説明

光電スイッチ

【課題】レーザを用いた光電センサを安全規格に応じた安全対策を講じつつ、小型化を実現可能な光電センサを提供する。
【解決手段】光電スイッチの投光ヘッドは、投光素子が発した光の一部を受光する第1のモニタ用受光素子と、投光素子の投光量を所定値にするために第1のモニタ用受光素子で得られる第1のモニタ信号を一定にするように制御を行なう投光量制御手段とを有する。またコントローラの制御部は、ヘッドケーブルを介して監視する第1のモニタ用受光素子から得られたモニタ信号に基づいて投光ヘッドの異常を検知し、投光素子の投光を抑制するよう構成されている。この構成によって、投光ヘッドとコントローラを分離した分離型の光電スイッチで、投光ヘッドの異常をコントローラ側で監視する構成としたため、投光ヘッド側に設ける部材を低減して、安全性を維持しつつセンサヘッドの小型化を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投光素子からの光を受光素子で受光し、受光量からの検出情報と閾値との比較で検出動作を行う光電スイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
光電スイッチは、非接触で検出対象を検出可能なセンサであり、工場の生産ライン等で移動する物体の有無を検出するため等に利用されている。一般には、物体の搬送経路に光を投射し、その光の反射光又は透過光を検出することにより、物体の有無を判定するものである。透過型の光電スイッチでは、投光部から投射された光が物体検出領域を通過する物体に遮られることにより受光部の受光量が変化することを利用し、この変化から物体の存在を判定することができる。透過型の光電スイッチは、LED(発光ダイオード)等の投光素子を有する投光ヘッドと、PD(フォトダイオード)等の受光素子を有する受光ヘッドを有する。投光ヘッドと受光ヘッドとを互いに対向するように配置し、これら投光ヘッドと受光ヘッドとの間で光電センサを形成する。
【0003】
この種の光電スイッチには、透過型と拡散反射型と同軸回帰反射型とがある。このうち透過型では、投光ヘッドと受光ヘッドとが別体に構成されているのに対し、同軸回帰反射型と拡散反射型の光電スイッチは、投光ヘッドと受光ヘッドとを一体化して構成されている。一体型では、別体型に比べて配線の取り回しが簡素化されると共に、検出物体を挟んでセンサと反射板とを対向配置することにより検出距離が拡散反射型に比べて長くなるという利点がある。
【0004】
また光電スイッチの投光ヘッドに使用する投光素子として、LEDに代わり、LD(半導体レーザ)を使用したものも開発されている。LDはLEDよりも光学特性に優れており、LDを使用する光電センサは、LEDに比較して光源が小さいのでスポットが絞れ、スポットの視認性が良くなり、取り付け作業時の作業性を向上できる。また光量密度が大きいため小スポットで大きな光量を得ることができるため、検出性能を向上させることができる等の利点が得られる。
【0005】
一方、レーザ光を扱う製品は様々な規格によって出力光に応じた安全対策が求められる。例えば、JIS(日本工業規格)に規定されている「レーザ製品の放射安全基準」ではレーザ製品のレーザ光出力に応じてクラス分けされており、各クラス毎に必要とする安全対策が規定されている。このように、LDを用いた光電センサでは、使用する国や地域、用途やクラスに応じて、安全性の規格に従って検出光として投光するレーザ光のパワーが規定以下に抑えられているかどうかを確認しなければならない。また、回路の単一故障発生時でもレーザの出射光量を所定のレベル以下に抑える必要がある。このための対策としては、故障した場合に備え、レーザの出力が最大となっても光電センサの外部に出射される光量がClass1での既定値以下になるように光学系の結合効率を落とすことが考えられる。しかしながらこの方法では、LDの寿命を考慮した発光量にすると、透過型の光電センサであれば問題は少ないものの、拡散反射型では投光量が少なく、著しく性能が低下する。
【0006】
このため従来のLDを用いた光電センサでは、投光ヘッド側にLDの光量を監視し制限する保護回路を設けていた。保護回路を有する光電センサの構成例を図22のブロック図に示す。この図に示す光電センサは、コントローラ200Dと投光ヘッド400Dを別構成とした分離型光電センサである。投光ヘッド400Dには、投光素子であるLDと、LDのモニタ用受光素子であるモニタPDとを接続してLDを駆動するLD駆動回路960と、LD駆動回路960に電源を供給する電源制御回路956と、モニタ用受光素子のモニタ電流を検出し、増幅するためのモニタ信号生成回路962とを備える。一方、コントローラ200Dには、LDをパルス駆動するように点灯タイミングを送出するためのLDタイミング制御回路958を備えている。一般にLDは、そのモジュール内にモニタPD等のモニタ用受光素子を備えており、モニタ用受光素子の光量を検出することでLDの発光量を検知できる。したがってこの発光量を増幅して、APC回路955等で利得を調整してLDが所定の出力を維持するようにフィードバック制御を行う。
(保護回路)
【0007】
さらに投光ヘッド400Dは、保護回路として、モニタ信号生成回路962で得られたモニタ信号が所定のレベル(閾値)に達していないかを判定し、所定値に達した場合は電源制御回路956に対して電力制御もしくは電力遮断を指示するためのモニタ信号レベル判定回路964と、モニタ信号生成回路962の故障を検出するモニタ信号生成回路故障判定回路966と、投光素子のパルス点灯が直流点灯に切り替わっていないかを監視するDC点灯防止回路970等を備える。このような保護回路の一例を図23の回路図に示す。この図に示す投光ヘッド400Dは、APC回路ブロック955Bと、モニタ信号レベル判定回路ブロック964Bと、モニタ信号生成回路故障判定回路ブロック966Bと、DC点灯防止回路ブロック970Bとを有している。
(APC回路ブロック955B)
【0008】
APC回路ブロック955Bでは、投光素子であるLDとLDのモニタ用受光素子であるモニタPDとを組み込んだLDモジュール968を、パルス信号によりON/OFFさせる。具体的にはアンプAMP1でトランジスタQ2をON/OFFさせる。アンプAMP1の+側には、パルス信号を入力するパルス信号入力端子から抵抗R1、可変抵抗(トリマ)R2で分圧された信号が入力される。また−側には、アンプAMP1の出力をコンデンサC5を介して接続する一方で、モニタPDの出力信号側と接続されてフィードバックされると共に、抵抗R5を介して接地されている。アンプAMP1の出力側は、トランジスタQ2のベースと接続されている。またトランジスタQ2のエミッタ側は、保護抵抗R4を介してLDのアノードと接続されている。これにより、パルス信号が入力されるとトランジスタQ2をONにしてLDを駆動する。トランジスタQ2のコレクタ側には、トランジスタQ1を介して駆動電圧端子Vccが接続されている。トランジスタQ1のベースには、抵抗R3を介してトランジスタQ3、Q4、Q5が接続されている。正常動作時には、トランジスタQ1、Q3、Q4、Q5はすべてONとなっている。故障等異常発生時にLDをOFFするには、トランジスタQ1をOFFすることでLDへの電流供給を絶つことで実現している。トランジスタQ1をOFFするには、PNP型バイポーラトランジスタQ1のベース側電圧Vbが、エミッタ側電圧Veより−0.6V以上高くなるようにすればよい。
(DC点灯防止回路ブロック970B)
【0009】
トランジスタQ1のベース側には、抵抗R3及び接地されたコンデンサC1を介してPNP型トランジスタQ3のエミッタが接続されており、DC点灯防止回路ブロック970Bを構成している。トランジスタQ3のベース側には、パルス信号入力端子が接続される。パルス信号が何らかの異常によりHIGHのままになると、LDがパルス点灯からDC点灯となる。この場合は、トランジスタQ3がOFFされ、トランジスタQ1のエミッタからベース方向へ抵抗R3を経由してコンデンサC1が充電され、トランジスタQ1のベース側電圧Vbがエミッタ側電圧Veよリ−0.6V以上高くなる。この結果、トランジスタQ1がOFFされ、LDへのVccの供給を絶つことでLD出力を停止させる。
(モニタ信号レベル判定回路ブロック964B)
【0010】
一方、抵抗R5がモニタPDのアノードと接続された側には、モニタ信号レベル判定回路ブロック964Bが接続されている。モニタ信号レベル判定回路ブロック964Bは、比較器CMP1の−側に抵抗R5を接続している。また+側は抵抗R6、トリマR7で分圧されると共に、コンデンサC2を介して接地している。さらに比較器CMP1の出力側は、トランジスタQ4のベースと接続される。比較器CMP1の出力は、正常動作時にはONするように、トリマR7が調整される。このモニタ信号レベル判定回路ブロック964Bは、抵抗R5以外の部材の単一故障に対応している。LDのモニタPDは、LDの光出力と対応してリニアにモニタ電流を発生させる。モニタ電流は、抵抗R5による電圧降下でモニタ電圧を発生させる。このモニタ電圧が、抵抗R6とR7による分圧で規定される所定値以上になると、比較器CMP1の出力がOFFされ、トランジスタQ4をOFFする。トランジスタQ4がOFFすると、上記と同様にコンデンサC1の電荷が抜けず、トランジスタQ1がOFFしてVccの供給を絶ち、LD出力を強制的にOFFとする。
(モニタ信号生成回路故障判定回路966B)
【0011】
さらに、APC回路ブロック955BのアンプAMP1の出力側は、モニタ信号生成回路故障判定回路966Bを構成する比較器CMP2の−側と接続されており、抵抗R5の故障に対応している。比較器CMP2の+側は、抵抗R8、R9で分圧されると共に、コンデンサC3を介して接地している。また比較器CMP2の出力は、トランジスタQ5のベースと接続されている。これにより、抵抗R5が短絡故障してモニタ信号レベル判定回路964が機能しない場合でも、アンプAMP1の出力を比較器CMP2で監視して、トランジスタQ5をOFFとしてトランジスタQ2への電流供給を絶ち、LD出力を停止できる。すなわち、抵抗R5が短絡故障すると、APC回路ブロック955Bはモニタ電圧がOVのままとなるため、モニタ電圧に基づくアンプAMP1の出力が最大電圧となる。アンプAMP1の出力が最大出力となったことを比較器CMP2で検出し、トランジスタQ5をOFFする。トランジスタQ5がOFFすると、上記と同様にコンデンサC1の電荷が抜けず、トランジスタQ1がOFFとなり、LD出力を強制的にOFFとする。
【0012】
なお、比較器CMP1、2の出力側はそれぞれ、抵抗R11とコンデンサC6、抵抗R12とコンデンサC7に接続されており、異常時の電圧値をコンデンサで所定時間保持することにより、OFF状態を持続させる。
【0013】
以上のように、従来のLDを用いた光電センサでは、安全基準に対応するための制御をヘッド側で行っていたため、投光ヘッドに各種保護回路を設ける必要があり、その結果部品点数が多く、回路構成が複雑になり、投光ヘッドが大型化するという問題があった。このため、近年の光電センサの一層の小型化の要求に応えることができなかった(例えば特許文献1)。
【特許文献1】特開2003−086830号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものである。本発明の主な目的は、レーザを用いた光電センサを安全規格に応じた安全対策を講じつつ、小型化を実現可能な光電センサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の目的を達成するために、本発明の第1の光電スイッチは、検出領域に向けて検出光を投光する投光素子を有する投光ヘッドと、投光ヘッドと個別に設けられ、投光素子の投光を制御すると共に、投光素子の検出領域からの光を受光する受光素子の検出情報に基づいて検出動作を行なう制御部を有するコントローラと、投光ヘッドとコントローラとを電気的に接続するためのヘッドケーブルとを備える。この光電スイッチの投光ヘッドは、投光素子が発した光の一部を受光する第1のモニタ用受光素子と、投光素子の投光量を所定値にするために第1のモニタ用受光素子で得られる第1のモニタ信号を一定にするように制御を行なう投光量制御手段とを有する。またコントローラの制御部は、ヘッドケーブルを介して監視する第1のモニタ用受光素子から得られたモニタ信号に基づいて投光ヘッドの異常を検知し、投光素子の投光を抑制するよう構成されている。この構成によって、投光ヘッドとコントローラを分離した分離型の光電スイッチで、投光ヘッドの異常をコントローラ側で監視する構成としたため、投光ヘッド側に設ける部材を低減して、安全性を維持しつつセンサヘッドの小型化を図ることができる。
【0016】
また、本発明の第2の光電スイッチでは、投光ヘッドがさらに、投光素子と、第1のモニタ用受光素子と、投光量制御手段とを駆動するための投光素子駆動回路と、第1のモニタ用受光素子で検出した信号に基づいてモニタ信号を生成するモニタ信号生成回路とを備える。一方コントローラはさらに、モニタ信号生成回路で生成されたモニタ信号をヘッドケーブルを介して検出するためのモニタ信号検出回路と、モニタ信号検出回路で得られた情報に基づき、投光ヘッドの異常を判定するための異常判定回路と、投光ヘッドへの電力を供給するための電源制御回路と、電源制御回路が投光素子駆動回路に対してパルス電力を供給するよう、タイミングを制御するためのタイミング制御回路とを備える。この構成によって、モニタ信号に基づいて投光ヘッドの異常をコントローラ側で監視することができ、投光ヘッド側に設ける部材を低減して、安全性を維持しつつセンサヘッドの小型化を図ることができる。
【0017】
さらに、本発明の第3の光電スイッチでは、投光ヘッドがさらに、投光素子が発した光の一部を受光する第2のモニタ用受光素子を備えている。また投光ヘッドの投光量制御手段は、第1のモニタ用受光素子から得られたモニタ信号に基づいて投光ヘッドの異常を検知し、投光素子の投光を抑制するよう構成されている。一方コントローラの制御部は、ヘッドケーブルを介して監視する第2のモニタ用受光素子から得られたモニタ信号に基づいて投光ヘッドの異常を検知し、投光素子の投光を抑制するよう構成されている。この構成によって、投光ヘッドに複数の2つのモニタ用受光素子を備え、一方のモニタ用受光素子で投光ヘッド側でフィードバック制御を行うと共に、他方のモニタ用受光素子でコントローラ側でも投光ヘッドの異常監視を行うという二重の制御を実現でき、投光ヘッド側に設ける部材を低減してセンサヘッドの小型化を図りながら、信頼性高く光電スイッチを利用できる。コントローラは、ヘッドケーブルを介して第2のモニタ用受光素子から得られたモニタ信号を監視することで、投光ヘッドの異常を検知し、異常発生時には投光を抑制もしくは停止する制御を行う。これにより投光ヘッドとコントローラの両方で、投光素子の異常を監視する2重フィードバックが実現できる。
【0018】
さらにまた、本発明の第4の光電スイッチは、投光ヘッドがさらに、モニタ用受光素子から得られたモニタ信号の初期値を保持するモニタ信号初期値保持部を備える。一般にモニタ用受光素子はモニタ電流のばらつきが大きいため、基準投光量に対するモニタ信号が一定となるように、トリマ等でゲインを投光ヘッド毎に調整する必要がある。これに対して、投光ヘッド内にモニタ信号の初期値を記憶させることにより、面倒なトリマ調整等を行うことなく、コントローラ側で接続された投光ヘッドに応じて適切な異常判定が可能となる。
【0019】
さらにまた、本発明の第5の光電スイッチは、投光ヘッドがさらに、投光素子の連続点灯を検出して投光素子の点灯を制御するためのDC点灯検出回路を備える。この構成によって、投光素子の点灯状態をDC点灯検出回路で監視し、何らかの原因でパルス点灯から直流点灯になったことをDC点灯検出回路が検出すると、投光素子を消灯させる等の処理を行い、安全を確保できる。
【0020】
さらにまた、本発明の第6の光電スイッチは、ヘッドケーブルが、投光素子を駆動する電力を供給するための電源線と、投光素子の投光及び抑制を指示する指令線と、GND線とを備える。この構成によって、指令線からの指令がある場合に投光素子を点灯させ、投光ヘッドの異常をコントローラ側で検出する等して投光を抑制する場合に信号をOFFすることで、投光指令線と投光抑制指令線とを共通にして、ヘッドケーブルの信号線の本数を低減でき、投光ヘッドの小型化に寄与し得る。
【0021】
さらにまた、本発明の第7の光電スイッチは、ヘッドケーブルが、投光素子を駆動する電力を、投光素子を投光するタイミングで送出する信号電源線と、GND線とを備える。この構成によって、電源線で送出する電力をパルス状に送出し、投光素子を点灯する際にのみ電力を供給することで、指令線と電源線を共通にできる。このため、さらに信号線の本数を低減して省配線を図ることができる。
【0022】
さらにまた、本発明の第8の光電スイッチは、投光ヘッドがさらに、投光素子の発光面に面して配置された、内径の異なる複数のスリット穴を開口したスリット板と、スリット板の複数のスリット穴のいずれかが投光素子の発光面に面するようにスリット板の位置を切替可能なスリット切替部とを備えており、投光素子の発光面にスリット穴の一が面するように、スリット切替部でスリット板のスリット穴の位置を調整することで、投光素子のスポット径を所望の大きさに制限できるよう構成されており、コントローラは、投光ヘッドのスリット板の位置を検出可能に構成している。スリット板を利用して照射スポット径を可変とした投光ヘッドにおいては、スリット穴を切り替えることで出射光量が変化するため、単一故障を検出するためのモニタ信号の基準値も変化するが、コントローラ側で投光ヘッドのスリット板の位置を検出することにより、選択されたスポット径に応じた適切な判別の基準値に変更することができる。
【0023】
さらにまた、本発明の第9の光電スイッチは、コントローラがさらに、投光ヘッドの異常を検出した時に異常を報知する異常出力部を備える。この構成によってコントローラ側でエラー報知を行うことができる。
【0024】
さらにまた、本発明の第10の光電スイッチは、コントローラの制御部は、投光ヘッドの異常を検出した時に、電源制御回路を制御して投光素子の投光を停止するよう構成されている。この構成によって異常発生時にコントローラ側で投光を停止できる。
【0025】
さらにまた、本発明の第11の光電スイッチは、さらに受光素子を備える受光ヘッドを備える。
【0026】
さらにまた、本発明の第12の光電スイッチは、検出領域に向けて検出光を投光する投光素子として半導体レーザを備える投光ヘッドと、投光素子の検出領域からの光を受光する受光素子を備える受光ヘッドと、投光ヘッドと個別に設けられ、投光素子の投光を制御すると共に、受光素子の受光量に基づいて検出動作を行なう制御部を有するコントローラと、投光ヘッドとコントローラとを電気的に接続するためのヘッドケーブルとを備える。この光電スイッチでは、投光ヘッドが、投光素子が発した光の一部を受光する第1のモニタ用受光素子と、投光素子の投光量を所定値にするために第1のモニタ用受光素子で得られる第1のモニタ電圧を一定にするように制御を行なう投光量制御手段とを有する。またコントローラの制御部は、ヘッドケーブルを介して監視する第1のモニタ用受光素子から得られたモニタ信号に基づいて投光ヘッドの異常を検知し、投光素子の投光を停止するよう構成されている。この構成によって、投光ヘッドとコントローラを分離した分離型の光電スイッチであって、投光ヘッドの異常をコントローラ側で監視する構成としたため、投光ヘッド側に設ける部材を低減して、安全性を維持しつつセンサヘッドの小型化を図ることができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明の光電スイッチによれば、LD等の投光素子を使用した光電スイッチの単一故障を検出、制御可能としつつ、センサヘッドの小型化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための光電スイッチを例示するものであって、本発明は光電スイッチを以下のものに特定しない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
【0029】
本発明の光電スイッチは、コントローラと投光ヘッドとを分離したアンプ分離型の光電センサに適用できる。ここで、受光部はどのような形態であってもよく、透過型あるいは反射型等の種々の光電センサに適用できる。例えば図1(a)に示すように、受光ヘッド500Aを投光ヘッド400A、コントローラ200Aと別体で構成した透過型光電センサに適用したり、又は図1(b)に示すように、投光ヘッドと受光ヘッドを一体とした反射型光電センサの一体型投受光ヘッド400Bとして、コントローラ200Bとヘッドケーブル300Bで接続する構成としたり、あるいは図1(c)に示すように受光部500Cを透過型光電センサのコントローラ200Cと一体として、投光ヘッド400Cをヘッドケーブル300Cで接続する構成とすることもできる。以下、本発明を図1(a)の透過型光電センサに適用する例について説明する。なお、検出光の反射光の受光量を検出する反射型の光電センサを構成する場合は、投光ヘッドから投光された光が検出対象物で反射して受光ヘッドに入射するように、投光ヘッド及び受光ヘッドの位置及び方向がセットされる。あるいは、投光ヘッド及び受光ヘッドを一体化した投受光ヘッドとすることもできる。また、センサヘッドとコントローラとの間を接続するヘッドケーブルは電気ケーブルの他、光ファイバ等も利用できる。
【0030】
透過型光電スイッチは、上述の通り、投光ヘッドと受光ヘッドとをコントローラに接続し、投光ヘッドの投光素子から放出される光を受光ヘッドで受光して検出し、その受光量の変化で対象物の通過等を検出できる。図2に、本発明の一実施の形態に係る光電スイッチとして、投光ヘッド400と受光ヘッド500とを、コントローラ200に接続した光電スイッチのブロック図を示す。この図に示す光電スイッチは、投光ヘッド400と受光ヘッド500とが、ヘッドケーブル300によって接続されている。投光ヘッド400は投光部10を、受光ヘッド500は受光部50をそれぞれ備える。投光部10は対象物に対して光を投光し、この光が対象物で遮光されることなく受光部50で受光するか、あるいは遮光されて受光量が低下するかを検出することで対象物の有無を判定する。コントローラ200は投光部10を駆動するために所定のパルスを投光ヘッド400に出力する。投光素子12は、制御部40によって投光電源制御回路22から発される発振パルスによって駆動されて、パルス光を外部の検出対象に向って発する。受光された光は受光素子にて光電変換され、受光素子増幅回路56、コントローラ増幅回路68、A/D変換器70を経て制御部40に送られる。これによって、パルス光に同期した検波が施され、I/O回路42から、検出結果を表わすON/OFF信号として出力される。
(投光部10)
【0031】
投光部10は、投光用の投光素子12と、投光素子12を駆動するための投光回路14とを備える。投光素子12は、LEDやLD等が利用できる。特にLDはLEDに比べて光量が多く指向性が高いので、スポット径を絞って検出の精度が向上する。また、LDが照射されるスポット径が視認できるので、設置時の作業性にも優れる。よって、本実施の形態では光学特性に優れるLDを投光素子12として利用している。さらにLDを駆動する投光回路14は、投光APC回路16と、モニタPD等のモニタ用受光素子18を備える。投光APC回路16は、LDを駆動する駆動電力をLDに供給し、LDの出力すなわち発光量が所定値となるよう制御する。
【0032】
さらに投光ヘッド400は、コントローラの発光量や出力状態等を表示するための表示灯20を備える。これら投光APC回路16や表示灯20は、投光電源線を介してコントローラ200の投光電源制御回路22、ヘッド表示灯電源制御回路24から各々駆動電力の供給を受ける。
【0033】
投光素子12の発光量は、投光APC回路16により制御される。投光APC回路16はモニタPDで検出した発光量に基づき、発光量が所定値となるように電流量を調整してLDを駆動するというフィードバック制御を行う。図2に示す例では、投光APC回路16はLD及びモニタ用受光素子18であるモニタPDと接続されており、モニタPDはLDの漏れ光等を受光できる位置に隣接されている。モニタPDは、LDパッケージに内蔵させることもできる。
【0034】
一方モニタ用受光素子18の一形態であるモニタPDは、モニタ信号増幅回路26と接続されており、ヘッドケーブル300に含まれるモニタ線を介してコントローラ200のLD発光量モニタ回路28に受光量をモニタ電圧として送出する。モニタ信号増幅回路26は、モニタ用受光素子18のばらつきを抑えるための部材であり、トリマ等により構成されている。LD発光量モニタ回路28は、A/D変換器30でアナログ信号をデジタル信号に変換した後、制御部40に対し、モニタPDで検出したモニタ電圧を出力する。このようにモニタ信号増幅回路26は、投光素子12の発光量をモニタ用受光素子18でモニタするモニタ回路を構成しており、制御部40はモニタ回路を介してモニタ電圧を監視することで、投光ヘッドの異常を検出できる。モニタ電圧が所定の閾値を越える等の異常が検出されると、制御部40は投光電源制御回路22を制限、遮断する等により投光ヘッド400への電流供給を停止でき、これによって投光素子の障害等に対応できる。このように、投光ヘッド400により投光量のフィードバック制御を行う一方で、コントローラ200側では投光ヘッド400の異常検出を行うという二重のフィードバックを実現している。
【0035】
またモニタ用受光素子は、複数設けることもできる。例えばモニタPDを投光ヘッド用と、コントローラ用にそれぞれ用意し、投光ヘッドでの制御は投光ヘッド用モニタPDを、コントローラでの制御はコントローラ用モニタPDを、それぞれ使用できる。この際、図3に示すように、一のLD12Aの前後から出る光の内、後方から出射される光をモニタするよう、LD12Aの後方にモニタPD18Aを配置し、投光ヘッド400D及びコントローラにそのモニタ電流を伝達しても良い。あるいは図4に示すように、LD12Bの後方に配置したモニタPD18Bに加えて、LD12Bの前方にも第2のモニタPD18Cを配置し、LD12Bが前に出射した光を第2のモニタPD18Cで検出して、一方のモニタPDを投光ヘッド400Eでの投光量制御に、他方のモニタPDをコントローラ側の検知に、それぞれ用いても良い。
【0036】
なお本明細書において検出情報とは、典型的には受光素子で検出された受光量であり、受光量型光電センサにおいては、受光量の大小に基づいて検出対象の有無等を判別する検出動作を行う。ただ、検出情報は受光量に限られず、他の情報も利用できる。例えば、受光素子として位置検出フォトダイオード(PSD)や2分割PDを用いた距離型(位置型)光電センサでは、その受光位置に基づいて検出動作を行うことができる。このような光電センサにも本発明を適用可能である。
(受光部50)
【0037】
一方、受光ヘッド500に含まれる受光部50は、受光用の受光素子52と、受光素子52を駆動するための受光回路54とを備える。受光回路54は受光素子増幅回路56、受光部電源回路58等を備える。受光素子52はPD等が利用できる。この受光素子52は受光素子増幅回路56と接続されており、受光素子52で受光した受光量は受光素子増幅回路56で増幅されて、ヘッドケーブル300に含まれる信号線を介してコントローラ200側のコントローラ増幅回路68に送出される。コントローラ増幅回路68で増幅されたアナログ信号は、A/D変換器70を介してデジタル信号に変換され、制御部40に入力される。これによって、受光素子52の受光量をコントローラ200側で検出して検出の判定を行い、最終的にI/O回路42の出力から判定結果を出力する。このI/O回路42は、2系統の出力1、2と1系統の入力1を備えている。また受光部電源回路58は、受光ヘッド500の駆動電力を供給するため部材であり、ヘッドケーブル300の電源線を介してコントローラ200のヘッド電源回路60に接続される。ヘッド電源回路60は、コントローラ200の制御部40によって制御される。
【0038】
なお、複数種のセンサヘッドをコントローラに接続可能とする場合、各センサヘッドを識別する識別機能を備えることができる。図2の例では、コントローラ200に投光ヘッド400を識別するための投光ヘッド識別回路63、受光ヘッド500を識別するための受光ヘッド識別回路62をそれぞれ設けている。これらヘッド識別回路を各々信号線に接続して投光ヘッド400、受光ヘッド500の識別信号を検出し、A/D変換器64、65を介して制御部40に送出することで、制御部40で各センサヘッドを識別している。
【0039】
コントローラ200は、上述のように制御部40に、投光電源制御回路22、ヘッド表示灯電源制御回路24、LD発光量モニタ回路28、コントローラ増幅回路68、ヘッド識別回路62、ヘッド電源回路60等を接続している。さらに制御部40は、各種設定値等を記憶するための記憶部44、コントローラ200側の情報を表示するための表示回路46、コントローラ200に対して各種設定や操作を行うため、設定値調整を受け付けるためのユーザインタフェースである操作部を接続したスイッチ入力回路48、加えて外部との入出力を行うI/O回路42等を接続している。またコントローラ200は、これらの回路を駆動するためのコントローラ電源回路66も備えている。以上の構成のコントローラ200にヘッドケーブル300を介して投光ヘッド400と受光ヘッド500の組を一又は複数接続して、投光素子12で投光した光を受光素子52で受光し、対象物を検出してその結果を出力する。
(実施例1)
【0040】
本発明の実施例1に係る光電センサの構成を、図5のブロック図に示す。この図に示す光電センサは、投光ヘッド400をヘッドケーブル300を介してコントローラ200と接続しており、投光ヘッド400は、投光素子12であるLD12aと、モニタ用受光素子であるモニタPD18aと、投光量制御手段を構成する投光APC回路16を含む投光素子駆動回路であるLD駆動回路460と、モニタPD18aで検出した受光量に基づいてモニタ信号を生成するモニタ信号生成回路462と、モニタ信号生成回路462で生成したモニタ信号の初期値を保持するモニタ信号初期値保持部464を備える。投光APC回路16等の制御手段は、ゲートアレーやマイコン等で構成してもよい。一方コントローラ200は、モニタ信号生成回路462で生成したモニタ信号を検出するモニタ信号検出回路250と、モニタ信号検出回路250で得られた情報に基づき、投光ヘッド400の異常を判定する異常判定回路252と、異常判定回路252に基づいて異常出力を行う異常出力部254と、投光ヘッド400への電力を供給するための電源制御回路256と、電源制御回路256が投光素子駆動回路に対してパルス電力を供給するようタイミングを制御するタイミング制御回路258とを備える。なお、図5においては受光ヘッドの図示を省略している。この図に示す投光ヘッド400は、投光ヘッド400をコントローラ200と分離した分離型光電センサにおいて、図22に示したような各種の保護回路を投光ヘッド400から可能な限り除去し、代わりにコントローラ200側で異常検出するよう構成しているので、投光ヘッド400側の投光APC回路16等による制御と併せて、単一故障に対応した信頼性の高い動作を維持しつつ投光ヘッドの部材を低減して小型化を図ることができる。
(投光回路)
【0041】
図5に対応する投光ヘッドの回路例を、図6に示す。この図に示す投光ヘッド400は、LD駆動回路460として、基準電圧生成回路466と、アンプAMP1と、LD12aとモニタPD18aとを組み込んだLDモジュール468とを備え、またモニタ信号生成回路462として、パワー調整トリマ470と、アンプAMP2とを備える。さらにアンプAMP2は、フィルタ472を介してモニタ信号出力端子と接続されている。この投光ヘッド400は、コントローラ200の電源制御回路256から、タイミング制御回路258で規定されたタイミングでLD駆動パルス入力を入力され、これに応じてLD駆動回路460でLD12aを駆動する。またモニタPD18aの受光量に応じて、パワー調整トリマ470で調整された所定のモニタ電圧を生成し、これをLD駆動回路460に返して制御を行うと共に、モニタ信号線からモニタ信号出力Vmonとしてコントローラ200側に送出する。パワー調整トリマ470は、LDモジュール468毎に存在するモニタPD18aのばらつきを補正する。すなわち、一定の入力に対してモニタPD18aが検出する受光量が一定値となるように、パワー調整トリマ470を調整する。図5等に示すコントローラ200は、モニタ信号出力をモニタ信号検出回路250でA/D変換して異常判定回路252に送出し、投光ヘッド400の異常判定を行う。これにより、コントローラ200側で投光ヘッド400の異常を検出できるので、必要に応じて異常判定回路252に接続された異常出力部254でアラーム等の警告信号を出力し、エラー報知を実現できる。このように、コントローラ200側でも投光ヘッド400の異常を検知しているため、異常出力部254で外部への異常発生出力が可能となる。またコントローラ200に表示回路46等の表示手段を備え、異常時には表示手段で異常表示を行うこともできる。
【0042】
さらに投光ヘッドのより具体的な回路例を、図7に示す。この図に示す投光ヘッド400は、基準電圧生成回路466として、パルス入力端子に直列に接続された抵抗R1、R2と、アンプAMP1とを備える。アンプAMP1の+側には、抵抗R1、R2で分圧された電圧値Vを入力し、−側とアンプAMP1の出力との間にはコンデンサC1が接続される。さらにアンプAMP1の出力はトランジスタQ1のベースと接続されている。さらにトランジスタQ1のエミッタは、抵抗R3を介してLDモジュール468と接続されている。一方パルス入力端子は、逆素子ダイオード等を介してOPアンプ用DC化電源と接続されている。基準電圧生成回路466は、このような構成に限られず、既知の構成を適宜採用できる。
【0043】
またモニタ信号生成回路462を構成するパワー調整トリマ470は、可変抵抗R6で構成され、GNDを介してLDモジュール468のモニタPD18a側に接続され、さらにアンプAMP1の−側及びアンプAMP2の+側とも接続されている。一方、アンプAMP2の−側は抵抗R4とR5で分圧されると共に、抵抗R4の他端はアンプAMP2の出力側と接続されている。加えてアンプAMP2の出力側は、フィルタ472を構成するコンデンサC2を介してモニタ信号出力端子となる。このコンデンサC2は、DC点灯検出回路として機能する。このような簡素な回路構成により、モニタPD18aで検出されたモニタ信号をモニタ電圧Vとして、LD駆動回路460にフィードバックすると共に、モニタ信号出力端子からモニタ信号出力Vmonとしてコントローラ側に出力できる。
【0044】
なお、異常を監視するためのモニタ信号は、電流値、電圧値のいずれも利用できる。モニタ電流をモニタ電圧に変換するには、例えば抵抗を用いてI−V変換することで実現できる。本実施の形態では、モニタPDで得られた電流を増幅後、パワー調整トリマで生成されるモニタ電圧Vmonをモニタ信号として主に使用している。
(モニタ電流)
【0045】
また、コントローラ側で投光ヘッドの異常を監視するために、モニタ電流のみを用いることもできる。モニタ電流のみで異常を監視するには、単にモニタPDのモニタ電流をI−V変換したモニタ電圧Vmonが所定の閾値よりも大きくなった場合、すなわち投光出力の超過やモニタPD等の部品の故障のみを判定するのでは不十分となる。パワー調整トリマ等、他の部品の故障をも検知するためには、閾値を2つ用いて、モニタ電流のI−V変換値がGND側に落ちたことも検知することで、実現することが可能となる。具体的には、ウィンドウコンパレータ等の比較器を用いて上限閾値及び下限閾値を設定し、この範囲内を正常閾値として、モニタ電流を監視し、上限閾値以上又は下限閾値以下となったときに異常と判定する。これにより、投光出力の超過と、投光素子のDC点灯や断線等による未点灯の両方を監視できる。またこの構成によって、モニタPD以外の故障を検知しその状態を伝えるためのヘッドケーブルの信号線が不要となり、投光ヘッドの更なる小型化に寄与する。
【0046】
また、モニタ信号出力にHPF(ハイパスフィルタ)等のフィルタを適用して、直流成分をカットし交流化してからコントローラ側に送信することもできる。これにより、故障してDC点灯状態になった場合には、モニタ出力の信号がGNDレベルのため、コントローラ側でパルス電源に同期した点灯タイミングのみでモニタ出力を監視することで、直流点灯異常であると判定でき、異常監視の処理負担を軽減できる。一方、モニタ信号出力にHPF等のフィルタがない場合、消灯時にもモニタ出力を監視しないとDC点灯していることが検出できないため、異常監視の処理負担が大きくなる。
(異常検出手順)
【0047】
以上のように、コントローラがモニタ電流を正常閾値と比較して異常を検出する手順を、図8のフローチャートに基づいて説明する。まずステップS1でモニタ電流を取得し、ステップS2でA/D変換してモニタ信号を生成する。次にステップS3で、投光ヘッド側への出力制御を行う。ここではモニタ信号を所定の基準値(閾値)と比較し、上限閾値よりも高い場合は投光出力が上限を超えていると判断して、ステップS3−1に進み投光素子の出力を停止させる、あるいは出力量を制限する等の投光制限処理を行う。また上限閾値より低い場合はステップS4に進み、下限閾値よりも高いかどうかを判定し、低い場合は投光素子が連続点灯している、あるいは断線等により未点灯であると判断してステップS4−1に進み、所定の投光制限処理を行う。
【0048】
なお、本明細書において投光制限処理とは、投光信号を停止したり、供給する電源を遮断する等してLDの点灯を停止する場合の他、電流量を制限して一定光量に低下させる制御も含む。あるいは図9に示すように、LD12Cと並列にスイッチSWを配置し、SWのON/OFFを制御することでLD12Cへの電流供給をバイパスさせて点灯を抑える方式でもよい。このように、投光信号や電源供給を停止せずとも、投光を停止又は抑制することで安全が確保できるので、これらの処理も投光制限処理に含む。また異常が一旦発生すると、出力を落とす、あるいはリセット等の処理があるまで、投光素子の出力を0に維持することもできる。
(ヘッドケーブル300)
【0049】
投光ヘッド400とコントローラ200間は、ヘッドケーブル300によって電気的に接続される。ヘッドケーブル300に含める必要のある信号の種類としては、投光ヘッド400を駆動する電力を供給するための電源線、投光素子の投光を指示する投光指令線、投光ヘッド400の異常をコントローラ200側で検出した際に投光の抑制を投光ヘッド400に指示するための投光抑制指令線、及びGND(グランド)線の4種類となる。ここで、従来の構成では、図22等に示したとおり、ヘッドケーブルに必要な信号線は、電源線Vcc、LD点灯のためのパルス信号線、及びGND線の3種類であった。すなわち、従来は投光ヘッド側で故障検出を行っていたため、コントローラ側で異常検出して投光ヘッド側に投光抑制を指示する必要はなかった。すなわち、ヘッドケーブルには投光抑制信号線を含める必要はなかった。これに対して本発明では、投光ヘッドの異常検出をコントローラ側で行うため、異常検出時に投光を制御するための投光抑制信号線が必要となり、ヘッドケーブルに含まれる信号線が増えることとなる。
【0050】
そこで、投光指令を抑制指令を共通化することにより信号線を1本減らすことができる。ここでは、LD駆動回路460で投光素子をONさせる投光指令、及びOFFさせる投光制御指令を、スイッチングで実現させる。具体的には、図10に示すように、投光ヘッド内の電源線とLD12Dとの間にトランジスタ等のスイッチング素子SW2を設けた回路において、投光指令があるときはスイッチング素子SW2をONさせて投光させ、投光抑制指令があるときはOFFさせることでLD12Dの投光を抑制すなわちOFFできる。これによって投光指令線と投光抑制指令線を共通にして、ヘッドケーブルに必要な信号線の本数を3本に低減できる。
【0051】
ただ、この場合においても、電源を供給する電源線と、スイッチング素子を駆動する投光指令及び投光抑制指令の信号線とを個別に設ける必要がある。そこで、これらも共通にすることで更に信号線を1本低減して2本の信号線でヘッドケーブルを構成できる。具体的には、図11に示すように、投光ヘッドには電源とLD12Eとのスイッチング手段を設けることなく、投光ヘッドに電源供給するのみでLD12Eが点灯するよう構成する。このように、電源線Vccをパルス信号とすることで、コントローラ200から投光ヘッドへの電源線と、投光指令及び投光制御指令を投光ヘッドに伝える信号線とを共通化することができ、ヘッドケーブルの線数を2本にできる。投光指令及び投光制御指令の2つの指令線を電源線と統合して、投光指令がある場合のみ電源を供給する構成によって、信号線を2本に減らすことができ、ヘッドケーブルの小型化、低コスト化のみならず、省配線により投光ヘッドの小型化、低コスト化にも貢献できる。
【0052】
次に、図7の投光ヘッドが異常を検出する様子を、パルス入力、V、V、Vmonの波形パターンを示した図12〜図15のグラフに基づいて説明する。なお、これらの図においてGはGND(グランド)レベルを示している。図12は投光ヘッドの正常動作時を示しており、パルス入力に応じてV、Vがほぼ等しい振幅で出力される。またモニタ信号出力Vmonは、パワー調整トリマで投光ヘッド部毎のばらつきが調整された結果、いずれの投光ヘッドも正常閾値範囲内に収まる。
【0053】
一方、図13はパワー調整トリマR6以外で異常が生じた場合の動作を示している。例えば、抵抗R1又はR2がオープン若しくはショートすると、Vの振幅が変わるので、図13に示していない。この場合は、LDが消灯するか、又は過大に発光する。このためVmonの振幅は正常閾値より大きいか、又は小さくなるので、異常を判定できる。図13(a)のようにVmonが正常閾値を下回る異常の例としては、抵抗R1のオープン、R2のショート、R3のオープン等が挙げられ、また図13(b)のようにVmonが正常閾値を上回る異常の例としては、R2のオープン、トランジスタQ1のコレクタ−エミッタ間のショート等が挙げられる。
【0054】
次に図14は、パワー調整トリマR6自体に異常が生じた場合の動作を示している。例えばR6がオープンした場合、図14(b)に示すように、モニタPDのダイオード特性のため、Vは0.6Vが出力され、LD光量は少なくなる。またVmonは正常閾値以上となる。逆にR6がショートした場合は、図14(a)に示すように、Vは0Vとなり、LDは最大出力となる。この場合、Vmonは正常閾値以下となる。
【0055】
さらに図15は、パルス入力がDCとなった場合の動作を示している。パルス電源が故障してDC電源となった場合等は、DC点灯検出回路であるコンデンサC2によりVmonは0Vとなるので、正常閾値以下となる。
【0056】
なお、以上は投光ヘッド側の異常をコントローラ側で検出する例を説明したが、コントローラ自身の単一故障もコントローラで検出できるよう構成することもできる。例えば、コントローラの制御部等を構成するマイコンのPinがショートした場合は、モニタ信号検出回路250等でA/D変換した値が正常な値でなくなるため、異常と判定できる。
(実施例2)
【0057】
以上の実施例1では、可変抵抗を1個使用する例を説明した。次に、本発明の実施例2として、可変抵抗を2個使用する例を説明する。実施例2では、図7の回路図において、パワー調整トリマR6を固定抵抗とし、固定抵抗R2及びR5を可変抵抗とする。この場合の異常検出動作は、上記実施例1と同様である。実施例1では、投光ヘッド400のLDモジュール468毎のモニタ電流のばらつきを、可変抵抗であるパワー調整トリマR6で調整していた。この場合、R6で調整された抵抗値に応じて、LDの発光遅れも変化するため、LDの発光パルス幅も変化してしまうという問題がある。これに対して、実施例2ではR2及びR5を可変抵抗とすることで、R6を固定抵抗とでき、LDモジュールのモニタ電流のばらつきに起因するLD発光遅れのばらつきも改善できるという利点が得られる。実施例2の回路においては、LDの出力調整を可変抵抗R2で行うが、この調整に伴ってV、Vの電圧も変化するため、モニタ信号出力Vmonも一定でなくなる。そこで、可変抵抗R5でアンプAMP2のゲインを調整し、モニタ信号出力Vmonを所定電圧に調整する。
(実施例3)
【0058】
さらに実施例3として、図7の回路において、DC点灯検出回路ブロックとして機能するコンデンサC2を省略することもできる。コントローラ側の処理速度に余裕があれば、パルス入力のHIGH側とLOW側のときに、モニタ信号を取り込み、故障判定を行うことでDC点灯検出回路ブロックを省略できる。この判定アルゴリズムは、正常動作であれば、パルス電源のLOW側であればLDは点灯していないため、モニタ信号出力Vmonは0Vであるが、パルス電源が故障しDC電源となっておれば、LDはDC点灯するため、LOW側でも一定の電圧が出力される。これを検出すると、故障と判定してパルス電源を遮断あるいは制限できる。以上のように、コントローラ側でDC点灯を検出できる場合は、投光ヘッド側に設ける部材をさらに削減できるので、投光ヘッドの更なる小型化、低コスト化に寄与できる。
(実施例4)
【0059】
次に実施例4として、投光ヘッドの他の回路構成例を図16に示す。この図に示す投光ヘッドは、LDの駆動電流を入力するためのパルス電源入力端子と、アンプAMP1とLDとモニタPDとを組み込んだLDモジュールと、パルス入力線と接続されたパルス電源入力端子から入力されるパルス電流を、投光素子に供給するON/OFFを切り替えるスイッチング素子であるトランジスタQ1とを備える。またモニタ信号生成回路として、パワー調整トリマを構成する可変抵抗R5を備える。さらにパルス電源入力端子は、直列に接続された抵抗R1、ダイオードD1、コンデンサC1を介して接地される。またコンデンサC1とダイオードD1との接点は、抵抗R2を介して、アンプAMP1の出力側と接続される。またアンプAMP1の+側入力は、パルス電源を抵抗R3、R4で分圧して接続されており、AMP1の基準電圧はこの抵抗R3、R4の分圧にて生成される。一方、抵抗R1、ダイオードD1との間には、トランジスタQ1のベースが接続される。トランジスタQ1のコレクタ側はパルス電源入力端子と接続されており、エミッタ側はLDのアノード側と接続される。またモニタPDのアノード側は、可変抵抗R5を介して接地される。これにより、可変抵抗R5はモニタPDの受光量に応じたモニタ電流に基づいて、モニタ電圧Vmonを発生させる。さらに可変抵抗R5とモニタPDのアノード側との接点であるモニタ電圧Vmon(モニタ信号出力端子)は、アンプAMP1の−側入力と接続されている。これにより、モニタ電圧VmonでアンプAMP1をON/OFFできる。つまりモニタ電圧Vmonが基準電圧以下ではアンプAMP1はOFFであり、モニタ電圧Vmonが基準電圧以上になるとONする。この投光ヘッドは、コントローラ200の電源制御回路256から、タイミング制御回路258で規定されたタイミングでLD駆動パルス入力を入力され、これに応じてLDを駆動する。またモニタPDの受光量に応じて、パワー調整トリマで調整された所定のモニタ電圧を生成し、これをLD駆動回路側に返して制御を行う。
【0060】
一方、この投光ヘッドはモニタ信号を増幅してコントローラ側に送出するためのモニタ信号増幅回路26を備えている。モニタ信号増幅回路26はアンプAMP2で構成され、アンプAMP2の+側入力を可変抵抗R5と接続している。またアンプAMP2の出力側は、コンデンサC2を介してモニタ電圧Vmonの出力端子すなわちモニタ信号出力線とする。さらにアンプAMP2の出力側は、抵抗R7、R6を介して接地されており、抵抗R7、R6で分圧した値をアンプAMP2の−側入力としている。これにより、可変抵抗R5の電圧出力をアンプAMP2で増幅して出力できるので、耐ノイズ性を増すことができる。
(実施例5)
【0061】
以上の実施例では、投光ヘッドとコントローラを接続する信号線、すなわちヘッドケーブルに含まれる信号線として、パルス入力線、モニタ信号出力線、GND線の3線を使用する例を説明した。次に実施例5として、ヘッドケーブルをVcc線、パルス入力線、モニタ信号出力線、GND線の4線とした投光ヘッドの回路構成例を、図17に示す。この図に示す投光ヘッドは、DC電源であるVcc線からLD駆動電源用の電力を得ている。この投光ヘッドも上記と同様に、パルス入力線から入力されるパルス電流でトランジスタQ1をON/OFFしてLDを駆動する。またこの投光ヘッドも、アンプAMP2で構成されるモニタ信号増幅回路26を備えている。その動作原理は、上記実施例4とほぼ同様であり、詳細説明を省略する。
(モニタ信号初期値保持機能)
【0062】
また投光ヘッドは、モニタ用受光素子から得られたモニタ信号の初期値を保持するモニタ信号初期値保持機能を備えてもよい。投光ヘッドは、モニタ電流のばらつきに対応するため、モニタ電流の初期値(基準値)を記憶させ、そのデータをコントローラ側に送出することで、投光ヘッド内の異常を検知する閾値設定を投光ヘッド毎に変更することができる。一般にモニタPD等のモニタ用受光素子は、モニタ電流のばらつきが大きいため、基準投光量に対するモニタ信号が一定となるように、トリマ等でゲインを投光ヘッド毎に調整する必要がある。これに対して、本実施の形態では、投光ヘッド内のモニタ信号初期値保持部464にモニタ信号の初期値を記憶させることにより、このようなトリマ調整等の面倒な作業を行うことなく、コントローラ側で接続された投光ヘッドに応じて自動的に設定を調整し、適切な異常検出が可能となる。
【0063】
次に実施例6として、モニタ信号初期値保持機能を備える受光ヘッドの回路例を、図18に示す。なお、図6で説明した部材と同じ部材については、図18についても同様であるため、その詳細説明を省略する。この図に示す投光ヘッドは、受光ヘッドと一体型とした反射型ヘッドとしている。反射型ヘッドは、受光電源線を介してコントローラ200側から受ける電圧で表示灯を駆動するための受光側のヘッド表示灯点灯回路474と、受光ヘッドの各種処理を行うと共に、信号線から受光信号をコントローラ側に送出する制御回路476と、受光電源線の電圧を制御回路476の駆動電圧に変換するレギュレータ478と、受光電源線の電圧を検出する電圧検出回路480と、モニタ信号の初期値を保持するモニタ信号初期値保持部464の一形態であるEEPROM482とを備える。EEPROM482は、CLK信号として投光素子であるLD12aの駆動パルスを入力し、またCS線でモニタ信号出力線をDATA線と切り替え可能としている。このEEPROM482に、モニタPD18aで得られるモニタ信号の初期値を記憶しておき、所定の動作を経てコントローラ200側から読み込み可能とする。
【0064】
コントローラ側からヘッドケーブルの受光電源線を介して受光ヘッドに出力される電源電圧は、一般に制御回路476の駆動電圧とヘッド表示灯点灯回路474の駆動電圧とを加算した可変電圧となっている。この可変電圧レベルの一つを、受光ヘッドの動作モードを切り替えるための内部動作切替制御電圧として使用することで、EEPROM482のCS及びモニタ信号出力線の信号切替を行うことができる。具体的には、受光電源線の可変電圧を内部動作切替制御電圧として、電圧検出回路480で受光ヘッド内部の動作モードの切り替えを検出し、コントローラがEEPROM482にアクセス可能な動作モードに切り替える。そして、LD12aの駆動パルスをCLK信号としてEEPROM482に入力すれば、モニタ信号出力線よりDATAとして、モニタ電流の初期値が出力される。これによりコントローラ200は、接続された受光ヘッドのモニタ信号出力線からモニタ信号の初期値を取得し、これに応じた設定に調整できる。このように、モニタ電流のばらつきに対応するため投光ヘッド側にモニタ電流の初期値を記憶させ、その値をコントローラ200側で検出することで、ヘッド内の異常を検知する閾値設定を投光ヘッド毎に適切に設定することができる。なお、図18の例では、モニタ信号出力線をEEPROM482のDATA線と切り替え可能としたが、モニタ信号線に代わって制御回路476から出力される受光側の信号線を利用して、EEPROMのDATA線と切り替え可能とすることもできる。
(実施例7)
【0065】
次に、実施例7として、投光ヘッドがスリット板を備える光電センサについて、図19〜図21に基づいて説明する。図19はスリット板484を示す図であり、図19(a)はスリット板484の平面図、図19(b)はスリット板484を投光素子であるLD12Fの発光面と投光用レンズ112aの間に配置した状態を示す断面図をそれぞれ示している。また図20はスリット板484のスリット穴486を切り替えた状態を示す断面図であり、図20(a)は内径の小さいスリット穴486A、図20(b)は内径の大きいスリット穴486Bについて、LD12Fのスポット径をそれぞれ示している。さらに図21は、このようなスリット板484の位置をコントローラ側で検出するための回路例を示す回路図である。
【0066】
図19(a)に示すように、スリット板484は内径の異なるスリット穴486を複数形成した板材である。このスリット板484を、図19(b)に示すように投光素子であるLD12Fの発光面の前面で投光用レンズ112aに光を入光する経路に、いずれかのスリット穴486が面するように配置する。これにより、投光ヘッドが検出領域に投光する際にスリット板484を通過するので、スリット穴486に応じた照射スポット径とできる。
【0067】
またスリット板484は、複数のスリット穴486がそれぞれLD12Fの発光面に、互いの中心軸が一致するように、スリット切替部488で切り替え可能である。図19(b)の例では、スリット板484を上下方向にスライド式に移動させて、スリット穴486を切り替えている。図20(a)に示すように、小さいスリット穴486Aを選択した場合は、投光素子であるLD12Fの光がスリット穴486Aで大部分制限されるので、投光用レンズ112aを介して出射される出射光の照射スポット径を小さくできる。一方、図20(b)に示すように大きいスリット穴486Bを選択した場合は、LDの光がスリット穴486Bで制限される量が少なくなり、出射光の照射スポット径を大きくできる。このように、スリット板484を切り替えることでLD12Fから発する光のスポット径を切り替えることが可能となる。
【0068】
なお図19の例では、スリット穴486を大小2つ設けているが、3以上設けることも可能であることはいうまでもない。またこの例では細長いスリップ状のスリット板484をスライド式に移動させてスポット径を切り替えているが、スリット板を円盤状に形成し、ターレットの様に回転させてスポット径を切り替える構成も採用できる。あるいは絞り状にスリット穴を連続的に可変としたスリット板を採用することもできる。
【0069】
スポット径が小さく絞られると光量が小さくなるので、その分LDの出力を大きくしても規格上許容され、より高精度な検出が可能となる。しかしながらこの場合、LDの出力を大きくすると出射光量が変化するため、単一故障を検出するためのモニタ電流の基準値(閾値)も変化することとなる。このため、従来はスリット板を切り替えると、スリット板又は選択したスリット穴に応じてモニタ電流の閾値をトリマ等で設定し直す必要があり、手間がかかっていた。そこで本実施の形態では、スリット板の位置に応じてヘッド識別電圧を変化させ、この値をコントローラで検出させることで、コントローラ側は選択されたスポット径を認識でき、これに応じたモニタ電流の閾値に設定することができる。また選択されたスポット径に応じて、異常時の投光停止や投光量制限といった投光抑制動作を変更することもできる。あるいは異常時の動作設定以外にも、例えばスポット径に応じて駆動パルス信号のタイミングを変更したり、駆動電流を変更して投光ヘッド側に供給するようにもできる。このように、投光ヘッドの内部状態をコントローラ側で自動的に識別可能とする構成は、例えば複数種類の投光ヘッドを使用する場合に、これらを区別する方法としても利用できる。例えば複数種類の投光ヘッドを混在させてコントローラに接続する場合、コントローラ側にルックアップテーブルを用意し、各投光ヘッドからヘッド識別信号と初期値データを取得してテーブルを参照することで、各ヘッド部の特性に応じて正しく対応できる。
【0070】
図21に、スリット板484の位置をコントローラ200側で検出する投光ヘッド識別回路63を備える光電センサの回路例を示す。この図に示す光電センサも、投光ヘッド400と受光ヘッドをコントローラ200に接続しており、投光ヘッド400は、投光素子12及びモニタ用受光素子18、モニタ電圧を生成する可変抵抗、モニタ電圧を増幅してモニタ出力とする投光アンプ等を備える。なお、モニタ信号出力等は、上述した構成と同様の構成が採用できるので、図21では詳細を省略している。また受光ヘッド500は、受光素子52、受光量を増幅して出力信号とする受光アンプ等を備える。さらに投光ヘッド400は、スライド移動可能なスリット板484と、スリット板484をスライド移動させてスリット穴486を切り替えるためのスリット切替部488を備えている。一方受光ヘッド500は、スライド板のスリット位置に関するスリット位置情報を生成するための抵抗R1、R2と、これら抵抗R1、R2を切り替えて信号出力に加えるためのスイッチSW3を備える。このスイッチSW3とスライド板とは機械的に連動しており、スライド板が移動されると、スイッチSW3も抵抗を切り替える。これにより、スライド位置に応じたスライド位置情報が、抵抗R1、R2の抵抗値に応じて生成されるので、コントローラ200は信号出力から投光ヘッドの種別及びスライド位置をコントローラ200側で認識でき、モニタ電流の閾値や投光抑制の指令命令を変更することが可能となる。以上の実施例7は、投光ヘッドと受光ヘッドを一体化した反射型タイプを採用することが好ましい。上記の構成では、スイッチSW3を制御するための配線が必要となるが、一体型ではヘッド内部での配線が可能であるため、コントローラ側との信号線の数を低減でき、簡素化に寄与できる。
【0071】
以上のように本発明の実施の形態では、レーザを用いたヘッドコントローラ分離型光電センサにおいて、ヘッドにおいてはLDのモニタ電流のみを検知し、それを増幅してコントローラ側に送り、コントローラ側で異常の検出、判定を行うよう構成している。これにより、ヘッドの小型化を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明の光電スイッチは、工場の生産ライン等で対象物の有無を検出する光電センサ等に好適に利用でき、透過型、反射型のいずれの光電センサにも適用できる。さらに、光ファイバを用いた光電センサにも本発明を適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明を適用可能な光電センサの例を示す図であり、図1(a)は透過型光電センサ、図1(b)は反射型光電センサ、図1(c)は透過型光電センサのコントローラと投光ヘッドを一体とした構成をそれぞれ示す模式図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る光電スイッチを示すブロック図である。
【図3】モニタPDをLDの後方に配置した例を示す模式図である。
【図4】モニタPDをLDの前方及び後方に各々配置した例を示す模式図である。
【図5】本発明の実施例1に係る光電センサの構成を示すブロック図である。
【図6】図5に対応する投光ヘッドの回路例を示すブロック図である。
【図7】図6の投光ヘッドのより具体的な回路例を示す回路図である。
【図8】コントローラがモニタ電流を正常閾値と比較して異常を検出する手順を示すフローチャートである。
【図9】LDと並列にスイッチSWを配置して投光を抑制する構成を示す模式図である。
【図10】投光素子をONさせる投光指令、及びOFFさせる投光制御指令を、スイッチングで実現させる構成例を示す模式図である。
【図11】電源線と、投光指令及び投光抑制指令の信号線とを共通にした構成例を示す模式図である。
【図12】投光ヘッドの正常動作時におけるパルス入力、V、V、Vmonの波形パターンを示すグラフである。
【図13】図13はパワー調整トリマR6以外で異常が生じた場合のパルス入力、V、V、Vmonの波形パターンを示すグラフである。
【図14】パワー調整トリマR6自体に異常が生じた場合のパルス入力、V、V、Vmonの波形パターンを示すグラフである。
【図15】パルス入力がDCとなった場合のパルス入力、V、V、Vmonの波形パターンを示すグラフである。
【図16】本発明の実施例4に係る光電センサの投光ヘッドの構成を示すブロック図である。
【図17】本発明の実施例5に係る光電センサの投光ヘッドの構成を示すブロック図である。
【図18】本発明の実施例6に係る光電センサのモニタ信号初期値保持機能を備える投光ヘッドの構成を示すブロック図である。
【図19】スリット板の形状を示す図であり、図19(a)はスリット板の平面図、図19(b)はスリット板を発光面と投光用レンズの間に配置した状態を示す断面図である。
【図20】スリット板のスリット穴を切り替えた状態を示す断面図であり、図20(a)はスリット穴の内径が小さい場合、図20(b)はスリット穴の内径が大きい場合の、投光素子のスポット径をそれぞれ示す断面図である。
【図21】スリット板の位置をコントローラ側で検出するための回路例を示す回路図である。
【図22】保護回路を有する光電センサの構成例を示すブロック図である。
【図23】保護回路を構成する回路例を示す回路図である。
【符号の説明】
【0074】
200、200A、200B、200C、200D…コントローラ
300、300B、300C…ヘッドケーブル
400、400A、400C、400D、400E…投光ヘッド
400B…一体型投受光ヘッド
500、500A…受光ヘッド;500C…受光部
10…投光部
12…投光素子;12A、12B、12C、12D、12E、12F、12a…LD
14…投光回路;16…投光APC回路
18…モニタ用受光素子;18a、18A、18B、18C…モニタPD
20…表示灯;22…投光電源制御回路;24…ヘッド表示灯電源制御回路
26…モニタ信号増幅回路;28…LD発光量モニタ回路;30…A/D変換器
40…制御部;42…I/O回路;44…記憶部;46…表示回路
48…スイッチ入力回路;50…受光部;52…受光素子
54…受光回路;56…受光素子増幅回路;58…受光部電源回路
60…ヘッド電源回路;62…受光ヘッド識別回路;63…投光ヘッド識別回路
64、65、70…A/D変換器
66…コントローラ電源回路;68…コントローラ増幅回路
112a…投光用レンズ
250…モニタ信号検出回路;252…異常判定回路;254…異常出力部
256…電源制御回路;258…タイミング制御回路
460…LD駆動回路;462…モニタ信号生成回路;464…モニタ信号初期値保持部
466…基準電圧生成回路;468…LDモジュール
470…パワー調整トリマ;472…フィルタ;474…ヘッド表示灯点灯回路
476…制御回路;478…レギュレータ
480…電圧検出回路;482…EEPROM
484…スリット板;486…スリット穴
486A…内径の小さいスリット穴;486B…内径の大きいスリット穴
488…スリット切替部
955…APC回路;955B…APC回路ブロック;956…電源制御回路
958…LDタイミング制御回路
960…LD駆動回路;962…モニタ信号生成回路
964…モニタ信号レベル判定回路;964B…モニタ信号レベル判定回路ブロック
966…モニタ信号生成回路故障判定回路
966B…モニタ信号生成回路故障判定回路ブロック
968…LDモジュール
970…DC点灯防止回路;970B…DC点灯防止回路ブロック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出領域に向けて検出光を投光する投光素子を有する投光ヘッドと、
前記投光ヘッドと個別に設けられ、前記投光素子の投光を制御すると共に、前記投光素子の前記検出領域からの光を受光する受光素子の検出情報に基づいて検出動作を行なう制御部を有するコントローラと、
前記投光ヘッドと前記コントローラとを電気的に接続するためのヘッドケーブルと、
を備える光電スイッチであって、
前記投光ヘッドは、
前記投光素子が発した光の一部を受光する第1のモニタ用受光素子と、
前記投光素子の投光量を所定値にするために前記第1のモニタ用受光素子で得られる第1のモニタ信号を一定にするように制御を行なう投光量制御手段とを有し、
前記コントローラの制御部は、前記ヘッドケーブルを介して監視する前記第1のモニタ用受光素子から得られたモニタ信号に基づいて前記投光ヘッドの異常を検知し、前記投光素子の投光を抑制するよう構成されてなることを特徴とする光電スイッチ。
【請求項2】
請求項1に記載の光電スイッチであって、
前記投光ヘッドはさらに、
前記投光素子と、第1のモニタ用受光素子と、投光量制御手段とを駆動するための投光素子駆動回路と、
前記第1のモニタ用受光素子で検出した信号に基づいてモニタ信号を生成するモニタ信号生成回路と、
を備え、
一方前記コントローラはさらに、
前記モニタ信号生成回路で生成されたモニタ信号を前記ヘッドケーブルを介して検出するためのモニタ信号検出回路と、
前記モニタ信号検出回路で得られた情報に基づき、前記投光ヘッドの異常を判定するための異常判定回路と、
前記投光ヘッドへの電力を供給するための電源制御回路と、
前記電源制御回路が前記投光素子駆動回路に対してパルス電力を供給するよう、タイミングを制御するためのタイミング制御回路と、
を備えることを特徴とする光電スイッチ。
【請求項3】
請求項2に記載の光電スイッチであって、
前記投光ヘッドはさらに、前記投光素子が発した光の一部を受光する第2のモニタ用受光素子を備えており、
前記投光ヘッドの投光量制御手段は、前記第1のモニタ用受光素子から得られたモニタ信号に基づいて前記投光ヘッドの異常を検知し、前記投光素子の投光を抑制するよう構成されてなり、
一方前記コントローラの制御部は、前記ヘッドケーブルを介して監視する前記第2のモニタ用受光素子から得られたモニタ信号に基づいて前記投光ヘッドの異常を検知し、前記投光素子の投光を抑制するよう構成されてなることを特徴とする光電スイッチ。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の光電スイッチであって、
前記投光ヘッドはさらに、前記モニタ用受光素子から得られたモニタ信号の初期値を保持するモニタ信号初期値保持部を備えることを特徴とする光電スイッチ。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の光電スイッチであって、
前記投光ヘッドはさらに、前記投光素子の連続点灯を検出して投光素子の点灯を制御するためのDC点灯検出回路を備えることを特徴とする光電スイッチ。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の光電スイッチであって、
前記ヘッドケーブルは、
投光素子を駆動する電力を供給するための電源線と、
投光素子の投光及び抑制を指示する指令線と、
GND線と、
を備えることを特徴とする光電スイッチ。
【請求項7】
請求項1から5のいずれかに記載の光電スイッチであって、
前記ヘッドケーブルは、
投光素子を駆動する電力を、投光素子を投光するタイミングで送出する信号電源線と、
GND線と、
を備えることを特徴とする光電スイッチ。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の光電スイッチであって、
前記投光ヘッドはさらに、前記投光素子の発光面に面して配置された、内径の異なる複数のスリット穴を開口したスリット板と、
前記スリット板の複数のスリット穴のいずれかが前記投光素子の発光面に面するようにスリット板の位置を切替可能なスリット切替部と、
を備えており、
前記投光素子の発光面にスリット穴の一が面するように、前記スリット切替部でスリット板のスリット穴の位置を調整することで、投光素子のスポット径を所望の大きさに制限できるよう構成されており、
前記コントローラは、前記投光ヘッドのスリット板の位置を検出可能に構成してなることを特徴とする光電スイッチ。

スリット板を利用して照射スポット径を可変とした投光ヘッドにおいては、スリット穴を切り替えることで出射光量が変化するため、単一故障を検出するためのモニタ信号の基準値も変化するが、コントローラ側で投光ヘッドのスリット板の位置を検出することにより、選択されたスポット径に応じた適切な判別の基準値に変更することができる。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載の光電スイッチであって、
前記コントローラはさらに、前記投光ヘッドの異常を検出した時に異常を報知する異常出力部を備えることを特徴とする光電スイッチ。
【請求項10】
請求項1から9のいずれかに記載の光電スイッチであって、
前記コントローラの制御部は、前記投光ヘッドの異常を検出した時に、前記電源制御回路を制御して前記投光素子の投光を停止するよう構成されてなることを特徴とする光電スイッチ。
【請求項11】
請求項1から10のいずれかに記載の光電スイッチであって、さらに、
前記受光素子を備える受光ヘッドを備えることを特徴とする光電スイッチ。
【請求項12】
検出領域に向けて検出光を投光する投光素子として半導体レーザを備える投光ヘッドと、
前記投光素子の前記検出領域からの光を受光する受光素子を備える受光ヘッドと、
前記投光ヘッドと個別に設けられ、前記投光素子の投光を制御すると共に、前記受光素子の受光量に基づいて検出動作を行なう制御部を有するコントローラと、
前記投光ヘッドと前記コントローラとを電気的に接続するためのヘッドケーブルと、
を備える光電スイッチであって、
前記投光ヘッドは、
前記投光素子が発した光の一部を受光する第1のモニタ用受光素子と、
前記投光素子の投光量を所定値にするために前記第1のモニタ用受光素子で得られる第1のモニタ電圧を一定にするように制御を行なう投光量制御手段とを有し、
前記コントローラの制御部は、前記ヘッドケーブルを介して監視する前記第1のモニタ用受光素子から得られたモニタ信号に基づいて前記投光ヘッドの異常を検知し、前記投光素子の投光を停止するよう構成されてなることを特徴とする光電スイッチ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出領域に向けて検出光を投光する投光素子を有する投光ヘッドと、
前記投光ヘッドと個別に設けられ、前記投光素子の投光を制御すると共に、前記投光素子の前記検出領域からの光を受光する受光素子の検出情報に基づいて検出動作を行なう制御部を有するコントローラと、
前記投光ヘッドと前記コントローラとを電気的に接続するためのヘッドケーブルと、
を備える光電スイッチであって、
前記投光ヘッドは、
前記投光素子が発した光の一部を受光する第1のモニタ用受光素子と、
前記投光素子の投光量を所定値にするために前記第1のモニタ用受光素子で得られる第1のモニタ信号を一定にするように制御を行なう投光量制御手段とを有し、
前記コントローラの制御部は、前記ヘッドケーブルを介して監視する前記第1のモニタ用受光素子から得られたモニタ信号に基づいて前記投光ヘッドの異常を検知し、前記投光素子の投光を抑制するよう構成されてなることを特徴とする光電スイッチ。
【請求項2】
請求項1に記載の光電スイッチであって、
前記投光ヘッドはさらに、
前記投光素子と、第1のモニタ用受光素子と、投光量制御手段とを駆動するための投光素子駆動回路と、
前記第1のモニタ用受光素子で検出した信号に基づいてモニタ信号を生成するモニタ信号生成回路と、
を備え、
一方前記コントローラはさらに、
前記モニタ信号生成回路で生成されたモニタ信号を前記ヘッドケーブルを介して検出するためのモニタ信号検出回路と、
前記モニタ信号検出回路で得られた情報に基づき、前記投光ヘッドの異常を判定するための異常判定回路と、
前記投光ヘッドへの電力を供給するための電源制御回路と、
前記電源制御回路が前記投光素子駆動回路に対してパルス電力を供給するよう、タイミングを制御するためのタイミング制御回路と、
を備えることを特徴とする光電スイッチ。
【請求項3】
請求項2に記載の光電スイッチであって、
前記投光ヘッドはさらに、前記投光素子が発した光の一部を受光する第2のモニタ用受光素子を備えており、
前記投光ヘッドの投光量制御手段は、前記第1のモニタ用受光素子から得られたモニタ信号に基づいて前記投光ヘッドの異常を検知し、前記投光素子の投光を抑制するよう構成されてなり、
一方前記コントローラの制御部は、前記ヘッドケーブルを介して監視する前記第2のモニタ用受光素子から得られたモニタ信号に基づいて前記投光ヘッドの異常を検知し、前記投光素子の投光を抑制するよう構成されてなることを特徴とする光電スイッチ。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の光電スイッチであって、
前記投光ヘッドはさらに、前記モニタ用受光素子から得られたモニタ信号の初期値を保持するモニタ信号初期値保持部を備えることを特徴とする光電スイッチ。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の光電スイッチであって、
前記投光ヘッドはさらに、前記投光素子の連続点灯を検出して投光素子の点灯を制御するためのDC点灯検出回路を備えることを特徴とする光電スイッチ。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の光電スイッチであって、
前記ヘッドケーブルは、
投光素子を駆動する電力を供給するための電源線と、
投光素子の投光及び抑制を指示する指令線と、
GND線と、
を備えることを特徴とする光電スイッチ。
【請求項7】
請求項1から5のいずれかに記載の光電スイッチであって、
前記ヘッドケーブルは、
投光素子を駆動する電力を、投光素子を投光するタイミングで送出する信号電源線と、
GND線と、
を備えることを特徴とする光電スイッチ。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の光電スイッチであって、
前記投光ヘッドはさらに、前記投光素子の発光面に面して配置された、内径の異なる複数のスリット穴を開口したスリット板と、
前記スリット板の複数のスリット穴のいずれかが前記投光素子の発光面に面するようにスリット板の位置を切替可能なスリット切替部と、
を備えており、
前記投光素子の発光面にスリット穴の一が面するように、前記スリット切替部でスリット板のスリット穴の位置を調整することで、投光素子のスポット径を所望の大きさに制限できるよう構成されており、
前記コントローラは、前記投光ヘッドのスリット板の位置を検出可能に構成してなることを特徴とする光電スイッチ
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載の光電スイッチであって、
前記コントローラはさらに、前記投光ヘッドの異常を検出した時に異常を報知する異常出力部を備えることを特徴とする光電スイッチ。
【請求項10】
請求項1から9のいずれかに記載の光電スイッチであって、
前記コントローラの制御部は、前記投光ヘッドの異常を検出した時に、前記電源制御回路を制御して前記投光素子の投光を停止するよう構成されてなることを特徴とする光電スイッチ。
【請求項11】
請求項1から10のいずれかに記載の光電スイッチであって、さらに、
前記受光素子を備える受光ヘッドを備えることを特徴とする光電スイッチ。
【請求項12】
検出領域に向けて検出光を投光する投光素子として半導体レーザを備える投光ヘッドと、
前記投光素子の前記検出領域からの光を受光する受光素子を備える受光ヘッドと、
前記投光ヘッドと個別に設けられ、前記投光素子の投光を制御すると共に、前記受光素子の受光量に基づいて検出動作を行なう制御部を有するコントローラと、
前記投光ヘッドと前記コントローラとを電気的に接続するためのヘッドケーブルと、
を備える光電スイッチであって、
前記投光ヘッドは、
前記投光素子が発した光の一部を受光する第1のモニタ用受光素子と、
前記投光素子の投光量を所定値にするために前記第1のモニタ用受光素子で得られる第1のモニタ電圧を一定にするように制御を行なう投光量制御手段とを有し、
前記コントローラの制御部は、前記ヘッドケーブルを介して監視する前記第1のモニタ用受光素子から得られたモニタ信号に基づいて前記投光ヘッドの異常を検知し、前記投光素子の投光を停止するよう構成されてなることを特徴とする光電スイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2006−238186(P2006−238186A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−51452(P2005−51452)
【出願日】平成17年2月25日(2005.2.25)
【出願人】(000129253)株式会社キーエンス (681)
【Fターム(参考)】