説明

作業機械のエンジン制御回路

【課題】
作業機械のエンジン制御回路に関し、エンジンの始動,運転状態を制御する制御回路において、簡素な構成で油圧ロックレバー及びエンジン停止スイッチの機能を確保する。
【解決手段】
エンジン始動用のスタータモータ3と、制御側回路4aへの通電により被制御側回路4bを接続してスタータモータ3の作動の可否を選択するニュートラルスタートリレー4と、ニュートラルスタートリレー4の制御用電源であるコイル電源5と、ニュートラルスタートリレー4の制御側回路4a及びコイル電源5間を接続する第一電気回路6とを備える。
第一電気回路6上にニュートラルリミットスイッチ7及びセカンドシャットダウンスイッチ8を直列に介装させ、油圧ロックレバー1及びエンジン停止スイッチ2の操作位置に応じて第一電気回路6を断接させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業機械の油圧機器の動作をロックするための油圧ロックレバー及びキースイッチ以外にエンジンを停止させるボタンを備えた作業機械のエンジン制御回路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の作業機械のキャブ内には、緊急時に作業機械の動作を停止させるための安全装置として、エンジンの緊急停止ボタンや油圧ロックレバーが設けられている。
例えば、特許文献1には、作業機を緊急停止させる必要のあるエラーをエラー監視器で検出し、エンジン停止ソレノイドでエンジンを緊急停止させる制御を実施する安全装置が記載されている。この技術では、エラー監視器が自発的にエラーを検出した場合だけでなく、オペレータがエンジン停止スイッチを操作した場合にも、エンジン停止ソレノイドを作動させてエンジンを停止させることができるようになっている。
【0003】
また、特許文献2には、作業機械の運転席部設けられた油圧ロックレバーをロック解除姿勢からロック姿勢へと変姿させることで、油圧アクチュエータへの圧油供給を断つ技術が開示されている。この技術では、油圧ロックレバーがロック解除位置に操作された状態で油圧アクチュエータの作動が許可されるとともにエンジンの始動(停止している場合)が禁止され、一方、油圧ロックレバーがロック位置に操作された状態で油圧アクチュエータの作動が禁止されると共にエンジンの始動が許可されている。つまり、油圧系をロックした状態のみでエンジンを始動させる仕組みにすることにより、エンジン始動直後に不意に作業機械が作動してしまうような不具合を防止している。
【特許文献1】特開平10−47094号公報
【特許文献2】特開2000−54436号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、エンジン停止スイッチによるエンジンの緊急停止制御と油圧ロックレバーによるエンジンの始動制御とは、エンジンを停止状態にする(停止状態を保持する)という機能において共通している。そこで、それぞれの制御回路を独立して設けるのではなく、部分的に回路を共通化することが考えられる。具体的には、図7に示すような制御回路である。
【0005】
この制御回路30では、油圧ロックレバー21,エンジン停止スイッチ22及びエンジンのキースイッチ29の操作状態に応じて、エンジンのスタータモータ23及びエンジンへ燃料を供給する燃料供給ソレノイド33を制御する制御回路が示されている。
ニュートラルリミットスイッチ27は、油圧ロックレバー21の操作位置に応じて回路を断接する一回路一接点型のスイッチである。ここでは、油圧ロックレバー21がロック位置に操作されている場合に回路を接続し、ロック解除位置に操作されている場合に回路を遮断するものとする。なお、ニュートラルリミットスイッチ27が介装された回路は、後述するニュートラルスタートリレー24の制御側回路24aのコイルへと接続されている。
【0006】
セカンドシャットダウンスイッチ28は、エンジン停止スイッチ22のオン/オフ状態に応じて切り換えられる一回路二接点型のスライドスイッチである。セカンドシャットダウンスイッチ28で選択される二接点のうち、オフ位置に対応する一方は燃料供給ソレノイド33に接続されている。つまり、こちらの接点が選択されていると、エンジンが始動,運転することになる。また、オン位置に対応する他方の接点側には、後述するニュートラルスタートリレー24の制御側回路24aのコイルへと続く回路が形成されている。
【0007】
キースイッチ29は、エンジンキーを差し込んで回転させることによりエンジンの始動及び停止を切り換える一般的なエンジンキースイッチである。なお、図7では、二回路三接点型のスライドスイッチを用いた場合が例示されている。
スタータモータ23は、電源としてのスタータ電源32に対してスタートリレー31を介して接続されている。このスタートリレー31は、制御側回路31aに介装されたコイルが励磁されると被制御側回路31bを閉鎖(接続)する機能を持ったリレーである。また、制御側回路31aのコイルが非励磁の場合には、被制御側回路31bの回路を開放(切断)して、スタータモータ23の作動を禁止するようになっている。
【0008】
さらに、キースイッチ29とスタートリレー31の制御側回路31aのコイルとを接続する回路上にはニュートラルスタートリレー24が介装されている。このニュートラルスタートリレー24は、ニュートラルリミットスイッチ27が接合されている場合、又は、エンジン停止スイッチ22における他方側の接点が選択されている場合に、制御側回路24aのコイルが励磁されて、スタートリレー31の制御側回路31aへと接続された被制御側回路24bを切断する機能を有している。なお、図7に示すように、ニュートラルリミットスイッチ27及びセカンドシャットダウンスイッチ28は、ニュートラルスタートリレー24に対して並列に接続されている。
【0009】
つまり、油圧ロックレバー21がロック解除位置に操作されている場合、又は、エンジン停止スイッチ22がオン位置に操作されている場合には、ニュートラルスタートリレー24の制御側回路24aのコイルが励磁されるため、キースイッチ29がスタート位置に操作されたとしてもスタートリレー31の制御側回路31aのコイルを励磁状態にすることができず、スタータモータ23が作動しないようになっている。したがって、停止しているエンジンの再始動を防止することができる。
【0010】
一方、油圧ロックレバー21がロック位置に操作され、かつ、エンジン停止スイッチ22がオフ位置に操作されている場合には、ニュートラルスタートリレー24の制御側回路24aのコイルが非励磁状態となるため、キースイッチ29をスタート位置に操作すればスタートリレー31の制御側回路31aのコイルが励磁されて、スタータモータ23が作動する。したがって、エンジンを始動させることができる。
【0011】
このように、スタータモータ23の作動の可否を選択するニュートラルスタートリレー24に対して、ニュートラルリミットスイッチ27とセカンドシャットダウンスイッチ28とを並列に接続することにより、油圧ロックレバー21の操作状態及びエンジン停止スイッチ22の操作状態に応じたエンジンの始動,運転制御が可能となる。
しかしながら、ニュートラルリミットスイッチ27とセカンドシャットダウンスイッチ28とを並列に接続すると、両方のスイッチ27,28でともに回路が接続された場合に、回路がニュートラルスタートリレー24の上流側で閉じてしまうため、電圧差を確保するべく回路上にダイオード35を介装させて整流する必要が生じる。また、回路全体の構成がやや複雑となり、コストを低減させることができないという課題もある。
【0012】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、エンジンの始動,運転状態を制御する制御回路において、簡素な構成で油圧ロックレバー及びエンジン停止スイッチの機能を確保することができるようにした、作業機械のエンジン制御回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、請求項1記載の本発明の作業機械のエンジン制御回路は、油圧アクチュエータへの圧油供給を遮断するロック位置及び該圧油供給を許容するロック解除位置へと切換自在に設けられた油圧ロックレバーと、エンジンを緊急停止させるエンジン停止スイッチとを備えた作業機械のエンジン制御回路において、該エンジンの始動時における駆動力を供給するスタータモータと、制御側回路及び被制御側回路を有し、該制御側回路への通電により該被制御側回路を接続して、該スタータモータの駆動の可否を選択するニュートラルスタートリレーと、該ニュートラルスタートリレーの制御用電源であるコイル電源と、該ニュートラルスタートリレーにおける該制御側回路及び該コイル電源間を接続する第一電気回路と、該第一電気回路上に介装され、該油圧ロックレバーの操作位置に応じて該第一電気回路を断接するニュートラルリミットスイッチと、該第一電気回路上における該ニュートラルリミットスイッチよりも該コイル電源側に介装され、該エンジン停止スイッチの操作位置に応じて該第一電気回路を断接するセカンドシャットダウンスイッチとを備え、該ニュートラルリミットスイッチ及び該セカンドシャットダウンスイッチが、該第一電気回路上において直列に接続されていることを特徴としている。
【0014】
なお、該ニュートラルリミットスイッチ及び該セカンドシャットダウンスイッチは、少なくとも一回路一接点型のいわゆるオン/オフスイッチとして機能するものであればよい。例えば、多回路多接点型のスライドスイッチの一部をオン/オフスイッチとして用いることは可能である。
また、該ニュートラルスタートリレー,メインリレー及びスタートリレーは、制御側回路にコイルを有し、コイルの励磁によって被制御側回路を接続又は切断する一般的なリレーとして構成されている。なお、コイルの励磁状態と被制御回路側の断接状態との対応関係は任意である。
【0015】
また、請求項2記載の本発明の作業機械のエンジン制御回路は、請求項1記載の構成に加え、該エンジン停止スイッチとは別設され、該第一電気回路上において該ニュートラルリミットスイッチ及び該セカンドシャットダウンスイッチと直列に接続されたエンジンキースイッチと、該エンジンキースイッチがスタート位置に操作されたときに、該コイル電源と該ニュートラルスタートリレーの該被制御側回路とを接続する第二電気回路とをさらに備えたことを特徴としている。
【0016】
また、請求項3記載の本発明の作業機械のエンジン制御回路は、請求項1又は2記載の構成に加え、該第一電気回路上における該ニュートラルリミットスイッチ及び該セカンドシャットダウンスイッチ間から分岐して形成された分岐回路と、該エンジンに供給される燃料噴射量を制御する燃料制御ソレノイドと、該分岐回路上に介装され、該分岐回路への通電により該燃料制御ソレノイドの駆動の可否を選択するメインリレーとをさらに備えたことを特徴としている。
【0017】
また、請求項4記載の本発明の作業機械のエンジン制御回路は、請求項1〜3の何れか1項に記載の構成に加え、該スタータモータの駆動用電源であるスタータ電源と、該スタータモータ及び該スタータ電源間を接続するスタータ回路と、該スタータ回路上に介装されたスタートリレーとを備え、該ニュートラルスタートリレーが、該制御側回路への通電時に該スタートリレーのコイルを励磁して該スタータモータを作動させるように接続されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0018】
本発明の作業機械のエンジン制御回路(請求項1)によれば、ニュートラルリミットスイッチ及びセカンドシャットダウンスイッチを直列に接続することにより、簡素な構成でニュートラルスタートリレーを正確に駆動することができる。例えば、並列に接続した場合と比較して、ダイオードを省略することができる。
また、本発明の作業機械のエンジン制御回路(請求項2)によれば、該ニュートラルリミットスイッチ及び該セカンドシャットダウンスイッチが共に接続されている状態において、該キースイッチが該スタート位置に操作された場合に、該ニュートラルスタートリレーが作用して該スタータモータが作動することになる。該ニュートラルリミットスイッチ及び該セカンドシャットダウンスイッチのうちの何れか一方が切断されていれば、該キースイッチがスタート位置に操作されたとしても、該スタータモータは作動しない。
【0019】
また、本発明の作業機械のエンジン制御回路(請求項3)によれば、第一電気回路上におけるセカンドシャットダウンスイッチの下流側から分岐回路を形成して燃料制御ソレノイドを制御することにより、ニュートラルスタートリレーの操作状態に係わらず、エンジンの燃料噴射量を制御することができる。例えば、該エンジンの運転中にニュートラルリミットスイッチが切断されたとしても、エンジンの運転(すなわちアイドル運転)を継続させることができる。
【0020】
また、本発明の作業機械のエンジン制御回路(請求項4)によれば、スタータモータへ電力を供給する回路とスタータモータの動作を制御するための回路とを分離することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図5は、本発明の一実施形態に係る作業機械のエンジン制御回路を説明するためのものであり、図1は本エンジン制御回路の全体構成を模式的に示す回路図、図2は本エンジン制御回路の通電状態を模式的に示す回路図であって、(a)は通常のエンジン始動時の状態、(b)は油圧ロックレバーによりエンジンの始動が禁止された状態を示すものである。また、図3も図2と同様に本エンジン制御回路の通電状態を模式的に示す回路図であって、(a)はキースイッチをオフ操作した状態、(b)はエンジン停止スイッチによりエンジンの始動が禁止された状態を示すものである。
【0022】
図4は本エンジン制御回路が適用された油圧ショベルのキャブを模式的に示す斜視図、図5はその油圧ショベルの全体構成を示す斜視図である。なお、図6は本発明の変形例としてのエンジン制御回路を例示する回路図であり、(a)は図1に示す回路のスタータモータ周りを変更した回路図、(b)は図1に示す回路の燃料供給ソレノイド周りを変更した回路図である。
【0023】
[1.全体構成]
本発明に係るエンジン制御回路は、図5に示す油圧ショベル40に適用されている。
この油圧ショベル40は、クローラ式の走行装置を装備した下部走行体41と、下部走行体41の上に旋回自在に搭載された上部旋回体42とを備えて構成される。上部旋回体42における前方側には、ブームやアーム等の作業装置43及びオペレータが搭乗するキャブ44が設けられており、上部旋回体42における後端部にはその壁面に沿った形状のカウンタウェイト45が設けられている。また、カウンタウェイト45の直前方には、エンジンルーム46が設けられている。エンジンルーム46の内部には、油圧ショベル40の駆動源であるエンジン47が配置されている。
【0024】
図4に示すように、キャブ44の内部には油圧ショベルに装備されたブームやアーム等の作業装置を駆動するための操作レバーや、オペレータが着座するシート48が設けられている。また、シート48の下方には、油圧ロックレバー1,エンジン停止スイッチ2及びキースイッチ9が固設されている。
油圧ロックレバー1は、油圧ショベル40に搭載された各種油圧アクチュエータへの圧油供給を遮断(ロック、すなわち一時的に停止する)し、あるいは、その圧油供給を許容するための安全装置である。この油圧ロックレバー1は、ロック解除姿勢とロック姿勢とを取り得るようにシート48側方のコンソールに対して回動自在に枢着されており、二種類の位置に変姿することができるようになっている。これらの変姿位置のうち、図4に示すように、下方へ降ろした位置をロック位置と呼び、コンソール前方へ水平に持ち上げた位置をロック解除位置と呼ぶ。本油圧ショベル40では、油圧ロックレバー1が下方へ降ろされたロック位置にある状態では、作業装置43や下部走行体41等に設けられた全ての油圧アクチュエータに対応する操作レバーのパイロット圧がロックされるようになっている。また、油圧ロックレバー1が持ち上げられてロック解除位置にある状態では、圧油供給が許容されてそのパイロット圧が各油圧アクチュエータへ伝達されるようになっている。このような仕組みにより、例えばオペレータが乗降時に誤って操作レバーに接触したとしても、油圧ロックレバー1が下方に降りていれば作業装置43が不意に作動しないようになっている。
【0025】
また、油圧ロックレバー1がロック解除位置にある状態では、停止しているエンジン47を始動させることができないようになっている。つまり、油圧ロックレバー1が下方へ降ろされたロック位置にある状態でのみ、エンジン47が始動する。前述の通りこのような仕組みにより、エンジン47の始動時における油圧アクチュエータの誤作動を防止している。
【0026】
エンジン停止スイッチ2は、エンジン47を緊急停止させるためのオン/オフスイッチであり、キャブ44の外部からも手が届くようにシート48の下部における入り口側(図4においては向かって右側)に固設されている。エンジン47を停止させる手段としては、通常停止時に用いられるキースイッチ9とこのエンジン停止スイッチ2との2種類の手段が設けられていることになる。本実施形態では、エンジン停止スイッチ2をオン操作すると運転中のエンジン47が停止するとともに始動(再始動)が防止されるようになっている。
【0027】
キースイッチ9とは、エンジンキーを差し込んで回転させることによりエンジンを始動,停止させることができるいわゆるイグニッションキースイッチであり、エンジン47の停止状態に対応するオフ位置,エンジン47の始動時に操作されるスタート位置,始動後(例えば完爆後)のエンジン運転時の位置であるオン位置,電装品のみに通電させるアクセサリ位置等、複数の操作ポジションを備えている。以下、本実施形態では特にエンジン47の動作に着目し、キースイッチ9としてオフ(OFF)位置,スタート(ST)位置及びオン(ON)位置の三位置を備えた二回路三接点型のスライドスイッチを用いた場合を説明するが、操作ポジションの種類や数はこれに限定されるものではないことを付記しておく。
【0028】
[2.回路構成]
本発明に係るエンジン制御回路10について詳述する。図1に示すように、本エンジン制御回路10には、エンジン47の始動時の駆動力を供給するスタータモータ3と、スタータモータ3の駆動の可否を選択するニュートラルスタートリレー4と、その制御用電源である電源5(コイル電源)とを備えるとともに、前述の油圧ロックレバー1及びエンジン停止スイッチ2のそれぞれの操作位置に応じて動作するニュートラルリミットスイッチ7及びセカンドシャットダウンスイッチ8を備えて構成される。
【0029】
電源5は、ニュートラルスタートリレー4のコイルを励磁するための制御用電源としての機能を持っている。以下、ニュートラルスタートリレー4のコイルと電源5とを接続する回路のことを、第一電気回路6を呼ぶ。
ニュートラルスタートリレー4は、コイルが介装された制御側回路4a及び被制御側回路4bを備えて構成されており、制御側回路4aへの通電によりコイルが励磁されると被制御側回路4bを接続するリレーである。制御側回路4aには第一電気回路6が接続されている。一方、被制御側回路4bに接続された回路を第二電気回路15と呼ぶ。このニュートラルスタートリレー4は、制御側回路4aに接続された第一電気回路6からの励磁電流を受けて、被制御側回路4bに接続された第二電気回路15を接続して通電させ、これを以てスタータモータ3を作動させるようになっている。一方、第一電気回路6のどこかが開放(切断)された状態では、第二電気回路15が通電せず、スタータモータ3が作動しない。したがって、ニュートラルスタートリレー4は、第一電気回路6の通電状態に応じてスタータモータ3の駆動の可否を選択するように機能している。
【0030】
また、第一電気回路6上には、ニュートラルリミットスイッチ7及びセカンドシャットダウンスイッチ8が直列に配置されている。
ニュートラルリミットスイッチ7は、油圧ロックレバー1がロック解除位置に操作されているときに回路を開放(切断)し、ロック位置に操作されているときに閉鎖(接続)する一回路一接点型のいわゆるオン/オフスイッチである。同様に、セカンドシャットダウンスイッチ8も、エンジン停止スイッチ2がオン操作されているときに回路を開放(切断)し、オフ位置に操作されているときに回路を閉鎖(接続)する一回路一接点型のオン/オフスイッチである。例えば、オペレータがエンジン47を緊急停止させたいときには、このエンジン停止スイッチ2をオンに操作するようになっている。
【0031】
第一電気回路6上におけるセカンドシャットダウンスイッチ8と電源5との間には、前述のキースイッチ9が介装されている。具体的には、キースイッチ9の入力側に電源5からの一系統が接続される一方で、出力側には第一電気回路6及び第二電気回路15の二系統が接続されている。キースイッチ9は、スタート位置に操作されると第一電気回路6及び第二電気回路15をともに閉鎖(接続)するとともに、その後、内蔵された図示しないスプリング等の付勢手段によって自動的にオン位置へ移動して第一電気回路6のみを閉鎖(接続)し、あるいは、オフ位置に操作されると第一電気回路6及び第二電気回路15をともに開放(切断)するように構成されている。
【0032】
なお、第二電気回路15は、ニュートラルスタートリレー4における被制御側回路4bに接続された回路であり、かつ、後述するスタートリレー11における制御側回路11aに接続された、スタータモータ3を作動させるための回路である。
本エンジン制御回路10には、スタータモータ3の駆動用電源として、スタータ電源12が設けられている。なお、スタータ電源12の代わりに電源5を用いる構成としてもよい。ここではスタータ電源12とスタータモータ3とを接続する回路のことを、スタータ回路16と呼ぶ。スタータ回路16上にはスタートリレー11が介装されている。スタートリレー11もニュートラルスタートリレー4と同様に、制御側回路11a及び被制御側回路11bを備えて構成されており、制御側回路11aへの通電によりコイルが励磁されると被制御側回路11bを接続するものである。
【0033】
スタートリレー11の制御側回路11aには前述の第二電気回路15が接続され、被制御側回路11bにはスタータ回路16が接続されている。これにより、スタートリレー11は、第二電気回路15が通電されると、それを受けてスタータ回路16を閉鎖(接続)し、スタータモータ3を作動させるようになっている。つまりこの場合、停止しているエンジン47が始動(再始動)する。
【0034】
第一電気回路6におけるニュートラルリミットスイッチ7とセカンドシャットダウンスイッチ8との間からは、分岐回路17が分岐して形成されている。この分岐回路17は、メインリレー14に接続されている。メインリレー14も、上記のスタートリレー11と同様に、制御側回路14a及び被制御側回路14bを備えて構成されており、制御側回路14aへの通電によりコイルが励磁されると被制御側回路14bを接続する。分岐回路17は、制御側回路14aに接続されている。一方、被制御側回路14bの両側には、電源5の直下から分岐形成されて燃料供給ソレノイド(ソレノイドバルブ)13へと通ずるラインが接続されている。燃料供給ソレノイド13は、電源5からの電力供給を受けてエンジン47へ燃料を供給する機能を持っている。これにより、燃料供給ソレノイド13へ通電されている場合には定常的にエンジン47へ燃料が供給され、エンジン47の運転が継続されるようになっている。
【0035】
[3.制御作用]
[A.通常のエンジン始動時]
図2(a)に、通常のエンジン始動時における本エンジン制御回路10の通電状態を模式的に示す。なお以下、図2(a),(b)及び図3(a),(b)では通電しているラインを太線で示す。ここでいう通常のエンジン始動時とは、以下の条件を満たす場合である。
・油圧ロックレバー1がロック位置に操作されている
・エンジン停止スイッチ2がオフ位置に操作されている
・キースイッチ9がスタート位置に操作されている
【0036】
この場合、ニュートラルリミットスイッチ7及びセカンドシャットダウンスイッチ8がともに閉鎖(接続)されているため、電源5からの電力が第一電気回路6を通ってニュートラルスタートリレー4の制御側回路4aへと供給される。これにより、ニュートラルスタートリレー4のコイルが励磁され、被制御側回路4bが閉鎖(接続)される。さらに、キースイッチ9のスタート位置への操作によって第二電気回路15へ供給された電力はスタートリレー11の制御側回路11aへも供給されることになり、スタートリレー11の被制御側回路11bも閉鎖(接続)される。したがって、スタータ電源12とスタータモータ3とが接続され、エンジン47が始動する。
【0037】
また、キースイッチ9がオン位置へ移動しても第一電気回路6への通電が確保されるため、電源5からの電力が分岐回路17を介してメインリレー14の制御側回路14aへと供給される。これにより、メインリレー17のコイルが励磁され、被制御側回路14bが閉鎖(接続)される。したがって、電源5と燃料供給ソレノイド13とが接続されたままの状態となり、エンジン47が運転を継続してアイドリング状態となる。
【0038】
[B.油圧ロックレバーがロック解除位置に操作されている場合]
油圧ロックレバー1がロック解除位置に操作されている状態で、エンジン47を始動させようとした場合における本エンジン制御回路10の通電状態を図2(b)に示す。ここでは、以下の条件が満たされているものとする。
・油圧ロックレバー1がロック解除位置に操作されている
・エンジン停止スイッチ2がオフ位置に操作されている
・キースイッチ9がスタート位置に操作されている
この場合、セカンドシャットダウンスイッチ8は閉鎖(接続)されているものの、ニュートラルリミットスイッチ7は開放(切断)されている。これにより、ニュートラルスタートリレー4が励磁されず、スタートリレー11の制御側回路11aへの給電も遮断される。したがって、スタータ回路16が遮断された状態となり、エンジン47は始動しない。
【0039】
なお、これに類似した通電状態として、キースイッチ9がオン位置に操作されている場合が考えられる。つまり、エンジン47の運転中に油圧ロックレバー1がロック解除位置に操作された場合である。このような場合には、分岐回路17を介したメインリレー17への給電が継続されるため、そのままエンジン47の運転が維持される。
【0040】
[C.キースイッチがオフ位置に操作された場合]
エンジン47の運転中にキースイッチ9がオフ位置へ操作された場合の通電状態を図3(a)に示す。ここでは、以下の条件が満たされているものとする。
・油圧ロックレバー1がロック位置に操作されている
・エンジン停止スイッチ2がオフ位置に操作されている
・キースイッチ9がオフ位置に操作されている
この場合、ニュートラルリミットスイッチ7及びセカンドシャットダウンスイッチ8の操作状態に関わらず、第一電気回路6も第二電気回路15も開放(切断)された状態となる。そのため、スタートリレー11が作動せず、エンジン47は始動しない。
【0041】
また、キースイッチ9がオン位置からオフ位置に操作された場合には、分岐回路17を介したメインリレー17への給電が遮断されることになるため、メインリレー14の被制御側回路14bが閉鎖(切断)され、燃料供給ソレノイド13による燃料供給が停止する。したがって、エンジン47が停止する。つまり、一般的なキースイッチ9のオフ操作でエンジン47を停止させることができる。
【0042】
[D.エンジン停止スイッチがオン位置に操作されている場合]
エンジン停止スイッチ2がオン位置に操作されている状態で、エンジン47を始動させようとした場合における本エンジン制御回路10の通電状態を図3(b)に示す。ここでは、以下の条件が満たされているものとする。
・油圧ロックレバー1がロック位置に操作されている。
・エンジン停止スイッチ2がオン位置に操作されている
・キースイッチ9がスタート位置に操作されている
この場合、セカンドシャットダウンスイッチ8が開放(切断)され、ニュートラルスタートリレー4が励磁されないため、スタートリレー11の制御側回路11aへの給電が遮断される。したがって、スタータ回路16が遮断された状態となり、エンジン47は始動しない。
【0043】
また、これに類似した通電状態として、キースイッチ9がオン位置に操作されている(エンジン47の運転中)状態で、エンジン停止スイッチ2がオン位置に操作された場合が考えられる。図3(b)に示すように、セカンドシャットダウンスイッチ8が開放(切断)されると分岐回路17への通電も遮断されることになるため、メインリレー14が励磁されず、燃料供給ソレノイド13への給電が遮断される。したがって、燃料供給ソレノイド13による燃料供給が停止し、エンジン47が停止する。つまり、油圧ロックレバー1の操作位置に関わらず、エンジン停止スイッチ2を押すことでエンジン47を停止させることができる。
【0044】
[E.始動条件及び制御内容の対応関係]
以下に、本油圧ショベル40で設定されている油圧ロックレバー1,エンジン停止スイッチ2及びキースイッチ9の操作位置とエンジン47の状態との対応関係を表1に示す。
エンジン47の運転中の動作に関しては、エンジン停止スイッチ2がオン位置に操作された場合、又は、キースイッチ9がオフ位置に操作された場合に、エンジン47が停止する。油圧ロックレバー47の操作によってエンジン47が停止してしまうことはない。
【0045】
一方、停止中のエンジン47の始動時の動作に関しては、油圧ロックレバー1がロック位置であり、かつ、エンジン停止スイッチ2がオフ位置に操作されており、かつ、キースイッチ9がスタート位置に操作された場合にのみ、エンジン47が始動することになる。
【0046】
【表1】

【0047】
本エンジン制御回路10における各電気回路の機能をまとめると、第一電気回路6は、エンジンの始動条件が満たされている場合にスタータモータ3を作動させる機能を担う電気回路といえる。一方、第二電気回路15は、エンジン47の始動時にのみ必要なスタータモータ3の駆動を担う電気回路といえる。また、分岐回路17は、エンジン47へ燃料を供給して運転状態を維持する機能を担う電気回路である。なお、スタータ回路16はスタータモータ3へ実際に駆動電力を供給する電気回路である。
【0048】
[4.効果]
本エンジン制御回路10によれば、エンジンの始動条件に係るリミットスイッチ7,セカンドシャットダウンスイッチ8及びキースイッチ9を第一電気回路6上に直列に配置するという簡素な構成で、第一電気回路6に通電していることを以てエンジン47の始動条件が満たされていることを確実に把握することができ、停止中のエンジン47を始動させることができる。このように、簡素な構成でニュートラルスタートリレー4を正確に駆動することができる。
【0049】
また、図7に示すような制御回路(すなわち、ニュートラルリミットスイッチ7及びセカンドシャットダウンスイッチ8をニュートラルスタートリレー4に対して並列に接続した回路)と比較して、整流用のダイオード35が不要となるだけでなく、全体の電気回路構成を簡素にすることができ、コストを削減することができる。
また、第一電気回路6上におけるセカンドシャットダウンスイッチ8の下流側から分岐回路17を形成して燃料供給ソレノイド13の動作を制御することにより、ニュートラルリミットスイッチ7の操作状態に係わらず、エンジン47の燃料噴射量を制御することができる。例えば、エンジン47の運転中に油圧ロックレバー1が操作されたとしても、エンジン47の運転(すなわちアイドル運転)を継続させることができる。
【0050】
また、本実施形態では、キースイッチ9も第一回路6に直列に接続しているため、キースイッチ9の操作状態に応じたスタータモータ3の制御が容易である。例えば、ニュートラルリミットスイッチ7及びセカンドシャットダウンスイッチ8が共に接続されている状態において、キースイッチ9がスタート位置に操作されると、ニュートラルスタートリレー4が励磁されてスタータモータ3が作動することになる。ニュートラルリミットスイッチ7及びセカンドシャットダウンスイッチ8のうちの何れか一方が切断されていれば、キースイッチ9がスタート位置に操作されたとしても、スタータモータ9は作動しない。
【0051】
また、キースイッチ9がセカンドシャットダウンスイッチ8の上流側(すなわち、電源5とセカンドシャットダウンスイッチ8との間)に介装されているため、エンジン47の運転中にキースイッチ9をオフ操作した場合に分岐回路17への通電を遮断させてエンジン47を停止させることができる。このように、一般的なエンジン用キースイッチとして機能に支障のない構造とすることができる。
【0052】
また、スタータモータ3を駆動するためのスタータ回路16上にスタートリレー11を介装するとともに、このスタートリレー11を励磁することによってスタータモータ3の作動又は非作動を制御する構成となっているため、スタータモータ3の電力供給回路と制御回路とを分離することができる。
【0053】
[5.その他]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、ニュートラルスタートリレー4,スタートリレー11,メインリレー14における制御側回路4a,11a,14aへの通電の有無と被制御側回路4b,11b,14bの断接状態との対応関係は、上記の表1に記載された機能が果たされる限りにおいて適宜変更してもよい。例えば、ニュートラルスタートリレー4において制御側回路4aへの通電時に被制御側回路4bを切断する構成とするとともに、スタートリレー11において制御側回路11aへの非通電時に被制御側回路11bを接続する構成とし、キースイッチ9をスタート位置に操作したときにのみスタータ電源12の電力がスタータ回路16へ供給される構成とすれば、上述の実施形態と同様の効果を奏するエンジン制御回路をなすことができる。
【0054】
なお、リレーには、制御側回路及び被制御側回路の断接状態の組み合わせが異なる二種類のリレーが存在する。したがって、複数のリレーを組み合わせてこれらの組み合わせを適宜変更することができる。
また、上述の実施形態では、電源5とスタータ電源12とが別体に設けられているが、スタータモータ3に要求される必要電圧等の条件を度外視すれば、スタータモータ3の電力を電源5から導入する構成とすることも考えらえる。
【0055】
この場合、図6(a)に示すように、スタートリレー11を省略して、スタータモータ3の作動の可否をニュートラルスタートリレー4に直接的に選択させる構成としてもよい。なおここでは、上述の実施形態における第二電気回路15上にスタータモータ3を配置することで、上記の表1に記載された機能を確保することができ、上述の実施形態と同様の作用効果を奏するものとなる。
【0056】
あるいは、図6(b)に示すように、メインリレー14を省略して、分岐回路17上に燃料噴射ソレノイド13を配置した構成としてもよい。このような回路でも、上述の実施形態と同様の作用効果を奏するものとなる。
また、キースイッチ9でエンジン47の始動及び停止を制御する公知の技術を利用して、本エンジン制御回路10からキースイッチ9や第二電気回路15を取り除いた構成とすることも考えられる。すなわち、キースイッチ9によるエンジン47の制御回路と、ニュートラルリミットスイッチ7及びセカンドシャットダウンスイッチ8によるエンジン47の制御回路とを分離して、二重に制御する構成としてもよい。
【0057】
また、上述の実施形態では、本電装品配設構造を油圧ショベル40に適用したものを例示したが、本発明の適用対象はこれに限定されず、クレーン装置やホイールローダ等、油圧ロックレバー1及び緊急用のエンジン停止スイッチ2を備えた作業機械全般に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の一実施形態に係る作業機械のエンジン制御回路の全体構成を模式的に示す回路図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る作業機械のエンジン制御回路の通電状態を模式的に示す回路図であり、(a)は通常のエンジン始動時の状態を示し、(b)は油圧ロックレバーによりエンジンの始動が禁止された状態を示すものである。
【図3】本発明の一実施形態に係る作業機械のエンジン制御回路の通電状態を模式的に示す回路図であり、(a)はキースイッチをオフ操作した状態を示し、(b)はエンジン停止スイッチによりエンジンの始動が禁止された状態を示すものである。
【図4】本発明の一実施形態に係る作業機械のエンジン制御回路が適用された油圧ショベルのキャブを模式的に示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る作業機械のエンジン制御回路が適用された油圧ショベルの全体構成を示す斜視図である。
【図6】本発明の変形例としての作業機械のエンジン制御回路例示する回路図であり、(a)は図1に示す回路のスタータモータ3周りを変更した回路図、(b)は図1に示す回路の燃料供給ソレノイド13周りを変更した回路図である。
【図7】従来の作業機械のエンジン制御回路として例示された回路図である。
【符号の説明】
【0059】
1 油圧ロックレバー
2 エンジン停止スイッチ
3 スタータモータ
4 ニュートラルスタートリレー
5 電源(コイル電源)
6 第一電気回路
7 ニュートラルリミットスイッチ
8 セカンドシャットダウンスイッチ
9 キースイッチ
10 エンジン制御回路
11 スタートリレー
12 スタータ電源
13 燃料供給ソレノイド
14 メインリレー
15 第二電気回路
16 スタータ回路
17 分岐回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
油圧アクチュエータへの圧油供給を遮断するロック位置及び該圧油供給を許容するロック解除位置へと切換自在に設けられた油圧ロックレバーと、エンジンを緊急停止させるエンジン停止スイッチとを備えた作業機械のエンジン制御回路において、
該エンジンの始動時における駆動力を供給するスタータモータと、
制御側回路及び被制御側回路を有し、該制御側回路への通電により該被制御側回路を接続して、該スタータモータの駆動の可否を選択するニュートラルスタートリレーと、
該ニュートラルスタートリレーの制御用電源であるコイル電源と、
該ニュートラルスタートリレーにおける該制御側回路及び該コイル電源間を接続する第一電気回路と、
該第一電気回路上に介装され、該油圧ロックレバーの操作位置に応じて該第一電気回路を断接するニュートラルリミットスイッチと、
該第一電気回路上における該ニュートラルリミットスイッチよりも該コイル電源側に介装され、該エンジン停止スイッチの操作位置に応じて該第一電気回路を断接するセカンドシャットダウンスイッチとを備え、
該ニュートラルリミットスイッチ及び該セカンドシャットダウンスイッチが、該第一電気回路上において直列に接続されている
ことを特徴とする、作業機械のエンジン制御回路。
【請求項2】
該エンジン停止スイッチとは別設され、該第一電気回路上において該ニュートラルリミットスイッチ及び該セカンドシャットダウンスイッチと直列に接続されたエンジンキースイッチと、
該エンジンキースイッチがスタート位置に操作されたときに、該コイル電源と該ニュートラルスタートリレーの該被制御側回路とを接続する第二電気回路とをさらに備えた
ことを特徴とする、請求項1記載の作業機械のエンジン制御回路。
【請求項3】
該第一電気回路上における該ニュートラルリミットスイッチ及び該セカンドシャットダウンスイッチ間から分岐して形成された分岐回路と、
該エンジンに供給される燃料噴射量を制御する燃料制御ソレノイドと、
該分岐回路上に介装され、該分岐回路への通電により該燃料制御ソレノイドの駆動の可否を選択するメインリレーとをさらに備えた
ことを特徴とする、請求項1又は2記載の作業機械のエンジン制御回路。
【請求項4】
該スタータモータの駆動用電源であるスタータ電源と、
該スタータモータ及び該スタータ電源間を接続するスタータ回路と、
該スタータ回路上に介装されたスタートリレーとを備え、
該ニュートラルスタートリレーが、該制御側回路への通電時に該スタートリレーのコイルを励磁して該スタータモータを作動させるように接続されている
ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の作業機械のエンジン制御回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−96017(P2010−96017A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−265278(P2008−265278)
【出願日】平成20年10月14日(2008.10.14)
【出願人】(000190297)キャタピラージャパン株式会社 (1,189)
【Fターム(参考)】