説明

出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況確認システム、及び、該システムを使用した出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況の確認方法

【課題】確認を行う者と確認を受ける者の作業の負担と時間が軽減され且つなりすましを防止できる、出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況確認システムと該システムを使用した前記出欠等の状況の確認方法を提供する。
【解決手段】出欠状況の確認システムは、暗号化鍵作成機能、QRコード作成と情報伝達媒体への出力機能、受講者からの電子メールを受信し記載されたテキストデータとハッシュ値を読み込む機能、検証用ハッシュ値を作成する暗号化鍵作成機能と、検証用ハッシュ値と受信電子メール記載のハッシュ値を対比し正誤を検証する機能、該対比結果に基づき申請の受理又は不受理を通知する電子メールの自動作成・送信機能、を備えた出欠状況を確認する側のコンピュータと、デジタルカメラ、撮影したQRコードの読込み機能、電子メールの送受信機能を備えた受講者等の携帯電話により構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況確認システム、及び、該システムを使用した出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況の確認方法に関する。
更に詳しくは、確認を行う側がコンピュータで作成し表示する改竄防止手段が取り入れられたQRコードを、確認を受ける側が自己の携帯電話のカメラでQRコードを読み込むだけで、出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の情報を通知する電子メールが携帯電話で自動作成され、当該電子メールを確認を行う側のコンピュータへ送信すれば出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の登録がなされるものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、授業又は講義(学校又は各種教育機関、研修等におけるものを含む。以下「講義等」という。)においては、点呼や出席カードの記入及び提出等の方法によって、受講者の出欠を確認していた。
このような出欠確認作業には所要の時間が必要であり、当該作業によって講義時間が実質的短縮されて講義の進捗状況に影響が生じるという問題があった。
また、出席カードによる出欠確認の場合、提出されたカードを講義を行う者又は助手(以下「講師等」という。)が確認又は集計しなければならず、このような作業の肉体的負担や時間的ロスが生じていた。
特に、大学における大教場での講義(いわゆるマスプロ教育、マスプロ講義)では前記のような傾向が著しく、また、学生による代返の可能性を考慮すると、労力の割には正確性が乏しい作業といえる。
【0003】
そこで、特許文献1に示すような出席管理装置及び方法が提案されている。
特許文献1に示す出席管理装置は、出席者が携帯する記録媒体物に出席者の個人データを入力しておき、教場の入り口等に設置した非接触型の読み取り装置によって出席者が携帯する記録媒体物のデータを読み取るものであって、出欠確認作業の肉体的負担や時間的ロスを軽減するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−366995号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1記載の出席管理装置は、各教場毎に設置する記録媒体物のデータ読み取り装置や、学生へ配布する記録媒体物に関する莫大な導入コスト及び導入後の管理コストを考慮すると、必ずしもコストに見合うだけの効果を得ることが難しい。
【0006】
同様に、イベントにおける参加者の参加状況、企業における出退勤状況又は病院における診察申込み受付状況を確認する際にも、前記課題が存在する。
【0007】
(発明の目的)
そこで、本発明の目的は、出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況を確認をする作業において、確認を行う者が点呼や出席カード等確認手段の配布・回収を行う必要がなく、確認を行う者側の作業負担及び確認作業に要する時間が軽減されるうえに代返等のなりすましを防止することができ、確認を受ける者も出席カード等確認手段の記入・提出を行う作業負担がほとんどない、出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況確認システム、及び、該システムを使用した出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況の確認方法を提供することにある。
更に、本発明の目的は、大がかりな機械や専用システムを必要とせずに、導入コスト及び管理コストが低額で済む、出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況確認システム、及び、該システムを使用した出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況の確認方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために講じた本発明の手段は次のとおりである。
本発明は、授業における生徒又は講義における受講者の出欠状況、イベントにおける参加者の参加状況、企業における出退勤状況又は病院における診察申込み受付状況を確認するシステムであって、該システムは、出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況を確認する側のコンピュータと、生徒、受講者、参加者、勤務者又は診察申込者の携帯電話により構成されており、生徒、受講者、参加者、勤務者又は診察申込者の携帯電話は、少なくとも、デジタルカメラと、デジタルカメラで撮影したQRコードを読み込む機能と、電子メールの送受信機能と、を備えており、出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況を確認する側のコンピュータは、少なくとも、出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況を確認する側が入力した情報、コンピュータが自動生成する情報、管理者しか知らない文字又は数字列、のいずれか又はこれらの組み合わせのテキストデータに基づいて変換されたハッシュ値を出力する暗号化鍵作成機能と、生徒、受講者、参加者、勤務者又は診察申込者の携帯電話に対して、前記テキストデータのうち、管理者しか知らない文字又は数字列を除いた情報が表示されたテキストデータと、前記の出力されたハッシュ値と、を送信文面とする電子メールを自動作成させるコマンドを含むQRコード、または、当該コマンドと共に作成した電子メールを決定ボタンを押すだけで出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況を確認する側のコンピュータに宛てて送信可能な状態におくコマンドが表示されたQRコードを作成することができる、QRコード作成機能と、作成されたQRコードを、生徒、受講者、参加者、勤務者又は診察申込者の携帯電話のデジタルカメラで撮影可能に表示するか又は情報伝達媒体に出力する機能と、生徒、受講者、参加者、勤務者又は診察申込者が撮影し読み込んだ前記QRコードによって作成された携帯電話から送られた電子メールを受信し、受信した電子メールに記載されたテキストデータとハッシュ値を読み込む機能と、受信したテキストデータに管理者しか知らない文字又は数字列を加えて、検証用のハッシュ値を作成する暗号化鍵作成機能と、前記作成した検証用のハッシュ値と、受信した電子メールに記載されたハッシュ値を対比し、その正誤又は適否を検証又は判断する機能と、前記対比したハッシュ値の正誤又は適否を検証又は判断した結果について、結果報告、受理又は不受理を通知する電子メールを自動作成し、送信元の携帯電話へ返信するか又は登録された電子メールアドレスへ送信する機能と、を備えている、出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況確認システムである。
【0009】
前記出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況確認システムは、出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況を確認する側のコンピュータに備えられた暗号化鍵を作成する機能は、暗号化の対象であるテキストデータの文字数に関わらず、常に一定の長さの暗号化鍵が作成され、テキストデータが一文字でも違う場合には同一の暗号化鍵が作成されないものであってもよい。
【0010】
前記出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況確認システムは、出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況を確認する側のコンピュータは、コンピュータが自動生成する情報を設定された単位時間毎に変化させることで、テキストデータ及びこれに基づいて出力されるハッシュ値を変化させ、これに伴い、作成されるQRコードが変化するものであってもよい。
【0011】
前記出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況確認システムは、出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況を確認する側のコンピュータは、送信された情報の受理又は不受理を通知する電子メールを生徒、受講者、参加者、勤務者又は診察申込者に送信するか又は送信元の携帯電話に返信した後に、受理又は不受理を通知した電子メールのいずれか、または、受理又は不受理を通知した電子メールの両方に関して自動的に集計を行い、集計内容を出力可能な状態にする機能を備えているものであってもよい。
【0012】
本発明は、前記の出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況確認システムを使用した、授業における生徒又は講義における受講者の出欠状況、イベントにおける参加者の参加状況、企業における出退勤状況又は病院における診察申込み受付状況を確認する方法であって、出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況を確認する側は、出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況を確認する側のコンピュータが、改竄防止のために一部ブラインド化された情報を含むテキストデータ及び当該情報を暗号化鍵作成機能により暗号化して出力したハッシュ値を表示するQRコードを作成し、作成されたQRコードを、情報伝達媒体を使用して生徒、受講者、参加者、勤務者又は診察申込者が見得るように提示して、該QRコードを生徒、受講者、参加者、勤務者又は診察申込者に携帯電話のデジタルカメラで取り込ませ、出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況の確認を受ける側は、携帯電話で撮影したQRコードが含むコマンドによって自動作成されたテキストデータとハッシュ値を送信文面とする電子メールを、出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況を確認する側のコンピュータに送信し、出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況を確認する側は、出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況を確認する側のコンピュータが、前記出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況の確認を受ける側の携帯電話から受信した電子メールに記載されたテキストデータとハッシュ値を読み込み、受信したテキストデータに、管理者しか知らない文字又は数字列を加えて、暗号化鍵作成機能によって検証用のハッシュ値を作成し、作成した検証用のハッシュ値と、受信した電子メールに記載されたハッシュ値を対比し、その正誤又は適否を検証又は判断し、前記対比したハッシュ値の正誤又は適否を検証又は判断した結果について、結果報告、受理又は不受理を通知する電子メールを自動作成し、送信元の携帯電話へ返信するか又は登録された電子メールアドレスへ送信する、出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況の確認方法である。
【0013】
「生徒」とは初等、中等学校における授業を受ける者(児童も含む)、「受講者」とは大学、各種専門学校、企業における義務研修等の講義を受講する者、「参加者」とはイベント等の各種集会に参加する者、「勤務者」とは会社又は事業所、役所等の各種勤務先へ勤務する者、「診察申込者」とは病院において診察を申し込む者(主に患者)、という意味で使用している。
【0014】
「情報伝達媒体」とは、確認を行う側のコンピュータにより作成されたQRコードを携帯電話のデジタルカメラで撮影可能に表示するものであって、例えば、教場内に設置されたモニターや、プロジェクターによりQRコードを映し出す黒板又はホワイトボード、スクリーン、入場時に入場者へ提示する講師等の端末コンピュータ(例えば、ノート型パソコンの画面)、受講者が使用するコンピュータ、音楽ライブ会場に設置された大型スクリーン、会社等の関係者用入り口あるいは病院の待合室に設けられたモニタ画面等の各種情報伝達媒体が挙げられる。
【0015】
「単位時間毎」とは、コンピュータが内蔵する時計と連動して任意に設定可能であり、改竄防止の観点から、頻繁に更新又は変更されることが好ましい。また、コンピュータが自動生成する情報に時刻が含まれる場合、表示される時刻に連動して単位時間を例えば毎秒、数秒毎、数十秒毎、数分毎等に設定することもできる。
【0016】
(作 用)
本発明に係る出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付(以下「出欠等」という。)の状況確認システムの作用を説明する。
【0017】
〔出欠等を確認する側〕
まず、出欠等を確認する側のコンピュータが、改竄防止のために一部ブラインド化された情報を含むテキストデータ及び当該情報を暗号化鍵作成機能により暗号化して出力したハッシュ値を表示するQRコードを作成する。
そして、前記作成されたQRコードを、情報伝達媒体を使用して、出席、参加、出勤又は診察の申込みを行う者(以下「出席者等」という。)が見得るように提示して、該QRコードを出席者又は参加者に携帯電話のデジタルカメラで読み込ませる(撮影させる)。
【0018】
〔出欠等の確認を受ける側〕
携帯電話で撮影したQRコードが含むコマンドによって自動作成されたテキストデータとハッシュ値を送信文面とする電子メールを、出欠等を確認する側のコンピュータに送信する。
【0019】
〔出欠等を確認する側〕
出欠等を確認する側のコンピュータが、前記出欠等の確認を受ける側の携帯電話から受信した電子メールに記載されたテキストデータとハッシュ値を読み込む。
前記コンピュータは、受信したテキストデータに、管理者しか知らない文字又は数字列を加えて、暗号化鍵作成機能によって検証用のハッシュ値を作成し、作成した検証用のハッシュ値と、受信した電子メールに記載されたハッシュ値を対比し、その正誤又は適否を検証又は判断する。
前記コンピュータは、更に、対比したハッシュ値の正誤又は適否を検証又は判断した結果について、結果報告、受理又は不受理を通知する電子メールを自動作成し、送信元の携帯電話へ返信するか又は登録された電子メールアドレスへ送信する。
これにより、出席者等の出欠等が確認される。
【0020】
なお、前記出欠等の状況確認システムは、出欠等を確認する側のコンピュータに備えられた暗号化鍵を作成する機能が、暗号化の対象であるテキストデータの文字数に関わらず、常に一定の長さの暗号化鍵が作成され、テキストデータが一文字でも違う場合には同一の暗号化鍵が作成されないものであれば、携帯電話から送信される電子メールの文面が長くならずに済む。
【0021】
また、前記出欠等の状況確認システムは、出欠等を確認する側のコンピュータが、コンピュータが自動生成する情報を設定された単位時間毎に変化させることで、テキストデータ及びこれに基づいて出力されるハッシュ値を変化させ、これに伴い、作成されるQRコードが変化するものであれば、作成及び表示されるQRコードが刻一刻と変化し、情報の改竄が防止されるか又は改竄がされにくい。
【0022】
更に、前記出欠等の状況確認システムは、出欠等を確認する側のコンピュータが、送信された情報の受理又は不受理を通知する電子メールを出席者等に送信するか又は送信元の携帯電話に返信した後に、受理又は不受理を通知した電子メールのいずれか、または、受理又は不受理を通知した電子メールの両方に関して自動的に集計を行い、集計内容を出力可能な状態にする機能を備えているものであれば、集計者(即ち、講師等)の作業負担が軽減される。また、代返を試みた者やその協力者の割り出しが容易に推測可能となる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、次の効果を奏する。
(1)講師等の確認を行う者側が点呼や出席カード等の確認手段の配布・回収・集計を行う必要がなく、当該作業に要する時間及び確認作業の負担が無くなるか又は軽減される。更に、出欠等の確認に使用されるQRコードは改竄防止手段が取り入れられているため、確認を行う者はその場にいない者からの偽の出席・参加情報を容易に判断することができる。
(2)確認を受ける者は、出席カード等の確認手段の記入・提出を行う必要が無く、携帯電話のカメラで撮影したQRコードが自動作成する電子メールを確認を行う者側へ送信するだけで良いため、確認を受ける者側の作業負担はほとんどなく、確認を受けるために要する時間も軽減される。
(3)本システムは、大がかりな機械や専用システムを必要とせず、市販のパソコンやサーバを利用することができるので、導入コスト及びシステムメンテナンス等の管理コストが低額で済む。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】出欠状況の確認システムの構成の概略を示す説明図。
【図2】本発明において作成されるQRコードの一態様を示す説明図。
【図3】図2に示すQRコードを表示する一態様を示す説明図。
【図4】図2に示すQRコードを読み込んだ携帯電話において電子メールが自動作成された様子を示す説明図。
【図5】図4に示す電子メールの送信文面を示す説明図。
【図6】出欠状況の確認システムの処理手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の実施形態をより具体的に説明するため、講義における出欠状況の確認システムを例として、如何にその実施態様を説明する。然しながら、本発明においては、出欠状況の確認システムに限定されるものではなく、本例示に示す発明の概念から、その他のシステム(例えば参加状況の確認、出退勤の状況確認や診察受付の確認・登録等)に本発明が適用されることが容易に理解される。
本発明の実施の形態を図面に基づき更に詳細に説明する。
図1は出欠状況の確認システムの構成の概略を示す説明図である。
以下で説明する出欠状況の確認システムSは、大学の講義においてのものであり、出欠状況を確認する側(以下「大学側」と称する。)のコンピュータ2(以下、コンピュータの語にはサーバを含む意味で使用する。)と、出欠確認を受ける側である受講者の携帯電話1により構成されている。
【0026】
なお、大学側コンピュータ2は、大学に設置されたホストコンピュータであってもよいし、講師等が教場等で使用する端末コンピュータ220(個人所有のノートパソコンやスマートフォン等を含む。)であってもよいし、これらの両方であってもよい。
以下、大学側コンピュータ2の語は、端末コンピュータ220も含む意味で使用する。
【0027】
〔受講者の携帯電話1の構成〕
受講者の携帯電話1は、少なくとも、デジタルカメラと、デジタルカメラで撮影したQRコードを読み込むソフトウェアと、電子メールの送受信機能と、電子メール等を表示する携帯電話表示画面100と、を備えている。
【0028】
〔大学側コンピュータ2の構成〕
大学側コンピュータ2は、少なくとも下記(1)〜(8)の機能を有する構成である(具体的には、以下の機能を有するソフトウェアが実行可能な状態にある)。
【0029】
(1)暗号化鍵を作成する機能を有するソフトウェア(以下「暗号化鍵作成ソフトウェア」と称する。)
【0030】
暗号化鍵作成ソフトウェアは、入力された情報(テキストデータ)を変換して暗号化し、文字及び数字の組み合わせであるハッシュ値として出力するものである。
【0031】
本実施の形態においては、暗号化鍵作成ソフトウェアとして、MD5(エムディーファイブ、Message Digest Algorithm 5。与えられた入力に対して128ビットのハッシュ値を出力するハッシュ関数。)規格を採用した暗号化鍵作成ソフトウェアを使用するが、これに限定するものではなく、他の規格の暗号化鍵作成ソフトウェアを使用してもよい。なお、他の規格の暗号化鍵作成ソフトウェアを使用する場合、暗号化鍵作成ソフトウェアは、MD5規格と同様に、暗号化の対象であるテキストデータの文字数の多寡に関わらず、常に一定の長さの暗号化鍵が作成され、テキストデータが一文字でも違う場合には同一の暗号化鍵が作成されないものが好ましい。
【0032】
本実施の形態においては、暗号化する情報として、大学側又は講師が入力した講義に関する情報、コンピュータが自動生成する情報、管理者しか知らない文字又は数字列、を入力するが、これに限定するものではなく、前記情報を減じたり、他の情報を付加してもよい。
大学側又は講師が入力した講義に関する情報としては、講義名、講師氏名、教棟、教場階、教場番号、講義がある時限等が挙げられる。
コンピュータが自動生成する情報とは、暗号化鍵作成時点での年月日、時刻等が挙げられる。
管理者しか知らない文字又は数字列とは、いわゆるパスワードと呼ばれるものであり、任意の文字或いは数字、文字及び数字の組み合わせであればよく、受講者が推測しにくいものが好ましい。ここでいう管理者は、大学職員、講師等のいずれか又はいずれもであってもよい。
【0033】
(2)QRコードを作成する機能を有するソフトウェア(以下「QRコード作成ソフトウェア」と称する。)
【0034】
QRコード作成ソフトウェアは、受講者の携帯電話1で読み込むためのQRコード3を作成する。
作成されるQRコード3に含まれる情報は、少なくとも、
(ア)受講者の携帯電話1に大学側コンピュータ2宛てに送信する電子メールを自動作成させ、当該電子メールを決定ボタンを押すだけで送信可能な状態におくコマンド、
(イ)受講者の携帯電話1において作成される電子メールの本文に表示される文面(テキストデータ)、
である。
【0035】
なお、前記(イ)の電子メールに表示される文面は、大学側又は講師が入力した講義に関する情報、コンピュータが自動生成する情報、暗号化鍵作成ソフトウェアにより出力されたハッシュ値(文字及び数字を組み合わせた文字列)であって、前記暗号化の際に入力した「管理者しか知らない文字又は数字列」が除かれており、該情報は表示されない(自動的にブラインド化される)。後述するハッシュ値の改竄又は改変防止のためである。
【0036】
本実施の形態においては、QRコード作成ソフトウェアは、コンピュータが自動生成する情報である暗号化鍵作成時点での時刻に対応して、QRコードを毎秒ごとに更新可能なものを使用する。QRコードが頻繁に変化する方が、後述するハッシュ値の改竄又は改変が行いにくいためである。
【0037】
(3)作成されたQRコードを各種情報伝達媒体に出力するソフトウェア(以下「QRコード出力ソフトウェア」という)及びQRコードを表示する各種情報伝達媒体(以下「QRコード表示媒体」という)
【0038】
本実施の形態においては、QRコード表示媒体は、受講者が撮影しやすく、かつ、導入コストが不要か又は低廉であるので、教場にある黒板又はホワイトボード、スクリーンが使用され、当該黒板等へプロジェクター240によってQRコード3を映し出す。なお、入退場時のみ出欠をチェックする場合は、入り口へに液晶モニター等設置してもよい。
また、QRコードは、大学内に敷設された通信網(LAN)を使用して、ホストコンピュータが作成し、教場内に設置されたモニター、プロジェクターによる黒板又はホワイトボードへの映写、講師又は受講者が使用する個人用コンピュータへの送信を行うこともできる(図1参照)。
【0039】
(4)電子メールの受信機能、及び、受講者の携帯電話から送られた電子メールを受信し、受信した電子メールに記載されたテキストデータとハッシュ値を読み込むソフトウェア
【0040】
(5)前記(4)で受信したテキストデータに、事前に登録した管理者しか知らない文字又は数字列を加えて、検証用のハッシュ値を作成する暗号化鍵作成ソフトウェア
【0041】
本実施の形態においては、前記の場合と同じく、MD5規格を採用した暗号化鍵作成ソフトウェアを使用する。
【0042】
(6)前記(5)において作成した検証用のハッシュ値と、受信した電子メールに記載されたハッシュ値を対比し、その正誤又は適否を検証又は判断するソフトウェア(以下「ハッシュ値検証ソフトウェア」という)
【0043】
(7)前記(6)のソフトウェアにより検証又は判断した結果に基づき、出席申請の受理又は不受理を通知する電子メールを自動作成し、事前に登録された受講者の携帯電話の電子メールアドレスへ送信するソフトウェア
【0044】
(8)前記(7)のソフトウェアによる電子メールの送信又は返信後に、受理又は不受理を通知した電子メールの両方に関して自動的に集計を行い、集計内容を出力可能な状態にするソフトウェア
【0045】
なお、本実施の形態においては、前記(1)〜(8)のソフトウェアを個別のものとして記載しているが、例えば、使用するソフトウェアの一部又は全部が、(1)〜(8)に挙げられたソフトウェアの機能のうち二以上の機能を備えたもの(例えば、前記(6)と(7)の機能を備える一のソフトウェア等)であってもよい。
【0046】
(作 用)
図2は本発明において作成されるQRコードの一態様を示す説明図、図3は図2に示すQRコードを表示する一態様を示す説明図、図4は図2に示すQRコードを読み込んだ携帯電話において電子メールが自動作成された様子を示す説明図、図5は図4に示す電子メールの送信文面を示す説明図、図6は出欠状況の確認システムの処理手順を示すフローチャート、である。
図1乃至図6を使用して、本発明の実施の形態に係る出欠状況の確認システムSの作用について説明する。
【0047】
〔事前準備〕
(1)前記〔大学側コンピュータ2の構成〕で述べた(1)〜(8)のソフトウェアをインストールした大学側コンピュータ2に、受講者が使用する携帯電話1の電子メールアドレスを登録しておく。このとき、他の付帯的情報(例えば、受講者の氏名、受講番号、住所等の連絡先、等)を登録してもよい。
【0048】
(2)講師等は、大学側コンピュータ2にインストールされた暗号化鍵作成ソフトウェア及びQRコード作成ソフトウェアを使用して、受講者へ提示するQRコード3の作成を行う。
まず、講師等が、(ア)QRコード3を読み取った際にテキスト化して表示される情報104(講義名、講師氏名、教棟、教場階、教場番号、講義がある時限。図5参照。)、(イ)QRコードを読み取った際にテキスト化されず非表示となる情報(その講師しか知らない文章、文字及び数字の列)、の両方を入力する。
前記(ア)と(イ)の情報に、(ウ)コンピュータが自動生成する情報102(暗号化鍵作成時点での年月日、時刻等。図5参照。)が加わった文字及び数字列が、暗号化鍵作成ソフトウェアによって変換され、ハッシュ値106として出力される。
【0049】
次に、携帯電話表示画面100へ電子メールの送信文面として表示される講義の情報102、104(テキストデータ)及びハッシュ値106、受講者の携帯電話1に前記講義の情報102、104とハッシュ値106を送信文面とする電子メールを自動作成させるコマンドをコード化し表示するQRコード3を作成するようQRコード作成ソフトを設定する。また、このときに、QRコード3が作成される(QRコード3の内容が変化する)単位時間の設定も行う。
【0050】
〔出欠状況又は参加状況の確認作業〕
(1)講義の開始時に、講師等は、大学側コンピュータ2と連動するプロジェクター240を使用し、教場にある黒板又はホワイトボードへQRコード3を映写する(図3参照。図3は映写される画像の一例である。)。
そして、講師等は、受講者の所持する携帯電話1のQRコードを読み込むソフトウェアを起動させ、表示されたQRコード3を携帯電話1付属のデジタルカメラで撮影し、作成された電子メールを速やかに送信するよう、受講者に伝達する。
【0051】
(2)受講者は、所持する携帯電話1のQRコードを読み込むソフトウェアを起動させ、表示されたQRコード3を携帯電話1付属のデジタルカメラで撮影する。
すると、受講者の携帯電話1では、撮影されたQRコード3に含まれるコマンドにより、電子メールが自動作成される。具体的には、受講者の携帯電話1において、送信先(大学側コンピュータ2の電子メールアドレス)及び送信内容が記載された電子メールが作成され、送信ボタンを押すだけで送信可能な状態にされる。
【0052】
このとき、読み取ったQRコード3により作成される電子メールの送信内容(文面)には、〔事前準備〕(2)で講師が入力した情報104と、コンピュータが自動生成する情報102と、ハッシュ値106しか表示されず、情報(イ)(その講師しか知らない文章、文字及び数字の列)は表示されない。ハッシュ値の改竄を防止し、その場にいない者からの偽の出席申請を未然に防止するためである。
同一のハッシュ値が作成されない以上、QRコードの改竄も防止されるか又は改竄がしにくくなる。
【0053】
電子メールの送信内容の一例として、図5を参照する。
図5に示す文字、記号及びアルファベットは、QRコード3を読み込んだ携帯電話1において自動作成され、携帯電話表示画面100に表示された電子メールの送信内容である。送信内容には3行のテキストデータが表示されており、1行目が情報102であり、2行目が情報104であり、3行目がハッシュ値106である。
【0054】
(3)受講者は、前記自動作成された電子メールを、携帯電話1から大学側コンピュータ2へ速やかに送信する。
【0055】
(4)大学側コンピュータ2は、受講者から送信された電子メールを受信し、当該電子メールに記載されている情報102,104とハッシュ値106を、ソフトウェアにより読み取る。
【0056】
(5)前記(4)で読み取った情報102,104に、事前に登録した管理者しか知らない文字又は数字列を加え、暗号化鍵作成ソフトウェアによって検証用のハッシュ値を作成する。
【0057】
(6)ハッシュ値検証ソフトウェアが、前記(5)において作成した検証用のハッシュ値と、受信した電子メールに記載されたハッシュ値106を対比し、その正誤又は適否を検証又は判断する。
また、ハッシュ値の正誤又は適否のみならず、受信した電子メールの到着時間が著しく遅い場合についても、当該出席申請を行う電子メールの真贋について判断する。その理由は以下の通りである。
【0058】
(ア)表示されるQRコード3は、単位時間毎に表示内容(表示されるQRコード3のパターン)が刻一刻と変化している。この結果、複数の者が同一のQRコード3を読み取りにくくなるので、同一の送信文面の電子メールが多く届いたとすれば、その電子メールは、出席者の一部が、撮影したQRコード3の画像又はQRコード3により作成された電子メールの送信内容を、教場外にいる欠席者に対して電子メールで送付し、その欠席者が出席を申請する電子メールを大学側コンピュータ2へ送付した「なりすまし(代返行為)」の出席申請であることが推測される。
【0059】
(イ)また、作成された電子メールを速やかに送信するよう受講者に伝達しているので、前記と同様に、出席者が教場外にいる欠席者へQRコード又はQRコードにより作成された電子メールの送信内容を電子メールで送付した出席者の一部が、撮影したQRコード3の画像又はQRコード3により作成された電子メールの送信内容を、教場外にいる欠席者に対して電子メールで送付し、その欠席者が出席を申請する電子メールを大学側コンピュータ2へ送付したとしても、大学側コンピュータ2に届く電子メールの受信時間に時間差が生じ、著しく遅く届いた出席申請の電子メールについては、欠席者が同じQRコード等を使用した「なりすまし(代返行為)」と推測される。
【0060】
(7)大学側コンピュータ2は、受信したハッシュ値106と検証用のハッシュ値を比較した結果、受信したハッシュ値106が真正なものであり、更に受信した電子メールの到着時間の基準を満たしている電子メールの送信者に対して、正式な出席である旨の文章(例えば「貴方の電子メールを受信しました」、「出席申請を受理しました」という文章)の電子メールを自動作成し、大学側コンピュータ2に登録された受講者の携帯電話1のメールアドレスへ電子メールを自動送信する。
当該電子メールを受け取った受講者は、大学側コンピュータ2からの当該電子メールにより、出席が正式に登録されたことを認知する。
【0061】
(8)仮に、大学側コンピュータ2が受信したハッシュ値106と検証用のハッシュ値を比較して、受講者から送信されたハッシュ値106が不正なもの(或いは改竄されたもの)であれば、正式な出席とは認められない旨の文章(または、「貴方から電子メールは改竄されたものです」等の警告文)の電子メールを自動作成し、大学側コンピュータ2に登録された受講者の携帯電話1のメールアドレスへ電子メールを自動送信する。
前記電子メールを受け取った受講者は、大学側コンピュータ2からの当該電子メールにより、出席が認められなかったこと又はQRコード3の読み取りの際に何らかのエラーが発生していたことを認知する。
【0062】
また、QRコード3により作成された電子メールの送信時間(大学側コンピュータ2における受信時刻)が、QRコード3が読み取られた時間と比較して著しく遅延している場合についても、正式な出席とは認められない旨の文章(または、「貴方から電子メールは改竄されているおそれがあるので、もう一度QRコードを読み込み、出席申請してください」等の警告文)の電子メールを自動作成し、大学側コンピュータ2に登録された受講者の携帯電話1のメールアドレスへ電子メールを自動送信する。
前記電子メールを受け取った受講者は、大学側コンピュータ2からの当該電子メールにより、出席が認められなかったこと又はQRコードの読み取りの再試行の必要性を認知する。
【0063】
このように、本実施の形態における出欠状況の確認システムSによれば、講師等が点呼や出席カード等確認手段の配布・回収・集計を行う必要がなく、当該作業に要する時間及び確認作業の負担が無くなるか又は軽減される。更に、出欠確認に使用されるQRコード3は改竄ができないか又は改竄しにくいため、講師等はその場にいない者からの偽の出席申請を容易に判断することができる。また、代返を試みた者やその協力者の割り出しが容易に推測可能となる。
【0064】
また、受講者は、出席カード等確認手段の記入・提出を行う必要が無く、携帯電話1のカメラで撮影したQRコード3が自動作成する電子メールを、大学側コンピュータ2へ送信するだけで良いため、受講者側の作業負担はほとんどなく、確認を受けるために要する時間も軽減される。
【0065】
更に、出欠状況の確認システムSは、大がかりな機械や専用システムを必要とせず、市販のパソコンやサーバを利用することができるので、導入コスト及び管理コストが低額で済む。
【0066】
本明細書及び特許請求の範囲で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書及び特許請求の範囲に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるということは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0067】
(1)講師等の確認を行う者側が点呼や出席カード等の確認手段の配布・回収・集計を行う必要がなく、当該作業に要する時間及び確認作業の負担が無くなるか又は軽減される。更に、出欠等の確認に使用されるQRコードは改竄防止手段が取り入れられているため、確認を行う者はその場にいない者からの偽の出席・参加情報を容易に判断することができる。
(2)確認を受ける者は、出席カード等の確認手段の記入・提出を行う必要が無く、携帯電話のカメラで撮影したQRコードが自動作成する電子メールを確認を行う者側へ送信するだけで良いため、確認を受ける者側の作業負担はほとんどなく、確認を受けるために要する時間も軽減される。
(3)本システムは、大がかりな機械や専用システムを必要とせず、市販のパソコンやサーバを利用することができるので、導入コスト及びシステムメンテナンス等の管理コストが低額で済む。
【符号の説明】
【0068】
S 出欠状況の確認システム
1 携帯電話
100 携帯電話表示画面
102 情報
104 情報
106 ハッシュ値
2 大学側コンピュータ
220 端末コンピュータ
240 プロジェクター
3 QRコード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
授業における生徒又は講義における受講者の出欠状況、イベントにおける参加者の参加状況、企業における出退勤状況又は病院における診察申込み受付状況を確認するシステムであって、
該システムは、出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況を確認する側のコンピュータと、生徒、受講者、参加者、勤務者又は診察申込者の携帯電話により構成されており、
生徒、受講者、参加者、勤務者又は診察申込者の携帯電話は、少なくとも、
デジタルカメラと、
デジタルカメラで撮影したQRコードを読み込む機能と、
電子メールの送受信機能と、
を備えており、
出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況を確認する側のコンピュータは、少なくとも、
出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況を確認する側が入力した情報、コンピュータが自動生成する情報、管理者しか知らない文字又は数字列、のいずれか又はこれらの組み合わせのテキストデータに基づいて変換されたハッシュ値を出力する暗号化鍵作成機能と、
生徒、受講者、参加者、勤務者又は診察申込者の携帯電話に対して、前記テキストデータのうち、管理者しか知らない文字又は数字列を除いた情報が表示されたテキストデータと、前記の出力されたハッシュ値と、を送信文面とする電子メールを自動作成させるコマンドを含むQRコード、または、当該コマンドと共に作成した電子メールを決定ボタンを押すだけで出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況を確認する側のコンピュータに宛てて送信可能な状態におくコマンドが表示されたQRコードを作成することができる、QRコード作成機能と、
作成されたQRコードを、生徒、受講者、参加者、勤務者又は診察申込者の携帯電話のデジタルカメラで撮影可能に表示するか又は情報伝達媒体に出力する機能と、
生徒、受講者、参加者、勤務者又は診察申込者が撮影し読み込んだ前記QRコードによって作成された携帯電話から送られた電子メールを受信し、受信した電子メールに記載されたテキストデータとハッシュ値を読み込む機能と、
受信したテキストデータに管理者しか知らない文字又は数字列を加えて、検証用のハッシュ値を作成する暗号化鍵作成機能と、
前記作成した検証用のハッシュ値と、受信した電子メールに記載されたハッシュ値を対比し、その正誤又は適否を検証又は判断する機能と、
前記対比したハッシュ値の正誤又は適否を検証又は判断した結果について、結果報告、受理又は不受理を通知する電子メールを自動作成し、送信元の携帯電話へ返信するか又は登録された電子メールアドレスへ送信する機能と、
を備えている、
出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況確認システム。
【請求項2】
出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況を確認する側のコンピュータに備えられた暗号化鍵を作成する機能は、
暗号化の対象であるテキストデータの文字数に関わらず、常に一定の長さの暗号化鍵が作成され、テキストデータが一文字でも違う場合には同一の暗号化鍵が作成されないものである、
請求項1記載の出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況確認システム。
【請求項3】
出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況を確認する側のコンピュータは、コンピュータが自動生成する情報を設定された単位時間毎に変化させることで、テキストデータ及びこれに基づいて出力されるハッシュ値を変化させ、これに伴い、作成されるQRコードが変化する、
請求項1又は2記載の出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況確認システム。
【請求項4】
出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況を確認する側のコンピュータは、送信された情報の受理又は不受理を通知する電子メールを生徒、受講者、参加者、勤務者又は診察申込者に送信するか又は送信元の携帯電話に返信した後に、
受理又は不受理を通知した電子メールのいずれか、または、受理又は不受理を通知した電子メールの両方に関して自動的に集計を行い、集計内容を出力可能な状態にする機能を備えている、
請求項1乃至3のいずれかに記載の出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況確認システム。
【請求項5】
請求項1乃至4記載の出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況確認システムを使用した、授業における生徒又は講義における受講者の出欠状況、イベントにおける参加者の参加状況、企業における出退勤状況又は病院における診察申込み受付状況を確認する方法であって、
出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況を確認する側は、
出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況を確認する側のコンピュータが、改竄防止のために一部ブラインド化された情報を含むテキストデータ及び当該情報を暗号化鍵作成機能により暗号化して出力したハッシュ値を表示するQRコードを作成し、
作成されたQRコードを、情報伝達媒体を使用して生徒、受講者、参加者、勤務者又は診察申込者が見得るように提示して、該QRコードを生徒、受講者、参加者、勤務者又は診察申込者に携帯電話のデジタルカメラで取り込ませ、
出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況の確認を受ける側は、
携帯電話で撮影したQRコードが含むコマンドによって自動作成されたテキストデータとハッシュ値を送信文面とする電子メールを、出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況を確認する側のコンピュータに送信し、
出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況を確認する側は、
出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況を確認する側のコンピュータが、
前記出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況の確認を受ける側の携帯電話から受信した電子メールに記載されたテキストデータとハッシュ値を読み込み、
受信したテキストデータに、管理者しか知らない文字又は数字列を加えて、暗号化鍵作成機能によって検証用のハッシュ値を作成し、作成した検証用のハッシュ値と、受信した電子メールに記載されたハッシュ値を対比し、その正誤又は適否を検証又は判断し、
前記対比したハッシュ値の正誤又は適否を検証又は判断した結果について、結果報告、受理又は不受理を通知する電子メールを自動作成し、送信元の携帯電話へ返信するか又は登録された電子メールアドレスへ送信する、
出欠、参加、出退勤又は診察申込み受付の状況の確認方法。

【図1】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−170494(P2010−170494A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−14655(P2009−14655)
【出願日】平成21年1月26日(2009.1.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(599045903)学校法人 久留米大学 (72)
【Fターム(参考)】