説明

位置特定サーバに情報更新を供給するためのシステムおよび/または方法

【課題】移動局の位置がネットワーク位置特定サーバにおいて特定される方法およびシステムに関し、データリンク要件を低減する。
【解決手段】2つの方法で、データリンク要件を低減する。すなわち、方法1、(i)生の測定値を獲得し132、(ii)生の測定値と以前の生の測定値および/または推定の組み合わせに基づいて推定を更新し134、(iii)更新された推定を位置特定サーバに送信する136。方法2、(i)様々な時間インスタンスに複数の信号から生の測定値を獲得し、(ii)生の測定値に基づいて推定を更新し、(iii)或る共通の時間インスタンスに推定を補外し、(iiii)補外された推定を位置特定サーバに送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示される主題は、受信機の位置を特定するために使用されることが可能な情報を獲得することに関する。
【背景技術】
【0002】
(情報)
三辺測量などの技術が、無線セルラー網(例えば、セルラー電話網)における装置の位置を推定するのに、通常、使用される。そのような三辺測量は、通常、移動装置と、いくつかの基地局のいずれか1つとの間で伝送されるタイミング情報の使用の少なくとも一部に基づく。CDMAにおけるAFLT(Advanced Forward Link Trilateration)、GSM(登録商標)におけるEOTD(Enhanced Observed Time Difference)、またはWCDMAにおけるOTDOA(Observed Time Difference of Arrival)と呼ばれる1つのアプローチは、移動装置において、いくつかの基地局から送信された信号の着信の相対時間を測定する。これらの時間は、無線通信リンクを介して位置特定サーバ(例えば、CDMAにおけるPDE(Position Determination Entity)、GSMにおけるSMLC(Serving Mobile Location Center)など)に、通常、伝送される。この場合、そのような位置特定サーバは、通常、これらの受信時間を使用して移動装置の位置の推定を計算する。そのような基地局における送信時間は、通常、特定の時刻インスタンスに同期される。代替として、これらの基地局における自走(free-running)時間基準の間の時間関係は、知られており、同期方法として使用されることが可能である。このようにして、基地局クロックは、共通の時間基準に同期されなくてもよい。その場合、基地局の知られている位置、および受信時間が、移動装置の位置を推定するのに、通常、使用される。
【0003】
図1は、セルラー基地局101、103、および105からの信号の受信時間(TR1、TR2、およびTR3)が、移動セルラー電話機111において測定されるAFLTシステムの例を示す。その場合、このタイミングデータを使用して、移動セルラー電話機111の位置が推定される。そのような計算は、移動セルラー電話機111自体において、あるいは、移動装置によって獲得されたタイミング情報が、通信リンクを介して位置特定サーバに伝送される場合、位置特定サーバにおいて実行されることが可能である。通常、受信時間は、無線通信リンクを介してセルラー基地局(例えば、基地局101または103または105)の1つを通じて位置特定サーバ115に通信される。位置特定サーバ115が、移動交換局113を介してセルラー基地局からデータを受信するように結合される。位置特定サーバ115は、基地局の位置、および/または基地局のカバレッジ区域を与えるBSA(基地局アルマナック(almanac))サーバを含むことが可能である。代替として、位置特定サーバとBSAサーバは、互いに分離していることが可能である一方で、位置特定サーバは、基地局と通信して、位置特定のために基地局アルマナックを獲得する。移動交換局113が、基地局と、陸線PSTN(公衆交換電話網)との間で情報(例えば、音声通信)を伝送して、情報が、移動セルラー電話機111と、他の電話機(例えば、PSTN上の陸線電話機、または他の移動電話機)との間で伝送されることが可能であるようにする。一部の事例では、位置特定サーバ115は、セルラーリンクを介して移動交換局113と通信することも可能である。
【0004】
UTOA(アップリンク着信時間)として知られる別のアプローチでは、移動装置からの信号の受信時間が、いくつかの基地局において測定される(例えば、基地局101、103、および105において行われる測定)。このことは、TR1、TR2、およびTR3に関連する矢印を逆にすることによって、図1において例示されることが可能である。次に、このタイミングデータが、位置特定サーバに通信されて、移動装置の位置が推定されることが可能である。
【0005】
移動装置の位置を推定する際の別の技術には、移動装置において、例えば、米国GPS(Global Positioning Satellite)、露国GLONASSシステム、および/または提案される欧州GalileoシステムなどのSPS(衛星測位システム)におけるいくつかのSV(宇宙船)から送信された信号の着信時間(別名、「擬似距離」)を測定することがかかわる。代替として、そのような擬似距離は、擬似衛星から受信された信号から検出されてもよい。この場合、擬似衛星は、少なくとも1つのSPSからのナビゲーション信号と概ね同期される、Lバンドのキャリア信号上に変調されたPN符号で符号化された(SPSのSVから受信される信号の符号化と同様に)信号をブロードキャストする、地上ベースの送信機を、通常、含む。移動局には、移動装置による識別を許すように、一意のPNが割り当てられることが可能である。擬似衛星は、例えば、トンネル、鉱山、建物、または他の閉ざされた区域などの、軌道周回衛星からのSPS信号が、利用できない可能性がある状況において、通常、役に立つ。SPS受信機を使用して移動局の位置を推定する方法は、完全に自律的であることが可能であり(SPS受信機が、全く支援なしに、移動局の位置を特定する)、あるいは支援データを供給する、または位置計算を分かち合う無線網を利用することが可能である。
【0006】
位置特定サーバにおいて移動装置の位置を推定するための特定の技術にかかわらず、そのような移動装置は、通常、移動装置において受信された信号から得られた生の測定値を位置特定サーバに送信する。したがって、そのような位置特定サーバへの、そのような生の測定データの伝送は、移動装置と位置特定サーバの間で、通常、相当なリンク容量を使用する。位置特定サーバに測定値を送信することの他方の所産(artifact)が、移動装置と基地局の間で無線接続を確立する必要性、およびそのような接続を確立するのにかかる時間である。
【概要】
【0007】
1つの特定の例では、方法および/またはシステムが、移動装置間の距離の測定値を、その距離の以前の測定値と組み合わせて、その距離の測定値を得ることに向けられる。次に、この推定が、移動装置から位置特定サーバに送信される。しかし、このことは、主張される主題の或る特定の実施形態の一例に過ぎないこと、およびそのような主張される主題は、これに関して限定されないことを理解されたい。
【0008】
様々な図のすべてにわたって同様の符号が同様の部分を参照する、以下の図を参照して、限定的でなく、網羅的でない例が、説明される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】例示的な実施形態における無線通信網の概略図。
【図2】或る実施形態の或る態様による、移動装置から位置特定サーバに推定を供給するためのプロセスを示す流れ図。
【図3】代替の例示的な実施形態による、共通の時間インスタンスが基準とされる移動装置から位置特定サーバに推定を供給するためのプロセスを示す流れ図。
【図4】例示的な実施形態における位置特定サーバを含むシステムの概略図。
【図5】例示的な実施形態による移動装置の概略図。
【図6】或る実施形態の或る態様による、移動装置の位置を推定するために混成アプローチを使用するネットワークのトポロジの概略図。
【図7】代替の例による、移動装置の位置を推定するために混成アプローチを使用するネットワークのトポロジの概略図。
【詳細な説明】
【0010】
本明細書全体にわたって「一例」、「1つのフィーチャ」、「或る例」、または「1つのフィーチャ」について述べていることは、そのフィーチャおよび/またはその例に関連して説明される或る特定のフィーチャ、構造、または特徴が、主張される主題の少なくとも1つのフィーチャおよび/または例に含まれることを意味する。このため、本明細書全体にわたる様々な箇所における「一例において」、「或る例」、「1つのフィーチャにおいて」、または「或るフィーチャ」という句の出現は、必ずしもすべて、同一のフィーチャおよび/または同一の例を指すわけではない。さらに、それらの特定のフィーチャ、構造、または特徴は、1つまたは複数の例および/またはフィーチャにおいて組み合わされることが可能である。
【0011】
本明細書で説明される方法は、特定の例におけるアプリケーションに依存して、様々な手段によって実施されることが可能である。例えば、そのような方法は、ハードウェアにおいて、ファームウェアにおいて、ソフトウェアにおいて、および/または以上の組み合わせにおいて実施されることが可能である。例えば、ハードウェア実施形態では、処理装置が、1つまたは複数のASIC(特定用途向け集積回路)、DSP(ディジタル信号プロセッサ)、DSPD(ディジタル信号処理デバイス)、PLD(プログラミング可能なロジックデバイス)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレー)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明される機能を実行するように設計された他のデバイスユニット、および/または以上の組み合わせの内部で実施されることが可能である。
【0012】
本明細書で言及される「命令」は、1つまたは複数の論理的動作を表す表現に関する。例えば、命令は、1つまたは複数のデータオブジェクトに対して1つまたは複数の動作を実行するためにマシンによって解釈可能であることによって、「マシン可読」であることが可能である。しかし、これは、単に命令の例に過ぎず、主張される主題は、これに関して限定されない。別の例において、本明細書で言及される命令は、符号化されたコマンドを含むコマンドセットを有する処理回路によって実行可能である、符号化されたコマンドと関係することが可能である。そのような命令は、処理回路によって理解される機械語の形態で符号化されることが可能である。この場合も、これらは、単に命令の例に過ぎず、主張される主題は、これに関して限定されない。
【0013】
本明細書で言及される「記憶媒体」は、1つまたは複数のマシンが認識することができる表現を保持することができる媒体と関係する。例えば、記憶媒体は、マシン可読命令および/またはマシン可読情報を格納するための1つまたは複数の記憶媒体を備えることが可能である。そのような記憶装置は、例えば、磁気記憶媒体、光記憶媒体、または半導体記憶媒体を含む、いくつかの媒体タイプのいずれか1つを備えることが可能である。また、そのような記憶装置は、任意のタイプの長期、短期、揮発性、または不揮発性のデバイスメモリデバイスを備えることも可能である。しかし、これらは、単に記憶媒体の例に過ぎず、主張される主題は、これらに関して限定されない。
【0014】
特に明記しない限り、以下の説明から明らかなとおり、本明細書全体にわたって、「処理すること」、「算出すること」、「計算すること」、「選択すること」、「形成すること」、「可能にすること」、「補外すること」、「探し出すこと」、「終了すること」、「識別すること」、「開始すること」、「検出すること」、「獲得すること」、「ホストすること」、「更新すること」、「表現すること」、「推定すること」、「受信すること」、「送信すること」、「特定すること」、および/または以上に類する用語などの用語を利用する説明は、コンピュータプラットフォームのプロセッサ、メモリ、レジスタ、および/または他の情報記憶装置、送信装置、受信装置、および/または表示装置の内部の物理的な電子的量および/または磁気的量、および/または他の物理的量として表されたデータを操作し、および/または変換する、コンピュータ、または類似した電子コンピューティングデバイスなどの、コンピューティングプラットフォームによって実行されることが可能なアクションおよび/またはプロセスについて述べるものと理解される。そのようなアクションおよび/またはプロセスは、例えば、記憶媒体の中に格納されたマシン可読命令の制御下でコンピューティングプラットフォームによって実行されることが可能である。そのようなマシン可読命令は、コンピューティングプラットフォームの一部として含められた(例えば、処理回路の一部として含められた、またはそのような処理回路の外部の)記憶媒体の中に格納されたソフトウェアまたはファームウェアを備えることが可能である。さらに、特に明記しない限り、流れ図を参照して、またはそれ以外で、本明細書で説明されるプロセスは、全体として、または部分的に、そのようなコンピューティングプラットフォームによって実行され、および/または制御されることも可能である。
【0015】
本明細書で言及される「SV」(宇宙船)は、地球の表面上の受信機に信号を送信することができる物体と関係する。1つの特定の例では、そのようなSVは、静止衛星を備えることが可能である。代替として、SVは、或る軌道を回り、地上の静止した位置に対して移動する衛星を備えることが可能である。しかし、これらは、単にSVの例に過ぎず、主張される主題は、これらに関して限定されない。
【0016】
本明細書で言及される「位置」は、基準点に照らした物体または物の所在に関連する情報と関係する。この場合、例えば、そのような位置は、緯度、経度、および、オプションとして、高度などの地理的座標として表されることが可能である。別の例では、そのような位置は、地球中心のXYZ座標として表されることが可能である。さらに別の例では、そのような位置は、通りのアドレス、自治体または他の政府管轄区域、郵便番号コード、および/または以上に類するものによって表されることが可能である。しかし、これらは、単に、位置が、特定の実施形態において、どのように表されることが可能であるかの例に過ぎず、主張される主題は、これらに関して限定されない。
【0017】
本明細書で説明される位置特定技術は、WWAN(無線ワイドエリアネットワーク)、WLAN(無線ローカルエリアネットワーク)、WPAN(無線パーソナルエリアネットワーク)などの、様々な無線通信網のために使用されることが可能である。「ネットワーク」と「システム」という用語は、本明細書では互換的に使用される可能性がある。WWANは、CDMA(符号分割多元接続)網、TDMA(時間分割多元接続)網、FDMA(周波数分割多元接続)網、OFDMA(直交周波数分割多元接続)網、SC−FDMA(シングルキャリア周波数分割多元接続)網などであることが可能である。CDMA網は、いくつかだけ無線技術を挙げると、cdma2000、W−CDMA(広帯域CDMA)などの1つまたは複数のRAT(無線アクセス技術)を実施することが可能である。この場合、cdma2000には、IS−95標準、IS−2000標準、およびIS−856標準に準拠して実施される技術が含まれることが可能である。TDMA網は、GSM(Global System for Mobile Communications)、D−AMPS(Digital Advanced Mobile Phone System)、または他の何らかのRATを実施することが可能である。GSMおよびW−CDMAは、「3GPP」(3rd Generation Partnership Project)という名称のコンソーシアムからの文書の中で説明されている。cdma2000は、「3GPP2」(3rd Generation Partnership Project 2)という名称のコンソーシアムからの文書の中で説明されている。3GPP文書および3GPP2文書は、公開されている。WLANは、IEEE802.11x網を備えることが可能であり、WPANは、Bluetooth(登録商標)網、例えば、IEEE802.15xを備えることが可能である。また、本明細書で説明される、そのような位置特定技術は、WWAN、WLAN、および/またはWPANの任意の組み合わせのために使用されることも可能である。
【0018】
1つの特定の実施形態では、移動装置の位置は、関連する送信機と、受信機との間の距離の近似値を備える「擬似距離」測定値の少なくとも一部に基づいて推定されることが可能である。そのような擬似距離測定値は、SPS(衛星測位システム)の一部としての1つまたは複数のSVからの信号を処理することができる受信機において算出されることが可能である。そのようなSPSは、例えば、いくつかを挙げると、GPS(Global Positioning System)、Galileo、Glonassを備えることが可能であり、あるいは将来に開発される任意のSPSを備えることが可能である。一実施形態では、擬似距離は、直線距離の単位で表されることが可能である。代替として、そのような擬似距離は、送信機からのナビゲーション信号の送信、および受信機における、この信号の受信に関連する伝搬遅延として表されることが可能である。しかし、これらは、特定の実施形態において、擬似距離がどのように表されることが可能であるかの例に過ぎず、主張される主題は、これらに関して限定されない。
【0019】
位置を特定するのに、衛星ナビゲーション受信機は、3つ以上の衛星までの擬似距離測定値、ならびに送信する時点における、これらの衛星の位置を獲得することができる。SVの軌道パラメータを知っていると、これらの位置は、任意の時点に関して計算されることが可能である。次に、擬似距離測定値が、信号がSVから受信機まで伝わる時間に光の速度を掛けた値の少なくとも一部に基づいて算出されることが可能である。本明細書で説明される技術は、特定の実施形態による特定の例示として、GPSタイプおよび/またはGalileoタイプのSPSにおける位置特定の実施形態として提供されることが可能であるが、これらの技術は、他のタイプのSPSに適用されることも可能であること、および主張される主題は、これに関して限定されないことを理解されたい。また、SPS衛星を参照する特定の例が、本明細書で説明されるが、そのような説明は、擬似衛星、または衛星と擬似衛星の組み合わせを利用する測位システムに適用可能であり得ることが認められよう。前述したとおり、擬似衛星は、Lバンドのキャリア信号上に変調され、ナビゲーション信号、または1つまたは複数の特定のSPSと同期されることが可能なPN符号(GSP信号に類似した)をブロードキャストする地上ベースの送信機を備えることが可能である。そのような送信機には、遠隔の受信機による識別を許すように、一意のPN符号が割り当てられることが可能である。本明細書で使用される「衛星」という用語は、擬似衛星、擬似衛星の均等物、および、場合により、その他を含むことが意図される。本明細書で使用される「SPS信号」という用語は、擬似衛星、および/または擬似衛星の均等物からのSPS様の信号を含むことが意図される。
【0020】
一実施形態では、移動装置の位置は、その移動装置において受信された信号の少なくとも一部に基づいて推定されることが可能である。この場合、そのような移動装置は、受信された信号に関連する特性、量、および/または特徴の生の測定値を獲得することができる受信機を備えることが可能である。特定の実施形態では、主張される主題は、これらに関して限定されないものの、そのような測定される特性、量、および/または特徴は、いくつかだけ例を挙げると、例えば、三辺測量において使用するためのタイミング情報、および/またはUTOA(アップリンク着信時間)、擬似距離測定値、伝搬遅延、往復遅延、信号強度を備えることが可能である。
【0021】
一態様では、特性、量、および/または特徴の生の測定値は、生の測定データとして表されることが可能である。この場合、移動装置は、値の推定をもたらすように、これらの生の測定データを処理することができる。次に、移動装置は、これらの推定された値を、例えば、移動装置の位置を推定する際に使用されるべき位置特定サーバに送信することができる。値のそのような推定は、測定されている、基礎をなす特性、量、および/または特徴の推定を備えることが可能である。しかし、そのような推定された値は、単に、測定されている、そのような基礎をなす特性、量、および/または特徴から導き出されることが可能な値を表すことが可能である。例えば、一実施形態では、移動装置は、送信機から受信された信号の強度の生の測定値、および、オプションとして、その信号を送信するのに使用された電力の知識の少なくとも一部に基づいて送信機までの距離を推定することが可能である。次に、移動装置は、この推定された距離を、移動装置の位置を推定する際に使用されるべき位置特定サーバに送信することができる。値を推定するように生の測定データを処理し、もたらされる推定を位置特定サーバに送信することにより、位置特定サーバ(移動装置の位置を推定する際に使用されるべき)に情報を送信するためのリンク容量が、低減する可能性がある。
【0022】
1つの特定の実施形態では、1つまたは複数の受信機を備える移動装置が、図2に示されるプロセス130を実行することができる。そのような移動装置は、例えば、移動電話機、PDA(パーソナルディジタルアシスタント)、ノートブックコンピュータ、PND(パーソナルナビゲーションデバイス)、PMP(パーソナルモバイルプレーヤ)、および/または類似物を供えることが可能である。1つまたは複数の受信機において受信された信号の少なくとも一部に基づいてブロック132が、例えば、いくつかだけ例を挙げると、受信された信号の強度の生の測定値、1つまたは複数の遠隔送信機からの信号着信時間(例えば、絶対着信時間および/または相対着信時間)、移動装置と、1つまたは複数の遠隔送信機との間で伝送される信号に関する信号往復遅延、および擬似距離などの、特性、量、および/または特徴の1つまたは複数の生の測定値を獲得することができる。
【0023】
或る特定の態様では、ブロック132で生の測定値が獲得される特性、量、および/または特徴は、時とともに変化する可能性がある。したがって、プロセス130は、異なる時間インスタンスにおいて同一の特性、量、および/または特徴の測定値を獲得することが可能である。この場合、そのような複数の測定値は、例えば、所定のサイクルで、ならびに/あるいは特定のイベントおよび/または条件に応答して、獲得されることが可能である。しかし、これらは、特定の実施形態における特定のインスタンスにおいて生の測定を行うことのタイミングの例に過ぎず、主張される主題は、これに関して限定されない。また、ブロック132で獲得される測定値は、ランダムな雑音が存在する状態で獲得される可能性もある。したがって、異なる時点で獲得された同一の特性、量、および/または特徴の測定値の違いは、その特性、量、および/または特徴の実際の変化に帰せられることも、測定雑音に帰せられることも、その両方に帰せられることも可能である。
【0024】
位置特定サーバに生の測定データを送信する代わりに、移動装置は、以前に獲得された生の測定値、および/または値の推定と組み合わされた、最新で獲得された生の測定値の少なくとも一部に基づいて測定された特性、量、および/または特徴の推定値を供給することができる。この場合、ブロック134は、ブロック132で獲得された特性、量、および/または特徴の生の測定値を、以前に獲得された生の測定値、および/または値の推定と組み合わせることが可能である。一実施形態では、ブロック134は、異なる時点で獲得された特性、量、および/または特徴の一連の生の測定値にフィルタを適用することを、例えば、これらの測定値の加重和を計算することによって、行うことができる。この場合、そのようなプロセスは、「フィルタリングされた測定データ」を備える、測定された特性、量、および/または特徴の推定を生成することが可能である。1つの特定の例では、ブロック134が、ブロック132で獲得された生の測定値の少なくとも一部に基づいてカルマンフィルタを適用して、値の以前の推定を更新することが可能である。しかし、これらは、単に、或る特定の実施形態において、生の測定値が、以前に獲得された生の測定値、および/または値の推定とどのように組み合わされることが可能であるかの例に過ぎず、主張される主題は、これに関して限定されない。
【0025】
一実施形態では、ブロック134は、測定された特性、量、および/または特徴に関連する変化率、および/または値の推定の変化率を推定することが可能である。生の測定値が送信機(例えば、SPSの一部としての)までの擬似距離を備える或る特定の例では、そのような推定される変化率は、例えば、擬似距離率を備えることが可能である。生の測定値が、基地局から送信された信号の相対着信時間および/または信号伝搬遅延を備える別の例では、変化率のそのような推定は、そのような相対着信時間および/または伝搬遅延の予期される変化率を備えることが可能である。しかし、これらは、単に、ブロック134が、測定された特性、量、および/または特徴に関連する変化率をどのように推定することができるかの例に過ぎない。
【0026】
或る特定の実施形態では、ブロック134は、推定される値の品質、および推定される値の変化率の品質を算出することもできる。これらの品質測度は、推定される値、および推定される値の変化率と同一の単位で表現されることが可能である。擬似距離、および擬似距離率の場合に関して、これらの品質測度は、メートル単位、およびメートル/秒単位で表現される。これらの品質測度は、誤差推定であり、位置特定サーバによって、移動装置の位置、および移動装置の位置の変化率を計算するのに使用されることが可能である。
【0027】
一例では、主張される主題は、これに関して限定されないものの、ブロック134は、値の更新された推定を、或る特定の時間インスタンスに補外することが可能である。そのような補外された推定は、以下のとおり、式(1)に従って計算されることが可能な、将来における値の予測を備えることが可能である。すなわち、
【数1】

【0028】
ただし
【数2】

【数3】

【数4】

【0029】
代替として、ブロック134は、以下のとおり、式(2)に従って計算されることが可能な、過去の時間インスタンスに推定を補外することが可能である。
【数5】

【0030】
ただし、
【数6】

【0031】
は、過去の時刻tへの値xの推定の補外を表す。
【0032】
最後に、ブロック136が、ブロック134で算出された推定を、例えば、これらの推定を含む1つまたは複数のメッセージを、無線通信リンクを介して送信することによって、位置特定サーバに送信することが可能である。すると、位置特定サーバは、受信された推定を処理して、例えば、前述した技術の1つまたは複数を使用して、移動装置の位置を推定することが可能である。位置特定サーバへの伝送に先立って、移動装置において生の測定データを処理することにより、無線リンクを介して生の測定データを送信する必要性が低減されて、サービス通信事業者が、位置特定を引き続きサポートしながら、無線リンク負荷を減らすことを許す。このことは、移動装置の位置が、定期的に、またはイベントによってトリガされた際に特定される、追跡アプリケーションに特に有用である。
【0033】
ブロック136は、ブロック134で算出された推定を、いくつかの技術のいずれか1つを使用して位置特定サーバに送信することが可能である。1つの特定の例では、そのような推定は、データチャネルを介して、基地局に至る地上無線通信リンクにおいて送信されることが可能である。この場合、例えば、そのような推定は、例えば、移動体インターネットプロトコルに準拠して位置特定サーバにアドレス指定されたデータパケットのペイロードの中で伝送されることが可能である。代替として、これらの推定は、コネクション型サービスの場合と同様に専用回線を介して、またはコネクションレス型サービスの場合と同様にパケット交換伝送を介して送信されてもよい。任意のディジタル無線通信チャネルまたはアナログ無線通信チャネルを使用して、移動装置と、対応する基地局との間で、これらの測定値が伝送されることが可能であることに留意されたい。しかし、これらは、単に、特定の実施形態において、地上無線通信リンクを介して、値の推定がどのように伝送されることが可能であるかの例に過ぎず、主張される主題は、これに関して限定されない。
【0034】
前述したとおり、移動装置から受信された推定を使用して、次に、位置特定サーバは、移動装置の位置の推定を計算することができる。移動装置から受信された推定を使用して、位置のそのような推定を計算することに加えて、位置特定サーバは、例えば、送信機(例えば、SPS衛星、セルラー基地局、およびWLANアクセスポイント)の知られている位置、いくつかだけ挙げると、傾斜角、周波数、セクタ構成、順方向リンク時間遅延などの、基地局に関連する様々なパラメータ、到来角測定、送信機に関連する送信電力、セル識別情報、信号RTD(往復遅延)、RTT(往復時間)、RSSI(信号強度)、および信号強度パターンマッチングに関する信号強度データベース、タイムアドバンス、および/または以上に類する情報などの、ネットワークにおいて利用可能な他の情報を使用することもできる。しかし、これらは、単に、位置特定サーバが、位置推定を計算するために、移動装置から受信される値の推定に加えて、使用することができる様々なタイプの情報の例に過ぎず、主張される主題は、これに関して限定されない。
【0035】
一実施形態では、移動装置は、複数の特性、量、および/または特徴の生の測定値を獲得することができる。1つの特定の例では、移動装置は、SPSにおける複数のSVまでの擬似距離測定値を獲得することができる。また、移動装置は、異なる時点において異なる特性、量、および/または特徴の、そのような生の測定値を獲得することもできる。図3に示されるプロセス150に示されるとおり、そのような異なる特性、量、および/または特徴の推定は、位置特定サーバへの送信に先立って、或る共通の時間インスタンスを基準とすることが可能である。
【0036】
ブロック152で、移動装置が、関連する異なる時点で複数の特性、量、および/または特徴の測定値を獲得することが可能である。SPSにおける複数のSVまでの擬似距離測定値を獲得するという特定の例を続けると、移動装置は、ブロック152で、第1のそのような擬似距離測定値を獲得し、第1の時間インスタンスに、図2を参照して前述したとおり、この擬似距離の関連する推定を更新することができる。次に、移動装置は、第1の時間インスタンスより後の第2の時間インスタンスに、第2のそのような擬似距離測定値を獲得することができる。一実施形態では、ブロック154で算出された擬似距離の更新された推定の送信に先立って、ブロック156は、これらの更新された推定の1つまたは複数を補外して、複数の擬似距離の推定が、或る共通の時間インスタンスを基準とするようにすることができる。或る特定の例では、ブロック152は、関連する時刻tないしtにおける送信機1ないしnまでの生の擬似距離を、R(t)ないしR(t)として獲得することが可能である一方で、ブロック154は、擬似距離の推定を、
【数7】

【0037】
ないし
【数8】

【0038】
として更新する。この場合、ブロック156は、
【数9】

【0039】
ないし
【数10】

【0040】
を、以下のとおり、或る共通の時間インスタンスtに補外することができ、ただし、t<t<tである。すなわち、
【数11】

【0041】
ただし、
【数12】

【0042】
かつ
【数13】

【0043】
ブロック156で、或る共通の時間インスタンスに値の推定を補外すると、ブロック158が、そのような補外されたインスタンスをひとまとめにして、前述したとおり、さらなる処理のために、例えば、移動装置の位置の推定を算出するように位置特定サーバに送信することが可能である。移動装置において、そのような値を補外することによって、データリンク要件が、さらに軽減されることが可能である。別の例では、補外された
【数14】

【0044】
ないし
【数15】

【0045】
が平均されて、平均の推定された擬似距離だけが、サーバに送信されて、データリンク要件をさらに低減するようになることが可能である。
【0046】
代替として、移動装置が、推定された擬似距離
【数16】

【0047】
ないし
【数17】

【0048】
をまず、フィルタリングして、その後、フィルタリングされた擬似距離を位置特定サーバに転送してもよい。一例として、相補フィルタが、以下のとおり使用されることが可能である。すなわち、
【数18】

【0049】
ただし、
【数19】

【0050】
擬似距離をフィルタリングするのに使用される重みは、フィルタカウント(フィルタの時定数またはメモリを表す)、および/または現在の擬似距離推定
【数20】

【0051】
および以前の推定
【数21】

【0052】
に関連する誤差推定に基づくことが可能である。他のよく知られたフィルタリング技術が、使用されることも可能であり、カルマンフィルタが、そのようなフィルタリング技術の1つであることに留意されたい。
【0053】
位置推定システムの一部の実施形態では、擬似距離測定を獲得するための1つまたは複数の衛星からのSPS信号は、見えるようになったり、見えなくなったりすることが可能であり、あるいは、それ以外で、例えば、マルチパスや妨害(blockage)などの環境上の影響により、検出不能である可能性がある。しかし、前述した技術を使用して、或る特定の衛星から獲得された擬似距離測定値が、その特定の衛星からのSPS信号が検出不能である時点に補外されることが可能であることに注目されたい。或る特定の実施形態では、そのような擬似距離測定値は、例えば、その擬似距離測定値が、現在、検出可能なSPSから得られたか、または過去に獲得されたSPS信号から補外された擬似距離測定値から得られたかに基づいて重みを付けられることが可能である。この場合、例えば、そのような現在、検出可能なSPS信号から得られた擬似距離測定値は、過去から補外された擬似距離測定値と比べて、より大きい重みが付けられることが可能である(例えば、より小さい分散の関連付けによって)。1つの特定の例では、主張される主題は、これに関して限定されないものの、擬似距離測定値は、例えば、暦表および/またはアルマナックのデータおよび時間を含む支援データを使用して補外されることが可能である。
【0054】
上述のように、擬似距離は、カルマンフィルタを使用するプロセス150において推定されることが可能である。他の実施形態、ブロック134は、単に、異なる時間インスタンスに測定されたSVまでの擬似距離を組み合わせることによって、擬似距離を推定することができる。一例では、異なる時点で獲得されたSVまでの複数の擬似距離測定値が、単に平均されて、そのSVまでの擬似距離が推定されることが可能である。代替として、擬似距離測定値のそのような組み合わせは、異なるインスタンスに得られた擬似距離測定値の加重平均を備えることが可能である。1つの特定の実施形態では、そのような擬似距離測定値は、その擬似距離測定値が、いつ得られたかに応じて、重みを付けられることが可能である(例えば、最も新しく獲得された擬似距離測定値に、最も大きい重みが付けられるのに対して、より古い測定値には、より小さい重みが与えられる)。別の特定の実施形態では、そのような擬似距離測定値は、その擬似距離測定値が得られた際の信号強度に応じて、重みを付けられることが可能である(例えば、最高の信号強度を有する信号から得られた擬似距離測定値に、最も大きい重みが付けられるのに対して、より低い信号強度を有する信号から得られた測定値には、より小さい重みが与えられる)。代替として、そのような擬似距離測定値は、その擬似距離測定値が得られた際のマルチパスの感知された存在に応じて、重みを付けられることが可能である(例えば、感知された低いマルチパスの環境における信号から得られた擬似距離測定値に、最も大きい重みが付けられるのに対して、感知された高いマルチパスの環境における信号から得られた測定値には、より小さい重みが与えられる)。
【0055】
また、上述の説明は、ブロック152で獲得される生の測定値が、送信機までの擬似距離測定値を備える或る特定の実施形態へのプロセス150の応用例を例示する。しかし、プロセス152は、例えば、受信される信号の強度、1つまたは複数の送信機からの信号着信時間(例えば、絶対着信時間および/または相対着信時間)、移動装置と、1つまたは複数の遠隔送信機との間で伝送される信号に関する信号往復遅延などの他の値の推定を、或る共通の時間インスタンスに補外することに適用されることも可能であることを理解されたい。さらに、プロセス150は、様々なタイプの特性、量、および/または特徴の生の測定値から導き出された値の推定の組み合わせから、移動装置の位置を推定する混成アプローチに適用されることも可能である。或る特定の例では、例示の目的で、様々なタイプの特性、量、および/または特徴からの、そのような生の測定値は、少なくとも1つの送信機までの擬似距離測定値、および他の少なくとも1つの送信機から受信された信号の強度を備えることが可能である。この場合、例えば、擬似距離の推定、および信号の強度は、ブロック158で位置特定サーバに送信するのに先立って、ブロック156で、或る共通の時間インスタンスに補外されることが可能である。
【0056】
図4は、或る特定の実施形態における無線通信リンクを介して移動装置と通信するように適合されたコンピューティングプラットフォームの概略図である。一態様では、サーバ201が、移動装置内のSPS受信機に、ドップラー、アルマナック、暦表、衛星時間および/またはその他の衛星支援データなどの支援データを供給することが可能である。さらに、または代替として、サーバ201は、そのような移動装置の位置を、例えば、前述のプロセス130または150に従って算出された、例えば、値の推定などの、移動装置から受信された情報の少なくとも一部に基づいて推定するように適合された位置特定サーバを備えることが可能である。次に、移動装置の位置のそのような推定が、例えば、基地局、アプリケーションサーバ、位置特定サーバゲートウェイ、またはその他のシステムに転送されることが可能である。サーバ201は、サーバ201をいくつかの他のネットワークに結合する、モデムまたはネットワークインターフェースなどの通信装置212を備える。そのような他のネットワークには、例えば、1つまたは複数のイントラネット、セルラー交換局もしくは複数のセルラー交換局225、陸上電話システムスイッチ223、PDSN(パケットデータ交換ノード)を有するパケット交換網、IP網、セルラー基地局(図示せず)、SPS受信機227、および/またはその他のプロセッサまたは位置特定サーバ221が含まれることが可能である。
【0057】
1つの特定の実施形態では、複数のセルラー基地局が、少なくとも1つの移動交換局に結合されながら、関連する無線カバレッジを有する或る地理的区域を範囲に含むように構成されることが可能である(例えば、図1、および関連する上述の説明)。このため、複数の基地局が、地理的に分散しているが、そのような移動交換局によって一緒に結合されることが可能である。ネットワーク220が、当業者に知られている技術を使用して、移動装置の位置を推定する際に使用するためのSPS暦表データを供給する基準SPS受信機のネットワークに接続されることが可能である。また、ネットワーク220は、「911」電話呼出に応答するパブリックセイフティアンサリングポイント(Public Safety Answering Point)などの緊急時オペレータによって運用される他のコンピュータシステムに接続されることも可能である。
【0058】
サーバ201は、バス202によってマイクロプロセッサ203およびROM207および揮発性RAM205および不揮発性メモリ206に結合されたバス202を備える。バス202は、当技術分野でよく知られているとおり、様々なブリッジ、コントローラ、および/またはアダプタを介して互いに接続された1つまたは複数のバスを含むことが可能である。特定の実施形態では、位置特定サーバ201は、サーバ201の動作を、人間による支援なしに自動的に実行することができることを理解されたい。しかし、代替として、位置特定サーバ201の動作は、キーボード、およびその他の入出力装置から入出力コントローラ209において受信された人間による入力によって、またはそのような入力に応答して制御されてもよい。
【0059】
図4は、或る特定の実施形態による例として、コンピューティングプラットフォームの様々な構成要素を示すこと、および主張される主題は、これに関して限定されないことを理解されたい。また、より少ない構成要素、または、場合により、より多くの構成要素を有するネットワークコンピュータまたは他のコンピューティングプラットフォームが、位置特定サーバおよび/またはPDE(位置特定エンティティ)の役割をすることも可能であることも、認められよう。以上に特定された機能に加えて、一部の実施形態では、位置特定サーバの機能を実行するコンピューティングプラットフォームは、例えば、セルラー交換、メッセージングサービスなどの、他の機能を実行することも可能である。これらの事例では、図4に示されるいくつかの構成要素、またはすべての構成要素が、複数の機能の間で共用されることが可能である。
【0060】
上述のように、本明細書に記載のプロセス、技術、方法および/または類似物は、記憶媒体に格納されたマシン可読命令を実行するように適合されたコンピューティングプラットフォームによって少なくとも部分的に実行されることが可能である。或る特定の実施形態において、そのようなマシン可読命令は、ROM207、揮発性RAM205、不揮発性メモリ206、キャッシュ204、または遠隔記憶装置などのメモリの中に格納されることが可能であり、プロセッサ203による実行のために適合されることが可能である。代替として、プロセス、技術、および/または方法の諸部分が、マシン可読命令の実行と組み合わされて、配線(hardwired)回路によって、少なくとも部分的に実行されてもよい。
【0061】
図5は、1つの特定の実施形態における移動装置310の概略図である。移動装置310は、SPS衛星から受信された信号を処理し(例えば、擬似距離測定値を算出するために)、地上無線通信リンク350および360を介して他の装置と通信するように適合された受信機305を含む。この場合、地上無線通信リンク350および360は、移動装置310と、セルラー基地局352(通信アンテナ351を有する)またはWLANアクセスポイント362(通信アンテナ361を有する)との間で情報を伝送する無線周波数通信リンクを備えることが可能である。図5は、様々なタイプの無線アクセスポイントから(例えば、無線LANに関するアクセスポイント362から、さらにセルラー電話サービスに関する基地局352から)信号を受信するために単一の通信アンテナ311を使用する実施形態を示すものの、受信機305は、他の実施形態において、異なる無線インターフェースの信号を受信するために、別個の、異種のアンテナ(図示せず)を使用してもよい。さらに、代替の実施形態では、移動装置310は、異なる無線インターフェースにおいて受信される無線信号の少なくとも部分的な処理のために、別個の、異種の構成要素を使用してもよく、異なる無線インターフェースにおいて受信される、そのような無線信号の処理の際に、いくつかの構成要素を共用しても、共用しなくてもよい。例えば、移動装置310は、ベースバンド処理のためにデータ処理リソースを共有しながら、異なる無線インターフェースにおいて受信されるRF信号を処理するために別々の回路を有する複合受信機を備えることが可能である。以上の説明から、様々な組み合わせ、および複合受信機の変種が、当業者には明白となり、主張される主題は、これに関して限定されない。
【0062】
移動装置310は、特定の実施形態で単に、複合SPS受信機、ならびに通信受信機および通信送信機の例に過ぎず、主張される主題は、これに関して限定されない。代替として、移動装置310は、異なる無線網および/または異なる無線インターフェースに関して複数の受信機、および複数の送信機を使用してもよい。例えば、移動装置310は、セルラー電話信号を受信するため、および/または送信するためのトランシーバ部分と、Wi−Fi信号を受信するため、および/または送信するための別のトランシーバ部分とを備えることが可能である。
【0063】
移動装置310は、受信機305とSPSアンテナ301の中間に結合された獲得−追跡回路321を含むSPS受信段(receiver stage)を備える。この場合、SPS信号(例えば、衛星303から送信された信号370)は、SPSアンテナ301を介して獲得−追跡回路321において受信されることが可能である。次に、獲得−追跡回路321は、受信された様々な衛星に関するPN(擬似ランダム雑音)符号を獲得することができる。回路321によってもたらされるデータ(例えば、相関指標)が、SPS擬似距離の算出のためにプロセッサ333によって処理されることが可能である。
【0064】
トランシーバ305は、通信アンテナ311とトランシーバ305の間で通信信号(例えば、RF信号)をルーティングするように適合された送信/受信スイッチ331を備える。代替として、帯域分割フィルタ、つまり、「デュプレクサ」が、通信アンテナ311とトランシーバ305の間で通信信号をルーティングするために使用されてもよい。通信アンテナ311において受信され、通信受信機332において処理された信号の中の情報が、プロセッサ333において処理されることが可能である。同様に、プロセッサ333が、変調器334および周波数変換器335を介して、地上無線通信リンク350および360を介する情報の伝送を開始することが可能である。電力増幅器336が、基地局352に(または無線LANアクセスポイント362に)送信するために適切なレベルに、信号を設定することが可能である。
【0065】
一実施形態では、通信トランシーバセクション305が、通信(例えば、通信リンク350および360を介する)のために、いくつかの異なる無線インターフェース(例えば、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、UWB、TD−SCDMA、IDEN、HDR、TDMA、GSM、CDMA、W−CDMA、UMTS、または他の類似したネットワーク)とともに使用されることが可能であり得る。この場合、例えば、通信トランシーバセクション305は、情報を通信するために1つの無線インターフェースとともに使用されることが可能であり、さらに、例えば、SPSによって送信されたナビゲーション信号を処理し、タイミング指標(例えば、タイミングフレームまたはシステム時間)を抽出し、および/または局部発振器(図示せず)を較正するように、他の無線インターフェースに従って信号を処理することができる可能性がある。
【0066】
一実施形態では、移動装置310は、アンテナ301および/または311において受信された情報の少なくとも一部に基づいて1つまたは複数の特性、量、および/または特徴の測定値を獲得することができる。この場合も、そのような特性、量、および/または特徴は、例えば、擬似距離、受信される信号の強度、1つまたは複数の遠隔送信機からの信号着信時間(例えば、絶対着信時間および/または相対着信時間)、信号伝搬遅延、移動装置と、1つまたは複数の遠隔送信機との間で伝送される信号に関する信号往復遅延を備えることが可能である。代替として、これらの信号は、他の移動装置に送信される、さらに/または他の移動装置から受信されることも可能である。上述のように、移動装置310は、次に特性、量、および/または特徴の生の測定値の少なくとも一部に基づいて、値の推定を地上無線通信リンク350および/または360を介して位置特定サーバ(図示せず)に伝送する。次に、そのような位置特定サーバが、そのような推定、および他の情報(例えば、SPS受信機、および/またはそのようなデータの他のソースから受信された衛星軌道データ(暦表データなどの))の少なくとも一部に基づいて移動装置310の位置を推定することが可能である。この場合も、移動装置310の位置のそのような推定は、次に、例えば、移動装置310に、または他の遠隔ロケーションに送り返されることが可能である。
【0067】
上述の特定の実施形態では、移動装置310は、例えば、セルラー電話機、パーソナルディジタルアシスタント、ポータブルパーソナルコンピュータ、および/または類似物などの、いくつかのポータブル装置のいずれか1つを備える、またはそのような装置のいずれか1つに結合されることが可能である。しかし、これらは、単に、無線通信リンクを介して通信することができる移動装置の例に過ぎず、主張される主題は、これらに関して限定されない。複合SPS受信機は、データ処理システム(例えば、パーソナルデータアシスタントまたはポータブルコンピュータ)を含む(またはそのようなシステムに結合される)。このため、移動装置310は、本明細書で説明される技術、方法、および/またはプロセスの1つまたは複数を全体として、または部分的に実行するマシン可読命令を実行するように適合された、マイクロプロセッサと、メモリ(例えば、ROM、揮発性RAM、不揮発性メモリ)とを備えるコンピューティングプラットフォームを備えることが可能である。そのようなコンピューティングプラットフォームは、ディスプレイコントローラ、ディスプレイ装置、および/または、当技術分野でよく知られているような他の周辺装置を含む、さらに/またはそのような装置に結合されることが可能である。
【0068】
一実施形態では、移動装置310は、メモリの中に格納されたマシン可読命令に従って、無線アクセスポイントに関連する位置情報を抽出し、強化するために、無線アクセスポイントの位置およびID(例えば、MACアドレス)を(例えば、無線アクセスポイントのタイプに応じて)格納することができる。一実施形態では、移動装置310は、通信接続を確立すると、移動局の位置、およびWLANアクセスポイントのIDを格納することができる。
【0069】
上述のように、特定の実施形態では、位置特定サーバが、移動装置における混成測位システムにおいて獲得された様々なタイプの特性、量、および/または特徴の混合の測定値の少なくとも一部に基づいて移動装置の位置を推定することができる。例えば、混成位置測位システムにおける、そのような位置特定サーバは、2つ以上のタイプの特性、量、および/または特徴の生の測定値から導き出された値の推定から、移動装置の位置を推定することができる。そのようなタイプの特性、量、および/または特徴は、例えば、擬似距離測定値、信号強度、1つまたは複数の遠隔送信機からの信号着信時間、移動装置と、1つまたは複数の遠隔送信機との間で伝送される信号に関する信号往復遅延を備えることが可能である。或る特定の例では、例示の目的で、そのような位置特定サーバは、SPSにおける衛星までの2つの擬似距離の生の測定値、および異なる2つのWLANアクセスポイントから受信された信号の強度から導き出された値の推定の少なくとも一部に基づいて移動装置の位置を推定することができる。この場合、上述で示されるとおり、そのような移動装置は、無線通信リンクを介して位置特定サーバに、擬似距離および/または信号強度のフィルタリングされた推定(これらの特性、量、および/または特徴の生の測定値の少なくとも一部に基づく)を供給することができる。
【0070】
特定の実施形態では、混成測位システムが、例えば、生の測定値が、様々なシステムから獲得され、対応する様々な時間インスタンスを基準とする、互いに非同期に動作する様々な独立して動作させられる要素(例えば、SPS送信機、WLANアクセスポイント、セルラー基地局)を備えることが可能である。そのような生の測定値を組み合わせて、推定(例えば、擬似距離の推定)を得る際、様々な時間インスタンスを基準とするそのような生の測定値は、これらの生の測定値が基づく様々なシステムの時間基準を互いに関係付ける情報の少なくとも一部に基づいて互いに関連付けられることが可能である。
【0071】
さらに、混成測位システムの特定の実施形態では、様々なシステムから獲得された生の測定値が、様々な確度、不確かさ、および/または精度に関連することが可能である。そのような生の測定値を組み合わせて、推定を得る際、生の測定値は、それらの生の測定値に関連する、関連する確度、不確かさ、および/または精度に応じて重みを付けられることが可能である。この場合、例えば、推定は、生の測定値の加重和の少なくとも一部に基づいて得られることが可能である。或る特定の例では、高い確度および/または低い不確かさに関連する生の測定値には、低い確度および/または高い不確かさに関連する生の測定値と比べて、そのような加重和において、より大きい重みが付けられることが可能である。
【0072】
図6は、或る特定の実施形態における混成測位システムのネットワークトポロジの概略図である。移動装置407が、無線網Aの無線アクセスポイント403と無線網Bの無線アクセスポイント405の両方から送信された信号を受信することが可能である。一実施形態では、移動装置407は、1つまたは複数のSPS衛星(図示せず)からSPS信号を受信するための受信機を含むことも可能である。また、移動装置407は、無線網Aおよび/または無線網Bから受信された信号の少なくとも一部に基づいてタイミング測定値(例えば、擬似距離、往復時間、信号の着信時間、信号の着信の時間差)を測定するように適合されることも可能である。無線網Aおよび/または無線網Bは、複数のアクセスポイント(例えば、無線アクセスポイント403および405などのセルラー基地局)を個々に含むことが可能であることを理解されたい。また、無線網Aと無線網Bは、異なるサービスプロバイダによって運用される同一タイプの無線インターフェースを使用することも可能であり、あるいは、例えば、同一の通信プロトコルで、ただし、異なる周波数において動作することが可能である。代替として、無線網Aと無線網Bは、同一のサービスプロバイダによって運用される、または異なるサービスプロバイダによって運用される、異なるタイプの無線インターフェース(例えば、TDMA、GSM、CDMA、W−CDMA、UMTS、TD−SCDMA、IDEN、HDR、Bluetooth(登録商標)、UWB、IEEE802.11、または他の類似したネットワーク)を使用してもよい。
【0073】
一実施形態では、主張される主題は、これに関して限定されないものの、位置特定サーバ411は、例えば、値の推定などの、移動装置407から受信された情報の少なくとも一部に基づいて移動装置407の位置を推定することが可能である。上述のように、値のそのような推定は、移動装置407において測定された特性、量、および/または特徴の生の測定値の少なくとも一部に基づくことが可能である。上述のように、そのような推定は、擬似距離測定値、信号伝搬遅延、移動装置407と基地局との間の往復遅延、信号強度、および/または以上に類するものを備えることが可能である。サーバ413およびサーバ415が、それぞれ、無線網Aおよび無線網Bに関連するアルマナックデータを保持することが可能である。そのようなアルマナックデータは、例えば、識別情報(例えば、MACアドレスまたはセルタワー識別子など)によって指定される、そのようなアクセスポイントの位置を識別する(例えば、緯度と経度として、および/または地球中心のXYZ座標として)データベースを備えることが可能である。したがって、位置特定サーバ411は、移動局から通信される情報、ならびにアルマナックサーバ413および415の中のデータの少なくとも一部に基づいて移動装置407の位置を推定することができる。
【0074】
位置特定サーバ411は、例えば、サーバ413および415から取り出された、知られている位置(例えば、SPS衛星、無線アクセスポイント403および405)を識別すること、ならびに当業者に知られている技術を使用して、移動装置407と、移動装置407から受信された情報(例えば、1つまたは複数の特性、量、および/または特徴の推定)からの知られている位置との間の距離の推定を得ることによって、いくつかの技術のいずれか1つを使用して、移動装置407の位置を推定することができる。例えば、米国特許出願第5,999,124号が、SPS擬似距離測定値と他の距離測定値をどのように組み合わせて、移動局の位置が推定されることが可能であるかの説明を提供する。
【0075】
一部の実施形態では、移動装置407は、位置特定サーバ411と通信するために無線網Aにアクセスすることも、無線網Bにアクセスすることもできる(例えば、通信目的で、これらの無線網の1つだけしか使用しないのではなく)。当技術分野で知られているとおり、様々なタイプの情報が、移動装置407の位置を推定するために、移動装置407と位置特定サーバ411の間で交換されることが可能である。移動装置407が、SPSからナビゲーション信号を獲得することができるようにするのに、例えば、位置特定サーバ411は、移動装置407から「見える」衛星に関連するドップラー周波数探索窓、および他の獲得支援情報を移動装置407に与えることができる(例えば、無線網Aまたは無線網Bを介して)。
【0076】
図7は、代替の実施形態における混成測位システムのネットワークトポロジの概略図である。1つの無線網のアクセスポイント(例えば、セルラー基地局503)が、移動装置507と位置特定サーバ511の間の通信のために使用されることが可能である。この場合、位置特定サーバ511は、例えば、SPSナビゲーション信号(例えば、衛星521からの)、第1の通信サービスを提供するアクセスポイント(例えば、セルラー電話基地局503)からの信号、第2の通信サービスを提供するアクセスポイント(例えば、異なる無線セルラー電話網の基地局であることが可能であり、および/または異なる無線インターフェースを使用するアクセスポイントB505)からの信号、および/または第3の通信サービスを提供するアクセスポイント(例えば、WLANアクセスポイントまたはBluetoothアクセスポイントを、例えば、備えることが可能なアクセスポイントA509)などの、移動装置507において受信された信号の少なくとも一部に基づいて移動装置507の位置を推定することができる。この場合、上述のように、移動装置507は、生の測定値を獲得し、そのような生の測定値の少なくとも一部に基づいて値を推定することができる。
【0077】
この場合、WLANアクセスポイント(または他の類似した低電力送信機)が、カバレッジ区域の範囲内に限られた移動装置の位置の任意の推定を有することにより、移動装置の位置の十分な推定がもたらされるのに十分なだけ小さいカバレッジ区域を提供することが可能である。さらに、無線LANアクセスポイントは、他のタイプの信号(例えば、SPS信号または無線電話信号)の利用可能性が低い可能性がある区域内で位置を特定するための信号を提供することが可能である。
【0078】
一実施形態では、位置特定サーバは、様々な無線網から移動装置において受信された無線信号の少なくとも一部に基づいて移動装置の位置を推定することができる。例えば、様々な無線網からの信号が、アクセスポイントのIDを特定するのに使用されることが可能である。或る位置までの正確な距離情報(例えば、アクセスポイントと移動装置の間の往復時間および/または信号伝搬遅延)が、利用可能である場合、位置特定サーバは、アクセスポイントのそのような距離情報および位置を使用して、混成ソリューションの少なくとも一部に基づいて移動装置の位置を推定することができる。上述の技術を使用して、位置特定サーバは、例えば、アクセスポイントと移動装置の間の距離、往復時間、および/または信号伝搬遅延などの1つまたは複数の値の推定を、そのような推定が、移動装置において測定された生の測定値の少なくとも一部に基づく場合に、移動装置から受信することができる。
【0079】
例示的な実施形態であると現在、考えられているものが、例示され、説明されてきたが、主張される主題を逸脱することなく、他の様々な変形が行われることが可能であり、さらに、均等形態が代用されることが可能であることが、当業者には理解されよう。さらに、本明細書で説明される中心的な概念を逸脱することなく、主張される主題の教示に特定の状況を適合させる多くの変形が、行われることが可能である。したがって、主張される主題は、開示される特定の実施形態に限定されるのではなく、そのような主張される主題は、添付の特許請求の範囲、および均等の範囲に含まれるすべての実施形態を含むことも可能であることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動装置と送信機の間の距離を、前記移動装置において受信された信号の少なくとも一部に基づいて測定すること、
前記距離の前記測定値を、前記距離の1つまたは複数の以前の測定値と組み合わせて、前記距離の推定をもたらすこと、および
前記推定を、前記移動装置から位置特定サーバに送信することを備える方法。
【請求項2】
前記距離を前記測定することは、前記受信された信号の少なくとも一部に基づいて前記送信機までの擬似距離を算出することをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記距離を前記測定することは、前記受信された信号の強度の少なくとも一部に基づいて前記距離を測定することをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記距離を前記測定することは、前記移動装置において測定された前記信号の強度の少なくとも一部に基づいて前記距離を測定することをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項5】
移動装置と、複数の送信機との間の距離を、前記移動装置において前記送信機から受信された信号の少なくとも一部に基づいて測定すること、
或る共通の時間インスタンスにおける移動装置と前記送信機の間の距離を推定すること、および
前記推定された距離を、前記移動装置から位置特定サーバに送信することを備える方法。
【請求項6】
前記距離を前記推定することは、
前記移動体と、前記送信機の少なくとも1つとの間の距離の測定値を、前記距離の少なくとも1つの以前の測定値と組み合わせて、前記距離の推定をもたらすこと、および
前記推定を前記共通の時間インスタンスに補外することをさらに備える請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記組み合わせることは、実質的にカルマンフィルタに従って前記距離を推定することをさらに備える請求項6に記載の方法。
【請求項8】
移動装置の位置を推定する方法であって、
前記移動装置において生の測定データをフィルタリングすること、
前記フィルタリングされた測定データをネットワークサーバに送信すること、および
前記送信された、フィルタリングされた測定データの少なくとも一部に基づいて前記ネットワークサーバにおいて前記移動装置の前記位置を推定することを備える方法。
【請求項9】
前記生の測定データは、送信機から前記移動装置までの距離の測定値を表す請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記生の測定データは、前記移動装置において送信機から受信された信号の強度の測定値を表す請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記生の測定データは、前記移動装置において送信機から受信された信号の伝搬遅延の測定値を表す請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記移動装置において前記生の測定データを前記フィルタリングすることは、実質的にカルマンフィルタに従って前記生の測定データをフィルタリングすることをさらに備える請求項8に記載の方法。
【請求項13】
移動装置において受信された1つまたは複数の信号の少なくとも一部に基づいて生の測定値を獲得すること、
前記測定値を、1つまたは複数の以前の生の測定値と組み合わせて、値の推定をもたらすこと、および
前記推定を、前記移動装置から位置特定サーバに送信することを備える方法。
【請求項14】
前記移動装置において受信された1つまたは複数の信号の少なくとも一部に基づいて前記生の測定値を前記獲得することは、送信機までの擬似距離を測定することをさらに備える請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記移動装置において受信された1つまたは複数の信号の少なくとも一部に基づいて前記生の測定値を前記獲得することは、信号往復遅延を測定することをさらに備える請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記移動装置において受信された1つまたは複数の信号の少なくとも一部に基づいて前記生の測定値を前記獲得することは、アップリンク着信時間を測定することをさらに備える請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記移動装置において受信された1つまたは複数の信号の少なくとも一部に基づいて前記生の測定値を前記獲得することは、前記移動装置において受信された少なくとも前記1つまたは複数の信号の強度を測定することをさらに備える請求項13に記載の方法。
【請求項18】
移動装置において受信された複数の信号の少なくとも一部に基づいて複数の生の測定値を獲得すること、
前記生の測定値の少なくとも一部に基づいて複数の値を推定すること、および
前記値の前記推定値を、前記移動装置から位置特定サーバに送信することを備える方法。
【請求項19】
前記複数の値を前記推定することは、前記値の前記推定を或る共通の時間インスタンスに伝播させることをさらに備える請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記複数の値を前記推定することは、
前記生の測定値のそれぞれを、少なくとも1つの以前の生の測定値と組み合わせて、関連する値の推定をもたらすこと、および
前記値の前記推定を或る共通の時間インスタンスに伝播させることをさらに備える請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記組み合わせることは、実質的にカルマンフィルタに従って前記関連する値を推定することをさらに備える請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記推定された複数の値は、前記移動装置と、関連する複数の送信機との間の複数の推定された距離を備える請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記生の測定値の少なくとも1つは、前記移動装置と送信機の間の擬似距離の測定値を備える請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記生の測定値の少なくとも1つは、セルラー基地局から受信された信号の少なくとも一部に基づく生の測定値を備える請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記生の測定値の少なくとも1つは、無線LANアクセスポイントから受信された信号の少なくとも一部に基づく生の測定値を備える請求項234に記載の方法。
【請求項26】
マシン可読命令が格納された記憶媒体を有し、前記マシン可読命令は、コンピューティングプラットフォームによって実行された場合、前記コンピューティングプラットフォームに
移動装置と送信機の間の距離の測定値を、前記移動装置において受信された信号の少なくとも一部に基づいて獲得させ、
前記距離の前記測定値を、前記距離の1つまたは複数の以前の測定値と組み合わせて、前記距離の推定させ、および
前記推定の、前記移動装置から位置特定サーバへの送信を開始させるように適合される物品。
【請求項27】
マシン可読命令が格納された記憶媒体を有し、前記マシン可読命令は、コンピューティングプラットフォームによって実行された場合、前記コンピューティングプラットフォームに
移動装置と、複数の送信機との間の距離の測定値を、前記移動装置において前記送信機から受信された信号の少なくとも一部に基づいて獲得させ、
或る共通の時間インスタンスにおける前記移動装置と前記送信機の間の距離を推定させ、および
前記推定された距離の、前記移動装置から位置特定サーバへの送信を開始させるように適合された物品。
【請求項28】
マシン可読命令が格納された記憶媒体を有し、前記マシン可読命令は、コンピューティングプラットフォームによって実行された場合、前記コンピューティングプラットフォームに
移動装置において受信された1つまたは複数の信号の少なくとも一部に基づいて生の測定値を獲得させ、
前記測定値を、1つまたは複数の以前の生の測定値と組み合わせて、値の推定をもたらさせ、および
前記推定の、前記移動装置から位置特定サーバへの送信を開始させるように適合された物品。
【請求項29】
マシン可読命令が格納された記憶媒体を有し、前記マシン可読命令は、コンピューティングプラットフォームによって実行された場合、前記コンピューティングプラットフォームに
移動装置において受信された複数の信号の少なくとも一部に基づいて複数の生の測定値を獲得させ、
前記生の測定値の少なくとも一部に基づいて複数の値を推定させ、および
前記値の前記推定値の、前記移動装置から位置特定サーバへの送信を開始させるように適合された物品。
【請求項30】
1つまたは複数の送信機から信号を受信する受信機を備える移動装置であって、
前記移動装置と送信機の間の距離を、前記移動装置において受信された前記信号の少なくとも1つの少なくとも一部に基づいて測定し、
前記距離の前記測定値を、前記距離の1つまたは複数の以前の測定値と組み合わせて、前記距離の推定をもたらし、
前記推定を位置特定サーバに送信するように適合された移動装置。
【請求項31】
複数の送信機から信号を受信する受信機を備える移動装置であって、
前記移動装置と、前記複数の送信機との間の距離を、前記受信された信号の少なくとも一部に基づいて測定し、
或る共通の時間インスタンスにおける前記移動装置と前記送信機の間の距離を推定し、
前記推定された距離を位置特定サーバに送信するように適合された移動装置。
【請求項32】
複数の送信機から信号を受信する受信機を備える移動装置であって、
前記移動装置において受信された前記信号の1つまたは複数の少なくとも一部に基づいて生の測定値を獲得し、
前記測定値を、1つまたは複数の以前の生の測定値と組み合わせて、値の推定をもたらし、
前記推定の、前記移動装置から位置特定サーバへの送信を開始するように適合された移動装置。
【請求項33】
複数の送信機から複数の信号を受信する受信機を備える移動装置であって、
前記移動装置において受信された前記複数の信号の少なくとも一部に基づいて複数の生の測定値を獲得し、
前記生の測定値の少なくとも一部に基づいて複数の値を推定し、
前記値の前記推定を位置特定サーバに送信するように適合された移動装置。
【請求項34】
位置特定サーバと、
生の測定データをフィルタリングし、
前記フィルタリングされた測定データを前記位置特定サーバに送信するように適合された移動装置とを備えるシステムであって、
前記位置特定サーバは、前記送信された、フィルタリングされた測定データの少なくとも一部に基づいて前記移動装置の位置を推定するように適合されるシステム。
【請求項35】
位置特定サーバと、
移動装置と送信機の間の距離を、前記移動装置において受信された1つまたは複数の信号の少なくとも一部に基づいて測定し、
前記距離の前記測定値を、前記距離の1つまたは複数の以前の測定値と組み合わせて、前記距離の推定をもたらし、
前記推定を前記位置特定サーバに送信するように適合された前記移動装置とを備えるシステムであって、
前記位置特定サーバは、前記送信された推定の少なくとも一部に基づいて前記移動装置の位置を推定するように適合されるシステム。
【請求項36】
位置特定サーバと、
移動装置と、前記複数の送信機との間の距離を、前記移動装置において受信された1つまたは複数の信号の少なくとも一部に基づいて測定し、
或る共通の時間インスタンスにおける前記移動装置と、複数の送信機との間の距離を推定し、
前記推定された距離を位置特定サーバに送信するように適合された前記移動装置とを備えるシステムであって、
前記位置特定サーバは、前記送信された、推定された距離の少なくとも一部に基づいて前記移動装置の位置を推定するように適合されるシステム。
【請求項37】
位置特定サーバと、
移動装置において受信された1つまたは複数の信号の少なくとも一部に基づいて生の測定値を獲得し、
前記測定値を、1つまたは複数の以前の生の測定値と組み合わせて、値の推定をもたらし、
前記推定を、前記移動装置から前記位置特定サーバに送信するように適合された前記移動装置とを備えるシステムであって、
前記位置特定サーバは、前記送信された推定の少なくとも一部に基づいて前記移動装置の位置を推定するように適合されるシステム。
【請求項38】
位置特定サーバと、
移動装置において受信された複数の信号の少なくとも一部に基づいて複数の生の測定値を獲得し、
前記生の測定値の少なくとも一部に基づいて複数の値を推定し、
前記値の前記推定を前記位置特定サーバに送信するように適合された前記移動装置とを備えるシステムであって、
前記位置特定サーバは、前記送信された推定の少なくとも一部に基づいて前記移動体の位置を推定するように適合されるシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−198226(P2012−198226A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−111757(P2012−111757)
【出願日】平成24年5月15日(2012.5.15)
【分割の表示】特願2009−523008(P2009−523008)の分割
【原出願日】平成19年7月31日(2007.7.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】