説明

光音響画像生成装置及び方法

【課題】複数回の測定の間に超音波プローブと測定対象物との間に位置ずれが生じたときでも、正しく加算平均を行うことを可能とする。
【解決手段】レーザユニット13から出射したレーザ光を被検体に照射し、被検体内部で生じた光音響信号を検出する。また、被検体に対する超音波送信を行い、反射超音波を検出する。フレーム間移動量検出手段31は、超音波画像再構成手段30で再構成された超音波画像に基づいて、フレーム間の移動量を算出する。光音響画像生成手段25は、フレーム加算平均手段28を含み、フレーム加算平均手段28は、算出された移動量だけ位置補正を行いつつ、複数フレームの光音響画像を加算平均する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光音響画像生成装置及び方法に関し、更に詳しくは、被検体にレーザ光を照射し、レーザ光照射により被検体内で生じた超音波を検出して光音響画像を生成する光音響画像生成装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
生体内部の状態を非侵襲で検査できる画像検査法の一種として、超音波検査法が知られている。超音波検査では、超音波の送信及び受信が可能な超音波探触子を用いる。超音波探触子から被検体(生体)に超音波を送信させると、その超音波は生体内部を進んでいき、組織界面で反射する。超音波探触子でその反射音波を受信し、反射超音波が超音波探触子に戻ってくるまでの時間に基づいて距離を計算することで、内部の様子を画像化することができる。
【0003】
また、光音響効果を利用して生体の内部を画像化する光音響イメージングが知られている。一般に光音響イメージングでは、パルスレーザ光を生体内に照射する。生体内部では、生体組織がパルスレーザ光のエネルギーを吸収し、そのエネルギーによる断熱膨張により超音波(光音響信号)が発生する。この光音響信号を超音波プローブなどで検出し、検出信号に基づいて光音響画像を構成することで、光音響信号に基づく生体内の可視化が可能である。
【0004】
ここで、光音響イメージングでは、被検体に光を照射して得られる光音響信号の信号対雑音比(SN比)が低いことがある。そのような低いSN比の光音響信号に基づいて画像化を行っても、良好な画像が得られない。この問題に対し、特許文献1には、光音響信号のSN比が低い場合は、複数回の光音響信号に対して加算平均処理を行い、SN比を向上させることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−57730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、光音響画像の生成に際して、特に手持ちタイプの超音波プローブを用いる場合に、複数回の光音響信号の検出の間に、手ぶれなどにより、超音波プローブと測定対象物との間の相対的な位置がずれるという問題が生じる。位置ずれが発生すると、同じ位置からの光音響信号を加算平均することができず、SN比を向上させることができなくなる。特許文献1には、この位置ずれに対する対策は一切記載されていない。
【0007】
本発明は、上記に鑑み、複数回の測定の間に超音波プローブと測定対象物との間に位置ずれが生じたときでも、正しく加算平均を行うことができる光音響画像生成装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、被検体に対して照射すべきレーザ光を出射する光源ユニットと、少なくとも前記レーザ光の照射により前記被検体内で生じた光音響信号を検出する超音波探触子と、前記検出された光音響信号に基づいて光音響画像を生成する光音響画像生成手段と、被検体に対する前記レーザ光の照射を複数回行わせて前記超音波探触子に光音響信号を検出させると共に、前記光音響画像生成手段に、前記複数回のレーザ光照射に対応する光音響信号に基づいて複数フレームの光音響画像を生成させる制御手段と、前記複数フレームの光音響画像のフレーム間の移動量を算出する移動量検出手段と、前記算出された移動量だけ位置補正を行いつつ、前記複数フレームの光音響画像を加算平均するフレーム加算平均手段を備えたことを特徴とする光音響画像生成装置を提供する。
【0009】
ここで、加算平均される光音響画像は、必ずしも光音響画像の生成の最終段階で得られる表示用の光音響画像である必要はなく、光音響画像生成の際の任意の段階の光音響画像(光音響信号)であってもよい。加算平均処理には、例えば単純加算平均や、重み付け加算平均を用いることができる。あるいは、加算平均処理を、循環フレーム相関処理としてもよい。
【0010】
本発明では、前記超音波探触子が、更に、前記被検体に対して超音波の送信を行うと共に、該送信された超音波に対する反射音響信号を検出し、前記制御手段が、前記超音波探触子に、前記複数回のレーザ光照射に対応して前記被検体に対する超音波の送信を複数回行わせ、該送信された超音波に対する反射音響信号を検出させ、前記移動量検出手段が、前記検出された反射音響信号に基づいて前記フレーム間の移動量を算出する構成を採用することができる。
【0011】
本発明の光音響画像生成装置は、前記検出された反射音響信号に基づいて超音波画像を生成する超音波画像生成手段を更に備え、前記制御手段が、前記超音波画像生成手段に、複数回の超音波送信に対応する反射音響信号に基づいて複数フレームの超音波画像を生成させ、前記移動量検出手段が、前記複数フレームの超音波画像のフレーム間の移動量を、前記光音響画像のフレーム間の移動量として算出する構成としてもよい。この場合、前記移動量検出手段は、隣接するフレーム間の超音波画像を比較し、隣接するフレーム間での対応点の位置の差に基づいてフレーム間の移動量を算出してもよい。
【0012】
本発明の光音響画像生成装置は、前記光音響画像と超音波画像とを合成する画像合成手段を更に備えていてもよい。
【0013】
前記フレーム加算平均手段は、新規フレームの光音響画像に対し、該新規フレームよりも所定フレーム数までの1以上のフレームの光音響画像を加算することで、加算平均処理を行ってもよい。この場合に、前記フレーム加算平均手段が、複数フレームの光音響画像を重み付け加算するものとしてもよい。
【0014】
上記に代えて、前記フレーム加算平均手段が、新規フレームの光音響画像と、加算平均処理された光音響画像とを所定の割合で合成することで加算平均処理を行うこととしてもよい。
【0015】
本発明は、また、被検体に対してレーザ光を照射するステップと、前記レーザ光の照射により前記被検体内で生じた光音響信号を検出するステップと、前記レーザ光の照射と前記光音響信号の検出とを複数回行い、各回のレーザ光照射に対して検出された光音響信号に基づいて複数フレームの光音響画像を生成するステップと、前記複数フレームの光音響画像のフレーム間の移動量を算出するステップと、前記算出された移動量だけ位置補正を行いつつ、前記複数フレームの光音響画像を加算平均するステップとを有する光音響画像生成方法を提供する。
【0016】
本発明の光音響画像生成方法は、前記複数回のレーザ光照射に対応して、被検体に対する超音波の送信を複数回行うステップと、前記送信された超音波に対する反射音響信号を検出するステップとを更に有し、前記移動量を算出するステップでは、前記検出された反射音響信号に基づいて前記フレーム間の移動量を算出するものとすることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の光音響画像生成装置及び方法では、複数フレームの光音響画像のフレーム間の移動量を求め、加算平均処理において、求められた移動量だけ位置補正を行いつつ、複数フレームの光音響信号を加算平均する。このようにすることで、超音波探触子と測定対象物との相対的な位置関係がフレーム間で変化したときでも、正しく加算平均を行うことができ、光音響画像のSN比を向上できる。特に、光照射及び光音響信号の検出に付随して超音波の送受信を行い、反射超音波を利用してフレーム間の移動量の算出する構成とする場合には、1回の光照射で得られる光音響信号のSN比が低く光音響信号単独ではフレーム間の移動量を求めることが困難な場合でも、フレーム間の移動量を正しく求めることができる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態の光音響画像生成装置を示すブロック図。
【図2】(a)及び(b)は、隣接するフレームの光音響画像を示す図。
【図3】(a)及び(b)は、隣接するフレームの超音波画像を示す
【図4】フレーム加算平均手段の構成例を示すブロック図。
【図5】フレーム加算平均手段の別の構成例を示すブロック図。
【図6】光音響画像生成時の動作手順を示すフローチャート。
【図7】本発明の第2実施形態の光音響画像生成装置を示すブロック図。
【図8】第2実施形態における光音響画像生成時の動作手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態の光音響画像生成装置を示す。光音響画像生成装置10は、超音波探触子(プローブ)11、超音波ユニット12、及びレーザ光源(レーザユニット)13を備える。レーザユニット13は、被検体に照射すべきレーザ光を出射する。レーザ光の波長は、観察対象物に応じて適宜設定すればよい。レーザユニット13から出射したレーザ光は、例えば光ファイバなどの導光手段を用いてプローブ11まで導光され、プローブ11から被検体に照射される。
【0020】
プローブ11は、被検体に対する超音波の出力(送信)、及び被検体からの超音波の検出(受信)を行う。プローブ11は、例えば一次元的に配列された複数の超音波振動子を有する。プローブ11は、被検体に対するレーザ光の照射後に、被検体内の測定対象物がレーザユニット13からのレーザ光を吸収することで生じた超音波(以下、光音響信号とも呼ぶ)を検出する。また、プローブ11は、被検体に対する超音波送信を行った後に、被検体に出力された超音波に対する反射超音波(以下、反射音響信号とも呼ぶ)を検出する。
【0021】
超音波ユニット12は、受信回路21、AD変換手段22、受信メモリ23、データ分離手段24、光音響画像生成手段25、超音波画像再構成手段30、フレーム間移動量検出手段31、トリガ制御回路32、送信制御回路33、及び制御手段34を備える。受信回路21は、プローブ11が検出した超音波信号(光音響信号又は反射音響信号)を受信する。AD変換手段22は、超音波信号をサンプリングしてデジタル信号に変換する。AD変換手段22は、例えば外部から入力するADクロック信号に基づいて超音波信号をサンプリングする。
【0022】
受信メモリ23は、サンプリングされた光音響信号及び反射音響信号を格納する。データ分離手段24は、光音響信号と反射音響信号とを分離する。データ分離手段24は、受信メモリ23から光音響信号を読み出し、光音響画像生成手段25に与える。一方、データ分離手段24は、受信メモリ23から反射音響信号を読み出し、超音波画像再構成手段30に与える。
【0023】
制御手段34は、超音波ユニット12内の各部を制御する。トリガ制御回路32は、レーザユニット13にフラッシュランプトリガ信号及びQスイッチトリガ信号を出力し、レーザユニット13からレーザ光を出射させる。また、トリガ制御回路32は、送信制御回路33に超音波送信トリガ信号を出力し、プローブ11から超音波を出力させる。更に、トリガ制御回路32は、レーザ光の照射又は超音波送信と同期してAD変換手段22に対してADトリガ信号を出力し、AD変換手段22におけるサンプリングを開始させる。
【0024】
制御手段34は、トリガ制御回路32を介して被検体に対するレーザ光の照射を複数回行わせ、複数回の光照射のそれぞれで、プローブ11おいて光音響信号を検出させる。また、制御手段34は、トリガ制御回路32及び送信制御回路33を介して、複数回のレーザ光照射に対応してプローブ11から被検体に対して超音波を送信させ、送信された超音波に対する反射音響信号を検出させる。制御手段34は、例えばレーザユニット13からのレーザ光出射とプローブ11からの超音波送信とを交互に行わせ、プローブ11において光音響信号の検出と反射音響信号の検出とを交互に行わせる。
【0025】
レーザユニット13は、Qスイッチパルスレーザの励起光源であるフラッシュランプ35と、レーザ発振を制御するQスイッチ36とを含む。レーザユニット13は、トリガ制御回路32がフラッシュランプトリガ信号を出力すると、フラッシュランプ35を点灯し、Qスイッチパルスレーザを励起する。トリガ制御回路32は、例えばフラッシュランプ35がQスイッチパルスレーザを十分に励起させると、Qスイッチトリガ信号を出力する。Qスイッチ35は、Qスイッチトリガ信号を受けるとオンし、Qスイッチパルスレーザからレーザ光を出射させる。フラッシュランプ35の点灯からQスイッチパルスレーザが十分な励起状態となるまでに要する時間は、Qスイッチパルスレーザの特性などから見積もることができる。トリガ制御回路32からQスイッチを制御するのに代えて、レーザユニット13内において、Qスイッチパルスレーザを十分に励起させた後にQスイッチ36をオンにしてもよい。その場合は、Qスイッチ36をオンにした旨を示す信号を超音波ユニット12側に通知してもよい。
【0026】
光音響画像生成手段25は、光音響信号に基づいて光音響画像を生成する。制御手段34は、光音響画像生成手段25に、複数回のレーザ光照射に対応する光音響信号に基づいて複数フレームの光音響画像を生成させる。光音響画像生成手段25は、光音響画像再構成手段26、検波・対数変換手段27、フレーム加算平均手段28、及び光音響画像構築手段29を含む。光音響画像生成手段25内の各部の機能は、コンピュータが所定のプログラムに従って処理を動作することで実現できる。
【0027】
光音響画像再構成手段26は、受信メモリ23から読み出された光音響信号に基づいて、断層画像の各ラインのデータを生成する。光音響画像再構成手段26は、例えばプローブ11の64個の超音波振動子からのデータを、超音波振動子の位置に応じた遅延時間で加算し、1ライン分のデータを生成する(遅延加算法)。光音響画像再構成手段26は、遅延加算法に代えて、CBP法(Circular Back Projection)により再構成を行ってもよい。あるいは光音響画像再構成手段26は、ハフ変換法又はフーリエ変換法を用いて再構成を行ってもよい。
【0028】
検波・対数変換手段27は、光音響画像再構成手段26が出力する各ラインのデータの包絡線を生成し、その包絡線を対数変換してダイナミックレンジを広げる。フレーム加算平均手段28は、複数回分の、対数変換が施された各ラインのデータに対して加算平均処理を施す。光音響画像構築手段29は、例えば光音響信号(ピーク部分)の時間軸方向の位置を、断層画像における深さ方向の位置に変換して光音響画像を生成する。画像表示手段14は、光音響画像構築手段29が生成した光音響画像を、表示モニタなどに表示する。
【0029】
超音波画像再構成手段30は、受信メモリ23から読み出された反射音響信号に基づいて、断層画像の各ラインのデータを生成する。超音波画像再構成手段30は、例えばプローブ11の64個の超音波振動子からのデータを、超音波振動子の位置に応じた遅延時間で加算し、1ライン分のデータを生成する。超音波画像再構成手段30における画像再構成は、対象となる信号が反射音響信号である点を除けば、光音響画像再構成手段26における画像再構成と同様でよい。
【0030】
フレーム間移動量検出手段31は、複数フレームの光音響画像のフレーム間の移動量を算出する。本実施形態では、フレーム間移動量検出手段31は、反射音響信号を利用してフレーム間の移動量を算出する。より詳細には、超音波画像再構成手段30で再構成された反射音響信号に基づいて、フレーム間の移動量を算出する。なお、超音波画像再構成手段30で再構成された反射音響信号は、表示用の画像ではないものの、超音波画像とみなすことができる。フレーム間移動量検出手段31は、例えば複数フレームの超音波画像のフレーム間の移動量を、光音響画像のフレーム間の移動量として算出する。フレーム間移動量検出手段31は、例えば連続する時刻のフレーム間の超音波画像を比較し、隣接するフレーム間での対応点の位置の差に基づいてフレーム間の移動量を算出する。
【0031】
フレーム間移動量検出手段31は、算出したフレーム間の移動量をフレーム加算平均手段28に与える。フレーム加算平均手段28は、フレーム間移動量検出手段31で算出された移動量だけ位置補正を行いつつ、複数フレームの光音響画像を加算平均する。フレーム加算平均手段28が、複数枚の光音響画像(検波・対数変換手段27の出力信号)を加算平均する際に、フレーム間移動量検出手段31で算出された移動量だけ位置を補正して加算平均することで、同じ位置からの光音響信号を加算平均することができる。
【0032】
図2(a)及び(b)は、隣接するフレームの光音響画像を示す。図2(a)は時刻tに対応するフレームの光音響画像を示し、(b)は時刻t+1に対応するフレームの光音響画像を示す。図2において、紙面横方向はプローブ11において超音波振動子が一次元的に配列された方向に対応し、縦方向は被検体の深さ方向に対応する。時刻tと時刻t+1とでは、フレーム間で、プローブ11と測定対象物との相対的な位置関係が一定となっていることが好ましい。しかしながら、術者の手ぶれや患者の体動などの影響で、プローブ11と測定対象物との相対的な位置関係がフレーム間で変化することがある。
【0033】
プローブ11と測定対象物との相対的な位置関係がフレーム間で変化すると、光音響画像において測定対象物の位置がずれるため、複数フレームの光音響画像をそのまま加算平均すると、同じ位置からの光音響信号を加算平均することができない。本実施形態では、フレーム間移動量検出手段31を用いて光音響画像のフレーム間の移動量を求め、求めた移動量で位置補正を行った上で加算平均処理を行う。しかしながら、光音響信号のSNが低い場合には、光音響画像において測定対象物がぼんやりとしか現れない。このため、加算平均を行う前の光音響画像からフレーム間の移動量を求めることは容易ではない。そこで、本実施形態では、各フレームにおいて光音響信号に付随して反射音響信号を取得し、取得した反射音響信号に基づいてフレーム間の移動量を求める。
【0034】
図3(a)及び(b)は、隣接するフレームの超音波画像を示す。図3(a)は時刻tに対応するフレームの超音波画像を示し、(b)は時刻t+1に対応するフレームの超音波画像を示す。図3において、紙面横方向はプローブ11において超音波振動子が一次元的に配列された方向に対応し、縦方向は被検体の深さ方向に対応する。図3(a)に示す超音波画像は、図2(a)に示す光音響画像に付随する超音波画像であり、図3(b)に示す超音波画像は、図2(b)に示す光音響画像に付随する超音波画像である。光音響画像の生成(光音響画像の取得)に付随して、ほぼ同じ時刻で超音波の送受信を行ってその反射音響信号を検出することで、超音波画像における測定対象物の位置のフレーム間の変化と、光音響画像における測定対象物の位置のフレーム間の変化とは、ほぼ同じ向きで、同じ大きさになると考えられる。
【0035】
図3(b)には、時刻t+1における超音波画像に併せて、時刻tにおける超音波画像を点線で示している。フレーム間移動量検出手段31は、例えば図3(a)に示す超音波画像と、図3(b)に示す超音波画像とを比較し、フレーム間の移動量を求める。フレーム間移動量検出手段31は、例えば時刻tにおける超音波画像と時刻t+1における超音波画像とで対応点を求め、対応点の座標の差をフレーム間の移動量として求める。フレーム間移動量検出手段31における移動量の算出手法は上記したものに限定されるわけではなく、移動量の算出手法は特に問わない。
【0036】
フレーム加算平均手段28は、時刻tのフレームの光音響画像(図2(a))と、時刻t+1のフレームの光音響画像(図2(b))とを、超音波画像(図3(a)、(b))を用いて求めたフレーム間の移動量だけ位置補正した上で、加算平均する。フレーム加算平均手段28は、例えば時刻t+1のフレームにおける光音響画像の各画素を、フレーム間の移動量とは逆向きに移動させる。フレーム加算平均手段28は、少なくとも一方の光音響画像を位置補正し、双方の光音響画像における測定対象物の位置を一致させた上で、2つのフレームの光音響画像を加算平均する。超音波画像を利用することで、光音響画像のみでは求めることが難しい移動量を正しく求めることができ、加算平均処理に際し、複数のフレーム間で測定対象物の位置を一致させることができる。
【0037】
図4は、フレーム加算平均手段28の構成の一例を示す。フレーム加算平均手段28は、例えば新規フレーム(最新のフレーム)の光音響画像に対し、最新フレームよりも所定フレーム数までの1以上のフレームの光音響画像を加算することで、加算平均処理を行う。例えばフレーム加算平均手段28は、図4に示すように、光音響画像を遅延する4つの遅延器51と、各遅延器で遅延された光音響画像と今回のフレームの光音響画像とを加算する計5つの加算器52とを含む。フレーム加算平均手段28は、最新のフレームを時刻tとすれば、時刻tの光音響画像と、時刻t−1からt−5までの4つの光音響画像とを加算する。その際、フレーム加算平均手段28は、複数フレームの光音響画像を重み付け加算してもよい。
【0038】
図5は、フレーム加算平均手段28の別の構成例を示す。加算平均処理は、単純加算平均や重み付け加算平均だけではなく、循環型フレーム相関処理でもよい。より詳細には、フレーム加算平均手段28が、新規フレームの光音響画像と、加算平均処理された光音響画像とを所定の割合で合成することで加算平均処理を行う構成としてもよい。例えばフレーム加算平均手段27は、2つの乗算器61、62と、1つの加算器63とを含む。乗算器61は、最新のフレームの光音響画像に係数α(0<α<1)を乗じる。乗算器62は、フレーム加算平均手段28の出力に係数(1−α)を乗じる。加算器63は、乗算器61の出力と乗算器62の出力とを加算する。加算器63の加算結果は、光音響画像構築手段29(図1)に出力されると共に、乗算器61に戻される。加算平均処理を、循環型フレーム相関処理とする場合は、1フレーム分のフレームメモリを確保することで加算平均処理を実現できるため、図4に示す構成とする場合に比して、加算平均処理を少ないメモリ量で実現できるメリットがある。
【0039】
続いて動作手順を説明する。図6に、光音響画像生成時の動作手順を示す。制御手段34は、トリガ制御回路32に光音響信号の取得を指示する。トリガ制御回路32は、レーザユニット13に対してフラッシュランプトリガ信号を出力する。レーザユニット13では、フラッシュランプトリガ信号に応答してフラッシュランプ35が点灯し、レーザ励起が開始される。トリガ制御回路32は、所定のタイミングでQスイッチトリガ信号を出力する。レーザユニット13では、Qスイッチ36がQスイッチトリガ信号に応答してONし、Qスイッチレーザがレーザ光を出射して、被検体にレーザ光が照射される(ステップA1)。
【0040】
プローブ11は、レーザ光照射により被検体内で生じた光音響信号を検出する(ステップA2)。受信回路21は、プローブ11にて検出された光音響信号を受信する。トリガ制御回路32は、被検体に対する光照射タイミングに合わせたタイミングでADトリガ信号を出力し、AD変換手段22におけるサンプリングを開始させる。AD変換手段22は、ADトリガ信号を受け取ると、例えばクロック周波数40MHzのADクロック信号に同期して光音響信号をサンプリングし、サンプリングした光音響信号をデジタル信号に変換して受信メモリ23に格納する。
【0041】
トリガ制御回路32は、被検体に対する光照射に付随して、送信制御回路33に超音波送信トリガ信号を出力し、プローブ11から超音波を送信させる(ステップA3)。プローブ11は、超音波送信により被検体内で生じた反射音響信号を検出する(ステップA4)。受信回路21は、プローブ11にて検出された反射音響信号を受信する。トリガ制御回路32は、被検体に対する超音波送信タイミングに合わせたタイミングでADトリガ信号を出力し、AD変換手段22におけるサンプリングを開始させる。AD変換手段22は、反射音響信号をサンプリングし、サンプリングした反射音響信号をデジタル信号に変換して受信メモリ23に格納する。ステップA2の光音響信号の検出からステップA4の反射音響信号の検出までの間の時間は短いことが好ましい。
【0042】
データ分離手段24は、受信メモリ23から反射音響信号を読み出し、超音波画像再構成手段30に与える。超音波画像再構成手段30は、反射音響信号に対して例えば位相整合加算を行い、反射音響信号の再構成を行う(ステップA5)。再構成された反射音響信号は、超音波画像とみなすことができる。フレーム間移動量検出手段31は、前回の超音波送信に対して検出された、再構成された反射音響信号(超音波画像)と、ステップA5で再構成された超音波画像とを比較し、前回と今回の間での超音波画像の移動量を求める(ステップA6)。
【0043】
データ分離手段24は、受信メモリ23から光音響信号を読み出し、光音響画像生成手段25に与える。光音響画像生成手段25の光音響画像再構成手段26は、光音響信号に対して例えば位相整合加算を行い、光音響信号の再構成を行う(ステップA7)。検波・対数変換手段27は、再構成された光音響信号に対して、検波・対数変換を実施する(ステップA8)。ステップA7及びA8は、ステップA5及びステップA6と並行して行ってもよい。
【0044】
フレーム加算平均手段28は、ステップA6で求められた移動量を用いて、複数のフレーム間で光音響画像の位置補正を行いつつ、複数のフレームの光音響画像を加算平均する(ステップA9)。加算平均を行うことで、光音響信号(光音響画像)のSN比を向上できる。光音響画像構築手段29は、加算平均された光音響信号に基づいて、表示用の光音響画像を生成する(ステップA10)。画像表示手段14は、光音響画像構築手段29が生成した光音響画像を表示画面上に表示する。光音響画像生成装置10は、ステップA1からステップA9を繰り返し実行し、複数フレームの光音響画像を生成する。
【0045】
本実施形態では、フレーム間移動量検出手段31を用いて、光音響画像のフレーム間の移動量を求め、フレーム加算平均手段28において複数フレームの光音響画像を加算平均する際に、求められた移動量だけ位置補正して加算平均を行う。このようにすることで、術者の手ぶれや患者の体動により、プローブ11と測定対象物との相対的な位置関係がフレーム間で変化したときでも、同じ位置からの信号を正しく加算平均することができ、生成される光音響画像のSN比を向上できる。
【0046】
特に、本実施形態では、フレーム間移動量検出手段31は、超音波を用いてフレーム間の移動量を求める。1回の光照射に対応する音響信号が十分なSN比で検出できない場合は、光音響信号を用いて移動量を求めることは容易ではない。光照射及び光音響信号の検出に付随して被検体に対して超音波の送受信を行い、検出された反射超音波を利用することで、光音響信号単独では求めることが困難な移動量の算出が可能になる。特に、低エネルギー高繰り返しタイプ、具体的にはレーザパワー2mJ以下で、1kHz以上の繰り返しの場合には、1フレームの光音響信号が十分なSN比で取得できないため、超音波を利用した移動量の算出が有利である。
【0047】
次いで、本発明の第2実施形態を説明する。図7は、本発明の第2実施形態の光音響画像生成装置を示す。本実施形態の光音響画像生成装置10aは、超音波ユニット12a内の構成が、図1に示す第1実施形態における光音響画像生成装置10と相違する。超音波ユニット12aは、第1実施形態の光音響画像生成装置10における超音波ユニット12aの構成に加えて、検波・対数変換手段38、超音波画像構築手段39、及び画像合成手段40を有する。本実施形態では、反射音響信号はフレーム間の移動量の算出だけでなく、表示用の超音波画像の生成にも用いられる。
【0048】
超音波画像再構成手段30、検波・対数変換手段38、及び超音波画像構築手段39は、超音波画像生成手段37を構成する。検波・対数変換手段38は、超音波画像再構成手段30により再構成された各ラインのデータの包絡線を生成し、その包絡線を対数変換してダイナミックレンジを広げる。超音波画像構築手段39は、例えば反射音響信号(ピーク部分)の時間軸方向の位置を、断層画像における深さ方向の位置に変換して超音波画像を生成する。検波・対数変換手段38及び超音波画像構築手段39は、対象となる信号が反射音響信号である点を除けば、光音響画像生成手段25の検波・対数変換手段27、及び超音波画像構築手段29と同様でよい。
【0049】
画像合成手段40は、光音響画像生成手段25により生成された光音響画像と、超音波画像生成手段37により生成された超音波画像とを合成する。画像表示手段14は、光音響画像と超音波画像とを合成した合成画像を、表示モニタなどに表示する。画像表示手段14は、光音響画像と超音波画像とを並べて表示してもよく、或いは光音響画像と超音波画像とを交互に表示してもよい。
【0050】
図8は、第2実施形態における光音響画像生成の動作手順を示している。制御手段34は、トリガ制御回路32に光音響信号の取得を指示する。トリガ制御回路32は、レーザユニット13に対してフラッシュランプトリガ信号を出力する。レーザユニット13では、フラッシュランプトリガ信号に応答してフラッシュランプ35が点灯し、レーザ励起が開始される。トリガ制御回路32は、所定のタイミングでQスイッチトリガ信号を出力する。レーザユニット13では、Qスイッチ36がQスイッチトリガ信号に応答してONし、Qスイッチレーザがレーザ光を出射して、被検体にレーザ光が照射される(ステップB1)。
【0051】
プローブ11は、レーザ光照射により被検体内で生じた光音響信号を検出する(ステップB2)。受信回路21は、プローブ11にて検出された光音響信号を受信する。トリガ制御回路32は、被検体に対する光照射タイミングに合わせたタイミングでADトリガ信号を出力し、AD変換手段22におけるサンプリングを開始させる。AD変換手段22は、ADトリガ信号を受け取ると、例えばクロック周波数40MHzのADクロック信号に同期して光音響信号をサンプリングし、サンプリングした光音響信号をデジタル信号に変換して受信メモリ23に格納する。
【0052】
トリガ制御回路32は、被検体に対する光照射に付随して、送信制御回路33に超音波送信トリガ信号を出力し、プローブ11から超音波を送信させる(ステップB3)。プローブ11は、超音波送信により被検体内で生じた反射音響信号を検出する(ステップB4)。受信回路21は、プローブ11にて検出された反射音響信号を受信する。トリガ制御回路32は、被検体に対する超音波送信タイミングに合わせたタイミングでADトリガ信号を出力し、AD変換手段22におけるサンプリングを開始させる。AD変換手段22は、反射音響信号をサンプリングし、サンプリングした反射音響信号をデジタル信号に変換して受信メモリ23に格納する。
【0053】
データ分離手段24は、受信メモリ23から反射音響信号を読み出し、超音波画像再構成手段30に与える。超音波画像再構成手段30は、反射音響信号に対して例えば位相整合加算を行い、反射音響信号の再構成を行う(ステップB5)。再構成された反射音響信号は、超音波画像とみなすことができる。フレーム間移動量検出手段31は、前回の超音波送信に対して検出された、再構成された反射音響信号(超音波画像)と、ステップB5で再構成された超音波画像とを比較し、前回と今回との間での超音波画像の移動量を求める(ステップB6)。ここまでのステップは、第1実施形態で説明した図6のステップA1〜A6と同様でよい。
【0054】
検波・対数変換手段38は、ステップB5で再構成された反射音響信号に対して、検波・対数変換を実施する(ステップB7)。超音波画像構築手段39は、検波・対数変換が施された反射音響信号に基づいて、表示用の超音波画像を生成する(ステップB8)
【0055】
データ分離手段24は、受信メモリ23から光音響信号を読み出し、光音響画像生成手段25に与える。光音響画像生成手段25の光音響画像再構成手段26は、光音響信号に対して例えば位相整合加算を行い、光音響信号の再構成を行う(ステップB9)。検波・対数変換手段27は、再構成された光音響信号に対して、検波・対数変換を実施する(ステップB10)。
【0056】
フレーム加算平均手段28は、ステップB6で求められた移動量を用いて複数のフレーム間で光音響画像の位置補正を行いつつ、複数のフレームの光音響画像を加算平均する(ステップB11)。光音響画像構築手段29は、加算平均された光音響信号に基づいて、表示用の光音響画像を生成する(ステップB12)。画像合成手段40は、ステップB8で生成された超音波画像と、ステップB12で生成された光音響画像とを合成する(ステップB13)。画像表示手段14は、画像合成手段40で合成された合成画像を表示画面上に表示する。
【0057】
本実施形態では、光照射に付随して送信された超音波に対する反射音響信号に基づいてフレーム間の移動量を算出すると共に、超音波画像を生成する。また、生成された超音波画像と光音響画像とを合成して画像表示手段14に表示する。このようにすることで、ユーザは、光音響画像と超音波画像とを重畳した画像を観察することができる。その他の効果は第1実施形態と同様である。
【0058】
なお、上記各実施形態では、フレーム加算平均手段28にて、検波・対数変換処理後の光音響画像を加算平均するものとして説明したが、加算平均の対象は、光音響画像生成の任意の段階の信号(データ)でよい。例えば光音響画像再構成手段26により再構成された光音響信号(光音響画像)を加算平均してもよいし、光音響画像構築手段29により生成された光音響画像を加算平均してもよい。また、第2実施形態では、再構成された超音波信号(超音波画像)に基づいてフレーム間の移動量を求めることとしたが、これには限定されない。例えば検波・対数変換手段38により検波・対数変換が施された超音波信号に基づいてフレーム間の移動量を求めることとしてもよいし、超音波画像構築手段39が生成した超音波画像に基づいてフレーム間の移動量を求めてもよい。
【0059】
図4を用いて、現在フレームを含む直近の複数フレームの光音響画像を加算平均する例について説明したが、加算平均の対象は、現在フレームを含む直近の複数フレームの光音響画像に限定されるわけではない。例えば時刻tから時刻t+9までの10枚の光音響画像があるときに、時刻tから時刻t+4までの5枚の光音響画像を加算平均して1つの表示用の光音響画像を生成し、時刻t+5から時刻t+9までの5枚の光音響画像を加算平均して表示用の光音響画像を生成するようにしてもよい。
【0060】
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明の光音響画像生成装置及び方法は、上記実施形態にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正及び変更を施したものも、本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0061】
10:光音響画像生成装置
11:プローブ
12:超音波ユニット
13:レーザユニット
14:画像表示手段
21:受信回路
22:AD変換手段
23:受信メモリ
24:データ分離手段
25:光音響画像生成手段
26:光音響画像再構成手段
27:検波・対数変換手段
28:フレーム加算平均手段
29;光音響画像構築手段
30:超音波画像再構成手段
31:フレーム間移動量検出手段
32:トリガ制御回路
33:送信制御回路
34:制御手段
35:フラッシュランプ
36:Qスイッチ
37:超音波画像生成手段
38:検波・対数変換手段
39:超音波画像構築手段
40:画像合成手段
51:遅延器
52:加算器
61、62:乗算器
63:加算器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体に対して照射すべきレーザ光を出射する光源ユニットと、
少なくとも前記レーザ光の照射により前記被検体内で生じた光音響信号を検出する超音波探触子と、
前記検出された光音響信号に基づいて光音響画像を生成する光音響画像生成手段と、
被検体に対する前記レーザ光の照射を複数回行わせて前記超音波探触子に光音響信号を検出させると共に、前記光音響画像生成手段に、前記複数回のレーザ光照射に対応する光音響信号に基づいて複数フレームの光音響画像を生成させる制御手段と、
前記複数フレームの光音響画像のフレーム間の移動量を算出する移動量検出手段と、
前記算出された移動量だけ位置補正を行いつつ、前記複数フレームの光音響画像を加算平均するフレーム加算平均手段を備えたことを特徴とする光音響画像生成装置。
【請求項2】
前記超音波探触子が、更に、前記被検体に対して超音波の送信を行うと共に、該送信された超音波に対する反射音響信号を検出するものであり、
前記制御手段が、前記超音波探触子に、前記複数回のレーザ光照射に対応して前記被検体に対する超音波の送信を複数回行わせ、該送信された超音波に対する反射音響信号を検出させるものであり、
前記移動量検出手段が、前記検出された反射音響信号に基づいて前記フレーム間の移動量を算出するものであることを特徴とする請求項1に記載の光音響画像生成装置。
【請求項3】
前記検出された反射音響信号に基づいて超音波画像を生成する超音波画像生成手段を更に備え、
前記制御手段が、前記超音波画像生成手段に、複数回の超音波送信に対応する反射音響信号に基づいて複数フレームの超音波画像を生成させるものであり、
前記移動量検出手段が、前記複数フレームの超音波画像のフレーム間の移動量を、前記光音響画像のフレーム間の移動量として算出するものであることを特徴とするものであることを特徴とする請求項2に記載の光音響画像生成装置。
【請求項4】
前記移動量検出手段が、隣接するフレーム間の超音波画像を比較し、隣接するフレーム間での対応点の位置の差に基づいてフレーム間の移動量を算出するものであることを特徴とする請求項3に記載の光音響画像生成装置。
【請求項5】
前記光音響画像と超音波画像とを合成する画像合成手段を更に備えることを特徴とする請求項3又は4に記載の光音響画像生成装置。
【請求項6】
前記フレーム加算平均手段が、新規フレームの光音響画像に対し、該新規フレームよりも所定フレーム数までの1以上のフレームの光音響画像を加算することで、加算平均処理を行うものであることを特徴とする請求項1から5何れかに記載の光音響画像生成装置。
【請求項7】
前記フレーム加算平均手段が、複数フレームの光音響画像を重み付け加算するものであることを特徴とする請求項6に記載の光音響画像生成装置。
【請求項8】
前記フレーム加算平均手段が、新規フレームの光音響画像と、加算平均処理された光音響画像とを所定の割合で合成することで加算平均処理を行うものであることを特徴とする請求項1から5何れかに記載の光音響画像生成装置。
【請求項9】
被検体に対してレーザ光を照射するステップと、
前記レーザ光の照射により前記被検体内で生じた光音響信号を検出するステップと、
前記レーザ光の照射と前記光音響信号の検出とを複数回行い、各回のレーザ光照射に対して検出された光音響信号に基づいて複数フレームの光音響画像を生成するステップと、
前記複数フレームの光音響画像のフレーム間の移動量を算出するステップと、
前記算出された移動量だけ位置補正を行いつつ、前記複数フレームの光音響画像を加算平均するステップとを有する光音響画像生成方法。
【請求項10】
前記複数回のレーザ光照射に対応して、被検体に対する超音波の送信を複数回行うステップと、
前記送信された超音波に対する反射音響信号を検出するステップとを更に有し、
前記移動量を算出するステップでは、前記検出された反射音響信号に基づいて前記フレーム間の移動量を算出するものであることを特徴とする請求項9に記載の光音響画像生成方法。

【図1】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−196308(P2012−196308A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−62162(P2011−62162)
【出願日】平成23年3月22日(2011.3.22)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】