説明

入力装置、入力方法および入力プログラム

【課題】 コンピュータに文字を容易に入力すること。
【解決手段】 携帯電話機は、少なくとも1つのかな文字が割り当てられたテンキーのいずれかの入力を受け付けるキー入力受付手段(S02)と、受け付けられたキーに割り当てられたかな文字の入力を受け付けるかな文字受付手段(S03でYES)と、受け付けられた少なくとも1つのかな文字に基づいて、文字列を決定する文字列決定手段(S08またはS15)と、決定された文字列をPCに送信する送信手段(S10またはS17)と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、入力装置、入力方法および入力プログラムに関し、特に携帯用装置に適用される入力装置、その入力装置で実行される入力方法および入力プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機が普及しており、パーソナルコンピュータに携帯電話機から文字を入力する技術が開発されている。特開2004−192215号公報(特許文献1)には、携帯電話機をパーソナルコンピュータのキーボードとして使用する技術が記載されている。しかしながら、従来の技術では、携帯電話機を単にキーボードとして用いるに過ぎない。
【0003】
携帯電話機は、電子メールの本文の作成、インターネットのブログサイトなどへの書込み等に用いられ、携帯電話機に文章を入力する機会が増えている。このため、携帯電話機が備える漢字変換機能は、漢字変換を容易にするために学習機能を有している。また、過去に漢字変換され、入力された文章を記憶しておき、その文章の読みの一部が入力された段階で選択可能に表示する予測変換機能を備えたものも登場している。したがって、携帯電話機は、漢字などへの文字変換機能が、所有者毎にカスタマイズされている。
【0004】
一方、パーソナルコンピュータなど、文字を入力する機能を備えた装置であって、複数人が使用する装置にあっては、学習機能を有効にすると、他人による操作に基づいて学習された内容が反映される場合があり、使用しづらくなる場合があるといった問題がある。
【特許文献1】特開2004−192215号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、外部の装置に文字を容易に入力することが可能な入力装置を提供することである。
【0006】
この発明の他の目的は、装置に文字を容易に入力することが可能な入力方法および入力プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、入力装置は、少なくとも1つのかな文字が割り当てられた複数のキーのいずれかの入力を受け付けるキー入力受付手段と、受け付けられたキーに割り当てられたかな文字の入力を受け付けるかな文字受付手段と、受け付けられた少なくとも1つのかな文字に基づいて、文字列を決定する文字列決定手段と、決定された文字列を外部の装置に送信する送信手段と、を備える。
【0008】
この局面に従えば、受け付けられた少なくとも1つのかな文字に基づいて、文字列が決定されるので、かな文字の入力に慣れた操作者であれば、文字列を決定するためのかな文字を容易に入力することができ、文字列の決定を容易にすることができる。その結果、外部の装置に文字を容易に入力することが可能な入力装置を提供することができる。
【0009】
好ましくは、文字列決定手段は、少なくとも1つのかな文字を漢字コードの文字列に変換する漢字変換手段を含む。
【0010】
好ましくは、文字列決定手段は、少なくとも1つのかな文字を漢字コードの文字列に変換し、少なくとも1つの候補を選択する漢字候補選択手段と、少なくとも1つの候補を過去の変換履歴に基づいて並べ替えて表示し、いずれか1つの選択を受け付ける選択受付手段と、を含む。
【0011】
この局面に従えば、少なくとも1つのかな文字を漢字コードの文字列に変換した候補が、過去の変換履歴に基づいて並び替えられて表示されるので、変換後の候補のうちから1つを決定する作業を容易にすることができる。
【0012】
好ましくは、文字列決定手段は、少なくとも1つのかな文字を外部の装置に送信し、外部の装置が少なくとも1つのかな文字を変換した少なくとも1つの外部候補を外部の装置から受信する外部候補受信手段と、受信された少なくとも1つの外部候補を表示し、いずれか1つの選択を受け付ける外部選択受付手段と、を含む。
【0013】
この局面に従えば、少なくとも1つのかな文字が外部の装置に送信され、外部の装置が少なくとも1つのかな文字を変換した少なくとも1つの外部候補が外部の装置から受信され、受信された少なくとも1つの外部候補が表示される。このため、外部の装置により変換された外部候補のうちから文字列を決定することができる。その結果、外部の装置の変換機能を利用しつつ文字列をさらに決定しやすくなる。
【0014】
好ましくは、少なくとも1つのかな文字と、文字列決定手段により決定された文字列とを関連付けた履歴を記憶する履歴記憶手段をさらに備え、文字列決定手段は、受け付けられたかな文字に、履歴により関連付けられた文字列を表示する文字列表示手段と、表示された文字列の選択を受け付ける選択手段と、をさらに含み、送信手段は、選択された文字列を送信する。
【0015】
この局面に従えば、少なくとも1つのかな文字と、決定された文字列とを関連付けた履歴が記憶され、受け付けられたかな文字に履歴により関連付けられた文字列が表示されるので、過去に入力した文章と同一または類似の文章を容易に入力することができる。
【0016】
好ましくは、送信手段は、所定のタイミングで、決定された文字列を外部の装置に送信する。
【0017】
この局面に従えば、決定された文字列を所定のタイミングで外部の装置に送信するので、外部の装置との間で同期を取ることができる。
【0018】
好ましくは、送信手段は、かな文字受付手段によりかな文字が受け付けられることに応じて、受け付けられたかな文字をさらに外部の装置に送信する。
【0019】
この局面に従えば、かな文字が受け付けられることに応じて、受け付けられたかな文字が外部の装置に送信される。このため、入力装置の表示と外部の装置との表示を同じにすることができる。
【0020】
この発明の他の局面によれば、入力方法は、少なくとも1つのかな文字が割り当てられた複数のキーのいずれかの入力を受け付けるステップと、受け付けられたキーに割り当てられたかな文字の入力を受け付けるステップと、受け付けられた少なくとも1つのかな文字に基づいて、文字列を決定するステップと、決定された文字列を外部の装置に送信するステップと、を含む。
【0021】
この局面に従えば、外部の装置に文字を容易に入力することが可能な入力方法を提供することができる。
【0022】
この発明のさらに他の局面によれば、入力プログラムは、少なくとも1つのかな文字が割り当てられた複数のキーのいずれかの入力を受け付けるステップと、受け付けられたキーに割り当てられたかな文字の入力を受け付けるステップと、受け付けられた少なくとも1つのかな文字に基づいて、文字列を決定するステップと、決定された文字列を外部に送信するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0023】
この局面に従えば、外部の装置に文字を容易に入力することが可能な入力プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0025】
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける入力システムの一例を示す図である。入力システムは、入力装置としての携帯電話機1と、文字が入力される外部装置としてパーソナルコンピュータ(PC)100とを含む。携帯電話機1と、PC100とは、無線通信が可能となっている。なお、ここでは無線通信する例を示すが、有線による通信であってもよい。PC100のハードウェア構成は周知なので、ここでは説明を繰り返さない。PC100は、外部からの文字を入力するためのドライバプログラムが実行される。このドライバプログラムは、PC100に、携帯電話機1と通信する処理、携帯電話機1から送信されてくる文字またはコマンドを受信する処理、受信された文字をディスプレイに表示する処理、コマンドに従って例えば文字を削除する処理等を実行させる。
【0026】
図2は、本実施の形態における携帯電話機の外観を示す斜視図である。図1を参照して、携帯電話機1は、操作側部3と、表示側部2とを含む。操作側部3の内側面には、操作キー14と、マイクロフォン13とが配置され、内側面と反対の外側面には後述するカメラ24(図3参照)が配置される。
【0027】
表示側部2の内側面には、液晶表示装置(LCD)16と、第1スピーカ11とが配置される。また、表示側部2の側面には、第2スピーカ12が配置される。なお、ここでは携帯電話機1がLCD16を備える例を示すが、LCD16に代えて、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイを用いてもよい。
【0028】
操作側部3と表示側部2とは、ヒンジ機構で回転可能に連結され、操作側部3と表示側部2とは開閉自在である。携帯電話機1を折りたたんで、操作側部3と表示側部2とが閉状態にあるときの携帯電話機1の状態がクローズスタイルであり、携帯電話機1を開いて、操作側部3と表示側部2とが開状態にあるときの携帯電話機1の状態がオープンスタイルである。操作側部3と表示側部2とが開状態にあるか、または閉状態にあるかは、操作側部3に装着された開閉センサによって検出される。開閉センサは、近接スイッチ、圧着スイッチ等を用いることができる。
【0029】
図3は、操作キーの詳細を示す平面図である。図3を参照して、操作キー14は、第1ソフトキー7A,指示キー6、決定キー5、第2ソフトキー7B、通話キー9A、クリアキー9B、終了キー9C、およびテンキー8を含む。
【0030】
テンキー8は、0〜9の文字が表された10のキーと、「*」の文字が表されたキーと、「#」の文字が表されたキーとを含む。「1」の文字が表されたキーにあ行が割り当てられ、「2」の文字が表されたキーにか行が割り当てられ、「3」の文字が表されたキーにさ行が割り当てられ、「4」の文字が表されたキーにた行が割り当てられ、「5」の文字が表されたキーにな行が割り当てられ、「6」の文字が表されたキーには行が割り当てられ、「7」の文字が表されたキーにま行が割り当てられ、「8」の文字が表されたキーにや行が割り当てられ、「9」の文字が表されたキーにら行が割り当てられ、「0」の文字が表されたキーにわ行が割り当てられる。「*」の文字が表されたキーに濁点、句読点等が割り当てられ、「#」の文字が表されたキーに改行記号などが割り当てられる。テンキー8は、それぞれに複数のかな文字または記号が割り当てられるが、テンキー8を押す回数によって、複数のかな文字または記号のうちから1つが選択される。例えば、「1」の文字が表されたキーを1回押せば、「あ」のかな文字が選択され、2回押せば「い」のかな文字が選択され、…5回押せば「お」のかな文字が選択される。
【0031】
第1ソフトキー7A、決定キー5および第2ソフトキー7Bは、LCD16に表示されたボタンを指示するためのスイッチである。LCD16の下方に、3つのボタンが横方向に並んで表示され、左に配置されたボタンが第1ソフトキー7Aに、中に配置されたボタンが決定キー5に、右に配置されたボタンが第2ソフトキー7Bにそれぞれ対応する。文字入力モードにあるとき、左に「変換」、中に「確定」および右に「英数かな」の文字が表された3つのボタンが表示され、第1ソフトキー7Aに変換を指示するためのボタンが割り当てられ、決定キー5に変換後の文字列を確定するためのボタンが割り当てられ、第2ソフトキー7Bに英数文字への変換を指示するためのボタンが割り当てられる。
【0032】
テンキー8により少なくとも1つのかな文字が入力されると、入力された少なくとも1ついのかな文字がLCD16に表示される。テンキー8により複数のかな文字が入力されると、入力された順に並んで複数のかな文字がLCD16に表示される。変換を指示するためのボタンが割り当てられた第1ソフトキーが押下されると、入力されたかな文字が、文字列に変換される。変換により少なくとも1つの漢字候補が、LCD16の下方に表示される。漢字候補は、漢字コードの文字で構成される文字列であり、かな、かたかな、漢字およびそれらの組合せた文字列である。指示キーは、複数の漢字候補のうちから1つを選択するためのキーである。
【0033】
図4は、指示キーの配置を示す図である。図4を参照して、指示キー6は、上矢印キー6A、下矢印キー6B、左矢印キー6Cおよび右矢印キー6Dを含む。指示キー6は、LCD16に表示された種々のメニューを選択するために用いられ、上下左右に配列された複数のメニューのいずれかを選択するために用いられる。
【0034】
指示キー6が押下されることにより1つの漢字候補が選択され、文字列を確定するためのボタンが割り当てられた決定キー5が押下されると、選択された文字列が確定され、先に表示していた少なくとも1つのかな文字が選択された漢字候補の文字列に置き換えられる。
【0035】
クリアキー9Bは、入力された文字または変換後の文字列を削除する指示を入力するためのキーである。終了キー9Cは、文字入力の終了を指示するためのキーである。
【0036】
図4は、携帯電話機の機能の概要の一例を示す機能ブロック図である。図4を参照して、携帯電話機1は、携帯電話機1の全体を制御するための制御部21と、アンテナ22Aと接続された無線回路22と、音声データを処理するためのコーデック部28と、それぞれがコーデック部28に接続されたマイクロフォン13および第1スピーカ11と、アンテナ23Aに接続されたチューナ23と、AVデコーダ29と、カメラ24と、ユーザの操作の入力を受付ける操作部25と、LCD16の表示を制御するための表示制御部30と、制御部21の作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)31と、制御部21で実行するプログラム等を記憶するためのフラッシュROM(Flush Read Only Memory)32と、振動部26と、カードインターフェース(I/F)27と、シリアルインターフェースとしての外部通信接続端子33と、通信部34とを含む。
【0037】
無線回路22は、アンテナ22Aにより受信された無線信号が入力され、無線信号を復調した音声信号をコーデック部28に出力する。また、無線回路22は、コーデック部28から音声信号が入力され、音声信号を変調した無線信号をアンテナ22Aに出力する。コーデック部28は、無線回路22から入力される音声信号を復号し、復号したデジタルの音声信号をアナログに変換し、増幅し、そして第1スピーカ11に出力する。また、コーデック部28は、マイクロフォン13からアナログの音声信号が入力され、音声信号をデジタルに変換し、符号化し、そして符号化した音声信号を無線回路22に出力する。
【0038】
チューナ23は、アンテナ23Aに接続されており、アンテナ23Aにより受信された放送信号が入力される。放送信号は、映像データおよび音声データを含む高周波デジタル変調信号である。チューナ23は、アンテナ23Aから入力される高周波デジタル変調信号から特定の周波数の信号を取り出す。また、チューナ23は、逆インターリーブ回路、誤り訂正回路を備えており、取り出した特定の周波数の高周波デジタル変調信号を復調して符号データをAVデコーダ29に出力する。AVデコーダ29は、ビデオデコーダおよびオーディオデコーダを備えており、チューナ23から入力された符号データを復号して映像信号および音声信号を生成し、映像信号を表示制御部30に出力し、音声信号をD/A(デジタル/アナログ)変換して第2スピーカ12に与える。なお、ここでは、デジタルテレビジョン放送の放送電波を受信して再生する例を示したが、アナログテレビジョン放送の放送電波を受信して再生するようにしてもよい。また、テレビジョン放送に代えて、または、テレビジョン放送に加えて、ラジオ放送の放送電波を受信して再生するようにしてもよい。
【0039】
表示制御部30は、制御部21により制御され、制御部21から入力される指示に従ってLCD16を制御して、LCD16に画像を表示させる。LCD16に表示させる画像は、動画像と静止画像とを含む。
【0040】
カメラ24は、レンズおよびCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等の光電変換素子を備え、レンズで集光した光をCMOSセンサに結像し、CMOSセンサは受光した光を光電変換して画像データを制御部21に出力する。カメラ24は、制御部21により制御され、制御部21からの指示により撮像を開始して、得られる静止画データまたは動画データを制御部21に出力する。カメラ24は、光電変換した画像データの画質を向上させるための画像処理を実行する画像処理回路、画像データをアナログからデジタルに変換するA/D変換回路を備えている。制御部21は、カメラ24が出力する静止画データまたは動画データを表示制御部30に出力し、LCD16に表示させる、または、圧縮符号化方式で静止画データまたは動画データを符号化して、フラッシュROM32またはカードI/F27に装着されたメモリカード27Aに記憶する。これにより、メモリカード27Aに映像コンテンツが記録される。
【0041】
操作部25は、操作キー14と、キーバックライト25Aとを含む。操作キー14は、ユーザによる操作の入力を受け付け、受付けた操作を制御部21に出力する。キーバックライト25Aは、制御部21により制御されて発光する。
【0042】
カードI/F27には、着脱可能なメモリカード27Aが装着される。メモリカード27Aは、例えば、CompactFlash、SmartMedia(登録商標)、SD(Secure Digital)/MiniSD/MicroSDメモリカード、メモリースティック、MMC(MultiMedia Card)、xDピクチャーカードなどである。
【0043】
通信部34は、PC100と通信し、データの送受信が可能である。通信媒体は、無線または有線の別を問わない。無線通信の場合、電磁波、電波、赤外線などいずれであってもよい。
【0044】
制御部21は、カードI/F27を介して、メモリカード27Aにアクセスが可能である。メモリカード27Aに映像コンテンツが記録されている場合、制御部21は、メモリカード27Aから映像コンテンツを読み出し、映像コンテンツに含まれる符号データをAVデコーダ29に出力する。AVデコーダ29は、制御部21から入力された符号データを復号して映像信号および音声信号を生成し、映像信号を表示制御部30に出力し、音声信号をD/A変換して第2スピーカ12に与える。これにより、映像コンテンツが再生される。
【0045】
なお、ここでは制御部21で実行するためのプログラムをフラッシュROM32に記憶しておく例を説明するが、プログラムをメモリカード27Aに記憶しておき、メモリカード27Aからプログラムを読み出して、制御部21で実行するようにしてもよい。プログラムを記憶する記録媒体としては、メモリカード27Aに限られず、フレキシブルディスク、カセットテープ、光ディスク(CD−ROM(Compact Disc−ROM)/MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、光カード、マスクROM、EPROMなどの半導体メモリ等でもよい。また、携帯電話機1をインターネットに無線回路22を介して接続し、インターネットに接続されたコンピュータからプログラムをダウンロードして、制御部21で実行するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、制御部21により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0046】
図5は、制御部の機能の概要の一例をフラッシュROMに記憶するデータとともに示す機能ブロック図である。図5を参照して、フラッシュROM32には、漢字変換のための辞書71と、かな文字と過去に決定された文字列との関連付け、および決定された文字列とその次に決定された文字列との関連付けを記憶するための履歴情報73とが記憶される。制御部21は、操作キー14のいずれかの入力を受け付けるためのキー受付部51と、かな文字に基づいて文字列を決定するための文字列決定部57と、決定された文字列を送信するための送信部55と、を含む。辞書71は、漢字変換用の辞書など携帯電話機1に予め記憶されている辞書に加えて、ユーザが後にインターネットからダウンロード等し、インストールした辞書等を含む。例えば、関西弁に変換する辞書等である。
【0047】
キー受付部51は、操作キー14が押下されると、その操作キー14に割り当てられた信号を受け付ける。キー受付部51は、受け付けた信号を送信部55および文字列決定部57に出力する。
【0048】
キー受付部51は、かな文字受付部53を含む。かな文字受付部53は、操作キー14のテンキー8が押下されると、そのテンキー8に割り当てられた複数のかな文字のうち1つを選択する。同じテンキー8が複数回連続して押下される回数に基づいて、複数のかな文字のうちから1つを選択する。「1」の文字が表されたキーが1回押下されれば、「あ」を選択し、2回押下されれば「い」を選択し、…「5」回押下されれば「お」を選択する。かな文字受付部53は、受け付けたかな文字を送信部55および文字列決定部57に出力する。
【0049】
文字列決定部57は、漢字変換部61と、予測変換部63とを含む。漢字変換部61は、フラッシュROM32に記憶された辞書71を参照して、かな文字受付部53から入力されるかな文字を、文字列に変換する。文字列は、漢字を含む。ここでいう漢字とは、漢字コードが割り当てられた文字をいい、全角のひらがな、漢字、カタカナ、数字、英字、記号、外字、およびそれらの組合せを含む。漢字変換部61は、かな文字受付部53から複数のかな文字が連続して入力される場合、複数のかな文字を文字列に変換する。
【0050】
漢字変換部61は、少なくとも1つのかな文字に対応して、辞書71に複数の漢字候補が対応付けられている場合、複数の漢字候補を並べてLCD16に表示する。指示キー6により複数の漢字候補のいずれか1つが選択され、決定キー5が押下されると、漢字変換部61は、決定キー5が押下された時に選択されている漢字候補を、文字列に決定し、送信部55に出力する。
【0051】
また、漢字変換部61は、過去に決定キー5が押下された時に選択されている漢字候補と、少なくとも1つのかな文字とを関連付けてフラッシュROM32に記憶している。すなわち、漢字変換部61は、学習機能を備えている。漢字変換部61は、少なくとも1つのかな文字に対応して辞書71に複数の漢字候補が対応付けられている場合、複数の漢字候補を並べてLCD16に表示するが、複数の漢字候補を並べる順番は、過去に、少なくとも1つのかな文字に関連付けてフラッシュROM32に記憶されている漢字候補を優先して配列する。このため、過去に入力したのと同じかな文字、または複数のかな文字の配列に従って変換した文字列と、同じ文字列を容易に選択することができる。
【0052】
また、漢字変換部61は、ユーザが指定したかな文字と、ユーザが指定した文字列とを関連付けて、フラッシュROM32に記憶することが可能である。例えば、人名など辞書71に登録されていない文字列をかな文字と関連付けて記憶する。これにより、漢字変換部61は、ユーザが指定したかな文字が入力されると、そのかな文字に関連付けられた文字列を漢字候補として表示する。
【0053】
予測変換部63は、フラッシュROM32に記憶された履歴情報73を参照して、かな文字受付部53から入力されるかな文字を、文字列に変換する。文字列は、漢字を含み、文節または文章を含む。履歴情報73は、過去に文字列決定部57または漢字変換部61により決定された文字列と、その文字列を決定するために用いられた少なくとも1つの文字とを関連付ける。予測変換部63は、かな文字受付部53から複数のかな文字が連続して入力される場合、複数のかな文字をそれらと履歴情報73により関連付けられた文字列に変換する。
【0054】
予測変換部63は、少なくとも1つのかな文字に対応して、履歴情報73に複数の文字列が対応付けられている場合、複数の文字列を並べてLCD16に表示する。指示キー6により複数の文字列のいずれか1つが選択され、決定キー5が押下されると、予測変換部63は、決定キー5が押下された時に選択されている文字列に決定し、送信部55に出力する。
【0055】
予測変換部63は、さらに、決定キー55が押下され、文字列を決定すると、その決定された文字列を、フラッシュROM32に記憶された履歴情報73を参照して、文字列に変換する。履歴情報73は、過去に漢字変換部61または文字列決定部57により決定された文字列と、その文字列の次に決定された文字列とを関連付ける。予測変換部63は、決定された文字列に対応して、履歴情報73に複数の文字列が対応付けられている場合、複数の文字列を並べてLCD16に表示する。指示キー6により複数の文字列のいずれか1つが選択され、決定キー5が押下されると、予測変換部63は、決定キー5が押下された時に選択されている文字列に決定し、送信部55に出力する。この際、履歴情報73を更新する。このように、予測変換部63によれば、文字列が変換されると、過去にその文字列の次に決定された文字列の候補を選択可能に表示するので、ユーザはかな文字を入力することなく、文字列を入力することができる。
【0056】
文字列決定部57は、フラッシュROM32に記憶されたアドレス帳に含まれる情報を、文字列に決定し、送信部55に出力する。ユーザがアドレス帳を参照する指示を入力すると、アドレス帳をLCD16に表示し、表示されたアドレス帳の一部を指定する指示が入力されると、指定された部分を文字列に決定する。これにより、携帯電話機1のユーザ個人が所有するアドレス帳の情報を、文字列に決定することができる。
【0057】
送信部55は、文字列決定部57により決定された文字列を、PC100に送信する。これにより、PC100は、携帯電話機1から文字列を受信すると、その文字列をディスプレイに表示する。また、送信部55は、かな文字受付部53からかな文字が入力されると、入力されたかな文字をPC100に送信する。PC100は、入力されたかな文字を表示等することができる。
【0058】
図6および図7は、文字入力処理の流れの一例を示すフローチャートである。文字入力処理は、携帯電話機1の制御部21が入力プログラムを実行することにより、制御部21により実行される処理である。図6および図7を参照して、制御部21は、外部機器であるPC100と接続し、通信を確立する(S01)。そして、操作キー14のいずれかの入力を受け付けるまで待機状態となり(ステップS02でNO)、操作キー14のいずれかを受け付けたならば処理をステップS03に進める。
【0059】
ステップS03においては、入力されたキーに対応する信号がかな文字か否かを判断する。かな文字であれば処理をステップS04に進め、そうでなければ処理をステップS14に進める。ステップS04においては、受け付けられたかな文字をバッファに格納するとともに、LCD16に表示する。LCD16にすでにかな文字が表示されている場合には、そのかな文字の横の位置に表示する。ステップS05においてはステップS02で受け付けられた1文字をPC100に送信する。これにより、PC100に1文字が表示される。
【0060】
ステップS06においては、予測変換を実行する。フラッシュROM32の履歴情報73を参照して、バッファに格納されている少なくとも1つのかな文字を含む、履歴情報73を抽出する。そのような履歴情報が1つでも記憶されていれば、バッファに格納されている少なくとも1つのかな文字と履歴情報73で関連付けられた文字列を予測候補としてLCD16に表示する(ステップS07)。履歴情報73は、予測候補毎にその予測候補が記憶された日時を記憶しており、予測候補が複数あるときは、日時が現在日時に近い予測候補を優先して並べて表示する。また、記憶された順に予測候補を記憶するようにし、予測候補が複数あるときは、より後に記憶された予測候補から順に並べて表示するようにしてもよい。
【0061】
次のステップS08においては、LCD16に表示された予測候補のうちからいずれかが選択されたか否かを判断する。決定キー5が押下されたか否かにより判断する。決定キー5が押下され、少なくとも1つの予測候補のうちからいずれか1つが選択されたならば処理をステップS09に進め、そうでなければ処理をステップS14に進める。ステップS09においては、バッファに記憶されている少なくとも1つのかな文字を、決定された予測候補に置き換え、予測候補をLCD16に表示する。これにより、選択された予測候補がLCD16に表示される。このため、ユーザは、予測候補の読み仮名のすべてを入力する前に、予測候補の文字列を入力することができる。
【0062】
次のステップS10においては、バッファに格納されている文字列をPC100に送信する。これにより、PC100において、予測候補の文字列が表示される。PC100においては、かな文字が表示されている場合は、かな文字を予測候補に置き換えて表示する。予測候補が決定された時点で、予測候補を送信するので、携帯電話機1の表示内容と、PC100の表示内容とを同期させることができる。
【0063】
そして、バッファに格納されている文字列に基づいて予測変換する(ステップS11)。フラッシュROM32の履歴情報73を参照して、バッファに格納されている文字列を含む、履歴情報73を抽出する。そのような履歴情報が1つでも記憶されていれば、バッファに格納されている文字列と履歴情報73で関連付けられた文字列を予測候補としてLCD16に表示する(ステップS12)。ここで表示される文字列は、過去に文字列決定部57により決定された文字列の次に決定された文字列である。予測変換部63は、決定された文字列に対応して、履歴情報73に複数の文字列が対応付けられている場合、複数の文字列を並べてLCD16に表示する。履歴情報73は、予測候補毎にその予測候補が記憶された日時を記憶しており、予測候補が複数あるときは、日時が現在日時に近い予測候補を優先して並べて表示する。また、記憶された順に予測候補を記憶するようにし、予測候補が複数あるときは、より後に記憶された予測候補から順に並べて表示するようにしてもよい。
【0064】
そして、次のステップS13においては、バッファをクリアし、処理をステップS08に戻す。次の予測変換、または漢字変換の対象となる新たなかな文字を格納するためである。処理をステップS13からステップS08に進める場合、指示キー6により複数の文字列のいずれか1つが選択され、決定キー5が押下されると、決定キー5が押下された時に選択されている文字列をバッファに記憶し、予測候補をLCD16に表示する(ステップS09)。これにより、選択された予測候補がLCD16に表示される。このため、ユーザは、かな文字を入力することなく、予測候補の文字列を入力することができる。
【0065】
次のステップS10においては、バッファに格納されている文字列をPC100に送信するので、PC100において、予測候補の文字列が表示される。このため、携帯電話機1の表示内容と、PC100の表示内容とを同期させることができる。
【0066】
一方、ステップS14においては、漢字変換指示を受け付けたか否かを判断する。漢字変換指示を受け付けたならば処理をステップS15に進め、そうでなければ処理をステップS21に進める。ステップS15においては、フラッシュROM32に記憶されている辞書71を参照して、バッファ内に格納されているかな文字を漢字に変換する。具体的には、フラッシュROM32の辞書71を参照して、バッファに格納されている少なくとも1つのかな文字に関連付けられている文字列を抽出する。そのような文字列が1つでも抽出されたならば、抽出されたすべての文字列を漢字候補としてLCD16に表示する(ステップS16)。過去に、複数の文字列が抽出された場合、複数の文字列のうち過去に決定された文字列を優先してLCD16に表示する。これにより、過去に入力した文字列と同じ文字列の入力が容易となる。
【0067】
次のステップS17においては、LCD16に表示された漢字候補のうちからいずれかが選択されたか否かを判断する。決定キー5が押下されたか否かにより判断する。決定キー5が押下され、少なくとも1つの漢字候補のうちからいずれか1つが決定されたならば処理をステップS18に進め、そうでなければ処理をステップS21に進める。ステップS18においては、バッファに記憶されている少なくとも1つのかな文字を、決定された漢字候補に置き換え、漢字候補をLCD16に表示する。これにより、変換後の漢字候補がLCD16に表示される。ステップS19においては、バッファ内に格納されている決定された漢字候補の文字列をPC100に送信する。これにより、決定された漢字候補の文字列がPC100に表示される。次のステップS20においては、バッファをクリアし、処理をステップS21に進める。次の予測変換、または漢字変換の対象となる新たなかな文字を格納するためである。
【0068】
ステップS21においては、コピー&ペースト指示を受け付けたか否かを判断する。コピー&ペースト指示を受け付けたならば処理をステップS22に進め、そうでなければ処理をステップS25に進める。コピー&ペースト指示は、既に決定された文字列のうちから少なくとも一部の文字を複製し、貼り付ける指示である。ステップS22においては、新たに貼り付けられた文字列をバッファに格納し、新たに貼り付けられた文字列をLCD16に表示する。これにより、コピーされた文字列がLCD16に表示される。次のステップS23においては、バッファ内に格納されている文字列をPC100に送信する。これにより、コピー&ペースト指示で指定された文字列がPC100において表示される。次のステップS24においては、バッファをクリアし、処理をステップS25に進める。次の予測変換、または漢字変換の対象となる新たなかな文字を格納するためである。
【0069】
ステップS25においては、アドレス帳参照指示を受け付けたか否かを判断する。アドレス帳参照指示を受け付けたならば処理をステップS26に進め、そうでなければ処理をステップS29に進める。アドレス帳参照指示は、フラッシュROM32に予め記憶されているアドレス帳の一部を貼り付ける指示である。アドレス帳は、個人ごとの氏名、電話番号、電子メールアドレスを含む。
【0070】
ステップS26においては、新たに参照されたアドレス帳の一部をバッファに格納し、新たに参照されたアドレス帳の一部をLCD16に表示する。これにより、参照されたアドレス帳の一部の文字列がLCD16に表示される。次のステップS27においては、バッファ内に格納されているアドレス帳の一部をPC100に送信する。これにより、参照されたアドレス帳の一部がPC100において表示される。次のステップS28においては、バッファをクリアし、処理をステップS29に進める。次に予測変換、または漢字変換の対象となる新たなかな文字を格納するためである。
【0071】
ステップS29においては、削除指示を受け付けたか否かを判断する。削除指示は、既に入力された文字の一部を削除するための指示であり、例えば、クリアキー9Bが押下されることにより入力される。削除指示が受け付けられた場合には、LCD16に表示されている文字のうちから指示された文字を削除した変更後の文字を表示する(ステップS30)。クリアキー9Bが押下されると、直ちに変更後の文字の表示に切換わるので、削除指示が受け付けられたことをユーザに知らせることができる。
【0072】
ステップS31においては、削除コマンドをPC100に送信する。削除コマンドは、削除される対象となる文字と、その文字の位置情報とを含む。位置情報は、LCD16に表示されている文字の位置、例えば、最初から何文字目であるかを示す情報である。これにより、PC100において、表示されている文字を削除することができ、携帯電話機1における表示内容と、PC100における表示内容とを同期させることができる。
【0073】
ステップS32においては、文字の入力が終了したか否かを判断する。具体的には、終了キー9Cの押下を検出したか否かを判断する。終了キー9Cの押下を検出したならば処理をステップS33に進め、そうでなければ処理をステップS02に戻す。ステップS33においては、PC100との間で確立されていた通信接続を解除する。具体的には、通信を切断する。
【0074】
なお、本実施の形態においては、予測候補が選択され(S08でYES)、かな文字を変換する文字列が確定した段階で、文字列をPC100に送信する(S10)ようにしたが、確定した文字列を送信するタイミングを、決定された文字列の数が所定数になった時、または、所定の時間が経過した時に、確定した文字列を送信するようにしてもよい。また、PC100から要求を受信することに応じて、確定した文字列を送信するようにしてもよい。このようにすることによっても、携帯電話機1とPC100との間で、表示を同期させることができる。
【0075】
<変形例>
上述した実施の形態においては、かな文字を漢字に変換するための変換エンジンを携帯電話機1が備えるようにしたが、PC100が備える漢字変換エンジンを使用するようにしてもよい。通常は、PC100が備える漢字変換エンジンは、携帯電話機1が備える漢字変換エンジンに比べて、高度な変換が可能である。変形例における携帯電話機は、PC100が備える漢字変換エンジンを使用するので、選択のバリエーションが増え、漢字の入力が容易になる。
【0076】
図8は、変形例における制御部の機能の概要の一例をフラッシュROMに記憶するデータとともに示す機能ブロック図である。図8を参照して、図5に示した制御部21の機能と異なる点は、変換依頼部67および変換候補受信部69が追加された点、および文字列決定部57Aに候補表示部65が追加された点である。他の構成は、上述したのでここでは説明を繰り返さない。
【0077】
変換依頼部67は、かな文字受付部53からかな文字が入力され、入力されるかな文字を変換する指示をPC100に送信する。PC100は、それまでに送信部55から受信したかな文字を記憶しており、変換依頼部67から変換指示を受信すると、PC100が備える漢字変換エンジンによりかな文字に対応して記憶されているすべての漢字候補を携帯電話機1に返信する。ここでは、PC100が返信する漢字候補を外部変換候補という。
【0078】
変換候補受信部69は、変換依頼部67が変換依頼を送信すると、PC100から少なくとも1つの外部変換候補を受信する。変換候補受信部69は、受信した少なくとも1つの外部変換候補を候補表示部65に出力する。
【0079】
候補表示部65は、変換依頼部67から入力される少なくとも1つの外部変換候補をLCD16に表示し、指示キー6により少なくとも1つの外部変換候補のうちからいずれか1つの選択を受け付けける。そして、決定キー5が押下されると、その時に選択されている外部変換候補を文字列に決定し、決定した文字列を送信部55に出力する。
【0080】
図9は、変形例における文字入力処理の一例を示すフローチャートの一部である。図9を参照して、ステップS01からステップS15については、図6で説明したのでここでは説明を繰り返さない。
【0081】
ステップS15においては、フラッシュROM32に記憶されている辞書71を参照して、バッファ内に格納されているかな文字を漢字に変換する。これにより、変換候補が抽出される。次のステップS15Aにおいては、漢字変換依頼をPC100に送信する。具体的には、バッファ内に格納されているかな文字を漢字変換する指示をPC100に送信する。そして、漢字変換の結果である外部変換候補をPC100から受信する(ステップS15B)。次のステップS16Aにおいては、ステップS15における漢字変換の結果抽出されたすべての変換候補と、ステップS15Bで受信された外部変換候補とをLCD16に表示する。変換候補と外部変換候補が同じものについては、いずれか一方を表示するようにすればよい。また、複数の返還候補および外部変換候補の文字列が抽出された場合に、複数の文字列のうち過去に決定された文字列を優先してLCD16に表示する。これにより、過去に入力した文字列と同じ文字列の入力が容易となる。
【0082】
ステップS17Aにおいては、LCD16に表示された変換候補と外部変換候補とのうちからいずれかが選択されたか否かを判断する。決定キー5が押下されたか否かにより判断する。決定キー5が押下され、少なくとも1つの変換候補と外部変換候補のうちからいずれか1つが決定されたならば処理をステップS18に進め、そうでなければ処理をステップS21に進める。
【0083】
ステップS18以降の処理は、図6および図7に示したのと同じなので、ここでは説明を繰り返さない。
【0084】
なお、本実施の形態においては、入力装置の一例として携帯電話機1を説明したが、図6、図7または図9に示した入力処理をコンピュータに実行させるための入力方法または入力プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
【0085】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0086】
<付記>
(1) 前記送信手段は、前記文字列決定手段により文字列が決定される時、前記決定された文字列を送信する、請求項6に記載の入力装置。
(2) 前記送信手段は、前記文字列決定手段により決定された文字列の数が所定数になる時、前記決定された文字列を送信する、請求項4に記載の入力装置。
(3) 前記送信手段は、所定の時間が経過する時、前記決定された文字列を送信する、請求項6に記載の入力装置。
(4) 前記文字列決定手段は、前記少なくとも1つのかな文字を漢字に変換し、少なくとも1つの漢字候補を選択する漢字候補選択手段と、
前記少なくとも1つのかな文字を外部の変換装置に送信し、前記外部の装置が前記少なくとも1つのかな文字を変換した少なくとも1つの外部漢字候補を受信する外部漢字候補受信手段と、
少なくとも1つの前記漢字候補と、少なくとも1つの前記外部漢字候補とを表示し、いずれか1つの選択を受け付ける選択受付手段と、を含む、請求項1に記載の入力装置。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の実施の形態の1つにおける入力システムの一例を示す図である。
【図2】本実施の形態における携帯電話機の外観を示す斜視図である。
【図3】操作キーの詳細を示す平面図である。
【図4】指示キーの配置を示す図である。
【図5】制御部の機能の概要の一例をフラッシュROMに記憶するデータとともに示す機能ブロック図である。
【図6】文字入力処理の流れの一例を示す第1のフローチャートである。
【図7】文字入力処理の流れの一例を示す第2のフローチャートである。
【図8】変形例における制御部の機能の概要の一例をフラッシュROMに記憶するデータとともに示す機能ブロック図である。
【図9】変形例における文字入力処理の一例を示すフローチャートの一部である。
【符号の説明】
【0088】
1 携帯電話機、2 表示側部、3 操作側部、4 通信部、5 決定キー、6 指示キー、6A 上矢印キー、6B 下矢印キー、6C 左矢印キー、6D 右矢印キー、7A 第1ソフトキー、7B 第2ソフトキー、8 テンキー、9A 通話キー、9B クリアキー、9C 終了キー、11 第1スピーカ、12 第2スピーカ、13 マイクロフォン、14 操作キー、21 制御部、22 無線回路、22A アンテナ、23 チューナ、23A アンテナ、24 カメラ、25 操作部、25A キーバックライト、26 振動部、27 カードI/F、27A メモリカード、28 コーデック部、29 AVデコーダ、30 表示制御部、33 外部通信接続端子、51 キー受付部、53 かな文字受付部、55 送信部、57,57A 文字列決定部、61 漢字変換部、63 予測変換部、65 候補表示部、67 変換依頼部、69 変換候補受信部、71 辞書、73 履歴情報。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのかな文字が割り当てられた複数のキーのいずれかの入力を受け付けるキー入力受付手段と、
受け付けられた前記キーに割り当てられたかな文字の入力を受け付けるかな文字受付手段と、
受け付けられた少なくとも1つのかな文字に基づいて、文字列を決定する文字列決定手段と、
前記決定された文字列を外部の装置に送信する送信手段と、を備えた入力装置。
【請求項2】
前記文字列決定手段は、少なくとも1つのかな文字を漢字コードの文字列に変換する漢字変換手段を含む、請求項1に記載の入力装置。
【請求項3】
前記文字列決定手段は、前記少なくとも1つのかな文字を漢字コードの文字列に変換し、少なくとも1つの候補を選択する候補選択手段と、
少なくとも1つの前記候補を過去の変換履歴に基づいて並べ替えて表示し、いずれか1つの選択を受け付ける選択受付手段と、を含む請求項1に記載の入力装置。
【請求項4】
前記文字列決定手段は、前記少なくとも1つのかな文字を前記外部の装置に送信し、前記外部の装置が前記少なくとも1つのかな文字を変換した少なくとも1つの外部候補を前記外部の装置から受信する外部漢字候補受信手段と、
受信された前記少なくとも1つの外部候補を表示し、いずれか1つの選択を受け付ける外部選択受付手段と、を含む請求項1に記載の入力装置。
【請求項5】
少なくとも1つのかな文字と、前記文字列決定手段により決定された文字列とを関連付けた履歴を記憶する履歴記憶手段をさらに備え、
前記文字列決定手段は、受け付けられたかな文字に、前記履歴により関連付けられた文字列を表示する文字列表示手段と、
前記表示された文字列の選択を受け付ける選択手段と、をさらに含み、
前記送信手段は、前記選択された文字列を前記外部の装置に送信する、請求項1〜4のいずれかに記載の入力装置。
【請求項6】
前記送信手段は、所定のタイミングで、前記決定された文字列を前記外部の装置に送信する、請求項1に記載の入力装置。
【請求項7】
前記送信手段は、前記かな文字受付手段によりかな文字が受け付けられることに応じて、受け付けられた前記かな文字をさらに前記外部の装置に送信する、請求項1に記載の入力装置。
【請求項8】
少なくとも1つのかな文字が割り当てられた複数のキーのいずれかの入力を受け付けるステップと、
受け付けられた前記キーに割り当てられたかな文字の入力を受け付けるステップと、
受け付けられた少なくとも1つのかな文字に基づいて、文字列を決定するステップと、
前記決定された文字列を外部の装置に送信するステップと、を含む入力方法。
【請求項9】
少なくとも1つのかな文字が割り当てられた複数のキーのいずれかの入力を受け付けるステップと、
受け付けられた前記キーに割り当てられたかな文字の入力を受け付けるステップと、
受け付けられた少なくとも1つのかな文字に基づいて、文字列を決定するステップと、
前記決定された文字列を外部の装置に送信するステップと、をコンピュータに実行させる入力プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−250606(P2008−250606A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−90242(P2007−90242)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.COMPACTFLASH
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】