説明

共連れ防止入退室管理システム

【課題】入退室管理エリアへの共連れ入退室を高い確実性で防止する共連れ防止入退室管理システムを提供する。
【解決手段】共連れ防止入退室管理システム1は、前室8から機器室9へ進入する際に本人照合を行ない本人か否かを確認し、第1扉7aの開錠を判断する第1指紋照合ユニット4aと、前室から外部エリアへ退室する際に本人照合を行ない本人か否かを確認し、第2扉7bの開錠を判断する第2指紋照合ユニット4bと、第5カメラ3eにより撮影された映像から共連れ入退室か否かを検知する共連れ検知センサー5と、共連れ検知センサー5により前室8内に共連れの入退室者20を検知した場合には、第1指紋照合ユニット4a、及び第2指紋照合ユニット4bを共に操作禁止とし、警報を発報する入退室管理制御部11と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、共連れ防止入退室管理システムに係り、特に、入退室管理エリアへの入退室を管理し、共連れによる入退室管理エリアへの入退室を防止する共連れ防止入退室管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
入退室管理システムとは、機密性の高い室やフロアへの入退室者をIDカードによる認証、指紋などの生体認証による本人照合による確認を行なって管理するシステムである。この入退室管理システムで問題となるのが、いわゆる「共連れ入退室」により入退室する者である。これは、本人照合による確認を行っている者と一緒に本人照合による確認を行なわずに入退室してしまう者をいう。
【0003】
この共連れ入退室を防止するために、様々な方式が提案されている。例えば、特許文献1には、建物内への不正侵入を防止し、特に、許可者と不許可者との同伴入室、連続入室を防止するアンチスルー機能を有するセキュリティシステムが開示されている。ここでは、前室のドアには、指紋識別ユニットがドアの入口側に設置され、このドアの照合による通過を記憶する通過履歴記憶手段が設けられ、次室のドアは前室のドアと同様の構成を有しており、加えて前扉本人照合確認手段が設けられている。前扉本人照合確認手段は、次室のドアに係わる通過要求者が前室のドアで本人照合を行っているか否かを、前室のドアの通過履歴記憶手段を参照して確認することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−315290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
セキュリティレベルの高い室やフロアの入退室において共連れを防止する仕組み或いは機能は、入退室管理システム自体では実現が難しく、センサーなどによる共連れ検知システムとの組み合わせが必要になる。
【0006】
本願の目的は、かかる課題を解決し、入退室管理エリアへの共連れ入退室を高い確実性で防止する共連れ防止入退室管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る共連れ防止入退室管理システムは、入退室管理エリアへの入退室を管理し、共連れによる入退室管理エリアへの入退室を防止する共連れ防止入退室管理システムにおいて、入退室管理エリアは、第2の扉の開錠により入退室管理エリアへの進入及び入退室管理エリアからの退室が可能な前室に隣接し、前室は、第1の扉の開錠により前室への進入及び前室からの退室が可能な外部エリアに隣接するように構成され、前室から外部エリアへ退室する際に本人照合を行ない本人か否かを確認し、第1の扉の開錠を判断する第1の本人照合識別装置と、前室から入退室管理エリアへ進入する際に本人照合を行ない本人か否かを確認し、第2の扉の開錠を判断する第2の本人照合確認装置と、前室内の天井に設けられ、カメラにより撮影された映像から共連れ入退室か否かを検知する共連れ検知センサーと、共連れ検知センサーにより前室内に共連れの滞在者を検知した場合には、第1及び第2の本人照合確認装置を共に操作禁止とし、警報を発報する入退室管理制御部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
上記構成により、共連れ防止入退室管理システムは、入退室が管理される機密性の高い入退室管理エリアと、例えば、エレベータホールや廊下などの外部エリアとの間に前室を設け、天井に設けられたカメラが撮影した映像を解析する共連れ検知センサーにより共連れ入退室が検知されると、入退室管理制御部により第1の本人照合確認装置、及び第2の本人照合確認装置が共に操作禁止とされ、警報が発報される。すなわち、共連れ入退室が行われると入退室者は前室に閉じ込められ、入退室管理エリアはもちろんのこと外部エリアへも戻れなくなる。すなわち、「前室には必ず1人のみが滞在する」という規律が守られ、共連れ入退室を高い確実性で防止することができる。
【0009】
また、共連れ防止入退室管理システムは、前室内の天井に設けられ、赤外線センサーにより前室内の滞在者を検知する滞在者検知センサーを備え、入退室管理制御部は、共連れ検知センサーにより入退室した人数を把握させ、滞在者検知センサーにより滞在者の有無を検知させることが好ましい。これにより、入退室した人数を把握する機能を有する共連れ検知センサーだけではなく、前室の滞在者が居るか居ないかを検知する滞在者検知センサーを備えることで、「前室には必ず1人のみが滞在する」という規律が守られて共連れ入退室をより高い確実性で防止することができる。
【0010】
また、共連れ防止入退室管理システムは、入退室管理制御部が、滞在者検知センサーにより前室の滞在者を所定の時間間隔において連続して検知した場合には、警報を発報することが好ましい。これにより、例えば、前室の滞在者が倒れて動かなくなってしまった場合に対処することができる。また、前室の滞在者が前室内に荷物を置き忘れた場合でも,それを検知することができる。
【0011】
また、共連れ防止入退室管理システムは、第1の扉の外部エリア側には、外部エリアから前室へ進入する際に本人照合を行ない本人か否かを確認し、第1の扉の開錠を判断する第1の本人認証確認装置を備え、第2の扉の入退室管理エリア側には、入退室管理エリアから前室へ進入する際に本人照合を行ない本人か否かを確認し、第2の扉の開錠を判断する第2の本人認証確認装置を備え、入退室管理制御部は、滞在者検知センサーが滞在者を検知すると、第1及び第2の本人認証確認装置を共に操作禁止とすることが好ましい。これにより、前室内に滞在者が存在する場合には、新たに入退室管理エリア及び外部エリアからの進入や退室を防止し、「前室には必ず1人のみが滞在する」という規律が守られ、共連れ入退室を高い確実性で防止することができる。
【0012】
また、共連れ防止入退室管理システムは、入退室者の第1及び第2の本人照合確認装置、又は第1及び第2の本人認証確認装置への操作により、当該入退室者がいずれのエリアに居るかを記録する入退室エリア記録部を備え、入退室エリア記録部は、入退室者が、入退室エリア記録部に記録されているエリアではあり得ない操作を行った場合には、入退室管理制御部に対して異常であることを報知することが好ましい。これにより、入退室管理エリア或いは前室に入ったという記録がなければ不正通行とみなされ、共連れ入退室を高い確実性で防止することができる。
【0013】
また、共連れ防止入退室管理システムは、入退室管理制御部が、第1の扉又は第2の扉が連続的に開錠されている場合には、第1及び第2の本人認証確認装置の操作禁止を解除することが好ましい。これにより、資材を入退室管理エリアに搬入する場合などに共連れを許容するモードに切り替えることができる。
【0014】
また、共連れ防止入退室管理システムは、第1及び第2の本人照合確認装置が、指紋により本人照合を行なうことが好ましい。これにより、前室内では本人であることがより確実に照合できる指紋照合とすることで共連れ入退室を高い確実性で防止することができる。
【0015】
さらに、共連れ防止入退室管理システムは、第1及び第2の本人照合確認装置、及び第1及び第2の本人認証確認装置には、カメラが併設されることが好ましい。これにより、入退室者や滞在者をカメラが撮影した画像に記録して証拠とすることができる。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明に係る共連れ防止入退室管理システムによれば、入退室管理エリアへの共連れ入退室を高い確実性で防止する共連れ防止入退室管理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る共連れ防止入退室管理システムの1つの実施形態の概略構成を示す説明図である。
【図2】本発明に係る共連れ防止入退室管理システムの1つの実施形態の概略構成を示すブロック図である。
【図3】入退室管理制御部の一つの制御例を示す説明図である。
【図4】入退室エリア記録部の機能を示す説明図である。
【図5】入退室者がエレベータホールから機械室に進入する場合の共連れ防止入退室管理システムの管理方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、図面を用いて本発明に係る共連れ防止入退室管理システムの実施形態につき、詳細に説明する。
【0019】
図1に、本発明に係る共連れ防止入退室管理システム1の1つの実施形態の概略構成を示す。本実施形態では、入退室管理エリアである機器室9と、外部エリアであるエレベータホール10との間に前室8が設けられる。そして、エレベータホール10からは第1扉7aを通過して前室8に出入りし、前室8からは第2扉7bを通過して機器室9へ出入りする。本共連れ防止入退室管理システム1は、前室8を設けることで機器室8への入退室を管理し、共連れによる機器室8への入退室を防止する。すなわち、共連れ検知センサー5及び滞在者検知センサー6により前室8に進入した入退室者20を検知し、共連れによる機器室9への入退室を防止するシステムである。
【0020】
図2に、本発明に係る共連れ防止入退室管理システム1の1つの実施形態の概略構成をブロック図で示す。本共連れ防止入退室管理システム1は、第1カードリーダ2a、第2カードリーダ2b、第1カメラ3a、第2カメラ3b、第3カメラ3c、第4カメラ3d、第5カメラ3e、第1指紋照合ユニット4a、第2指紋照合ユニット4b、共連れ検知センサー5、滞在者検知センサー6、入退室管理制御部11、第1扉施錠装置12a、第2扉施錠装置12b、及び入退室エリア記録部14から構成される。そして、入退室管理制御部11は、防災管理センター13へ警報を発報する。
【0021】
図1に示すように、エレベータホール10には、第1カードリーダ2aが設けられ、第1カメラ3aが併設される。前室8へ進入する入退室者20aは、第1カードリーダ2aにカードを読み取らせて個人認証を行い、第1扉7aの第1扉施錠装置12aを解錠させて前室8に入る。第1カメラ3aは、第1カードリーダ2aにカードを読み取らせる入退室者20aを撮影し、証拠として保存する。第2扉7bの機器室9側には、第2カードリーダ2bが設けられ、第4カメラ3dが併設される。また、機器室9から退室する入退室者20cは、第2カードリーダ2bにカードを読み取らせて個人認証を行い、第2扉7bの第2扉施錠装置12bを解錠させて前室8に入る。第4カメラ3dは、第2カードリーダ2bにカードを読み取らせる入退室者20cを撮影し、証拠として保存する。
【0022】
前室8には、第1指紋照合ユニット4aが設けられ、第2カメラ3bが併設される。また、前室8には、第2指紋照合ユニット4bが設けられ、第3カメラ3cが併設される。前室8に進入した入退室者20bは、第2指紋照合ユニット4bにおいて指紋照合を行い、第2扉7bの第2扉施錠装置12bを解錠させて機器室9に入る。第3カメラ3cは、第2指紋照合ユニット4bに指紋照合をさせる入退室者20bを撮影し、証拠として保存する。また、前室8から退室する入退室者20dは、第1指紋照合ユニット4aにおいて指紋照合を行い、第1扉7aの第1扉施錠装置12aを解錠させてエレベータホール10に出る。第2カメラ3bは、第1指紋照合ユニット4aに指紋照合をさせる入退室者20dを撮影し、証拠として保存する。
【0023】
共連れ検知センサー5は、前室8内の天井に設けられ、第1扉7aから前室8に進入する入退室者20aなどを第5カメラ3eにより撮影し、その映像を解析して共連れ入退室か否かを検知する。すなわち、入退室者20aを上部から撮影し、頭部、肩部などの映像から入退室した人数を把握する。滞在者検知センサー6は、前室8内の天井に設けられ、赤外線センサーにより前室8内の入退室者20bを検知する。すなわち、赤外線の反射、或いは温度により前室8に滞在者が存在するか否かを検出する。このように、入退室管理制御部11は、共連れ検知センサー5から入退室した人数を発信させ、滞在者検知センサー6から滞在者の有無を発信させる。
【0024】
入退室管理制御部11は、共連れ検知センサー5から前室8内に共連れで入退室した入退室者20を検知した場合には、第1指紋照合ユニット4a、及び第2指紋照合ユニット4bを共に操作禁止とする。このように、共連れ検知センサー5から前室8内に共連れで入退室した入退室者20を検知した場合には、入退室管理制御部11により第1指紋照合ユニット4a、及び第2指紋照合ユニット4bが共に操作禁止となり、入退室者20a及び共連れで入退室した入退室者20は、前室8内から機器室9及びエレベータホール10へ進入或いは退室することができなくなり、前室8に閉じ込められる。すなわち、「前室8には必ず1人のみが滞在する」という規律が守られ、共連れ入退室を高い確実性で防止することができる。なお、入退室者20a及び共連れで入退室した入退室者20は、前室8内に設けられた緊急通話用の電話15により防災管理センター13などの特定の部署に連絡可能である。
【0025】
また、入退室管理制御部11は、滞在者検知センサー6により前室8の入退室者20b,20dを所定の時間間隔において連続して検知した場合には、防災管理センター13に警報を発報する。これは、例えば、前室8内で入退室者20が倒れているなどの異常事態には、滞在者検知センサー6が反射された赤外線により異常事態であることを検知して入退室管理制御部11に報知する。入退室管理制御部11は、この報知を受けて防災管理センター13などの特定の部署に異常事態を発報する。
【0026】
図3に、入退室管理制御部11の他の制御例を示す。入退室管理制御部11は、滞在者検知センサー6が入退室者20を検知すると、第1カードリーダ2a及び第2カードリーダ2bを共に操作禁止とする。これは、前室8内に滞在者が存在する場合には、新たの前室8への進入を防止するためである。これにより、「前室8には必ず1人のみが滞在する」という規律が守られ、共連れ入退室を高い確実性で防止することができる。
【0027】
図4に、入退室エリア記録部14の機能を示す。入退室エリア記録部14は、入退室者20の第1カードリーダ2a,及び第2カードリーダ2bへの操作、或いは、入退室者20の第1指紋照合ユニット4a及び第2指紋照合ユニット4bの操作により、当該入退室者20が機器室9(エリアA)、前室8(エリアB)、或いはエレベータホール10(エリアC)のうちのいずれのエリアに滞在しているかを記録する。そして、入退室エリア記録部14は、入退室者20が、入退室エリア記録部14に記録されているエリアではあり得ないエリアで操作を行った場合には、入退室管理制御部11に対して異常であることを報知する。これは、所謂「アンチパスバック」といわれる規律であり、必ず入ったという識別がなければ出られないという規律である。
【0028】
入退室管理制御部11は、第1扉7a又は第2扉7bが連続的に開錠されている場合には、第1カードリーダ2a及び第2カードリーダ2bの操作禁止を解除する。これは、入退室管理エリアである機器室9に、機器を搬入したり搬出したりする場合に、作業者などの出入りに対して本共連れ防止入退室管理システム1を例外的な運用とするためである。
【0029】
図5に、本共連れ防止入退室管理システム1の管理方法をフローチャートで示す。このフローチャートは、入退室者20がエレベータホール10から機器室9に進入する場合のフローを示す。入退室者20が機器室9からエレベータホール10に退室する場合は、各機器、扉、エリアが異なるが、このフローチャート同様な構成となる。なお、このフローチャートでは、各ステップをS1〜S28の番号で示す。
【0030】
入退室者20aは、エレベータホール10に滞在し、前室8を経由して機器室9に進入しようとしている。まず、前室8に滞在者が滞在しているか否かが滞在者検知センサー6により検知され(S1)、滞在者が滞在している場合には、第1カードリーダ2aの操作が禁止される(S2)。これは、「前室8には必ず1人のみが滞在する」という規律を守るためである、入退室者20aは、この状態では滞在者が前室8から退室するまでは前室8には進入できない。滞在者が前室8から退室すると、第1カードリーダ2aの操作が許可になり(S3)、入退室者20aにより第1カードリーダ2aの操作が行なわれる(S4)。
【0031】
次に、入退室者20aが第1カードリーダ2aを操作すると、入退室エリア記録部14の記録からエレベータホール10(エリアA)に滞在していることになっているかが確認される(S5)。これは、所謂「アンチパスバック」といわれる規律である。入退室エリア記録部14の記録上でエレベータホール10(エリアA)に滞在していないことになっているとエラー処理がなされる(S6)。一方、入退室エリア記録部14の記録上でもエレベータホール10(エリアA)に滞在していることになっていれば、第1カードリーダ2aの操作がOKであると判定される(S7)。そして、第1扉7aが一時的に解除され(S8)、第1扉7aが開かれ(S9)、第2扉7bの解錠が不可となる(S10)。これらの操作により、入退室者20aは前室8へと進入し(S11)、第1扉7aが閉まる(S12)。
【0032】
このとき、前室8に滞在者が滞在しているかが滞在者検知センサー6により検知され(S13)、滞在者が居なければS3に戻り、滞在者が居る場合には、第1カードリーダ2aが操作禁止となる(S14)。これは、「前室8には必ず1人のみが滞在する」という規律を守るためである、さらに、滞在者が居る場合であって、その滞在者が5分以上滞在している場合には(S15a)、長期間警報が発報される(S15b)。
【0033】
S12に戻り、前室8内に滞在者が複数滞在しているかが共連れ検知センサー5により検知され(S16)、複数の滞在者が存在している場合には、第1指紋照合ユニット4a及び第2指紋照合ユニット4bの操作が禁止される(S17)。これにより、共連れ入退室者を前室8に閉じ込める。そして、防災管理センターに警報が発報告される(S18)。
【0034】
前室8内に滞在者が複数滞在していない場合には、第2指紋照合ユニット4bの操作が許可される(S19)。入退室者20bによりこの操作が行われると(S20)、指紋の照合が行なわれる(S21)。ここで、入退室者20bが入退室エリア記録部14の記録から前室8(エリアB)に滞在していることになっているかが確認される(S22)。これは、所謂「アンチパスバック」といわれる規律である。入退室エリア記録部14の記録上で前室8(エリアB)に滞在していないことになっているとエラー処理がなされる(S23)。一方、入退室エリア記録部14の記録上でも前室8(エリアB)に滞在していることになっていれば、第2扉7bが一時的に開錠され(S24)、第1扉7aの開錠が不可となる(S25)。そして、第2扉7bは開かれ(S26)、入退室者20bは機器室9に入室し(S27)、第2扉7bが閉まる(S28)。そして、S1に戻り、以上のフローが繰り返される。
【符号の説明】
【0035】
1 共連れ防止入退室管理システム、2a 第1カードリーダ、2b 第2カードリーダ、3a 第1カメラ、3b 第2カメラ、3c 第3カメラ、3d 第4カメラ、3e 第5カメラ、4a 第1指紋照合ユニット、4b 第2指紋照合ユニット、5 共連れ検知センサー、6 滞在者検知センサー、7a 第1扉、7b 第2扉、8 前室、9 機器室(入退室管理エリア)、10 エレベータホール(外部エリア)、11 入退室管理制御部、12a 第1扉施錠装置、12b 第2扉施錠装置、13 防災管理センター、14 入退室エリア記録部、15 緊急通話用電話、20,20a,20b,20c,20d 入退室者。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入退室管理エリアへの入退室を管理し、共連れによる入退室管理エリアへの入退室を防止する共連れ防止入退室管理システムにおいて、
入退室管理エリアは、第2の扉の開錠により入退室管理エリアへの進入及び入退室管理エリアからの退室が可能な前室に隣接し、前室は、第1の扉の開錠により前室への進入及び前室からの退室が可能な外部エリアに隣接するように構成され、
前室から外部エリアへ退室する際に本人照合を行ない本人か否かを確認し、第1の扉の開錠を判断する第1の本人照合識別装置と、
前室から入退室管理エリアへ進入する際に本人照合を行ない本人か否かを確認し、第2の扉の開錠を判断する第2の本人照合確認装置と、
前室内の天井に設けられ、カメラにより撮影された映像から共連れ入退室か否かを検知する共連れ検知センサーと、
共連れ検知センサーにより前室内に共連れの滞在者を検知した場合には、第1及び第2の本人照合確認装置を共に操作禁止とし、警報を発報する入退室管理制御部と、
を備えることを特徴とする共連れ防止入退室管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の共連れ防止入退室管理システムであって、
前室内の天井に設けられ、赤外線センサーにより前室内の滞在者を検知する滞在者検知センサーを備え、
入退室管理制御部は、共連れ検知センサーにより入退室した人数を把握させ、滞在者検知センサーにより滞在者の有無を検知させる、
ことを特徴とする共連れ防止入退室管理システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の共連れ防止入退室管理システムであって、
入退室管理制御部は、滞在者検知センサーにより前室の滞在者を所定の時間間隔において連続して検知した場合には、警報を発報する、
ことを特徴とする共連れ防止入退室管理システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1に記載の共連れ防止入退室管理システムであって、
第1の扉の外部エリア側には、外部エリアから前室へ進入する際に本人照合を行ない本人か否かを確認し、第1の扉の開錠を判断する第1の本人認証確認装置を備え、
第2の扉の入退室管理エリア側には、入退室管理エリアから前室へ進入する際に本人照合を行ない本人か否かを確認し、第2の扉の開錠を判断する第2の本人認証確認装置を備え、
入退室管理制御部は、滞在者検知センサーが滞在者を検知すると、第1及び第2の本人認証確認装置を共に操作禁止とする、
ことを特徴とする共連れ防止入退室管理システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1に記載の共連れ防止入退室管理システムであって、
入退室者の第1及び第2の本人照合確認装置、又は第1及び第2の本人認証確認装置への操作により、当該入退室者がいずれのエリアに居るかを記録する入退室エリア記録部を備え、
入退室エリア記録部は、入退室者が、入退室エリア記録部に記録されているエリアではあり得ない操作を行った場合には、入退室管理制御部に対して異常であることを報知する、
ことを特徴とする共連れ防止入退室管理システム。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の共連れ防止入退室管理システムであって、
入退室管理制御部は、第1の扉又は第2の扉が連続的に開錠されている場合には、第1及び第2の本人認証確認装置の操作禁止を解除する、
ことを特徴とする共連れ防止入退室管理システム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1に記載の共連れ防止入退室管理システムであって、
第1及び第2の本人照合確認装置は、指紋により本人照合を行なう、
ことを特徴とする共連れ防止入退室管理システム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1に記載の共連れ防止入退室管理システムであって、
第1及び第2の本人照合確認装置、及び第1及び第2の本人認証確認装置には、カメラが併設される、
ことを特徴とする共連れ防止入退室管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−253407(P2011−253407A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−127599(P2010−127599)
【出願日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【出願人】(000236056)三菱電機ビルテクノサービス株式会社 (1,792)
【Fターム(参考)】