伸張機構主伝動装置の遅延関係の変更が撚り糸数の変更の際に補助伝動装置にも適切に企てられることが確認されるにちがいない。これは複雑作業を意味するばかりではなく、この変更が同じ方向に実施されないときに且つこれに対して安全が発生されないときに伸張機構を損傷させ得る危険な誤差源も意味する。
【0005】
それ故に、歯車伝動手段を備える補助伝動装置を使用せずに、むしろ伸張ローラの伸張機構伝動装置と反対を向いた端においてトルクが伸張ローラに案内される補助モータによって、阻止されず、少なくとも臨界値の下で得るときに伸張機構のねじれを使用することが提案されていた。特許文献1からリング精紡機用の大きな長さの伸張機構が知られていて、すべての伸張ローラが遅れ正確に駆動される伸張機構伝動装置は伸張機構のほぼ縦中心に配置されている。長い伸張ローラの各々は少なくとも自由端にて生じるねじれを減少させるためにトルクを案内する補助モータによって駆動される。
【0006】
けれども、伸張ローラの縦範囲内の伸張機構の配置は、作業箇所の区分の順序がこの箇所で中断されているという欠点を有する。それはリング精紡機の組立てしか複雑にしない。粗糸ボビン及びコップ又はそのいずれか一方を交換する装置、特別処置が設けられるときに、特に必要である、というのはそのような交換装置用の自動供給装置がこの箇所に空箇所を備える領域を有しなければならないからである。
【0007】
末端にある連結伝動装置の使用の場合にも、例えば750以上の作業箇所を備える非常に長い伸張機構では、作業箇所の中央領域には伸張機構の捩じり条件付けたるみが生じて、発生した撚り糸に少なくとも遅延誤差を引き起し得る。
【0008】
ドイツ特許出願公開第10040420号明細書(特許文献2)から、伸張機構下ローラの少なくとも一つの下ローラが二つの以上の駆動箇所にてその長さに沿って駆動される伸張機構配列が知られていた。この配列では、明確に伸張機構の端部における伸張機構主駆動手段を放棄されていて、その伸張機構の駆動が専ら複数の個別駆動手段によって行われる。駆動手段として平歯車、ねじ歯車装置或いはリニアモータ(図1乃至3)が設けられている。伸張機構内の僅かな相互の加工された繊維長さにより決定された距離には示された歯車(27、29、31)が空間を有しないことが明らかである。これらすべてが非常に費用がかかる。
【特許文献1】ドイツ特許第2641434号明細書
【特許文献2】ドイツ特許出願公開第10040420号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
それ故に、この発明の課題は、簡単な形式で非常に長い伸張機構の端部の間にねじれを阻止する或いは少なくとも減少させるトルクが案内され得る装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明による解決手段は請求項1、14と20に挙げられいる。
【0011】
長い伸張機構には、伸張ローラに遅れ正確な回転数が作用されるその伸張機構の一端に配置された伸張機構主駆動機構も、場合によっては伸張ローラの長さに分布された複数の伸張ローラ補助駆動装置も付属されていることによって、伸張ローラの勾配が全長にわたり捩じるように反対に作用される。この場合には、伸張ローラ補助駆動装置の駆動手段が伸張ローラ補助駆動装置の駆動手段に一致する回転数を伸張ローラに及ぼさないように使用し、それはその実施態様と電気エネルギーの作用を実質的に簡略化する。
【0012】
好ましい実施態様は、伸張機構に捩じりが生じない短い基礎リング精紡機の伸張機構がこの伸張機構のトルク需要を補填する伸張機構主駆動装置を備えていることを企図する。基礎リング精紡機より大きい長さを有する各リング精紡機には、伸張ローラの回転数正確に駆動する追加的トルク需要が適切な数の伸張ローラ補助駆動装置によって補填される。
【0013】
伸張ローラ補助駆動装置或いは伸張ローラへの伝動部材の狭い構成は、リング精紡機の作業箇所の区分間隔が増加されなければならない、或いは作業箇所が省略されなければならないことなしに、この構成を伸張ローラにおける作業箇所間に作用させることを許容する。それにより伸張ローラ補助駆動装置を任意の箇所に伸張ローラに沿って任意の数で着手し、追加的トルクを伸張ローラに案内してねじれを減少させる可能性が開始する。
【0014】
伸張ローラ補助駆動装置の駆動モータは回転領域磁石として、回転数可変な或いは回転数調整された非同期モータとして、或いは同期モータ或いはリラクタンスモータとして形成され得る。特に回転領域磁石と回転数可変な非同期モータはそれらが多くの場合には供給エネルギーの作用の機能依存式変更を必要としないという利点を提供する。
【0015】
伸張ローラ補助駆動装置が難なく任意の箇所にて伸張機構に嵌め込まれ得るので、伸張ローラ補助駆動装置が任意の数に設けられ、各伸張ローラが異なった数に設けられている。それらが僅かな出力を装備され得て、それは細い構成に遇する。
【0016】
統一性のために、すべての伸張ローラ用の伸張ローラ補助駆動装置の伝動装置が一致して形成され得る。けれども、入口ローラと出口ローラに回転数が通例は非常に異なっているので、少なくともこれら両伸張ローラのために異なった変速比をもつ伝動装置を備える伸張ローラ補助駆動装置をあてがうことが好ましい。
【0017】
特にベルトケージの転向縁にわたり滑る際に高い抵抗を克服すべきベルトを移動させる中間ローラが伸張ローラ補助駆動装置を備えている。けれども、伸張機構のすべての伸張ローラには、伸張ローラ補助駆動装置を備えることが推薦される。この伸張ローラ補助駆動装置により駆動される伸張ローラの回転数は依然として伸張ローラ補助駆動装置によって決定される。
【0018】
伸張機構駆動モータの供給周波数の誘導により、伸張機構駆動手段の始動と静止の特性曲線に基づき伸張ローラ補助駆動装置に回転数を案内して増速減速させることが企図される。それにより遅れ誤差が伸張機構の始動の際と静止の際に回避される。
【0019】
伸張ローラが歯車伝動装置によって駆動されずに、むしろ別の正確に回転数制御された(同期)モータによって駆動される伸張機構では、モータに適切な周波数を供給するエネルギー供給装置を有する。この場合には、伸張ローラ補助駆動装置の駆動モータは付属された伸張ローラモータの周波数に一致するか、或いはこの伸張ローラモータから放出される周波数を作用される。この場合には、伸張ローラの遅延を奏する正確な回転数が伸張ローラの同期駆動モータによって決定されるので、通例は、トルクの導入によってねじれを十分に減少させるために、伸張ローラ補助駆動装置に非同期モータの使用が十分である。
【0020】
伸張ローラ補助駆動装置が同期モータ或いはリラクタンスモータを装備し得ることが理解される。
【0021】
伸張機構の駆動手段のために、通例は規定された出力段を有する基準列から成る電動モータが使用される。適した電動モータがしばしば提供されるので、大抵は次の強力な電動モータが使用されるけれども、高価であって、不都合な形態に部分負荷でしか回転しない。この発明の場合にも、電動モータの統一的出力を備えることが容易である。しかし、ここでは、必要な全出力消費に非常に密接に使用された統一的伸張ローラ補助駆動装置の数を適合させることが、問題を生じないので、モータがその定格出力の近くに負荷されている。
【0022】
実際的理由から、伸張機構のすべての伸張ローラに隣接して伸張ローラ補助駆動装置を備えることが推薦される。これはその配線を簡略化する。しかし、それに対して、他の伸張ローラより高いねじれを有する伸張ローラに僅かな間隔でそれにより多数の伸張ローラ補助駆動装置を備えることは決して述べられていない。この形式では、任意に負荷された駆動モータを備える最も少ない数の伸張ローラ補助駆動装置により異なったねじれが伸張ローラにより補償され得る。
【0023】
しばしば伸張機構には出口ローラと中間ローラが別の同期モータによって駆動され、その間に入口ローラが歯車伝動装置によって中間ローラにより駆動される、というのは入口ローラと中間ローラの間の遅延がしばしば変更されるからである。この場合には、出口ローラと中間ローラの伸張ローラ補助駆動装置の駆動モータは中間ローラのマスターモータの(マスター)周波数から案内されている周波数によって誘導され得る。
【0024】
請求項14に提案された細い構成によって伸張ローラ補助駆動装置の駆動エネルギーを伸張ローラへ伝達する伝動部材は、リング精紡機のスピンドル区分を増加させることなしにこれを二つの作業箇所間に伸張ローラに作用させるか、或いは作業箇所を省略させル必要がないことを可能とする。
【0025】
それにより、任意箇所にて伸張ローラに沿って追加的トルクを伸張ローラに案内して、ねじれを阻止するか、或いは少なくとも減少させる可能性が開始される。この場合には、この発明によると、伸張ローラの傾向を捩じるように取り除かれる、即ちこれらを少なくともほぼ補償する。これは伸張ローラに付属された伸張ローラ補助駆動装置の数によって、伸張ローラ補助駆動装置に電気エネルギー、特に供給周波数或いは供給電圧を作用させることによって、或いは伝達するトルクによって行われる。
【0026】
供給周波数或いは供給電圧の選択が伸張ローラの作動状態に適用され得る。それは、機械の始動の際に一時的に上昇されるか、或いはより高い回転数の際により高く選択され得る。
【0027】
伸張ローラ補助駆動装置が難なく任意の箇所に及び任意の数で又はそのいずれか一方で伸張機構に嵌め込まれ得るので、その伸張ローラ補助駆動装置が僅かな出力を装備され得て、それはその細い構成に遇する。その伸張ローラ補助駆動装置が統一的に実施され得て、より高いトルク需要では伸張ローラ補助駆動装置がより大きな数に使用され得る。
【0028】
伸張機構の支持アームと負荷アームの下で伸張ローラ補助駆動装置の伝動部材の連結用の十分な空間が存在しなかった場合には、二つの隣接した支持負荷アーム間に付属されたこの上ローラ対を配置することが提案されている。伸張ローラ補助駆動装置は更に好ましくは第二と第三右或いは左のスタンドの傍に位置する波形領域の間に配置されている。
【0029】
伸張機構の二つの隣接した作業箇所間に伸張ローラ補助駆動装置の伝動部材の連結用の十分な空間が存在しなかった場合には、二つの同じ上ローラ対により条件付けされた作業箇所間の間隔を減少させることが提案されていて、それにより他の上ローラ対により条件付けされた作業箇所間の間隔がスピンドル区分の同時的維持の際に増加する。これはこの拡大された中間空間における伝動部材の連結用の空間を形成する。
【0030】
伸張ローラに対する自由な付属は、複数の伸張ローラがこの種の伸張ローラ補助駆動装置を備えているときに、この伸張ローラ補助駆動装置を伸張ローラの互いにずれた作業箇所間に嵌め込むことを可能とする。
【0031】
伸張ローラ補助駆動装置はそれが伝達するエネルギーの反動モーメントを受け取るように固定されなければならない。それ故に、好ましい形式では伸張ローラ補助駆動装置がスタンド或いはスタンドに付属されたローラ軸受スライダに固定されている。それにより伸張ローラ補助駆動装置がローラ間隔の変更の際に新たに調整されなければならないことを不必要とする。
【0032】
ここでずれた配置を達成させるために、伸張ローラ補助駆動装置をスタンドに交互に右と左に配置することが提案されている。
【0033】
伸張ローラに沿って出来るだけ多数の伸張ローラ補助駆動装置によって、伸張ローラの直径も減少され得て、これが望まれていると思われるときに、増加したねじれの危険が欠点のある結果を伴って生じることなしに、伸張ローラの直径も減少され得る。
【0034】
伸張ローラ補助駆動装置が駆動部材と伸張ローラの間に伝動部材を有する場合には、伸張ローラ補助駆動装置が伸張ローラ補助駆動装置の飛行に対して且つ加工された材料の汚染に対して保護するように閉鎖されたケーシングに収納され得る。
【0035】
入口ローラと出口ローラの回転数が通例は非常に異なっているので、少なくともこれら両伸張ローラのために共通の伸張ローラ補助駆動装置に両伸張ローラへの異なった変速比をもつ伝動装置を備えることが好ましい。
【0036】
伸張ローラ補助駆動装置には、駆動モータがリラクタンスモータとして形成され得る同期モータの形態で使用されるか、或いは回転数調整された非同期モータの形態で使用され得る。
【0037】
請求項20による伸張ローラモータの場合では、軸方向長さの最大値がステータとロータであり、両構成部材がステータとロータの両側に備える軸受を決して放棄されないか、或いはこの軸受を出来るだけ細く形成するので、両構成部材が二つの隣接した波形領域の間の内部間隔を完全に採用する。
【0038】
これは、ロータが伸張ローラに支承されていてステータとロータの間に片側に半径方向に向いた力を生じないことによって可能である。
【0039】
ステータの外径の最小値は、ステータが隣接した伸張ローラを利用して最小寸法を完全に利用することである。これは、ロータが伸張ローラに固定されている領域において伸張ローラモータを支持する伸張ローラの直径が減少されることによって可能である。それによりその電動モータ的に有効な構成部材が再び内方に保管されないばかりではなく、むしろステータの構成部材も保管される。伸張ローラの勾配が使用された伸張ローラモータによって捩じれるように回避されるか、或いは減少される。
【0040】
この最大値或いは最小値の場合には、伸張ローラモータの与えられたトルクが最大のままであることを注意されなければならない。
【0041】
この種の特に端シールドに配置する軸受が軸方向構成長さを要求されたから、ロータの固有軸受の放棄によってそのロータの軸方向長さが拡大され得る。この放棄は、ロータが伸張ローラ上に固定されていることによって可能となり、伸張ローラにはロータが付属されていて、どつちみち存在する軸受によりロータが使用される。この軸受はロータから間隔をおいていて間接的でのみ伸張ローラを介してロータと連結されている。
【0042】
伸張機構の伸張ローラが繊維技術的理由から極めて僅かな偏心を有する。伸張ローラの回転中の不円滑性が周期的遅延誤差を導き、発生された撚り糸の品質が不使用性に寄与する。偏心なしの正確な回転に対する伸張ローラを真直ぐにすることは製造中には別の作業行程を意味する。
【0043】
伸張ローラモータに接続する伸張ローラ部分へのロータの突き出すジャーナルの差し込みによって、ロータの極端に精密な偏心のない回転が達成される。選択的に、伸張ローラ部分の一方はロータが固定されている円筒状ジャーナルを有する。このジャーナルには、伸張ローラ部分が接続する伸張ローラ部分にねじ込みできるねじが接続されるならば、ロータがこのジャーナルに締付けて固定される。
【0044】
伸張ローラモータのステータが好ましくは軸受を有しない。このステータは、伸張機構の支持体、支持負荷アームの支持体、或いはベルト転向レールが重要である固定構成部材に固定されている。好ましくは、伸張ローラモータが付属されている伸張ローラの軸受を含有する構成部材が重要である。特にステータが伸張機構のスタンドに配置され得る、或いは出口ローラの前に配置された伸張ローラの一方のローラスライダに配置され得る。
【0045】
ステータとロータの共働作用は両モータ部材の互いの精密な軸方向位置を必要とする。これを可能とするために、ステータがロータに対して調整でき、調整自在に構成部材に固定されている。
【0046】
このためにこの発明の別の構成では、設置ゲージが提案されていて、その設置ゲージによってステータが非常に正確にロータに対して整合されていて、この状態ではそれに設けられた構成部材に固定できる。好ましくは、二つの同じ設置ゲージが設けられていて、モータの両前側面からステータとロータの間のリング隙間に挿入できる。
【0047】
この汚染により強力に負荷された伸張機構の塵や飛行物のモータの内部への侵入を阻止するために、ステータとロータの間のリング隙間がパッキングを備えている。
【0048】
モータがスタンド或いはローラスライダから大きく離れて配置されて、それによりその固定が大きな突出長さを有するならば、モータが片側に支持軸受を備えている。モータを据え付けるのが課題ではなく、むしろ意図しない片側負荷の際にはステータがロータと接触されることを阻止することが課題である。
【0049】
選択的実施態様では、ロータとステータの間には半径方向或いは軸方向力が生じないから、ステータとロータの間の回転隙間には低強度に形成され得る軸受が配置されている。この場合には、ステータが固定されていなく、調整される必要がなく、ロータに接触し得ないという利点を提供する。ステータは反動をトルクに吸収するために、回転しない構成部材にのみ支持されなければならない。この場合には、例えば下ベルト緊張ハンガーの保持ロッドが重要である。
【0050】
最終的に、ステータとロータの横に薄い薄板シールドを取り付けることが可能であり、この薄板シールドは構成部材の軸方向長さを実質的に増加しなく、直接に伸張ローラを支持する軸受が配置され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0051】
図面にはこの発明の実施例が純粋に概略的に示されている。
【実施例1】
【0052】
図面の図1乃至3には、伸張機構1により三つの伸張ローラ2、3と4の初期領域が示されて、これらローラが更に右へ延びている。これらローラが均一な間隔でスタンド5に支承されている。図1と2の実施態様では、これらローラがその左端では伸張機構主駆動装置6によって電動モータ7によって駆動される変速歯車伝動装置8の形態で互いに形状一体的に駆動連結されている。変速歯車伝動装置は伸張ローラに角度正確に回転を与えて、ローラ間に意図された遅延段階を達成させる。
【0053】
駆動モータ7が回路網9からエネルギーを作用される。この回路網はエネルギー供給装置10、伸張ローラ補助駆動装置12の駆動モータ11にエネルギーを供給する。伸張ローラ補助駆動装置は下ローラ2、3、4における伝動部材13と作用してトルクをこれの伝動部材に伝える。エネルギー供給装置10は別の導線14、15、16を介して駆動モータ11と接続されているので、導線がこの駆動モータに異なった供給電圧及び供給周波数又はそのいずれか一方を作用され得る。
【0054】
伸張ローラ2、3、4の回転数と互いの関係が正確に歯車伝動装置8に決定されるから、伸張ローラ補助駆動装置12がトルクのみを伸張ローラに及ぼすならば、十分である。それ故に、その伸張ローラ補助駆動装置は最も簡単な実施態様では回転領域磁石であって、この磁石が歯車伝動装置8により伸張ローラに与えられた回転運動を支援して、それによりローラのねじりを減少させる。より大きな或いはより少ないトルクが異なった供給電圧及び供給周波数又はそのいずれか一方によって達成され得る。
【0055】
図2の実施態様では、伸張ローラ2、3、4には、特に歯車伝動装置8の付近に、ここではねじりが生じないから、回転数検出器17、18、19が配置されていて、この出力部はエネルギー供給装置10と接続されている。この場合には、この出力は伸張ローラ補助駆動装置12の駆動モータ11に回転数調整されて作用されるので、駆動モータが伸張ローラを意図された回転数で駆動する。
【0056】
この実施例では、異なった伸張ローラ2、3、4に伸張ローラ補助駆動装置12を据え付けることが異なっていることが図示されている。それは、下ローラが転向変換によって滑り案内された下ベルトを牽引するので、中間下ローラ3のねじれが他の下ローラのねじれより大きいことから出発されている。それ故に、中間下ローラが例えばそれぞれの第二スタンド5に伸張ローラ補助駆動装置12を備えていて、その間に他の下ローラが例えばそれぞれの第三スタンドにそのような伸張ローラ補助駆動装置を有する。
【0057】
図3の実施態様では、伸張ローラ2、3、4は伸張機構主駆動装置6としての一個づつの同期モータ20、21、22を有する。エネルギー供給装置10はこの同期モータにその供給周波数を供給させ、それにより伸張ローラが正確に意図された回転数により駆動される。この周波数によりここでは伸張ローラ補助駆動装置12の同期モータとして形成された駆動モータ11が作用されて同期駆動される。
【0058】
図面の図4乃至7には、この発明の別の実施例が概略的に示されている。
【実施例2】
【0059】
図4には、伸張機構4の三つの下ローラ1、2、3の部分が示されていて、これら下ローラがスタンド5に支承されている。スタンドの右には支持負荷アーム6が認識でき、このアームには三つの上ローラ対7、8と9が支承されていて、これら上ローラ対が下ローラ上に押圧する。スタンドの左には別の支持負荷アーム6が認識できるけれども、その上ローラ対が離れて分解されている。下ローラ2と3間の主遅延領域には、ベルト転向レール10が示されている。
【0060】
図5から認識できるように、出力ローラ対3/9の下部にはアーム11を介して伸張ローラ補助駆動装置13の駆動モータ12がスタンド5に固定されている。駆動モータが平歯車14を介して平歯車伝動装置として形成された伝動部材15を駆動し、その他の平歯車16が下ローラ3上に位置する。伝動部材は同様に下ローラ3の一領域に作用し、その領域は左支持負荷アーム6の対上ローラ9と次の支持負荷アームのもはや示されていない対上ローラの間に左に位置する。それにより伝動部材15が支持負荷アーム6と接触することが回避される。
【0061】
伸張ローラ補助駆動装置13の平歯車伝動装置14/16は好ましくは塵気密なケーシング17内に収納されている。
【0062】
中間ローラ対2/8に付属された伸張ローラ補助駆動装置13はスタンド5の右にこのローラ対に付属されたローラスライダに固定されていて、対上ローラ8の傍に下ローラ2に作用される。それにより、ローラ対2/8と3/9が僅かな間隔で互いに一緒に押圧されるときに、互いに隣接した両下ローラに付属された伸張ローラ補助駆動装置13の伝動部材15が互いに妨害されることが回避される。
【0063】
入力ローラ対1/7に付属された伸張ローラ補助駆動装置13は再びスタンド5の左にこのローラ対に付属されたローラスライダに配置されている。ローラスライダでの配置は伸張ローラ補助駆動装置13がローラ間隔の調整の際には適合して移行して、別の設定を必要としないという利点を提供する。
【0064】
伸張ローラ補助駆動装置13の伝動部材15は、それらが伸張ローラの隣接した波形領域18の間にこの伸張ローラに作用し得るように、波形領域とそれで伸張機構の作業箇所が省略される必要なしに、細く形成されている。
【0065】
伸張ローラ補助駆動装置13がその狭い構成により伸張機構のほぼ任意の作業箇所間に嵌め込みできることによって、伸張ローラ補助駆動装置が小さく、僅かな出力により実施され得るという利点が生じる。必要な出力は適切な部材数によって達成され得る。
【0066】
下ローラ1、2、3に取り付ける伸張ローラ補助駆動装置13がその部材数で伸張ローラの傾向に捩じれるように調整され得るという利点も提供する。完全出力ではなしに回転する伸張ローラ補助駆動装置は使用されない。
【0067】
多くの場合には、リング精紡機の区分間隔Tに一致する間隔が伸張機構4の二つの作業箇所間で非常に僅かであって、伸張ローラ補助駆動装置13の伝動部材15の作用を可能とする。そのような場合には、図6から明らかであるように、伸張機構の三つの作業箇所間の間隔が一方では間隔t2 に減少されるか、或いは間隔t1 に増加される。間隔t1 では、伸張ローラ補助駆動装置13が波形領域18間に取り付けられ得る。伸張ローラ補助駆動装置13の作用が好ましくはローラ部分の結合箇所にて行われる。この場合には、図6から明らかであるように、各結合箇所が補助駆動装置を装備する必要がない。
【0068】
この場合には、リング精紡機の作業箇所の区分間隔がそのスピンドル19の区分間隔Tに適用されて変更されないままであり得て、この場合には作業箇所が省略されない。この際に糸20の一本の糸が僅かに斜めに糸ガイド21を通過する。
【0069】
図7から明らかであるように、間隔の増加は二つの隣接した波形領域間隔に分布され得る。ここでは二つの減少された間隔t4 とより強く拡大された間隔t3 に分布された三つの波形領域の間隔3Tには、より幅広い伸張ローラ補助駆動装置13が配置されている。この際に二つの糸20が糸ガイド21へ斜めに通過する。
【0070】
図面の図8乃至13にはこの発明の二つの別の実施例が概略的に示されている。
【実施例3】
【0071】
図8から認識できるように、伸張ローラモータ1が伸張機構の下ローラ6の二つの部分4、5の二つの波形領域2、3の間に嵌め込まれる。この際に伸張機構の任意の下ローラが重要である。伸張ローラモータの軸方向長さLは、伸張機構とリング精紡機の作業箇所の付与区分間隔Tが増加されずに使用するように僅かである。
【0072】
伸張ローラモータ1がロータ7とステータ8を有する。ロータ7が伸張ローラ6に固定されている。これは、図8に示されるように、ローラ部分4が接続するねじジャーナル10を備える円筒状ジャーナル9を有し、ねじジャーナルによってジャーナルがローラ部分5の孔にねじ込まれることによって行われる。スリーブ状ロータが円筒状ジャーナル9上に位置してローラ部分4と5の間に締付けられる。
【0073】
図9には、ドラム状ロータが両側に二つの保持ジャーナル11を有する解決手段が示されていて、その保持ジャーナルによってジャーナルが隣接したローラ部分4と5の孔に力一体的に挿入できるか、或いはねじ込まれる。詳細に図示されていないように、ロータ7が一つの軸線平行な平面にも分割されて二つの波形領域2、3の間の領域に載置できて固定できる。
【0074】
ロータ7はその前面が直接に接続する波形領域2、3に当接するように長い。隣接した波形領域間の嵌め込み可能な空間がトルクを伝える部材によってステータ8とロータ7を最大に利用される。
【0075】
図8の実施態様では、ステータ8は軸受を有しない。ステータが継目板12を有し、その継目板によってステータが通例はスペーサ部材13を介して中心線14により示されたねじによってねじれ構成部材15に固定されていて、この構成部材が下ローラ6の軸受16と連結されている。この場合には、通例は、伸張機構のスタンド或いは伸張ローラを含有するローラスライダのこのスタンドにて移動できる軸受が同様に重要である。ローラスライダとの結合は、伸張ローラがローラ間隔の変更の際に移動されるときに、ステータの構成部材との結合が新たに調整される必要がないという利点を提供する。
【0076】
しかし、ステータが他の固定式に回転できない構成部材と結合され得ることがわかる。それで、およそ伸張機構がステータ8用の別の保持装置を備えている。
【0077】
伸張ローラモータ1自体が上述のように固有軸受を有しない。ロータ7が回転可能な伸張ローラ6に固定され、ステータ8は構成部材15には好ましい形式で伸張ローラモータが付属されている伸張ローラ6の軸受16と固定結合している。リング精紡機の伸張ローラは、この形式ではステータ8とロータ7の間の非常に狭い隙間が可能であり、伸張ローラモータの正確な作動が確実に保証されるように僅かな偏心を有する。
【0078】
無論、ステータ8をロータ7に対して正確に軸方向に設置することが必要である。このために、図13に例えば示された設置ゲージ17が設けられている。設置ゲージはグリップ18と円状アーム19上に三つの120°づつずれてステータ8とロータ7の間の隙間20の経過に一致する楔状継目板21とを有する。この継目板は図12に示されているように、矢印Pの方向に隙間20に押し込まれ、この場合にはステータをロータに対して心合せする。好ましい形式では、二つの設置ゲージが設けられ、その継目板21が両側面から隙間20に差し込みできる。ロータに対するステータの達成された共軸方向状態では、ステータが場所固定式或いはねじれ構成部材15に固定され得る。
【0079】
特に綿糸を加工する伸張機構が強力に短い繊維と塵によって負荷されている。これら飛行物がモータ1の内部に侵入しないので、ステータ8とロータ7の間の両隙間20のまわりにパッキング22が設けられている。パッキングは好ましくはフェルトリングとして形成されて、ステータ或いはロータ7の溝23に位置し得る。
【0080】
そこには波形領域が存在するから、伸張ローラモータ1が構成部材スタンド15の傍に直接に配置されていない。伸張ローラモータが第一上ローラ対24によってスタンドの傍に使用された作業箇所の間に伸張ローラ6に作用してそのために短いスペーサ部材13に位置する。けれども、この場合には、伸張ローラモータが多くの場合に、上ローラ対24或いは上ローラ支持負荷アーム25の軸線の領域に作用するので、伸張ローラモータがしばしば中間波形領域に更に押圧されなければならない。そのために、長いスペーサ部材26が必要であり、伸張ローラモータに広く引き出される。この場合には、間隔を保持する軸受27がステータ8とロータ7の間の設けられていて、軸受がステータ8の意図されていない片側負荷の場合には伸張ローラモータの感知部材の接触を阻止する。間隔軸受27がステータにロータ7を支承するか或いはロータにステータ8を支承するように用いられずに、むしろステータとロータの間の間隔或いは隙間20を保持するのに用いられる。
【0081】
図9には、間隔軸受27が玉軸受として図示されている。伸張ローラの僅かな回転数と例外的負荷を考慮して、間隔軸受が滑り軸受として形成されている。ステータ8とロータ7の間の隙間20の配列によってそれは軸受シールドを必要とせずに、間隔軸受がモータの長さに実質的に延長されないように細く保持されている。
【0082】
図10は、伸張ローラ6と共に回転可能なロータ7と回転せずに保持されたステータ8との間の隙間20には二つの軸受28が設けられている実施態様を示す。ロータとステータの間に生じる力が僅かであるから、軸受が細く形成されて、それにより達成できるトルクを僅かに減少させる。
【0083】
ロータ7に支承されたステータ8が伸張ローラモータ1の反動力を伝えるようにねじれ構成部材に支持されなければならない。図10には、これはベルト緊張ハンガー30の保持ロッド29である。ステータにおける継目板12が保持ロッド29をフォーク状に包囲する。伸張ローラ6の移動の際に継目板12が保持ロッド29と作用したままである。
【0084】
図11によると、実施態様では、ステータ8が細い末端にある薄板状端シールド31を有し、同様に細い軸受32が配置されていて、その軸受上で伸張ローラ6が回転する。特にゆっくりのみ回転する入力軸に且つ場合によっては中間ローラ上には軸受32が滑り軸受として形成され得る。端シールド31はステータ8とロータ7の間の電動モータ的に有効な力を減少させないように薄い。
【0085】
ステータ8の外径の直径を最小化するために、ロータ7が固定されている円筒状ジャーナル9の直径を減少させることが設けられている。それにより伸張ローラモータ1の直径がある程度に内方に拡大されて、ロータの構成部材が内方に滑って、ステータが同様に内方に拡大され得る。それによりステータ8の外径が最小寸法に維持されて、伸張ローラモータ1により与えられたトルクを最大にさせる。
【0086】
この発明は伸張ローラの駆動手段のために問題になる電動モータのすべてのタイプにより実現され得る;同期モータとリラクタンスモータ、回転数調整された或いは回転数調整されない非同期モータ、ステップ切換えモータ、回転磁石。そのステータの供給は特に制御された周波数により回転数適合するように行われる。通例はステータが励起捲線を包含し、ロータが永久磁石を包含し、永久磁石が図には詳細に示されておらず、ロータ7とステータ8が図には線影によって示されている。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】伸張機構主駆動装置と伸張ローラ補助駆動装置を備える伸張機構の開始領域における平面図を示す。
【図2】伸張ローラ補助駆動装置の駆動手段の回転数制御を備える図1のような表示を示す。
【図3】同期モータによる伸張ローラの主駆動手段を備える図1のような表示を示す。
【図4】伸張機構の一部の平面図を示す。
【図5】図4の伸張機構の正面図を示す。
【図6】伸張機構の一形態の正面図を示す。
【図7】伸張機構の別の形態の正面図を示す。
【図8】ローラ連続体に嵌め込まれた断面図示された伸張ローラモータを備える伸張機構の一部図を示す。
【図9】図8の実施態様の一形態を示す。
【図10】軸受を備える伸張ローラモータの別の形態を示す。
【図11】軸受を備える伸張ローラモータのなお別の形態を示す。
【図12】伸張ローラモータの細部を示す。
【図13】ロータに対してステータを心合せ設置するゲージを示す。
【符号の説明】
【0088】
図1乃至3の符号:
1....伸張機構
2,3,4...下ローラ
5....スタンド
6....伸張機構主駆動装置
7....駆動モータ
8....歯車伝動装置
9....回路網
10...エネルギー供給装置
11...駆動モータ
12...伸張ローラ補助駆動装置
13...伝動部材
14,15,16...導線
図4乃至7の符号:
1,2,3...下ローラ
4....伸張機構
5....スタンド
6....負荷アーム
7,8,9...上ローラ対
10...ベルト転向レール
11...アーム
12...駆動モータ
13...伸張ローラ補助駆動装置
14...平歯車
15...伝動部材
16...平歯車
17...ケーシング
18...波形領域
19...スピンドル
20...糸
21...糸ガイド

図8乃至13の符号:
1....伸張ローラモータ
2,3...下ローラの波形領域
4,5...下ローラ部分
6....下ローラ
7....伸張ローラモータのロータ
8....伸張ローラモータのステータ
9....下ローラ部分の円筒状ジャーナル
10...下ローラ部分のねじジャーナル
11...ロータの保持ジャーナル
12...ステータの継目板
13...スペーサ部材
14...中心線
15...場所固定式構成部材
16...下ローラの軸受
17...設置ゲージ
18...グリップ
19...円状アーム
20...ロータ7とステータ8の間の隙間
21...継目板
22...隙間20内のパッキング
23...パッキング22用溝
24...上ロータ対
25...上ロータ支持負荷アーム
26...長いスペーサ部材
27...伸張ローラモータ1内の間隔軸受
28...軸受
29...ベルト緊張ハンガーの保持ロッド
30...ベルト緊張ハンガー
31...端シールド
32...軸受


【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定遅れを奏する回転数を備える伸張機構主駆動装置によって駆動できて、伸張ローラには伸張ローラ補助駆動装置が伸張機構主駆動装置から或る距離に付属されている複数の伸張ローラを有する伸張機構を備えるリング精紡機において、少なくとも個々の伸張ローラ(2、3、4)が伸張機構(1)の長さに渡って分布されて複数の伸張ローラ補助駆動装置(12)を備えていて、伸張ローラ補助駆動装置が伸張ローラにそのねじれを減らす回転数を作用させ、伸張ローラ補助駆動装置(12)或いはその伸張ローラ(2、3、4)に作用する伝動部材(13)は、リング精紡機の作業箇所の区分が増加されるか、或いは作業周波数が省略されなければならない(図1乃至3)ことなしに、その補助駆動装置或いは伝動部材が伸張ローラの二つの隣接した作業箇所の間でこの伸張ローラに作用できるように、細く形成されていることを特徴とするリング精紡機。
【請求項2】
伸張機構主駆動装置(6)が伸張機構の出力部に設置されていて、ねじれが生じなく、より長い伸張機構の余分の出力要件が対応数の伸張ローラ(2、3、4)の長さに渡って分布された伸張ローラ補助駆動装置(12)によって印加されていることを特徴とする請求項1に記載のリング精紡機。
【請求項3】
伸張ローラ補助駆動装置(12)は電気駆動手段(11)として回転磁石を有することを特徴とする請求項1に記載のリング精紡機。
【請求項4】
伸張ローラ補助駆動装置(12)は電気駆動手段(11)として回転数可変な非同期モータを有することを特徴とする請求項1に記載のリング精紡機。
【請求項5】
伸張ローラ補助駆動装置(12)は電気駆動手段(11)として回転数調整された非同期モータを有することを特徴とする請求項1に記載のリング精紡機。
【請求項6】
伸張ローラ補助駆動装置(12)は電気駆動手段(11)として同期モータ或いはリラクタンスモータを有することを特徴とする請求項1に記載のリング精紡機。
【請求項7】
エネルギー供給装置(10)は、伸張ローラ(2、3、4)に沿って互いの間隔に依存して電気駆動手段(11)にエネルギーを作用させるように設計されていることを特徴とする請求項1に記載のリング精紡機。
【請求項8】
エネルギー供給装置(10)は、電気駆動手段が付属されている伸張ローラねじれ勾配に依存して伸張ローラ補助駆動装置(12)の電気駆動手段(11)にエネルギーを作用させるように設計されていることを特徴とする請求項1に記載のリング精紡機。
【請求項9】
エネルギー供給装置(10)は、電気駆動手段が付属されている伸張ローラの駆動手段の時間的経過に依存して電気駆動手段(11)にエネルギーを作用させるように設計されていることを特徴とする請求項1に記載のリング精紡機。
【請求項10】
エネルギー供給装置(10)は、電気駆動手段が付属されている伸張ローラの遅延依存性駆動手段に依存して電気駆動手段(11)にエネルギーを作用させるように設計されていることを特徴とする請求項1に記載のリング精紡機。
【請求項11】
伸張ローラ(2、3、4)が特に歯車伝動機構(8)の付近で伸張ローラ補助駆動装置(12)に回転数を減少させる回転数検出器(17、18、19)を備えていて、その回転数変換器がエネルギーを回転数依存的に放出するエネルギー供給装置(10)を伸張ローラ補助駆動装置(12)の駆動手段に作用させることを特徴とする請求項1に記載のリング精紡機。
【請求項12】
それぞれの伸張ローラ(2、3、4)の遅延正確な回転数を与える共振周波数が伸張機構主駆動装置(6)の同期モータ(20、21、22)により伸張ローラ補助駆動装置(12)を駆動する同期モータ或いはリラクタンスモータを作用させるように用いられることを特徴とする請求項1に記載のリング精紡機。
【請求項13】
伸張ローラ(2、3、4)の駆動は単に同期モータ、リラクタンスモータ或いは回転数制御された非同期モータを備える伸張ローラ補助駆動装置(12)により行われ、伸張ローラ補助駆動装置がエネルギー供給装置(10)によって作用されて、そのエネルギー供給装置により遅延正確な回転数が伸張ローラに与えられることを特徴とする請求項1に記載のリング精紡機。
【請求項14】
上ローラが支持荷重アームにより荷重された上ローラ対として形成されていて、各伸張ローラが互いに間隔をおいて配置された複数の伸張ローラ補助駆動装置を有する複数の伸張ローラをもつ伸張機構を備えるリング精紡機において、伸張ローラ補助駆動装置(13)が下ローラ(3)に作用する伸張機構(4)の縦方向に隣接した伸張機構の二つの作業箇所間の距離(t1)は、三つの隣接した作業箇所間の全距離が四つの作業箇所の基準距離(T)の二倍に一致する(図4乃至7)ように増加され且つ伸張機構の次の隣接した作業箇所に対する距離(t2)は、三つの隣接した作業箇所間の全距離が作業箇所の基準距離の二倍に一致するように減少されることを特徴とする請求項1に記載のリング精紡機。
【請求項15】
伸張ローラ補助駆動装置(13)が下ローラ(3)に作用する伸張機構(4)の縦方向に隣接した伸張機構の二つの作業箇所間の距離(t1)は、四つの隣接した作業箇所間の全距離が四つの作業箇所の基準距離(T)の三倍に一致するように増加され且つ伸張機構の両隣接した作業箇所間の距離(t2)は、四つの隣接した作業箇所間の全距離が四つの作業箇所の基準距離(T)の三倍に一致するように減少される請求項14に記載のリング精紡機。
【請求項16】
伸張ローラ補助駆動装置(13)がリング精紡機の縦方向に互いにずれて配置されている伸張ローラ(1、2、3)の作業箇所間に作用することを特徴とする請求項14或いは15に記載のリング精紡機。
【請求項17】
伸張ローラ補助駆動装置(13)が軸受スタンド(5)或いは軸受スタンド内に移動自在な伸張ローラスライダに固定されていることを特徴とする請求項14乃至16のいずれかの一項に記載のリング精紡機。
【請求項18】
隣接した伸張ローラ(1/2、2/3)の伸張ローラ補助駆動装置(13)が軸受スタンド(5)或いは軸受スタンド内に移動自在な伸張ローラスライダに固定されていることを特徴とする請求項17に記載のリング精紡機。
【請求項19】
伸張ローラ補助駆動装置(13)及び伸張ローラ(1/2、2/3)へのその伝動部材(15)又はそのいずれか一方が特に塵気密にカプセル化されたケーシング(17)内に収納されていることを特徴とする請求項14乃至18のいずれかの一項に記載のリング精紡機。
【請求項20】
ロータ(7)とステータ(8)の軸方向長さ(L)の最大値とステータの外径(D)の最小値によって且つ伸張ローラモータ(1)から与えられるトルクの最大値では伸張ローラモータが伸張ローラ(6)の二つの隣接した波形領域(2、3)間に且つ隣接した伸張ローラに対する間隔寸法に収納されて得ようとした出力が伝えられ得る(図8乃至13)ことを特徴とする伸張ローラ上と伸張ローラ間に配列するステータとロータを備える紡績機の伸張ローラ用の伸張ローラモータ。
【請求項21】
伸張ローラモータ(1)のロータ(7)が付属されている伸張ローラ(6)上に直接に固定されているので、軸受スライダを放棄されていて、モータ(1)のステータ(8)が伸張ローラのねじれ構成部材(15、29)に固定されるか、或いは支持されている(図8、9、10)ことを特徴とする請求項20に記載の伸張ローラモータ。
【請求項22】
伸張ローラモータ(1)のロータ(7)が付属されている伸張ローラ(6)上に直接に固定されていて、伸張ローラモータ(1)がステータ(8)とロータ(7)の間の回転隙間(20)内にある間隔を保持する軸受(27)を有し、その隙間によってステータとロータの対向接触が阻止されている(図9)ことを特徴とする請求項20に記載の伸張ローラモータ。
【請求項23】
伸張ローラモータ(1)のロータ(7)が付属されている伸張ローラ(6)上に直接に固定されていて、伸張ローラモータ(1)がステータ(8)とロータ(7)の間の隙間(20)内に、ステータをロータ上に支承する軸受(28)を有し、伸張ローラモータが伸張機構のねじれ構成部材(29)に支持されている(図10)ことを特徴とする請求項20に記載の伸張ローラモータ。
【請求項24】
伸張ローラモータ(1)のロータ(7)が付属されている伸張ローラ(6)上に直接に固定されていて、伸張ローラモータ(1)が薄板状端シールド(31)を有し、その端スライダに軸受(28)が配置されていて、その軸受によりステータ(8)が伸張ローラ上に支承されていて、モータが伸張機構のねじれ構成部材(29)に支持されている(図11)ことを特徴とする請求項21に記載の伸張ローラモータ。
【請求項25】
伸張ローラモータ(1)のロータ(7)が付属されている伸張ローラ(6)上に直接に固定されていて、伸張ローラはロータが固定されている領域には減少された直径(d)を有することを特徴とする請求項21に記載の伸張ローラモータ。
【請求項26】
波形領域(2、3)間の伸張ローラ(6)のローラ連続部分(4)が伸張ローラモータ(1)のロータ(7)を固定する円筒状収容部(9)を有し、円筒状収容部に接続するねじ(10)によって接続するローラ部分(5)内にねじ込みできることを特徴とする請求項25に記載の伸張ローラモータ。
【請求項27】
伸張ローラモータ(1)のロータ(7)が両側に突き出して孔に接続するローラ連続部分(4、5)により差し込みできる保持ジャーナル(11)を有することを特徴とする請求項25に記載の伸張ローラモータ。
【請求項28】
ねじれ構成部材(15)が伸張ローラ(6)用の軸受(16)を含有することを特徴とする請求項22に記載の伸張ローラモータ。
【請求項29】
ねじれ構成部材が伸張ローラのスタンド(15)或いはスタンドに支承されたローラスライダであることを特徴とする請求項28に記載の伸張ローラモータ。
【請求項30】
構成部材が下ベルト緊張ハンガー(30)を保持するロッド(29)であることを特徴とする請求項22に記載の伸張ローラモータ。
【請求項31】
ねじれ構成部材として下ベルト偏向レールが用いられることを特徴とする請求項22に記載の伸張ローラモータ。
【請求項32】
ロータ(7)とステータ(8)が伸張ローラ(6)の二つの隣接した波形領域(2、3)の間の内側間隔を出来るだけ完全に採用することを特徴とする請求項20に記載の伸張ローラモータ。
【請求項33】
モータ(1)のステータ(8)が伸張ローラ(6)の軸受(16)を有する構成部材(15)にロータと共軸方向に軸受変更できて且つ調整できることを特徴とする請求項22に記載の伸張ローラモータ。
【請求項34】
伸張ローラモータに少なくとも一つの設置ゲージ(17)が付属されていて、この設置ゲージは部分円(19)には三つの120°だけ互いにずれた楔状継目板(21)を有し、楔状継目板が矢印Pの方向にステータ(8)とロータ(7)の間の隙間(20)内に差し込みでき、ステータが構成部材(15)に固定すべき位置にステータをロータに心合せさせることを特徴とする請求項20乃至33のいずれかの一項に記載の伸張ローラモータ。
【請求項35】
ステータ(8)とロータ(7)の間の隙間(20)内にはパッキング(22)が配置されていて、モータ(1)の内部への塵や飛散物の侵入を阻止することを特徴とする請求項20乃至34のいずれかの一項に記載の伸張ローラモータ。
【請求項36】
請求項20乃至35のいずれかの一項に記載の伸張ローラモータを備えるリング精紡機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2009−516085(P2009−516085A)
【公表日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−539360(P2008−539360)
【出願日】平成18年11月14日(2006.11.14)
【国際出願番号】PCT/EP2006/010889
【国際公開番号】WO2007/057148
【国際公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【出願人】(307031976)エーリコン テクスティル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト (105)
【氏名又は名称原語表記】Oerlikon Textile GmbH & CO. KG
【住所又は居所原語表記】Leverkuser Strasse 65, D−42897 Remscheid, Germany
【Fターム(参考)】