説明

分波器

【課題】 低損失化、高抑圧化および小型化が可能な分波器を提供すること。
【解決手段】 本発明は、共振端子(Ant)に接続された第1のフィルタ(10)と、共通端子(Ant)に接続された第2のフィルタ(20)と、第1のフィルタ(10)および第2のフィルタ(20)の少なくとも一方とグランドとの間に接続された付加インダクタ(L10、L20)と、共通端子(Ant)とグランドの間に接続された整合用インダクタ(L30)と、共通端子(Ant)と第1のフィルタ(10)および第2のフィルタ(20)の少なくとも一方との間に接続されたキャパシタ(C2)とを有する整合回路(32)と、を有する分波器である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は分波器に関し、特に整合回路を有する分波器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、移動体通信システムの発展に伴って携帯電話、携帯情報端末等が急速に普及している。例えば、携帯電話端末においては、800MHz〜1.0GHz帯および1.5GHz〜2.0GHz帯といった高周波帯が使用されている。これら移動通信システム用の機器には、共振子を用いた分波器が用いられており、分波器の小型化、低損失、高抑圧特性が求められている。
【0003】
図1を用い分波器について説明する。分波器は2つのバンドパスフィルタを用い、第1のフィルタ10を第1端子T1と共通端子Antとの間、第2のフィルタ20を第2端子T2と共通端子Antとの間に設ける。共通端子Antと第1のフィルタ10または第2のフィルタ20との間には整合回路30が設けられる。ここで、第2のフィルタ20は第1のフィルタ10より高周波側に通過帯域がある。例えば携帯電話端末に使用する場合は、第1のフィルタ10が送信帯域を通過帯域とする送信用フィルタ、第2のフィルタ20が受信帯域を通過帯域とする受信用フィルタ、共通端子がアンテナに接続するアンテナ端子に相当する。以下、第1のフィルタ10が送信用フィルタ、第2のフィルタ20が受信用フィルタの場合を例に説明する。
【0004】
以上の構成により、送信信号は第1端子T1(送信端子)より入力し、第1のフィルタ10を通過し共通端子Antより出力する。一方、受信信号は共通端子Antより入力し、第2のフィルタ20を通過し第2端子T2(受信端子)から出力する。分波器の特性としては、送信信号が第1端子T1から共通端子Antに通過する際の挿入損失の低減、第1のフィルタ10の受信帯域(第2のフィルタの通過帯域)での減衰量の確保(高抑圧化)が求められる。第2のフィルタ20についても同様である。また、低価格化、実装密度の低減のため、分波器の小型化が求められている。
【0005】
次に、整合回路30の機能について説明する。整合回路30は第1端子T1から入力した送信信号が第2のフィルタ20に侵入することを抑制し、共通端子Antから出力させる機能を有する。一般に、送信帯域では、共通端子Antから第2のフィルタ20を見たインピーダンスは無限大とならない。よって、送信信号の一部は第2のフィルタ20に侵入してしまう。そこで、整合回路30により共通端子Antから第2のフィルタ20を見た送信帯域でのインピーダンスをほぼ無限大に変換する。これにより、送信信号が第2のフィルタ20に侵入することを抑制することができる。よって、第1のフィルタ10の挿入損失を低減することができる。同様に、受信信号の電力が第1のフィルタ10に侵入することを抑制し第2のフィルタ20の挿入損失を低減することもできる。
【0006】
分波器の小型化、低損失化のためさまざまな整合回路が開示されている。図2を参照に、特許文献1には、第2のフィルタ20(受信用フィルタ)と共通端子Antの間に整合回路30aとして移相器を設けた分波器(従来例1)が開示されている。図3のように、第1のフィルタ10および第2のフィルタ20と共通端子Antとの間それぞれに整合回路30aおよび30bとして移相記を設けた分波器(従来例2)が知られている。図4を参照に、特許文献3には、共通端子Antとグランドとの間に整合用インダクタL30を接続した分波器(従来例3)が開示されている。また、特許文献4には、従来例3に加え、第1のフィルタ10および第2のフィルタ20を弾性表面波共振子のインターデジィタルトランスデューサの設計を変更する技術(従来例4)が開示されている。特許文献5には、従来例3に加え、一方のフィルタと共通端子との間にキャパシタを接続した分波器(従来例5)が開示されている。
【0007】
一方、特許文献5には、ラダー型フィルタとグランドとの間に付加インダクタを接続するフィルタ(従来例6)が開示されている。
【特許文献1】特許第3246906号公報
【特許文献2】特開2004−343735号公報
【特許文献3】特開平10−313229号公報
【特許文献4】国際公開第2003/001668号パンフレット
【特許文献5】特開05−183380号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来例1によれば、一方のフィルタに整合回路30aを設けているため小型で低損失な分波器を提供することができる。特に、例えば北米の800MHz帯CDMA方式(送信帯域:824〜849MHz、受信帯域:869〜894MHz)や1.9GHz帯CDMA方式(送信帯域:1850〜1910MHz、受信帯域:1930〜1990MHz)のように送信帯域と受信帯域との周波数間隔が小さい(20MHz)場合は良好な低損失特性が得られる。しかし、例えば、W−CDMA方式(送信帯域:1920〜1980MHz、受信帯域:2110〜2170MHz)のように送信帯域と受信帯域との周波数間隔が130MHzと大きい場合、低損失な特性は得られない。従来例2のように、両方のフィルタに整合回路30aおよび30bを設けることにより、送信帯域と受信帯域との周波数間隔が大きい場合も、良好な低損失特性が得られる。しかしながら、整合回路が2つ必要となり小型化が難しい。
【0009】
従来例3は共通端子Antに整合用インダクタL30を付加する構成であり、小型化することができる。しかしながら、第1のフィルタ10および第2のフィルタ20の低損失化が十分ではない。これは、第1のフィルタ10および第2のフィルタ20両方と整合をとるのが難しいためである。従来例4はその改善のために、第1のフィルタ10および第2のフィルタ20を弾性表面波共振子のインターデジィタルトランスデューサの設計を変更する分波器である。しかしながら、設計が複雑となる。
【0010】
一方、従来例6を分波器に適用した場合、付加インダクタと整合回路とを同一のパッケージに実装することとなり分波器の小型化が難しい。また、小型化した場合であっても、パッケージ内での配線等の高密度化にともない、付加インダクタと整合回路等が隣接すると配線間のクロストークが発生し、高抑圧化が難しくなってしまう。
【0011】
本発明は、上記課題に鑑み、低損失化、高抑圧化および小型化が可能な分波器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、共振端子に接続された第1のフィルタと、前記共通端子に接続された第2のフィルタと、前記第1のフィルタおよび前記第2のフィルタの少なくとも一方とグランドとの間に接続された付加インダクタと、前記共通端子と前記グランドとの間に接続された整合用インダクタと、前記共通端子と前記第1のフィルタおよび前記第2のフィルタの少なくとも一方との間に接続されたキャパシタと、を具備することを特徴とする分波器である。本発明によれば、相手帯域の高抑圧化、通過帯域の低損失化および小型化が可能な分波器を提供することができる。
【0013】
本発明は、前記付加インダクタの接続した前記第1のフィルタおよび前記第2のフィルタの少なくとも一方は、並列共振子および直列共振子を有するラダー型フィルタであり、前記付加インダクタは前記並列共振子と前記グランドとの間に接続されることを特徴とする分波器とすることができる。本発明によれば、相手帯域の高抑圧化、通過帯域の低損失化および小型化が可能な分波器を提供することができる。
【0014】
本発明は、前記付加インダクタは、複数の前記並列共振子のすべてと前記グランドとの間に接続されることを特徴とする分波器とすることができる。本発明によれば、相手帯域の一層高抑圧化が可能となる。
【0015】
本発明は、前記キャパシタは前記第1のフィルタおよび前記第2のフィルタが形成された基板とは異なる基板上に形成されることを特徴とする分波器とすることができる。
【0016】
本発明は、前記付加インダクタおよび前記整合用インダクタの少なくとも一方は、前記キャパシタと同一基板上に形成されることを特徴とする分波器とすることができる。本発明によれば、実装面積の縮小化が可能となり分波器の小型化が可能となる。
【0017】
本発明は、前記並列共振子および前記直列共振子は表面弾性波共振子および圧電薄膜共振子のいずれか一方であることを特徴とする分波器とすることができる。
【0018】
本発明は、前記並列共振子および前記直列共振子は表面弾性波共振子および圧電薄膜共振子の少なくとも一方であり、前記キャパシタは、前記並列共振子および前記直列共振子と同じ基板上に形成された弾性表面波インターディジタルトランスデューサおよび圧電薄膜共振子の少なくとも一方であることを特徴とする分波器とすることができる。本発明によれば、実装面積の縮小化が可能となり分波器の小型化が可能となる。
【0019】
本発明は、前記並列共振子および前記直列共振子は、表面弾性波共振子であり、前記キャパシタは、前記並列共振子および前記直列共振子と同じ基板上に形成された弾性表面波インターディジタルトランスデューサあることを特徴とする分波器とすることができる。本発明によれば、キャパシタとして弾性表面波IDTを用いることで弾性表面波IDTの共振周波数を容易に設定でき、弾性表面波共振子を用いたラダー型フィルタを用いることで、製造工程を簡略化することができる。
【0020】
本発明は、前記並列共振子および前記直列共振子は圧電薄膜共振子であり、前記キャパシタは、前記並列共振子および前記直列共振子と同じ基板上に形成された弾性表面波インターディジタルトランスデューサあることを特徴とする分波器とすることができる。本発明によれば、圧電薄膜共振子を用いたラダー型フィルタを用いることでフィルタ特性は向上し、キャパシタは弾性表面波IDTを用いることで弾性表面波IDTの共振周波数を容易に設定できる
【0021】
本発明は、前記弾性表面波インターディジタルトランスデューサおよび前記圧電薄膜共振子の少なくとも一方の共振周波数は、前記並列共振子および前記直列共振子を有する前記ラダー型フィルタの通過帯域外であることを特徴とする分波器とすることができる。本発明によれば、反共振点をフィルタの通過帯域外とすることにより、通過帯域外の減衰量を一層大きくすることができる。
【0022】
本発明は、前記付加インダクタおよび前記整合用インダクタの少なくとも一方は、前記第1のフィルタが形成されたチップおよび前記第2のフィルタが形成されたチップが実装されたパッケージに設けられることを特徴とする分波器とすることができる。本発明によれば、低損失な分波器を得ることができる。
【0023】
本発明は、前記パッケージは積層パッケージであり、前記付加インダクタおよび前記整合用インダクタの少なくとも一方は前記積層パッケージが有する層に形成された線路パターンであることを特徴とする分波器とすることができる。本発明によれば、パッケージ内に簡単にインダクタを形成することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、低損失化、高抑圧化および小型化が可能な分波器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明に係る実施例として、W−CDMA方式(送信帯域:1920〜1980MHz、受信帯域:2110〜2170MHz)に用いる分波器であり、第1のフィルタ10を送信用フィルタに、第2のフィルタを受信用フィルタに使用する場合を例に説明する。
【実施例1】
【0026】
図5は実施例1に係る分波器の構成を示す図、図6は実施例1に係る分波器の回路構成図である。図5を参照に、実施例1に係る分波器50は、共振端子Antと第1端子T1との間に接続された第1のフィルタ10と、共通端子Antと第2端子T2との間に接続された第2のフィルタ20とを有する。第1のフィルタ10および第2のフィルタ20とグランドとの間には付加インダクタL10およびL20が接続される。また、分波器50は、共通端子Antとグランドの間に接続された整合用インダクタL30と、共通端子Antと第2のフィルタ20との間に接続されたキャパシタC2とを有する整合回路32を有する。
【0027】
図6を参照に、第1のフィルタ10は圧電薄膜共振子である直列共振子S11ないしS13および並列共振子P11ないしP13を有するラダー型フィルタである。直列共振子S11ないしS13が共通端子Antと第1端子T1との間に直列に接続されている。並列共振子P11は直列共振子S11とS12との間に、並列共振子P12は直列共振子S12とS13との間に、並列共振子P13は直列共振子S13と第1端子T1との間に、それぞれ接続される。そして、並列共振子P11ないしP13とグランドとの間に、付加インダクタL11(0.8nH)が接続される。直列共振子S11ないしS13並びに並列共振子P11ないしP13は同じ基板(チップ12)上に形成されている。
【0028】
第2のフィルタ20は圧電薄膜共振子である直列共振子S21ないしS23および並列共振子P21ないしP24を有するラダー型フィルタである。直列共振子S21ないしS23が共通端子Antと第2端子T2との間に直列に接続されている。並列共振子P21およびP22は直列共振子S21とS22との間に並列に、並列共振子P23は直列共振子S22とS23との間に、並列共振子P24は直列共振子S23と第2端子T2との間に、それぞれ接続される。そして、並列共振子P21およびP22とグランドとの間に付加インダクタL21(1.1nH)が、並列共振子P23およびP24とグランドとの間に付加インダクタL22(1.1nH)が接続される。直列共振子S21ないしS23並びに並列共振子P21ないしP24は同じ基板(チップ22)上に形成されている。
【0029】
整合回路32の整合用インダクタL30のインダクタンスは2.5nH、キャパシタC2のキャパシタンスは4.0pFであり、集積化受動素子IPD42として1つのチップに形成されている。図7(a)を参照に、IPD42は、基板60(例えばシリコン基板、石英基板)上にMIMキャパシタ62とスパイラルコイルからなるインダクタ64が形成されている。図7(b)はMIMキャパシタ62の断面図である。MIMキャパシタ62は、基板60上に例えばアルミニウムまたは銅の下部電極膜62a、例えば酸化シリコン膜の誘電膜62b、例えばアルムニウムまたは銅の上部電極膜62cが積層し形成される。インダクタ64は例えばアルミニウムまたは銅の配線により形成される。共通端子Antに接続されるパッド66、グランドに接続されるパッド68および第2のフィルタ20に接続されるパッド69が設けられる、パッド66、68、69、MIMキャパシタおよびインダクタ64はアルミニウムまたは銅の配線61により接続される。
【0030】
チップ12、22およびIPD42は、後に説明する実施例2と同様に、3mm×3mmの積層パッケージに実装される。付加インダクタL11、L21およびL22は、実施例2で整合用インダクタL30を積層パッケージ内に形成する同じ方法で積層パッケージに形成される。
【0031】
実施例1に係る分波器50と図8に示した比較例に係る分波器51の通過特性を測定した。図8を参照に、比較例に係る分波器51は、実施例1に係る分波器50の整合回路32のキャパシタC2がなく、整合回路38は共通端子Antとグランドとの間に設けられた整合用インダクタL30である。
【0032】
図9(a)は実施例1に係る分波器50および比較例1に係る分波器51の通過特性を示す図であり、図9(b)はその通過帯域付近の拡大図である。第1及び第2のフィルタ10、20の通過帯域が隣接し、通過帯域の一方の立ち上がりの少なくとも一部と他方の立下りの少なくとも一部が、重なり合っている。そして、図9(a)の矢印で示したように、実施例1では第1のフィルタ10の通過帯域での第2のフィルタ20の減衰量が大きくなり、高抑圧化されている。また、図9(b)の矢印で示したように、実施例1では第1のフィルタ10の通過帯域での損失が低減している。このように、実施例1において、高抑圧化および低損失化が実現できたのは、整合回路32を用いることにより、共通端子からみた第1のフィルタ10および第2のフィルタ20両方の整合状態が良好なこと起因している。
【0033】
以下、比較例1のような構成では、第1のフィルタ10および第2のフィルタ20両方と整合をとることが難しい理由について説明する。図10(b)は、図10(a)のように整合回路および第2のフィルタ20が接続されていないときの共通端子Antから第1のフィルタ10を視たときのインピーダンス特性を示すスミスチャートである。中心付近の太線が第1のフィルタ10の通過帯域A1、下側の太線が第2のフィルタ20の通過帯域A2を示す。一方、図11(b)は、図11(a)のように整合回路および第1のフィルタ10が接続されていないときの共通端子Antから第2のフィルタ20を視たときのインピーダンス特性を示すスミスチャートである。中心付近の太線が第2のフィルタ20の通過帯域B2、下側の太線が第1のフィルタ10の通過帯域B1を示す。
【0034】
第1のフィルタ10と第2のフィルタ20とを接続し分波器とした場合、第1のフィルタ10の通過帯域インピーダンスは、A1とB1との合成、第2のフィルタ20の通過帯域インピーダンスは、A2とB2との合成となる。第1のフィルタ10および第2のフィルタ20それぞれの通過帯域のインピーダンスA1およびB2は両方ともスミスチャートの中心付近で50Ωである。一方、相手フィルタの通過帯域のインピーダンスA2およびB1は位相が異なる。このため、第1及び第2のフィルタ10、20に対し共通の整合用インダクタL30を付加した比較例1においては、第1のフィルタ10の通過帯域および第2のフィルタ20の通過帯域の両方の整合条件を満足することは難しい。
【0035】
そこで、実施例1のように、整合用インダクタL30に加え第2のフィルタ20にキャパシタC2を付加することにより、第1のフィルタ10の通過帯域および第2のフィルタ20の通過帯域の両方を独立に整合させることができる。よって、両通過帯域の整合条件を満足することができる。さらに、整合回路32は整合用インダクタL30およびキャパシタC2により構成されているため、分波器50の小型化が可能である。また、図12に示す変形例1のように、キャパシタC2に加え共通端子Antと第1のフィルタ10との間にキャパシタC1を接続し整合回路33としてもよい。整合回路33においても、キャパシタC1およびC2の値を選択することにより、第1のフィルタ10の通過帯域および第2のフィルタ20の通過帯域の両方の整合条件を満足することができる。さらに、第2のフィルタ20にはキャパシタC2を付加せず、第1のフィルタ10にキャパシタC1を付加することもできる。
【0036】
以上のように、実施例1によれば、付加インダクタL11、L21およびL22を接続し、高抑圧化を図った場合において、整合回路32を設けることにより、送信帯域と受信帯域との周波数間隔が130MHzと離れている場合も通過帯域の低損失化が可能となる。しかも、整合回路32は整合用インダクタL30およびキャパシタC1、C2で形成される単純な構造のため、小型化が可能となる。また、単純な構造のため、同じパッケージに付加インダクタL11、L21およびL22と整合回路32を実装した場合も、配線間のクロストークを抑制することができる。よって、高抑圧化を妨げられることもない。特に、第1のフィルタおよび第2のフィルタ20がラダー型フィルタの場合は、相手帯域に減衰極を形成することができ、相手帯域の一層の高抑圧化が可能となる。付加インダクタL11、L21およびL22は、第1のフィルタ10および第2のフィルタ20の少なくとも一方に付加されていれば、付加されたフィルタはその効果を発揮することができる。
【0037】
また、付加インダクタL11、L21およびL22は、第1のフィルタ10および第2のフィルタ20の少なくとも一方のフィルタの複数の並列共振子のすべてとグランドとの間に接続されることができる。これにより、相手帯域に形成する減衰極の減衰量を大きくすることができ、相手帯域の一層の高抑圧化が可能となる。
【0038】
実施例1においては、キャパシタC2および整合用インダクタL30を基板60に集積化し、IPD42としているが、図13に示す変形例2のように、IPDには整合用インダクタL30は形成せず、キャパシタC2を基板60に形成しIPD43としても良い。図13を参照に、図7(a)と同様に、基板60上にMIMキャパシタ62、パッド66、69および配線61が形成されている。変形例2では、整合用インダクタL30は実施例2と同様に、積層パッケージ内に形成する。このように、キャパシタC1またはC2は第1のフィルタ10および第2のフィルタ20が形成された基板とは異なる基板上に形成することができる。また、付加インダクタL11、L21およびL22の一部または全部を基板60上に形成しても良い。このように、付加インダクタL11、L21およびL22並びに整合用インダクタL30の少なくともひとつは、キャパシタC1またはC2と同一基板上に形成することができる。以上のような集積化受動素子IPDを用いることにより、実装面積の縮小化が可能となり分波器の小型化が可能となる。
【実施例2】
【0039】
実施例2は、キャパシタをIPDで形成し、整合用インダクタは積層パッケージ内に形成した例である。図12のように、整合回路33は、整合用インダクタL30に加え共通端子Antと第1のフィルタ10および第2のフィルタ20の間にそれぞれキャパシタC1、C2を設けている。キャパシタC1およびC2はそれぞれ図13と同様に、IPDとして形成されている。
【0040】
図14は、実施例2に係る分波器の積層パッケージ100を示した図である。図14(a)は積層パッケージ100の断面摸式図である。積層パッケージ100は、3mm×3mmのパッケージであり、セラミック108が積層されている。ダイアタッチ面109にチップが実装される層が第1層101であり、以下第2層102、第3層103、第4層104が設けられている。第4層の底面105にはフットパターンが形成され、フットパターンより外部に信号及び電源が入出力される。各層には導体が埋め込まれたビア106および導体パターン107が形成されており、ビア106および導体パターン107によりチップとフットパターンとが電気的に接続される。付加インダクタの構成は整合用インダクタL30の構成と同様でありあり、図示せず説明を省略する。
【0041】
図14(b)は第1層101の上面(ダイアタッチ面)を示す図である。第1のフィルタ10が形成されたチップ12、第2のフィルタ20が形成されたチップ22、キャパシタC1が形成されたIPD44aおよびキャパシタC2が形成されたIPD44bが搭載される位置を点線で示した。各チップはバンプ(図示せず)を用いダイアタッチ面に実装される。第1層101には導体で形成された線路パターン131、バンプパッド130、導体で埋め込まれたビア133が形成されている。第1端子T1はバンプパッド130aを介し、第2端子T2は、バンプパッド130bを介し、それぞれ線路パターンT1L、T2Lに接続され、それぞれ、ビア133a、133bを通じ第4層104の底面105に形成された第1端子フットパターンT1Fおよび第2端子フットパターンT2Fに接続される。各グランド端子は、端子に近いビア133またはサイドキャステレーション132を介し底面105に形成されたグランドフットパターンGndFに接続される。IPD44aおよび44bの共通端子Antは線路パターンAntLに接続されビア120に接続する。
【0042】
図14(c)は第2層102の上面を示す図である。なお、図14(c)ないし図14(d)にはビア133、133a、133bは図示していない。第1層101のビア120は第2層102のビア120に接続する、ビア120は線路パターン113によりビア125に接続する。ビア125は第4層104の底面105の共通フットパターンAntFに接続する。ビア120は線路パターン112によりビア121に接続する。ビア121は第3層103に接続する。
【0043】
図14(d)は第3層103の上面を示す図である。ビア121は線路パターン114によりビア122に接続する。ビア122は第4層104に接続する。図14(e)は第4層104の上面を示す図である。ビア122は線路パターン115によりビア123に接続する。ビア123は第4層104の底面105に接続する。
【0044】
図14(f)は第4層104の底面105を上から透視した図である。共通フットパターンAntF、第1端子フットパターンT1F、第2端子フットパターンT2FおよびグランドフットパターンGndFが形成されている。ビア123はグランドフットパターンGndFに接続する。これにより、共通端子とグランドとの間に接続する整合用インダクタが線路パターン112、114および115並びにビア121、122および123により形成される。
【0045】
以上のように、付加インダクタおよび整合用インダクタの少なくとも一方を、チップ12および14が実装されたパッケージに設けることができる。インダクタをパッケージのセラミック材料、導電材料を使用して形成することによりQの大きいインダクタを形成することができる。よって、低損失な分波器を得ることができる。
【0046】
また、パッケージとして積層パッケージ100を用い、付加インダクタおよび整合用インダクタの少なくとも一方を積層パッケージ100が有する層102ないし104に形成された線路パターンで形成することができる。これにより、パッケージ内に簡単にインダクタを形成することができる。
【実施例3】
【0047】
実施例3は整合回路33のキャパシタを圧電薄膜共振子とした例である。図15は実施例3に係る分波器52の回路構成図でる。実施例2では、第1のフィルタ10が形成されたチップ14上に整合回路33のキャパシタとして圧電薄膜共振子72が形成されている。また、第1のフィルタ10に並列共振子P13が形成されていない。付加インダクタンスL11、L21およびL22のインダクタンスは、それぞれ1.2nH、1.2nHおよび1.1nHである。その他の構成は実施例1の図6と同じであり、同じ部材は同じ符号を付し説明を省略する。
【0048】
図16は実施例2のチップ14の上視図である。基板70(例えばシリコン基板)上に、下部電極膜75、窒化アルミニウム圧電膜(図示せず)、上部電極膜74が形成されている。下部電極膜75、圧電膜および上部電極膜74が重なる領域がメンブレン領域76であり、メンブレン領域下の基板70には空隙(図示せず)が形成されている。P11、P12、S11、S12およびS13は各共振子のメンブレン領域を表す。各メンブレン領域はお互いに下部電極膜75または上部電極膜74を用い接続されている。第1端子T1に接続するパッド79は下部電極膜、グランドに接続するパッド77は上部電極膜で形成される。直列共振子S11と共通端子Antに接続するパッド78との間にはキャパシタC1として圧電薄膜共振子72が形成される。このとき、圧電薄膜共振子72の共振周波数は、第1のフィルタ10の通過帯域外とすることが好ましい。
【0049】
実施例3に係る分波器52および先の比較例1の通過特性を測定した。図17(a)は実施例3に係る分波器50および比較例1に係る分波器51の通過特性を示す図であり、図17(b)はその通過帯域付近の拡大図である。図17(a)の左側の矢印、図17(b)の矢印で示したように、実施例3は実施例1と同様に、第1のフィルタ10の通過帯域(相手帯域)での第2のフィルタ20の減衰量が大きくなり、高抑圧化されている。また、第1のフィルタ10の通過帯域での損失が低減している。さらに、図17(a)の右側の矢印のように第2のフィルタ20の通過帯域外の高周波側でも第1のフィルタ10の減衰量が大きくなっている。これは、圧電薄膜共振子72の反共振点が存在するためである。
【0050】
図18に示す変形例1のように、第1のフィルタ10およびキャパシタC1を弾性表面波共振子89で形成することもできる。図18は、第1のフィルタ10およびキャパシタC1を弾性表面波共振子で形成したチップ18の上視図である。図中黒部は圧電基板80上に形成されたアルミニウム等のパターンである。圧電基板80上に、弾性表面波共振子S11´、S12´、S13´、P11´およびP12´からなる第1のフィルタ10aが形成される。各弾性表面波共振子はインターディジタルトランスデューサIDTとその両側に設けられた反射器R0で構成される。第1端子T1に接続されるパッド85、グランドに接続されるパッド87および共通端子Antに接続されるパッド88が形成される。パッド88と共振子S11´との間にキャパシタC1として、弾性表面波共振子89が形成される。弾性表面波共振子89の弾性表面波インターディジタルトランスデューサの電極指の間隔はラダー型フィルタを構成する弾性表面波共振子の電極指の間隔とは異なるように形成されている。これにより、弾性表面波共振子89の共振周波数をラダー型フィルタの通過帯域外としている。弾性表面波共振子89の代わりに、反射器を設けず弾性表面波インターディジタルトランスデューサとしてもよい。
【実施例4】
【0051】
実施例4は第1のフィルタ10は圧電薄膜共振子を用いたラダー型フィルタで構成し、整合回路33のキャパシタC1を弾性表面波共振子83で構成した例である。図19は実施例4に係る分波器54の回路構成図であり、図15と同じ部材は同じ符号を付し説明を省略する。実施例4では、第1のフィルタ10が形成されたチップ16に整合回路33のキャパシタとして弾性表面波共振子83が形成される。図20は第1のフィルタ10および弾性表面波共振子83が形成されたチップ16の上視図である。圧電基板70a上に圧電薄膜共振子からなる第1のフィルタ10と弾性表面波共振子83とが形成されている。第1のフィルタ10の構成は図16と同じであり説明を省略する。弾性表面波共振子83は弾性表面波インターディジタルトランスデューサIDT1とその両側に設けられた反射器R1より構成される。
【0052】
実施例3および実施例4のように、第1のフィルタ10または第2のフィルタ20を構成する並列共振子および直列共振子は、表面弾性波共振子または圧電薄膜共振子であり、整合回路を構成するキャパシタC1およびC2の少なくとも一方を、前記並列共振子および直列共振子と同じ基板上に形成された弾性表面波インターディジタルトランスデューサまたは圧電薄膜共振子とすることができる。これにより、実装密度を低減することができる。
【0053】
また、前記並列共振子および直列共振子と同じ基板上に形成された弾性表面波インターディジタルトランスデューサまたは圧電薄膜共振子の共振周波数は、前記並列共振子および前記直列共振子を有するフィルタの通過帯域外とすることが好ましい。これにより、反共振点をフィルタの通過帯域外とすることにより、通過帯域外の減衰量を一層大きくすることができる。
【0054】
整合回路のキャパシタは前記並列共振子および直列共振子と同じ基板上に形成される弾性表面波インターディジタルトランスデューサであることが好ましい。圧電薄膜共振子の共振周波数を変えるには圧電膜の膜厚を変える等製造工程が複雑になるが、弾性表面波IDTの共振周波数を変えるには電極指の周期を変えることで簡単に行えるためである。
【0055】
よって、実施例3の変形例1のように、第1のフィルタ10または第2のフィルタ20を構成する並列共振子および直列共振子を表面弾性波共振子とし、キャパシタC1およびC2の少なくとも一方を、並列共振子および直列共振子と同じ基板上に形成された弾性表面波インターディジタルトランスデューサとすることにより、製造工程を簡略化することができる。
【0056】
一方、実施例4のように、第1のフィルタ10または第2のフィルタ20を構成する並列共振子および直列共振子は圧電薄膜共振子であり、整合回路を構成するキャパシタC1およびC2の少なくとも一方を、前記並列共振子および前記直列共振子と同じ基板上に形成された弾性表面波インターディジタルトランスデューサとすることができる。実施例4によれば、圧電薄膜共振子を用いたラダー型フィルタを用いることでフィルタ特性は向上し、キャパシタは弾性表面波IDTを用いることで弾性表面波IDTの共振周波数を容易に設定することができる。
【0057】
実施例1ないし実施例4においては、送信帯域が1920〜1980MHz、受信帯域が2110〜2170MHzの場合に用いる分波器を例に説明したが、この周波数に限られるものではない。
【0058】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】図1は分波器の構成を説明するための図である。
【図2】図2は従来例1に係る分波器の構成を示す図である。
【図3】図3は従来例2に係る分波器の構成を示す図である。
【図4】図4は従来例3に係る分波器の構成を示す図である。
【図5】図5は実施例1に係る分波器の構成を示す図である。
【図6】図6は実施例1に係る分波器の回路構成図である。
【図7】図7(a)は従来例1に係る分波器の集積化受動素子の上視図であり、図7(b)はMIMキャパシタの断面図である。
【図8】図8は比較例1に係る分波器の回路構成図である。
【図9】図9(a)は実施例1および比較例1に係る分波器の通過特性を示す図であり、図9(b)は拡大図である。
【図10】図10は第1のフィルタの共通端子から見たインピーダンスを示す図である。図10(a)は測定したフィルタの構成を示す図であり、図10(b)はスミスチャートである。
【図11】図11は第2のフィルタの共通端子から見たインピーダンスを示す図である。図11(a)は測定したフィルタの構成を示す図であり、図11(b)はスミスチャートである。
【図12】図12は実施例1の変形例1に係る分波器の構成を示す図である。
【図13】図13は実施例1の変形例1に係る分波器の集積化受動素子の上視図である。
【図14】図14は実施例2に係る分波器の積層パッケージを示す図である。図14(a)は断面摸式図、図14(b)は第1層の上視図、図14(c)は第2層の上視図、図14(d)は第3層の上視図、図14(e)は第4層の上視図、図14(f)は第4層の底面の上方からの透視図である。
【図15】図15は実施例3に係る分波器の回路構成図である。
【図16】図16は実施例3に係る分波器の第1のフィルタおよびキャパシタを形成したチップの上視図である。
【図17】図17(a)は実施例3および比較例1に係る分波器の通過特性を示す図であり、図17(b)は拡大図である。
【図18】図18は実施例3の変形例1に係る分波器の第1のフィルタおよびキャパシタを形成したチップの上視図である。
【図19】図19は実施例4に係る分波器の回路構成図である。
【図20】図20は実施例4に係る分波器の第1のフィルタおよびキャパシタを形成したチップの上視図である。
【符号の説明】
【0060】
10 第1のフィルタ
12、14、16、18 チップ
20 第2のフィルタ
22 チップ
30、30a、30b 整合回路
32、33、34、38整合回路
42、44、44a、44b 集積化受動素子
60 基板
61 配線
62 MIMキャパシタ
64 スパイラルコイルインダクタ
70、70a 基板
72 圧電薄膜共振子
74 上部電極膜
75 下部電極膜
76 メンブレン領域
77、78、79 パッド
80 圧電基板
83、89 弾性表面波共振子
84 配線
85、87、88 パッド
100 積層パッケージ
101、102、103、104 層
105 第4層の底面
109 ダイアタッチ面
112、113、114、115、131 線路パターン
120、121、122、123、124、125、133 ビア
130 バンプパッド
132 サイドキャステレーション
Ant 共通端子
T1 第1端子
T2 第2端子
C1、C2 キャパシタ
L30 整合用インダクタ
L10、L11、L20、L21、L22 付加インダクタ
S11、S12、S13 直列共振子
S21、S22、S23 直列共振子
P11、P12、P13 並列共振子
P21、P22、P23、P24 並列共振子
AntF、T1F、T2F、GndF フッドパッド
IDT インターディジタルトランスデューサ
R0 反射器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
共振端子に接続された第1のフィルタと、
前記共通端子に接続された第2のフィルタと、
前記第1のフィルタおよび前記第2のフィルタの少なくとも一方とグランドとの間に接続された付加インダクタと、
前記共通端子と前記グランドとの間に接続された整合用インダクタと、
前記共通端子と前記第1のフィルタおよび前記第2のフィルタの少なくとも一方との間に接続されたキャパシタと、を具備することを特徴とする分波器。
【請求項2】
前記付加インダクタの接続した前記第1のフィルタおよび前記第2のフィルタの少なくとも一方は、並列共振子および直列共振子を有するラダー型フィルタであり、
前記付加インダクタは前記並列共振子と前記グランドとの間に接続されることを特徴とする請求項1記載の分波器。
【請求項3】
前記付加インダクタは、複数の前記並列共振子のすべてと前記グランドとの間に接続されることを特徴とする請求項2記載の分波器。
【請求項4】
前記キャパシタは前記第1のフィルタおよび前記第2のフィルタが形成された基板とは異なる基板上に形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の分波器。
【請求項5】
前記付加インダクタおよび前記整合用インダクタの少なくとも一方は、前記キャパシタと同一基板上に形成されることを特徴とする請求項4記載の分波器。
【請求項6】
前記並列共振子および前記直列共振子は表面弾性波共振子および圧電薄膜共振子のいずれか一方であることを特徴とする請求項2または3記載の分波器。
【請求項7】
前記並列共振子および前記直列共振子は、表面弾性波共振子および圧電薄膜共振子の少なくとも一方であり、
前記キャパシタは、前記並列共振子および前記直列共振子と同じ基板上に形成された弾性表面波インターディジタルトランスデューサおよび圧電薄膜共振子の少なくとも一方であることを特徴とする請求項6記載の分波器。
【請求項8】
前記並列共振子および前記直列共振子は表面弾性波共振子であり、
前記キャパシタは、前記並列共振子および前記直列共振子と同じ基板上に形成された弾性表面波インターディジタルトランスデューサあることを特徴とする請求項7記載の分波器。
【請求項9】
前記並列共振子および前記直列共振子は圧電薄膜共振子であり、
前記キャパシタは、前記並列共振子および前記直列共振子と同じ基板上に形成された弾性表面波インターディジタルトランスデューサあることを特徴とする請求項7記載の分波器。
【請求項10】
前記弾性表面波インターディジタルトランスデューサおよび前記圧電薄膜共振子の少なくとも一方の共振周波数は、前記並列共振子および前記直列共振子を有する前記ラダー型フィルタの通過帯域外であることを特徴とする請求項6から9のいずれか一項記載の分波器。
【請求項11】
前記付加インダクタおよび前記整合用インダクタの少なくとも一方は、前記第1のフィルタが形成されたチップおよび前記第2のフィルタが形成されたチップが実装されたパッケージに設けられることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項記載の分波器。
【請求項12】
前記パッケージは積層パッケージであり、前記付加インダクタおよび前記整合用インダクタの少なくとも一方は前記積層パッケージが有する層に形成された線路パターンであることを特徴とする請求項11記載の分波器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2007−60411(P2007−60411A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−244643(P2005−244643)
【出願日】平成17年8月25日(2005.8.25)
【出願人】(398067270)富士通メディアデバイス株式会社 (198)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】