説明

光プリントヘッドおよび画像形成装置

【課題】光プリントヘッドの幅狭化を実現する。
【解決手段】ライン状に配列される複数の光源502および該光源が実装される第一の基板501と、画像データに基づく光源の発光データ信号の受信用IC512が実装される第二の基板511と、第一の基板501と所定間隔を有して配置されるレンズアレイ504と、を備え、第二の基板511が第一の基板501の実装面に対して垂直方向に接続固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光プリントヘッドおよび画像形成装置に関する。さらに詳述すると、画像形成装置の小型化に好適な光プリントヘッドおよびこれを用いた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機等のタンデムカラー画像形成装置では、ポリゴンミラーを25,000rpm以上の高速で、かつ高精度に回転させ、半導体レーザによる光走査を行い、高速プリント化、高画質化を実現してきた。しかしながら、ポリゴンミラーの高速回転により消費電力は増加し、その発熱が走査レンズなどの光学素子の特性劣化を招き、レーザビームのスポット位置を変動させてしまうという問題が生じていた。
【0003】
このような課題を解決するため、ポリゴンミラーを高速回転するのではなく、発光ダイオードアレイ(light emitting diode array以下、LEDA)とロッドレンズアレイを用いた光プリントヘッドが、画像形成装置の露光装置として用いられている。
【0004】
このような光プリントヘッドとして、例えば、特許文献1には、部品点数を必要最少限にし、調整作業を省くことで光プリントヘッドの製造における工程数を少なくして光プリントヘッドのコストダウンを実現するために、発光素子を実装基板上にアレイ状に実装するとともに、露光位置に結像するための結像素子を備え、実装基板を固定した基板支持部材上に固定される第1の位置決め部材に対する嵌挿状態にされる第2の位置決め部材を結像素子支持部材に設け、嵌挿した維持状態にしつつ、両端部位に近い発光素子を通電し、結像素子により形成される両端のスポット光が検出可能な状態になるまで調節し、接着剤を注入してから硬化するまで維持状態を保つようにして完成させる光プリントヘッドが開示されている。
【0005】
このようなLEDを用いた光プリントヘッドでは、感光体表面に対して近接させる必要があるため、タンデムカラー画像形成装置の一層の小型化にあたっては、感光体の小径化が必須であり、そのために光プリントヘッドには、小型化(特に、幅狭化)が要求されている。
【0006】
また、LEDを用いた光プリントヘッドにおいて、LEDを発光/消灯させる元となる画像データを光プリントヘッドへ伝送する際、画像データの伝送に用いる伝送ケーブルから放射される電磁界による電磁波障害の問題があることが知られている。
【0007】
また、LED素子の発熱、温度上昇による光量低下等の特性の劣化や、熱変形によるLED素子とロッドレンズアレイとの間隔の変動等により、光量プロファイル変化等の結像性能が劣化するという問題が知られている。この問題に対して、光プリントヘッドのハウジングに、金属を用いて温度上昇を抑えることが知られているが、装置内で発生する電気ノイズがハウジングの電位を不安定にさせ、内部に収納しているLED素子や駆動ICの誤動作を誘発し、画像劣化を発生させるおそれがあった。また、ハウジングを金属性とすることにより、ハウジング表面の温度が上昇し、光プリントヘッド周辺に配設される他のユニット(現像器等)や、トナーに対して融着、溶解等の悪影響を及ぼすおそれがあった。
【0008】
このような問題に対し、特許文献2には、第1の基板と、第1の基板上に配設された発光素子を含む第1の回路部とを備える発光基板ユニットと、第2の基板と、第2の基板上に配設され、発光素子を駆動するための信号が入力されるインターフェース回路を含む第2の回路部とを備える回路基板ユニットと、第1の回路部と第2の回路部とを電気的に接続する配線を備える配線ユニット(フレキシブルプリント基板、(FPC))と、配線ユニットを覆うように設けられ、電磁シールド性を有するシールド部材である遮光部材および支持部材と、を有するラインヘッドが開示されている(例えば、特許文献2の図2参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、光プリントヘッドにおける発光素子(LED)の実装基板には、LEDの駆動ICも実装されるため、この基板のために感光体への対向方向の幅が大きくなるという問題がある。
【0010】
また、高速プリント化に伴い、画像情報に関する光源発光パターンデータのクロック周波数も高周波化するため、高周波信号がデータ転送される際に電波障害(EMC:Electro-Magnetic Compatibility)が派生する恐れがあり、高周波データ転送の本数を低減するためのSer/Des(SERializer/DESerializer)送受信用のICが必要になり、光プリントヘッドの幅が更に大きくなって、感光体周りのユニットレイアウトが困難となるという問題があった。
【0011】
また、上記特許文献2に記載の技術では、FPCのシールド部材である遮光部材の包囲が一部分であり、包囲されていない開放部から電磁放射が発生することとなる。また、シールド部材の接地(アース)がされていないため、上述の装置内で発生する電気ノイズがシールド部材の電位を不安定にさせ、内部に収納している発光素子や駆動ICの誤動作を誘発させ、画像劣化を発生させるおそれがあるという問題を解決することはできなかった。
【0012】
そこで本発明は、LEDを用いた光プリントヘッドの静音性や非振動性、画像の経時安定性の確保といった本来の特長を活かしつつ、放射電磁界や耐ノイズの懸念を払拭し、かつ、光プリントヘッドの小型化を図ることで、感光体ひいては画像形成装置の小型化を図ることができる光プリントヘッドおよび画像形成装置を提供することを目的とする。また、電磁放射を原因とする画像劣化を抑えた光プリントヘッドおよび画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
かかる目的を達成するため、請求項1に記載の光プリントヘッドは、ライン状に配列される複数の光源および該光源が実装される第一の基板と、画像データに基づく光源の発光データ信号の受信用ICが実装される第二の基板と、第一の基板と所定間隔を有して配置されるレンズアレイと、を備え、第二の基板が第一の基板の実装面に対して垂直方向に接続固定されるものである。
【0014】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光プリントヘッドにおいて、第一の基板は長尺の長方形形状を有し、第一の基板の短辺幅は、受信用ICの実装面の短辺幅よりも小さいものである。
【0015】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の光プリントヘッドにおいて、第一の基板および第二の基板をコネクタ接続で一体的に固定したものである。
【0016】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の光プリントヘッドにおいて、第一の基板および第二の基板を半田付けによる接続で一体的に固定したものである。
【0017】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から4までのいずれかに記載の光プリントヘッドにおいて、少なくとも第一の基板を固定するハウジングを備え、第二の基板をハウジング内に収納したものである。
【0018】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1から5までのいずれかに記載の光プリントヘッドにおいて、少なくとも第一の基板を固定するハウジングを備え、第二の基板に画像データを伝送するための伝送ケーブルに設けたシールド部を介して、ハウジングを接地するものである。
【0019】
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の光プリントヘッドにおいて、シールド部は、伝送ケーブルの略全長を金属箔で包囲し、該金属箔の外周に絶縁部材を包囲したものである。
【0020】
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の光プリントヘッドにおいて、伝送ケーブルは、シールド部の一部について絶縁部材を包囲せず、金属箔を露出させた切欠部を有し、該切欠部をハウジングの側面に固着させるものである。
【0021】
また、請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の光プリントヘッドにおいて、伝送ケーブルは、切欠部の他端側に、画像形成装置のフレームに固着させるための端子部を有するものである。
【0022】
また、請求項10に記載の発明は、請求項8または9に記載の光プリントヘッドにおいて、伝送ケーブルの切欠部を、導電性の接着剤によりハウジングの側面に固着させるものである。
【0023】
また、請求項11に記載の発明は、請求項6から10までのいずれかに記載の光プリントヘッドにおいて、伝送ケーブルは、フラットケーブルからなるものである。
【0024】
また、請求項12に記載の光プリントヘッドは、ライン状に配列される複数の光源および該光源が実装される基板と、基板と所定間隔を有して配置されるレンズアレイと、を備え、少なくとも基板を固定するハウジングを備え、基板に画像データを伝送するための伝送ケーブルに設けたシールド部を介して、ハウジングを接地するものである。
【0025】
また、請求項13に記載の画像形成装置は、請求項1から12までのいずれかに記載の光プリントヘッドにより潜像担持体に潜像を形成し、該潜像を可視化して記録画像を得るものである。
【0026】
また、請求項14に記載の画像形成装置は、請求項6から12までのいずれかに記載の光プリントヘッドにより潜像担持体に潜像を形成し、該潜像を可視化して記録画像を得る画像形成装置であって、伝送ケーブルを這わせたハウジングの長手方向の側面とは、反対側の側面と対向する位置に帯電装置を有するものである。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、光プリントヘッドの小型化(幅狭化)が可能となり、放射電磁界や耐ノイズの懸念を払拭しつつ、小径の感光体が採用でき、画像形成装置の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】光プリントヘッドおよび感光体を示す模式図である。
【図3】光プリントヘッドへの画像データ伝送の一例を示す説明図である(第1の実施形態)。
【図4】光プリントヘッドの基板構成の一例を示す模式図である(第1の実施形態)。
【図5】光プリントヘッドの断面図の一例である(第1の実施形態)。
【図6】光プリントヘッドの基板構成の他の例を示す模式図である(第2の実施形態)。
【図7】光プリントヘッドの断面図の他の例である(第2の実施形態)。
【図8】光プリントヘッドの断面図の他の例である(第3の実施形態)。
【図9】光プリントヘッドの断面図の他の例である(第3の実施形態)。
【図10】(A)伝送ケーブルの全長を示す模式図、(B)伝送ケーブルの断面図である。
【図11】伝送ケーブルが固定された様子を示す光プリントヘッドの斜視図である。
【図12】伝送ケーブルを画像形成装置のフレームに固定した様子を示す模式図である。
【図13】光プリントヘッドへの画像データ伝送の他の例を示す説明図である(第4の実施形態)。
【図14】光プリントヘッドの基板構成の他の例を示す模式図である(第4の実施形態)。
【図15】光プリントヘッドの断面図の他の例である(第4の実施形態)。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明に係る構成を図1から図15に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【0030】
[第1の実施形態]
本実施形態に係る光プリントヘッド(光プリントヘッド3)は、ライン状に配列される複数の光源(LED素子502a、LEDA502)および該光源が実装される第一の基板(基板501)と、画像データに基づく光源の発光データ信号の受信用IC(デシリアライザIC512)が実装される第二の基板(基板511)と、第一の基板と所定間隔を有して配置されるレンズアレイ(ロッドレンズアレイ504)と、を備え、第二の基板が第一の基板の実装面に対して垂直方向に接続固定されるものである。
【0031】
(画像形成装置)
図1に、本発明に係る光プリントヘッドを備えた画像形成装置の一実施形態であるカラー画像形成装置の全体概略構成を示す。なお、以下、Y,M,C,Kの各符号は、Y(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色に対応する部分として区別する。
【0032】
本実施形態に係る画像形成装置は、複数の感光体1Y,1M,1C,1Kを並列に配置したタンデム型のカラー画像形成装置であり、中間転写ベルト201に対して各色に対応した感光体1Y,1M,1C,1Kが並列順に等間隔で配設されている。なお、感光体1Y,1M,1C,1Kは同一径に形成され、その周囲には電子写真プロセスに従い各部材が順に配設されている。
【0033】
感光体1Yを例に説明する。感光体1Yの周囲には、帯電器2Y、画像データに基づく出射光LYを出射する露光装置としての光プリントヘッド3Y、現像装置4Y、転写ローラ5Y、クリーニング手段6Yが順に配設されている。
【0034】
他の感光体1M,1C,1Kに対しても同様である。即ち、本実施形態では、感光体1Y,1M,1C,1Kを各色に設定された被露光面とするものであり、各々に対して光プリントヘッド3から出射光LY、LM,LC、LKが各々に対応するように設けられている。また、各光プリントヘッド3は各感光体1との距離を所望の間隔に設置するため、調整可能な間隔調整部材を介して、感光体1の回転軸受保持部材等に接触させ、固定している。
【0035】
帯電器2Yにより表面を均一に帯電された感光体1Yは、矢印方向に回転することによって出射光LYを副走査し、感光体1Y上に静電潜像が形成される。なお、図1に示す例では、帯電器2Yとして帯電ローラを用いているが、これに限られるものではない。
【0036】
また、光プリントヘッド3Yによる出射光LYの照射位置よりも感光体1Yの回転方向下流側には、感光体1Yにトナーを供給する現像器4Yが配設され、現像器4Yからイエローのトナーが供給される。
【0037】
現像器4Yから供給されたトナーは、静電潜像が形成された部分に付着し、トナー像が形成される。同様に感光体1M,1C,1Kには、それぞれマゼンタ、シアン、ブラックの単色トナー像が形成される。
【0038】
各感光体1の現像器4の配設位置よりもさらに回転方向下流側には、中間転写ベルト201が配置されている。中間転写ベルト201は、両端にある複数の搬送ローラ205に巻付けられ、図示しないモータの駆動により矢印方向に移動搬送されるようになっている。
【0039】
転写ローラ5Y,5M,5C,5Kにバイアスを印加して、各感光体1で現像された各々単色画像を順次重ねあわせて中間転写ベルト201に転写し、中間転写ベルト201上に4色のトナー像によるカラー画像を形成する。
【0040】
さらに、2次転写ローラ203にバイアスを印加して、給紙トレイ206から給紙されて、搬送ベルト202により搬送された被記録媒体(用紙)に4色のトナー像を一括して転写する。カラー画像が形成された用紙は、定着器204により定着処理が行われた後、カラー画像として排紙される。
【0041】
(光プリントヘッド)
図2は、本実施形態に係る光プリントヘッド3および感光体1を示す模式図である。光プリントヘッド3の基板501には、光源としての複数のLED素子502aが配列され、LEDAチップ502として感光体1の長手方向に沿うようにライン状に実装される。また、LED素子502aを駆動するための駆動IC503も複数実装されている。
【0042】
基板501上には、LEDAチップ502が書込幅に対応して数十〜数百個程度実装される。また、各LEDAチップ502内には、LED素子502aが数十〜数百個程度配列され、隣り合うLEDAチップ502は、その端部に位置するLED素子502aの隣接間隔が、所定間隔になるように基板501上に実装される。
【0043】
例えば、600dpi、A4幅(210mm)では、LED素子502aが全数で42.3μm間隔で4960個配列する必要があり、LED素子502aが100個からなるLEDAチップ502であれば、50個実装されることとなる。同様に、1200dpi、A3幅(297mm)ではLED素子502aが全数14000個程度配列する必要があり、LED素子502aが100個からなるLEDAチップ502の場合、140個実装されることになる。
【0044】
なお、LED素子502aは、所定の点または所定の面から拡散光を放射するものであるため、感光体面上に潜像を形成するためにはLED素子502aから発せられた拡散光を各々微少なスポットに結像する必要がある。このための結像光学素子としては、例えばマイクロレンズアレイや、屈折率分布型ロッドレンズアレイ等を用いることができる。
【0045】
本実施形態では、屈折率分布を有するロッドレンズ504aを束ねたロッドレンズアレイ504を用い、拡散光を感光体表面に結像させている。図2中の拡大図に示すように、ロッドレンズアレイ504は、半径方向に2次曲線分布状の屈折率分布を有する円柱状の屈折率分布型ロッドレンズ504aを2列千鳥配列状に束ねたものである。また、各ロッドレンズ504aの隙間には、不透明樹脂504bが充填、硬化されており、ロッドレンズ504a間を漏れるフレア光を抑えている。また、ロッドレンズ504a両側からレンズと同等の線膨張係数をもつガラスを分散させた樹脂製部材504cによりロッドレンズ504aを保持している。
【0046】
また、駆動トランジスタが集積化された駆動IC503は、点灯させるLED素子502aひとつに駆動トランジスタひとつが対応し、所望の個数が実装される。
【0047】
図3に光プリントヘッドにおけるLED素子への画像データの伝送を説明するブロック図を示す。
【0048】
画像書込ASIC603は、図示しない画像形成装置内のメイン制御ASICから画像データが送られてくると、光プリントヘッド3内のLED素子502aへの発光パターンに則してデータ並び替えを行い、必要に応じて発光部のレジスト補正や曲がり、傾き補正したデータに加工して光プリントヘッド3側へ伝送する。
【0049】
光プリントヘッド3内には、駆動IC503、LEDAチップ502のほかに、データ保持IC506が実装されている。データ保持IC506は、画像書込ASIC603から伝送されてきたデータを感光体1の回転速度に合わせて1ライン分毎に画像パターンにあわせて発光できるように1ライン分の全データを一旦保持した後、データを書込む発光タイミング信号に従い、LED素子502aの発光を行う。
【0050】
上記の600dpi、A4幅(210mm)の例では、LED素子502aの全数4960個に対し、駆動IC503からLEDAチップ502への伝送路の線数は同数の4960本となり、データ保持IC506から出力される駆動IC503へも同数の4960本となる。本実施形態では、この本数のデータを伝送するために、デジタル化(8bit)し、伝送路の線数は8bitのパラレルでデータ線8本、クロック線1本、発光タイミング信号線1本で合計10本となる。
【0051】
ここで、この線数10本の伝送を、そのまま画像書込ASIC603と接続するようにすると、画像形成装置内の経路這い回しにより、伝送長は数十cmにも及び、伝送路から外部への放射電磁界の量が増加して、他の電子機器に影響を与える懸念がある。特に、タンデムカラー画像形成装置では、光プリントヘッド3が感光体1毎に4つ配置されるので、放射電磁界の量は一層増加するという問題がある。また、他の電子機器から発生した電磁界の影響も受け易くなり、異常画像が出力されるおそれも生じる。
【0052】
このため、本実施形態では、パラレル信号をシリアル信号化してデータ本数を低減することで、放射電磁界の量を低減し、かつ、差動伝送(LVDS:Low voltage differential signaling)とすることにより、耐ノイズ性を向上し、上記の問題を解消している。具体的には、シリアライザIC602およびデシリアライザIC512を用いてシリアル伝送を実現している。
【0053】
信号送信側のシリアライザIC602は、パラレル信号をシリアル信号化する回路を有し、また、動伝送するための送信回路と、8b/10bエンコーダ回路と、を有している。なお、8b/10bはシリアル化するための高速シリアル転送方式であり、8bitのデータを規格の定義に従って10bitデータに変換してシリアル信号の品質が劣化しないデータパターンで伝送する方式で、デジタル信号の誤伝送を軽減することができる。
【0054】
また、信号受信側のデシリアライザIC512は、シリアル信号をパラレル信号に変換する回路を有し、また、差動伝送されてきた信号の受信回路と、10bitデータを8bitのデータに復元する8b/10bデコーダ回路と、を有している。さらに、CDR(Clock Data Recovery)回路を有し、受信したシリアルデータからクロックの再生を行うことにより、複数の伝送線(本実施形態では2本)の伝送路長を厳密に一致させる必要が無く、クロック信号品質の劣化を抑制している。
【0055】
以上のように構成することにより、伝送線数10本の信号線数を、差動信号2本のシリアル信号とし、放射電磁界の低減、耐ノイズ性の向上を図ることができる。
【0056】
ここで、画像データに基づく光源の発光データ信号受信用ICであるデシリアライザIC512は、上記の各回路を有するため、パッケージサイズが大きく広い実装面積が必要となる。
【0057】
また、光プリントヘッド3は、感光体1表面に対して近接させる必要があるため、光プリントヘッド3を小型化するためには、基板サイズの幅(図4中のD1、感光体の長手方向に直行する短手方向をいう)を狭くする必要がある(幅狭化)。この際、基板501の短辺幅(D1)よりも、デシリアライザIC512の短辺幅(図4中のD2)が、上述のように大きいこととなるため、デシリアライザIC512が光プリントヘッド3の幅狭化の阻害要因となる。
【0058】
そこで、本実施形態に係る光プリントヘッド3は、図4に示すように、デシリアライザIC512を実装する基板511を、LED素子502a等を実装する基板501に対し垂直方向に接続固定する基板構成とするものである。これにより、放射電磁界や耐ノイズの懸念を払拭し、かつ、光プリントヘッド3の幅狭化を実現するものである。
【0059】
図4は、本実施形態に係る光プリントヘッド3の基板構成の一例を示す模式図である。図4に示す光プリントヘッド3は、LED素子502aが実装された基板501のLED素子502aの実装面とは反対の裏面側に、デシリアライザIC512を実装された基板511がコネクタ505に挿入嵌合され接続固定されている。ここで、基板511は基板501の実装面に対して垂直方向に固定される。なお、基板501に実装されるデータ保持IC506および駆動IC503の図示は省略している。
【0060】
また、基板511の一端側に形成された凸部511aには、パラレル伝送部521に相当する回路パターンが形成されており、基板501側のコネクタ505に、凸部511aが直接挿入嵌合されて電気的にも伝送路が接続され、基板501と基板511が一体的に固定される。
【0061】
なお、放射電磁界の低減と耐ノイズ性の向上、小径感光体にレイアウト可能な光プリントヘッドの小型化(幅狭化)を達成するため、図3に示すように、コネクタ505でパラレル伝送部521が分離されるが、パラレル伝送部521は、基板501、基板511ともに基板上の回路パターンで形成され、その回路パターンの周辺は放射電磁界を低減するためにグランドパターンでガードされている。また、パラレル伝送部521の伝送距離L3は、シリアル伝送部522の伝送距離L1よりも短く設定される。例えば、L1は数十cm以上に対して、L3は最大でも数cmのように、10倍以上の長さ比で設定される。
【0062】
また、基板511には、デシリアライザIC512のみを実装することが好適である。データ保持IC506または駆動IC503を実装すると、コネクタでの分離箇所では、上述のように、600dpi、A4幅(210mm)では4960本の伝送線数が必要であるため、大幅にコネクタ本数が増大してしまうためである。そのため、デジタル化されたパラレル伝送部521での分離が好適である。
【0063】
このように、本実施形態に係る光プリントヘッド3においては、基板501と基板511とをコネクタ接続により嵌合、固定するため、簡単に組立、一体化が可能となるほか、脱着可能となるので、一方の基板の故障が発生した際にも交換、修理等が容易となる。
【0064】
また、画像書込ASIC603側との接続は、基板511の他端側に配置されたコネクタ552からシリアル伝送を行うための伝送長L1が数十cmの2本の伝送ケーブル551(FFC(Flexible Flat Cable)またはFPC(Flexible Printed Circuits)のフラットケーブル)により行われる。この伝送ケーブル551は芯数が少なくできることから、小径(幅狭)で屈曲性の高く、装置内の配線這い回しが容易といった効果も併せもつ。
【0065】
図4に示した光プリントヘッド3を感光体1の長手方向から見た断面図を図5に示す。光プリントヘッド3のハウジング531は、樹脂または金属から構成されており、LED素子502aや実装された各ICの発熱の影響によるロッドレンズアレイ504とLED素子502aとの位置変動による影響を受け難くするため、熱膨張係数の小さい材料が使用される。例えば、導電性の樹脂が好適である。
【0066】
基板501は、LED素子502aとロッドレンズアレイ504とが所望の位置および姿勢となるように、ハウジング531内に位置決め固定されている。また、LED素子502aが実装された基板501と垂直に配置固定された基板511がハウジング内に収納された状態で伝送ケーブル551が接続される。ここで、「収納」とは、図5に示す断面において、基板511の上端がハウジング531の上端よりも下方に配置される状態をいうものとする。
【0067】
このように、ハウジング531内に基板501および基板511が収納されることにより、装置内で隣接される帯電器2からの高電圧ノイズの影響を軽減することができ、画像劣化のない装置を実現することができる。
【0068】
また、ハウジング531も含めた光プリントヘッド3の短辺幅W3は、小径の感光体1に対してもレイアウト自由度を向上できるように幅狭化することが可能となる。図5に示すように、ハウジング531の断面形状は四角形状で、大型のデシリアライザIC512を搭載しても幅W3内に収めることができる。
【0069】
以上説明したように、本実施形態に係る光プリントヘッドによれば、放射電磁界や耐ノイズの懸念を払拭しつつ、かつ、幅狭の光プリントヘッドとすることができるので、小径の感光体を用いることが可能となり、画像形成装置の小型化を実現できる。
【0070】
[第2の実施形態]
以下、本発明に係る光プリントヘッドの第2の実施形態について説明する。なお、上記実施形態と同様の点についての説明は省略する。図6は、第2の実施形態に係る光プリントヘッド3の基板構成の一例を示す模式図であり、図7は、図6に示した光プリントヘッド3を感光体1の長手方向から見た断面図である。
【0071】
本実施形態では、デシリアライザIC512が実装された基板(第二の基板)541の一端側に実装用のリード端子542が配置され、LED素子502aが実装された基板501のLED素子実装面とは反対の裏面側からリード端子542が挿入され半田付け固定されている。
【0072】
ここで、基板541は、いわゆるハイブリッドICのようにICが実装された基板の回路パターンとリード端子が接続される。なお、図示しないポッティング剤でリード端子542を除く基板541全体を封止することにより、回路パターン部の腐蝕等によるリークの懸念が無くすことができるため好ましい。
【0073】
このように、基板541と基板501とを半田付けによる接続で一体的に固定したことにより、コネクタ505等の部品を設ける必要が無くなるため、上記実施形態よりも部品数を低減することができ、低コスト化を図ることができる。
【0074】
[第3の実施形態]
以下、本発明に係る光プリントヘッドの他の実施形態について説明する。なお、上記実施形態と同様の点についての説明は省略する。
【0075】
上述のように、従来、装置内で電磁放射が発生することにより、LED素子や駆動ICの誤動作を誘発し、画像劣化を発生させるおそれがあるという問題がある。そこで、第3の実施形態に係る光プリントヘッドは、以下に説明する構成とすることにより、伝送データの品質を確保し、かつ光プリントヘッドの温度上昇の低減の双方を実現し、画像劣化を生じさせない光プリントヘッドを実現するものである。
【0076】
図4に示した光プリントヘッド3を感光体1の長手方向から見た断面図の他の例を図8に示す。本実施形態における光プリントヘッド3のハウジング531は、LED素子502aが実装された基板501を包囲するように導電性の金属材料(導電性部材)から構成されている。なお、導電性の金属材料としては、ロッドレンズアレイ504とLED素子502aとの位置変動による影響を受け難くするため、熱膨張係数の小さい金属材料が好ましい。
【0077】
基板501は、LED素子502aとロッドレンズアレイ504とが所望の位置および姿勢となるように、ハウジング531内に位置決め固定されている。また、LED素子502aが実装された基板501と垂直に配置固定された基板511がハウジング531に包囲された状態で伝送ケーブル551が接続される。ここで、「包囲」とは、図8に示す断面において、基板501と基板511とを少なくとも3方向(図中の下側、左右側)で囲っていることをいう。さらに、LED素子502aが実装された基板501と垂直に配置固定された基板511がハウジング531内に収納された状態で伝送ケーブル551が接続される。ここで、「収納」とは、図8に示す断面において、基板511の上端がハウジング531の上端よりも下方に配置される状態をいうものとする。
【0078】
このように、ハウジング531内に基板501および基板511が収納されることにより、ハウジング外部からの電気的な外乱ノイズ(例えば、装置内で隣接される帯電器2からの高電圧ノイズ)に対して、ハウジング531が電気ノイズ遮蔽する機能をもつため、耐ノイズ性を向上させることができる。
【0079】
なお、例えば、ハウジング531の開放側に、不図示の金属製部材の蓋を設けて、包囲することにより耐ノイズ性をさらに向上させることも好ましい。なお、この際、蓋には伝送ケーブル551を連通させるための穴部を設けておけばよい。
【0080】
また、ハウジング531も含めた光プリントヘッド3の短辺幅W3は、小径の感光体1に対してもレイアウト自由度を向上できるように幅狭化することが可能となる。図8に示すように、ハウジング531の断面形状は四角形状で、大型のデシリアライザIC512を搭載しても幅W3内に収めることができる。
【0081】
また、図8と同様に、図6に示した光プリントヘッド3(第2の実施形態)を感光体1の長手方向から見た断面図の他の例を図9に示す。この場合も、LED素子502aが実装された基板501と垂直に配置固定された基板541がハウジング531に包囲された状態で伝送ケーブル551が接続され、さらに、基板541がハウジング531内に収納された状態で伝送ケーブル551が接続されることにより、ハウジング外部からの電気的な外乱ノイズに対して、ハウジング531が電気ノイズ遮蔽する機能をもつため、耐ノイズ性を向上させることができる。
【0082】
(伝送ケーブル構成)
次に、第3の実施形態に係る光プリントヘッド3における伝送ケーブル551について詳細に説明する。図10(A)は伝送ケーブル551の全長正面を示す模式図、図10(B)は伝送ケーブル551のシールド部551aでの断面図を示している。また、図11は光プリントヘッド3に伝送ケーブル551が固定された様子を示す光プリントヘッドの斜視図、図12は伝送ケーブル551を画像形成装置内のフレーム701に固定した様子を示す模式図である。
【0083】
伝送ケーブル551は、その両端の端子部551g,551eの長さC2,C3を除くケーブル本体部(シールド部551a)の全長C1において、その全周に亘りシールド部材が包囲されている。なお、図10では、シールド部551aを強調するため幅(図10中の上下方向)を大きく示しているが、シールド部材と内部のケーブル部とは密着してラミネートされているので、実際の幅の差は僅か(0.1mm程度)である。
【0084】
シールド部551aは、ケーブル部にアルミ箔等の金属箔が包囲され、電磁波のシールド機能を有している。また、シールド部551aの最外周面には、絶縁用の薄膜部材(例えば、樹脂フィルム)が包囲形成される。また、ケーブル本体部の所定位置に切欠部551bが設けられ、この切欠部551bは、薄膜部材がなく金属箔が露出した状態となっている。
【0085】
また、シールド部551aと電気的に接続された端子部551dが構成され、この端子部551dは外周部が絶縁された線材部551hと先端部がネジ固定できるように丸穴の開いた取付部551iにより構成されている。
【0086】
このシールド部551aにより、画像データが高速で伝送される際に放出される電磁波をシールド部材内に閉じ込め、放射電磁界を低減することが可能となる。さらに、伝送ケーブル551の外部から侵入する電磁波を遮断することができ、伝送データの劣化を無くし、データ品質を維持することができる。
【0087】
本実施形態では、伝送ケーブルの先端部551gが基板511(または基板541)のコネクタ552に挿入嵌合されたのち、図11に示すように、ハウジング531の開放側からハウジング側面に向かって90°折り曲げられ、さらにハウジング側面に沿うように再度90°折り曲げられ、ハウジング側面の長手方向に沿うように折り曲げられる。
【0088】
ここで、伝送ケーブル551の切欠き部551bは、ハウジング531の側面に導電性接着剤で固定されることが好ましい。なお、導電性接着剤とは、銀粉、鉄粉、銅粉のような金属粉等の導電性のよい材料を混合した接着剤をいう。また、導電性を有し(電気抵抗率0.0002Ω・cm以下が好適である)、熱伝導性が良好な(熱伝導率10W/m・k以上が好適である)、銀粉の混入した導電性接着剤を用いることが最も好ましい。
【0089】
このように、導電性接着剤により切欠き部551bを固着することにより、ハウジング531との各々の表面の微細な凹凸内に接着剤が埋まって密着固定される。これにより、シールド部材によるシールド効果、また、伝送ケーブル551の伝送経路(金属からなるパターン)がハウジング531の温度上昇を画像形成装置のフレーム701(図12)に伝熱することにより、ハウジング(すなわち、光プリントヘッド)の温度上昇の低減が可能となる。
【0090】
また、導電性接着剤に替えて、金属(アルミ等)箔の両面に導電性粘着材が塗布された導電性両面テープ等を用いて、切欠き部551bを固定しても良い。この場合は、導電性接着剤を用いる場合の硬化時間を設ける必要がなく、短時間で固着できるため好ましい。
【0091】
また、伝送ケーブル551の形状を帯状の長尺フラットケーブルとしているので、外径が丸型のケーブルと比較して、平面(切欠き部551b)での接着面積が確保され、接着強度を確保することができる。また、接触面積を広くとることができるので、電気的に接続する際の接触抵抗も低く抑えられ、接地する際にも好適である。さらに、接触面積を広くとることができ、伝熱する面積が広くなるため、伝熱効率を向上させることができ、ハウジング531の熱を効率よく低減することが可能となる。この点、丸型のケーブルでは、線接触にならざるを得ないため、接着面積が狭く、接着強度や熱伝導に劣ることとなる。
【0092】
また、伝送ケーブル551の他端側に設けられた端子部551dは、図12に示すように、その取付部551iがネジ止め等により、画像形成装置のフレーム(金属フレーム)701に電気的に接続された画像形成装置側の受け部701aに固定される。これにより、最終的にハウジング531は、画像形成装置全体の接地端子(図示しない)を通して接地されることとなる。
【0093】
このように、伝送ケーブル551について、金属箔が露出している箇所(切欠き部551b)を限定して形成し、それ他の部分(シールド部551a)を絶縁膜で包囲することにより、画像形成装置のフレーム701までの距離を複雑に這い回す経路中に、様々なユニットや板金部等に対し、接触したり接触しなかったりするような不安定な状態で接触することを回避している。なお、意図しない箇所で不安定な状態で接触/非接触を繰り返すと、接離の際に放電ノイズが発生してしまうため、接地に際しては、電気抵抗(接触抵抗)の小さい箇所として、切欠き部551bでのみ積極的に接触導通させることが好ましい。
【0094】
また、伝送ケーブル551を這い回すハウジング531の側面は、感光体1の周囲に配置された帯電器2側とは対向しない側面とすることが好ましい。例えば、図1中の伝送ケーブル551を這い回すハウジング531の側面3aYを、帯電器2Yに対向せず現像器4Yに対向する側となるように配置するものである。
【0095】
ここで、例えば、ハウジング531の帯電器2側に伝送ケーブル551を這い回すような配置とすると、帯電器2からの高圧な放電電界が、電気的に遮蔽するものがなく直接伝送ケーブル551に対して電気ノイズとして影響を与ることとなるので、伝送するデータが劣化するおそれがある。
【0096】
そこで、伝送ケーブル551を這い回すハウジング531の側面3aYを、帯電器2とは対向しない側面とすることにより、帯電器2からの高圧な放電電界の影響を軽減して、伝送データ品質を確保し、画像劣化を生じさせない構成とすることができる。なお、図1に示すように、現像部4と、光プリントヘッド3との対向間隔(隙間)は非常に限られた空間であるため、この点からも、伝送ケーブル551としては、フラットケーブルを用いることが好ましい。
【0097】
(第4の実施形態)
図13に光プリントヘッドにおけるLED素子への画像データの伝送を説明するブロック図の他の例を示す。図14は、第4の実施形態に係る光プリントヘッド3の基板構成の一例を示す模式図であり、図15は、図14に示した光プリントヘッド3を感光体1の長手方向から見た断面図である。
【0098】
図13に示すように、伝送ケーブル551内の信号をパラレル伝送としても良い。パラレル伝送の場合、シリアル伝送よりも伝送線数(例えば、パラレル伝送:10本、シリアル伝送:2本)が多く、熱伝導する経路が多いので、ハウジング531の温度低減に際しては、パラレル転送とすることが好適である。また、シリアライザIC602、デシリアライザIC512を有する必要がないため、図14、図15に示すように、ハウジング531の高さを低くすることが可能となる。
【0099】
また、LED素子502aが実装された基板501がハウジング531に包囲された状態で伝送ケーブル551が接続され、さらに、基板501がハウジング531内に収納された状態で伝送ケーブル551が接続されることにより、ハウジング外部からの電気的な外乱ノイズに対して、ハウジング531が電気ノイズ遮蔽する機能をもつため、耐ノイズ性を向上させることができる。
【0100】
以上説明した各構成による光プリントヘッド3を備えた画像形成装置(図1)とすることにより、光プリントヘッドの幅狭化を図り、小径の感光体を用いることが可能となるので、画像形成装置の小型化を図ることができる。また、電磁放射を原因とする画像劣化を抑えることができ、画像劣化のない記録画像を得ることができる。
【0101】
尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
【符号の説明】
【0102】
1,1Y,1M,1C,1K 感光体
2,2Y,2M,2C,2K 帯電器
3,3Y,3M,3C,3K 光プリントヘッド
4,4Y,4M,4C,4K 現像器
5,5Y,5M,5C,5K 転写ローラ
6,6Y,6M,6C,6K クリーニング手段
201 中間転写ベルト
202 搬送ベルト
203 2次転写ローラ
204 定着器
205 搬送ローラ
206 給紙トレイ
501 基板(第1の基板)
502 LEDAチップ
502a LED素子
503 駆動IC
504 ロッドレンズアレイ
504a ロッドレンズ
504b 不透明樹脂
504c 樹脂製部材
505 コネクタ
506 データ保持IC
511,541 基板(第2の基板)
512 デシリアライザIC
521,523 パラレル伝送部
522 シリアル伝送部
531 ハウジング
542 リード端子
551 伝送ケーブル
551a シールド部
551b 切欠部
551d,551e,551g 端子部
551h 線材部
551i 取付部
552,553 コネクタ
601 基板
602 シリアライザIC
603 画像書込ASIC
701 フレーム
【先行技術文献】
【特許文献】
【0103】
【特許文献1】特開平9−226168号公報
【特許文献2】特開2010−89323号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライン状に配列される複数の光源および該光源が実装される第一の基板と、
画像データに基づく光源の発光データ信号の受信用ICが実装される第二の基板と、
前記第一の基板と所定間隔を有して配置されるレンズアレイと、を備え、
前記第二の基板が前記第一の基板の実装面に対して垂直方向に接続固定されることを特徴とする光プリントヘッド。
【請求項2】
前記第一の基板は長尺の長方形形状を有し、
前記第一の基板の短辺幅は、前記受信用ICの実装面の短辺幅よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の光プリントヘッド。
【請求項3】
前記第一の基板および前記第二の基板をコネクタ接続で一体的に固定したことを特徴とする請求項1または2に記載の光プリントヘッド。
【請求項4】
前記第一の基板および前記第二の基板を半田付けによる接続で一体的に固定したことを特徴とする請求項1または2に記載の光プリントヘッド。
【請求項5】
少なくとも前記第一の基板を固定するハウジングを備え、
前記第二の基板を前記ハウジング内に収納したことを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載の光プリントヘッド。
【請求項6】
少なくとも前記第一の基板を固定するハウジングを備え、
前記第二の基板に画像データを伝送するための伝送ケーブルに設けたシールド部を介して、前記ハウジングを接地することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の光プリントヘッド。
【請求項7】
前記シールド部は、前記伝送ケーブルの略全長を金属箔で包囲し、該金属箔の外周に絶縁部材を包囲したものであることを特徴とする請求項6に記載の光プリントヘッド。
【請求項8】
前記伝送ケーブルは、前記シールド部の一部について前記絶縁部材を包囲せず、前記金属箔を露出させた切欠部を有し、
該切欠部を前記ハウジングの側面に固着させることを特徴とする請求項7に記載の光プリントヘッド。
【請求項9】
前記伝送ケーブルは、前記切欠部の他端側に、画像形成装置のフレームに固着させるための端子部を有することを特徴とする請求項8に記載の光プリントヘッド。
【請求項10】
前記伝送ケーブルの前記切欠部を、導電性の接着剤により前記ハウジングの側面に固着させることを特徴とする請求項8または9に記載の光プリントヘッド。
【請求項11】
前記伝送ケーブルは、フラットケーブルからなることを特徴とする請求項6から10までのいずれかに記載の光プリントヘッド。
【請求項12】
ライン状に配列される複数の光源および該光源が実装される基板と、
前記基板と所定間隔を有して配置されるレンズアレイと、を備え、
少なくとも前記基板を固定するハウジングを備え、
前記基板に画像データを伝送するための伝送ケーブルに設けたシールド部を介して、前記ハウジングを接地することを特徴とする光プリントヘッド。
【請求項13】
請求項1から12までのいずれかに記載の光プリントヘッドにより潜像担持体に潜像を形成し、該潜像を可視化して記録画像を得ることを特徴とする画像形成装置。
【請求項14】
請求項6から12までのいずれかに記載の光プリントヘッドにより潜像担持体に潜像を形成し、該潜像を可視化して記録画像を得る画像形成装置であって、
前記伝送ケーブルを這わせた前記ハウジングの長手方向の側面とは、反対側の側面と対向する位置に帯電装置を有することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図13】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−101528(P2012−101528A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−7638(P2011−7638)
【出願日】平成23年1月18日(2011.1.18)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】