説明

光源装置

【課題】導光部材を変位させる構成においても導光部材の保持が確実に行われる光源装置を提供する。
【解決手段】同一の仮想円C上に配置された複数の光源2と、仮想円Cの軸線O周りに回転可能な回転台3と、回転台3を回転駆動する駆動装置4と、光源2が発する光を案内する導光部材5と、導光部材5を、出射端5aが仮想円Cの中心に位置し、入射端5bが仮想円Cの径方向外側に向いた状態で回転台3に固定する固定部材6とを設ける。固定部材6として、導光部材5を入射端5b側から受けて導光部材5の入射端5b側への移動を規制する支持部11を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、光源の発する光を導光部材によって所定位置に導いて利用する構成の光源装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
このような光源装置としては、例えば、後記の特許文献1に記載の照明装置が知られている。この照明装置は、発光体と、発光体が発する光を導く導光手段(テーパロッド)と、発光体と導光手段とを一体的に保持する保持手段と備えている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−93623号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、本発明者らは、光源装置に関する研究開発の結果、新規な構成の光源装置を発明した。この新規な光源装置は、複数の光源と、一つの導光部材と、導光部材を変位させる駆動装置とを有している。
この光源装置では、複数の光源のうち、点灯させる光源が順次切り換えられるとともに、駆動装置によって、導光部材の入射端が常に点灯している光源に対向するよう、導光部材が変位させられるようになっている。
【0005】
例えば、この光源装置では、各光源は、同一の仮想円上に配置されており、点灯される光源が、仮想円の円周方向に隣接する光源に順次切り換えられるようになっている。また、この光源装置には、仮想円の軸線周りに回転可能な回転台が設けられている。
導光部材は、出射端を仮想円の中心に位置させ、入射端を仮想円の径方向外側に向けた状態にして回転台に取り付けられている。駆動装置は、回転台を仮想円の軸線回りに回転駆動することで、導光部材の入射端を、出射端を中心にして周回させる構成とされている。これにより、導光部材は、出射端の位置を変えることなく、入射端が各光源に順次対向させられる。さらに、回転台の回転速度は、点灯させる光源の切換速度と同期させられている。これにより、導光部材の入射端が、常に点灯している光源に対向させられることになり、導光部材に常に光が供給される。
【0006】
この光源装置において、個々の光源は、常時点灯されるのではなく、点灯と消灯とが繰り返される。このため、この光源装置においては、各光源の点灯時間が短くて済み、各光源の負担が低減される。例えば、光源がLED(Light Emitting Diode)である場合には光源の過熱を防止することができる。このため、この光源装置では、光源の点灯時に光源に供給する電力を従来よりも大きくして光源の輝度を高めることができ、より明るい照明光を得ることができる。
【0007】
この光源装置では、上記のように、導光部材が、点灯させる光源の切換に追従させて変位させられる。例えば、上記した具体例では、導光部材は、出射端を中心として回転駆動される。この時、導光部材には慣性力が働くため、回転台に対する導光部材の固定を確実にする必要がある。
しかしながら、特許文献1には、導光部材を変位させない場合における導光部材の保持手段が記載されているのみである。すなわち、特許文献1に記載の技術は、導光部材が変位させられて、導光部材に慣性力が作用する条件下での導光部材の保持を想定したものではない。このため、特許文献1に記載の技術を、単純に導光部材を変位させる光源装置に適用しても、回転台に対する導光部材の固定を確実に行うことができるとは限らない。
【0008】
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、導光部材を変位させる構成においても回転台に対する導光部材の固定が確実に行われる光源装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明は、同一の仮想円上に配置された複数の光源と、前記仮想円の軸線周りに回転可能な回転台と、該回転台を回転駆動する駆動装置と、前記光源が発する光を案内する導光部材と、該導光部材を、出射端が前記仮想円の中心に位置し、入射端が前記仮想円の径方向外側に向いた状態で前記回転台に固定する固定部材とを有しており、前記固定部材が、前記導光部材を前記入射端側から受けて該導光部材の前記入射端側への移動を規制する支持部を有している光源装置を提供する。
【0010】
このように構成される光源装置では、駆動装置によって回転台を回転駆動すると、回転台上に固定されている導光部材には、入射端側に向けて遠心力が作用する。すなわち、駆動装置によって回転台が回転駆動されると、導光部材には、導光部材を入射端側に移動させようとする力が作用する。
この光源装置では、導光部材は、固定部材によって回転台に固定されている。この固定部材は、導光部材を入射端側から受けて、導光部材の入射端側への移動を規制する支持部を有している。
すなわち、この光源装置では、上記のように導光部材に対して導光部材を入射端側に移動させようとする力が作用しても、導光部材が支持部に受けられて導光部材の入射端側への移動が規制されるので、回転台に対する導光部材の固定が確実に行われる。
【0011】
前記導光部材が、入射端側から出射端側に向うにつれて該導光部材の光軸に対する距離が増大する傾斜面を有しており、前記支持部が、前記傾斜面を受けていてもよい。
このように構成される光源装置では、支持部は、導光部材の傾斜面を受けている。
この傾斜面は、導光部材において、入射端側から出射端側に向うにつれて光軸に対する距離が増大する向きの傾斜面である。このため、導光部材に対して導光部材を入射端側に移動させようとする力が作用しても、導光部材の傾斜面が支持部によって受けられて、導光部材の入射端側への移動が規制されるので、回転台に対する導光部材の固定が確実に行われる。
また、この光源装置では、固定部材は、導光部材の入射端面を開放した状態で、導光部材の固定を行うことができるので、光源が発する光を導光部材の入射端面から効果的に取り込むことができ、照明効率が高い。
【0012】
ここで、導光部材は、側面のうちの一部のみが傾斜面とされていてもよく、円錐形状や角錐形状など、側面全体が傾斜面にされていてもよい。
また、導光部材は、側面のうち、少なくとも光軸を挟んで反対側に位置する側面がそれぞれ傾斜面とされ、固定部材には、この一対の傾斜面のそれぞれに対応させて一対の支持部が設けられていてもよい。この場合には、導光部材は、光軸を挟んだ両側から支持部によって挟み込まれるように支持されるので、より確実かつ強固に導光部材の支持を行うことができる。
【0013】
前記導光部材が、入射端側から出射端側に向うにつれて該導光部材の光軸に対する距離が増大する傾斜面を有しており、前記支持部が、前記傾斜面と該傾斜面に隣接する面とが交差する稜線を受けていてもよい。
導光部材の傾斜面は、入射端側から出射端側に向うにつれて光軸に対する距離が増大する向きの傾斜面である。このため、導光部材の傾斜面とこの傾斜面に隣接する面とが交差する稜線は、入射端側から出射端側に向うにつれて光軸に対する距離が増大する向きに傾斜している。
支持部は、この稜線を受けているので、導光部材に対して導光部材を入射端側に移動させようとする力が作用しても、導光部材の稜線が支持部によって受けられて、導光部材の入射端側への移動が規制されるので、回転台に対する導光部材の固定が確実に行われる。
また、支持部は、導光部材に対して線接触しており面接触に比べて接触面積を小さくしている。通常、導光部材と支持部との接触部分は反射率が低下するが、接触面積を小さくすることで光学的に効率のよい導光部材とすることができる。
【0014】
また、この光源装置では、固定部材は、導光部材の入射端面を開放した状態で、導光部材の固定を行うことができるので、光源が発する光を導光部材の入射端面から効果的に取り込むことができ、照明効率が高い。また、この光源装置では、固定部材は、導光部材の側面のうち、稜線を除く部位を開放した状態で、導光部材の固定を行うことができるので、光源が発する光を導光部材の入射端面から効果的に取り込むことができ、照明効果が高い。
【0015】
また、この場合においても、導光部材は、側面のうちの一部のみが傾斜面とされていてもよく、側面全体が傾斜面にされていてもよい。
また、導光部材は、側面のうち、少なくとも光軸を挟んで反対側に位置する側面がそれぞれ傾斜面とされ、固定部材には、この一対の傾斜面のそれぞれがなす稜線に対応させて一対の支持部が設けられていてもよい。この場合には、導光部材は、光軸を挟んだ両側から支持部によって挟み込まれるように支持されるので、より確実かつ強固に導光部材の支持を行うことができる。
【0016】
ここで、回転台上に設けられている導光部材に遠心力が作用すると、導光部材の支持構造によっては、導光部材に作用する遠心力が、導光部材の重心位置よりも回転軸に近い側にある接着部に対し、導光部材の出射端側を回転台から離間する向きの力として作用することがある。
そこで、支持部を、導光部材のうち、回転台に対して導光部材の重心よりも仮想円の軸線方向に離間した部位を支持する構成とすることで、導光部材に作用する遠心力が、導光部材の出射端側を回転台から離間させる向きの力として作用することがなくなり、導光部材の固定がより安定する。
【0017】
前記支持部は、前記導光部材の重心よりも前記回転台の回転中心側の部位を受けていてもよい。
このように、支持部を、導光部材の重心よりも回転台の回転中心側の部位を受ける構成とすることで、導光部材に作用する遠心力が、回転台から導光部材の出射端側を離間させる向きの力として作用することがなくなり、導光部材の固定がより安定する。
【0018】
前記回転台には、前記導光部材の設置位置に対して回転中心を挟んで反対側に、前記導光部材に対するカウンターウェイトが設けられていてもよい。
この場合には、回転台にカウンターウェイトが設けられることによって、回転台における回転中心をはさんだ重量バランスが均等に保たれているので、回転台の回転が安定し、導光部材の回転を光源の点灯の切換タイミングに正確に同期させることができる。
【0019】
前記支持部が、前記カウンターウェイトに設けられていてもよい。
この場合には、回転台を回転させると、カウンターウェイトにも遠心力が作用する。カウンターウェイトに作用する遠心力は、導光部材に作用する遠心力とは逆向きである。このため、回転台を回転させると、カウンターウェイトに設けられた支持部は、導光部材に作用する遠心力とは反対方向に導光部材を引っ張ることになる。また、導光部材に作用する遠心力が大きくなるほど、カウンターウェイトに作用する遠心力も大きくなる。
これにより、導光部材に作用する遠心力の大きさによらず、導光部材の入射端側への移動を効果的に規制することができ、回転台に対する導光部材の固定を良好に行うことができる。
【0020】
前記支持部は、前記導光部材の入射端の周縁部を受けていてもよい。
この場合には、導光部材の形状によらず、導光部材の固定を行うことができる。
【0021】
前記各光源は、それぞれ光軸を前記仮想円の中心に向けられており、前記導光部材は、入射端が前記仮想円の径方向に直交する平面とされており、前記支持部は、前記導光部材の入射端の周縁部のうち、前記仮想円の軸線方向に位置する領域を受けていてもよい。
この場合には、導光部材の入射端の周縁部のうち、回転台の回転方向の前方の領域及び回転方向後方の領域には、支持部が設けられていない。すなわち、支持部は、導光部材の入射端のうち、光源の位置する領域に対向する領域を避けた部位を支持している。
これにより、光源と支持部との干渉が避けられるので、導光部材の入射端と光源とをより近接させて、光源から導光部材に入射する光量を増加させることができ、照明効率を向上することができる。
【0022】
前記回転台には、前記導光部材を収納する凹部が設けられており、該回転台自体が前記支持部を構成していてもよい。
この場合には、導光部材が回転台の凹部内に収納されているので、回転台上に導光部材を露出させた場合に比べて、導光部材を回転させることによって導光部材及び回転台に加わる空気抵抗が低減される。
これにより、導光部材を回転駆動した際の風切り音が低減するので、静粛性が向上する。また、空気抵抗による駆動装置の負荷も低減される。
また、回転台自体が支持部を構成しているので、支持部を回転台とは別部材とした場合に比べて、光源装置の部品点数を低減して、製造コストを低減することができる。
【0023】
ここで、回転台の各部の重量配分を、導光部材を凹部内に収納した状態で回転台における回転中心を挟んだ重量バランスが均等に保たれるように設定することで、カウンターウェイトを用いることなしに、回転台の回転を安定させることができ、導光部材の回転を光源の点灯の切換タイミングに正確に同期させることができる。
【0024】
前記支持部は、前記回転台に設けられてその一面で前記導光部材の入射端面全体を受ける透明板によって構成されていてもよい。
この場合には、導光部材の形状によらず、導光部材の固定を行うことができる。さらに、支持部が透明板であるため、光源から導光部材への光の入射を妨げないので、照明効率の低下が生じない。
【0025】
前記支持部は、前記回転台に対して前記導光部材の入射端よりも回転中心側に設けられるフィルムホルダと、該フィルムホルダに保持されて該フィルムホルダから前記導光部材の入射端に巻きまわされる透明フィルムによって構成されていてもよい。
この場合には、導光部材の形状によらず、導光部材の固定を行うことができる。さらに、支持部が透明フィルムであるため、光源から導光部材への光の入射を妨げないので、照明効率の低下が生じない。
【0026】
前記回転台には、前記導光部材の設置位置に対して回転中心を挟んで反対側に、前記導光部材に対するカウンターウェイトが設けられており、該カウンターウェイトが、前記フィルムホルダを構成していてもよい。
この場合には、回転台を回転させると、支持部を構成する透明フィルムには、カウンターウェイトに作用する遠心力が作用する。カウンターウェイトに作用する遠心力は、導光部材に作用する遠心力とは逆向きであるので、透明フィルムは、導光部材に作用する遠心力とは反対方向に導光部材を引っ張ることになる。また、導光部材に作用する遠心力が大きくなるほど、カウンターウェイトに作用する遠心力も大きくなる。
これにより、導光部材に作用する遠心力の大きさによらず、導光部材の入射端側への移動を効果的に規制することができ、回転台に対する導光部材の固定を良好に行うことができる。
また、導光部材の形状によらず、導光部材の固定を行うことができる。さらに、支持部が透明フィルムであるため、光源から導光部材への光の入射を妨げないので、照明効率の低下が生じない。
【0027】
前記導光部材の側面には、係合凹部または係合突部が設けられており、前記支持部は、前記導光部材の前記係合凹部に係合する係合突部、前記導光部材の前記係合突部に係合する係合突部、前記導光部材の前記係合突部に係合する係合凹部とのうちのいずれかを有していてもよい。
この場合には、導光部材の形状によらず、導光部材の固定を行うことができる。
【0028】
前記各光源が、光軸を前記仮想円の軸線方向の一方に向けられており、前記導光部材は、前記入射端が前記各光源に対向する部位まで達しており、該入射端は、前記各光源に対向する向きの入射端面と、該入射端面から入射した光を前記仮想円の中心に向けて反射する反射面とを有する三角プリズムによって構成されており、前記支持部は、前記反射面を受ける構成とされていてもよい。
この場合には、固定部材は、導光部材の入射端面を開放した状態で、導光部材の固定を行うことができるので、光源が発する光を導光部材の入射端面から効果的に取り込むことができ、照明効率が高い。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、導光部材を変位させる構成においても導光部材の保持を確実することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
[第一実施形態]
本実施形態に係る光源装置1は、例えば照明装置の光源や、プロジェクタの光源として用いられるものである。
図1及び図2に示すように、光源装置1は、同一の仮想円C上に配置された複数の光源2と、仮想円Cの軸線O周りに回転可能な回転台3と、回転台3を回転駆動する駆動装置4と、光源2が発する光を案内する導光部材5と、導光部材5を、出射端5aが仮想円Cの中心に位置し、入射端5bが仮想円Cの径方向外側に向いた状態で回転台3に固定する固定部材6とを有している。
【0031】
本実施形態では、各光源2は、LEDによって構成されている。これら光源2は、光軸を仮想円Cの中心に向けた状態にして、軸線O回りに略等間隔に配置されている。
回転台3は、略長方形板状の部材であって、仮想円Cの内側に、光源2に対して軸線O方向にオフセットして、仮想円Cのなす平面に平行にして設けられている。回転台3の長手方向の端部は、回転台3の回転中心を中心とする円弧状に形成されている。これによって回転台3の長手方向の端部が、各光源2との干渉を避けつつ、各光源2に最大限接近させられている。
【0032】
駆動装置4としては、駆動軸を仮想円Cの軸線Oと同軸にして設けられた電動モータが用いられている。この電動モータは、モータ本体を図示せぬ装置本体に固定されており、駆動軸が、回転台3の中心位置(長手方向及び幅方向の中心位置)に接続されている。
これにより、電動モータを駆動すると、回転台3が、仮想円Cの軸線回りに回転駆動される。
【0033】
回転台3上には、光源2の光軸に対向する位置に、導光部材5が設けられている。
導光部材5は、入射端5b側から出射端5a側に向かうにつれて導光部材5の光軸に対する距離が増大する傾斜面5cを有するテーパロッドとされている。本実施形態では、導光部材5は、回転台3の回転方向前方を向く側面と回転方向後方を向く側面のみが傾斜面5cとされた断面略四角形のテーパロッドとされている。また、導光部材5の入射端面5dは、導光部材5の光軸に略直交しており、出射端面は、仮想円Cの軸線O方向のうち、回転台3が位置する側とは反対側に向けられている。導光部材5の出射端5aは、入射端5bから導光部材5に入射した光を仮想円Cの軸線O方向の回転台3とは反対側に向けて反射する反射面5eを有する三角プリズムによって構成されている。
【0034】
導光部材5と回転台3との間には、固定部材6として、接着剤層7が設けられており、導光部材5は、この接着剤層7によって回転台3に対して接着固定されている。本実施形態では、回転台3上には、導光部材5に対向する部位に突出部8が設けられており、接着剤層7は、この突出部8上に設けられている。
また、接着剤層7は、導光部材5の重心位置をはさんで入射端5b側と出射端5a側とにそれぞれ設けられている。
【0035】
また、この光源装置1には、固定部材6として、導光部材5を入射端5b側から受けて導光部材5の入射端5b側への移動を規制する支持部11が設けられている。
本実施形態では、支持部11は、回転台3上に仮想円Cの軸線Oに略平行となるように突出させて設けられる円柱状の部材によって構成されている。この支持部11は、導光部材5の傾斜面5cを受けている。
【0036】
この光源装置1では、各光源2は、同一の仮想円C上に配置されており、点灯される光源2が、仮想円Cの円周方向に隣接する光源2に順次切り換えられるようになっている。 導光部材5は、駆動装置4によって回転台3が仮想円Cの軸線O回りに回転駆動されることで、入射端5bを、軸線Oを中心として周回させられるようになっている。
これにより、導光部材5は、出射端5aの中心位置を変えることなく、入射端5bが各光源2に順次対向させられる。さらに、回転台3の回転速度は、点灯させる光源2の切換速度と同期させられている。これにより、導光部材5の入射端5bが、常に点灯している光源2に対向させられることになり、導光部材5に常に光が供給される。
【0037】
このように導光部材5を回転駆動すると、導光部材5には遠心力Fが作用する。
すなわち、駆動装置4によって回転台3が回転駆動されると、導光部材5には、導光部材5を入射端5b側に移動させようとする力が作用する。
この光源装置1では、導光部材5は、固定部材6によって回転台3に固定されている。この固定部材6は、導光部材5を入射端5b側から受けて、導光部材5の入射端5b側への移動を規制する支持部11を有している。
【0038】
この光源装置1では、支持部11は、導光部材5の傾斜面5cを受けている。
この傾斜面5cは、導光部材5において、入射端5b側から出射端5a側に向うにつれて光軸に対する距離が増大する向きの傾斜面である。このため、導光部材5に対して導光部材5を入射端5b側に移動させようとする力が作用しても、導光部材5の傾斜面5cが支持部11によって受けられて、導光部材5の入射端5b側への移動が規制される。
すなわち、この光源装置1では、上記のように導光部材5に対して導光部材5を入射端5b側に移動させようとする力が作用しても、導光部材5が支持部11に受けられて導光部材5の入射端5b側への移動が規制されるので、回転台3に対する導光部材5の固定が確実に行われる。
【0039】
また、導光部材5は、側面のうち、回転台3の回転方向前方を向く側面と回転方向後方を向く側面がそれぞれ傾斜面5cとされ、これら傾斜面5cがそれぞれ支持部11によって受けられている。すなわち、導光部材5は、光軸を挟んだ両側から支持部11によって挟み込まれるように支持されるので、より確実かつ強固に導光部材の支持を行うことができる。
また、この光源装置1では、固定部材6は、導光部材5の入射端面5dを開放した状態で、導光部材5の固定を行うことができるので、光源2が発する光を導光部材5の入射端面5dから効果的に取り込むことができ、照明効率が高い。
【0040】
ここで、導光部材5は、本実施形態に示すように一部の側面のみが傾斜面5cとされていてもよく、円錐形状や角錐形状など、側面全体が傾斜面5cにされていてもよい。
【0041】
[第二実施形態]
以下、本発明の第二実施形態について、図3及び図4を用いて説明する。
本実施形態に係る光源装置21は、第一実施形態で示した光源装置1において、導光部材5の代わりに、導光部材25を用いたことを主たる特徴とするものである。
以下、第一実施形態と同一または同様の構成については同じ符号を用いて示し、詳細な説明を省略する。
【0042】
導光部材25は、第一実施形態に示す導光部材5において、回転台3の回転方向前方を向く側面と回転方向後方を向く側面のうちの一部のみを傾斜面5cとしたものである。
具体的には、導光部材25は、入射端5b近傍が断面積一定の角柱形状部25aとされており、回転台3の回転方向前方を向く側面と回転方向後方を向く側面のうち、角柱形状部25aから出射端5aまでの領域に、それぞれ傾斜面5cが設けられている。
【0043】
また、この光源装置21では、固定部材6として、傾斜面5cを受ける支持部11に加えて、導光部材25の角柱形状部25aを、光軸を挟んだ両側から挟みこむように設けられる支持部11が設けられている。これにより、導光部材25が光軸方向の複数箇所で支持されることになり、導光部材25の支持が確実となる。
【0044】
[第三実施形態]
以下、本発明の第三実施形態について、図5及び図6を用いて説明する。
本実施形態に係る光源装置31は、第一実施形態で示した光源装置1において、導光部材5の代わりに、導光部材35を用いるとともに、支持部11の先端の間にまたがって設けられて支持部11及び回転台3との間に導光部材35を挟み込む支持部32を設けたことを主たる特徴とするものである。
以下、第一実施形態と同一または同様の構成については同じ符号を用いて示し、詳細な説明を省略する。
【0045】
導光部材35は、第一実施形態に示す導光部材5において、四つの側面全てを傾斜面5cとしたものである。
支持部32は、支持部11の先端同士の間にまたがって設けられる板状の部材である。
支持部32は、支持部11に対してボルト止め等によって着脱可能にして取り付けられている。支持部32は、支持部11と回転台3との間に導光部材35を設置した状態で両支持部11に取り付けられることで、支持部11及び回転台3との間に導光部材35を挟み込んで固定するものである。
支持部32において、導光部材35に対向する部位には、導光部材35の傾斜面5cを受ける当接部33が突出状態にして設けられている。当接部33の先端面は傾斜面とされている。これにより、支持部32が導光部材35の傾斜面5cを受けた際に、当接部33が傾斜面5cに対して面接触することになり、導光部材35が安定して支持される。
【0046】
また、回転台3に設けられる突出部8は、先端面が傾斜面とされているとともに、導光部材5の入射端側の突出部8ほど、回転台3からの突出量が大きくなるように設定されており、さらに導光部材35の傾斜角と同じ角度の傾斜角の面を2つの突出部8は有している。これにより、支持部32が導光部材35の傾斜面5cを受けた際に、突出部8が接着材層7を介して傾斜面5cに対して面接触することになり、導光部材35が安定して支持される。
【0047】
ここで、回転台3上に設けられている導光部材35に遠心力が作用すると、導光部材35の支持構造によっては、導光部材35に作用する遠心力が、導光部材35の重心位置よりも回転軸に近い側にある接着部に、回転台3から導光部材35の出射端側を離間させる向きの力として作用することがある。
そこで、本実施形態では、支持部32を、導光部材35のうち、回転台3に対して導光部材35の重心Gよりも仮想円Cの軸線O方向に離間した部位を支持する構成としている。
これにより、導光部材35に作用する遠心力が、導光部材35の出射端5a側を回転台3から離間させる向きの力として作用することがなくなり、導光部材35の固定がより安定する。
【0048】
また、本実施形態では、支持部11,32を、導光部材35の重心Gよりも回転台3の回転中心側の部位を受ける構成としている。
このように、支持部11,32を、導光部材35の重心Gよりも回転台3の回転中心側の部位を受ける構成とすることで、導光部材35に作用する遠心力が、導光部材35の出射端5a側を回転台3から離間させる向きの力として作用することがなくなり、導光部材35の固定がより安定する。
【0049】
[第四実施形態]
以下、本発明の第四実施形態について、図7及び図8を用いて説明する。
本実施形態に係る光源装置41は、第一実施形態で示した光源装置1において、導光部材として導光部材45を用い、回転台3上に、導光部材45に対するカウンターウェイト42を設けるとともに、支持部11に加えて、支持部43を設けたことを主たる特徴とするものである。
以下、第一実施形態と同一または同様の構成については同じ符号を用いて示し、詳細な説明を省略する。
【0050】
導光部材45は、第一実施形態で示した導光部材5において、傾斜面5cが形成される領域と出射端5aとの間に、周面が導光部材の軸線に略平行となる平行部45aを設けたものである。
カウンターウェイト42は、回転台3において、導光部材45の設置位置に対して回転中心を挟んで反対側に設けられている。
これにより、回転台3における回転中心をはさんだ重量バランスが均等に保たれるので、回転台3の回転が安定し、導光部材45の回転を光源2の点灯の切換タイミングに正確に同期させることができる。
【0051】
支持部43は、カウンターウェイト42から回転台3の回転中心をまたいで導光部材45の入射端5b側まで延びるアームによって構成されている。
本実施形態では、支持部43及び支持部11の導光部材45との接触部は、導光部材45の隣り合う側面である。
支持部43及び支持部11は、導光部材45に対して線接触することになり、導光部材45に対して面接触する場合に比べて保持力が高くなる。
【0052】
このように構成される光源装置41では、回転台3を回転させると、カウンターウェイト42にも遠心力が作用する。カウンターウェイト42に作用する遠心力は、導光部材45に作用する遠心力とは逆向きである。このため、回転台3を回転させると、カウンターウェイト42に設けられた支持部43は、導光部材45に作用する遠心力とは反対方向に導光部材45を引っ張ることになる。また、導光部材45に作用する遠心力が大きくなるほど、カウンターウェイト42に作用する遠心力(すなわち支持部43が導光部材45を引っ張る力)も大きくなる。
これにより、導光部材45に作用する遠心力の大きさによらず、導光部材45の入射端5b側への移動を効果的に規制することができ、回転台3に対する導光部材45の固定を良好に行うことができる。
【0053】
[第五実施形態]
以下、本発明の第五実施形態について、図9から図12を用いて説明する。
本実施形態に係る光源装置51は、第三実施形態で示した光源装置31において、支持部11及び支持部32の代わりに、支持部52を設けたことを主たる特徴とするものである。
以下、第三実施形態と同一または同様の構成については同じ符号を用いて示し、詳細な説明を省略する。
【0054】
支持部52は、回転台3に対して、導光部材35を回転台3の回転方向の両側から挟みこむように一対設けられた壁状の部材である。
支持部52は、導光部材35の傾斜面5cのうち、回転台3の回転方向を向く傾斜面5cに略平行にして設けられる基部52aと、基部52aの先端に設けられて、導光部材35の傾斜面5cのうち、回転台3とは反対側を向く傾斜面5c側に回り込む傾斜部52cとを有している。
この傾斜部52cは、図9から図12に示すように、導光部材35の傾斜面5cのうち、回転台3とは反対側を向く傾斜面5cと、この傾斜面5cに隣接する傾斜面5cとが交差する稜線Rを受けている。
【0055】
導光部材35の傾斜面5cは、入射端5b側から出射端5a側に向うにつれて光軸に対する距離が増大する向きの傾斜面である。このため、導光部材35の傾斜面5cとこの傾斜面5cに隣接する面とが交差する稜線Rは、入射端5b側から出射端5a側に向うにつれて光軸に対する距離が増大する向きに傾斜している。
支持部52は、この稜線Rを受けているので、導光部材35に対して導光部材35を入射端5b側に移動させようとする力が作用しても、導光部材35の稜線Rが支持部52によって受けられて、導光部材35の入射端5b側への移動が規制されるので、回転台3に対する導光部材35の固定が確実に行われる。
【0056】
また、この光源装置51では、支持部52は、導光部材35の入射端面5dを開放した状態で、導光部材35の固定を行うことができるので、光源2が発する光を導光部材35の入射端面5dから効果的に取り込むことができ、照明効率が高い。また、この光源装置51では、支持部52は、導光部材35の側面のうち、稜線Rを除く部位を開放した状態で、導光部材35の固定を行うことができる。すなわち、支持部52は、導光部材35に対して線接触しており面接触に比べて接触面積を小さくしている。
通常、導光部材と支持部との接触部分は反射率が低下するが、接触面積を小さくすることで光学的に効率のよい導光部材とすることができる。
ここで、本実施形態において、導光部材35は、側面のうちの一部のみが傾斜面5cとされていてもよい。
【0057】
[第六実施形態]
以下、本発明の第六実施形態について、図13から図15を用いて説明する。
本実施形態に係る光源装置61は、第一実施形態で示した光源装置1において、回転台3の代わりに、回転台63を設けたことを主たる特徴とするものである。
以下、第一実施形態と同一または同様の構成については同じ符号を用いて示し、詳細な説明を省略する。
【0058】
回転台63は、導光部材5の厚み以上の厚みを有する円板形状をなしており、導光部材5が取り付けられる側に、導光部材5を収納する凹部64を設けて、回転台63自体によって支持部65を構成したものである。
凹部64は、回転台63の回転中心から周縁部に延びる溝状に形成されている。この凹部64において回転台63の周縁部近傍部分(すなわち導光部材5の入射端5bが収納される部分)では、幅が狭められている。凹部64において、幅の切換部分に形成される段部が、導光部材5の傾斜面5cを受ける支持部65が構成されている。
【0059】
この光源装置61では、導光部材5が回転台63の凹部64内に収納されているので、回転台63上に導光部材5を露出させた場合に比べて、導光部材5を回転させることによって導光部材5及び回転台63に加わる空気抵抗が低減される。
これにより、導光部材5を回転駆動した際の風切り音が低減するので、静粛性が向上する。また、空気抵抗による駆動装置4の負荷も低減される。
また、回転台63自体が支持部65を構成しているので、支持部65を回転台63とは別部材とした場合に比べて、光源装置61の部品点数を低減して、製造コストを低減することができる。
【0060】
また、本実施形態では、回転台3の各部の重量配分は、導光部材5を凹部64内に収納した状態で回転台63における回転中心を挟んだ重量バランスが均等に保たれるように設定されている。これにより、カウンターウェイトを用いることなしに、回転台63の回転を安定させることができ、導光部材5の回転を光源2の点灯の切換タイミングに正確に同期させることができる。
【0061】
[第七実施形態]
以下、本発明の第七実施形態について、図16から図17を用いて説明する。
本実施形態に係る光源装置71は、第一実施形態で示した光源装置1において、支持部11の代わりに、支持部76を用いたことを主たる特徴とするものである。
なお、本実施形態では、導光部材5の代わりに導光部材75を用いている。
以下、第一実施形態と同一または同様の構成については同じ符号を用いて示し、詳細な説明を省略する。
【0062】
導光部材75は、第一実施形態に示した導光部材5において、傾斜面5cを設けずに、入射端5bから出射端5a近傍までを断面四角柱形状に形成したものである。
支持部76は、回転台3において導光部材75の入射端面5dの回転台3側の縁部に対向する部位に設けられる第一支持部76aと、回転台3上から立ち上げられて導光部材75の入射端5b近傍の周囲を取り囲む第二支持部76bとを有している。
【0063】
第一支持部76aは、導光部材75の入射端面5dの回転台3側の縁部を受ける構成とされている。
第二支持部76bは、導光部材75の側面のうち、回転台3とは反対側を向く側面側から導光部材75の入射端5b側に張り出して導光部材75の入射端面5dの回転台3とは反対側の縁部を受ける張出部76cとを有している。
【0064】
このように構成される光源装置71では、支持部76が、導光部材75の入射端面5dの周縁部を受けているので、導光部材75の形状によらず、導光部材75の固定を行うことができる。
【0065】
また、支持部76は、導光部材75の入射端5bの周縁部のうち、仮想円Cの軸線O方向に位置する領域を受けている。すなわち、支持部76は、導光部材75の入射端5bの周縁部のうち、回転台3の回転方向の前方の領域及び回転方向後方の領域には設けられておらず、導光部材75の入射端5bのうち、光源2の位置する領域に対向する領域を避けた部位を支持している。
これにより、光源2と支持部76との干渉が避けられるので、導光部材75の入射端5bと光源2とをより近接させて、光源2から導光部材75に入射する光量を増加させることができ、照明効率を向上することができる。
【0066】
[第八実施形態]
以下、本発明の第八実施形態について、図18から図19を用いて説明する。
本実施形態に係る光源装置81は、第七実施形態で示した光源装置71において、支持部76の代わりに、支持部86を用いたことを主たる特徴とするものである。
以下、第七実施形態と同一または同様の構成については同じ符号を用いて示し、詳細な説明を省略する。
【0067】
支持部86は、回転台3において導光部材75の光軸を挟んだ両側に配置されている。これら一対の支持部86の一方は、導光部材75の入射端面5dのうち、回転台3の回転方向前方の縁部を受けており、他方の支持部86は、回転台3の回転方向後方の縁部を受けている。
【0068】
このように構成される光源装置81では、支持部86が、導光部材75の入射端面5dの周縁部を受けているので、導光部材75の形状によらず、導光部材75の固定を行うことができる。
また、導光部材75は、光軸を挟んだ両側から支持部86によって挟み込まれるように支持されるので、より確実かつ強固に導光部材75の支持を行うことができる。
【0069】
[第九実施形態]
以下、本発明の第九実施形態について、図20から図21を用いて説明する。
本実施形態に係る光源装置91は、第八実施形態で示した光源装置81において、支持部86の代わりに、支持部96を用いたことを主たる特徴とするものである。
以下、第八実施形態と同一または同様の構成については同じ符号を用いて示し、詳細な説明を省略する。
【0070】
支持部96は、回転台3において、導光部材75の入射端5b側よりも径方向外側の位置から、入射端5bに対向するように立ち上げられる透明板によって構成されている。
この支持部96は、その一面によって導光部材75の入射端面5d全体を受けることで、導光部材75の支持を行っている。
【0071】
この光源装置91では、導光部材75の形状によらず、導光部材75の固定を行うことができる。さらに、支持部96が透明板であるため、光源2から導光部材75への光の入射を妨げないので、照明効率の低下が生じない。
【0072】
[第十実施形態]
以下、本発明の第十実施形態について、図22から図23を用いて説明する。
本実施形態に係る光源装置101は、第八実施形態で示した光源装置81において、支持部86の代わりに、支持部106を用いたことを主たる特徴とするものである。
以下、第八実施形態と同一または同様の構成については同じ符号を用いて示し、詳細な説明を省略する。
【0073】
支持部106は、回転台3に対して導光部材75の入射端よりも回転中心側に設けられる一対のフィルムホルダ106aと、これらフィルムホルダ106aに保持されてフィルムホルダ106aから導光部材75の入射端に巻きまわされる透明フィルム106bとによって構成されている。
本実施形態では、これらフィルムホルダ106aは、互いの間に導光部材75を挟んで配置されるとともに、反対回転台3に対して仮想円Cの軸線Oに略平行にして設けられる棒状の部材によって構成されている。
透明フィルム106bは、両端にループ106cが形成された帯状のフィルムであって、各ループ106cをそれぞれ対応するフィルムホルダ106aに引っ掛けた状態にして保持されている。
【0074】
この光源装置106では、導光部材75の形状によらず、導光部材75の固定を行うことができる。さらに、支持部106が透明フィルムであるため、光源2から導光部材75への光の入射を妨げないので、照明効率の低下が生じない。
【0075】
[第十一実施形態]
以下、本発明の第十一実施形態について、図24から図25を用いて説明する。
本実施形態に係る光源装置111は、第十実施形態で示した光源装置101において、回転台3上にカウンターウェイト42を設けるとともに、透明フィルム106bの代わりに、導光部材75の入射端、フィルムホルダ106a、及びカウンターウェイト42に巻きまわされる無端の帯状の透明フィルム116を用いたことを主たる特徴とするものである。
【0076】
このように構成される光源装置111では、回転台3にカウンターウェイト42が設けられているので、回転台3における回転中心をはさんだ重量バランスが均等に保たれる。これにより、回転台3の回転が安定し、導光部材5の回転を光源2の点灯の切換タイミングに正確に同期させることができる。
【0077】
また、カウンターウェイト42に作用する遠心力は、導光部材75に作用する遠心力とは逆向きである。このため、回転台3を回転させると、カウンターウェイト42に巻きまわされた透明フィルム116は、導光部材75に作用する遠心力とは反対方向に導光部材75を引っ張ることになる。また、導光部材75に作用する遠心力が大きくなるほど、カウンターウェイト42に作用する遠心力(すなわち支持部43が導光部材5を引っ張る力)も大きくなる。
これにより、導光部材75に作用する遠心力の大きさによらず、導光部材75の入射端5b側への移動を効果的に規制することができ、回転台3に対する導光部材75の固定を良好に行うことができる。
【0078】
[第十二実施形態]
以下、本発明の第十二実施形態について、図26から図27を用いて説明する。
本実施形態に係る光源装置121は、第一実施形態で示した光源装置1において、導光部材5の代わりに、導光部材125を用いたことを主たる特徴とするものである。
以下、第一実施形態と同一または同様の構成については同じ符号を用いて示し、詳細な説明を省略する。
【0079】
導光部材125は、第一実施形態に示した導光部材5において、傾斜面5cを設けずに、入射端5bから出射端5b近傍までを断面四角柱形状に形成したものである。さらに、導光部材125には、回転台3の回転方向前方を向く側面及び回転方向後方を向く側面のそれぞれに、係合凹部126が設けられている。
本実施形態では、係合凹部126は、仮想円Cの軸線に平行なV溝の内面によって構成されている。
また、円柱状をなす支持部11の側面が、係合凹部126に係合する係合突部127を構成している。
【0080】
この光源装置121では、係合凹部126と係合突部127との係合によって回転台3と導光部材125とが固定されるので、導光部材125の形状によらず、導光部材125の固定を行うことができる。
【0081】
[第十三実施形態]
以下、本発明の第十三実施形態について、図28から図29を用いて説明する。
本実施形態に係る光源装置131は、第一実施形態で示した光源装置1において、導光部材5の代わりに、導光部材135を用いたことを主たる特徴とするものである。
以下、第一実施形態と同一または同様の構成については同じ符号を用いて示し、詳細な説明を省略する。
【0082】
導光部材135は、第一実施形態に示した導光部材5において、傾斜面5cを設けずに、入射端5bから出射端5b近傍までを断面四角柱形状に形成したものである。さらに、導光部材135には、回転台3の回転方向前方を向く側面及び回転方向後方を向く側面のそれぞれに、係合突部136が設けられている。
本実施形態では、係合突部136は、仮想円Cの軸線に平行な方向に延びる断面視略V字形状の突出部によって構成されている。
また、円柱状をなす支持部11の側面が、係合突部136に係合する係合突部137を構成している。
【0083】
この光源装置131では、係合突部136と係合突部137との係合によって回転台3と導光部材135とが固定されるので、導光部材135の形状によらず、導光部材135の固定を行うことができる。
【0084】
[第十四実施形態]
以下、本発明の第十四実施形態について、図30から図31を用いて説明する。
本実施形態に係る光源装置141は、第一実施形態で示した光源装置1において、光源2の光軸が仮想円Cの軸線方向の一方に向けられ、導光部材5の代わりに、導光部材145を用い、支持部11の代わりに、支持部146を用いたことを主たる特徴とするものである。
また、回転台3上にはカウンターウェイト42が設けられている。
支持部146は、カウンターウェイト42の突出端から回転台3の回転中心を迂回して導光部材145の反射面S2まで延びるアームによって構成されている。
支持部146の反射面S2側の端部には、反射面S2を受ける爪部146aが設けられている。また、支持部146は、カウンターウェイト42との接続端が二股に分かれており、これによって導光部材145の出射端を露出させつつ、導光部材145の反射面S2を受けている。
【0085】
導光部材145は、導光部材5において、傾斜面5cをなくし、入射端5bを、各光源2に対向する向きの入射端面5dと、入射端面5dから入射した光を仮想円Cの中心に向けて反射する反射面5fとを有する三角プリズムによって構成したものである。
【0086】
この場合には、固定部材は、導光部材145の入射端面5dを開放した状態で、導光部材145の固定を行うことができるので、光源2が発する光を導光部材145の入射端面5dから効果的に取り込むことができ、照明効率が高い。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の第一実施形態に係る光源装置の構成を示す平面図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係る光源装置の構成を示す縦断面図である。
【図3】本発明の第二実施形態に係る光源装置の構成を示す平面図である。
【図4】本発明の第二実施形態に係る光源装置の構成を示す縦断面図である。
【図5】本発明の第三実施形態に係る光源装置の構成を示す平面図である。
【図6】本発明の第三実施形態に係る光源装置の構成を示す縦断面図である。
【図7】本発明の第四実施形態に係る光源装置の構成を示す平面図である。
【図8】本発明の第四実施形態に係る光源装置の構成を示す縦断面図である。
【図9】本発明の第五実施形態に係る光源装置の構成を示す平面図である。
【図10】本発明の第五実施形態に係る光源装置の構成を示す縦断面図である。
【図11】本発明の第五実施形態に係る光源装置の構成を示す斜視図である。
【図12】図10のA−A線矢視断面図である。
【図13】本発明の第六実施形態に係る光源装置の構成を示す平面図である。
【図14】本発明の第六実施形態に係る光源装置の構成を示す縦断面図である。
【図15】本発明の第六実施形態に係る光源装置の構成を示す斜視図である。
【図16】本発明の第七実施形態に係る光源装置の構成を示す平面図である。
【図17】本発明の第七実施形態に係る光源装置の構成を示す縦断面図である。
【図18】本発明の第八実施形態に係る光源装置の構成を示す平面図である。
【図19】本発明の第八実施形態に係る光源装置の構成を示す縦断面図である。
【図20】本発明の第九実施形態に係る光源装置の構成を示す平面図である。
【図21】本発明の第九実施形態に係る光源装置の構成を示す縦断面図である。
【図22】本発明の第十実施形態に係る光源装置の構成を示す平面図である。
【図23】本発明の第十実施形態に係る光源装置の構成を示す縦断面図である。
【図24】本発明の第十一実施形態に係る光源装置の構成を示す平面図である。
【図25】本発明の第十一実施形態に係る光源装置の構成を示す縦断面図である。
【図26】本発明の第十二実施形態に係る光源装置の構成を示す平面図である。
【図27】本発明の第十二実施形態に係る光源装置の構成を示す縦断面図である。
【図28】本発明の第十三実施形態に係る光源装置の構成を示す平面図である。
【図29】本発明の第十三実施形態に係る光源装置の構成を示す縦断面図である。
【図30】本発明の第十四実施形態に係る光源装置の構成を示す平面図である。
【図31】本発明の第十四実施形態に係る光源装置の構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0088】
1,21,31,41,51,61,71,81,91,101,111,121、131,141 光源装置
2 光源
3,63 回転台
4 駆動装置
5,25,35,45,75,125,135,145 導光部材
5c 傾斜面
5d 入射端面
5f 反射面
6 固定部材
11,32,43,52,65,76,86 支持部
42 カウンターウェイト
64 凹部
96 透明板(支持部)
106a フィルムホルダ
106b 透明フィルム(支持部)
126 係合凹部
127,137 係合突部
C 仮想円
G 重心
O 軸線
R 稜線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一の仮想円上に配置された複数の光源と、
前記仮想円の軸線周りに回転可能な回転台と、
該回転台を回転駆動する駆動装置と、
前記光源が発する光を案内する導光部材と、
該導光部材を、出射端が前記仮想円の中心に位置し、入射端が前記仮想円の径方向外側に向いた状態で前記回転台に固定する固定部材とを有しており、
前記固定部材が、前記導光部材を前記入射端側から受けて該導光部材の前記入射端側への移動を規制する支持部を有している光源装置。
【請求項2】
前記導光部材が、入射端側から出射端側に向うにつれて該導光部材の光軸に対する距離が増大する傾斜面を有しており、
前記支持部が、前記傾斜面を受けている請求項1記載の光源装置。
【請求項3】
前記導光部材が、入射端側から出射端側に向うにつれて該導光部材の光軸に対する距離が増大する傾斜面を有しており、
前記支持部が、前記傾斜面と該傾斜面に隣接する面とが交差する稜線を受けている請求項1記載の光源装置。
【請求項4】
前記支持部は、前記導光部材のうち、前記回転台に対して前記導光部材の重心よりも前記仮想円の前記軸線方向に離間した部位を支持している請求項1から3のいずれかに記載の光源装置。
【請求項5】
前記支持部は、前記導光部材の重心よりも前記回転台の回転中心側の部位を受けている請求項1から4のいずれかに記載の光源装置。
【請求項6】
前記回転台には、前記導光部材の設置位置に対して回転中心を挟んで反対側に、前記導光部材に対するカウンターウェイトが設けられている請求項1から5のいずれかに記載の光源装置。
【請求項7】
前記支持部が、前記カウンターウェイトに設けられている請求項6記載の光源装置。
【請求項8】
前記支持部は、前記導光部材の入射端の周縁部を受けている請求項1に記載の光源装置。
【請求項9】
前記各光源は、それぞれ光軸を前記仮想円の中心に向けられており、
前記導光部材は、入射端が前記仮想円の径方向に直交する平面とされており、
前記支持部は、前記導光部材の入射端の周縁部のうち、前記仮想円の軸線方向に位置する領域を受けている請求項8に記載の光源装置。
【請求項10】
前記回転台には、前記導光部材を収納する凹部が設けられており、該回転台自体が前記支持部を構成している請求項1から7のいずれかに記載の光源装置。
【請求項11】
前記支持部は、前記回転台に設けられてその一面で前記導光部材の入射端面全体を受ける透明板によって構成されている請求項1に記載の光源装置。
【請求項12】
前記支持部は、前記回転台に対して前記導光部材の入射端よりも回転中心側に設けられるフィルムホルダと、
該フィルムホルダに保持されて該フィルムホルダから前記導光部材の入射端に巻きまわされる透明フィルムによって構成されている請求項1に記載の光源装置。
【請求項13】
前記回転台には、前記導光部材の設置位置に対して回転中心を挟んで反対側に、前記導光部材に対するカウンターウェイトが設けられており、
該カウンターウェイトが、前記フィルムホルダを構成している請求項12に記載の光源装置。
【請求項14】
前記導光部材の側面には、係合凹部または係合突部が設けられており、
前記支持部は、前記導光部材の前記係合凹部に係合する係合突部、前記導光部材の前記係合突部に係合する係合突部、前記導光部材の前記係合突部に係合する係合凹部とのうちのいずれかを有している請求項1に記載の光源装置。
【請求項15】
前記各光源が、光軸を前記仮想円の軸線方向の一方に向けられており、
前記導光部材は、前記入射端が前記各光源に対向する部位まで達しており、
該入射端は、前記各光源に対向する向きの入射端面と、該入射端面から入射した光を前記仮想円の中心に向けて反射する反射面とを有する三角プリズムによって構成されており、
前記支持部は、前記反射面を受ける構成とされている請求項1に記載の光源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2008−98095(P2008−98095A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−281505(P2006−281505)
【出願日】平成18年10月16日(2006.10.16)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】