説明

分別装置

【課題】分別動作の結果を誤判定することがなく、分別不良品の流出を確実に防止することのできる分別装置を提供する。
【解決手段】搬送部10によって搬送される物品Wを、分別指令信号RJに応じて搬送路上から選択的に分別する分別手段40と、搬送部10によって搬送される物品Wを分別手段40より上流側の第1検出位置p1で順次検知する第1の物品検知手段21と、物品Wを分別手段40より下流側の第2検出位置p2で順次検知する通過検知センサ22と、物品Wが第2検出位置p2を通過した通過タイミングで、通過検知センサ22により検知された物品Wの検知情報と、通過タイミングを基準とし検出位置p1、p2の間の物品搬送時間に応じて遡った推定検知タイミングを含む所定期間内における物品検知センサ21の検知情報とに基づいて、第2検出位置p2を通過した物品Wの搬送状態の異常を検知する搬送異常検出手段51と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分別指令信号に応じて搬送中の物品の搬送経路を切換える分別装置、特に分別動作の結果確認を行う機能を有する分別装置に関する。
【背景技術】
【0002】
搬送中の物品の搬送経路を切換える分別装置は、例えば食品その他の各種製造ラインにおいて物品の計量や異物検出等を行う物品検査装置の下流側に配置され、その検査結果に応じて不良品の選別排出やランク毎の搬送経路への搬送方向の切換えを行うものとして多用されている。あるいは、物品検査装置とは無関係に、分別経路の切換え先を指令する上位の指令装置からの分別指令信号に応じて、搬送中の物品の搬送経路を切換える各種の分配用の分別装置が多用されている。
【0003】
例えば、計量を行う物品検査システムでは、前段コンベアおよび後段コンベアの間に位置する計量コンベアを計量器に支持させ、物品が計量コンベア上を通過する度に、その物品の質量を計量コンベアの質量と共に計量器に負荷させ、計量器の出力信号から計量コンベアの質量分を減算する処理を行うことで、物品の質量(重量)を計量できるようにしており、その後段コンベア側に分別装置が装備されている。
【0004】
このような分別装置では、検査結果に応じた良品と不良品、あるいはランク付けされた各ランクの被検査物品の分別処理を確実に実行する必要があり、そのために分別結果の確認を行う機能を付加したものがある。
【0005】
従来のこの種の分別装置を含む物品検査システムとしては、例えば被検査物品を計量する計量コンベアと、計量コンベア上を搬送される被検査物品を計量する計量器と、計量器による計量値に基づいて物品質量が許容範囲内か質量オーバー若しくは質量アンダーかを判定する判定手段と、計量コンベアを通過した物品をその物品に対する判定手段の判定結果に応じた搬出経路に振り分ける分別装置と、いずれかの搬出経路上で判定結果に応じて振り分けられた物品の通過を検知して搬出状態を確認する通過検知手段と、振り分けられた物品が搬出経路上を所定のタイミングで通過しないときにはユーザーに報知する報知手段と、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、計量コンベアの後段のコンベアの両側方に質量の過不足品を選別排出するアーム回動型のフリッパゲートと、計量品について質量過不足の判定がなされたときにその排除経路を質量過不足品が通過したことを検知する通過検知センサと、その通過検知センサの検知情報に基づいて質量過不足品がその選別排除期間中にその排除経路をしたか否かを判定する選別確認手段とを備えた分別装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平3−291534号公報
【特許文献2】特開平5−322634号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述のような従来の分別装置および物品検査システムにあっては、選別ゲートでの物品の滞留やコンベア間の乗り継ぎの遅れ、人手による物品投入等によって物品搬送状態が変化すると、例えば検査結果が不良なものが良品の搬出経路に分別排出されてしまうおそれがあった。
【0008】
例えば図6(a)に示すように、物品が上流側の物品検知センサで検知された時点から下流側の通過検知センサの検出位置に到達するまでの設定搬送時間をtc0とするとき、その搬送時間tc0の経過時点を含む所定時間tb0内にその分別経路上の下流側通過検知センサで物品が検知されると、判定通りの分別排出が完了したと判定されるが、同図中に仮想線で示すように、上流側センサで検知されていない物品が手動投入されて下流側の通過検知センサで検知されると、判定通りでない分別排出がなされたとNG判定がされ、警報が出される。
【0009】
しかしながら、手動投入のタイミング、選別ゲートでの物品の滞留、コンベア間での物品の受け渡しの遅れ等によって、不良品の分別排出ミス(同図中のNG排出ミス)が生じた場合、良品の搬出経路に通過検知センサが配置されているだけであると、その選別排出ミスは検出されず、未排出の不良品(あるいは手動投入品)が後続の良品にぶつかって両物品が良品に振り分けられた搬出経路上を一緒になって良品搬出タイミングで通過するような場合が生じ得る。その場合、図6(b)にハッチングで塗りつぶした部分のように、下流側の通過検知センサの通過検知(良品の搬出確認)期間内で正常な搬出と判定されてしまう可能性があり、正常な搬出と誤判定されてしまうおそれがあった。
【0010】
本発明は、かかる従来技術の問題を解決するためになされたもので、分別動作の結果を誤判定することがなく、分別不良品の流出を確実に防止することのできる分別装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の分別装置は、上記課題を解決するために、(1)投入される物品を搬送する搬送路を有する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送される物品を、分別指令信号入力に応じて前記搬送路上から選択的に分別する分別手段と、前記搬送手段によって搬送される物品を前記分別手段より上流側の第1検出位置で順次検知する第1の物品検知手段と、前記搬送手段によって搬送される物品を前記分別手段より下流側の第2検出位置で順次検知する第2の物品検知手段と、前記物品が前記第2検出位置を通過した通過タイミングで、前記第2の物品検知手段により検知された該物品の検知情報と、通過タイミングを基準として前記第1検出位置と前記第2検出位置との間の物品搬送時間に応じた時間分遡った推定検知タイミングを含む所定期間内における前記第1の物品検知手段の検知情報とに基づいて、前記第2検出位置を通過した物品の搬送状態の異常を検知する搬送異常検出手段と、を備えたものである。
【0012】
この分別装置では、物品が第2検出位置を通過した通過タイミングで、第2の物品検知手段により検知されたその物品の検知情報と、通過タイミングを基準として前記第1検出位置と前記第2検出位置との間の物品搬送時間に応じた時間分遡った推定検知タイミングを含む所定期間内における前記第1の物品検知手段の検知情報とに基づいて、第2検出位置を通過した物品の搬送状態の異常が検知される。したがって、不良品が良品と一緒に良品の通過タイミングに第2検出位置に達したとしても、そのときの第2の物品検知手段の検知情報と推定検知タイミングを含む所定期間内の第1の物品検知手段の検知情報とを比較することで、搬送状態の異常が検出されることになる。また、第2検出位置で検知された物品が第1検出位置より下流側で手動投入されたような場合にも、搬送時間分を遡った所定期間内に対応する第1の物品検知手段の検知情報がないことで、搬送状態の異常が検出される。すなわち、第1の物品検知手段による物品検知タイミングを基準として物品検査とその検査結果の判定、並びにその検査結果に応じた分別動作がなされる場合であって、分別不良が発生する可能性がある搬送状態の異常時に第2の物品検知手段の検知情報を基に検出し、誤判定なく、分別不良品の流出を確実に防止することが可能となる。
【0013】
本発明の分別装置においては、(2)前記第1の物品検知手段が、前記物品が前記第1検出位置に達するタイミングと前記物品の搬送方向に対し一定の方向における前記物品の長さとに対応する検知情報を出力し、前記第2の物品検知手段が、前記物品が前記第2検出位置に達するタイミングと前記物品の前記一定の方向における前記物品の長さとに対応する検知情報を出力するのが好ましい。
【0014】
この構成により、物品の搬送状態の異常が発生すると、物品の搬送方向に対し一定の方向における物品の長さの検知情報の変化として、この異常や変化が確実に検出され、搬送状態に応じた的確な検査・判定処理が実行できることになる。なお、物品の搬送方向に対し一定の方向とは、搬送方向であってもよいし、搬送方向と直交する方向あるいは搬送方向と所定角度で交差する方向であってもよい。また、ここでの物品の長さとは、前記一定の方向が搬送方向であれば、物品の長さ=物品の搬送速度×各検出位置の通過時間で与えられるが、他の方向の場合、例えば搬送方向と直交する方向の場合には、センサで検出される幅や高さ、あるいは位置である。物品が各検出位置に達するタイミングとは、物品が検出位置に達した時点が前後の信号との関係から特定できる信号変化の意である。
【0015】
本発明の分別装置においては、(3)前記搬送異常検出手段が、前記物品が前記第1検出位置に達してから前記第2検出位置に達するまでの経過時間と、前記第1の物品検知手段の検知情報から得られる前記一定の方向における前記物品の長さと前記第2の物品検知手段の検知情報から得られる前記一定の方向における前記物品の長さとの変化とに応じて、前記物品の搬送状態の異常を検出するのが好ましい。
【0016】
この構成により、第1検出位置から第2検出位置までの搬送に要した時間と、両検出位置で検知された一定方向における物品長さの変化の度合い(比)や変化量等から、搬送状態の異常が的確に検知される。
【0017】
上記(3)に記載の分別装置においては、(4)前記分別指令信号入力と前記第1の物品検知手段および前記第2の物品検知手段の検出情報とに基づいて、前記分別手段による分別が前記分別指令信号入力に従って正常に実行されたか否かを判定し、分別が正常になされなかったときには警告信号を出力する分別判定手段を更に備え、該分別判定手段が、前記搬送異常検出手段によって前記物品の搬送状態の異常が検知されたときにも前記警告信号を出力するのが好ましい。
【0018】
この構成により、選別不良品が後工程に流出するときには即座にかつ確実に警告を発することができる。
【0019】
また、上記(3)の構成を有する分別装置においては、(5)前記第1の物品検知手段の検知情報を少なくとも前記物品が前記第1検出位置に達してから前記第2検出位置に達するまでの間は記憶保持する検知情報記憶手段を更に備え、前記第2の物品検知手段により前記物品が検知されたとき、前記搬送異常検出手段が、前記推定検知タイミングを含む所定期間に前記第1の物品検知手段により検知された該物品の検知情報を前記検知情報記憶手段から読み出し、該読み出した検知情報と該第2の物品検知手段により検知された該物品の検知情報とに基づいて、前記第2検出位置を通過する物品の搬送状態の異常を検知するようにしてもよい。
【0020】
この構成により、第1の物品検知手段で検知された物品の検知情報を、検知情報記憶手段から必要なタイミングで読み出し、検知情報の変化を迅速に把握することができる。
【0021】
また、上記(1)の構成を有する分別装置においては、(6)前記分別手段が、前記分別指令信号入力に応じて前記物品を前記搬送路上から搬送路外に選択的に分別排出するものであってもよい。
【0022】
この構成により、物品を搬送路上から搬送路外に選択的に分別排出することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、物品が第2検出位置を通過した通過タイミングで、第2の物品検知手段により検知されたその物品の検知情報と、推定検知タイミングを含む所定期間内における第1の物品検知手段の検知情報とに基づいて、第2検出位置を通過した物品の搬送状態の異常が検知されるようにしているので、不良品が良品と一緒に良品の通過タイミングに第2検出位置に達したとしても、そのときの第2の物品検知手段の検知情報と推定検知タイミングを含む所定期間内の第1の物品検知手段の検知情報とを比較することで、搬送状態の異常な変化が検出できる。その結果、分別動作の結果を誤判定することがなく、不良品の流出を確実に防止することのできる分別装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0025】
図1〜図5は、本発明の一実施形態に係る分別装置を示す図であり、本発明の分別装置を重量選別システムの一部として構成した例を示している。
【0026】
本実施形態の重量選別システムは、図1および図2に示すように、前段コンベア11、計量コンベア12および後段コンベア13、14によって所定搬送方向に延びる搬送路10aを形成した搬送部10(搬送手段)を備えており、前段コンベア11にはその上流側で物品Wが順次供給され載置されるようになっている。なお、物品Wは、複数製造される任意の製品、例えば量産される食品を包装材で個々に包装したものであり、箱入り製品のような定形のものでも、流動物等を封入した可撓性の袋入り製品のような不定形のものでよい。
【0027】
計量コンベア12は、前段コンベア11から所定の投入間隔で順次投入される物品Wを個々に図1中の右方向に搬送するとともに、後段コンベア13側に搬出する。また、後段コンベア13には分別手段40が装着されており、例えば計量値が正常範囲内の良品と重量(質量)の過不足がある不良品との搬送先が別の搬送経路に分別され振り分けられるようになっている。
【0028】
複数のコンベア11〜14は、詳細を図示しない搬送駆動機構により同期して回転駆動されるようになっており、物品Wが前段コンベア11から計量コンベア12(搬送手段)に所定の投入間隔で順次投入され、計量コンベア12から後段コンベア13、14に搬出される。
【0029】
前段コンベア11から計量コンベア12に物品Wが受け渡されて投入される位置、すなわち、両コンベア11、12の隣接部の近傍の第1検出位置には、計量コンベア12に投入される物品Wを順次検知する物品検知センサ21(第1の物品検知手段)が設置されており、後段コンベア13から後段コンベア14に物品Wが受け渡されて搬出される位置、すなわち、両コンベア13、14の隣接部の近傍の第2検出位置には、後段コンベア14に投出される物品Wを順次検知する通過検知センサ22(第2の物品検知手段)が設置されている。
【0030】
ここで、物品検知センサ21は、物品Wが第1検出位置p1に達するタイミングと物品Wの搬送方向(搬送方向に対し一定の方向)における物品Wの長さとに対応する検知情報を出力し、通過検知センサ22は、物品Wが第2検出位置p2に達するタイミングと物品Wの搬送方向(搬送方向に対し一定の方向)における物品Wの長さとに対応する検知情報を出力するようになっている。
【0031】
具体的には、物品検知センサ21は、搬送部10上で物品Wを搬送する搬送高さ領域内に配置され、計量前の物品Wの先端が計量コンベア12上に達する到達タイミングと、物品Wの後端が計量コンベア12上に達するタイミング、すなわち物品Wの先端から後端までが第1検出位置p1を通過するのに要する通過時間、すなわち物品Wが先端検知後に計量コンベア12上に完全に移載されるまでの所要搬送時間(搬送時間=物品Wの搬送方向長さ/計量コンベア12の搬送速度)を検知することができる。
【0032】
また、通過検知センサ22は、例えば分別手段40が配置された後段コンベア13上から検査結果に応じて物品Wが振り分けられる複数の搬送経路のうちいずれかの搬出経路上に、例えば良品の搬出経路である後段コンベア14の入口に配置されている。この通過検知センサ22は、分別手段40を通過した後の物品Wの先端が後段コンベア14上に達する到達タイミングと、物品Wの後端が後段コンベア14上に達するタイミング、すなわち物品Wの先端から後端までが第2検出位置p2を通過するのに要する通過時間(物品Wが第2検出位置p2での先端検知後に後段コンベア14上に完全に移載されるまでの所要搬送時間)とを検知することができる。
【0033】
そして、物品検知センサ21は、第1検出位置p1を通過する物品Wを検知したときに物品検知信号Sw1を出力することができ、通過検知センサ22は、第2検出位置p2を通過する物品Wを検知したときに物品検知信号Sw2を出力することができるようになっている。これら物品検知センサ21および通過検知センサ22は、例えば前段コンベア11の幅員方向(図1(a)の上下方向)に離間する投光部21a、21bおよび受光部21b、22bからなる投受光器で構成されているが、他方式の非接触検知あるいは接触検知を行う物品検知センサとしてもよい。
【0034】
計量コンベア12は、計量器30の一部を構成する計量台31に支持されており、計量コンベア12の質量とこの計量コンベア12上に投入された物品Wの質量が計量器30に負荷されるようになっている。この計量器30は、物品検知センサ21で検知された投入物品Wの質量を風袋となる計量コンベア12の質量と共に計量し、その物品Wおよび計量コンベア12の質量に対応する計量信号Mc(物品の質量に関連する計量信号)を出力する検査手段となっている。
【0035】
物品検知センサ21および通過検知センサ22からの検知信号と、計量器30からの計量信号Mcとは、それぞれ分別制御部50に取り込まれるようになっている。
【0036】
計量器30は、例えば公知の歪ゲージロードセル式の秤(はかり)で構成され、その秤で得られる計量(質量測定)信号から高周波成分を遮断した安定した計量出力信号を取り出すようフィルタ処理がなされるようになっている。また、計量精度の面からそのフィルタ時間、遮断周波数あるいは時定数といったフィルタ特性による遅延に影響されない程度に十分な計量時間がタイマ設定されている。勿論、計量器30は、差動トランス式や電磁平衡式の秤であってもよい。
【0037】
分別制御部50は、CPU、ROM、RAMおよび入出力インターフェース回路を備えており、図示しない内部の減算器によって、物品Wおよび計量コンベア12の質量の計量値から計量コンベア12の質量分の計量値を差し引く減算処理を実行して、物品Wの質量の計量値を算出し、表示部59にその計量値を出力するとともに、質量選別システムの判定部として物品Wの質量の計量値が許容質量範囲内か否かを判定する。そして、この計量値が許容質量範囲内か否かの判定結果に応じて、例えば計量値が許容質量範囲内から外れたときに後段コンベア13側での分別手段40による分別排出作業を指令する分別指令信号RJを分別手段40の駆動部43に出力するようになっている。なお、物品Pの計量値が許容重量範囲内か否かの判定機能は計量器30内の制御部に持たせることもでき、その場合には、分別制御部50はその計量器30から物品Pの計量値が許容質量範囲内か否かの判定結果を取り込むことになる。
【0038】
分別制御部50は、物品Wが第2検出位置p2を通過したことが通過検知センサ22によって検知された通過タイミングで、図3に示すように、通過検知センサ22により検知されたその物品Wの検知時間ta1、ta2、ta3・・・(以下、通過時間tai(iは正の整数)ともいう)と、通過タイミングを基準として第1検出位置p1と第2検出位置p2との間の物品搬送時間tc(図3参照)に応じた遡及時間分だけ遡った推定検知タイミングを含む所定期間td1、td2、td3・・・(以下、データ抽出期間tdiともいう)内における物品検知センサ21の検知情報(検知タイミングおよび通過時間tb1、tb2、tb3・・・(以下、通過時間tbiともいう)とに基づいて、第2検出位置p2を通過した物品Wの搬送状態の異常を検知する搬送異常検出手段51を備えている(詳細は後述する)。
【0039】
分別制御部50は、計量判定結果である分別指令信号RJの入力と、物品検知センサ21および通過検知センサ22の検出情報とに基づいて、分別手段40による分別が分別指令信号入力に従って正常に実行されたか否かを判定し、分別が正常になされなかったと判定したときには警告信号ALrj(図1参照)を出力する分別判定手段52を更に備えており、この分別判定手段52は、搬送異常検出手段51によって物品Wの搬送状態の異常が検知されたときにも警告信号ALrjを出力するようになっている。
【0040】
ここで、分別判定手段52は、図6を用いて説明した従来の分別作業後の物品通過検知(搬出確認)による分別不良の有無判定と同様な判定処理を実行するもので、分別制御部50では、この分別判定手段52による物品検知センサ21の検知タイミングを基準とした分別・振分け済み物品Wの搬出確認を通過検知センサ22の検知情報を基に行うとともに、その通過タイミングを基準に所定搬送時間tcだけ遡ったデータ抽出期間tdi内の物品検知センサ21による物品検知データを基に、搬送異常検出手段51での搬送状態の異常検出処理を実行するようになっている。
【0041】
さらに、分別制御部50は、物品検知センサ21の検知情報を少なくとも物品Wが第1検出位置p1に達してから第2検出位置p2に達するまでの間は記憶保持する検知情報記憶手段としての記憶部56を有しており、通過検知センサ22により物品Wが検知されたとき、搬送異常検出手段51が、その物品Wの推定検知タイミングを含むデータ抽出期間tdi内に物品検知センサ21により検知された物品検知情報を記憶部56から読み出し、その読み出した検知情報と通過検知センサ22により検知されたその物品Wの検知情報とに基づいて、第2検出位置p2を通過する物品Wの搬送状態の異常を検知するようになっている。
【0042】
具体的には、搬送異常検出手段51は、物品Wが第1検出位置p1に達してから第2検出位置p2に達するまでの経過時間として、その間の搬送距離を搬送速度で除した物品搬送時間tcを予め品毎の搬送速度に対応して記憶保持しており、物品Wが第2検出位置p2を通過したとき、その物品Wの後端が通過検知センサ22を通過した時点を通過タイミングとし、その通過タイミングを基準として、物品搬送時間tcに応じた遡及時間分だけ遡った推定検知タイミングと、その推定検知タイミングを含む所定のデータ抽出期間tdi(iは正の整数)を決定する。ここで、推定検知タイミングとは、物品検知センサ21による物品検知がなされたと推定されるタイミングであり、データ抽出期間tdiは搬送異常がない通常搬送状態での第1検出位置p1から第2検出位置p2までの物品搬送時間tcの最大許容誤差時間を考慮して設定される。例えば、図3において、tdi=tbi+2×最大許容誤差時間となる。通過時間tbiは、第1検出位置p1を通過する物品検知時点で物品検知センサ21により検知された物品Wの通過時間であり、物品Wの搬送方向長さに対応する。
【0043】
搬送異常検出手段51は、物品Wが第2検出位置p2を通過した通過タイミング毎に、その物品Wについての推定検知タイミングを含むデータ抽出期間tdi内における物品検知センサ21の検知情報(通過タイミングから遡及時間tcだけ遡った物品検知タイミング、および、通過時間tbi)と、その物品Wが通過タイミングの直前に第2検出位置p2を通過したときの通過時間taiとに基づいて、第2検出位置p2を通過した物品Wの搬送状態が通常範囲内か否かを判定し、搬送異常を検出する。例えば、(a)通過タイミング直前の通過時間taiが、推定検知タイミングでの通過時間tbiに対して、一定比率以上に大きくなる変化を示した場合、あるいは(b)通過タイミング直前の通過時間taiが、推定検知タイミングでの通過時間tbiに対して、一定時間以上長くなる変化を示した場合に、搬送状態に異常が発生したと判定する。すなわち、搬送異常検出手段51は、物品検知センサ21の検知情報から得られる物品Wの搬送方向長さと通過検知センサ22の検知情報から得られる物品Wの搬送方向長さとの変化に応じて、物品Wの搬送状態の異常を検出するようになっている。なお、データ抽出期間tdi内の物品検知タイミングが大きくずれた場合にも、前記(a)又は(b)のような通過時間taiと通過時間tbiの間の変化が現れる。
【0044】
分別制御部50は、搬送異常検出手段51によって搬送状態に異常があると判定されたとき、搬送中の物品Wを搬送コンベア13上から排除して良品の正常搬送品から分別する必要があることをユーザーに報知するための警告信号ALrj(分別不良報知信号)を、警告ランプの点灯や警告音、警告メッセージ等の少なくとも1つの形態で出力するようになっている。
【0045】
分別制御部50の搬送異常検出手段51は、通過タイミング直前の物品通過時間taiが推定検知タイミングでの通過時間tbiに対して一定比率以上に大きくなる変化を示した場合に搬送状態に異常が発生したと判定する第1の判定モードと、通過タイミング直前の通過時間taiが推定検知タイミングでの通過時間tbiに対して一定時間以上長くなる変化を示した場合に搬送状態に異常が発生したと判定する第2の判定モードとを、品種毎に設定し、品種切換え時にその判定モードも自動的に切換わるようにしてもよい。
【0046】
分別制御部50の記憶部56は、物品検知センサ21による検知情報と通過検知センサ22による物品検出情報をその物品が分別手段40による分別・振分け位置に達するまでの物品遅延時間tcよりも十分に長い時間にわたって記憶蓄積するものであってもよい。
【0047】
分別手段40の駆動部43は、例えばエアーシリンダあるいはロータリソレノイドを含んで構成される公知のもので、分別制御部50からの分別指令信号RJに応じて振分けアーム41、42の基端軸部(符号なし)を所定角度範囲内で回動させることにより、振分けアーム41、42のそれぞれを、例えば図2中に実線で示す第1の振分け位置と同図中に仮想線(振分けアーム41のみ)で示す第2の設定位置に選択的に位置させることができるようになっている。この駆動部43のエアーシリンダあるいはロータリソレノイド等は搬送部10の側方又は下方の図示しない支持フレームに支持されている。
【0048】
なお、物品Wの質量の計量値を算出するために用いる計量コンベア12の質量分の計量値は、例えば無荷重時間中に所定回数サンプリングされた計量値の平均値であり、計量値の基準となるゼロ点に相当する。このゼロ点は質量算出手段としての分別制御部に接続された設定操作部55によって設定され、各設定情報は記憶部56に記憶されるようになっている。
【0049】
次に、動作について説明する。
【0050】
上述のように構成された本実施形態では、被検査物品Wが搬送部10によって搬送されながら計量コンベア12上を通過することで、計量器30によってその質量が測定される。
【0051】
このとき、物品検知センサ21によって物品Wが搬送順に順次検知され(図4(a)参照)、その検知信号が分別制御部50に取り込まれる。また、計量器30では、ゲージロードセル式の秤からの計量信号Mc(図4(b)参照)がフィルタ処理されてその高周波成分が遮断されたフィルタ出力が取り出され、計量信号として分別制御部50に出力される(図4(c)参照)。
【0052】
そして、分別制御部50では、物品Wおよび計量コンベア12の質量の計量値から計量コンベア12の質量分の計量値を差し引く減算処理が実行され、物品Wの質量の計量値が算出されて表示部59に出力されるとともに、その計量値が許容質量範囲内か否かの判定結果に応じて、例えば計量値が許容質量範囲内から外れたときに、その物品Wを搬送コンベア13上から排除すべく所定のタイミングで分別指令信号RJが出力される。また、記録部56の履歴データに、履歴画面上に不良発生表示マーク等の出力が可能な情報が記録される。
【0053】
このとき、所定の分別待ち時間T3が経過すると分別手段40が作動して分別経路が切り換えられ、物品Wの品種や搬送条件(搬送時の姿勢、搬送速度等)に応じて設定された分別動作時間T4の間、分別経路が計量済みの質量過不足の物品Wを搬送路10a外に排出するように保持される。
【0054】
物品Wの計量値が所定範囲内であった良品の場合、その物品Wは分別手段40を通過して後段コンベア14に搬出され、その際に、通過検知センサ22によって検知される。
また、何らかの理由で分別排出に失敗した場合も、その物品Wは分別手段40を通過して後段コンベア14に搬出される。
【0055】
一方、分別判定手段52による物品検知センサ21の検知タイミングを基準とした分別済み物品Wの通過確認が通過検知センサ22の検知情報を基に従来と同様な方法(例えば0008段落参照)で行われるとともに、第2検出位置p2の通過タイミングを基準に第1検出位置p1からの物品搬送時間tc分だけ遡るデータ抽出期間tdiについての記憶部56の記憶データを基に、搬送異常検出手段51での搬送状態の異常検出処理が実行される。
【0056】
このとき、物品検知センサ21および通過検知センサ22の検出信号を取り込む分別制御部50側では、まず、搬送状態の異常検出のため、通過検知センサ22によって分別手段40を通過した後の物品Wの先端が後段コンベア14上に達する到達タイミングが検出されるとともに、物品Wの後端が後段コンベア14上に達するタイミングが検出され、物品Wの先端から後端までが第2検出位置p2を通過するのに要する通過時間、すなわち物品Wが第2検出位置p2での先端検知後に後段コンベア14上に完全に移載されるまでの所要搬送時間が検出される。
【0057】
そして、後段コンベア14に搬出された物品Wが第2検出位置p2を通過した通過タイミングで、通過検知センサ22により検知されたその物品Wの検知情報、例えば物品Wの通過時間ta3と、通過タイミングtc3を基準として第1検出位置p1と第2検出位置p2との間の物品搬送時間tcに応じた遡及時間分だけ遡った推定検知タイミングを特定し、その推定検知タイミング含むデータ抽出期間td3内における物品検知センサ21の検知時間tb3に基づいて、第2検出位置p2を通過した物品Wの搬送状態の異常が検知される。
【0058】
このとき、例えば、図5に示すように、順次投入される複数の物品W1、W2、W3、W4のうち、不良品W2が何らかの理由(スリップ等)によって、良品W3に突き当たって良品W3と一緒に良品の通過タイミングに第2検出位置p2に達したとしても、そのときの通過検知センサ22の検知情報である通過時間ta3が、推定検知タイミングを含む所定期間td3内の物品検知センサ21の検知情報である通過時間tb3に対して一定比率以上の時間になったか、第2検出位置p2の通過時間ta3が第1検出位置p1の通過時間tb3より所定時間以上長いことによって搬送状態の異常が検出されると、ユーザーへの警告音出力やライン近傍の警告ランプの点灯、あるいは、ユーザーへの警告メッセージの表示出力等が実行されるとともに、記録部56の履歴データに履歴画面上に警告マーク等の出力が可能な情報が記録される。
【0059】
また、第2検出位置p2で検知された物品Wが第1検出位置p1より下流側、例えば後段コンベア13の上流端側で手動投入されたような場合にも、通過検知センサ22での検知タイミングである通過タイミングから一定搬送時間tc分を遡った時点からデータ抽出期間td3内に対応する物品検知センサ21の検知情報がないことで、搬送異常が検出され、検査手段である計量器30での計量検査の結果のみならず、搬送異常検出手段51で判定された搬送状態に応じても的確な分別作業が実行されることになる。
【0060】
このように、本実施形態の分別装置を含む重量選別システムでは、物品Wが第2検出位置p1を通過した通過タイミングで、通過検知センサ22により検知されたその物品Wの検知情報(検知タイミングtciおよび通過時間tai´)と、推定検知タイミングを含むデータ抽出期間tdi内における物品検知センサ21の検知情報(検知タイミングtpiおよび通過時間tai)とに基づいて、第2検出位置p2を通過した物品Wの搬送状態の異常が検知されるようにしているので、不良品が良品とほぼ同時に良品の通過タイミングに第2検出位置p2に達したとしても、そのときの通過検知センサ22の検知情報と推定検知タイミングを含む所定の期間tdi内の物品検知センサ21の検知情報とを比較することで、搬送状態の異常な変化が検出できる。その結果、分別不良品が後工程に搬出されてしまう可能性があるときには迅速にかつ確実に警告を発することのできる分別装置を提供することができる。
【0061】
また、本実施形態の分別装置では、物品Wの搬送状態の異常が発生すると、物品Wの搬送方向に対し一定の方向における物品Wの長さの検知情報の変化として、この異常や変化が確実に検出される。特に、第1検出位置p1から第2検出位置p2までの搬送に要した時間tcと、両検出位置p1、p2で検知された一定方向における物品W長さの変化の度合い(比)や変化量等から、搬送状態の異常やその程度が的確に検知される。
【0062】
また、分別判定手段としての分別制御部50が、搬送異常検出手段51によって物品WWの搬送状態の異常が検知されたときにも分別不良を報知する警告信号ALrjを出力するので、不良品が良品の搬出経路に流出することをより確実に防止することができる。
【0063】
また、物品検知センサ21で検知された物品Wの検知情報を、記憶部56から必要なタイミングで読み出して、検知情報の変化を適時にかつ迅速に把握することができる。
【0064】
加えて、分別手段40が、分別指令信号入力に応じて物品Wを搬送路10a上から搬送路10a外に選択的に分別排出するので、物品Wを搬送路10a上から搬送路10a外に選択的に分別排出することができる。
【0065】
なお、上述の実施形態においては、物品検査装置が計量(質量計測)を行うものとして説明したが、本発明の分別装置は、金属検出機やX線異物検出装置等の異物検出装置と併用することができ、搬送中の物品を電気的、磁気的、光学的な検査手法を用いて検査する他の各種検査装置にも適用可能であることはいうまでもない。また、分別制御手段は、検査結果に応じた分別制御を行うもののみならず、分別すべき物品の種類や搬送先に応じた分別指令信号を上位の指令装置から取り込んで実行するようなものであってもよく、本発明の分別装置は物品検査システムの一部に限定されるものでないことはいうまでもない。
また、上述の実施形態においては、物品Wを検知する物品検知センサ21や通過検知センサ22は、例えば投受光器としたが、電気的、磁気的、光学的な検査手法を用いて物品検知する他の各種物品検知手段であってもよい。さらに、上述の実施形態においては、物品の長さを、搬送方向の長さとしたが、搬送方向と直交する方向あるいは搬送方向と所定角度で交差する方向の物品の長さ、すなわち長さ、幅、高さ、特定部位の位置をセンサで検知し、その値から搬送状態の異常を検出することも可能である。例えば、搬送方向と直交する搬送路の幅方向や高さ方向の場合、センサで検出されるその幅や高さの変化等から、搬送状態の異常が検出できる。また、上述の実施形態においては、良品の通過検知を通過検知センサ22で行う場合を示したが、更に不良品側(他の分別経路側)にも通過検知センサを配するようにしてもよい。その場合には、例えば良品通過側から不良品(NG)排出側に分別経路が切り換えられた時点から所定時間後にNG排出側の通過検知センサで排出すべき物品Wが検出できないときにも、警告信号を出すようにする。
【0066】
以上説明したように、本発明は、物品が第2検出位置を通過した通過タイミングで、第2の物品検知手段により検知されたその物品の検知情報と、推定検知タイミングを含む所定期間内における第1の物品検知手段の検知情報とに基づいて、第2検出位置を通過した物品の搬送状態の異常を検知するようにしているので、物品の搬送状態が通常と異なる場合でも的確な分別作業を実行して、分別不良品が後工程に搬出されてしまうときには確実に警告を発することのできる分別装置を提供することができるという効果を奏するものであり、分別指令信号に応じて搬送中の物品の搬送経路を切換える分別装置、特に分別動作の結果確認を行う機能を有する分別装置全般に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の一実施形態に係る分別装置の概略側面図を含むブロック構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る分別装置の概略平面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る分別装置における物品検知データの遡及参照処理による搬送異常検出方法を説明するタイミングチャートである。
【図4】本発明の一実施形態に係る分別装置における物品投入検知信号、計量信号およびフィルタ処理後の波形等を示すタイミングチャートである。
【図5】本発明の一実施形態に係る分別装置の作用を説明するためのタイミングチャートである。
【図6】従来例の課題を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0068】
10 搬送部(搬送手段)
10a 搬送路
11 前段コンベア
12 計量コンベア
13、14 後段コンベア
21 物品検知センサ(第1の物品検知手段)
22 通過検知センサ(第2の物品検知手段)
30 計量器(検査手段)
31 計量台
40 分別手段
41、42 アーム
43 駆動部
50 分別制御部(分別制御手段)
51 搬送異常検出手段
52 分別判定手段
55 設定操作部
56 記憶部(検知情報記憶手段)
59 表示部
p1 第1検出位置
p2 第2検出位置
Sw1、Sw2 物品検知信号
T3 分別待ち時間
T4 分別動作時間
ta1、ta2、ta3、tai 通過時間(通過検知時の通過時間)
tb1、tb2、tb3、tbi 通過時間(物品検知時の通過時間)
tc、tc3、tci 搬送時間(通過タイミング)
td1、td2、td3 データ抽出期間(所定期間)
W、W1、W2、W3、W4 物品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
投入される物品(W)を搬送する搬送路(10a)を有する搬送手段(10)と、
前記搬送手段によって搬送される物品を、分別指令信号入力(RJ)に応じて前記搬送路上から選択的に分別する分別手段(40)と、
前記搬送手段によって搬送される物品を前記分別手段より上流側の第1検出位置(p1)で順次検知する第1の物品検知手段(21)と、
前記搬送手段によって搬送される物品を前記分別手段より下流側の第2検出位置(p2)で順次検知する第2の物品検知手段(22)と、
前記物品が前記第2検出位置を通過した通過タイミングで、前記第2の物品検知手段により検知された該物品の検知情報(ta)と、通過タイミングを基準として前記第1検出位置と前記第2検出位置との間の物品搬送時間(tc)に応じた時間分遡った推定検知タイミングを含む所定期間(td)内における前記第1の物品検知手段の検知情報(tb)とに基づいて、前記第2検出位置を通過した物品の搬送状態の異常を検知する搬送異常検出手段(51)と、を備えた分別装置。
【請求項2】
前記第1の物品検知手段が、前記物品が前記第1検出位置に達するタイミングと前記物品の搬送方向に対し一定の方向における前記物品の長さとに対応する検知情報(tb3)を出力し、
前記第2の物品検知手段が、前記物品が前記第2検出位置に達するタイミングと前記物品の前記一定の方向における前記物品の長さとに対応する検知情報(ta3)を出力することを特徴とする請求項1に記載の分別装置。
【請求項3】
前記搬送異常検出手段が、前記物品が前記第1検出位置に達してから前記第2検出位置に達するまでの経過時間(tc)と、前記第1の物品検知手段の検知情報から得られる前記一定の方向における前記物品の長さと前記第2の物品検知手段の検知情報から得られる前記一定の方向における前記物品の長さとの変化とに応じて、前記物品の搬送状態の異常を検出することを特徴とする請求項2に記載の分別装置。
【請求項4】
前記分別指令信号入力と前記第1の物品検知手段および前記第2の物品検知手段の検出情報とに基づいて、前記分別手段による分別が前記分別指令信号入力に従って正常に実行されたか否かを判定し、分別が正常になされなかったときには警告信号(ALrj)を出力する分別判定手段(52)を更に備え、
該分別判定手段が、前記搬送異常検出手段によって前記物品の搬送状態の異常が検知されたときにも前記警告信号を出力することを特徴とする請求項3に記載の分別装置。
【請求項5】
前記第1の物品検知手段の検知情報を少なくとも前記物品が前記第1検出位置に達してから前記第2検出位置に達するまでの間は記憶保持する検知情報記憶手段(56)を更に備え、
前記第2の物品検知手段により前記物品が検知されたとき、前記搬送異常検出手段が、前記推定検知タイミングを含む所定期間に前記第1の物品検知手段により検知された該物品の検知情報を前記検知情報記憶手段から読み出し、該読み出した検知情報と該第2の物品検知手段により検知された該物品の検知情報とに基づいて、前記第2検出位置を通過する物品の搬送状態の異常を検知することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の分別装置。
【請求項6】
前記分別手段が、前記分別指令信号入力に応じて前記物品を前記搬送路上から搬送路外に選択的に分別排出することを特徴とする請求項1に記載の分別装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−290042(P2008−290042A)
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−140466(P2007−140466)
【出願日】平成19年5月28日(2007.5.28)
【出願人】(302046001)アンリツ産機システム株式会社 (238)
【Fターム(参考)】