説明

光源装置およびこれを備えた投射型表示装置

【課題】光源から外部へ漏洩する電磁波の量を所定の規制値以下になるように維持しつつ、光源から照射された光の利用効率を向上させることが可能な光源装置およびこれを備えた投射型表示装置を提供する。
【解決手段】光源装置1は、高周波電流を流すことで放電発光する無電極放電ランプ2を備えており、PSコンバータ8における無効領域へ光が入射することを防止するためにPSコンバータ8の光入射側に隣接して配置されるアルミニウム製の金属マスク4が、筐体部5の開口部を覆うように配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無電極放電ランプを用いた光源装置およびこれを備えた投射型表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
空間光変調素子を用いた投射表示装置は、空間光変調素子を照明する光に映像信号に応じた光変調を与え、変調された変調光を拡大投影するものである。投射表示装置として高輝度が望まれるため、光源にメタルハライド、キセノンランプ等の高輝度な放電ランプが適用されている。
また、上記メタルハライド、キセノンランプ等の有電極放電ランプは、放電によって電極が消耗しランプの寿命が短いことから、近年、電極を有さない無電極放電ランプを用いた光源装置が提供されている。ところが、無電極放電ランプは、高周波電力で放電点灯することにより強い電磁波が発生する。このため、周辺電子機器への影響(いわゆる、不要輻射)等を防止するために、電磁波を遮蔽するための電磁波遮蔽手段が必要となる。
なお、このような不要輻射を防止するための漏洩した電磁波の量を規定した規格として、IEC(The International Electrotechnical Commission)や、FCC(Federal Communications Commission)、EMC(Electromagnetic Compatibility)等がある。よって、光源装置を製品化していくためには、光源装置からの電磁波の漏洩量を、このような規格において定められた所定値以下にすることが重要である。
【0003】
例えば、特許文献1は、所定の規制値を維持できる程度の開口部を設けた電磁波遮蔽手段によって無電極放電ランプを覆っている。そして、インテグレータを構成する上流側のレンズの焦点部近傍、すなわち、光源から出射される光が集束する位置近傍に上記開口部を設け、開口部をできるだけ小さくすることによって漏洩する電磁波の量を極力少なくする光源装置が開示されている。
【特許文献1】特開2002−343103号公報(平成14年11月29日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の照明装置では、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、電磁波遮蔽手段に形成された開口部は、電磁波の遮蔽効果を得ることができる程度の大きさとする必要があるため、光源から照射される光についてその一部を遮断してしまい、光利用効率を低下させてしまうおそれがある。一方、光利用効率を上げるために開口部を大きくすると、電磁波遮蔽手段による電磁波の遮蔽効果が小さくなってしまうおそれがある。よって、上記公報に開示された構成では、このようなトレードオフの関係により、漏洩する電磁波を所定の規制値以下になるように維持したまま、光の利用率を一定以上確保することは困難であった。
本発明の課題は、光源から外部へ漏洩する電磁波の量を所定の規制値以下になるように維持しつつ、光源から照射された光の利用効率を向上させることが可能な光源装置およびこれを備えた投射型表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の発明に係る光源装置は、無電極放電ランプと、筐体部と、光インテグレータと、偏光変換部と、マスク部と、を備えている。無電極放電ランプは、高周波によって放電発光する。筐体部は、導電性の材質であって、無電極放電ランプの光出射方向に開口部を有しており、無電極放電ランプを内包して無電極放電ランプから放出される電磁波を遮蔽する。光インテグレータは、無電極放電ランプの光出射方向に配置されており、格子状に配置された第1レンズ群により形成される第1レンズアレイと、第1レンズアレイの焦点位置の近傍に配置されており、第1レンズ群に対応するように格子状に配置されて第2レンズ群により形成される第2レンズアレイと、を有している。偏光変換部は、第1レンズアレイの光出射方向下流側に配置されており、光の偏光方向を変換する。マスク部は、導電性の材質であって、偏光変換部の光出射方向上流側に隣接して、開口部を覆うように配置されており、偏光変換部における無効領域へ光が入射することを防止する。
【0006】
ここでは、偏光変換部における無効領域へ光が入射することを防止するために偏光変換部の光出射方向上流側に隣接して配置されるマスク部が、開口部を覆うように配置されており、例えば、アルミニウム等の導電性材料によって形成されている。そして、マスク部は、偏光変換部の光出射方向において直近上流側に配置されており、マスク部と偏光変換部とは、第1レンズアレイと第2レンズアレイとの間に配置されていても、第2レンズアレイの下流側に配置されていてもよい。
なお、ここでいう無電極放電ランプとは、発光物質が封入されたバルブ、バルブの内部に電磁界を発生させる誘導コイルに高周波電力を供給する高周波電源回路、バルブを覆って配設された反射鏡等を含むものとする。すなわち、電磁波を遮蔽する効果を有する筐体部は、無電極放電ランプを形成するバルブ、高周波電源回路、反射鏡等の部材の全てを覆っている。そして、光出射方向とは、バルブで発光した光が反射鏡等によって光の向きが調整された平行光の進行方向をいう。
【0007】
また、マスク部において、「開口部を覆うように配置する」とは、筐体部の開口部端部をマスク部で覆って配置することはもちろん、開口端部よりも光出射方向における上流側で、筐体部の内部と外部とを遮るように配置されているものも含む。
ここで、電極が消耗することからランプの寿命が短い、例えば、メタルハライド、キセノンランプ等の高輝度ランプに代わって、電極を有さない無電極放電ランプを用いた光源装置が、近年提供されている。ところが、無電極放電ランプは、高周波電力で放電点灯することによって強い電磁波が発生する。そして、この電磁波は、不要輻射という問題を発生することから、これらの問題を防止するために電磁波の漏洩量には様々な規定が存在する。
従来、無電極放電ランプを用いた光源装置においては、開口部をできるだけ小さくすることによって漏洩する電磁波の量を極力少なくしていた。ところが、漏洩する電磁波を所定の規制値以下になるように維持したまま、光の利用率を一定以上確保することは困難であった。
【0008】
そこで、偏光変換部の無効領域へ光が入射することを防止する既設のマスク部を利用して、そのマスク部を導電性材料で形成することによって電磁波を遮蔽することにし、筐体部の開口部を覆うように配置している。
これにより、新たに光出射方向に電磁波を遮蔽する手段を設けることなく、既設のマスク部を利用して電磁波を遮蔽することができるため、電磁波を遮蔽することによる光のロスがなくなる。そして、例えば、接地された筐体部にマスク部が取り付けられている場合、マスク部によって遮蔽した電磁波を電流として筐体部を介して間接的に逃がすことが可能となる。
この結果、無電極放電ランプから外部へ漏洩する電磁波の量を所定の規制値以下になるように維持しつつ、無電極放電ランプから照射された光の利用効率を向上させることが可能となる。
【0009】
第2の発明に係る光源装置は、第1の発明に係る光源装置であって、マスク部は、スリット状の板部材である。
ここでは、偏光変換部の有効領域に入射する光のみを通過させるための手段として、板状のスリットを使用している。
これにより、偏光変換部に入射する不要光線を選択排除するマスク部を省スペースで形成することが可能となる。
第3の発明に係る光源装置は、第1の発明に係る光源装置であって、マスク部は、スリット状の膜であって、偏光変換部における光入射側表面に設けられている。
ここでは、偏光変換部の有効領域に入射する光のみを通過させるための手段として、スリット状で導電性の、例えば、アルミニウム等の金属膜を使用している。そして、アルミニウム膜を偏光変換部の光入射側の表面に設けている。
【0010】
これにより、偏光変換部に入射する不要光線を選択排除するマスク部を省スペースで形成することでき、また、容易に取り付けることが可能となる。
第4の発明に係る光源装置は、第1から第3の発明のいずれか1つに係る光源装置であって、マスク部は、筐体部と接触した状態で取り付けられている。
ここでは、マスク部が筐体部に直接取り付けられている。
これにより、マスク部が、筐体部と導通することが可能となり、例えば、接地手段が筐体部に設けられている場合には、マスク部を接地しなくても、マスク部で収集した電流を筐体部を介して流すことが可能となる。
第5の発明に係る光源装置は、第1から第4の発明のいずれか1つに係る光源装置であって、筐体部は、光出射方向に突出した筒状部を有しており、開口部は、筒状部の突出側端部に形成されている。
【0011】
ここでは、無電極放電ランプを内包する筐体部の光出射方向側の一部が、例えば、略円筒状に突出しており、その筒状部の突出側端部に開口部が設けられている。
ここで、一般的に、電磁波は、導電性の材質であって適当な長さと断面積を有する筒状部材を通過しにくいことが知られている。
これにより、光出射方向において開口部は、電磁波を通過させにくいとされる筒状部の下流側に形成されることとなる。
この結果、導電性のマスク部による電磁波の遮蔽効果と、光出射方向に電磁波が通過しにくいとされる特性を利用した電磁波の遮蔽効果との両方の効果を見込めることから、導電性のマスク部と筒状部とを組み合わせて用いることは、電磁波シールドの面からさらに効果的である。
【0012】
第6の発明に係る光源装置は、第5の発明に係る光源装置であって、光インテグレータと、偏光変換部と、マスク部とは、筒状部の内周面に取り付けられている。
ここでは、光インテグレータと偏光変換部とマスク部とが、筐体部を形成する筒状部の内周面に取り付けられている。
これにより、無電極放電ランプから出射される平行光が通過する部分にのみ、光インテグレータ、偏光変換部、マスク部等を設置することが可能となり、特に、開口部を覆うように配置されるマスク部は、部材の大きさを必要最小限のサイズにすることが可能となる。
第7の発明に係る光源装置は、第5または第6の発明に係る光源装置であって、筒状部は、筐体部に対して着脱可能である。
【0013】
ここでは、例えば、光インテグレータと偏光変換部とマスク部とが、筐体部を形成する筒状部に配置され、着脱可能に構成することによって、一つのユニットとして形成している。
これにより、例えば、液晶ライトバルブ等の表示デバイスに対して入射させる光を、無電極放電ランプから直線偏光光に効率よく変換するための、光インテグレータ、偏光変換部、マスク部等の光学部品群、すなわち、偏光変換光学系を1つのユニットとして形成することが可能となる。
第8の発明に係る投射型表示装置は、第1から第7の発明に係る光源装置を備えている。
ここでは、例えば、空間光変調素子、投影レンズ等を備えたプロジェクタ等の投射型表示装置が、上述の光源装置を備えている。なお、空間変調素子には、例えば、透過型液晶表示素子や反射型液晶表示素子(LCOS)等がある。
【0014】
これにより、ランプの寿命が長く、光源装置から外部へ漏洩する電磁波の量を所定の規制値以下になるように維持しつつ、無電極放電ランプから照射された光の利用効率を向上させた投射型表示装置を提供することが可能となる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る光源装置によれば、無電極放電ランプから外部へ漏洩する電磁波の量を所定の規制値以下になるように維持しつつ、無電極放電ランプから照射された光の利用効率を向上させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の一実施形態に係る光源装置1について、図1〜図7を用いて説明すれば以下の通りである。
なお、光出射方向とは、バルブ2aで発光した光が反射鏡2cやレンズ2d,2e等によって調整された平行光の進行方向をいい、本実施形態においては、バルブ2aから開口部7bに向かう方向(一点鎖線矢印)を示すものとして、以下の説明を行う。
[光源装置1の構成]
本発明の一実施形態に係る光源装置1は、無電極放電ランプ2と、光インテグレータ3と、金属マスク(マスク部)4、筐体部5と、PSコンバータ(偏光変換部)8と、コンデンサレンズ9と、を備えている。
無電極放電ランプ2は、図1に示すように、600MHz〜1GHzの高周波電力によって放電発光するバルブ2aと、バルブ2aの内部に電磁界を発生させる誘導コイル(図示せず)に高周波電力を供給する高周波電源回路2bと、このバルブ2aを覆って配設した反射鏡2cと、バルブ2aから照射された光を平行光に調整するレンズ2d,2eを有している。
【0017】
光インテグレータ3は、無電極放電ランプ2から照射される光の照度を均一化するための光学系であって、第1レンズアレイ21と、第2レンズアレイ22と、を有している。
第1レンズアレイ21は、無電極放電ランプ2の光出射側に配設されており、図2に示すように、複数の矩形状の微小レンズ21aが、アレイ状に配列されている。
第2レンズアレイ22は、図1に示すように、第1レンズアレイ21の焦点位置近傍に配置されており、図3に示すように、微小レンズ21aに対応して複数の微小レンズ22aが、アレイ状に配列されている。
金属マスク4は、図1に示すように、光インテグレータ3を構成する第2レンズアレイ22とPSコンバータ8との間に、光出射方向と略直交する方向に沿って配置されており、導電性が良好な銅、アルミニウム等によって形成されている。そして、金属マスク4は、第2レンズアレイ22側からPSコンバータ8における無効領域に光が入射することを防止して、PSコンバータ8に入射する光のクオリティを高めている。具体的には、金属マスク4は、図4に示すように、スリット状に形成されており、PSコンバータ8の無効領域に入射する光の光路を遮断することによって、PSコンバータ8に不要光線が入射することを排除している。また、金属マスク4は、良好な導電性を有していることから電磁波を遮断する効果を併せて持っている。なお、この作用に関しては、後段にて詳述する。
【0018】
筐体部5は、無電極放電ランプ2から放射される電磁波を遮蔽するための電磁シールド手段であって、光源シールド部6と、光出射方向に突出したインテグレータシールド部(筒状部)7と、を有している。具体的には、筐体部5をグランドに接地することによって、筐体部5で遮蔽した電磁波を電気的にグランドに導通させている。
光源シールド部6は、図1に示すように、無電極放電ランプ2を形成するバルブ2a、高周波電源回路2b、反射鏡2cおよびレンズ2d,2eを覆うように配置されている。そして、光源シールド部6は、無電極放電ランプ2の光出射方向側にインテグレータシールド部7を取り付けるために開口された取付部6aを有している。無電極放電ランプ2から照射された光は、この取付部6aを介してインテグレータシールド部7に出射することが可能である。なお、本実施形態の光源装置1においては、無電極放電ランプ2と、光源シールド部6とで、光源ユニット18を構成している。
【0019】
インテグレータシールド部7は、図1に示すように、両端部(取付部7a,開口部7b)が開放された略円筒状の部材であって、光インテグレータ3を形成する第1レンズアレイ21および第2レンズアレイ22と、金属マスク4と、PSコンバータ8と、コンデンサレンズ9と、を内周面側において支持している。また、インテグレータシールド部7は、一方の端部である取付部7aを光源シールド部6の取付部6aに接合されている。これにより、光源シールド部6に内包されている無電極放電ランプ2から照射された光は、取付部6a,7aを通過し、光インテグレータ3等が配置されたインテグレータシールド部7内を通過して、もう一方の端部である開口部(開口部)7bから出射する。なお、本実施形態の光源装置1では、第1レンズアレイ21、第2レンズアレイ22、金属マスク4、PSコンバータ8およびコンデンサレンズ9が、この順番で取付部7a側から配置され、インテグレータシールド部7の内面側に取り付けられてインテグレータユニット19を構成している。そして、このインテグレータユニット19は、光源ユニット18に対して着脱可能に構成されている。
【0020】
光源シールド部6およびインテグレータシールド部7は、導電性の良好な銅、アルミニウム等から形成されており、無電極放電ランプ2から放射される電磁波を遮蔽することが可能である。具体的には、光源シールド部6およびインテグレータシールド部7の少なくとも一方がグランドに接地されており、遮蔽した電磁波を電気的にグランドに導通させている。これにより、筐体部5から外部へ漏洩する電磁波の量を所定の規制値以下になるように維持することが可能となり、不要輻射を防止することができる。
PSコンバータ8は、図1に示すように、光出射方向において金属マスク4の下流側に隣接して配置されており、入射する光を、一方向の直線偏光成分、例えば、P偏光成分に変換する。そして、PSコンバータ8は、図5,図7に示すように、微小な偏光ビームスプリッタ8a,8bの集合体である。各偏光ビームスプリッタ(以下プリズムと示す)は、プリズム8aと8bとの間は、偏光分離膜を備えることで偏光分離面8dが設けられている。また、プリズム8bとプリズム8aとの間には、偏光分離膜を備えることで偏光分離面8dが設けられている。なお、プリズム8bとプリズム8aとの間は、反射ミラー処理が施された反射ミラー面8dであってもよい。また、偏光分離面(反射ミラー面)8dに反射した光がPSコンバータ8から出射する表面には、半波長板8eが配置されている。
【0021】
コンデンサレンズ9は、PSコンバータ8によって偏光面が統一された直線偏光成分(例えば、P偏光成分)を液晶表示バルブ等の空間光変調素子に導くレンズであって、PSコンバータ8の光出射方向下流側に配置されている。そして、第1レンズアレイ21に形成されている微小レンズ21aの矩形状の像を照明対象である、例えば、液晶表示バルブ10に重畳して結像させる。
上記に示したように、本実施形態の光源装置1は、偏光変換光学系を備えた光源装置であって、例えば、液晶表示バルブ10を光シャッターとして用いて画像を投影する装置に、均一化、高輝度化された光を供給する。
[光源装置1における偏光変換および電磁波遮蔽作用の詳細]
次に、本実施形態における偏光変換および電磁波遮蔽の作用ついて、図7を用いて説明する。なお、図7は模式図であり、第1レンズアレイ21、第2レンズアレイ22、金属マスク4、PSコンバータ8の相対位置関係、光の集束状態等は、厳密には上記実施形態とは異なる。
【0022】
高周波電力によってバルブ2aで放電発光した光は、第1レンズアレイ21に入射する。この場合、第1レンズアレイ21に入射する入射光は、反射鏡2cと、無電極放電ランプ2の光出射方向側に配置されたレンズ2d,2eによって平行光に調整されている。
第1レンズアレイ21の微小レンズ21aを透過した光は、図6に示すように、第2レンズアレイ22の対応する微小レンズ22aに向かって集束する。この際、微小レンズ22aを透過した集束光は、第2レンズアレイ22の光出射側に設置されている金属マスク4のスリット4aを通過する。このとき、金属マスク4のスリット4aを通過する光のみが、PSコンバータ8に入射することができる。すなわち、金属マスク4のスリット4aを、光出射方向において、PSコンバータ8の有効領域に入射することができる領域に形成することによって、PSコンバータ8の無効領域に入射する光線を遮断することができる。これにより、PSコンバータ8に入射する光のクオリティを高めることが可能となる。
【0023】
ここで、金属マスク4は、例えば、アルミニウム等の導電性材料から形成されていることから、金属マスク4に入射した電磁波を電気的にグランドに導通させて電磁波を遮蔽することが可能である。なお、グランドへの接地は、金属マスク4に直接的に施しても良いし、あるいは、筐体部5を介して間接的に導通させるために、金属マスク4を筐体部5に接触した状態で取り付けてもよい。そして、金属マスク4は、既存の構成として含まれるマスク部に導電性を持たせることによって、電磁波の遮蔽効果を持たせているために、過剰に光路を遮ることなく電磁波の遮蔽効果を最大限に発揮させることが可能である。また、既存の部品を利用していることから、新たに専用の電磁波遮断手段を設ける必要がなく部品点数を減らすことも可能となる。
PSコンバータ8に入射した光は、偏光分離面8cによって透過光(例えば、P偏光成分、図7においては実線で示す)と反射光(例えば、S偏光成分、図7においては破線で示す。)とに分離される。透過光は、偏光分離面8cを透過してPSコンバータ8から出射される。このとき、光は半波長板8eが形成されていない領域を通過するので、ここでは特に作用を受けることなくP偏光成分として出射される。一方、反射光は、偏光分離面8cに平行に配置された偏光分離面8dで再度反射される。そして、反射光は、PSコンバータ8の光出射側の表面上に短冊状に配置され、入射光の偏光方向を90度変換するように設定された半波長板8eに入射する。ここで、偏光方向を90度変換されて、PSコンバータ8からP偏光成分として出射される。これにより、PSコンバータ8は、無電極放電ランプ2から出射される光を直線偏光光に効率良く変換することが可能であって、その変換にあたっては、高輝度化を図ることができる。
【0024】
そして、第2レンズアレイ22を形成する微小レンズ22aを出射した光は、PSコンバータ8を介して、コンデンサレンズ9によって照明対象である、例えば、液晶表示バルブ10上に微小レンズ22aに対応する微小レンズ21aの矩形状の像を結像する(図1を参照)。
本実施形態によれば、無電極放電ランプ2は、導電性の良好な金属製の筐体部5に納められ、かつ、光出射方向側に電磁波の遮蔽効果を有する金属マスク4が配置されているために、無電極放電ランプ2を放電発光させる高周波電力によって発生する電磁波の漏洩を防止することが可能となり、電磁波によって発生する不要輻射等の問題を解消することが可能となる。
[光源装置1の特徴]
(1)
本実施形態の光源装置1は、図1に示すように、PSコンバータ8における無効領域へ光が入射することを防止するためにPSコンバータ8の光入射側に隣接して配置されるアルミニウム製の金属マスク4が、光出射方向における筐体部5の内部と外部とを遮るように配置されている。
【0025】
これにより、新たに光出射方向に電磁波遮蔽手段を設けることなく、既設のマスクを利用して電磁波を遮蔽することができるため、電磁波を遮蔽することによる光のロスがなくなる。そして、金属マスク4は、接地された筐体部5に接触して取り付けられているので、筐体部5を介して遮蔽した電磁波を間接的に電流として逃がすことが可能となる。
この結果、光源装置1から外部へ漏洩する電磁波の量を所定の規制値以下になるように維持しつつ、無電極放電ランプ2から照射された光の利用効率を向上させることを可能としている。
(2)
本実施形態の光源装置1では、PSコンバータ8の有効領域に入射する光のみを通過させる金属マスク4を、スリットを有する板状部材として形成している。
【0026】
これにより、PSコンバータ8に入射する不要光線を選択排除するマスク部を省スペースで形成することを可能としている。
(3)
本実施形態の光源装置1では、金属マスク4が筐体部5に直接取り付けられている。
これにより、金属マスク4が筐体部5と導通することが可能となり、接地手段が設けられている筐体部5を介して、金属マスク4で収集した電流を間接的に逃すことを可能としている。
(4)
本実施形態の光源装置1では、無電極放電ランプ2を内包する筐体部5の光出射側の一部が、インテグレータシールド部7として突出しており、そのインテグレータシールド部7の突出側端部に開口部7bが設けられている。
【0027】
これにより、光出射方向において開口部は、その形状の面において電磁波を通過させにくいとされるインテグレータシールド部7の下流側に形成されることとなる。
この結果、金属マスク4による電磁波の遮蔽効果と、インテグレータシールド部7による電磁波の遮蔽効果との両方の効果を見込めることから、電磁波シールドの面からさらに効果的な構成となっている。
(5)
本実施形態の光源装置1では、光インテグレータ3とPSコンバータ8と金属マスク4と、コンデンサレンズ9とが、筐体部5を形成するインテグレータシールド部7の内周面に取り付けられている。
これにより、無電極放電ランプ2から出射される平行光が通過する部分にのみ、各光学部品3,4,8,9を設置することが可能となり、特に、開口部7bを覆うように配置される金属マスク4は、部材の大きさを必要最小限のサイズで形成することができる。
【0028】
(6)
本実施形態の光源装置1では、光インテグレータ3、PSコンバータ8、金属マスクおよびコンデンサレンズ9が、筐体部5を形成するインテグレータシールド部7側に配置され、インテグレータシールド部7が、着脱可能に構成されている。
これにより、例えば、液晶ライトバルブ等の空間光変調素子に対して入射させる光を、無電極放電ランプ2から直線偏光光に効率よく変換するための、光インテグレータ3、PSコンバータ8、金属マスク4、コンデンサレンズ9の光学部品群、すなわち、偏光変換光学系を1つのインテグレータユニット19として形成することを可能としている。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0029】
(A)
上記実施形態の光源装置1では、図1に示すように、筐体部5が、光出射方向に突出した円筒形状のインテグレータシールド部7を有している例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、筐体部は、光出射方向に突出した形状でなく、例えば、略直方体の箱形であってもよい。この場合も、導電性の金属マスクが開口部を覆うように配置されていれば、上記の実施形態に係る光源装置1と同様の効果を得ることができる。
(B)
上記実施形態の光源装置1では、インテグレータシールド部7の断面形状が略円形である円筒形状の例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0030】
例えば、インテグレータシールド部を形成する断面形状は、矩形や菱形、台形、楕円形であってもよい。
(C)
上記実施形態の光源装置1では、金属マスク4とPSコンバータ8とが、光インテグレータ3を形成する第1レンズアレイ21と第2レンズアレイ22との間に配置されている例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、金属マスクとPSコンバータとは、第2レンズアレイの光出射側(光出射方向下流側)に配置されていてもよい。
(D)
上記実施形態の光源装置1では、筐体部5が接地されており、金属マスク4が筐体部5に直接取り付けられている例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0031】
例えば、グランドへの接地は、筐体部に施すのではなく、金属マスクに直接施してもよい。また、筐体部と金属マスクとの両方に接地部を設けてもよい。そして、筐体部と金属マスクとの両方に接地を施した場合には、金属マスクから直接、遮蔽した電磁波を電気的に導通させることが可能となるので、金属マスクを筐体部に接触させて取り付けなくてもよい。ただし、接触させて取り付けない場合には、開口部側に電磁波が漏洩しない構成にすることが条件となる。
(E)
上記実施形態の光源装置1では、光出射方向における電磁波の遮蔽を、導電性の金属マスク4を配置して行う例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0032】
例えば、図8のハッチングに示すように、PSコンバータ8の光入射側表面に、スリット状に形成された導電性の金属膜、例えば、アルミニウム膜(マスク部)15を配置してもよい。
これにより、PSコンバータ8の無効領域に入射する光をアルミニウム膜15で遮ることが可能となり、同時に、アルミニウム膜15を通過しようとする電磁波を遮断することも可能となる。この結果、光出射方向における電磁波の遮蔽を行うことが可能となる。
(F)
上記実施形態の光源装置1では、図1に示すように、光インテグレータ3、PSコンバータ8、金属マスク4およびコンデンサレンズ9が、筐体部5を形成するインテグレータシールド部7に配置された例、すなわち、光出射方向と直交する方向の電磁波遮蔽手段として筐体部5を、光出射方向においてコンデンサレンズ9の位置まで内包するように構成した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0033】
例えば、図9に示すように、光出射方向において金属マスク4の位置まで内包するように電磁シールド効果を有する筐体部5を配置してもよい。すなわち、光出射方向における電磁波遮蔽手段(金属マスク4、アルミニウム膜15)の位置まで筐体部5が覆っていれば、上記の実施形態に係る光源装置1と同様の効果を得ることができる。
なお、PSコンバータ8の入射側表面にアルミニウム膜15を貼り付けた場合(図8参照)は、PSコンバータ8まで内包するように電磁シールド効果を有する筐体部5を配置すればよい。
(G)
上記実施形態の光源装置1では、PSコンバータ8から出射される光が全てP偏光成分に変換される例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0034】
PSコンバータ8で偏光変換する光の成分は、全てS偏光成分であってもよい。
(H)
本発明の一実施形態に係る光源装置1は、各種投射型表示装置に適用することが可能である。本発明の一実施形態係る光源装置1を備えた単板式液晶プロジェクタ(投射型表示装置)40について、図10を用いて説明すれば以下の通りである。
単板式液晶プロジェクタ40は、光源装置1によって照明される透過型液晶表示素子42と、変調光を拡大投影する投射レンズ44と、透過型液晶表示素子42の光入射側と光出射側に配置された偏光板41,43とを備えている。偏光板41と偏光板43とは互いに、その透過軸が互いに直交する関係に配置されている。なお、光源装置1については上記実施形態と同じであるので、ここではその説明は省略する。
【0035】
無電極放電ランプ2より照射され、第1レンズアレイ21の微小レンズ21aを透過した光は、第2レンズアレイ22の対応する微小レンズ22aに入射する。そして、第2レンズアレイ22の各微小レンズ22aを透過した光は、コンデンサレンズ9によって照明対象である透過型液晶表示素子42上に微小レンズ22aの矩形形状の像を結像する。この場合、一般に、微小レンズ22aの矩形形状は透過型液晶表示素子42の表示領域の形状と相似形に形成される。透過型液晶表示素子42の前後には、透過軸を直交させた偏光板41,43が配置されているために、照明光のうち偏光板41の透過軸と一致した振動面を有する直線偏光のみが、偏光板41を透過して透過型液晶表示素子42を照明する。透過型液晶表示素子42に入射した上記直線偏光の照明光は、この透過型液晶表示素子42で映像信号に対応した光変調を受けて出射する。そして、直線偏光の照明光と振動面が90°ずれた振動面を有する変調光成分のみが偏光板43を透過して、投射レンズ44によって図示しないスクリーン等に映像を拡大表示させる。
【0036】
本発明の一実施形態に係る光源装置1を備えた単板式液晶プロジェクタ40によれば、ランプの寿命が長く、光源装置1から外部へ漏洩する電磁波の量を所定の規制値以下になるように維持しつつ、無電極放電ランプ2から照射された光の利用効率を向上させた単板式液晶プロジェクタ40を提供することができる。
(I)
本発明の一実施形態に係る光源装置1は、各種投射型表示装置に適用することが可能である。本発明の一実施形態係る光源装置1を備えた単板式液晶プロジェクタ(投射型表示装置)50について、図11を用いて説明すれば以下の通りである。
単板式液晶プロジェクタ50は、光源装置1と、不定偏光を直線偏光に変換する偏光ビームスプリッタ51と、偏光ビームスプリッタ51の透光面51aに面して配置した反射型液晶表示素子52と、偏光ビームスプリッタ51を通過した反射型液晶表示素子52からの変調光を拡大投影する投射レンズ53と、を備えている。なお、光源装置1については上記実施形態と同じであるので、ここではその説明は省略する。
【0037】
無電極放電ランプ2より照射された光は、反射型液晶表示素子52上に第1レンズアレイ21の各微小レンズ21aの矩形形状の像を重畳して結像するように入射する。その際、照明光は偏光ビームスプリッタ51の偏光分離面51bにおいて、この偏光分離面51bの入射面に平行な振動面を有するP偏光成分と、垂直な振動面を有するS偏光成分に分離される。即ち、P偏光成分が偏光分離面51bを透過し、S偏光成分が反射されることによってP偏光成分、S偏光成分の分離がなされる。例えば、偏光分離面51bで反射されるP偏光成分が、反射型液晶表示素子52を照明する直線偏光の照明光として用いられている。反射型液晶表示素子52に入射したP偏光成分は、この反射型液晶表示素子52において映像信号に対応した光変調を受け出射する。この場合、反射型液晶表示素子52を出射する変調光のうちP偏光成分のみが偏光ビームスプリッタ51の偏光分離面51bを透過して、投射レンズ53によって図示しないスクリーンに映像を拡大表示させる。
【0038】
本発明の一実施形態に係る光源装置1を備えた単板式液晶プロジェクタ50によれば、ランプの寿命が長く、光源装置1から外部へ漏洩する電磁波の量を所定の規制値以下になるように維持しつつ、無電極放電ランプ2から照射された光の利用効率を向上させた単板式液晶プロジェクタ50を提供することができる。
(J)
本発明の一実施形態に係る光源装置1は、各種投射型表示装置に適用することが可能である。本発明の一実施形態係る光源装置1を備えた三板式液晶プロジェクタ(投射型表示装置)60について、図12を用いて説明すれば以下の通りである。
無電極放電ランプ2より照射された光は、まず赤透過ダイクロイックミラー61において赤色光が透過し、青、緑色光は反射する。
【0039】
赤色光は、反射ミラー62で反射され、第1液晶ライトバルブ63に達する。一方、青色光および緑色光のうち緑色光は、緑反射ダイクロイックミラー64において反射し、第2液晶ライトバルブ65に達する。青色光は、緑反射ダイクロイックミラー64を透過した後、入射側レンズ66、リレーレンズ68、出射側レンズ70から形成されるリレーレンズ系に反射ミラー67,69を加えて構成された導光手段により第3液晶ライトバルブ71に導かれる。第1,第2,第3液晶ライトバルブ63,65,71はそれぞれ光を変調する。各色に対応した映像信号にあわせて変調された光は、ダイクロイックプリズム73に入射する。ダイクロイックプリズム73は、赤反射の誘電体多層膜と青反射の誘電体多層膜とを十字状に交差させて有しており、それぞれの変調光束を合成する。ここで合成された光は、投写レンズ74を透過して、図示しないスクリーン上に映像を形成する。なお、ダイクロイックミラー61とダイクロイックミラー64、ダイクロイックプリズム73のそれぞれの分光特性を偏光することで、赤色、青色、緑色のルートを変更することができる。
【0040】
本発明の一実施形態に係る光源装置1を備えた三板式液晶プロジェクタ60によれば、ランプの寿命が長く、光源装置1から外部へ漏洩する電磁波の量を所定の規制値以下になるように維持しつつ、無電極放電ランプ2から照射された光の利用効率を向上させた三板式液晶プロジェクタ60を提供することができる。
(k)
上記他の実施形態で述べた、本発明の一実施形態に係る光源装置1を備えた各種投射型表示装置(単板式液晶プロジェクタ40,50、三板式液晶プロジェクタ60)をリアプロジェクションテレビの光学エンジンとして用いることが可能である。
これにより、ランプの寿命が長く、光利用率が高いリアプロジェクションテレビを提供することができる。また、外部へ漏洩する電磁波の量が所定の規制値以下になるように維持された安全なリアプロジェクションテレビを提供することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明によれば、光源装置から外部へ漏洩する電磁波の量を所定の規制値以下になるように維持しつつ、無電極放電ランプから照射された光の利用効率を向上させることが可能となることから、液晶プロジェクタ、リアプロジェクションテレビ等に広く適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の一実施形態に係る光源装置の平面図。
【図2】(a)〜(c)は、図1の光源装置に含まれる第1レンズアレイの平面図、右側面図、下面図。
【図3】(a)〜(c)は、図1の光源装置に含まれる第2レンズアレイの平面図、右側面図、下面図。
【図4】(a)〜(c)は、図1の光源装置に含まれる金属マスクの平面図、右側面図、下面図。
【図5】(a)、(b)は、図1の光源装置に含まれるPSコンバータの平面図、下面図。
【図6】図1の光源装置に含まれるインテグレータユニットを示した説明図。
【図7】図1の光源装置に含まれるPSコンバータの偏光メカニズムを示した説明図。
【図8】本発明の他の実施形態に係る光源装置に含まれるマスク部の平面図。
【図9】本発明の他の実施形態に係る光源装置の平面図。
【図10】本発明の一実施形態に係る光源装置を備えている単板式プロジェクタの平面図。
【図11】本発明の一実施形態に係る光源装置を備えている単板式プロジェクタの平面図。
【図12】本発明の一実施形態に係る光源装置を備えている三板式プロジェクタの平面図。
【符号の説明】
【0043】
1 光源装置
2 無電極放電ランプ
2a バルブ
2b 高周波電源回路
2c 反射鏡
2d レンズ
2e レンズ
3 光インテグレータ
4 金属マスク(マスク部)
5 筐体部
6 光源シールド部
6a 取付部
7 インテグレータシールド部(筒状部)
7a 取付部
7b 開口部
8 PSコンバータ(偏光変換部)
8a,8b 光ビームスプリッタ(プリズム)
8c 偏光分離面
8d 偏光分離面(偏光反射面)
9 コンデンサレンズ
10 液晶表示バルブ
15 アルミニウム膜(マスク部)
18 光源ユニット
19 インテグレータユニット
21 第1レンズアレイ
21a 微小レンズ
22 第2レンズアレイ
22a 微小レンズ
40 単板式液晶プロジェクタ(投射型表示装置)
41,43 偏光板
42 透過型液晶表示素子
44 投射レンズ
50 単板式液晶プロジェクタ(投射型表示装置)
51 偏光ビームスプリッタ
51a 透光面
51b 偏光分離面
52 反射型液晶表示素子
53 投射レンズ
60 三板式液晶プロジェクタ(投射型表示装置)
61,64 ダイクロイックミラー
62,67,69 反射ミラー
63 第1液晶ライトバルブ
65 第2液晶ライトバルブ
66 入射側レンズ
68 リレーレンズ
70 出射側レンズ
71 第3液晶ライトバルブ
73 ダイクロイックプリズム
74 投射レンズ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
高周波によって放電発光する無電極放電ランプと、
前記無電極放電ランプの光出射方向に開口部を有しており、前記無電極放電ランプを内包して前記無電極放電ランプから放出される電磁波を遮蔽する導電性の筐体部と、
前記無電極放電ランプの光出射方向に配置されており、格子状に配置された第1レンズ群により形成される第1レンズアレイと、前記第1レンズアレイの焦点位置の近傍に配置されており、前記第1レンズ群に対応するように格子状に配置されて第2レンズ群により形成される第2レンズアレイと、を有する光インテグレータと、
前記第1レンズアレイの光出射方向下流側に配置されており、光の偏光方向を変換する偏光変換部と、
前記偏光変換部の前記光出射方向上流側に隣接して、前記開口部を覆うように配置されており、前記偏光変換部における無効領域へ光が入射することを防止する導電性のマスク部と、
を備えている光源装置。
【請求項2】
前記マスク部は、スリット状の板部材である、
請求項1に記載の光源装置。
【請求項3】
前記マスク部は、スリット状の膜であって、前記偏光変換部における光入射側表面に設けられている、
請求項1に記載の光源装置。
【請求項4】
前記マスク部は、前記筐体部と接触した状態で取り付けられている、
請求項1から3のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項5】
前記筐体部は、前記光出射方向に突出した筒状部を有しており、
前記開口部は、前記筒状部の突出側端部に形成されている、
請求項1から4のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項6】
前記光インテグレータと、前記偏光変換部と、前記マスク部とは、前記筒状部の内周面に取り付けられている、
請求項5に記載の光源装置。
【請求項7】
前記筒状部は、前記筐体部に対して着脱可能である、
請求項5または6に記載の光源装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の光源装置を備えている、投射型表示装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−209808(P2008−209808A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−48308(P2007−48308)
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】