説明

像保持体及びこれを用いた画像形成装置、像保持体の製造方法

【課題】回転可能な支持体上に画素電極が画素単位に行列配置された像保持体であって、支持体の回転方向に交差する幅方向に対して予め決められた単位幅の領域が支持体の回転方向に沿う一周分として形成される際、一周分のつなぎ目での欠陥発生を抑える。
【解決手段】循環回転が可能な支持体2と、この支持体2上に設けられ、当該支持体2の回転方向及び回転方向に交差する幅方向に沿って画素単位毎に行列配置された複数の画素電極3と、これらの画素電極3を形成するための画素電極形成手段にて支持体2上に画素電極3を形成するに際し、支持体2の前記幅方向に対して予め決められた単位幅W毎に画素電極3を配置するときに、支持体2の回転方向に沿う一周分の範囲内で前記単位幅W毎の画素電極3の形成開始位置と形成終了位置とをつなぐ位置に形成され、かつ、当該つなぐ位置が画素電極3内に位置するように設定されるつなぎ目4と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、像保持体及びこれを用いた画像形成装置、像保持体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、複写機やプリンタ等の画像形成装置で用いられる画像形成方式として電子写真方式が利用される。これは、コロナ帯電器や帯電ロール等の帯電装置によって帯電された感光体に対して、レーザやLEDアレイを用いて光イメージを照射することで静電潜像を形成し、この形成された静電潜像に対し帯電したトナーを用いて現像することで静電潜像を可視像化するようにしたものである。
【0003】
これに対し、感光体を使用せずに、静電潜像を形成する方式の画像形成装置も既に提案され、ドラム上にマトリクス状に画素電極を設ける方式が開示されている(例えば特許文献1,2参照)。
特許文献1には、ドラム表面に直接画素電極を形成する方式や、画素電極を一旦プラスチック基板に形成した後に、ドラムに貼り付ける方式が開示されている。
特許文献2には、マトリクス状に配列された画素電極を形成する際、可撓性基板を平面状に保持して形成した後、ドラム状の支持体に巻き付ける方式や、ドラム状の支持体上にマスクをステップアンドリピートして形成する方式が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3826013号公報(実施の形態1、図3)
【特許文献2】特開2004−219635号公報(発明の実施の形態、図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の技術的課題は、回転可能な支持体上に画素電極が画素単位に行列配置された像保持体であって、支持体の回転方向に交差する幅方向に対して予め決められた単位幅の領域が支持体の回転方向に沿う一周分として形成される際、一周分のつなぎ目での欠陥発生を抑えた像保持体及びこれを用いた画像形成装置を提供すると共に、像保持体の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、循環回転が可能な支持体と、この支持体上に設けられ、当該支持体の回転方向及び回転方向に交差する幅方向に沿って画素単位毎に行列配置された複数の画素電極と、これらの画素電極を形成するための画素電極形成手段にて支持体上に画素電極を形成するに際し、支持体の前記幅方向に対して予め決められた単位幅毎に画素電極を配置するときに、支持体の回転方向に沿う一周分の範囲内で前記単位幅毎の画素電極の形成開始位置と形成終了位置とをつなぐ位置に形成され、かつ、当該つなぐ位置が画素電極内に位置するように設定されるつなぎ目と、を備えることを特徴とする像保持体である。
【0007】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る像保持体において、前記画素電極内に位置するつなぎ目は、当該画素電極の支持体の回転方向における両端部位よりも中央寄りに配置されていることを特徴とする像保持体である。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る像保持体のうち単位幅毎に複数回に亘って画素電極が形成される態様において、前記つなぎ目は、支持体の幅方向に亘って少なくとも一部が単位幅毎に不連続に配置されていることを特徴とする像保持体である。
請求項4に係る発明は、請求項3に係る像保持体のうち前記単位幅が画素電極よりも狭い態様において、前記つなぎ目は、複数の画素電極に分かれて配置されていることを特徴とする像保持体である。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかに係る像保持体において、前記複数の画素電極夫々に対応して支持体上に行列配置され、各画素電極夫々に対して画像信号に基づく潜像が形成されるように前記画像信号に対応する潜像形成信号の各画素電極への供給時期を切り替える切替器を有し、当該切替器は画素電極と支持体との間の層に形成され、前記つなぎ目は前記切替器の配置位置とは無関係に画素電極に配置されていることを特徴とする像保持体である。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかに係る像保持体において、前記複数の画素電極夫々に対応して支持体上に行列配置され、各画素電極夫々に対して画像信号に基づく潜像が形成されるように前記画像信号に対応する潜像形成信号の各画素電極への供給時期を切り替える切替器を有し、当該切替器は画素電極に並べて配置され、前記つなぎ目は前記切替器を避けた位置に配置されていることを特徴とする像保持体である。
請求項7に係る発明は、請求項1に係る像保持体において、前記画素電極は、支持体上に直接形成されたものであることを特徴とする像保持体である。
請求項8に係る発明は、請求項1に係る像保持体において、前記支持体は支持基体上に可撓性の薄板を巻き付けたもので、画素電極は前記薄板上に形成されたものであることを特徴とする像保持体である。
【0008】
請求項9に係る発明は、請求項1乃至8のいずれかに係る像保持体と、この像保持体の画素電極に対し画像信号に基づく前記潜像形成信号を作成する潜像作成手段と、この潜像作成手段にて作成された前記潜像形成信号にて画素電極に形成された潜像を現像剤にて現像する現像手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項10に係る発明は、請求項9に係る画像形成装置において、前記像保持体の回転方向に沿った最大の画像形成領域に相当する寸法が当該像保持体の一周長を超える長さに設定されていることを特徴とする画像形成装置である。
【0009】
請求項11に係る発明は、循環回転が可能な支持体上に複数の画素電極が行列配置された像保持体を製造するに際し、支持体の回転方向に交差する幅方向に対して予め決められた単位幅にて支持体上の画素電極形成領域を一若しくは複数の単位領域に区分して選定する領域選定工程と、この領域選定工程にて選定された単位領域毎に支持体の回転方向に沿う一周分の範囲内で画素電極の形成開始位置と形成終了位置とをつなぐつなぎ目が画素電極内に位置するように画素電極を形成する画素電極形成工程と、を有することを特徴とする像保持体の製造方法である。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る発明によれば、回転可能な支持体上に画素電極が画素単位に行列配置された像保持体であって、支持体の回転方向に交差する幅方向に対して予め決められた単位幅の領域が支持体の回転方向に沿う一周分として形成される際、一周分のつなぎ目での欠陥発生が抑えられる。
請求項2に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、つなぎ目での欠陥寸法がより大きいものまで許容できる。
請求項3に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、一部の画素電極でのつなぎ目による欠陥の影響を目立たなくできる。
請求項4に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、つなぎ目による画素電極の部分欠損が生じても一つの画素電極全体の分断が抑えられる。
請求項5に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、切替器の性能を安定に保つことができる。
請求項6に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、切替器の性能を安定に保つことができる。
請求項7に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、つなぎ目の影響が低減された像保持体を提供できる。
請求項8に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、製造工程が簡略化された像保持体を形成できる。
【0011】
請求項9に係る発明によれば、回転可能な支持体上に画素電極が画素単位に行列配置された像保持体であって、支持体の回転方向に交差する幅方向に対して予め決められた単位幅の領域が支持体の回転方向に沿う一周分として形成される際、一周分のつなぎ目での欠陥発生が抑えられた画像形成装置を提供できる。
請求項10に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、小型化が図られるようになる。
請求項11に係る発明によれば、支持体の回転方向に交差する幅方向に対して予め決められた単位幅の領域が支持体の回転方向に沿う一周分として形成される際、一周分のつなぎ目での欠陥発生が抑えられた像保持体が製造できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】(a),(b)は本発明が適用された像保持体の実施の形態の概要を示す説明図であり、(b)は(a)の部分拡大図である。
【図2】(a)はつなぎ目を画素電極内に配置した状態を示し、(b)はつなぎ目を画素電極間の間隙に配置した状態を示す。
【図3】実施の形態1の画像形成装置の概要を示す説明図である。
【図4】実施の形態1の像保持体の概要を示す斜視図である。
【図5】(a)は実施の形態1で用いられる像保持体の画素電極の配置例を示す説明図、(b)はその一つの画素電極を示す説明図、(c)は画素電極への配線例を示す説明図である。
【図6】実施の形態1で用いられるマトリクス電極体の配線構成を示す説明図である。
【図7】実施の形態1で用いられる潜像形成制御装置の一例を示すブロック図である。
【図8】実施の形態1で用いられる現像装置の一例を示す説明図である。
【図9】(a),(b)は図8に示す現像装置で用いられる導電性トナーの一例を示す説明図である。
【図10】(a)〜(c)は、マトリクス電極体の配線例を示す説明図である。
【図11】マトリクス電極体の製造に用いられるフォトリソグラフィープロセスの一例を示す説明図である。
【図12】(a),(b)は画素電極につなぎ目を配置した例を示すマトリクス電極体の部分断面構造を示す模式図である。
【図13】(a),(b)は画素電極とつなぎ目との配置例を示す説明図である。
【図14】実施の形態2の像保持体の概要を示す斜視図である。
【図15】実施の形態2で用いられるマトリクス電極体のつなぎ目を示す説明図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)の部分拡大図である。
【図16】実施の形態3の画像形成装置の概要を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
◎実施の形態の概要
図1は本発明が適用される像保持体1の一例としての実施の形態の概要を示す説明図であり、(b)は(a)の画素電極の部分拡大図である。同図において、像保持体1は、循環回転が可能な支持体2と、この支持体2上に設けられ、当該支持体2の回転方向及び回転方向に交差する幅方向に沿って画素単位毎に行列配置された複数の画素電極3と、これらの画素電極3を形成するための画素電極形成手段(図示せず)にて支持体2上に画素電極3を形成するに際し、支持体2の前記幅方向に対して予め決められた単位幅W毎に画素電極3を配置するときに、支持体2の回転方向に沿う一周分の範囲内で前記単位幅W毎の画素電極3の形成開始位置と形成終了位置とをつなぐ位置に形成され、かつ、当該つなぐ位置が画素電極3内に位置するように設定されるつなぎ目4と、を備えている。
【0014】
ここで、支持体2は回転可能な構成であればよく、ドラム状、ベルト状等いずれであっても差し支えないが、構成を簡略化するにはドラム状が好適である。また、画素電極3としては、支持体2の回転方向及び回転方向に交差する幅方向に行列配置(所謂マトリクス状に配置)されていればよく、その配置密度が形成可能な画素密度に相当する。
また、単位幅Wとは、一つの画素電極3を細分する幅でもよいし、複数の画素電極3を含む幅であってもよい。更には、支持体2の回転方向に交差する幅方向全体を一つの単位幅Wとするようにしてもよい。
【0015】
そして、つなぎ目4は、単位幅W毎に支持体2の回転方向に沿った方向で異なる位置に配置されていてもよいし、同じ位置に配置されていてもよい。また、つなぎ目4は、行列配置された画素電極3を支持体2に対して直接形成するような場合に生じるつなぎ目4であってもよいし、例えば先ず薄板の基材上に行列配置された画素電極3を形成し、支持体2上に薄板の基材毎巻き付けたり、薄板の基材上に形成された画素電極3を直接支持体2上に転写させることで像保持体1を形成する場合のつなぎ目4であってもよい。
【0016】
また、つなぎ目4での欠陥による画素電極3への影響を低減する観点から、画素電極3内に位置するつなぎ目4は、当該画素電極3の支持体2の回転方向における両端部位よりも中央寄りに配置されることが好ましい。これによれば、支持体2の回転方向における画素電極3の端部からつなぎ目4までの長さ未満の寸法の欠陥が許容される。
【0017】
ここで、つなぎ目4での作用について説明する。図2(a)及び(b)はつなぎ目4の構成を模式化したものであり、(a)は、つなぎ目4が画素電極3内に配置された場合であり、一方、(b)は、比較のためにつなぎ目4’が隣り合う画素電極3同士の間隙に配置された場合を示している。尚、図中矢印Aは支持体2(図示せず)の回転方向を示す。
【0018】
今、つなぎ目4,4’で例えば各種ノイズ等により、A方向に欠陥が発生したことを想定すると、(a)のように画素電極3内につなぎ目4が配置された場合、電極域が延びる方向の欠陥は問題にならず、電極域が欠損する方向の欠陥αが問題となる。しかし、このような欠陥αが生じても、欠陥αの部位が周囲の画素電極3によって覆われるため、画像上での影響は軽微となる。特に、図2(a)のように、欠陥αの周囲全体が画素電極3で覆われた場合には欠陥αによる影響は殆どなくなる。また、つなぎ目4を画素電極3の端部よりも中央寄りに配置するようにすれば、欠陥αのA方向での広がりは、画素電極3の端部位置からつなぎ目4までの長さ未満であれば許容され、大きな欠陥αの発生があっても影響は軽微となる。
【0019】
一方、(b)のように、つなぎ目4’を間隙に設けた場合は電極域が欠損する方向の欠陥は問題とならず、電極域が延びる方向の欠陥βが問題となる。そして、この場合、隣り合う画素電極3間が短絡する懸念もある。
それ故、つなぎ目4を画素電極3内に配置する方がよいことが理解される。
【0020】
更に、行列配置された画素電極3が単位幅W毎に複数回に亘って形成される態様において、画素電極3でのつなぎ目4による欠陥を目立たなくする観点からすれば、つなぎ目4は、支持体2の幅方向に亘って少なくとも一部が単位幅W毎に不連続に配置されていることが好ましい。この場合、単位幅Wがどうであってもよく、また、つなぎ目4が一直線状にならなければ、どのように形成されていてもよい。そして、より効果的には、少なくとも隣り合う単位幅W同士でつなぎ目4が直線状にならないように配置されている方が好適である。
【0021】
更に、単位幅Wが画素電極3よりも狭い態様において、つなぎ目4による一つの画素電極3での欠陥による影響を軽減する観点から、つなぎ目4は、複数の画素電極3に分かれて配置されていることが好ましい。この場合、つなぎ目4が二以上の画素電極3に分散されればよく、複数のつなぎ目4が一つの画素電極3内に設けられるものであってもよい。これにより、一つの画素電極3がつなぎ目4によって分割される懸念はなくなる。
【0022】
また、像保持体1として画素電極3での潜像形成を良好にする観点から、複数の画素電極3夫々に対応して支持体2上に行列配置され、各画素電極3夫々に対して画像信号に基づく潜像が形成されるように前記画像信号に対応する潜像形成信号の各画素電極3への供給時期を切り替える切替器5を有し、当該切替器5は画素電極3と支持体2との間の層に形成され、つなぎ目4は切替器5の配置位置とは無関係に画素電極3に配置されていることが好ましい。
【0023】
ここで、画像信号とは、像保持体1での画素毎に対応した画像データの信号を意味し、潜像形成信号とは、画素電極3にて潜像が形成されるように、切替器5に作用させる電圧信号を意味する。
また、切替器5としては、本例では、薄膜トランジスタ(TFT)の態様を示したが、画素電極3に印加される潜像形成信号の供給時期を切り替えられるものであれば他の素子を用いるようにしても差し支えない。そして、切替器5は画素電極3夫々に対応して設けられるため、切替器5自体も所謂マトリクス状に配置される。
【0024】
更に、像保持体1として画素電極3での潜像形成を良好にする観点から、複数の画素電極3夫々に対応して支持体2上に行列配置され、各画素電極3夫々に対して画像信号に基づく潜像が形成されるように前記画像信号に対応する潜像形成信号の各画素電極3への供給時期を切り替える切替器5を有し、当該切替器5は画素電極3に並べて配置され、つなぎ目4は前記切替器5を避けた位置に配置されていることが好ましい。ここで、切替器5を避けた位置とは、形成されるつなぎ目4が切替器5にかからない画素電極3内の位置を意味する。
また、像保持体1の代表的態様としては、画素電極3が、支持体2上に直接形成されたものである態様や、支持体2は支持基体上に可撓性の薄板を巻き付けたもので、画素電極3は前記薄板上に形成されたものである態様が挙げられる。
【0025】
そして、このような像保持体1を画像形成装置に適用するには、上述の像保持体1と、この像保持体1の画素電極3に対し画像信号に基づく前記潜像形成信号を作成する潜像作成手段と、この潜像作成手段にて作成された前記潜像形成信号にて画素電極3に形成された潜像を現像剤にて現像する現像手段と、を備えるようにすればよい。
【0026】
また、画像形成装置の小型化を図る観点から、像保持体1の回転方向に沿った最大の画像形成領域に相当する寸法が当該像保持体1の一周長を超える長さに設定されていることが好ましい。この場合、像保持体1を一回転を超えて回転させることで一つの画像が形成される。
【0027】
そして、このような像保持体1を製造するにあたり、つなぎ目4での欠陥による影響を低減する観点からの製造方法としては、次の方法が挙げられる。循環回転が可能な支持体2上に複数の画素電極3が行列配置された像保持体1を製造するに際し、支持体2の回転方向に交差する幅方向に対して予め決められた単位幅Wにて支持体2上の画素電極形成領域を一若しくは複数の単位領域に区分して選定する領域選定工程と、この領域選定工程にて選定された単位領域毎に支持体2の回転方向に沿う一周分の範囲内で画素電極3の形成開始位置と形成終了位置とをつなぐつなぎ目4が画素電極3内に位置するように画素電極3を形成する画素電極形成工程と、を有するものが挙げられる。
【0028】
このような製造方法としては、例えば支持体2に直接パターニングする手法や、一旦薄板上にマトリクス状の画素電極3を形成し、これを支持体2上に貼り付けたり、転写させるなどの手法を用いればよい。
そして、代表的な製造方法としては、画素電極3が、支持体2上に直接形成される方法が挙げられる。また、他の代表的な製造方法としては、支持体2は支持基体上に可撓性の薄板を巻き付けたもので、画素電極3は巻き付け前の前記薄板上に形成される方法が挙げられる。
【0029】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて本発明をより詳細に説明する。
◎実施の形態1
図3は、本発明が適用された画像形成装置の実施の形態1を示す。
<画像形成装置の全体構成>
同図において、本実施の形態の画像形成装置は、所謂タンデム型のカラー画像形成装置であり、装置筐体15内に例えば電子写真方式にて各色成分(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック等)のトナー像が形成される像保持体20(20a〜20d)を略鉛直方向に並列配置すると共に、これらの像保持体20に対向して循環回転する中間転写ベルト50を略鉛直方向に掛け渡し、この中間転写ベルト50上で像保持体20上の各色トナー像を多重化するようにしたものである。
【0030】
本実施の形態において、像保持体20の周囲には、像保持体20上に形成された静電潜像をトナーにて現像して可視像化する現像装置40と、像保持体20上の残留トナーを清掃する清掃装置62とが設けられ、更に、像保持体20と中間転写ベルト50とを挟んで対向する位置には、現像された像保持体20上のトナー像を中間転写ベルト50上に転写する転写装置63が設けられている。尚、符号41は現像装置40内にて像保持体20に直接トナーを供給する現像ロールである。
【0031】
一方、中間転写ベルト50は、複数の張架ロール51〜53(本例では三個)に張架され、例えば張架ロール51を駆動ロールとして循環回転するようになっており、また、張架ロール53に対し中間転写ベルト50を挟んで対向する位置に二次転写装置60が設けられ、中間転写ベルト50上で多重化された多重トナー像が後述する供給装置70から供給された記録材上に一括転写される。尚、このとき、二次転写装置60は張架ロール53を対向ロールとして、両者の間に予め定めた二次転写バイアスが印加される。
【0032】
装置筐体15内の下方には、記録材を供給する供給装置70が設けられ、例えば供給容器71内に収容された記録材が、ピックアップロール72及び捌き機構73にて一枚毎に鉛直方向に延びる記録材搬送路74に向かって供給される。
供給装置70から記録材搬送路74に供給された記録材は、記録材搬送路74の下流側に設けられた位置合わせロール75にて一旦位置合わせされた後、予め定めたタイミングで下流側の二次転写装置60に向かって搬送される。その後、二次転写装置60による二次転写部位にて中間転写ベルト50上の多重トナー像が記録材上に一括転写され、トナー像が一括転写された記録材は定着装置76にて定着された後、排出ロール77から装置筐体15の一部で構成される記録材排出受け16に排出される。尚、記録材搬送路74には、記録材を搬送するための搬送部材(例えば搬送ロール等)78や図示外の搬送案内部材等が適宜設けられている。
【0033】
<像保持体>
次に、本実施の形態で用いられる像保持体20について説明する。
本実施の形態の像保持体20は、図4に示すように、多数の画素電極34等が行列配置された(所謂マトリクス状に配置)マトリクス電極体30を、所謂薄膜製造プロセスを用いて直接、循環回転が可能な支持体である剛体ドラム21上に形成し、その後組み立てを行ったものである。
【0034】
マトリクス電極体30は、画素電極34を行列配置すると共に、これらの画素電極34夫々に対して画像信号に基づく潜像が形成されるように前記画像信号に対応する潜像形成信号の各画素電極34への供給時期を切り替える切替器としての薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)を行列配置する他、コンデンサや配線パターンを形成した構成のものとなっている。尚、画素電極34の周辺構造についてはTFT共々後に詳述する。
【0035】
そして、本実施の形態の像保持体20は、マトリクス電極体30のうち剛体ドラム21の回転軸方向における両端部側に、潜像形成信号をTFTに供給するためのデータ用ドライバ31や、TFTの走査を行う走査信号をTFTに供給するための走査用ドライバ32が、例えばTAB(Tape Automated Bonding)方式やTCP(Tape Carrier Package)方式等の実装方式を用いて、予め決められた位置に搭載されている。
【0036】
このような高密度での実装を実現するには、例えばTABやTCPにはんだバンプを設け、このはんだバンプをマトリクス電極体30側の接続点にはんだ接続するようにしてもよいし、例えば異方導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)を介在させて、加熱加圧することで、ACFの厚み方向にのみ導通を図る方式などを適用してもよい。また、その他の公知の方式を採用しても差し支えない。更に、本例では、データ用ドライバ31及び走査用ドライバ32を剛体ドラム21の回転軸方向の夫々異なる端部側に配置する態様を示したが、いずれか一方に両者を配置するようにしてもよい。
【0037】
また、本実施の形態の像保持体20には、剛体ドラム21の両側面側を塞ぐ側板22が設けられている。この側板22には一部切欠部22aが設けられ、この切欠部22aを通して、マトリクス電極体30に搭載されたデータ用ドライバ31や走査用ドライバ32から、剛体ドラム21の内側に設けられたリジッド板301に実装された潜像作成制御装置100へと繋がる配線パターンを形成する配線部材302,303が設けられている。そのため、データ用ドライバ31や走査用ドライバ32は、配線部材302,303を介して潜像作成制御装置100と接続される。
【0038】
更に、側板22の中央部で剛体ドラム21の軸中心部にはスリップリング23が設けられ、このスリップリング23を介して潜像作成制御装置100と外部との接続がなされる。そして、スリップリング23より外方にはスリップリング23からの配線が引き出され、これらの配線からの信号によってスリップリング23を介してマトリクス電極体30側に信号が伝達される。
【0039】
−回転駆動方式−
像保持体20の回転駆動方式は、図示外の駆動源(例えば駆動モータ)からの駆動力を伝達する駆動伝達機構を介して剛体ドラム21に回転力が伝達されるようになっていれば適宜選定して差し支えない。また、この駆動伝達機構は、特に限定されず、例えば剛体ドラム21の周面の回転軸方向における端部側を他の回転ロールに圧接させて回転駆動させるようにしてもよいし、スリップリング23を覆うように大きい径のスリーブを側板22に設け、このスリーブを回転軸として回転させるようにしても差し支えない。
【0040】
−画素電極の周辺構造−
次に、マトリクス電極体30の画素電極34を含む周辺構造について説明する。
本実施の形態において、画素電極34の周辺構造の基本的構成は、図5(a)〜(c)に示すようになっている。画素単位毎に設けられた画素電極34が行列配置されており、各画素電極34は、所謂アクティブマトリクス方式に構成され、切替器(スイッチング素子)としてTFT(Thin Film Transistor)33を用い、このTFT33に対してコンデンサ35及びこれらを結ぶ配線、すなわち、剛体ドラム21(図4参照)の回転方向に沿って一列に配置されたTFT33のソースSを結ぶ信号線Lsと、夫々の信号線Lsとデータ用ドライバ31(図4参照)とを接続する信号引出線Ldと、剛体ドラム21の回転軸方向に沿って一行に配置されたTFT33のゲートGを結んで走査用ドライバ32(図4参照)に接続される走査線Lgと、を有している。
【0041】
ここで、TFT33の基本的構成は、ゲートGを覆うように設けられたゲート絶縁膜を介して例えばa−Si(アモルファスシリコン)のチャネル層を形成し、このチャネル層上にソースS及びドレインDを予め決めた間隔で配置したものである。また、TFT33のドレインDには、画素電極34とコンデンサ35とが並列接続され、コンデンサ35の一方は走査線Lg単位にまとめられ、他の走査線Lgに接続されるか、あるいは、予め決められた電位に接続される。
【0042】
そして、マトリクス電極体30としては、画素電極34の下方にTFT33を設けるようにしてもよいし、画素電極34と並列にTFT33を設けるようにしても差し支えないが、画素電極34の面積を大きく確保するには、画素電極34より剛体ドラム21表面に近い側にTFT33を設ける方が好適である。尚、剛体ドラム21として例えばアルミニウム合金等の導電体を用いた場合、マトリクス電極体30としては、導電体の表面に絶縁被膜を物理的あるいは化学的方法で形成し、また、マトリクス電極体30の表面には絶縁性の保護膜を設けるようにすればよい。
【0043】
本実施の形態の像保持体20は、このように各画素電極34がマトリクス状に多数並べられたマトリクス電極体30を用いているため、その駆動方式は次のようになる。
図6に示すように、データライン及び走査ライン毎に予め決められた数の画素がまとめられ、データライン毎にTFT33のソースSが接続された信号線Lsは、夫々の信号線Lsに接続された信号引出線Ldを介してデータ用ドライバ31へ接続される。一方、走査ライン毎にTFT33のゲートGが接続された走査線Lgは夫々走査用ドライバ32に接続される。また、データ用ドライバ31及び走査用ドライバ32は、潜像作成制御装置100(詳細は後述する)によって制御される。そのため、これらのデータ用ドライバ31及び走査用ドライバ32が予め決められたタイミングで駆動されることで、所望の画素電極34に所望の潜像形成信号が印加される。
【0044】
更に、本実施の形態では、コンデンサ35のTFT33と異なる側の電極が予め決められた走査線Lg毎に接続されている。尚、コンデンサ35は本例では走査線Lgに接続するようにしたが、走査ライン毎にまとめて例えば接地したり、他の基準電圧に接続するようにしてもよい。
【0045】
ここで、データ用ドライバ31としては、例えばサンプルホールド付きのシフトレジスタ、ラッチ、バッファ等で構成され、走査用ドライバ32としては、例えばカウンタ、ラッチ、バッファ等で構成されている。尚、図6では画素電極34は省略しているが、図5(c)に示すように、TFT33のドレインDとコンデンサ35との間に画素電極34が接続されていることは言うまでもない。
【0046】
−潜像作成制御方式−
本実施の形態において、潜像作成制御装置100は、図7に示すように、画素電極34での潜像の基となる画像信号、像保持体20に対する潜像形成の開始タイミング等を決める基準信号、電源等を入力とし、画像信号に基づいて該当する画素電極34への潜像形成信号(具体的には潜像電圧)を決めるように制御する潜像電圧制御部101と、基準信号に基づいて各種のタイミングを設定するタイミング設定部105と、を備え、データ用ドライバ31及び走査用ドライバ32に予め定めた制御信号を送出する。
【0047】
潜像電圧制御部101は、画像信号からの画像データを記憶するメモリ部102と、メモリ部102からの画像データを階調変換する階調変換部103と、この階調変換部103にて階調変換された情報に基づいて該当する画素電極34に振り分けられる各種潜像電圧を供給するための潜像電圧用電源部104と、を備えている。
そして、潜像電圧制御部101とタイミング設定部105からの潜像形成信号がデータ用ドライバ31に伝達され、一方、タイミング設定部105からの走査信号が走査用ドライバ32に伝達されることで、予め定めたタイミングで選択走査された走査ラインに配列された夫々の画素電極34に対し、夫々のデータラインを用いて画像信号に基づいた潜像電圧が伝達される。
【0048】
<現像装置>
−現像装置の構成例−
本実施の形態における現像装置40は、図8に示すように、導電性トナー(以降適宜トナーと略す)が収容される現像容器40aを有し、この現像容器40aには像保持体20に対向して現像用開口40bが開設されると共に、この現像用開口40bに面して像保持体20と離れて配置され且つ対向部位で互いに異なる方向に回転する現像ロール41が設けられ、像保持体20と現像ロール41とが対向する部位のうちトナーによって現像可能な現像領域DRにて像保持体20上に形成された潜像を現像し可視像化する。
【0049】
また、現像容器40a内には、現像ロール41に対向する位置に、トナーを現像ロール41に供給する供給ロール42を備え、この供給ロール42より現像ロール41の回転方向下流側で現像領域DRとの間には、現像ロール41上のトナーに電荷注入を行う電荷注入ロール43が備えられている。更に、供給ロール42には、この供給ロール42上のトナーの層厚を規制する層規制ブレード44が設けられ、供給ロール42上のトナーの層厚を略均一な厚さにする。更にまた、供給ロール42の奥側には、供給ロール42にトナーを攪拌しながら供給するアジテータ45が設けられている。
【0050】
そして、現像ロール41にはバイアス電源46からの現像バイアスが印加される一方、供給ロール42と現像ロール41とが同電位になっている。また、電荷注入ロール43にはバイアス電源47が接続され、現像バイアスより大きい電荷注入バイアスが電荷注入ロール43に印加される。それ故、像保持体20と現像ロール41との間には現像電界が作用し、現像ロール41と電荷注入ロール43との間には電荷注入電界が作用する。
【0051】
本実施の形態において、現像ロール41は、例えば表面をアルマイト処理したアルミニウム製のロールで構成される。また、電荷注入ロール43は、サンドブラスト法や化学エッチング法等により表面に小さく均一な凹凸面が形成されたアルミニウム製のロールで構成される。そして、現像ロール41と電荷注入ロール43とは軽く接触又は微小間隙をもって支持される。更に、層規制ブレード44は例えば厚さ0.03〜0.3mm程度のステンレス製の板ばねにシリコーンゴムやEPDMゴムを接着剤等により固着し、その一端は供給ロール42の表面に軽く接触させ、他端は現像容器40aの一部に支持される。
【0052】
−導電性トナーの構成例−
また、本実施の形態で用いられる導電性トナーは、例えば図9(a)に示すように、導電性を有する材料からなる導電性トナー基体(導電性コア)81を有し、この導電性コア81の周囲を絶縁性被覆層(例えば絶縁性樹脂層)82で被覆すると共に、導電性コア81の一部が露出するように絶縁性被覆層82に適宜数の凹部83を設けたものが用いられる。導電性トナーは、重合法や各種公知のカプセル化技術等で作製することができる。この時、導電性コア81は、ポリエステル系樹脂やスチレンアクリル系樹脂等に導電性カーボンやITO等の透明導電粉などの導電剤を分散させたり、ポリエステル系樹脂やスチレンアクリル系樹脂等からなる粒子表面を前記導電剤にて被覆することによって、作製される。
【0053】
このような態様の導電性トナーは、高電界が印加されると低抵抗化する傾向を示す。そして、低抵抗化する電界の大きさについては、トナーの主として凹部83の占有割合、あるいは、絶縁性被覆層82の厚さなどに依存する。このメカニズムについては、次のように推測される。つまり、導電性コア81が絶縁性被覆層82にて被覆されているため、導電性コア81自体がコア同士接触することや直接電極部材等に接触することが殆どなく、絶縁性被覆層82を介して一定の微小間隙を保つことになり、この結果、例えば高電界が印加された時、トンネル効果等により導通することによる。
【0054】
また、導電性トナーの他の態様としては、例えば図9(b)に示すように、導電性コア81を絶縁性若しくは半導電性の被覆層84にて被覆し、被覆層84の厚さhを適宜調整することにより、トナーの抵抗を調整可能としたものが挙げられる。このとき、半導電性の被覆層84については、それ自体半導電性の材料を用いるようにしてもよいし、例えば絶縁性樹脂に、酸化チタンや酸化すず等の金属酸化物や導電性カーボンを微量含有させた半導電性樹脂を用いるようにしてもよい。そして、導電性コア81としては、例えば通常の絶縁性トナーからなる絶縁性トナー基体(絶縁性コア)の外表面の近くに導電性微粒子を付着させる態様や、絶縁性コアの内部に導電性微粒子を混入させるものなど適宜選定して差し支えない。
【0055】
<像保持体の製法>
以上のような構成の画像形成装置における像保持体20の製法について説明する。
図10(a)〜(c)は、本実施の形態における像保持体20の組み立て方法を示すもので、(a)は剛体ドラム21に固定したマトリクス電極体30を示し、このマトリクス電極体30の両端部には、データ用ドライバ31及び走査用ドライバ32より配線が繋がった接続端子群30b,30cが設けられている。また、(b)は、潜像作成制御装置100(図示せず)が実装されたリジッド板301の両端部の二箇所にフレキシブル基板等よりなる配線部材302,303が例えばはんだ付け等の公知の方法で接続されている状態を示している。
【0056】
更に、(c)は、(a)及び(b)が組み合わせられたものを示し、剛体ドラム21の内側にリジッド板301を取り付けた後、配線部材302,303を夫々の接続端子群30b,30cに接続する。この場合、接続方式としては、例えば接続端子群30b,30cと配線部材302,303との間に異方導電フィルム(ACF)を介在させて、加熱加圧すればよい。また、必要であれば、更にその上から接着剤等で補強するようにしても差し支えない。尚、このような接続方式としては、他の公知の方式を適用してもよい。
【0057】
次に、本実施の形態におけるマトリクス電極体30の製法について説明する。
マトリクス電極体30は、剛体ドラム21上に薄膜製造プロセス(膜形成プロセス、フォトリソグラフィープロセス、エッチングプロセス等)を用いて形成されるようにしたもので、特に、フォトリソグラフィープロセスではレーザビーム露光を用いている。
【0058】
剛体ドラム21として、例えば十分研磨された表面を有する円筒状のアルミ合金パイプ表面に、絶縁処理を施した後、直接、薄膜製造プロセス等を用いてマトリクス電極体30が形成される。このようなパイプ状の基材周面にTFT33や画素電極34等を形成するには、例えばプラズマCVD法、スパッタ法等を用いた膜形成プロセスや、フォトリソグラフィープロセスによるパターニング等を繰り返すことでなされる。
【0059】
図11は、レーザビーム露光の例を示す模式図で、例えば膜形成プロセスにて剛体ドラム21の略全面に亘って被膜を形成した後に、レジスト膜を塗布、乾燥後、図の方式でパターニングを行う。
つまり、レジスト膜が形成された剛体ドラム21を回転治具(図示せず)にセットし、これを回転させる。このとき、ロータリエンコーダ501によって回転を制御すると共に、例えばレーザ光を用いた露光光学系502に対しリニアエンコーダ503を用いて制御回路504で制御しながら剛体ドラム21の回転軸方向に沿って走査する。これにより、剛体ドラム21上に所望のパターニングがなされる。その後、現像を行い、所望の箇所にレジスト膜を残した状態で、例えばケミカルエッチングを行った後、レジスト膜を除去する。以上の工程を繰り返すことで、剛体ドラム21上にはドライバ31,32が未実装の状態のマトリクス電極体が形成される。
【0060】
このようなロータリエンコーダ501としては、例えばφ60で精度が0.15μmのものが好適であり、また、リニアエンコーダ503としては例えば精度が0.05μmのものが好適である。
このような構成では、ロータリエンコーダ501の出力により、露光光学系502のレーザ出力タイミングを制御することにより、原理的には、剛体ドラム21の回転方向における書き込み始点と終点との位置合わせは可能であるが、回転中に、剛体ドラム21やエンコーダ501,503の軸の倒れやずれ、剛体ドラム21の歪み、信号のゆらぎ等があると、原点に復帰できず、数μm以下の位置ずれが発生することがある。
【0061】
つまり、このような露光を行う場合、露光光学系502を剛体ドラム21の回転方向に一周させ、その後、回転軸方向に沿ってステップ移動させる必要がある。すなわち、剛体ドラム21の回転軸方向における予め決められた領域(これが本実施の形態での単位幅の領域に相当する)で剛体ドラム21一周分の露光を行った後、露光光学系502を次の領域に移動させ、また次の一周分の露光を行うことを繰り返す方式が採られる。そのため、剛体ドラム21の一周分では、露光開始位置から一周して再びこの露光開始位置に戻ることで、一周分の露光が完了するが、この露光開始位置がつなぎ目となり、上述したように、このつなぎ目で位置ずれを生じる虞がある。
【0062】
そのため、つなぎ目の位置が重要となる。通常、TFT33等を形成する際は、つなぎ目をTFT33上に設けることはなく、また、TFT33自体も小さいことから、つなぎ目をTFT33から離すことは容易である。しかしながら、画素電極34の大きさを大きく、かつ、隣り合う画素電極34同士の間隙を狭くするには、画素電極34を形成する際のつなぎ目の影響は考慮せざるを得ない。
【0063】
図12(a)は本実施の形態におけるマトリクス電極体30の要部断面を示す模式図であり、図中矢印A方向が剛体ドラム21の回転方向となっている。同図において、剛体ドラム21上に絶縁膜211を設け、この絶縁膜211上にTFT33を形成すると共に、更に絶縁膜212を形成する。特に、この絶縁膜212には、TFT33と後述する画素電極34との導通部等が形成されるため、エッチング処理等が必要であり、そのためのパターニングが施される。このときのパターニングによるつなぎ目221はTFT33とは離れた位置に設けられることで、TFT33の特性に与える影響は殆どない。
【0064】
一方、絶縁膜212上に形成される画素電極34を形成する際にも、つなぎ目220が発生する。画素電極34としては、高画質画像が可能になるように、通常、面積占有率が高められたものが好適である。例えば、1200dpiを実現するには、画素電極34を約21μmピッチで配置する必要があり、その際の画素電極34の間隙としては、3μm程度が望まれる。したがって、画素電極34を形成する際のつなぎ目220を例えば画素電極34間の間隙部分に設けると、つなぎ目220での位置ずれによって形成される画素電極34に悪影響を及ぼす虞がある。このようなことからも、本実施の形態では、つなぎ目220を画素電極34内に設けることで、つなぎ目220での位置ずれがあってもその影響が低減される。
【0065】
更に、本実施の形態では、つなぎ目220を画素電極34の端部より中央寄りに設けているため、つなぎ目220での位置ずれが大きくなってもその影響が低減される。このように、つなぎ目220を画素電極34内に設けると、位置ずれによって画素電極34の一部が欠損する(例えば図2(a)のα部分)ことが想定されるが、このような欠損部分の周囲には画素電極34が存在するため、画素電極34自体が電気的にフロート状態となることはなく、また、欠損部分も画素電極34とほぼ等しい電位となることから、形成される潜像に与える影響は殆どない。そして、例えば画素電極34の幅方向を横切って欠損部分が拡がった場合、画素電極34の一方側がフロート状態となることが想定されるが、このような現象が生じることは非常に稀である。
それ故、本実施の形態では安定した潜像形成がなされるようになる。
【0066】
そして、画素電極34の形成後は、表面に保護膜213が形成されるが、この保護膜213はパターニングする必要はないことから、特につなぎ目を考慮する必要はない。尚、図ではコンデンサ35を省略しているが、例えばTFT33が形成される過程でコンデンサ35も形成するようにすればよい。
【0067】
その後、データ用ドライバ31、走査用ドライバ32を実装したり、端子接続を行うことで剛体ドラム21上にマトリクス電極体30が完成する。
このような構成により、剛体ドラム21の周面には、周長方向に対して切れ目等の余分な部分はなく、画素電極34も連続的に設けられるため、形成される最大画像としては、周長を超えるものが容易になし得る。尚、保護膜213としては、例えばドライバを実装した後に塗布するようにしても差し支えない。
【0068】
図12(b)は、マトリクス電極体30の変形例の断面を示すもので、TFT33と画素電極34とが略同一面に設けられる場合の断面を示している。この場合、つなぎ目220を画素電極34に設けるようにすれば、(a)と同様に作用する。尚、このような構成では、画像密度が低くてもよく、更に、画素電極34の間隙が広くてもよい場合は、絶縁膜211上に画素電極34を形成する過程で、TFT33は形成されていないため、TFT33が形成される領域につなぎ目220を設けることも可能である。
【0069】
そして、このようなつなぎ目220は、剛体ドラム21の回転方向に沿って列毎に配置された画素電極34の列毎を単位幅としてパターニングするようにしてもよいし、複数の列を跨いだ領域を単位幅とし、単位幅毎にパターニングするようにしてもよい。更には、剛体ドラム21の回転軸方向に沿った方向を一括でパターニングするようにしても差し支えない。
【0070】
また、つなぎ目220の位置は、剛体ドラム21の回転軸方向に沿って一行に配置された複数の画素電極34に亘って設けるようにしてもよいし、列毎に配置された複数の画素電極34のランダムな行位置に配置される画素電極34に設けるようにしてもよい。更には、一つの画素電極34内にこれを横切るつなぎ目220ができないようにしてもよい。
【0071】
図13(a),(b)は、つなぎ目220の位置を例示したもので、(a)は各列に配置された複数の画素電極34で、異なる行位置に配置された画素電極34につなぎ目220を有するものとなっている。また、(b)は一つの列に配置された複数の画素電極34で異なる行位置に配置された画素電極34につなぎ目220を分散させたものとなっている。特に、(b)のように、一つの画素電極34内に画素電極34の幅方向を横切るつなぎ目220を有さないようにすると、パターニング時の位置ずれがあっても、一つの画素電極34を横切る欠損が生じることがないため、画素電極34が分断される虞はなく、より安定した潜像が形成される。
【0072】
本実施の形態では、フォトリソグラフィープロセスを用いてパターニングを行う方式を示したが、インクジェット法による塗布膜を利用することも可能である。このようなインクジェット法を用いる場合は、図11と同様の装置構成にて、露光光学系502の部分にインクジェット装置を適用することでなされる。
【0073】
また、インクジェット法では、飛翔させるインキとして例えばレジストインキを用い、塗布形成された膜をレジスト膜としてエッチング処理することで容易にパターニングがなされる。また、例えば導電性インキを飛翔させることで、画素電極34自体を直接描画することも可能になる。
そして、このようにインクジェット法を採用する場合にあっても、レーザ露光を行う場合と同様に、画素電極34内につなぎ目220を設けることで、安定した潜像の形成がなされる。
【0074】
本実施の形態では、画像形成装置として、図3に示すカラー画像形成装置を示したが、像保持体20としてはカラー画像形成装置に限らず、モノクロ画像形成装置に適用しても差し支えない。また、現像装置40としては図8の構成を示したが、像保持体20上の画素電極34による潜像を現像できるものであれば公知の現像装置が適用される。
【0075】
◎実施の形態2
図14は、実施の形態2の像保持体20の概要を示す。本実施の形態の像保持体20は実施の形態1の像保持体20と異なり、剛体ドラム21上に直接膜形成やパターニング等を行ってマトリクス電極体30を形成するものではなく、例えば可撓性の耐熱性ポリイミド樹脂フィルム基材に対し、所謂薄膜製造プロセスを利用して各種素子を作製し、更に、画素電極34を画素単位毎に行列配置している。そして、フィルム基材に多数の画素電極34がマトリクス状に配置されたマトリクス電極体30を剛体ドラム21に対して、その周方向に沿って巻き付け、端部同士が突き合わされる突き合わせ部分に隙間が出来ないようにした状態で貼り合わせたものである。つまり、本実施の形態では、剛体ドラム21が支持基体に相当し、フィルム基材が薄板に相当し、これらを合わせたものが支持体に相当する。
【0076】
同図において、本実施の形態のマトリクス電極体30は、剛体ドラム21より外方に延びる延長部30aを剛体ドラム21内に折り曲げて収容する形を採用している。この延長部30aには、データ用ドライバ31や走査用ドライバ32などを制御する潜像作成制御装置100が設けられている。尚、本実施の形態の電極構成等については、実施の形態1と略同様のため説明を省略する。
【0077】
このような構成のマトリクス電極体30を剛体ドラム21上に巻き付けて貼り合わせると、マトリクス電極体30の剛体ドラム21の一周分で突き合わせ部分が生じ、この突き合わせ部分にはつなぎ目230が現れる。図15はその様子を示すもので、(a)は像保持体20の外観、(b)はつなぎ目230を生じたときの画素電極34の様子を示す。
同図において、本実施の形態のマトリクス電極体30は、フィルム基材上に画素電極34等が形成された後、剛体ドラム21の回転軸方向に沿って一行に配置された複数の画素電極34の略中央部分を境にカットされる。そして、剛体ドラム21に巻き付ける際、カットされた端部同士が互いに突き合わさるように剛体ドラム21上で貼り合わせられる。
【0078】
このように剛体ドラム21上で貼り合わせられたマトリクス電極体30では、突き合わせ部分がつなぎ目230となる。このつなぎ目230では、画素電極34同士が突き合わせられることで、画素電極34同士が短絡し、つなぎ目230を超えて一つの画素電極34として機能する。すなわち、マトリクス電極体30をカットすることで、その端面には微小な位置ずれが生じるため、つなぎ目230を介してつなぎ目230を跨がる画素電極34同士は接触し易くなる。仮に、つなぎ目230が少し離れていたとしても、つなぎ目230を跨がる画素電極34の一方に潜像電位が供給されると、つなぎ目230自体の幅が非常に狭いことから、つなぎ目230を挟んで反対側にある画素電極34の部分も略同様の電位となることから、両者は一つの画素電極34として作用する。
【0079】
一方、突き合わせ部位を画素電極34の間隙に設ける場合、この間隙につなぎ目230が設けられるようになり、間隙を挟んで隣に配置された画素電極34同士で短絡することが想定され、潜像に支障を来しかねない。
このように、本実施の形態では、マトリクス電極体30としてフィルム基材上に画素電極34を形成し、画素電極34が形成されたフィルム基材を剛体ドラム21上に巻き付けるにしても、つなぎ目230が画素電極34内に設けられていることで、画像欠陥の少ない潜像が形成される。
【0080】
また、本実施の形態のように、フィルム基材に行列配置された画素電極34を形成する際、例えばステップアンドリピートで露光を行う方式を採用する場合には、その露光の開始位置と終了位置とが画素電極34内に位置するようにする方が好ましい。
【0081】
本実施の形態では、フィルム基材に画素電極34等を形成してマトリクス電極体30とし、このマトリクス電極体30を剛体ドラム21に巻き付ける方式を示したが、例えば基材上に画素電極34等を形成し、この基材上の画素電極34等を剛体ドラム21上に接着剤等を介在させて転写させるようにするようにしてもよい。この場合、転写時の開始位置と終了位置との合わせ部分が生じ、この合わせ部分がつなぎ目に相当することから、このような場合にも、画素電極34内につなぎ目が位置するようにすればよい。
【0082】
◎実施の形態3
図16は、実施の形態3の画像形成装置の概要を示すもので、実施の形態1の画像形成装置(図3参照)と異なり、一つの像保持体20の周囲に複数(本例では四つ)の現像装置400(400a〜400d)が備えられたものとなっている。
【0083】
本実施の形態の像保持体20は、実施の形態1と略同様に構成され、マトリクス状に構成された画素電極(図示せず)が設けられている。この像保持体20の周囲には、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対応した現像装置400(400a〜400d)が配置され、像保持体20に形成された潜像を各現像装置400で夫々現像して多重化されたトナー像が形成される。また、像保持体20の周囲には、現像装置400dと現像装置400aとの間に像保持体20上に形成されたトナー像を記録材上に転写する転写装置420が設けられ、更に、この転写装置420と現像装置400aとの間には清掃装置200が設けられている。
【0084】
本実施の形態における現像装置400としては、実施の形態1のように導電性トナーを使用するタイプの現像装置40(例えば図8参照)を用いるようにしてもよいし、通常の摩擦帯電型トナーを使用するタイプの現像装置を用いるようにしてもよい。
【0085】
このような構成の画像形成装置における潜像形成工程や現像工程について説明する。
今、図16に示すように、各現像装置400の現像領域に対し、夫々Pa〜Pdで示す位置を各現像装置400a〜400dに対応する潜像形成位置とすると、先ず、一つの走査ラインが潜像形成位置Paに達したタイミングで、像保持体20のこの走査ラインに相当する走査線に対してON電圧を加え、TFTをONする。また、このタイミングに合わせて、現像装置400aに対応する例えばイエローの画像信号に応じた潜像形成信号を夫々のデータラインである信号線に供給することで、一つの走査ライン上の画素電極に対しイエローの画像信号に応じた潜像が形成される。
【0086】
次に、潜像形成位置Pbにある走査ラインに対して、同様の操作を行い、例えばマゼンタの画像信号に応じた潜像が形成される。更に、潜像形成位置Pc及び潜像形成位置Pdを順次同様に操作することで、例えばシアンやブラックの走査ラインでの潜像が形成される。そして、このような操作を順次繰り返した後、もう一度潜像形成位置Paに戻り、同様の操作を繰り返す。
【0087】
一方、現像装置400では、現像領域にて夫々の潜像形成位置Pa〜Pdで潜像形成された潜像に対して各色のトナーによる現像がなされる。尚、一枚目の潜像は、例えば潜像形成位置Paで選択された走査ラインが潜像形成位置Pbに達するまでは、Pb位置に対応する走査ラインの各画素に対して、非画像部(背景部)となる潜像電位を各信号線に加えるようにすればよい。また、このことを、潜像形成位置PcやPdにて同様に行うことで、最後の現像装置400dを通過した像保持体20上には多重化されたトナー像が形成される。つまり、時分割駆動により夫々の現像装置400a〜400dに対応する潜像を夫々の潜像形成位置Pa〜Pdにて順次形成することで、像保持体20上に各色トナー像が順次多重化されるようになる。
そして、この多重化されたトナー像が転写装置420にて記録材上に転写される。
【0088】
また、このように像保持体20上で形成した各色トナー像をそのまま像保持体20上で多重化する方式は、複数の像保持体20上で各色トナー像を形成し、夫々の像保持体20から転写されたトナー像を多重化する方式のものに比べ、構成部品自体が少なくなり、結果的に装置の小型化や低コスト化にとっても有利なものとなる。
【符号の説明】
【0089】
1…像保持体,2…支持体,3…画素電極,4…つなぎ目,5…切替器,W…単位幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
循環回転が可能な支持体と、
この支持体上に設けられ、当該支持体の回転方向及び回転方向に交差する幅方向に沿って画素単位毎に行列配置された複数の画素電極と、
これらの画素電極を形成するための画素電極形成手段にて支持体上に画素電極を形成するに際し、支持体の前記幅方向に対して予め決められた単位幅毎に画素電極を配置するときに、支持体の回転方向に沿う一周分の範囲内で前記単位幅毎の画素電極の形成開始位置と形成終了位置とをつなぐ位置に形成され、かつ、当該つなぐ位置が画素電極内に位置するように設定されるつなぎ目と、
を備えることを特徴とする像保持体。
【請求項2】
請求項1記載の像保持体において、
前記画素電極内に位置するつなぎ目は、当該画素電極の支持体の回転方向における両端部位よりも中央寄りに配置されていることを特徴とする像保持体。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の像保持体のうち単位幅毎に複数回に亘って画素電極が形成される態様において、
前記つなぎ目は、支持体の幅方向に亘って少なくとも一部が単位幅毎に不連続に配置されていることを特徴とする像保持体。
【請求項4】
請求項3記載の像保持体のうち前記単位幅が画素電極よりも狭い態様において、
前記つなぎ目は、複数の画素電極に分かれて配置されていることを特徴とする像保持体。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の像保持体において、
前記複数の画素電極夫々に対応して支持体上に行列配置され、各画素電極夫々に対して画像信号に基づく潜像が形成されるように前記画像信号に対応する潜像形成信号の各画素電極への供給時期を切り替える切替器を有し、
当該切替器は画素電極と支持体との間の層に形成され、
前記つなぎ目は前記切替器の配置位置とは無関係に画素電極に配置されていることを特徴とする像保持体。
【請求項6】
請求項1乃至4のいずれかに記載の像保持体において、
前記複数の画素電極夫々に対応して支持体上に行列配置され、各画素電極夫々に対して画像信号に基づく潜像が形成されるように前記画像信号に対応する潜像形成信号の各画素電極への供給時期を切り替える切替器を有し、
当該切替器は画素電極に並べて配置され、
前記つなぎ目は前記切替器を避けた位置に配置されていることを特徴とする像保持体。
【請求項7】
請求項1記載の像保持体において、
前記画素電極は、支持体上に直接形成されたものであることを特徴とする像保持体。
【請求項8】
請求項1記載の像保持体において、
前記支持体は支持基体上に可撓性の薄板を巻き付けたもので、画素電極は前記薄板上に形成されたものであることを特徴とする像保持体。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載の像保持体と、
この像保持体の画素電極に対し画像信号に基づく前記潜像形成信号を作成する潜像作成手段と、
この潜像作成手段にて作成された前記潜像形成信号にて画素電極に形成された潜像を現像剤にて現像する現像手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
請求項9記載の画像形成装置において、
前記像保持体の回転方向に沿った最大の画像形成領域に相当する寸法が当該像保持体の一周長を超える長さに設定されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
循環回転が可能な支持体上に複数の画素電極が行列配置された像保持体を製造するに際し、
支持体の回転方向に交差する幅方向に対して予め決められた単位幅にて支持体上の画素電極形成領域を一若しくは複数の単位領域に区分して選定する領域選定工程と、
この領域選定工程にて選定された単位領域毎に支持体の回転方向に沿う一周分の範囲内で画素電極の形成開始位置と形成終了位置とをつなぐつなぎ目が画素電極内に位置するように画素電極を形成する画素電極形成工程と、
を有することを特徴とする像保持体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−121220(P2012−121220A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−273403(P2010−273403)
【出願日】平成22年12月8日(2010.12.8)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】