光学エンコーダのためのフォトセンサ配列
【課題】光学エンコーダ。
【解決手段】反射型光学エンコーダは、反射コーディング要素と、複数のエミッタと、検出器とを含む。反射コーディング要素は、反射部分と非反射部分とが交互に配置されて成るトラックを含む。複数のエミッタのそれぞれは、コーディング要素のトラックに対して入射する対応する光信号を生成するように構成されている。検出器は、トラックの反射部分から反射された対応する光信号を検出するように構成されている。1つの実施形態において、検出器は、別個のフォトセンサグループ内に位置される複数のフォトセンサを含み、各フォトセンサグループは複数のエミッタのうちの1つに対応している。光学エンコーダの実施形態は、形状因子が小さいエンコーダに適しており、エンコーダ組み立ての容易性を高める。
【解決手段】反射型光学エンコーダは、反射コーディング要素と、複数のエミッタと、検出器とを含む。反射コーディング要素は、反射部分と非反射部分とが交互に配置されて成るトラックを含む。複数のエミッタのそれぞれは、コーディング要素のトラックに対して入射する対応する光信号を生成するように構成されている。検出器は、トラックの反射部分から反射された対応する光信号を検出するように構成されている。1つの実施形態において、検出器は、別個のフォトセンサグループ内に位置される複数のフォトセンサを含み、各フォトセンサグループは複数のエミッタのうちの1つに対応している。光学エンコーダの実施形態は、形状因子が小さいエンコーダに適しており、エンコーダ組み立ての容易性を高める。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
光学エンコーダは、例えばクランクシャフトなどのシャフトの動きを監視するために使用される。光学エンコーダは、シャフトの位置及び/又は回転数に関してシャフトの動きを監視することができる。光学エンコーダは、システム内で使用されて、厳しいサイズ制限内で高分解能を与える。
【0002】
光学エンコーダは、一般に、シャフトに取り付けられたコードホイールを使用して、シャフトおよびコードホイールが回転するときに光を変調する。透過型コードホイールでは、光がコードホイール上のトラックの透過部分を通過するときに変調される。透過部分同士は非透過部分によって分離されている。反射型コードホイールでは、光がコードホイール上のトラックの反射部分から反射されるときに変調される。反射部分同士は非反射部分によって分離されている。コードホイールの回転に応じて光が変調されると、変調光を受けるフォトセンサ配列から電気信号の流れが生成される。電気信号は、シャフトの位置及び/又は回転数を決定するために使用される。
【0003】
図1aは従来の透過型光学エンコーダシステム10を示している。光学エンコーダシステム10はエンコーダ12と透過型コードホイール14とを含む。エンコーダ12はエミッタ16と検出器18とを含む。エミッタ16が光を発し、その光は、コードホイール14の透過部分を通過して、検出器18によって検出される。透過型光学エンコーダシステム10がコードホイール14の一方側にエミッタ16を実装し且つコードホイール14の他方側に検出器18を実装することを考えると、透過型光学エンコーダシステム10はかなりの大きさの空間を費やす。
【0004】
絶対位置を決定するために使用される光学エンコーダは、一般に、望まれる分解能の各ビット毎に別個のトラックを有するコードホイールを有する。例えば、4ビット分解能を有するエンコーダは一般に4つの異なるトラックを使用し、各トラックは対応するフォトセンサを有する。トラックは、異なるトラックからの光がフォトセンサで混ざり合わない十分な距離だけ互いに離間されている。フォトセンサは別個のトラックと位置合わせされる。
【0005】
図1bは従来のマルチビット検出器18を示している。従来のマルチビット検出器18はフォトセンサ20の直線状の配列を含む。フォトセンサ20は、配列の中心線の近傍で直線状に配置されている。また、検出器18は、インデックス信号を生成するためのモニタフォトセンサ22も含む。モニタフォトセンサ22は配列の他のフォトセンサ20と位置合わせされる。
【発明の開示】
【0006】
光学エンコーダの実施形態を説明する。1つの実施形態の反射型光学エンコーダは、反射コーディング要素(reflective coding element)と、複数のエミッタと、検出器とを含む。反射コーディング要素は、反射部分と非反射部分とが交互に配置されて成るトラックを含む。複数のエミッタのそれぞれは、コーディング要素のトラックに対して入射する対応する光信号を生成するように構成されている。検出器は、トラックの反射部分から反射された対応する光信号を検出するように構成されている。1つの実施形態において、検出器は、別個のフォトセンサグループ内に位置される複数のフォトセンサを含み、各フォトセンサグループは複数のエミッタのうちの1つに対応している。
【0007】
光学エンコーダの幾つかの実施形態では、フォトセンサが検出器の縁部近傍に位置される。幾つかの実施形態は、複数のエミッタと複数のフォトセンサとをカプセル封入するためのカプセル材料を含む。カプセル材料が複数のレンズを形成し、各レンズがフォトセンサグループのうちの1つ及び対応するエミッタと位置合わせされてもよい。また、各レンズは、対応するエミッタからトラックへと光信号を方向付けるとともに、トラックから反射された光信号を対応するフォトセンサグループへと方向付けるように構成されていてもよい。コーディング要素がコードホイールまたはコードストリップであってもよい。
【0008】
他の実施形態において、光学エンコーダは、コーディング要素のトラックに対して入射する複数の光信号を生成するための手段と、コーディング要素の動きを検出するための手段と、複数の光信号のクロストークを減少させるための手段とを含む。光学エンコーダの他の実施形態についても記載されている。
【0009】
光学エンコーダ内の1つの実施形態の検出器は、第1のフォトセンサグループと第2のフォトセンサグループとを含む。第1のフォトセンサグループは、検出器の第1の縁部の近傍に位置され、少なくとも1つのフォトセンサを含む。第2のフォトセンサグループは、検出器の反対側の縁部に位置され、少なくとも1つのフォトセンサを含む。検出器の他の実施形態についても記載されている。
【0010】
本発明の実施形態の他の態様および利点は、本発明の原理の一例として示される添付図面と併せて解釈される以下の詳細な説明から明らかとなる。
【0011】
説明の全体にわたって、同様の要素を示すために同様の参照符号が使用されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図2は、反射型光学エンコーディングシステム100の一実施形態の概略回路図を示している。図示の反射型光学エンコーディングシステム100は、反射性材料102と、コードホイール104と、エンコーダ106と、マイクロプロセッサ110とを含む。一実施形態において、反射性材料102は、コードホイール104に対して物理的に結合されるコーティングまたは基板である。幾つかの実施形態において、反射性材料102の反射面は、エンコーダ106に対向するコードホイール104に対して結合されている。
【0013】
コードホイール104の更に詳しい説明は図3に示されているが、ここでは、図2に示される反射型光学エンコーディングシステム100の作用に関して簡単に説明する。一般に、コードホイール104は、反射部分142と非反射部分144とから成る1つ以上のトラック140を含む。エンコーダ106のエミッタ120は、コードホイールトラック140に対して入射する光を生成する。例えばモータシャフト(図示せず)によってコードホイール104が回転されると、入射光は、トラック140の反射部分142によって反射されるが、トラック140の非反射部分144によって反射されない。したがって、光は、変調パターン(すなわち、on−off−on−off……)でトラック140により反射される。エンコーダ106の検出器130は、変調反射光信号を検出し、それに応じて1つ以上の対応する信号を生成する。幾つかの実施形態では、検出器130がモニタ信号またはインデックス信号を生成してもよい。その後、これらの信号は、マイクロプロセッサ110へ送信される。マイクロプロセッサ110は、該信号を使用して、例えばコードホイール104が結合されるモータシャフトまたは他の可動部品の動きを評価する。
【0014】
1つの実施形態において、エンコーダ106はエミッタ120と検出器130とを含む。エミッタ120は、発光ダイオード(LED)などの光源122を含む。便宜上、ここでは光源122を1つのLEDとして説明するが、他の光源または複数の光源が設けられてもよい。1つの実施形態において、LED122は、電流制限レジスタRLを介して駆動信号VLEDにより駆動される。そのような駆動回路の詳細は周知である。また、幾つかの実施形態のエミッタ120は、特定の経路またはパターンで投影光を方向付けるようにLED122と位置合わせされるレンズ124も含んでもよい。例えば、レンズ124は、1つ以上のコードホイールトラック140上に光を合焦してもよい。
【0015】
1つの実施形態において、検出器130はフォトダイオードなどの1つ以上のフォトセンサ132を含む。フォトセンサは例えば集積回路中(IC)に実装されてもよい。便宜上、ここではフォトセンサ132をフォトダイオードとして説明するが、他のタイプのフォトセンサが使用されてもよい。1つの実施形態において、フォトダイオード132は、反射光の固有のパターンまたは波長を検出するように独自に構成されている。幾つかの実施形態では、ポジショントラックおよびインデックストラックを含む複数のトラック140からの変調反射光信号を検出するために幾つかのフォトダイオード132が使用されてもよい。また、フォトダイオード132は、コードホイール104の半径およびデザインに対応するパターンで配置されてもよい。ここでは、フォトダイオード132の様々なパターンをフォトセンサ配列と称する。フォトダイオード132によって生成される信号は、デジタル位置情報を生成する信号処理回路134によって処理される。1つの実施形態において、信号処理回路は、複数のトラック140からの検出信号にしたがってデジタル位置情報を生成するためのポジションロジックを含む。
【0016】
1つの実施形態において、検出器130は、デジタル位置情報を生成するために1つ以上のコンパレータ(図示せず)も含む。例えば、フォトダイオード132からのアナログ信号は、コンパレータによってTTL(transistor-transistor logic)適合デジタル出力信号へ変換されてもよい。1つの実施形態において、これらの出力信号は、変調反射光信号における位置・方向情報を示している。また、検出器130は、反射光信号をフォトダイオード132へと方向付けるためのレンズ136を含んでもよい。
【0017】
幾つかの実施形態では、エミッタ120および1つ以上のフォトダイオード132が1つのグループを成して一緒に位置されてもよく、また、エミッタ120およびフォトダイオード132のために単一のレンズ136が使用されてもよい。更に、幾つかの実施形態は、対応するレンズ136を伴って或いは伴うことなくエミッタ120とフォトダイオード132とから成る幾つかのグループを設けてもよい。
【0018】
1つの実施形態において、反射型光学エンコーディングシステム100は、絶対位置を決定するための構成要素を含む。例えば、エンコーダ106は、当該エンコーダ106がパワーアップ時にコードホイール104の絶対角度位置を決定できるように、更なるトラック140、フォトダイオード132、LED122、または、他の構成要素を含んでもよい。絶対角度位置は、多くの周知の技術を使用して決定することができる。対応するハードウェアを用いた1つの典型的な技術は、参照により本明細書に組み入れられる「Multi−bit absolute position optical encoder with reduced number of tracks」と題された2006年6月2日に出願された米国特許第11/445,661号に更に詳しく記載されている。他の典型的な絶対エンコーダは、参照により本明細書に組み入れられる「Absolute encoder」と題された米国特許第7,112,781号に更に詳しく記載されている。エミッタ、検出器、および光学エンコーダの更なる詳細は、一般に、参照により本明細書に組み入れられる米国特許第4,451,731号、第4,691,101号、および第5,241,172号において参照されてもよい。
【0019】
図3は、絶対コードホイール104の1つの実施形態の概略図を示している。特に、図3は、ディスクの形状を成す円形絶対コードホイール104の平面図を示している。幾つかの実施形態では、コードホイール104がディスクではなくリングの形状を成していてもよい。図示のコードホイール104は複数のトラック140を含み、これらのトラックはコードホイール104と同心の円形トラックであってもよい。例えば、図示のコードホイール104は、トラック1400(最も外側のトラック)、トラック1401、トラック1402、トラック1403、トラック1404、トラック1405、トラック1406(最も内側のトラック)で示された7個の異なるトラックを含む。
【0020】
1つの実施形態において、各トラック140は、コードホイール104を1周にわたって周回する連続繰り返しパターンを含む。各トラック140の図示のパターンは反射部分142と非反射部分144とを交互に含むが、他のパターンが実施されてもよい。これらの反射部分142および非反射部分144はポジション部分とも称される。1つの実施形態において、コードホイール104の反射部分142はコードホイール104の反射スポークであり、非反射部分144は透明窓または空隙である(窓または空隙の反対側に反射コーティング102を伴わない)。本実施形態では、コードホイール104全体の表面近くに反射性材料102が加えられてもよい。本実施形態が図4Aに示されている。
【0021】
他の実施形態では、コードホイール104の裏面が光沢ニッケル(Ni)またはクロムなどの反射性材料102でコーティングされてもよく、また、反射性材料102に対して非反射トラックパターンを適用することができる。非反射パターンは、コードホイール104上の反射表面に対してシルクスクリーン印刷され、スタンプ印刷され、インクジェット印刷され、あるいは、直接に加えられてもよい。あるいは、非反射パターンは、例えば射出成形、ダイカッティング、打ち抜き(例えばフィルム)によって、または、その上に不透明スポークを有する非反射要素を形成することによって別個の部分として形成されてもよい。本実施形態が図4Bに示されている。
【0022】
他の実施形態において、反射部分142は、コードホイール104の反対側に反射コーティング102を有するコードホイール104の透明部分である。本実施形態において、非反射部分144は、それらがLED122からの光を吸収するように不透明であってもよい。本実施形態が図4Cに示されている。
【0023】
また、幾つかの実施形態では、円形コードホイール104を、円形ではないコーディング要素と置き換えることができることに留意すべきである。例えば、コードストリップなどのリニアコーディング要素が使用されてもよい。他の実施形態では、参照により本明細書に組み入れられる米国特許第5,017,776号に記載されるように、スパイラルバーパタ−ンを伴う円形コーディング要素が使用されてもよい。あるいは、様々な形状のコーディング要素において他の光変調パターンが実施されてもよい。
【0024】
前述したように、コードホイール104の回転、したがってトラック140の回転は、検出器130において反射光信号の変調をもたらし、それにより、コードホイール104の角度位置に対応する絶対位置信号が生成される。このため、トラック140がポジショントラックと称されてもよい。他の実施形態のコードホイール104は、当分野で周知のように、更なるポジショントラックなどの他のトラックを含んでもよい。
【0025】
1つの実施形態において、ポジショントラック140のそれぞれの径方向の組み合わせ(例えば、コードホイール104の半径に沿ってとられる組み合わせ)は、固有のデジタル位置出力146に対応する。例えば、ポジショントラック140の図示された径方向(径方向の破線間)の組み合わせは、1101010のデジタル位置出力146に対応する。1つの実施形態において、デジタル位置出力146の各ビットは、ポジショントラック140のうちの1つに対応する。1つの例として、最下位ビット(LSB)が最初のポジショントラック1400に対応し、最上位ビット(MSB)が最後のポジショントラック1406に対応する。あるいは、他のビット順序付けが実施されてもよい。また、デジタルハイ信号およびロー信号を指定するために取り決めが成されてもよい。例えば、非反射部分144がデジタルロー信号「0」に対応し、反射部分142がデジタルハイ信号「1」に対応する。あるいは、他のデジタル取り決めが使用されてもよい。
【0026】
図示の実施形態において、各トラック140内のポジショントラック部分142および144は同じ周方向寸法(幅寸法とも称する)を有する。すなわち、第1(最も外側)のポジショントラック1400における中間の非反射トラック部分144は、第1のポジショントラック1400における反射トラック部分142と同じ幅寸法を有する。同様に、第2のポジショントラック1401における反射トラック部分および非反射トラック部分142および144は等しい幅寸法(この図示の実施形態では、ポジショントラックにおける第1のポジショントラック1400のトラック部分142および144の幅の2倍)を有する。コードホイール104の各ポジショントラック140の分解能は、ポジショントラック部分142および144の幅寸法の関数である。1つの実施形態において、非反射トラック部分144の幅寸法は、連続する反射光パルス間の検出可能なギャップを生成するために必要な面積量の関数である。また、ポジショントラック140は径方向寸法すなわち高さ寸法も有する。
【0027】
図示のポジショントラック140およびポジション部分142および144に加えて、コードホイール104はインデックストラックまたはモニタトラック150を含んでもよい。インデックストラックおよびモニタトラックは周知のため、これ以上詳しく説明しない。
【0028】
図5Aは、回路基板160上のエンコーダ106のレイアウトの1つの実施形態を示している。特に、図5Aは13ビット反射型エンコーダ106の一実施形態を示している。これは、検出器130が13個のフォトダイオード132を含むからである(しかしながら、他のエンコーダ106および検出器130はこれよりも少ない或いは多いビットを有していてもよい)。1つの実施形態において、回路基板160は、エミッタ120と検出器130とを含むエンコーダ106を実装するために使用される。幾つかの典型的なタイプの回路基板160は、プリント回路基板(PCB)、フレキシブル回路、リードフレーム、インサート成形されたリードフレーム、ガラス基板、セラミック基板、成形相互接続デバイス(MID)などを含むが、これらに限定されない。あるいは、他のタイプの回路基板160が使用されてもよい。幾つかの実施形態では、他の回路が回路基板160上に実装されてもよい。しかしながら、幾つかの実施形態では、光学エンコーダ106の厚さを小さく維持するために、回路基板160に実装される回路の量が制限されてもよい。
【0029】
フォトダイオード132は、破線の円で示されるように、複数のグループを成して配置されている。より一般的には、該グループ分けは、フォトダイオードまたはフォトセンサグループ化とも称される。各グループは、少なくとも1つのフォトダイオード132と対応するエミッタ120とを含む。1つの実施形態において、フォトダイオード132の数はコードホイール104上のトラック140および150の数に対応している。また、フォトダイオード132の数は、エンコーダ106によって出力されるビットの数を決定してもよい。1つの実施形態において、1つのグループは、エミッタ120と、インデックストラック150と位置合わせされるモニタフォトダイオードとして使用するための単一のフォトダイオード132とを含んでもよい。
【0030】
1つの実施形態において、フォトダイオード132は、エミッタ120のLED122と検出器130のフォトダイオード132との間のほぼ中心線で光がコードホイール104に対して入射し且つコードホイール104から反射されるように配置される。エミッタ120および検出器130を実装するために様々な方法が使用されてもよい。1つの実施形態では、チップオンボード技術を使用してエミッタ120および検出器130が実装されてもよい。あるいは、エミッタ120および検出器130は、離散移送成形されたエミッタ−検出器パッケージとして実装されてもよい。1つの実施形態において、エミッタ120および検出器130は、特定の厚さの光学エンコーダ106を得るために、むき出しのダイとして回路基板160上に取り付けられてもよい。このようにすれば、エミッタ120および検出器130を互いに近接してダイ取り付けして、光パワーの損失の可能性を減らすことができ或いは最小限に抑えることができる。あるいは、エミッタ120および検出器130の実装により、エンコーダ106とコードホイール104との間の隙間を小さくできてもよい。エンコーダ106とコードホイール104との間の隙間は、カプセル材料があるとすれば、エンコーダ106の一部または全てをカプセル封入するために、カプセル材料の使用に依存していてもよい。
【0031】
幾つかの実施形態では、フォトダイオード132が検出器130のほぼ縁部に位置される。例えば、図示のエンコーダ106は、検出器130の第1の縁部に3つのグループを成して位置される8個のフォトダイオード132を含み、検出器130の反対側の縁部に3つのグループを成して位置される6個のフォトダイオード132を含む。幾つかの実施形態では、フォトダイオード132を別個のエミッタ120と共にグループ分けすると、複数の光源に起因するクロストークを低減するのに役立つ。また、前述したように光学レンズを使用して、そのようなクロストークを低減してもよい。
【0032】
また、各グループのフォトダイオード132がコードホイール104の径方向のラインに沿って位置され、それにより、エンコーダ106がコードホイール104と共に組み付けられる際に1つのグループ内のフォトダイオード132がコードホイール104の半径を辿るようになっていてもよい。例えば、フォトダイオード132の第1のグループがコードホイール104の第1の径方向ラインに沿って位置されてもよく、また、フォトダイオード132の第2のグループがコードホイール104の第2の径方向ラインに沿って位置されてもよい。第1のグループは、検出器130の第1の縁部に対してゼロでない第1の角度を成して配置されてもよく、また、第2のグループは、検出器130の反対側の縁部に対してゼロでない第2の角度を成して配置されてもよい。このようにすれば、エンコーダ106がコードホイール104と共に組み付けられる際に、コードホイール104の径方向ラインに応じた固有の角度でフォトダイオード132の各グループを位置させることができる。
【0033】
フォトダイオード132の幾何学的寸法は、トラック140のトラック部分142および144の対応する光学的サイズを基準としてもよいことに留意すべきである。例えば、光学倍率は、フォトダイオード132およびトラック部分142および144のサイズと光学的に適合するように使用されてもよい。1つの実施形態では、光学倍率が2xであり、それにより、幾何学的に更に小さいコードホイール104がフォトダイオード132の更に大きな配列に対して光学的に適合される。この光学倍率は、前述したように光学レンズを使用することによって得られてもよい。
【0034】
また、複数のフォトダイオード132がトラック140毎に使用されてもよいことに留意すべきである。1つの実施形態において、単一のトラック140におけるフォトダーオード132の各組からの信号は、互いに平均化されてもよく、あるいは、フォトダイオード132の対応する各組毎に単一の出力信号をもたらしてもよい。
【0035】
図5Bは、エミッタ120およびフォトダイオード132ごとに独立のレンズを有する回路基板160上のエンコーダ106’のレイアウトの他の実施形態を示している。光学レンズの実施形態について更に詳しく説明するが、図5Bは、フォトダイオード132の各グループ毎に複数の光学レンズを実装できることを示唆するために破線円を示している。他の実施形態では、光学レンズを伴う他のグループ分けを成してフォトダイオード132がグループ化されてもよく(例えば、1つのフォトダイオード132ごとに1つのレンズ)、あるいは、エンコーダ106’がレンズを何ら伴うことなく実装されてもよい。
【0036】
図6は、図5Aのエンコーダ106の断面図を示している。前述した構成要素(破線で示されている)に加えて、図6は、エミッタ120とフォトダイオード132を含む検出器130とをカプセル封入するカプセル材料162も示している。カプセル材料162の1つの例はエポキシであるが、他のタイプのカプセル材料が使用されてもよい。つまり、エンコーダ106をパッケージングするためにカプセル材料162が使用されてもよい。
【0037】
幾つかの実施形態では、カプセル材料162が1つ以上の光学レンズ162を形成してもよい。光学レンズ162は、フォトダイオード132の個々のグループと位置合わせされてもよい。このようにしてエミッタ120とフォトダイオード132とレンズ162とを位置合わせすると、レンズ162は、対応するエミッタ120からコードホイール104へと光を方向付けることができるとともに、コードホイール104から対応するフォトダイオード132へと光を方向付けることができる。他の実施形態では、カプセル材料162から個別にレンズ162が形成されてもよい。
【0038】
図7は、図6のカプセル材料162およびエンコーダ106の側面図を示している。エンコーダ106の内部構成要素は図示されていないが、図7は、フォトダイオード132のグループおよびエミッタ120の位置に対応するようにカプセル材料162によって形成されるレンズ164がどのように千鳥配置され或いは他のパターンで配置され得るのかを示している。
【0039】
図8Aおよび図8Bは、エンコーダパッケージ170の1つの実施形態の概略的図解の異なる透視図を示している。特に、図8Aはエンコーダパッケージ170の側面図を示しており、また、図8Bはエンコーダパッケージ170の端面図を示している。エンコーダパッケージ170の実施形態はモータシャフト172に結合されたコードホイール104を含み、それにより、コードホイール104がモータシャフト172と共に回転する。エミッタ120および検出器130は、コードホイール104と同じ側で基板160上に配置されている。1つの実施形態において、エミッタ120および検出器130は、ダイの上側に凸レンズ164を形成するカプセル材料162によって一緒にカプセル封入される。また、図8Bは、レンズ162が、光をエミッタ120からコードホイール104へとどのように方向付けるのか、また、光をコードホイール104から対応するフォトダイオード132へとどのように方向付けるのかを示している。他のタイプのエンコーダが実施されてもよい。
【0040】
図9は、イメージングエンコーディングシステム180の1つの実施形態の概略図を示している。図示のイメージングエンコーディングシステム180は、イメージングコーディング要素182、例えばイメージングコードホイールまたはストリップを含む。イメージングコードホイール182の機能は、イメージングコードホイール182が該コードホイール182の反対側に加えられる反射性材料102を必ずしも有していないという点を除き、前述した反射型コードホイール104の機能にほぼ類似している。
【0041】
ある意味では、インメージングエンコーダ184は前述したエンコーダ106と同様に作用する。イメージングエンコーダ184はエミッタ186と検出器188とを含む。しかしながら、図2の反射型光学エンコーディングシステム100とは異なり、イメージングエンコーディングシステム180は、光がどのようにしてコードホイール上182の非吸収パターンから跳ね返るのかに基づいて、イメージングコードホイール182上の異なるトラック部分間を区別する。特に、検出器188は、光の反射部分ではなく拡散部分を検出する。イメージングエンコーディングシステム180の少なくとも1つの実施形態の更なる詳細は、参照により本明細書に組み入れられる米国特許第7,102,123号に記載されている。
【0042】
図10は、絶対コードストリップ190の1つの実施形態の概略図を示している。コードストリップ190の機能は、略直線方向の動きを監視して制限するためにコードストリップ190が使用されてもよいという点を除き、前述したコードホイール104の機能にほぼ類似している。図示のコードストリップ190は7個の直線状のポジショントラック198を含む。各ポジショントラック198は、ポジション部分である反射部分192と非反射部分194とを含む。1つの実施形態において、各ポジショントラック198内のポジショントラック部分192および194は略同じ幅寸法を有する。同様に、ポジショントラック部分192および194は略同じ高さ寸法を有する。他の実施形態において、ポジショントラック部分192および194は、反射部分および非反射部分ではなくイメージング部分であってもよい。また、他の実施形態のコードストリップ190は、複数のポジショントラックまたはインデックストラックを含んでもよい。
【0043】
1つの実施形態において、ポジショントラック198のそれぞれの垂直方向の組み合わせは、固有のデジタル位置出力196に対応する。例えば、ポジショントラック198の図示された垂直方向(垂直方向の破線間)の組み合わせは、0101110のデジタル位置出力196に対応する。1つの実施形態において、デジタル位置出力196の各ビットは、ポジショントラック198のうちの1つに対応する。1つの例として、最下位ビット(LSB)が最初のポジショントラック1980に対応し、最上位ビット(MSB)が最後のポジショントラック1986に対応する。あるいは、他のビット順序付け及び/又はデジタル変換が実施されてもよい。
【0044】
前述した光学エンコーダ106の実施形態は、形状因子が小さいエンコーダに適している。これにより、例えば表面実装マシンのための細いチップフィーダ内のセンサの場合のように空間が限られている用途で光学エンコーダ106を使用することができる。また、光学エンコーダ106の実施形態は、エンコーダ組み立ての容易性を高める。
【0045】
ここでは、方法の動作が特定の順序で図示されて説明されているが、各方法の動作順序は、特定の動作が逆の順序で行なわれてもよいように或いは特定の動作の少なくとも一部が他の動作と同時に行なわれてもよいように変更されてもよい。他の実施形態において、別個の動作の命令またはサブ動作が断続的様式で及び/又は交互の様式で実施されてもよい。
【0046】
本発明の特定の実施形態を説明して図示してきたが、本発明は、そのように説明されて図示された部品の特定の形態または配置に限定されるべきではない。本発明の範囲は、本明細書に添付された請求項及びそれらの等価物によって規定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1A】従来の透過型光学エンコーダシステムを示している。
【図1B】従来のマルチビット検出器を示している。
【図2】反射型光学エンコーディングシステムの1つの実施形態の概略回路図を示している。
【図3】反射絶対コードホイールの1つの実施形態の概略図を示している。
【図4】図4A、4Bおよび4Cは反射型コードホイールの他の実施形態の概略図を示している。
【図5A】回路基板上のエンコーダのレイアウトの1つの実施形態を示している。
【図5B】エミッタおよびフォトダイオードごとに独立のレンズを有する回路基板上のエンコーダのレイアウトの他の実施形態を示している。
【図6】図5Aのエンコーダの断面図を示している。
【図7】図6のカプセル材料およびエンコーダの側面図を示している。
【図8】図8Aおよび図8Bは、エンコーダパッケージの1つの実施形態の概略的図解の異なる透視図を示している。
【図9】イメージングエンコーディングシステムの1つの実施形態の概略図を示している。
【図10】絶対コードストリップの1つの実施形態の概略図を示している。
【背景技術】
【0001】
光学エンコーダは、例えばクランクシャフトなどのシャフトの動きを監視するために使用される。光学エンコーダは、シャフトの位置及び/又は回転数に関してシャフトの動きを監視することができる。光学エンコーダは、システム内で使用されて、厳しいサイズ制限内で高分解能を与える。
【0002】
光学エンコーダは、一般に、シャフトに取り付けられたコードホイールを使用して、シャフトおよびコードホイールが回転するときに光を変調する。透過型コードホイールでは、光がコードホイール上のトラックの透過部分を通過するときに変調される。透過部分同士は非透過部分によって分離されている。反射型コードホイールでは、光がコードホイール上のトラックの反射部分から反射されるときに変調される。反射部分同士は非反射部分によって分離されている。コードホイールの回転に応じて光が変調されると、変調光を受けるフォトセンサ配列から電気信号の流れが生成される。電気信号は、シャフトの位置及び/又は回転数を決定するために使用される。
【0003】
図1aは従来の透過型光学エンコーダシステム10を示している。光学エンコーダシステム10はエンコーダ12と透過型コードホイール14とを含む。エンコーダ12はエミッタ16と検出器18とを含む。エミッタ16が光を発し、その光は、コードホイール14の透過部分を通過して、検出器18によって検出される。透過型光学エンコーダシステム10がコードホイール14の一方側にエミッタ16を実装し且つコードホイール14の他方側に検出器18を実装することを考えると、透過型光学エンコーダシステム10はかなりの大きさの空間を費やす。
【0004】
絶対位置を決定するために使用される光学エンコーダは、一般に、望まれる分解能の各ビット毎に別個のトラックを有するコードホイールを有する。例えば、4ビット分解能を有するエンコーダは一般に4つの異なるトラックを使用し、各トラックは対応するフォトセンサを有する。トラックは、異なるトラックからの光がフォトセンサで混ざり合わない十分な距離だけ互いに離間されている。フォトセンサは別個のトラックと位置合わせされる。
【0005】
図1bは従来のマルチビット検出器18を示している。従来のマルチビット検出器18はフォトセンサ20の直線状の配列を含む。フォトセンサ20は、配列の中心線の近傍で直線状に配置されている。また、検出器18は、インデックス信号を生成するためのモニタフォトセンサ22も含む。モニタフォトセンサ22は配列の他のフォトセンサ20と位置合わせされる。
【発明の開示】
【0006】
光学エンコーダの実施形態を説明する。1つの実施形態の反射型光学エンコーダは、反射コーディング要素(reflective coding element)と、複数のエミッタと、検出器とを含む。反射コーディング要素は、反射部分と非反射部分とが交互に配置されて成るトラックを含む。複数のエミッタのそれぞれは、コーディング要素のトラックに対して入射する対応する光信号を生成するように構成されている。検出器は、トラックの反射部分から反射された対応する光信号を検出するように構成されている。1つの実施形態において、検出器は、別個のフォトセンサグループ内に位置される複数のフォトセンサを含み、各フォトセンサグループは複数のエミッタのうちの1つに対応している。
【0007】
光学エンコーダの幾つかの実施形態では、フォトセンサが検出器の縁部近傍に位置される。幾つかの実施形態は、複数のエミッタと複数のフォトセンサとをカプセル封入するためのカプセル材料を含む。カプセル材料が複数のレンズを形成し、各レンズがフォトセンサグループのうちの1つ及び対応するエミッタと位置合わせされてもよい。また、各レンズは、対応するエミッタからトラックへと光信号を方向付けるとともに、トラックから反射された光信号を対応するフォトセンサグループへと方向付けるように構成されていてもよい。コーディング要素がコードホイールまたはコードストリップであってもよい。
【0008】
他の実施形態において、光学エンコーダは、コーディング要素のトラックに対して入射する複数の光信号を生成するための手段と、コーディング要素の動きを検出するための手段と、複数の光信号のクロストークを減少させるための手段とを含む。光学エンコーダの他の実施形態についても記載されている。
【0009】
光学エンコーダ内の1つの実施形態の検出器は、第1のフォトセンサグループと第2のフォトセンサグループとを含む。第1のフォトセンサグループは、検出器の第1の縁部の近傍に位置され、少なくとも1つのフォトセンサを含む。第2のフォトセンサグループは、検出器の反対側の縁部に位置され、少なくとも1つのフォトセンサを含む。検出器の他の実施形態についても記載されている。
【0010】
本発明の実施形態の他の態様および利点は、本発明の原理の一例として示される添付図面と併せて解釈される以下の詳細な説明から明らかとなる。
【0011】
説明の全体にわたって、同様の要素を示すために同様の参照符号が使用されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図2は、反射型光学エンコーディングシステム100の一実施形態の概略回路図を示している。図示の反射型光学エンコーディングシステム100は、反射性材料102と、コードホイール104と、エンコーダ106と、マイクロプロセッサ110とを含む。一実施形態において、反射性材料102は、コードホイール104に対して物理的に結合されるコーティングまたは基板である。幾つかの実施形態において、反射性材料102の反射面は、エンコーダ106に対向するコードホイール104に対して結合されている。
【0013】
コードホイール104の更に詳しい説明は図3に示されているが、ここでは、図2に示される反射型光学エンコーディングシステム100の作用に関して簡単に説明する。一般に、コードホイール104は、反射部分142と非反射部分144とから成る1つ以上のトラック140を含む。エンコーダ106のエミッタ120は、コードホイールトラック140に対して入射する光を生成する。例えばモータシャフト(図示せず)によってコードホイール104が回転されると、入射光は、トラック140の反射部分142によって反射されるが、トラック140の非反射部分144によって反射されない。したがって、光は、変調パターン(すなわち、on−off−on−off……)でトラック140により反射される。エンコーダ106の検出器130は、変調反射光信号を検出し、それに応じて1つ以上の対応する信号を生成する。幾つかの実施形態では、検出器130がモニタ信号またはインデックス信号を生成してもよい。その後、これらの信号は、マイクロプロセッサ110へ送信される。マイクロプロセッサ110は、該信号を使用して、例えばコードホイール104が結合されるモータシャフトまたは他の可動部品の動きを評価する。
【0014】
1つの実施形態において、エンコーダ106はエミッタ120と検出器130とを含む。エミッタ120は、発光ダイオード(LED)などの光源122を含む。便宜上、ここでは光源122を1つのLEDとして説明するが、他の光源または複数の光源が設けられてもよい。1つの実施形態において、LED122は、電流制限レジスタRLを介して駆動信号VLEDにより駆動される。そのような駆動回路の詳細は周知である。また、幾つかの実施形態のエミッタ120は、特定の経路またはパターンで投影光を方向付けるようにLED122と位置合わせされるレンズ124も含んでもよい。例えば、レンズ124は、1つ以上のコードホイールトラック140上に光を合焦してもよい。
【0015】
1つの実施形態において、検出器130はフォトダイオードなどの1つ以上のフォトセンサ132を含む。フォトセンサは例えば集積回路中(IC)に実装されてもよい。便宜上、ここではフォトセンサ132をフォトダイオードとして説明するが、他のタイプのフォトセンサが使用されてもよい。1つの実施形態において、フォトダイオード132は、反射光の固有のパターンまたは波長を検出するように独自に構成されている。幾つかの実施形態では、ポジショントラックおよびインデックストラックを含む複数のトラック140からの変調反射光信号を検出するために幾つかのフォトダイオード132が使用されてもよい。また、フォトダイオード132は、コードホイール104の半径およびデザインに対応するパターンで配置されてもよい。ここでは、フォトダイオード132の様々なパターンをフォトセンサ配列と称する。フォトダイオード132によって生成される信号は、デジタル位置情報を生成する信号処理回路134によって処理される。1つの実施形態において、信号処理回路は、複数のトラック140からの検出信号にしたがってデジタル位置情報を生成するためのポジションロジックを含む。
【0016】
1つの実施形態において、検出器130は、デジタル位置情報を生成するために1つ以上のコンパレータ(図示せず)も含む。例えば、フォトダイオード132からのアナログ信号は、コンパレータによってTTL(transistor-transistor logic)適合デジタル出力信号へ変換されてもよい。1つの実施形態において、これらの出力信号は、変調反射光信号における位置・方向情報を示している。また、検出器130は、反射光信号をフォトダイオード132へと方向付けるためのレンズ136を含んでもよい。
【0017】
幾つかの実施形態では、エミッタ120および1つ以上のフォトダイオード132が1つのグループを成して一緒に位置されてもよく、また、エミッタ120およびフォトダイオード132のために単一のレンズ136が使用されてもよい。更に、幾つかの実施形態は、対応するレンズ136を伴って或いは伴うことなくエミッタ120とフォトダイオード132とから成る幾つかのグループを設けてもよい。
【0018】
1つの実施形態において、反射型光学エンコーディングシステム100は、絶対位置を決定するための構成要素を含む。例えば、エンコーダ106は、当該エンコーダ106がパワーアップ時にコードホイール104の絶対角度位置を決定できるように、更なるトラック140、フォトダイオード132、LED122、または、他の構成要素を含んでもよい。絶対角度位置は、多くの周知の技術を使用して決定することができる。対応するハードウェアを用いた1つの典型的な技術は、参照により本明細書に組み入れられる「Multi−bit absolute position optical encoder with reduced number of tracks」と題された2006年6月2日に出願された米国特許第11/445,661号に更に詳しく記載されている。他の典型的な絶対エンコーダは、参照により本明細書に組み入れられる「Absolute encoder」と題された米国特許第7,112,781号に更に詳しく記載されている。エミッタ、検出器、および光学エンコーダの更なる詳細は、一般に、参照により本明細書に組み入れられる米国特許第4,451,731号、第4,691,101号、および第5,241,172号において参照されてもよい。
【0019】
図3は、絶対コードホイール104の1つの実施形態の概略図を示している。特に、図3は、ディスクの形状を成す円形絶対コードホイール104の平面図を示している。幾つかの実施形態では、コードホイール104がディスクではなくリングの形状を成していてもよい。図示のコードホイール104は複数のトラック140を含み、これらのトラックはコードホイール104と同心の円形トラックであってもよい。例えば、図示のコードホイール104は、トラック1400(最も外側のトラック)、トラック1401、トラック1402、トラック1403、トラック1404、トラック1405、トラック1406(最も内側のトラック)で示された7個の異なるトラックを含む。
【0020】
1つの実施形態において、各トラック140は、コードホイール104を1周にわたって周回する連続繰り返しパターンを含む。各トラック140の図示のパターンは反射部分142と非反射部分144とを交互に含むが、他のパターンが実施されてもよい。これらの反射部分142および非反射部分144はポジション部分とも称される。1つの実施形態において、コードホイール104の反射部分142はコードホイール104の反射スポークであり、非反射部分144は透明窓または空隙である(窓または空隙の反対側に反射コーティング102を伴わない)。本実施形態では、コードホイール104全体の表面近くに反射性材料102が加えられてもよい。本実施形態が図4Aに示されている。
【0021】
他の実施形態では、コードホイール104の裏面が光沢ニッケル(Ni)またはクロムなどの反射性材料102でコーティングされてもよく、また、反射性材料102に対して非反射トラックパターンを適用することができる。非反射パターンは、コードホイール104上の反射表面に対してシルクスクリーン印刷され、スタンプ印刷され、インクジェット印刷され、あるいは、直接に加えられてもよい。あるいは、非反射パターンは、例えば射出成形、ダイカッティング、打ち抜き(例えばフィルム)によって、または、その上に不透明スポークを有する非反射要素を形成することによって別個の部分として形成されてもよい。本実施形態が図4Bに示されている。
【0022】
他の実施形態において、反射部分142は、コードホイール104の反対側に反射コーティング102を有するコードホイール104の透明部分である。本実施形態において、非反射部分144は、それらがLED122からの光を吸収するように不透明であってもよい。本実施形態が図4Cに示されている。
【0023】
また、幾つかの実施形態では、円形コードホイール104を、円形ではないコーディング要素と置き換えることができることに留意すべきである。例えば、コードストリップなどのリニアコーディング要素が使用されてもよい。他の実施形態では、参照により本明細書に組み入れられる米国特許第5,017,776号に記載されるように、スパイラルバーパタ−ンを伴う円形コーディング要素が使用されてもよい。あるいは、様々な形状のコーディング要素において他の光変調パターンが実施されてもよい。
【0024】
前述したように、コードホイール104の回転、したがってトラック140の回転は、検出器130において反射光信号の変調をもたらし、それにより、コードホイール104の角度位置に対応する絶対位置信号が生成される。このため、トラック140がポジショントラックと称されてもよい。他の実施形態のコードホイール104は、当分野で周知のように、更なるポジショントラックなどの他のトラックを含んでもよい。
【0025】
1つの実施形態において、ポジショントラック140のそれぞれの径方向の組み合わせ(例えば、コードホイール104の半径に沿ってとられる組み合わせ)は、固有のデジタル位置出力146に対応する。例えば、ポジショントラック140の図示された径方向(径方向の破線間)の組み合わせは、1101010のデジタル位置出力146に対応する。1つの実施形態において、デジタル位置出力146の各ビットは、ポジショントラック140のうちの1つに対応する。1つの例として、最下位ビット(LSB)が最初のポジショントラック1400に対応し、最上位ビット(MSB)が最後のポジショントラック1406に対応する。あるいは、他のビット順序付けが実施されてもよい。また、デジタルハイ信号およびロー信号を指定するために取り決めが成されてもよい。例えば、非反射部分144がデジタルロー信号「0」に対応し、反射部分142がデジタルハイ信号「1」に対応する。あるいは、他のデジタル取り決めが使用されてもよい。
【0026】
図示の実施形態において、各トラック140内のポジショントラック部分142および144は同じ周方向寸法(幅寸法とも称する)を有する。すなわち、第1(最も外側)のポジショントラック1400における中間の非反射トラック部分144は、第1のポジショントラック1400における反射トラック部分142と同じ幅寸法を有する。同様に、第2のポジショントラック1401における反射トラック部分および非反射トラック部分142および144は等しい幅寸法(この図示の実施形態では、ポジショントラックにおける第1のポジショントラック1400のトラック部分142および144の幅の2倍)を有する。コードホイール104の各ポジショントラック140の分解能は、ポジショントラック部分142および144の幅寸法の関数である。1つの実施形態において、非反射トラック部分144の幅寸法は、連続する反射光パルス間の検出可能なギャップを生成するために必要な面積量の関数である。また、ポジショントラック140は径方向寸法すなわち高さ寸法も有する。
【0027】
図示のポジショントラック140およびポジション部分142および144に加えて、コードホイール104はインデックストラックまたはモニタトラック150を含んでもよい。インデックストラックおよびモニタトラックは周知のため、これ以上詳しく説明しない。
【0028】
図5Aは、回路基板160上のエンコーダ106のレイアウトの1つの実施形態を示している。特に、図5Aは13ビット反射型エンコーダ106の一実施形態を示している。これは、検出器130が13個のフォトダイオード132を含むからである(しかしながら、他のエンコーダ106および検出器130はこれよりも少ない或いは多いビットを有していてもよい)。1つの実施形態において、回路基板160は、エミッタ120と検出器130とを含むエンコーダ106を実装するために使用される。幾つかの典型的なタイプの回路基板160は、プリント回路基板(PCB)、フレキシブル回路、リードフレーム、インサート成形されたリードフレーム、ガラス基板、セラミック基板、成形相互接続デバイス(MID)などを含むが、これらに限定されない。あるいは、他のタイプの回路基板160が使用されてもよい。幾つかの実施形態では、他の回路が回路基板160上に実装されてもよい。しかしながら、幾つかの実施形態では、光学エンコーダ106の厚さを小さく維持するために、回路基板160に実装される回路の量が制限されてもよい。
【0029】
フォトダイオード132は、破線の円で示されるように、複数のグループを成して配置されている。より一般的には、該グループ分けは、フォトダイオードまたはフォトセンサグループ化とも称される。各グループは、少なくとも1つのフォトダイオード132と対応するエミッタ120とを含む。1つの実施形態において、フォトダイオード132の数はコードホイール104上のトラック140および150の数に対応している。また、フォトダイオード132の数は、エンコーダ106によって出力されるビットの数を決定してもよい。1つの実施形態において、1つのグループは、エミッタ120と、インデックストラック150と位置合わせされるモニタフォトダイオードとして使用するための単一のフォトダイオード132とを含んでもよい。
【0030】
1つの実施形態において、フォトダイオード132は、エミッタ120のLED122と検出器130のフォトダイオード132との間のほぼ中心線で光がコードホイール104に対して入射し且つコードホイール104から反射されるように配置される。エミッタ120および検出器130を実装するために様々な方法が使用されてもよい。1つの実施形態では、チップオンボード技術を使用してエミッタ120および検出器130が実装されてもよい。あるいは、エミッタ120および検出器130は、離散移送成形されたエミッタ−検出器パッケージとして実装されてもよい。1つの実施形態において、エミッタ120および検出器130は、特定の厚さの光学エンコーダ106を得るために、むき出しのダイとして回路基板160上に取り付けられてもよい。このようにすれば、エミッタ120および検出器130を互いに近接してダイ取り付けして、光パワーの損失の可能性を減らすことができ或いは最小限に抑えることができる。あるいは、エミッタ120および検出器130の実装により、エンコーダ106とコードホイール104との間の隙間を小さくできてもよい。エンコーダ106とコードホイール104との間の隙間は、カプセル材料があるとすれば、エンコーダ106の一部または全てをカプセル封入するために、カプセル材料の使用に依存していてもよい。
【0031】
幾つかの実施形態では、フォトダイオード132が検出器130のほぼ縁部に位置される。例えば、図示のエンコーダ106は、検出器130の第1の縁部に3つのグループを成して位置される8個のフォトダイオード132を含み、検出器130の反対側の縁部に3つのグループを成して位置される6個のフォトダイオード132を含む。幾つかの実施形態では、フォトダイオード132を別個のエミッタ120と共にグループ分けすると、複数の光源に起因するクロストークを低減するのに役立つ。また、前述したように光学レンズを使用して、そのようなクロストークを低減してもよい。
【0032】
また、各グループのフォトダイオード132がコードホイール104の径方向のラインに沿って位置され、それにより、エンコーダ106がコードホイール104と共に組み付けられる際に1つのグループ内のフォトダイオード132がコードホイール104の半径を辿るようになっていてもよい。例えば、フォトダイオード132の第1のグループがコードホイール104の第1の径方向ラインに沿って位置されてもよく、また、フォトダイオード132の第2のグループがコードホイール104の第2の径方向ラインに沿って位置されてもよい。第1のグループは、検出器130の第1の縁部に対してゼロでない第1の角度を成して配置されてもよく、また、第2のグループは、検出器130の反対側の縁部に対してゼロでない第2の角度を成して配置されてもよい。このようにすれば、エンコーダ106がコードホイール104と共に組み付けられる際に、コードホイール104の径方向ラインに応じた固有の角度でフォトダイオード132の各グループを位置させることができる。
【0033】
フォトダイオード132の幾何学的寸法は、トラック140のトラック部分142および144の対応する光学的サイズを基準としてもよいことに留意すべきである。例えば、光学倍率は、フォトダイオード132およびトラック部分142および144のサイズと光学的に適合するように使用されてもよい。1つの実施形態では、光学倍率が2xであり、それにより、幾何学的に更に小さいコードホイール104がフォトダイオード132の更に大きな配列に対して光学的に適合される。この光学倍率は、前述したように光学レンズを使用することによって得られてもよい。
【0034】
また、複数のフォトダイオード132がトラック140毎に使用されてもよいことに留意すべきである。1つの実施形態において、単一のトラック140におけるフォトダーオード132の各組からの信号は、互いに平均化されてもよく、あるいは、フォトダイオード132の対応する各組毎に単一の出力信号をもたらしてもよい。
【0035】
図5Bは、エミッタ120およびフォトダイオード132ごとに独立のレンズを有する回路基板160上のエンコーダ106’のレイアウトの他の実施形態を示している。光学レンズの実施形態について更に詳しく説明するが、図5Bは、フォトダイオード132の各グループ毎に複数の光学レンズを実装できることを示唆するために破線円を示している。他の実施形態では、光学レンズを伴う他のグループ分けを成してフォトダイオード132がグループ化されてもよく(例えば、1つのフォトダイオード132ごとに1つのレンズ)、あるいは、エンコーダ106’がレンズを何ら伴うことなく実装されてもよい。
【0036】
図6は、図5Aのエンコーダ106の断面図を示している。前述した構成要素(破線で示されている)に加えて、図6は、エミッタ120とフォトダイオード132を含む検出器130とをカプセル封入するカプセル材料162も示している。カプセル材料162の1つの例はエポキシであるが、他のタイプのカプセル材料が使用されてもよい。つまり、エンコーダ106をパッケージングするためにカプセル材料162が使用されてもよい。
【0037】
幾つかの実施形態では、カプセル材料162が1つ以上の光学レンズ162を形成してもよい。光学レンズ162は、フォトダイオード132の個々のグループと位置合わせされてもよい。このようにしてエミッタ120とフォトダイオード132とレンズ162とを位置合わせすると、レンズ162は、対応するエミッタ120からコードホイール104へと光を方向付けることができるとともに、コードホイール104から対応するフォトダイオード132へと光を方向付けることができる。他の実施形態では、カプセル材料162から個別にレンズ162が形成されてもよい。
【0038】
図7は、図6のカプセル材料162およびエンコーダ106の側面図を示している。エンコーダ106の内部構成要素は図示されていないが、図7は、フォトダイオード132のグループおよびエミッタ120の位置に対応するようにカプセル材料162によって形成されるレンズ164がどのように千鳥配置され或いは他のパターンで配置され得るのかを示している。
【0039】
図8Aおよび図8Bは、エンコーダパッケージ170の1つの実施形態の概略的図解の異なる透視図を示している。特に、図8Aはエンコーダパッケージ170の側面図を示しており、また、図8Bはエンコーダパッケージ170の端面図を示している。エンコーダパッケージ170の実施形態はモータシャフト172に結合されたコードホイール104を含み、それにより、コードホイール104がモータシャフト172と共に回転する。エミッタ120および検出器130は、コードホイール104と同じ側で基板160上に配置されている。1つの実施形態において、エミッタ120および検出器130は、ダイの上側に凸レンズ164を形成するカプセル材料162によって一緒にカプセル封入される。また、図8Bは、レンズ162が、光をエミッタ120からコードホイール104へとどのように方向付けるのか、また、光をコードホイール104から対応するフォトダイオード132へとどのように方向付けるのかを示している。他のタイプのエンコーダが実施されてもよい。
【0040】
図9は、イメージングエンコーディングシステム180の1つの実施形態の概略図を示している。図示のイメージングエンコーディングシステム180は、イメージングコーディング要素182、例えばイメージングコードホイールまたはストリップを含む。イメージングコードホイール182の機能は、イメージングコードホイール182が該コードホイール182の反対側に加えられる反射性材料102を必ずしも有していないという点を除き、前述した反射型コードホイール104の機能にほぼ類似している。
【0041】
ある意味では、インメージングエンコーダ184は前述したエンコーダ106と同様に作用する。イメージングエンコーダ184はエミッタ186と検出器188とを含む。しかしながら、図2の反射型光学エンコーディングシステム100とは異なり、イメージングエンコーディングシステム180は、光がどのようにしてコードホイール上182の非吸収パターンから跳ね返るのかに基づいて、イメージングコードホイール182上の異なるトラック部分間を区別する。特に、検出器188は、光の反射部分ではなく拡散部分を検出する。イメージングエンコーディングシステム180の少なくとも1つの実施形態の更なる詳細は、参照により本明細書に組み入れられる米国特許第7,102,123号に記載されている。
【0042】
図10は、絶対コードストリップ190の1つの実施形態の概略図を示している。コードストリップ190の機能は、略直線方向の動きを監視して制限するためにコードストリップ190が使用されてもよいという点を除き、前述したコードホイール104の機能にほぼ類似している。図示のコードストリップ190は7個の直線状のポジショントラック198を含む。各ポジショントラック198は、ポジション部分である反射部分192と非反射部分194とを含む。1つの実施形態において、各ポジショントラック198内のポジショントラック部分192および194は略同じ幅寸法を有する。同様に、ポジショントラック部分192および194は略同じ高さ寸法を有する。他の実施形態において、ポジショントラック部分192および194は、反射部分および非反射部分ではなくイメージング部分であってもよい。また、他の実施形態のコードストリップ190は、複数のポジショントラックまたはインデックストラックを含んでもよい。
【0043】
1つの実施形態において、ポジショントラック198のそれぞれの垂直方向の組み合わせは、固有のデジタル位置出力196に対応する。例えば、ポジショントラック198の図示された垂直方向(垂直方向の破線間)の組み合わせは、0101110のデジタル位置出力196に対応する。1つの実施形態において、デジタル位置出力196の各ビットは、ポジショントラック198のうちの1つに対応する。1つの例として、最下位ビット(LSB)が最初のポジショントラック1980に対応し、最上位ビット(MSB)が最後のポジショントラック1986に対応する。あるいは、他のビット順序付け及び/又はデジタル変換が実施されてもよい。
【0044】
前述した光学エンコーダ106の実施形態は、形状因子が小さいエンコーダに適している。これにより、例えば表面実装マシンのための細いチップフィーダ内のセンサの場合のように空間が限られている用途で光学エンコーダ106を使用することができる。また、光学エンコーダ106の実施形態は、エンコーダ組み立ての容易性を高める。
【0045】
ここでは、方法の動作が特定の順序で図示されて説明されているが、各方法の動作順序は、特定の動作が逆の順序で行なわれてもよいように或いは特定の動作の少なくとも一部が他の動作と同時に行なわれてもよいように変更されてもよい。他の実施形態において、別個の動作の命令またはサブ動作が断続的様式で及び/又は交互の様式で実施されてもよい。
【0046】
本発明の特定の実施形態を説明して図示してきたが、本発明は、そのように説明されて図示された部品の特定の形態または配置に限定されるべきではない。本発明の範囲は、本明細書に添付された請求項及びそれらの等価物によって規定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1A】従来の透過型光学エンコーダシステムを示している。
【図1B】従来のマルチビット検出器を示している。
【図2】反射型光学エンコーディングシステムの1つの実施形態の概略回路図を示している。
【図3】反射絶対コードホイールの1つの実施形態の概略図を示している。
【図4】図4A、4Bおよび4Cは反射型コードホイールの他の実施形態の概略図を示している。
【図5A】回路基板上のエンコーダのレイアウトの1つの実施形態を示している。
【図5B】エミッタおよびフォトダイオードごとに独立のレンズを有する回路基板上のエンコーダのレイアウトの他の実施形態を示している。
【図6】図5Aのエンコーダの断面図を示している。
【図7】図6のカプセル材料およびエンコーダの側面図を示している。
【図8】図8Aおよび図8Bは、エンコーダパッケージの1つの実施形態の概略的図解の異なる透視図を示している。
【図9】イメージングエンコーディングシステムの1つの実施形態の概略図を示している。
【図10】絶対コードストリップの1つの実施形態の概略図を示している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
反射部分と非反射部分とが交互に配置されて成るトラックを備える反射コーディング要素と、
前記コーディング要素のトラックに対して入射する対応する光信号を生成するように構成された複数のエミッタと、
トラックの反射部分から反射された対応する光信号を検出するように構成されるとともに、別個のフォトセンサグループ内に位置される複数のフォトセンサを備え、各フォトセンサグループが複数のエミッタのうちの1つに対応する検出器と、
を備える反射型光学エンコーダ。
【請求項2】
複数のフォトセンサが検出器の縁部近傍に位置される、請求項1に記載の反射型光学エンコーダ。
【請求項3】
複数のエミッタと複数のフォトセンサとをカプセル封入するためのカプセル材料を更に備える、請求項1に記載の反射型光学エンコーダ。
【請求項4】
カプセル材料が複数のレンズを形成し、各レンズがフォトセンサグループのうちの1つ及び対応するエミッタと位置合わせされる、請求項3に記載の反射型光学エンコーダ。
【請求項5】
各レンズは、対応するエミッタからトラックへと光信号を方向付けるとともに、トラックから反射された光信号を対応するフォトセンサグループへと方向付けるように構成されている、請求項4に記載の反射型光学エンコーダ。
【請求項6】
コーディング要素がコードホイールを備える、請求項1に記載の反射型光学エンコーダ。
【請求項7】
コーディング要素がコードストリップを備える、請求項1に記載の反射型光学エンコーダ。
【請求項8】
別個のフォトセンサグループのうちの少なくとも1つが単一のフォトセンサを備える、請求項1に記載の反射型光学エンコーダ。
【請求項9】
単一のフォトセンサがモニタフォトセンサを備える、請求項8に記載の反射型光学エンコーダ。
【請求項10】
別個のフォトセンサグループのうちの少なくとも1つが1つより多いフォトセンサを備える、請求項1に記載の反射型光学エンコーダ。
【請求項11】
コーディング要素のトラックであってコーディング部分を備える前記トラックに対して入射する複数の光信号を生成する手段と、
コーディング要素の動きを検出する手段と、
複数の光信号のクロストークを減少させる手段と、
を備える光学エンコーダ。
【請求項12】
光学エンコーダをカプセル封入する手段を更に備える、請求項11に記載の光学エンコーダ。
【請求項13】
光信号をトラックへ方向付け、反射された光信号を前記検出手段へ方向付ける手段を更に備える、請求項11に記載の光学エンコーダ。
【請求項14】
コーディング要素が反射コーディング要素を備える、請求項11に記載の光学エンコーダ。
【請求項15】
コーディング要素がイメージングコーディング要素を備える、請求項11に記載の光学エンコーダ。
【請求項16】
光学エンコーダ内の検出器であって、
検出器の第1の縁部の近傍に位置されるとともに、少なくとも1つのフォトセンサを備える第1のフォトセンサグループと、
検出器の反対側の縁部に位置されるとともに、少なくとも1つのフォトセンサを備える第2のフォトセンサグループと、
を備える検出器。
【請求項17】
第1および第2のフォトセンサグループは、第1および第2のエミッタと位置合わせするように位置決めされる、請求項16に記載の検出器。
【請求項18】
第1および第2のフォトセンサグループは、第1および第2の光学レンズと位置合わせするように位置決めされる、請求項17に記載の検出器。
【請求項19】
第1および第2のフォトセンサグループが異なる数のフォトセンサを備える、請求項16に記載の検出器。
【請求項20】
コーディング要素がコードホイールを備え、第1のフォトセンサグループが検出器の第1の縁部に対してゼロでない第1の角度を成してコードホイールの第1の径方向ラインに沿って位置され、第2のフォトセンサグループが検出器の反対側の縁部に対してゼロでない第2の角度を成してコードホイールの第2の径方向ラインに沿って位置される、請求項16に記載の検出器。
【請求項1】
反射部分と非反射部分とが交互に配置されて成るトラックを備える反射コーディング要素と、
前記コーディング要素のトラックに対して入射する対応する光信号を生成するように構成された複数のエミッタと、
トラックの反射部分から反射された対応する光信号を検出するように構成されるとともに、別個のフォトセンサグループ内に位置される複数のフォトセンサを備え、各フォトセンサグループが複数のエミッタのうちの1つに対応する検出器と、
を備える反射型光学エンコーダ。
【請求項2】
複数のフォトセンサが検出器の縁部近傍に位置される、請求項1に記載の反射型光学エンコーダ。
【請求項3】
複数のエミッタと複数のフォトセンサとをカプセル封入するためのカプセル材料を更に備える、請求項1に記載の反射型光学エンコーダ。
【請求項4】
カプセル材料が複数のレンズを形成し、各レンズがフォトセンサグループのうちの1つ及び対応するエミッタと位置合わせされる、請求項3に記載の反射型光学エンコーダ。
【請求項5】
各レンズは、対応するエミッタからトラックへと光信号を方向付けるとともに、トラックから反射された光信号を対応するフォトセンサグループへと方向付けるように構成されている、請求項4に記載の反射型光学エンコーダ。
【請求項6】
コーディング要素がコードホイールを備える、請求項1に記載の反射型光学エンコーダ。
【請求項7】
コーディング要素がコードストリップを備える、請求項1に記載の反射型光学エンコーダ。
【請求項8】
別個のフォトセンサグループのうちの少なくとも1つが単一のフォトセンサを備える、請求項1に記載の反射型光学エンコーダ。
【請求項9】
単一のフォトセンサがモニタフォトセンサを備える、請求項8に記載の反射型光学エンコーダ。
【請求項10】
別個のフォトセンサグループのうちの少なくとも1つが1つより多いフォトセンサを備える、請求項1に記載の反射型光学エンコーダ。
【請求項11】
コーディング要素のトラックであってコーディング部分を備える前記トラックに対して入射する複数の光信号を生成する手段と、
コーディング要素の動きを検出する手段と、
複数の光信号のクロストークを減少させる手段と、
を備える光学エンコーダ。
【請求項12】
光学エンコーダをカプセル封入する手段を更に備える、請求項11に記載の光学エンコーダ。
【請求項13】
光信号をトラックへ方向付け、反射された光信号を前記検出手段へ方向付ける手段を更に備える、請求項11に記載の光学エンコーダ。
【請求項14】
コーディング要素が反射コーディング要素を備える、請求項11に記載の光学エンコーダ。
【請求項15】
コーディング要素がイメージングコーディング要素を備える、請求項11に記載の光学エンコーダ。
【請求項16】
光学エンコーダ内の検出器であって、
検出器の第1の縁部の近傍に位置されるとともに、少なくとも1つのフォトセンサを備える第1のフォトセンサグループと、
検出器の反対側の縁部に位置されるとともに、少なくとも1つのフォトセンサを備える第2のフォトセンサグループと、
を備える検出器。
【請求項17】
第1および第2のフォトセンサグループは、第1および第2のエミッタと位置合わせするように位置決めされる、請求項16に記載の検出器。
【請求項18】
第1および第2のフォトセンサグループは、第1および第2の光学レンズと位置合わせするように位置決めされる、請求項17に記載の検出器。
【請求項19】
第1および第2のフォトセンサグループが異なる数のフォトセンサを備える、請求項16に記載の検出器。
【請求項20】
コーディング要素がコードホイールを備え、第1のフォトセンサグループが検出器の第1の縁部に対してゼロでない第1の角度を成してコードホイールの第1の径方向ラインに沿って位置され、第2のフォトセンサグループが検出器の反対側の縁部に対してゼロでない第2の角度を成してコードホイールの第2の径方向ラインに沿って位置される、請求項16に記載の検出器。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2008−170436(P2008−170436A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−338558(P2007−338558)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(506200186)アバゴ・テクノロジーズ・イーシービーユー・アイピー(シンガポール)プライベート・リミテッド (154)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−338558(P2007−338558)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(506200186)アバゴ・テクノロジーズ・イーシービーユー・アイピー(シンガポール)プライベート・リミテッド (154)
【Fターム(参考)】
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