説明

光走査装置および画像形成装置

【課題】光学系部品を容易に再利用することができる光走査装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】コリメートレンズ52を固着保持し、第1筐体70に接着固定される保持部材としての中間部材120を備えている。中間部材120には、ハウジングとしての第1筐体70のコリメートレンズ取り付け部701aに紫外線硬化型の接着剤123により接着固定されるための複数のハウジング接着部121を備え、複数のハウジング接着部121のうちひとつを第1筐体70のコリメートレンズ取り付け部701aに接着固定した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光走査装置および画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置の中には、潜像担持体上に画像情報に応じた書込光を偏向走査することにより照射して潜像担持体上に潜像を形成し、この潜像を現像して画像を得るものが知られている(例えば、特許文献1)。書込光を偏向走査する光走査装置は、一般に、レーザダイオード(LD)などの光源から照射された光が、光学ハウジングに取り付けられたコリメートレンズなどの光学系部品によって所定の形状に成形されて回転多面鏡たるポリゴンミラーに入射する。ポリゴンミラーに入射した光は、偏向走査され、走査レンズ、反射ミラー等の光学系部品などを通って、潜像担持体に照射される。一般的に、光学系部品であるコリメートレンズは、ハウジングに直接接着固定されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近年、環境への影響を懸念し、リサイクル・リユースへの関心が強まっており、光走査装置の光学系部品の再利用が検討されている。しかしながら、コリメートレンズなどの光学系部品を再利用することは、以下の理由により行われていなかった。すなわち、コリメートレンズなど、直接ハウジングに接着固定されている光学系部品は、市場での剥離による故障を防ぐために強力な接着剤により固定されている。このため、ハウジングに直接接着された光学系部品をハウジングから取り外すには、この光学系部品を直接つかんで、無理にハウジングから剥離させる必要がある。しかし、光学系部品においては、光の入射面や出射面に微細加工を施しているものが多く、光学系部品を無理にハウジングから剥離させるときに、入射面や出射面が傷ついたり、光学系部品にストレスが加わったりすることで、光学特性が変わってしまうおそれがある。その結果、光学系部品の光学特性が保証できないため、再利用されず、廃棄されていた。
【0004】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、光学系部品を容易に再利用することができる光走査装置および画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、光源と、上記光源から照射対象物までの間の光路上に配置された光学系部品と、上記光源、上記光学系部品を収納するハウジングとを備えた光走査装置において、上記光学系部品を保持し、上記ハウジングに接着固定される保持部材を備え、上記保持部材は、上記ハウジングに接着される複数のハウジング接着部を備え、上記複数のハウジング接着部のうちひとつを上記ハウジングに接着固定したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の光走査装置において、上記保持部材の少なくともハウジング接着部を、上記ハウジングよりも接着剤に対する剥離性の悪い材質にしたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の光走査装置において、上記光学系部品が光軸を中心に回転させても光学特性が変化しない光学素子であり、上記保持部材はリング状形状であり、内周面から突出し、上記光学系部品が接着固定される光学系部品接着部を備え、外周面に複数のハウジング接着部を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の光走査装置において、上記光学系部品が、コリメートレンズであることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項3または4の光走査装置において、上記光学系部品接着部を複数設け、上記光学系部品は、上記複数の光学系部品接着部のうちのひとつに接着固定したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項5の光走査装置において、上記内周面からの突出量が異なる2種類の上記光学系部品接着部を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項3乃至6いずれかの光走査装置において、上記光学系部品接着部を、上記ハウジング接着部の間の領域に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1乃至7いずれかの光走査装置において、上記保持部材には、上記光学系部品の光軸方向の長さよりも長い部分を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1乃至8いずれかの光走査装置において、上記保持部材を、紫外線透過率の高い材質で形成したことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、光走査によって該潜像担持体の表面に潜像を形成する光走査手段と、該潜像担持体に担持された潜像を現像する現像手段とを備える画像形成装置において、上記光走査手段として、請求項1乃至9いずれかの光走査装置を用いたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、光学系部品とハウジングとを保持部材を介して間接的に接着固定することができる。これにより、光学系部品をハウジングから取り外すときは、保持部材を掴んで、保持部材をハウジングから剥離させることで、光学系部品をハウジングから取り外すことができる。このように、無理にハウジングから剥離させる部材が、保持部材となるので、光学系部品の光の入射面や出射面が傷ついたり、剥離時のストレスが光学系部品に加わったりすることがない。その結果、光学系部品の光学特性が変わるのを抑制することができ、光学系部品を再利用することができる。また、保持部材に複数のハウジング接着部を有しているので、上記光学系部品を再利用するときは、前回とは異なるハウジング接着部を用いることができる。その結果、接着剤などが付着していない接着面をハウジングに接着することができ、保持部材を強固にハウジングに再接着することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施形態に係るプリンタを示す概略構成図。
【図2】同プリンタにおけるY用の作像ステーションを示す概略構成図。
【図3】同プリンタおける光走査装置を、4つの感光体とともに示す概略構成図。
【図4】同光走査装置の構成を示す概略上面図。
【図5】同光走査装置の第1筐体の斜視図。
【図6】図5のA−A断面図。
【図7】第1筐体を第2筐体に取り付ける様子を説明する図。
【図8】中間部材とコリメートレンズとを光軸方向から見た図。
【図9】同中間部材をコリメートレンズ取り付け部に再接着した図。
【図10】光学系部品接着部を設けた中間部材の模式図。
【図11】同光学系部品接着部を複数設けた中間部材の模式図。
【図12】同光学系部品接着部をハウジング接着部の間に設けた中間部材の模式図。
【図13】保護部を設けた中間部材の断面模式図。
【図14】LDユニットの概略斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を、電子写真方式のカラーレーザープリンタ(以下、単にプリンタという)に適用した実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。このプリンタは、筐体1と、この筐体1から引き出し可能な給紙カセット2とを備えている。筐体1の中央部には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)、黒(K)の各色のトナー像(可視像)を形成するための作像ステーション3Y,3C,3M,3Kを備えている。以下、各符号の添字Y、C、M、Kは、それぞれイエロー、シアン、マゼンダ、黒用の部材であることを示す。
【0009】
図2は、イエロー(Y)用の作像ステーションを示す概略構成図である。なお、他の作像ステーションも同様の構成である。
図1及び図1に示すように、作像ステーション3Y,3C,3M,3Kは、図中矢印A方向に回転する潜像担持体としてのドラム状の感光体10Y,10C,10M,10Kを備えている。感光体10Y,10C,10M,10Kは、直径40[mm]のアルミニウム製の円筒状基体と、その表面を覆う、例えばOPC(有機光半導体)感光層とから構成されている。各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kは、それぞれ、感光体10Y,10C,10M,10Kの周囲に、感光体を帯電する帯電装置11Y,11C,11M,11Kを備えている。また、感光体に形成された潜像を現像する現像手段としての現像装置12Y,12C,12M,12K、感光体上の残留トナーをクリーニングするクリーニング装置13Y,13C,13M,13Kも感光体の周囲に備えている。
【0010】
各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kの下方には、感光体10Y,10C,10M,10Kに対し、書込光Lによる光走査を行う光書込ユニット4を備えている。また、各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kの上方には、各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kによって形成されたトナー像が転写される中間転写ベルト20を具備する中間転写ユニット5を備えている。また、中間転写ベルト20に転写されたトナー像を転写体としての記録紙Pに定着せしめる定着ユニット6を備えている。また、筐体1の上部には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、黒(K)の各色のトナーを収容するトナーボトル7Y,7C,7M,7Kが装填されている。このトナーボトル7Y,7C,7M,7Kは、筐体1の上部に形成される排紙トレイ8を開くことにより、筐体1から脱着可能になっている。
【0011】
光走査装置としての光書込ユニット4は、光源であるレーザダイオードを有しており、このレーザダイオードから、回転駆動される正多角柱構造のポリゴンミラーに向けて光ビームとしての書込光Lを発射する。発射された書込光Lは、回転するポリゴンミラーの鏡面によって主走査方向に偏向せしめられながら反射する。そして、複数の反射鏡によって折り返された後、帯電装置11Y,11C,11M,11Kによって一様帯電せしめられた感光体10Y,10C,10M,10Kの周面を走査する。これにより、潜像担持体としての感光体10Y,10C,10M,10Kの周面に、それぞれY,C,M,K用の静電潜像が形成される。なお、光書込ユニット4の詳しい説明は後述する。
【0012】
転写手段たる中間転写ユニット5の中間転写ベルト20は、駆動ローラ21、テンションローラ22及び従動ローラ23に掛け回されながら、所定タイミングで図中反時計回り方向に回転駆動される。また、中間転写ユニット5は、感光体10Y,10C,10M,10Kに形成されたトナー像を中間転写ベルト20に1次転写する1次転写ローラ24Y,24C,24M,24Kを備えている。また、中間転写ベルト20上に1次転写されたトナー像を記録紙Pに転写する2次転写ローラ25、記録紙P上に転写されなかった中間転写ベルト20上の転写残トナーをクリーニングするベルトクリーニング装置26も備えている。
【0013】
次に、本プリンタにおいて、カラー画像を得る工程について説明する。
まず、作像ステーション3Y,3C,3M,3Kにおいて、感光体10Y,10C,10M,10Kが帯電装置11Y,11C,11M,11Kによって一様に帯電される。その後、画像情報に基づいて生成された書込光Lによって走査露光されて、感光体10Y,10C,10M,10Kの表面に静電潜像が形成される。これらの静電潜像は、現像装置12Y,12C,12M,12Kの現像ローラ15Y,15C,15M,15K上に担持された各色のトナーによって現像されて、Y,C,M,Kトナー像となる。感光体10Y,10C,10M,10K上のY,C,M,Kトナー像は、各1次転写ローラ24Y,24C,24M,24Kの作用によって反時計回りに回転駆動する中間転写ベルト20上に順次重ねて1次転写される。このときの各色の作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト20上の同じ位置に重ねて転写されるように、中間転写ベルト20の移動方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。
【0014】
1次転写終了後の感光体10Y,10C,10M,10Kは、クリーニング装置13Y,13C,13M,13Kのクリーニングブレード13aによってその表面がクリーニングされて、次の画像形成に備えられる。
【0015】
トナーボトル7Y,7C,7M,7Kに充填されているトナーは、必要性に応じて図示しない搬送経路によって各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kの現像装置12Y,12C,12M,12Kに所定量補給される。
【0016】
一方、上記給紙カセット2内の記録紙Pは、給紙カセット2の近傍に配設された給紙ローラ27によって、筐体1内に搬送され、レジストローラ対28によって所定のタイミングで2次転写部に搬送される。そして、2次転写部において、中間転写ベルト20上に形成されたトナー像が記録紙Pに転写される。トナー像が転写された記録紙Pは、定着ユニット6を通過することでトナー像が定着せしめられた後、排出ローラ29によって排紙トレイ8に排出される。感光体10と同様に、中間転写ベルト20上に残った転写残のトナーは、中間転写ベルト20に接触するベルトクリーニング装置26によってクリーニングされる。
【0017】
次に、光書込ユニット4の構成について説明する。
図3は、本実施形態に係るプリンタおける光書込ユニット4を、4つの感光体とともに示す概略構成図である。
図4は、走査装置の構成を示す概略上面図であり、図5は、第1筐体70の概略斜視図であり、図6は、図5のA−A断面図である。
図3に示すように、光書込ユニット4は、回転偏向器たるポリゴンスキャナ50、各種の反射ミラー、各種のレンズ等の光学系部品を備えている。ポリゴンスキャナ50、各種の反射ミラーや各種のレンズ等の光学系部品は、光学ハウジング131に収納される。光学ハウジング131の上方の開口部を覆う筐体カバー107には、防塵ガラス48Y,48C,48M,48Kが設けられている。
ハウジング131は、図4に示すように、光源から走査レンズ43Y、43C、43M、43Kまでの間の光路上に設けられた光学系部品を収納する樹脂からなる第1筐体70と、走査レンズ43Y、43C、43M、43Kから感光体までの間の光路上に設けられた光学素子を収納する樹脂からなる第2筐体60とで構成されている。
【0018】
図5、図6に示すように、第1筐体70には、光源であるレーザダイオード46Y、46C、46M,46K、コリメートレンズ52Y、52C、52M、52K、シリンドリカルレンズ53Y、53M、53C、53K、回転偏向器たるポリゴンスキャナ50、走査レンズ43Y、43M、43C,43Kが収納されている。
【0019】
図5に示すように、ポリゴンスキャナ50は、正多角柱形状からなる2つの回転多面鏡たるポリゴンミラー41a、41bと、不図示のポリゴンモータと、ポリゴンモータの駆動を制御するための電子部品を搭載した回路基板150とで構成されている。これらポリゴンミラー41a,41bは、その6つの側面に反射鏡を有しており、互いに正多角柱の中心を重ねるようにして上下方向に接続されている。ポリゴンスキャナ50は、第1筐体70の防音壁54で囲ったポリゴンスキャナ取り付け部にネジによって締結されている。防音壁54の2箇所には切り欠きが設けられており、その切り欠きに防音ガラス42a、42bが取り付けられている。
【0020】
光源であるレーザダイオード46Y、46C、46M,46Kは、第1筐体70の側面70aに設けられた貫通孔70bに取り付けられている(図では、K色のレーザダイオードが取り付けられる貫通孔70bKと、Y色のレーザダイオードが取り付けられる貫通孔70bYのみが表示されている)。
図6に示すように、K色のレーザダイオード46Kは、M色のレーザダイオード46Mの真上に取り付けられている。また、K色のコリメートレンズ52K、シリンドリカルレンズ53Kは、第1台座701の上面に取り付けられている。M色のコリメートレンズ52Mは、第1台座701の裏面のK色のコリメートレンズ52Kの真下に取り付けられている。また、M色のシリンドリカルレンズ53Mは、第1台座701の裏面のK色のコリメートレンズ52Kの真下に取り付けられている。また、図示しないが、Y色のレーザダイオード46Yは、C色のレーザダイオード46Cの真下に取り付けられている。また、Y色のコリメートレンズ52Y、シリンドリカルレンズ53Yは、第2台座702の上面に取り付けられている。また、図示してないが、C色のコリメートレンズ52Cは、第2台座702の裏面のY色のコリメートレンズ52Yの真下に取り付けられ、C色のシリンドリカルレンズ53Cは、第2台座702の裏面のY色のシリンドリカルレンズ52Yの真下に取り付けられている。
【0021】
また、K色の走査レンズ43Kは、M色の走査レンズの真上に設けられており、Y色の走査レンズ43Yは、C色の走査レンズ43Cの真上に設けられている。走査レンズ43Y、43M、43C,43Kは、ポリゴンミラー41a,41bによりレーザ走査の等角度運動を等速直線運動へと変えるとともに、副走査方向にパワーを持ち(副走査方向に光を集光)、ポリゴンミラーの面倒れ補正を行う光学素子である
【0022】
図3に示すように、ポリゴンスキャナ50の図中右側には、M用の光学系と、K用の光学系とが配設されている。ポリゴンスキャナ50の図中左側には、Y用の光学系と、C用の光学系とが配設されている。
【0023】
また、図4、図7に示すように、第1筐体70は、ポリゴンスキャナ50が、光書込ユニット4の略中央にくるように、第2筐体60の略中央に取り付けられる。また、図3に示すように、蓋部材としての筐体カバー107の中央部は、開口しており、開口部からポリゴンスキャナ50側に延びて、下端が、防音ガラス42a,42bの上面と防音壁54の上面と当接する内壁部106が形成されている。そして、この筐体カバー107の開口部を覆うようにして蓋部材たる偏向器カバー105が取り付けられている。これにより、ポリゴンスキャナ50は、ハウジング131の底面、防音ガラス42a、42b、防音壁54、内壁部106、偏向器カバー105とにより密閉される。
【0024】
各レーザダイオード46Y,C,M,Kから出射された書込光Ly,Lc,Lm,Lkは、コリメートレンズ52Y,M,C,Kにより発散光束が平行光束に変換された後、シリンドリカルレンズ53Y,M,C,Kを透過することで、副走査方向(感光体表面上における感光体表面移動方向に相当する方向)に集光せしめられる。次いで、不図示のポリゴンモータによって高速回転される正六面体構造のポリゴンミラー41a,41bにおける6つの側面にそれぞれ形成された鏡面のうち、何れかで反射しながら主走査方向(感光体表面上における軸線方向に相当する方向)に偏向せしめられる。そして、走査レンズ43Y,M,C,Kによって、ポリゴンミラー41a,41bによって一定の角速度で主走査方向に偏向せしめられる光の偏向方向の移動速度を等速に変換されるとともに、副走査方向に集光して、ポリゴンミラー41a,41bの鏡面の倒れである所謂面倒れが補正される。
【0025】
走査レンズ43Y,M,C,Kを透過したY,C,M,K用の書込光Ly,Lc,Lm,Lkは、Y,C,M,K用の反射光学系の各反射ミラーに向かう。例えば、走査レンズ43Yを透過したY用の書込光Lyは、第1反射ミラー44Y、第2反射ミラー45Yに反射することで、Y用の感光体10Yの表面に導かれていく。C,M,K用のレーザ光Lc,Lm,Lkも同様にしてそれぞれ第1反射ミラー、第2反射ミラーに反射されることで、C,M,K用の感光体10C,M,Kの表面に導かれていく。なお、第2反射ミラー45Y,C,M,Kの鏡面で反射したY,C,M,K用の書込光Ly,Lc,Lm,Lkは、筐体カバー107に設けられた防塵ガラス48Y,48C,48M,48Kを透過した後、感光体10Y,M,C,Kの表面に到達する。
【0026】
次に、本実施形態の特徴点について、説明する。
本実施形態においては、コリメートレンズ52は、保持部材としての中間部材120に接着固定し、中間部材120を介してコリメートレンズ52が第1筐体70の台座701(702)に接着固定されるよう構成している。
図8は、中間部材120とコリメートレンズ52とを光軸方向から見た図である。
図8に示すように、中間部材120は、リング状であり、外周面に等間隔で3箇所、外周から突出したハウジング接着部121が設けられている。コリメートレンズ52は、中間部材120の内周面に接着固定されている。中間部材120は、透明部材など紫外線を透過する部材で構成されている。
【0027】
コリメートレンズ52の中間部材120への接着固定は、コリメートレンズのコバ面を保持して中間部材120に挿入する。次いで、コリメートレンズ52と中間部材120との間の一部に紫外線硬化型の接着剤122を充填し、接着剤122に紫外線を照射し、コリメートレンズ52を中間部材120に接着固定する。中間部材120は、紫外線を透過する部材で構成しているので、中間部材120を介して接着剤122に紫外線を照射することができ、容易にコリメートレンズ52を中間部材120に接着固定することができる。
【0028】
コリメートレンズ52を保持した中間部材120の第1筐体70の台座701への取り付けは、次のように行う。まず、中間部材120を、光軸方向、副走査方向(第1筐体の台座面に対して垂直方向)、主走査方向(光軸方向、副走査方向のいずれにも直交する方向)に調整可能な不図示のチャック部材に保持する。このとき、中間部材120のハウジング接着部121のいずれかを、コリメートレンズ取り付け部701aと対向させる。次に、光学特性をモニタリングしながら、走査光が感光体上で所定の光学特性が得られるようにチャック部材を移動させ、位置調整を行う。次に、所定の光学特性が得られたら、ハウジング接着部121とコリメートレンズ取り付け部701aとの間に紫外線硬化型の接着剤123を充填した後、紫外線を照射し、中間部材120をコリメートレンズ取り付け部701aに接着固定する。上記では、位置調整を行った後に接着剤123を充填しているが、接着剤123を充填した後に位置調整を行ってもよい。中間部材120は、紫外線を透過する部材で構成されているので、中間部材120を介して接着剤123に紫外線を照射することができ、容易に中間部材120をコリメートレンズ取り付け部701aに接着固定することができる。中間部材120を接着固定したら、チャック部材を取り外す。
【0029】
光書込ユニット4がユーザーから回収され、コリメートレンズ52をリサイクルする場合は、中間部材120を掴んで、力を加えることで、コリメートレンズ取り付け部701aから中間部材120を剥離する。このように、コリメートレンズ52を光書込ユニット4から回収するとき、コリメートレンズ52を直接掴むことがない。よって、コリメートレンズ52の光の入射面や、出射面に指などが触れるのを抑制することができ、コリメートレンズ52の入射面や、出射面が傷つくのを抑制することができる。また、コリメートレンズ取り付け部701aから剥離するとき、コリメートレンズ52にストレスが加わることもない。その結果、コリメートレンズ52を光書込ユニット4から回収するときにコリメートレンズ52の特性が変化するのを抑制することができる。そして、使用済みの光書込ユニット4からコリメートレンズ52を回収し、別の光書込ユニット4に用いるときは、図9に示すように、前回とは、異なるハウジング接着部121を、コリメートレンズ取り付け部701aに対向させて、接着固定する。
【0030】
このように、本実施形態においては、中間部材120は、複数のハウジング接着部121を備えているので、コリメートレンズ52を再利用するときは、接着剤などが付着していないハウジング接着部121をハウジングとの接着固定に用いることができる。これにより、ハウジング接着部121をコリメートレンズ取り付け部701aに強固に接着固定することができる。一方、接着剤123が付着したハウジング接着部121を再度使用した場合、接着層123によりハウジング接着部とコリメートレンズ取り付け部701aとの間の隙間がほとんどなくなり、接着に十分な接着剤を充填させることができず、中間部材120をコリメートレンズ取り付け部701aに強固に固定することができない。その結果、振動などによって、市場で中間部材120がコリメートレンズ取り付け部701aから剥離するおそれがある。また、接着層123が副走査方向(第1筐体70の台座面に対して垂直方向)の調整を阻害し、精度のよい調整を行うことができない。
【0031】
また、ポリゴンスキャナ50やレーザダイオード46など、寿命部品の寿命が来るなどして、ユーザーのもとから回収された光書込ユニット4は、寿命が来た部品を交換して、リユースされる。しかしながら、寿命部品(ポリゴンスキャナ50やレーザダイオード46)を別の部品に交換したとき、コリメートレンズ52と交換部品との位置関係が崩れてしまい、所定の光学特性が得られなくなってしまう。このため、所定の特性を得るために、コリメートレンズ52の姿勢や位置の再調整が必要となる。この場合は、中間部材120をコリメートレンズ取り付け部701aから剥離して、コリメートレンズ52を第1筐体70から取り外す必要がある。このとき、接着剤123がコリメートレンズ取り付け部701aに残ると、再度、中間部材120をコリメートレンズ取り付け部701aに接着固定できなくなり、光書込ユニット4として再利用できなくなる。このため、本実施形態においては、中間部材120を第1筐体70から剥離したとき、接着剤123が中間部材120に付着するように構成している。具体的には、第1筐体70よりも剥離性の悪い材質で中間部材120を構成する。これにより、中間部材120をコリメートレンズ取り付け部701aから剥離したとき、接着剤123が中間部材120側に付着し、コリメートレンズ取り付け部701aに接着剤123を残さないようにすることができる。そして、先の図9に示すように、前回とは異なるハウジング接着部121を、コリメートレンズ取り付け部701aと対向させて、コリメートレンズ52の位置調整を行った後、中間部材120をコリメートレンズ取り付け部701aに接着固定する。このように、中間部材120をコリメートレンズ取り付け部701aから剥離したとき、接着剤123が中間部材120に残るので、光書込ユニット4の再利用が可能となる。
【0032】
また、図10に示すように、中間部材120の内周面にコリメートレンズ52を接着固定するための光学系部品接着部124を設けてもよい。光学系部品接着部124は、内周面から突出している。これにより、接着剤122の厚みを厚くすることなくなく、中間部材120の中心と、コリメートレンズ52の中心とを近づけることができる。その結果、中間部材120とコリメートレンズとの間の接着層122(以下、光学系部品接着層という)の熱膨張による光学特性の変動を抑えることができる。ここで、中間部材120とコリメートレンズ52との中心とを近づけることによる、効果を説明する。例えば、コリメートレンズの中心が、あるハウジング接着部側に寄っていた場合、このハウジング接着部を接着固定に用いると、位置調整後におけるハウジング接着部とコリメートレンズ取り付け部701aとの距離が、中間部材120の中心とコリメートレンズ52の中心とが合っていた場合に比べて離れる。その結果、ハウジング接着部とコリメートレンズ取り付け部701aとの間に多くの接着剤を充填する必要があり、ハウジング接着部とコリメートレンズ取り付け部701aとの間の接着層123(以下、ハウジング接着層という)が厚くなってしまう。ハウジング接着層123が厚くなると、ハウジング接着層123の熱膨張量が多くなり、光書込ユニット4の温度上昇時の光学特性の変動が大きくなってしまう。一方、中間部材120とコリメートレンズ52との中心とを近づけることで、いずれのハウジング接着部121を、接着固定にもちいても、ハウジング接着部121とコリメートレンズ取り付け部701aとの隙間が大きくなることがなく、ハウジング接着層123が厚くなるのを抑制することができる。
【0033】
また、図11に示すように、光学系部品接着部124を、複数設けてもよい。これにより、コリメートレンズ52が仕様変更などによって、交換される場合、前回とは異なる光学系部品接着部に取り付けることができる。また、図11に示すように、使用の初期にコリメートレンズ52が固定される第1光学系部品接着部124aと、この第1光学系部品接着部124aよりも内周面からの突出量の少ない第2光学系部品接着部124bとを設けている。第1光学系部品接着部124aは、内周面からある程度突出しているので、光学系部品接着層122を厚くしなくても、中間部材120の中心とコリメートレンズ52の中心とを近づけることができる。仕様変更によってコリメートレンズ52が交換される場合、現在、第1光学系部品接着部124aに取り付けられている旧仕様のコリメートレンズ52を中間部材120から剥離したときに、第1光学系部品接着部124aに光学系部品接着層122が残る場合がある。このとき、第2光学系部品接着部124bの高さが、第1光学系部品接着部124aの高さと同じ場合、旧仕様のコリメートレンズ52の径以上のコリメートレンズ52を、新たに中間部材120へ取り付けると、光学系部品接着層122が取り付けの邪魔になる。その結果、第1光学系部品接着部124aから光学系部品接着層122を剥ぎ取る手間が生じてしまう。一方、図11に示すように、交換用の第2光学系部品接着部124bの内周面からの高さを、第1光学系部品接着部124aよりも低くしておくことで、コリメートレンズ52の径以上のコリメートレンズ52が、新たに中間部材120へ取り付けられても、第1光学系部品接着部124aに残った光学系部品接着層122が取り付けの邪魔になることなく、中間部材120に新たなコリメートレンズを取り付けることができる(図11b参照)。
【0034】
また、図12に示すように、光学系部品接着部124を、ハウジング接着部121の間の領域Aに設けるのが好ましい。これは、ハウジング接着部121と背中合わせとなるように光学系部品接着部124を設けると、光学系部品接着部124と背中合わせのハウジング接着部121をコリメートレンズ取り付け部701aに固定した場合、ハウジング接着層123の熱膨張の方向と、光学系部品接着層122の熱膨張の方向とが同じになり、2倍の接着層の変化影響を受ける。よって、光書込ユニット4の温度上昇による光学特性変動が大きくなってしまう。しかしながら、光学系部品接着部124を、ハウジング接着部121の間の領域Aに設けることにより、いずれのハウジング接着部121がコリメートレンズ取り付け部701aに接着固定されても、ハウジング接着層123と光学系部品接着層122との熱膨張方向を異ならせることができ、接着層の熱膨張による光学特性の変動を必要最小限に抑えることができる。
【0035】
また、ハウジング接着部121を奇数個にすることにより、1回は、図12に示すように、光学系部品接着層122の熱膨張方向を、ハウジング接着層123の熱膨張方向と逆向きにすることができる。これにより、1回は、接着層の熱膨張による光学特性の変動を良好に抑えることができる。
【0036】
また、図13に示すように中間部材120を円筒状にして、コリメートレンズ52を保護する保護部125を設けた構成にしてもよい。これにより、コリメートレンズ52を光書込ユニット4から取り外して、一旦、机などに置いたとき、コリメートレンズ52の光が入射する入射面や、光が出射する出射面が、机などに触れて、傷つくのを抑制することができる。図13は、中間部材全体を光軸方向に延設させて、保護部125としているが、少なくと一箇所、光軸方向に延設させて保護部としてもよい。このように、一箇所保護部を設けた構成でも、中間部材120を机などに置いたときに、この保護部125の先端が、机に当接することにより、コリメートレンズ52の入射面や出射面が、机などに触れることはない。
【0037】
また、図14に示すように、レーザダイオード46とコリメートレンズ52とを備えたLDユニット200のリサイクルにも、本発明を適用することができる。このLDユニット200は、筒状部201が形成されており、この筒状部201を光書込ユニット4のハウジング側面に設けられた貫通孔に嵌合せることで、ハウジングに取り付けられる。また、このLDユニット200は、不図示の調整ネジが取り付けられる調整部202を有しており、調整ネジでハウジングに対するLDユニット200の姿勢を調整できるようになっている。コリメートレンズ52を保持した中間部材120は、LDユニット200の筒状部201を仕切っている仕切り壁203に設けられたコリメートレンズ取り付け部203aに接着固定される(図14(b)参照)。
【0038】
レーザダイオードに寿命などがきて交換された場合、レーザダイオード46とコリメートレンズ52との位置関係が崩れてしまうため、コリメートレンズ52の位置の再調整が必要となる。このときは、上述と同様、中間部材120をコリメートレンズ取り付け部203aから剥離し、前回とは異なるハウジング固定用接着座面をコリメートレンズ取り付け部203aに対向させ、位置調整を行った後、中間部材120をコリメートレンズ取り付け部203aに接着固定する。これにより、LDユニット200を再利用することができる。また、仕様変更などによりこのLDユニット200が使用できる機種がなくなってしまった場合でも、このLDユニット200から中間部材120ごとコリメートレンズ52を取り外し、違う光書込ユニット4に用いることができる。
【0039】
上述では、コリメートレンズ52に本発明を適用した例について、説明したが、例えば、温度補償レンズなど、光軸を中心にして回転させても、光学特性に変動のない光学系部品であれば、本発明を適用することができる。また、例えば、光軸を中心にして、180°回転させるなど、所定の角度回転すると、回転前と同じ光学特性が得られる光学系部品にも、本発明を適用することができる。例えば、180°回転させると、回転前と同じ光学特性が得られる光学系部品においては、ハウジング接着部121が、180°の間隔を開けて2箇所設ける構成となる。
【0040】
以上、本実施形態の光走査装置たる光書込ユニット4は、光源たるレーザダイオード46と、レーザダイオード46からの光ビームを偏向する偏向手段としてのポリゴンスキャナ50と、光学系部品としてのコリメートレンズ52と、レーザダイオード46、ポリゴンスキャナ50、コリメートレンズ52を収納するハウジングとしての第1筐体70とを備えている。そして、コリメートレンズ52を固着保持し、第1筐体70に接着固定される保持部材としての中間部材120を備え、中間部材120には、第1筐体70に接着固定されるための複数のハウジング接着部121を備え、複数のハウジング接着部121のうちひとつを第1筐体70に接着固定した。これにより、上述したように、コリメートレンズの光学特性が変わるのを抑制することができ、コリメートレンズの再利用を容易に行うことができる。
【0041】
また、中間部材120の少なくともハウジング接着部121を、第1筐体70よりも接着剤に対する剥離性の悪い材質にすることにより、中間部材120を第1筐体70から剥離させたとき、中間部材120のハウジング接着部121に接着剤を付着させることができる。これにより、レーザダイオードやポリゴンスキャナなどを交換した後、第1筐体70から中間部材120を剥離して、コリメートレンズ52の位置を再調整した後、中間部材120を再度、第1筐体70に接着固定することができる。これにより、光書込ユニット4の再利用を容易に行うことができる。
【0042】
また、コリメートレンズ52は、光軸を中心に回転させても光学特性が変化しない光学素子であるので、このような光学素子の場合は、中間部材120をリング状形状とし、内周面にコリメートレンズ52が接着固定される光学系部品接着部124を設け、外周面に複数のハウジング接着部121を設けた構成にできる。また、内周面から突出する光学系部品接着部124を設けることで、光学系部品接着層122を厚くしなくとも、中間部材120の中心と、コリメートレンズ52の中心とを近づけることができる。これにより、光学系部品接着層122の熱膨張の影響による光学特性の変動を抑えることができる。
【0043】
また、光学系部品接着部124を複数設けることで、仕様変更などによりコリメートレンズ52を交換したとき、前回とは異なる光学系部品接着部124にコリメートレンズ52を接着固定することができる。これにより、破棄されたコリメートレンズ52が接着固定された光学系部品接着部124に接着剤が付着していても、コリメートレンズ52を中間部材120に接着固定することができる。
【0044】
さらに、内周面から突出量が異なる2種類の光学系部品接着部を備えることが好ましい。出荷時(新品時)は、内周面からの突出量の多い光学系部品接着部にコリメートレンズ52を接着固定することにより、光学系部品接着層122を厚くしなくともコリメートレンズ52の中心と中間部材120の中心とを近づけることができる。一方、仕様変更などによりコリメートレンズの交換が必要となったときは、交換される新仕様のコリメートレンズを突出量の少ない光学系部品接着部に接着固定する。これにより、新仕様のコリメートレンズの径が、旧仕様のコリメートレンズの径より多少大きくても、中間部材120に取り付けることができる。
【0045】
また、光学系部品接着部を、ハウジング接着部の間の領域に設けることにより、いずれのハウジング接着部が、接着固定に用いられても、ハウジング接着層の熱膨張の方向と、光学系部品接着層の熱膨張の方向を、異ならせることができる。これにより、接着層の熱膨張による光学特性の変動を必要最小限に抑えることができる。
【0046】
また、中間部材120にコリメートレンズの光軸方向の長さよりも長い部分を設けることにより、第1筐体から中間部材を取り外して、机の上などに置いたとき、コリメートレンズの入射面や出射面が机と接触するのを抑制することができる。これにより、コリメートレンズの入射面や出射面が傷つくのを抑制することができる。
【0047】
また、中間部材を紫外線透過率の高い材質で形成したので、中間部材を介して紫外線硬化型の接着剤に紫外線を照射することができ、容易に中間部材を第1筐体に接着固定することができる。また、コリメートレンズを容易に中間部材に接着固定することができる。
【0048】
また、本実施形態の画像形成装置によれば、上述した光書込ユニット4を備えることで、リサイクル・リユース性の高い画像形成装置を提供することができる。
【符号の説明】
【0049】
4:光書込ユニット
52:コリメートレンズ
70:第1筐体
120:中間部材
121:ハウジング接着部
122:光学系部品接着層
123:ハウジング接着層
124:光学系部品接着部
124a:第1光学系部品接着部
124b:第2光学系部品接着部
125:保護部
200:LDユニット
201:筒状部
202:調整部
203:仕切り壁
701:台座
701a:コリメートレンズ取り付け部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0050】
【特許文献1】特開2008−102291号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
上記光源から照射対象物までの間の光路上に配置された光学系部品と、
上記光源、上記光学系部品を収納するハウジングとを備えた光走査装置において、
上記光学系部品を保持し、上記ハウジングに接着固定される保持部材を備え、
上記保持部材は、上記ハウジングに接着される複数のハウジング接着部を備え、
上記複数のハウジング接着部のうちひとつを上記ハウジングに接着固定したことを特徴とする光走査装置。
【請求項2】
請求項1の光走査装置において、
上記保持部材の少なくともハウジング接着部を、上記ハウジングよりも接着剤に対する剥離性の悪い材質にしたことを特徴とする光走査装置。
【請求項3】
請求項1または2の光走査装置において、
上記光学系部品が光軸を中心に回転させても光学特性が変化しない光学素子であり、
上記保持部材はリング状形状であり、内周面から突出し、上記光学系部品が接着固定される光学系部品接着部を備え、外周面に複数のハウジング接着部を設けたことを特徴とする光走査装置。
【請求項4】
請求項3の光走査装置において、
上記光学系部品が、コリメートレンズであることを特徴とする光走査装置。
【請求項5】
請求項3または4の光走査装置において、
上記光学系部品接着部を複数設け、
上記光学系部品は、上記複数の光学系部品接着部のうちのひとつに接着固定したことを特徴とする光走査装置。
【請求項6】
請求項5の光走査装置において、
上記内周面からの突出量が異なる2種類の上記光学系部品接着部を備えたことを特徴とする光走査装置。
【請求項7】
請求項3乃至6いずれかの光走査装置において、
上記光学系部品接着部を、上記ハウジング接着部の間の領域に設けたことを特徴とする光走査装置。
【請求項8】
請求項1乃至7いずれかの光走査装置において、
上記保持部材には、上記光学系部品の光軸方向の長さよりも長い部分を備えたことを特徴とする光走査装置。
【請求項9】
請求項1乃至8いずれかの光走査装置において、
上記保持部材を、紫外線透過率の高い材質で形成したことを特徴とする光走査装置。
【請求項10】
潜像を担持する潜像担持体と、光走査によって該潜像担持体の表面に潜像を形成する光走査手段と、該潜像担持体に担持された潜像を現像する現像手段とを備える画像形成装置において、
上記光走査手段として、請求項1乃至9いずれかの光走査装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−63450(P2012−63450A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−206023(P2010−206023)
【出願日】平成22年9月14日(2010.9.14)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】