説明

光安定性日焼け止め剤組成物

本発明は、日焼け止め剤を含む光安定性日焼け止め剤組成物、より詳細には、ジベンゾイルメタン日焼け止め剤を含むエマルジョンまたはマイクロエマルジョン型の液体組成物に関する。本発明の目的は、ジベンゾイルメタン日焼け止め剤を含む光安定性組成物であって、その安定化が、容易に入手可能で安価な成分を用いることによってもたらされる組成物を提供することである。本発明者らは、ジベンゾイルメタンまたはその誘導体を含む化粧用組成物が、特定の成分を選択的な量で有する特定の液体エマルジョンまたはマイクロエマルジョン製剤において安定化され得るということを驚くべきことに見出した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、日焼け止め剤を含む光安定性日焼け止め剤組成物、より詳細には、ジベンゾイルメタン日焼け止め剤を含むエマルジョンまたはマイクロエマルジョン型の液体組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽放射線は、約5%の紫外(UV)放射線を含み、その波長は、200nmおよび400nmの間である。紫外放射線は、3つの領域:320〜400nm(UV-A)、290〜320nm(UV-B)および200〜290nm(UV-C)にさらに分類される。UV-C放射線の大部分はオゾン層によって吸収される。科学的研究により、UV-AおよびUV-B放射線への短時間の暴露が、皮膚の発赤および局所的刺激を引き起こし、一方で、連続した長時間の暴露が、日焼け、黒色腫およびしわの形成をもたらし得ることが示されている。また、UV照射が、毛髪にかなりの損傷を引き起こすことも報告されている。したがって、UV-A放射線およびUV-B放射線の両方の有害な影響から、人体の皮膚および他のケラチン基質を保護することが望ましい。
【0003】
皮膚が紫外放射線の有害な影響を受けないようにするおよび/または紫外放射線の有害な影響から皮膚を保護するための種々の化粧用調製物が報告されている。UV-A線を吸収することが可能である多数の有機日焼け止め作用剤が化粧品の分野で報告されており、その中でも、特に有用な日焼け止め剤は、ジベンゾイルメタンのクラスであす。UV-B日焼け止め剤として、p-メトキシ桂皮酸およびその誘導体が広範に用いられている。多くの化粧品製造者は、UV照射の全範囲にわたって保護を提供するように、光保護組成物中にUV-A日焼け止め剤およびUV-B日焼け止め剤の両方を含むことを好む。
【0004】
ジベンゾイルメタンおよびその誘導体は、紫外放射線に比較的敏感であり、太陽光の影響を受けて迅速に分解することが公知である。この分解は、UV-B日焼け止め剤、特にp-メトキシ桂皮酸およびその誘導体の存在下で加速される。ジベンゾイルメタンおよびその誘導体は、UV-B日焼け止め剤、特にp-メトキシ桂皮酸およびその誘導体の存在下でのその光化学的不安定性に起因して、太陽への長時間の暴露の間に一定の保護を保証することができない。したがって、UV線に対して有効な保護を維持するためには、使用者による定期的かつ頻繁な間隔での繰り返し適用が必要とされる。
【0005】
したがって、使用者がその効能の利点を完全に得て、頻繁な適用に頼らなくてよいように、ジベンゾイルメタンおよびその誘導体の安定化が重要である。
【0006】
化粧用製剤中でジベンゾイルメタンおよびその誘導体を安定化させるための種々の方法が報告されている。
【0007】
US5985251(Roche Vitamins、1999)には、ジベンゾイルメタン誘導体およびp-メトキシ桂皮酸誘導体を含む組成物が、0.5〜12重量%の3,3-ジフェニルアクリレート誘導体またはベンジリデンカンファー誘導体を組み込むことによって安定化される光遮蔽化粧品が記載されている。
【0008】
US5576354(L'Oreal、1996)には、光安定性化粧用遮蔽組成物および280〜380nmの波長のUV線に対するヒト表皮の保護のための方法が開示されており、該組成物は、少なくとも1つの脂肪相、1〜5重量%のジベンゾイルメタン誘導体および少なくとも1重量%の、所与の式のアルキルβ-β-ジフェニルアクリレートまたはα-シアノ-β-β-ジフェニルアクリレートを有し、所与の式の化合物対ジベンゾイルメタンのモル比は0.8以上である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】US5985251
【特許文献2】US5576354
【特許文献3】WO2008/022946
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Hiroshi Chuman、Atsushi Mori and Hideji Tanaka、「Prediction of the 1-Octanol/H2O Partition Coefficient, Log P, by Ab Initio MO Calculations: Hydrogen-Bonding Effect of Organic Solutes on Log P」、Analytical Sciences、2002年9月、第18巻、1015〜1020頁
【非特許文献2】CTFA Cosmetic Ingredient Handbook、Second Edition、1992
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
3,3-ジフェニルアクリレート誘導体またはベンジリデンカンファー誘導体は、これら自体が高価な日焼け止め剤であるため、組成物のコストを増大させる。したがって、本発明者らを含めた研究者らは、この問題を解決するために、より一般に入手可能な成分の組み合わせを用いることを含み得る、該問題に対するより簡潔な解決策を探してきた。
【0012】
したがって、特にp-メトキシ桂皮酸またはその誘導体の存在下で安定であるジベンゾイルメタンまたはその誘導体を含む化粧用組成物であって、特殊ポリマーおよび/またはさらなる日焼け止め剤の安定剤が本質的に必要とされない組成物に対する必要性が存在する。容易に入手可能である成分によって安定化され、これにより製剤の複雑さを低減し、コストを実質的に低減する化粧用組成物を有することが非常に望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本出願人らは、WO2008/022946に公開されている1つのアプローチについてこれまで取り組んでおり、これには、脂肪アルコールエトキシレートおよびポリアルキレングリコールの組み合わせを組み込むことによって安定化され得るジベンゾイルメタンまたはその誘導体およびp-メトキシ桂皮酸またはその誘導体を含む化粧用組成物が開示されている。本発明者らは、ジベンゾイルメタンまたはその誘導体を含む化粧用組成物が、特定の成分を選択的な量で有する特定の液体エマルジョンまたはマイクロエマルジョン製剤において安定化され得ることを驚くべきことに見出した。
【0014】
したがって、本発明の目的は、従来技術の欠点の少なくともいくつかを取り除き、光安定性化粧用日焼け止め剤組成物を提供することである。
【0015】
本発明の別の目的は、ジベンゾイルメタン日焼け止め剤を含む光安定性組成物であって、該安定化が、容易に入手可能で安価な成分を用いることによってもたらされる組成物を提供することである。
【0016】
一態様によると、本発明は、液体エマルジョンまたはマイクロエマルジョン型の光安定性日焼け止め剤組成物であって、
a.0.1重量%〜10重量%のジベンゾイルメタンまたはその誘導体と;
b.10〜40重量%の乳化剤と;
c.5〜40重量%の、C2〜C8直鎖または分枝鎖アルコール、多価アルコールおよびC5〜C8低分子量脂肪酸からなる群から選択される共乳化剤と;
d.10〜60重量%の、摂氏25℃において3を超えるlogP値および摂氏25℃において0.1重量%未満の水溶解度を有する疎水性液体と;
e.10〜50重量%の水と
を含む組成物に関する。
【0017】
好ましい態様によると、該組成物は、4〜100nmのサイズ範囲の分散相液滴を有するマイクロエマルジョン型である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
これらおよび他の態様、特徴および利点は、以下の詳細な説明および添付の特許請求の範囲の読解から当業者に明らかとなる。誤解を避けるために、本発明の一態様の任意の特徴が、本発明の任意の他の態様に利用されてもよい。「含む(comprising)」という語句は、必ずしも「からなる(consisting of)」または「から構成される(composed of)」ではなく「含む(including)」を意味することが意図される。換言すると、列挙したステップまたは選択肢は、排他的である必要はない。以下の説明において付与される例は、本発明を明らかにすることが意図されており、本発明をこれらの例そのものに限定することは意図されていないことに注意されたい。同様に、全ての百分率は、別途示さない限り重量/重量の百分率である。操作例および比較例、または別途明示的に示す場合を除き、材料の量もしくは反応の条件、材料の物理的特性および/または使用を示す本説明および特許請求の範囲における全ての数値は、「約」という語句によって修飾されると理解されるべきでる。「x〜y」という形式において表現されている数値範囲は、xおよびyを含むことが理解される。具体的な特徴に関して複数の好ましい範囲が「x〜y」という形式で記載されているときには、異なる終点を組み合わせた全ての範囲も企図されることが理解される。
【0019】
「光保護日焼け止め剤組成物」は、本明細書において用いられているとき、哺乳動物、特に、ヒトの皮膚および/または毛髪の太陽暴露領域への局所適用のための組成物を含むことを意味する。かかる組成物は、リーブオン(leave-on)またはリンスオフ(rinse off)として一般に分類することができ、外観の改善、クレンジング、悪臭防止または全体の美観のためにも人体に適用される任意の製品を含む。本発明の組成物は、液体、ローション、クリーム、フォーム、スクラブ、ジェル、固形石鹸または化粧液の形態であってよく、あるいは、道具を用いてまたはフェイスマスク、パッドもしくはパッチを介して適用されてよい。光保護日焼け止め剤組成物の非限定例として、リーブオンスキンローションおよびクリーム、シャンプー、コンディショナ、シャワージェル、トイレットバー、制汗剤、脱臭剤、リップスティック、ファンデーション、マスカラ、サンレスタナーおよび日焼け止めローションが挙げられる。「皮膚」は、本明細書において用いられているとき、顔および体(例えば、首、胸部、背中、腕、脇の下、手、脚、臀部および頭皮)の皮膚、特に、これらの太陽暴露部を含むことを意味する。本発明の組成物はまた、皮膚以外の人体の任意の他のケラチン基質、例えば、毛髪への適用にも関係し、ここで、製品は、光保護を提供するという特定の目的で製剤化され得る。
【0020】
「光安定性日焼け止め剤組成物」は、これまでに公知である同様の日焼け止め剤組成物よりも安定である、および/またはかかる光安定性をより低コストでもしくは組成物においてより適合可能な成分によって提供する、組成物を意味する。ジベンゾイルメタンが、太陽光に30分暴露した後に好ましくは少なくとも65%、さらにより好ましくは少なくとも70%で存在するような光安定性であることが好ましい。
【0021】
本発明は、ジベンゾイルメタンまたはその誘導体から選択されるUVA日焼け止め剤と、乳化剤と、C2〜C8直鎖または分枝鎖アルコール、多価アルコールおよびC5〜C8低分子量脂肪酸からなる群から選択される共乳化剤と、25℃において3を超えるlogP値および25℃において0.1重量%未満の水溶解度を有する疎水性液体と;水とを、これら全てを指定された量で含む液体エマルジョンまたはマイクロエマルジョン型の日焼け止め剤組成物に関する。
【0022】
本発明の組成物は、液体形態である。該形態は、エマルジョンであってもマイクロエマルジョンであってもよい。マイクロエマルジョンは、水、油および両親媒性物質の熱力学的に安定な等方性溶液である単相として定義される。マイクロエマルジョンは、極めて低い界面張力および柔軟性油-水界面を特徴とする。これらの特徴は、所与の油-水系について界面活性剤および共界面活性剤の適切な選択によって満たされ得る。マイクロエマルジョンは、成分の単純な混合の際に自発的に形成され、高度な剪断またはエネルギー供給を必要としない。マイクロエマルジョンは、高度に柔軟性の界面ゆえに、液滴様の膨潤ミセルから両連続構造までの種々の構造の間で発達し得る。両連続マイクロエマルジョンは、通常の「水中油」および「油中水」の区別を意味のないものにする。マイクロエマルジョン中の液滴サイズは、通常10〜100nmのサイズ範囲である。したがって、マイクロエマルジョンは、液滴サイズが可視光の波長よりも小さいため、透明に見える。一方で、エマルジョンは、高剪断混合によって形成された、水、油および両親媒性物質の、動力学的に安定な(熱力学的に不安定な)混合物である。エマルジョン中の液滴は、他方の相中に分散された一方の相のほぼ球状の液滴である。エマルジョン中の液滴サイズ(1〜20μm)は、光を散乱するのに十分に大きく、そのため、混濁して見える。
【0023】
本発明の組成物は、マイクロエマルジョン形態であるとき、好ましくは透明である。該組成物の透明な液体マイクロエマルジョン型は、透明な形態が、消費者に魅力的な視覚的影響を及ぼすため、特に好ましい。透明なまたは半透明な組成物という用語は、組成物が、0〜200のネフェロメ濁度単位(NTU)、好ましくは100NTU未満、より好ましくは10NTU未満の濁度値を有することを意味する。NTUの単位における濁度は、Merck Turbiquant 1500T濁度計を用いて測定される通りである。濁度は、懸濁流体と光学特性が異なる個々の懸濁した粒子(固体)または液滴(液体)の存在により引き起こされる、流体の混濁または曇りである。懸濁した粒子/液滴による光線の散乱の程度は、有意な濁度測定と考えられる。このように測定された濁度は、光線側に設定された検出器を備える比濁計と呼ばれる機器を用いる。検出器に達する光の量は、懸濁した粒子からの散乱の程度がより高いとき、より高い。較正された比濁計の濁度の単位は、ネフェロメ濁度単位(NTU)と称される。懸濁した粒子/液滴によって散乱される光の程度は、濃度、サイズ、形状および相対的な光学特性の関数である。より重要なことには、マイクロエマルジョン形態の本発明の日焼け止め剤組成物は、エマルジョン形態よりもさらに安定であるとみなされる。好ましい態様において、マイクロエマルジョン中の分散相液滴は、4〜100nmのサイズ範囲内、より好ましくは4〜50nmのサイズ範囲内である。
【0024】
本発明の組成物は、0.1〜10重量%のジベンゾイルメタンまたはその誘導体を含む。好ましいジベンゾイルメタン誘導体は、4-tert-ブチル-4'-メトキシジベンゾイルメタン、2-メチルジベンゾイルメタン、4-メチルジベンゾイルエタン、4-イソプロピルジベンゾイルメタン、4-tert-ブチルジベンゾイルメタン、2,4-ジメチルジベンゾイルメタン、2,5-ジメチルジベンゾイルメタン、4,4'-ジイソプロピルジベンゾイルメタン、2-メチル5-イソプロピル-4'-メトキシジベンゾイルメタン、2-メチル5-tert-ブチル-4'-メトキシ-ジベンゾイルメタン、2,4-ジメチル4'-メトキシジベンゾイルメタンまたは2,6-ジメチル4-tert-ブチル-4'-メトキシジベンゾイルメタンから選択される。最も好ましいジベンゾイルメタン誘導体は、4-tert.-ブチル-4'-メトキシジベンゾイルメタンである。ジベンゾイルメタンまたはその誘導体は、組成物の好ましくは0.1〜5%、より好ましくは0.2〜5%、さらにより好ましくは0.4〜3重量%で存在する。
【0025】
本発明の組成物は、10〜40%、より好ましくは10〜30重量%の乳化剤を含む。乳化剤は、好ましくは界面活性剤、すなわち、水に溶解したときの表面張力を約72dynes/cm2から10dynes/cm2未満、より好ましくは5dynes/cm2未満の値まで低減させる表面活性剤である。乳化剤は、好ましくは、陰イオン型または非イオン型、より好ましくは非イオン型のものである。本発明での使用に好ましい非イオン性界面活性剤は、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル(Brij)、ポリソルベート(Tween)、アルコールエトキシレート、または脂肪酸のポリオキシエチレンエステルから選択される。本発明において乳化剤として作用する界面活性剤は8を超えるHLB値を有することが好ましい。
【0026】
本発明の組成物は、5〜40%、好ましくは5〜30重量%の、C2〜C8直鎖または分枝鎖アルコール、多価アルコールまたはC5〜C8低分子量脂肪酸からなる群から選択される共乳化剤を含む。より好ましい共乳化剤は、短鎖アルコール、ジオール、ポリオールまたは脂肪酸から選択される。最も好ましい共乳化剤は、エタノール、プロパノール、ブタノール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールまたはカプリル酸である。
【0027】
本発明の組成物は、10〜60%、好ましくは10〜50%、さらにより好ましくは10〜40重量%の、25℃において3を超えるlogP値および25℃において0.1重量%未満の水溶解度を有する疎水性液体を含む。logPは、論文: Hiroshi Chuman、Atsushi Mori and Hideji Tanaka、「Prediction of the 1-Octanol/H2O Partition Coefficient, Log P, by Ab Initio MO Calculations: Hydrogen-Bonding Effect of Organic Solutes on Log P」、Analytical Sciences、2002年9月、第18巻、1015〜1020頁に定義されている特性である。logPは、基本的には1-オクタノール/水分配係数であり、フラスコ振とう法によって実験的に決定される。
【0028】
25℃において3を超えるlogP値および25℃において0.1重量%未満の水溶解度を有する疎水性液体として、炭化水素、例えば、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン、ヘキサデカン、パラフィン油;アルコール、例えば、ドデカノール、オレイルアルコール;酸、例えば、オレイン酸;アルデヒド、例えば、ドデカナール、ヘキサデカナール;ケトン、例えば、メチルノニルケトン;エステル、例えば、ステアリン酸メチル、エイコサン酸メチルエステル、パーム脂肪酸エステル;およびエーテル、例えば、ジイソペンチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジヘプチルエーテル、ジオクチルエーテル、ジデシルエーテルが挙げられる。本発明の組成物における使用により好ましい疎水性液体は、炭化水素、中または長鎖脂肪アルコール、脂肪アルコールエステル、トリグリセリド、脂肪酸またはシリコーン油である。本発明により最も好ましい疎水性液体は、LLPO(軽質流動パラフィン油)、IPM(ミリスチン酸イソプロピル)、IPP(パルミチン酸イソプロピル)またはシリコーン油である。
【0029】
疎水性液体の25℃における水溶解度は、好ましくは0.01%未満、より好ましくは0.001重量%未満である。
【0030】
組成物は、10〜50%、好ましくは10〜40重量%の水を含む。乳化剤、共乳化剤、親水性液体および水の使用は、マイクロエマルジョンの調製において周知である。しかし、本発明における驚くべき要素は、特定のマイクロエマルジョンおよびマイクロエマルジョン境界に近い特定のエマルジョンが、ジベンゾイルメタン化合物およびこれらの誘導体がこれらのエマルジョン中に存在するときに結果として該化合物および誘導体の安定性を向上させるということである。
【0031】
組成物は、他のUV-AまたはUV-B日焼け止め剤またはサンブロックをさらに含んで、より完全な太陽光線保護を提供することができる。中でも、少なくとも1種のUV-B日焼け止め剤および少なくとも1種の無機サンブロックが、光保護日焼け止め剤組成物に通常組み込まれる。好ましいUV-B日焼け止め剤は、p-メトキシ桂皮酸またはその誘導体である、好ましい誘導体は、2-エチルヘキシル-p-メトキシシンナメート、アンモニウム-p-メトキシシンナメート、ナトリウム-p-メトキシシンナメート、カリウム-p-メトキシシンナメート、またはp-メトキシ桂皮酸の第1級、第2級もしくは第3級アミンの塩から選択され、より好ましくは2-エチルヘキシル-p-メトキシシンナメートである。本発明の非常に好ましい態様は、0.1%〜10%、より好ましくは0.1〜5重量%のp-メトキシ桂皮酸またはその誘導体の組み込みを提供する。最も好ましいp-メトキシ桂皮酸誘導体は、2-エチル-ヘキシル-4-メトキシシンナメートである。公知のUV-B保護を提供することに加えて、液体エマルジョンまたはマイクロエマルジョン組成物が、p-メトキシ桂皮酸誘導体の存在下でのジベンゾイルメタン誘導体のより良好な安定性を確実にするため、p-メトキシ桂皮酸誘導体の包含が特に有用である。
【0032】
有用な無機サンブロックが本発明において好ましくは用いられ得る。これらとして、例えば、酸化亜鉛、酸化鉄、ヒュームドシリカなどのシリカ、および二酸化チタンが挙げられる。
【0033】
2つの形態、すなわち、水分散性二酸化チタンおよび油分散性二酸化チタンのいずれかの超微細二酸化チタンが、本発明に特に好適である。水分散性二酸化チタンは、超微細二酸化チタンであり、その粒子は、コーティングされていないか、または、粒子に親水性表面特性を付与する材料によってコーティングされている。かかる材料の例として、酸化アルミニウムおよびケイ酸アルミニウムが挙げられる。
【0034】
油分散性二酸化チタンは、超微細二酸化チタンであり、その粒子は、疎水性表面特性を示し、この目的で、金属石鹸、例えば、ステアリン酸アルミニウム、ラウリン酸アンモニウムもしくはステアリン酸亜鉛によって、またはオルガノシリコーン化合物によってコーティングされていてよい。
【0035】
「超微細二酸化チタン」は、100nm未満、好ましくは70nm以下、より好ましくは10〜40nm、最も好ましくは15〜25nmの数平均一次粒子サイズを有する二酸化チタンの粒子を意味する。
【0036】
水分散性超微細二酸化チタンおよび油分散性超微細二酸化チタンの両方の混合物の皮膚への局所適用により、UV-A線およびUV-B線の両方の有害な影響に対する、皮膚の相乗的に向上された保護が達成可能である。
【0037】
超微細二酸化チタンは、本発明により好ましい無機サンブロックである。本発明による組成物に好ましくは組み込まれるサンブロックの全体量は、組成物の0.1〜5重量%である。
【0038】
本発明による組成物は、他の希釈剤を含んでもよい。希釈剤は、組成物が皮膚に適用されるときに分散を促進するように、本組成物に存在する他の材料のための分散剤または担体として作用する。
【0039】
水以外の希釈剤として、液体または固体の軟化剤、溶剤、保湿剤、増粘剤および粉末を挙げることができる。単独でまたは1種もしくは複数種の混合物として用いられてよい、これらの型のビヒクルのそれぞれの例は、以下の通りである:
【0040】
軟化剤、例えば、ステアリルアルコール、モノリシノール酸グリセリル、ミンク油、セチルアルコール、イソステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸、パルミチン酸イソブチル、ステアリン酸イソセチル、オレイルアルコール、ラウリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、オクタデカン-2-オール、イソセチルアルコール、エイコサニルアルコール、ベヘニルアルコール、パルミチン酸セチル、ジメチルポリシロキサンなどのシリコーン油、セバシン酸ジ-n-ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ポリエチレングリコール、トリエチレングリコール、ラノリン、ココアバター、トウモロコシ油、綿実油、オリーブ油、パーム核油、菜種油、ベニバナ種子油、マツヨイグサ油、ダイズ油、ヒマワリ種子油、アボカド油、ゴマ種子油、ココナッツ油、ラッカセイ油、ヒマシ油、アセチル化ラノリンアルコール、ワセリン、鉱物油、ミリスチン酸ブチル、イソステアリン酸、パルミチン酸、リノール酸イソプロピル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸ミリスチル;
【0041】
溶剤、例えば、エチルアルコール、イソプロパノール、アセトン、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル;
【0042】
粉末、例えば、白亜、タルク、フラー土、カオリン、デンプン、ガム、コロイドシリカナトリウムポリアクリレート、テトラアルキルおよび/またはトリアルキルアリールアンモニウムスメクタイト、化学変性ケイ酸アルミニウムマグネシウム、有機変性モンモリロナイトクレー、含水ケイ酸アルミニウム、ヒュームドシリカ、カルボキシビニルポリマー、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、モノステアリン酸エチレングリコール。
【0043】
化粧品として許容される基剤は、組成物の通常は10〜99.9%、好ましくは50〜99重量%であり、他の化粧品添加物の非存在下で、組成物の平衡を形成することができる。
【0044】
本発明の組成物は、化粧品として許容される担体として、従来の脱臭基剤を含んでいてよい。脱臭剤は、制汗活性物質を含有していても含有していなくてもよい、個人の脱臭効果のために、例えば、脇の下または任意の他の領域における適用に用いられるロールオンまたはプロペラント媒体の製品を意味する。
【0045】
脱臭剤組成物は、一般にジェル、クリーム、および液体の形態であってよく、組成物の物理的特徴に適した適用手段を用いて分散される。
【0046】
ロールオンを介して送達される脱臭剤組成物は、液体担体を一般に含む。かかる液体担体は、疎水性であってよく、または親水性液体および疎水性液体の両方の混合物を含んでいてもよい。該組成物は、エマルジョンまたはマイクロエマルジョンの形態であってよい。液体担体または担体の混合物は、組成物のしばしば30〜95重量%、多くの場合には40〜80%を構成する。
【0047】
本発明の制汗剤/脱臭剤スキンケア組成物は、アルミニウム、亜鉛、ジルコニウムおよびジルコニウムアルミニウム混合物の硫酸塩、塩化物、クロロ水酸化物、テトラクロロハイドレックスグリシン酸塩、ミョウバン、ギ酸塩、乳酸塩、ベンジルスルホン酸塩、コハク酸塩、フェノールスルホン酸塩などの、周知の制汗金属塩をさらに含んでよい。制汗/脱臭作用剤の典型的なレベルは、組成物の約0%〜約35%、好ましくは約0%〜約25重量%である。組成物は、制汗剤金属塩との錯体を形成することが可能である有機酸またはその誘導体などの錯化剤をさらに含んでよい。かかる錯化剤の例として、限定されないが、化粧品として許容される塩と一緒になった酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸、グリシンなどが挙げられる。錯化剤の典型的なレベルは、組成物の約0重量%〜約15重量%、好ましくは約0重量%〜約10重量%である。
【0048】
本発明の組成物は、広範な他の任意選択の成分を含み得る。全体が参照により本明細書に組み込まれるCTFA Cosmetic Ingredient Handbook、Second Edition、1992に、スキンケア業界において一般に用いられている広範な非限定的な化粧用および医薬成分が記載されており、これらは、本発明の組成物における使用に好適である。例として、抗酸化剤、結合剤、生物学的添加剤、緩衝剤、着色剤、増粘剤、ポリマー、収斂剤、香料、保湿剤、乳白剤、コンディショナ、剥離剤、pH調整剤、保存剤、天然抽出物、エッセンシャルオイル、皮膚感覚剤、皮膚鎮静剤および皮膚治癒剤が挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】図1は、本発明のマイクロエマルジョン組成物(実施例7)の%透過率が、本発明のエマルジョン組成物(実施例8)と比較してより低く、したがって、より良好な光保護を付与すことを示す。
【図2】図2は、本発明のマイクロエマルジョン組成物(実施例4)の%透過率が、本発明のエマルジョン組成物(実施例9)と比較してより低く、したがって、より良好な光保護を付与すことを示す。
【0050】
本発明を以下の非限定例によってここでさらに説明する。
【実施例】
【0051】
(実施例1および2)
従来の組成物と比較した本発明の日焼け止め剤組成物の安定性
従来の日焼け止め剤組成物(実施例1)および本発明による組成物(実施例2)を調製した。
【0052】
クリームの形態の実施例1の組成物をTable 1(表1)に示す。クリーム組成物を以下のプロセスにより調製した。
【0053】
水、グリセリン、水酸化カリウムおよび二酸化チタンを含む水相を秤量し、水浴を用いて、一定の撹拌下に72〜75℃の範囲の温度に加熱した。サイドポット-1に、ヒステリック酸を投入し、75℃に加熱して溶融した。サイドポット-2に、セチルアルコール、フェノキシエタノール、ミリスチン酸イソプロピル、シリコーン油およびParsol 1789から構成される油相を秤量し、75℃に加熱した。溶融したヒステリック酸を75℃の温度で水に添加し、Silversonミキサーを用いて3〜5分間、系を均一にした。次いで、サイドポット-2の油相を添加し、2〜4分間、再び均一化した。次いで、エマルジョンを、所要の粘度が得られるまで、ゆっくり撹拌しながら室温(約25℃)まで冷却した。
【0054】
【表1】

【0055】
実施例2の組成物をTable 2(表2)に示す。組成物は、液状の透明なマイクロエマルジョンの形態である。マイクロエマルジョン組成物を以下のプロセスにより調製した。
【0056】
マイクロエマルジョンを調製するために、日焼け止め剤を、磁気攪拌機を用いてビーカー内の疎水性液体にまず溶解させた。次に、秤量した乳化剤および共乳化剤をビーカーに添加した。最後に、所要量の水を系に添加した。成分を穏やかな撹拌(手動で)または磁気攪拌機を用いることのいずれかによってブレンドし、透明なマイクロエマルジョンを得た。
【0057】
【表2】

【0058】
製剤の安定性を以下の方法を用いて測定した。
【0059】
製剤の安定性をSPF-290S(Optometrics Corporation)を用いて測定した。
【0060】
トランスポアテープ(3M)を基材として用いて、全ての製剤の安定性を評価した。トランスポアテープをサンプルホルダ上に張り、2mg/cm2のサンプルを該ホルダに適用し、シリンジを用いて小さなドットとして均一に分配した。パラフィルムを指サックとして用いて、機器の製造者によって提供されたプロトコルにより交互に、縦向きおよび横向きに均一にスワイプしてサンプルをトランスポアに広げた。フィルムを15分間乾燥させた。15分後、サンプルプレートをUVランプに暴露して、時間基準の透過率走査を行った。この走査は、単一スポットにおける、所与のサンプルに関しての波長範囲に対する透過率を与える。スポットをUVランプに連続的に暴露し、透過率走査を5分間隔で採取した。360nmにおける透過率は、Parsol 1789の特定の波長に相当する。360nmにおける透過率の値を記録し、これを用い、式を用いて、系に残存するParsol 1789の百分率を得た。
【0061】
【数1】

【0062】
リファレンスの透過率走査を、トランスポアテープ上にサンプルを有さないブランクプレートを用いて得た。
【0063】
実施例1および2に関する、UV照射への暴露後に残存するParsol 1789の%についてのデータをTable 3(表3)に示す。
【0064】
【表3】

【0065】
Table 3(表3)におけるデータは、本発明による組成物(実施例2)中のUV-A日焼け止め剤が、従来の組成物(実施例1)と比較して長時間にわたってより安定であることを示す。
【0066】
(実施例3〜7)
従来の組成物と比較した本発明の日焼け止め剤組成物(UVB日焼け止め剤も含有する)の安定性
本発明の実施例(4〜7)による種々の他の日焼け止め剤マイクロエマルジョン組成物を調製し、従来のクリーム組成物(実施例3)と比較した。実施例3〜7の全てにおいて、UVA日焼け止め剤(Parsol 1789)の他にUVB日焼け止め剤(Parsol MCX)を含んだ。
【0067】
実施例3の組成物は、Table 4(表4)に示される通りである。この組成物を、実施例1と同様のプロセスを用いて調製した。
【0068】
【表4】

【0069】
実施例4〜7の組成物をTable 5(表5)に示す。
【0070】
【表5】

【0071】
上記表において、以下の表記を用いる。
IPP-パルミチン酸イソプロピル
Brij97は、非イオン性ポリエチレングリコールモノエチルエーテルのクラスの界面活性剤である。
AOTは、陰イオン性のクラスの界面活性剤であり、ジ-2-エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウムであるエアゾールOTを表す。
C12EO3(トリオキシエチレンドデシルエーテル)は、非イオン性アルキルエトキシレートのクラスの界面活性剤である。
LLPOは、軽質流動パラフィン油である。
IPAは、イソプロピルアルコールである。
IPMは、ミリスチン酸イソプロピルである。
【0072】
実施例4〜7の液状の透明なマイクロエマルジョン組成物を、実施例2を調製するために用いたプロセスと同様のプロセスを用いて調製した。
【0073】
実施例3〜7に関する組成物の安定性を、実施例1および2に関して記載した方法を用いて測定した。
【0074】
実施例3〜7に関する、UV照射への暴露後に残存するParsol 1789の%についてのデータをTable 6(表6)に示す。
【0075】
【表6】

【0076】
Table 6(表6)におけるデータは、本発明による組成物(実施例4〜7)中のUV-A日焼け止め剤が、従来の組成物(実施例3)と比較して長時間にわたってより安定であることを示す。さらに、実施例4〜7のマイクロエマルジョン組成物を試験すると、可視眼に対してクリアかつ透明であることが分かり、これにより、この中の液滴サイズが100ナノメートルより小さいことを確認した。
【0077】
(実施例8および9)
エマルジョン組成物と比較したマイクロエマルジョン組成物の比較
対応するマイクロエマルジョン組成物(実施例7および4)の組成をまた繰り返すTable 7(表7)に示すエマルジョン組成物(実施例8および9)を調製した。対応するマイクロエマルジョンとは、その組成が相ダイアグラムにおいて近接していることを意味する。
【0078】
【表7】

【0079】
Table 7(表7)に列挙した種々の組成物の%透過率を、以下に記載の手順を用いて測定する。
【0080】
SPF-290S(Optometrics Corporation)を用いて透過率の測定を行った。トランスポアテープ(3M)を基材として用いて、全ての製剤の安定性を評価した。トランスポアテープをサンプルホルダ上に張り、2mg/cm2のサンプルを該ホルダに適用し、シリンジを用いて小さなドットとして均一に分配した。パラフィルムを指サックとして用いて、機器の製造者によって提供されたプロトコルにより交互に、縦向きおよび横向きに均一にスワイプしてサンプルをトランスポアに広げた。フィルムを15分間乾燥させた。15分後、サンプルプレートをUVランプに暴露して、透過率走査を行った。この走査は、所与のサンプルに関しての波長の関数としての透過率を与える。単一のプレートについて、機器は、6個の異なるスポットを走査する。同じことが2個のさらなるプレートについて報告された。したがって、報告されたデータは、18の読み取りに対する平均である。
【0081】
リファレンスの透過率走査を、トランスポアテープ上にサンプルを有さないブランクプレートを用いて得た。広い波長範囲(290〜400nm)に対する%透過率についてのデータを図1および2に示す。該データは、本発明のマイクロエマルジョン組成物(実施例7および4)の%透過率が、本発明のエマルジョン組成物(実施例8および9)と比較してより低く、したがって、より良好な光保護を付与すことを示す。
【0082】
(実施例10〜12)
本発明外の日焼け止め剤組成物と比較した本発明内の日焼け止め剤組成物の安定性
Table 8(表8)に示す組成物を調製し、種々の組成物の透過率を組成物7〜9のものと同様に測定した。データをゼロ時点およびUV照射への暴露の30分後に測定した。%透過率についてのデータをTable 8(表8)に示す。
【0083】
【表8】

【0084】
Table 8(表8)におけるデータは、特許請求の範囲内の乳化剤濃度を有する本発明内の組成物(実施例10および11)が、本発明外の組成物(特許請求の範囲より低い乳化剤濃度を有する実施例12)と比較して、良好な光保護(低い%透過率の値)を提供することを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体エマルジョンまたはマイクロエマルジョン型の光安定性日焼け止め剤組成物であって、
a.0.1重量%〜10重量%のジベンゾイルメタンまたはその誘導体と;
b.10〜40重量%の乳化剤と;
c.5〜40重量%の、C2〜C8直鎖または分枝鎖アルコール、多価アルコールおよびC5〜C8低分子量脂肪酸からなる群から選択される共乳化剤と;
d.10〜60重量%の、摂氏25℃において3を超えるlogP値および摂氏25℃において0.1重量%未満の水溶解度を有する疎水性液体と;
e.10〜50重量%の水と
を含む組成物。
【請求項2】
前記乳化剤が非イオン性界面活性剤である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記非イオン性界面活性剤が、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル(Brij)、ポリソルベート(Tween)、アルコールエトキシレート、および脂肪酸のポリオキシエチレンエステルからなる群から選択される、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
10〜30重量%の乳化剤を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記共乳化剤が、エタノール、プロパノール、ブタノール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールおよびカプリル酸からなる群から選択される、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
5〜30重量%の共乳化剤を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記疎水性液体が、炭化水素、脂肪アルコール、脂肪アルコールエステル、トリグリセリドまたは脂肪酸およびシリコーン油からなる群から選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記疎水性液体が、軽質流動パラフィン油、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピルおよびシリコーン油からなる群から選択される、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
10〜50重量%の疎水性液体を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
4〜100nmのサイズ範囲の分散相液滴を有するマイクロエマルジョン型である、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
前記マイクロエマルジョンが、透明な液体形態である、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
前記ジベンゾイルメタン誘導体が、4-tert.-ブチル-4'-メトキシジベンゾイルメタンである、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
0.1重量%〜10重量%のp-メトキシ桂皮酸またはその誘導体を含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
前記p-メトキシ桂皮酸誘導体が、2-エチル-ヘキシル-4-メトキシシンナメートである、請求項13に記載の組成物。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−518843(P2013−518843A)
【公表日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−551570(P2012−551570)
【出願日】平成23年1月18日(2011.1.18)
【国際出願番号】PCT/EP2011/050620
【国際公開番号】WO2011/095392
【国際公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(590003065)ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ (494)
【Fターム(参考)】