説明

位置座標入力装置

【課題】 表示手段の表示面を利用して本来の画像表示を定常的に行いつつ、簡易な構成で位置座標を入力することが可能な位置座標入力装置を提供する。
【解決手段】 情報制御部5が、任意の通常画像フレームに対して、全ての単位領域20間で画素パターン60が互いに異なるように改変を加えた改変画像フレームを生成する。また、この改変画像フレームを含む複数の画像フレームを、表示装置2の表示面に順次表示する。タッチペン4内の撮像素子42が改変画像フレームにおける単位領域20を撮像し、座標位置特定部43が、撮像された改変画像フレームの画素パターン60に基づいて、その単位領域20の位置を判定し、入力対象座標位置21を特定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示手段の表示面を用いて位置座標の入力を行う位置座標入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、表示装置の表示面を用いて位置座標を入力する技術が知られている。その中でも代表的なものとして、タッチパネル機能を備えた表示装置が挙げられる。これは、主に表示パネル上にタッチパネルシートが取り付けられた構成であり、このタッチパネルシートを用いて接触する物体の座標位置を特定することで、位置座標を入力するようになっている。ところが、このようなタッチパネル機能外付け型の表示装置では、タッチパネルシートが必需品となることから、装置の部品点数が増加してしまい、また、取り付けるのが容易ではないなどといった問題があった。
【0003】
また、最近では、表示パネル内にタッチパネル機能を内蔵した表示装置も開発されている。これは、上記したような座標位置を特定するための素子を各画素内に配置するようにしたものである。しかしながら、このようなタッチパネル機能内蔵型の表示装置では、そのような表示パネルを製品ごとに個別に開発する必要があることなどから、開発コストが増加してしまい、また、タッチパネル機能が故障した場合には、表示装置全体の修理を要するなどといった問題があった。
【0004】
このように、従来、表示装置の表示面を用いて位置座標を入力するには、構成が複雑化してしまい、また、専用の表示装置で実現する必要が生じていた。
【0005】
そこで、このような問題を解決するため、いくつかの提案がなされている。例えば、特許文献1には、本来の画像表示パターンとは別個に座標位置を特定するための専用の座標パターンを表示し、光学ペンでこのパターンを読み取ることによって、光学ペンで画面上に指示された位置を特定するようにした技術が開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開平7−141104号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1に開示されている技術によれば、構成を複雑化することなく、また、表示手段を選ばず、位置座標を入力することができる可能性がある。
【0008】
しかしながら、この特許文献1の技術では、専用の座標パターンを表示面全体に表示する必要があることから、本来の通常の画像表示が妨げられてしまうこととなる。なお、特許文献1には、このような座標パターンの表示を、反転パターンの表示を用いて打ち消すようにする技術に関しても記載されている。しかしながら、そのように構成した場合であっても、これら専用の座標パターンおよびその反転パターンを表示している間は、本来の画像表示を行うことはできない。
【0009】
このように、専用の部材や表示パターンを要する従来の技術では、本来の画像表示を定常的に行いつつ、簡易な構成で位置座標を入力することが困難であった。
【0010】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、表示手段の表示面を利用して本来の画像表示を定常的に行いつつ、簡易な構成で位置座標を入力することが可能な位置座標入力装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の位置座標入力装置は、表示手段の表示面を用いて任意の位置座標を入力するための装置であって、任意の画像フレームの絵柄に対して改変を加えることにより、所定サイズの単位領域における画素パターンが任意の画像フレームから切り取られる全ての単位領域間で互いに異なる改変画像フレームを生成するフレーム生成手段と、この改変画像フレームを含む複数の画像フレームを時系列に沿って順次表示面に表示させる表示制御手段と、表示面上の任意の入力対象座標位置に位置決めされた状態で、この表示面に表示された改変画像フレームにおける入力対象座標位置を含む単位領域の画像を撮像する撮像手段と、この撮像手段による撮像結果に基づいて単位領域の画素パターンを識別すると共に、その識別結果に基づいて撮像手段により撮像された単位領域の位置を判定することにより、入力対象座標位置を特定する座標位置特定手段とを備えたものである。
【0012】
ここで、「所定サイズ」とは、文字通りの大きさ(画素の数)のみならず、形状(画素配列の仕方)を含む概念である。また、「切り取られる全ての単位領域」とは、例えばm×nの画素領域(m,n:自然数)を単位領域とした場合、画像フレームを構成する全ての画素の配列に対してm×n画素枠を上下方向および左右方向に1画素ずつずらしていったときにそのm×n画素枠で切り取られる全ての領域のことを意味する。
【0013】
本発明の位置座標入力装置では、任意の画像フレームの絵柄に対して改変が加えられることで改変画像フレームが生成され、この改変画像フレームを含む複数の画像フレームが、時系列に沿って表示面に順次表示される。このとき、表示面上で入力対象座標位置が位置決めされると、改変画像フレームにおいて、その位置を含む単位領域の画像が撮像される。そしてこのような撮像により単位領域の画素パターンが識別されると、改変画像フレームでは全ての単位領域間で画素パターンが互いに異なっていることから、識別結果に基づいてその単位領域の位置が判定され、これにより入力対象座標位置が特定される。
【発明の効果】
【0014】
本発明の位置座標入力装置によれば、任意の画像フレームに対して全ての単位領域間で画素パターンが互いに異なるように改変を加えた改変画像フレームを生成すると共にこの改変画像フレームを含む複数の画像フレームを表示面に順次表示し、この改変画像フレームにおける単位領域を撮像することによってその単位領域の位置を判定し、これにより入力対象座標位置を特定するようにしたので、本来の画像表示を定常的に行いつつ、簡易な構成で位置座標を入力することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る位置座標入力システムの全体構成を表すものである。この位置座標入力システムは、表示装置2の表示面を利用することにより、表示面上においてタッチペン4で接触した位置を特定し、位置座標21として表示するものであり、位置座標入力装置1と、表示装置2とから構成されている。また、位置座標入力装置1は、表示制御部3と、タッチペン4と、情報制御部5とから構成されている。なお、これらのうち、表示制御部3および情報制御部5は、例えばパーソナルコンピュータ(PC;Personal Computer)などにより構成される。
【0017】
表示装置2は、例えば複数の画素(後述する画素6)が全面に渡ってマトリクス状に配置された、例えば、有機または無機のEL(ElectroLuminescence)ディスプレイやLCD(Liquid Crystal Display)などから構成されている。この表示装置2は、表示制御部3から供給される通常画像フレームデータDVに基づいて線順次表示動作を行うことで通常画像フレームを構成し、所定の図形や文字などの通常画像を表示するものである。また、表示装置2には、この通常画像フレームデータDVに加えて、表示制御部3から改変画像フレームデータDFが供給されるようになっている。そして表示装置2はこの改変画像フレームデータDFに基づいて、表示面上の所定サイズの単位領域における画素パターンが全ての単位領域間で互いに異なるように構成された改変画像フレームを表示する機能も有する。このように、表示装置2の表示面では、通常画像フレームデータDVに基づく通常画像フレームに加え、改変画像フレームデータDFに基づく改変画像フレームが時系列に沿って順次表示されることで、表示面上においてタッチペン4で接触した位置が特定され、位置座標21として表示されるようになっている。
【0018】
表示制御部3は、上記のように、通常画像フレームデータDVおよび改変画像フレームデータDFを表示装置2へ供給し、表示装置2が時系列に沿った順次表示動作をするように制御するものである。
【0019】
ここで、図2〜図5を参照して、改変画像フレームデータDFに基づく改変画像フレームの詳細について説明する。
【0020】
図2は、表示装置2に表示されている改変画像フレームを模式的に表したものである。この図から分かるように、表示装置2に表示されている改変画像フレームは複数の単位領域20から構成され、この単位領域20は複数の画素6(例えば、水平方向6画素×垂直方向6画素の計36画素)によって構成されている。また、各画素6は、カラー表示用の各原色光を出射するための3つのサブピクセル(赤色サブピクセル6R、緑色サブピクセル6Gおよび青色サブピクセル6B)から構成されている。
【0021】
このような構成により、各画素6の表示状態の組み合わせは、各サブピクセル6R,6G,6Bの白表示状態(点灯状態)および黒表示状態(消灯状態)を考慮すると、図2の右端に示したように、23=8通りとなり、さらに1つの単位領域20における表示状態の組み合わせ(画素パターン60の数)は、(2336/36>1032という膨大な数となる。ここで例えば、表示装置2における表示面の解像度がSXGA(Super eXtended Graphics Array)の場合、水平方向が1280画素、垂直方向が1024画素であることから、この表示面に含まれる単位領域20の数は、(1280/6)×(1024/6)=約36600である。したがって、1つの単位領域20における画素パターン60の数(約1032)>表示面に含まれる単位パターン数(約36600)となることから、表示面上の各単位領域20の画素パターン60を、互いに異ならせるようにすることが可能である。
【0022】
例えば図3は、改変画像フレームにおける複数の単位領域での画素パターンの一例(画素パターン60A〜60D)を表したものであり、ここでは各画素パターンが赤色サブピクセル6Rのみから構成、すなわち緑色サブピクセル6Gおよび青色サブピクセル6Bは常に黒表示状態(消灯状態)となっている場合を示している。これらの画素パターン60A〜60Dでは、一例として、6×6=計36個の画素のうち、5個以下の画素が消灯状態(黒表示状態)となっており、そのような画素パターンの組み合わせの数は、以下の式(1)のようになる。
360361362363364365=443704 …(1)
【0023】
よって、表示面の解像度がSXGAの場合の単位パターン数(約36600)よりも大きいことから、上記のように、各単位領域20の画素パターン60が互いに異なるように構成されている。また、各単位領域20だけでなく、例えば符号20Aで示したような任意の領域同士においても、互いにその画素パターンが異なるようになっている。このように表示面上の画素パターン60が構成されているので、後述するように、タッチペン4が接触している位置座標21が特定されるようになっている。なお、このような通常画像フレームに基づく改変画像フレームの作成は、後述する情報処理部5によって行われる。また、ここでは表示装置2における表示面の解像度がSXGAの場合で説明したが、他の解像度の場合でも、どうように構成することが可能である。
【0024】
ただし、各サブピクセル6R,6G,6Bの白表示状態(点灯状態)および黒表示状態(消灯状態)で構成された画素パターン60では、通常画像フレームによる映像とこの改変画像フレームによる映像とが著しく異なることになるため、表示面上でちらつきとして現れる可能性がある。つまり、タッチペン4が接触している位置座標21を特定するために、改変画像フレームを表示面全体に表示する必要があることから、その間は本来の通常の画像表示(元の通常画像フレームの表示)が妨げられてしまうことになる。
【0025】
そこで、本実施の形態の改変画像フレームでは、各単位領域20の画素パターン60A〜60Dなどを、各サブピクセル6R,6G,6Bの白表示状態(点灯状態)および黒表示状態(消灯状態)だけでなく、複数の輝度レベル(階調レベル)を用いて表現している。具体的には、例えば図4(A)に示したように、点灯状態を表すサブピクセル(図3の場合、赤色サブピクセル6R)では、例えば輝度レベルがRn〜R(n-1)である輝度領域Ron1を、消灯状態を表す赤色サブピクセル6Rでは、例えば輝度レベルがR0〜R2である輝度領域Roff1を、それぞれ使用して表現している。また、各単位領域20の画素パターン60の輝度レベルや色の情報については、元の通常画素フレームデータDVから各単位領域ごとに検出されるようになっている。このようにして、各単位領域20の画素パターン60A〜60Dなどが、各サブピクセル6R,6G,6Bの複数の輝度レベルを用いて表現されているので、改変画像フレームが表示面全体に表示されている場合でも、本来の通常の画像表示(通常画像フレームの表示)が妨げられることがない。なお、図4(B)に示したように、点灯状態を表すサブピクセルの輝度領域(輝度領域Ron2)および消灯状態を表すサブピクセルの輝度領域(輝度領域Roff2)は、できるだけ広く設定されるのが好ましい。より多彩な色を表現でき、元の通常画像フレームをより妨げることなく(より自然に)表示することができるからである。
【0026】
また、図5は、改変画像フレームを作成する際の処理を模式的に表したものである。このように、改変画像フレームにおける各単位領域(例えば、単位領域201,202)の画素パターン(例えば、画素パターン601,602)は、全ての単位領域および任意の領域において互いにその画素パターンが異なるように構成された基本画素パターン600から割り当てられるようになっている。具体的には、このような画素パターンは、例えば情報制御部5内の記憶部(図示せず)などに記憶されており、通常画像フレームから改変画像フレームが作成される際には、通常画像フレームの単位領域(例えば、単位領域201,202)が切り取られると共に基本画素パターン600内の対応する位置の画素パターン(例えば、画素パターン601,602)が読み出され、これら切り取られた単位領域201,202と置き換えられるようになっている。また、この際、切り取られた単位領域201,202の輝度レベルや色の情報に基づいて所定のパラメータが導出されると共に、このパラメータが画素パターン601,602に付加され、これによって上記のように、各単位領域の画素パターン60が各サブピクセル6R,6G,6Bの複数の輝度レベルを用いて表現されるようになっている。
【0027】
なお、この基本画素パターン600は、想定される最大解像度の表示面に対して適用できるように構成しておくことが好ましい。最大解像度の表示面に適用できるのであれば、それよりも低い解像度の場合には、基本画素パターン600の一部の領域を用いることで、適用させることができるからである。また、このような基本画素パターン600を1つ用意しておけば、各サブピクセル6R,6G,6Bが構成する画素パターンに共通して利用させることが可能である。
【0028】
図1の説明に戻り、タッチペン4は、その先端で上記のように表示装置2の表示面における任意の位置を指示して接触することにより、その任意の位置座標21を表示面上に入力するためのものであり、接触監視部41と、撮像素子42と、座標位置特定部43とを備えている。なお、タッチペン4は、これらの他に例えば所定の演算を行う演算部(図示せず)などを備えていてもよい。
【0029】
接触監視部41は、タッチペン4の先端が表示装置2の表示面に接触しているか否かを絶えず監視している部分であり、例えば圧電素子などを含んで構成されている。具体的には、例えば図6(A),図6(B)に示したように、タッチペン4の先端部410が表示装置2の表示面に触れてオン状態となることで、接触していると判断するようになっている。このようにタッチペン4の先端部410が接触しているか否かの判断(接触通知信号ST1,ST2)は、それぞれ撮像素子42および情報制御部5へ通知される。
【0030】
撮像素子42は、タッチペン4の先端に配置されており、この先端部の周辺の所定領域(撮像領域22)を時系列に沿って撮像するものである。この撮像素子42は、例えばCCD(Charge Coupled Device)などにより構成される。ここで、この撮像領域22は、例えば図7に示したように、改変画像フレームにおける各単位領域20を含むように構成される。なお、斜め方向からの撮像の場合を考慮すると、撮像領域22にある程度の余裕度を持たせることが望ましい。また、このようにして得られた撮像信号SIは、座標位置特定部43へ出力される。
【0031】
この撮像素子42はまた、タッチペン4が接触している位置座標21が改変画像フレームの画素パターン60に基づいて特定(初期特定)された後に、通常画像フレームの各画素6を高速かつ連続的に撮像する機能も有している。具体的には、例えば図8(A)に示したように、例えば改変画像フレームの画素パターン60に基づいてタッチペン4が接触している位置座標が、位置座標21Aの位置であると初期特定され、その後再び改変画像フレームの画素パターン60に基づいて、タッチペン4が接触している位置座標が位置座標21Bの位置であると特定された場合、これら位置座標21A,21B間においてタッチペン4が接触していた軌跡は、経路r1であったのか、経路r2であったのかなど、特定できない。なぜならば、通常画像フレームおよび改変画像フレームを含む各画像フレームのフレーム間隔が約数10msであるのに対して、人間が表示面上でタッチペン4などによって線を引く速さは2cm/ms以上であり、各画像フレームを全て改変画像フレームにより構成したとしても、そのフレーム間隔における軌跡については、検出できないからである。そこで本実施の形態の撮像素子42は、例えば図8(B)に示したように、通常画像フレームの各画素6を高速かつ連続的に撮像するようになっている。このようにして、各画素6の連続撮像結果もまた撮像信号SIとして座標位置特定部43へ供給されることで、タッチペン4の軌跡情報が順次検知され、初期特定後の位置座標21が特定されるようになっている。
【0032】
座標位置特定部43は、撮像素子42からの撮像信号SIに基づいて、タッチペン4が接触している位置座標21を特定する部分である。具体的には、位置座標21の初期特定時には、この撮像信号SIに基づいて、改変画像フレームにおける単位領域20の画素パターン60を識別すると共に、この識別結果に基づいて撮像された単位領域20の位置を判定することにより、タッチペン4が接触している位置座標21を特定するようになっている。また、初期特定後には、この撮像信号SIに基づいて、通常画像フレームにおける各画素6の形状や位置の変化などによってタッチペン4の軌跡情報を順次検知し、これによって初期特定後の位置座標21を特定するようになっている。このようにして特定された位置座標21の情報(座標位置情報SF)は、情報制御部5へ出力される。
【0033】
情報制御部5は、接触監視部41からの接触通知信号ST2および座標位置特定部43からの座標位置情報SFに基づいて、表示装置2に通常画像フレームと改変画像フレームのどちらの画像フレームを表示するべきかを判断すると共に、この座標位置情報SFを表示制御部3へ出力することにより、表示装置2の表示面に表示させる機能を有している。また、この情報制御部5は、前述のように通常画像フレームに基づいて改変画像フレームを作成する機能も有している。
【0034】
具体的には、どちらの画像フレームを表示するべきかを判断する機能については、情報制御部5は、接触通知信号ST2によってタッチペン4の先端が接触していると判断された場合には、まず改変画像フレームを表示すると判断すると共に、その後、タッチペン4の先端が接触した状態のまま最初の座標位置情報SF(初期特定時の位置座標21の情報)が入力されたと判断した場合には、通常の画像フレームを表示すると判断し、その旨の制御信号SCおよび座標位置情報SFを随時表示制御部3へ出力するようになっている。
【0035】
また、改変画像フレームを作成する機能については、情報制御部5は、表示制御部3から出力される通常画像フレームデータDVに基づいて改変画像フレームデータDFを、前述のように例えば基本画素パターン600を用いて作成し、表示制御部5へ再び出力するようになっている。
【0036】
なお、タッチペン4の接触監視部41およびライン画像検出部43から情報制御部5への信号伝達(接触通知信号ST2および検出通知信号SL2の伝達)は、例えばUSB(Universal Serial Bus)インターフェースを介した有線のものや、無線LAN(Local Area Network)などを介した無線のもののどちらであってもよい。
【0037】
ここで、表示装置2は本発明における「表示手段」の一具体例に対応し、表示制御部3は本発明における「表示制御手段」の一具体例に対応する。また、撮像素子42および接触監視部41は、本発明における「撮像手段」の一具体例に対応し、座標位置特定部43は、本発明における「座標位置特定手段」の一具体例に対応する。また、情報処理部5は、本発明における「フレーム生成手段」の一具体例に対応する。
【0038】
次に、図9および図10〜図14を参照して、以上のような構成からなる位置座標入力システムにおいて、位置座標を入力する処理について説明する。ここで、図9は、位置座標を入力する処理の一例を流れ図で表したものであり、図10〜図14は、この処理における各装置の動作状況を表したものである。
【0039】
まず、接触監視部41が、タッチペン4の先端が表示装置2の表示面に接触しているか否かを判断する(ステップS101)。接触していないと判断された場合(ステップS101:N)、接触していると判断されるまで、ステップS101の動作を繰り返す。接触していると判断された場合(ステップS101:Y)、次に図10に示したように、情報制御部5が表示制御部3に対して、その時点での通常画像フレームデータDVを出力するように指示する旨の制御信号SCを出力し、その時点での通常画像フレームデータDVを入手する。次に情報制御部5は、この通常画像フレームデータDVに基づいて改変画像フレームデータDFを作成すると共に(ステップS102)、図11に示したように、表示制御部3に対して、この改変画像フレームデータDFおよび改変画像フレームを表示するように指示する旨の制御信号SCを出力する。そしてこの改変画像フレームデータDFおよび制御信号SCに従って、表示制御部3が、改変画像フレームを表示装置2に表示させる(ステップS103)。
【0040】
また、撮像素子42もこのとき、接触監視部41から接触しているとの通知(接触通知信号ST1)を受けたことで、タッチペン4の接触点周辺(撮像領域22)を撮像する(ステップS104)。そして、撮像素子42からの撮像信号SIに基づいて、座標位置特定部43が、改変画像フレームにおける単位領域20の画素パターン60を識別すると共に、この識別結果に基づいて撮像された単位領域20の位置を判定することにより、タッチペン4が接触している位置座標21(初期特定時の位置座標)を特定する(ステップS104)。
【0041】
次に、座標位置特定部43は、この初期特定時の位置座標21の情報(座標位置情報SF)を情報制御部5へ出力する。情報制御部5は、これにより最初の座標位置情報SFが入力されたと判断し、通常の画像フレームを表示するように指示する旨の制御信号SCおよび座標位置情報SFを、表示制御部3へ出力する。このようにして図12に示したように、改変画像フレームの表示が終了する(ステップS106)と共に、通常の画像フレームと共にタッチペン4が接触している位置座標21が、表示制御部3によって表示される(ステップS107)。
【0042】
次に、例えば図13に示したように、タッチペン4の接触点が経路r3のように移動した場合(ステップS108)、接触監視部41が、再びタッチペン4の先端が表示装置2の表示面にまだ接触しているか否かを判断する(ステップS109)。まだ接触していると判断された場合(ステップS109:Y)には、撮像素子42は、接触監視部41からの通知(接触通知信号ST1)に従って、通常画像フレームにおけるタッチペン4の接触点周辺(撮像領域22)の各画素6を、高速かつ連続的に撮像する(ステップS111)。そして座標位置検出部43は、この連続的な撮像信号SIに基づいて、通常画像フレームにおける各画素6の形状や位置の変化などによってタッチペン4の軌跡情報を順次検知し、これによって初期特定後の位置座標21を特定する(ステップS112)。特定された位置座標21の情報(座標位置情報SF)は、同様に情報制御部5へ出力され、図13に示したように、通常の画像フレームと共に、タッチペン4の移動時の位置座標21が、経路r4のように随時表示制御部3によって表示される(ステップS113)。なお、図13のようにタッチペン4の接触点が移動した場合において、タッチペン4の軌跡情報を図示しない記憶部に随時記憶しておくようにし、例えばこのタッチペン4を用いて表示装置2の表示面上に絵を描くような場合には、この軌跡情報(経路r4)を表示しておくようにしてもよい。
【0043】
一方、ステップS109において、もうタッチペン4が表示面に接触していないと判断された場合(ステップS109:N)、図14に示したように、位置座標21の表示が終了し(ステップS110)、ステップS101へ戻ることとなる。具体的には、接触監視部41が撮像素子42および情報制御部5へそれぞれ、接触していない旨の接触通知信号ST1,ST2を通知することで、撮像素子42が撮像を終了すると共に、情報制御部5が表示制御部3へ位置座標21の表示を終了するように指示する旨の制御信号SCを出力する。このようにして、再びタッチペン4の先端が接触していると判断されるまで、ステップS101の動作を繰り返すこととなる。
【0044】
最後に、ステップS113の後、情報制御部5は、例えばユーザの指示などに基づいて、このような位置座標入力処理を終了するか否かを判断する(ステップS114)。そしてまだ終了しないと判断された場合(ステップS114:N)には、ステップS108〜ステップS113の処理が繰り返され、終了すると判断された場合(ステップS114:Y)には、位置座標を入力する処理が終了する。
【0045】
以上のように、本実施の形態によれば、任意の通常画像フレームに対して全ての単位領域20間で画素パターン60が互いに異なるように改変を加えた改変画像フレームを生成すると共にこの改変画像フレームを含む複数の画像フレームを表示装置2の表示面に順次表示し、この改変画像フレームにおける単位領域20を撮像することによってその単位領域20の位置を判定し、これにより入力対象座標位置を特定するようにしたので、本来の画像表示を定常的に行いつつ、簡易な構成で位置座標を入力することが可能となる。
【0046】
また、各単位領域20ごとに所定のパラメータを導出し、このパラメータと基本画素パターン600とによって改変画像フレームを作成するようにしたので、あらかじめ互いに異なる画素パターンを用意しておくことができ、迅速かつ簡便な方法によって改変画像フレームを作成することができる。
【0047】
さらに、入力対象座標位置が初期特定された後は、撮像素子42が、タッチペン4が移動後の入力対象座標位置を連続的に撮像すると共に、これにより検知される軌跡情報に基づいて入力座標位置を断続的に特定するようにしたので、初期特定後は改変画像フレームを表示させる必要がなくなり、通常画像フレームを表示しつつ、特定することができる。
【0048】
なお、本実施の形態の位置座標入力システムでは、単位領域20の各画素パターン60を、緑色サブピクセル6Gや、青色サブピクセル6Bだけで構成してもよく、また、例えば図15に示したように、各画素パターン(各画素パターン60E〜60H)を、赤色サブピクセル6R、緑色サブピクセル6Gおよび青色サブピクセル6Bの全てのサブピクセルを用いて白黒表示の構成としてもよい。なお、このように全てのサブピクセルを用いて白黒表示の構成にした場合には、例えば図16に示したように、単位領域20当たりの点灯画素数を、白色表示領域W1,W2などと黒色表示領域B1,B2などが区別できるように、予め設定しておくことが望ましい。
【0049】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態の位置座標入力システムの構成は、基本的には第1の実施の形態と同様である。第1の実施の形態と異なるのは単位領域20の各画素パターン60の構成であり、各画素パターンを、赤色サブピクセル6R、緑色サブピクセル6Gおよび青色サブピクセル6Bの全てのサブピクセルがそれぞれ独立して動作するように、すなわちカラー表示の構成としたものである。したがって、位置座標入力システムの全体構成(第1の実施の形態における図1に対応する)については、その説明を省略する。
【0050】
図17は、本実施の形態に係る改変画像フレームにおける複数の単位領域での画素パターンの一例を表したものであり、第1の実施の形態における図3に対応するものである。なお、これらの図において、第1の実施の形態における構成要素と同一のものには同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0051】
図17では、上記のように、各画素パターン60I〜60Lなどにおいて、赤色サブピクセル6R、緑色サブピクセル6Gおよび青色サブピクセル6Bがそれぞれ独立して動作するようになっている。具体的には、単位領域60Iでは、赤色サブピクセル6Rのみが動作することで赤色単位領域を構成し、単位領域60Jでは、青色サブピクセル6Bのみが動作することで青色単位領域を構成し、単位領域60Kでは、赤色サブピクセル6Rおよび緑色サブピクセル6Gがそれぞれ独立して動作することで黄色単位領域を構成し、単位領域60Lでは、緑色サブピクセル6Gおよび青色サブピクセル6Bがそれぞれ独立して動作することで紫色単位領域を構成している。このようにして、各サブピクセルが独立して動作することで、多彩な色表現を行うことが可能となっている。
【0052】
なお、色の代わりに(色に加えて)、輝度で区別するように構成してもよい。また、RGBのうちの1または2つだけを変化させるようにしてもよい。ただしこの場合、タッチペン4内の撮像素子42は、このような色や輝度を区別できるように構成する必要がある。
【0053】
図18は、改変画像フレームと元の通常画像フレームとの比較映像を写真で表したものであり、図18(A)は元の通常画像フレームの映像写真を、図18(B)はそれに基づく改変画像フレームの映像写真を、それぞれ表している。
【0054】
図18(B)に示したように、改変画像フレームの映像写真では、図18(A)に示したように、元の通常画像フレームの映像写真と比べて、単位領域20を構成する画素数の分だけ解像度が低下するものの、元の通常画像フレームに近い映像を構成していることが分かる。また、実際に表示装置2の表示面において、このような改変画像フレームが通常画像フレームに紛れて表示された場合には、ユーザはほとんど肉眼では違いが分からないと考えられる。このようにして、実際に本実施の形態の位置座標入力システムにおいて、元の通常画像フレームの映像に近い改変画像フレームが作成可能であることが分かる。
【0055】
以上のように、本実施の形態によれば、単位領域20の各画素パターン60を、赤色サブピクセル6R、緑色サブピクセル6Gおよび青色サブピクセル6Bの全てのサブピクセルがそれぞれ独立して動作するように、すなわちカラー表示の構成としたので、第1の実施の形態における効果に加え、より元の通常画像フレームの映像に近い改変画像フレームを作成することができる。
【0056】
以上、第1および第2の実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態では、位置座標入力システムの構成を具体的に挙げて説明したが、この構成に限定されるものではない。具体的には、例えば座標位置特定部43をタッチペン4内ではなくて情報制御部5などと同様にPCなどの内部に設けるように構成してもよく、また逆に、情報制御部5をタッチペン4内に設けるように構成してもよい。
【0057】
また、上記実施の形態では、1つの単位領域20を1つの画素パターン60から構成する場合について説明したが、例えば図19に示したように、1つの単位領域を、互いに異なるパターン(色や輝度など)からなる複数の画素パターンから構成してもよい。具体的には、例えば図19(A)に示したように、1つの単位領域20を、白色単位領域20Wと黒色単位領域20Bとからなる互いに輝度の異なる2つの画素パターンから構成してもよいし、例えば図19(B)に示したように、1つの単位領域20を、赤色単位領域20R、紫色単位領域20P、緑色単位領域20Gおよび黄色単位領域20Yからなる互いに色の異なるの4つの画素パターンから構成してもよい。このように構成した場合、元の通常画像フレームから改変画像フレームに解像したことによる映像の解像度の低下を抑えることができ、より元の通常画像フレームの映像に近い改変画像フレームを作成することができる。なお、色および輝度による画素パターンの違いを組み合わせるようにしてもよい。
【0058】
また、上記実施の形態では、図9に示したように、改変画像フレームを、初期特定時の1回のみ表示する場合で説明したが、この改変画像フレームを、最初の1回のみ表示するのではなく、通常画像フレームを1または複数回表示するごとに、改変画像フレームを表示するようにしてもよい。このように構成した場合、より確実に初期特定することができる。また、初期特定後にも改変画像フレームを用いて定期的に特定するので、より高精度に位置を特定することができる。
【0059】
また、上記実施の形態では、図5に示したように、改変画像フレームを、基本画素パターン600によって画一的に作成する場合について説明したが、作成する方法はこれには限られず、例えば専用のプログラムによって、そのつど改変画像フレームを作成するようにしてもよい。
【0060】
また、上記実施の形態では、撮像素子42は、表示装置2からの表示光を利用して撮像を行う場合で説明したが、例えば光学マウスのように、タッチペン4の先端から光を発するようにし、これの反射光を用いて撮像するようにしてもよい。このように構成した場合、例えば表示装置2の表示面全体が暗い場合(例えば全体が黒表示の場合など)でも、確実に撮像を行うことができ、より確実に位置を特定することができる。
【0061】
さらに、この位置座標入力装置1において、例えば座標位置特定部43内に表示装置2の表示面における各画素6の形状や大きさなど(画素情報)を予め記憶しておき、この画素情報に基づいて、撮像素子42による撮像領域22を初期設定しておくようにしてもよい。このように構成した場合、撮像素子42に予め最適な撮像領域22を認識させておくことができ、より確実に改変画像フレームにおける単位領域20の画素パターン60を識別することができ、より確実に位置を特定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る位置座標入力システムの全体構成を表す機能ブロック図である。
【図2】改変画像フレームの単位領域における画素パターンを説明するための模式図である。
【図3】赤色サブピクセルのみから構成された改変画像フレームの一例を表す平面図である。
【図4】使用する赤色光の階調領域を説明するための模式図である。
【図5】基本画素パターンと改変画像フレームとの関係を説明するための模式図である。
【図6】タッチペンの接触状況と撮像動作との関係を説明するための断面図である。
【図7】タッチペンによる撮像領域と改変画像フレームの単位領域との関係を説明するための平面図である。
【図8】軌跡情報の検出による位置座標の特定方法を説明するための平面図である。
【図9】位置座標の入力処理を表す流れ図である。
【図10】位置座標の入力処理の状況を表す機能ブロック図である。
【図11】位置座標の入力処理の状況を表す他の機能ブロック図である。
【図12】位置座標の入力処理の状況を表す他の機能ブロック図である。
【図13】位置座標の入力処理の状況を表す他の機能ブロック図である。
【図14】位置座標の入力処理の状況を表す他の機能ブロック図である。
【図15】3原色の全てのサブピクセルから構成された改変画像フレームの一例を表す模式図である。
【図16】単位領域当たりの点灯画素数について説明するための模式図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態に係る改変画像フレームの一例を表す平面図である。
【図18】第2の実施の形態に係る改変画像フレームと通常の画像フレームとの比較映像を表す写真である。
【図19】本発明の変形例に係る単位領域における画素パターンを説明するための模式図である。
【符号の説明】
【0063】
1…位置座標入力装置、2…表示装置、20,20A…単位領域、20R…赤色単位領域、20G…緑色単位領域、20B…青色単位領域、20P…紫色単位領域、20Y…黄色単位領域、20W…白色単位領域、21,21A,21B…位置座標、22…撮像領域、3…表示制御部、4…タッチペン、41…接触監視部、410…先端部、42…撮像素子、43…座標位置特定部、5…情報制御部、6…画素、6R…赤色サブピクセル、6G…緑色サブピクセル、6B…青色サブピクセル、60,60A〜60L…画素パターン、600…基本画素パターン、601,602…単位パターン、DI…撮像データ、SI…撮像信号、ST1,ST2…接触通知信号、SF…座標位置情報、SC…制御信号、DV…通常画像フレームデータ、DF…改変画像フレームデータ、R0〜Rn…赤色光の輝度レベル(階調レベル)、Ron1,Ron2…赤色光点灯状態に使用する輝度領域、Roff1,Roff2…赤色光消灯状態に使用する輝度領域。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示手段の表示面を用いて任意の位置座標を入力するための装置であって、
任意の画像フレームの絵柄に対して改変を加えることにより、所定サイズの単位領域における画素パターンが前記任意の画像フレームから切り取られる全ての単位領域間で互いに異なる改変画像フレームを生成するフレーム生成手段と、
前記改変画像フレームを含む複数の画像フレームを時系列に沿って順次前記表示面に表示させる表示制御手段と、
前記表示面上の任意の入力対象座標位置に位置決めされた状態で、前記表示面に表示された前記改変画像フレームにおける前記入力対象座標位置を含む単位領域の画像を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段による撮像結果に基づいて前記単位領域の画素パターンを識別すると共に、その識別結果に基づいて前記撮像手段により撮像された単位領域の位置を判定することにより、前記入力対象座標位置を特定する座標位置特定手段と
を備えたことを特徴とする位置座標入力装置。
【請求項2】
前記フレーム生成手段は、
それぞれが前記単位領域と同じサイズに構成されると共に互いに異なるパターンで構成された複数の画素パターンを記憶するパターン記憶手段と、
前記任意の画像フレームから、そこに存在する全ての単位領域を切り取る切取手段と、
前記切取手段により切り取られた各単位領域ごとに、単位領域の輝度または色に応じた所定のパラメータを導出するパラメータ導出手段と、
前記パターン記憶手段に記憶されている複数の画素パターンから、対応する画素パターンを各単位領域ごとに選択して読み出す読出手段と、
前記パラメータ導出手段により導出されたパラメータを、前記読出手段により読み出された画素パターンに対して各単位領域ごとに付加する付加手段と、
前記切取手段により切り取られた単位領域の画素パターンを、前記付加手段によって前記パラメータが付加された画素パターンに置き換える置換手段と
を含むことを特徴とする請求項1に記載の位置座標入力装置。
【請求項3】
前記パラメータ導出手段は、各単位領域ごとに、単位領域におけるカラー表示用の各原色光のうちの1つの原色光の輝度に応じて、前記所定のパラメータを導出する
ことを特徴とする請求項2に記載の位置座標入力装置。
【請求項4】
前記パラメータ導出手段は、各単位領域ごとに、単位領域におけるカラー表示用の各原色光ごとの輝度それぞれに応じて、前記所定のパラメータを導出する
ことを特徴とする請求項2に記載の位置座標入力装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記座標位置特定手段によって前記入力対象座標位置が初期特定された後は、前記複数の画像フレームのうち、前記改変画像フレームではない通常画像フレームを時系列に沿って順次前記表示面に表示させ、
前記撮像手段は、前記表示面に表示された前記通常画像フレームにおいて、前記座標位置特定手段によって初期特定された後の特定後入力対象座標位置を含む領域の画像を時系列に沿って連続して撮像し、
前記座標位置特定手段は、前記撮像手段による連続撮像結果それぞれに基づいて前記特定後入力対象座標位置の軌跡情報を順次検知することにより、特定後入力対象座標位置を時系列に沿って断続的に特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の位置座標入力装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記通常画像フレームを1または複数回表示させるごとに、前記改変画像フレームを表示させる
ことを特徴とする請求項5に記載の位置座標入力装置。
【請求項7】
一の単位領域が、互いに異なるパターンからなる複数の画素パターンにより構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の位置座標入力装置。
【請求項8】
前記表示面における各画素の形状および大きさを含む画素情報を予め記憶しておく画素情報記憶手段と、
前記画素情報により記憶されている画素情報に基づいて、前記撮像手段による撮像領域の初期設定を行う初期設定手段とをさらに備えた
ことを特徴とする請求項1に記載の位置座標入力装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2007−18146(P2007−18146A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−197323(P2005−197323)
【出願日】平成17年7月6日(2005.7.6)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】