説明

光インターコネクトデバイス及びその製造方法

【課題】光配線デバイス及びその製造方法の提供。
【解決手段】光配線デバイスは、第一基板、第二基板、光導波路、電気配線、及び、スイッチングデバイスを備える。第一基板は、電気配線回路、電気信号を光信号に変換するための電気−光コンバータ、及び、光を発する発光デバイスを有する。第二基板は、電気配線回路、光信号を電気信号に変換する光−電気コンバータ、及び、発光デバイスからの光を受信する受光デバイスを有する。光導波路は、発光デバイスと受光デバイスとを光学的に接続する。電気配線は、第一及び第二基板の電気配線回路を電気的に接続する。スイッチングデバイスは、データの高速信号が光学基板を介して伝送され、データの低速信号が電気配線を介して伝送されるよう判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2006年9月19日に出願された米国特許出願第60/845501号明細書、2006年10月23日に出願された米国特許出願第60/853421号明細書、及び、2006年11月29日に出願された米国特許出願第60/867716号明細書を基礎として優先権主張するものである。これらの出願の全内容が、参照により本願明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、光インターコネクトデバイス、及び、光インターコネクトデバイスの製造方法に関する。本発明はまた、光学部品と光導波路との間で光配線を形成する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
特許文献1には、光学部品と光導波路とを機械的に整列させ、光学部品及び光導波路間での接続損失を減らす方法が開示されている。特許文献2には、半導体集積回路装置と、半導体集積回路装置に接続された外部装置との間の信号伝送手段を変換するシステムが開示されており、データ信号は光学的に伝送され、電源及び駆動信号は電気的に伝送される。これらの引例の全内容が、参照により本願明細書に組み込まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平08−36122
【特許文献2】特開平10−135407
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、光インターコネクトデバイスは、第一基板、第二基板、光導波路、電気配線、及び、スイッチングデバイスを備える。上記第一基板は、電気配線回路、電気・光変換素子、及び、発光素子を有し、上記電気・光変換素子は、上記電気配線回路と接続され、且つ、電気信号を光信号に変換し、上記発光素子は、上記電気・光変換素子と接続され、且つ、光を発する。上記第二基板は、電気配線回路、光・電気変換素子、及び、受光素子を有し、上記光・電気変換素子は、上記第二基板の電気配線回路と接続され、且つ、光信号を電気信号に変換し、上記受光素子は、上記電気・光変換素子と接続され、且つ、上記発光素子からの光を受信する。上記光導波路は、上記発光素子と上記受光素子とを光学的に接続する。上記電気配線は、上記第一基板の電気配線回路と上記第二基板の電気配線回路とを電気的に接続する。上記スイッチングデバイスは、データの高速信号が光学基板を介して伝送され、データの低速信号が電気配線を介して伝送されるよう判断する。
【0006】
本発明の別の態様によれば、光インターコネクトデバイスは、基板、光導波路、電気配線、及び、スイッチングデバイスを備える。上記基板は、第一電気配線部及び第二電気配線部を有する。上記第一電気配線部は、電気信号を光信号に変換する電気・光変換素子、及び、上記電気・光変換素子に接続され、且つ、光を発する発光素子を有する。上記第二電気配線部は、光信号を電気信号に変換する光・電気変換素子、及び、上記光・電気変換素子と接続され、且つ、上記発光素子からの光を受信する受光素子を有する。上記光基板は、上記第一電気配線部の発光素子と、上記第二電気配線部の受光素子とを光学的に接続する。上記電気配線は、上記第一電気配線部と上記第二電気配線部とを電気的に接続する。上記スイッチングデバイスは、データの高速信号が光学基板を介して伝送され、データの低速信号が電気配線を介して伝送されるよう判断する。
【0007】
本発明の更に別の態様によれば、光導波路の形成方法は、電気配線基板上で光を発する発光素子、及び、光を受信する受光素子を用意する工程、上記発光素子における発光点の位置を示すためのアライメントマーク、及び、上記受光素子における受光点の位置を示すためのアライメントを設ける工程、基板上に上記発光素子及び上記受光素子を実装する工程、及び、上記発光素子と上記受光素子とを光学的に接続する3次元光導波路を、上記アライメントマークに従って形成する工程を含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
上記詳細な説明を以下の添付図面と関連させて参照することで、本発明のより完全な評価及び付随する多くの利点に関して、更に理解が深まるであろう。
【図1】光インターコネクトデバイスの構造を示す側面図である。
【図2】本発明の別の実施形態に係る光インターコネクトデバイスを示す側面図である。
【図3】本発明の別の実施形態に係る光インターコネクトデバイスを示す側面図である。
【図4−1】(a)及び(b)は、本発明の一実施形態に係る光インターコネクトデバイスの構造の一例を示す側面図である。
【図4−2】(c)及び(d)は、本発明の一実施形態に係る光インターコネクトデバイスの構造の一例を示す側面図である。
【図4−3】(e)は、本発明の一実施形態に係る光インターコネクトデバイスの構造の一例を示す側面図である。
【図5−1】(a)〜(d)は、本発明の一実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す模式図であって、導波路シートは多数の導波路を有し、リジッド実装基板は多数の小基板を有し、導波路シートとリジッド実装基板とは互いに積層され、積層された基板上には電気及び光学部品が実装され、光インターコネクトデバイスはユニット毎に切り出される。
【図5−2】(e)は、本発明の一実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す平面図であって、導波路シートは多数の導波路を有し、リジッド実装基板は多数の小基板を有し、導波路シートとリジッド実装基板とは互いに積層され、積層された基板上には電気及び光学部品が実装され、光インターコネクトデバイスはユニット毎に切り出される。
【図6】(a)〜(e)は、本発明の実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す模式図であって、導波路シートは多数の導波路を有し、フレキシブル実装基板は多数の小基板を有し、導波路シートとフレキシブル実装基板とは互いに積層され、積層された基板上には電気及び光学部品が実装され、光インターコネクトデバイスはユニット毎に切り出される。
【図7−1】(a)〜(c)は、本発明の実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す断面図であって、開始工程、図7−1(a)に示した基板上に2D光学基板が形成された後の図、及び、図1(b)に示した2D光学基板が基板上に固定された後の図を含む。
【図7−2】(d)は、本発明の実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す断面図及び平面図であって、図7−1(c)に示した基板上に光学部品が実装された後の図を含む。
【図7−3】(e)は、本発明の実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す断面図及び平面図であって、3D光導波路が形成された後の図を含む。
【図8−1】(a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す断面図であって、開始工程、図8−1(a)に示した基板上に下部クラッド層が形成された後の図、及び、図8−1(b)に示した基板が他の基板上に固定された後の図を含む。
【図8−2】(d)及び(e)は、本発明の一実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す断面図及び平面図であって、図8−1(c)に示した基板上に光学部品が実装された後の図、及び、3D光導波路が形成された後の図を含む。
【図8−3】(f)は、本発明の一実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す断面図及び平面図であって、図8−2(e)に示した基板表面に上部クラッド層が形成された後の図を含む。
【図9−1】(a)〜(d)は、本発明の一実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す断面図であって、開始工程、図9−1(a)に示した基板上に下部クラッド層が形成された後の図、図9−1(b)に示した下部クラッド層上に金属層が形成された後の図、及び、図9−1(b)に示した下部クラッド層上に光導波路アライメントマークが形成された後の図を含む。
【図9−2】(e)及び(f)は、本発明の一実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す断面図及び平面図であって、図9−1(d)に示した基板上にコア層が形成された後の図、及び、図9−2(e)に示したコア層上にマスクが形成された後の図を含む。
【図9−3】(g)及び(h)は、本発明の一実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す断面図及び平面図であって、図9−2(f)に示されたマスクを使用し、マスクの下にある部分を除いてコアが取り除かれ、続いてマスクが剥がされた後の図、及び、図9−3(g)に示した基板が他の基板上に固定された後の図を含む。
【図9−4】(i)は、本発明の一実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す断面図及び平面図であって、図9−3(h)に示した基板上に光学部品が実装された後の図を含む。
【図9−5】(j)及び(k)は、本発明の一実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す断面図及び平面図であって、3Dコアが形成された後の図、及び、図9−5(j)に示した基板上に上部クラッド層が形成された後の図を含む。
【図10−1】(a)は、本発明の一実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す断面図及び平面図であって、コア層上にマスクが形成された後の図を含む。
【図10−2】(b)及び(c)は、本発明の一実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す断面図及び平面図であって、図10−1(a)に示されたマスクを使用し、マスクの下にある部分を除いてコアが取り除かれ、続いてマスクが剥がされた後の図、及び、図10−2(b)に示した基板が他の基板上に固定された後の図を含む。
【図10−3】(d)は、本発明の一実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す断面図及び平面図であって、図10−2(c)に示した基板上に光学部品が実装された後の図を含む。
【図10−4】(e)及び(f)は、本発明の一実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す断面図及び平面図であって、製造方法に従って3Dコアが形成された後の図、及び、図10−4(e)に示した基板上に上部クラッド層が形成された後の図を含む。
【図11】(a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す断面図及び平面図であって、開始工程、図11(a)に示した基板上に2D光学基板が形成された後の図、及び、図11(b)に示した基板上に光学部品が実装された後の図を含む。
【図12】(a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す断面図及び平面図であって、下部クラッド層が形成された後の図、図12(a)に示した未完成の基板がフレキシブル基板上に積層された後の図、及び、図12(b)に示した基板上に光学部品が実装された後の図を含む。
【図13】レーザーダイオードと向かい合った3D光導波路を示す平面図である。
【図14】(a)は、フォトダイオードと向かい合った3D光導波路を示す平面図であり、(b)は、レーザーダイオード及びフォトダイオードと向かい合った3D光導波路を示す平面図である。
【図15】3D光導波路の一例を示す平面図である。
【図16】(a)及び(b)は、基板上に光学部品を実装する工程を示す側面図である。
【図17−1】(a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す断面図及び平面図であって、クラッド層上に光導波路アライメントマークが形成された後の図、図17−1(a)に示した基板上にコア層が形成された後の図、及び、図17―1(b)に示した基板上にマスクが形成された後の図を含む。
【図17−2】(d)及び(e)は、本発明の一実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す断面図及び平面図であって、図17−1(c)に示したマスクを使用して3D光導波路が形成された後の図、及び、図17−2(d)に示した基板がフレキシブル基板上に積層された後の図を含む。
【図17−3】(f)は、本発明の一実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す平面図であって、光学部品用の実装パッドが形成された後の図を含む。
【図18】フォトダイオードの一形態を示す側面図である。
【図19】(a)及び(b)は、第一基板、第二基板、又は、フレキシブル基板へのコネクタの取り付け例を示す側面図である。
【図20】(a)及び(b)は、第一基板、第二基板、又は、プリント配線基板への半導体素子の実装例を示す側面図である。
【図21】フレキシブル基板への補強層の取り付け例を示す側面図である。
【図22】(a)及び(b)は、レーザーダイオード及びフォトダイオードの実装例を示す模式図である。
【図23】本発明の一実施形態に係る光電伝送デバイスを示す平面図である。
【図24】本発明の一実施形態に係るスイッチングデバイスを示す模式図である。
【図25】本発明の一実施形態に係るスイッチングデバイスにおける演算結果の一例を示す説明図である。
【図26】本発明の別の実施形態に係る光電伝送デバイスを示す平面図である。
【図27】本発明の別の実施形態に係るスイッチングデバイスを示す模式図である。
【図28】(a)〜(d)は、それぞれレーザーダイオード又はフォトダイオードの表面を示す平面図である。
【図29−1】(a)〜(c)は、発光素子及び受光素子の接続方法の例を示す側面図である。
【図29−2】(d)〜(f)は、発光素子及び受光素子の接続方法の例を示す側面図である。
【図30】発光素子及び受光素子の接続方法の、別の一例を示す側面図である。
【図31】発光素子又は受光素子上のパッドを示す平面図である。
【図32】本発明のレーザーダイオードの一例を示す側面図である。
【図33】本発明の光配線の一例を示す。
【図34】本発明の一実施形態に係る電気消費を抑える構造の一例を示す模式図である。
【図35】本発明の一実施形態に係る電源及び電圧の構造を示す模式図である。
【図36】本発明の一実施形態に係る、ブースター回路を有する光電回路である。
【図37】本発明の一実施形態に係る面発光素子を示す平面図及び模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。各図面において、同じ参照番号は対応する要素又は同じ要素を表す。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係る光インターコネクトデバイスを示す側面図である。第一リジッド基板(以下、「第一電気配線基板」ともいう)85上には、レーザーダイオード816及びその駆動回路(ドライバ)829が、第二リジッド基板(以下、「第二電気配線基板」ともいう)86上には、フォトダイオード817及びその制御回路830(プリアンプ及びコンパレータ、以下「プリアンプ」という)が形成又は実装されている。
【0011】
駆動回路は、電気−光変換回路のメイン回路として働き、駆動回路に加えて、スイッチング回路、パラレル−シリアル接続回路、MAX/DEMAX回路等、複数の部品を備えていてもよい。電気−光変換回路は、他の部品を備えていない駆動回路であってもよい。プリアンプ及びコンパレータを有する制御回路は、光−電気変換回路のメイン回路として働き、制御回路に加えて、スイッチング回路、MAX/DEMAX回路等、複数の部品を備えていてもよい。光−電気変換回路は、他の部品を備えていない制御回路であってもよい。
【0012】
電気−光変換回路は、デジタル電気信号をアナログ電流に変換し、レーザーダイオード816等の発光素子に供給する。光−電気変換回路は、フォトダイオード等の受光素子から出力された微弱な電気信号を、一定のパルスを有するデジタル信号に増幅する。光−電気変換デバイスは、上述の機能を有するチップ部品であってもよい。電気−光変換デバイスも、上述の機能を有するチップ部品であってもよい。
【0013】
両基板は、フレキシブルポリイミド基板84上に形成された3次元光導波路(以下、「3D光導波路」という)818を介して光学的に接続されているか、又は、電気配線87を介して電気的に接続されている。図1に示すように、通常、電気配線87はポリイミド基板84上に形成されるが、別のフレキシブル基板上に形成されていてもよい。リジッド基板85、86は、底面に形成されたBGA88等の電気インターフェースを介してラインカード等の実装基板に接続されている。また、レーザーダイオード816は端面発光型であり、フォトダイオード817は端面受光型であるため、3D光導波路818とダイレクトに光学接続することができる。従って、標準的な面発光/面受光型の光インターコネクトデバイスに比べ、光回路を単純化することができる。
【0014】
図2は、図1により説明した光インターコネクトデバイスの、別の実施形態を示す側面図であるが、電気インターフェースは着脱式の電気コネクタ端子89として形成されている。フレキシブル電気基板827がリジッド基板85、86と電気的に接続されており、各端部は、コネクタ828と接続可能なように端子として処理されている。
【0015】
図3は、図2により説明した光インターコネクトデバイスの構造例を示す側面図であるが、光学及び電気部品の実装にリジッド−フレキシブル基板805が使用されている。二つの基板間に電気配線部品が必要ないので、構造を単純化することができる。
【0016】
図4−1(a)〜図4−2(c)は、図2により説明した光インターコネクトデバイスの構造例を示す側面図であるが、光学及び電気部品を実装する実装基板は、単一のフレキシブル電気基板827である。フレキシブル電気基板827中、レーザーダイオード816、及び、光−電気変換回路又は光−電気変換素子829を形成又は実装する領域を第一電気配線部とする。フォトダイオード817、及び、光−電気変換回路又は光−電気変換素子830を形成又は実装する領域を第二電気配線部とする。部品を実装する基板部は、スチフナー80等で補強されていてもよい。全ての部品が単一のフレキシブル基板に集積されているため、小型化が可能であり、製造コストを抑えることができる。
【0017】
図4−1(a)に示す通り、光導波路818はフレキシブル電気基板827上に形成してもよい。また、図4−1(b)に示す通り、フレキシブル基板84上に光導波路818を形成した基板と、フレキシブル電気基板827とは、プリプレグ等の接着材層を用いて相互に接着されていてもよい。図4−1(b)に示す通り、フレキシブル基板827と電気基板827との間に空間が形成されていてもよい。図4−2(c)に示す通り、光導波路818とフレキシブル電気基板827とをプリプレグ等の接着剤層を用いて相互に接着してもよい。図4−2(c)に示す通り、光導波路818と電気基板827との間に空間が形成されていてもよい。
【0018】
図4−3(e)は、光導波路を支持するフレキシブル基板と、電気配線を支持する別のフレキシブル基板とが、固定部材を介して端部で接続されている例を示す側面図である。図4−3(e)によれば、リジッド基板6はレーザーダイオード102等の発光素子を備えており、別のリジッド基板7は、フォトダイオード等の受光素子103を備えている。光導波路を有するフレキシブル基板2000と電気配線を有する別のフレキシブル基板2001とは、固定部材2002を介して各端部で相互に結合されており、それによって二つのフレキシブル基板2000、2001間に空間が形成されている。
【0019】
図5−1(a)〜図5−2(e)は、本発明の実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す模式図及び平面図であり、実装基板はリジッド基板である。図5−1(a)は、多数の光導波路900が形成された導波路シート901を示す。導波路シート901には、電気及び光学部品が将来的に実装される領域と重なる部分を除くように、スルーホール902が形成されている。図5−1(b)はリジッド実装基板904を示し、リジッド実装基板上には導波路シート901を積層する。該リジッド実装基板上には、実装パッドと電気及び光学部品の電気配線とを配置する実装領域905を形成する。光導波路と重なる領域には、導波路ウインドウ903を形成する。
【0020】
まず、図5−1(c)に示す通り、プリプレグ等を用いて導波路シート901を実装基板904に積層する。次に、図5−1(d)に示す通り、電気及び光学部品906を実装領域905に実装し、保護用のポッティング樹脂で封止する。最後に、図5−2(e)に示す通り、光インターコネクトデバイスをユニット毎に切り出して、それぞれが実装基板904、光導波路900、並びに、光学及び電気部品906を有する光インターコネクトデバイスを完成させる。
【0021】
図6(a)〜図6(e)は、本発明の別の実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す模式図であり、実装基板はフレキシブル基板である。図6(a)は導波路シート901を示し、多数の光導波路900が形成されている。導波路シート901には、電気及び光学部品が将来的に実装される領域と重なる部分を除くように、スルーホール902を形成する。図6(b)はフレキシブル実装基板904を示し、基板上には導波路シート901を積層する。該基板上には、実装パッドと、電気及び光学部品の電気配線907とを配置する実装領域905を形成する。
【0022】
まず、図6(c)に示す通り、プリプレグ等を用いて導波路シート901を実装基板904に積層する。次に、図6(d)に示す通り、電気及び光学部品906を実装領域905に実装し、保護用のポッティング樹脂で封止する。最後に、図6(e)に示す通り、光インターコネクトデバイスをユニット毎に切り出して、それぞれが実装基板904、光導波路900、並びに、光学及び電気部品906を有する光インターコネクトデバイスを完成させる。
【0023】
図7−1(a)〜図7−3(e)は、本発明の別の実施形態に係る光配線の製造方法を示す断面図及び平面図である。ポリイミド基板1等のフレキシブル基板を出発材料として用意する(図7−1(a))。基板1上に、下部クラッド層2、コア層3及び上部クラッド層4を塗布形成する(図7−1(b))。本工程では、フレキシブル2次元光学基板5(以下、「2D光学基板」という)を完成させる。
【0024】
下部クラッド層、コア層及び上部クラッド層としては、以下の表1に示す材料の組合せが用いられてもよい。
【0025】
【表1】

【0026】
続いて、フレキシブル2D光学基板5を第一基板6及び第二基板7上に固定する(図7−1(c))。第一基板6及び第二基板7の材料としては、ポリイミド等のフレキシブル基板、又は、ガラス布で強化したリジッド基板を使用できる。その後、発光位置を基準として形成されたアライメントマーク10を有するレーザーダイオード8を第一基板に実装し、受光位置を基準として形成されたアライメントマーク11を有するフォトダイオード9を第二基板に実装する(図7−2(d))。
【0027】
本例では、レーザーダイオードのアライメントマーク10は発光位置中央の真上に形成され、フォトダイオードのアライメントマーク11は受光位置中央の真上に形成されている。その後、アライメントマーク10とアライメントマーク11とを結ぶ直線と平行且つ25μm離れた位置からCOレーザーを照射し、少なくとも上部クラッド層とコア層とを取り除いて、3D光導波路12(約50μm幅)を形成する(図7−3(e))。
【0028】
本例1では、光学部品の発光及び受光位置を識別するアライメントマークを基準として3D光導波路を形成する。従って、レーザーダイオード8やフォトダイオード9等の光学部品と3D光導波路とを正確に配置させることができ、導波路と光学部品との間の接続損失を減らすことができる。
【0029】
図8−1(a)〜図8−2(d)は、本発明の別の実施形態に係る光インターコネクトデバイスを示す断面図及び平面図である。ポリイミド基板21等のフレキシブル基板を出発材料として用意する(図8−1(a))。基板21上には、例えば、エポキシ系ポリマー樹脂を塗布することで下部クラッド層22を形成する(図8−1(b))。その後、上記未完成の基板21を第一基板26及び第二基板27に積層する(図8−1(c))。続いて、発光位置を基準として形成されたアライメントマーク210を有するレーザーダイオード28を第一基板上に実装し、受光位置を基準として形成されたアライメントマーク211を有するフォトダイオード29を第二基板上に実装する(図8−2(d))。
【0030】
本例では、レーザーダイオードのアライメントマーク210を発光位置中央の真上に形成し、フォトダイオードのアライメントマーク211を受光位置中央の真上に形成している。その後、アライメントマーク210と211とを結ぶ線上に、インクジェット法により、幅50μm、高さ50μmの3Dコア212を形成する。3Dコア212は、上記下部クラッド層21よりも屈折率の高いエポキシ系ポリマー樹脂で形成される(図8−2(e))。コアが乾燥したら、下部クラッド層を形成するのに使用されたのと同じエポキシ系ポリマー樹脂を、下部クラッド層及びコアに塗布する。これにより、コア212が下部クラッド層21と上部クラッド層24とに囲まれた3D光導波路を形成する(図8(j))。
【0031】
本例では、コアを形成する材料はアライメントマーク210及び211を基準として塗布される。そのため、レーザーダイオード28、フォトダイオード29、及び、3D光導波路を正確に配置させることができ、導波路と光学部品との間の接続損失を減らすことができる。
【0032】
図9−1(a)〜図9−5(k)は、本発明の更に別の実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す断面図及び平面図である。ポリイミド基板31等のフレキシブル基板を出発材料として用意する(図9−1(a))。基板31上には、エポキシ系ポリマー樹脂を塗布することで下部クラッド層32を形成する(図9−1(b))。下部クラッド層上には、銅、金、アルミ、チタン、ニッケル、クロム等の金属を蒸着させることで金属層39を形成する(図9−1(c))。その後、金属層にエッチングレジストを形成し、露光、現像、エッチングすることで、下部クラッド層に光導波路アライメントマーク300を形成する(図9−1(d))。
【0033】
続いて、光導波路アライメントマーク300が形成された下部クラッド層上に、下部クラッド層31よりも屈折率の高いエポキシ系ポリマー樹脂を塗布して、コア層33を形成する。コア層が形成された後、形成されたコア層上に、露光、現像してマスク301を形成するためのエッチングレジストを形成する(図9−2(f))。
【0034】
後述する反応イオンエッチング工程により、基板31の両側の表面端部を除いた部分に3D光導波路が形成されるように、マスク301を形成するのである。マスク301の位置は、光導波路アライメントマーク300に基づいて決定される。マスクが形成されると、コア層のマスクが形成されていない部分は反応イオンエッチング法により取り除かれる。これにより、3D光導波路320は、基板31の両側面近傍を除いた部分に形成される(図9−3(g)は、マスクを取り除いた後の基板を示す)。
【0035】
その後、未完成の基板を第一基板36及び第二基板37上に固定する(図9−3(h))。続いて、発光位置を基準として形成されたアライメントマーク310を有するレーザーダイオード38を第一基板に実装し、受光位置を基準として形成されたアライメントマーク311を有するフォトダイオード39を第二基板に実装する(図9−4(i))。光学部品が実装されると、光導波路アライメントマーク300とレーザーダイオードのアライメントマーク310とに基づき、COレーザーによって2Dコア層部分33−1を取り除き、第一接続3D光導波路331を形成する。
【0036】
3D光導波路320とレーザーダイオード38との間に位置する第一接続3D光導波路331は、レーザーダイオードの発光位置と正確に接続しており、3D光導波路320とも接続されている。同様に、第二接続3D光導波路332も、3D光導波路320とフォトダイオード39との間に形成されている(図9−5(j))。その後、下部クラッド層に使われたのと同じエポキシ系ポリマー樹脂を塗布して、コア320、331、332及び下部クラッド層上に、上部クラッド層34を形成する(図9−5(k))。
【0037】
本例では、3D光導波路320とレーザーダイオードとを接続している第一接続3D導波路331は、発光位置に基づくアライメントマーク310と、3D光導波路を形成するための光導波路アライメントマーク300とを基準として形成されている。そのため、レーザーダイオード及び第一接続3D光導波路、並びに、3D光導波路及び第一接続3D光導波路が正確に配置されるので、接続損失が減少する。また、フォトダイオードと第二接続3D光導波路との間の接続損失も減少する。
【0038】
本例では、第一接続3D光導波路及び第二接続3D光導波路の少なくとも一方の端が、3D光導波路320の延長線とずらして形成されている。このように、延長線とずらして形成することで、フォトダイオードは漏光の影響を受けにくくなる。アライメントマーク300は下部クラッド32に形成されているが、コア層33等、他の層に形成されていてもよい。又は、金属パターンの代わりに導波路パターンを用いてもよい。
【0039】
図10−1(a)〜図10−4(e)は、本発明の更に別の実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す断面図及び平面図である。本例では、図9−1(a)〜図9−2(e)を参照して説明した例と同じ工程が行われるため、ここでは残りの工程を説明する。
【0040】
コア層を形成した後、上記コア層上に、露光、現像してマスク401を形成するためのエッチングレジストを形成する(図10−1(a))。後述する反応イオンエッチング法を用いることにより、基板41の中央に、後に3D光導波路が形成可能となるようにマスクが成形される。図9−1(a)〜図9−5(k)で示した例のように、マスク401の位置は光導波路アライメントマーク(図示せず)に基づいて決定される。マスクを形成したら、反応イオンエッチング法により、コア層のマスクが形成されていない部分を取り除く。これにより、3D光導波路420を基板41の中央に形成する(図10−2(b)は、マスクを取り除いた後の基板を示す)。
【0041】
その後、未完成の基板を第一基板46及び第二基板47上に固定する(図10−2(c))。続いて、発光位置を基準として形成されたアライメントマーク410を有するレーザーダイオード48を第一基板上に実装し、受光位置を基準として形成されたアライメントマーク411を有するフォトダイオード49を第二基板上に実装する(図10−3(d))。光学部品が実装されると、光導波路アライメントマークと、レーザーダイオードのアライメントマーク410とに基づき、下部クラッド層より屈折率の高いエポキシ系ポリマー樹脂を、インクジェット法によって下部クラッド層に塗布する。これにより、3D光導波路420とレーザーダイオード48との間に第一接続3D光導波路431を形成する。
【0042】
同様にして、3D光導波路420とフォトダイオード49との間に第二接続3D光導波路432を形成する(図10−4(e))。その後、下部クラッド層に使用したのと同じエポキシ系ポリマー樹脂を塗布して、コア420、431、432及び下部クラッド層上に、上部クラッド層44を形成する(図10−4(f))。
【0043】
本例では、3D光導波路420とレーザーダイオードとを接続している第一接続3D導波路431は、発光位置を基準とするアライメントマーク410と、3D光導波路を形成するための光導波路アライメントマークとを基準として形成されている。そのため、レーザーダイオード及び第一接続3D光導波路、並びに、3D光導波路及び第一接続3D光導波路が正確に配置されるので、接続損失が減少する。また、フォトダイオード及び第二接続3D光導波路も正確に配置されるので、接続損失が減少する。
【0044】
本例では、第一接続3D光導波路及び第二接続3D光導波路の少なくとも一方の端が、3D光導波路420の延長線とずらして形成されている。このように、延長線とずらして形成することで、フォトダイオードは漏光の影響を受けにくくなる。
【0045】
図11(a)〜図11(c)は、本発明の更に別の実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す断面図及び平面図である。フレキシブル基板500を出発材料として用意し、図7−1(a)〜図7−3(e)に示した例のようにして、フレキシブル基板上に、下部クラッド層、コア層、及び、上部クラッド層を積層する。続いて、下部クラッド層、コア層及び上部クラッド層を形成した領域を挟んで、発光位置を基準として形成されたアライメントマーク510を有するレーザーダイオード538と、受光位置を基準として形成されたアライメントマーク511を有するフォトダイオード539とを実装する。レーザーダイオードを実装した部分(図11(c)中、光導波路の左側)を第一領域(第一電気配線部)といい、フォトダイオードを実装した部分(図11(c)中、光導波路の右側)を第二領域(第二電気配線部)という。
【0046】
その後、図7−1(a)〜図7−3(e)で示した例と同様に、光学部品のアライメントマーク510、511を基準として、コア層と上部クラッド層とに溝を形成し、3D導波路を形成する(図7−3(e)参照)。第一領域及び第二領域間でのデータ伝送は、3D光導波路を介して行われる。
【0047】
本例では、フレキシブル基板上に下部クラッド層、コア層及び上部クラッド層を形成しているが、下部クラッド層、コア層及び上部クラッド層からなる別の基板を用意し、プリプレグ等の接着剤を用いてフレキシブル基板5に積層してもよい。
【0048】
図12(a)〜図12(c)は、本発明の更に別の実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を示す断面図及び平面図である。下部クラッド層602をフレキシブル保持基板670上に塗布形成する(図12(a))。その後、クラッド層を形成した基板とフレキシブル基板600とをプリプレグ680を介して積層する(図12(b))。続いて、保持基板670を挟んで、発光位置を基準として形成されたアライメントマーク610を有するレーザーダイオード638と、受光位置を基準として形成されたアライメントマーク611を有するフォトダイオード639とを実装する。レーザーダイオードを実装した部分(図12(c)中、光導波路の左側)を第一領域と言い、フォトダイオードを実装した部分(図12(c)中、光導波路の右側)を第二領域と言う。第一領域及び第二領域間でのデータ伝送は、3D光導波路を介して行われる。この後、図8−2(e)に示したのと同様の工程で、3D光導波路を形成する。
【0049】
本発明の更に別の実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を説明する。本例は、図9−1(a)〜図9−5(k)で示した例と実質的に同じである。先の例では、光導波路を有する基板は二つの基板上に積層されている。一方、本例では、図12(a)〜図12(c)に示した例のように、光導波路を有する基板は一つの基板上に積層されている。
【0050】
本例の製造工程は、図9−1(a)〜図9−3(g)に示したものと同様である。その後、図9−1(a)〜図9−3(g)に示した工程により作製された未完成の基板を、図12(a)〜図12(c)に示した例と同様にして、一つの基板上に積層する。続いて、未完成の基板を挟んで、光学部品をフレキシブル基板上に実装する(図12(c)参照)。光学部品実装後の製造手順は、図9−5(j)〜図9−5(k)に示したものと同様である。
【0051】
本発明の更に別の実施形態に係る光インターコネクトデバイスの製造方法を説明する。本例は、図10−1(a)〜図10−4(f)で示した例と実質的に同じである。先の例では、光導波路を有する基板を二つの基板上に積層している。一方、本例では、図12(a)〜図12(c)に示した例のように、光導波路を有する基板を一つの基板上に積層している。
【0052】
本例の製造工程は、図10−1(a)〜図10−2(b)に示したものと同様である。続いて、図10−1(a)〜図10−2(b)に示した工程により作製された未完成の基板を、図12(a)〜図12(c)に示した例と同様にして、一つの基板上に積層する。その後、未完成の基板を水平に挟んで、光学部品をフレキシブル基板上に実装する(図12(c)参照)。光学部品実装後の製造手順は、図10−4(e)〜図10−4(f)に示したものと同様である。
【0053】
上述の例で説明した3D光導波路の端面(光学部品と向かい合う面)は略長方形である。しかしながら、図13及び図14に示すようなテーパー状であってもよい。図13は、レーザーダイオードと向かい合う3D光導波路を示す平面図である。図13によれば、レーザーダイオード(図中、左側)に向かう開口部は、導波路の他の部分よりも幅が広くなっている。このような構造であると、3D光導波路とレーザーダイオードとの位置ずれ許容誤差が大きくなる。
【0054】
図14(a)は、フォトダイオード(図中、右側)と向かい合う3D光導波路を示す平面図である。図14(a)では、フォトダイオードに向かう開口部は、導波路の他の部分よりも幅が狭くなっている。3D光導波路から伝送される光のスポット径が大きいため、3D光導波路とフォトダイオードとの位置ずれ許容誤差は大きくなる。図14(b)は、レーザーダイオード(図中、左側)に向かう開口部が導波路の他の部分よりも幅が広くなっており、フォトダイオード(図中、右側)に向かう開口部が導波路の他の部分よりも幅が狭くなっている3D光導波路を示す。
【0055】
図15は、フォトダイオードと向かい合う端部が分割されており、各分割3D光導波路がフォトダイオードと接続されている3D光導波路を示す平面図である。そうすることで、導波路の一つから出力された光をフォトダイオードに入力させることができる。従って、導波路とフォトダイオードとの位置ずれ許容誤差が大きくなる。本例では二本分岐しているが、分岐は二本以上であってもよい。
【0056】
上述の例によれば、光学部品は、第一基板、第二基板、及び/又は、フレキシブル保持基板に実装される。しかしながら、図16(a)に示すように、光学部品を実装するためのリジッド基板又はフレキシブル基板700にフォトダイオードやレーザーダイオード等の光学部品701を実装し、その後、フレキシブル保持基板及び光学部品を、第一基板、第二基板、又は、フレキシブル保持基板に実装してもよい。
【0057】
電気回路は、第一基板(第一領域)及び第二基板(第二領域)間でデータを伝送する際、光伝送と電気伝送との両方が使用可能となるように、第一基板(第一領域)と第二基板(第二領域)との間に形成されていてもよい。
【0058】
光学部品と基板との接続は、はんだバンプ(フリップチップ接続)を介したものに限定されない。ワイヤボンディング等の表面実装法を採用してもよい。
【0059】
上述の例では、光学部品のアライメントマークは発光位置又は受光位置いずれかの真上に形成されているが、アライメントマークの位置や数は、図7−1(a)〜図10−4(f)で示した例に記載のものに限定されない。
【0060】
上述の例では、3D光導波路は光学部品のアライメントマークに基づいて形成されている。しかしながら、3D光導波路を形成するための光導波路アライメントマーク1100を基準として、光学部品を配置してから、第一基板、第二基板又はフレキシブル保持基板上に実装してもよい。このような例としては、図17−1(a)〜図17−3(f)に示したものが挙げられる。
【0061】
下部クラッド層上に、光導波路アライメントマーク1100を形成する(図17−1(a)参照)。その後、コア層1103を形成する(図17−1(b)参照)。続いて、図9−1(a)〜図9−5(k)に示した例と同様に、光導波路アライメントマーク1100を基準としてコア層上にマスク1301を形成する(図17−1(c)参照)。そして、マスク1301を用いて3D光導波路1150を形成する(図17−2(d)参照)。未完成の基板を、プリプレグ1100を介してフレキシブル保持基板670上に積層する(図17−2(e)参照)。その後、光導波路アライメントマーク1100に従い、導電部(部品実装パッド)1120をフレキシブル保持基板670上に形成する(図17−3(f)参照)。
【0062】
導電パターン1120に関しては、例えば、導体部に積層されたソルダーレジストにCOレーザーを照射してパッド開口部を形成する。そのような部品実装パッドを介して、光学部品(レーザーダイオード及びフォトダイオードを含む)を表面に実装する。図17−1(a)〜図17−3(f)に示した例では、3D光導波路アライメントマーク1100を基準として3D光導波路を形成し、光学部品を実装しているため、3D光導波路及び光学部品は正確に配置されている。
【0063】
上述の例で説明した3D光導波路は、図13、図14(a)及び図14(b)に示した形状であってもよい。
【0064】
レーザーダイオードは端面発光型であることが好ましく、フォトダイオードは端面受光型であることが好ましい。
【0065】
レーザーダイオードはシングルモードパルス型であってもよく、光導波路はマルチモードであってもよい。そうすると、光導波路及び光学部品を容易に配置できる。
【0066】
図18は、フォトダイオードが異なる構造を有している例を示す側面図である。図に示す通り、本例のフォトダイオードでは、入射された光が、受光部に向かい合ったミラーで反射され、フォトダイオードの上部に形成された受光部へ到達する(光の経路は図の通り)。また、本例では、フレキシブル基板100の各端部にコネクタ101が形成されており、コネクタ101を介して、他の基板(例えば、マザーボード)と電気的に接続されている。
【0067】
上述の各例においては、図18に示すようなフォトダイオードを使用してもよい。さらに、上述の各例においては、図19(a)に示す通り、基板が他の基板(例えば、マザーボード)と電気的に接続されるように、第一基板及び第二基板の端面にコネクタが配設されていてもよい。光導波路と光学部品とが一つの基板(フレキシブル基板、リジッド基板、部分リジッドフレキシブル基板等)上に実装されている、図17−1(a)〜図17−1(c)に示した例のような場合も、図19(b)に示す通り、基板が他の基板(例えば、マザーボード)と電気的に接続されるように、コネクタが基板の各端面に配設されていてもよい。
【0068】
上述の各例においては、第一基板、第二基板、第一領域又は第二領域上に、半導体素子を実装していてもよい(図20(a)及び図20(b)参照)。半導体間における信号伝送の一部が、光導波路を介して行われる。プリント配線板106、第一基板106−1及び第二基板106−2上に電気回路を形成する。図20(b)に示す例では、電気回路は光導波路上にも形成される。
【0069】
信号は、光導波路を介して半導体素子から半導体素子へ伝送され、電源とグランドとは電気配線を介して半導体素子から半導体素子へ伝送される。所定の速度(例えば1Gb/s)以上の信号も、光導波路を介して半導体素子から半導体素子へ伝送される(所定の速度より遅い信号は、電気配線を介して半導体素子から半導体素子へ伝送される)。このとき、プリント配線板(第一基板及び第二基板を含む)には、信号速度を決定する回路又は素子が実装されている。
【0070】
図21は、光学部品を実装した面の反対側の面に補強層107が取り付けられている例を示す。このような構造であると、光学部品をフレキシブル基板上に容易に実装できる。接続損失を減らすため、光学部品(レーザーダイオード及びフォトダイオード)と光導波路との間でフレキシブル基板100が反らないように、補強層107を取り付けるのが好ましい。例えば、フレキシブル基板100の光学部品を実装した面の反対側の面において、光学部品の真下及び少なくとも光導波路の端部の真下にあたる領域に、板状の補強層が形成又は積層されるのが好ましい。
【0071】
図22(a)は、図22(b)に示すフォトダイオード(端面受光部品)及びレーザーダイオード(端面発光部品)を用いた例を示す模式図である。フォトダイオードは底面付近に発光スポットを有しており、おもて面が下を向いて実装されている。フォトダイオードは、図22(b)に示す通り、受光スポットの反対側に反射面を有しており、おもて面が上を向いて実装されている。図示の通り、受光素子(フォトダイオード)には、素子基板上に反射面(ミラー)が形成されている。図22(b)に示す通り、受光素子はP電極とN電極とを一つの面上に有していてもよく、発光素子もP電極とN電極とを一つの面上に有していてもよい。
【0072】
アライメントマークを有するレーザーダイオードと、アライメントマークを有するフォトダイオードとは、例えば、表面実装型LD/PDモジュール(The Technical Report of the Institute of Electronics Information and Communication Engineers of Japan,OPE94−39,1994年8月発行,13頁)において、又は、フォトダイオードをPLCプラットフォームに実装する場合に、マーカーに基づくパッシブアライメント(passive alignment)(The Institute of Electronics Information and Communication Engineers,1997年 National Conference,C−3−56,241頁)において参照される。
【0073】
上述の例(図7−3(e)、図8−3(f)、図9−5(k)、図10−4(f)、図11(c)、図12(c))、図18、図19(a)、図19(b)、図20(a)、図20(b)、図21、及び、図22(a)で示した実施形態には、レーザーダイオードの駆動回路(ドライバ)829とフォトダイオードの制御回路(プリアンプ及びコンパレータ)830とが備えられてもよい。更に、後述のスイッチングデバイス(12a)が備えられてもよい(図23参照)。スイッチングデバイス(12a)に加え、スイッチ(130a)が備えられてもよい(図23参照)。
【0074】
図1〜図4−2(c)で示した例には、後述のスイッチングデバイスが備えられてもよい。スイッチングデバイス(12a)に加え、スイッチ(130a)が備えられてもよい(図23参照)。
【0075】
図28(a)、図28(b)、図28(c)及び図28(d)は、それぞれレーザーダイオード又はフォトダイオードの表面を示す。これらの図には、パッドが図示されている。図28(a)及び図28(c)に示すように、一つ又は二つのパッドを形成する場合、光学部品を表面実装することは難しい。そのため、図28(b)及び図28(d)に示すように、P電極及びN電極以外にダミーパッドを形成することが好ましい。ダミーパッドは、パッドの総数が3以上となるように形成されることが好ましい。図1〜図4−2(d)、図7−3(e)、図8−3(f)、図9−5(k)、図10−4(f)、図11(c)、図12(c)、図17−3(f)、図19(a)、図19(b)、図20(a)、図20(b)、及び、図21において、レーザーダイオード及びフォトダイオードは、図28(b)及び図28(d)に示す種類のレーザーダイオード及びフォトダイオードが好ましい。
【0076】
図28(a)及び図28(c)に示す通り、レーザーダイオード又はフォトダイオードのP電極及びN電極は、一つの面上に形成されてもよく(図28(a))、別の面上に形成されてもよい(図28(c))。図29−1及び図29−2には、光学部品と光導波路との様々な接続方法が示されている。
【0077】
図29−1(a)は、発光スポット(発光部)が底面付近にある端面発光型レーザーダイオードと、受光部(受光領域)が上面(フレキシブル基板と向き合う面の反対側の面)にあるフォトダイオードとの組み合わせである。図29−1(a)に示すレーザーダイオードでは、InP基板又はGaAs基板上にエピタキシャル層を形成する。レーザーダイオードは、エピタキシャル層が形成された面がフレキシブル基板と向き合うようにフリップチップ実装されている。
【0078】
フォトダイオードは、P電極が上面に、N電極が底面(実装面、基板と向き合う面の反対側の面)に形成された種類のフォトダイオードである。図29−1(a)に示す通り、フォトダイオードでは、受光部を形成した面の反対側の面に、ミラーが形成されている。端部から入力された光はミラーに反射され、受光部(P電極)に到達する。その後、光はP電極に接続されたパッド上の配線909を介して、フレキシブル基板の電気配線に伝送される。
【0079】
図29−1(b)は、発光スポット(発光部)が底面付近にある端面発光型レーザーダイオードと、受光部(受光領域、P電極)が底面(フレキシブル基板に向き合う面)に形成されたフォトダイオードとの組み合わせである。図29−1(b)に示すレーザーダイオードは、エピタキシャル層を形成した面がフレキシブル基板と向き合うようにフリップチップ実装されている。
【0080】
図29−1(b)に示すフォトダイオードは、エピタキシャル層を形成した面がフレキシブル基板と向き合うようにフリップチップ実装されている。図に示したフォトダイオードでは、受光部(受光領域、P電極)、N電極及びミラーが同じ面に形成される。フォトダイオードの端部から入力された光はミラーで反射され、底面に形成された受光部(P電極)に到達する。その後、光はパッドとバンプとを介して、フレキシブル基板の電気配線に伝送される。
【0081】
図29−1(c)は、発光スポット(発光部)が底面付近にある端面発光型レーザーダイオードと、受光部(受光領域、P電極)が底面(フレキシブル基板に向き合う面)に形成されたフォトダイオードとの組み合わせである。図29−1(c)に示すレーザーダイオードは、エピタキシャル層を形成した面がフレキシブル基板と向き合うようにフリップチップ実装されている。
【0082】
図29−1(c)に示したフォトダイオードは、P電極とN電極とが同じ面に形成された種類のフォトダイオードである。ミラーは、P電極及びN電極が形成された面の反対側の面に形成される。このフォトダイオードは、P電極とN電極とが形成された面がフレキシブル基板と向き合うようにフリップチップ実装されている。フォトダイオード上のP電極及びN電極、並びに、レーザーダイオード上のP電極及びN電極は、はんだバンプを介してフレキシブル基板の電気配線と接続されている。
【0083】
図29−1(c)では、レーザーダイオード上の発光スポットの高さとミラーの高さとが異なっている。そのため、光導波路の入力部と出力部とが、異なる高さに配置されている。入力部はレーザーダイオードの発光部の高さと揃えられ、出力部はフォトダイオードのミラーの位置と揃えられている。
【0084】
図29−2(d)に示す例では、出力側のコアの高さをフォトダイオードのミラーの高さと揃えるため、光導波路の出力側において、光導波路とフレキシブル基板との間に高さ調整部材が置かれている。
【0085】
図29−2(e)に示す例では、出力側のコアの高さをフォトダイオードのミラーの高さと揃えるため、光導波路とフレキシブル基板との間に高さ調整接合材を置いている。
【0086】
図29−2(f)に示す例では、出力側のコアの高さをフォトダイオードのミラーの高さと揃えるため、フレキシブル基板と向き合う側において、光導波路のクラッド層の厚さを調整している。
【0087】
図30は、発光スポット(発光部)が底面付近にある端面発光型レーザーダイオードと、受光部(受光領域、P電極)が底面(フレキシブル基板に向き合う面)に形成されたフォトダイオードとの組み合わせである。図30に示すレーザーダイオードは、エピタキシャル層を形成した面がフレキシブル基板と向き合うようにフリップチップ実装されている。
【0088】
図30に示したフォトダイオードは、P電極(エピタキシャル層)とN電極とが同じ面に形成された種類のフォトダイオードである。ミラーは、P電極及びN電極が形成された面の反対側の面に形成される。このフォトダイオードは、P電極とN電極とが形成された面がフレキシブル基板と向き合うようにフリップチップ実装されている。
【0089】
図30では、フォトダイオードはフレキシブル基板に形成されたキャビティに実装されている。キャビティの深さは、光導波路のコアの高さとフォトダイオードのミラー位置が揃うように設定されている。
【0090】
図31は、P電極及びN電極、回路を介してP電極に接続するパッド、回路を介してN電極に接続するパッド、並びに、ダミーパッドを示す。フリップチップ実装用のバンプは、P電極パッド、N電極パッド、及び、ダミーパッド上に形成される。
【0091】
図1〜図4−2(d)、図7−3(e)、図8−3(f)、図9−5(k)、図10−4(f)、図11(c)、図12(c)、図17−3(f)、図19(a)、図19(b)、図20(a)、図20(b)、及び、図21において、フォトダイオード、レーザーダイオード、及び、それらを接続する光導波路は、図29−1(a)、図29−1(b)、図29−1(c)、図29−2(d)、図29−2(e)、図29−2(f)、又は、図30に示したいずれの実施形態のものであってもよい。
【0092】
上述の説明においては、電子部品は、はんだバンプを介してフリップチップ実装されていたが、金スタッドバンプを介してフリップチップ実装されていてもよい。例えば、光導波路は、厚さ25μmの下部クラッド層、厚さ50μmのコア層、及び、厚さ25μmの上部クラッド層を有していてもよい。この光導波路は、厚さ10μmの接着剤層を介して基板に接着されていてもよい。従って、導波路の光軸は、基板の表面から約60μmのところに位置していてもよい。
【0093】
レーザーダイオードは、エピタキシャル構造を形成した面から約5μmのところに発光点を有していてもよい。このような場合、例えば、直径80μmの接着パッド又は直径90μmのはんだボールを用いて、基板の表面から約55μmのところにレーザーダイオードが実装されてもよい。
【0094】
一方、フォトダイオードは、エピタキシャル構造を基板の表面から離して、上向きで実装されていてもよく、約15μmのところに受光点を有していてもよい。このような場合、例えば、直径80μmの接着パッド又は直径80μmのはんだボールを用いて、基板の表面から45μm(60μm−15μm)のところにフォトダイオードを実装していてもよい。
【0095】
表2に、発光/受光素子の高さと、接着パッド及びはんだボールの直径との関係を示した実験結果を表す。
【0096】
【表2】

【0097】
図1〜図4−2(d)、図7−3(e)、図8−3(f)、図9−5(k)、図10−4(f)、図11(c)、図12(c)、図17−3(f)、図19(a)、図19(b)、図20(a)、図20(b)、及び、図21において、レーザーダイオードは横マルチモード励起型であってもよく、光導波路はマルチモード伝送型であってもよい。
【0098】
図1〜図4−2(d)、図7−3(e)、図8−3(f)、図9−5(k)、図10−4(f)、図11(c)、図12(c)、図17−3(f)、図19(a)、図19(b)、図20(a)、図20(b)、及び、図21において、レーザーダイオードは図32に示したような光学部品であってもよい。レーザーダイオードは、発光領域から出力された光を、基板に形成されたミラー(反射面)で約90°転換させ、レーザーダイオードの端面から光を発する。
【0099】
図29−1(a)、図29−1(b)、図29−1(c)、図29−2(d)、図29−2(e)、図29−2(f)、図30、及び、図32において、点線は光の経路を示す。
【0100】
図33は、本発明に係る光配線の別の一例を示す。モバイル機器で使用される光配線では、消費される電気量を十分に抑制する必要がある。電力消費を抑えるためには、電気−光変換回路、発光素子、光−電気変換回路、及び、受光素子等のアクティブ素子を駆動させるのに、低い電圧を用いることが効果的である。電気−光変換回路及び光−電気変換回路は、約1.2Vで駆動させてもよい。しかし、発光及び受光素子が正常に動作するには、少なくとも約2V以上のバイアス電圧が必要である。通常、電気−光変換回路及び光−電気変換回路、又は、全てのアクティブ素子は、3.3Vの単一電源を用いている。電力消費を減らすために、電源電圧を下げることも試されてきた。発光及び受光素子の最小負荷電圧は、約2.2Vである。
【0101】
図34は、本発明における電力消費を減らすための構造例を示す。電気−光変換回路及び発光素子(光−電気変換回路及び受光素子)へ別々に最小電源電圧が供給される。例えば、電気−光変換回路へは1.2Vが供給され、発光素子へは3.3Vが供給される。従って、電流に電圧を乗じて得られる電力の消費量を、十分に減少させられる。
【0102】
図35は、異なる電源電圧を供給する方法の一例を示す。独立したレギュレータを電気−光(光−電気)変換回路の外側に配置し、複数の電源電圧を供給する。レギュレータは配線の外側に配置してもよく、複数の電源電圧は、電力入力部を介して供給されてもよい。
【0103】
図36では、電圧コンバータ(ブースター回路)を電気−光(光−電気)変換回路の内側に配置している。例えば、回路を駆動するために、1.2Vの低電圧を電気−光(光−電気)変換回路に供給する。同時に、電気−光(光−電気)回路内のブースター回路で3.3Vに高電圧化された電圧を、発光素子に供給する。電気−光変換回路は電気信号を光信号に変換する。光−電気変換回路は、光信号を電気信号に変換する。
【0104】
図37は、内部に反射面を有し、端面発光型素子のように機能する、面発光素子を示す模式図である。底面にある第一反射面は、異方性ウェットエッチングで形成可能である。反射面の角度が約55°である場合、反射光は、水平面に対して約20°の角度で発光素子の側面に進む。垂直側面の場合、屈折率が約3.6の素子では、側面において全反射が起こり、反射光は素子の外側へ伝送されない。放射光を素子の外側へ伝送するには、側面が傾斜している必要がある(第二反射面)。
【0105】
発光した光を水平面と平行に進行させるためには、斜面の角度θ2が、下記式:
n1cos(2(θ1−45)+θ2)=n2cosθ2
(式中、n1:素子の屈折率、n2:周囲媒体の屈折率、θ1:第一反射面の角度)
をほぼ満たしている必要がある。空気が周囲媒体の場合、θ2は約63°であり、屈折率1.4の樹脂が周囲媒体の場合、θ2は約58°である。
【0106】
・スイッチング素子(スイッチング回路)
図23は、本発明の一実施形態に係る光電伝送デバイスを示す平面図である。本実施形態に係る光電伝送デバイスは、第一基板(1a)、第二基板(2a)、及び、第一基板(1a)と第二基板(2a)との間で信号を伝送する伝送基板(3a)から構成される。
【0107】
第一基板(1a)上には、ロジック(11a)、スイッチング素子(12a)、ドライバ(13a)、及び、レーザーダイオード(14a)等の部品が実装されている。第二基板(2a)上には、フォトダイオード(21a)、アンプ(22a)、及び、スイッチ(130a)等の部品が実装されている。伝送基板(3a)上には、第一基板(1a)と第二基板(2a)との間で信号を伝送するための電気回路及び光導波路が形成されている。
【0108】
レーザーダイオードは端面発光型であることが好ましく、フォトダイオードは端面受光型であることが好ましい。また、レーザーダイオードはシングルモードであることが好ましく、光導波路はマルチモードであることが好ましい。
【0109】
スイッチング素子(12a)は、第一基板(1a)から第二基板(2a)へと信号を伝送する際に使用する手段(光学的又は電気的手段)を決定する部品である。
【0110】
図24に示す通り、スイッチング素子(12a)は、レベルコンバータ(121a)、サイクル決定素子(122a)、第一計数器(123−1a)、第二計数器(123−2a)、第一コンパレータ(124−1a)、第二コンパレータ(124−2a)、第一保持回路(125−1a)、第二保持回路(125−2a)、加算器(126a)、セレクタ(127a)、遅延ライン(128a)、及び、バッファ(129a)から構成される。
【0111】
図24及び図25を参照し、各部品の役割を説明する。
図25は、スイッチング素子に入力された後にカウントされる2サイクル分のデータに関する情報を示す説明図である。
【0112】
レベルコンバータは、入力素子に入力されたデータがスイッチング素子で処理されるようにデータを変換する。スイッチング素子で処理される前の入力データ(300a)のVcc及びグランドレベルは、データ等により一様でない場合がある。レベルコンバータ(121a)は、入力データ(300a)のVcc及びグランドを所定のVcc(一定)及びグランド(一定)に変換する。
【0113】
例えば、Vccが3.3V、グランドが0.8Vである入力データは、レベルコンバータによってVccが2.2V、グランドが0.2Vのデータに変換される。また、Vccが1.8V、グランドが1.2Vの入力データも、レベルコンバータによってVccが2.2V、グランドが0.2Vのデータに変換される。これ以外の電圧を有するデータについても、レベルコンバータによってVccが2.2V、グランドが0.2Vのデータに変換される。Vccが2.2V、グランドが0.2Vであるというこれらの所定値は、電圧の一例に過ぎない。
【0114】
上述の通り、レベルコンバータは、入力信号(300a)をスイッチング素子で処理できるデータに変換するものであるから、入力データ(300a)がすでにスイッチング素子で処理可能な場合、レベルコンバータは不要である。
【0115】
レベルコンバータにより変換されたデータは、遅延ライン(128a)及びバッファ(129a)を介してセレクタ(127a)へ伝送される。データはバッファ(129a)に保持された後、サイクル決定素子(122a)から入力された信号(クロック信号)に従って、サイクル毎にセレクタへ出力される。
【0116】
レベルコンバータで処理されたデータはセレクタ(127a)へ伝送されるとともに、このデータが高速信号であるか、低速信号であるかの情報を得るため、第一計数器(123−1a)及び第二計数器(123−2a)へ伝送される。
【0117】
データが計数器に到達すると、グランドからVccへ移行する数がカウントされる。伝送されたデータが高速信号であるか低速信号であるかを判断するためには、数に関する情報とともに時間も利用される。従って、サイクル(T)に関する情報は、サイクル決定素子(122a)から第一計数器(123−1a)及び第二計数器(123−2a)へ入力される(図25の(1)参照)。
【0118】
第一計数器(123−1a)及び第二計数器(123−2a)は、サイクル(T)に基づき、所定時間内にグランドからVccへ移行する数(移行数)をカウントする(Vccからグランドへ移行する場合に数をカウントしてもよい)。例えば、第一計数器は、サイクル決定素子から受信したデータが高レベル(Vcc)である場合に、数をカウントする。第二計数器は、サイクル決定素子から受信したデータが低レベル(グランド)である場合に、数をカウントする。図25の(2)に示す通り、第一計数器及び第二計数器には同じデータが連続的に伝送される。
【0119】
連続して入力されるデータの移行数は、第一計数器及び第二計数器を用いて、サイクル(T)毎に連続的にカウントされる。第一計数器は、サイクル(T)の前半1/2内の移行数をカウントし、第二計数器は後半1/2内の移行数をカウントする。図中、2サイクル分の波形が例として示されている(図25の(2)中、左側のサイクル(T)におけるデータを左データといい、右側のサイクル(T)におけるデータを右データという)。しかし実際には、連続したデータが計数器に伝送される。
【0120】
左データの移行数は、サイクル(T)の前半1/2内においては(6)であり、後半1/2内においては(7)である。右データの移行数は、サイクル(T)の前半1/2内においては(1)であり、後半1/2内においては(0)である。左データと右データとは連続していて、1サイクルずれたデータである。第一計数器が低レベルにおける数をカウントし、第二計数器が高レベルにおける数をカウントしてもよい。サイクル(T)は固定でも可変でもよいが、可変サイクルであることが好ましい。
【0121】
第一計数器において、1サイクル内の高レベル時にカウントされる数情報(左データの最終の数情報:(6);右データの最終の数情報:(1))が第一コンパレータ(124−1a)に伝送される。
【0122】
第一コンパレータでは、第一計数器から受信した数情報と第一コンパレータに保持されていた数(例えば、(5))とが比較される。その後、受信した数情報が第一コンパレータに保持されていた数以上の場合、第一コンパレータ(124−1a)から第一保持回路(125−1a)及び加算器(126a)へ、第一計数器において移行数をカウントされているデータは高速信号であるという信号が出力される。判断結果は、第一保持回路(125−1a)及び加算器(126a)において、1サイクルの間、保持される。
【0123】
第二計数器(123−2a)、第二コンパレータ(124−2a)、第二保持回路(125−2a)、及び、加算器(126a)においても同様である。すなわち、第二計数器では、1サイクル内の低レベル時にカウントされる数情報(左データの最終の数情報:(7);右データの最終の数情報:(0))が第二コンパレータ(124−2a)に伝送される。
【0124】
第二コンパレータでは、第二計数器から受信した数情報と第二コンパレータに保持されていた数(例えば、(5))とが比較される。その後、受信した数情報が第二コンパレータに保持されていた数以上の場合、第二コンパレータ(124−2a)から第二保持回路(125−2a)及び加算器(126a)へ、第二計数器において移行数をカウントされているデータは高速信号であるという信号が出力される。判断結果は、第二保持回路(125−2a)及び加算器(126a)において、1サイクルの間、保持される。
【0125】
ここまでは、高速であると判断された例について説明した。以下、低速であると判断される例について説明する。
【0126】
カウント終了後(第一計数器においてサイクル内の前半1/2が終了した後、及び、第二計数器において1サイクルが終了した後)、第一計数器及び第二計数器はリセットされる(移行数が(0)となる)。第一保持回路、第二保持回路、及び、加算器に保持されたデータ(高速の場合は(1)、低速の場合は(0))は、サイクル毎に(0)にリセットされる。その後、第一計数器でカウントされた移行数が、1サイクル(サイクル(T)の前半1/2)の間で第一コンパレータに保持されている数情報に到達しない場合、第一保持回路及び加算器に保持される第一の判断結果は低速((0))となる。
【0127】
第二の結果も同様に判断される。第二計数器でカウントされた移行数が、1サイクル(サイクル(T)の後半1/2)の間で第二コンパレータに保持された数情報に到達しない場合、第二保持回路及び加算器に保持される第二の判断結果は低速((0))である。
【0128】
第一保持回路を介して加算器に入力された判断結果(第一の判断結果)及び第二保持回路を介して加算器に入力された別の判断結果(第二の判断結果)に基づいて、加算器は加算判断結果を生成する。第一の判断結果と第二の判断結果とのいずれか一方が高速((1))である場合、加算判断結果は高速であると判断される。
【0129】
バッファ(129a)は、サイクル決定素子(122a)からのクロック信号に基づき、セレクタ(127a)へデータを出力する。セレクタ(127a)は、サイクル決定素子(122a)からのクロック信号に基づき、加算器が生成した加算判断結果を受信する。その後、バッファ(129a)からセレクタ(127a)に到達したデータは、加算判断結果に基づいて、伝送基板上の光回路又は電気回路のいずれかに出力される。
【0130】
このとき、加算器において高速信号であると判断されたデータは、ドライバ及びレーザーダイオードを介して伝送基板上の光回路に出力される。また、低速信号であると判断されたデータは、電気回路に出力される。電気伝送される場合、ドライバIC、レーザーダイオード、フォトダイオード、及びアンプのスイッチを切り、光伝送回路を遮断することが好ましい。
【0131】
さらに、加算器は加算判断結果をスイッチ(130a)に出力する(信号(203a))。伝送基板上の光導波路を介して第二基板へ伝送されたデータは、フォトダイオード(21a)及びアンプ(22a)を介してスイッチ(130a)に到達する(図24の(200a)、経路(200a))。伝送基板上の電気回路を介して第二回路へ伝送されたデータもスイッチ(130a)に到達する(図24の(201a)、経路(201a))。
【0132】
スイッチ(130a)は、加算器からの信号(203a)(「識別信号」とも言う)に基づいて、データをスイッチへ伝送する際に経路(200a)又は経路(201a)のいずれが使用されたかを識別する。その後、識別結果に従って、スイッチは経路(200a)及び経路(202a)、又は、経路(201a)及び経路(202a)のいずれか同士を接続し、第二基板上に形成された1つの経路(202a)にデータを出力する。
【0133】
上記説明では、データ速度を判断するのに1サイクルを用いたが、1/2サイクルを用いることもできる。すなわち、サイクル決定素子(122a)からのクロック信号に基づいて、バッファ(129a)及びセレクタ(127a)が1/2サイクル毎に駆動するよう回路を組んでもよい。セレクタは、1/2サイクル毎に加算器の判断結果を受信する。(第一の判断結果及び第二の判断結果を加算することで、加算器が加算判断結果を生成するのではない。第一の判断結果及び第二の判断結果それぞれに基づいて、セレクタが1/2サイクル毎にデータを出力する。)
【0134】
上記説明は、第一基板から第二基板への伝送方法についての説明である。ロジックやスイッチング素子等の部品は、第二基板上に実装されていてもよい。
【0135】
第二基板から第一基板へも、スイッチング素子を用い、データに応じて選択する光又は電気回路を介して伝送してもよい。
【0136】
第二基板から第一基板への伝送は、電気回路のみを介して行ってもよい。
【0137】
図26は、本発明の別の実施形態に係る光電伝送デバイスを示す平面図である。本実施形態では、ロジック(11a)、スイッチング素子(12a)、ドライバ(13a)、レーザーダイオード(14a)、フォトダイオード(21a)、アンプ(22a)、及び、光導波路(26a)が一枚のフレキシブル基板(25a)上に実装されている。
【0138】
ロジック(11a)、スイッチング素子(12a)、ドライバ(13a)及びレーザーダイオード(14a)等の部品が実装された第一領域と、フォトダイオード(21a)及びアンプ(22a)等の部品が実装された第二領域とは、光導波路を挟んで配置されている。第一領域と第二領域との間のデータ伝送は、光導波路(26a)、又は、第一領域と第二領域とを接続する電気回路を用いて行われる。先の実施形態のように、光導波路はフレキシブル基板(25a)(先の実施形態における伝送基板(3a)に相当)上に形成されてもよく、別のフレキシブル基板上に形成された後でフレキシブル基板(25a)上に積層されてもよい。
【0139】
図27は、本実施形態のスイッチング素子を有する回路を示す模式図である。本実施形態では、入力データ(300a)はスイッチング素子で処理可能であるので、先の実施形態におけるレベルコンバータ(121a)は備えられていない。さらに、セレクタ(127a)から出力されたデータ(200a、201a)は、スイッチ(130a)を経由することなく経路(202a)に接続される。また、バッファ(129a)も備えられていない。
【0140】
データ速度を判断するため、計数器、コンパレータ、保持回路、及び、加算器において処理(処理時間)が行われる。その結果、バッファが備えられていない本実施形態においては、加算判断結果が生成される前に入力データ(300a)がセレクタに到達する。よって、バッファが備えられていない本実施形態では、現在のサイクルより1サイクル前での判断結果を用いて、セレクタから光回路又は電気回路にデータが伝送される。
【0141】
図25によれば、左データは右データ(左データより1サイクル前に伝送されたデータ)での判断結果を用いてセレクタから出力される。通常、高速であっても低速であっても同じ速度の信号がしばらく続くため、セレクタから伝送基板へデータが伝送された場合に間違った経路を介して伝送されてしまうのは、データ速度が高速から低速へ、又は、低速から高速へ変化した際の最初のサイクル分のデータ程度である。
【0142】
先の実施形態と同様に、本実施形態ではレベルコンバータ(121a)、バッファ(129a)、及び、スイッチ(130a)が備えられていてもよい。
【0143】
バッファはセレクタ回路に組み込まれていてもよい。
【0144】
バッファ(130a)又は遅延ライン(129a)のいずれかが設けられていてもよい。データは、バッファ(130a)及び遅延ライン(129a)を通過せずに直接セレクタ(127a)へ伝送されてもよい。
【0145】
図23及び図26によれば、ロジック(11a)は基板上に実装されているが、実装しなくてもよい。
【0146】
本発明の実施形態に係る光電伝送デバイスは、モバイル機器に好適に用いられる。第一基板(第一領域)を本体(キーボードを備える部分)として使用し、第二基板(第二領域)をディスプレイとして使用するのが好ましい。
【0147】
スイッチング素子は、ドライバに組み込まれていてもよい。
【0148】
光伝送回路と電気伝送回路とを切り替えるために、モバイル機器が有しているオン/オフ信号(例えば、スリープモード用のオン/オフ信号)が用いられてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0149】
本発明に係る上述の実施形態は、電気及び光回路が集積された構造を有する光インターコネクトデバイス、並びに、光インターコネクトデバイスの製造方法に関する。光インターコネクトデバイスの製造方法は、光学部品に形成されたアライメントマークを基準として光導波路を形成する方法、又は、光導波路に形成されたアライメントマークに基づいて光学部品用の実装パッドを形成する方法を含んでいるが、これらに限定はされない。
【0150】
本発明に関しては、上記説明を参考として様々な態様、変形を実施することが可能であるのは明白である。従って、添付の特許請求の範囲内において、ここで具体的に記載したもの以外であっても実施することができる。
【符号の説明】
【0151】
1、21、31、41、84 ポリイミド基板
2、22、32、602 下部クラッド層
3、33、1103 コア層
4、24、34、44 上部クラッド層
5 フレキシブル2D光学基板
6、7 リジッド基板
6、26、36、46、106−1 第一基板
7、27、37、47、106−2 第二基板
8、28、38、48、102、538、638 レーザーダイオード
9、29、39、49、103、539、639 フォトダイオード
10、11、210、211、310、311、410、411、510、511、610、611 アライメントマーク
12、320、420、818、1150 3D光導波路
33−1 2Dコア層部分
39 金属層
80 スチフナー
85 第一リジッド基板(第一電気配線基板)
86 第二リジッド基板(第二電気配線基板)
87 電気配線
88 BGA(Ball Grid Array)
89 電気コネクタ端子
100、500、600、700、2000、2001 フレキシブル基板
101、828 コネクタ
106 プリント配線板
107 補強層
212 3Dコア
300、1100 光導波路アライメントマーク
301、401、1301 マスク
331、431 第一接続3D光導波路
332、432 第二接続3D光導波路
670 フレキシブル保持基板
680、1110 プリプレグ
701、906 光学部品
805 リジッド−フレキシブル基板
816 レーザーダイオード
817 フォトダイオード
827 フレキシブル電気基板
829 駆動回路、光−電気変換素子
830 制御回路、光−電気変換素子
900 光導波路
901 導波路シート
902 スルーホール
903 導波路ウインドウ
904 リジッド実装基板
905 実装領域
906 光学及び電気部品
907 電気配線
909 配線
1120 導電部
2002 固定部材
1a 第一基板
2a 第二基板
3a 伝送基板
11a ロジック
12a スイッチング素子
13a ドライバ
14a レーザーダイオード
21a フォトダイオード
22a アンプ
121a レベルコンバータ
122a サイクル決定素子
123−1a 第一計数器
123−2a 第二計数器
124−1a 第一コンパレータ
124−2a 第二コンパレータ
125−1a 第一保持回路
125−2a 第二保持回路
126a 加算器
127a セレクタ
128a 遅延ライン
129a バッファ
130a スイッチ
200a、201a、202a 経路
203a 信号
300a 入力データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光インターコネクトデバイスであって、
前記光インターコネクトデバイスは、第一基板、第二基板、光導波路、電気配線、及び、スイッチングデバイスを備え、
前記第一基板は、電気配線回路、電気・光変換素子、及び、発光素子を有し、
前記電気・光変換素子は、前記電気配線回路と接続され、且つ、電気信号を光信号に変換し、
前記発光素子は、前記電気・光変換素子と接続され、且つ、光を発し、
前記第二基板は、電気配線回路、光・電気変換素子、及び、受光素子を有し、
前記光・電気変換素子は、前記第二基板の電気配線回路と接続され、且つ、光信号を電気信号に変換し、
前記受光素子は、前記電気・光変換素子と接続され、且つ、前記発光素子からの光を受信し、
前記光導波路は、前記発光素子と前記受光素子とを光学的に接続し、
前記電気配線は、前記第一基板の電気配線回路と前記第二基板の電気配線回路とを電気的に接続し、
前記スイッチングデバイスは、データの高速信号が光学基板を介して伝送され、データの低速信号が電気配線を介して伝送されるよう判断する
光インターコネクトデバイス。
【請求項2】
前記スイッチングデバイスは、サイクル決定部、第一計数器、第一コンパレータ、第一保持デバイス、第二計数器、第二コンパレータ、第二保持デバイス、加算器、及び、セレクタを備え、
前記サイクル決定部は、サイクルを決定し、
前記第一計数器は、決定されたサイクルにおける第一群の移行数をカウントし、
前記第一コンパレータは、カウントされた前記第一群の移行数と前記第一コンパレータに保持されている数とを比較し、
前記第一保持デバイスは、前記サイクルの間、第一コンパレータからの結果を保持し、
前記第二計数器は、前記サイクルにおける第二群の移行数をカウントし、
前記第二コンパレータは、カウントされた前記第一群の移行数と前記第二コンパレータに保持されている数とを比較し、
前記第二保持デバイスは、前記サイクルの間、第二コンパレータからの結果を保持し、
前記加算器は、前記第一及び第二保持デバイスから受信した結果を加算し、
前記セレクタは、前記加算器で加算された結果を、サイクルに基づいて受信する
請求項1に記載の光インターコネクトデバイス。
【請求項3】
ブースターデバイスを更に備え、
前記ブースターデバイスは、前記発光素子及び前記受光素子のうち少なくとも一方に供給される電圧を生成する
請求項1に記載の光インターコネクトデバイス。
【請求項4】
フレキシブル基板を更に備え、
前記フレキシブル基板は、前記光導波路及び前記電気配線を備えている
請求項1に記載の光インターコネクトデバイス。
【請求項5】
前記発光素子は、端面型の発光素子であり、且つ、前記第一基板に向かう方向へ下向きのエピタキシャル面を有し、
前記受光素子は、端面型の受光素子であり、且つ、前記第二基板から離れる方向へ上向きのエピタキシャル面を有している
請求項1に記載の光インターコネクトデバイス。
【請求項6】
前記発光素子は、端面型の発光素子であり、且つ、前記第一基板に向かう方向へ下向きのエピタキシャル面を有し、
前記受光素子は、端面型の受光素子であり、且つ、前記第二基板に向かう方向へ下向きのエピタキシャル面を有している
請求項1に記載の光インターコネクトデバイス。
【請求項7】
前記発光素子は、端面型の発光素子であり、且つ、前記第一基板に向かう方向へ下向きのエピタキシャル面を有し、
前記受光素子は、端面型の受光素子であり、且つ、前記第二基板から離れる方向の反射面、及び、前記第二基板に向かう方向へ下向きのエピタキシャル面を有し、
前記受光素子の光反射面は、前記発光素子からの光信号をエピタキシャル面に反射するよう位置している
請求項1に記載の光インターコネクトデバイス。
【請求項8】
前記光導波路は、前記発光素子と向き合う第一端部及び前記受光部と向き合う第二端部を有し、
前記光導波路は、第一及び第二基板において、第二端部が第一端部よりも高くなるように位置し、
前記発光素子及び前記受光素子は、前記光導波路の前記第一及び第二端部の高低差に対応して、前記発光素子及び前記受光素子の光軸の高さが異なるように位置している
請求項1に記載の光インターコネクトデバイス。
【請求項9】
第一フレキシブル基板、及び、第二フレキシブル基板を更に備え、
前記第一フレキシブル基板は、前記光導波路を有し、
前記第二フレキシブル基板は、前記電気配線を有し、
前記第一フレキシブル基板は、前記第一フレキシブル基板の端部で前記第二フレキシブル基板に固定されている
請求項1に記載の光インターコネクトデバイス。
【請求項10】
前記光導波路は、前記発光素子と向き合う端部を有し、
前記端部の断面積が、前記光導波路の他の部分の断面積よりも大きい
請求項1に記載の光インターコネクトデバイス。
【請求項11】
レギュレータデバイスを更に備え、
前記レギュレータデバイスは、前記光・電気変換素子及び前記受光素子のうち少なくとも一方に電圧を供給し、
前記レギュレータは、前記受光素子に供給される電圧よりも小さい電圧を、前記光・電気変換素子に供給する
請求項1に記載の光インターコネクトデバイス。
【請求項12】
光インターコネクトデバイスであって、
前記光インターコネクトデバイスは、基板、光導波路、電気配線、及び、スイッチングデバイスを備え、
前記基板は、第一電気配線部及び第二電気配線部を有し、
前記第一電気配線部は、電気信号を光信号に変換する電気・光変換素子、及び、前記電気・光変換素子に接続され、且つ、光を発する発光素子を有し、
前記第二電気配線部は、光信号を電気信号に変換する光・電気変換素子、及び、前記光・電気変換素子と接続され、且つ、前記発光素子からの光を受信する受光素子を有し、
前記光導波路は、前記第一電気配線部の発光素子と、前記第二電気配線部の受光素子とを光学的に接続し、
前記電気配線は、前記第一電気配線部と前記第二電気配線部とを電気的に接続し、
前記スイッチングデバイスは、データの高速信号が光学基板を介して伝送され、データの低速信号が電気配線を介して伝送されるよう判断する
光インターコネクトデバイス。
【請求項13】
複数の補強基板を更に備え、
前記複数の補強基板は、前記基板上に設けられ、
前記基板は、フレキシブル基板であり、
前記補強基板は、前記発光素子と前記光導波路とが互いに向き合う端部、及び、前記受光素子と前記光導波路とが互いに向き合う端部において、前記フレキシブル基板を支持するように位置している
請求項12に記載の光インターコネクトデバイス。
【請求項14】
前記スイッチングデバイスは、サイクル決定部、第一計数器、第一コンパレータ、第一保持デバイス、第二計数器、第二コンパレータ、第二保持デバイス、加算器、及び、セレクタを備え、
前記サイクル決定部は、サイクルを決定し、
前記第一計数器は、決定されたサイクルにおける第一群の移行数をカウントし、
前記第一コンパレータは、カウントされた前記第一群の移行数と前記第一コンパレータに保持されている数とを比較し、
前記第一保持デバイスは、前記サイクルの間、第一コンパレータからの結果を保持し、
前記第二計数器は、前記サイクルにおける第二群の移行数をカウントし、
前記第二コンパレータは、カウントされた前記第一群の移行数と前記第二コンパレータに保持されている数とを比較し、
前記第二保持デバイスは、前記サイクルの間、第二コンパレータからの結果を保持し、
前記加算器は、前記第一及び第二保持デバイスから受信した結果を加算し、
前記セレクタは、前記加算器で加算された結果を、サイクルに基づいて受信する
請求項12に記載の光インターコネクトデバイス。
【請求項15】
ブースターデバイスを更に備え、
前記ブースターデバイスは、前記発光素子及び前記受光素子のうち少なくとも一方に供給される電圧を生成する
請求項12に記載の光インターコネクトデバイス。
【請求項16】
フレキシブル基板を更に備え、
前記フレキシブル基板は、前記光導波路及び前記電気配線を備えている
請求項12に記載の光インターコネクトデバイス。
【請求項17】
前記発光素子は、端面型の発光素子であり、且つ、前記第一基板に向かう方向へ下向きのエピタキシャル面を有し、
前記受光素子は、端面型の受光素子であり、且つ、前記第二基板から離れる方向へ上向きのエピタキシャル面を有している
請求項12に記載の光インターコネクトデバイス。
【請求項18】
前記発光素子は、端面型の発光素子であり、且つ、前記第一基板に向かう方向へ下向きのエピタキシャル面を有し、
前記受光素子は、端面型の受光素子であり、且つ、前記第二基板に向かう方向へ下向きのエピタキシャル面を有している
請求項12に記載の光インターコネクトデバイス。
【請求項19】
前記発光素子は、端面型の発光素子であり、且つ、前記第一基板に向かう方向へ下向きのエピタキシャル面を有し、
前記受光素子は、端面型の受光素子であり、且つ、前記第二基板から離れる方向の反射面、及び、前記第二基板に向かう方向へ下向きのエピタキシャル面を有し、
前記受光素子の光反射面は、前記発光素子からの光信号をエピタキシャル面に反射するよう位置している
請求項12に記載の光インターコネクトデバイス。
【請求項20】
前記光導波路は、前記発光素子と向き合う第一端部及び前記受光部と向き合う第二端部を有し、
前記光導波路は、第一及び第二基板において、第二端部が第一端部よりも高くなるように位置し、
前記発光素子及び前記受光素子は、前記光導波路の前記第一及び第二端部の高低差に対応して、前記発光素子及び前記受光素子の光軸の高さが異なるように位置している
請求項12に記載の光インターコネクトデバイス。
【請求項21】
第一フレキシブル基板、及び、第二フレキシブル基板を更に備え、
前記第一フレキシブル基板は、前記光導波路を有し、
前記第二フレキシブル基板は、前記電気配線を有し、
前記第一フレキシブル基板と前記第二フレキシブル基板とが間隔を空けて離れるようにして、前記第一フレキシブル基板は、前記第一フレキシブル基板の端部で前記第二フレキシブル基板に固定されている
請求項1に記載の光インターコネクトデバイス。
【請求項22】
レギュレータデバイスを更に備え、
前記レギュレータデバイスは、電気・光変換素子及び発光素子のうち少なくとも一方に電圧を供給し、
前記レギュレータは、前記発光素子に供給される電圧よりも小さい電圧を、前記電気・光変換素子に供給する
請求項12に記載の光インターコネクトデバイス。
【請求項23】
レギュレータデバイスを更に備え、
前記レギュレータデバイスは、前記光・電気変換素子及び前記受光素子のうち少なくとも一方に電圧を供給し、
前記レギュレータは、前記受光素子に供給される電圧よりも小さい電圧を、前記光・電気変換素子に供給する
請求項12に記載の光インターコネクトデバイス。
【請求項24】
光導波路の形成方法であって、
電気配線基板上で、光を発する発光素子、及び、光を受信する受光素子を用意する工程、
前記発光素子における発光点の位置を示すためのアライメントマーク、及び、前記受光素子における受光点の位置を示すためのアライメントを設ける工程、
基板上に前記発光素子及び前記受光素子を実装する工程、及び、
前記発光素子と前記受光素子とを光学的に接続する3次元光導波路を、前記アライメントマークに従って形成する工程
を含む光導波路の形成方法。
【請求項25】
前記3次元光導波路は、中間部、発光部、及び、受光部を備え、
前記発光部は、前記中間部と前記発光素子の発光点とを光学的に接続し、
前記受光部は、前記中間部と前記受光素子の受光点とを光学的に接続し、
前記アライメントマークを設ける工程は、前記発光素子における発光点を示すためのアライメントマーク、前記受光素子における受光点を示すためのアライメントマーク、及び、少なくとも一つの、前記3次元光導波路の光軸を示すアライメントマーク、を設ける工程を更に含み、
前記3次元光導波路の形成工程は、前記発光素子の発光点と前記受光点との間、前記発光素子を示すアライメントマークに係る発光部と前記発光部との間、及び、前記受光素子を示すアライメントマークに係る受光部と前記受光部との間、に中間部を形成する工程を更に含んでいる
請求項24に記載の光導波路の形成方法。
【請求項26】
前記発光素子の発光点と前記受光素子の受光点との高さが、前記3次元光導波路の光軸の高さと揃うようにして、前記発光素子及び前記受光素子用の複数の電気パッドを、前記基板上に設ける工程を更に含んでいる
請求項24に記載の光導波路の形成方法。
【請求項27】
前記発光素子の発光点と前記受光素子の受光点との高さが、前記3次元光導波路の光軸の高さと揃うようにして、前記発光素子及び前記受光素子のうち少なくとも一方用のバンプを、前記基板上に少なくとも一つ設ける工程を更に含んでいる
請求項24に記載の光導波路の形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4−1】
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【図4−2】
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【図4−3】
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【図5−1】
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【図5−2】
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【図6】
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【図7−1】
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【図7−2】
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【図7−3】
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【図8−1】
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【図8−2】
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【図8−3】
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【図9−1】
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【図9−2】
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【図9−3】
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【図9−4】
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【図9−5】
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【図10−1】
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【図10−2】
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【図10−3】
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【図10−4】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17−1】
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【図17−2】
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【図17−3】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29−1】
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【図29−2】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【公表番号】特表2010−504571(P2010−504571A)
【公表日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−528535(P2009−528535)
【出願日】平成19年9月19日(2007.9.19)
【国際出願番号】PCT/US2007/078869
【国際公開番号】WO2008/036726
【国際公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(000000158)イビデン株式会社 (856)
【Fターム(参考)】