説明

入力装置

【課題】安価に製造できると共に長期に亘って高信頼性が維持しやすく、しかも設計自由度の制約が少ない押圧操作型の「入力装置」を提供すること。
【解決手段】回路基板1上にGMR素子が内蔵された磁気センサ2を実装すると共に、回路基板1を被覆する操作パネル3の複数の開口3a内にそれぞれ操作キー4を昇降可能に配設し、各操作キー4を復帰ばね6によって上方の初期位置に付勢する。操作キー4は下方へ突出する突起4bを有しており、この突起4bの下面にマグネット5を固着する。操作キー4の非操作状態において各マグネット5は磁気センサ2の検知エリアEの上方に位置しており、任意の操作キー4が押圧操作されると、該操作キー4に固着されたマグネット5が検知エリアE内に侵入することで、磁気センサ2の出力値に基づいて押圧操作された操作キー4を検出するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の操作キーを選択的に押圧操作することによって所望のスイッチング動作が行える押圧操作型の入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、操作パネルに複数の操作キーを分散配置し、各操作キーを選択的に押圧操作することによって所望のスイッチング動作が行えるようにした入力装置が広く知られている。一般的に、この種の入力装置においては、操作パネルに覆われた回路基板上で各操作キーの底面と対向する位置にそれぞれタクトスイッチ等のスイッチ素子が配設されており、選択的に押圧操作された操作キーによって対応するスイッチ素子が駆動されるという構成になっている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平1−146217号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら前述した従来の入力装置では、タクトスイッチ等のスイッチ素子を操作キーと同じ数だけ回路基板上に実装しなければならないため、操作キーの数が増えれば増えるほど、部品コストや組立コストが不所望に増大して低価格化が困難になるという問題があった。また、タクトスイッチのように可動接点を固定接点に接離させる構造のスイッチ素子は、長期間使用すると摩耗や酸化などによって導通不良を引き起こす虞があるため、高信頼性が維持しにくいという問題があった。さらに、各スイッチ素子の複数の端子部を全て配線パターンに接続させる必要があるため、操作キーの数が増えたり操作キーどうしの間隔が狭まると、配線パターンのレイアウトが窮屈になってしまい、それゆえ設計自由度が制約されやすいという問題があった。
【0004】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、安価に製造できると共に長期に亘って高信頼性が維持しやすく、しかも設計自由度の制約が少ない押圧操作型の入力装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、複数の操作キーに連動してマグネットが位置変化するようになすと共に、各マグネットを磁気センサから放射状に延びる線上に分散配置しておき、操作キーの押圧操作に伴ってマグネットの任意の1つが磁気センサの検知エリア内に侵入することにより、該マグネットの水平方向と上下方向の磁力変化に基づいて磁気センサに内蔵されている巨大磁気抵抗効果素子の電気抵抗が変化するようにした。
【発明の効果】
【0006】
本発明の入力装置によれば、複数の操作キーの1つが選択的に押圧操作されると、該操作キーに連動して位置変化するマグネットが磁気センサの検知エリア内に侵入することで、磁気センサに内蔵されている巨大磁気抵抗効果素子の電気抵抗が位置変化したマグネットの磁界変化に基づいて変化するため、磁気センサの出力値に基づいて押圧操作された操作キーを磁気センサで検出することができる。したがって、タクトスイッチ等のスイッチ素子が一切不要となり、部品コストや組立コストを低減できて入力装置の低価格化が図りやすい。また、可動接点を固定接点に接離させる構造のスイッチ素子を使用していないため、長期間使用しても摩耗や酸化等に起因する導通不良が起こらず、それゆえ長期に亘って高信頼性が維持しやすい。また、各スイッチ素子の複数の端子部に接続させるための配線パターンを形成する必要がなくなり、回路基板に磁気センサを実装するだけで良いため、操作キーの数が増えたり操作キーどうしの間隔が狭まっても、パターンレイアウトが窮屈になる虞はなく、それゆえ設計自由度が制約されにくい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の入力装置は、選択的に押圧操作される複数の操作キーと、これら操作キーの押圧操作に伴ってそれぞれ個別に位置変化される複数のマグネットと、外部磁界によって電気抵抗が変化する巨大磁気抵抗効果素子(以下、GMR素子と称する)を内蔵した磁気センサと、この磁気センサが実装された回路基板とを備え、前記各マグネットが前記磁気センサから放射状に延びる線上に分散配置されていると共に、これら各マグネットが前記操作キーの非押圧操作時に前記磁気センサの検知エリア外に保持されており、前記各マグネットの任意の1つが前記磁気センサの検知エリア内に侵入することにより、該マグネットの磁界変化に基づいて前記磁気センサが押圧操作された前記操作キーを検出するようにした。
【0008】
このように構成された入力装置では、複数の操作キーのうちのどれが押圧操作されたのかを1つの磁気センサで検出して所望のスイッチング動作を行わせることができるため、タクトスイッチ等のスイッチ素子が一切不要であり、それゆえ部品コストや組立コストを低減できると共に、長期間使用しても摩耗や酸化等に起因する導通不良が起こらない。また、操作キーの数が増えたり操作キーどうしの間隔が狭まっても、パターンレイアウトが窮屈になる虞はなく、それゆえ設計自由度が制約されにくい。
【0009】
上記の構成において、マグネットが対応する操作キーの下面に一体的に固着されていると、部品点数を削減できて組立性が良好となる。この場合、各操作キーが操作パネルにヒンジ部を介して片持ち状に支持されると共に、これら操作キーの非押圧操作時にマグネットの下面が回路基板の上面に対して傾斜しており、操作キーの押圧操作に伴ってマグネットの下面が回路基板の上面に対して略平行な姿勢で磁気センサの検知エリア内に侵入するようにしておくと、揺動運動するマグネットの位置変化を磁気センサで正確に検出することができる。あるいは、磁気センサが回路基板の下面側に実装されていると共に、この回路基板に貫通孔が設けられており、操作キーの押圧操作に伴ってマグネットが貫通孔を通って磁気センサの検知エリア内に侵入するようにしても良く、このようにすると、操作キーやマグネットの位置変化量を確保した上で装置全体の低背化を図ることができる。
【0010】
また、上記の構成において、各操作キーと回路基板との間にそれぞれ駆動体が介設されると共に、これら駆動体にマグネットがそれぞれ固着されており、操作キーの押圧操作に伴って対応する駆動体が回路基板の上面と平行な面内を移動することにより、該駆動体に固着されたマグネットが磁気センサの検知エリア内に侵入するようにしても良い。
【0011】
また、上記の構成において、回路基板上に複数の膨出部を有するラバーシートが搭載されていると共に、各膨出部の内底面にマグネットがそれぞれ固着されており、操作キーの押圧操作に伴って対応する膨出部が座屈変形することにより、該膨出部の内底面に固着されたマグネットが磁気センサの検知エリア内に侵入するようした場合、磁気センサによる操作キーの押圧検出をクリック感を伴って認識することができる。
【0012】
なお、上記の構成において、各マグネットを直線的(一列)に配置しても良いが、各マグネットが磁気センサを中心とする同心円に沿って円弧状に配置されていると、各マグネットと磁気センサとの間の距離が全て同じになるため、マグネットの位置変化を磁気センサで正確に検出することができる。
【実施例】
【0013】
実施例について図面を参照して説明すると、図1は本発明の第1実施例に係る入力装置の断面図、図2は該入力装置に備えられる磁気センサとマグネットの位置関係を示す平面図である。
【0014】
図1に示す入力装置は、回路基板1の表面に実装された磁気センサ2と、回路基板1を被覆する操作パネル3と、操作パネル3の開口3a内に昇降可能に配設された複数の操作キー4と、各操作キー4に固着された複数のマグネット5と、各操作キー4を上方の初期位置に付勢する復帰ばね6とによって主に構成されており、選択的に押圧操作される操作キー4群がこの入力装置の操作部位となっている。
【0015】
回路基板1上に実装された磁気センサ2にはGMR素子が内蔵されている。このGMR素子は、非磁性の中間層を介して固定磁化層と自由磁化層とが積層された構造の磁気抵抗素子であり、積層面と平行な面内で外部磁界が変化すると自由磁化層の磁化方向が変化するため、外部磁界の向きに応じてGMR素子の電気抵抗が変化し、それに伴って磁気センサ2の出力値が変化するようになっている。ただし、磁気センサ2が外部磁界の変化を検知できる検知エリアEは有限であり、図1の破線で示すように、磁気センサ2を中心に回路基板1の表面に沿って外方へ拡がる領域が検知エリアEとなっている。なお、磁気センサ2は図示せぬ制御部に接続されており、この制御部にはそれぞれの操作キー4の位置と磁気センサ2の出力値との相関関係が記憶されている。
【0016】
操作キー4は開口3aより大きめな鍔部4aを有しており、この鍔部4aが操作パネル3の裏面に当接することによって、操作キー4は操作パネル3からの脱落が防止されている。操作キー4の中央部には下方へ突出する突起4bが形成されており、この突起4bの下面にマグネット5が接着等の適宜手段を用いて固着されている。図2に示すように、各マグネット5は磁気センサ2を中心とする同心円Pに沿って円弧状に配置されており、この同心円P上で各マグネット5は磁気センサ2から放射状に延びる線上に分散配置されている。なお、各マグネット5は厚み方向と直交する方向に着磁されており、例えば同心円Pを境にして磁気センサ2を向く内側がS極で外側がN極となっている。
【0017】
各マグネット5は平面的に見ると検知エリアEの外周縁よりも内側に位置しているが、操作キー4が押圧操作されずに上方の初期位置に保持されているとき、各マグネット5は検知エリアEから所定距離(例えば4mm)だけ上方に離反している。そして、任意の操作キー4(例えば図1の右側の操作キー4)が押圧操作されると、その突起4bの下面に固着されているマグネット5が操作キー4と一体的に下降して検知エリアE内に侵入するため、該マグネット5の磁界の向きに応じてGMR素子の電気抵抗が変化する。すなわち、検知エリアE内に侵入するマグネット5の配列位置に応じてGMR素子の抵抗値が変化し、磁気センサ2からGMR素子の電気抵抗によって規定される電圧が出力されるため、この磁気センサ2の出力値に基づいて前述した制御部により、各操作キー4の中でいずれが押圧操作されたのかを検出できるようになっている。したがって、いずれの操作キー4が押圧操作された場合にも、その操作キー4に応じた所望のスイッチング動作を行わせることができる。
【0018】
このように本実施例に係る入力装置は、複数の操作キー4のうちのどれが押圧操作されたのかを1つの磁気センサ2で検出して所望のスイッチング動作を行わせることができるため、操作キーごとにタクトスイッチ等のスイッチ素子を配設するという構造に比べて部品コストや組立コストを低減できる。それゆえ、この入力装置は低価格化が図りやすくなっている。また、この入力装置は、タクトスイッチのように可動接点を固定接点に接離させる構造のスイッチ素子を使用していないため、長期間使用しても摩耗や酸化等に起因する導通不良が起こらず、それゆえ長期に亘って高信頼性が維持しやすい。また、この入力装置は、各スイッチ素子の複数の端子部に接続させるための配線パターンを形成する必要がなく、回路基板1に磁気センサ2を実装するだけで済むため、操作キー4の数が増えたり操作キー4どうしの間隔が狭まっても、パターンレイアウトが窮屈になる虞はなく、それゆえ設計自由度が制約されにくい。
【0019】
また、上記実施例では、突起4bの下面にマグネット5を固着した操作キー4を用いているため、部品点数を削減できて良好な組立性が期待できる。ただし、プラスチックマグネットを用いて操作キー4とマグネット5を一体成形(2色成形)しても良い。
【0020】
また、上記実施例では、各マグネット5が磁気センサ2を中心とする同心円Pに沿って円弧状に配置されており、各マグネット5と磁気センサ2との間の距離が全て同じになるため、検知エリアEに侵入するマグネット5の位置変化を磁気センサ2で正確に検出することができる。ただし、各マグネット5が磁気センサ2から放射状に延びる線上に分散配置されていれば、各マグネット5を検知エリアEの上方に直線的(一列)に配置しても良い。
【0021】
図3は本発明の第2実施例に係る入力装置の断面図であり、図1と対応する部分に同一符号を付すことで重複する説明は省略する。
【0022】
図3に示すように、この第2実施例に係る入力装置は、回路基板1の裏面側に磁気センサ2を実装すると共に、各マグネット5が回路基板1に穿設した貫通孔1aを通って磁気センサ2の検知エリアEに侵入するようにした点が、前述した第1実施例と大きく異なっている。この場合、検知エリアEは磁気センサ2を中心に回路基板1の裏面に沿って外方へ拡がっており、各貫通孔1aは検知エリアEを縦断する位置に設けられている。
【0023】
したがって、本実施例に係る入力装置では、操作キー4が操作されていない非操作状態において、マグネット5を回路基板1の表面に近接させた状態で検知エリアEの上方に位置させることができるため、回路基板1と操作パネル3間の距離を短縮して装置全体の低背化を図ることができる。そして、任意の操作キー4(例えば図3の右側の操作キー4)が押圧操作されると、その操作キー4に固着されているマグネット5が貫通孔1aを通って検知エリアE内に侵入するため、前述した第1実施例と同様に、磁気センサ2の出力値に基づいて押圧操作された操作キー4を検出することできる。
【0024】
図4は本発明の第3実施例に係る入力装置の非操作状態を示す断面図、図5は該入力装置の操作状態を示す断面図であり、図1と対応する部分には同一符号を付してある。
【0025】
図4に示すように、この第3実施例に係る入力装置は、操作キー4がヒンジ部4cを介して操作パネル3の裏面に片持ち状に支持されると共に、操作キー4が操作されていない非操作状態において、突起4bの下端にマグネット5が傾斜状態で固着されている点が、前述した第1および第2実施例と大きく異なっている。操作キー4はヒンジ部4cを支点に揺動(回動)可能であり、このヒンジ部4cの弾性によって操作キー4が上方へ付勢されているため、第1および第2実施例で必要とされていた復帰ばね6は省略されている。
【0026】
したがって、本実施例に係る入力装置では、図4に示すように、操作キー4が操作されていない非操作状態において、ヒンジ部4cの弾性によってマグネット5を検知エリアEの上方に傾斜姿勢で位置させることができる。そして、図5に示すように、任意の操作キー4が押圧操作されると、該操作キー4がヒンジ部4cを支点に揺動(回動)することにより、傾斜姿勢にあったマグネット5が略平行な姿勢で磁気センサ2の検知エリアE内に侵入するため、揺動運動するマグネット5の位置変化を磁気センサ2で正確に検出することができ、磁気センサ2の出力値に基づいて押圧操作された操作キー4を検出することできる。
【0027】
図6は本発明の第4実施例に係る入力装置の非操作状態を示す断面図、図7は該入力装置の操作状態を示す断面図であり、図1と対応する部分には同一符号を付してある。
【0028】
図6に示すように、この第4実施例に係る入力装置は、各操作キー4の昇降動作に伴ってそれぞれ対応する駆動体7が水平方向へスライド動作し、これら駆動体7にマグネット5が固着されている点が、前述した第1ないし第3実施例と大きく異なっている。駆動体7は図示せぬガイド部材によって水平方向へ移動可能に支持されると共に、ばね部材8によって磁気センサ2の検知エリアEから離反する方向へ付勢されている。また、駆動体7には傾斜面7bを有する受け孔7aが設けられており、操作キー4に設けられた突起4bの下端が受け孔7aの傾斜面7bに当接している。これにより、操作キー4はばね部材8の弾発力を受けて上方へ付勢されているが、別途専用のばね部材を用いて操作キー4を上方へ付勢するようにしても良い。
【0029】
したがって、本実施例に係る入力装置では、図6に示すように、操作キー4が操作されていない非操作状態において、ばね部材8の弾発力により駆動体7が同図の右方へ付勢されているため、該駆動体7に固着されたマグネット5を検知エリアEの外方に位置させることができる。そして、図7に示すように、任意の操作キー4が押圧操作されると、突起4bの下端が受け孔7aの傾斜面7bに沿って下降することにより、駆動体7がばね部材8の弾発力に抗して同図の左方向へスライド移動してマグネット5が検知エリアE内に侵入するため、磁気センサ2の出力値に基づいて押圧操作された操作キー4を検出することできる。
【0030】
図8は本発明の第5実施例に係る入力装置の非操作状態を示す断面図、図9は該入力装置の操作状態を示す断面図であり、図1と対応する部分には同一符号を付してある。
【0031】
図8に示すように、この第5実施例に係る入力装置は、回路基板1上に複数の膨出部9aを有するラバーシート9が敷設されており、各膨出部9aの内底面にマグネット5が固着されている点が、前述した第1ないし第4実施例と大きく異なっている。各操作キー4の底面は対応する膨出部9aの上面に当接しており、この膨出部9aの弾発力によって操作キー4が上方へ付勢されているため、第1および第2実施例で必要とされていた復帰ばね6は省略されている。
【0032】
したがって、本実施例に係る入力装置では、図8に示すように、操作キー4が操作されていない非操作状態において、ラバーシート9の膨出部9aは自身の弾性によって初期形状を保っているため、膨出部9aの内底面に固着されたマグネット5を検知エリアEの上方に位置させることができる。そして、図9に示すように、任意の操作キー4が押圧操作されると、該操作キー4の下方の膨出部9aが座屈変形してマグネット5が検知エリアE内に侵入するため、磁気センサ2の出力値に基づいて押圧操作された操作キー4を検出することできる。しかも、膨出部9aが座屈変形するときにクリック感を生起するため、押圧操作された操作キー4によるスイッチング動作をクリック感を伴って認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の第1実施例に係る入力装置の断面図である。
【図2】該入力装置に備えられる磁気センサとマグネットの位置関係を示す平面図である。
【図3】本発明の第2実施例に係る入力装置の断面図である。
【図4】本発明の第3実施例に係る入力装置の非操作状態を示す断面図である。
【図5】該入力装置の操作状態を示す断面図である。
【図6】本発明の第4実施例に係る入力装置の非操作状態を示す断面図である。
【図7】該入力装置の操作状態を示す断面図である。
【図8】本発明の第5実施例に係る入力装置の非操作状態を示す断面図である。
【図9】該入力装置の操作状態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0034】
1 回路基板
1a 貫通孔
2 磁気センサ
3 操作パネル
3a 開口
4 操作キー
4a 鍔部
4b 突起
4c ヒンジ部
5 マグネット
6 復帰ばね
7 駆動体
7a 受け孔
7b 傾斜面
8 ばね部材
9 ラバーシート9
9a 膨出部
E 検知エリア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
選択的に押圧操作される複数の操作キーと、これら操作キーの押圧操作に伴ってそれぞれ個別に位置変化される複数のマグネットと、外部磁界によって電気抵抗が変化する巨大磁気抵抗効果素子を内蔵した磁気センサと、この磁気センサが実装された回路基板とを備え、
前記各マグネットが前記磁気センサから放射状に延びる線上に分散配置されていると共に、これら各マグネットが前記操作キーの非押圧操作時に前記磁気センサの検知エリア外に保持されており、前記各マグネットの任意の1つが前記磁気センサの検知エリア内に侵入することにより、該マグネットの磁界変化に基づいて前記磁気センサが押圧操作された前記操作キーを検出するようにしたことを特徴とする入力装置。
【請求項2】
請求項1の記載において、前記マグネットが対応する前記操作キーの下面に一体的に固着されていることを特徴とする入力装置。
【請求項3】
請求項2の記載において、前記各操作キーが操作パネルにヒンジ部を介して片持ち状に支持されると共に、これら操作キーの非押圧操作時に前記マグネットの下面が前記回路基板の上面に対して傾斜しており、前記操作キーの押圧操作に伴って前記マグネットの下面が前記回路基板の上面に対して略平行な姿勢で前記磁気センサの検知エリア内に侵入するようにしたことを特徴とする入力装置。
【請求項4】
請求項2の記載において、前記磁気センサが前記回路基板の下面側に実装されていると共に、この回路基板に貫通孔が設けられており、前記操作キーの押圧操作に伴って前記マグネットが前記貫通孔を通って前記磁気センサの検知エリア内に侵入するようにしたことを特徴とする入力装置。
【請求項5】
請求項1の記載において、前記各操作キーと前記回路基板との間にそれぞれ駆動体が介設されると共に、これら駆動体に前記マグネットがそれぞれ固着されており、前記操作キーの押圧操作に伴って対応する前記駆動体が前記回路基板の上面と平行な面内を移動することにより、該駆動体に固着された前記マグネットが前記磁気センサの検知エリア内に侵入するようにしたことを特徴とする入力装置。
【請求項6】
請求項1の記載において、前記回路基板上に複数の膨出部を有するラバーシートが搭載されていると共に、前記各膨出部の内底面に前記マグネットがそれぞれ固着されており、前記操作キーの押圧操作に伴って対応する前記膨出部が座屈変形することにより、該膨出部の内底面に固着された前記マグネットが前記磁気センサの検知エリア内に侵入するようにしたことを特徴とする入力装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項の記載において、前記各マグネットが前記磁気センサを中心とする同心円に沿って円弧状に配置されていることを特徴とする入力装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2009−283414(P2009−283414A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−136976(P2008−136976)
【出願日】平成20年5月26日(2008.5.26)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】