説明

入退出システム及び入退出方法

【課題】ユーザが携帯電話機を紛失した場合に、即座に入退出での使用を不能にすることができ、高いセキュリティを確保することができる入退出システム及び入退出方法を提供すること。
【解決手段】携帯端末1の非接触カード機能用のデータの発行回数を入退出管理サーバ3で管理し、入退出ゲートに設置されたゲート用端末2における非接触通信により携帯端末1から取得した発行回数と入退出管理サーバ3で管理された発行回数とを入退出管理サーバ3で照合し、携帯端末1から取得した発行回数と入退出管理サーバ3で管理された発行回数とが一致したときに、認証がなされた旨の情報をゲート用端末2に出力し、ゲート用端末2が情報に基づいてゲートを開く。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入退出システム及び入退出方法に関し、特に、携帯端末装置の非接触通信機能を用いた入退出システム及び入退出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
各種のビルやフロアへの入退出を管理する入退出管理システムにおいて、近年非接触ICカードを用いたシステムが開発されてきている。例えば、特許文献1には、部屋への入室を許可したとき、パスワードの発行を認証サーバに要求し、認証サーバは、携帯電話機にパスワードを送り、端末は、携帯電話機に記憶されているパスワードに基づいてログイン操作を行うセキュリティシステムが開示されている。
【特許文献1】特開2007−34974号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、ユーザが携帯電話機を紛失した場合に、即座に入退出での使用を不能(認証不可)にすることができず、携帯電話機を拾得した他人が入退出を行うことができてしまう。このため、入退出管理において高いセキュリティを確保することができない。
【0004】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、ユーザが携帯電話機を紛失した場合に、即座に入退出での使用を不能にすることができ、高いセキュリティを確保することができる入退出システム及び入退出方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の入退出システムは、非接触カード機能を備えた携帯端末装置と、入退出用ゲートに備えられ、前記携帯端末装置との間で非接触通信を行うゲート用端末と、前記非接触カード機能用のデータの発行回数を管理する管理手段、及び前記ゲート用端末における非接触通信により前記携帯端末装置から取得した発行回数と前記管理手段で管理された発行回数とを照合する照合手段を有する管理サーバ装置と、を具備し、前記照合手段は、前記携帯端末装置から取得した発行回数と前記管理手段で管理された発行回数とが一致したときに、認証がなされた旨の情報を前記ゲート用端末に出力し、前記ゲート用端末は、前記情報に基づいてゲートを開くことを特徴とする。
【0006】
この構成によれば、非接触カード機能用データの発行回数を管理しておき、その管理情報を管理サーバ装置に連携させているので、ユーザが携帯端末装置を紛失した場合に、即座に入退出での使用を不能にすることができ、高いセキュリティを確保することができる。
【0007】
本発明の入退出システムは、非接触カード機能を備えた携帯端末装置と、入退出用ゲートに備えられ、前記携帯端末装置との間で非接触通信を行うゲート用端末と、前記非接触カード機能用のデータの発行回数及び携帯端末装置に設定された認証情報を管理する管理手段、並びに前記ゲート用端末における非接触通信により前記携帯端末装置から取得した発行回数と前記管理手段で管理された発行回数とを照合すると共に、前記管理手段で管理された認証情報と前記ゲート用端末に入力された認証情報とを照合する照合手段を有する管理サーバ装置と、を具備し、前記照合手段は、前記携帯端末装置から取得した発行回数と前記管理手段で管理された発行回数とが一致し、前記管理手段で管理された認証情報と前記ゲート用端末に入力された認証情報とが一致したときに、認証がなされた旨の情報を前記ゲート用端末に出力し、前記ゲート用端末は、前記情報に基づいてゲートを開くことを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、非接触カード機能用データの発行回数を管理しておき、その管理情報を管理サーバ装置に連携させているので、ユーザが携帯端末装置を紛失した場合に、即座に入退出での使用を不能にすることができ、高いセキュリティを確保することができる。また、この構成によれば、認証情報の入力を要求するので、さらにセキュリティ性を高めることができる。
【0009】
本発明の入退出システムにおいては、前記管理手段は、前記携帯端末装置が紛失された情報に基づいて、前記発行回数をインクリメントすることが好ましい。
【0010】
本発明の入退出方法は、携帯端末装置の非接触カード機能用のデータの発行回数を管理サーバ装置で管理する工程と、入退出ゲートに設置されたゲート用端末における非接触通信により前記携帯端末装置から取得した発行回数と前記管理サーバ装置で管理された発行回数とを前記管理サーバ装置で照合する工程と、前記携帯端末装置から取得した発行回数と前記管理サーバ装置で管理された発行回数とが一致したときに、認証がなされた旨の情報を前記ゲート用端末に出力する工程と、前記ゲート用端末が前記情報に基づいてゲートを開く工程と、を具備することを特徴とする。
【0011】
この方法によれば、非接触カード機能用データの発行回数を管理しておき、その管理情報を管理サーバ装置に連携させているので、ユーザが携帯端末装置を紛失した場合に、即座に入退出での使用を不能にすることができ、高いセキュリティを確保することができる。
【0012】
本発明の入退出方法は、携帯端末装置の非接触カード機能用のデータの発行回数及び携帯端末装置に設定された認証情報を管理サーバ装置で管理する工程と、入退出ゲートに設置されたゲート用端末における非接触通信により前記携帯端末装置から取得した発行回数と前記管理サーバ装置で管理された発行回数とを前記管理サーバ装置で照合すると共に、前記管理サーバ装置で管理された認証情報と前記ゲート用端末に入力された認証情報とを照合する工程と、前記携帯端末装置から取得した発行回数と前記管理サーバ装置で管理された発行回数とが一致し、前記管理サーバ装置で管理された認証情報と前記ゲート用端末に入力された認証情報とが一致したときに、認証がなされた旨の情報を前記ゲート用端末に出力する工程と、前記ゲート用端末が前記情報に基づいてゲートを開く工程と、を具備することを特徴とする。
【0013】
この方法によれば、非接触カード機能用データの発行回数を管理しておき、その管理情報を管理サーバ装置に連携させているので、ユーザが携帯端末装置を紛失した場合に、即座に入退出での使用を不能にすることができ、高いセキュリティを確保することができる。また、この構成によれば、認証情報の入力を要求するので、さらにセキュリティ性を高めることができる。
【0014】
本発明の入退出方法においては、前記管理サーバ装置は、前記携帯端末装置が紛失された情報に基づいて、前記発行回数をインクリメントすることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、携帯端末装置の非接触カード機能用のデータの発行回数を管理サーバ装置で管理し、入退出ゲートに設置されたゲート用端末における非接触通信により前記携帯端末装置から取得した発行回数と前記管理サーバ装置でされた発行回数とを前記管理サーバ装置で照合し、前記携帯端末装置から取得した発行回数と前記管理サーバ装置で管理された発行回数とが一致したときに、認証がなされた旨の情報を前記ゲート用端末に出力し、前記ゲート用端末が前記情報に基づいてゲートを開くので、ユーザが携帯電話機を紛失した場合に、即座に入退出での使用を不能にすることができ、高いセキュリティを確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る入退出システムの概略構成を示す図である。本実施の形態に係る入退室システムは、人が入退室するゲートに設置されたゲート用端末2と、本システムの対象となるユーザの入退出用の情報を管理する入退出管理サーバ3と、入退出の際にゲート用端末2にかざす携帯端末1とから主に構成されている。また、入退出管理サーバ3は、ユーザ全体の情報を管理するディレクトリサーバ4に接続されている。ディレクトリサーバ4には、PC5がアクセス可能となっている。入退出管理サーバ3、ディレクトリサーバ4及びPC5との間は、インターネットやイントラネットなどのネットワークを介して接続されている。
【0017】
携帯端末1は、オペレーティングシステム(移動機OS)を有しており、移動機OS上でブラウザ機能、ビューワ機能、JAM(Java(登録商標) Application Manager)その他の機能が動作する。また、携帯端末1は、通常の電話機能及びメール機能を備えている。ゲート用端末2は、携帯端末1と非接触通信を行うリーダライタ(R/W)21を有する。
【0018】
図2は、図1に示す入退出システムにおける携帯端末の概略構成を示す図である。図2に示す携帯端末1は、装置全体を制御する制御部11と、他の端末と無線通信を行う通信制御部12と、種々のデータを表示する表示部13と、非接触機能により他の端末との間で非接触通信を行う非接触通信部14と、装置に搭載され、あるいはダウンロードされた種々のアプリケーションを起動するアプリ制御部15とから主に構成されている。携帯端末1においては、非接触カード機能のデータが発行されると、それとともに発行回数が書き込まれる。
【0019】
非接触通信部14は、ゲート用端末2のR/W21にかざすと、R/W21との間で非接触通信を行う。この非接触通信においては、予め携帯端末1に書き込まれた非接触カード機能のデータの発行回数が、R/W21に送信される。この発行回数は、入退出サーバ3に送られる。
【0020】
アプリ制御部15は、装置に搭載され、あるいはダウンロードされた入退出認証アプリケーションを起動させる。入退出認証アプリケーションは、予め携帯端末1に書き込まれた非接触カード機能のデータの発行回数をゲート用端末2に送信するアプリケーションである。
【0021】
図3は、図1に示す入退出システムにおける入退出管理サーバの概略構成を示す図である。図3に示す入退出管理サーバは、装置全体を制御する制御部31と、ゲート用端末2及びディレクトリサーバ4との間でデータ通信を行う通信制御部32と、種々のデータを格納する格納部33と、発行回数や携帯端末に設定された認証情報を照合する照合部34と、装置に搭載され、あるいはダウンロードされた種々のアプリケーションを起動するアプリ制御部35とから主に構成されている。
【0022】
格納部33は、少なくとも携帯端末1に対して発行した非接触カード機能のデータの回数を管理する。格納部33は、例えば図5(a)に示すような管理テーブルを有し、この管理テーブルによりユーザ毎の非接触カード機能のデータの発行回数を管理する。図5(a)に示す管理テーブルにおいては、ユーザ毎の氏名コード、氏名、所属部署、有効期限及び非接触カード機能のデータの発行回数が関連づけられている。なお、管理テーブルで管理する項目についてはこれに限定されず、少なくともユーザ毎の非接触カード機能のデータの発行回数が含まれていれば良い。
【0023】
また、入退出時のセキュリティ性を高めるために、発行回数の照合に加えて、携帯端末1に設定した認証情報、例えば、PINコードを要求する設定にするようにしても良い。この場合においては、少なくとも携帯端末1に対して発行した非接触カード機能のデータの回数及び携帯端末1に設定した認証情報を管理する。この場合、格納部33は、例えば図5(b)に示すような管理テーブルを有し、この管理テーブルによりユーザ毎の非接触カード機能のデータの発行回数及び認証情報を管理する。図5(b)に示す管理テーブルにおいては、ユーザ毎の氏名コード、氏名、PINコード、所属部署、有効期限及び非接触カード機能のデータの発行回数が関連づけられている。なお、管理テーブルで管理する項目についてはこれに限定されず、少なくともユーザ毎の非接触カード機能のデータの発行回数及び認証情報が含まれていれば良い。例えば、予め設定したPINコードをゲートの入退出時に、ゲート用端末2に対して入力して認証するようにしても良く、携帯端末1とゲート用端末2との間で非接触通信を行う際に、携帯端末1においてさらにPINコードを要求し、携帯端末1にPINコードを入力して認証するようにしても良い。
【0024】
照合部34は、ゲート用端末2における非接触通信により携帯端末1から取得した発行回数と格納部33の管理テーブルで管理された発行回数とを照合する。すなわち、照合部34は、携帯端末1をゲート用端末2のR/W21にかざした際に、非接触通信により取得した携帯端末1に格納された非接触カード機能用データの発行回数と、管理テーブルで管理されている発行回数とを照合し、両者が一致した場合には、認証された旨の情報を出力し、両者が一致しない場合には、認証されない旨の情報を出力する。なお、照合部34は、照合されない場合には、何ら出力を行わないように設定しても良い。照合部34で出力された情報は、ゲート用端末2に送られ、ゲート用端末2は、その情報に基づいてゲートの開閉を行う。すなわち、認証された旨の情報を受けた場合にゲートを開き、認証されない旨の情報を受けた又は何も受けない場合にゲートを開かない。
【0025】
また、発行回数の照合に加えて、携帯端末1に設定した認証情報、例えば、PINコードを要求する設定にする場合においては、照合部34は、ゲート用端末2における非接触通信により携帯端末1から取得した発行回数及び認証情報と格納部33の管理テーブルで管理された発行回数及び認証情報とを照合する。すなわち、照合部34は、携帯端末1をゲート用端末2のR/W21にかざした際に、非接触通信により取得した携帯端末1に格納された非接触カード機能用データの発行回数と、管理テーブルで管理されている発行回数とを照合し、さらに、入力された認証情報と、管理テーブルで管理されている認証情報とを照合し、両者が一致した場合には、認証された旨の情報を出力し、両者が一致しない場合には、認証されない旨の情報を出力する。なお、照合部34は、照合されない場合には、何ら出力を行わないように設定しても良い。照合部34で出力された情報は、ゲート用端末2に送られ、ゲート用端末2は、上記と同様にして、その情報に基づいてゲートの開閉を行う。
【0026】
アプリ制御部35は、装置に搭載され、あるいはダウンロードされた入退出認証アプリケーションを起動させる。入退出認証アプリケーションは、予め携帯端末1に書き込まれた非接触カード機能のデータの発行回数と管理テーブルで管理された発行回数とを照合したり、ゲート用端末2で入力された認証情報と管理テーブルで管理された認証情報とを照合するアプリケーションである。
【0027】
ディレクトリサーバ4は、本システムの利用の有無も含めてユーザ全体を管理するサーバであり、例えば図4に示すような管理テーブルを有する。この管理テーブルにより本システムに登録しているかどうか、ユーザ毎の非接触カード機能のデータの発行回数を管理する。図4に示す管理テーブルにおいては、ユーザ毎の氏名コード、氏名、メールアドレス、所属部署、FeliCa(登録商標)使用有無及び非接触カード機能のデータの発行回数が関連づけられている。なお、管理テーブルで管理する項目についてはこれに限定されず、少なくともユーザ毎のFeliCa(登録商標)使用有無及び非接触カード機能のデータの発行回数が含まれていれば良い。
【0028】
ユーザは、PC5からディレクトリサーバ4にアクセスして種々のデータを入力する。例えば、ユーザは、本システムの登録、すなわちFeliCa(登録商標)使用有無を入力する。FeliCa(登録商標)の使用を「有り」とすると、ディレクトリサーバ4は、この情報を入退出管理サーバ3に出力する。入退出管理サーバ3は、この情報を受け取ると、管理テーブルに更新し、このユーザに対して入退出管理を行う。
【0029】
ユーザが携帯端末を紛失すると、次のような手順で入退出管理サーバ3に携帯端末の紛失情報が更新される。図6は、入退出システムにおいて携帯端末の紛失情報を更新する際のフロー図である。ユーザが携帯端末1を紛失すると(ST11)、PC5から例えばイントラネットを介してディレクトリサーバ4にアクセスして紛失登録を行う(ST12)。この場合、例えば、図7(a)に示すように、紛失に係る携帯端末1の電話番号を指定して、紛失登録ボタンをクリックする。また、このとき、本サービスを受ける場合には、図7(b)に示すように、「入退出認証アプリケーションを利用する」にチェックを入れて登録ボタンをクリックする。これにより、ディレクトリサーバ4に対して携帯端末1の紛失情報が登録される。
【0030】
ディレクトリサーバ4においては、ユーザにより紛失情報が登録されると、管理サーバにおける非接触カード機能用データの発行回数を1インクリメントする(ST13)。また、ディレクトリサーバ4は、1インクリメントされた発行回数の情報を入退出管理サーバ3に自動的に送信する(自動連携)。そして、入退出管理サーバ3は、この1インクリメントされた発行回数を管理テーブルに更新する、すなわち管理テーブルの発行回数を1インクリメントする(ST14)。これにより、入退出管理サーバ3に携帯端末1の紛失情報が反映されることになる。なお、ディレクトリサーバ4から入退出管理サーバ3に対して送られる発行回数の情報には、ユーザを識別できる識別情報が含まれる。
【0031】
次に、上記構成を有する入退出システムにおける入退出方法について説明する。本実施の形態に係る入退出方法においては、携帯端末1の非接触カード機能用のデータの発行回数を入退出管理サーバ3で管理し、入退出ゲートに設置されたゲート用端末2における非接触通信により携帯端末1から取得した発行回数と入退出管理サーバ3で管理された発行回数とを照合し、携帯端末1から取得した発行回数と入退出管理サーバ3で管理された発行回数とが一致したときに、認証がなされた旨の情報をゲート用端末2に出力し、ゲート用端末2が情報に基づいてゲートを開く。
【0032】
このような方法において、ユーザである「ドコモ太郎」さんが携帯端末1を紛失したときに、「ドコモ太郎」さんがPC5からディレクトリサーバ4にアクセスして、携帯端末1を紛失した旨の登録を行うと、ディレクトリサーバ4において非接触カード機能用データの発行回数が1インクリメントされる。すなわち、図4に示すように、「ドコモ太郎」さんの発行回数が「1」から「2」にインクリメントされる。この発行回数の情報は、ドコモ太郎さんの識別情報と共に、ディレクトリサーバ4から入退出管理サーバ3に送られる。入退出管理サーバ3においては、この発行回数の情報が管理テーブルに更新される。すなわち、図5(a)に示すように、「ドコモ太郎」さんの発行回数が「1」から「2」にインクリメントされる。
【0033】
一方、ドコモ太郎さんの携帯端末1には、非接触カード機能データが発行された際に発行回数「1」が予め書き込まれており、書き換えられていない。このとき、ドコモ太郎さんの携帯端末1を拾得した他人が、ゲート用端末2のR/W21に携帯端末1をかざすと、非接触通信により携帯端末1から取得した発行回数「1」と、入退出管理サーバ3で管理されている発行回数「2」との照合が行われる。このとき、発行回数が一致しないので、認証がなされず、ゲートは開かない。
【0034】
このように、本実施の形態に係る入退出方法によれば、非接触カード機能用データの発行回数を管理しておき、その管理情報を入退出管理サーバに連携させているので、ユーザが携帯端末を紛失した場合に、即座に入退出での使用を不能にすることができ、高いセキュリティを確保することができる。
【0035】
また、本実施の形態に係る入退出方法においては、携帯端末1の非接触カード機能用のデータの発行回数及び携帯端末1に設定された認証情報を入退出管理サーバ3で管理し、入退出ゲートに設置されたゲート用端末2における非接触通信により携帯端末1から取得した発行回数と入退出管理サーバ3でされた発行回数とを照合すると共に、入退出管理サーバ3で管理された認証情報とゲート用端末2に入力された認証情報とを照合し、携帯端末1から取得した発行回数と入退出管理サーバ3で管理された発行回数とが一致し、入退出管理サーバ3で管理された認証情報とゲート用端末2に入力された認証情報とが一致したときに、認証がなされた旨の情報をゲート用端末2に出力し、ゲート用端末2が情報に基づいてゲートを開くようにしても良い。この態様においても、ユーザが携帯端末を紛失した場合に、即座に入退出での使用を不能にすることができ、高いセキュリティを確保することができる。
【0036】
本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態においては、携帯端末の紛失情報をディレクトリサーバにアクセスして登録し、その情報をディレクトリサーバから入退出管理サーバ3に送る態様について説明しているが、本発明においては、携帯端末の紛失情報を入退出管理サーバに直接アクセスして登録するような態様であっても良い。また、上記実施の形態における数値や画面における表記などについては、これに限定されず、適宜変更することができる。また、上記実施の形態における手順、ブロック構成、画面表示については、これに限定されず、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施の形態に係る入退出システムの概略構成を示す図である。
【図2】図1に示す入退出システムにおける携帯端末の概略構成を示す図である。
【図3】図1に示す入退出システムにおける入退出管理サーバの概略構成を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る入退出システムにおけるディレクトリサーバの管理テーブルを示す図である。
【図5】(a),(b)は、本発明の実施の形態に係る入退出システムにおける入退出サーバの管理テーブルを示す図である。
【図6】入退出システムにおいて携帯端末の紛失情報を更新する際のフロー図である。
【図7】(a),(b)は、本発明の実施の形態に係る入退出システムにおける携帯端末の紛失情報の登録画面を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
1 携帯端末
2 ゲート用端末
3 入退出管理サーバ
4 ディレクトリサーバ
5 PC
11,31 制御部
12,32 通信制御部
13 表示部
14 非接触通信部
15,35 アプリ制御部
33 格納部
34 照合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非接触カード機能を備えた携帯端末装置と、入退出用ゲートに備えられ、前記携帯端末装置との間で非接触通信を行うゲート用端末と、前記非接触カード機能用のデータの発行回数を管理する管理手段、及び前記ゲート用端末における非接触通信により前記携帯端末装置から取得した発行回数と前記管理手段で管理された発行回数とを照合する照合手段を有する管理サーバ装置と、を具備し、前記照合手段は、前記携帯端末装置から取得した発行回数と前記管理手段で管理された発行回数とが一致したときに、認証がなされた旨の情報を前記ゲート用端末に出力し、前記ゲート用端末は、前記情報に基づいてゲートを開くことを特徴とする入退出システム。
【請求項2】
非接触カード機能を備えた携帯端末装置と、入退出用ゲートに備えられ、前記携帯端末装置との間で非接触通信を行うゲート用端末と、前記非接触カード機能用のデータの発行回数及び携帯端末装置に設定された認証情報を管理する管理手段、並びに前記ゲート用端末における非接触通信により前記携帯端末装置から取得した発行回数と前記管理手段で管理された発行回数とを照合すると共に、前記管理手段で管理された認証情報と前記ゲート用端末に入力された認証情報とを照合する照合手段を有する管理サーバ装置と、を具備し、前記照合手段は、前記携帯端末装置から取得した発行回数と前記管理手段で管理された発行回数とが一致し、前記管理手段で管理された認証情報と前記ゲート用端末に入力された認証情報とが一致したときに、認証がなされた旨の情報を前記ゲート用端末に出力し、前記ゲート用端末は、前記情報に基づいてゲートを開くことを特徴とする入退出システム。
【請求項3】
前記管理手段は、前記携帯端末装置が紛失された情報に基づいて、前記発行回数をインクリメントすることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の入退出システム。
【請求項4】
携帯端末装置の非接触カード機能用のデータの発行回数を管理サーバ装置で管理する工程と、入退出ゲートに設置されたゲート用端末における非接触通信により前記携帯端末装置から取得した発行回数と前記管理サーバ装置で管理された発行回数とを前記管理サーバ装置で照合する工程と、前記携帯端末装置から取得した発行回数と前記管理サーバ装置で管理された発行回数とが一致したときに、認証がなされた旨の情報を前記ゲート用端末に出力する工程と、前記ゲート用端末が前記情報に基づいてゲートを開く工程と、を具備することを特徴とする入退出方法。
【請求項5】
携帯端末装置の非接触カード機能用のデータの発行回数及び携帯端末装置に設定された認証情報を管理サーバ装置で管理する工程と、入退出ゲートに設置されたゲート用端末における非接触通信により前記携帯端末装置から取得した発行回数と前記管理サーバ装置で管理された発行回数とを前記管理サーバ装置で照合すると共に、前記管理サーバ装置で管理された認証情報と前記ゲート用端末に入力された認証情報とを照合する工程と、前記携帯端末装置から取得した発行回数と前記管理サーバ装置で管理された発行回数とが一致し、前記管理サーバ装置で管理された認証情報と前記ゲート用端末に入力された認証情報とが一致したときに、認証がなされた旨の情報を前記ゲート用端末に出力する工程と、前記ゲート用端末が前記情報に基づいてゲートを開く工程と、を具備することを特徴とする入退出方法。
【請求項6】
前記管理サーバ装置は、前記携帯端末装置が紛失された情報に基づいて、前記発行回数をインクリメントすることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の入退出方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2009−3797(P2009−3797A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−165470(P2007−165470)
【出願日】平成19年6月22日(2007.6.22)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】