制御された流体の混合および設定点の多重化のためのシステムおよび方法
本発明の実施形態は、混合流体の連続的流動生成のためのシステム(100、300、500)、および方法を提供する。該混合流体は、異なる流体の混合物、または温度等の異なる流入特性を有する、同一の流体の混合物を含み得る。さらに、本発明の実施形態は、アナログ設定点を多重化するためのシステム(900、1100)、および方法を提供する。第1の流体の流れを制御するための、第1の流量コントローラと、第2の流体の流れを制御するための、第2の流量コントローラと、第1の流量コントローラおよび第2の流量コントローラと流体連通し、かつそれらの下流にある第1のミキサであって、第1および第2の流体を混合し、第1の混合流体を生成する第1のミキサと、第1の混合流体の温度を測定するための、第1のミキサの下流にある、第1の温度センサとを備えた流体混合システムが提供される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、McLoughlinによる、「SYSTEM AND MERHOD FOR MULTIPLEXING SETPOINTS」と題された、2006年3月1日出願の米国特許出願第11/365,395号と、Niermeyer他による、「SYSTEM AND METHOD FOR CONTROLLED MIXING OF FLUIDS」と題された、2006年3月22日出願の米国特許出願第11/386,427号との優先権を主張し、これらの出願は、参照により本明細書に援用される。
【0002】
本発明の実施形態は、化学物質伝達システムに関する。より詳しくは、本発明の実施形態は、流体の制御された混合のためのシステム、および方法に関する。さらに、本発明の実施形態は、設定点をアサートするシステム、および方法に関する。より詳しくは、本発明の実施形態は、アナログ設定点をアサートするシステム、および方法に関する。よりさらに詳しくは、本発明の実施形態は、アナログ通信リンク上で、多数のアナログ設定点を多重化するためのシステム、および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
組成制御流体は、都市給水、飲料、ガソリン、静脈内(「IV」)輸液、および他の有用な流体を含む、多くの広く使用されている流体中に存在する。場合によっては、組成制御流体は、プロセスの最終生成物ではなく、他の製品の製造プロセスにおいて使用される。例えば、半導体製造プロセスは、半導体ウエハの洗浄およびエッチング加工において、組成制御流体を一般に使用する。
【0004】
組成制御流体を生成するためのシステムは、通常、所定のレシオメトリックな組合せ、すなわちレシピに従って、多少の流体構成要素を混合する。場合によっては、重要なのは、流体成分の化学量論比ではなく、pH、粘性、イオン強度、伝導率、または他の特性等の、液体混合物の何らかの特性である。しかしながら、多くの場合、好ましい特性に合わせて制御するよりも、実際の標的特性に一致する標的濃度に、流体成分を混合することが、より容易である。
【0005】
通常、特性の濃度の流体は、バッチモードで生成される。バッチプロセスにおいて、成分流体の重量または体積比は、各流体が、混合のための混合容器にどれだけ添加されるかを決定するために、使用される。バッチプロセスの使用は、濃度の極めて容易な制御を可能にする一方で、特定のサイズのバッチへの混合流体の生成を制限する。追加混合流体を提供するために、流体のより多くのバッチが製造されなければならない。さらに、現行のバッチプロセスシステムは、大きい設置面積、比較的高い資本コスト、および高レベルの複雑性を有する。バッチシステムの例は、容量分析で重力送り成分を混合する、Addison,IllinoisのChemFlow Systems,Inc.のバッチシステム、およびBOC EdwardsによるMassFusionTMシステムを含む。
【0006】
バッチプロセスに加えて、組成制御流体はまた、流体がプロセスチャンバに流れるとき、流体を混合する連続的流動システムを使用して、生成することもできる。これらのシステムは、流体の連続生成を提供する。現在、連続的流動システムは、濃度、または温度等の不確かな、または変動性成分流体特性を補うための、十分な制御を提供しない。
【0007】
多くの制御装置は、システムが制御されるべき、望ましい状態を表示するための、アナログ設定点に依存する。アナログ設定点は、通常、測定されたパラメータの望ましい値を表す、コントローラに適用される電圧、または電流である。電圧/電流は、温度、モータ速度、圧力、圧力差、温度差、または他のパラメータの、望ましい値を表すことができる。アナログ設定点は、通常、コントローラでデジタル化され、パラメータの設定値に変換される。設定値は、制御目的で、パラメータの測定された値と比較することができる。例えば、温度コントローラは、2.2voltのアナログ信号を受信し、信号をデジタル化し、値を20℃に変換することができる。次に、コントローラは、温度が、20℃に達するために上昇、または低下する必要があるかどうか決定するために、システム内で測定された温度値を比較することができる。比例制御方式、比例積分、比例積分微分、ファジー論理制御方式を含む様々な制御方式が、設定点に基づく、プロセスパラメータの制御で知られている。
【0008】
多くの既存のコントローラは、設定点信号を送信、または受信するために利用可能な、1つ、また有限数のアナログポートのみを有する。アナログ設定点を、他のコントローラにアサートするコントローラに対して、これは、それが制御できる装置の数を制限する。つまり、特定のマスタコントローラが設定点をアサートできる、スレーブコントローラの数は、マスタコントローラでのアナログポートの数に制限される。さらに、設定点がアサートされる各コントローラに対して、別個のアナログ通信リンクが必要とされる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施形態は、従来技術の流体混合システム、および方法の欠点を解消、または少なくとも実質的に軽減する、流体の連続混合のシステム、および方法を提供する。より詳しくは、本発明の実施形態は、変化するプロセスパラメータに合わせて、迅速に調節できる方法で、望ましい流速および温度で、混合流体を提供するためのシステム、および方法を提供する。
【0010】
本発明の一実施形態は、第1の流体の流れを制御するための、第1の流量コントローラ(例えば、冷流体流量コントローラ)、第2の流体の流れを制御するための、第2の流量コントローラ(例えば、温流体流量コントローラ)、第1の混合流体を生成するために、第1および第2の流体を混合するための第1の流量コントローラ、および第2の流量コントローラと流体連通し、それらの下流にある第1のミキサ(例えば、静的ミキサ)、および第1の混合流体の温度を測定するための、第1のミキサの下流にある温度センサを備える、流体混合システムを含む。第1の流量コントローラが、第1の流体の望ましい流速を使用して、第1の流体の流れを調整するように構成される一方で、第2の流量コントローラは、温度設定点、および第1の混合流体の温度に基づいて、第2の流体の流れを調整するように構成される。
【0011】
本発明の別の実施形態は、第1の流体、および第2の流体を、第1のミキサに提供するステップ、第1の混合流体を生成するために、第1のミキサで、第1の流体、および第2の流体を混合するステップ、第1の混合流体の温度を測定するステップ、第1の流体標的流速に基づいて、ミキサへの第1の流体の流れを調整するステップ、および第1の混合流体の温度、および温度設定点に基づいて、ミキサへの第2の流体の流れを調整するステップを含む、流体混合方法を含む。
【0012】
本発明のさらに別の実施形態は、温流体の流れを制御するための、温流体流量コントローラ、冷流体の流れを制御するための、冷流体流量コントローラ、混合流体を生成するために、温流体を受容し、冷流体を受容し、温流体および冷流体を混合するための、第1の温流体流量コントローラ、および冷流体流量コントローラの下流にある、第1の静的ミキサ、混合流体の温度を決定するための、混合流体温度センサ、化学物質の流れを制御するための、化学物質流量コントローラ、希釈化学物質を生成するために、混合流体および化学物質を混合するための、化学物質流量コントローラ、および第1の静的ミキサの下流にある、第2の静的ミキサ、および希釈化学物質の温度を測定するための、化学物質温度センサを備える、流体混合システムを含む。一実施形態に従って、冷流体流量コントローラは、冷流体標的流速に基づいて冷流体の流れを制御し、温度設定点を温流体流量コントローラに通信する。温流体流量コントローラは、温度設定点、および混合流体の温度に基づいて、温流体の流速を調整する。温度設定点は、希釈化学物質の温度に基づいて、継続的に更新することができる。化学物質流量コントローラは、標的化学物質流速に基づいて、化学物質の流れを制御する。
【0013】
本発明は、処理能力の増加をもたらす、温度、化学反応、および流速をオンザフライで調節する能力、およびプロセス柔軟性を提供することによって、流体を混合する従来技術のシステム、および方法に優る利点を提供する。
【0014】
本発明の実施形態は、濃度、温度、および他のプロセスパラメータ等の、成分流体特性の変化を、迅速に補う能力を提供することによって、流体を混合する従来技術のシステムに優る、別の利点を提供する。
【0015】
さらに、本発明の実施形態は、温度に基づいた流量コントローラを使用して、温流体を制御し、それによって、圧力に基づいた流量コントローラ内のより高い温度によって、高温が引き起こされるエラーを軽減することによって、従来技術のシステムに優る、別の利点を提供する。
【0016】
本発明の実施形態は、従来技術のアナログ設定点システム、および方法の欠点を解消、または少なくとも実質的に軽減する、アナログ設定点を提供するシステム、および方法を、さらに提供する。本発明の一実施形態は、アナログ信号を複数の標的装置に送信するステップであって、アナログ信号は多数の設定点を表すステップと、アナログ信号から分離した第1の設定点インジケータを送信し、第1の標的装置に対する第1の設定点がアナログ信号によって表されていることを、第1の標的装置に表示するステップと、第1の設定点インジケータに反応して、第1の標的装置で、アナログ信号によってアサートされる、第1の設定値を保存するステップを含む、アナログ設定点を多重化する方法を含む。
【0017】
本発明の別の実施形態は、マスタコントローラ、マスタコントローラに接続される複数のスレーブコントローラ、複数のスレーブコントローラを、マスタコントローラに接続するアナログ通信リンク、および複数のスレーブコントローラを、マスタコントローラに接続する、1つ以上のデジタル通信リンクを備える、アナログ設定点を多重化するためのシステムを含む。マスタコントローラは、複数のアナログ設定点を表す、アナログ通信リンク上でアナログ信号を送信し、ここで複数の設定点は、アナログ信号内で時分割多重化され、第1の時間の間、デジタル通信リンクの少なくとも1つ上で、第1の設定点インジケータを、第1のスレーブコントローラに送信し、第2の時間の間、デジタル通信リンクの少なくとも1つ上で、第2の設定点インジケータを、第2のスレーブコントローラに送信するよう作動する。アナログ信号は、一実施形態に従って、第1の時間の間に第1の設定点、および第2の時間の間に第2の設定点を表す。
【0018】
本発明のさらに別の実施形態は、コンピュータ可読媒体上に記憶される、一連のコンピュータ命令を備える、コンピュータプログラム製品を含む。一連のコンピュータ命令は、設定点信号を第1の通信リンクで送信し、設定点信号は、複数の設定点を多重化すること、第1の標的装置に第1の設定点インジケータを送信し、設定点信号が第1の時間の間に第1の標的装置に対する設定点を表していることを、第1の標的装置に表示すること、第2の設定点インジケータ信号を第2の標的装置に送信し、第2の設定点信号がアナログ信号によって表されていることを、第2の標的装置に表示することが、プロセッサによって実行可能な命令をさらに含む。
【0019】
本発明の実施形態は、複数のアナログ設定点が、共通のアナログ通信リンク上でアサートされることを可能にすることによって、アナログ設定点をアサートする、従来技術のシステム、および方法に優る利点を提供する。
【0020】
本発明の実施形態は、コントローラが、単一の、または限定された数のアナログポートを使用して、アナログ設定点を、多数の他のコントローラにアサートするために、接続することを可能にすることによって、従来技術のシステムに優る、別の利点を提供する。
【0021】
さらに、本発明の実施形態は、多数のコントローラを有するシステムに必要とされる、アナログ配線の量を削減することによって、別の利点を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明のより完全な理解、およびその利点は、同様の参照番号が同様の特徴を示す、添付の図面と併せて、以下の説明を参照することによって、得ることができる。
【0023】
本発明の好ましい実施形態は図面に図解され、同一の番号は、様々な図面の同様の、および対応する部分を示す。
【0024】
本発明の実施形態は、混合流体の連続的流動生成のためのシステム、および方法を提供する。混合流体は、異なる流体の混合物、または温度等の異なる流入特性を有する、同一の流体の混合物を含むことができる。一般に、異なる温度の流体の2つの流れは、ミキサに供給される。流入流体のそれぞれの流速は、望ましい流速、および温度を生成するために、調整することができる。例として、質量流量コントローラは、望ましい流速、および温度で、脱イオン水(D.I.H2O、またはDIW)の流れを生成するために、D.I.H2Oの温、または冷流の流速を調整することができる。
【0025】
質量流量コントローラの制御アルゴリズムは、特定の流入流体の、質量流速の1つの組合せのみが、望ましい温度、および流速で、混合流体を生成するという事実に依存することができる。その結果として、マスタコントローラの機能を果たす、質量流量コントローラの1つは、流入流体の温度、流入流体の比熱および密度、混合流体の標的流速、および混合流体の標的温度に基づいて、それを介する流体の望ましい流速を計算することができる。次に、マスタコントローラは、標的温度を、スレーブ質量流量コントローラに伝えることができる。スレーブ質量流量コントローラは、温度センサによって決定されるような、標的温度、および混合流体の温度に基づいて、それを介する流体の流速を調節する。
【0026】
スレーブ質量流量コントローラに対して、フィードバックループを作成するために、温度センサを使用することによって、スレーブ質量流量コントローラは、迅速に混合流体を望ましい温度にするよう、流体流速を調整することができる。混合流体の温度が、望ましい温度に接近すると、混合流体の流速が、望ましい流速に接近するように、スレーブ質量流量コントローラを介する流体の流速は、調節される。
【0027】
本発明の実施形態は、アナログ設定点を多重化するためのシステム、および方法を提供する。本発明の一実施形態に従って、アナログ信号源(例えば、マスタコントローラ)は、アナログ信号を、共通のアナログ通信リンク上で、多数の標的装置(例えば、スレーブコントローラ)にアサートすることができる。アナログ信号は、複数の設定点を表すことができる。一実施形態に従って、設定点インジケータは、デジタル通信リンクで、標的装置にアサートすることができる。特定の標的装置が、設定点インジケータを受信するとき、標的装置は、設定点としての使用のために、アナログ設定点信号の値を保存することができる。ここで留意すべきは、本発明の実施形態が、流体混合システムに使用されるコントローラに関して考察される一方で、本発明の実施形態は、多数のアナログ設定点のアサーションを必要とする、任意のシステムに応用できるということである。
【0028】
図1は、流体を混合するためのシステム100の、一実施形態の図表示である。システム100は、ミキサ106と流体連通している、2つの流量コントローラ102および104を含む。システム100は、流量コントローラ102の上流にある温度センサ108、流量コントローラ104の上流にある温度センサ110、およびミキサ106の下流にある温度センサ112をさらに含む。温度センサ108、および温度センサ110は、流量コントローラの少なくとも1つ、本実施例では、流量コントローラ104に接続される(すなわち、温度を表現する信号を通信することができる)。温度センサ112もまた、流量コントローラの少なくとも1つに接続される。本実施例では、温度センサ112は、流量コントローラ102に接続される。
【0029】
他の適切な流量コントローラを利用することができるが、一実施形態に従って、流量コントローラ102、および流量コントローラ104はそれぞれ、Billerica,MAのMykrolis Corporation(現在は、Chaska,MNのEntegris,Inc.の一部)によって製造される、OptiChem P1200 LFC流量コントローラである。ミキサ106は、流体の流れを混合するための、任意の適切な動的、または静的ミキサを含むことができる。静的ミキサの一実施形態は、図7A−7Fと併せて記載される。温度センサ108、110、および112は、任意の適切な温度センサを含むことができる。
【0030】
標的温度より温かい流体(例えば、温流体114)は、流量コントローラ102に供給され、標的温度より冷たい流体(例えば、冷流体116)は、流量コントローラ104に供給される。流量コントローラ102は、ミキサ106への温流体114の流れを調整し、流量コントローラ104は、冷流体116の流れを調整する。これらの流体は、望ましい温度、および流速で、混合流体118を生成するために、ミキサ106で混合される。
【0031】
ミキサ106への温流体114、および冷流体116の流速は、(例えば、混合流体118の)標的温度、温および冷流体の温度、温および冷流体の流体特性、および混合流体118の測定された温度に基づいて、制御することができる。より詳しくは、プロセスツール、制御コンピュータ、または他のシステムは、流量コントローラ104に、混合流体118の標的温度(tT1)、および流速(QT1)を提供することができる。さらに、温度センサ108は、温流体114の温度(tH)を提供し、温度センサ110は、冷流体116の温度(tC)を提供する。流量コントローラ102、および流量コントローラ104は、システム100に使用される温、および/または冷流体の種類によって提供、または前もってプログラムすることができる。
【0032】
流体の種類、ならびに温流体114、および冷流体116の温度に基づいて、流量コントローラ102は、温流体114、および冷流体116の密度(pH、pC)、および比熱(CpH、CpC)を計算することができる。流量コントローラ104は、標的温度(tT)で、混合流体118の密度、および比熱(CpT)を同様に決定することができる。例えば、温流体114、および冷流体116のそれぞれが、D.I.H2Oである場合、密度および比熱は、以下の係数を使用した多項式に基づいて、計算することができる。
【0033】
【表1】
表1は、限定ではなく一例として提供される。温流体114、冷流体116、および混合流体118に対する比熱、および密度を決定するために、他の方程式、ルックアップテーブル、または他の適切な機構を使用することができる。さらに、当然のことながら、温流体114、および冷流体116は、異なる流体であることが可能である。
【0034】
一実施形態に従って、標的流速(QT1)、標的温度(tT1)、温流体温度(tH)、冷流体温度(tC)、温、冷、および混合流体の比熱(CpH、CpC、CpT)、および温および冷流体の密度(pH、pC)を使用して、コントローラ104は、例えば、以下の方程式に基づいて、ミキサ106への冷流体116の標的流速(QC)を計算することができる。
QC=QT*(1000/60)*(pc/pT)*(tH*CpH−tTCpT)/(tH*CpH−tC*CpC)(方程式1)
QT=標的流速 (lpm)
tT=標的温度 (℃)
tH=温流体温度 (℃)
tC=冷流体温度 (℃)
pC=冷流体密度 (g/cm3)
pH=温流体密度 (g/cm3)
CpC=冷流体比熱 (cal/g*℃)
CpH=温流体比熱 (cal/g*℃)
CpT=tTでの混合流体比熱 (cal/g*℃)
前実施例を続けると、QT=QT1、およびtT=tT1、ならびに流量コントローラ104は、当技術分野で公知または開発された任意の機構に従って、適切なQCを決定することができる。流量コントローラ104は、圧力差に基づいた流量制御、熱損失に基づいた流量制御、または他の流量制御方式を使用して、QCの速度に合わせて、冷流体116の流れを調整することができる(流量コントローラ104の許容範囲内)。
【0035】
流量コントローラ104は、さらに、温度設定点tSPを、コントローラ102に伝えることができる。この場合、温度設定点は、混合流体118の望ましい温度を表示することができる。例えば、tSPは、tTに等しいことが可能である。コントローラ102は、混合流体の温度(tM1)をtSPと比較する。tM1>tSPである場合、コントローラ104は、温流体114の流れを増加させることができる。温流体の流れを調節することによって、tM1は、tSPに接近する。tM1が、tSPにほぼ等しいとき(すなわち、許容可能な偏差内(例えば、5%))、これは、混合流体118が、標的流速および標的温度に達成したことを表示する。別の実施形態では、流量コントローラ104は、温度センサ112からtM1およびtSPを受信し、tM1を流量コントローラ102に伝える。
【0036】
流入流体温度、望ましい混合流体流速、または他のパラメータが変化すると、コントローラ104は、QCおよびtSPを継続的に再計算することができる(例えば、一実施形態に従って、約1Hz以上で)。したがって、本発明は、変化するプロセスパラメータに合わせて、迅速に調節することができる。
【0037】
上述のように、コントローラ104、およびコントローラ102は、コントローラ104との、マスタ/スレーブ方法で作動し、tSPをコントローラ102に提供する。これらのコントローラのマスタ/スレーブ原動力は、tSPをコントローラ104に提供する入力を処理する、コントローラ102で逆にすることができる。さらに、コントローラの1つには、標的温度および流速を提供することができ、他のコントローラには、外部のコンピュータシステム、またはツールから、tSPを提供することができる。この場合、コントローラ102も、コントローラ104も、他のコントローラに対して、マスタ、またはスレーブの機能を果たさない。
【0038】
ここで留意すべきは、より高い温度の流体は、圧力に基づいたコントローラにおける、エラーを引き起こす可能性があるということである。圧力に基づいたコントローラが、温DIWを制御するために使用される場合、一般に使用される圧力センサは、温度変化に敏感であるため、重大なエラーが引き起こされる場合がある。温流体流量コントローラが、圧力に基づいて流れを制御する場合、温度補償回路を使用することができる。または、上述の実施形態にあるように、温流体流量コントローラは、温度に基づいた制御方式を用いることができる。
【0039】
図2Aおよび2Bは、混合流体を生成するために、流体の流れを制御するための方法の、一実施形態を図解するフローチャートを提供する。図2Aおよび2Bの方法は、コンピュータ可読媒体上に記憶されるプロセッサによって、実行可能なコンピュータ命令として、実行することができる。例えば、本発明の実施形態は、1つ以上のOptiChem P1200 LFC流量コントローラのプログラミングを介して、実行することができる。
【0040】
図2Aのフローチャートは、冷流体流量コントローラ(例えば、図1の流量コントローラ104)で実行される、制御方法に対応し、図2Bは、温流体流量コントローラ(例えば、図1の流量コントローラ102)で実行される、制御方法に対応する。
【0041】
冷流体流量コントローラは、標的混合流体温度(tT1)、標的混合流体流速(QT1)、冷流体温度(tC)、温流体温度(tH)を含む入力を受信する(ステップ202)。これらの入力、ならびに冷流体、温流体、および混合流体の比熱、および密度(標的温度で)等の特性を使用して、冷流体流量コントローラは、方程式1に従って、冷流体流速(QC)を計算し、ここで、QT=QT1、およびtT=tT1である(ステップ204)。冷流体流量コントローラは、温流体流量コントローラに対する温度設定点tSPを設定する(ステップ206)。例えば、tSPは、tT1に合わせて計算、または設定することができる。
【0042】
トリガ信号が受信されるとき(ステップ208)、冷流体流量コントローラは、流速設定点としてQCを使用して、流体流れを調整し始め、温流体の流れを調整するために、温流体流量コントローラに、指令を発行することができる(ステップ210)。冷流体流量コントローラは、微分制御方式、積分制御方式、比例積分制御方式、ファジー論理、または比例積分微分制御方式を含むが、それらに限定されない、当技術分野で知られている流体流量制御方式に従って、冷流体の流れを調節することができる。冷水の流体流れが、流体流れ設定点より大きい場合、冷流体流量コントローラは、流速を減少させることができ(ステップ212)、冷水の流体流れが、流体流れ設定点より小さい場合、冷流体流量コントローラは、流速を増加させることができ、冷流体流速が、設定点に等しい場合(許容可能なシステム許容範囲内)(ステップ214)、冷流体流量コントローラは、流速を維持することができる(ステップ216)。したがって、冷流体流量コントローラは、標的冷流体流速設定点QCに基づいて、冷流体の流速を調節することができる。
【0043】
一方で、図2Bを参照すると、温流体流量コントローラは、混合流体の温度(tM1)、および混合流体設定点(tSP)に基づいて、温流体の流速を調節することができる。混合流体の温度は、温度センサから直接、または冷流体流量コントローラからのいずれかから、受信することができる。tM1が、tSPより大きい場合、温流体流量コントローラは、流体の流速を減少させ(ステップ218)、tM1が、tSPより小さい場合、温流体流量コントローラは、温流体の流速を増加させ(ステップ220)、tM1が、tSPに等しい場合(許容可能なシステム許容範囲内)、温流体流量コントローラは、温流体の流速を維持する(ステップ222)。
【0044】
図2Aおよび2Bのステップは、必要または要求に応じて、繰り返すことができる。さらに、様々なステップは、様々な順序で実行することができ、各流量コントローラによって実行される様々なステップは、同時に実行することができる。
【0045】
図2Aおよび2Bの実施形態では、冷水流量コントローラが、温水流量コントローラに対する設定点tSPを決定する役目を担う一方で、他の実施形態では、温水流量コントローラは、それ自体に対するtSPを決定することができ、または冷水流量コントローラが、tMに基づいて流れを調整できるように、冷水流量コントローラに、tSPを提供することができる。つまり、温および冷水流量コントローラの役割は、逆にすることができ、そうでなければ、図2のステップは、コントローラ間で分散することができる。
【0046】
したがって、本発明の一実施形態は、第1の流量コントローラ(例えば、流量コントローラ104)、第2の流量コントローラ(例えば、流量コントローラ102)、ならびに第1、および第2の流量コントローラの下流にあるミキサを含むことができる。第1の流量コントローラは、第1の流体に対する標的流速(例えば、QC)に基づいて、第1の流体の流れを調整することができ、第2の流量コントローラは、温度設定点、およびミキサによって生成される混合流体の温度に基づいて、第2の流体の流れを調整することができる。
【0047】
図1のシステムは、混合流体を、他の化学物質等の追加流体と組み合わせる、より大きい混合システムのサブシステムとして、実行することができる。図3は、図1のサブシステムを組み込む、溶液混合システム300を図解する。図3の実施例では、溶液混合システム300は、希釈NaCl302を生成するために、混合DIW118が、NaClと化合される、濃縮NaCl溶液混合システムを提供する。図1と併せて考察される、コンポーネントに加えて、溶液混合システム300は、濃縮NaClの1つ以上の源を含む(ここでは、1800パーツパーミリオン(ppm)NaCl源304、2000ppm源306、および2200ppm源308として図解される)。化学物質流量コントローラ310は、濃縮化学物質が、混合DIW118と混合される第2のミキサ312への、濃縮NaClの流れを制御する。本発明の一実施形態に従って、ミキサ312は、静的ミキサであることが可能である。
【0048】
例えば、冷流体流量コントローラ104は、温流体流量コントローラ102、および化学物質流量コントローラ310に対する、マスタコントローラの機能を果たすことができる。冷流体流量コントローラ104は、希釈NaCl302に対する、標的混合化学物質流速(QT2)、希釈NaClに対する、標的混合化学物質比、希釈NaCl302に対する、標的混合化学物質温度(tT2)、tC、およびtHを受信する。標的混合化学物質流速QT2、および標的混合化学物質比に基づいて、冷流体コントローラ104は、DIWの標的流速(QT1)、および濃縮NaClの流速(Qchem)を決定することができる。濃縮化学物質の温度が、希釈NaCl302の温度に、ごくわずかな影響を与えると仮定して、混合DIW118の標的温度は、tT2に等しく設定することができる(すなわち、tT1=tT2)。tT2、QT1、ならびに温および冷DIWの流入温度を使用して、冷流体流量コントローラ104は、標的冷DIW流速(QC)、および温流体流量コントローラ104の温度設定点tSPを、さらに決定することができる。冷流体流量コントローラ104は、温流体流量コントローラ102にtSPを、化学物質流量コントローラ310にQchemを提供する。次に、各流量コントローラは、そのそれぞれの流体の流れを制御することができる。
【0049】
図4A−4Cは、混合流体を生成するために、流体の流れを制御するための方法の、一実施形態を図解するフローチャートである。図4A−4Cの方法は、コンピュータ可読媒体上に記憶されるプロセッサによって、実行可能なコンピュータ命令として、実行することができる。例えば、本発明の実施形態は、1つ以上のOptiChem P1200 LFC流量コントローラのプログラミングを介して、実行することができる。
【0050】
図4Aは、冷流体流量コントローラ(例えば、図3の流量コントローラ104)で実行される、制御方法に対応し、図4Bは、温流体流量コントローラ(例えば、図3の流量コントローラ102)で実行される、制御方法に対応し、図4Cは、化学物質流量コントローラ310で実行される、制御方法に対応する。
【0051】
冷流体流量コントローラは、標的混合化学物質混合比、標的混合化学物質流速(QT2)、冷流体温度(tC)、温流体温度(tH)、標的混合化学物質温度(tT2)を含む入力を受信する(ステップ402)。標的混合化学物質混合比、および標的混合化学物質流速QT2を使用して、冷流体流量コントローラは、標的DIW流速QT1、および濃縮化学物質、または他の流体の流速(Qchem)を決定することができる(例えば、図3の実施例におけるNaCl)(ステップ406)。NaClの流れは、混合化学物質の総合温度に、ほとんど影響を及ぼさないと仮定して、冷流体流量コントローラは、標的混合DIW温度(tT1)を、標的混合化学物質温度(tT2)に等しく設定し、方程式1に従って、QCを決定することができ、ここで、QT=QT1である(ステップ408)。さらに、冷流体流量コントローラは、tSP=tT1=tT2に設定することができる(409でも図示される)。
【0052】
トリガ信号が受信されるとき(ステップ410)、冷流体流量コントローラは、QCを流速設定点として使用して、流体流れを調整し始め、温流体の流れを調整し、第3の流体の流れを制御するために、化学物質流量コントローラに指令を発行するために、温流体流量コントローラに指令を発行することができる。冷流体流量コントローラは、微分制御方式、積分制御方式、比例積分制御方式、ファジー論理、または比例積分微分制御方式を含むが、それらに限定されない、当技術分野で知られている流体流量制御方式に従って、冷流体の流れを調節することができる。冷水の流体流れが、流体流れ設定点より大きい場合、冷流体流量コントローラは、流速を減少させることができ(ステップ412)、冷水の流体流れが、流体流れ設定点より小さい場合(ステップ414)、冷流体流量コントローラは、流速を増加させることができ、冷流体流速が設定点と等しい場合(許容可能なシステム許容範囲内)、冷流体流量コントローラは、流速を維持することができる(ステップ416)。したがって、冷流体流量コントローラは、冷流体流速設定点QCに基づいて、冷流体の流速を調節することができる。
【0053】
図4Bに示されるように、温流体流量コントローラは、混合流体の温度(tM1)、および混合流体設定点(tSP)に基づいて、温流体の流速を調節することができる。混合流体の温度は、温度センサから直接、または冷流体流量コントローラからのいずれかから、受信することができる。tM1が、tSPより大きい場合、温流体流量コントローラは、流体の流速を減少させ(ステップ418)、tM1が、tSPより小さい場合、温流体流量コントローラは、温流体の流速を増加させ(ステップ420)、tM1が、tSPに等しい場合(許容可能なシステム許容範囲内)、温流体流量コントローラは、温流体の流速を維持する(ステップ422)。
【0054】
化学物質流量コントローラは、図4Cに示されるように、Qchemに基づいて、追加流体(例えば、濃縮NaCl)の流れを、同様に調節することができる。濃縮化学物質(または他の流体)の流体流れが、Qchemより大きい場合、化学物質流量コントローラは、流速を減少させることができ(ステップ428)、濃縮化学物質の流体流れが、Qchemより小さい場合(ステップ430)、冷流体流量コントローラは、流速を増加させることができ、濃縮化学物質流速が設定点に等しい場合(許容可能なシステム許容範囲内)、化学物質流量コントローラは、流速を維持することができる(ステップ434)。したがって、化学物質流量コントローラは、冷流体流速設定点Qchemに基づいて、濃縮化学物質の流速を調節することができる。
【0055】
図4A−4Cのフローチャートは、本発明の実施例の一実施形態を表す。しかしながら、当然のことながら、図4A−4Cのステップは、必要または要求に応じて、繰り返すことができ、異なる順序で実行することができる。さらに、各流量コントローラで実行されるステップは、同時に実行することができる。図4A−4Cでは、冷水流量コントローラは、様々なパラメータを計算し、温水流量コントローラ、および化学物質流量コントローラに、設定点をアサートする役目を担うが、そうでなければ、図4A−4Cのステップは、流量コントローラに分散することができる。さらに、温水流量コントローラが、流速設定点に基づいて流れを制御し、冷水流量コントローラが、温度設定点に基づいて流れを制御するように、温水および冷水流量コントローラの役割は、逆にすることができる。
【0056】
図3、および4A−4Cの実施形態では、tT2は、第2のミキサ312で添加される、追加流体の温度によって、大きい影響を受けることはないと仮定される。したがって、ミキサ312の流出口での、流体の温度(tM2)は、ほぼtM1である(すなわち、ほぼ混合DIWの温度である)と仮定される。本発明の別の実施形態に従って、追加の温度センサは、tM2を測定するために使用されることができ、この温度は流量制御で使用され得る。
【0057】
図5は、第2のミキサ312の下流に、伝導率計502、および追加の温度センサ504を加える、図3のシステムと同様の溶液混合システム500の、一実施形態の図表示である。流体の伝導率は、通常、流体の濃度に関係しているため、望ましい伝導率を達成するために、静的ミキサ312に添加される濃縮化学物質の濃度を調節するために、伝導率センサ502からのフィードバックを使用することができる。さらに、温度センサ504によって読み取られる温度は、温および冷DIWの流速を調節するために、使用することができる。
【0058】
例えば、冷流体流量コントローラ104は、温流体流量コントローラ102、および化学物質流量コントローラ310に対する、マスタコントローラの機能を果たすことができる。初めに、冷流体流量コントローラ104は、標的混合化学物質流速(QT2)、標的混合化学物質比、標的混合化学物質温度(tT2)、tC、およびtHを受信する。標的混合化学物質流速QT2、および標的混合化学物質比に基づいて、冷流体コントローラ104は、DIWの標的流速(QT1)、および濃縮NaClの流速(Qchem)を決定することができる。tT1は、tT2に等しく初期設定することができる。QT1、tT2、ならびに温および冷DIWの流入温度を使用して、冷流体流量コントローラ104は、標的冷DIW流速(QC)、および温流体流量コントローラ104に対する温度設定点tSPを、さらに決定することができる。tSPもまた、tT2に等しく初期設定することができる。冷流体流量コントローラ104は、温流体流量コントローラ102にtSPを、化学物質流量コントローラ310にQchemを提供する。次に、各流量コントローラは、そのそれぞれの流体の流れを制御することができる。
【0059】
一実施形態に従って、コントローラ104は、温および冷DIWの流速を調節するために、希釈化学物質の温度(tM2)を使用することができる。tM2を使用しての制御は、他の実施形態に従って直ちに開始することができるが、冷流体流量コントローラ104は、tM2を使用しての制御を開始する前に、所定時間を待つことができる。これは、例えば、希釈化学物質の流れ、および温度が安定することを可能にするために、行うことができる。
【0060】
一実施形態に従って、冷流体流量コントローラ104は、混合化学物質の測定された温度(tM2)に基づいて、QC、およびtSPを調節することができる。例えば、温度センサ504からtM2が与えられると、冷流体流量コントローラ104は、新tSPを、
tSP(n)=tSP(n−1)+(tT2−tM2) (方程式2)
に等しく設定することができる。
【0061】
したがって、tM2がtT2より大きい場合、tT2は低くされ、DIWの温度の低下をもたらし、tM2がtT2より小さい場合、tspは上げられ、DIWの温度の上昇をもたらす。冷流体流量コントローラ104は、方程式1のtTに対して、方程式2で計算されるtSPを使用して、冷DIWの新しい標的流速(すなわち、新QC)を、さらに決定することができる。上述のように、冷流体流量コントローラ104は、QCに従って、流れを調整することができ、温流体流量コントローラ102は、tSPおよびtM1に従って、流れを調整することができる。
【0062】
図6A−6Cは、混合流体を生成するために、流体の流れを制御するための方法の、一実施形態を図解するフローチャートである。図6A−6Cの方法は、コンピュータ可読媒体上に記憶されるプロセッサによって、実行可能なコンピュータ命令として、実行することができる。例えば、本発明の実施形態は、1つ以上のOptiChem P1200 LFC流量コントローラのプログラミングを介して、実行することができる。
【0063】
図6Aは、冷流体流量コントローラ(例えば、図5の流量コントローラ104)で実行される、制御方法に対応し、図6Bは、温流体流量コントローラ(例えば、図5の流量コントローラ102)で実行される、制御方法に対応し、図6Cは、化学物質流量コントローラ310で実行される、制御方法に対応する。
【0064】
冷流体流量コントローラは、標的混合化学物質混合比、標的混合化学物質流速(QT2)、冷流体温度(tC)、温流体温度(tH)、標的混合化学物質温度(tT2)を含む入力を受信する(ステップ602)。標的混合化学物質混合比、および標的混合化学物質流速QT2を使用して、冷流体流量コントローラは、標的DIW流速QT1、および濃縮化学物質、または他の流体の流速(Qchem)を決定することができる(例えば、図5の実施例におけるNaCl)(ステップ606)。NaClの流れは、tT2の温度にほとんど影響を及ぼさないと仮定して、流量コントローラ102は、初めに作動することができる。したがって、冷流体流量コントローラは、tT=tT2に設定し、方程式1に従って、QCを決定することができ、ここで、QT=QT1、およびtT=tT2である(ステップ608)。さらに、冷流体流量コントローラは、tSP=tTに設定することができる(609でも図示される)。
【0065】
トリガ信号を受信すると(ステップ610)、冷流体流量コントローラは、QCを流速設定点として使用して、流体流れを調整し始め、温流体の流れを調整するように温流体流量コントローラに指令を発行し、第3の流体の流れを制御するように化学物質流量コントローラに指令を発行し得る。冷流体流量コントローラは、微分制御方式、積分制御方式、比例積分制御方式、比例積分微分、またはファジー論理制御方式を含むが、それらに限定されない、当技術分野で知られている流体流量制御方式に従って、冷流体の流れを調節することができる。冷水の流体流れが、流体流れ設定点より大きい場合、冷流体流量コントローラは、流速を減少させることができ(ステップ616)、冷水の流体流れが、流体流れ設定点より小さい場合(ステップ618)、冷流体流量コントローラは、流速を増加させることができ、冷流体流速が設定点と等しい場合(許容可能なシステム許容範囲内)、冷流体流量コントローラは、流速を維持することができる(ステップ620)。したがって、冷流体流量コントローラは、冷流体流速設定点QCに基づいて、冷流体の流速を調節することができる。
【0066】
冷流体流量コントローラはまた、第2のミキサの下流にある温度センサから、混合化学物質の温度を受信することができる(例えば、図5の温度センサ504からtM2を受信することができる)(ステップ622)。tM2を使用して、冷流体流量コントローラは、例えば、図5と併せて説明されるように、新QCおよびtM2を計算することができる(ステップ638)。次に、冷流体流量コントローラは、新QCを使用して、ステップ618−620を実行し、新tSPを温流体流量コントローラに伝えることができる。一実施形態に従って、QCおよびtSPは、tM2が変化すると、継続的に更新することができる。
【0067】
図6Bに示されるように、温流体流量コントローラは、混合流体の温度(tM1)、および混合流体設定点(tSP)に基づいて、温流体の流速を調節することができる。混合流体の温度は、温度センサから直接、または冷流体流量コントローラからのいずれかから、受信することができる。温水流量コントローラ104は、初期の温度設定点tSPを受信する(ステップ623)。tM1が、tSPより大きい場合、温流体流量コントローラは、流体の流速を減少させ(ステップ624)、tM1が、tSPより小さい場合、温流体流量コントローラは、温流体の流速を増加させ(ステップ626)、tM1が、tSPに等しい場合(許容可能なシステム許容範囲内)、温流体流量コントローラは、温流体の流速を維持する(ステップ628)。温流体流量コントローラは、ステップ629で新しい温度設定点が生成され、それに応じて、ステップ624−628を実行することができる。
【0068】
化学物質流量コントローラは、Qchemに基づいて、追加流体(例えば、濃縮NaCl)の流れを、同様に調節することができる。濃縮化学物質(または他の流体)の流体流れが、Qchemより大きい場合、化学物質流量コントローラは、流速を減少させることができ(ステップ630)、濃縮化学物質の流体流れが、Qchemより小さい場合(ステップ632)、冷流体流量コントローラは、流速を増加させることができ、濃縮化学物質流速が設定点に等しい場合(許容可能なシステム許容範囲内)、化学物質流量コントローラは、流速を維持することができる(ステップ634)。したがって、化学物質流量コントローラは、冷流体流速設定点Qchemに基づいて、濃縮化学物質の流速を調節することができる。
【0069】
さらに、化学物質流量コントローラは、混合化学物質の伝導率の測定結果を受信することができる(ステップ640)。伝導率を使用して、流量コントローラは、第2のミキサで添加される化学物質の濃度を調節することができる。伝導率が、混合化学物質が過度に高濃度であることを示す場合、流量コントローラは、濃縮化学物質の濃度を低下させることができる(ステップ642)。混合化学物質が過度に低濃度であることを示す場合、流量コントローラは、DIWに添加される濃縮化学物質の濃度を増加させることができる。そうでなければ、濃度は変更されない(ステップ646)。
【0070】
図6A−6Cのフローチャートは、本発明の一実施例の実施形態を表す。しかしながら、当然のことながら、図6A−6Cのステップは、必要または要求に応じて繰り返すことができ、異なる順序で実行することができる。さらに、各流量コントローラで実行されるステップは、同時に実行することができる。図6A−6Cでは、冷水流量コントローラは、様々なパラメータを計算し、温水流量コントローラ、および化学物質流量コントローラに、設定点をアサートする役目を担うが、そうでなければ、図6A−6Cのステップは、流量コントローラに分散することができる。さらに、温水流量コントローラが、流速設定点に基づいて流れを制御し、冷水流量コントローラが、温度設定点に基づいて流れを制御するように、温水および冷水流量コントローラの役割は、逆にすることができる。
【0071】
上述のように、様々な流量コントローラは、ミキサへの流体の流れを制御することができ、ミキサ(例えば、ミキサ106、およびミキサ312)は、任意に静的ミキサであることができる。図7A−7Fは、静的ミキサアセンブリ700、およびそのコンポーネントの、一実施形態の図表示を提供する。図7Aを参照すると、静的ミキサアセンブリ700は、ミキサハウジング702、流入口アセンブリ704、および流出口アセンブリ706を含む。流入口アセンブリ704は、2つの流入口、流入口708、および流入口710を含む。これらの流入口は、上流の流量コントローラから通じる、流体供給ラインに連結することができる。例えば、流入口708は、温DIW流量コントローラ102から、温DIWを受容することができ、流入口710は、冷DIW流量コントローラ104から、冷DIWを受容することができる。図7Aに示される実施例では、流入口アセンブリ704は、流入口供給ラインに接続するための、雄ネジ部分712および714を有する。同様に、流出口アセンブリ706は、流出口ラインに接続するための、雄ネジ部分716を有する。
【0072】
図7Bは、ミキサアセンブリ700の部分断面図であり、流入口アセンブリ704から、流出口アセンブリ706までの、ミキサハウジング702を介して画定される流路718を図解する。このように、流入口アセンブリ704の流入口708、および流入口710に入る流体は、共通の流出口から出る。図7Bは、対応する雌ネジ部分を有するミキサハウジング702に連結するために、流入口アセンブリ704が、雄ネジ部分719を含むことができ、流出口アセンブリ706が、雄ネジ部分720を含むことができることを、さらに図解する。
【0073】
図7Cは、ミキサアセンブリ700の別の部分断面図を図解する。図7Cに示されるように、ミキサアセンブリ700は、本発明の一実施形態に従って、静的ミキサの機能を果たす、ミキサディスク722を含む。図7Cの実施形態では、ミキサディスク722は、流入口アセンブリ704の流出口側にある、ミキサハウジング702内に位置する。ミキサディスク722は、ハウジングアセンブリ702の対応する環状リングに置かれる、座フランジ724を含む。実継ぎ手として、環状リングと連携して作動する、座フランジ724は、ミキサハウジング702内の、ミキサディスク722の適切な据え付けを確実にすることができる。さらに、ミキサディスク722は、流入口アセンブリ704の流出口側で、フランジを受容する、上流側の環状リング726を含むことができる。これもまた、ミキサディスク722の適切な据え付けに役立つ。
【0074】
限定ではなく一例として、流入口アセンブリ704、および流出口アセンブリ706は、0.25インチの穴を有する、3/8インチの外径管に接続するよう構成され、流路718は、0.21インチの直径を有する。さらに、ミキサアセンブリ700の様々なコンポーネントは、一実施形態に従って、Teflon、または改良Teflonから機械加工、または成形することができる。
【0075】
図7Dは、上流側の一実施形態を示す、ミキサディスク722の一実施形態の図表示である。ミキサディスク722は、本発明の一実施形態に従って、外周の外表面729によって画定される外側部分728、および内周731の内表面730を含む。さらに、外側部分728は、上述のように、据え付けに役立てるために、流入口アセンブリ704の流出口側のフランジを受容する、環状リング726を含むことができる。
【0076】
図7Dの実施形態では、内側フランジ732は、流路を画定する内側フランジ表面733を有する、内表面730から内方に突出する。2つの半径方向に対向したミキシングタブ(タブ736および738)は、互いに向かって内方に、さらに突出する。好ましい実施形態に従って、ミキシングタブ736および738は、接触せず、流路の中心を無閉塞のままにするために、それらの間に小さい隙間を有する。ミキシングタブが、流路の中心付近でより薄く、内側フランジ732に最も近いところで、より幅広くなるように、ミキシングタブ736、およびミキシングタブ738は、内側フランジ表面733にほぼ垂直に延在する下流面、および傾斜上流面を有することができる。一実施形態に従って、ミキシングタブ736および738の上流面は、約15度傾斜している。
【0077】
ミキサディスク722は、ミキサアセンブリハウジング702内で、ミキサディスク722を位置合わせするための、位置合わせノッチ740を、さらに含むことができる。位置合わせノッチ740は、特定の方向を有するように、ミキサディスク722を位置合わせするために、ミキサアセンブリハウジング702内の対応する突起部と一致することができる。例えば、ミキサディスク722は、ミキシングタブが、特定の方向に配向されるように、位置合わせすることができる。
【0078】
図7Eは、上流から見たミキサディスク722の図表示である。限定ではなく一例として、外側部分728の外径は、0.55インチであり得、内径は、0.21インチであり得る。内側フランジ732の内径はさらに、0.166インチであり得る。ミキシングタブ736および738のそれぞれは、ミキシングタブ間に0.018インチの隙間を有して、内側フランジ732から.074内方に延在することができる。再び一例として、環状溝726は、0.45インチの外径、および.029インチの厚さを有することができる。ここで留意すべきは、これらの寸法は、限定ではなく一例として提供されており、より大きい、またはより小さいミキシングディスクが、使用可能であるということである。さらに、様々な半径の、または他の実施例の寸法は、互いに関連して、異なった比率であり得る。
【0079】
図7Fは、図7Eの線AAに沿った、ミキサディスク722の一実施形態の断面図である。図7Dと併せて考察される特性に加えて、図7Fは、座フランジ724を図解する。本実施形態では、座フランジ724は、ミキサディスク722の下流側から突出する、環状リングである。また、図7Fからわかるように、タブ736および738は、ミキサディスク722の中心に接近するにつれて、15度内方に曲がる各タブの上流面で、V字形であることが可能である。一方で、下流面は、流路に直角のままである。タブは、他の形状を有することができ、2つ以上のタブ、または単一のタブがあってもよい。さらに、図7Fに示される寸法、および角度は、限定ではなく一例として提供される。
【0080】
図8A−8Cは、ミキサアセンブリの別の実施形態の図表示を提供する。図8Aを参照すると、静的ミキサアセンブリ800は、ミキサハウジング802、3つの流入口アセンブリ804、806、および808、流出口アセンブリ810を含む。流入口アセンブリのそれぞれは、流体を供給するために、供給ラインによって接続される流入口を含むことができる。図3の混合システムの実施例を使用して、流入口アセンブリ804は、混合流体(例えば、混合DIW)を、(例えば、図3のミキサ106から)供給することができる流入口を含む一方で、流入口アセンブリ806および808は、化学物質流量コントローラ(例えば、図3の化学物質流量コントローラ310)によって、濃縮化学物質を提供することができる流入口を含む。図8Aに示される実施例では、流入口アセンブリ804、806、および808は、流入口供給ラインに接続するために、雄ネジ部分812、814、および816をそれぞれ有する。同様に、流出口アセンブリ810は、流出口ラインに接続するために、雄ネジ部分818を有する。
【0081】
図8Bは、ミキサアセンブリ800の部分断面図であり、流入口アセンブリ804から流出口アセンブリ810までの、ミキサハウジング802を介して画定される流路820を図解する。さらに、図8Bは、流入口アセンブリ806および808のそれぞれを介する、流体流路822および824を図解し、それらは、流路820と結合する。したがって、流入口アセンブリ804、流入口アセンブリ806、および流入口アセンブリ808に入る流体は、共通の流出口から出る。図7Bは、対応する雌ネジ部分を有するミキサハウジング802に連結するために、流入口アセンブリ804が、雄ネジ部分824を含むことができ、流入口アセンブリ806が、雄ネジ部分826を含むことができ、流入口アセンブリ808が、雄ネジ部分828を含むことができ、流出口アセンブリ810が、雄ネジ部分830を含むことができることを、さらに図解する。
【0082】
図8Cは、ミキサアセンブリ800の一実施形態の断面図を図解する。図8Cに示されるように、ミキサアセンブリ800は、本発明の一実施形態に従って、静的ミキサの機能を果たす、ミキサディスク832を含むことができる。図8Cの実施形態では、ミキサディスク832は、流入口アセンブリ804の流出口側にある、ミキサハウジング802内に位置する。ミキサディスク832は、ハウジングアセンブリ802の対応する環状リングに置かれる、座フランジ834を含むことができる。実継ぎ手として、環状リングと連携して作動する、座フランジ834は、ミキサハウジング802内の、ミキサディスク832の適切な据え付けを確実にすることができる。さらに、ミキサディスク832は、流入口アセンブリ804の流出口側でフランジを受容する、環状リング836を含むことができる。これもまた、ミキサディスク832の適切な据え付けに役立つ。
【0083】
図8Cはまた、ミキサディスク832の下流にある流路820と交差する、流路822および824を図解する。その結果として、図3に描写されるシステム等の、混合システムでは、濃縮化学物質が、ミキシングディスク822の下流で生成される。
【0084】
限定ではなく一例として、流入口アセンブリ804、流入口アセンブリ806、流入口アセンブリ808、および流出口アセンブリ810は、0.25インチの穴を有する、3/8インチの外径管に接続するよう構成される。限定ではなく一例として、流路218は、0.21インチの直径を有する。ミキサアセンブリ800の様々なコンポーネントは、一実施形態に従って、Teflon、または改良Teflonから機械加工、または成形することができる。ミキサディスク822は、図7D−7Fのミキサディスク722と同様である、または一致していることが可能である。ミキシングディスク822は、ミキシングディスク822のタブを、流路822、および流路824上に位置合わせすることができるように、(例えば、位置合わせノッチを使用して)位置合わせすることができる。
【0085】
上述のように、本発明の実施形態は、様々な流量コントローラ(例えば、温DIWコントローラ102、冷DIWコントローラ104、および化学物質流量コントローラ310)を利用する流体混合システムを提供することができる。様々な実施形態に従って、流量コントローラの1つは、設定点を他の流量コントローラに通信する、マスタコントローラの機能を果たすことができる。したがって、マスタ流量コントローラは、好ましくは、多数の設定点をアサートすることができる。
【0086】
多くの既存の流量コントローラは、アナログ電圧/電流として、設定点を受信する。通常、これは、設定点を異なる流量コントローラに提供するために、多数のアナログ源の使用を必要とする。しかしながら、特定の流量コントローラは、利用可能な、1つ、または限定された数のアナログポートのみを有することができる。これは、特定のマスタ流量コントローラが、設定点をアサートすることができる、スレーブ流量コントローラの数を制限する。本発明の実施形態は、特定のアナログ通信リンク上での、アナログ設定点の多重化を提供することによって、限定された数のアナログポートを有することに関連する不足を軽減、または解消する。
【0087】
図9は、アナログ設定点を多重化するためのシステム900の、一実施形態の図表示である。システム900は、アナログ通信リンク906、および1つ以上の並列デジタル通信リンク908を介して、多数のスレーブ装置904a−904dに接続される、アナログ信号源902を含む。アナログ信号源902は、マサチューセッツ州ビレリカのMykrolis Inc.(現在は、Chaska,MinnesotaのEntegris Corporationの一部)によって製造される、OptiChem P1200等の、流量コントローラであることが可能である。同様に、装置904a−904dもまた、OptiChem P1200流量コントローラであることが可能である。つまり、アナログ信号源902の機能を果たす、1つの流量コントローラは、他の流量コントローラに対するマスタ装置の機能も果たすことができる。しかしながら、ここで留意すべきは、アナログ信号源902は、アナログ設定点をアサートすることができる、任意の装置であることが可能であり、装置904a−904dは、アナログ設定点を受信することができる、任意の装置であることが可能である、ということである。
【0088】
アナログ信号源902は、アナログ通信リンク906上で、多数のスレーブ装置に対する設定点を含む、アナログ信号を出力する。デジタル通信リンク908a−908dは、設定点インジケータ信号を、スレーブ装置904a−904dのそれぞれに送ることができる。ここで留意すべきは、デジタル通信リンクは、デジタル信号を特定のスレーブ装置904に送信するために、別個のバス、または調停された同一のバスであることが可能である、ということである。特定のスレーブ装置に対する設定点インジケータ信号は、アナログ信号が、そのスレーブ装置に対する設定点を示していることを表示する。特定のスレーブ装置904が、アナログ信号が、その装置に対する設定点を指定しているという表示を受信するとき、特定のスレーブ装置904は、アナログ信号から、その設定点を読み取ることができる。特定の装置に対する設定点が、アナログライン上でアサートされているときを表示するための、設定点インジケータ信号を使用することによって、多数のアナログ設定点が、単一のアナログバス906上で多重化されることが可能になる。
【0089】
図9では、アナログ設定点信号、および設定点インジケータ信号は、同一のマスタ装置から発せられたものとして図解されている。しかしながら、本発明の他の実施形態では、アナログ設定点信号、および設定点インジケータ信号は、分散された装置で発生することができる。
【0090】
図10は、アナログ信号源902によってアサートされる、アナログ設定点信号1000、スレーブ装置904aに対する設定点インジケータ信号1002、スレーブ装置904bに対する設定点インジケータ信号1004、スレーブ装置904cに対する設定点インジケータ信号1006、およびスレーブ装置904dに対する設定点インジケータ信号1008の、一実施形態を図解する。図10に図解される実施形態に従って、設定点インジケータ信号が、高または低のいずれかである一方で、アナログ設定点信号1000は、最大目盛値の0%および100%の間の、電圧/電流を有することができる(例えば、+/−3.3volt間の循環、もしくは他の電圧値、または設定点を示す他の値)。
【0091】
図10の実施例では、4つのアナログ設定点が、アナログ信号1000に多重化される。時間t1の間、設定点は最大目盛の45%、時間t2の間、設定点は最大目盛の62%、時間t3の間、設定点は最大目盛の30%、時間t4の間、設定点は最大目盛の78%である。
【0092】
アナログ設定値は、様々なスレーブ装置に対して、異なる意味を有することができる。例えば、アナログ設定点は、スレーブ装置904aでは圧力だが、スレーブ装置904bでは、ポンプモータ速度に相当することができる。したがって、アナログ設定点信号は、様々な目的のために、アナログ設定点を多重化することができる。
【0093】
時間t1の少なくとも一部の間、設定点インジケータ信号1002は、高から低に状態を変化させ(1010に図示)、スレーブ装置904aが、その設定点として、最大目盛値の45%を使用するべきであることを表示する。スレーブ装置904aは、設定点インジケータ信号が、アナログ設定点信号1000から、新しい設定点を読み取るべきであると表示するまで、この設定点を使用し続けることができる。したがって、スレーブ装置904aは、アナログ信号の値が変更しても、最大目盛の45%の設定点を使用し続けることができる。
【0094】
同様に、設定点インジケータ信号1004は、スレーブ装置904bが、その設定点として、最大目盛の62%を使用するべきであることを表示し(1012に図示)、設定点インジケータ信号1006は、スレーブ装置904cが、その設定点として、最大目盛の30%を使用するべきであることを表示し(1014に図示)、設定点インジケータ信号1008は、スレーブ装置904dが、その設定点として、最大目盛の78%を使用するべきであることを表示する(1016に図示)。
【0095】
図10に提供される信号タイミングは、一例として提供され、スレーブ装置に、アナログ信号が、その装置に対する設定点を送っているときを表示するための、任意の適切な方式を利用することができる。例えば、設定点インジケータ信号は、スレーブ装置が、アナログ設定点信号からの、その設定点の読み取りを開始するべきであるときに、状態を変化させ(例えば、低から高、高から低、または他の状態変化を行う)、スレーブ装置が、アナログ設定点信号からの、その設定点の読み取りを停止するべきであるときに、再び状態を変化させることができる。さらに、設定点インジケータは、データ流の一部として、割り込み、または別の方法を含む様々な方法で、スレーブ装置に送信することができる。
【0096】
本発明別の実施形態に従って、設定点インジケータ信号は、多数のデジタルライン上で、アサートすることができる。図11は、アナログ設定点を多重化するためのシステム1100の、一実施形態の図表示である。システム1100は、アナログ通信リンク1106、およびデジタルバス1107を介して、多数のスレーブ装置1104a−1104bに接続される、アナログ信号源1102を含む。デジタルバス1107は、1108a−1108bで、スレーブ装置1104a−1104bに、それぞれ接続される。デジタルバス1107は、スレーブ装置1104a−1104bに、信号を送るための、任意の数のラインを含むことができる。図11の実施例では、デジタルバスは、3つの信号伝達ラインを有する。アナログ信号源1102は、マサチューセッツ州ビレリカのMykrolis Inc.(現在は、Chaska,MinnesotaのEntegris Corporationの一部)によって製造される、OptiChem P1200等の、流量コントローラであることが可能である。同様に、装置1104a−1104bもまた、OptiChem P1200流量コントローラであることが可能である。つまり、アナログ信号源1102の機能を果たす、1つの流量コントローラは、他の流量コントローラに対するマスタ装置の機能も果たすことができる。しかしながら、ここで留意すべきは、アナログ信号源1102は、アナログ設定点をアサートすることができる、任意の装置であることが可能であり、装置1104a−1104bは、アナログ設定点を受信することができる、任意の装置であることが可能である、ということである。
【0097】
アナログ信号源1102は、アナログ通信リンク1106上で、多数のスレーブ装置に対する設定点を含む、アナログ信号を出力する。デジタルバス1107は、設定点インジケータ信号を、スレーブ装置1104a−1104bのそれぞれに送ることができる。特定のスレーブ装置に対する設定点インジケータ信号は、アナログ信号が、そのスレーブ装置に対する設定点を示していることを表示する。特定のスレーブ装置1104に対する設定点インジケータ信号は、バス1107上で、多数のビットとしてアサートすることができる。例えば、スレーブ装置1104dに対する設定点インジケータは、バス1107の第2、および第3の信号伝達ライン上でアサートされる、ビットであることが可能である(例えば、011)。特定のスレーブ装置1104が、アナログ信号が、その装置に対する設定点を指定しているという表示を受信するとき、特定のスレーブ装置1104は、アナログ信号から、その設定点を読み取ることができる。デジタル選択ラインのそれぞれに対して、二進加重システムを実行することによって、デジタル設定点インジケータラインの数を増加することなく、マスタの機能が拡大される。
【0098】
図11では、アナログ設定点信号、および設定点インジケータ信号は、同一のマスタ装置から発せられると、図解される。しかしながら、本発明の他の実施形態では、アナログ設定点信号、および設定点インジケータ信号は、分散された装置で発生することができる。
【0099】
図12は、アナログ信号源1102によってアサートされる、アナログ設定点信号1200、および設定点インジケータを提供するための、デジタル信号の一実施形態を図解する。図12に図解される実施形態に従って、設定点インジケータ信号が、高または低のいずれかである一方で、アナログ設定点信号1200は、最大目盛値の0%および100%の間の、電圧/電流を有することができる(例えば、+/−3.3volt間の循環、もしくは他の電圧値、または設定点を示す他の値)。
【0100】
図12の実施例では、4つのアナログ設定点が、アナログ信号1300に多重化される。時間t1の間、設定点は最大目盛の45%、時間t2の間、設定点は最大目盛の62%、時間t3の間、設定点は最大目盛の30%、時間t4の間、設定点は最大目盛の78%である。
【0101】
アナログ設定値は、様々なスレーブ装置に対して、異なる意味を有することができる。例えば、アナログ設定点は、スレーブ装置1104aでは圧力だが、スレーブ装置1104bでは、ポンプモータ速度に相当することができる。したがって、アナログ設定点信号は、様々な目的のために、アナログ設定点を多重化することができる。
【0102】
時間t1の少なくとも一部の間、設定点信号1202は、高から低に状態を変化させ(1210に図示)、スレーブ装置1104aが、その設定点として、最大目盛値の45%を使用するべきであることを表示する。スレーブ装置1104aは、設定点インジケータ信号が、アナログ設定点信号1200から、新しい設定点を読み取るべきであると表示するまで、この設定点を使用し続けることができる。したがって、スレーブ装置1104aは、アナログ信号の値が変更しても、最大目盛の45%の設定点を使用し続けることができる。
【0103】
同様に、信号1204は、スレーブ装置1104bが、その設定点として、最大目盛の62%を使用するべきであることを表示し(1212に図示)、信号1206は、スレーブ装置1104cが、その設定点として、最大目盛の30%を使用するべきであることを表示する(1314に図示)。時間t4では、信号1204および1206は、ビットをアサートし(1216および1218に図示)、スレーブ装置1104bが、その設定点として、最大目盛の78%を使用するべきであることを表示する(すなわち、多数のデジタルラインが、設定点インジケータをスレーブ装置1104bに送信するために、使用される)。したがって、3つの設定点インジケータラインが、4つのスレーブ装置に設定点を表示するために使用される。二進方式を使用して、設定点が装置に対してアサートされていない場合に確保される、1つの信号状態で、最大7つのスレーブ装置を支持することができる(2n−1、ここでnは、設定点インジケータラインの数である)。
【0104】
図12に提供される信号タイミングは、一例として提供され、スレーブ装置に、アナログ信号が、その装置に対する設定点を送っているときを表示するための、任意の適切な方式を利用することができる。例えば、設定点インジケータ信号は、スレーブ装置が、アナログ設定点信号からの、その設定点の読み取りを開始するべきであるときに、状態を変化させ(例えば、低から高、高から低、または他の状態変化を行う)、スレーブ装置が、アナログ設定点信号からの、その設定点の読み取りを停止するべきであるときに、再び状態を変化させることができる。さらに、設定点インジケータは、データ流の一部として、割り込み、または別の方法を含む様々な方法で、スレーブ装置に送信することができる。
【0105】
図13は、アナログ設定点を多重化するための方法の、一実施形態を図解するフローチャートである。フローチャートは、マスタおよびスレーブ装置に対して、2つの部分に分割される。図13の手順は、例えば、マスタ、スレーブ、または他の装置での、コンピュータ命令の実行によって、実行することができる。
【0106】
一実施形態に従って、アナログ信号源は、多数の設定点を表すアナログ信号を発生する(ステップ1302)。言い換えれば、多数のアナログ設定点が、アナログ信号内で多重化される。マスタ装置は、アナログ信号をスレーブ装置に通信する。特定のスレーブ装置に対する設定点が、アナログ信号を介して送信されているとき、マスタ装置は、設定点をそのスレーブ装置に送信することができる(ステップ1304)。例えば、マスタ装置は、特定のスレーブ装置に、その設定点が、アナログライン上でアサートされていることを表示するために、デジタルバス上で信号を使用することができる(例えば、バス上の1つのライン、または複数のラインの状態を変化させることによって)。ルーチンは、所定の事象が、ルーチンを終了するために起こるまで、継続することができる。
【0107】
スレーブ装置は、アナログ設定点信号を受信することができる(ステップ1306)。スレーブ装置が、アナログ設定点信号が、そのスレーブ装置の設定点をアサートしていることを表示する、設定点インジケータを受信するとき(例えば、1308で決定されるように)、スレーブ装置は、アナログ設定点信号の値を保存し、その設定点として信号を記憶することができる(ステップ1310)。このルーチンは、所定の事象が、ルーチンを終了するために起こるまで、継続することができる。さらに、図13のステップは、必要または要求に応じて、繰り返すことができる。
【0108】
本発明は、特定の実施形態を参照して記載されてきたが、当然のことながら、実施形態は例示的であり、本発明の範囲は、これらの実施形態に限定されない。上述の実施形態の多くの変化、修正、追加、および改善が可能である。これらの変化、修正、追加、および改善は、以下の請求項に詳述されるような、本発明の範囲内であると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】図1は、流体を混合するためのシステムの、一実施形態の図表示である。
【図2A】図2Aおよび2Bは、混合流体を生成するために、流体の流れを制御するための方法の、一実施形態を図解するフローチャートを提供する。
【図2B】図2Aおよび2Bは、混合流体を生成するために、流体の流れを制御するための方法の、一実施形態を図解するフローチャートを提供する。
【図3】図3は、流体を混合するためのシステムの、別の実施形態の図表示である。
【図4A】図4A−4Cは、混合化学物質を生成するために、流体の流れを制御するための別の方法の、一実施形態を図解するフローチャートを提供する。
【図4B】図4A−4Cは、混合化学物質を生成するために、流体の流れを制御するための別の方法の、一実施形態を図解するフローチャートを提供する。
【図4C】図4A−4Cは、混合化学物質を生成するために、流体の流れを制御するための別の方法の、一実施形態を図解するフローチャートを提供する。
【図5】図5は、流体を混合するためのシステムの、さらに別の実施形態の図表示である。
【図6A】図6A−6Cは、混合化学物質を生成するために、流体の流れを制御するための別の方法の、別の実施形態を図解するフローチャートを提供する。
【図6B】図6A−6Cは、混合化学物質を生成するために、流体の流れを制御するための別の方法の、別の実施形態を図解するフローチャートを提供する。
【図6C】図6A−6Cは、混合化学物質を生成するために、流体の流れを制御するための別の方法の、別の実施形態を図解するフローチャートを提供する。
【図7A】図7A−7Fは、静的ミキサアセンブリ700、およびそのコンポーネントの、一実施形態の図表示を提供する。
【図7B】図7A−7Fは、静的ミキサアセンブリ700、およびそのコンポーネントの、一実施形態の図表示を提供する。
【図7C】図7A−7Fは、静的ミキサアセンブリ700、およびそのコンポーネントの、一実施形態の図表示を提供する。
【図7D】図7A−7Fは、静的ミキサアセンブリ700、およびそのコンポーネントの、一実施形態の図表示を提供する。
【図7E】図7A−7Fは、静的ミキサアセンブリ700、およびそのコンポーネントの、一実施形態の図表示を提供する。
【図7F】図7A−7Fは、静的ミキサアセンブリ700、およびそのコンポーネントの、一実施形態の図表示を提供する。
【図8A】図8A−8Cは、ミキサアセンブリの別の実施形態の図表示を提供する。
【図8B】図8A−8Cは、ミキサアセンブリの別の実施形態の図表示を提供する。
【図8C】図8A−8Cは、ミキサアセンブリの別の実施形態の図表示を提供する。
【図9】図9は、アナログ設定点を多重化するためのシステムの、一実施形態の図表示である。
【図10】図10は、アナログ設定点信号、および対応する設定点インジケータ信号の図表示である。
【図11】図11は、アナログ設定点を多重化するためのシステムの、一実施形態の図表示である。
【図12】図12は、アナログ設定点信号、および設定点インジケータをアサートするための、対応する信号の図表示である。および、
【図13】図13は、アナログ設定点を多重化する、一実施形態を図解するフローチャートである。
【技術分野】
【0001】
本出願は、McLoughlinによる、「SYSTEM AND MERHOD FOR MULTIPLEXING SETPOINTS」と題された、2006年3月1日出願の米国特許出願第11/365,395号と、Niermeyer他による、「SYSTEM AND METHOD FOR CONTROLLED MIXING OF FLUIDS」と題された、2006年3月22日出願の米国特許出願第11/386,427号との優先権を主張し、これらの出願は、参照により本明細書に援用される。
【0002】
本発明の実施形態は、化学物質伝達システムに関する。より詳しくは、本発明の実施形態は、流体の制御された混合のためのシステム、および方法に関する。さらに、本発明の実施形態は、設定点をアサートするシステム、および方法に関する。より詳しくは、本発明の実施形態は、アナログ設定点をアサートするシステム、および方法に関する。よりさらに詳しくは、本発明の実施形態は、アナログ通信リンク上で、多数のアナログ設定点を多重化するためのシステム、および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
組成制御流体は、都市給水、飲料、ガソリン、静脈内(「IV」)輸液、および他の有用な流体を含む、多くの広く使用されている流体中に存在する。場合によっては、組成制御流体は、プロセスの最終生成物ではなく、他の製品の製造プロセスにおいて使用される。例えば、半導体製造プロセスは、半導体ウエハの洗浄およびエッチング加工において、組成制御流体を一般に使用する。
【0004】
組成制御流体を生成するためのシステムは、通常、所定のレシオメトリックな組合せ、すなわちレシピに従って、多少の流体構成要素を混合する。場合によっては、重要なのは、流体成分の化学量論比ではなく、pH、粘性、イオン強度、伝導率、または他の特性等の、液体混合物の何らかの特性である。しかしながら、多くの場合、好ましい特性に合わせて制御するよりも、実際の標的特性に一致する標的濃度に、流体成分を混合することが、より容易である。
【0005】
通常、特性の濃度の流体は、バッチモードで生成される。バッチプロセスにおいて、成分流体の重量または体積比は、各流体が、混合のための混合容器にどれだけ添加されるかを決定するために、使用される。バッチプロセスの使用は、濃度の極めて容易な制御を可能にする一方で、特定のサイズのバッチへの混合流体の生成を制限する。追加混合流体を提供するために、流体のより多くのバッチが製造されなければならない。さらに、現行のバッチプロセスシステムは、大きい設置面積、比較的高い資本コスト、および高レベルの複雑性を有する。バッチシステムの例は、容量分析で重力送り成分を混合する、Addison,IllinoisのChemFlow Systems,Inc.のバッチシステム、およびBOC EdwardsによるMassFusionTMシステムを含む。
【0006】
バッチプロセスに加えて、組成制御流体はまた、流体がプロセスチャンバに流れるとき、流体を混合する連続的流動システムを使用して、生成することもできる。これらのシステムは、流体の連続生成を提供する。現在、連続的流動システムは、濃度、または温度等の不確かな、または変動性成分流体特性を補うための、十分な制御を提供しない。
【0007】
多くの制御装置は、システムが制御されるべき、望ましい状態を表示するための、アナログ設定点に依存する。アナログ設定点は、通常、測定されたパラメータの望ましい値を表す、コントローラに適用される電圧、または電流である。電圧/電流は、温度、モータ速度、圧力、圧力差、温度差、または他のパラメータの、望ましい値を表すことができる。アナログ設定点は、通常、コントローラでデジタル化され、パラメータの設定値に変換される。設定値は、制御目的で、パラメータの測定された値と比較することができる。例えば、温度コントローラは、2.2voltのアナログ信号を受信し、信号をデジタル化し、値を20℃に変換することができる。次に、コントローラは、温度が、20℃に達するために上昇、または低下する必要があるかどうか決定するために、システム内で測定された温度値を比較することができる。比例制御方式、比例積分、比例積分微分、ファジー論理制御方式を含む様々な制御方式が、設定点に基づく、プロセスパラメータの制御で知られている。
【0008】
多くの既存のコントローラは、設定点信号を送信、または受信するために利用可能な、1つ、また有限数のアナログポートのみを有する。アナログ設定点を、他のコントローラにアサートするコントローラに対して、これは、それが制御できる装置の数を制限する。つまり、特定のマスタコントローラが設定点をアサートできる、スレーブコントローラの数は、マスタコントローラでのアナログポートの数に制限される。さらに、設定点がアサートされる各コントローラに対して、別個のアナログ通信リンクが必要とされる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施形態は、従来技術の流体混合システム、および方法の欠点を解消、または少なくとも実質的に軽減する、流体の連続混合のシステム、および方法を提供する。より詳しくは、本発明の実施形態は、変化するプロセスパラメータに合わせて、迅速に調節できる方法で、望ましい流速および温度で、混合流体を提供するためのシステム、および方法を提供する。
【0010】
本発明の一実施形態は、第1の流体の流れを制御するための、第1の流量コントローラ(例えば、冷流体流量コントローラ)、第2の流体の流れを制御するための、第2の流量コントローラ(例えば、温流体流量コントローラ)、第1の混合流体を生成するために、第1および第2の流体を混合するための第1の流量コントローラ、および第2の流量コントローラと流体連通し、それらの下流にある第1のミキサ(例えば、静的ミキサ)、および第1の混合流体の温度を測定するための、第1のミキサの下流にある温度センサを備える、流体混合システムを含む。第1の流量コントローラが、第1の流体の望ましい流速を使用して、第1の流体の流れを調整するように構成される一方で、第2の流量コントローラは、温度設定点、および第1の混合流体の温度に基づいて、第2の流体の流れを調整するように構成される。
【0011】
本発明の別の実施形態は、第1の流体、および第2の流体を、第1のミキサに提供するステップ、第1の混合流体を生成するために、第1のミキサで、第1の流体、および第2の流体を混合するステップ、第1の混合流体の温度を測定するステップ、第1の流体標的流速に基づいて、ミキサへの第1の流体の流れを調整するステップ、および第1の混合流体の温度、および温度設定点に基づいて、ミキサへの第2の流体の流れを調整するステップを含む、流体混合方法を含む。
【0012】
本発明のさらに別の実施形態は、温流体の流れを制御するための、温流体流量コントローラ、冷流体の流れを制御するための、冷流体流量コントローラ、混合流体を生成するために、温流体を受容し、冷流体を受容し、温流体および冷流体を混合するための、第1の温流体流量コントローラ、および冷流体流量コントローラの下流にある、第1の静的ミキサ、混合流体の温度を決定するための、混合流体温度センサ、化学物質の流れを制御するための、化学物質流量コントローラ、希釈化学物質を生成するために、混合流体および化学物質を混合するための、化学物質流量コントローラ、および第1の静的ミキサの下流にある、第2の静的ミキサ、および希釈化学物質の温度を測定するための、化学物質温度センサを備える、流体混合システムを含む。一実施形態に従って、冷流体流量コントローラは、冷流体標的流速に基づいて冷流体の流れを制御し、温度設定点を温流体流量コントローラに通信する。温流体流量コントローラは、温度設定点、および混合流体の温度に基づいて、温流体の流速を調整する。温度設定点は、希釈化学物質の温度に基づいて、継続的に更新することができる。化学物質流量コントローラは、標的化学物質流速に基づいて、化学物質の流れを制御する。
【0013】
本発明は、処理能力の増加をもたらす、温度、化学反応、および流速をオンザフライで調節する能力、およびプロセス柔軟性を提供することによって、流体を混合する従来技術のシステム、および方法に優る利点を提供する。
【0014】
本発明の実施形態は、濃度、温度、および他のプロセスパラメータ等の、成分流体特性の変化を、迅速に補う能力を提供することによって、流体を混合する従来技術のシステムに優る、別の利点を提供する。
【0015】
さらに、本発明の実施形態は、温度に基づいた流量コントローラを使用して、温流体を制御し、それによって、圧力に基づいた流量コントローラ内のより高い温度によって、高温が引き起こされるエラーを軽減することによって、従来技術のシステムに優る、別の利点を提供する。
【0016】
本発明の実施形態は、従来技術のアナログ設定点システム、および方法の欠点を解消、または少なくとも実質的に軽減する、アナログ設定点を提供するシステム、および方法を、さらに提供する。本発明の一実施形態は、アナログ信号を複数の標的装置に送信するステップであって、アナログ信号は多数の設定点を表すステップと、アナログ信号から分離した第1の設定点インジケータを送信し、第1の標的装置に対する第1の設定点がアナログ信号によって表されていることを、第1の標的装置に表示するステップと、第1の設定点インジケータに反応して、第1の標的装置で、アナログ信号によってアサートされる、第1の設定値を保存するステップを含む、アナログ設定点を多重化する方法を含む。
【0017】
本発明の別の実施形態は、マスタコントローラ、マスタコントローラに接続される複数のスレーブコントローラ、複数のスレーブコントローラを、マスタコントローラに接続するアナログ通信リンク、および複数のスレーブコントローラを、マスタコントローラに接続する、1つ以上のデジタル通信リンクを備える、アナログ設定点を多重化するためのシステムを含む。マスタコントローラは、複数のアナログ設定点を表す、アナログ通信リンク上でアナログ信号を送信し、ここで複数の設定点は、アナログ信号内で時分割多重化され、第1の時間の間、デジタル通信リンクの少なくとも1つ上で、第1の設定点インジケータを、第1のスレーブコントローラに送信し、第2の時間の間、デジタル通信リンクの少なくとも1つ上で、第2の設定点インジケータを、第2のスレーブコントローラに送信するよう作動する。アナログ信号は、一実施形態に従って、第1の時間の間に第1の設定点、および第2の時間の間に第2の設定点を表す。
【0018】
本発明のさらに別の実施形態は、コンピュータ可読媒体上に記憶される、一連のコンピュータ命令を備える、コンピュータプログラム製品を含む。一連のコンピュータ命令は、設定点信号を第1の通信リンクで送信し、設定点信号は、複数の設定点を多重化すること、第1の標的装置に第1の設定点インジケータを送信し、設定点信号が第1の時間の間に第1の標的装置に対する設定点を表していることを、第1の標的装置に表示すること、第2の設定点インジケータ信号を第2の標的装置に送信し、第2の設定点信号がアナログ信号によって表されていることを、第2の標的装置に表示することが、プロセッサによって実行可能な命令をさらに含む。
【0019】
本発明の実施形態は、複数のアナログ設定点が、共通のアナログ通信リンク上でアサートされることを可能にすることによって、アナログ設定点をアサートする、従来技術のシステム、および方法に優る利点を提供する。
【0020】
本発明の実施形態は、コントローラが、単一の、または限定された数のアナログポートを使用して、アナログ設定点を、多数の他のコントローラにアサートするために、接続することを可能にすることによって、従来技術のシステムに優る、別の利点を提供する。
【0021】
さらに、本発明の実施形態は、多数のコントローラを有するシステムに必要とされる、アナログ配線の量を削減することによって、別の利点を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明のより完全な理解、およびその利点は、同様の参照番号が同様の特徴を示す、添付の図面と併せて、以下の説明を参照することによって、得ることができる。
【0023】
本発明の好ましい実施形態は図面に図解され、同一の番号は、様々な図面の同様の、および対応する部分を示す。
【0024】
本発明の実施形態は、混合流体の連続的流動生成のためのシステム、および方法を提供する。混合流体は、異なる流体の混合物、または温度等の異なる流入特性を有する、同一の流体の混合物を含むことができる。一般に、異なる温度の流体の2つの流れは、ミキサに供給される。流入流体のそれぞれの流速は、望ましい流速、および温度を生成するために、調整することができる。例として、質量流量コントローラは、望ましい流速、および温度で、脱イオン水(D.I.H2O、またはDIW)の流れを生成するために、D.I.H2Oの温、または冷流の流速を調整することができる。
【0025】
質量流量コントローラの制御アルゴリズムは、特定の流入流体の、質量流速の1つの組合せのみが、望ましい温度、および流速で、混合流体を生成するという事実に依存することができる。その結果として、マスタコントローラの機能を果たす、質量流量コントローラの1つは、流入流体の温度、流入流体の比熱および密度、混合流体の標的流速、および混合流体の標的温度に基づいて、それを介する流体の望ましい流速を計算することができる。次に、マスタコントローラは、標的温度を、スレーブ質量流量コントローラに伝えることができる。スレーブ質量流量コントローラは、温度センサによって決定されるような、標的温度、および混合流体の温度に基づいて、それを介する流体の流速を調節する。
【0026】
スレーブ質量流量コントローラに対して、フィードバックループを作成するために、温度センサを使用することによって、スレーブ質量流量コントローラは、迅速に混合流体を望ましい温度にするよう、流体流速を調整することができる。混合流体の温度が、望ましい温度に接近すると、混合流体の流速が、望ましい流速に接近するように、スレーブ質量流量コントローラを介する流体の流速は、調節される。
【0027】
本発明の実施形態は、アナログ設定点を多重化するためのシステム、および方法を提供する。本発明の一実施形態に従って、アナログ信号源(例えば、マスタコントローラ)は、アナログ信号を、共通のアナログ通信リンク上で、多数の標的装置(例えば、スレーブコントローラ)にアサートすることができる。アナログ信号は、複数の設定点を表すことができる。一実施形態に従って、設定点インジケータは、デジタル通信リンクで、標的装置にアサートすることができる。特定の標的装置が、設定点インジケータを受信するとき、標的装置は、設定点としての使用のために、アナログ設定点信号の値を保存することができる。ここで留意すべきは、本発明の実施形態が、流体混合システムに使用されるコントローラに関して考察される一方で、本発明の実施形態は、多数のアナログ設定点のアサーションを必要とする、任意のシステムに応用できるということである。
【0028】
図1は、流体を混合するためのシステム100の、一実施形態の図表示である。システム100は、ミキサ106と流体連通している、2つの流量コントローラ102および104を含む。システム100は、流量コントローラ102の上流にある温度センサ108、流量コントローラ104の上流にある温度センサ110、およびミキサ106の下流にある温度センサ112をさらに含む。温度センサ108、および温度センサ110は、流量コントローラの少なくとも1つ、本実施例では、流量コントローラ104に接続される(すなわち、温度を表現する信号を通信することができる)。温度センサ112もまた、流量コントローラの少なくとも1つに接続される。本実施例では、温度センサ112は、流量コントローラ102に接続される。
【0029】
他の適切な流量コントローラを利用することができるが、一実施形態に従って、流量コントローラ102、および流量コントローラ104はそれぞれ、Billerica,MAのMykrolis Corporation(現在は、Chaska,MNのEntegris,Inc.の一部)によって製造される、OptiChem P1200 LFC流量コントローラである。ミキサ106は、流体の流れを混合するための、任意の適切な動的、または静的ミキサを含むことができる。静的ミキサの一実施形態は、図7A−7Fと併せて記載される。温度センサ108、110、および112は、任意の適切な温度センサを含むことができる。
【0030】
標的温度より温かい流体(例えば、温流体114)は、流量コントローラ102に供給され、標的温度より冷たい流体(例えば、冷流体116)は、流量コントローラ104に供給される。流量コントローラ102は、ミキサ106への温流体114の流れを調整し、流量コントローラ104は、冷流体116の流れを調整する。これらの流体は、望ましい温度、および流速で、混合流体118を生成するために、ミキサ106で混合される。
【0031】
ミキサ106への温流体114、および冷流体116の流速は、(例えば、混合流体118の)標的温度、温および冷流体の温度、温および冷流体の流体特性、および混合流体118の測定された温度に基づいて、制御することができる。より詳しくは、プロセスツール、制御コンピュータ、または他のシステムは、流量コントローラ104に、混合流体118の標的温度(tT1)、および流速(QT1)を提供することができる。さらに、温度センサ108は、温流体114の温度(tH)を提供し、温度センサ110は、冷流体116の温度(tC)を提供する。流量コントローラ102、および流量コントローラ104は、システム100に使用される温、および/または冷流体の種類によって提供、または前もってプログラムすることができる。
【0032】
流体の種類、ならびに温流体114、および冷流体116の温度に基づいて、流量コントローラ102は、温流体114、および冷流体116の密度(pH、pC)、および比熱(CpH、CpC)を計算することができる。流量コントローラ104は、標的温度(tT)で、混合流体118の密度、および比熱(CpT)を同様に決定することができる。例えば、温流体114、および冷流体116のそれぞれが、D.I.H2Oである場合、密度および比熱は、以下の係数を使用した多項式に基づいて、計算することができる。
【0033】
【表1】
表1は、限定ではなく一例として提供される。温流体114、冷流体116、および混合流体118に対する比熱、および密度を決定するために、他の方程式、ルックアップテーブル、または他の適切な機構を使用することができる。さらに、当然のことながら、温流体114、および冷流体116は、異なる流体であることが可能である。
【0034】
一実施形態に従って、標的流速(QT1)、標的温度(tT1)、温流体温度(tH)、冷流体温度(tC)、温、冷、および混合流体の比熱(CpH、CpC、CpT)、および温および冷流体の密度(pH、pC)を使用して、コントローラ104は、例えば、以下の方程式に基づいて、ミキサ106への冷流体116の標的流速(QC)を計算することができる。
QC=QT*(1000/60)*(pc/pT)*(tH*CpH−tTCpT)/(tH*CpH−tC*CpC)(方程式1)
QT=標的流速 (lpm)
tT=標的温度 (℃)
tH=温流体温度 (℃)
tC=冷流体温度 (℃)
pC=冷流体密度 (g/cm3)
pH=温流体密度 (g/cm3)
CpC=冷流体比熱 (cal/g*℃)
CpH=温流体比熱 (cal/g*℃)
CpT=tTでの混合流体比熱 (cal/g*℃)
前実施例を続けると、QT=QT1、およびtT=tT1、ならびに流量コントローラ104は、当技術分野で公知または開発された任意の機構に従って、適切なQCを決定することができる。流量コントローラ104は、圧力差に基づいた流量制御、熱損失に基づいた流量制御、または他の流量制御方式を使用して、QCの速度に合わせて、冷流体116の流れを調整することができる(流量コントローラ104の許容範囲内)。
【0035】
流量コントローラ104は、さらに、温度設定点tSPを、コントローラ102に伝えることができる。この場合、温度設定点は、混合流体118の望ましい温度を表示することができる。例えば、tSPは、tTに等しいことが可能である。コントローラ102は、混合流体の温度(tM1)をtSPと比較する。tM1>tSPである場合、コントローラ104は、温流体114の流れを増加させることができる。温流体の流れを調節することによって、tM1は、tSPに接近する。tM1が、tSPにほぼ等しいとき(すなわち、許容可能な偏差内(例えば、5%))、これは、混合流体118が、標的流速および標的温度に達成したことを表示する。別の実施形態では、流量コントローラ104は、温度センサ112からtM1およびtSPを受信し、tM1を流量コントローラ102に伝える。
【0036】
流入流体温度、望ましい混合流体流速、または他のパラメータが変化すると、コントローラ104は、QCおよびtSPを継続的に再計算することができる(例えば、一実施形態に従って、約1Hz以上で)。したがって、本発明は、変化するプロセスパラメータに合わせて、迅速に調節することができる。
【0037】
上述のように、コントローラ104、およびコントローラ102は、コントローラ104との、マスタ/スレーブ方法で作動し、tSPをコントローラ102に提供する。これらのコントローラのマスタ/スレーブ原動力は、tSPをコントローラ104に提供する入力を処理する、コントローラ102で逆にすることができる。さらに、コントローラの1つには、標的温度および流速を提供することができ、他のコントローラには、外部のコンピュータシステム、またはツールから、tSPを提供することができる。この場合、コントローラ102も、コントローラ104も、他のコントローラに対して、マスタ、またはスレーブの機能を果たさない。
【0038】
ここで留意すべきは、より高い温度の流体は、圧力に基づいたコントローラにおける、エラーを引き起こす可能性があるということである。圧力に基づいたコントローラが、温DIWを制御するために使用される場合、一般に使用される圧力センサは、温度変化に敏感であるため、重大なエラーが引き起こされる場合がある。温流体流量コントローラが、圧力に基づいて流れを制御する場合、温度補償回路を使用することができる。または、上述の実施形態にあるように、温流体流量コントローラは、温度に基づいた制御方式を用いることができる。
【0039】
図2Aおよび2Bは、混合流体を生成するために、流体の流れを制御するための方法の、一実施形態を図解するフローチャートを提供する。図2Aおよび2Bの方法は、コンピュータ可読媒体上に記憶されるプロセッサによって、実行可能なコンピュータ命令として、実行することができる。例えば、本発明の実施形態は、1つ以上のOptiChem P1200 LFC流量コントローラのプログラミングを介して、実行することができる。
【0040】
図2Aのフローチャートは、冷流体流量コントローラ(例えば、図1の流量コントローラ104)で実行される、制御方法に対応し、図2Bは、温流体流量コントローラ(例えば、図1の流量コントローラ102)で実行される、制御方法に対応する。
【0041】
冷流体流量コントローラは、標的混合流体温度(tT1)、標的混合流体流速(QT1)、冷流体温度(tC)、温流体温度(tH)を含む入力を受信する(ステップ202)。これらの入力、ならびに冷流体、温流体、および混合流体の比熱、および密度(標的温度で)等の特性を使用して、冷流体流量コントローラは、方程式1に従って、冷流体流速(QC)を計算し、ここで、QT=QT1、およびtT=tT1である(ステップ204)。冷流体流量コントローラは、温流体流量コントローラに対する温度設定点tSPを設定する(ステップ206)。例えば、tSPは、tT1に合わせて計算、または設定することができる。
【0042】
トリガ信号が受信されるとき(ステップ208)、冷流体流量コントローラは、流速設定点としてQCを使用して、流体流れを調整し始め、温流体の流れを調整するために、温流体流量コントローラに、指令を発行することができる(ステップ210)。冷流体流量コントローラは、微分制御方式、積分制御方式、比例積分制御方式、ファジー論理、または比例積分微分制御方式を含むが、それらに限定されない、当技術分野で知られている流体流量制御方式に従って、冷流体の流れを調節することができる。冷水の流体流れが、流体流れ設定点より大きい場合、冷流体流量コントローラは、流速を減少させることができ(ステップ212)、冷水の流体流れが、流体流れ設定点より小さい場合、冷流体流量コントローラは、流速を増加させることができ、冷流体流速が、設定点に等しい場合(許容可能なシステム許容範囲内)(ステップ214)、冷流体流量コントローラは、流速を維持することができる(ステップ216)。したがって、冷流体流量コントローラは、標的冷流体流速設定点QCに基づいて、冷流体の流速を調節することができる。
【0043】
一方で、図2Bを参照すると、温流体流量コントローラは、混合流体の温度(tM1)、および混合流体設定点(tSP)に基づいて、温流体の流速を調節することができる。混合流体の温度は、温度センサから直接、または冷流体流量コントローラからのいずれかから、受信することができる。tM1が、tSPより大きい場合、温流体流量コントローラは、流体の流速を減少させ(ステップ218)、tM1が、tSPより小さい場合、温流体流量コントローラは、温流体の流速を増加させ(ステップ220)、tM1が、tSPに等しい場合(許容可能なシステム許容範囲内)、温流体流量コントローラは、温流体の流速を維持する(ステップ222)。
【0044】
図2Aおよび2Bのステップは、必要または要求に応じて、繰り返すことができる。さらに、様々なステップは、様々な順序で実行することができ、各流量コントローラによって実行される様々なステップは、同時に実行することができる。
【0045】
図2Aおよび2Bの実施形態では、冷水流量コントローラが、温水流量コントローラに対する設定点tSPを決定する役目を担う一方で、他の実施形態では、温水流量コントローラは、それ自体に対するtSPを決定することができ、または冷水流量コントローラが、tMに基づいて流れを調整できるように、冷水流量コントローラに、tSPを提供することができる。つまり、温および冷水流量コントローラの役割は、逆にすることができ、そうでなければ、図2のステップは、コントローラ間で分散することができる。
【0046】
したがって、本発明の一実施形態は、第1の流量コントローラ(例えば、流量コントローラ104)、第2の流量コントローラ(例えば、流量コントローラ102)、ならびに第1、および第2の流量コントローラの下流にあるミキサを含むことができる。第1の流量コントローラは、第1の流体に対する標的流速(例えば、QC)に基づいて、第1の流体の流れを調整することができ、第2の流量コントローラは、温度設定点、およびミキサによって生成される混合流体の温度に基づいて、第2の流体の流れを調整することができる。
【0047】
図1のシステムは、混合流体を、他の化学物質等の追加流体と組み合わせる、より大きい混合システムのサブシステムとして、実行することができる。図3は、図1のサブシステムを組み込む、溶液混合システム300を図解する。図3の実施例では、溶液混合システム300は、希釈NaCl302を生成するために、混合DIW118が、NaClと化合される、濃縮NaCl溶液混合システムを提供する。図1と併せて考察される、コンポーネントに加えて、溶液混合システム300は、濃縮NaClの1つ以上の源を含む(ここでは、1800パーツパーミリオン(ppm)NaCl源304、2000ppm源306、および2200ppm源308として図解される)。化学物質流量コントローラ310は、濃縮化学物質が、混合DIW118と混合される第2のミキサ312への、濃縮NaClの流れを制御する。本発明の一実施形態に従って、ミキサ312は、静的ミキサであることが可能である。
【0048】
例えば、冷流体流量コントローラ104は、温流体流量コントローラ102、および化学物質流量コントローラ310に対する、マスタコントローラの機能を果たすことができる。冷流体流量コントローラ104は、希釈NaCl302に対する、標的混合化学物質流速(QT2)、希釈NaClに対する、標的混合化学物質比、希釈NaCl302に対する、標的混合化学物質温度(tT2)、tC、およびtHを受信する。標的混合化学物質流速QT2、および標的混合化学物質比に基づいて、冷流体コントローラ104は、DIWの標的流速(QT1)、および濃縮NaClの流速(Qchem)を決定することができる。濃縮化学物質の温度が、希釈NaCl302の温度に、ごくわずかな影響を与えると仮定して、混合DIW118の標的温度は、tT2に等しく設定することができる(すなわち、tT1=tT2)。tT2、QT1、ならびに温および冷DIWの流入温度を使用して、冷流体流量コントローラ104は、標的冷DIW流速(QC)、および温流体流量コントローラ104の温度設定点tSPを、さらに決定することができる。冷流体流量コントローラ104は、温流体流量コントローラ102にtSPを、化学物質流量コントローラ310にQchemを提供する。次に、各流量コントローラは、そのそれぞれの流体の流れを制御することができる。
【0049】
図4A−4Cは、混合流体を生成するために、流体の流れを制御するための方法の、一実施形態を図解するフローチャートである。図4A−4Cの方法は、コンピュータ可読媒体上に記憶されるプロセッサによって、実行可能なコンピュータ命令として、実行することができる。例えば、本発明の実施形態は、1つ以上のOptiChem P1200 LFC流量コントローラのプログラミングを介して、実行することができる。
【0050】
図4Aは、冷流体流量コントローラ(例えば、図3の流量コントローラ104)で実行される、制御方法に対応し、図4Bは、温流体流量コントローラ(例えば、図3の流量コントローラ102)で実行される、制御方法に対応し、図4Cは、化学物質流量コントローラ310で実行される、制御方法に対応する。
【0051】
冷流体流量コントローラは、標的混合化学物質混合比、標的混合化学物質流速(QT2)、冷流体温度(tC)、温流体温度(tH)、標的混合化学物質温度(tT2)を含む入力を受信する(ステップ402)。標的混合化学物質混合比、および標的混合化学物質流速QT2を使用して、冷流体流量コントローラは、標的DIW流速QT1、および濃縮化学物質、または他の流体の流速(Qchem)を決定することができる(例えば、図3の実施例におけるNaCl)(ステップ406)。NaClの流れは、混合化学物質の総合温度に、ほとんど影響を及ぼさないと仮定して、冷流体流量コントローラは、標的混合DIW温度(tT1)を、標的混合化学物質温度(tT2)に等しく設定し、方程式1に従って、QCを決定することができ、ここで、QT=QT1である(ステップ408)。さらに、冷流体流量コントローラは、tSP=tT1=tT2に設定することができる(409でも図示される)。
【0052】
トリガ信号が受信されるとき(ステップ410)、冷流体流量コントローラは、QCを流速設定点として使用して、流体流れを調整し始め、温流体の流れを調整し、第3の流体の流れを制御するために、化学物質流量コントローラに指令を発行するために、温流体流量コントローラに指令を発行することができる。冷流体流量コントローラは、微分制御方式、積分制御方式、比例積分制御方式、ファジー論理、または比例積分微分制御方式を含むが、それらに限定されない、当技術分野で知られている流体流量制御方式に従って、冷流体の流れを調節することができる。冷水の流体流れが、流体流れ設定点より大きい場合、冷流体流量コントローラは、流速を減少させることができ(ステップ412)、冷水の流体流れが、流体流れ設定点より小さい場合(ステップ414)、冷流体流量コントローラは、流速を増加させることができ、冷流体流速が設定点と等しい場合(許容可能なシステム許容範囲内)、冷流体流量コントローラは、流速を維持することができる(ステップ416)。したがって、冷流体流量コントローラは、冷流体流速設定点QCに基づいて、冷流体の流速を調節することができる。
【0053】
図4Bに示されるように、温流体流量コントローラは、混合流体の温度(tM1)、および混合流体設定点(tSP)に基づいて、温流体の流速を調節することができる。混合流体の温度は、温度センサから直接、または冷流体流量コントローラからのいずれかから、受信することができる。tM1が、tSPより大きい場合、温流体流量コントローラは、流体の流速を減少させ(ステップ418)、tM1が、tSPより小さい場合、温流体流量コントローラは、温流体の流速を増加させ(ステップ420)、tM1が、tSPに等しい場合(許容可能なシステム許容範囲内)、温流体流量コントローラは、温流体の流速を維持する(ステップ422)。
【0054】
化学物質流量コントローラは、図4Cに示されるように、Qchemに基づいて、追加流体(例えば、濃縮NaCl)の流れを、同様に調節することができる。濃縮化学物質(または他の流体)の流体流れが、Qchemより大きい場合、化学物質流量コントローラは、流速を減少させることができ(ステップ428)、濃縮化学物質の流体流れが、Qchemより小さい場合(ステップ430)、冷流体流量コントローラは、流速を増加させることができ、濃縮化学物質流速が設定点に等しい場合(許容可能なシステム許容範囲内)、化学物質流量コントローラは、流速を維持することができる(ステップ434)。したがって、化学物質流量コントローラは、冷流体流速設定点Qchemに基づいて、濃縮化学物質の流速を調節することができる。
【0055】
図4A−4Cのフローチャートは、本発明の実施例の一実施形態を表す。しかしながら、当然のことながら、図4A−4Cのステップは、必要または要求に応じて、繰り返すことができ、異なる順序で実行することができる。さらに、各流量コントローラで実行されるステップは、同時に実行することができる。図4A−4Cでは、冷水流量コントローラは、様々なパラメータを計算し、温水流量コントローラ、および化学物質流量コントローラに、設定点をアサートする役目を担うが、そうでなければ、図4A−4Cのステップは、流量コントローラに分散することができる。さらに、温水流量コントローラが、流速設定点に基づいて流れを制御し、冷水流量コントローラが、温度設定点に基づいて流れを制御するように、温水および冷水流量コントローラの役割は、逆にすることができる。
【0056】
図3、および4A−4Cの実施形態では、tT2は、第2のミキサ312で添加される、追加流体の温度によって、大きい影響を受けることはないと仮定される。したがって、ミキサ312の流出口での、流体の温度(tM2)は、ほぼtM1である(すなわち、ほぼ混合DIWの温度である)と仮定される。本発明の別の実施形態に従って、追加の温度センサは、tM2を測定するために使用されることができ、この温度は流量制御で使用され得る。
【0057】
図5は、第2のミキサ312の下流に、伝導率計502、および追加の温度センサ504を加える、図3のシステムと同様の溶液混合システム500の、一実施形態の図表示である。流体の伝導率は、通常、流体の濃度に関係しているため、望ましい伝導率を達成するために、静的ミキサ312に添加される濃縮化学物質の濃度を調節するために、伝導率センサ502からのフィードバックを使用することができる。さらに、温度センサ504によって読み取られる温度は、温および冷DIWの流速を調節するために、使用することができる。
【0058】
例えば、冷流体流量コントローラ104は、温流体流量コントローラ102、および化学物質流量コントローラ310に対する、マスタコントローラの機能を果たすことができる。初めに、冷流体流量コントローラ104は、標的混合化学物質流速(QT2)、標的混合化学物質比、標的混合化学物質温度(tT2)、tC、およびtHを受信する。標的混合化学物質流速QT2、および標的混合化学物質比に基づいて、冷流体コントローラ104は、DIWの標的流速(QT1)、および濃縮NaClの流速(Qchem)を決定することができる。tT1は、tT2に等しく初期設定することができる。QT1、tT2、ならびに温および冷DIWの流入温度を使用して、冷流体流量コントローラ104は、標的冷DIW流速(QC)、および温流体流量コントローラ104に対する温度設定点tSPを、さらに決定することができる。tSPもまた、tT2に等しく初期設定することができる。冷流体流量コントローラ104は、温流体流量コントローラ102にtSPを、化学物質流量コントローラ310にQchemを提供する。次に、各流量コントローラは、そのそれぞれの流体の流れを制御することができる。
【0059】
一実施形態に従って、コントローラ104は、温および冷DIWの流速を調節するために、希釈化学物質の温度(tM2)を使用することができる。tM2を使用しての制御は、他の実施形態に従って直ちに開始することができるが、冷流体流量コントローラ104は、tM2を使用しての制御を開始する前に、所定時間を待つことができる。これは、例えば、希釈化学物質の流れ、および温度が安定することを可能にするために、行うことができる。
【0060】
一実施形態に従って、冷流体流量コントローラ104は、混合化学物質の測定された温度(tM2)に基づいて、QC、およびtSPを調節することができる。例えば、温度センサ504からtM2が与えられると、冷流体流量コントローラ104は、新tSPを、
tSP(n)=tSP(n−1)+(tT2−tM2) (方程式2)
に等しく設定することができる。
【0061】
したがって、tM2がtT2より大きい場合、tT2は低くされ、DIWの温度の低下をもたらし、tM2がtT2より小さい場合、tspは上げられ、DIWの温度の上昇をもたらす。冷流体流量コントローラ104は、方程式1のtTに対して、方程式2で計算されるtSPを使用して、冷DIWの新しい標的流速(すなわち、新QC)を、さらに決定することができる。上述のように、冷流体流量コントローラ104は、QCに従って、流れを調整することができ、温流体流量コントローラ102は、tSPおよびtM1に従って、流れを調整することができる。
【0062】
図6A−6Cは、混合流体を生成するために、流体の流れを制御するための方法の、一実施形態を図解するフローチャートである。図6A−6Cの方法は、コンピュータ可読媒体上に記憶されるプロセッサによって、実行可能なコンピュータ命令として、実行することができる。例えば、本発明の実施形態は、1つ以上のOptiChem P1200 LFC流量コントローラのプログラミングを介して、実行することができる。
【0063】
図6Aは、冷流体流量コントローラ(例えば、図5の流量コントローラ104)で実行される、制御方法に対応し、図6Bは、温流体流量コントローラ(例えば、図5の流量コントローラ102)で実行される、制御方法に対応し、図6Cは、化学物質流量コントローラ310で実行される、制御方法に対応する。
【0064】
冷流体流量コントローラは、標的混合化学物質混合比、標的混合化学物質流速(QT2)、冷流体温度(tC)、温流体温度(tH)、標的混合化学物質温度(tT2)を含む入力を受信する(ステップ602)。標的混合化学物質混合比、および標的混合化学物質流速QT2を使用して、冷流体流量コントローラは、標的DIW流速QT1、および濃縮化学物質、または他の流体の流速(Qchem)を決定することができる(例えば、図5の実施例におけるNaCl)(ステップ606)。NaClの流れは、tT2の温度にほとんど影響を及ぼさないと仮定して、流量コントローラ102は、初めに作動することができる。したがって、冷流体流量コントローラは、tT=tT2に設定し、方程式1に従って、QCを決定することができ、ここで、QT=QT1、およびtT=tT2である(ステップ608)。さらに、冷流体流量コントローラは、tSP=tTに設定することができる(609でも図示される)。
【0065】
トリガ信号を受信すると(ステップ610)、冷流体流量コントローラは、QCを流速設定点として使用して、流体流れを調整し始め、温流体の流れを調整するように温流体流量コントローラに指令を発行し、第3の流体の流れを制御するように化学物質流量コントローラに指令を発行し得る。冷流体流量コントローラは、微分制御方式、積分制御方式、比例積分制御方式、比例積分微分、またはファジー論理制御方式を含むが、それらに限定されない、当技術分野で知られている流体流量制御方式に従って、冷流体の流れを調節することができる。冷水の流体流れが、流体流れ設定点より大きい場合、冷流体流量コントローラは、流速を減少させることができ(ステップ616)、冷水の流体流れが、流体流れ設定点より小さい場合(ステップ618)、冷流体流量コントローラは、流速を増加させることができ、冷流体流速が設定点と等しい場合(許容可能なシステム許容範囲内)、冷流体流量コントローラは、流速を維持することができる(ステップ620)。したがって、冷流体流量コントローラは、冷流体流速設定点QCに基づいて、冷流体の流速を調節することができる。
【0066】
冷流体流量コントローラはまた、第2のミキサの下流にある温度センサから、混合化学物質の温度を受信することができる(例えば、図5の温度センサ504からtM2を受信することができる)(ステップ622)。tM2を使用して、冷流体流量コントローラは、例えば、図5と併せて説明されるように、新QCおよびtM2を計算することができる(ステップ638)。次に、冷流体流量コントローラは、新QCを使用して、ステップ618−620を実行し、新tSPを温流体流量コントローラに伝えることができる。一実施形態に従って、QCおよびtSPは、tM2が変化すると、継続的に更新することができる。
【0067】
図6Bに示されるように、温流体流量コントローラは、混合流体の温度(tM1)、および混合流体設定点(tSP)に基づいて、温流体の流速を調節することができる。混合流体の温度は、温度センサから直接、または冷流体流量コントローラからのいずれかから、受信することができる。温水流量コントローラ104は、初期の温度設定点tSPを受信する(ステップ623)。tM1が、tSPより大きい場合、温流体流量コントローラは、流体の流速を減少させ(ステップ624)、tM1が、tSPより小さい場合、温流体流量コントローラは、温流体の流速を増加させ(ステップ626)、tM1が、tSPに等しい場合(許容可能なシステム許容範囲内)、温流体流量コントローラは、温流体の流速を維持する(ステップ628)。温流体流量コントローラは、ステップ629で新しい温度設定点が生成され、それに応じて、ステップ624−628を実行することができる。
【0068】
化学物質流量コントローラは、Qchemに基づいて、追加流体(例えば、濃縮NaCl)の流れを、同様に調節することができる。濃縮化学物質(または他の流体)の流体流れが、Qchemより大きい場合、化学物質流量コントローラは、流速を減少させることができ(ステップ630)、濃縮化学物質の流体流れが、Qchemより小さい場合(ステップ632)、冷流体流量コントローラは、流速を増加させることができ、濃縮化学物質流速が設定点に等しい場合(許容可能なシステム許容範囲内)、化学物質流量コントローラは、流速を維持することができる(ステップ634)。したがって、化学物質流量コントローラは、冷流体流速設定点Qchemに基づいて、濃縮化学物質の流速を調節することができる。
【0069】
さらに、化学物質流量コントローラは、混合化学物質の伝導率の測定結果を受信することができる(ステップ640)。伝導率を使用して、流量コントローラは、第2のミキサで添加される化学物質の濃度を調節することができる。伝導率が、混合化学物質が過度に高濃度であることを示す場合、流量コントローラは、濃縮化学物質の濃度を低下させることができる(ステップ642)。混合化学物質が過度に低濃度であることを示す場合、流量コントローラは、DIWに添加される濃縮化学物質の濃度を増加させることができる。そうでなければ、濃度は変更されない(ステップ646)。
【0070】
図6A−6Cのフローチャートは、本発明の一実施例の実施形態を表す。しかしながら、当然のことながら、図6A−6Cのステップは、必要または要求に応じて繰り返すことができ、異なる順序で実行することができる。さらに、各流量コントローラで実行されるステップは、同時に実行することができる。図6A−6Cでは、冷水流量コントローラは、様々なパラメータを計算し、温水流量コントローラ、および化学物質流量コントローラに、設定点をアサートする役目を担うが、そうでなければ、図6A−6Cのステップは、流量コントローラに分散することができる。さらに、温水流量コントローラが、流速設定点に基づいて流れを制御し、冷水流量コントローラが、温度設定点に基づいて流れを制御するように、温水および冷水流量コントローラの役割は、逆にすることができる。
【0071】
上述のように、様々な流量コントローラは、ミキサへの流体の流れを制御することができ、ミキサ(例えば、ミキサ106、およびミキサ312)は、任意に静的ミキサであることができる。図7A−7Fは、静的ミキサアセンブリ700、およびそのコンポーネントの、一実施形態の図表示を提供する。図7Aを参照すると、静的ミキサアセンブリ700は、ミキサハウジング702、流入口アセンブリ704、および流出口アセンブリ706を含む。流入口アセンブリ704は、2つの流入口、流入口708、および流入口710を含む。これらの流入口は、上流の流量コントローラから通じる、流体供給ラインに連結することができる。例えば、流入口708は、温DIW流量コントローラ102から、温DIWを受容することができ、流入口710は、冷DIW流量コントローラ104から、冷DIWを受容することができる。図7Aに示される実施例では、流入口アセンブリ704は、流入口供給ラインに接続するための、雄ネジ部分712および714を有する。同様に、流出口アセンブリ706は、流出口ラインに接続するための、雄ネジ部分716を有する。
【0072】
図7Bは、ミキサアセンブリ700の部分断面図であり、流入口アセンブリ704から、流出口アセンブリ706までの、ミキサハウジング702を介して画定される流路718を図解する。このように、流入口アセンブリ704の流入口708、および流入口710に入る流体は、共通の流出口から出る。図7Bは、対応する雌ネジ部分を有するミキサハウジング702に連結するために、流入口アセンブリ704が、雄ネジ部分719を含むことができ、流出口アセンブリ706が、雄ネジ部分720を含むことができることを、さらに図解する。
【0073】
図7Cは、ミキサアセンブリ700の別の部分断面図を図解する。図7Cに示されるように、ミキサアセンブリ700は、本発明の一実施形態に従って、静的ミキサの機能を果たす、ミキサディスク722を含む。図7Cの実施形態では、ミキサディスク722は、流入口アセンブリ704の流出口側にある、ミキサハウジング702内に位置する。ミキサディスク722は、ハウジングアセンブリ702の対応する環状リングに置かれる、座フランジ724を含む。実継ぎ手として、環状リングと連携して作動する、座フランジ724は、ミキサハウジング702内の、ミキサディスク722の適切な据え付けを確実にすることができる。さらに、ミキサディスク722は、流入口アセンブリ704の流出口側で、フランジを受容する、上流側の環状リング726を含むことができる。これもまた、ミキサディスク722の適切な据え付けに役立つ。
【0074】
限定ではなく一例として、流入口アセンブリ704、および流出口アセンブリ706は、0.25インチの穴を有する、3/8インチの外径管に接続するよう構成され、流路718は、0.21インチの直径を有する。さらに、ミキサアセンブリ700の様々なコンポーネントは、一実施形態に従って、Teflon、または改良Teflonから機械加工、または成形することができる。
【0075】
図7Dは、上流側の一実施形態を示す、ミキサディスク722の一実施形態の図表示である。ミキサディスク722は、本発明の一実施形態に従って、外周の外表面729によって画定される外側部分728、および内周731の内表面730を含む。さらに、外側部分728は、上述のように、据え付けに役立てるために、流入口アセンブリ704の流出口側のフランジを受容する、環状リング726を含むことができる。
【0076】
図7Dの実施形態では、内側フランジ732は、流路を画定する内側フランジ表面733を有する、内表面730から内方に突出する。2つの半径方向に対向したミキシングタブ(タブ736および738)は、互いに向かって内方に、さらに突出する。好ましい実施形態に従って、ミキシングタブ736および738は、接触せず、流路の中心を無閉塞のままにするために、それらの間に小さい隙間を有する。ミキシングタブが、流路の中心付近でより薄く、内側フランジ732に最も近いところで、より幅広くなるように、ミキシングタブ736、およびミキシングタブ738は、内側フランジ表面733にほぼ垂直に延在する下流面、および傾斜上流面を有することができる。一実施形態に従って、ミキシングタブ736および738の上流面は、約15度傾斜している。
【0077】
ミキサディスク722は、ミキサアセンブリハウジング702内で、ミキサディスク722を位置合わせするための、位置合わせノッチ740を、さらに含むことができる。位置合わせノッチ740は、特定の方向を有するように、ミキサディスク722を位置合わせするために、ミキサアセンブリハウジング702内の対応する突起部と一致することができる。例えば、ミキサディスク722は、ミキシングタブが、特定の方向に配向されるように、位置合わせすることができる。
【0078】
図7Eは、上流から見たミキサディスク722の図表示である。限定ではなく一例として、外側部分728の外径は、0.55インチであり得、内径は、0.21インチであり得る。内側フランジ732の内径はさらに、0.166インチであり得る。ミキシングタブ736および738のそれぞれは、ミキシングタブ間に0.018インチの隙間を有して、内側フランジ732から.074内方に延在することができる。再び一例として、環状溝726は、0.45インチの外径、および.029インチの厚さを有することができる。ここで留意すべきは、これらの寸法は、限定ではなく一例として提供されており、より大きい、またはより小さいミキシングディスクが、使用可能であるということである。さらに、様々な半径の、または他の実施例の寸法は、互いに関連して、異なった比率であり得る。
【0079】
図7Fは、図7Eの線AAに沿った、ミキサディスク722の一実施形態の断面図である。図7Dと併せて考察される特性に加えて、図7Fは、座フランジ724を図解する。本実施形態では、座フランジ724は、ミキサディスク722の下流側から突出する、環状リングである。また、図7Fからわかるように、タブ736および738は、ミキサディスク722の中心に接近するにつれて、15度内方に曲がる各タブの上流面で、V字形であることが可能である。一方で、下流面は、流路に直角のままである。タブは、他の形状を有することができ、2つ以上のタブ、または単一のタブがあってもよい。さらに、図7Fに示される寸法、および角度は、限定ではなく一例として提供される。
【0080】
図8A−8Cは、ミキサアセンブリの別の実施形態の図表示を提供する。図8Aを参照すると、静的ミキサアセンブリ800は、ミキサハウジング802、3つの流入口アセンブリ804、806、および808、流出口アセンブリ810を含む。流入口アセンブリのそれぞれは、流体を供給するために、供給ラインによって接続される流入口を含むことができる。図3の混合システムの実施例を使用して、流入口アセンブリ804は、混合流体(例えば、混合DIW)を、(例えば、図3のミキサ106から)供給することができる流入口を含む一方で、流入口アセンブリ806および808は、化学物質流量コントローラ(例えば、図3の化学物質流量コントローラ310)によって、濃縮化学物質を提供することができる流入口を含む。図8Aに示される実施例では、流入口アセンブリ804、806、および808は、流入口供給ラインに接続するために、雄ネジ部分812、814、および816をそれぞれ有する。同様に、流出口アセンブリ810は、流出口ラインに接続するために、雄ネジ部分818を有する。
【0081】
図8Bは、ミキサアセンブリ800の部分断面図であり、流入口アセンブリ804から流出口アセンブリ810までの、ミキサハウジング802を介して画定される流路820を図解する。さらに、図8Bは、流入口アセンブリ806および808のそれぞれを介する、流体流路822および824を図解し、それらは、流路820と結合する。したがって、流入口アセンブリ804、流入口アセンブリ806、および流入口アセンブリ808に入る流体は、共通の流出口から出る。図7Bは、対応する雌ネジ部分を有するミキサハウジング802に連結するために、流入口アセンブリ804が、雄ネジ部分824を含むことができ、流入口アセンブリ806が、雄ネジ部分826を含むことができ、流入口アセンブリ808が、雄ネジ部分828を含むことができ、流出口アセンブリ810が、雄ネジ部分830を含むことができることを、さらに図解する。
【0082】
図8Cは、ミキサアセンブリ800の一実施形態の断面図を図解する。図8Cに示されるように、ミキサアセンブリ800は、本発明の一実施形態に従って、静的ミキサの機能を果たす、ミキサディスク832を含むことができる。図8Cの実施形態では、ミキサディスク832は、流入口アセンブリ804の流出口側にある、ミキサハウジング802内に位置する。ミキサディスク832は、ハウジングアセンブリ802の対応する環状リングに置かれる、座フランジ834を含むことができる。実継ぎ手として、環状リングと連携して作動する、座フランジ834は、ミキサハウジング802内の、ミキサディスク832の適切な据え付けを確実にすることができる。さらに、ミキサディスク832は、流入口アセンブリ804の流出口側でフランジを受容する、環状リング836を含むことができる。これもまた、ミキサディスク832の適切な据え付けに役立つ。
【0083】
図8Cはまた、ミキサディスク832の下流にある流路820と交差する、流路822および824を図解する。その結果として、図3に描写されるシステム等の、混合システムでは、濃縮化学物質が、ミキシングディスク822の下流で生成される。
【0084】
限定ではなく一例として、流入口アセンブリ804、流入口アセンブリ806、流入口アセンブリ808、および流出口アセンブリ810は、0.25インチの穴を有する、3/8インチの外径管に接続するよう構成される。限定ではなく一例として、流路218は、0.21インチの直径を有する。ミキサアセンブリ800の様々なコンポーネントは、一実施形態に従って、Teflon、または改良Teflonから機械加工、または成形することができる。ミキサディスク822は、図7D−7Fのミキサディスク722と同様である、または一致していることが可能である。ミキシングディスク822は、ミキシングディスク822のタブを、流路822、および流路824上に位置合わせすることができるように、(例えば、位置合わせノッチを使用して)位置合わせすることができる。
【0085】
上述のように、本発明の実施形態は、様々な流量コントローラ(例えば、温DIWコントローラ102、冷DIWコントローラ104、および化学物質流量コントローラ310)を利用する流体混合システムを提供することができる。様々な実施形態に従って、流量コントローラの1つは、設定点を他の流量コントローラに通信する、マスタコントローラの機能を果たすことができる。したがって、マスタ流量コントローラは、好ましくは、多数の設定点をアサートすることができる。
【0086】
多くの既存の流量コントローラは、アナログ電圧/電流として、設定点を受信する。通常、これは、設定点を異なる流量コントローラに提供するために、多数のアナログ源の使用を必要とする。しかしながら、特定の流量コントローラは、利用可能な、1つ、または限定された数のアナログポートのみを有することができる。これは、特定のマスタ流量コントローラが、設定点をアサートすることができる、スレーブ流量コントローラの数を制限する。本発明の実施形態は、特定のアナログ通信リンク上での、アナログ設定点の多重化を提供することによって、限定された数のアナログポートを有することに関連する不足を軽減、または解消する。
【0087】
図9は、アナログ設定点を多重化するためのシステム900の、一実施形態の図表示である。システム900は、アナログ通信リンク906、および1つ以上の並列デジタル通信リンク908を介して、多数のスレーブ装置904a−904dに接続される、アナログ信号源902を含む。アナログ信号源902は、マサチューセッツ州ビレリカのMykrolis Inc.(現在は、Chaska,MinnesotaのEntegris Corporationの一部)によって製造される、OptiChem P1200等の、流量コントローラであることが可能である。同様に、装置904a−904dもまた、OptiChem P1200流量コントローラであることが可能である。つまり、アナログ信号源902の機能を果たす、1つの流量コントローラは、他の流量コントローラに対するマスタ装置の機能も果たすことができる。しかしながら、ここで留意すべきは、アナログ信号源902は、アナログ設定点をアサートすることができる、任意の装置であることが可能であり、装置904a−904dは、アナログ設定点を受信することができる、任意の装置であることが可能である、ということである。
【0088】
アナログ信号源902は、アナログ通信リンク906上で、多数のスレーブ装置に対する設定点を含む、アナログ信号を出力する。デジタル通信リンク908a−908dは、設定点インジケータ信号を、スレーブ装置904a−904dのそれぞれに送ることができる。ここで留意すべきは、デジタル通信リンクは、デジタル信号を特定のスレーブ装置904に送信するために、別個のバス、または調停された同一のバスであることが可能である、ということである。特定のスレーブ装置に対する設定点インジケータ信号は、アナログ信号が、そのスレーブ装置に対する設定点を示していることを表示する。特定のスレーブ装置904が、アナログ信号が、その装置に対する設定点を指定しているという表示を受信するとき、特定のスレーブ装置904は、アナログ信号から、その設定点を読み取ることができる。特定の装置に対する設定点が、アナログライン上でアサートされているときを表示するための、設定点インジケータ信号を使用することによって、多数のアナログ設定点が、単一のアナログバス906上で多重化されることが可能になる。
【0089】
図9では、アナログ設定点信号、および設定点インジケータ信号は、同一のマスタ装置から発せられたものとして図解されている。しかしながら、本発明の他の実施形態では、アナログ設定点信号、および設定点インジケータ信号は、分散された装置で発生することができる。
【0090】
図10は、アナログ信号源902によってアサートされる、アナログ設定点信号1000、スレーブ装置904aに対する設定点インジケータ信号1002、スレーブ装置904bに対する設定点インジケータ信号1004、スレーブ装置904cに対する設定点インジケータ信号1006、およびスレーブ装置904dに対する設定点インジケータ信号1008の、一実施形態を図解する。図10に図解される実施形態に従って、設定点インジケータ信号が、高または低のいずれかである一方で、アナログ設定点信号1000は、最大目盛値の0%および100%の間の、電圧/電流を有することができる(例えば、+/−3.3volt間の循環、もしくは他の電圧値、または設定点を示す他の値)。
【0091】
図10の実施例では、4つのアナログ設定点が、アナログ信号1000に多重化される。時間t1の間、設定点は最大目盛の45%、時間t2の間、設定点は最大目盛の62%、時間t3の間、設定点は最大目盛の30%、時間t4の間、設定点は最大目盛の78%である。
【0092】
アナログ設定値は、様々なスレーブ装置に対して、異なる意味を有することができる。例えば、アナログ設定点は、スレーブ装置904aでは圧力だが、スレーブ装置904bでは、ポンプモータ速度に相当することができる。したがって、アナログ設定点信号は、様々な目的のために、アナログ設定点を多重化することができる。
【0093】
時間t1の少なくとも一部の間、設定点インジケータ信号1002は、高から低に状態を変化させ(1010に図示)、スレーブ装置904aが、その設定点として、最大目盛値の45%を使用するべきであることを表示する。スレーブ装置904aは、設定点インジケータ信号が、アナログ設定点信号1000から、新しい設定点を読み取るべきであると表示するまで、この設定点を使用し続けることができる。したがって、スレーブ装置904aは、アナログ信号の値が変更しても、最大目盛の45%の設定点を使用し続けることができる。
【0094】
同様に、設定点インジケータ信号1004は、スレーブ装置904bが、その設定点として、最大目盛の62%を使用するべきであることを表示し(1012に図示)、設定点インジケータ信号1006は、スレーブ装置904cが、その設定点として、最大目盛の30%を使用するべきであることを表示し(1014に図示)、設定点インジケータ信号1008は、スレーブ装置904dが、その設定点として、最大目盛の78%を使用するべきであることを表示する(1016に図示)。
【0095】
図10に提供される信号タイミングは、一例として提供され、スレーブ装置に、アナログ信号が、その装置に対する設定点を送っているときを表示するための、任意の適切な方式を利用することができる。例えば、設定点インジケータ信号は、スレーブ装置が、アナログ設定点信号からの、その設定点の読み取りを開始するべきであるときに、状態を変化させ(例えば、低から高、高から低、または他の状態変化を行う)、スレーブ装置が、アナログ設定点信号からの、その設定点の読み取りを停止するべきであるときに、再び状態を変化させることができる。さらに、設定点インジケータは、データ流の一部として、割り込み、または別の方法を含む様々な方法で、スレーブ装置に送信することができる。
【0096】
本発明別の実施形態に従って、設定点インジケータ信号は、多数のデジタルライン上で、アサートすることができる。図11は、アナログ設定点を多重化するためのシステム1100の、一実施形態の図表示である。システム1100は、アナログ通信リンク1106、およびデジタルバス1107を介して、多数のスレーブ装置1104a−1104bに接続される、アナログ信号源1102を含む。デジタルバス1107は、1108a−1108bで、スレーブ装置1104a−1104bに、それぞれ接続される。デジタルバス1107は、スレーブ装置1104a−1104bに、信号を送るための、任意の数のラインを含むことができる。図11の実施例では、デジタルバスは、3つの信号伝達ラインを有する。アナログ信号源1102は、マサチューセッツ州ビレリカのMykrolis Inc.(現在は、Chaska,MinnesotaのEntegris Corporationの一部)によって製造される、OptiChem P1200等の、流量コントローラであることが可能である。同様に、装置1104a−1104bもまた、OptiChem P1200流量コントローラであることが可能である。つまり、アナログ信号源1102の機能を果たす、1つの流量コントローラは、他の流量コントローラに対するマスタ装置の機能も果たすことができる。しかしながら、ここで留意すべきは、アナログ信号源1102は、アナログ設定点をアサートすることができる、任意の装置であることが可能であり、装置1104a−1104bは、アナログ設定点を受信することができる、任意の装置であることが可能である、ということである。
【0097】
アナログ信号源1102は、アナログ通信リンク1106上で、多数のスレーブ装置に対する設定点を含む、アナログ信号を出力する。デジタルバス1107は、設定点インジケータ信号を、スレーブ装置1104a−1104bのそれぞれに送ることができる。特定のスレーブ装置に対する設定点インジケータ信号は、アナログ信号が、そのスレーブ装置に対する設定点を示していることを表示する。特定のスレーブ装置1104に対する設定点インジケータ信号は、バス1107上で、多数のビットとしてアサートすることができる。例えば、スレーブ装置1104dに対する設定点インジケータは、バス1107の第2、および第3の信号伝達ライン上でアサートされる、ビットであることが可能である(例えば、011)。特定のスレーブ装置1104が、アナログ信号が、その装置に対する設定点を指定しているという表示を受信するとき、特定のスレーブ装置1104は、アナログ信号から、その設定点を読み取ることができる。デジタル選択ラインのそれぞれに対して、二進加重システムを実行することによって、デジタル設定点インジケータラインの数を増加することなく、マスタの機能が拡大される。
【0098】
図11では、アナログ設定点信号、および設定点インジケータ信号は、同一のマスタ装置から発せられると、図解される。しかしながら、本発明の他の実施形態では、アナログ設定点信号、および設定点インジケータ信号は、分散された装置で発生することができる。
【0099】
図12は、アナログ信号源1102によってアサートされる、アナログ設定点信号1200、および設定点インジケータを提供するための、デジタル信号の一実施形態を図解する。図12に図解される実施形態に従って、設定点インジケータ信号が、高または低のいずれかである一方で、アナログ設定点信号1200は、最大目盛値の0%および100%の間の、電圧/電流を有することができる(例えば、+/−3.3volt間の循環、もしくは他の電圧値、または設定点を示す他の値)。
【0100】
図12の実施例では、4つのアナログ設定点が、アナログ信号1300に多重化される。時間t1の間、設定点は最大目盛の45%、時間t2の間、設定点は最大目盛の62%、時間t3の間、設定点は最大目盛の30%、時間t4の間、設定点は最大目盛の78%である。
【0101】
アナログ設定値は、様々なスレーブ装置に対して、異なる意味を有することができる。例えば、アナログ設定点は、スレーブ装置1104aでは圧力だが、スレーブ装置1104bでは、ポンプモータ速度に相当することができる。したがって、アナログ設定点信号は、様々な目的のために、アナログ設定点を多重化することができる。
【0102】
時間t1の少なくとも一部の間、設定点信号1202は、高から低に状態を変化させ(1210に図示)、スレーブ装置1104aが、その設定点として、最大目盛値の45%を使用するべきであることを表示する。スレーブ装置1104aは、設定点インジケータ信号が、アナログ設定点信号1200から、新しい設定点を読み取るべきであると表示するまで、この設定点を使用し続けることができる。したがって、スレーブ装置1104aは、アナログ信号の値が変更しても、最大目盛の45%の設定点を使用し続けることができる。
【0103】
同様に、信号1204は、スレーブ装置1104bが、その設定点として、最大目盛の62%を使用するべきであることを表示し(1212に図示)、信号1206は、スレーブ装置1104cが、その設定点として、最大目盛の30%を使用するべきであることを表示する(1314に図示)。時間t4では、信号1204および1206は、ビットをアサートし(1216および1218に図示)、スレーブ装置1104bが、その設定点として、最大目盛の78%を使用するべきであることを表示する(すなわち、多数のデジタルラインが、設定点インジケータをスレーブ装置1104bに送信するために、使用される)。したがって、3つの設定点インジケータラインが、4つのスレーブ装置に設定点を表示するために使用される。二進方式を使用して、設定点が装置に対してアサートされていない場合に確保される、1つの信号状態で、最大7つのスレーブ装置を支持することができる(2n−1、ここでnは、設定点インジケータラインの数である)。
【0104】
図12に提供される信号タイミングは、一例として提供され、スレーブ装置に、アナログ信号が、その装置に対する設定点を送っているときを表示するための、任意の適切な方式を利用することができる。例えば、設定点インジケータ信号は、スレーブ装置が、アナログ設定点信号からの、その設定点の読み取りを開始するべきであるときに、状態を変化させ(例えば、低から高、高から低、または他の状態変化を行う)、スレーブ装置が、アナログ設定点信号からの、その設定点の読み取りを停止するべきであるときに、再び状態を変化させることができる。さらに、設定点インジケータは、データ流の一部として、割り込み、または別の方法を含む様々な方法で、スレーブ装置に送信することができる。
【0105】
図13は、アナログ設定点を多重化するための方法の、一実施形態を図解するフローチャートである。フローチャートは、マスタおよびスレーブ装置に対して、2つの部分に分割される。図13の手順は、例えば、マスタ、スレーブ、または他の装置での、コンピュータ命令の実行によって、実行することができる。
【0106】
一実施形態に従って、アナログ信号源は、多数の設定点を表すアナログ信号を発生する(ステップ1302)。言い換えれば、多数のアナログ設定点が、アナログ信号内で多重化される。マスタ装置は、アナログ信号をスレーブ装置に通信する。特定のスレーブ装置に対する設定点が、アナログ信号を介して送信されているとき、マスタ装置は、設定点をそのスレーブ装置に送信することができる(ステップ1304)。例えば、マスタ装置は、特定のスレーブ装置に、その設定点が、アナログライン上でアサートされていることを表示するために、デジタルバス上で信号を使用することができる(例えば、バス上の1つのライン、または複数のラインの状態を変化させることによって)。ルーチンは、所定の事象が、ルーチンを終了するために起こるまで、継続することができる。
【0107】
スレーブ装置は、アナログ設定点信号を受信することができる(ステップ1306)。スレーブ装置が、アナログ設定点信号が、そのスレーブ装置の設定点をアサートしていることを表示する、設定点インジケータを受信するとき(例えば、1308で決定されるように)、スレーブ装置は、アナログ設定点信号の値を保存し、その設定点として信号を記憶することができる(ステップ1310)。このルーチンは、所定の事象が、ルーチンを終了するために起こるまで、継続することができる。さらに、図13のステップは、必要または要求に応じて、繰り返すことができる。
【0108】
本発明は、特定の実施形態を参照して記載されてきたが、当然のことながら、実施形態は例示的であり、本発明の範囲は、これらの実施形態に限定されない。上述の実施形態の多くの変化、修正、追加、および改善が可能である。これらの変化、修正、追加、および改善は、以下の請求項に詳述されるような、本発明の範囲内であると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】図1は、流体を混合するためのシステムの、一実施形態の図表示である。
【図2A】図2Aおよび2Bは、混合流体を生成するために、流体の流れを制御するための方法の、一実施形態を図解するフローチャートを提供する。
【図2B】図2Aおよび2Bは、混合流体を生成するために、流体の流れを制御するための方法の、一実施形態を図解するフローチャートを提供する。
【図3】図3は、流体を混合するためのシステムの、別の実施形態の図表示である。
【図4A】図4A−4Cは、混合化学物質を生成するために、流体の流れを制御するための別の方法の、一実施形態を図解するフローチャートを提供する。
【図4B】図4A−4Cは、混合化学物質を生成するために、流体の流れを制御するための別の方法の、一実施形態を図解するフローチャートを提供する。
【図4C】図4A−4Cは、混合化学物質を生成するために、流体の流れを制御するための別の方法の、一実施形態を図解するフローチャートを提供する。
【図5】図5は、流体を混合するためのシステムの、さらに別の実施形態の図表示である。
【図6A】図6A−6Cは、混合化学物質を生成するために、流体の流れを制御するための別の方法の、別の実施形態を図解するフローチャートを提供する。
【図6B】図6A−6Cは、混合化学物質を生成するために、流体の流れを制御するための別の方法の、別の実施形態を図解するフローチャートを提供する。
【図6C】図6A−6Cは、混合化学物質を生成するために、流体の流れを制御するための別の方法の、別の実施形態を図解するフローチャートを提供する。
【図7A】図7A−7Fは、静的ミキサアセンブリ700、およびそのコンポーネントの、一実施形態の図表示を提供する。
【図7B】図7A−7Fは、静的ミキサアセンブリ700、およびそのコンポーネントの、一実施形態の図表示を提供する。
【図7C】図7A−7Fは、静的ミキサアセンブリ700、およびそのコンポーネントの、一実施形態の図表示を提供する。
【図7D】図7A−7Fは、静的ミキサアセンブリ700、およびそのコンポーネントの、一実施形態の図表示を提供する。
【図7E】図7A−7Fは、静的ミキサアセンブリ700、およびそのコンポーネントの、一実施形態の図表示を提供する。
【図7F】図7A−7Fは、静的ミキサアセンブリ700、およびそのコンポーネントの、一実施形態の図表示を提供する。
【図8A】図8A−8Cは、ミキサアセンブリの別の実施形態の図表示を提供する。
【図8B】図8A−8Cは、ミキサアセンブリの別の実施形態の図表示を提供する。
【図8C】図8A−8Cは、ミキサアセンブリの別の実施形態の図表示を提供する。
【図9】図9は、アナログ設定点を多重化するためのシステムの、一実施形態の図表示である。
【図10】図10は、アナログ設定点信号、および対応する設定点インジケータ信号の図表示である。
【図11】図11は、アナログ設定点を多重化するためのシステムの、一実施形態の図表示である。
【図12】図12は、アナログ設定点信号、および設定点インジケータをアサートするための、対応する信号の図表示である。および、
【図13】図13は、アナログ設定点を多重化する、一実施形態を図解するフローチャートである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の流体の流れを制御するための、第1の流量コントローラと、
第2の流体の流れを制御するための、第2の流量コントローラと、
前記第1の流量コントローラおよび前記第2の流量コントローラと流体連通し、かつそれらの下流にある第1のミキサであって、前記第1および第2の流体を混合し、第1の混合流体を生成する第1のミキサと、
前記第1の混合流体の温度を測定するための、前記第1のミキサの下流にある、第1の温度センサと
を備え、
前記第1の流量コントローラは、第1の流体標的流速を使用して、前記第1の流体の前記流れを調整するように構成され、
前記第2の流量コントローラは、温度設定点、および前記第1の混合流体の温度に基づいて、前記第2の流体の前記流れを調整するように構成される、
流体混合システム。
【請求項2】
第1の流体の温度を測定するための、第1の流体温度センサと、
第2の流体の温度を測定するための、第2の流体温度センサと、
をさらに備え、
前記第1の流量コントローラは、前記第1の流体温度、前記第2の流体温度、前記第1の混合流体の標的温度、および第1の混合流体標的流速を使用して、前記第1の流体標的流速を決定するようにさらに構成される、
請求項1に記載の流体混合システム。
【請求項3】
前記第1の流量コントローラは、前記第2の流量コントローラに、前記温度設定点を提供するように構成される、請求項2の記載の流体混合システム。
【請求項4】
前記温度設定点は、前記第1の混合流体に対する前記標的温度である、請求項2の記載の流体混合システム。
【請求項5】
前記第1の流体は、冷脱イオン水であり、前記第2の流体は、温脱イオン水である、請求項4に記載の流体混合システム。
【請求項6】
前記第1のミキサは、静的ミキサである、請求項1に記載の流体混合システム。
【請求項7】
前記第1のミキサの下流にある、第2のミキサと、
第3の流体の流れを調整するための、第3の流量コントローラと
をさらに備え、
前記第3の流体は、第2の混合流体を生成するために、前記第1の混合流体に添加される、
請求項1に記載の流体混合システム。
【請求項8】
前記第3の流量コントローラは、第3の流体標的流速に基づいて、前記第3の流体の前記流れを調整する、請求項8に記載の流体混合システム。
【請求項9】
前記第1の流体は、脱イオン水であり、前記第2の流体は、脱イオン水であり、前記第3の流体は、濃縮化学物質である、請求項7に記載の流体混合システム。
【請求項10】
前記第1の流体は、冷脱イオン水であり、前記第2の流体は、温脱イオン水である、請求項9に記載の流体混合システム。
【請求項11】
前記第2の混合流体は、前記濃縮化学物質の希釈液である、請求項9に記載の流体混合システム。
【請求項12】
前記第2の混合流体の温度を測定するために、前記第2のミキサの下流にある、第2の温度センサをさらに備える、請求項7に記載の流体混合システム。
【請求項13】
前記温度設定点は、前記第2の混合流体の前記温度に基づいて調節される、請求項12に記載の流体混合システム。
【請求項14】
前記第1のコントローラは、
前記第2の混合流体の前記温度を受信し、
前記第2の混合流体の前記温度を使用して、新しい第1の流体標的流速を計算し、
前記第2の混合流体の前記温度を使用して、新しい温度設定点を計算し、
前記第2のコントローラに、前記新しい温度設定点を提供する
ように構成される、請求項12に記載の流体混合システム。
【請求項15】
前記第1のコントローラは、第2の混合流体標的流速、および前記第2の混合流体の標的混合比に基づいて、前記第3の流体標的流速、および第1の流体標的流速を決定するように構成される、請求項12に記載の流体混合システム。
【請求項16】
前記第2の混合流体の伝導率を測定するための、伝導率センサをさらに備える、請求項12に記載の流体混合システム。
【請求項17】
前記第3の流量コントローラは、前記第2の混合流体の前記伝導率に基づいて、前記第3の流体の濃度を調節するように作動する、請求項16に記載の流体混合システム。
【請求項18】
第1のミキサに、第1の流体、および第2の流体を提供することと、
第1の混合流体を生成するために、前記第1のミキサで、前記第1の流体、および第2の流体を混合することと、
前記第1の混合流体の前記温度を測定することと、
第1の流体標的流速に基づいて、前記ミキサへの前記第1の流体の前記流れを調整することと、
前記第1の混合流体の前記温度、および温度設定点に基づいて、前記ミキサへの前記第2の流体の前記流れを調整することと
を含む、流体混合方法。
【請求項19】
第1の流体温度、第2の流体温度、前記第1の混合流体の標的温度、および第1の混合流体標的流速に基づいて、前記第1の流体の前記標的流速を決定すること
をさらに含む、請求項18に記載の流体混合方法。
【請求項20】
前記第1の流体の前記流れを調整する第1の流量コントローラで、前記温度設定点を決定することと、
前記第2の流体の前記流れを調整する第2の流量コントローラに、前記温度設定点を提供することと
をさらに含む、請求項18に記載の流体混合方法。
【請求項21】
前記温度設定点を、前記第1の混合流体の標的温度と等しく設定することを、さらに含む、請求項20に記載の流体混合方法。
【請求項22】
第2の混合流体を生成するために、第2のミキサで、前記第1の混合流体を第3の流体と混合することと、
前記第2の混合流体の前記温度を測定することと
をさらに含む、請求項18に記載の流体混合方法。
【請求項23】
前記第2の混合流体の、第2の混合流体標的流速、および標的混合比に基づいて、第1の混合流体標的流速を決定することをさらに含む、請求項22に記載の流体混合方法。
【請求項24】
前記第2の混合流体の前記温度に基づいて、前記温度設定点を調節することをさらに含む、請求項23に記載の流体混合方法。
【請求項25】
前記第2の混合流体の前記温度に基づいて、前記第1の流体標的流速を調節することをさらに含む、請求項24に記載の流体混合方法。
【請求項26】
温流体の流れを制御するための、温流体流量コントローラと、
冷流体の流れを制御するための、冷流体流量コントローラと、
前記第1の温流体流量コントローラおよび前記冷流体流量コントローラの下流にある第1の静的ミキサであって、前記熱流体を受容し、前記冷流体を受容し、前記熱流体および冷流体を混合し、第1の混合流体を生成する第1の静的ミキサと、
前記混合流体の温度を決定するための、混合流体温度センサと、
化学物質の流れを制御するための、化学物質流量コントローラと、
前記化学物質流量コントローラおよび前記第1の静的ミキサの下流にある第2の静的ミキサであって、前記混合流体を受容し、前記化学物質を受容し、該混合流体および該化学物質を混合し、希釈液を生成する第2の静的ミキサと、
前記希釈化学物質の温度を測定するための、化学物質温度センサと
を備え、
前記冷流体流量コントローラは、
冷流体標的流速に基づいて、前記冷流体の前記流れを制御し、
前記温流体流量コントローラに、温度設定点を通信し、
前記温流体流量コントローラは、前記温度設定点、および前記混合流体の温度に基づいて、前記温流体の前記流速を調整し、
前記化学物質流量コントローラは、標的化学物質流速に基づいて、前記化学物質の前記流れを制御する、
流体混合システム。
【請求項27】
前記冷流体流量コントローラは、標的希釈化学物質流速、および標的混合比に基づいて、標的混合流体流速、および前記標的化学物質流速を決定する、請求項26に記載の流体混合システム。
【請求項28】
前記冷流体流量コントローラは、冷流体温度、温流体温度、前記混合流体標的流速、および標的温度に基づいて、前記冷流体標的流速を決定する、請求項27に記載の流体混合システム。
【請求項29】
前記標的温度は、前記希釈化学物質の前記標的温度である、請求項28に記載の流体混合システム。
【請求項30】
前記標的温度は、前記混合流体の前記標的温度である、請求項28に記載の流体混合システム。
【請求項31】
前記冷流体流量コントローラは、前記希釈化学物質の前記温度に基づいて、前記温度設定点、および冷流体標的流速を調節する、請求項28に記載の流体混合システム。
【請求項32】
前記希釈化学物質の伝導率を測定するための、前記第2の静的ミキサの下流にある、伝導率センサをさらに備える、請求項26に記載の流体混合システム。
【請求項33】
前記化学物質流量コントローラは、前記希釈化学物質の前記伝導率に基づいて、前記第2の静的ミキサに供給される、前記化学物質の濃度を調節する、請求項32に記載の流体混合システム。
【請求項34】
アナログ信号を複数の標的装置に送信することであって、前記アナログ信号は、多数の設定点を表すことと、
前記アナログ信号から分離した第1の設定点インジケータを送信し、前記第1の標的装置に対する前記第1の設定点が前記アナログ信号によって表されていることを、前記第1の標的装置に表示することと、
前記第1の設定点インジケータに応答して、前記第1の標的装置で、前記アナログ信号によってアサートされる、第1の設定値を保存することと
を含む、アナログ設定点を多重化する方法。
【請求項35】
引き続き、第2の設定点インジケータを前記第2の標的装置に送信し、前記第2の設定点が前記アナログ信号によって表されていることを、前記第2の標的装置に表示することと、
前記第2の設定点インジケータに応答して、前記第2の標的装置で、前記アナログ信号によってアサートされる、第2の設定値を保存することと
をさらに含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記第1の設定点は、温度設定点を表す、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記第2の設定点は、標的流速を表す、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
デジタル信号バス上で、設定点インジケータを送信することをさらに含む、請求項34に記載の方法。
【請求項39】
前記設定点インジケータは、1つ以上のビットを含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記アナログ信号、および設定点インジケータは、同一のコントローラによって送信される、請求項34に記載の方法。
【請求項41】
前記設定点インジケータは、前記アナログ信号が、前記設定値をアサートしている時間の間、前記第1の標的装置に送信される、請求項34に記載の方法。
【請求項42】
マスタコントローラと、
前記マスタコントローラに接続される、複数のスレーブコントローラと、
前記複数のスレーブコントローラを、前記マスタコントローラに接続する、アナログ通信リンクと、
前記複数のスレーブコントローラを、前記マスタコントローラに接続する、1つ以上のデジタル通信リンクと
を備え、
前記マスタコントローラは、
複数のアナログ設定点を表すアナログ通信リンク上で、アナログ信号を送信し、前記複数の設定点は、前記アナログ信号内で時分割多重化され、
第1の時間の間、前記デジタル通信リンクの少なくとも1つ上で、第1の設定点インジケータを、第1のスレーブコントローラに送信し、
第2の時間の間、前記デジタル通信リンクの少なくとも1つ上で、第2の設定点インジケータを、第2のスレーブコントローラに送信する
ように作動し、
前記アナログ信号は、前記第1の時間の間に第1の設定点を表し、前記第2の時間の間に第2の設定点を表す、
アナログ設定点を多重化するためのシステム。
【請求項43】
前記第1および第2の設定点は、異なる値を有する、請求項42に記載のシステム。
【請求項44】
前記第1のスレーブコントローラは、第1の流量コントローラであり、前記第1の設定点は、温度設定点を表す、請求項42に記載のシステム。
【請求項45】
前記第2のスレーブコントローラは、第2の流量コントローラであり、前記第2の設定点は、標的流速を表す、請求項44に記載のシステム。
【請求項46】
前記第1の設定点インジケータを送信することは、前記1つ以上のデジタル通信リンクの少なくとも第1のデジタル通信リンク上の状態を変化させることを含み、前記第2の設定点インジケータを送信することは、前記1つ以上のデジタル通信リンクの少なくとも第2のデジタル通信リンク上の状態を変化させることを含む、請求項42に記載のシステム。
【請求項47】
前記第1のスレーブ装置は、前記第1の設定点インジケータに応答して、前記アナログ信号からの、第1の設定点の値を保存するよう構成される、請求項42に記載のシステム。
【請求項48】
前記第2のスレーブ装置は、前記第2の設定点インジケータに応答して、前記アナログ信号からの、第2の設定点の値を保存するよう構成される、請求項47に記載のシステム。
【請求項49】
前記第1の設定点インジケータは、1つ以上のビットを含む、請求項42に記載のシステム。
【請求項50】
前記第2の設定点インジケータは、1つ以上のビットを含む、請求項42に記載のシステム。
【請求項51】
一連のコンピュータ命令を記憶するコンピュー可読媒体を含むコンピュータプログラム製品であって、該コンピュータ命令は、プロセッサによって実行されると、
第1の通信リンクで設定点信号を送信することであって、前記設定点信号は、複数の設定点を多重化することと、
第1の標的装置に第1の設定点インジケータを送信し、前記設定点信号が第1の時間の間に前記第1の標的装置に対する設定点を表していることを、前記第1の標的装置に表示することと、
第2の標的装置に第2の設定点インジケータを送信し、前記設定点信号が第2の時間の間に前記第2の標的装置に対する設定点を表していることを、前記第2の標的装置に表示することと
を行わせる、コンピュータプログラム製品。
【請求項52】
前記第1の標的装置に対する前記設定点、および前記第2の標的装置に対する前記設定点は、異なる値を有する、請求項51に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項53】
前記第1の標的装置に対する前記設定点は、温度設定点であり、前記第2の標的装置に対する前記設定点は、標的流速である、請求項51に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項1】
第1の流体の流れを制御するための、第1の流量コントローラと、
第2の流体の流れを制御するための、第2の流量コントローラと、
前記第1の流量コントローラおよび前記第2の流量コントローラと流体連通し、かつそれらの下流にある第1のミキサであって、前記第1および第2の流体を混合し、第1の混合流体を生成する第1のミキサと、
前記第1の混合流体の温度を測定するための、前記第1のミキサの下流にある、第1の温度センサと
を備え、
前記第1の流量コントローラは、第1の流体標的流速を使用して、前記第1の流体の前記流れを調整するように構成され、
前記第2の流量コントローラは、温度設定点、および前記第1の混合流体の温度に基づいて、前記第2の流体の前記流れを調整するように構成される、
流体混合システム。
【請求項2】
第1の流体の温度を測定するための、第1の流体温度センサと、
第2の流体の温度を測定するための、第2の流体温度センサと、
をさらに備え、
前記第1の流量コントローラは、前記第1の流体温度、前記第2の流体温度、前記第1の混合流体の標的温度、および第1の混合流体標的流速を使用して、前記第1の流体標的流速を決定するようにさらに構成される、
請求項1に記載の流体混合システム。
【請求項3】
前記第1の流量コントローラは、前記第2の流量コントローラに、前記温度設定点を提供するように構成される、請求項2の記載の流体混合システム。
【請求項4】
前記温度設定点は、前記第1の混合流体に対する前記標的温度である、請求項2の記載の流体混合システム。
【請求項5】
前記第1の流体は、冷脱イオン水であり、前記第2の流体は、温脱イオン水である、請求項4に記載の流体混合システム。
【請求項6】
前記第1のミキサは、静的ミキサである、請求項1に記載の流体混合システム。
【請求項7】
前記第1のミキサの下流にある、第2のミキサと、
第3の流体の流れを調整するための、第3の流量コントローラと
をさらに備え、
前記第3の流体は、第2の混合流体を生成するために、前記第1の混合流体に添加される、
請求項1に記載の流体混合システム。
【請求項8】
前記第3の流量コントローラは、第3の流体標的流速に基づいて、前記第3の流体の前記流れを調整する、請求項8に記載の流体混合システム。
【請求項9】
前記第1の流体は、脱イオン水であり、前記第2の流体は、脱イオン水であり、前記第3の流体は、濃縮化学物質である、請求項7に記載の流体混合システム。
【請求項10】
前記第1の流体は、冷脱イオン水であり、前記第2の流体は、温脱イオン水である、請求項9に記載の流体混合システム。
【請求項11】
前記第2の混合流体は、前記濃縮化学物質の希釈液である、請求項9に記載の流体混合システム。
【請求項12】
前記第2の混合流体の温度を測定するために、前記第2のミキサの下流にある、第2の温度センサをさらに備える、請求項7に記載の流体混合システム。
【請求項13】
前記温度設定点は、前記第2の混合流体の前記温度に基づいて調節される、請求項12に記載の流体混合システム。
【請求項14】
前記第1のコントローラは、
前記第2の混合流体の前記温度を受信し、
前記第2の混合流体の前記温度を使用して、新しい第1の流体標的流速を計算し、
前記第2の混合流体の前記温度を使用して、新しい温度設定点を計算し、
前記第2のコントローラに、前記新しい温度設定点を提供する
ように構成される、請求項12に記載の流体混合システム。
【請求項15】
前記第1のコントローラは、第2の混合流体標的流速、および前記第2の混合流体の標的混合比に基づいて、前記第3の流体標的流速、および第1の流体標的流速を決定するように構成される、請求項12に記載の流体混合システム。
【請求項16】
前記第2の混合流体の伝導率を測定するための、伝導率センサをさらに備える、請求項12に記載の流体混合システム。
【請求項17】
前記第3の流量コントローラは、前記第2の混合流体の前記伝導率に基づいて、前記第3の流体の濃度を調節するように作動する、請求項16に記載の流体混合システム。
【請求項18】
第1のミキサに、第1の流体、および第2の流体を提供することと、
第1の混合流体を生成するために、前記第1のミキサで、前記第1の流体、および第2の流体を混合することと、
前記第1の混合流体の前記温度を測定することと、
第1の流体標的流速に基づいて、前記ミキサへの前記第1の流体の前記流れを調整することと、
前記第1の混合流体の前記温度、および温度設定点に基づいて、前記ミキサへの前記第2の流体の前記流れを調整することと
を含む、流体混合方法。
【請求項19】
第1の流体温度、第2の流体温度、前記第1の混合流体の標的温度、および第1の混合流体標的流速に基づいて、前記第1の流体の前記標的流速を決定すること
をさらに含む、請求項18に記載の流体混合方法。
【請求項20】
前記第1の流体の前記流れを調整する第1の流量コントローラで、前記温度設定点を決定することと、
前記第2の流体の前記流れを調整する第2の流量コントローラに、前記温度設定点を提供することと
をさらに含む、請求項18に記載の流体混合方法。
【請求項21】
前記温度設定点を、前記第1の混合流体の標的温度と等しく設定することを、さらに含む、請求項20に記載の流体混合方法。
【請求項22】
第2の混合流体を生成するために、第2のミキサで、前記第1の混合流体を第3の流体と混合することと、
前記第2の混合流体の前記温度を測定することと
をさらに含む、請求項18に記載の流体混合方法。
【請求項23】
前記第2の混合流体の、第2の混合流体標的流速、および標的混合比に基づいて、第1の混合流体標的流速を決定することをさらに含む、請求項22に記載の流体混合方法。
【請求項24】
前記第2の混合流体の前記温度に基づいて、前記温度設定点を調節することをさらに含む、請求項23に記載の流体混合方法。
【請求項25】
前記第2の混合流体の前記温度に基づいて、前記第1の流体標的流速を調節することをさらに含む、請求項24に記載の流体混合方法。
【請求項26】
温流体の流れを制御するための、温流体流量コントローラと、
冷流体の流れを制御するための、冷流体流量コントローラと、
前記第1の温流体流量コントローラおよび前記冷流体流量コントローラの下流にある第1の静的ミキサであって、前記熱流体を受容し、前記冷流体を受容し、前記熱流体および冷流体を混合し、第1の混合流体を生成する第1の静的ミキサと、
前記混合流体の温度を決定するための、混合流体温度センサと、
化学物質の流れを制御するための、化学物質流量コントローラと、
前記化学物質流量コントローラおよび前記第1の静的ミキサの下流にある第2の静的ミキサであって、前記混合流体を受容し、前記化学物質を受容し、該混合流体および該化学物質を混合し、希釈液を生成する第2の静的ミキサと、
前記希釈化学物質の温度を測定するための、化学物質温度センサと
を備え、
前記冷流体流量コントローラは、
冷流体標的流速に基づいて、前記冷流体の前記流れを制御し、
前記温流体流量コントローラに、温度設定点を通信し、
前記温流体流量コントローラは、前記温度設定点、および前記混合流体の温度に基づいて、前記温流体の前記流速を調整し、
前記化学物質流量コントローラは、標的化学物質流速に基づいて、前記化学物質の前記流れを制御する、
流体混合システム。
【請求項27】
前記冷流体流量コントローラは、標的希釈化学物質流速、および標的混合比に基づいて、標的混合流体流速、および前記標的化学物質流速を決定する、請求項26に記載の流体混合システム。
【請求項28】
前記冷流体流量コントローラは、冷流体温度、温流体温度、前記混合流体標的流速、および標的温度に基づいて、前記冷流体標的流速を決定する、請求項27に記載の流体混合システム。
【請求項29】
前記標的温度は、前記希釈化学物質の前記標的温度である、請求項28に記載の流体混合システム。
【請求項30】
前記標的温度は、前記混合流体の前記標的温度である、請求項28に記載の流体混合システム。
【請求項31】
前記冷流体流量コントローラは、前記希釈化学物質の前記温度に基づいて、前記温度設定点、および冷流体標的流速を調節する、請求項28に記載の流体混合システム。
【請求項32】
前記希釈化学物質の伝導率を測定するための、前記第2の静的ミキサの下流にある、伝導率センサをさらに備える、請求項26に記載の流体混合システム。
【請求項33】
前記化学物質流量コントローラは、前記希釈化学物質の前記伝導率に基づいて、前記第2の静的ミキサに供給される、前記化学物質の濃度を調節する、請求項32に記載の流体混合システム。
【請求項34】
アナログ信号を複数の標的装置に送信することであって、前記アナログ信号は、多数の設定点を表すことと、
前記アナログ信号から分離した第1の設定点インジケータを送信し、前記第1の標的装置に対する前記第1の設定点が前記アナログ信号によって表されていることを、前記第1の標的装置に表示することと、
前記第1の設定点インジケータに応答して、前記第1の標的装置で、前記アナログ信号によってアサートされる、第1の設定値を保存することと
を含む、アナログ設定点を多重化する方法。
【請求項35】
引き続き、第2の設定点インジケータを前記第2の標的装置に送信し、前記第2の設定点が前記アナログ信号によって表されていることを、前記第2の標的装置に表示することと、
前記第2の設定点インジケータに応答して、前記第2の標的装置で、前記アナログ信号によってアサートされる、第2の設定値を保存することと
をさらに含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記第1の設定点は、温度設定点を表す、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記第2の設定点は、標的流速を表す、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
デジタル信号バス上で、設定点インジケータを送信することをさらに含む、請求項34に記載の方法。
【請求項39】
前記設定点インジケータは、1つ以上のビットを含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記アナログ信号、および設定点インジケータは、同一のコントローラによって送信される、請求項34に記載の方法。
【請求項41】
前記設定点インジケータは、前記アナログ信号が、前記設定値をアサートしている時間の間、前記第1の標的装置に送信される、請求項34に記載の方法。
【請求項42】
マスタコントローラと、
前記マスタコントローラに接続される、複数のスレーブコントローラと、
前記複数のスレーブコントローラを、前記マスタコントローラに接続する、アナログ通信リンクと、
前記複数のスレーブコントローラを、前記マスタコントローラに接続する、1つ以上のデジタル通信リンクと
を備え、
前記マスタコントローラは、
複数のアナログ設定点を表すアナログ通信リンク上で、アナログ信号を送信し、前記複数の設定点は、前記アナログ信号内で時分割多重化され、
第1の時間の間、前記デジタル通信リンクの少なくとも1つ上で、第1の設定点インジケータを、第1のスレーブコントローラに送信し、
第2の時間の間、前記デジタル通信リンクの少なくとも1つ上で、第2の設定点インジケータを、第2のスレーブコントローラに送信する
ように作動し、
前記アナログ信号は、前記第1の時間の間に第1の設定点を表し、前記第2の時間の間に第2の設定点を表す、
アナログ設定点を多重化するためのシステム。
【請求項43】
前記第1および第2の設定点は、異なる値を有する、請求項42に記載のシステム。
【請求項44】
前記第1のスレーブコントローラは、第1の流量コントローラであり、前記第1の設定点は、温度設定点を表す、請求項42に記載のシステム。
【請求項45】
前記第2のスレーブコントローラは、第2の流量コントローラであり、前記第2の設定点は、標的流速を表す、請求項44に記載のシステム。
【請求項46】
前記第1の設定点インジケータを送信することは、前記1つ以上のデジタル通信リンクの少なくとも第1のデジタル通信リンク上の状態を変化させることを含み、前記第2の設定点インジケータを送信することは、前記1つ以上のデジタル通信リンクの少なくとも第2のデジタル通信リンク上の状態を変化させることを含む、請求項42に記載のシステム。
【請求項47】
前記第1のスレーブ装置は、前記第1の設定点インジケータに応答して、前記アナログ信号からの、第1の設定点の値を保存するよう構成される、請求項42に記載のシステム。
【請求項48】
前記第2のスレーブ装置は、前記第2の設定点インジケータに応答して、前記アナログ信号からの、第2の設定点の値を保存するよう構成される、請求項47に記載のシステム。
【請求項49】
前記第1の設定点インジケータは、1つ以上のビットを含む、請求項42に記載のシステム。
【請求項50】
前記第2の設定点インジケータは、1つ以上のビットを含む、請求項42に記載のシステム。
【請求項51】
一連のコンピュータ命令を記憶するコンピュー可読媒体を含むコンピュータプログラム製品であって、該コンピュータ命令は、プロセッサによって実行されると、
第1の通信リンクで設定点信号を送信することであって、前記設定点信号は、複数の設定点を多重化することと、
第1の標的装置に第1の設定点インジケータを送信し、前記設定点信号が第1の時間の間に前記第1の標的装置に対する設定点を表していることを、前記第1の標的装置に表示することと、
第2の標的装置に第2の設定点インジケータを送信し、前記設定点信号が第2の時間の間に前記第2の標的装置に対する設定点を表していることを、前記第2の標的装置に表示することと
を行わせる、コンピュータプログラム製品。
【請求項52】
前記第1の標的装置に対する前記設定点、および前記第2の標的装置に対する前記設定点は、異なる値を有する、請求項51に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項53】
前記第1の標的装置に対する前記設定点は、温度設定点であり、前記第2の標的装置に対する前記設定点は、標的流速である、請求項51に記載のコンピュータプログラム製品。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図7F】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図7F】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2009−528631(P2009−528631A)
【公表日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−557400(P2008−557400)
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【国際出願番号】PCT/US2007/005377
【国際公開番号】WO2007/103184
【国際公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TEFLON
【出願人】(306019845)エンテグリース,インコーポレイテッド (27)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【国際出願番号】PCT/US2007/005377
【国際公開番号】WO2007/103184
【国際公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TEFLON
【出願人】(306019845)エンテグリース,インコーポレイテッド (27)
【Fターム(参考)】
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