説明

光学表示装置の製造方法および光学表示装置の製造システム

【課題】清浄度を維持しつつ、光学部材と光学表示ユニットとの貼り合せを行うことができる光学表示装置の製造方法および光学表示装置の製造システムを提供することを目的とするものである。
【解決手段】光学表示ユニットWと、当該光学表示ユニットWに貼り合わされ光学部材とを有する光学表示装置W12の製造方法であって、気流を作用させた環境で、前記光学表示ユニットWに前記光学部材11、21を貼り合わせる貼合工程を含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学表示ユニットと当該光学表示ユニットに貼り合わされた光学部材とを有する光学表示装置の製造方法およびその製造システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の光学表示装置(液晶表示装置)の製造方法を図11に概念的に示す。まず、光学部材の製造メーカにおいて、光学部材を有する長尺のシート製品をロール原反として製造し(#1)、所定サイズにスリットする(#2)。この光学部材として、例えば、液晶表示装置に用いられる偏光板、偏光板と位相差板の積層フィルム等がある。次いで、スリットされた長尺の原反を、光学表示ユニット(液晶セル)のサイズに合わせて定尺切断し(#3)、定尺切断された枚葉のシート製品を外観検査し(#4)、完成品検査をする(#5)。次いで、枚葉のシート製品の4方の端面を端面加工する(#6)。次いで、クリーンルーム環境において、枚葉のシート製品をクリーン包装し(#7)、輸送用の梱包をする(#8)。以上のようにして枚葉のシート製品が製造され、パネル加工メーカに輸送される。
【0003】
パネル加工メーカでは、枚葉のシート製品を梱包解体し(#11)、輸送中あるいは梱包解体時に生じた傷、汚れ等を検査するために外観検査をする(#12)。検査で良品判定された枚葉のシート製品は、次工程に搬送される。枚葉のシート製品が貼り合わされる光学表示ユニット(液晶セル)は、予め製造され、この光学表示ユニット(液晶セル)は、貼り合わせ工程の前に洗浄される(#13)。
【0004】
枚葉のシート製品と光学表示ユニット(液晶セル)を貼り合わせて光学表示装置を形成する(#14)。枚葉のシート製品から粘着剤を残して離型フィルムが剥離され、粘着剤を貼り合わせ面として光学表示ユニット(液晶セル)の一方の面に貼り合わせる。さらに、光学表示ユニット(液晶セル)の他方の面にも同様に貼り合わせることができる。
【0005】
また、特開2007−140046号公報(特許文献1)の製造方法が知られている。この製造方法は、光学部材を有するシート製品が巻回されたロール原反からシート製品を繰り出し、シート製品の欠陥を検出し、この検出結果に基づいてシート製品を切断し、枚葉のシート製品に加工する。次いで離型フィルムが剥離された後に光学部材を液晶セルに貼り合わせる。
【0006】
また、特開2005−37416号公報(特許文献2)の製造方法が知られている。この製造方法は、シート製品のうち離型フィルムを残して、他の光学部材(例えば偏光板)を切断し、この離型フィルムによってシート製品の連続性を維持させておく。そして、この離型フィルムを剥離しながら、粘着剤を介して光学部材を光学表示ユニット(液晶セル)に貼り合せる方法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−140046号公報
【特許文献2】特開2005−37416号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記の特許文献1、2の場合、天井から落下した塵や埃が異物として光学部材と光学表示ユニットとの貼合面に混入することがあり、貼り合わせ面同士の清浄度を充分に保ちながら、光学部材と光学表示ユニットとを貼り合わせできないことがあった。
【0009】
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであって、清浄度を維持しつつ、光学部材と光学表示ユニットとの貼り合わせを行うことができる光学表示装置の製造方法および光学表示装置の製造システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、以下の本発明を完成するに至ったものである。
【0011】
本発明の光学表示装置の製造方法は、
光学表示ユニットと、当該光学表示ユニットに貼り合わされた光学部材とを有する光学表示装置の製造方法であって、
気流を作用させた環境で、前記光学表示ユニットに前記光学部材を貼り合わせる貼合工程を含む、ことを特徴とする。
【0012】
この構成によれば、気流を作用させた環境のため、光学表示ユニット表面および光学部材の貼り合せ表面の清浄度が好適に維持された状態で、光学部材を光学表示ユニットに貼り合せることができる。よって、貼り合せ面内への異物混入を好適に防止でき、光学表示装置を高品質に製造できる。
【0013】
上記の本発明の好適な実施形態として、
少なくとも前記光学表示ユニットに前記光学部材を貼り合せる位置における気流をイオン化された気体で構成し、
前記貼合工程前および/または貼合工程中に搬送手段と接触しながら搬送される前記光学表示ユニットに、前記イオン化された気体の気流を作用する構成がある。
【0014】
上記の光学表示ユニットを搬送するための搬送手段としては、搬送コロなどの接触式とエア搬送などの非接触式とに大別できるが、接触式の方が低コストであり、貼合精度を十分に確保できるという点で優れている。しかしながら、接触式の場合、光学表示ユニットを搬送手段との接触摩擦により、光学表示ユニットが帯電する。この帯電により生じる静電気により、光学表示ユニットの貼合わせ面に塵や埃が付着しやすくなったり、光学表示ユニットが静電破壊したりする恐れがある。そこで、少なくとも上記光学表示ユニットに光学部材を貼り合せる位置における気流をイオン化させた気体で構成し、貼合工程前および/または貼合工程中において、搬送手段と接触しながら搬送されることで帯電した光学表示ユニットにイオン化された気体の気流を作用させて、光学表示ユニットの静電気を除電することができる。よって、光学表示ユニットの貼合わせ面に塵や埃が付着したり、光学表示ユニットが静電破壊したりするのを好適に防止できる。
【0015】
光学表示ユニットを接触させて搬送する機能の接触式の搬送手段としては、特に限定されず、例えば、複数個の搬送コロおよびその回転駆動手段、真空吸着手段、複数個の爪による持ち上げ搬送手段が挙げられるが、コスト面から複数個の搬送コロおよびその回転駆動手段が好ましい。
【0016】
気体をイオン化するイオン化手段としては、特に限定されず、例えば、イオナイザーが挙げられる。このイオナイザーのイオン発生方式は、AC方式(交流電圧を放電針に印加して、陽イオンと陰イオンをそれぞれ交互に発生する方式)であってもよく、DC方式(直流電圧を放電針に印加して、陽イオンまたは陰イオンのみを発生する方式)であってもよい。
【0017】
上記の本発明の好適な実施形態として、
前記貼合工程は、前記貼合工程は、離型フィルムが貼り合わされた光学部材を有するシート製品から当該離型フィルムを剥離しながら、当該離型フィルムの剥離により露出した光学部材の貼合面を前記光学表示ユニットに貼り合わせる構成がある。
【0018】
この構成によれば、光学部材の貼合わせ面が、貼合わせ直前まで露出せず、露出しても即座に貼り合せることができるため、光学部材の貼合わせ面に異物が付着するのを好適に防止できる。また、少なくとも上記光学表示ユニットに上記光学部材を貼り合せる位置における気流をイオン化された気体で構成することにより、離型フィルムの剥離帯電による光学表示ユニットの静電破壊を好適に防止できる。
【0019】
上記の本発明の好適な実施形態として、
前記貼合工程は、前記搬送手段と非接触の光学表示ユニット面よりも先に、当該搬送手段と接触する光学表示ユニット面に前記光学部材を貼り合わせる構成がある。
【0020】
天井(上方)から落ちてくる異物(塵、埃)のうち、搬送手段と接触する光学表示ユニット面と反対の面(例えば、上面)などに付着した異物は、気流を作用させることで、吹き掃うことができる。一方、搬送手段と接触する光学表示ユニット面(例えば、下面)および搬送手段表面(例えば、搬送コロ表面)に付着した異物は、気流を作用させただけでは、容易に吹き掃うことができない場合がある。例えば、上方からの気流が、光学表示ユニット上面側に比較して、光学表示ユニット下面および搬送コロ表面に充分に作用されないことがある。そして、このように搬送手段に光学表示ユニットを接触させて搬送する場合に、光学表示ユニットと搬送手段との接触時間が長くなればなるほど、搬送手段に付着している異物が、それと接する光学表示ユニット面に転着する可能性が高くなる。そこで、搬送手段と非接触の光学表示ユニット面よりも先に、搬送手段と接触する光学表示ユニット面に光学部材を貼り合せることにより、光学表示ユニットと搬送手段との接触時間を短くすることができるので、搬送手段と接触する光学表示ユニット面に異物が付着する可能性を低減できる。
【0021】
また、搬送手段として搬送コロを用いる場合、早い段階で、搬送コロと接触する光学表示ユニット面に光学部材が貼着されるので、光学表示ユニット面と搬送コロとの直接の接触時間を短くすることができる。その結果、光学表示ユニットと搬送コロとの接触摩擦によって生じる光学表示ユニットの帯電を抑制でき、静電破壊することを好適に防止することができる。
【0022】
また、他の本発明は、
光学表示ユニットと、当該光学表示ユニットに貼り合わされた光学部材とを有する光学表示装置を製造する製造システムであって、
前記光学表示ユニットに前記光学部材を貼り合せる貼合装置と、
前記貼合装置を含む空間に、気流を作用させる送風装置と、を備える。
【0023】
この構成によれば、貼合装置を含む空間に気流を作用させているため、光学表示ユニット表面および光学部材の貼り合せ表面の清浄度が好適に維持された状態で、光学部材を光学表示ユニットに貼り合せることができる。よって、貼り合せ面内への異物混入を好適に防止でき、光学表示装置を高品質に製造できる。
【0024】
また、上記製造システムにおいて、
前記光学表示ユニットを接触させながら搬送する搬送手段と、
前記気流をイオン化された気体で構成するためのイオン化手段とをさらに備え、
前記搬送手段と接触しながら搬送される前記光学表示ユニットに、前記イオン化手段によりイオン化された気体の気流を作用するように構成することが好ましい。この構成の作用効果は、上述の通りである。
【0025】
また、上記製造システムにおいて、
前記貼合装置は、離型フィルムが貼り合わされた光学部材を有するシート製品から当該離型フィルムを剥離手段で剥離しながら、当該離型フィルムの剥離により露出した光学部材の部分を前記光学表示ユニットに、弾性ローラ対を用いて押圧して貼り合わせる構成とすることが好ましい。この構成の作用効果は、上述の通りである。
【0026】
また、上記製造システムにおいて、
前記搬送手段と接触する光学表示ユニット面に光学部材を貼り合せる第1貼合装置と、
前記搬送手段と非接触の光学表示ユニット面に光学部材を貼り合せる第2貼合装置とを備え、先に第1貼合装置による貼り合わせ処理を行い、次いで、第2貼合装置による貼り合わせ処理を行う構成とすることが好ましい。この構成の作用効果は、上述の通りである。
【0027】
また、上記の本発明において、貼り合わせ処理中の清浄度を維持するために、貼合装置の周辺空間を、その外部から隔離することができる隔離構造とすることが好ましい。また、製造システム全体を隔離構造とすることがより好ましい。隔離構造は、特に限定されないが、外部から目視できるように透明なプラスチック製パネルが好ましい。また、装置各部のメンテナンス、ロール原反設置、光学表示ユニットの搬送出入口の必要性、作業性等の観点から、適所に開閉自在の開口部、搬送通路部を設けることが好ましい。
【0028】
上記の送風装置は、隔離構造の天井面側に設置され、気流が床側あるいは、隔離構造壁の下部から抜けるように床側あるいは隔離構造壁面下部に気流抜け孔がフィルタを介して設けられる構造が好ましい。さらに、送風装置から送風された気流が気流抜け孔から所定のパイプを通じて循環する構成もできる。送風装置は、清浄気流を発生する装置であれば公知の装置を適用できる。送風装置としては、例えば、HEPAフィルタが組み込まれた装置を好適に適用できる。隔離構造と送風装置によって、製造システムを清浄に維持でき、製造場所全体をクリーンルーム構造にする必要がなく、コスト面でのメリットも大きい。イオン化手段(例えば、イオナイザー)は、送風装置の内部に設置してもよいが、送風装置と貼合装置との間に設置し、送風装置からの清浄空気にイオン化手段によりイオン化された気体を乗せて、当該イオン化された気体の気流を光学表示ユニットに作用させるように構成されることが好ましい。
【0029】
また、上記の第1、第2貼合装置は、隔離構造内部に設置され、その周辺空間には、イオン化された気流が作用されており、清浄環境が維持されると共に、光学表示ユニットの帯電を好適に除電することができる。
【0030】
本発明の光学表示装置は、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置が挙げられる。液晶表示装置は、光学表示ユニットとして液晶セルを有する。また、有機EL表示装置は、光学表示ユニットとして、有機ELセルを有する。
【0031】
本発明において「欠点」は、例えば、表面又は内部の汚れ、傷、異物をかみ込んだ打痕状のひねったような特殊状欠点(クニックと称されることがある)、気泡、異物等を意味している。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】実施形態1の光学表示装置の製造方法のフローチャート
【図2】実施形態1の光学表示装置の製造システムの主要構成の一例を示す図
【図3】実施形態1の光学表示装置の製造システムの主要構成の一例を示す図
【図4】実施形態1の光学表示装置の製造システムの主要構成の一例を示す図
【図5】実施形態1の光学表示装置の製造システムの主要構成の一例を示す図
【図6】実施形態1の光学表示装置の一例の断面模式図
【図7】実施形態2の光学表示装置の製造システムの主要構成の一例を示す図
【図8】実施形態2の光学表示装置の製造システムの主要構成の一例を示す図
【図9】実施形態2の光学表示装置の製造システムの主要構成の一例を示す図
【図10】実施形態2の光学表示装置の製造システムの主要構成の一例を示す図
【図11】従来の光学表示装置の製造方法のフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下に実施形態を掲げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものでない。
【0034】
(実施形態1)
本発明の実施形態1について以下に説明する。図1は、実施形態1の光学表示装置の製造方法のフローチャートの一例を示す図である。図2〜5は、実施形態1における光学表示装置の製造システムの主要構成の一例を示す図である。図6は、光学部材が貼着された光学表示装置の一例を示す断面模式図である。
【0035】
(光学部材およびシート製品)
光学表示ユニットに貼り合わされる光学部材は、偏光子フィルム、位相差フィルム、視角補償フィルム、輝度向上フィルム等、または、それらフィルムの2種以上の組み合わせ積層フィルムが例示される。これら光学部材の一方表面または両表面には、保護用の透明フィルムが積層される場合がある。以下において第1シート製品1の構成について説明するが、第2シート製品2も同様の構成である。なお、第1シート製品1の構成と第2シート製品2の構成は異なっていてもよい。
【0036】
図6に示すように、第1シート製品1は、第1光学部材11と、離型フィルム12と、表面保護部材13とを有する積層構成である。第1光学部材11は、第1偏光子11aと、その一方面に接着剤層(不図示)を介した第1偏光子保護フィルム11bと、その他方面に接着剤層(不図示)を介した第2偏光子保護フィルム11cとで構成されている。なお、以下において、偏光子と偏光子保護フィルムとの積層構造を偏光板を称することがある。また、表面保護部材および離型フィルムが積層された光学部材をシート製品と称する。
【0037】
第1、第2偏光子保護フィルム11b、11cは、例えば、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが挙げられる。また、表面保護部材13は、第1偏光子保護フィルム11bと弱粘着剤層15を介して設けられている。また、離型フィルム12は、第2偏光子保護フィルム11cと粘着剤層14を介して設けられている。第1、第2偏光子保護フィルム11b、11cは、特に限定されず、例えば、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮断性、等方性などに優れる熱可塑性樹脂を材料とするフィルムで構成される。このような熱可塑性樹脂の具体例としては、トリアセチルセルロース等のセルロース樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、環状ポリオレフィン樹脂(ノルボルネン系樹脂)、ポリアリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、およびこれらの混合物があげられる。
【0038】
また、光学部材11は、実用に際して各種光学層を積層した多層積層構造の光学フィルムが例示できる。その光学層については特に限定されるものではないが、例えば、偏光子保護フィルムの偏光子を接着させない面(接着剤塗布層を設けない面)に対して、ハードコート処理や反射防止処理、スティッキング防止や、拡散ないしアンチグレアを目的とした表面処理を施したり、視角補償等を目的とした配向液晶層を積層する方法があげられる。また、反射板や半透過板、位相差板(1/2や1/4等の波長板(λ板)を含む)、視角補償フィルムなどの液晶表示装置等の形成に用いられる光学フィルムを1層または2層以上貼りあわせたものもあげられる。
【0039】
第1偏光子11aは、例えば、ポリビニルアルコール系フィルムによって構成される。
【0040】
離型フィルム12は、第1粘着剤層14の露出面に対して、その汚染防止等を目的に仮着されている。これにより、通例の取扱状態で粘着剤層14に接触することを防止できる。離型フィルム12としては、例えばプラスチックフィルム、ゴムシート、紙、布、不織布、ネット、発泡シートや金属箔、それらのラミネート体等の適宜な薄葉体を、必要に応じシリコーン系や長鎖アルキル系、フッ素系や硫化モリブデン等の適宜な剥離剤でコート処理したものなどの、従来に準じた適宜なものを用いうる。
【0041】
表面保護部材13は、弱粘着剤層15を介して形成される。その目的は、傷防止、汚染防止等が主目的である。表面保護部材としては、例えばプラスチックフィルム、ゴムシート、紙、布、不織布、ネット、発泡シートや金属箔、それらのラミネート体等の適宜な薄葉体を、必要に応じシリコーン系や長鎖アルキル系、フッ素系や硫化モリブデン等の適宜な剥離剤でコート処理したものなどの、従来に準じた適宜なものを用いうる。
【0042】
粘着剤層14、弱粘着剤層15は、液晶セル等の他の部材と接着するために設けられている。粘着剤層14、弱粘着剤層15を構成する粘着剤としては、特に限定されるものではないが、アクリル系等の従来に準じた適宜な粘着剤にてそれぞれ形成することができる。
【0043】
(光学表示装置の製造方法およびその製造システム)
以下の各工程および各装置処理動作は、工場内から隔離された隔離構造50内において行なわれる。隔離構造50は、透明材料の壁と骨組み構造とで構成される。隔離構造50の天井には、送風装置40が設置される。送風装置40は、HEPAフィルタを備え、清浄度の高い空気を隔壁構造50内部に送風し、清浄空気の気流を発生する。さらに、第1、第2貼合装置18、28の近辺であって光学表示ユニットW、W1の上方にイオナイザー60が設置され、清浄空気をイオン化して送風し、イオン化された気体の気流を発生するように構成されている。送風装置20の動作と共にイオナイザーを動作するように構成してもよく、それぞれ別々に動作させるように構成してもよい。隔壁構造50の壁面下部には、内部空気を外部に排出させるための空気排出開口部50aが設けられている。また、外部からの侵入物を防ぐために開口面にはフィルタを設けることもできる。この隔壁構造50、送風装置40によって、製造システム全体を清浄環境に維持でき、外部からの異物混入を好適に防ぐことができる。また、製造システムのみを隔壁構造50で外部から隔離しているために、工場全体をいわゆるクリーンルームにする必要がない。
【0044】
(1)第1ロール原反準備工程(S1)。長尺の第1シート製品1を第1ロール原反として準備する。第1ロール原反の幅は、光学表示ユニットの貼り合わせサイズに依存している。
【0045】
(2)搬送工程(S2)。準備され設置された第1ロール原反から第1シート製品1を繰り出し、下流側に搬送する。第1シート製品1を搬送する第1搬送装置102は、例えば、ニップローラ対、テンションローラ、回転駆動装置、アキュムレート装置A、センサー装置、制御装置等で構成されている。
【0046】
(3)離型フィルム除去工程(S3)。第1検査前剥離装置103は、搬送されている第1シート製品1から離型フィルム12を剥離する。第1検査前剥離装置103は、剥離機構131のナイフエッジ部で、搬送されてきた第1シート製品1から離型フィルム12を巻き掛けて剥離し、この剥離された離型フィルム12をロール132に巻き取る構成である。
【0047】
(4)欠点検査工程(S4)。第1欠点検査装置104は、離型フィルム除去工程(S3)後に、第1シート製品1の欠点を検査する。離型フィルム12に内在する位相差を考慮する必要がなく、第1光学部材11の欠点検査を行なえる。ここでの欠点検査方法としては、第1シート製品1の両面に対し、透過光、反射光による画像撮影・画像処理する方法、検査用偏光フィルムをCCDカメラと検査対象物との間に、検査対象である偏光板の偏光軸とクロスニコルとなるように配置(0度クロスと称することがある)して画像撮影・画像処理する方法、検査用偏光フィルムをCCDカメラと検査対象物との間に、検査対象である偏光板の偏光軸と所定角度(例えば、0度より大きく10度以内の範囲)になるように配置(x度クロスと称することがある)して画像撮影・画像処理する方法が挙げられる。
【0048】
第1欠点検査装置104で得られた欠点の情報は、その位置情報(例えば、位置座標)とともに紐付けされて、制御装置に送信され、後述する第1切断装置106による切断方法に寄与させることができる。
【0049】
欠点を含む第1シート製品1は、後述する第1排除装置19によって排除され、光学表示ユニットWには貼り付けされないように構成される。
【0050】
(5)離型フィルム貼合工程(S5)。第1離型フィルム貼合装置105は、欠点検査工程(S4)後に、離型フィルム12aを、第1粘着剤層14を介して、第1光学部材11に貼り合わせる。
【0051】
第1離型フィルム貼合装置105は、欠点検査工程(S4)後に、離型フィルム12aを第1粘着剤層14を介して第1光学部材11に貼り合せる。図2に示すように、離型フィルム12aのロール原反151から離型フィルム12aを繰り出し、1または複数のローラ対152で、離型フィルム12aと第1シート製品1を挟持し、当該ローラ対152で所定の圧力を作用させて、離型フィルム12aを第1粘着剤層14を介して第1光学部材11に貼り合わせる。
【0052】
(6)切断工程(S6)。次いで、離型フィルム貼合工程(S5)後に、第1切断装置106は、離型フィルム12aを残して、表面保護部材13、弱粘着剤層15、第1光学部材11および第1粘着剤層14を切断する。第1欠点検査処理で検出された欠点の位置座標に基づいて、第1切断装置106は、欠点部分を避けるように所定サイズに切断することが好ましい。切断方法としては、例えば、レーザ切断、カッター切断、その他の公知の切断方法が挙げられる。
【0053】
(7)貼合工程(S7)。次いで、切断工程(S6)後に、第1剥離装置17によって、離型フィルム12aを剥離しながら、第1貼合装置18によって、離型フィルム12aが剥離された第1光学部材11を第1粘着剤層14を介して光学表示ユニットWに貼り合せる。
【0054】
第1剥離装置の剥離機構171としては、先端が先鋭なナイフエッジ部を有し、このナイフエッジ部に離型フィルム12aを巻き掛けて反転移送することにより、離型フィルム12aを剥離すると共に、離型フィルム12aを剥離した後の第1シート製品1を光学表示ユニットW面に送り出すように構成される。剥離された離型フィルム12aはロール172に巻き取られる。
【0055】
図3、7に示すように、貼り合せ処理の場合に、押さえローラ181を表面保護部材13面に当接し、光学表示ユニットWの下面を案内ローラ182で当接して、第1シート製品1を光学表示ユニットW面に押圧して、離型フィルムが剥離されて露出した第1光学部材11の貼合面(第1粘着剤層14の面)を光学表示ユニットW面に貼り合わせる。押さえロ一ラ181および案内ローラ182は、弾性ローラ(例えば、シリコンゴム製)でもよく、金属製ローラでもよい。
【0056】
このような貼り合わせ処理によって、第1光学部材11の貼合わせ面(第1粘着剤層14)が、貼合わせ直前まで露出せず、露出しても即座に貼り合せることができるため、第1光学部材11の貼合わせ面に異物が付着するのを好適に防止できる。
【0057】
以下において、欠点を含む第1シート製品1を排除する第1排除装置19について説明する。欠点を含む第1シート製品1が貼り合わせ位置に搬送されてくると、案内ローラ182が垂直下方に移動する。次いで、粘着テープ191が掛け渡されたローラ192が案内ローラ182の定位置に移動する。押さえローラ181を垂直下方に移動させて、欠点を含む第1シート製品1を粘着テープ191に押さえつけて、第1シート製品1を粘着テープ191に貼り付け、粘着テープ191とともに欠点を含む第1シート製品1をローラ193に巻き取る。
【0058】
(8)光学表示ユニットの洗浄工程(S8)。光学表示ユニットWは、研磨洗浄装置および水洗浄装置によって、その表面が予め洗浄される。洗浄された光学表示ユニットWは、搬送手段Rによって、第1貼合装置まで搬送される。搬送手段Rは、例えば、複数の搬送コロ、搬送方向切り替え機構、回転駆動装置、センサー装置、制御装置等で構成される。
【0059】
以上の工程によって、光学表示ユニットWの一方面に第1光学部材11が貼り合わされる。以下では、その他面に第2光学部材21を貼り合わる製造工程について説明する。なお、上述した製造工程と同様の工程については簡単に説明する場合がある。
【0060】
(9)第2ロール原反準備工程(S9)。長尺の第2シート製品2を第2ロール原反として準備する。第2シート製品2の積層構造は、図6に示す構成である。第2シート製品2は、第2光学部材21と、離型フィルム22と、表面保護部材23とを有する。第2光学部材21は、第2偏光子21aと、その一方面に接着剤層(不図示)を介した第3偏光子保護フィルム21bと、その他方面に接着剤層(不図示)を介した第4偏光子保護フィルム21cとで構成されている。
【0061】
(10)搬送工程(S10)。準備され設置された第2ロール原反から第2シート製品2を繰り出し、下流側に搬送する。第2シート製品2を搬送する第2搬送装置202は、第1搬送装置102と同様の構成を有しているが、第2シート製品2の搬送方向は第1シート製品1の搬送方向と逆であり、また、離型フィルム22面を上方に向けて搬送させる構成である。
【0062】
(11)離型フィルム除去工程(S11)。第2検査前剥離装置は、搬送されている第2シート製品2から離型フィルム22を剥離する。剥離機構は、上述の剥離機構と同様であり、第2検査前剥離装置は、剥離機構231のナイフエッジ部に離型フィルム22を巻き掛けて剥離し、この剥離された離型フィルム22をロール232に巻き取る構成である。
【0063】
(12)欠点検査工程(S12)。第2欠点検査装置204は、離型フィルム除去工程(S11)後に、第2シート製品2の欠点を検査する。第2欠点検査装置204の構成は、上述の第1欠点検査装置104の構成と同様である。
【0064】
(13)離型フィルム貼合工程(S13)。第2離型フィルム貼合装置205は、第2欠点検査工程(S12)後に、離型フィルム22aを、第2粘着剤層24を介して、第2光学部材21に貼り合せる。第2離型フィルム貼合装置205は、図4に示すように、離型フィルム22aのロール原反251から離型フィルム22aを繰り出し、1または複数のローラ対252で、離型フィルム22aと第2シート製品2を挟持し、離型フィルム22aを第2粘着剤層24を介して第2光学部材21に貼り合せる。
【0065】
(14)切断工程(S14)。離型フィルム貼合工程(S13)後に、第2切断装置206は、離型フィルム22aを残して、表面保護部材23、弱粘着剤層25、第2光学部材21および第2粘着剤層24を切断する。第2切断装置206は、上述の第1切断装置106と同様の構成である。
【0066】
(15)貼合工程(S15)。第2剥離装置を用いて第2離型フィルム22aを除去しながら、第2貼合装置28を用いて当該第2離型フィルム22aが除去され露出した第2光学部材21の貼合面(第2粘着剤層24の面)を光学表示ユニットW1の第1光学部材11が貼り合わされている面と異なる面に貼り合せる。
【0067】
第2剥離装置の剥離機構271としては、先端が先鋭なナイフエッジ部を有し、このナイフエッジ部に離型フィルム22aを巻き掛けて反転移送することにより、離型フィルム22aを剥離すると共に、離型フィルム22aを剥離した後の第2シート製品2を光学表示ユニットW1面に送り出すように構成される。剥離された離型フィルム22aはロール272に巻き取られる。
【0068】
図5に示すように、貼り合せ処理の場合に、押さえローラ281を表面保護部材23面に当接し、光学表示ユニットW1の上面を案内ローラ282で当接して、第2シート製品2を光学表示ユニットW1面に押圧して、離型フィルムが剥離されて露出した第2光学部材21の貼合面(第2粘着剤層24の面)を光学表示ユニットW1面に貼り合わせる。これによって、第2光学部材21の貼合面(第2粘着剤層24)が、貼合わせ直前まで露出せず、露出しても即座に貼り合せることができるため、第2光学部材21の貼合わせ面に異物が付着するのを好適に防止できる。
【0069】
以下において、欠点を含む第2シート製品2を排除する第2排除装置29について説明する。欠点を含む第2シート製品2が貼り合わせ位置に搬送されてくると、案内ローラ282が垂直上方に移動する。次いで、粘着テープ291が掛け渡されたローラ292が案内ローラ282の定位置に移動する。押さえローラ281を垂直上方に移動させて、欠点を含む第2シート製品2を粘着テープ291に押さえつけて、第2シート製品2を粘着テープ291に貼り付け、粘着テープ291とともに欠点を含む第2シート製品2をローラ293に巻き取る。
【0070】
以上の製造工程を経て、光学表示ユニットWの両表面に光学部材(第1、第2光学部材11、21)が貼り合わされた光学表示装置W12が製造される。
【0071】
本実施形態1によれば、第1光学部材11の貼合工程と第2光学部材21の貼合工程とを連続した製造ラインで実行することによって、光学表示装置を好適に製造することができる。特に、上記各工程を工場内から隔離した隔離構造内部で行なうことで、清浄度が確保された環境で光学部材を光学表示ユニットに貼り合わせることができる。また、貼合工程前および/または貼合工程中において、搬送手段R(搬送コロ)と接触しながら搬送されることで帯電した光学表示ユニットWにイオン化された気体の気流を作用させて、光学表示ユニットWの静電気を好適に除電し、光学表示ユニットWの貼合わせ面に塵や埃が付着したり、光学表示ユニットWが静電破壊したりするのを好適に防止することができ、高品質の光学表示装置を製造することができる。
【0072】
(実施形態2)
上述の実施形態1の製造方法および製造システムは、先ず、第1シート製品1(第1光学部材11)を光学表示ユニットWの上面(搬送手段Rと非接触の光学表示ユニット面)に貼り付け、次いで、第2シート製品2(第2光学部材21)を光学表示ユニットW1の下面(搬送手段Rと接触する光学表示ユニット面)に貼り付ける構成である。以下に説明する実施形態2は、先ず、第1シート製品1(第1光学部材11)を光学表示ユニットWの下面(搬送手段Rと接触する光学表示ユニット面)に貼り付け、次いで、第2シート製品2(第2光学部材21)を光学表示ユニットW1の上面(搬送手段Rと非接触の光学表示ユニット面)に貼り付ける構成である。図7〜10は、製造システムの主要構成の一例について示す図である。
【0073】
隔離構造50、送風装置40、イオナイザー60の構成は、実施形態1と同様である。
【0074】
図7の第1シート製品1は、離型フィルム12を上面にして搬送されている。第1検査前剥離装置103、第1欠点検査装置104、第1離型フィルム貼合装置105、および第1切断装置106のそれぞれの構成および機能は上記と同様であるが、離型フィルム12の位置によって、それらの配置が異なっている。
【0075】
図8の第1剥離装置17、第1貼合装置18、第1排除装置19も同様に、それぞれの構成および機能は上記と同様であるが、離型フィルム12aの位置によって、それらの配置が異なっている。これによって、第1シート製品1が光学表示ユニットWよりも下側で搬送されているため、光学表示ユニットWに気流が作用しやすく、光学表示ユニットWの上面側の清浄度を高く維持できる。また、光学表示ユニットWより下側で搬送される第1シート製品1の周辺は、気流の作用が小さいが、第1シート製品1の上面側には、離型フィルム12aが形成されているため、離型フィルム12aに塵や埃等の浮遊物が付着しても、貼り合わせの直前に離型フィルム12aを剥離するため、貼り合わせ面に異物が付着する問題もない。
【0076】
図9の第2シート製品2は、離型フィルム22を下面にして搬送されている。第2検査前剥離装置203、第2欠点検査装置204、第2離型フィルム貼合装置205、第2切断装置206は、それぞれの構成および機能は上記と同様であるが、離型フィルム22の位置によって、それらの配置が異なっている。
【0077】
図10の第2剥離装置27、第2貼合装置28、第2排除装置29も同様に、それぞれの構成および機能は上記と同様であるが、離型フィルム22aの位置によって、それらの配置が異なっている。この配置であれば、光学表示ユニットW1上面側に気流を作用させることができ、清浄度を高く維持できる。また、第2シート製品2の周辺の清浄度も高く維持できる。
【0078】
本実施形態2によれば、搬送手段Rの複数の搬送コロと非接触の光学表示ユニット面よりも先に、複数の搬送コロと接触する光学表示ユニット面に光学部材を貼り合せることにより、光学表示ユニットと搬送コロとの接触時間を短くすることができるので、搬送コロと接触する光学表示ユニット面に異物が付着する可能性を低減できる。また、搬送コロと接触する光学表示ユニット面に先に光学部材が貼着されるので、光学表示ユニット面と搬送コロとの直接の接触時間を短くすることができる。その結果、光学表示ユニットと搬送コロとの接触摩擦によって生じる光学表示ユニットの帯電を抑制でき静電破壊することを好適に防止することができる。
【符号の説明】
【0079】
1 第1シート製品
2 第2シート製品
11 第1光学フィルム
11a 第1偏光子
11b 第1フィルム
11c 第2フィルム
12 第1離型フィルム
13 表面保護部材
14 第1粘着剤層
15 弱粘着剤層
18 第1貼合装置
19 第1排除装置
21 第2光学フィルム
21a 第2偏光子
21b 第3フィルム
21c 第4フィルム
22 第2離型フィルム
23 表面保護部材
24 第2粘着剤層
25 弱粘着剤層
28 第2貼合装置
29 第2排除装置
40 送風装置
50 隔離構造
60 イオナイザー
102 第1搬送装置
103 第1検査前剥離装置
104 第1欠点検査装置
105 第1離型フィルム貼合装置
106 第1切断装置
202 第2搬送装置
203 第2検査前剥離装置
204 第2欠点検査装置
205 第2離型フィルム貼合装置
206 第2切断装置
R 搬送手段
W 光学表示ユニット
W12 光学表示装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学表示ユニットと、当該光学表示ユニットに貼り合わされた光学部材とを有する光学表示装置の製造方法であって、
気流を作用させた環境で、前記光学表示ユニットに前記光学部材を貼り合わせる貼合工程を含む、光学表示装置の製造方法。
【請求項2】
少なくとも前記光学表示ユニットに前記光学部材を貼り合せる位置における気流をイオン化された気体で構成し、
前記貼合工程前および/または貼合工程中に搬送手段と接触しながら搬送される前記光学表示ユニットに、前記イオン化された気体の気流を作用させる、請求項1に記載の光学表示装置の製造方法。
【請求項3】
前記貼合工程は、離型フィルムが貼り合わされた光学部材を有するシート製品のロール原反から繰り出された当該シート製品から当該離型フィルムを剥離しながら、当該離型フィルムの剥離により露出した光学部材の貼合面を前記光学表示ユニットに貼り合わせる、請求項1または2に記載の光学表示装置の製造方法。
【請求項4】
前記貼合工程は、搬送手段と接触しながら搬送される前記光学表示ユニットにおける、当該搬送手段と非接触の側の面よりも先に、当該搬送手段と接触する側の面に前記光学部材を貼り合わせる、請求項1から3のいずれか1項に記載の光学表示装置の製造方法。
【請求項5】
光学表示ユニットと、当該光学表示ユニットに貼り合わされた光学部材とを有する光学表示装置を製造する製造システムであって、
前記光学表示ユニットに前記光学部材を貼り合せる貼合装置と、
前記貼合装置を含む空間に、気流を作用させる送風装置と、を備える光学表示装置の製造システム。
【請求項6】
少なくとも前記光学表示ユニットに前記光学部材を貼り合せる位置における気流をイオン化するイオン化装置をさらに備える、請求項5に記載の光学表示装置の製造システム。
【請求項7】
前記貼合装置は、離型フィルムが貼り合わされた光学部材を有するシート製品のロール原反から繰り出された当該シート製品から当該離型フィルムを剥離しながら、当該離型フィルムの剥離により露出した光学部材の貼合面を前記光学表示ユニットに貼り合わせる、請求項5または6に記載の光学表示装置の製造システム。
【請求項8】
前記貼合装置は、搬送手段と接触しながら搬送される前記光学表示ユニットにおける、当該搬送手段と非接触の側の面よりも先に、当該搬送手段と接触する側の面に前記光学部材を貼り合わせる、請求項5から7のいずれか1項に記載の光学表示装置の製造システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−39528(P2011−39528A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−200080(P2010−200080)
【出願日】平成22年9月7日(2010.9.7)
【分割の表示】特願2008−307725(P2008−307725)の分割
【原出願日】平成20年12月2日(2008.12.2)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】