説明

凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理装置及び方法

【課題】凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理装置及び方法。
【解決手段】被処理水を凝集ー傾斜板沈殿地により前処理を行った後加圧型精密濾過して処理水を得ると共に、加圧型精密ろ過器160の逆洗排水を空隙制御型繊維ろ過器210を用いて処理または用いずに回収して被処理水に戻すことにより、凝集剤の使用量を低減させると共に、水の回収率を向上させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浄水処理装置及び方法に係り、さらに詳細には、瞬間混和器、2段凝集槽及び傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器の汚染負荷を低減させ、加圧式精密ろ過器から排出される逆洗浄排出水を空隙制御型繊維ろ過器を用いて回収することによって回収率を向上させる凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
地球温暖化、産業化及び人口増加による水不足の問題、先進国の水インフラのエージング及び発展途上国の産業化による水質悪化の問題のため、全世界の関心が水に集中している。世界の水産業は、今後年平均5%と安定的に成長しつつ、2010年には3千億ドルの市場規模に至ると予想され、水市場の構造変化及び成長の加速化、開放化及び国際化が進んでいる。多国籍水専門企業たちは、中国を中心とした発展途上国の市場に積極的に進出して先占している状況にあり、これにより、韓国の水企業も世界の水市場への新規進入の必要性が要求されるが、上下水道の施設及びサービス分野で進入障壁が高いため、進出し難い実情にある。特に、既存の市場を先占した水専門企業と競争するためには、規模の経済化、技術の高度化及び専門化、サービスの効率化及びトータルソルリュションを提供することができる技術力を確保するなど、多様な戦略が要求される。
【0003】
韓国の水市場でも、飲用水の水質基準の強化、飲用水に対する新しいパラダイムの形成、従来の水処里工程の処理効率の限界性及び施設のエージング、サービスの専門的な経営方式の必要性などの多様な問題に直面しており、従来の技術と未来の新成長可能な技術とを組み合わせることができる次世代の環境にやさしい水処里技術開発の必要性が要求されており、その一つが膜を用いた浄水処理システムの開発である。
【0004】
膜ろ過技術は、明確な空隙のサイズにより、除去しようとする対象物質を効果的に排除することができ、何よりも病原性微生物に対する優れた除去力で、原水特性によって膜ろ過の単一工程のみで従来の混和、凝集、沈澱及び砂ろ過の工程を代替することができる。
【0005】
また、膜のモジュール化、スキッド化及びパッケージ化は、施設の設置、改良及び増設を容易にして施工期間を短縮させ、単一水処里工程との結合を容易にする。さらに、小規模の浄水場や村の上水道のように専門人力の足りない所では、膜ろ過システムの自動化及び無人化が可能であるため、統合運営管理を図ることができる。
【0006】
さらに、膜ろ過技術の使用は、敷地面積の最小化、凝集剤投与の減量化、スラッジ発生量の低減化、エネルギー使用の合理化及び処理速度の高速化などの長所があり、技術集約的な環境にやさしい次世代の水処里工程である。
【0007】
しかし、韓国の浄水場に流入される水原の特性上、高濁度、低水温及び高い藻類個体数のような流入水の悪條件で膜ろ過技術を用いた浄水処理工程を効果的に行うことができる技術は微弱である。
【0008】
また、水資源を確保するために、回収率を向上させるための多様な処理方法を講じているが、韓国の実情に適した排出水処里技術についての研究が必要な実情にある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2009−142746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、前記のような問題点を解決するためになされたものであって、瞬間混和器、2段凝集槽及び傾斜板沈殿池による前処理を通じて原水の濁質及び溶存有機物質を除去することによって、従来の標準浄水処理工程に比べて凝集剤の使用量を低減させることができ、スラッジ副産物の発生量を減少させることができ、膜の流入負荷を低減させると共に、従来の標準浄水処理工程に比べて施設の規模をコンパクトに維持することができる凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理装置及び方法を提供するところにある。
【0011】
また、本発明の他の目的は、空隙のサイズが一定である加圧式精密ろ過器を用いて粒子性物質、クリプトスポリジウム、ジアルジアのような耐塩素性の病原性微生物、藻類などを効果的に除去することによって飲用水を安定的に生産することができる凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理装置及び方法を提供するところにある。
【0012】
また、本発明のさらに他の目的は、加圧式精密ろ過器から排出される逆洗浄排出水を空隙制御型繊維ろ過器を用いて回収することによって回収率を極大化して水資源を保護することができる凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理装置及び方法を提供するところにある。
【0013】
また、本発明のさらに他の目的は、各工程を持続的にモニタリングすることによって、システムの運営状態を常時管理することができる凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理装置及び方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記目的を達成するための本発明の特徴は、
流入される原水の水位を安定させて原水量を一定に維持する原水底流槽と、
前記原水底流槽から流出される流出水に含まれている汚染物質と投入される凝集剤とを反応させて、電気的中和及び吸着によって微細なフロック(Micro Floc)を生成させる瞬間混和器と、
前記瞬間混和器から流出される流出水に含まれた微細フロックを成長させて、ろ過及び沈澱可能なサイズのフロックに成長させるように内部に第1撹拌器を備える2段凝集池と、
表面負荷率による分離と渦流による分離ができるように底流板(fin)付き傾斜板を設置して、前記2段凝集池から流出される流出水に含まれたフロックを沈澱させ、上澄水のみを排出する傾斜板沈殿池と、
前記傾斜板沈殿池から流出される流出水の水位を安定させて流出水量を一定に維持する膜ろ過流入原水槽と、
前記膜ろ過流入原水槽から流出される流出水を供給されてろ過した後、膜ろ過生産水を排出し、循環水を前記瞬間混和器の前端に搬送させる加圧式精密ろ過器と、
前記加圧式精密ろ過器から流出される膜ろ過生産水の水位を安定させて流出水量を一定に維持し、前記加圧式精密ろ過器に逆洗浄水を提供する逆洗水槽と、
前記逆洗水槽から流出される流出水の水位を安定させて流出水量を一定に維持しつつ、浄水場の浄水池に排出する処理水槽と、
前記加圧式精密ろ過器から排出される逆洗浄排出水を回収し、逆洗浄排出水に含まれたスラッジの沈澱を防止するように第2撹拌器を備える逆洗浄排出水回収槽と、
外部の制御によって前記逆洗浄排出水回収槽の流出水を第1配管及び第2配管を通じて選択的に供給する流路変換手段と、
前記流路変換手段の第1配管を通じて前記逆洗浄排出水回収槽から逆洗浄排出水を供給されてろ過した後、繊維糸ろ過水を前記瞬間混和器の前端に搬送させる空隙制御型繊維ろ過器と、
前記空隙制御型繊維ろ過器から排出される逆洗浄排出水及び前記傾斜板沈殿池から排出される排スラッジを排出する排スラッジ排出水槽と、
前記原水底流槽の原水水質因子によって前記流路変換手段を制御して、前記逆洗浄排出水回収槽の流出水を前記空隙制御型繊維ろ過器に供給するか、または前記原水底流槽に搬送させ、前記瞬間混和器に注入される凝集剤の注入量と、前記2段凝集池の第1撹拌器及び前記逆洗浄排出水回収槽の第2撹拌器の撹拌強度と、前記加圧式精密ろ過器の運転状態及び薬品注入量とをモニタリングする制御盤と、を備えることを特徴とする。
【0015】
ここで、 前記瞬間混和器は、前記原水底流槽原水の流量、圧力、水温、pH、濁度及びクロロフィル−aを含む原水水質因子をリアルタイムで計測するオンライン計測器と、前記オンライン計測器を通じて計測される原水水質因子を用いて膜汚染の状態を予測し、原水水質因子のうち、膜ろ過ろ過抵抗に及ぼす主要水質因子の基準値によって凝集剤の投与量を制御する凝集剤投与制御器と、前記凝集剤投与制御器の制御によって前記瞬間混和器に凝集剤を投与する凝集剤投与器と、を備える。
【0016】
ここで、また、 前記主要水質因子の基準値は、温度は5℃、濁度は≧25NTU、藻類個体数は≧10,000cnt/mLである。
【0017】
ここで、また、 前記加圧式精密ろ過器は、前記加圧式精密ろ過器の膜間差圧、流量、処理水濁度及び処理水粒子数を計測する計測センサーと、前記計測センサーから計測された値を用いて加圧式膜ろ過洗浄効率を算出して、膜ろ過洗浄効率が既設定値未満である場合、前記加圧式精密ろ過器が化学洗浄されるように制御する化学洗浄制御器と、前記化学洗浄制御器の制御によって前記加圧式精密ろ過器に薬品を投入して化学洗浄する化学洗浄器と、をさらに備える。
【0018】
ここで、また、前記流路変換手段は、前記制御盤の制御によって開閉されて、前記逆洗浄排出水回収槽から排出される逆洗浄排出水を前記空隙制御型繊維ろ過器に供給するように前記第1配管に設置された第1電子バルブと、前記制御盤の制御によって開閉されて、前記逆洗浄排出水回収槽から排出される逆洗浄排出水を前記瞬間混和器の前端に搬送させるように前記第2配管に設置された第2電子バルブと、から構成される。
【0019】
ここで、また、 前記制御盤は、前記オンライン計測器で計測された原水水質因子をリアルタイムで計測して、温度、濁度及び藻類個体数が既設定値を超える場合、前記第1電子バルブを開放して、前記逆洗浄排出水回収槽から排出される逆洗浄排出水を前記空隙制御型繊維ろ過器に供給する。
【0020】
ここで、また、前記制御盤の温度、濁度及び藻類個体数の既設定値は、温度は5℃、濁度は≧25NTU、藻類個体数は≧10,000cnt/mLである。
【0021】
ここで、また、前記原水底流槽は粉末活性炭接触槽として利用される。
【0022】
本発明の他の特徴は、
前記の凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理装置を用いた浄水処理方法において、瞬間混和器で原水底流槽から流出される流出水に含まれている汚染物質と投入される凝集剤とを反応させて、電気的中和及び吸着によって微細なフロックを生成させる微細フロック形成工程と、2段凝集池で前記瞬間混和器から流出される流出水に含まれた微細フロックを成長させて、ろ過及び沈澱可能なサイズのフロックに成長させるフロック成長工程と、傾斜板沈殿池で前記2段凝集池から流出される流出水に含まれたフロックを沈澱させて、上澄水のみを排出する沈澱工程と、前記傾斜板沈殿池から流出される流出水を加圧式精密ろ過器に供給して膜ろ過生産水を排出し、循環水を前記瞬間混和器の前端に搬送する1次ろ過工程と、前記原水底流槽の原水水質因子によって前記空隙制御型繊維ろ過器から排出される逆洗浄排出水を空隙制御型繊維ろ過器に供給した後ろ過して、前記瞬間混和器の前端に搬送するか、または直ぐに前記瞬間混和器の前端に搬送する2次ろ過工程と、前記空隙制御型繊維ろ過器から排出される逆洗浄排出水及び前記傾斜板沈殿池から排出される排スラッジを排出する排スラッジ排出工程と、からなることを特徴とする。
【0023】
ここで、前記凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理方法は、各工程をリアルタイムでモニタリングする。
【0024】
ここで、 前記2次ろ過工程は、原水で計測された水質因子をリアルタイムで計測して、水温、濁度及び藻類個体数が既設定値を超える場合、前記逆洗浄排出水回収槽から排出される逆洗浄排出水を前記空隙制御型繊維ろ過器に供給する。
【0025】
ここで、また、前記2次ろ過工程の温度、濁度及び藻類個体数の既設定値は、温度は5℃、濁度は≧25NTU、藻類個体数は≧10,000cnt/mLである。
【発明の効果】
【0026】
前記のように構成される本発明の加圧式精密ろ過器と空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理装置及び方法によれば、従来の標準浄水処理工程に比べて凝集剤の使用量を低減させることができる混和、2段凝集及び傾斜板沈殿池から構成された前処理装置によって薬品コストを削減し、スラッジ副産物の発生量を減少させることができる。
【0027】
また、本発明によれば、従来の標準浄水処理工程で実施する薬品注入率早見表またはジャーテスト(Jar−Test)による凝集注入方式決定より精緻かつ効果的な水質連続モニタリング装置を用いて凝集剤の注入量を制御することによって凝集効率を上昇させると共に凝集剤の注入量を減少させることができる。
【0028】
また、本発明によれば、原水水質の変動にも可変的運転を通じて従来の砂ろ過方式より優れた濁質、藻類、クリプトスポリジウム、ジアルジアのような強い消毒耐性を有する微生物を完璧に除去することによって、上水の信頼性を確保し、後続の消毒工程で少量の塩素を使用することによって消毒副産物を低減させることができる。
【0029】
また、本発明によれば、逆洗浄排出水を処理することができる空隙制御型繊維ろ過器を用いて、回収率を99%以上に維持して水資源を確保することができ、膜ろ過前処理及び膜ろ過工程に対する運転状態を持続的にモニタリング及び管理することによって、浄水場で運転手に便利性を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明による凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理装置の構成を示す系統図である。
【図2】本発明による凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理装置のモニタリング状態を示す図である。
【図3】本発明による凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理装置のモニタリング状態を示す図である。
【図4】本発明による凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付図面を参照して、本発明による凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理装置の構成について詳細に説明すれば次の通りである。
【0032】
下記で本発明を説明するに当たって、関連する公知機能または構成についての具体的な説明が本発明の要旨を不明確にすると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。また、後述する用語は本発明での機能を考慮して定義された用語であって、それは、ユーザー、運用者の意図または慣例などによって変わりうる。したがって、その定義は本明細書全般にわたる内容に基づいて行われねばならない。
【0033】
図1は、本発明による凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理装置の構成を示す系統図であり、図2及び図3は、本発明による凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理装置のモニタリング状態を示す図である。
【0034】
図1ないし図3に示すように、本発明による凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理装置100は、原水底流槽110、瞬間混和器120、2段凝集池130、傾斜板沈殿池140、膜ろ過流入原水槽150、加圧式精密ろ過器160、逆洗水槽170、処理水槽180、逆洗浄排出水回収槽190、流路変換手段200、空隙制御型繊維ろ過器210、排スラッジ排出水槽220、及び制御盤230から構成される。
【0035】
まず、原水底流槽110は、流入される原水の水位変動を安定させ、原水量を調節して後工程で行われる凝集注入、沈澱、ろ過などの一連の水処里作業を容易に行うための施設である。ここで、原水底流槽110は、通常の浄水処理方式である凝集、沈澱、ろ過、オゾン、塩素消毒によって除去されない臭味原因物質(2−MIB、ジオスミンなど)、合成洗剤、フェノール類、トリハロメタンと、その前駆物質及び化学物質と、その他の有機物質とを除去するように粉末活性炭接触槽としても利用することが可能である。また、原水底流槽110は、高濁度のとき、アルカリ剤及び凝集補助剤を注入して凝集効率を向上させたり、膜ろ過逆洗浄水または排出水の処理水を受ける目的及び機能を有する。
【0036】
また、瞬間混和器120は、原水底流槽110から自然流下方式で流出される流出水に含まれている汚染物質と投入される凝集剤とを非常に短時間で反応させて、電気的中和及び吸着によって微細なフロック(Micro Floc)を生成させる。ここで、瞬間混和器120は、原水底流槽110の原水の流量、圧力、水温、pH、濁度及びクロロフィル−aを含む原水水質因子をリアルタイムで計測するオンライン計測器121と、オンライン計測器121を通じて計測される原水水質因子を用いて膜汚染の状態を予測し、原水水質因子のうち、膜ろ過のろ過抵抗に及ぼす主要水質因子の基準値によって凝集剤の投与量を制御する凝集剤投与制御器123と、凝集剤投与制御器123の制御によって瞬間混和器120に凝集剤を投与する凝集剤投与器125とを備える。このとき、主要水質因子の基準値は、温度は5℃、濁度は≧25NTU、藻類個体数は≧10,000cnt/mLであることが好ましい。
【0037】
また、2段凝集池130は、瞬間混和器120から自然流下方式で流出される流出水に含まれた微細フロックを成長させて、ろ過及び沈澱可能なサイズのフロックに成長させるように内部に第1撹拌器131を備える。ここで、2段凝集池130は、従来の3段凝集を2段に縮小させることによって敷地を縮小させ、低濁度(10NTU以下)の原水に対して、無理に大きいフロックを形成せずとも沈殿池を経て膜ろ過で対応することができる。
【0038】
また、傾斜板沈殿池140は、表面負荷率による分離と渦流による分離ができるように底流板(fin)付き傾斜板を設置して、2段凝集池130から自然流下方式で流出される流出水に含まれたフロックを沈澱させ、上澄水のみを排出する。
【0039】
また、膜ろ過流入原水槽150は、傾斜板沈殿池140から自然流下方式で流出される流出水の水位を安定させて流出水量を一定に維持する。
【0040】
一方、加圧式精密ろ過器160は、膜ろ過流入原水槽150から流出される流出水を供給されてろ過した後、膜ろ過生産水を排出し、循環水を瞬間混和器120の前端に搬送させる。ここで、加圧式精密ろ過器160は、加圧式精密ろ過器160の膜間差圧、流量、処理水の濁度及び処理水の粒子数を計測する計測センサー161と、計測センサー161から計測された値を用いて加圧式膜ろ過洗浄効率を算出して、膜ろ過洗浄効率が既設定値未満である場合、加圧式精密ろ過器160が化学洗浄されるように制御する化学洗浄制御器163と、化学洗浄制御器163の制御によって加圧式精密ろ過器160に薬品を投入して化学洗浄する化学洗浄器165とを備える。ここで、加圧式精密ろ過器160は、精密ろ過膜を用いて沈殿池で除去されていない微細な粒子、原生動物、藻類などを篩かけして除去する装置であって、本発明では、中空糸(hollow fiber)状の加圧式精密ろ過膜(MF)を利用し、分離膜のろ過は、流入される原水を加圧して中空糸膜の外部から内部にろ過が行われる外圧式(outside−in)ろ過方式を採用している。ここで、また、加圧式精密ろ過器160の前端にはポンプとバルブ(図示せず)などが設置され、このような構成は公知の構成であるため、その説明を省略する。
【0041】
また、逆洗水槽170は、加圧式精密ろ過器160から排出される膜ろ過生産水の水位を安定させて流出水量を一定に維持し、加圧式精密ろ過器160に逆洗浄水を提供する。
【0042】
また、処理水槽180は、逆洗水槽170から流出される流出水の水位を安定させて流出水量を一定に維持しつつ、浄水場の浄水池(図示せず)に排出する。
【0043】
また、逆洗浄排出水回収槽190は、加圧式精密ろ過器160から排出される逆洗浄排出水を回収し、逆洗浄排出水に含まれたスラッジの沈澱を防止するように第2撹拌器191を備える。
【0044】
一方、流路変換手段200は、後述する制御盤230の制御によって逆洗浄排出水回収槽190の流出水を第1配管201及び第2配管203を通じて選択的に供給する。ここで、流路変換手段200は、制御盤230の制御によって開閉されて、逆洗浄排出水回収槽190から排出される逆洗浄排出水を空隙制御型繊維ろ過器210に供給するように第1配管201に設置された第1電子バルブ202と、制御盤230の制御によって開閉されて、逆洗浄排出水回収槽190から排出される逆洗浄排出水を瞬間混和器120の前端に搬送させるように第2配管203に設置された第2電子バルブ204とから構成される。ここで、第1配管201及び第2配管203上にはポンプなどが設置されるが、このような構成は公知の構成であるため、その説明を省略する。
【0045】
また、空隙制御型繊維ろ過器210は、流路変換手段200の第1配管201を通じて逆洗浄排出水回収槽190から逆洗浄排出水を供給されてろ過した後、繊維糸ろ過水を瞬間混和器120の前端に搬送させる。
【0046】
また、排スラッジ排出水槽220は、空隙制御型繊維ろ過器210から排出される逆洗浄排出水及び傾斜板沈殿池140から排出される排スラッジを排出する。
【0047】
また、制御盤230は、原水底流槽110の原水水質因子によって流路変換手段200を制御して、逆洗浄排出水回収槽190の流出水を空隙制御型繊維ろ過器210に供給するか、または原水底流槽110に搬送させ、図2及び図3に示すように、瞬間混和器120に注入される凝集剤の注入量と、2段凝集池130の第1撹拌器131及び逆洗浄排出水回収槽190の第2撹拌器191の撹拌強度と、加圧式精密ろ過器160の運転状態と薬品注入量とをモニタリングする。
【0048】
ここで、制御盤230は、オンライン計測器121で計測された原水水質因子をリアルタイムで計測して、温度、濁度及び藻類個体数が既設定値を超える場合、第1電子バルブ202を開放して逆洗浄排出水回収槽190から排出される逆洗浄排出水を空隙制御型繊維ろ過器210に供給するが、温度、濁度及び藻類個体数の既設定値は、温度は5℃、濁度は≧25NTU、藻類個体数は≧10,000cnt/mLであることが好ましい。
【0049】
ここで、また、制御盤230は、オンライン計測器121で計測された原水水質因子をリアルタイムで計測して、温度、濁度及び藻類個体数が既設定値未満である場合、第2電子バルブ204を開放して逆洗浄排出水回収槽190から排出される逆洗浄排出水を瞬間混和器120の前端に直接搬送させる。
【0050】
以下、添付図面を参照して、本発明による凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理方法について詳細に説明すれば次の通りである。
【0051】
図4は、本発明による凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理方法を説明するためのフローチャートである。
【0052】
まず、原水底流槽110から流出水が瞬間混和器120に供給されれば、瞬間混和器120で流出水に含まれている汚染物質と投入される凝集剤とを反応させて、電気的中和及び吸着によって微細なフロックを生成させる(S100)。このとき、凝集剤投与制御器123は、オンライン計測器121を通じて計測される原水水質因子(流量、圧力、水温、pH、濁度、クロロフィル−aなど)を用いて膜汚染の状態を予測し、原水水質因子のうち、膜ろ過ろ過抵抗に及ぼす主要水質因子の基準値によって凝集剤投与器125の凝集剤の投与量を制御する。また、凝集剤投与制御器123は、凝集剤の投与量及び原水水質因子の計測値を制御盤230に伝達し、制御盤230は、モニターを通じて凝集剤投入量及び原水水質因子の計測値をリアルタイムでディスプレイする。
【0053】
また、瞬間混和器120から流出水が2段凝集池130に供給されれば、2段凝集池130で流出水に含まれた微細フロックを成長させて、ろ過及び沈澱可能なサイズのフロックに成長させる(S110)。このとき、2段凝集池130の第1撹拌器131は、撹拌強度、すなわち、回転速度が制御盤230に伝達され、制御盤230は、モニターを通じて撹拌強度をリアルタイムでディスプレイする。
【0054】
その後、2段凝集池130から成長したフロックの含まれた流出水が傾斜板沈殿池140に供給されれば、傾斜板沈殿池140で流出水に含まれたフロックを沈澱させ、上澄水のみを排出する(S120)。このとき、上澄水は膜ろ過流入原水槽150に流入されて、流出水量を一定に維持する。
【0055】
一方、膜ろ過流入原水槽150から流出される流出水が加圧式精密ろ過器160に供給されれば、加圧式精密ろ過器160は膜ろ過生産水を排出し、循環水を瞬間混和器の前端に搬送する(S130)。このとき、化学洗浄制御器163は、計測センサー161から計測された値(膜間差圧、流量、処理水の濁度、処理水の粒子数など)を用いて加圧式膜ろ過洗浄効率を算出して、膜ろ過洗浄効率が既設定値未満である場合、膜ろ過生産水の排出を中断し、逆洗浄した後、化学洗浄器165を通じて加圧式精密ろ過器160を化学洗浄して再び膜ろ過生産水を排出する。
【0056】
また、加圧式精密ろ過器160の逆洗浄排出水は逆洗浄排出水回収槽190に回収される。このとき、逆洗浄排出水回収槽190の第2撹拌器191は、撹拌強度、すなわち回転速度が制御盤230に伝達され、制御盤230は、モニターを通じて撹拌強度をリアルタイムでディスプレイする。
【0057】
また、制御盤230は、オンライン計測器121で計測された原水水質因子をリアルタイムで計測して、これをディスプレイし(S141)、計測された温度、濁度及び藻類個体数を既設定値と比較し(S142)、その結果、計測値が既設定値を超える場合、第1電子バルブ202を開放して、逆洗浄排出水回収槽190から排出される逆洗浄排出水を空隙制御型繊維ろ過器210に供給した後ろ過して、前記瞬間混和器120の前端に搬送する(S143)。
【0058】
逆に、制御盤230は、オンライン計測器121で計測された原水水質因子をリアルタイムで計測して、温度、濁度及び藻類個体数が既設定値(温度は5℃、濁度は≧25NTU、藻類個体数は≧10,000cnt/mL)未満である場合、ステップ144に移動して第2電子バルブ204を開放し、逆洗浄排出水回収槽190から排出される逆洗浄排出水を直ぐに瞬間混和器120の前端に搬送する。
【0059】
一方、空隙制御型繊維ろ過器210から排出される逆洗浄排出水及び傾斜板沈殿池140から排出される排スラッジは排スラッジ排出水槽220に供給された後、排スラッジ排出水槽220から排出する(S150)。
【0060】
本発明は、多様に変形されることができ、多様な形態を有することができる。本発明の詳細な説明ではそれによる特別な実施形態についてのみ記述した。しかし、本発明は詳細な説明で言及される特別な形態に限定されるものではなく、むしろ添付された特許請求の範囲により定義される本発明の思想及び範囲内の全ての変形物と均等物及び代替物を含むことと理解されるべきである。
【符号の説明】
【0061】
110 原水底流槽
120 瞬間混和器
130 2段凝集池
140 傾斜板沈殿池
150 膜ろ過流入原水槽
160 加圧式精密ろ過器
170 逆洗水槽
180 処理水槽
190 逆洗浄排出水回収槽
200 流路変換手段
210 空隙制御型繊維ろ過器
220 排スラッジ排出水槽
230 制御盤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流入される原水の水位を安定させて原水量を一定に維持する原水底流槽と、
前記原水底流槽から流出される流出水に含まれている汚染物質と投入される凝集剤とを反応させて、電気的中和及び吸着によって微細なフロック(Micro Floc)を生成させる瞬間混和器と、
前記瞬間混和器から流出される流出水に含まれた微細フロックを成長させて、ろ過及び沈澱可能なサイズのフロックに成長させるように内部に第1撹拌器を備える2段凝集池と、
表面負荷率による分離と渦流による分離ができるように底流板(fin)付き傾斜板を設置して、前記2段凝集池から流出される流出水に含まれたフロックを沈澱させ、上澄水のみを排出する傾斜板沈殿池と、
前記傾斜板沈殿池から流出される流出水の水位を安定させて流出水量を一定に維持する膜ろ過流入原水槽と、
前記膜ろ過流入原水槽から流出される流出水を供給されてろ過した後、膜ろ過生産水を排出し、循環水を前記瞬間混和器の前端に搬送させる加圧式精密ろ過器と、
前記加圧式精密ろ過器から流出される膜ろ過生産水の水位を安定させて流出水量を一定に維持し、前記加圧式精密ろ過器に逆洗浄水を提供する逆洗水槽と、
前記逆洗水槽から流出される流出水の水位を安定させて流出水量を一定に維持しつつ、浄水場の浄水池に排出する処理水槽と、
前記加圧式精密ろ過器から排出される逆洗浄排出水を回収し、逆洗浄排出水に含まれたスラッジの沈澱を防止するように第2撹拌器を備える逆洗浄排出水回収槽と、
外部の制御によって前記逆洗浄排出水回収槽の流出水を第1配管及び第2配管を通じて選択的に供給する流路変換手段と、
前記流路変換手段の第1配管を通じて前記逆洗浄排出水回収槽から逆洗浄排出水を供給されてろ過した後、繊維糸ろ過水を前記瞬間混和器の前端に搬送させる空隙制御型繊維ろ過器と、
前記空隙制御型繊維ろ過器から排出される逆洗浄排出水及び前記傾斜板沈殿池から排出される排スラッジを排出する排スラッジ排出水槽と、
前記原水底流槽の原水水質因子によって前記流路変換手段を制御して、前記逆洗浄排出水回収槽の流出水を前記空隙制御型繊維ろ過器に供給するか、または前記原水底流槽に搬送させ、前記瞬間混和器に注入される凝集剤の注入量と、前記2段凝集池の第1撹拌器及び前記逆洗浄排出水回収槽の第2撹拌器の撹拌強度と、前記加圧式精密ろ過器の運転状態及び薬品注入量とをモニタリングする制御盤と、を備えることを特徴とする凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理装置。
【請求項2】
前記瞬間混和器は、
前記原水底流槽原水の流量、圧力、水温、pH、濁度及びクロロフィル−aを含む原水水質因子をリアルタイムで計測するオンライン計測器と、
前記オンライン計測器を通じて計測される原水水質因子を用いて膜汚染の状態を予測し、原水水質因子のうち、膜ろ過ろ過抵抗に及ぼす主要水質因子の基準値によって凝集剤の投与量を制御する凝集剤投与制御器と、
前記凝集剤投与制御器の制御によって前記瞬間混和器に凝集剤を投与する凝集剤投与器と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた請求項1に記載の浄水処理装置。
【請求項3】
前記主要水質因子の基準値は、
温度は5℃、濁度は≧25NTU、藻類個体数は≧10,000cnt/mLであることを特徴とする請求項2に記載の凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた請求項2に記載の浄水処理装置。
【請求項4】
前記加圧式精密ろ過器は、
前記加圧式精密ろ過器の膜間差圧、流量、処理水濁度及び処理水粒子数を計測する計測センサーと、
前記計測センサーから計測された値を用いて加圧式膜ろ過洗浄効率を算出して、膜ろ過洗浄効率が既設定値未満である場合、前記加圧式精密ろ過器が化学洗浄されるように制御する化学洗浄制御器と、
前記化学洗浄制御器の制御によって前記加圧式精密ろ過器に薬品を投入して化学洗浄する化学洗浄器と、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた請求項1に記載の浄水処理装置。
【請求項5】
前記流路変換手段は、
前記制御盤の制御によって開閉されて、前記逆洗浄排出水回収槽から排出される逆洗浄排出水を前記空隙制御型繊維ろ過器に供給するように前記第1配管に設置された第1電子バルブと、
前記制御盤の制御によって開閉されて、前記逆洗浄排出水回収槽から排出される逆洗浄排出水を前記瞬間混和器の前端に搬送させるように前記第2配管に設置された第2電子バルブと、から構成されることを特徴とする請求項2に記載の凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた請求項2に記載の浄水処理装置。
【請求項6】
前記制御盤は、
前記オンライン計測器で計測された原水水質因子をリアルタイムで計測して、温度、濁度及び藻類個体数が既設定値を超える場合、前記第1電子バルブを開放して、前記逆洗浄排出水回収槽から排出される逆洗浄排出水を前記空隙制御型繊維ろ過器に供給することを特徴とする請求項5に記載の凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた請求項5に記載の浄水処理装置。
【請求項7】
前記制御盤の温度、濁度及び藻類個体数の既設定値は、
温度は5℃、濁度は≧25NTU、藻類個体数は≧10,000cnt/mLであることを特徴とする請求項6に記載の凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた請求項6に記載の浄水処理装置。
【請求項8】
前記原水底流槽は、粉末活性炭接触槽として利用されることを特徴とする請求項1に記載の凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた請求項1に記載の浄水処理装置。
【請求項9】
請求項1に記載の凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理装置を用いた浄水処理方法において、
瞬間混和器で原水底流槽から流出される流出水に含まれている汚染物質と投入される凝集剤とを反応させて、電気的中和及び吸着によって微細なフロックを生成させる微細フロック形成工程と、
2段凝集池で前記瞬間混和器から流出される流出水に含まれた微細フロックを成長させて、ろ過及び沈澱可能なサイズのフロックに成長させるフロック成長工程と、
傾斜板沈殿池で前記2段凝集池から流出される流出水に含まれたフロックを沈澱させて、上澄水のみを排出する沈澱工程と、
前記傾斜板沈殿池から流出される流出水を加圧式精密ろ過器に供給して膜ろ過生産水を排出し、循環水を前記瞬間混和器の前端に搬送する1次ろ過工程と、
前記原水底流槽の原水水質因子によって前記空隙制御型繊維ろ過器から排出される逆洗浄排出水を空隙制御型繊維ろ過器に供給した後ろ過して、前記瞬間混和器の前端に搬送するか、または直ぐに前記瞬間混和器の前端に搬送する2次ろ過工程と、
前記空隙制御型繊維ろ過器から排出される逆洗浄排出水及び前記傾斜板沈殿池から排出される排スラッジを排出する排スラッジ排出工程と、からなることを特徴とする凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理方法。
【請求項10】
前記凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理方法は、
各工程をリアルタイムでモニタリングすることを特徴とする請求項9に記載の凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理方法。
【請求項11】
前記2次ろ過工程は、
原水で計測された水質因子をリアルタイムで計測して、水温、濁度及び藻類個体数が既設定値を超える場合、前記逆洗浄排出水回収槽から排出される逆洗浄排出水を前記空隙制御型繊維ろ過器に供給することを特徴とする請求項9に記載の凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理方法。
【請求項12】
前記2次ろ過工程の温度、濁度及び藻類個体数の既設定値は、
温度は5℃、濁度は≧25NTU、藻類個体数は≧10,000cnt/mLであることを特徴とする請求項11に記載の凝集−傾斜板沈殿池による前処理を行った加圧式精密ろ過器と回収率を向上させるための空隙制御型繊維ろ過器とを用いた浄水処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−260047(P2010−260047A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−97461(P2010−97461)
【出願日】平成22年4月21日(2010.4.21)
【出願人】(510111641)デウ イーアンドシー カンパニー リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】DAEWOO E&C Co., Ltd.
【Fターム(参考)】