光データリンク
【課題】筺体内に収納した回路基板からの電磁波が光コネクタ挿着用の開口から放出するのを抑制した光データリンクの提供。
【解決手段】光データリンクは、光コネクタのフェルールが接続されるフランジ1g付きのスリーブ1cを光モジュールに固定して成るOSA1aが、筺体の前端に設けられた光コネクタ挿着用のソケット孔8aにスリーブ1cが露出するように、筐体の支持壁9h,10bに支持されるもので、ソケット孔8aからのノイズを遮蔽するシールドを有する金属製部材71を備え、シールドは、スリーブ1cが挿通孔7bが形成されたすり鉢形状の凸部を有し、スリーブ1cをシールドの挿通孔7bに挿通した状態のOSA1aを筐体に取り付けたとき、シールドが変形することによる弾性力により、スリーブ1cのフランジ1gがシールドの凸部で筐体の支持壁9h,10bに押し付けられ、OSA1aが固定される。
【解決手段】光データリンクは、光コネクタのフェルールが接続されるフランジ1g付きのスリーブ1cを光モジュールに固定して成るOSA1aが、筺体の前端に設けられた光コネクタ挿着用のソケット孔8aにスリーブ1cが露出するように、筐体の支持壁9h,10bに支持されるもので、ソケット孔8aからのノイズを遮蔽するシールドを有する金属製部材71を備え、シールドは、スリーブ1cが挿通孔7bが形成されたすり鉢形状の凸部を有し、スリーブ1cをシールドの挿通孔7bに挿通した状態のOSA1aを筐体に取り付けたとき、シールドが変形することによる弾性力により、スリーブ1cのフランジ1gがシールドの凸部で筐体の支持壁9h,10bに押し付けられ、OSA1aが固定される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光信号によるデータ通信に用いられる光トランシーバ等の光データリンクに関する。
【背景技術】
【0002】
光通信に用いられる光データリンクは、例えば、図11(A)に示すような光信号を送信及び/又は受信する光サブアセンブリ(OSA:Optical Sub-Assembly)100と、多数の電子部品を実装した回路基板とを、図11(B)の筺体101内に収納保持して構成される。
【0003】
OSA100は、光コネクタのフェルールが接続されるスリーブ部材102を、レーザダイオード(LD:Laser Diode)等の光電変換素子を有する光モジュール103に固定して成るものである。このOSA100は、光データリンクの筺体101の一端に設けられた開口101aに、スリーブ部材102のフェルール接続口102aが臨むように筺体101に取り付けられ、筺体101の開口101aに光コネクタを装着した時に、該光コネクタのフェルールが光モジュール100のスリーブ部材102に挿入されるようになっている。また、OSA100の光モジュール103は回路基板にフレキシブル基板(FPC:Flexible Printed Circuit board)などを介して電気接続される。
【0004】
光データリンクは、業界標準により、発生する電磁波の強度が定められており、回路基板からの電磁波が筺体101の開口101aを介して放出されないよう対策を施す必要がある。
特許文献1に開示の技術では、OSAのスリーブ部材が挿通される挿通孔が形成された金属板の周辺に設けられており、光データリンクが挿入されたときに上記突片がケージと接触することにより接地するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許6744639号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に開示の技術では、光データリンクをケージに挿着した際、電磁波放出抑制用の金属板の突片と、ケージとが接触するため、上記金属板が変形し、その電磁波放出抑制効果が失われてしまうという問題がある。
【0007】
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたもので、筺体内に収納した回路基板からの電磁波が、光コネクタ挿着用の開口から放出するのを抑制した光データリンクの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の光データリンクは、光コネクタのフェルールが接続されるフランジ付きのスリーブを、光電変換素子を有する光モジュールに固定して成る光サブアセンブリが、筐体の前端に設けられた光コネクタ挿着用の開口にスリーブが露出するように、筐体の支持壁に支持されるものであって、開口からのノイズを遮蔽するシールドを有する金属製部材を備え、シールドは、スリーブが挿通される孔が形成されたすり鉢形状の凸部を有し、スリーブをシールドの孔に挿通した状態で光サブアセンブリを筐体に取り付けたとき、シールドが変形することによる弾性力により、スリーブのフランジがシールドの凸部で筐体の支持壁に押し付けられ、光サブアセンブリが固定されることを特徴とする。
【0009】
金属製部材が、光サブアセンブリの光モジュールを覆う覆い部を有することが好ましく、さらに、この覆い部が、筺体に面接触することが好ましい。なお、金属製部材のシールドの凸部には、スリットが形成されていると良い。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、光コネクタ挿着用の開口を塞ぐ金属製部材が、OSAが保持されるよう、該OSAのスリーブのフランジ部を筺体のOSA支持壁に向けて押す形態となっているので、上記開口からの電磁波の放出を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の光データリンクの概略を説明する図である。
【図2】図1のOSAに金属製部材を組み付ける状態を示す図である。
【図3】図2の組み立て品を、ベースカバーに収納した状態を示す図である。
【図4】図3の組み立て品に、トップカバーを取り付けた状態を示す図である。
【図5】図4の組み立て品に接地フィンガを組み付けた状態を示す図である。
【図6】本発明に用いる金属製部材の具体例を説明する図である。
【図7】本発明に用いる金属製部材の具体例を説明する図である。
【図8】光データリンク内での金属製部材の様子を説明する図である。
【図9】金属製部材の他の例を説明する図である。
【図10】図9のROSA用の金属製部材の展開図である。
【図11】従来の光データリンクを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1〜図5を用いて、本発明の光データリンクの一例の概略を説明する。
図1(A)は光データリンク(光トランシーバ)の筐体内の構成部品の概略を示し、図1(B)は基板ホルダで回路基板を組み付けた状態を示す図である。図において、1aは送信用OSA(TOSA:Transmitting OSA)、1bは受信用OSA(ROSA:Receiving OSA)、2は第1の回路基板、3は第2の回路基板、4,5はフレキシブル基板(FPC)、6は基板ホルダを示す。なお、図1の説明において、Y方向を上方または上面側としその反対側を下方または下面側とし、Z方向を前方側としその反対側を後方側とし、X方向を幅方向として説明する(図1以降の説明においても同様とする)。
【0013】
図1(A)に示すように、光信号を送信するTOSA1aと光信号を受信するROSA1bとは、互いに幅方向に並列状態にしてレセプタクル部(後述により)一体的に組み付けてサブアセンブリユニットとされる。TOSA1aとROSA1bのための電気信号処理、制御等は、第1の回路基板2及び第2の回路基板3に実装された電子回路部品群からなる電子回路で行われる。TOSA1aとROSA1bは、FPC4を介して第1の回路基板2に電気的に接続される。第1の回路基板2と第2の回路基板3とは、基板ホルダ6により上下方向に組み付け一体化されて配置され、FPC5を介して電気的に接続される。
【0014】
第1の回路基板2は、例えば、主回路基板として光トランシーバの主たる制御を行う回路装置に用い、IC回路等の発熱部品を搭載する基板であり、また、第2の回路基板3は、例えば、付加機能を追加することで第1の回路基板2だけでは収めることができない制御回路や電子部品を搭載する基板である。なお、第1の回路基板2の後方には、光トランシーバをホスト装置に電気的に接続するためのコネクタ部2aが設けられる。
【0015】
第1の回路基板2と第2の回路基板3は、図1(B)に示すように、基板ホルダ6により上下方向に一体的に組み付けられる。基板ホルダ6は、電気絶縁性の樹脂で一体成形、もしくは、金属材で形成される。基板ホルダ6の下面側には、第1の回路基板2を位置決めしてスナップイン係合で仮保持持させる係合部と脚部6a,6bを有し、基板ホルダ6の上面側には、第2の回路基板3をスナップイン係合で仮保持させる係合部と弾性舌片、並びに、トップカバーが当接する脚部6cを有している。そして、基板ホルダ6により組み付け一体化された第1の回路基板2と第2の回路基板3からなる回路基板は、後述するベースカバーとトップカバー等からなる筐体に収納されたときに保持固定される。
【0016】
図2は、図1で説明したTOSA、ROSAを筐体内に固定するため等に用いられる金属製部材を組み付ける状態を示し、図2(A)は組み付け前の状態、図2(B)は組み付け後の状態を示す図である。
金属製部材7は、例えば、TOSA1a,ROSA1bのスリーブ1c,1dが挿通されると共にデータリンク前端部側の隙間部分からの電磁波をシールドする、挿通孔7bを有するシールド面7aと、U字状の覆い部7cを有している。覆い部7cは、TOSA1aまたはROSA1bを覆うことにより両者の間を遮蔽し、両者が互いに電磁結合するのを防ぐ、すなわち、両者間の電位差に起因する放射ノイズを防ぐものである。
【0017】
金属製部材7は、ばね性を有する導電金属板を打ち抜いてワンピースで形成され、TOSA1a用のものとROSA1b用のものとの2つを、覆い部7cのU字基部をかしめ方法等により接合固定して一体的なものとすることができる。または、TOSA1a用とROSA1b用を同時に打ち抜き1つの部品とする。この金属製部材7は、図2(A)に示すように、TOSA1a、ROSA1bの前部側からスリーブ1c,1dに挿通孔7bを一致させて取り付ける。取付け後は、図2(B)に示すように、TOSA1a、ROSA1bの本体部1e,1fがそれぞれ金属製部材7の覆い部7cで覆われる。
【0018】
図3は、図2で説明した状態の組立て品を収納保持する筐体のベースカバーを示す図である。
ベースカバー9は、放熱とシールド機能を有する金属材で形成され、前部に樹脂製もしくは、金属製であり、光コネクタを挿着するための一対のソケット孔8aを有し、TOSA1a、ROSA1bのスリーブ部分に連通している。
また、ベースカバー9は、底壁9aと一対の側壁9bを有し、側壁9bの内面には、上述した第1の回路基板2の側縁の下面が当接し、該回路基板を支持する段部9cおよび第1の回路基板2の側縁に設けた溝が係合して前後方向の移動を阻止する凸部9d、並びに基板ホルダ6の後端部が当接して基板ホルダ6の位置決めを行う突起部9e等が設けられている。また、側壁9bの後端には、次に説明するトップカバーの一方の端部を回動可能に係合する係止部9fが設けられている。
【0019】
図4は、図3で説明したベースカバー内に組み立て品を収納した状態で、トップカバーを取り付けて閉じる状態を示す図で、図4(A)は閉じる前の取り付け状態、図4(B)は完全に閉じた状態を示す図である。
トップカバー10は、ベースカバー9の上部の開口を塞ぐ蓋形状で、ベースカバー9と同様に、放熱とシールド機能を有する金属材で形成することができる。ベースカバー9内には、図3で説明したように、レセプタクル部8の内端に金属製部材7のシールド面7aが接する状態で収納され、また、第1の回路基板2、第2の回路基板3が基板ホルダ6と共に位置決めされて収納されている。
【0020】
トップカバー10は、ベースカバー9の後端に設けられている係止部9fに回動可能に係止させる係止部10aを有し、ベースカバー9の上部開口を閉鎖するように回動枢支される。また、トップカバー10の前部側の内面には、TOSA1a、ROSA1bを上方から押えて上下方向に動くのを防ぐための支持壁10bが設けられている。なお、トップカバー10が閉じられたとき、第2の回路基板3の上面から突き出る基板ホルダ6の4つの脚部6cがトップカバー10の内面に当接して、回路基板の組み付け品をベースカバー9との間で保持固定し、上下方向への移動を阻止する。
【0021】
図5は、図4の回路基板の組み付け品をベースカバー9とトップカバー10からなる筐体に収納保持した後、接地シールド部材を筐体に取り付ける状態を示す図で、図5(A)は取り付け前の状態、図4(B)は取り付け後の状態を示す図である。
接地シールド部材11は、弾性を有する金属板から形成され、光データリンクをホスト装置のケージ内に挿入したとき、ケージ内面に筐体を電気的に接触させて接地して金属製の筐体にシールド機能を持たせるためのものである。
【0022】
接地シールド部材11は、ベースカバー9とトップカバー10からなる筐体に適合する矩形状の筐体で形成され、嵌合部11aとフィンガ部11bを有している。フィンガ部11bは外側に弧状に膨らませた複数の接触片で形成され、嵌合部11aはベースカバー9の前部側に設けられ凹部9g、およびトップカバー10の前部側に設けられた凹部10cに適合する形状で、ベースカバー9とトップカバー10の組み付け後に、後部から弾性的に押し開いて凹部9g,10cに嵌め込むことにより取り付けられる。
【0023】
なお、図5(B)の状態の組み立て品に、ホストシステム側に設けられた窪みにラッチする突起を有するアクチュエータ(図8の参照符号12)や、上記突起を上下させてラッチ・ラッチ解除させるためにレセプタクル部8に回動可能に支持されるベール(図8の参照符号13)を取り付けることで光データリンクは完成する。
【0024】
図6及び図7は、本発明における金属製部材の詳細を説明する図である。図6(A),(B)はそれぞれ、かしめ方法などにより一体とされる前の、TOSA,ROSA用の金属製部材の前方斜視図、図7(A)は、一体化された金属製部材の前方斜視図、図7(B)は、同後方斜視図である。
【0025】
図6(A),(B)に示すように、TOSA用の金属製部材71と、ROSA用の金属製部材72は、互いに左右対称の構造を有し、光データリンク前端の開口(ソケット孔8a)からの電磁波放出を防ぐシールド面7aと、TOSAまたはROSAの本体部の周囲を覆う覆い部7cと、フロンシールド7aと覆い部7cとを連結する連結部7dを有する。これら金属製部材71,72の覆い部7cのU字基部7eは、孔7fを有し、図7(A),(B)に示すように、金属製部材71,72の互いの孔7fの位置合わせをし、かしめ用の部品7gを該孔7fに挿入し、かしめることで、孔7fがふさがり一体とされた金属製部材7が完成する。
【0026】
金属製部材71,72のシールド面7aは、後方に突出するすり鉢形状の凸部を成すように斜面7hを有し、該すり鉢の底部に、OSAのスリーブが挿通される挿通孔7bが形成されている。また、シールド面7aは、ベースカバー9の側壁9bと当接する折曲部7iを側方に有し、ベースカバー9の底壁9aと当接する折曲部7jを下方に有し、トップカバー10と当接する折曲部7kを上方に有し、折曲部7iとは反対側の側方に連結部7dが設けられている。
【0027】
また、金属製部材71,72の覆い部7bは、U字基部7eから連続すると共にOSA本体部上面を平板で覆う上張り出し部7mを上方に有し、同じくU字基部7eから連続すると共にOSA本体部下面を平板で覆う下張り出し部7nを下方に有する。
上張り出し部7mは、トップカバー10の支持壁10bと当接する突片7oを前方に有し、ベースカバー9の側壁9bと当接する折曲部7pを、U字基部7eとは反対側の側方に有する。下張り出し部7nは、後述のベースカバー9の支持壁と当接する突片7qを前方に有し、ベースカバー9の側壁9bと当接する折曲部7rを、U字基部7eとは反対側の側方に有する。
【0028】
図8は、光データリンク内での金属製部材の様子を説明する図で、図8(A)は、ホスト装置のケージ内に挿入された状態の光データリンクの断面図、図8(B)は、図8(A)の部分拡大図である。なお、TOSA用の金属製部材を中心に説明するが、ROSA用の金属製部材も同様に機能する。
光データリンク1は、図8(A)に示すようにホスト装置のケージCに挿着された状態では、図8(B)に示すように、接地シールド部材11がケージCに接触しており、そのため、ベースカバー9及びトップカバー10の電位は、フレームグラウンド電位となる。
【0029】
このようなベースカバー9及びトップカバー10から成る筺体内に、スリーブ1cを金属製部材71の挿通孔7bに挿通した状態のTOSA1aを取り付けたとき、金属製部材71のシールド面7aが、レセプタクル部8の後方端とベースカバー9及びトップカバー10の支持壁9h,10bとの間に、TOSA1aのフランジ1gと共に挟まれ変形する。この変形に起因する弾性力により、TOSA1aのフランジ1gがシールド面7aで上記支持壁9h,10bに押し付けられ、TOSA1aが固定される。
【0030】
このような構成とすることで、金属製部材71により、TOSA1aが前後方向に動かないように固定することができ、また、金属製部材のシールド7aとTOSA1aのフランジ1gとの接触を強化でき、ソケット孔8aからの放射ノイズを上記シールド7aで抑制できる。
また、金属製部材71は、平板で形成される上張り出し部7m及び下張り出し部7nがそれぞれトップカバー10及びベースカバー9と面接触するため、その電位がグラウンド電位で安定である。
【0031】
さらに、図7に戻って説明すると、金属製部材71,72は、U字状基部7eを有し、該基部7eにより、TOSA1aとROSA1bと間が遮蔽され、両者が互いに電磁結合するのを防ぐことができる。すなわち、両者間の電位差に起因する放射ノイズを防ぐことができる。
【0032】
図9は、金属製部材の他の例を説明するためのもので、TOSA用とROSA用の金属製部材が一体化されたものの前方斜視図である。なお、図9では、図7の例の金属製部材と異なる構成部分について参照符号を付し、以下では、その部分のみ説明するが、その他の構成は図7の例と同様である。
図9のTOSA用の金属製部材71´とROSA用の金属製部材72´とは、図7の例と異なり、底部に挿通孔を有し後方に突出するすり鉢形状の凸部を成す斜面7h´にスリットが設けられている。これは、挿通孔が、光データリンク内部の放射ノイズで励起された電流によりループアンテナとなることを防ぐための構造である。
【0033】
図10は、図9のROSA用の金属製部材の展開図である。金属板を打ち抜いて、図のような形状とし、図の仮想線に沿って折り曲げることにより、ROSA用の金属製部材72´が完成する。
金属製部材72´の斜面7h´に設けるスリットの長さは、正対距離が最も大きい箇所(図のL)が、伝送速度のスペクトラムの11倍高調波までのいずれかの1/4波長以下となるように設けることが好ましい。
【0034】
図の例では、スリットは、等間隔に設けられており、その数が偶数となっているが、等間隔に設ける場合、奇数の方が好ましい。
なお、図7の金属製部材71,72や、図10の金属製部材71´も、図10で説明した方法と同様に作製することができる。
【符号の説明】
【0035】
1a…TOSA、1b…ROSA、2…第1の回路基板、3…第2の回路基板、4,5…FPC、6…基板ホルダ、7,7´…金属製部材、8…レセプタクル部、9…ベースカバー、10…トップカバー、11…接地シールド部材。
【技術分野】
【0001】
本発明は、光信号によるデータ通信に用いられる光トランシーバ等の光データリンクに関する。
【背景技術】
【0002】
光通信に用いられる光データリンクは、例えば、図11(A)に示すような光信号を送信及び/又は受信する光サブアセンブリ(OSA:Optical Sub-Assembly)100と、多数の電子部品を実装した回路基板とを、図11(B)の筺体101内に収納保持して構成される。
【0003】
OSA100は、光コネクタのフェルールが接続されるスリーブ部材102を、レーザダイオード(LD:Laser Diode)等の光電変換素子を有する光モジュール103に固定して成るものである。このOSA100は、光データリンクの筺体101の一端に設けられた開口101aに、スリーブ部材102のフェルール接続口102aが臨むように筺体101に取り付けられ、筺体101の開口101aに光コネクタを装着した時に、該光コネクタのフェルールが光モジュール100のスリーブ部材102に挿入されるようになっている。また、OSA100の光モジュール103は回路基板にフレキシブル基板(FPC:Flexible Printed Circuit board)などを介して電気接続される。
【0004】
光データリンクは、業界標準により、発生する電磁波の強度が定められており、回路基板からの電磁波が筺体101の開口101aを介して放出されないよう対策を施す必要がある。
特許文献1に開示の技術では、OSAのスリーブ部材が挿通される挿通孔が形成された金属板の周辺に設けられており、光データリンクが挿入されたときに上記突片がケージと接触することにより接地するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許6744639号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に開示の技術では、光データリンクをケージに挿着した際、電磁波放出抑制用の金属板の突片と、ケージとが接触するため、上記金属板が変形し、その電磁波放出抑制効果が失われてしまうという問題がある。
【0007】
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたもので、筺体内に収納した回路基板からの電磁波が、光コネクタ挿着用の開口から放出するのを抑制した光データリンクの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の光データリンクは、光コネクタのフェルールが接続されるフランジ付きのスリーブを、光電変換素子を有する光モジュールに固定して成る光サブアセンブリが、筐体の前端に設けられた光コネクタ挿着用の開口にスリーブが露出するように、筐体の支持壁に支持されるものであって、開口からのノイズを遮蔽するシールドを有する金属製部材を備え、シールドは、スリーブが挿通される孔が形成されたすり鉢形状の凸部を有し、スリーブをシールドの孔に挿通した状態で光サブアセンブリを筐体に取り付けたとき、シールドが変形することによる弾性力により、スリーブのフランジがシールドの凸部で筐体の支持壁に押し付けられ、光サブアセンブリが固定されることを特徴とする。
【0009】
金属製部材が、光サブアセンブリの光モジュールを覆う覆い部を有することが好ましく、さらに、この覆い部が、筺体に面接触することが好ましい。なお、金属製部材のシールドの凸部には、スリットが形成されていると良い。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、光コネクタ挿着用の開口を塞ぐ金属製部材が、OSAが保持されるよう、該OSAのスリーブのフランジ部を筺体のOSA支持壁に向けて押す形態となっているので、上記開口からの電磁波の放出を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の光データリンクの概略を説明する図である。
【図2】図1のOSAに金属製部材を組み付ける状態を示す図である。
【図3】図2の組み立て品を、ベースカバーに収納した状態を示す図である。
【図4】図3の組み立て品に、トップカバーを取り付けた状態を示す図である。
【図5】図4の組み立て品に接地フィンガを組み付けた状態を示す図である。
【図6】本発明に用いる金属製部材の具体例を説明する図である。
【図7】本発明に用いる金属製部材の具体例を説明する図である。
【図8】光データリンク内での金属製部材の様子を説明する図である。
【図9】金属製部材の他の例を説明する図である。
【図10】図9のROSA用の金属製部材の展開図である。
【図11】従来の光データリンクを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1〜図5を用いて、本発明の光データリンクの一例の概略を説明する。
図1(A)は光データリンク(光トランシーバ)の筐体内の構成部品の概略を示し、図1(B)は基板ホルダで回路基板を組み付けた状態を示す図である。図において、1aは送信用OSA(TOSA:Transmitting OSA)、1bは受信用OSA(ROSA:Receiving OSA)、2は第1の回路基板、3は第2の回路基板、4,5はフレキシブル基板(FPC)、6は基板ホルダを示す。なお、図1の説明において、Y方向を上方または上面側としその反対側を下方または下面側とし、Z方向を前方側としその反対側を後方側とし、X方向を幅方向として説明する(図1以降の説明においても同様とする)。
【0013】
図1(A)に示すように、光信号を送信するTOSA1aと光信号を受信するROSA1bとは、互いに幅方向に並列状態にしてレセプタクル部(後述により)一体的に組み付けてサブアセンブリユニットとされる。TOSA1aとROSA1bのための電気信号処理、制御等は、第1の回路基板2及び第2の回路基板3に実装された電子回路部品群からなる電子回路で行われる。TOSA1aとROSA1bは、FPC4を介して第1の回路基板2に電気的に接続される。第1の回路基板2と第2の回路基板3とは、基板ホルダ6により上下方向に組み付け一体化されて配置され、FPC5を介して電気的に接続される。
【0014】
第1の回路基板2は、例えば、主回路基板として光トランシーバの主たる制御を行う回路装置に用い、IC回路等の発熱部品を搭載する基板であり、また、第2の回路基板3は、例えば、付加機能を追加することで第1の回路基板2だけでは収めることができない制御回路や電子部品を搭載する基板である。なお、第1の回路基板2の後方には、光トランシーバをホスト装置に電気的に接続するためのコネクタ部2aが設けられる。
【0015】
第1の回路基板2と第2の回路基板3は、図1(B)に示すように、基板ホルダ6により上下方向に一体的に組み付けられる。基板ホルダ6は、電気絶縁性の樹脂で一体成形、もしくは、金属材で形成される。基板ホルダ6の下面側には、第1の回路基板2を位置決めしてスナップイン係合で仮保持持させる係合部と脚部6a,6bを有し、基板ホルダ6の上面側には、第2の回路基板3をスナップイン係合で仮保持させる係合部と弾性舌片、並びに、トップカバーが当接する脚部6cを有している。そして、基板ホルダ6により組み付け一体化された第1の回路基板2と第2の回路基板3からなる回路基板は、後述するベースカバーとトップカバー等からなる筐体に収納されたときに保持固定される。
【0016】
図2は、図1で説明したTOSA、ROSAを筐体内に固定するため等に用いられる金属製部材を組み付ける状態を示し、図2(A)は組み付け前の状態、図2(B)は組み付け後の状態を示す図である。
金属製部材7は、例えば、TOSA1a,ROSA1bのスリーブ1c,1dが挿通されると共にデータリンク前端部側の隙間部分からの電磁波をシールドする、挿通孔7bを有するシールド面7aと、U字状の覆い部7cを有している。覆い部7cは、TOSA1aまたはROSA1bを覆うことにより両者の間を遮蔽し、両者が互いに電磁結合するのを防ぐ、すなわち、両者間の電位差に起因する放射ノイズを防ぐものである。
【0017】
金属製部材7は、ばね性を有する導電金属板を打ち抜いてワンピースで形成され、TOSA1a用のものとROSA1b用のものとの2つを、覆い部7cのU字基部をかしめ方法等により接合固定して一体的なものとすることができる。または、TOSA1a用とROSA1b用を同時に打ち抜き1つの部品とする。この金属製部材7は、図2(A)に示すように、TOSA1a、ROSA1bの前部側からスリーブ1c,1dに挿通孔7bを一致させて取り付ける。取付け後は、図2(B)に示すように、TOSA1a、ROSA1bの本体部1e,1fがそれぞれ金属製部材7の覆い部7cで覆われる。
【0018】
図3は、図2で説明した状態の組立て品を収納保持する筐体のベースカバーを示す図である。
ベースカバー9は、放熱とシールド機能を有する金属材で形成され、前部に樹脂製もしくは、金属製であり、光コネクタを挿着するための一対のソケット孔8aを有し、TOSA1a、ROSA1bのスリーブ部分に連通している。
また、ベースカバー9は、底壁9aと一対の側壁9bを有し、側壁9bの内面には、上述した第1の回路基板2の側縁の下面が当接し、該回路基板を支持する段部9cおよび第1の回路基板2の側縁に設けた溝が係合して前後方向の移動を阻止する凸部9d、並びに基板ホルダ6の後端部が当接して基板ホルダ6の位置決めを行う突起部9e等が設けられている。また、側壁9bの後端には、次に説明するトップカバーの一方の端部を回動可能に係合する係止部9fが設けられている。
【0019】
図4は、図3で説明したベースカバー内に組み立て品を収納した状態で、トップカバーを取り付けて閉じる状態を示す図で、図4(A)は閉じる前の取り付け状態、図4(B)は完全に閉じた状態を示す図である。
トップカバー10は、ベースカバー9の上部の開口を塞ぐ蓋形状で、ベースカバー9と同様に、放熱とシールド機能を有する金属材で形成することができる。ベースカバー9内には、図3で説明したように、レセプタクル部8の内端に金属製部材7のシールド面7aが接する状態で収納され、また、第1の回路基板2、第2の回路基板3が基板ホルダ6と共に位置決めされて収納されている。
【0020】
トップカバー10は、ベースカバー9の後端に設けられている係止部9fに回動可能に係止させる係止部10aを有し、ベースカバー9の上部開口を閉鎖するように回動枢支される。また、トップカバー10の前部側の内面には、TOSA1a、ROSA1bを上方から押えて上下方向に動くのを防ぐための支持壁10bが設けられている。なお、トップカバー10が閉じられたとき、第2の回路基板3の上面から突き出る基板ホルダ6の4つの脚部6cがトップカバー10の内面に当接して、回路基板の組み付け品をベースカバー9との間で保持固定し、上下方向への移動を阻止する。
【0021】
図5は、図4の回路基板の組み付け品をベースカバー9とトップカバー10からなる筐体に収納保持した後、接地シールド部材を筐体に取り付ける状態を示す図で、図5(A)は取り付け前の状態、図4(B)は取り付け後の状態を示す図である。
接地シールド部材11は、弾性を有する金属板から形成され、光データリンクをホスト装置のケージ内に挿入したとき、ケージ内面に筐体を電気的に接触させて接地して金属製の筐体にシールド機能を持たせるためのものである。
【0022】
接地シールド部材11は、ベースカバー9とトップカバー10からなる筐体に適合する矩形状の筐体で形成され、嵌合部11aとフィンガ部11bを有している。フィンガ部11bは外側に弧状に膨らませた複数の接触片で形成され、嵌合部11aはベースカバー9の前部側に設けられ凹部9g、およびトップカバー10の前部側に設けられた凹部10cに適合する形状で、ベースカバー9とトップカバー10の組み付け後に、後部から弾性的に押し開いて凹部9g,10cに嵌め込むことにより取り付けられる。
【0023】
なお、図5(B)の状態の組み立て品に、ホストシステム側に設けられた窪みにラッチする突起を有するアクチュエータ(図8の参照符号12)や、上記突起を上下させてラッチ・ラッチ解除させるためにレセプタクル部8に回動可能に支持されるベール(図8の参照符号13)を取り付けることで光データリンクは完成する。
【0024】
図6及び図7は、本発明における金属製部材の詳細を説明する図である。図6(A),(B)はそれぞれ、かしめ方法などにより一体とされる前の、TOSA,ROSA用の金属製部材の前方斜視図、図7(A)は、一体化された金属製部材の前方斜視図、図7(B)は、同後方斜視図である。
【0025】
図6(A),(B)に示すように、TOSA用の金属製部材71と、ROSA用の金属製部材72は、互いに左右対称の構造を有し、光データリンク前端の開口(ソケット孔8a)からの電磁波放出を防ぐシールド面7aと、TOSAまたはROSAの本体部の周囲を覆う覆い部7cと、フロンシールド7aと覆い部7cとを連結する連結部7dを有する。これら金属製部材71,72の覆い部7cのU字基部7eは、孔7fを有し、図7(A),(B)に示すように、金属製部材71,72の互いの孔7fの位置合わせをし、かしめ用の部品7gを該孔7fに挿入し、かしめることで、孔7fがふさがり一体とされた金属製部材7が完成する。
【0026】
金属製部材71,72のシールド面7aは、後方に突出するすり鉢形状の凸部を成すように斜面7hを有し、該すり鉢の底部に、OSAのスリーブが挿通される挿通孔7bが形成されている。また、シールド面7aは、ベースカバー9の側壁9bと当接する折曲部7iを側方に有し、ベースカバー9の底壁9aと当接する折曲部7jを下方に有し、トップカバー10と当接する折曲部7kを上方に有し、折曲部7iとは反対側の側方に連結部7dが設けられている。
【0027】
また、金属製部材71,72の覆い部7bは、U字基部7eから連続すると共にOSA本体部上面を平板で覆う上張り出し部7mを上方に有し、同じくU字基部7eから連続すると共にOSA本体部下面を平板で覆う下張り出し部7nを下方に有する。
上張り出し部7mは、トップカバー10の支持壁10bと当接する突片7oを前方に有し、ベースカバー9の側壁9bと当接する折曲部7pを、U字基部7eとは反対側の側方に有する。下張り出し部7nは、後述のベースカバー9の支持壁と当接する突片7qを前方に有し、ベースカバー9の側壁9bと当接する折曲部7rを、U字基部7eとは反対側の側方に有する。
【0028】
図8は、光データリンク内での金属製部材の様子を説明する図で、図8(A)は、ホスト装置のケージ内に挿入された状態の光データリンクの断面図、図8(B)は、図8(A)の部分拡大図である。なお、TOSA用の金属製部材を中心に説明するが、ROSA用の金属製部材も同様に機能する。
光データリンク1は、図8(A)に示すようにホスト装置のケージCに挿着された状態では、図8(B)に示すように、接地シールド部材11がケージCに接触しており、そのため、ベースカバー9及びトップカバー10の電位は、フレームグラウンド電位となる。
【0029】
このようなベースカバー9及びトップカバー10から成る筺体内に、スリーブ1cを金属製部材71の挿通孔7bに挿通した状態のTOSA1aを取り付けたとき、金属製部材71のシールド面7aが、レセプタクル部8の後方端とベースカバー9及びトップカバー10の支持壁9h,10bとの間に、TOSA1aのフランジ1gと共に挟まれ変形する。この変形に起因する弾性力により、TOSA1aのフランジ1gがシールド面7aで上記支持壁9h,10bに押し付けられ、TOSA1aが固定される。
【0030】
このような構成とすることで、金属製部材71により、TOSA1aが前後方向に動かないように固定することができ、また、金属製部材のシールド7aとTOSA1aのフランジ1gとの接触を強化でき、ソケット孔8aからの放射ノイズを上記シールド7aで抑制できる。
また、金属製部材71は、平板で形成される上張り出し部7m及び下張り出し部7nがそれぞれトップカバー10及びベースカバー9と面接触するため、その電位がグラウンド電位で安定である。
【0031】
さらに、図7に戻って説明すると、金属製部材71,72は、U字状基部7eを有し、該基部7eにより、TOSA1aとROSA1bと間が遮蔽され、両者が互いに電磁結合するのを防ぐことができる。すなわち、両者間の電位差に起因する放射ノイズを防ぐことができる。
【0032】
図9は、金属製部材の他の例を説明するためのもので、TOSA用とROSA用の金属製部材が一体化されたものの前方斜視図である。なお、図9では、図7の例の金属製部材と異なる構成部分について参照符号を付し、以下では、その部分のみ説明するが、その他の構成は図7の例と同様である。
図9のTOSA用の金属製部材71´とROSA用の金属製部材72´とは、図7の例と異なり、底部に挿通孔を有し後方に突出するすり鉢形状の凸部を成す斜面7h´にスリットが設けられている。これは、挿通孔が、光データリンク内部の放射ノイズで励起された電流によりループアンテナとなることを防ぐための構造である。
【0033】
図10は、図9のROSA用の金属製部材の展開図である。金属板を打ち抜いて、図のような形状とし、図の仮想線に沿って折り曲げることにより、ROSA用の金属製部材72´が完成する。
金属製部材72´の斜面7h´に設けるスリットの長さは、正対距離が最も大きい箇所(図のL)が、伝送速度のスペクトラムの11倍高調波までのいずれかの1/4波長以下となるように設けることが好ましい。
【0034】
図の例では、スリットは、等間隔に設けられており、その数が偶数となっているが、等間隔に設ける場合、奇数の方が好ましい。
なお、図7の金属製部材71,72や、図10の金属製部材71´も、図10で説明した方法と同様に作製することができる。
【符号の説明】
【0035】
1a…TOSA、1b…ROSA、2…第1の回路基板、3…第2の回路基板、4,5…FPC、6…基板ホルダ、7,7´…金属製部材、8…レセプタクル部、9…ベースカバー、10…トップカバー、11…接地シールド部材。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光コネクタのフェルールが接続されるフランジ付きのスリーブを、光電変換素子を有する光モジュールに固定して成る光サブアセンブリが、筐体の前端に設けられた前記光コネクタ挿着用の開口に前記スリーブが露出するように、前記筐体の支持壁に支持される光データリンクであって、
前記開口からのノイズを遮蔽するシールドを有する金属製部材を備え、
前記シールドは、前記スリーブが挿通される孔が形成されたすり鉢形状の凸部を有し、
前記スリーブを前記シールドの孔に挿通した状態の前記光サブアセンブリを前記筐体に取り付けたとき、前記シールドが変形することによる弾性力により、前記スリーブのフランジが前記シールドの凸部で前記筐体の支持壁に押し付けられ、前記光サブアセンブリが固定されることを特徴とする光データリンク。
【請求項2】
前記金属製部材は、前記光サブアセンブリの光モジュールを覆う覆い部を有することを特徴とする請求項1に記載の光データリンク。
【請求項3】
前記金属製部材の前記覆い部は、前記筺体に面接触することを特徴とする請求項2に記載の光データリンク。
【請求項4】
前記金属製部材のシールドの凸部には、スリットが形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の光データリンク。
【請求項1】
光コネクタのフェルールが接続されるフランジ付きのスリーブを、光電変換素子を有する光モジュールに固定して成る光サブアセンブリが、筐体の前端に設けられた前記光コネクタ挿着用の開口に前記スリーブが露出するように、前記筐体の支持壁に支持される光データリンクであって、
前記開口からのノイズを遮蔽するシールドを有する金属製部材を備え、
前記シールドは、前記スリーブが挿通される孔が形成されたすり鉢形状の凸部を有し、
前記スリーブを前記シールドの孔に挿通した状態の前記光サブアセンブリを前記筐体に取り付けたとき、前記シールドが変形することによる弾性力により、前記スリーブのフランジが前記シールドの凸部で前記筐体の支持壁に押し付けられ、前記光サブアセンブリが固定されることを特徴とする光データリンク。
【請求項2】
前記金属製部材は、前記光サブアセンブリの光モジュールを覆う覆い部を有することを特徴とする請求項1に記載の光データリンク。
【請求項3】
前記金属製部材の前記覆い部は、前記筺体に面接触することを特徴とする請求項2に記載の光データリンク。
【請求項4】
前記金属製部材のシールドの凸部には、スリットが形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の光データリンク。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−134208(P2012−134208A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−282722(P2010−282722)
【出願日】平成22年12月20日(2010.12.20)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月20日(2010.12.20)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】
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