説明

光学フィルム重畳体の収納方法および収納容器

【課題】反りなどの変形を起すことなく光学フィルム重畳体を運搬できる収納方法および収納容器、更には収納が容易で、変形や損傷することなく確実に運搬できる光学フィルム重畳体の収納方法および収納容器を提供すること。
【解決手段】方形状の光学フィルム重畳体を収納容器に収納する方法であって、上面が開口した箱体と該箱体に被装させる上蓋からなる収納容器に、光学フィルム重畳体と共に結露防止調湿シートを入れることを特徴とし、好ましくは更に収納容器が箱体内の底部に架台を有し、該架台上面に吸着シートが貼付されているものであって、光学フィルム重畳体の上下に樹脂シートを配置して挟持し、その縁部をクランプで固定して収納容器内の架台上に載置し、架台上面の吸着シートに吸着させることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学フィルム重畳体を収納して運搬するための光学フィルム重畳体の収納方法および収納容器に関する。
【背景技術】
【0002】
偏光フィルムや位相差フィルム、またはそれらを積層したフィルムなどの光学フィルムは、液晶表示装置を構成する光学部品のひとつとして有用であり、液晶表示装置の画面に合わせた形状である方形の光学フィルムとして使用されている。
このような光学フィルムは、通常、製造工場から次の液晶パネル工場などへと輸送して使用される。
【0003】
光学フィルムは複数枚を積み重ねて光学フィルム重畳体とし、さらにその全体をポリオレフィンフィルムなどの包装材で包んで、光学フィルム重畳体の包装体とし、更にダンボール等の容器に入れて梱包して出荷することが多い。
この方法は、収納袋を箱に梱包したり開梱したりする工程が必要であるため、作業が煩雑になるという問題があるので、四隅を案内する案内用突出部を備えたている板状のケースに光学フィルム重畳体をそのまま、またはフィルムで包装したものを載置し、これをラックに収納し、ラックを移送用台車に取り付けて運搬する方法、さらに吸水して変形するのを防止するために板状ケースに収容したものを真空包装することが提案されている(特許文献1参照。)
【0004】
しかしながら、この方法は運搬中の揺れによって、光学フィルムの案内用突出部に接触する部分が損傷する恐れがあること、また大型の光学フィルムの場合、ラックに収納したり、台車に取り付けたりする際の横もちの労力が大変であること、真空包装するには手間がかかるという問題を有している。
【特許文献1】特開2007−153353号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、反りなどの変形を起すことなく光学フィルム重畳体を運搬できる収納方法および収納容器、更には収納が容易で、変形や損傷することなく確実に運搬できる光学フィルム重畳体の収納方法および収納容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、光学フィルム重畳体の収納方法および収納容器について鋭意検討した結果、収納容器内に結露防止調湿シートを入れることによって光学フィルムが反るなどの変形を防止できること、好ましくは更に箱体内の底部に架台を設け、架台上面に吸着シートを貼付し、光学フィルム重畳体の上下に樹脂シートを配置して挟持し、その縁部をクランプで固定して収納容器内の架台上に載置し、架台上面の吸着シートに吸着させることによって、収納が容易で、変形や損傷することなく確実に光学フィルム重畳体を運搬できることを見出し、本発明に至った。
【0007】
すなわち本発明は、(1)方形状の光学フィルム重畳体を収納容器に収納する方法であって、上面が開口した箱体と該箱体に被装させる上蓋からなる収納容器に、該光学フィルム重畳体と共に結露防止調湿シートを入れることを特徴とする光学フィルム重畳体の収納方法である。また、(2)収納容器が該箱体内の底部に架台を有し、該架台上面に吸着シートが貼付されているものであって、該光学フィルム重畳体の上下に樹脂シートを配置して挟持し、その縁部をクランプで固定して収納容器内の架台上に載置し、架台上面の吸着シートに吸着させることを特徴とする前記(1)記載の光学フィルム重畳体の収納方法である。
【0008】
また、(3)方形状の光学フィルム重畳体を収納するため収納容器であって、上面が開口した箱体と該箱体に被装させる上蓋からなり、内部に結露防止調湿シートを備えていることを特徴とする光学フィルム重畳体の収納容器である。更に、(4)箱体内の底部に、該光学フィルム重畳体の上下に樹脂シートを配置して挟持し、その縁部をクランプで固定して載置するための架台を有し、該架台上面に吸着シートが貼付されていることを特徴とする前記(3)記載の光学フィルム重畳体の収納容器である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によって、反りなどの変形を起すことなく光学フィルム重畳体を運搬でき、更には収納が容易で、変形や損傷することなく確実に光学フィルム重畳体を運搬できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1〜図4は本発明の一実施態様を示す図である。図1は斜視図であり、図2は箱体の平面図であり、図3は図2におけるA−A部の断面図であり、図4は上蓋内側の平面図である。
光学フィルム重畳体1は、光学フィルム2が複数枚を積み重ねたものであり、その上下に樹脂シート3を配置して挟持し、その縁部をクランプ4で固定している。
【0011】
光学フィルムとしては、偏光フィルム、光制御フィルム、偏光分離フィルムおよび位相差フィルム、またはこれらの積層フィルムが挙げられるが、これらに限るものではない。
かかる光学フィルムの形状は、例えば、使用する液晶表示装置の画面サイズに対応する大きさの方形に加工されることが多い。
光学フィルムは、通常、液晶表示装置への取付け工程を簡便にするために、その一方または両面に接着層が設けられている。一方、接着層が設けられていない面は、光学フィルム表面を保護する目的で保護フィルムが設けられている。そして、接着層の上にはホコリなどの異物が付着したり、光学フィルム同士が接着したりするのを防ぐ目的で剥離フィルムが貼着され、接着層を有する光学フィルムとして取り扱われる。なお、剥離フィルムは、液晶表示装置へ取り付けられる直前に取り除かれる。
【0012】
偏光フィルムは、通常、ヨウ素または二色性染料で染色されたポリビニルアルコール(PVA)からなる偏光子フィルムの両面を、トリアセチルセルロース(TAC)製のフィルムで積層したものなどが使用される。偏光子フィルムの厚みは通常15〜30μm程度、TACフィルムの厚みは通常40〜200μm程度である。偏光子フィルムとTACフィルムとは通常ポリビニルアルコール系の接着剤などにより接着されている。
位相差フィルムは、例えばポリカーボネート系樹脂フィルムを延伸することで得られる一軸配向フィルムなどが使用され、その厚みは通常30〜100μm程度である。
【0013】
偏光フィルムは、透過軸方向に平行な光を透過し、透過軸と直交する吸収軸方向に平行な光を吸収する機能を有するフィルムであり、吸収型偏光フィルムとも称される。通常、偏光子およびその両側に積層した保護膜からなり、偏光子は、膜厚が約10μm〜150μmのポリビニルアルコールフィルムに一軸延伸、二色性色素による染色およびホウ酸処理してなるフィルムである。保護膜としては、通常、酢酸セルロース系樹脂フィルム、例えば、トリアセチルセルロースフィルムが使用されている。例えば、”スミカラン(登録商標)SRW862A”(住友化学株式会社製)が挙げられる。
【0014】
偏光分離フィルムは、透過軸方向に平行な光を透過し、透過軸と直交する反射軸方向に平行な光を反射する機能を有するフィルムであり、反射型偏光フィルム、非吸収型偏光フィルム、あるいは反射された光が再利用され輝度が向上するので輝度上昇フィルムとも称される。ポリエステル、特にポリエチレンナフタレートやポリエチレンナフタレート単位を主成分とする共重合体を原料として性能に優れたものが得られており、例えば、商品名”DBEF”(住友スリーエム株式会社製)として市販されている。
【0015】
光制御フィルムは、特定の角度からの入射光は散乱し、それ以外の角度からの入射光はそのまま透過する性質を有する光制御フィルムなどのようなフィルムであり、例えば、”ルミスティー(登録商標)”(住友化学株式会社製)が挙げられる。
【0016】
位相差フィルムは、樹脂フィルムの延伸によって位相差(レターデーション)を付与したフィルムであり、例えば、ポリカーボネート系樹脂、ポリサルフォン系樹脂、ポリエーテルサルフォン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ノルボルネン系樹脂などが主に使用される。延伸には公知の方法が採用でき、ロール間延伸のような縦延伸や、テンター延伸のような横延伸が多く用いられる。また、延伸方向は一軸延伸でもよいが、液晶表示装置に使用する際の視野角調整のため、厚み方向の配向を施したものもある。位相差フィルムの位相差値は、所望の特性に合わせて適宜決定されるが、一般には、約100〜1,000nmの範囲のものが多く用いられる。例えば、ポリカーボネート製で厚み40μmの一軸延伸位相差フィルムである”スミカライト(登録商標)SEF440138”(住友化学株式会社製)が挙げられる。
【0017】
接着層を構成する接着剤は、透明で光学的に等方性のものであれば特に限定されず、通常は感圧型接着剤(粘着剤)が用いられる。感圧型接着剤としては、アクリル系感圧型接着剤、ウレタン系感圧型接着剤などが使用される。接着剤層の厚みは概ね10μm〜50μm程度である。
【0018】
剥離フィルムとしては、通常、ポリエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどが使用され、その厚みは通常20〜40μmである。かかる剥離フィルムは、例えばその表面をシランカップリング剤などによって処理されることにより離型性を付与されているものもある。
【0019】
光学フィルムは、その複数枚を積み重ねることで光学フィルム重畳体が形成される。 対角10インチ以上の光学フィルムは、過剰に積み重ねると、光学フィルムの自重のために押し傷(打痕)がつく恐れがあるとか、積み重ね枚数が多くなると高重量となりハンドリングが困難となるので、積み重ねる枚数は約100枚以下とすることが多い。特に対角が15インチ以上の光学フィルムは積み重ねる枚数を約50枚以下、対角30インチ以上の光学フィルムは積み重ねる枚数を約30枚以下とすることが多い。
【0020】
上記のとおり光学フィルムは種類の異なるフィルムを積層して作製されていることが多い。このようなフィルムは温度が変わり、湿度が変わると構成するフィルムの伸縮率が異なるために、反りなどの変形を起すことがある。
光学フィルムの運搬時には温度が零下、場合によっては零下20℃になることもあり、湿度が大きく変わることがある。この湿度変化をできるだけ少なくするのが望ましい。
【0021】
本発明においては、方形状の光学フィルム重畳体と共に結露防止調湿シート16を収納容器に入れる。結露防止調湿シートを入れることによって、真空包装することなく簡易に反りなどの変形を抑えることができる。
結露防止調湿シートは、一般に乾燥に使用されるB型シリカゲルに比べ、吸湿および放湿の速度が、特に高湿度条件下で速く、また吸放湿量も多い。従って、結露防止調湿シートを用いると結露し難い。
結露防止調湿シートとしては、市販のメソピュア(登録商標)シート(日本化成株式会社製)が挙げられる。
結露防止調湿シートの補助するため、コストの安い一般に乾燥に使用するB型シリカゲルを袋18に入れ、収納容器に入れるのが好ましい。
【0022】
収納容器への光学フィルム重畳体の入れ方は、特に限定されるものではなく、ポリオレフィンフィルムなどの包装材で包んで、光学フィルム重畳体の包装体とし、収納容器内に固定する方法などが挙げられるが、より収納の簡易さ、確実な運送のために、下記するように、光学フィルム重畳体の上下に樹脂シートを配置して挟持し、その縁部をクランプで固定して収納容器内の架台上に載置し、架台上面の吸着シートに吸着させる方法が好ましい。
結露防止調湿シートは収納容器内に固定した光学フィルム重畳体の上に配置しても良いが、上蓋の内側に貼付した方が、取り扱いが容易で好ましい。
【0023】
外気の流入を少なくするため、箱体の上端部または上端部と接する上蓋内側にシールパッキン17を設けるのが好ましい。シールパッキンの種類は限定されるものではなく、市販のものが使用可能である。収納容器の繰り返し使用を考慮すると、シールパッキンは箱体の上端部と接する上蓋内側に設けるのが好ましい。
【0024】
光学フィルム重畳体の上下に配置する樹脂シートとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリカーボネートなどのシートが挙げられるが、これらに限られるものではない。撓みが少ないこと、コストの点からアクリル樹脂シートが好ましく用いられる。この際、押し傷を防止する観点から、アクリル樹脂シートより柔らかいポリスチレンシートを光学フィルムとアクリル樹脂シートの間に挿入するのが好ましい。樹脂シートの厚さは、通常、約2〜10mmである。
【0025】
上下に樹脂シートを配置し、挟持した光学フィルム重畳体はその縁部をクランプで固定する。光学フィルム重畳体は、上下に樹脂シートを配置した状態で側部の面取りを行い、終了後、クランプで固定する。
クランプの種類は限定されるものではなく、ネジで固定する型のクランプ、バネで固定する型のクランプなどが使用されるが、バネで固定する型のハンディークランプが好ましく使用される。
【0026】
光学フィルム重畳体1を収納する収納容器は、上面が開口した箱体10とこの箱体に被せて装着する上蓋11からなり、箱体内の底部に光学フィルム重畳体を載置する架台12を有している。
箱体、上蓋および架台は、軽量化のためポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンのシートで作製される。シートの厚さは大きさによるが、約3〜7mmのものが使用される。箱体、上蓋および架台などはシートをリベット止めなどによって組み立てられる。
架台の大きさは、光学フィルム重畳体の大きさと同等とし、その場合には光学フィルム重畳体が架台に接し、クランプが架台上面に接しないようにクランプが置かれる部分の架台に切り欠き部14を設けている。
架台の大きさは、クランプの先端が架台から出る程度に光学フィルム重畳体の大きさより小さくしても良い。
【0027】
架台の上面には吸着シート13が貼付されている。吸着シートとしては、市販の”ゼオンALシート”(ゼオン化成株式会社製)などが使用される。
上記の吸着シートは、架台全面に貼付しなくても十分な吸着力を有しており、図2に示すように数箇所で光学フィルム重畳体が離れることなく吸着可能である。
【0028】
箱体の架台上に、上下に樹脂シートを配置して挟持し、その縁部をクランプで固定した光学フィルム重畳体を載置し、吸着シートに吸着させる。
上記のクランプで固定した光学フィルム重畳体はハンド吸着盤で容易に横持ちすることができる。
光学フィルム重畳体を載置した箱体に上蓋を被装して輸送する。
【0029】
上蓋の四隅に、光学フィルム重畳体を収納した他の容器を積み重ねる際に案内する突出ガイド15を備えていてもよい。突出ガイドは、通常、上蓋の側面の四隅にL字型に設けられる。
【0030】
光学フィルム重畳体を収納した収納容器の寒冷地への輸送は保温ボックスに入れて行うが好ましい。保温ボックスとしては、アルミ箔ラミネートと高発泡ポリエチレンシートを積層した原反を複合縫製して作製したものが好ましく用いられる。保温ボックスは収納容器の約5〜10%大きく作製される。保温ボックスはファスナーおよび面ファスナーで開閉可能としており、容易に収容容器の出し入れが可能である。
【0031】
光学フィルム重畳体を収納した収納容器の輸送は、一個または数個重ね合わせて行われる。収納容器を数個重ね合わせて行い、かつ保温ボックスに入れて行う場合には、その大きさに見合う保温ボックスを用いて行う。
【実施例】
【0032】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0033】
実施例1
図1に示すように、光学フィルムとして対角線が32インチの方形状の偏光フィルム”スミカラン(登録商標)SRW862A”(住友化学株式会社製)を100枚積み重ね、その上下に厚さ5mmのアクリル樹脂シートを配置して挟持し、その側部を面取りした後、その縁部4箇所をハンディークランプで固定した。
【0034】
厚さ5mmのポリプロピレンシートを用い、大きさが縦950mm×横650mm×高さ115mm×厚さ5mmの上面が開口した箱体、縦980mm×横675mm×高さ50mm×厚さ5mmの上蓋を作製した。
箱体内の底部に大きさが縦715mm×横410mm×高さ30mm×厚さ5mmの架台を設けた。架台に図2に示すように4箇所に切り欠き部を設けた。
架台の上面には吸着シートとして大きさが縦100mm×横70mmの”ゼオンALシート”(ゼオン化成株式会社製)を図2に示すように4箇所に貼付けた。
【0035】
図4に示すように上蓋の内側に結露防止調湿シートを、箱体の上端部と接する上蓋内側に幅10mmのゴム製のシールパッキンを貼付けた。
結露防止調湿シートとして、大きさが縦800mm×横500mmのメソピュア(登録商標)シート(日本化成株式会社製)を用いた。
更に、図2に示すように2隅に不職布で包んだB型シリカゲルを置いた。
【0036】
上下に樹脂シートを配置して挟持し、その縁部をクランプで固定した光学フィルム重畳体をハンド吸着盤で持ち上げ、箱体の架台上に載置し、吸着シートに吸着させ、箱体に上蓋を被装した。
これをトラックに載せ、約1000km輸送した。その後、中身を確認したところ、光学フィルム重畳体が吸着シートから離れておらず、光学フィルムの損傷は見られなかった。
【0037】
実施例2
実施例1と同様にして得た光学フィルム重畳体を収納した収納容器を、室温と約−10℃の状態に交互に5時間ずつ5回繰り返し保管した。その後、中身を確認したところ、光学フィルムに反りなどの変形は認められなかった。
【0038】
実施例3
実施例1と同様にして得た光学フィルム重畳体を収納した収納容器を、アルミ箔ラミネートと高発泡ポリエチレンシートを積層した原反を複合縫製して作製された保温ボックス(ヒロホー株式会社製)に入れ、室温と約−15℃の状態に交互に5時間ずつ5回繰り返し保管した。その後、中身を確認したところ、光学フィルムに反りなどの変形は認められなかった。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施態様を示す斜視図である。
【図2】本発明の箱体の一実施態様を示す平面図である。
【図3】本発明の箱体の一実施態様を示す断面図である。
【図4】本発明の上蓋内側の一実施態様を示す平面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 光学フィルム重畳体
2 光学フィルム
3 樹脂シート
4 クランプ
10 箱体
11 上蓋
12 架台
13 吸着シート
14 切り欠き部
15 突出ガイド
16 結露防止調湿シート
17 シールパッキン
18 不職布で包んだシリカゲル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
方形状の光学フィルム重畳体を収納容器に収納する方法であって、上面が開口した箱体と該箱体に被装させる上蓋からなる収納容器に、該光学フィルム重畳体と共に結露防止調湿シートを入れることを特徴とする光学フィルム重畳体の収納方法。
【請求項2】
結露防止調湿シートを該上蓋の内側に貼付することを特徴とする請求項1記載の光学フィルム重畳体の収納方法。
【請求項3】
該収納容器が該箱体内の底部に架台を有し、該架台上面に吸着シートが貼付されているものであって、該光学フィルム重畳体の上下に樹脂シートを配置して挟持し、その縁部をクランプで固定して収納容器内の架台上に載置し、架台上面の吸着シートに吸着させることを特徴とする請求項1記載の光学フィルム重畳体の収納方法。
【請求項4】
方形状の光学フィルム重畳体を収納するため収納容器であって、上面が開口した箱体と該箱体に被装させる上蓋からなり、内部に結露防止調湿シートを有していることを特徴とする光学フィルム重畳体の収納容器。
【請求項5】
結露防止調湿シートが該上蓋の内側に貼付されていることを特徴とする請求項4記載の光学フィルム重畳体の収納容器。
【請求項6】
箱体の上端部または該上端部と接する上蓋内側にシールパッキンを備えていることを特徴とする請求項4記載の光学フィルム重畳体の収納容器。
【請求項7】
該箱体内の底部に、該光学フィルム重畳体の上下に樹脂シートを配置して挟持し、その縁部をクランプで固定して載置するための架台を有し、該架台上面に吸着シートが貼付されていることを特徴とする請求項4記載の光学フィルム重畳体の収納容器。
【請求項8】
クランプが置かれる部分の架台に切り欠き部を有することを特徴とする請求項7記載の光学フィルム重畳体の収納容器。
【請求項9】
光学フィルム重畳体を収納した他の容器を積み重ねる際に案内する突出ガイドを上蓋の四隅に備えていることを特徴とする請求項4記載の光学フィルム重畳体の収納容器。
【請求項10】
収納容器がポリオレフィンシートから形成されていることを特徴とする請求項4記載の光学フィルム重畳体の収納容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−241956(P2009−241956A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−90693(P2008−90693)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】