説明

分散安定性に優れている研磨スラリーの製造方法

【課題】圧力の作用によって測定される研磨量がある臨界点圧力を超えると急増する非プレストリアンスラリーを得るために多様な添加剤が試みられてきたが、スラリーの分散安定性を改善することはできなかった。本発明は分散安定性及び非プレストニアン研磨特性を示して多様な精密電子装置の化学的機械的研磨に有用に用いられ得る研磨スラリーを提供する。
【解決手段】水中に研磨粒子及びアニオン性ポリマー酸分散剤を分散させた後、生成した分散液にアルカリ性物質を研磨粒子100重量部を基準に0.1〜8重量部の量で添加する段階を含む方法で研磨スラリーを製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分散安定性に優れ、精密化学機械的研磨に適宜な研磨スラリーの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
化学機械的研磨法(CMP)は、半導体製造のような精密電子工程で要求される高精密研磨に用いられてきた。CMP工程は、研磨スラリーを単独又は所望する研磨特性を達成するために選ばれる薬液と共に用いることによって行われ、研磨粒子の大きさ、形態及び分散安定性などの要素に影響を受ける。特に、研磨粒子の分散安定性は研磨粒子の凝集がCMP工程中でスクラッチを発生させるので重要である。
【0003】
通常、研磨スラリーの分散性及び安定性を向上させるため、アンモニウムポリメタクリレート、ナトリウムドデシルホスフェート、及びモノアルキルホスフェート脂肪酸のナトリウム塩のような分散剤がスラリーに添加される。かかる塩は水性媒質中で容易に解離するが、そのかさばった立体構造のため、研磨粒子の表面に充分に吸着されず、研磨粒子の凝集を誘発する。かかる現象はCMP工程が薬液を添加して行われる場合にもっと顕著になる。
【0004】
CMP工程に要求される他の特性は、一般的な研磨スラリーで観察されるプレストニアン挙動、即ち、研磨速度が研磨圧力によって直線的に比例して増加する挙動でなく、非プレストニアン(non−Prestonian)挙動である。非プレストニアンスラリーでは、圧力の作用によって測定される研磨量がある臨界点圧力を越えると急増する。このような非プレストニアンスラリーを得るために多様な添加剤が試みられてきたが、スラリーの分散安定性を改善することはできなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明の目的は分散安定性が改善され、非プレストニアン研磨特性を示す研磨スラリーの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は一様態によって、
(a)水中に研磨粒子及びアニオン性ポリマー酸分散剤を分散させる段階;及び
(b)生成した分散液にアルカリ性物質を研磨粒子100重量部を基準に0.1〜8重量部の量で添加する段階を含む、研磨スラリーの製造方法を提供する。
【0007】
また、本発明は前記製造方法によって製造され、改善された分散安定性及び非プレストニアン研磨特性を示す研磨スラリーを提供する。
【発明の効果】
【0008】
研磨スラリーを製造するための本発明の方法によって、改善された分散安定性及び非プレストニアン研磨特性を示す研磨スラリーを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、アニオン性ポリマー酸分散剤を含有する水中に分散された研磨粒子をアルカリ性物質で処理することを特徴とする。
【0010】
図1は、本発明の一具体例を概略的に示すものである。まず、研磨粒子を用意して(S1)、水中に懸濁させた後(S2)、これに分散剤としてアニオン性ポリマー酸を添加する(S3)。次いで、生成した分散液をアルカリ性物質で処理し(S4)、均一な分散のための高圧分散を行い、ろ過(S5)によって巨大粒子が除去された研磨スラリーを得る。所望する場合、研磨粒子は分散剤と共に水中に懸濁され得る。
【0011】
前記S1段階で使用可能な研磨粒子としてはシリカ(SiO2)、アルミナ(Al23)、セリア(CeO2)、ジルコニア(ZrO3)、酸化スズ(SnO2)及び酸化マンガン(MnO2)などの金属酸化物が含まれる。この中、セリア(酸化セリウム)はCMP工程で窒化膜に比べて酸化膜の研磨に高い選択性を有するので好ましい。酸化セリウムは炭酸セリウム又は水酸化セリウムを600〜1000℃で焼いて酸化セリウム粉末を得た後、平均粒径が10〜100nmになるように粉砕することによって製造され得る。前記粉砕工程は湿式又は乾式ミリング法で行われ得る。前記研磨粒子は研磨スラリーの総量を基準に0.5〜20重量%の量で用いられ得る。
【0012】
S2の懸濁段階は通常的な方法、例えば攪拌、湿式ミリング、超音波処理、高圧分散などの方法で行い得る。
【0013】
次いで、本発明によれば、研磨粒子は先ずアニオン性ポリマー酸分散剤で処理された後(S3)、アルカリ性物質で後処理されて(S4)、向上された分散安定性を有するようになる。
【0014】
前記分散剤は水性媒質中でpH変化によって変わる研磨粒子のゼータ電位を考慮して選択されたものである。例えば、研磨粒子が酸化セリウムである場合、酸化セリウムは水に分散された際に通常pH範囲が4〜8であり、表面電位値が正の値を有する。このような酸化セリウム懸濁液に分散剤としてアニオン性ポリマー酸を添加する場合、アニオン性分散剤は1〜4のpHで酸化セリウムと異なる陰電荷を帯びるようになり、親和的な静電力によって酸化セリウム表面に多量吸着するようになる。
【0015】
次いで、前記アルカリ性物質は生成した分散液に添加されてスラリーのpHを6〜9の範囲に調節し、かかるスラリーの分散安定性を向上させる。このような向上された分散安定性を有するスラリーはその他の薬液と共に用いてCMP工程を行っても、スクラッチの発生を最小化できる。
【0016】
最終的に、前記のように得られたスラリーの高圧分散及びろ過(S5)を通じて本発明による研磨スラリーを得る。
【0017】
本発明で、前記アルカリ性物質は研磨粒子100重量部を基準に0.1〜8重量部の範囲で用いることが好ましい。もしアルカリ性物質の含量が0.1重量部未満であればスラリーの分散安定性が不十分になり、8重量部を超過すればスラリーの分散性が不安定になる。
【0018】
本発明で使用可能なアルカリ性物質はアンモニア、アルキルアンモニウム塩、アミン及びこれらの混合物からなる群から選択でき、前記アミンはトリメタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルベンジルアミン、エトキシベンジルアミン及びこれらの混合物からなる群から選択でき、アルキルアンモニウム塩はトリメチルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、コリン及びこれらの混合物からなる群から選択できる。
【0019】
本発明で分散剤として用いられるアニオン性ポリマー酸は、重量平均分子量が2,000〜250,000の範囲、より好ましくは2,000〜100,000の範囲を有するものが好ましく、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルスルホン酸及びこれらの混合物からなる群から選択できる。アニオン性ポリマー分散剤の分子量が2,000未満であればスラリーの分散性が不十分になり、分子量が250,000超過であればスラリーの粘度増加によってスラリーの長期保管安定性が劣化する。
【0020】
アニオン性ポリマー酸は研磨粒子100重量部を基準に0.1〜10重量部の範囲で用いられ得る。アニオン性ポリマー酸の含量が0.1重量部未満であればスラリーの分散性が不十分になり、10重量部を超過すればスラリーの長期保管安定性が劣化する。
【0021】
研磨粒子の分散効果を高めるため、分散剤添加及びアルカリ性物質を添加した後、10〜90分、好ましくは30〜60分間攪拌し得る。
【0022】
また、必要である場合、スラリーに水を加えて研磨粒子の濃度を所望する範囲に希釈できる。
【0023】
さらに、本発明では研磨スラリーに長期保管のための防腐剤など通常の研磨スラリー用添加剤を追加的に添加でき、防腐剤としては、例えば5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン又は2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンをスラリー総量に対し0.01〜0.5重量%で用いられ得る。
【0024】
さらに、本発明は上述したような本発明の方法によって製造された研磨スラリーを提供し、かかる研磨スラリーは100〜500nm範囲の平均粒径を示す研磨粒子を含む。本発明のスラリーは優れた分散性及び長期間分散安定性を有して研磨粒子の凝集が起こらないだけでなく、非プレストニアン研磨特性を有することが特徴である。例えば、本発明の研磨スラリーはCMPで他の薬液と共に用いられても、研磨粒子の大きさが長期間に亘ってあまり変わらない。
【0025】
また、本発明の研磨スラリーは6〜9範囲のpHを有し、研磨ストッパー膜(例えば、窒化膜)に比べて研磨膜(例えば、酸化膜)を研磨するのにより選択的である。これは酸化膜が一般的にpH2〜4で等電点(IEP)を有する反面、窒化膜はpH5〜6で等電点を有することに起因する。従って、本発明のスラリーは、STI(shallow trench isolation)工程、ILD(interlayer dielectric)又はIMD(intermetal dielectric)膜の平坦化工程に有用である。
【実施例】
【0026】
下記実施例は本発明をさらに詳細に説明するためのものであり、本発明の範囲を制限しない。
【0027】
[実施例1]
炭酸セリウムを900℃で焼成して得られた酸化セリウムを乾式ボールミルを用いて微細粉砕した。粉砕された微細酸化セリウム粉末1000gを脱イオン水8910gに加えた後、これをプロペラ攪拌器で30分間攪拌した。得られた懸濁液に分散剤として50重量%のポリアクリル酸(重量平均分子量5,000)30gを加えて生成した混合物(pH3)を30分間攪拌した。これに、アルカリ性物質として25重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド60gを加え、生成した混合物(pH8.3)を30分間攪拌した。生成物を高圧分散させた後、CMP3フィルター(Mykrolis Cor.)でろ過して巨大粒子を除去し、得られたろ液に蒸留水を一定量加えて、5重量%の酸化セリウムスラリーを製造した。
【0028】
[実施例2]
酸化セリウム粉末の攪拌の際、脱イオン水8902.5gを用い、分散剤として40重量%のポリアクリル酸(重量平均分子量15,000)37.5gを用いることを除いては、前記実施例1の工程を繰り返して研磨スラリー(pH8.2)を製造した。
【0029】
[実施例3]
酸化セリウム粉末の攪拌の際、脱イオン水8920gを用い、アルカリ性物質として30重量%のアンモニア50gを用いることを除いては、前記実施例1の工程を繰り返して研磨スラリー(pH8.5)を製造した。
【0030】
[比較例1]
酸化セリウム懸濁液に対して、アルカリ性物質添加を分散剤の添加より先に行うことを除いては、前記実施例1の工程を繰り返して研磨スラリー(pH3)を製造した。
【0031】
[比較例2]
酸化セリウム懸濁液に、分散剤をアルカリ性物質と先に混合してから添加することを除いては、前記実施例1の工程を繰り返して研磨スラリー(pH12)を製造した。
【0032】
[比較例3]
酸化セリウム懸濁液に対して、分散剤添加及びアルカリ性物質添加を同時に行うことを除いては、前記実施例1の工程を繰り返して研磨スラリー(pH8.2)を製造した。
【0033】
[比較例4]
酸化セリウム粉末の攪拌の際に脱イオン水8962.5gを用い、分散剤として40重量%のポリアクリルアンモニウム(重量平均分子量3,000)37.5gを添加し、アルカリ性物質は添加しないことを除いては、前記実施例1の工程を繰り返して研磨スラリー(pH8.3)を製造した。
【0034】
[比較例5]
アルカリ性物質として用いられる25重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの量を60gから2gに減少させることを除いては、前記実施例1の工程を繰り返して研磨スラリー(pH3.8)を製造した。
【0035】
[比較例6]
アルカリ性物質として用いられる25重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの量を60gから400gに増加させることを除いては、前記実施例1の工程を繰り返して研磨スラリー(pH12.8)を製造した。
【0036】
[検査例1]:研磨粒子に対する分散剤の吸着度測定
前記実施例1〜3及び比較例1〜6で得た5重量%の酸化セリウムスラリー各々の均等な量で4000rpmで20分間遠心分離して得た酸化セリウム粉末を90℃で乾燥した後、炭素分析器を用いて炭素量を測定することによって酸化セリウム粒子に吸着された分散剤の含量を評価した。その結果を下記表1に示す。
【表1】

【0037】
前記表1から分かるように、実施例1〜3のスラリーは比較例1〜6のスラリーに比べて炭素含量(即ち、酸化セリウム粒子に吸着された有機分散剤の量)が高く、これは本発明のスラリーがより良好な分散安定性を有することを示す。
【0038】
[検査例2]:研磨特性観察
前記実施例1〜3及び比較例1〜6から得た酸化セリウムスラリーに対する研磨特性を評価するため、図2に示されたようにAMAT Mirra研磨機を用いてCMP工程を行った。
【0039】
前記研磨機はパッド(32)が装着されるCMP圧版(30)とこれを回転させる第1回転軸(34)、研磨対象膜が形成されたウエハ(56)が装着されるCMPヘッド(50)とこれを回転させる第2回転軸(52)とを含み、前記ウエハはクランプ(54)によってヘッド表面に脱着可能に固定した。また、前記パッドとしてはロデル(Rodel)社のIC1000/suba IVスタック(stacked)パッドを用いた。試験用研磨膜としては、PE-CVD(plasma enhanced-chemical vapor deposition)方式によって厚さ10,000ÅのPE−TEOS酸化膜が成膜された8インチシリコーンウエハ、及びLPCVD(low pressure chemical vapor deposition)方式によって2,000Å厚さのシリコーン窒化膜が成膜された8インチシリコーンウエハを用意した。
【0040】
CMP工程を行うため、図2に示されたように、酸化セリウムスラリーを蒸留水と1:3の割合で混合して供給部(40)に入れ、ポリメタクリルアンモニウム塩(平均分子量15,000)2,000g及び酒石酸(tartaric acid)200gを蒸留水7,800gに加えた後、30分間攪拌して得た薬液を供給部(42)に導入した。次いで、前記酸化セリウムスラリーと薬液とを4:3の割合で混合し、チャンネル(44)を通過させて排出部(46)からウエハ(56)と接触しているパッド(32)に供給し、圧版(30)とヘッド(50)とを互いに反対方向に、圧力3.5psi、CMPヘッド回転速度28rpm及び圧版回転速度80rpmの条件下で90秒間回転させた。
【0041】
研磨後、エリプソメータ(フィリップ社)を用いて研磨膜の厚さを測定して研磨量を評価し、KLA Tenco社のAIT−01を用いて0.16μm以上のスクラッチ数を数えて膜のスクラッチ性を評価した。その結果を下記表2に示す。
【表2】

【0042】
前記表2から分かるように、選択比においては実施例1〜3の酸化セリウムスラリーと比較例1〜6のスラリーが同等な水準である反面、スクラッチ数は実施例1〜3の酸化セリウムスラリーを用いる際に顕著に減少した。
【0043】
また、前記実施例1の酸化セリウムスラリーに対して、圧力を変化させながらCMP工程を行って、エリプソメータ及びthermawave OPTI Probe-2600 (Vintage)を用いて研磨量を測定した。その結果、図3に示すように、実施例1で得た研磨スラリーは、研磨量が研磨圧力によって比例して直線的に増加せず、臨界点以上の圧力で急激に増加する、非プレストニアン挙動を示すことを確認した。
【0044】
[検査例3]:薬液と混合した後の分散安定性の評価
前記検査例2で用いられた酸化セリウムスラリーの分散安定性について次のように評価し、その結果を表3に示す。
【0045】
(1)粒径変化分析
前記検査例2で用いられたそれぞれの酸化セリウムスラリー−薬液混合物を排出部(46)から採取して酸化セリウム粒径をMICROTRAC UPA 150で測定した後、薬液と混合する前の粒径と比較した。
【0046】
(2)粒子沈殿度の観察
前記検査例2で用いられた酸化セリウムスラリー−薬液混合物50mlを各々排出部(46)から採取してシリンダーに放置し、2時間及び6時間後に粒子の沈殿度を肉眼で観察してスラリー混合物の混濁度を決定した(○全体的に混濁、分散性に優れる;△上層部が透明;X全体的に透明、過度な沈殿)。
【表3】

【0047】
前記表3から分かるように、比較例1〜6の研磨スラリーは薬液との混合後に研磨粒子が過度に凝集して、粒径が混合前に比べて9倍以上大きくなった反面、本発明の実施例1〜3のスラリーはあまり粒子凝集を示さず優れた分散安定性を示した。
【0048】
[検査例4]:長期間分散安定性の評価
実施例1、そして比較例1及び2の酸化セリウムスラリーの各30mlを40mlシリンダーに入れ、10日、60日及び90日の貯蔵後に検査例2のCMP工程を行って、長期間貯蔵後の研磨量変化に対して評価し、その結果を表4に示す。
【表4】

【0049】
前記表4で、研磨量変化の結果によって立証されるように、本発明のスラリーは90日間分散安定性を維持する反面、比較例1及び2のスラリーは研磨量が減少し、これはスラリーが不安定であることを示す。
【0050】
本発明を前記具体的な実施例と関連して記述したが、添付された特許請求の範囲によって定義された本発明の範囲内で当分野の熟練者が本発明を多様に変形及び変化させ得ることを理解しなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の一具体例による研磨スラリーの製造工程を例示したフロー図である。
【図2】本発明によって製造された研磨スラリーが適用されるCMP工程中の一つを概略的に示す。
【図3】プレストニアンスラリー(通常的な研磨スラリー)及び本発明の非プレストニアンスラリーについて得られた研磨量−圧力の関係を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)水中に研磨粒子及びアニオン性ポリマー酸分散剤を分散させる段階;及び
(b)生成した分散液にアルカリ性物質を研磨粒子100重量部を基準に0.1〜8重量部の量で添加する段階を含む、研磨スラリーの製造方法。
【請求項2】
前記段階(a)で分散された研磨粒子が正の表面ゼータ電位を有することを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記段階(a)で得られた分散液のpHが1〜4の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記研磨スラリーのpHが6〜9の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
前記研磨粒子がシリカ(SiO2)、アルミナ(Al23)、セリア(CeO2)、ジルコニア(ZrO3)、酸化スズ(SnO2)、酸化マンガン(MnO2)及びこれらの混合物からなる群から選ばれる金属酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項6】
前記研磨粒子が炭酸セリウム又は水酸化セリウムを600〜1000℃の温度範囲で焼いて得られたセリアであることを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
前記研磨粒子が研磨スラリー総量を基準に0.5〜20重量%で用いられることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項8】
前記アニオン性ポリマー酸が2,000〜250,000範囲の重量平均分子量を有することを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項9】
前記アニオン性ポリマー酸がポリメタクリル酸、ポリアクリル酸、ポリビニルスルホン酸及びこれらの混合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求項8に記載の製造方法。
【請求項10】
前記アニオン性ポリマー酸が研磨粒子100重量部を基準に0.1〜10重量部の範囲で用いられることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項11】
前記アルカリ性物質がアンモニア、アルキルアンモニウム塩、アミン及びこれらの混合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項12】
前記アミンがトリメタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルベンジルアミン、エトキシベンジルアミン及びこれらの混合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求項11に記載の製造方法。
【請求項13】
前記アルキルアンモニウム塩がトリメチルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、コリン及びこれらの混合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求項11に記載の製造方法。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか一項に記載の製造方法によって製造され、非プレストニアン挙動を示す、半導体薄膜研磨用スラリー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−279050(P2006−279050A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−87220(P2006−87220)
【出願日】平成18年3月28日(2006.3.28)
【出願人】(501379281)三星コーニング株式会社 (16)
【Fターム(参考)】