説明

入力装置、携帯型のホルダ、入力方法及びプログラム

【課題】限られたキーで文字の入力ができるとともに、操作性の向上及びセキュリティの向上を図ることが可能な入力装置、携帯型のホルダ、入力方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】液晶ディスプレイ16と、選択キー183及び決定キー182とを備える入力装置によって、選択キー及び決定キーの押下に応じて暗証番号を入力する入力方法であって、選択キー183の押下に応じて、複数の所定の入力番号候補を順次、巡回的に切り替えて液晶ディスプレイ16に表示する表示切り替えステップと、決定キー182が押下された場合に、液晶ディスプレイ16に表示された入力番号候補から入力する番号を選択して決定する入力番号決定ステップとを備え、表示切り替えステップは、入力番号決定ステップにおいて一の桁の入力番号が決定した場合に、選択キーの押下に応じて、一の桁の次の桁の入力番号候補を順次、巡回的に切り替え、入力する暗証番号を一桁ごとに決定することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、暗証番号、数字、記号などの文字を入力する入力装置、この入力装置を備える携帯型のホルダ、入力方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ATMなどの端末を操作する場合など、その操作を行う者(操作者)がその権限を有する本人であることを確認するため、操作者が入力する暗証番号(入力PIN)を、本人のみが知りうる、登録されている暗証番号(登録PIN)に照合し、操作者の本人認証を行っている。
例えば、携帯電話では、個人情報の読み出し、インターネットを利用した電子商取引などにおいて、テンキーから暗証番号が入力される。しかし、キーの配置、指の動きで入力されている暗証番号が第三者に漏洩するおそれがあった。
そこで、4桁の暗証番号を先頭の桁から順番に入力するのではなく、暗証番号の入力開始桁をランダムに変えることによって、暗証番号の漏洩を防止する暗証番号入力装置及び暗証番号入力方法がある(例えば、特許文献1参照。以下、「特許文献1の発明」という。)。
また、乱数を使って各桁の数字を表示し、UPスイッチ、DOWNスイッチの操作によってこの数字を変化させ、確定スイッチで入力する数字を確定し、暗証番号を入力することによって、暗証番号の漏洩を防止する暗証番号入力装置がある(例えば、特許文献2参照。以下、「特許文献2の発明」という。)。
【特許文献1】特開2000−330699号公報
【特許文献2】特開平11−191094号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、人は暗証番号を先頭の桁から順番に記憶しているため、特許文献1の発明には、暗証番号を思い出しにくいという問題があった。また、各番号が暗証番号のいずれの桁であるかは、第三者に漏れにくいが、テンキーの操作により暗証番号を入力するため、暗証番号に含まれる各番号が第三者に漏洩するおそれがあるという問題があった。更に、本出願人が出願しているSIMリーダライタ(特願2003−046657)など、着脱可能に保持している携帯型情報記憶媒体と通信を行うことが可能な携帯型のホルダにおいては、入力キーを設けるスペースが限られ、特許文献1の発明を実現することができないおそれがあった。なお、携帯型情報記憶媒体とは、ICカード、SIMカード(Subscriber Identity Module)、UIMカード(User Identity Module)、ICタグ、携帯電話又は携帯ホルダに挿入されるSIMカード又はUIMカードなど、ICと、外部端末及びIC間の通信を媒介する通信部及びインターフェイスなどとを備え、このICの内部のデータにアクセスするために外部端末による所定の処理が必要な機密性の高い携帯型の情報処理装置である。また、SIMリーダライタは、SIMカードを装着し、SIMカードと通信を行うための接触型のインターフェイス、外部端末と通信を行うためのUSB(Universal Serial Bus)インターフェイス、SIMカードが外部端末と通信を行うための非接触型のインターフェイスの3種類のインターフェイスと、液晶ディスプレイなどとを備えている。
【0004】
このSIMリーダライタの液晶ディスプレイにデータを表示する場合には、SIMリーダライタのメモリにSIMのデータが読み出されるため、SIMカードの耐タンパー性がなくなってしまい、また、このSIMリーダライタを落としてしまった場合には、他人にSIMカード内のデータを見られてしまうため、個人情報などの重要な情報をSIMカードから読み出す場合には、暗証番号などの認証を条件とする必要がある。
更に、SIMリーダライタは、小型化が要請されるため、なるべくキーの数を少なくする必要がある。更にまた、SIMリーダライタは、他人がいる環境で使用される場合があり、指の動きから第三者に暗証番号を類推されないようにする必要がある。
【0005】
一方、特許文献2の発明では、先頭桁から暗証番号を入力でき、暗証番号に含まれる各番号の第三者への漏洩を防止し、また、入力キーを設けるスペースを小さくすることができ、特許文献1の課題を解消することが可能である。
しかし、特許文献2の発明では、暗証番号を入力するための入力キーが少なくとも3つ(DOWNスイッチ、UPスイッチ及び確定スイッチ)必要であり、SIMリーダライタなどの入力キーを設けるスペースが限定される小型の端末において、利用することができないおそれがあった。また、訂正スイッチを設けた場合には、4つの入力キーが必要となる。更に、訂正スイッチを押した場合には、先頭桁に戻ってしまい、3桁目、4桁目で入力を間違えた場合には、訂正を行う負担が多大になり、操作性が悪いという問題があった。
【0006】
本発明の課題は、限られたキーで文字の入力ができるとともに、操作性の向上及びセキュリティの向上を図ることが可能な入力装置、携帯型のホルダ、入力方法及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施例に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。すなわち、請求項1の発明は、表示手段(16)と、第1及び第2のキー(183,182)とを備え、前記第1及び第2のキーの押下とに基づいて文字を入力する入力装置であって、前記第1のキーの押下に応じて、複数の所定の入力文字候補を順次、巡回的に切り替えて前記表示手段に表示する表示切り替え手段(21,S340,S350,S410,S330)と、前記第2のキーが押下された場合に、前記表示手段に表示された入力文字候補から入力する文字を選択して決定する入力文字決定手段(21,S340,S350,S360,S370)とを備えること、を特徴とする入力装置である。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載の入力装置において、前記表示切り替え手段は、前記入力文字決定手段によって一の桁の入力文字が決定された場合に、前記第1のキーの押下に応じて、次の桁の入力文字候補を順次、巡回的に切り替え、前記入力文字決定手段は、前記第2のキーが押下された場合に、前記表示手段に表示された次の桁の入力文字候補から入力する文字を選択して決定し(S390,S430,S320,S330,S340,S350,S410,S330、S360,S370)、入力する複数の桁の文字を一桁ごとに決定すること、を特徴とする入力装置である。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2に記載の入力装置において、前記表示切り替え手段は、前記第1のキーの押下に応じて、前記次の桁の入力文字候補と、入力文字訂正選択記号とを、順次、巡回的に切り替えて前記表示手段に表示し、前記入力文字訂正選択記号が前記第2のキーの押下によって選択された場合(S340,S350,S360)に、前記第1のキーの押下に応じて、前記入力文字決定手段によって入力文字が決定済みの前記一の桁についての入力文字候補を、順次、巡回的に切り替えて前記表示手段に表示し、前記入力文字決定手段は、前記第2のキーが押下された場合に、前記表示手段に表示された前記一の桁についての入力文字候補から入力する文字を決定しなおすこと(S420,S320,S330,S340,S350,S410,S330、S360,S370)、を特徴とする入力装置である。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の入力装置において、前記表示切り替え手段は、前記第1のキーが所定の期間以上押下された場合に、複数の所定の入力文字候補を巡回的に、逆順に及び/又は連続的に、切り替えて前記表示手段に表示すること、を特徴とする入力装置である。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の入力装置において、前記表示手段は、任意の数字を入力文字候補の初期値として表示し(S320,S330)、前記表示切り替え手段は、前記表示手段に表示されている任意の数字を順次、巡回的に増加又は減少させて入力文字候補を切り替えて前記表示手段に表示すること、を特徴とする入力装置である。
【0012】
請求項6の発明は、携帯型情報記憶媒体を着脱可能に保持する保持手段(11)を備え、前記保持手段に保持されている携帯型情報記憶媒体と通信を行うことが可能な携帯型のホルダであって、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の入力装置を備えること、を特徴とする携帯型のホルダ(10)である。
【0013】
請求項7の発明は、表示手段(16)と、第1及び第2のキー(183,182)とを備える入力装置によって、前記第1及び第2のキーの押下に応じて文字を入力する入力方法であって、前記第1のキーの押下に応じて、複数の所定の入力文字候補を順次、巡回的に切り替えて前記表示手段に表示する表示切り替えステップ(S340,S350,S410,S330)と、前記第2のキーが押下された場合に、前記表示手段に表示された入力文字候補から入力する文字を選択して決定する入力文字決定ステップ(S340,S350,S360,S370)とを備えること、を特徴とする入力方法である。
【0014】
請求項8の発明は、請求項7に記載の入力方法において、前記入力文字決定ステップにおいて一の桁の入力文字が決定した場合に、前記表示切り替えステップ及び前記入力文字決定ステップを再び実行して、次の桁について入力文字を決定し(S390,S430,S320,S330,S340,S350,S410,S330、S360,S370)、複数の桁の入力文字を一桁ごとに決定すること、を特徴とする入力方法である。
【0015】
請求項9の発明は、請求項8に記載の入力方法において、前記表示切り替えステップは、前記第1のキーの押下に応じて、前記次の桁の入力文字候補に、入力文字訂正選択記号を含めて、順次、巡回的に切り替えて前記表示手段に表示し、前記入力文字訂正選択記号が前記第2のキーの押下によって選択された場合に(S340,S350,S360)、前記表示切り替えステップ及び前記入力文字決定ステップを再び実行して、以前の入力文字決定ステップにおいて決定した前記一の桁の入力文字を決定しなおすこと(S420,S320,S330,S340,S350,S410,S330、S360,S370)、を特徴とする入力方法である。
【0016】
請求項10の発明は、請求項7から請求項9までのいずれか1項に記載の入力方法において、前記表示切り替えステップは、前記第1のキーが所定の期間以上押下された場合に、巡回的に、前記入力文字候補の逆順での切り替え、及び/又は、前記入力文字候補の連続的な切り替えを行うこと、を特徴とする入力方法である。
【0017】
請求項11の発明は、請求項7から請求項10までのいずれか1項に記載の入力方法において、前記表示切り替えステップは、任意の数字を入力文字候補の初期値とし、前記第1のキーの押下に応じて、順次、巡回的に増加又は減少させて前記表示手段に表示すること、を特徴とする入力方法である。
【0018】
請求項12の発明は、請求項7から請求項11までのいずれか1項に記載の入力方法を実現するためのプログラムコードを有するプログラムである。
【発明の効果】
【0019】
本発明による入力装置、携帯型のホルダ、入力方法及びプログラムによれば、以下の効果を得ることが可能となる。
(1)第1のキーで入力文字候補の切り替え、第2のキーで入力する文字の選択、決定を行うことによって、操作者は、入力する文字を所定の入力文字候補から選択し、決定することができ、2つのキーのみで容易に文字を入力することが可能となる。また、第三者がキー操作から入力文字を推定することが困難となり、セキュリティを向上することが可能となる。
(2)一の桁の入力文字が決定された場合に、次の桁の入力文字候補を第1のキーの押下に応じて切り替え、次の桁の入力文字を決定することによって、暗証番号など、複数の桁の文字であっても、2つのキーのみで容易に入力することが可能となる。
(3)入力文字候補と、入力文字訂正選択記号とを第1のキーの押下に応じて巡回的に切り替え、第2のキーで入力文字訂正選択記号が選択された場合に前の桁(一の桁)の入力文字を決定しなおすことによって、2つのキーのみで入力済みの文字の訂正をすることが可能となる。また、入力文字訂正選択記号が選択された場合に、直前に決定された一の桁の入力文字候補を切り替えることにより、入力を最初からやり直す場合などに比べて、容易に訂正を行うことが可能である。
(4)第1のキーが所定の期間以上押下された場合に、入力文字候補の切り替えを、逆順及び/又は連続的に行うことによって、巡回する文字の数が多い場合など、入力にかかる時間を短縮し、操作性を向上することが可能となる。
(5)任意の数字を入力文字候補の初期値とすることによって、操作者の第1のキーの押下回数などから、入力した数字を第三者が推定することができず、セキュリティを向上することが可能となる。
(6)携帯型のホルダが入力装置を備えることによって、携帯型のホルダを小型化し、携帯性の向上など、利用者の利便性を向上することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明は、限られたキーで文字の入力ができるとともに、操作性の向上及びセキュリティの向上を図るという目的を、表示部と、第1及び第2のキーとを備える入力装置によって、第1及び第2のキーの押下に応じて暗証番号を入力する入力方法であって、任意の数字を入力文字候補の初期値として表示し、第1のキーの押下に応じて、複数の所定の入力番号候補を順次、巡回的に切り替えて表示し、第2のキーが押下された場合に、表示された入力番号候補から入力する番号を選択して決定し、一の桁の入力番号が決定した場合に、第1のキーの押下に応じて、次の桁の入力番号候補を順次、巡回的に切り替え、入力する暗証番号を一桁ごとに決定することによって実現する。
【実施例】
【0021】
以下、図面などを参照して、本発明の実施例をあげて、さらに詳しく説明する。
図1は、本発明による入力装置及び携帯型のホルダの使用形態を示す図である。なお、本実施例における入力装置は、液晶ディスプレイ16、操作部18などであり、携帯型のホルダは、UIMホルダ10である。
図1(a)に示すように、ユーザ(使用者、操作者)は、UIM30をUIMホルダ10に装着し、UIM30及びUIMホルダ10を使用する。UIM30がUIMホルダ10に装着されることによって、UIM30の接触端子板35及びUIMホルダ10のリーダライタ端子板12(以下、「リーダライタ」を「R/W」という。)が接触し、UIM30及びUIMホルダ10は、接触式での通信が可能となる。
また、図1(b)に示すように、UIMホルダ10は、USB端子を備える情報処理端末であるPC40とUSBポート15を介した接触式での通信が可能であって、UIM30及びPC40間の通信を媒介する。
更に、図1(c)に示すように、UIMホルダ10は、UIM30及びPC40間の非接触式での通信を媒介し、UIM30は、UIMホルダ10に装着されることによって、外部装置50と非接触式の通信を行うことが可能となる。
【0022】
図2は、本発明による入力装置及び携帯型のホルダの構成を示すブロック図である。
図1(a)及び図2に示すように、UIMホルダ10は、携帯型情報記憶媒体であるUIM30を着脱可能に保持し、この保持しているUIM30と通信を行うことが可能な携帯型のホルダであり、また、PC40及び装着しているUIM30間の通信を媒介するリーダライタである。UIMホルダ10は、PC40のUSB端子から着脱可能であって、ユーザは、UIMホルダ10にUIM30を装着して携帯し、自宅に設置されているPC40や、会社に設置されているPC40などの外部装置にUIMホルダ10を接続して使用する。
UIMホルダ10は、互いの接触端子板が接触するように、UIM30を着脱可能に保持する装着部11と、R/W端子板12と、アンテナコイル13と、ブルートゥースアンテナ14と、USBポート15と、液晶ディスプレイ16と、バッテリ17と、操作部18と、制御用ICチップ20などとを備えている。各部12,14,15,16,17,18は、制御用ICチップ20に接続され、バッテリ17又はPC40からUSBポート15を介して駆動用の電力が供給される。
【0023】
R/W端子板12は、装着部11に装着されているUIM30が備える接触端子板の8端子と各々が接触し、接続する8つの接触端子を備えている。この8つの接触端子のうちの予備端子となっているC4及びC8の端子がアンテナコイル13の両端に接続されている。
アンテナコイル13は、C4及びC8の2つの接触端子に接続されている巻線コイル及び巻線コイルの両端に接続されている同調用のコンデンサなどを備え、ISO14443TypeA,Bに準拠した非接触通信を実現する。
ブルートゥースアンテナ14は、ブルートゥース通信用のアンテナであって、各社で製品化されている、長さ8mm程度以下の小型のアンテナを用いることが望ましい。
【0024】
USBポート15は、USB通信用の外部端子などを備え、PC40のUSB端子と物理的に接続されることによってPC40とのUSB通信を媒介する。
液晶ディスプレイ16は、情報を表示してユーザに通知する表示装置であって、液晶ディスプレイ、有機EL、電子ペーパーなどの薄型で消費電力の少ないものが望ましい。液晶ディスプレイ16は、ユーザが操作部18を操作して入力できる指示の選択肢であるメニューなどを表示する。
バッテリ17は、制御用ICチップ20、液晶ディスプレイ16などの駆動源となる電源である。バッテリ17には、薄型のリチウムイオン電池などの小型の二次電池を使用することが望ましい。
操作部18は、ユーザの操作によってユーザの指示などを入力する入力装置であって、電源キー181、決定キー182及び選択キー183の3つのキースイッチから構成されている。電源キー181は、バッテリ17からの電源供給のオン/オフの切り替え、決定キー182は、入力文字の決定、選択キー183は、入力文字候補のスクロール(切り替え)などに用いられる(後述する図5参照。)。
【0025】
制御用ICチップ20は、CPU21、メモリ22などを備え、CPU21は、メモリ22に記憶されているプログラムを実行することによって、ブルートゥースドライバ211、ISO7816ドライバ212、USB通信ドライバ213、液晶ドライバ214などを実現し、UIMホルダ10を統括制御する。
ブルートゥースドライバ211は、送受信用モジュールであって、ブルートゥースアンテナ14によるブルートゥース通信を制御する。ブルートゥースドライバ211は、1チップ化されたものが開発されている。ISO7816ドライバ212は、伝送プロトコル、共通コマンドなどの接触型ICカードの国際標準規格であるISO7816に従った処理を行う。USB通信ドライバ213は、USBポート15を介したPC40との通信を制御する。液晶ドライバ214は、決定キー182、選択キー183の押下に応じて液晶ディスプレイ16の表示を切り替えるなど、液晶ディスプレイ16を駆動し、制御する。
【0026】
メモリ22は、CPU21が処理を行うための作業領域として使用される揮発性メモリであるRAMと、OSなどの基本ソフトウェアを記憶する不揮発性の読み出し専用メモリであるROMと、ユーザのワークエリア、プログラムエリアなどとして使用されるEEPROM、フラッシュメモリ、FRAMなどの随時書き換え可能な不揮発性のメモリである不揮発性メモリなどとを備える記憶装置である。メモリ22は、オペレーティングシステム(以下、「OS」という。)、種々のアプリケーションなどのプログラム、プログラムの実行に必要なデータなどを記憶している。
【0027】
UIM30から送信される信号は、R/W端子板12、リレーなどのインターフェイスを介して制御用ICチップ20に入力される。PC40から送信される信号は、USBポート15、USBハブ、USB/ISO7816変換ICなどのインターフェイスを介して制御用ICチップ20に入力される。
UIMホルダ10は、USBコネクタがUSBポート15に挿入されている場合(USB駆動時)には、制御用ICチップ20及びUSBポート15を接続し、バッテリ17が液晶ディスプレイ16などに接続されず、動作しない。USBコネクタがUSBポート15に挿入されていない場合であって、電源キー181がオンに切り替えられているときには、制御用ICチップ20及びR/W端子板12が接続され、液晶ディスプレイ16は、表示を行う。
【0028】
また、アンテナコイル13によるISO14443通信中に電源キー181がオフに切り替えられたり、USBコネクタがUSBポート15に挿入された場合には、ハードウェアリセットがかかり、UIM30は、ATR(answer to reset)を返し、非接触通信が強制的に中断されるようになっている。
UIMホルダ10は、電源キー181が押されることによって電源が入り、OSが起動し、メニューが表示される。メニューの選択肢には、「残高表示」、「履歴表示」があり、ユーザは、決定キー182及び選択キー183を操作することによって、いずれかを選択することができる。なお、メニューの内容は、UIM30に搭載されているアプリケーションなどに応じて任意に設定することができる。メニューの選択が行われた場合には、UIMホルダ10は、UIM30にコマンドを送信し、UIM30から返信された結果を液晶ディスプレイ16に表示する(後述する図4参照。)。ただし、USBポート15にUSBコネクタが挿入され、PC40に接続されている場合には、メニュープログラムは起動せず、PC40によってコントロールされる。
【0029】
図3は、UIM30の構成を示すブロック図である。
図1(a)及び図3に示すように、UIM30は、CPU33と、CPU33に接続されているメモリ34と、CPU33に接続されている接触I/F31及び非接触I/F32などとを備えている。UIM30は、UIMホルダ10などの外部装置から受信した処理要求(コマンド)に応じた処理を行い、結果を応答(レスポンス)として返信するUIMサイズのICカード(UIM)である。UIM30は、UIMホルダ10などの接触式R/Wを備える情報処理装置と接触式での通信を行い、非接触式R/Wを備える外部装置50とUIMホルダ10を介した非接触式の通信を行う。
【0030】
接触I/F31は、UIM30が装着されているUIMホルダ10のR/W端子板12の6つの接触端子と一対一で接触して電気的導通を行う6つの接触端子351などを備え、UIM30がUIMホルダ10に挿入され、接続されることによって、電源、クロックの供給を受け、UIMホルダ10と情報の送受信を行う。つまり、接触I/F31は、UIMホルダ10からの情報の入力及びUIMホルダ10への情報の出力を行う入出力装置であって、UIMホルダ10との接触式での通信を実現する。
非接触I/F32は、UIMホルダ10側のR/W端子板12のC4及びC8の2つの接触端子と一対一で接触する2つの接触端子352と、変調回路及び復調回路などのインターフェイスなどとを備え、アンテナコイル13とともにCPU33及び外部装置50間の非接触式での通信を媒介する。
【0031】
メモリ34は、RAM、ROM、不揮発性メモリなどを有する記憶装置であって、CPU33が実行するOS、PIN認証アプリケーション、プリペイド型の電子マネーアプリケーションなどのプログラムを記憶している。また、メモリ34は、登録PIN、電子マネー残高、履歴、暗号鍵、復号鍵などのプログラムの実行に必要なデータを記憶している。登録PINは、UIM30の正当使用者のみが知っているべき暗証番号であり、履歴は、買い物日時、額などの電子マネーの使用履歴であって、UIMホルダ10から読み出すためには、ユーザの認証が条件となる。また、残高をUIMホルダ10から読み出す場合には、この認証は条件とならない。メモリ34に記憶されている各種情報をUIMホルダ10から読み出す場合に認証を条件とするか否かは、任意に設定することが可能である。
【0032】
CPU33は、メモリ34に格納されているOS、アプリケーションなどのプログラムを実行し、種々の演算及び制御を行い、PIN照合エンジン331、電子マネー部332などを実現し、UIM30を統括制御する。
PIN照合エンジン331は、ユーザが正当使用者であることを証明するための使用者証明情報と、使用者を認証するための使用者認証情報とに基づいて、ユーザの認証を行う。つまり、PC40からUIMホルダ10を介して入力される使用者証明情報である入力PINと、メモリ34に記憶されている使用者認証情報である登録PINとを照合し、一致するか否かに基づいて、ユーザを正当使用者と認証するか否かを判定する。一致した場合には、メモリ34のRAM領域に照合済みフラグを照合済みを示す「1」として書き込む。一致しない場合には、照合済みフラグは、初期値のまま、未照合を示す「0」となる。従って、照合済みフラグは、UIMホルダ10がPC40から抜かれて電力供給がなくなると「0」となる。電子マネー部332は、メモリ34に記憶されている使用者の電子マネー残高について、補充、消費に合わせて増減する、履歴をメモリ34に書き込むなど、電子マネーに関する処理を行う。
【0033】
図4は、本発明による入力装置の動作を示すフローチャートである。以下、UIMホルダ10のCPU21の処理を中心に説明する。
ステップ100(以下、「ステップ」を「S」という。)において、UIM30は、UIMホルダ10の装着部11に装着された状態にある。S110において、ユーザは、UIMホルダ10の電源キー181をONにし、UIMホルダ10は、処理を開始する。
UIMホルダ10は、R/W端子板12などを介してUIM30に電源を供給し、リセット信号などの初期応答要求を送信し、初期応答を受信し、UIMを活性化する(S120)。UIMホルダ10は、液晶ディスプレイ16にメニューを表示する(S140)。ユーザは、液晶ディスプレイ16を見ながら決定キー182及び選択キー183を操作して、メニューの選択肢(履歴表示又は残高表示)のいずれかを選択し、UIMホルダ10は、選択情報を入力する(S140)。
【0034】
履歴表示が選択された場合には、UIMホルダ10は、暗証番号(PIN)を入力するPIN入力処理を行う(S160、後述する図5及び図6参照。)。
UIMホルダ10は、PIN入力処理において入力された入力PINを入力PIN格納バッファから読み出し、この入力PINを含み、ユーザの認証を要求する認証コマンドをUIM30へ送信する(S170)。UIM30のPIN照合エンジン331は、登録PINと、入力PINとを照合し、一致した場合には、照合済みフラグを立て、UIMホルダ10がUIM30のメモリ34から履歴を読み出し可能な状態となる。
UIM30は、認証したか否かの処理結果を示す応答をUIMホルダ10へ送信し、UIMホルダ10は、この応答を受信する(S180)。応答が認証できなかったことを示すNGである場合には、UIMホルダ10は、その旨及びPINの再入力をするか否かの選択を要求する旨を液晶ディスプレイ16へ表示する(S190,S240)。UIMホルダ10は、再入力が選択された場合には、PIN入力処理へ戻り(S160)、再入力しない場合には、メニュー表示へ戻り(S130)、同様の処理を繰り返す。
【0035】
S180において受信した応答が認証できたことを示すOKである場合には、UIMホルダ10は、履歴の読み取りを要求するコマンドをUIM30へ送信し、履歴を応答として受信する(S210)。UIMホルダ10は、この履歴を液晶ディスプレイ16に表示し(S220)、一定時間経過するか又は決定キー182、選択キー183が押下された場合に、メニュー表示へ戻り(S230,S130)、電源キー181が押下されて電源がオフとなるまで同様の処理を繰り返す。
一方、メニューから残高表示が選択された場合には(S140,S150)、UIMホルダ10は、残高表示の読み取りを要求するコマンドをUIM30へ送信し(S200)、応答として受信した残高表示をディスプレイ16に表示する(S210,S220)など、同様の処理を行う(S230,S130)。
【0036】
図5は、本発明による入力装置及び携帯型のホルダの動作、入力方法及びプログラムを示すフローチャートであり、UIMホルダ10のPIN入力処理(図4のS160)を示している。図6は、PIN入力処理における液晶ディスプレイ16に表示される情報を示している。以下、UIMホルダ10のCPU21の処理と液晶ディスプレイ16の表示を中心に説明する。
なお、暗証番号は、4桁であって、番号を選択中(入力中)の桁には、入力番号候補(「0」から「9」まで)又は訂正マーク(入力番号訂正選択記号)、入力済みの桁には、入力済み示唆情報(「*」)、未入力の桁には、未入力示唆情報(「?」)が表示される。入力中の桁には、選択キー183の押下に応じて、入力候補数字及び訂正マークが順次、巡回的に切り替えられて表示される。つまり、選択キー183が押下されるごとに、入力候補数字が「0」から「9」の範囲で1ずつ増加し、「9」で選択キー183が押下された場合には、訂正マーク(「←」)が表示され、もう一度押下された場合には、「0」に戻る。また、訂正マークが表示されている場合に、決定キー182が押下された場合には、選択中の桁が前の桁(上位の桁)に切り替えられ、前の桁の入力済み示唆情報の表示が入力候補数字に切り替えられる。ユーザは、入力暗証番号を最上位桁から最下位桁へ、一桁ごとに4桁の暗証番号「9876」を入力するものとし、最上位桁(先頭桁)から最下位桁に向かって、1桁目,2桁目と表現して説明する。
【0037】
UIMホルダ10のCPU21は、PIN入力処理を開始し、入力PIN格納バッファをクリアにする(S310)。またCPU21は、乱数などの任意の一桁の数字(「0」から「9」までのいずれか)を取得し(S320)、この取得した数字を1桁目(最上位桁)に入力番号候補として表示し、残りの桁には未入力示唆情報(「?」)を表示し(S330)、ユーザにPINの入力を促す。例えば、取得した数字が「5」である場合には、液晶ディスプレイ16に4桁の文字「5???」が表示される(図6の#10)。
ユーザは、入力するPIN(「9876」)の1桁目の番号「9」が表示されるように、液晶ディスプレイ16を見ながら選択キー183を押下する。1桁目に入力番号候補「5」が表示されている状態からユーザが1回選択キー183を押下した場合には(S340,S350)、CPU21は、番号をインクリメントし(S410)、「5」を「6」に切り替えて液晶ディスプレイ16に表示する(S330、図6の#20)。さらに、3回選択キー183を押下した場合には、CPU21は、同様の処理を3回繰り返し、液晶ディスプレイ16に「9」を表示する(S340,S350,S410,S330、図6の#30)。
【0038】
ユーザは、表示されている入力番号候補の「9」を入力番号として選択するため、決定キー182を押下する。CPU21は、決定キー182の押下に応じて(S340,S350,S360)、入力PIN格納に液晶ディスプレイ16に表示されている入力番号候補「9」を入力PINの1桁目として書き込み(S370)、1桁目の表示を入力済示唆情報(「*」)に切り替え(S380)、1桁目の入力番号が決定する。UIMホルダ10は、次の桁(2桁目)に取得した乱数(例えば、「7」)を入力番号候補として表示し(S390,S430,S320,S330、図6の#40)、選択中の桁が次の桁(2桁目)に切り替えられる。
ユーザは、入力するPIN(「9876」)の2桁目の「8」を選択するため、選択キー183を1回押下し、UIMホルダ10は、「8」を2桁目に表示する。(S340,S350,S410,S330、図6の#50)。ユーザは、決定キー182を押下し(S340,S350,S360)、CPU21は、入力PIN格納バッファに「8」を入力PINの2桁目として書き込み(S370)、2桁目の表示を入力済示唆情報(「*」)に切り替え(S380)、2桁目の入力番号が決定する。UIMホルダ10は、3桁目桁に取得した乱数(例えば、「9」)を入力番号候補として表示し(図6の#60)、選択中の桁が3桁目に切り替えられる(S390,S430,S320,S330)。
【0039】
ユーザによって選択キー183が1回押下されると、UIMホルダ10は、訂正マーク(「←」)を3桁目に表示し、更に、選択キー183が1回押下されると、「0」を表示する(S340,S350,S410,S330、図6の#70、#80)。
ここで、ユーザが選択キー183を6回押して、「6」が3桁目に表示されている状態で、間違えて決定キー182を押下したとする。UIMホルダ10は、入力PIN格納バッファに「6」を入力PINの3桁目として書き込み、3桁目の表示を入力済示唆情報に切り替え、3桁目の入力番号が決定する(S340〜S380)。UIMホルダ10は、4桁目に取得した乱数(例えば、「2」)を入力番号候補として表示し(S390,S430,S320,S330、図6の#90)、選択中の桁が4桁目に切り替えられる。
ユーザは、3桁目を訂正したいので、8回選択キー183を押下し、4桁目の表示を訂正マークに合わせ(S340,S350,S410,S330、図6の#100)、決定キー182を押下する(S340〜S360)。UIMホルダ10は、3桁目の表示を取得した乱数(例えば、「4」)、4桁目の表示を未入力示唆情報に切り替える(S420,S320,S330、図6の#110)。
【0040】
ユーザは、3回選択キー183を押下して3桁目の表示が「7」となったところで(S340,S350,S410,S330)決定キー182を押下し、入力PINの3桁目が「7」に決定する(S340〜S390)。UIMホルダ10は、4桁目に取得した乱数(例えば、「1」)を入力番号候補として表示し(図6の#120)、選択中の桁が4桁目に切り替えられる(S390,S430,S330)。
ユーザは、5回選択キー183を押下して(4桁目の表示が「6」、S340,S350,S410,S330)、決定キー182を押下し、入力PINの4桁目が「6」に決定し(S340〜S390)、入力PIN格納バッファに4桁の入力PINが格納されて暗証番号の入力が確定し、UIMホルダ10は、PIN入力処理を終了する(S440)。
【0041】
このように本実施例によれば、UIMホルダ10は、選択キー183の押下に応じて入力番号候補の切り替え、決定キー182の押下に応じて入力する番号の選択、決定を行うため、ユーザは、番号を2つのキーのみで容易に入力することができ、操作性を向上することが可能となった。また、2つのキーのみでPINを入力できるため、第三者がキー操作を見て入力文字を推定することが困難となり、セキュリティを向上することが可能となった。
更に、UIMホルダ10は、一の桁の入力番号が決定された場合に、次の桁の入力番号候補を選択キー183の押下に応じて切り替えるため、暗証番号などの複数の桁の番号であっても、2つのキーのみで容易に入力することが可能となった。
【0042】
更にまた、UIMホルダ10は、入力番号候補と、訂正マークとを選択キー183の押下に応じて巡回的に切り替え、決定キー182で訂正マークを選択するため、2つのキーのみで入力済みの番号の訂正をすることが可能となった。また、訂正マークが選択された場合に、直前の桁を選択中の桁に切り替えるため、入力を最初からやり直す場合などに比べて、容易に訂正を行うことが可能となった。
更に、任意の数字を入力番号候補の初期値とするため、ユーザの選択キー183の押下回数、決定キー182の操作から、入力したPINを第三者が推定することができず、セキュリティを向上することが可能となった。
更にまた、決定キー182及び選択キー183の2つのキーのみでPINを入力するため、PIN入力用の入力装置を設けるスペースを縮小することができ、UIMホルダ10を小型化し、携帯性の向上など、利用者の利便性を向上することが可能となった。
また、UIMホルダ10は、複数の桁の入力PINを、先頭から順に、つまり、ユーザが記憶又は記録している順で入力を行うため、ユーザは、各桁のPINを思い出しやすいなど、PINの入力を容易化することが可能となった。
【0043】
(変形例)
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。例えば、UIMホルダ10は、選択キー183が所定の時間以上押下された場合(長押しされた場合)に、入力番号候補を切り替えるモードを逆順モードに切り替え、以降選択キー183が押下されるたびに数字を1ずつ減らしてもよい(9から0の順)。
「5」を入力したいのに最初の乱数で「6」が表示されてしまった場合、選択キー183を押下しすぎた場合、巡回する数字、記号の種類が多い場合など、選択キー183を押下する回数を減少させ、ユーザは、少ない押下回数で入力したい数字を選択することができ、ユーザの操作性を向上することが可能となる。
また、UIMホルダ10は、選択キー183が所定の期間以上押下された場合に、入力番号候補の切り替えを、早送りなど、連続的に行ってもよい。同様にユーザの操作性を向上することが可能となる。
【0044】
本発明による入力装置を備える端末として、UIMホルダ10を例示したが、携帯型情報記憶媒体でもよく、入力装置を備える端末はこれに限定されない。特に、携帯型の端末であれば、小型化を図ることができ、利用者の利便性を向上することが可能である。
また、本発明による携帯型のホルダとして、UIMホルダ10を例示したが、SIMリーダライタなど他の携帯型のホルダであってもよく、その種類は限定されない。
【0045】
UIMホルダ10は、暗証番号を入力するが、記号、ID番号、絵文字など、他の種類の複数の桁の文字を入力してもよい。同様の効果を得ることが可能である。
また、UIMホルダ10は、一桁ごとに乱数を取得しているが、複数の乱数を一度に取得してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】入力装置及び携帯型のホルダの使用形態を示す図である。
【図2】入力装置及び携帯型のホルダの構成を示すブロック図である。
【図3】UIM30の構成を示すブロック図である。
【図4】入力装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】入力装置及び携帯型のホルダの動作、入力方法及びプログラムを示すフローチャートである。
【図6】PIN入力処理における液晶ディスプレイ16に表示される情報を示す図である。
【符号の説明】
【0047】
10 UIMホルダ
16 液晶ディスプレイ
18 操作部
20 CPU
21 メモリ
30 ICカード
182 決定キー
183 選択キー


【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示手段と、第1及び第2のキーとを備え、前記第1及び第2のキーの押下とに基づいて文字を入力する入力装置であって、
前記第1のキーの押下に応じて、複数の所定の入力文字候補を順次、巡回的に切り替えて前記表示手段に表示する表示切り替え手段と、
前記第2のキーが押下された場合に、前記表示手段に表示された入力文字候補から入力する文字を選択して決定する入力文字決定手段とを備えること、
を特徴とする入力装置。
【請求項2】
請求項1に記載の入力装置において、
前記表示切り替え手段は、前記入力文字決定手段によって一の桁の入力文字が決定された場合に、前記第1のキーの押下に応じて、次の桁の入力文字候補を順次、巡回的に切り替え、
前記入力文字決定手段は、前記第2のキーが押下された場合に、前記表示手段に表示された次の桁の入力文字候補から入力する文字を選択して決定し、
入力する複数の桁の文字を一桁ごとに決定すること、
を特徴とする入力装置。
【請求項3】
請求項2に記載の入力装置において、
前記表示切り替え手段は、前記第1のキーの押下に応じて、前記次の桁の入力文字候補と、入力文字訂正選択記号とを、順次、巡回的に切り替えて前記表示手段に表示し、前記入力文字訂正選択記号が前記第2のキーの押下によって選択された場合に、前記第1のキーの押下に応じて、前記入力文字決定手段によって入力文字が決定済みの前記一の桁についての入力文字候補を、順次、巡回的に切り替えて前記表示手段に表示し、
前記入力文字決定手段は、前記第2のキーが押下された場合に、前記表示手段に表示された前記一の桁についての入力文字候補から入力する文字を決定しなおすこと、
を特徴とする入力装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の入力装置において、
前記表示切り替え手段は、前記第1のキーが所定の期間以上押下された場合に、複数の所定の入力文字候補を巡回的に、逆順に及び/又は連続的に、切り替えて前記表示手段に表示すること、
を特徴とする入力装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の入力装置において、
前記表示手段は、任意の数字を入力文字候補の初期値として表示し、
前記表示切り替え手段は、前記表示手段に表示されている任意の数字を順次、巡回的に増加又は減少させて入力文字候補を切り替えて前記表示手段に表示すること、
を特徴とする入力装置。
【請求項6】
携帯型情報記憶媒体を着脱可能に保持する保持手段を備え、前記保持手段に保持されている携帯型情報記憶媒体と通信を行うことが可能な携帯型のホルダであって、
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の入力装置を備えること、
を特徴とする携帯型のホルダ。
【請求項7】
表示手段と、第1及び第2のキーとを備える入力装置によって、前記第1及び第2のキーの押下に応じて文字を入力する入力方法であって、
前記第1のキーの押下に応じて、複数の所定の入力文字候補を順次、巡回的に切り替えて前記表示手段に表示する表示切り替えステップと、
前記第2のキーが押下された場合に、前記表示手段に表示された入力文字候補から入力する文字を選択して決定する入力文字決定ステップとを備えること、
を特徴とする入力方法。
【請求項8】
請求項7に記載の入力方法において、
前記入力文字決定ステップにおいて一の桁の入力文字が決定した場合に、前記表示切り替えステップ及び前記入力文字決定ステップを再び実行して、次の桁について入力文字を決定し、複数の桁の入力文字を一桁ごとに決定すること、
を特徴とする入力方法。
【請求項9】
請求項8に記載の入力方法において、
前記表示切り替えステップは、前記第1のキーの押下に応じて、前記次の桁の入力文字候補に、入力文字訂正選択記号を含めて、順次、巡回的に切り替えて前記表示手段に表示し、
前記入力文字訂正選択記号が前記第2のキーの押下によって選択された場合に、前記表示切り替えステップ及び前記入力文字決定ステップを再び実行して、以前の入力文字決定ステップにおいて決定した前記一の桁の入力文字を決定しなおすこと、
を特徴とする入力方法。
【請求項10】
請求項7から請求項9までのいずれか1項に記載の入力方法において、
前記表示切り替えステップは、前記第1のキーが所定の期間以上押下された場合に、巡回的に、前記入力文字候補の逆順での切り替え、及び/又は、前記入力文字候補の連続的な切り替えを行うこと、
を特徴とする入力方法。
【請求項11】
請求項7から請求項10までのいずれか1項に記載の入力方法において、
前記表示切り替えステップは、任意の数字を入力文字候補の初期値とし、前記第1のキーの押下に応じて、順次、巡回的に増加又は減少させて前記表示手段に表示すること、
を特徴とする入力方法。
【請求項12】
請求項7から請求項11までのいずれか1項に記載の入力方法を実現するためのプログラムコードを有するプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−14166(P2006−14166A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−191371(P2004−191371)
【出願日】平成16年6月29日(2004.6.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FRAM
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】