説明

円筒状容器構造物の耐震補強構造及び方法

【課題】既設の円筒状容器構造物をより簡易な構成でしかも経済的かつ低労力で耐震補強する。
【解決手段】円筒状容器構造物の側壁外周にPC鋼棒22、23を備えたプレストレス導入装置11を配置し、少なくともPC鋼棒22、23を被覆するように円筒状容器構造物2の側壁外周に対して充填材12を打設し、充填材12が固化した後、プレストレス導入装置11により充填材12に対してプレストレスを導入する。このとき、円筒状容器構造物の側壁外周を被覆するようにプレキャストコンクリート版を配置し、プレストレス導入装置11によりプレキャストコンクリート版にプレストレスを導入するようにしてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既設のタンクやサイロ等の円筒状容器構造物に対して、耐震補強を施す際に好適な円筒状容器構造物の耐震補強構造及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
水等の液体や、天然ガス、セメント等を貯留するためのタンクや、セメントや粒状の穀物を貯留するためのサイロのような円筒状容器構造物には、側壁外周に沿ってPC鋼材等の緊張部材を配設し、これにプレストレスを導入することにより、耐震性を向上させることが従来より行われている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
円筒状容器構造物の側壁内部にPC鋼材を縦方向又は横方向(円周方向)に配設する場合には、先ず縦方向に配置したPC鋼材にプレストレスを導入し、これよりも外周側に配置した横方向のPC鋼材にプレストレスを導入することにより、内部から外周側へと負荷される水圧等に抵抗するとともに、比較的小規模な地震による振動による曲げ応力に抵抗可能としている。
【特許文献1】特開2001−200583号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、近年において、大規模地震に対応すべく土木構造物の各種耐震基準の改定が行われている。タンクやサイロ等に代表される円筒状容器構造物についても同様に耐震補強の必要性が求められている。
【0005】
既に側壁内部にPC鋼材によりプレストレスが導入されている既設の円筒状容器構造物に対してさらに耐震補強を施すためには、側壁を増厚する方法が先ず考えられる。しかしながら、所望の耐震性能を発揮させるためには、この増厚すべき側壁が非常に厚くなってしまう可能性もあり、経済性の観点において問題がある。
【0006】
また、プレストレストコンクリートを既設の側壁外周に設ける方法も考えられるが、その分増厚を抑えることができる一方で、PC鋼材を定着させるために底版周端に貫通孔を削孔し、さらにこの底版周端の周囲の土を掘削することにより、PC鋼材端部の定着具を設けるための空間を作る必要が生じ、労力の負担が増大し、工事が大規模にならざるを得ないという問題点があった。
【0007】
またピラスターを有するPCタンクにおける円周方向の耐震補強では、ピラスターが却って障壁となり、補強が困難になるという問題点もあった。
【0008】
そこで、本発明は、上述した課題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、既設の円筒状容器構造物をより簡易な構成でしかも経済的かつ低労力で耐震補強を行うことができる、円筒状容器構造物の耐震補強構造及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上述した課題を解決するために、円筒状容器構造物における底版周端にアンカー孔を削孔して、これにPC鋼棒の一端を上記アンカー孔内に挿入することによりプレストレス導入装置を配置し、アンカー孔と上記PC鋼棒の一端との間を充填するとともに、PC鋼棒の他端を露出させるように充填材を打設し、充填材が固化した後、PC鋼棒における露出した他端側から上記プレストレス導入装置により充填材にプレストレスを導入することにより、既設の円筒状容器構造物に対して耐震補強を施す円筒状容器構造物の耐震補強構造を発明した。
【0010】
即ち、本発明に係る円筒状容器構造物の耐震補強構造は、既設の円筒状容器構造物に対して耐震補強を施す円筒状容器構造物の耐震補強構造において、上記円筒状容器構造物の側壁外周にPC鋼棒を備えたプレストレス導入装置が配置され、少なくとも上記PC鋼棒が被覆するように上記円筒状容器構造物の側壁外周に対してコンクリートが打設され、上記コンクリートが固化した後、上記プレストレス導入装置により上記コンクリートに対してプレストレスが導入されていることを特徴とする。
【0011】
本発明に係る円筒状容器構造物の耐震補強方法は、既設の円筒状容器構造物に対して耐震補強を施す円筒状容器構造物の耐震補強方法において、上記円筒状容器構造物の側壁外周にPC鋼棒を備えたプレストレス導入装置を配置し、少なくとも上記PC鋼棒を被覆するように上記円筒状容器構造物の側壁外周に対してコンクリートを打設し、上記コンクリートが固化した後、上記プレストレス導入装置により上記コンクリートに対してプレストレスを導入することを特徴とする。
【0012】
本発明に係る円筒状容器構造物の耐震補強構造は、既設の円筒状容器構造物に対して耐震補強を施す円筒状容器構造物の耐震補強構造において、上記円筒状容器構造物の側壁外周を被覆するようにプレキャストコンクリート版が配置され、PC鋼棒を備えたプレストレス導入装置が上記プレキャストコンクリート版に配設され、上記プレストレス導入装置により上記プレキャストコンクリート版にプレストレスが導入されていることを特徴とする。
【0013】
また、円筒状容器構造物の耐震補強方法は、既設の円筒状容器構造物に対して耐震補強を施す円筒状容器構造物の耐震補強方法において、上記円筒状容器構造物の側壁外周を被覆するようにプレキャストコンクリート版を配置し、PC鋼棒を備えたプレストレス導入装置を上記プレキャストコンクリート版に配設し、上記プレストレス導入装置により上記プレキャストコンクリート版にプレストレスを導入することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
上述した構成からなる本発明では、あくまで既設の円筒状容器構造物に対して、既存の床版周端に対してアンカー孔を削孔し、これにプレストレス導入装置を配設し、充填材を打設し、これが固化した後にプレストレスを導入することにより、耐震補強を実現することが可能となる。このため、既存の構造に対して大きな改変を施すことなく、極めて簡易な構成でしかも経済的かつ低労力で耐震補強を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための最良の形態として、既設の円筒状容器構造物の耐震補強構造について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明を適用した耐震補強構造1の全体構成を示している。また、図2は、耐震補強構造1の側断面図を示している。
【0017】
この耐震補強構造1は、既設の円筒状容器構造物2に対して耐震補強を施す際に適用されるものであって、中実鋼棒を利用して応力を導入可能なプレストレス導入装置11と、その外周に打設される充填材12とを備えている。
【0018】
円筒状容器構造物2は、水等の液体や天然ガス、セメント等を貯留するためのタンクや、粒状の穀物を貯留するためのサイロに代表されるものである。即ち、この円筒状容器構造物2の内部には、液体や、粉体或いは粒体からなる固体が貯留される。その結果、この円筒状容器構造物2には、かかる貯留された液体や固体からの内圧等によるフープテンションが負荷されることになる。このため、円筒状容器構造物2は、かかるフープテンションに対抗するために、例えば図2に示すように側壁21にプレストレスを導入したPC鋼材22、23がそれぞれ円周方向、鉛直方向に向けて配設されていてもよい。
【0019】
常時は、この既設のPC鋼材22、23の構造のみにより補強構造が実現されることになり、地震時は、これら既設の補強構造に加えて、後述するプレストレス導入装置11を利用した補強構造により抵抗する。
【0020】
この円筒状容器構造物2は、その底部の周端において底版周端25が形成されている。この床版周端25は、側壁21から外側に向けて突出された状態となっている。
【0021】
プレストレス導入装置11は、この床版周端25から上方に向けて配設されている。図3(a)は、プレストレス導入装置11の1ユニットの一部切欠側面図を示し、図3(b)は、その縦断側面図を示している。プレストレス導入装置は、鋼製中空PC鋼棒本体36aの長手方向の一端部(前端部)外側に雄ねじ部50を有するとともに、他端部(後端部)外側に雄ねじ部51を有し、前記雄ねじ部51に、前後両端部に雌ねじ孔52、53を有すると共に多角形の回動工具係合用外面54を有する支承筒55における前端部の雌ねじ孔52が螺合連結されている。
【0022】
前記支承筒55の後端部の雌ねじ孔53に、鋼製筒状の環状係止片からなるストッパー56の前部雄ねじ部57が螺合され、前記ストッパー56の後端部外側には、回動工具係合用外面58が形成され、前記ストッパー56の前端部には、前記支承筒55の内部に配置され、前端部に凹部59を有する押圧係止片60の後端面が係合され、前記押圧係止片60の前端部の凹部59には、中空PC鋼棒36内に他端側を除くほぼ全体が挿入され、かつ他端側が前記中空PC鋼棒36の他端部から突出するように配置されたノンプル用反力PC鋼棒37aの後端部が嵌合されている。なお、前記のノンプルとは、引き抜かない方式で、換言すると据え置き方式の意味である。
【0023】
この形態においては、1本もののノンプル用反力PC鋼棒37aにより押込み鋼棒を構成しているが、他端側に短尺の撤去用反力PC鋼棒と前記ノンプル用反力PC鋼棒37aよりも若干短尺なノンプル用反力PC鋼棒との2本により押し込み用反力PC鋼棒37を構成することも可能である。前記中空PC鋼棒36の前端部外側の雄ねじ50に、雌ねじ部61を有するナットからなるアンカー材62が着脱自在に螺合固定され、前記ノンプル用反力PC鋼棒37aの先端部は前記雌ねじ部61に連結されている。前記アンカー材62には雄ねじ部材71が螺合固定され、前記雄ねじ部材71により反力PC鋼棒37の先端部が支承されている。
【0024】
なお、このプレストレス導入装置11は上述した実施の形態に限定されるものではなく、例えば特開2006−45997号に開示されている他のいかなる形態を用いるようにしてもよい。
【0025】
このようなプレストレス導入装置11を配設するためには、図2に示すように、床版周端25において上方に向けて床版を貫通しない溝付きのアンカー孔28を削孔する。次に、このアンカー孔28に対して、PC鋼棒36におけるアンカー材62が設けられている一端側を挿入する。即ち、このアンカー孔28は、アンカー材62の外周よりも広い内径で構成されている必要がある。
【0026】
次に、無収縮モルタル等の充填材12をPC鋼棒36におけるアンカー材62とアンカー孔28との間を埋め込むようにして充填する。次に、コンクリート82をPC鋼棒36を被覆するようにして側壁21の外周に対して打設する。このとき、PC鋼棒36の他端に該当するストッパー56が設けられている側が上方となるように配置するとともに、そのPC鋼棒36の他端を露出させるように充填材12を打設する。実際には、充填材12の最上位が支承筒55の下端に至るまで充填することが望ましい。
【0027】
このようにして打設されたコンクリート82並びに充填材12が固化した後、プレストレス導入装置11によりPC鋼棒36にプレストレスを導入する。具体的には、支承筒55を締め込んでいくことにより、固化された充填材12に対してプレストレスを導入することが可能となる。
【0028】
このように、本発明を適用した耐震補強構造1は、あくまで既設の円筒状容器構造物2に対して、耐震補強を施す必要がある場合において、既存の床版周端25に対してアンカー孔28を削孔し、これにプレストレス導入装置11を配設し、充填材12を打設し、これが固化した後にプレストレスを導入することにより、これを実現することが可能となる。このため、既存の構造に対して大きな改変を施すことなく、極めて簡易な構成でしかも経済的かつ低労力で耐震補強を行うことができる。
【0029】
円筒状容器構造物2は、上部よりも下部の方が、貯蔵された液体等により大きな応力が負荷されることになるため、図1に示すように、プレストレス導入装置11の本数を上部よりもむしろ下部において増やすようにしてもよい。
【0030】
また、図1に示すように、PC鋼棒36を鉛直方向から傾斜させて、かつ格子状に配置するようにしてもよい。これにより、周方向へのプレストレス導入効果、上下方向へのプレストレス導入効果を同時に実現することが可能となる。即ち、地震等により、周方向へ負荷される応力と、上下方向へ負荷される応力の双方に対してそれぞれ対抗することが可能となる。
【0031】
勿論、図4に示すようにこのプレストレス導入装置11を周方向に向けて配設するとともに、上下方向にも配設させることにより、縦横格子状となるように構成するようにしてもよい。かかる場合においても、必要となるプレストレス導入装置11の本数は若干多くなるものの、極めて簡易な構成でしかも経済的かつ低労力で耐震補強を行うことができる。
【0032】
図5は、プレストレス導入装置11を縦横格子状となるように配設する際のピラスター部7の断面図を示している。このピラスター部7では、既設の側壁21内においてPC鋼材22、23が既に埋設されており、その外周側において縦横格子状となるように配設されたプレストレス導入装置11に充填材12が被覆されてなる耐震補強構造1が形成されている。そしてピラスター部7においても同様に、プレストレス導入装置11を縦横格子状となるように配設し、ピラスター部7に形成されている凹部8を埋めるように充填材12を被覆することにより、耐震補強構造1を同様に形成する。
【0033】
ちなみに、この充填材12を充填する代わりに、凹部8と嵌合可能な凸部が内周側に形成されてなり、プレストレス導入装置11が予め配設されたプレキャストコンクリート版をこのピラスター部7に配置するようにしてもよい。
【0034】
次に、プレキャストコンクリート版を利用した耐震補強方法について説明をする。例えば図6(a)に示すように、シース71、72が縦横格子状に穿設されたプレキャストコンクリート版70を予め工場等において作製する。次にこれを耐震補強すべき円筒状容器構造物2へ搬送し、その側壁外周を被覆するように配置する。このとき、図6(b)に示すように、予め埋設されたシース71がアンカー孔28と整合するようにプレキャストコンクリート版70を配置する。そして、互いに連続するアンカー孔28とシース71内にPC鋼棒36を挿通させる。
【0035】
次に、この互いにアンカー孔28に充填材12を充填し、さらにシース71内にコンクリート82を打設する。このとき、PC鋼棒36の他端に該当するストッパー56が設けられている側が上方となるように配置するとともに、そのPC鋼棒36の上端を露出させるように充填材12を打設する。実際には、充填材12の最上位が支承筒55の下端に至るまで充填することが望ましい。
【0036】
コンクリート82や充填材12が固化した後、PC鋼棒36における露出した他端側からプレストレス導入装置11によりプレキャストコンクリート版70にプレストレスを導入する。これにより、極めて簡易な構成でしかも経済的かつ低労力で耐震補強を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明を適用した耐震補強構造の全体構成図である。
【図2】本発明を適用した耐震補強構造の側断面図である。
【図3】(a)は、プレストレス導入装置の1ユニットの一部切欠側面図であり、(b)は、その縦断側面図である。
【図4】プレストレス導入装置を周方向に向けて配設するとともに、上下方向にも配設させることにより、縦横格子状となるように構成した例を示す図である。
【図5】ピラスター部における接合形態について説明するための図である。
【図6】プレキャストコンクリート版により耐震補強をする方法について説明するための図である。
【符号の説明】
【0038】
1 耐震補強構造
2 円筒状容器構造物
11 プレストレス導入装置
12 充填材
21 側壁
22、23 PC鋼材
25 底版周端
70 プレキャストコンクリート版

【特許請求の範囲】
【請求項1】
既設の円筒状容器構造物に対して耐震補強を施す円筒状容器構造物の耐震補強構造において、
上記円筒状容器構造物の側壁外周にPC鋼棒を備えたプレストレス導入装置が配置され、
少なくとも上記PC鋼棒が被覆するように上記円筒状容器構造物の側壁外周に対してコンクリートが打設され、
上記コンクリートが固化した後、上記プレストレス導入装置により上記コンクリートに対してプレストレスが導入されていること
を特徴とする円筒状容器構造物の耐震補強構造。
【請求項2】
上記円筒状容器構造物における底版周端に床版を貫通しない溝付きアンカー孔が削孔され、
上記PC鋼棒の一端を上記アンカー孔内に挿入することにより上記プレストレス導入装置が配置され、
上記アンカー孔と上記PC鋼棒の一端との間に充填材が打設され、
上記PC鋼棒の他端を露出させるように上記コンクリートが打設され、
上記コンクリートが固化した後、上記PC鋼棒における露出した他端側から上記プレストレス導入装置により上記充填材にプレストレスが導入されていること
を特徴とする請求項1記載の円筒状容器構造物の耐震補強構造。
【請求項3】
上記PC鋼棒は、鉛直方向から傾斜させて、かつ格子状に配置されていること
を特徴とする請求項1又は2記載の円筒状容器構造物の耐震補強構造。
【請求項4】
既設の円筒状容器構造物に対して耐震補強を施す円筒状容器構造物の耐震補強方法において、
上記円筒状容器構造物の側壁外周にPC鋼棒を備えたプレストレス導入装置を配置し、
少なくとも上記PC鋼棒を被覆するように上記円筒状容器構造物の側壁外周に対してコンクリートを打設し、
上記コンクリートが固化した後、上記プレストレス導入装置により上記コンクリートに対してプレストレスを導入すること
を特徴とする円筒状容器構造物の耐震補強方法。
【請求項5】
既設の円筒状容器構造物に対して耐震補強を施す円筒状容器構造物の耐震補強構造において、
上記円筒状容器構造物の側壁外周を被覆するようにプレキャストコンクリート版が配置され、
PC鋼棒を備えたプレストレス導入装置が上記プレキャストコンクリート版に配設され、
上記プレストレス導入装置により上記プレキャストコンクリート版にプレストレスが導入されていること
を特徴とする円筒状容器構造物の耐震補強構造。
【請求項6】
上記円筒状容器構造物における底版周端に床版を貫通しない溝付きアンカー孔が削孔され、
予め埋設されたシースが上記アンカー孔と整合するように上記プレキャストコンクリート版が配置され、
互いに連続する上記アンカー孔並びに上記シース内に上記PC鋼棒を挿通させることにより、上記プレストレス導入装置が配置され、
上記アンカー孔並びに上記シースと上記PC鋼棒の一端との間を充填する充填材が打設され、
上記PC鋼棒の他端を露出させるように上記コンクリートが打設され、
上記コンクリートが固化した後、上記PC鋼棒における露出した他端側から上記プレストレス導入装置により上記プレキャストコンクリート版にプレストレスが導入されていること
を特徴とする請求項5記載の円筒状容器構造物の耐震補強構造。
【請求項7】
上記プレキャストコンクリート版に対して、上記PC鋼棒が鉛直方向から傾斜させて、かつ格子状に配設されること
を特徴とする請求項5又は6記載の円筒状容器構造物の耐震補強構造。
【請求項8】
既設の円筒状容器構造物に対して耐震補強を施す円筒状容器構造物の耐震補強方法において、
上記円筒状容器構造物の側壁外周を被覆するようにプレキャストコンクリート版を配置し、
PC鋼棒を備えたプレストレス導入装置を上記プレキャストコンクリート版に配設し、
上記プレストレス導入装置により上記プレキャストコンクリート版にプレストレスを導入すること
を特徴とする円筒状容器構造物の耐震補強方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−97196(P2009−97196A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−268317(P2007−268317)
【出願日】平成19年10月15日(2007.10.15)
【出願人】(000103769)オリエンタル白石株式会社 (136)
【Fターム(参考)】