説明

入力装置

【目的】 操作レバーの揺動操作に操作感を発生させることができ、且つ装置の低コスト化及び小型化を図ることができる入力装置を提供する。
【構成】 本入力装置は、第1、第2揺動方向α1、α2に揺動操作可能な操作レバー100と、操作レバー100を原点位置で保持するねじりコイルバネ300とを備えている。ねじりコイルバネ300は第1、第2支持アーム320、330を有する。操作レバー100は、第1、第2支持アーム320、330に下方から弾性支持された第1、第2揺動アーム112d、112eと、第1、第2支持アーム320、330の下側に間隔を空けて配置された第1、第2押圧部112g、112gとを有している。操作レバー100が第2、第1揺動方向α2、α1に所定角度以上揺動されると、第1、第2押圧部112g、112gが第1、第2支持アーム320、330を押圧する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作レバーを少なくとも相対する第1、第2方向に揺動操作可能な入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の入力装置としては、操作レバーの第1、第2方向への揺動に応じて同方向に揺動する可動接点部が、複数の固定接点部に選択的に接触し導通させることにより、操作レバーの揺動を検出するようになっているものがある。このような入力装置は、操作レバーの揺動時に可動接点部が固定接点部に選択的に接触するだけであることから、操作レバーの揺動操作の操作感を得ることができなかった。
【0003】
このような問題を解決し得るものとして第1、第2、第3の入力装置がある。第1の入力装置は、操作レバーが所定角度以上揺動されると、操作レバーの下端部に設けられた突起が操作感発生用のねじりコイルバネの一方のアーム部を押圧することにより、操作レバーの揺動操作に操作感を発生させるようになっている。第2の入力装置は、操作レバーが所定角度以上揺動されると、操作レバーに設けられた一対の操作感発生用の弾性部材の一方が、操作レバーを揺動自在に保持するボディの両肩部に設けられた操作感発生用の一対の凸部の一方に弾性的に当接することにより、操作レバーの揺動操作に操作感を発生させるようになっている。第3の入力装置は、操作レバーの揺動軸部に外嵌される原点復帰用のねじりコイルバネと、前記揺動軸部が貫通する固定部と、前記揺動軸部に連結され該揺動軸部と共に回転する可動部とを有している。前記ねじりコイルバネは、第1コイル部と、この第1コイル部と逆巻きの第2コイル部と、第1、第2コイル部を繋ぐ連結端と、第1、第2コイル部の第1、第2自由端とを有している。操作レバーが揺動されると、該操作レバーの揺動に応じて可動部の段差部の上段が回転して第1又は第2自由端を押圧し、操作レバーが所定角度以上揺動されると、前記可動部の段差部の下段が第2又は第1自由端を押圧することにより、操作レバーの揺動操作に操作感が発生するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−152966号公報
【特許文献2】特開2002−352668号公報
【特許文献3】特開平08−28777号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、第1の入力装置は、操作感発生用のねじりコイルバネが必要不可欠であることから、部品点数が増加し、前記ねじりコイルバネの組み込み等に手間がかかるため、コスト高となる。また、第1の入力装置内に、別部品である前記ねじりコイルバネの設置スペースを設ける必要があるため、第1の入力装置が大型化する。前記第2の入力装置も、操作感発生用の弾性部材が必要不可欠であることから、第1の入力装置と同様に、コスト高となり且つ装置が大型化する。
【0006】
第3の入力装置は、操作レバーの原点復帰用のねじりコイルバネを利用しているものの、該ねじりコイルバネは、2つのコイル部を有する構成となっている。すなわち、前記原点復帰用のねじりコイルバネは2つのねじりコイルバネを連結された構成となっていることから、前記原点復帰用のねじりコイルバネの長さ寸法が長くなり、その設置スペースも大型化する。よって、前記第3の入力装置も大型化している。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、操作レバーの揺動操作に操作感を発生させることができ、且つ装置の低コスト化及び小型化を図ることができる入力装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の入力装置は、少なくとも所定の原点位置から相対する第1、第2方向に揺動操作可能な操作レバーと、この操作レバーを原点位置で保持する付勢手段と、前記操作レバーの揺動を検出する移動検出手段とを備えている。前記付勢手段は、相対する2方向に延びた第1、第2支持アームを有している。前記操作レバーは、前記第1、第2方向に向けて延設されており且つ前記第1、第2支持アームに第1、第2方向の反対側から弾性的に支持された第1、第2揺動アームと、前記第1、第2支持アームの第1、第2方向側に該第1、第2支持アームと間隔を空けて配置された第1、第2押圧部とを有している。前記操作レバーが第2、第1方向に所定角度以上揺動されると、前記第1、第2押圧部が前記第1、第2支持アームに接近し、該第1、第2支持アームを押圧するようになっている。
【0009】
このような入力装置による場合、前記操作レバーが第2、第1方向に所定角度以上揺動されると、前記第1、第2押圧部が前記付勢手段の第1、第2支持アームを押圧し、これにより前記操作レバーの第2、第1方向への揺動操作に操作感が生じるようになっている。すなわち、原点復帰用の付勢手段及び操作レバーの第1、第2押圧部により、前記操作レバーの揺動操作に操作感が生じるようになっているので、部品点数の増加を抑制することができ、本入力装置の低コスト化を図ることができる。また、前記付勢手段の第1、第2支持アームが前記操作レバーの第1、第2揺動アームを支持し、前記第1、第2押圧部に対して間隔を空けて配置されているだけであることから、該付勢手段に大きな設置スペースを必要としない。よって、本入力装置の小型化を図ることができる。また、前記操作レバーが第2、第1方向に所定角度以上揺動する際に、操作レバーの第1、第2押圧部が前記付勢手段の第1、第2支持アームを押圧することにより、操作感が発生する構成であることから、該構成により操作レバーの原点位置の復帰移動が阻害されることがない。また、原点復帰用の付勢手段及び操作レバーの第1、第2押圧部を用いて操作感を発生させていることから、操作感発生のタイミングと移動検出手段の操作レバーの移動検出のタイミングとを容易に合わせることができる。
【0010】
前記入力装置はプレート部を有するボディを更に備えた構成とすることが可能である。この場合、前記プレート部に凸状の揺動軸部を設け、前記操作レバーに、前記揺動軸部が挿入される軸孔を設けることが可能である。又は、前記操作レバーに凸状の揺動軸部を設け、前記プレート部に、前記揺動軸部が挿入される軸孔を設けることも可能である。
【0011】
前記付勢手段は、前記揺動軸部が挿入されるコイル部と、このコイル部の第1、第2端に延設された前記第1、第2支持アームとを有する構成とすることができる。
【0012】
前記移動検出手段が前記操作レバーの第1所定角度の揺動を検出可能になっている場合、前記移動検出手段は、前記ボディのプレート部に設けられた複数の第1固定接点部と、前記操作レバーのプレート部対向面に設けられており且つ前記操作レバーの揺動に応じて揺動する可動接点部とを有している。前記可動接点部は、前記操作レバーの第1所定角度の揺動に応じて前記第1固定接点部に選択的に接触する一対の第1接触部を有している。
【0013】
前記移動検出手段が前記操作レバーの第1所定角度及び第2所定角度の揺動を検出可能になっている場合、前記移動検出手段は、前記ボディのプレート部に設けられた複数の第2固定接点部を更に有している。前記可動接点部は第2接触部を更に有している。前記操作レバーが第2所定角度揺動されると、前記第1接触部が前記第1固定接点部に選択的に接触すると共に、前記第2接触部が前記第2固定接点部に選択的に接触するようになっている。
【0014】
前記入力装置は、前記ボディのプレート部上に配置される内部基板を更に備えた構成とすることが可能である。この場合、前記第1固定接点部、又は第1、第2固定接点部は、前記ボディのプレート部ではなく、前記内部基板に設けられている。
【0015】
前記操作レバーは原点位置から押下操作可能とすることが可能である。この場合、前記移動検出手段は、前記操作レバーの押下移動も検出するようになっている。例えば、前記移動検出手段は、前記ボディのプレート部に設けられた第1及び第3固定接点部を有している。前記可動接点部は第1、第2接触部を有している。前記操作レバーが所定角度揺動されると、前記第1接触部が前記第1固定接点部に選択的に接触し、前記操作レバーが押下移動されると、前記第1接触部が前記第1固定接点部に選択的に接触すると共に、前記第2接触部が前記第3固定接点部に接触するようになっている。なお、第1、第2固定接点部と同様に、第3固定接点部をプレート部ではなく、前記内部基板に設けることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態に係る入力装置の概略的斜視図であって、(a)が正面右上方から見た図、(b)が背面左上方から見た図である。
【図2】前記入力装置の正面右上方から見た概略的分解斜視図である。
【図3】前記入力装置の背面左上方から見た概略的分解斜視図である。
【図4】(a)が前記入力装置の概略的正面図、(b)が図4(a)中の概略的A−A断面図である。
【図5】前記入力装置のフレームを透過させた概略的正面図であって、(a)は操作レバーが原点位置に位置した状態を示す図、(b)は操作レバーが所定角度揺動操作された状態を示す図、(c)は操作レバーが最大角度まで揺動操作された状態を示す図である。
【図6】前記入力装置の移動検出手段の可動接点部と固定接点部との位置関係を示す模式図であって、(a)は操作レバーが原点位置に位置した状態を示す図、(b)は操作レバーが所定角度揺動操作された状態を示す図、(c)は操作レバーが最大角度まで揺動操作された状態を示す図である。
【図7】前記フレームが取り外された前記入力装置の第1、第2押圧部の位置を可変した例を示す概略的正面図である。
【図8】前記入力装置の移動検出手段の固定接点部がフレキシブルプリント基板に設けられた例を示す図であって、(a)前記入力装置のフレームを取り外した状態を示す概略的正面図、(b)が前記入力装置の分解斜視図である。
【図9】前記入力装置の操作レバーが押下操作可能になっている例を示す概略的正面図であって、(a)が押下操作前の状態を示す図、(b)が押下操作後の状態を示す図である。
【図10】前記入力装置の移動検出手段の可動接点部と固定接点部との位置関係を示す模式図であって、(a)が押下操作前の状態を示す図、(b)が押下操作後の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態に係る入力装置について図1乃至図7を参照しつつ説明する。図1乃至図3に示す入力装置は、操作レバー100と、ケース200と、ねじりコイルバネ300(付勢手段)と、移動検出手段400と、受電端子500とを備えている。
【0018】
ケース200は、図2及び図3に示すように、ボディ210と、このボディ210に取り付けられるフレーム220とを有している。ボディ210は絶縁樹脂製の射出成形品である。このボディ210は、プレート部211と、揺動軸部212と、周壁部213とを有している。プレート部211は略半円形の板状体である。プレート部211の外面は、図示しない基板上に実装される実装面である。プレート部211の内面の中心部にはティアドロップ状の突起である揺動軸部212が設けられている。また、プレート部211の内面の外周縁部上には、略半円形の筒状体である周壁部213が立設されている。周壁部213及びプレート部211により、操作レバー100の後述するレバー本体110等を収容する収容空間が区画されている。この収容空間に操作レバー100のレバー本体110が収容され、プレート部211に対向配置されている。周壁部213の頂部には、該頂部を上下方向に貫通する導出孔213aが設けられている。この導出孔213aは、略矩形状の幅広孔213a1と、この幅広孔213a1に連続する幅狭孔213a2とを有している。また、周壁部213の頂部の両側の肩部には略凸字状の一対の係止凹部213bが、該周壁部213の肩部の下端部には略凸字状の一対の係止凹部213cが設けられている。係止凹部213b、213cは、幅狭部213b1、213c1と、この幅狭部213b1、213c1に連続する幅広部213b2、213c2とを有している。
【0019】
フレーム220は導電性を有する金属製の板体である。このフレーム220は、カバー部221と、一対の係止片222、223と、底板224とを有している。カバー部221は前記収容空間を塞ぐ略半円形の板体である。このカバー部221の操作レバー対向面の頂部には、ドーム状の突起221aと、この突起221aの両側に位置する第1、第2ガイド部221b、221cとが設けられている。第1、第2ガイド部221b、221cは、突起221aを挟んで対称形状をなす円弧状の貫通孔であって、後述する第1、第2揺動方向α1、α2に沿って延びている(図4(a)及び図5参照)。カバー部221の下端部には、略矩形状の底板224が設けられている。この底板224は、ボディ210の周壁部213の下端部の外面に設けられた図示しない凹部に収容されている。また、カバー部221の両肩部には略Y字状の一対の係止片222が、前記両肩部の下端部には略Y字状の一対の係止片223が設けられている。係止片222、223の基端部の幅寸法は、係止凹部213b、213cの幅狭部213b1、213c1の幅寸法よりも若干小さくなっている。また、係止片222、223の先端部は二股状になっている。この係止片222、223の基端部が幅狭部213b1、213c1に嵌合し、該係止片222、223の先端部が幅広部213b2、213c2に収容され、幅狭部213b1、213c1の両縁部に係止されている。このように係止片222、223がボディ210の係止凹部213b、213cに係止されることにより、フレーム220がボディ210に取り付けられ、該フレーム220のカバー部221が該ボディ210の収容空間を塞いでいる。
【0020】
操作レバー100は、図2及び図3に示すように、絶縁樹脂製の射出成形品である。この操作レバー100は、レバー本体110と、操作部120とを有している。操作部120は、レバー本体110の頂部に連続する首部121と、この首部121上に設けられた円弧状のキートップ122とを有している。首部121がボディ210の導出孔213aの幅広孔213a1からケース200外に突出している。キートップ122は使用者により操作される部分である。
【0021】
レバー本体110は上記収容空間に収容されたリング状の部位である。このレバー本体110の中心部には、該レバー本体110を厚み方向に貫通する軸孔111が設けられている。この軸孔111は、上下方向に延びる略O字状の長孔であって、高さ方向及び幅方向の径がボディ210の揺動軸部212の高さ寸法及び幅寸法よりも大きくなっている。この軸孔111に、図5に示すように、ボディ210の揺動軸部212が挿入されている。このようにして操作レバー100が揺動軸部212に原点位置から相対する第1、第2揺動方向α1、α2(すなわち、第1、第2方向)に揺動自在に軸支されている。なお、本実施の形態では、図1及び図5(a)に示すように、操作レバー100がボディ210の周壁部213の下端部に対して略垂直に起立した位置が操作レバー100の原点位置となっている。
【0022】
また、レバー本体110のフレーム対向面の頂部には、図2、図4及び図5に示すように、略半円状の山部112が設けられている。この山部112の中央部のフレーム対向面には、円弧状の凹部112aと、この凹部112aの両側に位置する円弧状の第1、第2凸部112b、112cとが設けられている。凹部112aには、操作レバー100が原点位置に位置した状態で、フレーム220の突起221aが挿入されている。第1、第2凸部112b、112cは、凹部112aを挟んで対称形状をなす円弧状の突脈であって、第1、第2揺動方向α1、α2に沿って湾曲している。また、第1、第2凸部112b、112cの断面形状は、図4(b)に示すように、互いに近づく方向(すなわち、凹部112aに近づく方向)に漸次低減するテーパー形状となっている。この第1、第2凸部112b、112cが、フレーム220の第1、第2ガイド部221b、221cに第1、第2揺動方向α1、α2に移動自在に挿入されている。操作レバー100の凹部112a、第1、第2凸部112b、112cは、フレーム220の突起221a、第1、第2ガイド部221b、221cと共に、操作レバー100の第1、第2揺動方向α1、α2への揺動操作に操作感を付与する第1の操作感発生手段を構成している。具体的には、操作レバー100が原点位置から第2、第1揺動方向α2、α1に所定角度(本実施の形態では、原点位置から18°:これが特許請求の範囲における第1所定角度に相当する。)以上揺動されると、操作レバー100の凹部112a、第1、第2凸部112b、112cが第2、第1揺動方向α2、α1に揺動し、該第1、第2凸部112b、112cが凹部112aから脱した突起221a上に各々乗り上げ、摺動する。これにより、フレーム220カバー部221が操作レバー100から離れる方向(以下、反操作レバー100側)に弾性変形し、操作レバー100の第2、第1揺動方向α2、α1に操作感が付与されるようになっている。なお、第1、第2凸部112b、112cは上述したテーパー形状であるので、操作レバー100が第2、第1揺動方向α2、α1への移動から原点復帰する際に、フレーム220のカバー部221から第2、第1凸部112c、112bに掛かる荷重を分散し、該第2、第1凸部112c、112bがカバー部221の突起221aに引っ掛かりにくくしている。これにより、操作レバー100の原点位置への復帰が容易になっている。
【0023】
また、レバー本体110の山部112の両端部には、図2及び図5に示すように、側面視下向き略L字状の第1、第2揺動アーム112d、112eが第1、第2揺動方向α1、α2に向けて延設されている。また、レバー本体110のフレーム対向面の軸孔111の周りには、略U字状の突脈112fが設けられている。この突脈112f内にねじりコイルバネ300のコイル部310が収容され、第1、第2揺動アーム112d、112eに該ねじりコイルバネ300の第1、第2支持アーム320、330が係止されている。突脈112fの両先端部には、上方に凸の第1、第2押圧部112g、112hが設けられている。この第1、第2押圧部112g、112hは、第1、第2揺動アーム112d、112eに係止された第1、第2支持アーム320、330の下側(すなわち、第1、第2揺動方向α1、α2側)に間隔を空けて配置されている。第1、第2押圧部112g、112hと第1、第2揺動アーム112d、112eに係止された第1、第2支持アーム320、330との間の間隔は、後述するように操作レバー100が第2、第1揺動方向α2、α1に上記所定角度揺動した際に、第1、第2押圧部112g、112hがねじりコイルバネ300の第1、第2支持アーム320、330を押圧する距離に設定されている。すなわち、操作レバー100の第1、第2押圧部112g、112h及びねじりコイルバネ300が、操作レバー100の第1、第2揺動方向α1、α2への揺動操作に操作感を付与する第2の操作感発生手段を構成している。具体的には、操作レバー100が第2、第1揺動方向α2、α1に上記所定角度以上揺動されると、第1、第2押圧部112g、112hがねじりコイルバネ300の第1、第2支持アーム320、330を押圧する。これによっても、操作レバー100の第2、第1揺動方向α2、α1に操作感が付与されるようになっている。なお、突脈112fの頂部には、コイル部310の下端部を係止する係止凸部112iが設けられている。
【0024】
ねじりコイルバネ300は、コイル部310と、第1、第2支持アーム320、330とを有している。コイル部310の内径はボディ210の揺動軸部212の外径よりも大きくなっている。すなわち、コイル部310に揺動軸部212が挿入され、該コイル部310が揺動軸部212に支持されている。この状態で、コイル部310が、揺動軸部212に軸支されたレバー本体110の突脈112f内に収容されている。第1、第2支持アーム320、330は、コイル部310の第1、第2端から相対する2方向に向けて延びた棒状体である。第1、第2支持アーム320、330は、第1、第2揺動アーム112d、112eに下方から(すなわち、第1、第2揺動方向α1、α2の反対側)から弾性的に当接し、該第1、第2揺動アーム112d、112eを支持している。これにより、操作レバー100が原点位置で保持されている。操作レバー100が第1、第2揺動方向α1、α2に揺動されると、操作レバー100の第1、第2揺動アーム112d、112eに第1、第2支持アーム320、330が押圧され、コイル部310が圧縮される。これにより、第1、第2支持アーム320、330を介して第1、第2揺動アーム112d、112eに原点位置に復帰するための付勢力が付与されるようになっている。
【0025】
また、レバー本体110のボディ対向面には、図3に示すように、収容凹部113が設けられている。この収容凹部113に移動検出手段400の可動接点部410が収容されている。収容凹部113の底面には、円柱状の一対の嵌合凸部113aが設けられている。嵌合凸部113aに可動接点部410の一対の嵌合孔412aに嵌合している。これにより、可動接点部410がレバー本体110に取り付けられ、収容凹部113に収容される。
【0026】
移動検出手段400は、操作レバー100の第1、第2揺動方向α1、α2の上記所定角度(第1所定角度)の揺動及び操作レバー100の第1、第2揺動方向α1、α2の最大角度の揺動(第2所定角度)を検出するようになっている。この移動検出手段400は、図2及び図6に示すように、可動接点部410と、固定接点部421、422、423、424、425とを有している。固定接点部421、422、423、424、425は、ボディ210のプレート部211にインサート成形により埋設された導電性を有する金属製の板体である。固定接点部421、422、423、424、425の接点部421a、422a、423a、424a、425aは、プレート部211の内面から露出している。また、固定接点部421、422、423、424、425の接続用電極421b、422b、423b、424b、425bは、プレート部211から突出し、該プレート部211の外面に向けて略L字状に折り返されている。この接続用電極421b、422b、423b、423b、424b、425bが上述した基板の電極に半田接続される。なお、固定接点部421、422、423が特許請求の範囲における第1固定接点部に、固定接点部424、225が特許請求の範囲における第2固定接点部に相当している。
【0027】
可動接点部410は導電性を有する金属製の板体である。この可動接点部410は、Oリング411と、一対の取り付け片412と、一対の接触部413(第1接触部)と、接触部414(第2接触部)とを有している。Oリング411の内径は、ボディ210の揺動軸部212の外径よりも大きくなっている。すなわち、Oリング411には、操作レバー100の軸孔111及びねじりコイルバネ300のコイル部310と同様に、揺動軸部212が挿入されている。取り付け片412には、上述した嵌合孔412aが設けられている。接触部413は、取り付け片412の上端に連設された略1/4円弧状のアームである。この接触部413の先端部は、ボディ210のプレート部211に向けて折り曲げられており、該プレート部211の内面から露出する固定接点部421、422、423の接点部421a、422a、423a上を摺動可能となっている。接触部414は、取り付け片412の下端に連設された1/2円弧状のアームである。この接触部414の頂部がボディ210のプレート部211に向けて折り曲げられており、該プレート部211の内面から露出する固定接点部424、425の接点部424a、425a上を摺動可能となっている。
【0028】
なお、一対の接触部413は、操作レバー100が原点位置に位置しているときには、接点部421aに接触している。操作レバー100が第1揺動方向α1に所定角度揺動されると、一対の接触部413が接点部421a、422aに接触し、固定接点部421、422を導通させるようになっている。操作レバー100が第2揺動方向α2に所定角度揺動されると、一対の接触部413が接点部421a、423aに接触し、固定接点部421、423を導通させるようになっている。操作レバー100が第1揺動方向α1に最大角度揺動されると、一対の接触部413が接点部421a、422aに接触すると共に、接触部414が接点部425aに接触し、固定接点部421、425を導通させるようになっている。操作レバー100が第2揺動方向α2に最大角度揺動されると、一対の接触部413が接点部421a、423aに接触すると共に、接触部414が接点部424aに接触し、固定接点部421、424を導通させるようになっている。
【0029】
受電端子500は、ボディ210のプレート部211にインサート成形により埋設されている。この受電端子500の先端部はボディ210のプレート部211の頂部から操作レバー100に沿って突出している。すなわち、受電端子500の先端部が、操作レバー100に帯電した静電気を受電可能な受電部510となっている。受電端子500の後端部は、プレート部211から突出し、該プレート部211の外面に向けて略L字状に折り返されている。この受電端子500の後端部が上述した基板のグランド用の電極に半田接続される接続部520となっている。
【0030】
以下、上述した構成の入力装置の組立手順について詳しく説明する。まず、操作レバー100の収容凹部113に可動接点部410を収容し、該収容凹部113の嵌合凸部113aを該可動接点部410の取り付け片412の嵌合孔412aに嵌合させる。これにより、可動接点部410が操作レバー100に取り付けられる。
【0031】
その後、固定接点部421、422、423、424、425がインサート成形されたボディ210を用意する。このボディ210の収容空間に操作レバー100のレバー本体110を収容すると共に、該操作レバー100の首部121をボディ210の導出孔213aの幅広孔213a1に挿入する。このとき、ボディ210の揺動軸部212が可動接点部410のOリング411及び操作レバー100の軸孔111にこの順で挿入される。これにより、操作レバー100及び可動接点部410がボディ210の揺動軸部212に軸支される。
【0032】
その後、ボディ210の揺動軸部212をねじりコイルバネ300のコイル部310に挿入すると共に、該ねじりコイルバネ300の第1、第2支持アーム320、330を操作レバー100の第1、第2揺動アーム112d、112eに係止させる。その後、フレーム220の係止片222、223を、ボディ210の係止凹部213b、213cに係止させ、フレーム220をボディ210に取り付ける。これにより、フレーム220のカバー部221がボディ210の上記収容空間を塞ぐ。
【0033】
以下、このように組み立てられた入力装置の使用方法及びその動作について説明する。図5(b)に示すように、操作レバー100が第1揺動方向α1に所定角度揺動操作されると、該操作レバー100がボディ210の揺動軸部212を支点として第1揺動方向α1に揺動する。これ共に、図6(b)に示すように、可動接点部410が第1揺動方向α1に回転し、該可動接点部410の一対の接触部413が固定接点部421、422の接点部421a、422aに接触し、該固定接点部421、422を導通させる。これにより、操作レバー100の第1揺動方向α1の所定角度の揺動が検出される。
【0034】
このとき、操作レバー100の第1揺動アーム112dがねじりコイルバネ300の第1支持アーム320を下方に押圧し、これによりコイル部310が圧縮される。その一方で、操作レバー100の第2押圧部112hがねじりコイルバネ300の第2支持アーム330に接近し、該第2支持アーム330を上方に押圧し、これによってもコイル部310が圧縮される。これ共に、操作レバー100の凹部112a及び第1、第2凸部112b、112cが同方向に揺動し、該第2凸部112cが凹部112aから脱したフレーム220の突起221a上に乗り上げて摺動し、該フレーム220のカバー部221を弾性変形させる。前述した第2押圧部112hの第2支持アーム330の押圧及び第2凸部112cの突起221a上の摺動により、操作レバー100の第1揺動方向α1への所定角度以上の揺動操作に操作感が付与される。
【0035】
その後、操作レバー100が開放されると、ねじりコイルバネ300のコイル部310の付勢力により、第1支持アーム320が操作レバー100の第1揺動アーム112dを上方に押圧すると共に、第2支持アーム330が該操作レバー100の第2押圧部112hを下方に押圧する。これにより、操作レバー100がボディ210の揺動軸部212を支点として第2揺動方向α2に揺動し、原点位置に復帰する。
【0036】
図5(c)に示すように、操作レバー100を第1揺動方向α1に最大角度まで揺動操作されると、図6(c)に示すように、可動接点部410の一対の接触部413が固定接点部421、422の接点部421a、422aに接触すると共に、接触部414が固定接点部425の接点部425aに接触し、固定接点部421、425を導通させる。これにより、操作レバー100の第1揺動方向α1の最大角度の揺動が検出される。それ以外は、操作レバー100が第1揺動方向α1に上記所定角度、揺動操作されたときと同じであるため、その説明は省略する。
【0037】
操作レバー100が第2揺動方向α2に所定角度揺動操作されると、該操作レバー100がボディ210の揺動軸部212を支点として第2揺動方向α2に揺動する。これ共に、可動接点部410が第2揺動方向α2に回転し、該可動接点部410の一対の接触部413が固定接点部421、423の接点部421a、423aに接触し、該固定接点部421、423を導通させる。これにより、操作レバー100の第2揺動方向α2の所定角度の揺動が検出される。
【0038】
このとき、操作レバー100の第2揺動アーム112eがねじりコイルバネ300の第2支持アーム330を下方に押圧し、これによりコイル部310が圧縮される。その一方で、操作レバー100の第1押圧部112gがねじりコイルバネ300の第1支持アーム320に接近し、該第1支持アーム320を上方に押圧し、これによってもコイル部310が圧縮される。これ共に、操作レバー100の凹部112a及び第1、第2凸部112b、112cが同方向に揺動し、該第1凸部112bが凹部112aから脱したフレーム220の突起221a上に乗り上げて摺動し、該フレーム220のカバー部221を弾性変形させる。前述した第1押圧部112gの第1支持アーム320の押圧及び第1凸部112bの突起221a上の摺動により、操作レバー100の第2揺動方向α2への所定角度以上の揺動操作に操作感が付与される。
【0039】
その後、操作レバー100が開放されると、ねじりコイルバネ300のコイル部310の付勢力により、第2支持アーム330が操作レバー100の第2揺動アーム112eを上方に押圧すると共に、第1支持アーム320が操作レバー100の第1押圧部112gを下方に押圧する。これにより、操作レバー100がボディ210の揺動軸部212を支点として第1揺動方向α1に揺動し、原点位置に復帰する。
【0040】
操作レバー100を第2揺動方向α2に最大角度まで揺動操作されると、可動接点部410の一対の接触部413が固定接点部421、423の接点部421a、423aに接触すると共に、接触部414が固定接点部424の接点部424aに接触し、固定接点部421、424を導通させるようになっている。それ以外は、操作レバー100が第2揺動方向α2に所定角度、揺動操作されたときと同じであるため、その説明は省略する。
【0041】
以上のような入力装置による場合、上記第1、第2の操作感発生手段により、操作レバー100の第1、第2揺動方向α1、α2への所定角度以上の揺動操作に操作感が生じるようになっている。前記第2の操作感発生手段は、原点復帰用のねじりコイルバネ300と操作レバー100の第1、第2押圧部112g、112gとを有する構成であり、前記第1の操作感発生手段は操作レバー100の第1、第2凸部112b、112cとフレーム220の突起221aとを有する構成であるため、操作レバー100の操作感を発生させるために部品点数を増加させる必要がない。よって、本入力装置の低コスト化を図ることができる。また、第2の操作感発生手段は、原点復帰用のねじりコイルバネ300の第1、第2支持アーム320、330の下側に操作レバー100の第1、第2押圧部112g、112gを配置した構成であることから、大きな設置スペースを必要としない。第1の操作感発生手段も、フレーム220の突起221aの両側に操作レバー100の第1、第2凸部112b、112cを配置した構成であることから、大きな設置スペースを必要としない。よって、本入力装置の小型化を図ることができる。
【0042】
しかも、第2の操作感発生手段は、操作レバー100の第2、第1揺動方向α2、α1の所定角度以上の揺動操作時に、該操作レバー100の第1、第2押圧部112g、112gが原点復帰用のねじりコイルバネ300の第1、第2支持アーム320、330を下方から押圧するだけであることから、操作レバー100の原点位置への復帰移動を阻害することがない。また、第1の操作感発生手段は、操作レバー100の第2、第1揺動方向α2、α1の所定角度以上の揺動操作時に、該操作レバー100の第1、第2凸部112b、112cがフレーム220の突起221a上を摺動しているだけであり、且つ第1、第2凸部112b、112cの断面形状が突起221aに向けて漸次低減するテーパー形状であることから、操作レバー100の原点位置への復帰移動を殆ど阻害することがない。更に、第2の操作感発生手段は、操作レバー100の第1、第2押圧部112g、112gがねじりコイルバネ300の第1、第2支持アーム320、330を押圧することにより、操作レバー100の操作感が発生する構成であることから、操作レバー100の第1押圧部112gがねじりコイルバネ300の第1支持アーム320を押圧するタイミング(操作感が発生するタイミング)と、移動検出手段400の可動接点部410が固定接点部421、423に接触するタイミングとを容易に合わせることができ、操作レバー100の第2押圧部112gがねじりコイルバネ300の第2支持アーム330を押圧するタイミング(操作感が発生するタイミング)と、移動検出手段400の可動接点部410が固定接点部421、422に接触するタイミングとを容易に合わせることができる。また、第1の操作感発生手段は、操作レバー100の第1、第2凸部112b、112cにフレーム220の突起221a上を摺動することにより、操作レバー100の操作感が発生する構成であることから、操作レバー100の第1凸部112bがフレーム220の突起221a上を摺動するタイミング(操作感が発生するタイミング)と、移動検出手段400の可動接点部410が固定接点部421、423に接触するタイミングとを容易に合わせることができ、操作レバー100の第2凸部112cがフレーム220の突起221aを摺動するタイミング(操作感が発生するタイミング)と、移動検出手段400の可動接点部410が固定接点部421、422に接触するタイミングとを容易に合わせることができる。
【0043】
なお、上述した入力装置は、上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載の範囲において任意に設計変更することが可能である。以下、図7乃至図10を参照しつつ詳しく説明する。
【0044】
上記実施の形態では、第2の操作感発生手段は、操作レバー100の第1、第2押圧部112g、112hと、ねじりコイルバネ300とを有する構成であるとしたが、これに限定されるものではない。例えば、ねじりコイルバネ300に代えて、V字状の板バネ等を用いることができる。この場合、揺動軸部212に設けられたスリットに前記板バネを取り付けるようにしても良いし、揺動軸部212に前記板バネをインサート成形するようにしても良い。前記板バネの両端部が第1、第2支持アームとなる。
【0045】
また、上記実施の形態では、第1、第2押圧部112g、112hは、突脈112gの先端部に設けられているとしたが、第1、第2押圧部112g、112hの位置や第1、第2押圧部112g、112hと第1、第2支持アーム320、330との間の距離を任意に可変することが可能である。このように第1、第2押圧部112g、112hの位置や第1、第2押圧部112g、112hと第1、第2支持アーム320、330との間の距離を可変することにより、操作レバー100に操作感が生じるタイミングや操作感を可変することができる。例えば、図7に示すように、第1、第2押圧部112g’、112h’を第1、第2押圧部112g、112hよりも外側に配置することができる。
【0046】
また、上記実施の形態では、第1の操作感発生手段は、操作レバー100の凹部112a、第1、第2凸部112b、112c、フレーム220の突起221a、第1、第2ガイド部221b、221cを有する構成であるとしたが、少なくとも第1、第2凸部及び突起を有する構成である限り任意に設計変形することが可能である。また、凹部112a、第1、第2凸部112b、112cをケースの操作レバー対向面に設け、突起221a、第1、第2ガイド部221b、221cを操作レバーのケース対向面に設けることが可能である。この場合も、ケースの操作レバー対向面に第1、第2凸部112b、112cのみを設け、操作レバーのケース対向面に突起221aのみを設けることが可能である。また、フレームではなく、ボディに、凹部112a、第1、第2凸部112b、112c、又は突起221a、第1、第2ガイド部221b、221cを設けることが可能である。また、上述した第1、第2凸部112b、112cは、突脈であるとしたが、これに限定されるものではない。例えば、第1、第2凸部として上記凹部の両側の縁部を用いることも可能である。この場合、前記凹部から脱した突起221aが前記第1、第2凸部上を摺動することとなる。なお、上述した第1、第2の操作感発生手段は、その一方を省略することが可能である。
【0047】
上記実施の形態では、移動検出手段400の固定接点部421、422、423、424、425は、ボディ210のプレート部211に埋設された導電性を有する金属製の板体であるとしたが、これに限定されるものではない。例えば、図8に示すように、固定接点部421、422、423、424、425をボディ210のプレート部211上に設置される内部基板上に印刷された導電ラインとすることも可能である。フレキシブルプリント基板600には、揺動軸部212が挿入される孔部610と、一対の導出部620とが設けられている。導出部620は、ボディ210の第1、第2の両側の導出用の切欠き部214’から外部に導出されている。また、前記内部基板としては、フレキシブルプリント基板600の他に、PET(Polyethylene terephthalate) シート等を用いることが可能である。
【0048】
上記実施の形態では、ケース200は、ボディ210とフレーム220とを有する構成であるとしたが、これに限定されるものではない。例えば、ケースは、絶縁樹脂製の第1、第2ケースを有する2ピース構造とすることが可能である。また、フレーム220の係止片222、223はY字状であるとしたが、これに限定されるものではない。例えば、図8に示すように、フレーム220’の係止片222’をボディ210’の周壁部213’に係止される鉤形状とすることも可能である。また、フレームには、フレーム220’のように係止片223に代えてボディ210’の切欠き部214’を塞ぐサブカバー部223’を設けることも可能である。
【0049】
また、上記実施の形態では、操作レバー100は第1、第2揺動方向α1、α2に揺動操作のみ可能である構成であるとしたが、これに限定されるものではない。例えば、図9に示すように、操作レバー100が押下操作可能な構成とすることが可能である。この場合、揺動軸部212に操作レバー100のレバー本体110の軸孔111の上縁部が挿入可能なスリット212aを設けても良いし、軸孔111の高さ方向の径を揺動軸部212の高さ寸法及び操作レバー100の押下操作の移動距離との和よりも大きくしても良い。なお、スリット212aは操作レバー100の押下操作の移動距離と同等の深さ寸法を有している。また、移動検出手段400は、図10に示すように、固定接点部426(第3固定接点部)を更に有し、操作レバー100の押下移動により可動接点部410の一対の接触部413が固定接点部421に、該可動接点部410の接触部414が固定接点部426に接触し、固定接点部421、426を導通させるようにすれば良い。なお、固定接点部426も、上記内部基板に設けることが可能である。
【0050】
また、上述した操作レバー100は、ボディ210の揺動軸部212に軸支されているとしたが、これに限定されるものではない。例えば、ボディ210の周壁部213の下端部上に操作レバーの下端部を設置し、該操作レバーの下端部を支点として揺動する構成とすることも可能である。
【0051】
上述した移動検出手段は、少なくとも操作レバーの所定の原点位置から相対する第1、第2方向への一つの所定角度に揺動を検出可能なものである限りどのようなものを用いても構わない。例えば、前記移動検出手段としては、可変抵抗器、磁気センサ、フォトインタラプタ等の光センサを用い、操作レバーの前記所定角度に揺動を検出することが可能である。また、磁気センサや光センサを用いれば、操作レバーの押下移動も検出することが可能である。上記移動検出手段が、操作レバーの所定の原点位置から相対する第1、第2方向への一つの所定角度に揺動を検出する構成である場合、本発明の入力装置を感触により電気信号の判別が必要な切換スイッチとすることができる。
【0052】
なお、上記実施の形態における入力装置の各部を構成する素材、形状、個数や寸法等はその一例を説明したものであって、同様の機能を実現し得る限り任意に設計変更することが可能である。また、本願における揺動操作とは、回転範囲を所定角度に規制された回転操作を含む概念である。操作レバーの原点位置、操作レバーの揺動の所定角度及び最大角度については任意に設定することが可能である。
【符号の説明】
【0053】
100・・・・操作レバー
110・・・レバー本体
111・・軸孔
112a・凹部
112b・第1凸部
112c・第2凸部
112d・第1揺動アーム
112e・第2揺動アーム
112g・第1押圧部
112h・第2押圧部
120・・・操作部
200・・・・ケース
210・・・ボディ
211・・プレート部
212・・揺動軸部
220・・・フレーム
221a・突起
221b・第1ガイド部
221c・第2ガイド部
300・・・・ねじりコイルバネ(付勢手段)
310・・・コイル部
320・・・第1支持アーム
330・・・第2支持アーム
400・・・・移動検出手段
410・・・可動接点部
413・・接触部(第1接触部)
414・・接触部(第2接触部)
421・・・固定接点部(第1固定接点部)
422・・・固定接点部(第1固定接点部)
423・・・固定接点部(第1固定接点部)
424・・・固定接点部(第2固定接点部)
425・・・固定接点部(第2固定接点部)
426・・・固定接点部(第3固定接点部)
500・・・・受電端子
600・・・・フレキシブルプリント基板
α1 第1揺動方向
α2 第2揺動方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも所定の原点位置から相対する第1、第2方向に揺動操作可能な操作レバーと、
この操作レバーを原点位置で保持する付勢手段と、
前記操作レバーの揺動を検出する移動検出手段とを備えており、
前記付勢手段は、相対する2方向に延びた第1、第2支持アームを有しており、
前記操作レバーは、前記第1、第2方向に向けて延設されており且つ前記第1、第2支持アームに第1、第2方向の反対側から弾性的に支持された第1、第2揺動アームと、
前記第1、第2支持アームの第1、第2方向側に該第1、第2支持アームと間隔を空けて配置された第1、第2押圧部とを有しており、
前記操作レバーが第2、第1方向に所定角度以上揺動されると、前記第1、第2押圧部が前記第1、第2支持アームに接近し、該第1、第2支持アームを押圧するようになっていることを特徴とする入力装置。
【請求項2】
請求項1記載の入力装置において、
プレート部を有するボディを更に備えており、
前記プレート部には凸状の揺動軸部が設けられており、
前記操作レバーには、前記揺動軸部が挿入される軸孔が設けられていることを特徴とする入力装置。
【請求項3】
請求項1記載の入力装置において、
プレート部を有するボディを更に備えており、
前記操作レバーには凸状の揺動軸部が設けられており、
前記プレート部には、前記揺動軸部が挿入される軸孔が設けられていることを特徴とする入力装置。
【請求項4】
請求項2記載の入力装置において、
前記付勢手段は、前記揺動軸部が挿入されるコイル部と、このコイル部の第1、第2端に延設された前記第1、第2支持アームとを有していることを特徴とする入力装置。
【請求項5】
前記移動検出手段が前記操作レバーの第1所定角度の揺動を検出可能になっている場合の請求項2乃至4の何れか一つに記載の入力装置において、
前記移動検出手段は、前記ボディのプレート部に設けられた複数の第1固定接点部と、前記操作レバーのプレート部対向面に設けられており且つ前記操作レバーの揺動に応じて揺動する可動接点部とを有しており、
前記可動接点部は、前記操作レバーの第1所定角度の揺動に応じて前記第1固定接点部に選択的に接触する一対の第1接触部を有していることを特徴とする入力装置。
【請求項6】
前記移動検出手段が前記操作レバーの第1所定角度及び第2所定角度の揺動を検出可能になっている場合の請求項5に記載の入力装置において、
前記移動検出手段は、前記ボディのプレート部に設けられた複数の第2固定接点部を更に有し、
前記可動接点部は第2接触部を更に有しており、
前記操作レバーが第2所定角度揺動されると、前記第1接触部が前記第1固定接点部に選択的に接触すると共に、前記第2接触部が前記第2固定接点部に選択的に接触するようになっていることを特徴とする入力装置。
【請求項7】
請求項5に記載の入力装置において、
前記ボディのプレート部上に配置される内部基板を更に備えており、
前記第1固定接点部は、前記ボディのプレート部ではなく、前記内部基板に設けられていることを特徴とする入力装置。
【請求項8】
請求項6に記載の入力装置において、
前記ボディのプレート部上に配置される内部基板を更に備えており、
前記第1、第2固定接点部は、前記ボディのプレート部ではなく、前記内部基板に設けられていることを特徴とする入力装置。
【請求項9】
請求項1乃至4記載の入力装置において、
前記操作レバーが原点位置から押下操作可能になっており、
前記移動検出手段は、前記操作レバーの押下移動も検出するようになっていることを特徴とする入力装置。
【請求項10】
請求項9に記載の入力装置において、
前記移動検出手段は、前記ボディのプレート部に設けられた第1及び第3固定接点部を有し、
前記可動接点部は第1、第2接触部を有しており、
前記操作レバーが所定角度揺動されると、前記第1接触部が前記第1固定接点部に選択的に接触し、
前記操作レバーが押下移動されると、前記第1接触部が前記第1固定接点部に選択的に接触すると共に、前記第2接触部が前記第3固定接点部に接触するようになっていることを特徴とする入力装置。
【請求項11】
請求項10に記載の入力装置において、
前記ボディのプレート部上に配置される内部基板を更に備えており、
前記第1、第3固定接点部は、前記ボディのプレート部ではなく、前記内部基板に設けられていることを特徴とする入力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−100566(P2011−100566A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−253040(P2009−253040)
【出願日】平成21年11月4日(2009.11.4)
【出願人】(000194918)ホシデン株式会社 (527)
【Fターム(参考)】