説明

光記録再生方法

【課題】相変化型の記録層を4層以上有する多層光記録媒体に対して、効率的に情報を消去・記録できるようにする。
【解決手段】旧情報が記録されている記録層14に対して新情報を書き換える際に、光入射面から最も遠い遠位記録層に対しては、旧情報に対して新情報を上書き記録し、遠位記録層よりも光入射面側に位置する近位記録層群に対しては、光学系100に搭載されるメモリ150Cに新情報を蓄積しながら近位記録層群の旧情報を消去し、旧情報の消去が完了した領域にメモリ350Cの新情報を転送記録するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、書換可能な相変化型記録層を複数備えた多層光記録媒体に対する光記録再生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ディジタル動画コンテンツの視聴や、ディジタルデータの記録のために、CD、DVD、Blu−ray Disc:BDなどの光記録媒体が広く利用されている。この中でも、次世代型DVD規格の一つとされるBDは、記録再生に用いるレーザー光の波長を405nmと短くし、対物レンズの開口数を0.85に設定される。BD規格に対応した光記録媒体側は、0.32μmのピッチでトラックを形成することで、光記録媒体の1つの記録層に対して25GB以上の記録再生を可能にしている。
【0003】
光記録媒体には、その記録方式として追記型光記録媒体と書換型光記録媒体がある。追記型光記録媒体は、その記録層に情報を1度だけ書き込むことができるタイプの光記録媒体であり、書換型光記録媒体は、その記録層に情報を繰り返し書き込むことができるタイプの光記録媒体である。書換型光記録媒体として、たとえば、CD−RW、DVD+/−RW、DVD−RAM、BD−REなどの規格がある。
【0004】
特許文献1には、書換型の記録層に記録された情報をより確実に消去する、いわゆる疑似オーバーライト技術が提案されている。この疑似オーバーライト技術は、記録再生用ビームよりも長い波長となる消去用ビームを用意し、この消去用ビームを複数のビームに分割して記録直前のトラックに照射する。即ち、記録直前のトラックに対して複数回の消去作業を行うようにすることで、消去率を高めるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】登録3006827号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、動画やデータの容量は今後益々増大することが予想される。従って、書換型光記録媒体においても、記録層を多層化することで記録容量を増大させる方法が検討されている。
【0007】
書換型光記録媒体において記録層を多層化する場合、光入射面から一番奥の記録層(L0記録層)を除いた手前側の記録層は、高い透過率を持たなければならない。そのためには、金属材料からなる相変化記録膜及び反射膜を薄膜化する必要がある。しかし、これらの膜厚を薄くするほど、相変化型記録膜の結晶化スピードが低下し、消去率が悪化する。
【0008】
本発明者らの未公知の研究では、光記録媒体において相変化型の記録層を4層以上に多層化する場合、反射膜や相変化記録膜の膜厚が一層薄くなることから、従来のいわゆる疑似オーバーライト技術をそのまま採用しても、消去が上手く行われないという問題があった。
【0009】
また、この疑似オーバーライト技術では、記録再生用ビームと消去用ビームを設ける必要があるため、光学系や制御系が複雑化し、装置コストが大幅に上がってしまうという問題があった。
【0010】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、相変化型の記録層を4層以上有する多層光記録媒体に対して情報を書き換える際に、簡潔な光学系を用いることができ、かつ全体的な書換効率の向上を実現出来る光記録再生方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らの鋭意研究によって、上記目的は以下の手段によって達成される。
【0012】
即ち、上記目的を達成する本発明は、4層以上となる相変化型の記録層を有する多層光記録媒体に対して情報を記録再生する記録再生方法であって、旧情報が記録されている前記記録層に対して新情報を書き換える際に、光入射面から最も遠い遠位記録層では、前記旧情報に対して前記新情報を上書き記録し、前記遠位記録層よりも光入射面側に位置する近位記録層群では、記録再生光学系に搭載されるメモリに前記新情報を蓄積しながら前記近位記録層群の前記旧情報を消去し、前記旧情報の消去が完了した領域に対して、前記メモリの前記新情報を転送しながら記録することを特徴とする光記録再生方法である。
【0013】
上記目的を達成する光記録再生方法は、上記発明において、前記多層光記録媒体がn層(n:4以上の自然数)の前記記録層を有する場合において、前記遠位記録層をL記録層、前記近位記録層群における光入射面から最も遠い前記記録層をL記録層、2番目に遠い前記記録層をL記録層、・・・、最も光入射面に近い前記記録層をLn−1記録層と定義し、前記L記録層の消去線速度をVE、前記L記録層の消去線速度をVE、・・・、前記Ln−1記録層の消去線速度をVEn−1と定義した際に、VE≧VE≧・・・≧VEn−2≧VEn−1を満たすことを特徴とする。
【0014】
上記目的を達成する光記録再生方法は、上記発明において、前記L記録層の記録線速度をVW、前記L記録層の記録線速度をVW、・・・、前記Ln−1記録層の記録線速度をVWn−1と定義した際に、VW≦VE≦・・・≦VEn−2≦VEn−1を満たすことを特徴とする。
【0015】
上記目的を達成する光記録再生方法は、上記発明において、前記多層光記録媒体がn層(n:4以上の自然数)の前記記録層を有する場合において、前記遠位記録層をL記録層、前記近位記録層群における光入射面から最も遠い前記記録層をL記録層、2番目に遠い前記記録層をL記録層、最も光入射面に近い前記記録層をLn−1記録層と定義し、前記L記録層の消去線速度をVE、前記L記録層の消去線速度をVE、・・・、前記Ln−1記録層の消去線速度をVEn−1と定義し、前記L記録層の記録線速度をVW、前記L1記録層の記録線速度をVW、前記L記録層の記録線速度をVW、・・・、前記Ln−1記録層の記録線速度をVWn−1と定義した際に、第1条件:VW≦VW・VE、第2条件:VW≦VW・VE、・・・、第n−1条件:VW≦VWn−1・VEn−1の全ての条件を満たすことを特徴とする。
【0016】
上記目的を達成する光記録再生方法は、上記発明において、前記多層光記録媒体がn層(n:4以上の自然数)の前記記録層を有する場合において、前記遠位記録層をL記録層、前記近位記録層群における光入射面から最も遠い前記記録層をL記録層、2番目に遠い前記記録層をL記録層、最も光入射面に近い前記記録層をLn−1記録層と定義し、前記L記録層の消去線速度をVE、前記L記録層の消去線速度をVE、・・・、前記Ln−1記録層の消去線速度をVEn−1と定義し、前記L記録層の記録線速度をVW、前記L記録層の記録線速度をVW、・・・、前記L記録層の記録線速度をVW、前記Ln−1記録層の記録線速度をVWn−1と定義した際に、第1条件:2/VW≧1/VW+1/VE、第2条件:2/VW≧1/VW+1/VE、・・・、第n−1条件:2/VW≧1/VWn−1+1/VEn−1の全ての条件を満たすことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、相変化型の記録層を4層以上有する多層光記録媒体に対して、簡潔な光学系を用いながら、全ての記録層に対して効率的に情報の書換を実行することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施形態に係る光記録再生装置の構造を示すブロック図である。
【図2】同光記録再生装置で記録再生される光記録媒体の積層構造を拡大して示す断面図である。
【図3】同光記録再生装置の制御系における機能構成を示すブロック図である。
【図4】同光記録再生装置によるDC消去と記録の時間推移を示すタイミングチャートである。
【図5】同光記録再生装置による記録手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0020】
図1には、本実施形態に係る光記録再生方法が適用される光記録再生装置90と、この光記録再生装置90によって情報の記録再生が行われる書換型の光記録媒体10の構成が示されている。
【0021】
光記録再生装置90は、光学系100、スピンドルモータ200、制御系300を備える。なお、光記録媒体10はスピンドルモータ200によって回転される。
【0022】
光学系100は、光記録媒体10の記録層群14に対して記録・再生・消去を行う光学系となる。この光学系100において、光源101から出射された波長λ(青色波長となる390〜420nm(ここでは405nm))となる発散性のビーム170は、球面収差補正手段193を備えたコリメートレンズ153を透過して偏光ビームスプリッタ152に入射する。偏光ビームスプリッタ152を透過したビーム170は、更に4分の1波長板154の透過によって円偏光に変換された後、対物レンズ156で収束ビームに変換される。このビーム170は、光記録媒体10の内部に形成された複数の記録層群14のいずれか記録層の上に集光される。
【0023】
対物レンズ156の開口はアパーチャ155で制限され、開口数NAを0.80〜1.00(ここでは0.85)としている。ビーム170のスポット径はλ/NAで表現されることから、0.39μm〜0.525μm(ここでは0.476μm)となる。また、ビーム170の焦点深度はλ/NAで表現されることから、0.39μm〜0.656μm(ここでは0.561μm)となっている。
【0024】
記録層群14で反射されたビーム170は、対物レンズ156、4分の1波長板154を透過して往路とは90度異なる直線偏光に変換された後、偏光ビームスプリッタ152で反射される。
【0025】
偏光ビームスプリッタ152で反射されたビーム170は、集光レンズ159を透過して収束光に変換され、シリンドリカルレンズ157を経て、光検出器132に入射する。ビーム170には、シリンドリカルレンズ157を透過する際、非点収差が付与される。
【0026】
光検出器132は、図示しない4つの受光部を有し、それぞれ受光した光量に応じた電流信号を出力する。制御系300は、この電流信号を利用して、非点収差法によるフォーカス誤差(以下FEとする)信号、再生時に限定されるプッシュプル法によるトラッキング誤差(以下TEとする)信号、光記録媒体10に記録された情報の再生信号等を生成する。このFE信号およびTE信号は、制御系300において、所望のレベルに増幅および位相補償が行われた後、フォーカスサーボ用アクチュエータ191およびトラッキングサーボ用アクチュエータ192にフィードバック供給されて、フォーカス制御およびトラッキング制御が行われる。なお、再生信号は外部に出力される。
【0027】
制御系300は、フォーカスコントローラ305、トラッキングコントローラ310、信号識別部320、レーザーコントローラ330、スピンドルドライバ340、統合処理部350を備える。
【0028】
スピンドルドライバ340は、光記録媒体10を回転させるスピンドルモータ200を制御することで、記録線速度・消去線速度等を設定する。フォーカスコントローラ305は、光検出器32から送信された電気信号に基づいてフォーカス誤差信号(FE信号)を検出し、このFE信号を利用してフォーカスサーボ用アクチュエータ191をフォーカス方向(光軸方向)に駆動制御する。トラッキングコントローラ310は、光検出器32から送信された電気信号に基づいてトラッキング誤差信号(TE信号)を検出し、このTE信号を利用してトラッキングサーボ用アクチュエータ192をトラッキング方向に駆動制御する。
【0029】
信号識別部320は、光検出器32から送信される電気信号に基づいて再生信号を復号化し、復号化された2値の識別信号を情報処理部350に出力する。レーザーコントローラ330は、光源101の出力を制御する。
【0030】
統合処理部350は、CPU(中央演算装置)350A、メモリ350B、バッファメモリ350Cを備える。メモリ350Bには、所定のプログラムが格納されており、このプログラムがCPU350Aで実行されることで、各種機能を発揮する。バッファメモリ350Cは、消去作業時において、新たに記録すべきデータを一時的に格納するために用いられる。
【0031】
この統合処理部350は、フォーカスコントローラ305、トラッキングコントローラ310、信号識別部320、レーザーコントローラ330、スピンドルドライバ340等を統合的に制御し、情報の記録・再生・消去を行う。
【0032】
図2には、書換型の光記録媒体10の断面構造が拡大して示されている。
【0033】
図2(A)に示されるように、光記録媒体10は、外径が約120mm、厚みが約1.2mmの円盤形状となっている。この光記録媒体10は、光入射面10A側から、カバー層11、記録層群14及び中間層群16、支持基板12を備えて構成される。
【0034】
記録層群14は、ここでは奥側から順番にL0記録層14A、L1記録層14B、L2記録層14C、L3記録層14D、L4記録層14Eを備えて構成されており、それぞれに情報を書換記録できる相変化型となっている。これらのL0〜L4記録層14A〜14Eは、トラッキング制御用の凹凸(グルーブ及びランド)を有しており、光学系100から高エネルギーとなる記録用のビーム170が照射されると、記録マークが形成される。本実施形態ではグルーブ上に記録マークを形成する場合を示すが、ランド側に記録しても良く、グルーブとランドの双方に記録してもよい。なお、本実施形態では、場合によって、光入射面10Aから最も遠いL0記録層14Aを遠位記録層と呼び、それ以外のL1〜L4記録層14B〜14Eを近位記録層群と呼ぶことにする。
【0035】
具体的には、光学系100のビーム170の照射によって、L0〜L4記録層14A〜14Eを加熱すると共に、その冷却速度を適宜制御することで、アモルファス(非晶質)領域と結晶領域を自在に形成し、これらの反射率の違いによって情報を記録する。過去に記録済みの情報(旧情報)が存在する領域に対して、新しい情報(新情報)を記録する場合、L0記録層14Aでは、旧情報の上に新情報を記録するいわゆる上書き記録(オーバーライト)を行う。一方、L1〜L4記録層14B〜14Eでは、一旦、旧情報を消去してブランク領域にしてから、そこに新情報を記録する手法を採用する。
【0036】
ビーム170は、最も高いエネルギーを有する記録パワー(Pw)と、低いエネルギーとなるバイアスパワー(Pb)と、記録パワーとバイアスパワーの間となる消去パワー(Pe)等に適宜設定される。この3種類のパワーを切替ながらL0〜L4記録層14A〜14Eに情報を記録する。例えば、L1〜L4記録層14B〜14Eにおけるブランク状態の領域に対して、新しい記録マーク(新情報)を形成するには、記録パワー(Pw)に設定された記録パルスと、バイアスパワー(Pb)に設定されたバイアスパルスを交互に照射する。L1〜L4記録層14A〜14Eでは、記録パルスが照射されることによって、この照射領域が融点以上に加熱され、その後、照射領域にバイアスパルスが照射されると、この照射領域が急冷されて非晶質の記録マークとなる。従って、記録パルスとバイアスパルスの組み合わせの数を増やせば、長い記録マークを形成することが可能となる。
【0037】
L0記録層14Aに対して新情報を記録する際は、常に上書き記録を行う。具体的には、記録パワー(Pw)に設定された記録パルスと、バイアスパワー(Pb)に設定されたバイアスパルスを交互に照射することで新情報の記録マークを形成し、スペースに対応する領域には消去パワー(Pe)のパルスを照射する。これにより、仮に記録領域に旧情報が存在していても、これを消去しながら記録マークとスペースを形成していくことができる。
【0038】
また、L1〜L4記録層14B〜14Eに新情報を記録するために、旧情報を消去するには、光学系100のビーム170によって、消去パワー(Pe)が一定となるように設定された消去パルスを照射する。即ち、消去パワー(Pe)を一定にして常にビーム170を照射していく。なお、この消去手法のことをDC消去という。L1〜L4記録層14B〜14Eは、消去パルスが照射されることで、この照射領域が結晶化温度以上の温度に加熱される。その後、照射領域が自然放熱されることにより、全ての照射領域が結晶化して記録マークが消去され、ブランク領域となる。このブランク領域に対して、記録パワー(Pw)に設定された記録パルスと、バイアスパワー(Pb)に設定されたバイアスパルスを交互に照射することで、記録マークを形成していく。
【0039】
支持基板12は、光記録媒体に求められる厚み(約1.2mm)を確保するための、厚さ1.1mmで直径120mmとなる円盤形状の基板であり、この支持基板12の光入射面10A側の面にL0記録層14Aが形成される。また、支持基板12における光入射面10A側に、その中心部近傍から外縁部に向けてグルーブおよびランドが螺旋状に形成される。このグルーブおよびランドが、L0記録層14Aにおけるトラッキング制御用の凹凸(溝)となる。
【0040】
なお、支持基板12の材料としては種々の材料を用いることが可能であり、例えば、ガラス、セラミックス、樹脂を利用できる。これらのうち成型の容易性の観点から樹脂が好ましい。樹脂としてはポリカーボネイト樹脂、オレフィン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、加工性などの点からポリカーボネイト樹脂やオレフィン樹脂が特に好ましい。なお、支持基板12は、第2ビーム270の光路とならないことから、高い光透過性を有している必要はない。
【0041】
中間層群16は、光入射面10Aから遠い側から順番に第1〜第4中間層16A〜16Dを有しており、L0〜L4記録層14A〜14Eの間に積層される。各中間層16A〜16Dは、アクリル系またはエポキシ系の紫外線硬化型樹脂によって構成される。第1〜第4中間層16A〜16Dの表面には、トラッキング制御用の凹凸(グルーブおよびランド)が形成される。この凹凸は、L1〜L4記録層14B〜14Eのグルーブ及びランドとなる。これら支持基板12及び中間層群16に形成されるトラッキング制御用の凹凸のトラックピッチは0.32μm前後に設定されている。このトラックピッチは、光学系100の波長λのビーム170でトラッキング制御できるサイズとなる。
【0042】
この中間層16A〜16Dの膜厚は、例えば30μm以下に設定され、ここでは特に20μm以下に設定されている。このようにすると、光入射面10Aから110μm以内の間に4層以上の記録層を配置可能となる。なお、本実施形態では、中間層16Aの膜厚を21μm、中間層16Bの膜厚を15μm、中間層16Cの膜厚を19μm、中間層16Dの膜厚を12μmに設定している。
【0043】
カバー層11は、中間層群16と同様に光透過性のアクリル系の紫外線硬化型樹脂により構成されている。
【0044】
図2(B)には、L0記録層14AとL1記録層14Bを部分的に拡大した断面構造が模式的に示されている。なお、L2記録層14C〜L4記録層14Eは、L1記録層14Bと同様であるので、ここでの説明を省略する。
【0045】
L0記録層14Aは、光入射面の反対側から順に、反射膜14A−1、誘電体膜14A−2、保護膜14A−3、記録膜14A−4、保護膜14A−5、放熱膜14A−6を備えている。
【0046】
反射膜14A−1は、放熱と光反射効果を得る為のものであり、好ましくはAg合金が用いられる。反射膜14A−1の膜厚は100nmに設定している。
【0047】
誘電体膜14A−2は光学特性の調整及び放熱制御を行うものである。材料は特に限定されないが、好ましくはZnSとSiOの混合物から形成される。
【0048】
記録膜14A−4は、例えばSbを主成分とする材料系や、GeTeを主成分とする材料を用いて形成されている。例えば、Sbを主成分とする材料系では、Sb量が60at%以上85at%以下であり、Te、Ge、In、Sn、Bi、Ga、Al、Zn、Mg、Si、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mnから選ばれる少なくとも1種類の元素を含む材料が好ましい。記録膜14A−4の膜厚は13nmに設定している。
【0049】
保護膜14A−3、14A−5は、記録膜14A−4の保護及び結晶化速度の制御を行う。保護層14A−3の材料には、例えばZrとCrとOを含むようにする。例えば、Crの含有比率を高めると結晶化速度を高めることができるので好ましい。
【0050】
放熱膜14−6は、記録膜14−4からの放熱を制御し、記録膜14A−4の冷却効果を高めて正確にアモルファスマークを形成し易くするためのものである。材料は、例えばAlN、SiN、Al、TiO2やIn、ZnOを主成分とする透明導電膜が好ましい。
【0051】
L1記録層14Bの構造は、高い透過率を持たせるために、屈折率の高い誘電体膜14B−0を付加し、その後はL0記録膜14Aと殆ど同様に、光入射面の反対側から順に、反射膜14B−1、誘電体膜14B−2、保護膜14B−3、記録膜14B−4、保護膜14B−5、放熱膜14B−6を備えている。誘電体膜14B−0の材料としては、TiOやCeを主成分とする透明導電膜が好ましい。
【0052】
L0記録層14Aと異なる点として、このL1記録層14Bは半透過膜として機能させなければならない点が挙げられる。従って、反射膜14B−1の膜厚は極めて薄く設定しなければならない。ここでは反射膜14B−1の膜厚は8nmに設定している。なお、この結果、反射膜14B−1の放熱機能は低下する。
【0053】
同様に記録膜14B−4も薄く設定され、ここでは、5nmに設定している。これにより光透過率を高めることが出来るが、同様に放熱機能は低下する。
【0054】
保護膜14B−3、14B−5は、Crの含有比率を高めると、結晶化速度が高まる点で好ましいが光透過率が低下する。従って、L0記録層14Aの保護膜14A−3、14A−5と比較して、保護膜14B−3、14B−5ではCrの含有比率を低く設定している。
【0055】
以上のことから分かるように、この光記録媒体10では、相変化型の記録層を多層化しているため、L1〜L4記録層14B〜14Eにおいて記録膜・反射膜が薄くして、半透過膜として機能させる必要がある。特にL1〜L4記録層14B〜14Eの透過率を、T1〜T4で定義すると、T1≦T2≦T3≦T4に設定して、光入射面10Aに最も近いL4記録層14Eの透過率を最も高くしなければならない。従って、L1〜L4記録層14B〜14Eは記録膜・反射膜が薄くなるので放熱特性が悪化するが、その中でも、光入射面10Aに最も近いL4記録層14Eの放熱特性が最も悪くなる。
【0056】
この結果、L1〜L4記録層14B〜14Eでは、L0記録層14Aと同等の結晶化スピードが得られないことから、消去率が低下するので上書き記録が困難となる。特に、光入射面10Aに近い記録層ほど消去率が低下する。従って、本実施形態では、遠位記録層となるL0記録層14Aでは旧情報の上に新情報を上書き記録し、近位L1〜L4記録層14B〜14Eでは旧情報をDC消去してから、新情報を記録するようにしている。
【0057】
図4には、統合処理部350の機能構成が示されている。この機能構成は、統合処理部350のCPU(中央演算装置)350Aにおいて、所定のプログラムが実行されることで実現される。
【0058】
即ち、この統合処理部350は、機能構成として、記録層判別部352、旧情報判定部354、メモリ格納部356、DC消去部358、ブランク記録部360、上書き記録部362、転送記録部364を備えている。
【0059】
記録層判別部352は、新情報の記録対象となる記録層をL0〜L4記録層14A〜14Eの中から選択する部分である。また、この記録層判別部352において、L0記録層14Aに新情報を記録すると判断する場合は、上書き記録部362に対して、新情報をL0記録層14Aに上書き記録するように指示する。L1〜L4記録層14B〜14Eに新情報を記録すると判断する場合は、旧情報判定部354に判定を指示する。
【0060】
旧情報判定部354は、L1〜L4記録層14B〜14Eが記録対象となる場合に、その記録領域に旧情報が記録されているか否かを判定する。また、旧情報が記録されている場合は、メモリ格納部356に新情報を一時的に格納するように指示し、旧情報が記録されていないブランク領域の場合は、ブランク記録部360に新情報を記録するように指示する。
【0061】
メモリ格納部356は、L1〜L4記録層14B〜14Eで旧情報のDC消去を行っている間、新情報をバッファメモリ350Cに一時的に格納する。
【0062】
DC消去部358は、記録対象となるL1〜L4記録層14B〜14Eに旧情報が記録されている場合に、この旧情報をDC消去する。これは既に述べたように、光学系100のビーム170を消去パワー(Pe)が一定となるように制御して照射し、旧情報を消去していく。
【0063】
この際、DC消去部358は、スピンドルドライバ340を利用して記録層に応じて消去速度を変更する。具体的には、L1記録層14Bの消去線速度をVE、L2記録層14Cの消去線速度をVE、L3記録層14Dの消去線速度をVE、L4記録層14Eの消去線速度をVEと定義した際に、VE≧VE≧VE≧VEとなるように制御し、望ましくはVE>VE>VE>VEとなるように制御する。例えば本実施形態では、VE=6m/s、VE=5.5m/s、VE=5m/s、VE=4.5m/sに設定する。既に述べたように、L1〜L4記録層14B〜14Eは、半透過膜として機能させる必要があり、光入射面10Aに近づくほど消去率が低下する。従って、本実施形態のように、光入射面10Aに近い記録層ほど、消去線速度を遅くすることで確実に消去できるようにする。
【0064】
ブランク記録部360は、最初から未記録状態のL1〜L4記録層14B〜14E、又は、DC消去部358によって旧情報が消去されたL1〜L4記録層14B〜14Eのブランク領域に対して新情報を記録する。これは、記録パワー(Pw)に設定された記録パルスと、バイアスパワー(Pb)に設定されたバイアスパルスを交互に照射することで行う。
【0065】
上書き記録部362は、L0記録層14Aに対して、新情報を上書きしていく。これは、記録パワー(Pw)に設定された記録パルスと、バイアスパワー(Pb)に設定されたバイアスパルスを交互に照射することで新情報の記録マークを形成し、スペースに対応する領域には消去パワー(Pe)のパルスを照射することで行う。なお、上書き記録の記録線速度をVWと定義した際に、このVWは7m/sに設定する。
【0066】
転送記録部364は、バッファメモリ350Cに一時的に格納された新情報を取り出して、L1〜L4記録層14B〜14Eのブランク領域にこの新情報を記録する。この記録はブランク記録部360ど同様に行うが、スピンドルドライバ340を利用して記録層に応じて記録速度を変更する。具体的には、L1記録層14Bの記録線速度をVW、L2記録層14Cの記録線速度をVW、L3記録層14Dの記録線速度をVW、L4記録層14Eの記録線速度をVWと定義した際に、VW≦VW≦VW≦VWとなるように制御し、望ましくはVW<VW<VW<VWとなるように制御する。例えば本実施形態では、VW=9m/s、VW=10.5m/s、VW=12.8m/s、VW=17m/sに設定する。
【0067】
次に、消去線速度と記録線速度の関係等について、図4の概念図を参照して説明する。なお、図4は、単位長さを記録する際における、L1〜L4記録層14B〜14Eのタイミングチャートである。なお図4では、単位長さの総合的な記録時間(DC消去時間を含む)が、L1〜L4記録層14B〜14Eで同じになるように設定した場合を例示している。
【0068】
既に述べたように、L1〜L4記録層14B〜14Eでは、光入射面10Aに近い記録層ほど消去線速度VEを遅くしている。従って、光入射面10Aに近い記録層ほど記録線速度VWを高めることで、消去時間(1/VE)を含めた全体的な記録時間(1/VE+1/VW)の層間差を、L1〜L4記録層14B〜14Eで小さくすることができる。この結果、バッファメモリ350Cの無駄な待機時間が抑制され効率的な記録が実現される。
【0069】
また本実施形態では、L0記録層14Aの記録線速度VWに対して、L1〜L4記録層14B〜14Eの消去線速度及び記録線速度が、VW≦VW・VE、VW≦VW・VE、VW≦VW・VE、VW≦VW・VE となるように設定される。即ち、L1〜L4記録層14B〜14Eの消去線速度と記録線速度の積は、L0記録層14Aの記録線速度VWの二乗の値以上となるように設定される。L1〜L4記録層14B〜14Eにおいて、例えば、消去線速度VEが遅い(小さい)場合は、その分だけ記録線速度VWを早く(大きく)する。このような思想の下で、消去線速度と記録線速度の積が上記値以上となるように設定すれば、L1〜L4記録層14B〜14Eにおける総合的な記録時間のばらつきを抑制できる。これは、バッファメモリ350Cの有効活用に繋がる。
【0070】
更に本実施形態では、L0記録層14Aの記録線速度VWによる単位長さの記録時間(1/VW)の2倍に対して、L1〜L4記録層14B〜14Eの消去時間(1/VE)及び記録時間(1/VW)が小さくなるように設定する。具体的には、2/VW≧1/VW+1/VE、2/VW≧1/VW+1/VE、2/VW≧1/VW+1/VE、2/VW≧1/VW+1/VEを満たすように設定される。
【0071】
上書き記録ができるL0記録層14Aと比較して、L1〜L4記録層14B〜14Eでは、DC消去とブランク記録を別々に行わなければならない。そこで本実施形態では、L0記録層14Aにおける単位長さの記録時間(1/VW)の2倍以内に、L1〜L4記録層14B〜14Eの総合的な記録時間が収まるように設定することで、利用者の待ち時間に対するストレスを抑制する。
【0072】
以上の光記録再生層90による新情報の記録手順について、図5のフローチャートを参照しながら説明する。
【0073】
新情報を記録する際には、ますステップS500にて、記録層判別部352により新情報の記録対象となる記録層をL0〜L4記録層14A〜14Eの中から選択する。記録対象がL0記録層14Aの場合は、ステップS510に進んで、上書き記録部362によって新情報をL0記録層14Aに上書き記録して完了する。
【0074】
記録対象がL1〜L4記録層14B〜14Eの場合は、ステップS502に進み、旧情報判定部354によって、その記録領域に旧情報が記録されているか否かを判定する。記録領域がブランク領域の場合は、ステップS520に進んで、ブランク記録部360によって新情報をこのブランク領域に記録して完了する。
【0075】
一方、記録領域に旧情報が残っている場合には、ステップS504に進んで、メモリ格納部356により新情報をバッファメモリ350Cに一時的に格納する。これと同時に、ステップS506において、DC消去部358によって記録領域の旧情報をDC消去する。この際の消去線速度は、VE≧VE≧VE≧VEとなるように設定する。なお、バッファメモリ350Cに格納できる情報量は限られている。従って、DC消去部358において、バッファメモリ350Cに格納できる情報量以上のブランク領域が確保できたら、ステップS508に進んで、転送記録部364によりバッファメモリ350Cに格納される新情報を取り出して、このブランク領域に新情報を記録していく。この際の記録線速度は、VW≦VW≦VW≦VWとなるように設定する。
【0076】
バッファメモリ350Cの新情報をブランク領域に転送記録したら、再びステップS504に戻って、次の新情報をバッファメモリ350Cに一時的に格納すると同時に、ステップS506において新たなブランク領域を形成する。その後、ステップS508でバッファメモリ350Cの新情報をブランク領域に転記していく。これを繰り返して、全ての新情報の記録が完了したら終了となる。
【0077】
以上、本実施形態の光記録再生装置90によれば、例えば、光記録媒体10がn層(n:4以上の自然数)の記録層を有しており、光入射面から最も遠い遠位記録層がL記録層、近位記録層群が記録層をL記録層〜Ln−1記録層と定義される場合、L記録層に対しては、旧情報に対して新情報を上書き記録するが、L記録層〜Ln−1記録層に対しては、光学系100に搭載されるバッファメモリ350Cに新情報を蓄積しながら、L記録層〜Ln−1記録層の旧情報をDC消去し、消去が完了した領域にバッファメモリ350Cの新情報を転記する。この結果、消去率が低下するL記録層〜Ln−1記録層に対しても、旧情報を確実に消去しながら、新情報を記録する事が出来る。特に、DC消去中に、外部装置から入力される新情報をバッファメモリ350Cに蓄積することができるので、外部装置の待機時間を減少させることができ、効率的な記録作業を実現できる。
【0078】
更に本実施形態では、Ln−1記録層の消去線速度をVEn−1と定義した際に、VE≧VE≧・・・≧VEn−2≧VEn−1を満たすようにしている。光入射面に近づくにつれて、記録層の放熱特性が悪化するが、これに合わせて消去線速度を遅く設定できるので、消去率の低下を抑制できる。
【0079】
また、本実施形態では、Ln−1記録層の記録線速度をVWn−1と定義した際に、VW≦VW≦・・・≦VWn−2≦VWn−1を満たすので、上記消去線速度を低下させても、それを補うように記録線速度を高めることが出来る。この結果、近位記録層群となるL記録層〜Ln−1記録層において、互いに書換時間の差を小さくすることができる。
【0080】
特に、遠位記録層となるL0記録層における上書き記録の記録線速度をVWとした際に、第1条件:VW≦VW・VE、第2条件:VW≦VW・VE、・・・、第n−1条件:VW≦VWn−1・VEn−1の全ての条件を満たすようになっている。このようにすることで、L記録層〜Ln−1記録層における書換時間の差を小さくすることができる。また、L記録層の上書き時間と比較しても、L記録層〜Ln−1記録層の書換時間が極端に遅くなることが抑制されることになる。
【0081】
更に本実施形態では、第1条件:2/VW≧1/VW+1/VE、第2条件:2/VW≧1/VW+1/VE、・・・、第n−1条件:2/VW≧1/VWn−1+1/VEn−1の全ての条件を満たすようになっている。この結果、L記録層〜Ln−1記録層における書換時間の差を小さくすることができる。また、L記録層の上書き時間と比較しても、L記録層〜Ln−1記録層の書換時間が極端に遅くなることが抑制されることになる。
【0082】
なお、本実施形態では、光記録再生装置90の統合処理部350において、メモリ350Bとバッファメモリ350Cを別々に備える場合を示したが、本発明はこれに限定されず、これらを1つにまとめても良く、反対にバッファメモリ350Cの数を更に増やしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明は、相変化型の記録層を複数有する各種光記録媒体に適用することができる。
【符号の説明】
【0084】
10 光記録媒体
11 カバー層
12 支持基板
14 記録層群
16 中間層群
90 光記録再生装置
100 光学系
300 制御系
350 統合処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
4層以上となる相変化型の記録層を有する多層光記録媒体に対して情報を記録再生する記録再生方法であって、
旧情報が記録されている前記記録層に対して新情報を書き換える際に、
光入射面から最も遠い遠位記録層では、前記旧情報に対して前記新情報を上書き記録し、
前記遠位記録層よりも光入射面側に位置する近位記録層群では、記録再生光学系に搭載されるメモリに前記新情報を蓄積しながら前記近位記録層群の前記旧情報を消去し、前記旧情報の消去が完了した領域に対して、前記メモリの前記新情報を転送しながら記録することを特徴とする光記録再生方法。
【請求項2】
前記多層光記録媒体がn層(n:4以上の自然数)の前記記録層を有する場合において、
前記遠位記録層をL記録層、前記近位記録層群における光入射面から最も遠い前記記録層をL記録層、2番目に遠い前記記録層をL記録層、・・・、最も光入射面に近い前記記録層をLn−1記録層と定義し、
前記L記録層の消去線速度をVE、前記L記録層の消去線速度をVE、・・・、前記Ln−1記録層の消去線速度をVEn−1と定義した際に、
VE≧VE≧・・・≧VEn−2≧VEn−1
を満たすことを特徴とする請求項1に記載の光記録再生方法。
【請求項3】
前記L記録層の記録線速度をVW、前記L記録層の記録線速度をVW、・・・、前記Ln−1記録層の記録線速度をVWn−1と定義した際に、
VW≦VE≦・・・≦VEn−2≦VEn−1
を満たすことを特徴とする請求項1に記載の光記録再生方法。
【請求項4】
前記多層光記録媒体がn層(n:4以上の自然数)の前記記録層を有する場合において、
前記遠位記録層をL記録層、前記近位記録層群における光入射面から最も遠い前記記録層をL記録層、2番目に遠い前記記録層をL記録層、最も光入射面に近い前記記録層をLn−1記録層と定義し、
前記L記録層の消去線速度をVE、前記L記録層の消去線速度をVE、・・・、前記Ln−1記録層の消去線速度をVEn−1と定義し、
前記L記録層の記録線速度をVW、前記L1記録層の記録線速度をVW、前記L記録層の記録線速度をVW、・・・、前記Ln−1記録層の記録線速度をVWn−1と定義した際に、
第1条件:VW≦VW・VE
第2条件:VW≦VW・VE
・・・
第n−1条件:VW≦VWn−1・VEn−1
の全ての条件を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光記録再生方法。
【請求項5】
前記多層光記録媒体がn層(n:4以上の自然数)の前記記録層を有する場合において、
前記遠位記録層をL記録層、前記近位記録層群における光入射面から最も遠い前記記録層をL記録層、2番目に遠い前記記録層をL記録層、最も光入射面に近い前記記録層をLn−1記録層と定義し、
前記L記録層の消去線速度をVE、前記L記録層の消去線速度をVE、・・・、前記Ln−1記録層の消去線速度をVEn−1と定義し、
前記L記録層の記録線速度をVW、前記L記録層の記録線速度をVW、・・・、前記L記録層の記録線速度をVW、前記Ln−1記録層の記録線速度をVWn−1と定義した際に、
第1条件:2/VW≧1/VW+1/VE
第2条件:2/VW≧1/VW+1/VE
・・・
第n−1条件:2/VW≧1/VWn−1+1/VEn−1
の全ての条件を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光記録再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−53936(P2012−53936A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−194000(P2010−194000)
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【出願人】(000003067)TDK株式会社 (7,238)
【Fターム(参考)】