説明

内燃機関の空燃比制御装置

【課題】排気再循環装置の不具合に起因する混合気の空燃比制御のバラツキを防止する。
【解決手段】内燃機関の空燃比制御装置に関する。少なくとも1つの排気導入手段が排気導入不足状態にあることが判明したときに排気導入制御が実行されているときには、第1の修正が基準空燃比に施され、修正された基準空燃比が目標空燃比に設定される。一方、少なくとも1つの排気導入手段が排気導入不足状態にあることが判明したときに排気導入制御が実行されていないときには、第1の修正とは異なる第2の修正が基準空燃比に施され、修正された基準空燃比が目標空燃比に設定される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の燃焼室を具備する内燃機関の空燃比制御装置であって、燃焼室に形成される混合気の空燃比の目標値である目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差が小さくなるように混合気の空燃比を決定する状態量を補正するための瞬時補正係数を前記瞬時空燃比偏差に基づいて算出するとともに、目標空燃比に対する混合気の空燃比の定常的な偏差である定常空燃比偏差が補償されるように前記状態量を補正するための学習補正係数を前記瞬時空燃比偏差と現時点で既に算出されている学習補正係数とに基づいて算出し、前記状態量に関して予め定められた基準状態量を前記瞬時補正係数と前記学習補正係数とによって補正することによって目標状態量を算出し、前記状態量を目標状態量に制御することによって混合気の空燃比を目標空燃比にフィードバック制御する内燃機関の空燃比制御装置において、
燃焼室から排気通路に排出される排気ガスを各燃焼室に個別に導入する複数の排気導入手段をさらに具備し、
各燃焼室に予め定められた量の排気ガスが導入されるべきときに少なくとも1つの排気導入手段が対応する燃焼室に導入可能な排気ガスの量が前記予め定められた量よりも少ない状態である排気導入不足状態にあることが判明していないときには、予め定められた基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入不足状態にあることが判明したときに前記排気導入手段によって燃焼室に排気ガスを導入する排気導入制御が実行されているときには、現時点で算出されている学習補正係数の学習に関する誤差と、混合気の空燃比のフィードバック制御全体に関する現時点の誤差と、前記排気導入手段が前記排気導入不足状態にあることに起因する燃焼室から排出される排気ガス中のエミッションに関する性能の現時点の低下と、の少なくとも1つを考慮して決定される第1の修正を前記基準空燃比に施し、該修正された基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、その後、少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入不足状態にあることが判明しており且つ前記排気導入制御が実行されている間は、前記第1の修正を前記基準空燃比に施し、該修正された基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入不足状態にあることが判明したときに前記排気導入制御が実行されていないときには、前記第1の修正とは異なる第2の修正であって現時点で算出されている学習補正係数の学習に関する誤差と、混合気の空燃比のフィードバック制御全体に関する現時点の誤差と、前記排気導入手段が前記排気導入不足状態にあることに起因する燃焼室から排出される排気ガス中のエミッションに関する性能の現時点の低下と、の少なくとも1つを考慮して決定される第2の修正を前記基準空燃比に施し、該修正された基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、その後、少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入不足状態にあることが判明しており且つ前記排気導入制御が実行されていない間は、前記第2の修正を前記基準空燃比に施し、該修正された基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御する内燃機関の空燃比制御装置。
【請求項2】
複数の燃焼室を具備する内燃機関の空燃比制御装置であって、燃焼室に形成される混合気の空燃比の目標値である目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差が小さくなるように混合気の空燃比を決定する状態量を補正するための瞬時補正係数を前記瞬時空燃比偏差に基づいて算出するとともに、目標空燃比に対する混合気の空燃比の定常的な偏差である定常空燃比偏差が補償されるように前記状態量を補正するための学習補正係数を前記瞬時空燃比偏差と現時点で既に算出されている学習補正係数とに基づいて算出し、前記状態量に関して予め定められた基準状態量を前記瞬時補正係数と前記学習補正係数とによって補正することによって目標状態量を算出し、前記状態量を目標状態量に制御することによって混合気の空燃比を目標空燃比にフィードバック制御する内燃機関の空燃比制御装置において、
燃焼室から排気通路に排出される排気ガスを各燃焼室に個別に導入する複数の排気導入手段をさらに具備し、
各燃焼室に予め定められた量の排気ガスが導入されるべきときに少なくとも1つの排気導入手段が対応する燃焼室に導入可能な排気ガスの量が前記予め定められた量よりも少ない状態である排気導入不足状態にあることが判明していないときには、予め定められた基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入不足状態にあることが判明したときに前記排気導入手段によって燃焼室に排気ガスを導入する排気導入制御が実行されているときには、現時点で算出されている学習補正係数の学習に関する誤差と、混合気の空燃比のフィードバック制御全体に関する現時点の誤差と、前記排気導入手段が前記排気導入不足状態にあることに起因する燃焼室から排出される排気ガス中のエミッションに関する性能の現時点の低下と、の少なくとも1つを考慮して決定される修正を前記基準空燃比に施し、該修正された基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差に基づいて瞬時補正係数を算出するとともに、前記瞬時空燃比偏差と現時点で算出されている学習補正係数とに基づいて新たな学習補正係数を算出し、これら算出された瞬時補正係数および学習補正係数によって前記基準状態量を補正することによって目標状態量を算出し、該算出された目標状態量に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
その後、少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入不足状態にあることが判明しており且つ前記排気導入制御が実行されている間、前記修正を前記基準空燃比に施し、該修正された基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差に基づいて瞬時補正係数を算出するとともに、前記瞬時空燃比偏差と現時点で算出されている学習補正係数とに基づいて新たな学習補正係数を算出し、これら算出された瞬時補正係数および学習補正係数によって前記基準状態量を補正することによって目標状態量を算出し、該算出された目標状態量に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入不足状態にあることが判明したときに前記排気導入制御が実行されていないときには、前記基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差に基づいて瞬時補正係数を算出するとともに、前記瞬時空燃比偏差と前記排気導入制御が実行されておらず且つ前記排気導入手段の全てが前記排気導入不足状態にないとみなせる時点で算出された学習補正係数とに基づいて新たな学習補正係数を過渡学習補正係数として算出し、これら算出された瞬時補正係数および過渡学習補正係数によって前記基準状態量を補正することによって目標状態量を算出し、該算出された目標状態量に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
その後、少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入不足状態にあることが判明しており且つ前記排気導入制御が実行されていない間、前記基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差に基づいて瞬時補正係数を算出するとともに、前記瞬時空燃比偏差と現時点で算出されている過渡学習補正係数とに基づいて新たな過渡学習補正係数を算出し、これら算出された瞬時補正係数および過渡学習補正係数によって前記基準状態量を補正することによって目標状態量を算出し、該算出された目標状態量に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御する内燃機関の空燃比制御装置。
【請求項3】
複数の燃焼室を具備する内燃機関の空燃比制御装置であって、燃焼室に形成される混合気の空燃比の目標値である目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差が小さくなるように混合気の空燃比を決定する状態量を補正するための瞬時補正係数を前記瞬時空燃比偏差に基づいて算出するとともに、目標空燃比に対する混合気の空燃比の定常的な偏差である定常空燃比偏差が補償されるように前記状態量を補正するための学習補正係数を前記瞬時空燃比偏差と現時点で既に算出されている学習補正係数とに基づいて算出し、前記状態量に関して予め定められた基準状態量を前記瞬時補正係数と前記学習補正係数とによって補正することによって目標状態量を算出し、前記状態量を目標状態量に制御することによって混合気の空燃比を目標空燃比にフィードバック制御する内燃機関の空燃比制御装置において、
燃焼室から排気通路に排出される排気ガスを各燃焼室に個別に導入する複数の排気導入手段をさらに具備し、
各燃焼室に予め定められた量の排気ガスが導入されるべきときに少なくとも1つの排気導入手段が対応する燃焼室に導入可能な排気ガスの量が前記予め定められた量よりも少ない状態である排気導入不足状態にあることが判明していないときには、予め定められた基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入不足状態にあることが判明したときに前記排気導入手段によって燃焼室に排気ガスを導入する排気導入制御が実行されているときには、現時点で算出されている学習補正係数の学習に関する誤差と、混合気の空燃比のフィードバック制御全体に関する現時点の誤差と、前記排気導入手段が前記排気導入不足状態にあることに起因する燃焼室から排出される排気ガス中のエミッションに関する性能の現時点の低下と、の少なくとも1つを考慮して決定される修正を前記基準空燃比に施し、該修正された基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差に基づいて瞬時補正係数を算出するとともに、前記瞬時空燃比偏差と現時点で算出されている学習補正係数とに基づいて新たな学習補正係数を継続学習補正係数として算出し、これら算出された瞬時補正係数および継続学習補正係数によって前記基準状態量を補正することによって目標状態量を算出し、該算出された目標状態量に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
その後、少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入不足状態にあることが判明しており且つ前記排気導入制御が実行されている間、前記修正を前記基準空燃比に施し、該修正された基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差に基づいて瞬時補正係数を算出するとともに、前記瞬時空燃比偏差と現時点で算出されている継続学習補正係数とに基づいて新たな継続学習補正係数を算出し、これら算出された瞬時補正係数および継続学習補正係数によって前記基準状態量を補正することによって目標状態量を算出し、該算出された目標状態量に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入不足状態にあることが判明したときに前記排気導入制御が実行されておらず且つ現時点で算出されている学習補正係数が前記排気導入制御が実行されていないときの定常空燃比偏差を補償する値になっているときには、前記基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差に基づいて瞬時補正係数を算出するとともに、前記瞬時空燃比偏差と現時点で算出されている学習補正係数とに基づいて新たな学習補正係数を継続学習補正係数として算出し、これら算出された瞬時補正係数および継続学習補正係数によって前記基準状態量を補正することによって目標状態量を算出し、該算出された目標状態量に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
その後、少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入不足状態にあることが判明しており且つ前記排気導入制御が実行されていない間、前記基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差に基づいて瞬時補正係数を算出するとともに、前記瞬時空燃比偏差と現時点で算出されている継続学習補正係数とに基づいて新たな継続学習補正係数を算出し、これら算出された瞬時補正係数および継続学習補正係数によって前記基準状態量を補正することによって目標状態量を算出し、該算出された目標状態量に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入不足状態にあることが判明したときに前記排気導入制御が実行されておらず且つ現時点で算出されている学習補正係数である排気導入不足判明時点の学習補正係数が前記排気導入制御が実行されていないときの定常空燃比偏差を補償する値になっていないときには、前記基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差に基づいて瞬時補正係数を算出するとともに、前記瞬時空燃比偏差と前記排気導入制御が実行されておらず且つ前記排気導入手段の全てが前記排気導入不足状態にないとみなせる時点で算出された学習補正係数である正常時学習補正係数とに基づいて新たな学習補正係数を過渡学習補正係数として算出し、これら算出された瞬時補正係数および過渡学習補正係数によって前記基準状態量を補正することによって目標状態量を算出し、該算出された目標状態量に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
その後、少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入不足状態にあることが判明しており且つ前記排気導入制御が実行されておらず且つ前記排気導入不足判明時点の学習補正係数を基礎として算出される学習補正係数である継続学習補正係数が前記排気導入制御が実行されていないときの定常空燃比偏差を補償する値になっていない間、前記基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差に基づいて瞬時補正係数を算出するとともに、前記瞬時空燃比偏差と前記正常時学習補正係数を基礎として算出される学習補正係数である過渡学習補正係数とに基づいて新たな過渡学習補正係数を算出し、これら算出された瞬時補正係数および過渡学習補正係数によって前記基準状態量を補正することによって目標状態量を算出し、該算出された目標状態量に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
その後、前記継続学習補正係数が前記排気導入制御が実行されていないときの定常空燃比偏差を補償する値になったときには、前記基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差に基づいて瞬時補正係数を算出するとともに、前記瞬時空燃比偏差と現時点で算出されている継続学習補正係数とに基づいて新たな継続学習補正係数を算出し、これら算出された瞬時補正係数および継続学習補正係数によって前記基準状態量を補正することによって目標状態量を算出し、該算出された目標状態量に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
その後、少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入不足状態にあることが判明しており且つ前記排気導入制御が実行されていない間、前記基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差に基づいて瞬時補正係数を算出するとともに、前記瞬時空燃比偏差と現時点で算出されている継続学習補正係数とに基づいて新たな継続学習補正係数を算出し、これら算出された瞬時補正係数および継続学習補正係数によって前記基準状態量を補正することによって目標状態量を算出し、該算出された目標状態量に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御する内燃機関の空燃比制御装置。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の内燃機関の空燃比制御装置において、
少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入不足状態にあることが判明したときに前記排気導入制御が実行されているときには、前記排気導入制御が停止される内燃機関の空燃比制御装置。
【請求項5】
複数の燃焼室を具備する内燃機関の空燃比制御装置であって、燃焼室に形成される混合気の空燃比の目標値である目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差が小さくなるように混合気の空燃比を決定する状態量を補正するための瞬時補正係数を前記瞬時空燃比偏差に基づいて算出するとともに、目標空燃比に対する混合気の空燃比の定常的な偏差である定常空燃比偏差が補償されるように前記状態量を補正するための学習補正係数を前記瞬時空燃比偏差と現時点で既に算出されている学習補正係数とに基づいて算出し、前記状態量に関して予め定められた基準状態量を前記瞬時補正係数と前記学習補正係数とによって補正することによって目標状態量を算出し、前記状態量を目標状態量に制御することによって混合気の空燃比を目標空燃比にフィードバック制御する内燃機関の空燃比制御装置において、
燃焼室から排気通路に排出される排気ガスを各燃焼室に個別に導入する複数の排気導入手段をさらに具備し、
各燃焼室に予め定められた量の排気ガスが導入されるべきときに少なくとも1つの排気導入手段が対応する燃焼室に導入する排気ガスの量が前記予め定められた量よりも多い状態である排気導入過剰状態にあることが判明していないときには、予め定められた基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入過剰状態にあることが判明したときに前記排気導入手段によって燃焼室に排気ガスを導入する排気導入制御が実行されているときには、現時点で算出されている学習補正係数の学習に関する誤差と、混合気の空燃比のフィードバック制御全体に関する現時点の誤差と、前記排気導入手段が前記排気導入過剰状態にあることに起因する燃焼室から排出される排気ガス中のエミッションに関する性能の現時点の低下と、の少なくとも1つを考慮して決定される第1の修正を前記基準空燃比に施し、該修正された基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
その後、少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入過剰状態にあることが判明しており且つ前記排気導入制御が実行されている間は、前記第1の修正を前記基準空燃比に施し、該修正された基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入過剰状態にあることが判明したときに前記排気導入制御が実行されていないときには、前記第1の修正とは異なる第2の修正であって現時点で算出されている学習補正係数の学習に関する誤差と、混合気の空燃比のフィードバック制御全体に関する現時点の誤差と、前記排気導入手段が前記排気導入過剰状態にあることに起因する燃焼室から排出される排気ガス中のエミッションに関する性能の現時点の低下と、の少なくとも1つを考慮して決定される第2の修正を前記基準空燃比に施し、該修正された基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
その後、少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入過剰状態にあることが判明しており且つ前記排気導入制御が実行されている間は、前記第2の修正を前記基準空燃比に施し、該修正された基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御する内燃機関の空燃比制御装置。
【請求項6】
複数の燃焼室を具備する内燃機関の空燃比制御装置であって、燃焼室に形成される混合気の空燃比の目標値である目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差が小さくなるように混合気の空燃比を決定する状態量を補正するための瞬時補正係数を前記瞬時空燃比偏差に基づいて算出するとともに、目標空燃比に対する混合気の空燃比の定常的な偏差である定常空燃比偏差が補償されるように前記状態量を補正するための学習補正係数を前記瞬時空燃比偏差と現時点で既に算出されている学習補正係数とに基づいて算出し、前記状態量に関して予め定められた基準状態量を前記瞬時補正係数と前記学習補正係数とによって補正することによって目標状態量を算出し、前記状態量を目標状態量に制御することによって混合気の空燃比を目標空燃比にフィードバック制御する内燃機関の空燃比制御装置において、
燃焼室から排気通路に排出される排気ガスを各燃焼室に個別に導入する複数の排気導入手段をさらに具備し、
各燃焼室に予め定められた量の排気ガスが導入されるべきときに少なくとも1つの排気導入手段が対応する燃焼室に導入する排気ガスの量が前記予め定められた量よりも多い状態である排気導入過剰状態にあることが判明していないときには、予め定められた基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入過剰状態にあることが判明したときに前記排気導入手段によって燃焼室に排気ガスを導入する排気導入制御が実行されていないときには、現時点で算出されている学習補正係数の学習に関する誤差と、混合気の空燃比のフィードバック制御全体に関する現時点の誤差と、前記排気導入手段が前記排気導入過剰状態にあることに起因する燃焼室から排出される排気ガス中のエミッションに関する性能の現時点の低下と、の少なくとも1つを考慮して決定される修正を前記基準空燃比に施し、該修正された基準空燃比を目標空燃比に設定し、該修正された目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差に基づいて瞬時補正係数を算出するとともに、前記瞬時空燃比偏差と現時点で算出されている学習補正係数とに基づいて新たな学習補正係数を継続学習補正係数として算出し、これら算出された瞬時補正係数および継続学習補正係数によって前記基準状態量を補正することによって目標状態量を算出し、該算出された目標状態量に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
その後、少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入過剰状態にあることが判明しており且つ前記排気導入制御が実行されていない間、前記修正を前記基準空燃比に施し、該修正された基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差に基づいて瞬時補正係数を算出するとともに、前記瞬時空燃比偏差と現時点で算出されている継続学習補正係数とに基づいて新たな継続学習補正係数を算出し、これら算出された瞬時補正係数および継続学習補正係数によって前記基準状態量を補正することによって目標状態量を算出し、該算出された目標状態量に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入過剰状態にあることが判明したときに前記排気導入制御が実行されているときには、前記基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差に基づいて瞬時補正係数を算出するとともに、前記瞬時空燃比偏差と前記排気導入制御が実行されており且つ前記排気導入手段の全てが前記排気導入過剰状態にないとみなせる時点で算出された学習補正係数とに基づいて新たな学習補正係数を過渡学習補正係数として算出し、これら算出された瞬時補正係数および過渡学習補正係数によって前記基準状態量を補正することによって目標状態量を算出し、該算出された目標状態量に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
その後、少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入過剰状態にあることが判明しており且つ前記排気導入制御が実行されている間、前記基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差に基づいて瞬時補正係数を算出するとともに、前記瞬時空燃比偏差と現時点で算出されている過渡学習補正係数とに基づいて新たな過渡学習補正係数を算出し、これら算出された瞬時補正係数および過渡学習補正係数によって前記基準状態量を補正することによって目標状態量を算出し、該算出された目標状態量に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御する内燃機関の空燃比制御装置。
【請求項7】
複数の燃焼室を具備する内燃機関の空燃比制御装置であって、燃焼室に形成される混合気の空燃比の目標値である目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差が小さくなるように混合気の空燃比を決定する状態量を補正するための瞬時補正係数を前記瞬時空燃比偏差に基づいて算出するとともに、目標空燃比に対する混合気の空燃比の定常的な偏差である定常空燃比偏差が補償されるように前記状態量を補正するための学習補正係数を前記瞬時空燃比偏差と現時点で既に算出されている学習補正係数とに基づいて算出し、前記状態量に関して予め定められた基準状態量を前記瞬時補正係数と前記学習補正係数とによって補正することによって目標状態量を算出し、前記状態量を目標状態量に制御することによって混合気の空燃比を目標空燃比にフィードバック制御する内燃機関の空燃比制御装置において、
燃焼室から排気通路に排出される排気ガスを各燃焼室に個別に導入する複数の排気導入手段をさらに具備し、
各燃焼室に予め定められた量の排気ガスが導入されるべきときに少なくとも1つの排気導入手段が対応する燃焼室に導入する排気ガスの量が前記予め定められた量よりも多い状態である排気導入過剰状態にあることが判明していないときには、予め定められた基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入過剰状態にあることが判明したときに前記排気導入手段によって燃焼室に排気ガスを導入する排気導入制御が実行されていないときには、現時点で算出されている学習補正係数の学習に関する誤差と、混合気の空燃比のフィードバック制御全体に関する現時点の誤差と、前記排気導入手段が前記排気導入過剰状態にあることに起因する燃焼室から排出される排気ガス中のエミッションに関する性能の現時点の低下と、の少なくとも1つを考慮して決定される修正を前記基準空燃比に施し、該修正された基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差に基づいて瞬時補正係数を算出するとともに、前記瞬時空燃比偏差と現時点で算出されている学習補正係数とに基づいて新たな学習補正係数を継続学習補正係数として算出し、これら算出された瞬時補正係数および継続学習補正係数によって前記基準状態量を補正することによって目標状態量を算出し、該算出された目標状態量に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
その後、少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入過剰状態にあることが判明しており且つ前記排気導入制御が実行されていない間、前記修正を前記基準空燃比に施し、該修正された基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差に基づいて瞬時補正係数を算出するとともに、前記瞬時空燃比偏差と現時点で算出されている継続学習補正係数とに基づいて新たな継続学習補正係数を算出し、これら算出された瞬時補正係数および継続学習補正係数によって前記基準状態量を補正することによって目標状態量を算出し、該算出された目標状態量に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入過剰状態にあることが判明したときに前記排気導入制御が実行されており且つ現時点で算出されている学習補正係数が前記排気導入制御が実行されているときの定常空燃比偏差を補償する値になっているときには、前記基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差に基づいて瞬時補正係数を算出するとともに、前記瞬時空燃比偏差と現時点で算出されている学習補正係数とに基づいて新たな学習補正係数を継続学習補正係数として算出し、これら算出された瞬時補正係数および継続学習補正係数によって前記基準状態量を補正することによって目標状態量を算出し、該算出された目標状態量に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
その後、少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入過剰状態にあることが判明しており且つ前記排気導入制御が実行されている間、前記基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差に基づいて瞬時補正係数を算出するとともに、前記瞬時空燃比偏差と現時点で算出されている継続学習補正係数とに基づいて新たな継続学習補正係数を算出し、これら瞬時補正係数および継続学習補正係数によって前記基準状態量を補正することによって目標状態量を算出し、該算出された目標状態量に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入過剰状態にあることが判明したときに前記排気導入制御が実行されており且つ現時点で算出されている学習補正係数である排気導入過剰判明時点の学習補正係数が前記排気導入制御が実行されているときの定常空燃比偏差を補償する値になっていないときには、前記基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差に基づいて瞬時補正係数を算出するとともに、前記瞬時空燃比偏差と前記排気導入制御が実行されており且つ前記排気導入手段の全てが前記排気導入過剰状態にないとみなせる時点で算出された学習補正係数である正常時学習補正係数とに基づいて新たな学習補正係数を過渡学習補正係数として算出し、これら算出された瞬時補正係数および過渡学習補正係数によって前記基準状態量を補正することによって目標状態量を算出し、該算出された目標状態量に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
その後、少なくとも1つの排気導入手段が前記排気導入過剰状態にあることが判明しており且つ前記排気導入制御が実行されており且つ前記排気導入過剰判明時点の学習補正係数を基礎として算出される学習補正係数である継続学習補正係数が前記排気導入制御が実行されているときの定常空燃比偏差を補償する値になっていない間、前記基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差に基づいて瞬時補正係数を算出するとともに、前記瞬時空燃比偏差と前記正常時学習補正係数を基礎として算出される学習補正係数である過渡学習補正係数とに基づいて新たな過渡学習補正係数を算出し、これら算出された瞬時補正係数および過渡学習補正係数によって前記基準状態量を補正することによって目標状態量を算出し、該算出された目標状態量に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御し、
その後、前記継続学習補正係数が前記排気導入制御が実行されているときの定常空燃比偏差を補償する値になったときには、前記基準空燃比を目標空燃比に設定し、該設定された目標空燃比に対する混合気の空燃比の現時点の偏差である瞬時空燃比偏差に基づいて瞬時補正係数を算出するとともに、前記瞬時空燃比偏差と現時点で算出されている継続学習補正係数とに基づいて新たな継続学習補正係数を算出し、これら算出された瞬時補正係数および継続学習補正係数によって前記基準状態量を補正することによって目標状態量を算出し、該算出された目標状態量に基づいて混合気の空燃比をフィードバック制御する内燃機関の空燃比制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2013−47484(P2013−47484A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−186042(P2011−186042)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】