説明

加工作業管理支援システム及び加工作業管理支援方法

【課題】工具及びワークを適正に管理し、工具の紛失、工具の取り付け間違い、ワークの紛失等を確実に回避する。
【解決手段】製品設計ソフト100、型設計ソフト200、NCデータ作成ソフト300、ワーク出庫管理ソフト500、工作機械制御ソフト600は専用のネットワーク回線を介して相互に接続され、さらに製品の設計から型形成までのすべての工程を管理するための工程管理ソフト700も接続されている。データベース800は、製品設計や型設計に必要な種々の情報が蓄積されたデータベースである。担当者がNCデータの作成を終えると、得られたNCデータ及びこれに付随するデータは、工場部門のコンピュータに送られる。これに基づいて、工程管理ソフト700は、ワーク出庫管理ソフト400及び段取り管理ソフト500に、作業者が行うべきタスクを発生させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にNC工作機械を用いて加工作業を行う場合に適用できる、加工作業管理支援システム及び加工作業管理支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
NC工作機械は、かなりの程度まで自動化が進んでいる。しかしながら、ワーク(被加工物)の取り付け位置や取り付け方向を変更する必要が生じた場合、あるいはワークそのものを交換する必要が生じた場合には、作業者が工作機械上で手作業で作業を行う必要がある。このように、工作機械上で作業者が次の加工の準備を行う作業は「段取り」と呼ばれることがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、段取り作業を行う際には、作業者が工作機械上で作業を行うため、工作機械の動作を停止させなければならない。このため、その作業期間中は加工作業は進めることはできない。
【0004】
また、最近のNC工作機械は工具の自動交換も行うことができるようになっているが、それはあくまでも、作業者が予め必要な工具を保管場所から取り出して、工具を予め工作機械の所定位置にセットしておくことが必要である。この場合に、作業者が本来用意すべき工具とは異なる工具を誤って用意したために、正しい加工が行われないということがしばしばあった。
【0005】
これまで、工具の出し入れについては厳しい管理はなされておらず、作業者任せのところがあったため、工具が紛失したり、誤った場所に保管されてしまうということもしばしば起こった。
【0006】
さらに、加工が開始されたワークの管理も作業者に任されていたので、ある工作機械から取り外して別の工作機械に取り付ける間に加工途中のワークが紛失してしまい、また最初から加工作業を行わなければならいといった作業の無駄もしばしばあった。
【0007】
本発明は、このような背景に基づいてなされたものであり、工具及びワークを適正に管理し、工具の紛失、工具の取り付け間違い、ワークの紛失等を確実に回避できる加工作業管理支援システム及び加工作業管理支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明に係る加工作業管理支援システムには、設計部門において得られたコンピュータ取扱い可能なデータに基づいて、作業者に対し、所定の単位加工作業について工作機械で使用する個々の工具を教示する必要工具教示手段と、前記必要工具教示手段により教示された各工具を作業者が用意したことを確認する必要工具確認手段とを設ける。
【0009】
これにより、単位加工作業に必要な工具を確実に用意することができ、誤りを減らすことができる。さらに、加工作業が終了したあとに前記必要工具教示手段が教示した個々の工具が返却されたことを確認する工具返却確認手段を設けることにより、工具の紛失等を確実に防止できる。
【0010】
また、本発明に係る加工作業管理支援システムには、作業者に対し所定の単位加工作業に必要とされる被加工物を教示する必要被加工物教示手段と、前記必要被加工物教示手段により教示された被加工物を作業者が用意したことを確認する必要被加工物確認手段と、設計部門において得られたコンピュータ取扱い可能なデータに基づいて、作業者に対し、前記所定の単位加工作業に必要とされる治具を教示する必要治具教示手段と、設計部門において得られたコンピュータ取扱い可能なデータに基づいて、作業者に対し、作成すべき加工セットの画像を提示する加工セット提示手段とを設ける。
【0011】
これにより、作業経験の浅い作業者でも、単位加工作業に必要な被加工物を確実に用意し、また、後述の加工セットを迅速かつ確実に準備することができる。さらに、加工作業が終了したあとに加工セットが返却されたことを確認する加工セット返却確認手段を設けることにより、加工セットを確実に管理することができる。
【0012】
さらに、本発明に係る加工作業管理支援システムには、設計部門において得られたコンピュータ取扱い可能なデータに基づいて、作業者に対し、所定の単位加工作業について工作機械で使用する個々の工具を教示する必要工具教示手段と、作業者に対し、前記所定の単位加工作業に必要とされる被加工物を教示する必要被加工物教示手段と、前記必要被加工物教示手段により教示された被加工物を作業者が用意したことを確認する必要被加工物確認手段と、設計部門において得られたコンピュータ取扱い可能なデータに基づいて、作業者に対し、前記所定の単位加工作業に必要とされる治具を教示する必要治具教示手段と、設計部門において得られたコンピュータ取扱い可能なデータに基づいて、作業者に対し、作成すべき加工セットの画像を提示する加工セット提示手段と、前記必要工具教示手段により教示された各工具を作業者が用意したことを確認する必要工具確認手段とを設けることもできる。また、さらに、加工作業が終了したあとに前記必要工具教示手段が教示した個々の工具が返却されたことを確認する工具返却確認手段と、加工作業が終了したあとに加工セットが返却されたことを確認する加工セット返却確認手段を設けることもできる。
【0013】
前述の加工作業管理支援システムにおいて、さらに、前記工具のそれぞれを個別的に識別するRFID識別手段、及び/又は、前記加工セットのそれぞれを個別的に識別するRFID識別手段を設け、前記必要工具確認手段及び/又は前記加工セット返却確認手段は、当該RFID識別手段を用いて確認作業を行うようにする。これにより、確認作業を迅速かつ確実に実行することができる。
【0014】
さらに、前記必要工具教示手段によって教示された個々の工具からなる工具セットを一時的に保管する必要があるときは、その保管場所を作業者に指示する工具保管場所指示手段を設けることができる。また、前記加工セットが作成されたときに、それを一時的に保管する必要があるときは、その保管場所を作業者に指示する加工セット保管場所指示手段を設けることができる。
【0015】
さらに、本発明に係る加工作業管理支援方法は、コンピュータを用いて、設計部門において得られたコンピュータ取扱い可能なデータに基づいて、作業者に対し、所定の単位加工作業について工作機械で使用する個々の工具を教示する必要工具教示工程と、作業者に対し、所定の単位加工作業に必要とされる被加工物を教示する必要被加工物教示工程と、設計部門において得られたコンピュータ取扱い可能なデータに基づいて、作業者に対し、作成すべき加工セットの画像を提示する加工セット提示工程と、前記必要工具表示工程によって教示された各工具を作業者が用意したことを確認する必要工具確認工程とを実行する。さらに、コンピュータを用いて、工作機械での加工作業が終了したあとに、前記必要工具教示手段が教示した個々の工具が返却されたことを確認する工具返却確認工程と、工作機械での加工作業が終了したあとに、加工セットが返却されたことを確認する加工セット返却確認工程とを実行することが望ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、作業者に対して所定の単位加工作業(例えば一回の段取りによって遂行できる作業)についてNC工作機械で使用する個々の工具を教示するようにしたことによって、作業者は確実に必要な工具を用意することができるようになり、誤った工具を用意する可能性を回避できる。
【0017】
また、作業者に対し必要とされる被加工物を教示するようにしたことによって、作業者は、正しい被加工物を用意することができる。また、作業者に対し作成すべき加工セットを教示するようにしたことによって、経験の浅い作業者でも容易に加工セットを準備できるとともに、作業者は工作機械から離れて加工セットを作成することができるので、その間工作機械の運用を停止する必要がなく、作業効率が向上する。
【0018】
さらに、各工具を作業者が用意したことを確認し、また、工作機械での加工作業が終了したあとに、個々の工具が返却されたことを確認するようにしたことによって、工具を紛失したり間違った場所へ保管するといった誤りを確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は、ある製品の設計からその製品を製造するための型を作るまでの作業を実行するためのコンピュータシステムの概略を示した図である。この図はまた、製品の設計から型の加工までの作業工程の流れを示している。
【0020】
ここでは「製品」といった場合に、携帯電話の筐体のように、型成形によって製造できるものに限ることとする。携帯電話の筐体にも、上ケース、下ケース、電池収容部の蓋ケース、液晶窓回りのケースなど多数あり、それぞれがここでいう「製品」に該当する。それぞれの製品に対して、それを成形するための型が必要となる。
【0021】
図1において、製品設計ソフト100は、製品設計者がコンピュータ上で製品を設計するのを支援するソフトウェアである。典型的な製品設計ソフトは、いわゆるCAD(Computer Aided Design)ソフトである。
【0022】
型設計ソフト200は、製品設計ソフト100によって得られた製品の設計データに基づいて、その製品を成形するための型を設計するためのソフトウェアである。型設計には、樹脂の収縮率、上下の型をどこで割るか、どのような型部品を用いるか、イジェクタピンをどこに配置するかなど種々の要素が含まれる。
【0023】
NCデータ作成ソフト300は、型設計ソフト200によって得られたデータに基づいて、型となるワーク(被加工物)を工作機械で自動加工するためのNCデータ及びそれに付随するデータを作成するソフトウェアである。付随するデータには、自動加工を実行する際にどういう工具を使うかといった情報、並びに、後述の「加工セット」の出来上がりの状態をビュアーソフトで3次元的に表示するための情報も含まれる。
【0024】
製品設計ソフト100、型設計ソフト200、NCデータ作成ソフト300は、主として設計部門におけるコンピュータ上で実行される。
【0025】
NCデータ作成ソフト300によって作成されたデータは、工場部門に送られる。本実施形態のシステムでは、図1に示すように、工場部門にワーク出庫管理ソフト400、段取り管理ソフト500、工作機械制御ソフト600が設けられている。このうちワーク出庫管理ソフト400及び段取り管理ソフト500は、工場部門の汎用コンピュータに搭載されたソフトウェアであり、工作機械制御ソフト600は、工作機械を制御するコンピュータに搭載されたソフトウェアである。
【0026】
前述の製品設計ソフト100、型設計ソフト200、NCデータ作成ソフト300、ワーク出庫管理ソフト400、段取り管理ソフト500、工作機械制御ソフト600は、専用のネットワーク回線を介して相互に接続されている。さらに、このネットワーク回線には、製品の設計から型形成までのすべての工程を管理するための工程管理ソフト700も接続されている。データベース800は、製品設計や型設計に必要な種々の情報が蓄積されたデータベースであり、各担当者が上記各ソフトを使用しているときに必要に応じて、それぞれのコンピュータからネットワークを介して参照され、そこに蓄積されている必要なデータが取り出され、あるいは新たに書き込まれる。
【0027】
本発明の主要部は、図1に示した工程のうち、主として工場におけるワーク出庫管理ソフト400及び段取り管理ソフト500の部分に関連する。NCデータ作成の担当者がNCデータの作成を終えると、得られたNCデータ及びこれに付随するデータは工場部門のコンピュータに送られる。これに基づいて、工程管理ソフト700は、ワーク出庫管理ソフト400及び段取り管理ソフト500に、作業者が行うべき所定のタスクを発生させる。なお、以下では、「K2 NAVI」及び「K2 Pharmacy」という用語が出てくるが、前者はワーク出庫管理ソフト400の、後者は段取り管理ソフト500の、工場部門において使用されている名称である。
【0028】
前述のように、K2 NAVIは、型の部品を作るためのワーク(加工する前のワーク)の出庫状況を管理するソフトウェアである。ワークを購入し保管棚に入庫しただけの状態だと、個々のワークはまだ識別されないが、本実施形態では、ワークを保管棚から出庫したのちは、それ以降そのワークがどこにあってどのような状況になっているかを逐次追跡する。そのための手段として、本実施形態では、RFID(Radio Frequency IDentification)タグと、RFリーダ・ライタからなる識別システムを利用する。
【0029】
RFIDタグの内部には、電磁波信号の送受信を行うためのコイルと、信号処理用の電子回路及びデータを記憶するための不揮発性メモリが集積された集積回路チップが埋め込まれている。RFIDタグは、RFリーダ・ライタ(不図示)から送られてくる電磁波と前記コイルとの電磁誘導によって発生する起電力を電源として利用するため、自身の中に電源を持つ必要がない。RFIDタグに対しては、RFリーダ・ライタを介して非接触で情報の書き込み及び読出しを行うことができる。
【0030】
本実施形態では、さらに、このRFIDタグを、工場の担当者を個別に識別するために、各担当者にも貸与する。このため担当者は、常時自分のRFIDタグを携帯していることが要求される。また、後述のように個々の工具、個々の工具から構成される工具セット、そして加工セットにも、このRFIDタグを付与して、それぞれを個々に識別する。このシステムが設置された工場内には、要所要所にRFIDタグのためのリーダ・ライタが設置されており、これらはネットワークに接続されたパーソルコンピュータを介して前述の工程管理ソフト700に接続されている。
【0031】
図2は、K2 NAVIを立ち上げようとしたときに表示される画面である。K2 NAVIを利用しようとする担当者が、このログイン画面で所定のLOGIN IDを入力し、LOGINボタンをクリックすると、K2 NAVIが立ち上がる。K2 NAVIが起動すると、まず、蓄積している出庫タスクのリストを表示する。
【0032】
図3は、K2 NAVIの端末に表示されるタスクリストの画面である。このタスクは、ワークを出庫するというタスクのリストである。言い換えると、これは、出庫しなければならないワークのリストでもある。オーダーが一つだったとしても、そのオーダーに対応する型の部品が複数あればタスクは複数であるし、オーダーそのものが多数存在しうるので、タスクの数はそれに応じた数となる。図3に示したタスクリストは、図1の工程管理ソフト700から供給される情報に基づいて作成される。
【0033】
出庫作業担当者は、K2 NAVIを起動し、図3のタスクリストにタスクが存在していたら、例えば担当者の手が空いているときにワークの出庫作業を行う。出庫作業の具体的な手順は次のようである。
【0034】
作業者は、図3のタスクリスト画面上で、実行しようとするタスクを選択してダブルクリックする。すると、選択されたタスクの型の種類がキャビ、コア、プレートの場合には、図4の画面が表示される。また、選択されたタスクの型の種類が規格内のスライドの場合は、後述の図6の画面が表示され、選択されたタスクの型の種類が規格外のスライドの場合は、後述の図9の画面が表示され、選択されたタスクの型の種類がスプリングコアの場合には、後述の図12の画面が表示される。
【0035】
図3のタスクリストの画面において、選択されたタスクの型の種類がコアの場合には、図4の画面が表示される。なお、選択されたタスクの型の種類がキャビ及びプレートの場合も、図4と同様の画面が現れる。
【0036】
図4の画面において、作業者は、まず、丸付き数字1で示した「部品番号」という欄を確認する。図4の例では、「部品番号」という欄に「CORE 01」と表示されている。この下の「チェック項目」という欄には、作業者が実行しなければならない作業項目が表示されており、作業者はこの指示に従って作業を行う。作業者はこの表示に従って、まず、所定のワーク(被加工物)(この場合はCORE 01)を、購入後保管されている所定の場所から取ってくる。そして、画面上で「ワークを出庫する」の左側の四角(丸付き数字2で示す)をクリックしてチェックマークを付ける。この段階では、ワークはまだ個別的には識別されない。
【0037】
続いて、作業者は、「チェック項目」という欄の2番目に書かれているように、RFIDタグをワークに貼り付ける。ここで貼り付けるタグは、まだ何も書き込まれていないものである。タグの貼り付けが終わったら、2番目の四角(丸付き数字3で示す)にチェックマークを付ける。次に、貼り付けたタグに近くにあるRFリーダ・ライタを当てて、3番目の四角をクリックする(丸付き数字4で示す)。すると、RFIDタグへの必要な情報の書き込みが開始される。ここでは、そのワークがどのようなもので、どのオーダー番号のどの部品に使われるのかなどと言った情報を含む必要な情報が書き込まれる。これにより、これ以降はこのワークが個別的に特定される。書き込みが終了すると、その旨の表示がなされる。
【0038】
続いて、作業者は、図4の画面の「Status」の部分で「Ready」にチェックを入れて「Send」ボタンを押す(丸付き数字5で示す)。すると、図5に示す画面が現れるので、「はい」をクリックする。以上で、「CORE 01」のためのワークの出庫作業が終了する。
【0039】
前述のように、出庫しようとするワークが規格内のスライドの場合は、まず図6の画面が表示される。スライドの場合は、ワークを使う長さに切らなければならないという事情があるため、その寸法の確認のために、キャビ等とは異なる取り扱いとしている。その一つとして、図6の表示画面で「部品表」というボタン(丸付き数字2で示す)を押すことができるようになっており、このボタンを押すと、図8の左側のようにツリー表示で部品表が表示される。この画面で、該当する部品名(ここでは丸付き数字7)をクリックすると、それに対応する画面が、ディスプレーの右側に図8のように表示される。ここにはそのワークについての種々の情報が含まれているが、この中で、作業者は特に丸付き数字8で示したワークのサイズの確認を行う。
【0040】
確認が済んだら、図8の右上の「終了」ボタン(丸付き数字9で示す)をクリックして、図6の画面に戻る。そして、先ほどのキャビ等と同じ要領でFRIDタグを貼り付けるのであるが、この場合は寸法が小さいので直接貼り付けることはせず、専用のケースに貼り付け、RFリーダ・ライタで情報を書き込む。そしてワークをこのケースの中に収容する。そして、図7の画面で「はい」ボタンをクリックして、出庫作業を終了する。
【0041】
このように出庫が済んだワークにRFIDが付けられることによって、RFリーダ・ライタ及びコンピュータを用いて、それぞれのワークがどのような状況にあるかを確実に追跡することができる。出庫されたワークは、これを用いて後述の加工セットを作成するまでの間、所定の保管場所に保管される。どこに保管するかは、K2 NAVIが作業者に指示するので、作業者はその指示に従って所定の場所に保管する。
【0042】
以上のように、ワークの出庫作業において、出庫担当の作業者はすべてコンピュータ端末上のK2 NAVIの画面に表示された指示内容に従って作業すればよいため、作業は非常に楽であり、熟練工でなくてもミスが生じる余地は極めて少ない。
【0043】
RFIDタグへの書き込みが終了すると、図5に示す出庫タスク終了画面が表示される。図5に示すタスクの送信とは、これ以降、作業者が行わなければならないタスクを工程管理ソフト700へ受け渡すことを意味する。したがって、このタスクの送信が、K2 NAVIにおける出庫タスクの終了となる。作業者が「はい」をクリックすると、K2 NAVIにおける出庫タスクは終了する。
【0044】
規格外スライドの出庫処理は、前述のように図9〜図11に、スプリングコアの出庫処理は図12〜図14に示したが、作業者が行うべき処理は上で述べたのとほぼ同じなので、ここでは説明を省略する。
【0045】
ワークの出庫が済むと、そのワークに対して加工作業を行うことが可能となる。工程管理ソフト700は、そのことを認識して、K2 Pharmacyに対して、まず工具セット作成タスクを発生させる。ここで「工具セット」とは、特定のワークに対して、通常一回の段取りで加工するのに必要な複数の工具をひとまとまりにしたものである。「工具セット作成」とは、このような工具セットを一つの容器内に予め用意することである。こういったものをコンピュータの指示に従って予め用意しておく点は、本実施形態の特徴の一つである。
【0046】
NCデータ作成ソフト300から工場のコンピュータに送られるデータには、いわゆるNCデータの他に、工作機械がワークに対してあるパスを加工しようとするときにどういう種類の工具を使うかというデータも付随させてある。工場部門のコンピュータがこのデータを受け取ると、工程管理ソフト700は、K2 Pharmacyに「工具セット作成」タスクを発生させる。K2 Pharmacyは、NCデータに付随された工具のデータを参照して必要な工具を認識する。
【0047】
図15は、K2 Pharmacyのタスクリストの画面である。図15のタスクリストの画面では、作業者が、K2 Pharmacyの管理のもとで実行しなければならないタスクのリストが表示されている。この例では、「工具セット作成」というタスクが二つ表示されている。
【0048】
工具セットの作成作業は以下のようにして行う。図15の画面で、二つ表示されているうちの下の工具セット作成タスクを選択してダブルクリックすると、図16に示した画面が表示される。作業者は、この画面の符号20で示した領域に表示される指示に従って作業を遂行する。図16では、この領域に「作業者TAGを読み込んでください」という指示が表示されている。そこで、作業者は、自分が正当な権限を有する者であることをシステムに知らせるために、自分のRFIDタグをRFリーダ・ライタで読み取らせる。K2 Pharmacyは、読み取ったIDに対して認証作業を行い、予め登録されている正当な権限を有する作業者である場合に限って、これ以降の作業の継続を許可する。また、同時に作業者と作業内容(どの工具を持ち出したか)を記録する。
【0049】
実際の工具セット作成作業に入ると、まず、K2 Pharmacyが図17の領域22の部分に保管場所から取り出して来るべき工具の番号(ここでは「No CD080210J06」という番号)を表示させる。この場合、この工具が全部で6本一組のセットのうちの1本目である旨も表示されている。各工具は、1本ずつケースに入れられており、各ケースには、その工具を特定するためのRFIDタグが付けられている。したがって、作業者は保管場所から所定の工具(実際にはその工具が入れられているケース)を取り出してきたら、そのRFIDタグを読み込ませる。すると、図17の丸付き数字3で示した領域に表示されたその工具の左側の四角には自動的にチェックマークが付けられる。2本目以降も同様にして、作業者が保管場所から工具を取ってくるたびに同様の作業を行って、6本すべての工具が用意されたら、それで一つの工具セットが完成する。この場合、指示された工具を出庫する際に違う工具を出庫した場合は、RFIDタグを読み込ませることによって、「工具IDが違います」とK2 Pharmacyにて警告を発する。
【0050】
なお、工具セットを作成するときに、作業者が工具をケースから取り出すことはないというルールを設定しておく。また、加工セット作成後は、作業者が工作機械に実際に工具を取り付けるときも、コンピュータの指示に従って1本ずつRFIDタグから情報を読み取り、その工具が取り付けられているはずの工作機械から当該工具を取り外すようにとの指示が出され、それに従って取り外し作業を行うことにしている。このため、各工具と各工具を特定するRFIDとの間には、常に1対1の関係が維持される。
【0051】
工具を所定の保管場所から出すとき、工具を工作機械に取り付けるとき、工具を工作機械から外すとき、そして工具を保管場所に返却するときは、作業者は必ずその工具のRFIDタグを読み込ませる。こうすることによって、K2 Pharmacyは、各工具が今どういう状況にあるのかを完全に把握することができる。
【0052】
図17の丸付き数字3において、6本の工具の用意が済むと、工具セット作成タスクは終了するので、図18に示すように、工具セット作成タスクが一つ消滅している。このように、完了したタスクについては画面から消滅させ、まだ完了していないタスクのみを表示するようにすることによって、作業者が、端末のディスプレーを一見するだけど、やらなければならないタスクとしてどのようなものがあるかを把握することができる。
【0053】
このように一つの工具セット作成タスクが終了したら、作成された工具セットを、一旦、K2 Pharmacyによって指定される所定の保管場所へ保管する。この場合、本実施形態のシステムでは、保管する棚に各種の色を発光できるランプが設けられている。同時に、その保管場所である棚の所定色のランプが点灯し、作業者が、自分の保管すべき棚がすぐに分かるようになっている。作業者がその棚に工具セットを保管し、K2 Pharmacyに保管が済んだ旨の情報を入力すると、棚のランプも同時に消えるようになっている。棚から工具セットや後述の加工セットを取り出す場合にも、コンピュータが作業者に棚の場所を指示すると、それと同時にその棚の所定色のランプが点灯するようになっている。
【0054】
工具セットを作成したものについては、その工具で加工を行う対象となる加工セットを作成する「加工セット作成タスク」が発生するようになっている。
【0055】
ワークを工作機械で加工する場合、これまではそのワークをどのような向きや高さで工作機械に取り付けるかは各作業ごとに異なり、熟練した作業者が、それぞれの加工作業について最も適切と考える向きや高さで工作機械に取り付けていた。
【0056】
これに対して、本実施形態のシステムでは、加工セットという概念を導入した。「加工セット」とは、治具とこの治具に対し所定の位置及び角度でワークを取り付けたものである。治具は、工作機械に容易に固定できるようにされているので、この加工セットができれば、あとはこれを工作機械に固定して速やかに加工が開始できる。なお、本明細書では、説明の都合上、治具のうち工作機械に直接固定する部分を「パレット」と称し、必要に応じてワークとパレットとの間に設ける狭義の治具を単に「治具」と称する場合もある。
【0057】
本実施形態では、ワークがキャビ用或いはコア用のものである場合は、ワークを直接パレット上に取り付けるが、それ以外の比較的小さいワークについては、パレットの上に治具を固定し、この治具にワークを固定する。
【0058】
加工セットの作成は、実際の加工作業を始める前に実行しておくことが必要となる。一般に、パレット上の正しい位置にワークを取り付ける作業を「段取り」というが、これまでは段取りは工作機械の上で行うのが一般的だったのに対し、本実施形態では、工作機械から離れた場所で、予め加工セットを作ることでこの段取り作業を行うという特徴を有する。なお、一回の段取りで工作機械が加工作業を自動的に遂行できる作業は、特許請求の範囲に記載した「単位加工作業」の一例である。
【0059】
図19は、加工セットを作成するタスクのリストを示した一例のコンピュータ端末画面を示している。図19では、加工セット作成タスクが一つだけリスト表示されている。ここで、作業者が加工セットの作成を行おうとして、ここにリスト表示されたタスクをダブルクリックすると、図20に示す画面が表示される。これは、これから作成しようとしている加工セットに必要な一つのワークについての情報であり、作業者はまず、このワークを、K2 Pharmacyによって指示された保管場所から取り出してくる。そして、K2 Pharmacyの指示に従ってそのRFIDタグを読み取って、K2 Pharmacyは、その情報からそのワークが正しいものかどうかを判定する。
【0060】
ここで、そのワークが間違っていれば、その旨を作業者に知らせる警告が表示される。一方、そのワークが正しいものであれば、続いてビュアーソフトウェア(以下単に「ビュアー」という)が起動される。ビュアーとは、これから作成すべき加工セットの完成状態を3次元的にコンピュータ端末のディスプレーに表示するものである。同時に、加工セットの作成に必要なパレットと必要に応じて治具も、どれを使うかをK2 Pharmacyが指示する。パレットや治具にもRFIDタグが付けられていて、K2 Pharmacyは個別的に管理しているので、この情報に基づいて作業者に使うべきパレットや治具の指示を画面上で行う。
【0061】
図21は、ビュアーに表示された画面の一例を示している。作業者はこのビュアーの表示を見て、これと同じものができるように、ワークとパレットとの位置関係などを考えながら、加工セット作成の作業を行う。画面ではワークとパレットとの位置関係が3次元的に視覚的に捉えることができるため、画面上でさまざまな角度から向きを変えて確認することができる。このため、経験の浅い作業者でも、一定の迅速さで作業を行うことができるとともに、作業ミスを少なくすることができる。
【0062】
ビュアーを見て、それと同じ加工セットの作成が済んで、ビュアーに表示された通りの加工セットが出来上がったことを確認したら、作業者はこの画面を閉じる。そうすると、図22に示す画面が現れる。これは段取り終了画面であり、ここに表示される情報を見て、間違いがなければ「OK」ボタンを押す。一方、もう一度加工セットの様子を見たい場合には「Viewer」ボタンを押す。
【0063】
図22の画面で「OK」ボタンを押すと、図23に示す画面が表示される。作業者は、符号24で示された領域に表示される指示に従って、ワークに付けられているRFIDタグをRFリーダ・ライタで読み込ませる。すると、端末のディスプレーには、図24のように、その加工セットを所定の保管場所に保管するようにとの指示が表示されるので、作業者がその加工セットを持って保管場所に赴くと、保管すべき棚のランプが所定の色に点灯している。このため、作業者は間違うことなく所定の棚に保管することができる。所定の棚への保管を終え、作業者が戻ってきて「OK」ボタンをクリックすると、当該ランプは消え、加工セット作成タスクも終了する。
【0064】
以上までで、実際に加工に入る前の段階までの作業が終わったことになる。加工セットが作成されたものについては、工作機械が空いていれば、いつでも実際の加工に移ることができる段階となっている。加工セットが作成されたものについては、「加工タスク」として、実際の加工作業を管理するための、K2 Pharmacyとは別のアプリケーションに渡され、そちらの方で作業の進み具合などが管理される。例えば、朝出勤してきた加工作業者は、まず、加工作業を管理するアプリケーションの表示画面上で自分のRFIDタグを読み込ませ、端末画面に表示された加工タスクのリストを見て、作業を行おうとするタスクをクリックする。すると、その加工に必要な加工セットが保管されている保管場所が表示されるので、その指示通りの場所から加工セットを取り出して所定の工作機械に取り付けて、加工作業を実行する。
【0065】
加工作業が終わると、再び本実施形態のK2 Pharmacyのもとでの管理が行われる。工作機械から作業者が工具をすべて取り外すと(取り外すときにRFIDタグを読み込ませ、工作機械制御ソフト600に送る)、その旨の情報がK2 Pharmacyに送られ、これに応答して、K2 Pharmacyには「工具セット返却タスク」が発生するようになっている。これは、工具の返却を行うタスクである。
【0066】
「工具セット返却タスク」が発生すると、このタスクとそれに関する情報がタスクリストに表示される。図25は、K2 Pharmacyのコンピュータ端末に「工具セット返却タスク」のタスクリストを表示する画面である。この例では、符号26で示す領域に、工具セット返却タスクが一つだけ表示されている。
【0067】
図25の画面の下部にある「工具セット返却」ボタンをクリックすると、図26に示す画面が表示される。そして、作業者が工作機械から外した工具セットを持ってきて、K2 PharmacyのRFリーダ・ライタによって、この工具セットの任意の一本に付けられているタグを読み込ませる。K2 Pharmacyはその工具を識別し、図27に示すような画面が表示される。この画面の左側には、この工具セットがどのようなオーダーの工具セットか、そして、どれくらい加工に使用されていたかを表す総加工時間が示されている。また、右側の「回収処理」のボックスには、RFIDタグを読みこんだ特定の工具に関する個別的な情報が示される。
【0068】
ここで、この工具を通常通り返却する場合は、デフォルトで「返却」がチェックされていることを確認する。一方、その工具を廃棄する場合は、「廃棄」にチェックし、その工具が紛失してしまったものである場合は、「紛失」にチェックする。返却する場合は、刃先に折損などが生じていないかなどを目視で検査し、異常がなければ、洗浄して、元あった保管場所へ返却し、「送信」ボタンをクリックする。また、図27の右側のボックスにあるように、各工具には寿命(単位:時間)が設定されており、総加工時間がこの寿命を越えた場合には、作業者に対して警告を発する。このような警告が出た場合には、その工具を廃棄することが望ましい。
【0069】
このような作業をすべての工具について繰り返す。すべての工具についてこの返却作業が終了すると、図28に示すように、返却タスクのリスト表示の部分から自動的に「返却タスク」が消滅する。
【0070】
以上の説明から分かるように、各工具は個別的に完全に管理され、どの工具がどの状態にあるのかは、コンピュータによって常時把握されている。したがって、工具に何かあったときには、それを追跡して調べることは容易である。
【0071】
次に、加工作業の途中における折損工具の交換について説明する。本実施形態のシステムで用いる工作機械は、市販のレーザー測長機を備えており、これを用いて、装着されている工具が折損していないかどうかを予め決められたタイミングでチェックする。工具に折損が生じると工具の寸法が変わるので、レーザー測長機の測長結果に基づいて工具の折損を検知することができる。
【0072】
工具の折損が検知されると、工作機械は、ネットワークを介して接続されているK2 Pharmacyに対し、工具を特定して、折損が生じた旨を知らせる。すると、K2 Pharmacyには、図29の画面に示すような折損工具交換というタスクが発生する。作業者は、工作機械から折損が生じた工具を取り外し、K2 Pharmacyの担当者の所に持ってきて、RFリーダ・ライタで、折損した工具のRFIDを読み込ませる。すると、図30に示す画面が表示される。K2 Pharmacyは、折損が生じた工具の種類を知っているので、担当者は、これと同じ工具の出庫作業を行う。折損した工具については、図30の右側の画面において、「廃棄」がチェックされており、「送信」ボタンをクリックすると、その工具の廃棄が行われる。
【0073】
続いて、図31に示す画面が現れる。これは、折損が生じたものと同じ工具を新たに出庫するための画面である。担当者は、折損が生じたものと同じ工具が置いてある場所から同じ工具を取り出してきて、ここで、符号28で示した領域に表示される指示に従って、取り付けてあるRFIDタグをRFリーダ・ライタで読み込ませる。これにより、新たな工具の出庫作業が完了するので、作業者にこの工具を渡す。作業者は、これを工作機械のところへ持ってゆき、取り付けて、加工作業を継続することができる。
【0074】
次に、加工セットを片づけるタスクについて説明する。図32は、加工セットを片づけるタスクを表示した画面で、図25とほぼ同じ画面である。作業者が工作機械における作業を終えると、工作機械から加工セットを外して、K2 Pharmacyの担当者の所にもってくる。作業者が持ってきてもK2 Pharmacyの担当者は直ちに返却タスクを実行しなければならないということはなく、しばらくの間は加工セットを仮の置き場に置いておくことができる。そして、最終的な保管場所に加工セットを返却するときに、この加工セット返却タスクを実行する。
【0075】
図32の画面において、K2 Pharmacyの担当者が「ワーク返却」ボタンをクリックすると、図33に示す「ワーク返却」の画面が現れる。ここで、返却しようとする加工セットのRFIDタグを読み込ませると、K2 Pharmacyはその加工セットを認識し、その加工セットに対応した図34に示す画面が現れる。この画面の符号30で示した領域に表示される指示に従って、K2 Pharmacyの担当者は、所定の場所(ここでは「棚2」)にその加工セットを保管する。この場合も、指示された棚には所定の色のランプがついているので、その場所を直ちに見つけることができる。そして、図34の「OK」ボタンをクリックすると、当該ランプが消え、同時に図35のタスクリストから、加工セット返却タスクが消える。
【0076】
以上の一連の作業によって、このワークに対する一回の段取りで実行できる加工と、そのための保管が済んだことになる。もし、このワークに対してさらに別の工作機械で仕上げ加工など加工が必要であれば、次の加工セット作成タスク及び工具作成タスクがK2 Pharmacy上に発生するようになっている。このとき、段取り替えが必要となる場合には、例えば「治具をはずして棚2に保管してください」といったメッセージが表示される。このときは、次の加工セット作成のタスクでは、自動的にビュアーが起動して、次に作成すべき加工セットの完成状態が表示される。一方、段取り替えをしないで引き続いてこのままの状態で別の工作機械に加工セットを設置するのであれば、「段取り替えは必要ありません。そのままの状態で棚2に保管してください」といったメッセージも併せて表示される。
【0077】
今回でこのワークに対する加工が終わったのであれば、K2 Pharmacy上での処理は終了し、次の型組みなどの工程に移行する。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】ある製品の設計からその製品を製造するための型を作るまでの作業を実行するためのコンピュータシステムの概略を示した図である。
【図2】K2 NAVIの端末表示画面の一つを示した図である。
【図3】K2 NAVIの端末表示画面の一つを示した図である。
【図4】K2 NAVIの端末表示画面の一つを示した図である。
【図5】K2 NAVIの端末表示画面の一つを示した図である。
【図6】K2 NAVIの端末表示画面の一つを示した図である。
【図7】K2 NAVIの端末表示画面の一つを示した図である。
【図8】K2 NAVIの端末表示画面の一つを示した図である。
【図9】K2 NAVIの端末表示画面の一つを示した図である。
【図10】K2 NAVIの端末表示画面の一つを示した図である。
【図11】K2 NAVIの端末表示画面の一つを示した図である。
【図12】K2 NAVIの端末表示画面の一つを示した図である。
【図13】K2 NAVIの端末表示画面の一つを示した図である。
【図14】K2 NAVIの端末表示画面の一つを示した図である。
【図15】K2 Pharmacyの端末表示画面の一つを示した図である。
【図16】K2 Pharmacyの端末表示画面の一つを示した図である。
【図17】K2 Pharmacyの端末表示画面の一つを示した図である。
【図18】K2 Pharmacyの端末表示画面の一つを示した図である。
【図19】K2 Pharmacyの端末表示画面の一つを示した図である。
【図20】K2 Pharmacyの端末表示画面の一つを示した図である。
【図21】K2 Pharmacyの端末表示画面の一つを示した図である。
【図22】K2 Pharmacyの端末表示画面の一つを示した図である。
【図23】K2 Pharmacyの端末表示画面の一つを示した図である。
【図24】K2 Pharmacyの端末表示画面の一つを示した図である。
【図25】K2 Pharmacyの端末表示画面の一つを示した図である。
【図26】K2 Pharmacyの端末表示画面の一つを示した図である。
【図27】K2 Pharmacyの端末表示画面の一つを示した図である。
【図28】K2 Pharmacyの端末表示画面の一つを示した図である。
【図29】K2 Pharmacyの端末表示画面の一つを示した図である。
【図30】K2 Pharmacyの端末表示画面の一つを示した図である。
【図31】K2 Pharmacyの端末表示画面の一つを示した図である。
【図32】K2 Pharmacyの端末表示画面の一つを示した図である。
【図33】K2 Pharmacyの端末表示画面の一つを示した図である。
【図34】K2 Pharmacyの端末表示画面の一つを示した図である。
【図35】K2 Pharmacyの端末表示画面の一つを示した図である。
【符号の説明】
【0079】
100 製品設計ソフト
200 型設計ソフト
300 NCデータ作成ソフト
400 ワーク出庫管理ソフト
500 段取り管理ソフト
600 工作機械制御ソフト
700 工程管理ソフト
800 データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
設計部門において得られたコンピュータ取扱い可能なデータに基づいて、作業者に対し、所定の単位加工作業について工作機械で使用する個々の工具を教示する必要工具教示手段と、
作業者に対し、前記所定の単位加工作業に必要とされる被加工物を教示する必要被加工物教示手段と、
前記必要被加工物教示手段により教示された被加工物を作業者が用意したことを確認する必要被加工物確認手段と、
設計部門において得られたコンピュータ取扱い可能なデータに基づいて、作業者に対し、前記所定の単位加工作業に必要とされる治具を教示する必要治具教示手段と、
設計部門において得られたコンピュータ取扱い可能なデータに基づいて、作業者に対し、作成すべき加工セットの画像を提示する加工セット提示手段と、
前記必要工具教示手段により教示された各工具を作業者が用意したことを確認する必要工具確認手段と、
を有することを特徴とする加工作業管理支援システム。
【請求項2】
請求項1に記載の加工作業管理支援システムにおいて、さらに、
加工作業が終了したあとに前記必要工具教示手段が教示した個々の工具が返却されたことを確認する工具返却確認手段と、
加工作業が終了したあとに加工セットが返却されたことを確認する加工セット返却確認手段を設けたことを特徴とする加工作業管理支援システム。
【請求項3】
コンピュータを用いて、
設計部門において得られたコンピュータ取扱い可能なデータに基づいて、作業者に対し、所定の単位加工作業について工作機械で使用する個々の工具を教示する必要工具教示工程と、
作業者に対し、所定の単位加工作業に必要とされる被加工物を教示する必要被加工物教示工程と、
設計部門において得られたコンピュータ取扱い可能なデータに基づいて、作業者に対し、作成すべき加工セットの画像を提示する加工セット提示工程と、
前記必要工具表示工程によって教示された各工具を作業者が用意したことを確認する必要工具確認工程と、
を実行することを特徴とする加工作業管理支援方法。
【請求項4】
請求項3に記載の加工作業管理支援方法において、さらに、コンピュータを用いて、
工作機械での加工作業が終了したあとに、前記必要工具教示手段が教示した個々の工具が返却されたことを確認する工具返却確認工程と、
工作機械での加工作業が終了したあとに、加工セットが返却されたことを確認する加工セット返却確認工程と、
を実行することを特徴とする加工作業管理支援方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【公開番号】特開2006−99804(P2006−99804A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−357603(P2005−357603)
【出願日】平成17年12月12日(2005.12.12)
【分割の表示】特願2002−261055(P2002−261055)の分割
【原出願日】平成14年9月6日(2002.9.6)
【出願人】(500142073)株式会社インクス (51)
【Fターム(参考)】