説明

光学反射素子およびこれを用いた画像投影装置

【課題】本発明は、光学反射素子を小型化することを目的とする。
【解決手段】この目的を達成する為本発明は、ミラー部8と、このミラー部8の一方の端部8Aと連結された第一ミアンダ形振動子9と、この第一ミアンダ形振動子9と連結され、この第一ミアンダ形振動子9およびミラー部8を囲む可動枠10と、この可動枠10の一方の端部10Aと連結された第二ミアンダ形振動子11と、この第二ミアンダ形振動子11を支持する支持体12とを備え、第一ミアンダ形振動子9の回転軸13と第二ミアンダ形振動子11の回転軸14とは直交するとともに、ミラー部8は、第一ミアンダ形振動子9によって可動枠10に支持される片持ち構造であって、可動枠10は、第二ミアンダ形振動子11によって支持体12に支持される片持ち構造であるものとした。これにより本発明は、素子の面積が小さくなり、結果として光学反射素子を小型化できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクタ等の画像投影装置に用いられる光学反射素子およびこれを用いた画像投影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図8に示すように、従来の光学反射素子は、ミラー部1と、このミラー部1の両端と連結された対の第一ミアンダ形振動子2と、これらの第一ミアンダ形振動子2と連結され、これらの第一ミアンダ形振動子2およびミラー部1を囲む可動枠3と、この可動枠3の両端と連結された対の第二ミアンダ形振動子4と、これらの第二ミアンダ形振動子4を支持する支持体5とを備えている。また第一ミアンダ形振動子2の回転軸6と前記第二ミアンダ形振動子4の回転軸7とは直交している。
【0003】
そしてミラー部1はその両端を第一ミアンダ形振動子2に支持された両持ち構造であり、可動枠3はその両端を第二ミアンダ形振動子4に支持された両持ち構造である。
【0004】
この光学反射素子は、ミラー部1に光を入射すれば、その反射光をミラー部1の振動によってスクリーン上のX軸とY軸方向とに走査させることができ、スクリーン上に文字や画像などを投影することができる。
【0005】
なお、投影する画像の分解能を高め、高精度な画像を投影するには、第一ミアンダ形振動子2と第二ミアンダ形振動子4の振動周波数比を大きくする必要がある。
【0006】
この出願に関連する光学反射素子を開示するものとして、例えば、特許文献1、特許文献2が挙げられる。
【特許文献1】特開2003−181800号公報
【特許文献2】特開2005−148459号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の光学反射素子は、素子サイズが大きいという課題があった。
【0008】
その理由は、第一ミアンダ形振動子2と第二ミアンダ形振動子4の振動周波数比を大きくしようとすると、第二ミアンダ形振動子4の梁長が長くなるからである。そしてその結果、素子サイズが大きくなるのであった。
【0009】
そこで本発明は、光学反射素子を小型化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そしてこの目的を達成するために本発明は、ミラー部が、一方の端部を第一ミアンダ形振動子によって可動枠に支持される片持ち構造であって、可動枠は、一方の端部を第二ミアンダ形振動子によって支持体に支持される片持ち構造とした。
【発明の効果】
【0011】
これにより本発明は、光学反射素子を小型化できる。
【0012】
その理由は、可動枠を第二ミアンダ形振動子で片持ち支持したからである。
【0013】
したがって、従来のように対の第二ミアンダ形振動子で可動枠を両持ち支持した場合と比較して、素子の面積が小さくなり、結果として光学反射素子を小型化できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
(実施の形態1)
図1に示すように、本実施の形態における光学反射素子は、ミラー部8と、このミラー部8と連結された第一ミアンダ形振動子9と、この第一ミアンダ形振動子9と連結され、この第一ミアンダ形振動子9およびミラー部8の外周を囲む可動枠10と、この可動枠10と連結された第二ミアンダ形振動子11と、この第二ミアンダ形振動子11を支持し、この第二ミアンダ形振動子11および前述の可動枠10の外周を囲む枠状の支持体12とを備えている。
【0015】
そしてミラー部8は、図1に示す上側の端部8Aが第一ミアンダ形振動子9によって可動枠10に支持される片持ち構造であって、可動枠10は、右側の端部10Aが第二ミアンダ形振動子11によって支持体12に支持される片持ち構造である。
【0016】
そして第一ミアンダ形振動子9は、図1のY軸に平行な回転軸13を有し、この回転軸13を中心に第一ミアンダ形振動子9は回動し、この回動によってミラー部8も回転軸13を中心に反復回転振動するものである。以下、回転軸13を中心とする反復回転振動の周波数をfH、この振動の振幅をθHとする。
【0017】
また第二ミアンダ形振動子11は、第一ミアンダ形振動子9の回転軸13とは直交するX軸に平行な回転軸14を有する。そしてこの回転軸14を中心に、第二ミアンダ形振動子11と可動枠10とは反復回転振動を起こし、この振動に伴ってミラー部8を、回転軸14を中心に回動させることができる。以下、回転軸14を中心とする反復回転振動の周波数をfV、この振動の振幅をθVとする。
【0018】
なおミラー部8は可動枠10内の略中央に配置し、回転軸13、14をミラー部8内で交差させることが好ましい。この回転軸13、14の交点は不動点となるため、この交点に光源光を入射し、スクリーン上に投影することによって、第一ミアンダ形振動子9および第二ミアンダ形振動子11の振動状態に依存することなく、光源から前述の交点に入射し、スクリーン上に投影される光の光路長は一定となり、画像を高精度に投影することが可能となる。なお本実施の形態では、最も好ましい位置として、図1に示すように、回転軸13、14の交点をミラー部8の中心に配置した。これにより、製造誤差などに伴って第一ミアンダ形振動子9の回転軸13の位置あるいは第二ミアンダ形振動子11の回転軸14の位置に多少の誤差が発生した場合でも、不動点がミラー部8の面内に留まる確率が高くなる。
【0019】
また本実施の形態では、第一ミアンダ形振動子9は、図1に示す可動枠10の上側の端部10Bに連結され、第二ミアンダ形振動子11は、図1に示す可動枠10の下側の端部10Aに連結されている。すなわち本実施の形態では、第一ミアンダ形振動子9と可動枠10との連結部と、第二ミアンダ形振動子11と可動枠10との連結部とは、第二ミアンダ形振動子11の回転軸14に関して互いに反対側に位置し、特に本実施の形態では第一ミアンダ形振動子9と第二ミアンダ形振動子11とを互いに逆側の端部10A、10Bに連結させている。
【0020】
さらに本実施の形態では、第一ミアンダ形振動子9をミラー部8の角部(端部8A)に、第二ミアンダ形振動子11を可動枠10の角部(端部10A)にそれぞれ連結した。したがって、それぞれ辺の中央と連結する場合と比較し、てこの原理により振幅を大きくすることができる。
【0021】
また第一ミアンダ形振動子9をその回転軸13上で可動枠10に、第二ミアンダ形振動子11をその回転軸14上で支持体12にそれぞれ支持させることによって、それぞれの回転軸13、14の位置が安定し、不要な振動の発生を抑制することができる。
【0022】
また本実施の形態における光学反射素子は、図2(a)(b)に示すように、第一ミアンダ形振動子9と第二ミアンダ形振動子11とのそれぞれ表面に圧電アクチュエータ15を備えている。
【0023】
すなわちこの光学反射素子は、共通のシリコン基板16をベースとし、このシリコン基板16上にシリコン酸化膜17、接地電極層18、圧電層19、駆動電極層20、21とが順次積層されている。そして駆動電極層20、21は、エッチングによって所望の配線パターンにパターニングされている。なお、圧電アクチュエータ15は、接地電極層18、圧電層19、駆動電極層20、21によって構成される。
【0024】
また本実施の形態では、第一ミアンダ形振動子9および第二ミアンダ形振動子11、ミラー部8に相当するシリコン基板16の裏面をエッチングし、膜厚を薄くしている。第一ミアンダ形振動子9や第二ミアンダ形振動子11においては、膜厚を薄くすることにより弾性変形しやすくなり、振幅θH、θVを大きくすることができる。また、可動枠10の膜厚は大きくすることにより、可動枠10が第二ミアンダ形振動子11に対する重りとして機能し、回転軸14を中心とした反復回転振動の振幅θVを大きくすることができる。また支持体12の膜厚は大きくすることによって、素子をハンドリングしやすくなり、また素子全体の機械的強度を高めることができる。
【0025】
なお、接地電極層18はプラチナ、駆動電極層20、21は金、圧電層19はチタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zrx, Ti1-x)O3 で、x = 0.525)等で形成でき、これらは蒸着、ゾル・ゲル、CVD、スパッタ法などによって薄膜化することができる。
【0026】
次に、本実施の形態の光学反射素子の動作を説明する。
【0027】
まず、図1に示す第一ミアンダ形振動子9および第二ミアンダ形振動子11それぞれの駆動電極層(図2(a)の20、図2(b)の21)に、それぞれの振動子に固有の共振周波数の交流電圧を印加し、第一ミアンダ形振動子9および第二ミアンダ形振動子11の圧電アクチュエータ15を共に駆動させる。ここで第一ミアンダ形振動子9や第二ミアンダ形振動子11は、非共振駆動でもよいが、共振させることにより共に振幅θH、θVを大きくできる。
【0028】
そして本実施の形態では、駆動電極層(図2(a)の20)から供給される交流電圧(電気信号)の正・負によって、第一ミアンダ形振動子9は回転軸13を中心に反復回転振動し、その振動によって、ミラー部8の左右両端部が垂直方向に振動し、ミラー部8を、回転軸13を中心に回動させることが出来る。
【0029】
また同様に、駆動電極層(図2(a)の21)から供給される交流電圧の正・負によって第二ミアンダ形振動子11は回転軸14を中心に反復回転振動し、その振動によって、可動枠10の上端部および下端部が素子平面に対して垂直方向に振動し、この振動によってミラー部8を、回転軸14を中心に回動させることが出来る。
【0030】
なお、上記の光学反射素子は、図3に示す画像投影装置のように、LED光源、レーザ光源などの光源22からミラー部8へ光(入射光)を入射し、その反射光をミラー部8の振動によってスクリーン23のX軸、Y軸方向に走査させることによって、スクリーンや壁に画像、文字などを投影することができる。
【0031】
以下に、本実施の形態における効果を説明する。
【0032】
本実施の形態では、光学反射素子を小型化できる。
【0033】
その理由は、可動枠10を第二ミアンダ形振動子11で片持ち支持したからである。
【0034】
したがって、図8の従来の光学反射素子ように対の第二ミアンダ形振動子4で可動枠3を両持ち支持した場合と比較して、図1に示す本実施の形態では素子の面積が小さくなり、結果として光学反射素子を小型化できる。
【0035】
また、両持ち支持の場合では可動枠10の回動運動に対して両側の梁から拘束力が作用し、これが第二ミアンダ形振動子11の振動周波数fVの高周波化の原因となっていたが、片持ち支持することによって拘束力が減少し、第二ミアンダ形振動子の振動周波数fVが低周波化する。その結果、第一ミアンダ形振動子9と第二ミアンダ形振動子11との振動周波数比fH/fVを増加させることが可能となり、投影する画像の分解能が向上するため、高精度な画像投影装置を実現することが可能となる。
【0036】
また本実施の形態では、片持ち支持であっても、不要な振動の発生を低減することができる。
【0037】
すなわち、可動枠10は、回転軸14を中心に、この回転軸14に対して垂直方向のみに反復回転振動させることが好ましいが、可動枠10を片持ち支持すると、両持ち支持の場合と比較して重心がぶれ、可動枠10は傾きやすくなる。
【0038】
しかし本実施の形態では、可動枠10の、第一ミアンダ形振動子9および第二ミアンダ形振動子11とそれぞれ連結する位置は、第二ミアンダ形振動子11の回転軸14に関して互いに逆側の端部10A、10Bとしたことにより、可動枠10の傾きを低減でき、不要な振動の発生を抑制することができる。
【0039】
ここで下記表1に可動枠10の傾きを検討した実験結果を示す。表1の(a)は図4の光学反射素子を用いた値であり、表1の(b)は図1の光学反射素子を用いた値である。実験によって、下記の表1(a)に示すように、第一ミアンダ形振動子9と第二ミアンダ形振動子11とを、それぞれ図4に示すごとく可動枠10の同一辺上、すなわち同一端部側に連結させた場合、0.274deg傾くのに対し、表1(b)に示すように、対辺上、すなわち対向する端部(図1の10A、10B)上に連結させた場合、可動枠10の傾きは0.075degまで低減できることが分かった。
【0040】
この理由は次のように考えられる。
【0041】
すなわち、可動枠10と第二ミアンダ形振動子11との連結部分で、可動枠10には第二ミアンダ形振動子11の反復回転振動に伴う力が作用するため、前述の連結部(図1の端部10A)を作用点として可動枠10が運動する。
【0042】
このように、可動枠10の端部10Aに第二ミアンダ形振動子11が連結されている場合、可動枠10は、回転軸14より第二ミアンダ形振動子11との連結部分側(端部10A側)が運動しやすく、反対側(端部10B側)は運動しにくくなるため、可動枠10の回転運動の中心は、回転軸14に対して第二ミアンダ形振動子11との連結部分と反対側(端部10B側)にずれた位置に移動する。
【0043】
しかしながら可動枠10は第二ミアンダ形振動子11と連結されており、この第二ミアンダ形振動子11の回転軸14の影響を受ける。したがって、可動枠10の回転運動の中心と第二ミアンダ形振動子11の回転軸14とがずれることにより、可動枠10の回転軸は第二ミアンダ形振動子の回転軸14に対して傾くこととなる。
【0044】
一方、可動枠10内に第一ミアンダ形振動子9を形成することにより、可動枠10の質量は減少する。したがって、例えば図4に示すように、第一ミアンダ形振動子9と可動枠10との連結部と、第二ミアンダ形振動子11と可動枠10との連結部(図4の端部10A)が同じ側の場合には、第二ミアンダ形振動子11との連結部側がより動きやすくなり、可動枠10の前述の回転運動の中心のずれがより大きくなるため、可動枠10の回転軸の傾きが増大する。逆に、図1に示すように、第一ミアンダ形振動子9と可動枠10との連結部(図1の端部10B)と、第二ミアンダ形振動子11と可動枠10との連結部(図1の10A)とを反対側に設定することにより、可動枠10の、第二ミアンダ形振動子11との連結部と反対側(端部10B側)が動きやすくなるため、可動枠10の回転軸の傾きを低減することが可能となる。
【0045】
なお、表1の可動枠の傾き角(式1のX)は、図5に示すように、可動枠10をZ座標軸上におき、可動枠10の回転軸14に平行な辺の長さをtとした場合の次式(式1)から求めた。
【0046】
【数1】

【0047】
【表1】

【0048】
また同様の実験において、図6に示すようにミラー部8を対の第一ミアンダ形振動子24で両持ち支持した場合は、可動枠25の傾きは0.330degであった。したがってこの結果からも、図1に示すように、ミラー部8を第一ミアンダ形振動子9で片持ち支持し、第一ミアンダ形振動子9と第二ミアンダ形振動子11とを可動枠10の対向する端部10A、10B上に連結させた構造は、可動枠10の傾きを抑え、不要な振動の発生を抑制することができることが分かった。
【0049】
また本実施の形態では、図2(a)(b)に示すように、ミラー部8の下面に凹部26を設け、ミラー部8内側のシリコン基板16の厚みを薄くするとともに、ミラー部8の上面には重りとなる層27Aと、この層27Aの上に反射層27Bを積層している。反射層27Bとしては、シリコンやその他反射率の高い金属材料が挙げられる。層27Aの材料としては銅など比重の高いものが望ましい。その理由は、層27Aの厚さが薄くとも重りとして作用し得るからであり、層27Aの厚さが薄い場合には、層27Aを短時間で積層することが可能となるからである。なお、層27Aの材料として反射率の高いシリコンやその他金属材料を使用した場合には、反射層27Bの形成は不要となる。
【0050】
上記のように、ミラー部8の下面には凹部26を設け、ミラー部8の上面には重りの層27を設けることによって、ミラー部8の重心を第一ミアンダ形振動子9の回転軸(図1の13)上に合わせるよう、ミラー部8の質量を調整することができ、ミラー部8の重心ずれに起因するミラー部8の振動軸の傾き、およびそれに伴う、振動時のミラー部8の不要な傾きを抑制することが可能となる。なお、凹部26の深さは第一ミアンダ形振動子9、第二ミアンダ形振動子11の裏面エッチングの深さと合わせることによって、同一工程で加工することができ、生産効率が高まる。
【0051】
また本実施の形態では、第一ミアンダ形振動子9が一つしかないため、可動枠10にデッドスペースができる。そしてこのデッドスペースが第二ミアンダ形振動子11に対する重りの役割を果たすことになる。そしてその結果、第二ミアンダ形振動子11の振幅θVを増加させ、振動周波数fVを下げることができる。そして振動周波数fVの低減により、第一ミアンダ形振動子9と第二ミアンダ形振動子11の振動周波数比fH/fVを大きくでき、より高精細な画像を投影することができる。
【0052】
(実施の形態2)
本実施の形態と実施の形態1との違いは、図7に示すように、可動枠10の自由端側、すなわち第二ミアンダ形振動子11が連結されている右側の端部10Aと対向する左側の端部10Cの外側面にジンバル軸28を設けた点である。すなわち可動枠10のジンバル軸28との連結部である端部10Cと、第二ミアンダ形振動子11との連結部である端部10Aとは、第一ミアンダ形振動子9の回転軸13に対して互いに反対の端部に位置している。
【0053】
このジンバル軸28は、支持体12に回転自在に軸受けされている。このジンバル軸28の軸受け部としては、例えば支持体12に溝を形成すればよい。
【0054】
このように本実施の形態では、可動枠10の自由端側(端部10C)をジンバル軸28で保持することにより、可動枠10の重心が振動時にぶれるのを抑制し、不要な振動の発生を抑えることができる。
【0055】
また本実施の形態では、このジンバル軸28を第二ミアンダ形振動子11の回転軸14上に形成した。すなわち本実施の形態では、可動枠10の辺中央をジンバル軸28と連結することによって、可動枠10の不要な振動をより低減することができ、高効率で駆動できる。
【0056】
その他実施の形態1と同様の構成および効果については説明を省略する。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明の光学反射素子は、小型化が可能なため、例えば携帯電話端末等に搭載する小型画像投影装置に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の実施の形態1における光学反射素子の上面図
【図2】(a)図1の回転軸における断面図、(b)図1の回転軸における断面図
【図3】本発明の実施の形態1における画像投影装置の動作を示す図
【図4】本発明の実施の形態1における別の例の光学反射素子の上面図
【図5】表1の説明をする為の模式図
【図6】比較の為の光学反射素子の上面図
【図7】本発明の実施の形態2における光学反射素子の上面図
【図8】従来の光学反射素子の斜視図
【符号の説明】
【0059】
8 ミラー部
8A 端部
9 第一ミアンダ形振動子
10 可動枠
10A 端部
10B 端部
10C 端部
11 第二ミアンダ形振動子
12 支持体
13 回転軸
14 回転軸
15 圧電アクチュエータ
16 シリコン基板
17 シリコン酸化膜
18 接地電極層
19 圧電層
20 駆動電極層
21 駆動電極層
22 光源
23 スクリーン
24 第一ミアンダ形振動子
25 可動枠
26 凹部
27A 層
27B 反射層
28 ジンバル軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミラー部と、
このミラー部の一方の端部と連結された第一ミアンダ形振動子と、
この第一ミアンダ形振動子と連結され、この第一ミアンダ形振動子および前記ミラー部を囲む可動枠と、
この可動枠の一方の端部と連結された第二ミアンダ形振動子と、
この第二ミアンダ形振動子を支持する支持体とを備え、
前記第一ミアンダ形振動子の回転軸と前記第二ミアンダ形振動子の回転軸とは直交するとともに、
前記ミラー部は、前記第一ミアンダ形振動子によって前記可動枠に支持される片持ち構造であって、
前記可動枠は、前記第二ミアンダ形振動子によって前記支持体に支持される片持ち構造である光学反射素子。
【請求項2】
前記第一ミアンダ形振動子および第二ミアンダ形振動子は、
それぞれ圧電アクチュエータを備えている請求項1に記載の光学反射素子。
【請求項3】
前記第一ミアンダ形振動子の回転軸と前記第二ミアンダ形振動子の回転軸の交点は、前記ミラー部内に位置する請求項1に記載の光学反射素子。
【請求項4】
前記第一ミアンダ形振動子の回転軸と前記第二ミアンダ形振動子の回転軸の交点は、前記ミラー部の中心に位置する請求項1に記載の光学反射素子。
【請求項5】
前記第一ミアンダ形振動子と前記可動枠との連結部と、前記第二ミアンダ形振動子と前記可動枠との連結部とは、前記第二ミアンダ形振動子の回転軸に対して互いに反対側に位置する請求項1記載の光学反射素子。
【請求項6】
前記ミラー部の下面には凹部が形成されているとともに、
前記ミラー部の上面には重りが配置されている請求項1に記載の光学反射素子。
【請求項7】
前記可動枠の外側面には、前記支持体で軸受けされるジンバル軸が設けられ、
このジンバル軸と前記可動枠との連結部と、前記第二ミアンダ形素子と前記可動枠との連結部とは、
前記第一ミアンダ形振動子の回転軸に対して互いに反対側に位置する請求項1に記載の光学反射素子。
【請求項8】
前記ジンバル軸は、
前記第二ミアンダ形振動子の回転軸上に形成されている請求項7に記載の光学反射素子。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一つに記載の光学反射素子と、
この光学反射素子の前記ミラー部へ光を入射させる光源とを備えた画像投影装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−223113(P2009−223113A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−69029(P2008−69029)
【出願日】平成20年3月18日(2008.3.18)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】