説明

再生可能エネルギー複合利用システム

【課題】太陽光発電装置を設置した土地を多段利用することで生産エネルギー密度を高め、かつ、太陽光発電装置の発電効率を上げることができる、再生可能エネルギー複合利用システムを提供する。
【解決手段】地上に設置した太陽光発電装置と、太陽光発電装置の地下に設置したバイオマス栽培装置と、バイオマス栽培装置で栽培したバイオマスをメタン発酵させるメタン発酵槽と、を備え、前記太陽光発電装置の受光面の冷却に用いた温排水をメタン発酵槽の加熱源として用いると共に、メタン発酵槽において前記バイオマス栽培装置で栽培されたバイオマスを含む有機性廃棄物をメタン発酵させ、メタン発酵槽の加熱源として用いた温排水をバイオマス栽培装置に給水することを特徴とする再生可能エネルギー複合利用システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽光発電装置の発電効率を向上させるとともに、太陽光発電装置の冷却に用いた温排水をメタン発酵槽の加熱源として用い、該メタン発酵槽においては太陽光発電装置の地下で栽培したバイオマスを嫌気性発酵させメタンを生成することで、再生可能エネルギーを複合利用するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
人間の社会的活動に伴って、発電所、工場、自動車等から大気中に排出される二酸化炭素は地球温暖化の主たる原因であることが知られており、近年、この二酸化炭素の排出量を削減することが地球環境の保護の大きな課題となっている。かかる背景に鑑み、二酸化炭素の排出を増大させることなくエネルギーを得る方法として、太陽光発電や風力発電、地熱発電、ミニ水力発電あるいは波力発電等の自然エネルギーを利用した発電や、バイオマスを活用した発電やメタン、メタノール等の燃料製造など、再生可能エネルギーに関する技術開発が行われている。
【0003】
太陽光発電においては、温度が発電効率に大きな影響を与え、太陽電池の温度が上昇すると発電量が低下することが知られている。例えば、シリコン系の太陽電池の場合、温度が80℃になると、25℃の定格状態と比較して、光電変換効率が2割以上低下することがある。また、太陽電池の温度が急激に上昇すると、太陽光発電装置の構成部材に熱負荷が掛かり、太陽電池が劣化するという問題が生じる場合もある。そこで、太陽光発電装置を空冷方式や水冷方式で冷却することが提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0004】
一方、バイオマスの嫌気性発酵によってメタンを生成し、燃料化する方法も提案されている(例えば、特許文献4、5参照)。しかしながら、栽培で得られるバイオマスは、調達量が非常に大きく、太陽光や風力と比較すると安価という利点はあるが、単位土地(栽培)面積当たりの得られるエネルギーは、他のRPS電源に比べて著しく低いという問題点があり、エネルギー密度は太陽光の1/50〜1/100程度である。
【0005】
特許文献4に開示されている方法は、太陽光発電や風力発電により得られた電力を有効に利用して、バイオマスを発酵させメタンガスを製造する方法である。太陽光や風力といった自然エネルギーと、再生可能なエネルギーであるバイオマスを融合させるものであるが、太陽光あるいは風力による発電を実施する場所とバイオマスを入手する場所を同じ場所に限定するものではなく、また、単位面積から得られる再生可能なエネルギー総量の増大を図ろうとするものではない。
【0006】
特許文献5に開示されている方法は、分散電源の余剰エネルギーで水素を製造し、その水素と二酸化炭素とでメタンを製造する方法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−170974号公報(請求項1)
【特許文献2】特開2004−259797号公報(段落[0003]〜[0005])
【特許文献3】特開2004−259797号公報(請求項1〜6)
【特許文献4】特開2007−313427号公報(特許請求の範囲、段落[0001]等)
【特許文献5】特開2009−077457号公報(特許請求の範囲、段落[0008]等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、太陽光発電装置を設置した土地を多元的に利用することで生産エネルギー密度を高め、かつ、太陽光発電装置の発電効率を上げることができる、再生可能エネルギー複合利用システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明は、下記の構成のシステムを提供する。
(1)地上に設置された太陽光発電装置と、
該太陽光発電装置の地下に設置されたバイオマス栽培装置と、
該バイオマス栽培装置で栽培したバイオマスをメタン発酵させるメタン発酵槽と、
を備え、
前記太陽光発電装置の受光面の冷却に用いた温排水をメタン発酵槽の加熱源として用いると共に、メタン発酵槽において前記バイオマス栽培装置で栽培されたバイオマスを含む有機性廃棄物をメタン発酵させ、メタン発酵槽の加熱源として用いた温排水をバイオマス栽培装置に給水してバイオマスの栽培に利用することを特徴とする再生可能エネルギー複合利用システム。
(2)バイオマスが、モヤシ、ウドまたはキノコであることを特徴とする上記(1)に記載の再生可能エネルギー複合利用システム。
(3)バイオマス栽培装置に照明灯を付設し、メタン発酵槽で生成する二酸化炭素をメタンガス精製装置で分離した後、該バイオマス栽培装置に供給することを特徴とする上記(1)に記載の再生可能エネルギー複合利用システム。
(4)バイオマスが、モヤシまたはウドであることを特徴とする上記(3)に記載の再生可能エネルギー複合利用システム。
(5)バイオマス以外の有機性廃棄物が、生ゴミ、もみ殻、稲藁、蓄糞、食品残渣、廃材、古紙、水産物加工残渣、建廃材、伐採木、下水汚泥、厨芥類、紙類、木、竹または草類であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の再生可能エネルギー複合利用システム。
(6)太陽光発電装置の発電電力を蓄電する蓄電池を設置し、蓄電した電力を温排水回収槽の保温ヒーターに供給することを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の再生可能エネルギー複合利用システム。
(7)太陽光発電装置はその受光面に水を散布する散水装置を備え、該散水装置は太陽光発電装置の受光面に設置された温度センサの検知温度に連動して散水装置の電源をオンオフできる制御装置が付設されていることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の再生可能エネルギー複合利用システム。
(8)制御装置が、温度センサの検知温度が第1の所定温度を越えた場合に前記受光面への水の散布を開始し、温度センサの検知温度が第2の所定温度以下になった場合に水の散布を停止することを特徴とする上記(7)に記載の再生可能エネルギー複合利用システム。
【発明の効果】
【0010】
本発明の再生可能エネルギー複合利用システムによれば、地上に設置した太陽光発電装置の受光面に水を散布し、受光面を冷却することで、太陽光発電装置の光電変換効率の低下を防止すると共に、冷却に用いた温排水を、地下で栽培したバイオマスをメタン発酵させるメタン発酵槽の加熱源として供給することにより、太陽光発電装置からは電力が、バイオマスからはバイオマス燃料が得られるため、単位面積から得られる再生可能エネルギーの総量を増大させることが可能となる。
【0011】
また、メタン発酵槽に供給された後の温排水は、地下に設置されたバイオマス栽培装置に給水されて栽培に利用される他、バイオマス栽培装置の温度調節用の熱源として有効利用することができる。さらに、メタン発酵槽で生成する二酸化炭素は、地下に設置されたバイオマス栽培装置に照明灯を付設しておくことで、バイオマスの栽培促進用として有効利用される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る再生可能エネルギー複合利用システムの一実施形態を説明するブロック図である。
【図2】太陽光発電装置とバイオマス栽培装置を説明する図である。
【図3】太陽光発電装置周辺の各装置の接続を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る再生可能エネルギー複合利用システムの好ましい実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】
図1は、再生可能エネルギー複合利用システムの一実施形態を示すブロック図である。図2は、同システムにおける太陽光発電装置とバイオマス栽培装置を示す説明図である。図3は、太陽光発電装置周辺の各装置の接続を示す概略図である。なお、図1〜図3において同一の装置に対しては同じ番号を付与している。
【0015】
図1、図2に示すように、本発明の再生可能エネルギー複合利用システムでは、地上に設置した太陽光発電装置10の地下に、バイオマス栽培装置60を設置する。太陽光発電装置10は、その受光面11に水を散布する散水装置12を備えており、該散水装置12により散布された水で太陽光発電装置10の受光面11が冷却される。冷却に用いられた温排水は、温排水回収槽20に回収され必要に応じて温度調節された後、メタン発酵槽30の加熱源として用いられる。
【0016】
メタン発酵槽30においては、バイオマス栽培装置60で栽培したバイオマスを含む有機性廃棄物をメタン発酵する。メタン発酵槽30の加熱源として用いた温排水は、メタン発酵槽30より移送され、バイオマス栽培装置60に給水される。
【0017】
バイオマス栽培装置60で栽培するバイオマスとしては、モヤシ、ウド、キノコ等の暗所栽培が可能なバイオマスが挙げられる。これらのバイオマスの栽培適温は20〜30℃である。バイオマス栽培装置60は、多段方式に形成しておくことで、単位土地(栽培)面積当たりの得られるエネルギーを向上させることができる。
【0018】
太陽光発電装置10は、その上部に受光面11を冷却するための水を散布する散水装置12を設置し、その下部に散布した水を回収する樋状の温排水回収管13を設置するのが良い。散水装置12としては、図2に示したように、所定の間隔で複数の孔を開けた管を、個々の太陽光発電装置10の受光面11の上部に固定して配置し、受光面11上に水を流し出す方式の散水装置等が挙げられるが、特に限定されない。太陽光発電装置10の受光面11を冷却する水は、河川水、工業用水、地下水、水道水等を用いることができる。
【0019】
また、太陽光発電装置10の受光面11には、冷却水の無駄をなくすために温度センサ14を取り付けると良い。冷却水は、ポンプ1及び水供給配管2を介して、散水装置12に供給される。散水装置12には、ポンプ1の駆動を制御するための制御装置17が付設されていると、受光面11および温排水の温度調節が容易である。
【0020】
太陽光が照射されると太陽光発電装置10の受光面11の温度が上昇する。制御装置17は、受光面11に設定された温度センサ14により検知された受光面11の温度が、予め設定された温度を越えると、ポンプ1を駆動させ、散水装置12より水を受光面11に散布するように作動する。
【0021】
即ち、図3に示すように、太陽光発電装置10を、双方向コンバータ16を介して系統電源19と接続し、双方向コンバータ16の出力側と系統電源19の接続点には、スイッチ18を介してポンプ1を接続する。スイッチ18の開閉は制御装置17により制御される。双方向コンバータ16の入力側には、蓄電池90を接続する。複数の太陽光発電装置10を設置する場合、それぞれの太陽光発電装置10に対応して蓄電池90を設置しても良いが、複数の太陽光発電装置10を共通の1台の蓄電池90と並列に接続するのがシステムをコンパクト化できるので好ましい。
【0022】
太陽光発電装置10の受光面11に設置した温度センサ14は、制御装置17との間に接続回路を有し、温度センサ14により検知された受光面11の温度が、予め設定された第1の所定温度を越えると、制御装置17はスイッチ18をオンにしてポンプ1を駆動させ散水装置12より水を受光面11に散布する。受光面11が冷却され、温度センサ14により検知された受光面11の温度が予め設定された第2の所定温度以下に低下すると、制御装置17はスイッチ18をオフにしポンプ1の駆動を停止する。
【0023】
太陽光発電装置10により発電された電力は、蓄電池90に充電されるとともに、ポンプ1、制御装置17及び温排水回収槽20のヒーター電源として使用される。太陽光発電装置10が発電状態にあり、かつ蓄電池90が放電状態にあり、ポンプ1、制御装置17及び温排水回収槽20を駆動するのに必要な電力よりも余剰となる電力は、系統電源19に逆潮流される。
【0024】
太陽光発電装置10の受光面11に太陽光が照射され、発電が行われるとともに温度が上昇してくるが、受光面11に設置された温度センサ14が温度を検知し、前記第1の所定温度を越えた時点で制御装置17が作動しスイッチ18をオンにすることでポンプ1が駆動して散水装置12より受光面11に水が散布されるので、太陽光発電装置10の光電変換効率の低下が防止される。そして、受光面11が冷却され前記第2の所定温度以下になった時点で制御装置17によってスイッチ18がオフになりポンプ1の駆動が停止されるので、無駄な電力を使用することなく効率的に受光面11が冷却される。
【0025】
なお、太陽光発電装置10ならびに蓄電池90は、双方向コンバータ16を介して系統電源19と接続されているので、気象状況によって太陽光発電装置10の出力が蓄電池90を充電するのに不十分な場合は、系統電源19の交流を直流に変換して蓄電池90の充電が行われる。太陽光発電装置10と双方向コンバータ16の間には、逆流防止ダイオード15が配置されている。また、太陽光発電装置10による発電のない夜間において、メタン発酵槽30を運転する場合で、蓄電池90の蓄電量が放電下限値に近く、蓄電池90からの放電で運転できない場合には系統電源19の電力により運転される。
【0026】
メタン発酵槽30においては、バイオマス栽培装置60で栽培したバイオマスを、混合槽70に移送し、必要に応じて生ゴミ、もみ殻、稲藁、蓄糞、食品残渣、廃材、古紙、水産物加工残渣、建廃材、伐採木、下水汚泥、厨芥類、紙類、木、竹または草類等の有機性廃棄物と混合した後、粉砕機80で粉砕してメタン発酵槽30に供給する。
【0027】
メタン発酵槽30では、従来公知の製造法を任意に適用することができる。例えば、混合槽70において、有機性廃棄物に水を加え、水分80%〜90%程度の濃度に希釈した後、粉砕機80で粉砕したものを、メタン発酵槽30に導入し発酵温度37〜55℃でメタン発酵させる方法が挙げられる。
【0028】
メタン発酵槽30の加熱源として用いる温排水は、温排水回収槽20において、温度が発酵温度の近傍に設定される。所定の温度に達しない場合は、ヒーター等の加熱手段を用いて加温しておき、ヒーター電源は蓄電池90より供給する。所定の温度に調節された温排水は、温排水供給配管3及びポンプ21を介して、メタン発酵槽30に導入され、メタン発酵の後、温排水供給配管4を介してバイオマス栽培装置60に供給され、バイオマスの加水に用いられる。
【0029】
また、温排水回収槽20に貯槽された温排水は、温排水供給配管5を介してバイオマス栽培装置60に供給され、装置の温度調節用の熱源としても利用されるので、省エネルギーである。
【0030】
メタン発酵槽30から排出されるメタンガスは、メタンガス精製装置40において他の副生ガス(二酸化炭素等)と分離される。メタンガス精製装置40としては、例えば、メタン発酵槽30の排ガスを0.55〜2.0MPaに加圧する圧縮機と、加圧された排ガスと水とを接触させて該水に二酸化炭素を溶解させるための吸収塔と、該吸収塔で二酸化炭素が溶解された水を大気圧状態に戻す減圧タンクとを有するものが挙げられる。吸収塔の内部を加圧条件とすることで、大気圧下における飽和濃度以上の二酸化炭素を水に溶解させ、排ガスからの二酸化炭素を除去し、高純度のメタンガスを吸収塔から排出させる。また、減圧タンクで吸収塔からの排水を大気圧状態に減圧し、過飽和に溶解している二酸化炭素の過飽和分を放出させた後の飽和炭酸水を排出できるように形成されているメタンガス精製装置を用いることができる。
【0031】
吸収塔から排出されるガスは、高純度に精製されたメタンガスであるので、除湿器等を通過させて乾燥した後、メタンガスホルダー50に貯留して燃料として利用することができる。
【0032】
減圧タンクで大気圧状態に戻されることで、過度に溶解されていた二酸化炭素が放出されるので、二酸化炭素ガス及び水に溶解された二酸化炭素(炭酸水)は、配管6を介してバイオマス栽培装置60に供給される。バイオマス栽培装置60で栽培されるバイオマスがウドやモヤシのような植物の場合は、バイオマス栽培装置60に照明灯を付設し、微弱な照明もしくは短時間の照明もしくはフラッシュ照明などを併用することで、二酸化炭素の供給により栽培が促進され、この際メタン発酵槽30で発生した二酸化炭素は、バイオマスに固定化されるため二酸化炭素量が増加しない。
【0033】
以上、本発明によれば、太陽光発電装置の発電電力の一部を利用して、太陽光発電装置の受光面の冷却を行うことにより発電効率の向上が図れ、同時にバイオマスを栽培してメタン発酵させ、生成するメタンをバイオマス燃料として活用できるので、単位面積から得られる再生可能エネルギーの総量を増大させることができる。また、メタン発酵槽の加温熱源として温排水を回収して利用できるので、省エネルギーである。メタン発酵槽で発生する二酸化炭素は、バイオマス栽培装置に戻してバイオマスの栽培に利用できるので、二酸化炭素の発生をゼロにできる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明の再生可能エネルギー複合利用システムによれば、バイオマスの栽培と太陽光発電を同じ場所で同時に実施することができ、しかも太陽光発電装置の受光面の冷却により発電効率の向上も図れるので、単位面積から得られる再生可能エネルギーの総量を増大させるシステムとして極めて有用である。
【符号の説明】
【0035】
1 ポンプ
2 水供給配管
3、4、5 温排水供給配管
6 配管
10 太陽光発電装置
11 受光面
12 散水装置
13 温排水回収管
14 温度センサ
15 逆流防止ダイオード
16 双方向コンバータ
17 制御装置
18 スイッチ
19 系統電源
20 温排水回収槽
21 ポンプ
30 メタン発酵槽
40 メタンガス精製装置
50 メタンガスホルダー
60 バイオマス栽培装置
70 混合槽
80 粉砕機
90 蓄電池

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地上に設置された太陽光発電装置と、
該太陽光発電装置の地下に設置されたバイオマス栽培装置と、
該バイオマス栽培装置で栽培したバイオマスをメタン発酵させるメタン発酵槽と、
を備え、
前記太陽光発電装置の受光面の冷却に用いた温排水をメタン発酵槽の加熱源として用いると共に、メタン発酵槽において前記バイオマス栽培装置で栽培されたバイオマスを含む有機性廃棄物をメタン発酵させ、メタン発酵槽の加熱源として用いた温排水をバイオマス栽培装置に給水してバイオマスの栽培に利用することを特徴とする再生可能エネルギー複合利用システム。
【請求項2】
バイオマスが、モヤシ、ウドまたはキノコであることを特徴とする請求項1に記載の再生可能エネルギー複合利用システム。
【請求項3】
バイオマス栽培装置に照明灯を付設し、メタン発酵槽で生成する二酸化炭素をメタンガス精製装置で分離した後、該バイオマス栽培装置に供給することを特徴とする請求項1に記載の再生可能エネルギー複合利用システム。
【請求項4】
バイオマスが、モヤシまたはウドであることを特徴とする請求項3に記載の再生可能エネルギー複合利用システム。
【請求項5】
バイオマス以外の有機性廃棄物が、生ゴミ、もみ殻、稲藁、蓄糞、食品残渣、廃材、古紙、水産物加工残渣、建廃材、伐採木、下水汚泥、厨芥類、紙類、木、竹または草類であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の再生可能エネルギー複合利用システム。
【請求項6】
太陽光発電装置の発電電力を蓄電する蓄電池を設置し、蓄電した電力を温排水回収槽の保温ヒーターに供給することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の再生可能エネルギー複合利用システム。
【請求項7】
太陽光発電装置はその受光面に水を散布する散水装置を備え、該散水装置は太陽光発電装置の受光面に設置された温度センサの検知温度に連動して散水装置の電源をオンオフできる制御装置が付設されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の再生可能エネルギー複合利用システム。
【請求項8】
制御装置が、温度センサの検知温度が第1の所定温度を越えた場合に前記受光面への水の散布を開始し、温度センサの検知温度が第2の所定温度以下になった場合に水の散布を停止することを特徴とする請求項7に記載の再生可能エネルギー複合利用システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−65620(P2012−65620A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−214732(P2010−214732)
【出願日】平成22年9月27日(2010.9.27)
【出願人】(000003687)東京電力株式会社 (2,580)
【Fターム(参考)】