説明

光ファイバドロップケーブル

【課題】蝉の産卵管から光ファイバを保護し、かつ横風に対して少しでも表面積を少なくし、風圧の影響(振動)を下げる。
【解決手段】光ファイバドロップケーブル1は、長尺の光エレメント部9が、この光エレメント部9の中心からほぼ対称の位置に平行に配設された少なくとも一対の抗張力体5と、この一対の抗張力体5の中間部に配設された単数あるいは複数の光ファイバ3と、この光ファイバ3と前記一対の抗張力体5との外周上を被覆した光エレメント用外被7と、で構成している。また、支持線13を支持線用外被15で被覆した長尺のケーブル支持線部17を有している。さらに、前記光エレメント部9の一対の抗張力体5と光ファイバ3とを通る第1平面11と、前記一対の抗張力体5の中間の位置と前記支持線13とを通る第2平面とが互いに垂直であり、かつ前記ケーブル支持線部17と光エレメント部9が間欠固定部21又は23で間欠的に連結されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、光ファイバドロップケーブルに関し、特に単数あるいは複数の光ファイバを小規模ビル或いは一般家庭に引き込む際の電柱間に架設するドロップ用の光ファイバケーブルであり、しかも昆虫が産卵管を刺して光ファイバを断線させることを防ぐ構造の光ファイバドロップケーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、FTTH(Fiber to the Home)の普及に伴ってFTTH加入引込み用光ファイバケーブルの配線施工が増加している。すなわち、家庭またはオフィスでも超高速データ等の高速広帯域情報を送受できるようにするために、電話局から延線されたアクセス系の光ファイバドロップケーブルから、ビルあるいは一般住宅などの加入者宅へ光ファイバ素線又は光ファイバ心線からなる光ファイバが引き落とされて、これを配線するためにド光ファイバドロップケーブルが用いられている。つまり、光ファイバドロップケーブル(屋外線)は電柱上から家庭内へ光ファイバを引き込む際に用いられるケーブルである。
【0003】
例えば、従来の光ファイバドロップケーブルは、両側端部の首部を一部切り裂いて光エレメント部とケーブル支持線部とが分離され、この分離された一方のケーブル支持線部の端部が電柱の屋外線引き留め具に固定され、他方の端部が家屋の一部に引き留め具を介して固定される。そして、前記光エレメント部の一方の端部は切り裂かれて内部から光ファイバを取り出し、この光ファイバが電柱上のクロージャに接続される。前記光エレメント部の他方の端部は切り裂かれて内部から光ファイバを取り出し、この光ファイバが屋内のOE変換器または成端箱に接続される。
【0004】
図3を参照するに、従来の光ファイバドロップケーブル101は、2本の光ファイバ素線又は光ファイバ心線からなる光ファイバ103と、この光ファイバ103を挟んでその両側に平行に配置された少なくとも一対の抗張力体105と、前記光ファイバ103と一対の抗張力体105との外周上を被覆した断面形状が矩形形状で樹脂からなる外被107と、前記光ファイバ103と一対の抗張力体105の中心軸(X軸)を通る第1平面109と垂直で、かつ前記光ファイバ103の中心軸(Y軸)を通る第2平面111の両側の離れた前記外被107の表面に形成されたノッチ113と、から長尺の光エレメント部115を構成している。
【0005】
この長尺の光エレメント部115と、この光エレメント部115における外被107の左側に首部117を介して、吊り線(支持線)119を被覆した樹脂からなる外被121で一体化されたケーブル支持線部123と、で前記光ファイバドロップケーブル101が構成されている。しかも、前記吊り線119の中心軸(X軸)を通る平面は前記第1平面109と一致している。
【0006】
また、図4では、上記の図3の光ファイバドロップケーブルにおける光ファイバ103が4心の光ファイバテープ心線で構成されており、他の構成は図3と同様である。
【0007】
また、従来の光ファイバドロップケーブルの構造としては、特許文献1及び特許文献2のように、支持線の外周に被覆を施した支持線部と、2心光ファイバテープ心線の両側にテンションメンバを配置してそれらの外周に被覆を施した光ファイバ部との間には、2心光ファイバテープ心線及びテンションメンバを通る平面と支持線及び2心光ファイバテープ心線を通る平面とが直交するように、支持線部と光ファイバ部とを連続的に連結するための首部が設けられている。
【0008】
さらに、従来の光ファイバドロップケーブルとしては、特許文献3及び特許文献4のように、光ファイバを収納した光ケーブルコア部が支持線部に首部で間欠的に連結されており、且つ前記光ケーブルコア部には支持線部に対して蛇行弛みが与えられている。
【0009】
さらに、従来の光ファイバドロップケーブルとしては、特許文献5のように、光ファイバを収納した光ケーブルコア部が支持線部にモールド加工の連結部で間欠的に一体化されて連結されており、前記光ケーブルコア部は支持線部の長さに対して長く、余長を持っている。
【特許文献1】特開2003−232971号公報
【特許文献2】特開平8−114732号公報
【特許文献3】特開平3−236004号公報
【特許文献4】特開平9−43467号公報
【特許文献5】特開2000−338376号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、従来では、光ファイバドロップケーブルの使用量の増加に伴って、クマゼミ等の蝉が光ファイバドロップケーブルに産卵管を刺して光ファイバを断線させてしまう事故が多数報告されている。
【0011】
蝉が産卵管を刺すときは、足で光ファイバドロップケーブルを抱え込むように体を支えて留まり、産卵管は蝉の腹部の中央に位置することから、光ファイバドロップケーブルの幅方向の中央部が産卵管で刺され易いものである。例えば、図3及び図4に示される従来の光ファイバドロップケーブル101では、外径が約2mm×5mmであり、光ファイバを保護する外被の厚さも薄く、昆虫、鳥猷被害を受け易いものである。しかも、光ファイバ103が光エレメント部115の長手方向に直交する面で長辺の中央部の直下に位置しているので、蝉が光エレメント部115の長辺に留まったときは、蝉の腹部の真下に光ファイバ103が位置することになるために、光ファイバ103が断線する可能性が高くなる。
【0012】
そこで、図3の光ファイバドロップケーブル101のように、光ファイバ103が1本或いは2本の場合は、蝉の産卵管の挿入により光ファイバ103が断線する被害を低減するために、ノッチ113を設けない構造が実用化されている。これは、ノッチ113の底部から光ファイバ103までの外被107が薄くなること、蝉の産卯管がノッチ113に沿って刺され易いことなどの理由から、ノッチ113を無くすことにより光ファイバ103に蝉の産卯管が接触する確率を下げて光ファイバ103の断線被害を低減することを目的としている。
【0013】
しかしながら、図4に示されているように光ファイバドロップケーブル101に実装される光ファイバ103がテープ心線などのようにリボン形状を成す場合には、蝉の産卵管が光ファイバ103に接触する確率が高くなるために、たとえノッチ113を無くしても蝉の産卵管による被害を低減させる効果が低くなるものである。
【0014】
また、光ファイバドロップケーブルの全体をプロテクタ等で機械的に保護する方法があるが、光ファイバドロップケーブルの外径が太くなり、質量増加となるので、風圧による影響を受けることになる。この風圧の影響を軽減するために布設径間長を短くしたり、光ファイバドロップケーブルの弛度を大きくしたりするなどの対策が必要となる。
【0015】
また、特許文献1、2では、光ファイバドロップケーブルが支持線部と光ファイバ部が連続的に連結されている場合は、この光ファイバドロップケーブルがケーブル巻ドラムに巻き付けられるとき、前記支持線部が内側にして曲げられると、光ファイバ部に収納されている光ファイバに大きな伸び歪が掛かるという問題点があった。あるいは、前記支持線部が横向きとなるように巻かれると、光ファイバ部内の2心光ファイバテープ心線の両側のテンションメンバに線長差が発生して巻き難くなるという問題点があった。
【0016】
また、特許文献3〜5では、光ケーブルコア部が支持線部に首部あるいはモールド加工の連結部で間欠的に連結されているが、蝉の産卯管が接触する確率を下げるために、光ケーブルコア部内の光ファイバの配置を考慮していないので、光ファイバの断線被害が発生するという問題点があった。
【0017】
この発明は上述の課題を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
この発明の光ファイバドロップケーブルは、長尺の光エレメント部であって、この光エレメント部の中心からほぼ対称の位置に平行に配設された少なくとも一対の抗張力体と、この一対の抗張力体の中間部に配設された単数あるいは複数の光ファイバと、この光ファイバと前記一対の抗張力体との外周上を被覆した光エレメント用外被と、で構成した長尺の光エレメント部と、
支持線を支持線用外被で被覆した長尺のケーブル支持線部と、を有し、
前記光エレメント部の一対の抗張力体と光ファイバとを通る第1平面と、前記一対の抗張力体の中間の位置と前記ケーブル支持線部とを通る第2平面とが互いに垂直であり、かつ前記ケーブル支持線部と光エレメント部が間欠固定部で間欠的に連結されていることを特徴とするものである。
【0019】
この発明の光ファイバドロップケーブルは、前記光ファイバドロップケーブル前記間欠固定部間において、ケーブル支持線部の長さに対して光エレメント部の長さが長くなっていることが好ましい。
【発明の効果】
【0020】
以上のごとき課題を解決するための手段から理解されるように、この発明によれば、光エレメント部の少なくとも一対の抗張力体を結んだ第1平面に直交する第2平面上にケーブル支持線部が配置され、ケーブル支持線部の下部に光ファイバが位置する構造であるので、ケーブル支持線部が光ファイバを防護し、従来型の光ファイバケーブルと比較して大幅な外径・質量を増加させることなく、蝉の産卵管から光ファイバを保護することができる。
【0021】
また、ケーブル支持線部と光エレメント部が間欠固定部で間欠的に連結固定されているので、ケーブル支持線部の切り離しが容易で、従来型の光ファイバケーブルと同様の光エレメント部のみの構成とすることができ、加入者宅への引込み、余長の処理が容易であり、且つ、従来型の光ファイバケーブルと同様の接続部材を使用することが可能である。
【0022】
また、従来の光ファイバドロップケーブルに比べてケーブル高さが小さくなるので、横風に対して少しでも表面積が少なくなるため、風圧荷重を軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0024】
図1(A),(B)を参照するに、この実施の形態に係る光ファイバドロップケーブル1は、紙面に対して直交した方向へ延伸された単数又は複数の光ファイバ素線、光ファイバ心線又は光ファイバテープ心線などからなる光ファイバ3と、前記光ファイバ3を挟んでその両側に平行に配置された少なくとも一対の抗張力体5と、前記光ファイバ3と一対の抗張力体5との外周上を被覆した断面形状がほぼ矩形形状で樹脂からなる光エレメント用外被としての例えば外被7と、で長尺の光エレメント部9が構成されている。なお、図1(A)では、光ファイバ3として4心の光ファイバテープ心線が用いられている。
【0025】
換言すれば、上記の一対の抗張力体5は光エレメント部9の中心からほぼ対称の位置に平行に配設されており、光ファイバ3は上記の一対の抗張力体5の中間部に配設されており、光ファイバ3と一対の抗張力体5とが中心軸(X軸)を通第1平面としての例えば平面11上に配置されている。
【0026】
なお、この実施の形態では、光ファイバ3と一対の抗張力体5との間隔は、互いに接触することを含めた近接としているが、この限りではなく、離れていても構わない。
【0027】
また、支持線としての例えば吊り線13の外周を支持線用外被としての例えば外被15で被覆して長尺のケーブル支持線部17が構成されている。
【0028】
前記光エレメント部9の一対の抗張力体5と光ファイバ3との中心軸(X軸)を通る平面11と、前記一対の抗張力体5の中間の位置と前記吊り線(支持線)13との中心軸(Y軸)を通る第2平面としての例えば平面19が互いに垂直であり、かつ前記ケーブル支持線部17と光エレメント部9が、間欠固定部21により間欠的に連結されている。なお、この実施の形態では、上記の平面19は前記一対の抗張力体5のほぼ中央の位置を通っているが、前記一対の抗張力体5の中間の位置を通るのであれば、前記中央からずれていても構わない。
【0029】
次に、上記の光ファイバケーブル1の製造について概略的に説明すると、光ファイバ3としてはリボン型光ファイバ心線(4心テープ心線)が用いられ、この光ファイバ3の両側にガラスFRPからなる抗張力体5が並列に並べられ、前記光ファイバ3と一対の抗張力体5とを通るX軸の平面11に対して直交し、且つ一対の抗張力体5の中間部のほぼ中央を通るY軸の平面19上に、直径φ1.2mmの亜鉛めっき鋼線からなる吊り線13が配置されて、図示しない押出成形機の押出ヘッドのダイス内を通過せしめる。
【0030】
上記の光ファイバ3と一対の抗張力体5と吊り線13は、押出成形機のダイス内で難燃ポリオレフィンにて共通被覆されて光エレメント用外被7と支持線用外被15が形成されるように押出成形される。このとき、上記のように難燃ポリオレフィンで被覆される際に、吊り線13の送出し張力が光エレメント部9の構成材料である光ファイバ3および抗張力体5の送出し張力に比べて充分に大きくされると共に、さらにダイスの内部で、間欠固定部21を間欠的に残して、つまり光エレメント部9とケーブル支持線部17とを間欠的に連結して、他の部分では光エレメント部9とケーブル支持線部17とを切り離す操作が行われる。これによって、図1(B)に示されているように、光エレメント部9とケーブル支持線部17が間欠固定部21で間欠的に固定され、かつ、光エレメント部9がケーブル支持線部17の長さに比べて長くなる。
【0031】
上記構造の光ファイバドロップケーブル1の特性を調査したところ、測定波長1.55μmにおける伝送損失が0.25dB/km以下であり、従来の光ファイバケーブルと同等の性能を有することが確認された。また、−30℃〜+70℃、1.55μmにおける伝送損失変化は、0.05dB/km以下であることが確認された。
【0032】
上記構成により、この実施の形態の光ファイバドロップケーブル1は、ケーブル支持線部17の吊り線13の中心軸(Y軸)を通る平面19が一対の抗張力体5の中間部の光ファイバ3の位置を通り、且つ前記ケーブル支持線部17が光エレメント部9の外側に配置されているので、前記ケーブル支持線部17が蝉などの昆虫や鳥獣からの防護となり、例えば蝉の産卵管が光ファイバ3を傷付けることを抑止できる。
【0033】
しかも、ケーブル支持線部17と光エレメント部9が間欠固定部21により間欠的に連結され、かつ、光エレメント部9の長さがケーブル支持線部17の長さに比べて長くされているので、光ファイバドロップケーブル1が例えば巻き枠などのケーブル巻ドラムに巻き付ける際の巻き付け性が良好である。
【0034】
ちなみに、この実施の形態のようにケーブル支持線部17と光エレメント部9が間欠的ではなく、連続的に固定されている光ファイバドロップケーブルが上記のケーブル巻ドラムに巻き付けられる場合は、従来の特許文献1、2で説明したのと同じように、ケーブル支持線部17が内側にして曲げられると、光ファイバ3に大きな伸び歪が掛かる。あるいは、ケーブル支持線部17が横向きとなるように巻かれると、光エレメント部9の一対の抗張力体5に線長差が発生して巻き難くなるという問題が生じる。しかし、この問題は上記の理由で、この実施の形態の光ファイバドロップケーブル1には生じない。
【0035】
次に、この発明の他の実施の形態に係る光ファイバドロップケーブル23について図面を参照して説明する。なお、前述した実施の形態の光ファイバドロップケーブル1と同様の部材には同じ符号を付して詳しい説明は省略し、異なる部分について説明する。
【0036】
図2(A),(B)を参照するに、光ファイバドロップケーブル23は、光エレメント部9とケーブル支持線部17が同様の構成であり、間欠固定部25が前述した光ファイバドロップケーブル1の間欠固定部21と異なる点である。
【0037】
すなわち、光ファイバドロップケーブル23は、光エレメント部9とケーブル支持線部17が別々に押出成形により製造され、その後、光エレメント部9とケーブル支持線部17が前述した実施の形態の光ファイバドロップケーブル1と同様に配置されるように、かつ、ケーブル支持線部17に比べて光エレメント部9が長くなるように並べられ、図2(A)に示されているように光エレメント部9とケーブル支持線部17の両者をモールド成形により間欠固定部25で間欠的にー体化させたものである。なお、光ファイバドロップケーブル23の作用、効果は、前述した光ファイバドロップケーブル1とほぼ同様である。
【0038】
上記構造の光ファイバドロップケーブル23の特性を調査したところ、測定波長1.55μmにおける伝送損失が0.25dB/km以下であり、従来の光ファイバドロップケーブルと同等の性能を有することが確認された。また、−30℃〜+70℃、1.55μmにおける伝送損失変化は、0.05dB/km以下であることが確認された。
【0039】
以上のことから、この実施の形態の光ファイバドロップケーブル1、23は、以下の効果を奏する。
【0040】
(1)光エレメント部9の少なくとも一対の抗張力体5を結んだ平面11に直交する平面19上にケーブル支持線部17を配置し、このケーブル支持線部17の下部に光ファイバ3が位置する構造とすることで、前記ケーブル支持線部17が光エレメント部9の光ファイバ3を防護する。しかも、従来型の光ファイバドロップケーブルと比較して大幅な外径・質量を増加させることなく、蝉の産卵管から光ファイバ3を保護することができる。
【0041】
(2)ケーブル支持線部17と光エレメント部9が間欠固定部21,23で間欠的に連結固定されているため、ケーブル支持線部17の切り離しが容易で、従来型の光ファイバケーブルと同様の光エレメント部9のみの構成とすることができ、加入者宅への引込み、余長の処理が容易であり、且つ、従来型の光ファイバドロップケーブルと同様の接続部材を使用することが可能である。
【0042】
(3)ケーブル支持線部17に比べて光エレメント部9の長さを長くしているので、ケーブル支持線部17を内側に曲げても光エレメント部9に伸びが掛かり難く、曲げ易くなる。巻き枠等のケーブル巻ドラムへの巻き付けや余長処理などの輪取りなどの作業性に優れている。
【0043】
(4)ケーブル支持線部17に比べて光エレメント部9の長さを長くしているため、ケーブル支持線部17に張力が掛かっても、光エレメント部9に伸びが掛かり難く、光ファイバ3の信頼性が優れている。
【0044】
(5)従来の光ファイバドロップケーブルに比べてケーブル高さが小さくなるので、横風に対して少しでも表面積が少なくなるため、風圧荷重を軽減することができる。風圧の影響(振動)を下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】(A)はこの発明の実施の形態の光ファイバドロップケーブルを示すもので、(B)の矢視I−I線の断面図であり、(B)は光ファイバドロップケーブルの正面図である。
【図2】(A)はこの発明の他の実施の形態の光ファイバドロップケーブルを示すもので、(B)の矢視II−II線の断面図であり、(B)は他の光ファイバドロップケーブルの正面図である。
【図3】従来の光ファイバドロップケーブルの断面図である。
【図4】従来の他の光ファイバドロップケーブルの断面図である。
【符号の説明】
【0046】
1 光ファイバドロップケーブル
3 光ファイバ
5 抗張力体
7 外被(光エレメント用外被)
9 光エレメント部
11 平面(第1平面;X軸)
13 吊り線(支持線)
15 外被(支持線用外被)
17 ケーブル支持線部
19 平面(第2平面;Y軸)
21 間欠固定部(光ファイバケーブル1の)
23 光ファイバドロップケーブル(他の実施の形態の)
25 間欠固定部(光ファイバケーブル23の)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺の光エレメント部であって、この光エレメント部の中心からほぼ対称の位置に平行に配設された少なくとも一対の抗張力体と、この一対の抗張力体の中間部に配設された単数あるいは複数の光ファイバと、この光ファイバと前記一対の抗張力体との外周上を被覆した光エレメント用外被と、で構成した長尺の光エレメント部と、
支持線を支持線用外被で被覆した長尺のケーブル支持線部と、を有し、
前記光エレメント部の一対の抗張力体と光ファイバとを通る第1平面と、前記一対の抗張力体の中間の位置と前記ケーブル支持線部とを通る第2平面とが互いに垂直であり、かつ前記ケーブル支持線部と光エレメント部が間欠固定部で間欠的に連結されていることを特徴とする光ファイバドロップケーブル。
【請求項2】
前記間欠固定部間において、ケーブル支持線部の長さに対して光エレメント部の長さが長くなっていることを特徴とする請求項1記載の光ファイバドロップケーブル。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2006−330608(P2006−330608A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−157638(P2005−157638)
【出願日】平成17年5月30日(2005.5.30)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】