説明

加熱可能な誘導器具

ステントの長期にわたる構造上の完全さを損なうことなく、ステントの温度を一時的に上昇および/または下降させて膨張を助けることのできる膨張器具を有するステント誘導カテーテルの提供。遠位および近位の末端を有するカテーテル本体、カテーテル本体の遠位の末端に配置された膨張バルーン、温度を調節された流体の使用により、膨張前、膨張中、膨張後またはこれらの組み合わせにおいて、ポリマー医学用器具、該医学用器具上のポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせの温度を少なくとも部分的に調節、維持またはこれらの組み合わせを行う機構からなり、該ポリマー医学用器具、ポリマーコーティングを有する該医学用器具またはこれらの組み合わせは、膨張バルーン上に少なくとも部分的に設けられ、約40℃より高いガラス転移温度、熱硬化温度またはこれらの組み合わせを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、医学用器具に関し、そして特に身体の中で使用される誘導器具に関し、さらに特に局所的な温度の調節が望ましいところで使用されるバルーンおよび/または膨張器具に関する。
【背景技術】
【0002】
種々の病気または疾患の医学的治療は、通常、1つ以上の医学用器具の使用を含む。種々のタイプの身体の管状部分(passegeway)を修復するのに通常使用される医学用器具の1つのタイプは、膨張可能なステントである。ステントの1つの目的は、閉塞されたまたは一部閉塞された身体の管状部分を開けることである。閉塞されたまたは一部閉塞された身体の管状部分を開ける手順は、通常、他の医学用器具、例えば誘導ゾンデシース、ガイド用カテーテル、ガイドワイヤ、血管形成バルーンなど(ただし、これらに限定されない)と組み合わされた1つ以上のステントの使用を含む。
【0003】
ステントの種々の物理的属性は、器具の成功率に直接役立つ。これらの物理的属性は、放射線不透過、フープ強さ、半径方向力、厚さ、大きさなどを含む。コバルト・クロムおよびステンレス鋼が通常使用されてステントを形成する。これらの材料は、安全性、有効性および生体適合性の周知の履歴を有するために、通常使用される。ステントの最初の成功した膨張にかかわらず、血管の弾力的な反跳(recoil)、血栓の形成および平滑筋の増殖は、標準のバルーン血管形成術のみおよびベア金属ステントによるステント注入後に、血管の一部または完全な再閉鎖をもたらす。
【0004】
罹患した血管のための頻用されている治療は、再閉塞の率をさらに減らすことを目的とした医薬を被覆したステントの使用を含む。医薬で被覆された金属性ステントの長期間の安全性について懸念が生じている。もし急性の血管の反跳および局所的に誘導される医薬(再閉塞の率を減らすことを目的とする)の期間後、ステントが除かれるかまたは吸収されるならば、このような手順は、より安全な長期間の成果をあげることになるだろう。
【0005】
しかし、生体吸収可能なステントは、より伝統的な金属性ステントに比べて、制限された物理的性能を有する。より詳細には、生体吸収可能なステントは、短期間の血管の反跳を克服するのに十分な剛性を有することが求められるが、崩壊なしに膨張するのに十分な展性を有しなければならない。
【0006】
本発明は、動脈開存を維持するために、ポリマーステントおよび/またはポリマーステントコーティングを局所的に加熱する能力を有する誘導システムの使用に基づく。血管内ステントは、内腔の直径の改善、血管の急な再閉塞の予防および血管形成後の再閉塞の発生の減少の目的で使用されている。従来の金属性ステントは、血栓発症的でありそして内膜肥厚を誘発することが分かっている。現在の治療のレジメは、再閉塞の発生を減らすための医薬を被覆したステントの使用に基づいている。しかし、最近の研究は、ベア金属ステントに比べて、或る医薬で被覆したステントに伴う血栓発生の増加を示唆している(医薬が溶出したとき)。生体吸収可能なポリマーステントは、血栓発生の増加に伴う長期の安全性の懸念なしに、医薬の誘導の利点をもたらすことが求められている。一方、ベア金属ステントに伴う長期の安全性の問題を生じさせていると思われるのは、ベア金属ステントの組み込みに伴う血栓発生の持続または血栓発生の減少の不足である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の技術にかかわらず、ステントの長期にわたる構造上の完全さを損なうことなく、生体吸収可能なステントの温度を一時的に上昇および/または下降させて膨張を助けることのできる膨張器具を有する生体吸収可能なステント誘導カテーテルへの要求が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、一般に、他の医学用器具の形状を変化するのを助けるために、他の医学用器具の温度を一時的および/または局所的に変えるようにデザインされた医学用器具に関する。さらに特に、本発明による医学用器具は、ステントのような、しかしステントに限定されない膨張可能な医学用器具のための誘導器具またはその一部である。より詳細には、本発明による医学用器具は、膨張中ステントをより柔らかくするために、一時的および/または局所的にポリマーステントまたはステント上のポリマーコーティングを加熱することのできるステント誘導カテーテルのような、しかしこれに限定されないバルーンカテーテルである。理解できるように、本発明は、加熱された後にステントを冷やすおよび/または或る時間ステントの温度を調節するのに使用できる。本発明は、ステント誘導カテーテルについて特に述べており、そしてステントとともに使用されるステント誘導カテーテルについて記述しているが、本発明が、遙かに広く応用されそして或るタイプの医療の実施中温度の変化が必要な医学用器具の任意のタイプとともに使用できることは、理解されるだろう。また理解されるように、本発明はポリマーステントおよび/またはポリマーコーティングを含むステントについて特に述べているが、しかし、本発明は、非ポリマーステント(例えば、金属ステントなど)および/またはポリマーコーティングを含まないステントについて使用できることも理解されるだろう。
【0009】
本発明を制限しない1つの局面によれば、本発明の医学用器具は、誘導カテーテルの形である。誘導カテーテルは、1)特定の温度で流体を循環できる導管を含む新規なバルーン、2)特定の温度で流体を誘導し次にこの流体を身体の管状部分に追い出すことのできる導管を含む新規なバルーン、3)電気抵抗および/または加熱流体により少なくとも部分的に加熱された1つ以上のポリマーおよび/または金属性のバンドから構成されている膨張器具、および/または4)電気抵抗および/または加熱流体により少なくとも部分的に加熱された伝導性編みひもを用いて構成された編んだバルーンの形の膨張器具を少なくとも部分的に含むようにデザインできる。理解できるように、バルーンは、硬化および/または他の医学用器具の化学および/または物理的性質の変更(例えば、ステント上の多形核球(poly)の硬化、ステント上のポリマーの軟化など)を行うのに使用できる他の器具(例えば光ファイバーワイヤなど)を含むことができる。誘導カテーテルは、ステントの膨張を助けるために、温度の局所変化をもたらすために使用されて、そのガラス転移温度より高い温度にポリマーステントおよび/またはステントコーティングを加熱する。誘導カテーテルは、または別に温度の局所変化をもたらすように使用されて、ステントの膨張中および/またはその後ポリマーステントおよび/またはステントコーティングを冷却する。バルーン膨張可能な金属性ステントに伴う膨張の様相は、バルーン誘導カテーテル上へのステントのクリンピング、脈管系内へのステントの挿入、治療される血管へのステントの操作、ステントが可塑性の変形をするバルーンの膨張、膨張した血管セグメントの内径との接触および保持、バルーンカテーテルの収縮並びにヒトの身体からのバルーン誘導カテーテルの引き出しを含む。逆に、ポリマーステントおよび/またはポリマーを被覆したステントは、膨張により一層破壊されやすく、そして一般に金属ステントにより示される膨張の様相を示さない。すなわち、可塑性の変形は、一般に、予定量の反跳を伴う。ポリマー材料のガラス転移温度より低い温度で、ポリマー材料は、構造上の形状および完全さを維持しつつ、変形を行うことができない。本発明は、ポリマーステントおよび/またはポリマーにより被覆されたステントの膨張を助けるために、ポリマーのガラス転移温度、その付近またはそれより高い温度でポリマーステントおよび/またはポリマーステントコーティングを局所的に加熱するメカニズムおよび/またはプロセスを提供する。一度ポリマーステントおよび/またはポリマーを被覆したステントが膨張すると、ポリマーステントおよび/またはポリマーを被覆したステントは、次に身体の管状部分に配置されつつ、ステントから熱を取り除くことにより(例えばステントへの冷却流体の適用など)および/またはそのガラス転移温度より低くステントを自然に局所的に冷却することにより、冷却される。ポリマーステントおよび/またはステントコーティングは、変形プロセスを助けるために二次的プロセスを必要とする硬化された材料とみなされる。最初は固体である熱可塑性の材料は、それらのガラス転移温度に加熱されるとき、軟化し成型可能になる。ポリマーステントおよび/またはポリマーを被覆されたステントをそのガラス転移温度より高く局所的に加熱する他の利点は、ステントが身体の管状部分で膨張したとき、身体の管状部分の輪郭および直径へより良く合致する能力である。
【0010】
本発明の他のおよび/または追加の限定しない局面によれば、本発明は、一般に、医学的処置の器具および方法に関し、そしてより詳細には、治療後の再閉塞を防ぐ方法および装置における血管形成術およびその改善に関する。特に、本発明は、身体中へ挿入されたステント誘導カテーテルおよびポリマーステントおよび/またはポリマーコーティングを有する金属性ステントの膨張に関する。別におよび/または追加して、本発明は、脈管系内の局所膨張療法に伴う器具および方法に関する。
【0011】
本発明の他のおよび/または追加の本発明を限定しない局面によれば、本発明は、一般に、a)ポリマーの生体吸収可能および/またはポリマーの生分解可能な器具のガラス転移温度より高くポリマーの生体吸収可能および/またはポリマーの生分解可能な器具を少なくとも部分的に加熱できる、および/またはb)ポリマーコーティングのガラス転移温度よりも高くポリマーコーティングを少なくとも部分的に加熱できる(ポリマーコーティングは、少なくとも部分的に、生体吸収可能な器具および/または生分解可能な器具、または生体吸収不可能および/または生分解不可能な器具の上に配置されている)誘導および/または膨張の器具に関する。理解できるように、誘導および/または膨張の器具は、a)ポリマーの生体吸収可能および/またはポリマーの生分解可能な器具のガラス転移温度より低くポリマーの生体吸収可能および/またはポリマーの生分解可能な器具を少なくとも部分的に冷却できる、および/またはb)ポリマーコーティングのガラス転移温度よりも低くポリマーコーティングを少なくとも部分的に冷却できる(ポリマーコーティングは、少なくとも部分的に、生体吸収可能な器具および/または生分解可能な器具、または生体吸収不可能および/または生分解不可能な器具の上に配置されている)誘導および/または膨張の器具に関する。ポリマーコーティング、ポリマーの生体吸収可能および/またはポリマーの生分解可能な器具の加熱は、1)身体の管状部分中の生体吸収可能な器具および/または生分解可能な器具または生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具の誘導および/または膨張を助け、および/または2)ポリマーの生体吸収可能な器具、ポリマーの生分解可能な器具および/またはポリマーコーティングを少なくとも部分的に含む器具の膨張中、ポリマーコーティング、ポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具の破壊を最低にするかまたは予防する。本発明の1つの本発明を限定しない態様では、本発明の誘導および/または膨張の器具は、再循環流体通路および/または一方通行の流体通路を有する誘導バルーンの形であり、それにより特定の温度の流体は誘導および/または膨張の器具に導かれて、ポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングをポリマー材料のガラス転移温度より上/より下に局所的に加熱/冷却する。生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングの加熱および/または冷却は、連続または不連続で行われる。本発明の他のおよび/または追加の本発明を限定しない態様では、本発明の誘導および/または膨張の器具は、膨張コンポーネント(例えばバルーンなど)を含み、加熱/冷却された流体が使用されて膨張コンポーネントを少なくとも部分的に膨張および/または少なくとも部分的に特定の温度に加熱/冷却する。膨張コンポーネントの加熱/冷却は、ポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングをポリマー材料のガラス転移温度より上/より下に加熱/冷却するのに使用される。ポリマー材料の加熱/冷却は、ポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングの部分的なまたは完全な膨張前、その間および/またはその後に生ずる。本発明のなお他のおよび/または追加の本発明を限定しない態様では、本発明の誘導および/または膨張の器具は、ポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングをポリマー材料のガラス転移温度より上に少なくとも部分的に加熱するのに使用される1つ以上の熱伝導の域または帯を含む。1つ以上の熱伝導の域または帯は、電気抵抗性加熱により少なくとも部分的に加熱されるようにデザインされるが、これは必須ではない。1つ以上の熱伝導の域または帯は、金属性の中心を有するポリマー材料および/または加熱可能な金属性の材料によりデザインされるが、他のまたは追加の構造も使用できる。1つ以上の熱伝導の域または帯は、膨張器具(例えばバルーンなど)と関連してまたはそれと無関係に使用できる。本発明のなお他のおよび/または追加の本発明を限定しない態様では、本発明の誘導および/または膨張の器具は、熱伝導性の編んだおよび/またはメッシュの構造物を含む。この熱伝導性の編んだおよび/またはメッシュの構造物は、膨張器具(例えばバルーンなど)の内側および/またはその付近に配置される。熱伝導性の編んだおよび/またはメッシュの構造物は、ポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングをポリマー材料のガラス転移温度より上に少なくとも部分的に加熱するのに使用される。理解できるように、熱伝導性材料は、加熱流体および/または冷却流体と無関係にまたはそれと関連して使用される。
【0012】
本発明の他のおよび/または追加の本発明を限定しない局面では、本発明は、多くの種々の器具、例えばステント、血管内グラフト、手術用グラフト(例えば血管グラフトなど)、組織再生用のポリマーの骨格など(ただし、これらに限定されない)と関連して使用できる。これらの本発明を限定しない器具は、使用中膨張および/または反りを行うことが要求される1つ以上のタイプのポリマー材料により、部分的にまたは完全に形成および/または被覆される。
【0013】
本発明の他のおよび/または追加の本発明を限定しない局面では、本発明の医学用器具は、身体の管状部分で使用されるようにされる。本明細書で使用されるとき、用語「身体の管状部分」は、生体の器官中の任意の管状部分または凹み(例えば、胆管、細気管支管、鼻腔、血管、心臓、食道、気管、胃、卵管、子宮、尿管、尿道、腸、リンパ管、鼻道、ユースタキス管、くも膜下腔、並びに中枢神経および末梢神経の導管など)と定義される。治療域への器具の誘導に使用される技術は、血管形成術、血管吻合、移植、体内移植、外科的体内移植、皮下導入、最小侵襲手術、介入手術およびこれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない。血管への適用では、用語「身体の管状部分」は、主として、血管および心臓の心室に関する。
【0014】
本発明の他のおよび/または追加の本発明を限定しない局面では、ポリマー器具および/またはポリマーコーティングは、器具および/または治療域の成功を助けるのに使用される1つ以上の化学剤を含む、含有するおよび/または被覆される。用語「化学剤」は、1つ以上の臨床および/または生物学的事象の予防、阻害および/または治療、および/または治癒の促進のために処方および/またはデザインされた物質、薬剤、生物剤、獣医剤、医薬品並びに類似体または誘導体を含むが、これらに限定されない。1つ以上の化学剤により処理できる臨床上の事象の本発明を限定しない例は、ウイルス、かびおよび/または細菌の感染、血管の疾患および/または障害、消化器の疾患および/または障害、生殖の疾患および/または障害、リンパの疾患および/または障害、癌、インプラント拒絶、痛み、嘔吐、腫れ、関節炎、骨の疾患および/または障害、器官不全、免疫の疾患および/または障害、コレステロールの問題、血管の疾患および/または障害、肺の疾患および/または障害、心臓の疾患および/または障害、脳の疾患および/または障害、神経痛の疾患および/または障害、腎臓の疾患および/または障害、潰瘍、肝臓の疾患および/または障害、腸の疾患および/または障害、胆嚢の疾患および/または障害、膵臓の疾患および/または障害、心理学的障害、呼吸器の疾患および/または障害、腺の疾患および/または障害、皮膚の疾患および/または障害、聴覚の疾患および/または障害、口腔の疾患および/または障害、鼻の疾患および/または障害、眼の疾患および/または障害、疲労、遺伝の疾患および/または障害、火傷、傷および/または瘢痕、トラウマ、体重の疾患および/または障害、嗜癖の疾患および/または障害、毛髪の損失、しわ、筋肉痙攣、組織再生、神経再生、神経系再生および/またはその他を含むが、これらに限定されない。使用できる化学剤の本発明を限定しない例は、抗血小板化合物および/または抗凝固化合物例えばワーファリン(Coumadin)、ワーファリン誘導体、アスピリン、アスピリン誘導体、クロピドグレル、クロピドグレル誘導体、チクロパジン、チクロパジン誘導体、ヒルダン、ヒルダン誘導体、ジピリダモール、ジピリダモール誘導体、トラピジル、トラピジル誘導体、タキソール、タキソール誘導体、シトカラシン、シトカラシン誘導体、パクリタキセル、パクリタキセル誘導体、ラパマイシン、ラパマイシン誘導体、GM−CSF、GM−CSF誘導体、ヘパリン、ヘパリン誘導体、低分子量ヘパリン、低分子量ヘパリン誘導体並びにこれらの混合物(ただし、これらに限定されない)を含むが、これらに限定されない。ポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングに含まれ、含有されおよび/または被覆される抗血栓阻害剤の1つの特定の本発明を限定しない例は、1)フリジンおよび/または誘導体および/または2)アラゴール(例えばビバリルジンなど)および/または誘導体を含む。理解できるように、1つ以上の他の抗血栓化学剤は、ポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングと使用できる。使用できる化学剤の本発明を限定しない例は、5−フルオロウラシルおよび/またはその誘導体、ACE阻害剤および/またはその誘導体、アセノクマロールおよび/またはその誘導体、アシクロビールおよび/またはその誘導体、アクチリーゼおよび/またはその誘導体、副腎皮質刺激ホルモンおよび/またはその誘導体、アドリアマイシンおよび/またはその誘導体、細胞内Ca2移動を調節する化学剤例えばLタイプ(例えばジルチアゼム、ニフェジピン、ベラパミルなど)またはTタイプ(例えばアミロリドなど)のCa2チャンネルブロッカー、アルファ−アドレナリン遮断物質および/またはその誘導体、アルテプラーゼおよび/またはその誘導体、アミノグルコシドおよび/またはその誘導体(例えばゲンタマイシン、トブラマイシンなど)、アンジオペプチンおよび/またはその誘導体、アンジオスタチックステロイドおよび/またはその誘導体、アンジオテンシンII受容体拮抗剤および/またはその誘導体、アニストレプラーゼおよび/またはその誘導体、脈管上皮性成長因子の拮抗物質および/またはその誘導体、抗生物質、抗凝固化合物および/またはその誘導体、抗繊維化化合物および/またはその誘導体、抗かび化合物および/またはその誘導体、抗炎症化合物および/またはその誘導体、抗侵襲因子および/またはその誘導体、抗代謝物化合物および/またはその誘導体(例えばスタウロスポリン、トリコテセンおよび変性されたジフテリアおよびリシン毒素、シュードモナス外毒素など)、抗マトリックス化合物および/またはその誘導体(例えばコルヒチン、他もキシフェンなど)、抗微生物剤および/またはその誘導体、抗遊走性剤および/またはその誘導体(例えばカフェン酸誘導体、ニルバジピンなど)、抗核分裂化合物および/またはその誘導体、抗腫瘍化合物および/またはその誘導体、抗酸化剤および/またはその誘導体、抗血小板化合物および/またはその誘導体、抗増殖物質および/またはその誘導体、抗血栓剤および/またはその誘導体、アルガトロバンおよび/またはその誘導体、ap−1阻害剤および/またはその誘導体(例えばフォチロシンキナーゼ、蛋白キナーゼC、ミオシンL鎖キナーゼ、Ca2/カルモジュリンキナーゼII、カゼインキナーゼIIなど)、アスピリンおよび/またはその誘導体、アザチオプリンおよび/またはその誘導体、β−エストラジオールおよび/またはその誘導体、β−1−アンチコラゲナーゼおよび/またはその誘導体、カルシウムチャンネル遮断剤および/またはその誘導体、カルモジュリン拮抗剤および/またはその誘導体(例えばH7など)、カプトプリルおよび/またはその誘導体、軟骨由来阻害剤および/またはその誘導体、ChlMP−3および/またはその誘導体、セファロスポリンおよび/またはその誘導体(例えばセファドロキル、セファゾリン、セファクロールなど)、クロロキンおよび/またはその誘導体、化学療法化合物および/またはその誘導体(例えば5−フルオロウラシル、ビンクリスチン、ビンブラスチン、シスプラチン、ドキシルビシン、アドリアマイシン、タモシフェンなど)、キモスタチンおよび/またはその誘導体、シラザプリルおよび/またはその誘導体、クロピジグレルおよび/またはその誘導体、クロトリマゾールおよび/またはその誘導体、コルヒチンおよび/またはその誘導体、コルチゾーンおよび/またはその誘導体、クマジンおよび/またはその誘導体、クラシン−Aおよび/またはその誘導体、シクロスポリンおよび/またはその誘導体、シトチャラシンおよび/またはその誘導体(例えばシトチャラシンA、シトチャラシンB,シトチャラシンC、シトチャラシンD、シトチャラシンE、シトチャラシンF、シトチャラシンG、シトチャラシンH、シトチャラシンI、シトチャラシンJ、シトチャラシンK、シトチャラシンL、シトチャラシンM、シトチャラシンN、シトチャラシンO、シトチャラシンP、シトチャラシンQ、シトチャラシンR、シトチャラシンS、ケトグロボシンA、ケトグロボシンB、ケトグロボシンC、ケトグロボシンD、ケトグロボシンE、ケトグロボシンF、ケトグロボシンG、ケトグロボシンJ,ケトグロボシンK、デオキサフォミン、プロキシフォミン、プロトフォミン、チゴスポリンD,チゴスポリンE、チゴスポリンF、チゴスポリンG、アスポチャラシンB、アスポチャラシンC、アスポチャラシンDなど)、シトキシンおよび/またはその誘導体、デシルジンおよび/またはその誘導体、デキサメタゾンおよび/またはその誘導体、ジピリダモールおよび/またはその誘導体、エミナーゼおよび/またはその誘導体、エンドテリンおよび/またはその誘導体、上皮成長因子および/またはその誘導体、表皮成長因子および/またはその誘導体、エポチロンおよび/またはその誘導体、エストラムスチンおよび/またはその誘導体、エストロゲンおよび/またはその誘導体、フェノプロフェンおよび/またはその誘導体、フルオロウラシルおよび/またはその誘導体、フルシトシンおよび/またはその誘導体、フォスコリンおよび/またはその誘導体、ガンシクロビルおよび/またはその誘導体、グルココルチコイドおよび/またはその誘導体(例えばデキサメタゾン、ベタメタゾンなど)、グリコプロティンIIb/IIIa血小板膜受容体抗体および/またはその誘導体、GM−CSFおよび/またはその誘導体、グリセオフルビンおよび/またはその誘導体、成長因子および/またはその誘導体(例えばVEGF、TGF、IGF、PDGF、FGFなど)、成長ホルモンおよび/またはその誘導体、ヘパリンおよび/またはその誘導体、ヒルジンおよび/またはその誘導体、ヒアルロン酸および/またはその誘導体、ヒドロコルチゾンおよび/またはその誘導体、イブプロフェンおよび/またはその誘導体、免疫抑制剤および/またはその誘導体(例えばアドレノコルチコステロイド、シクロスポリンなど)、インドメタシンおよび/またはその誘導体、ナトリウム/カルシウム逆輸送物質の阻害剤および/またはその誘導体(例えばアミロリドなど)、IP3受容体の阻害剤および/またはその誘導体、ナトリウム/水素逆輸送物質の阻害剤(例えばアミロリドおよびその誘導体など)、インスリンおよび/またはその誘導体、インターフェロンアルファ2マクログロブリンおよび/またはその誘導体、ケトコナゾールおよび/またはその誘導体、レピルジンおよび/またはその誘導体、リシノプリルおよび/またはその誘導体、ロバスタチンおよび/またはその誘導体、マレバンおよび/またはその誘導体、メフロキンおよび/またはその誘導体、メタロプロティナーゼ阻害剤および/またはその誘導体、メトトレキセートおよび/またはその誘導体、メトロニダゾールおよび/またはその誘導体、ミコナゾールおよび/またはその誘導体、モノクローナル抗体および/またはその誘導体、ムタマイシンおよび/またはその誘導体、ナプロキセンおよび/またはその誘導体、酸化窒素および/またはその誘導体、ニトロプルシドおよび/またはその誘導体、核酸類似体および/またはその誘導体(例えばペプチド核酸など)、ナイスタチンおよび/またはその誘導体、オリゴヌクレオチドおよび/またはその誘導体、パクリタキセルおよび/またはその誘導体、ペニシリンおよび/またはその誘導体、ペンタミジンおよび/またはその誘導体、フェニンジン酸および/またはその誘導体、フェニルブタゾンおよび/またはその誘導体、ホスホジエステラーゼ阻害剤および/またはその誘導体、プラスミノゲン活性剤阻害剤−1および/またはその誘導体、プラスミノゲン活性剤阻害剤−2および/またはその誘導体、血小板因子4および/またはその誘導体、血小板由来成長因子および/またはその誘導体、プラビックスおよび/またはその誘導体、POSTMI 75および/またはその誘導体、プレドニゾンおよび/またはその誘導体、プレドニゾロンおよび/またはその誘導体、プロブコルおよび/またはその誘導体、プロゲステロンおよび/またはその誘導体、プロスタサイクリンおよび/またはその誘導体、プロスタグランディン阻害剤および/またはその誘導体、プロスタミンおよび/またはその誘導体、プロテアーゼおよび/またはその誘導体、蛋白キナーゼ阻害剤および/またはその誘導体(例えばスタウロスポリンなど)、キニンおよび/またはその誘導体、放射能剤および/またはその誘導体(例えばCu−64、Ca−67、Cs−131、Ga−68、Zr−89、Ku−97、Te−99m、Rh−105、Pd−103、Pd−109、In−111、I−123、I−125、I−131、Re−186、Re−188、Au−198、
Au−199、Pb−203、At−211、Pb−212、Bi−212、H3P32O4など)、ラパマイシンおよび/またはその誘導体、ヒスタミンのための受容体拮抗剤および/またはその誘導体、ラバスクおよび/またはその誘導体、リファマイシンおよび/またはその誘導体、センスまたはアンチセンスオリゴヌクレオチドおよび/またはその誘導体(例えばDNA、RNA、プラスミドDNA、プラスミドRNAなど)、セラミンおよび/またはその誘導体、ステロイド、セロトニンおよび/またはその誘導体、セロトニン遮断剤および/またはその誘導体、ストレプトキナーゼおよび/またはその誘導体、スルファサラジンおよび/またはその誘導体、スルホンアミドおよび/またはその誘導体(例えばスルファメトキサゾールなど)、硫酸化キチン誘導体、硫酸化多糖類ペプチドグリカン複合体および/またはその誘導体、TH1および/またはその誘導体(例えばインターロイキン−2、−12および−15、ガンマインターフェロンなど)、チオプロテーゼ阻害剤および/またはその誘導体、タキソールおよび/またはその誘導体(例えばタキソテール、バッカチン、10−デアセチルタキソール、7−キシロシル−10−デアセチルタキソール、セファロマンニン、10−デアセチル−7−エピタキソール、7−エピタキソール、10−デアセチルバッカシンIII、10−デアセチルセファオルマンニンなど)、チクリドおよび/またはその誘導体、チクロピジンおよび/またはその誘導体、チック抗凝固ペプチドおよび/またはその誘導体、チオプロテーゼ阻害剤および/またはその誘導体、甲状腺ホルモンおよび/またはその誘導体、メタロプロテナーゼ−1の組織阻害剤および/またはその誘導体、メタロプロテナーゼ−2の組織阻害剤および/またはその誘導体、組織血漿活性剤、TNFおよび/またはその誘導体、トコフェロールおよび/またはその誘導体、毒素および/またはその誘導体、トラニラストおよび/またはその誘導体、芽球分化成長因子アルファおよび/またはベータおよび/またはその誘導体、トラピジルおよび/またはその誘導体、トリアゾロピリミジンおよび/またはその誘導体、バピプロストおよび/またはその誘導体、ビンブラスチンおよび/またはその誘導体、ビンクリスチンおよび/またはその誘導体、ジドブジンおよび/またはその誘導体を含むが、これらに限定されない。理解できるように、化学剤は、上記の化合物および/または他の化合物の1つ以上の誘導体を含むことができる。1つの本発明を限定しない態様では、化学剤は、トラピジル、トラピジル誘導体、タキソール、タキソール誘導体(例えばタキソテール、バッカチン、10−デアセチルタキソール、7−キシロシル−10−デアセチルタキソール、セファロマンニン、10−デアセチル−7−エピタキソール、7−エピタキソール、10−デアセチルバッカシンIII、10−デアセチルセファオロマンニンなど)、シトチャラシン、シトチャラシン誘導体(例えばシトチャラシンA、シトチャラシンB,シトチャラシンC、シトチャラシンD、シトチャラシンE、シトチャラシンF、シトチャラシンG、シトチャラシンH、シトチャラシンI、シトチャラシンJ、シトチャラシンK、シトチャラシンL、シトチャラシンM、シトチャラシンN、シトチャラシンO、シトチャラシンP、シトチャラシンQ、シトチャラシンR、シトチャラシンS、ケトグロボシンA、ケトグロボシンB、ケトグロボシンC、ケトグロボシンD、ケトグロボシンE、ケトグロボシンF、ケトグロボシンG、ケトグロボシンJ,ケトグロボシンK、デオキサフォミン、プロキシフォミン、プロトフォミン、チゴスポリンD,チゴスポリンE、チゴスポリンF、チゴスポリンG、アスポチャラシンB、アスポチャラシンC、アスポチャラシンDなど)、パクリタキセル、パクリタキセル誘導体、ラパマイシン、ラパマイシン誘導体、GM−CSF(顆粒球マクロファージコロニー刺激因子)、GM−CSF誘導体、スタチンすなわち一群の低脂質剤を形成するHMG−CoAレダクターゼ阻害剤、それらの組み合わせまたはアナログ、並びにこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0015】
ポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングに含まれる、および/またはポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティング上に被覆される化学剤のタイプおよび/または量は、変化できる。2つ以上の化学剤が、ポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングに含まれるおよび/または被覆されるとき、2つ以上の化学剤の量は同じかまたは異なる。ポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングの上および中に含まれるおよび/またはそれらと関連する化学剤のタイプおよび/または量は、一般に、1つ以上の医学的事象に対応するように選ばれる。典型的な例では、ポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングの上および中に含まれるおよび/またはそれらと関連する化学剤の量は、ポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングの約0.01−100ug/mmおよび/または少なくとも約0.01重量%であるが、他の量も使用できる。本発明の1つの本発明を限定しない態様では、ポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングは、特定の医学的処置の成功を助けるために、1つ以上の化学剤を部分的にまたは完全に被覆および/または含浸される。ポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングの上、その中および/またはそれらと関連して使用される2つ以上の化学剤の量は、同じかまたは異なる。1つ以上の化学剤は、種々のメカニズム例えば噴霧(例えばアトマイジング噴霧技術など)、フレーム噴霧コーティング、粉末付着、浸漬コーティング、フローコーティング、浸漬スピンコーティング、ロールコーティング(直接および/または逆転)、超音波処理、ブラシュ処理、プラズマ付着、蒸着による付着、MEMS技術 および回転型付着(ただし、これらに限定されない)により、ポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティング上に被覆および/またはそれらの中に含浸できる。本発明の他のおよび/または別の本発明を限定しない態様では、ポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングの上、その中に含まれるおよび/またはそれらに関連する化学剤のタイプおよび/または量は、一般に、1つ以上の臨床上の事象の治療について選択される。典型的な例では、ポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングの上、その中に含まれるおよび/またはそれらに関連する化学剤の量は、ポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングの約0.01−100ug/mmおよび/または少なくとも約0.01重量%であるが、他の量も使用できる。ポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングの上、その中および/またはそれらに関連して使用される2つ以上の化学剤の量は同じかまたは異なる。例えば、ポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングの部分は、身体の管状部分中および/またはそれへ1つ以上の化学剤の局所的および/または全身的な誘導を行って、a)血栓、ステントによる再閉塞、血管の狭窄、および/またはポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングが身体の管状部分中への挿入および/またはそれへの接続後の再閉塞の阻害または予防を行い、b)身体の管状部分中の脂質、繊維芽細胞、フィブリンなどを少なくとも部分的に不動態化し、除き、包接しおよび/または溶解して、ポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングの域および/またはポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングの下流で身体の管状部分中のこのような物質を少なくとも部分的に除く、および/またはこのような脆弱な物質(例えば脆弱なプラークなど)を不動態化する。理解できるように、1つ以上の化学剤は、多くの他のまたは追加の用途を有する。他のおよび/または別の本発明を限定しない例では、ポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングは、1つ以上の化学剤、例えば血栓溶解剤、血管拡張剤、降圧剤、抗微生物剤または抗生物剤、抗核分裂剤、抗増殖剤、抗分泌剤、非ステロイド抗炎症剤、免疫抑制剤、成長因子および成長因子拮抗剤、上皮性成長因子および成長因子拮抗剤、抗腫瘍および/または化学療法剤、抗ポリメラーゼ剤、抗ウイルス剤、抗体標的治療剤、ホルモン、抗酸化剤、生物学的化合物、放射線治療剤、放射線不透過剤および/または放射能ラベル剤(ただし、それと併用される化学剤に限定されない)により被覆される、および/またはそれを含む。これらの化学剤に加えて、ポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングは、器具の故障へ恐らく導く器具によるおよび/またはそれへの有害な生物学的反応、および/またはヒトまたは動物の組織による有害な反応のすべてを阻害または予防できる1つ以上の化学剤により被覆および/またはそれを含む。広範囲の化学剤は、従って使用できる。1つ以上の化学剤は、種々のメカニズム、例えば噴霧(例えばアトマイジング噴霧技術など)、浸漬コーティング、ロールコーティング、超音波処理、ブラシュ処理、プラズマ付着、蒸着による付着(ただし、これらに限定されない)により、ポリマーの生体吸収可能な器具および/またはポリマーの生分解可能な器具および/または生体吸収可能な器具、生分解可能な器具、生体吸収不可能な器具および/または生分解不可能な器具上のポリマーコーティングの上に被覆される、および/またはその中に含浸できる。
【0016】
本発明の他のおよび/または追加の本発明を限定しない局面では、ポリマー器具および/またはポリマーコーティングは、パリレン、PLGA、POE、PGA、PLLA、PAA、PEG、キトサン、および/または上記および/またはこれらのポリマーの1つ以上の誘導体のコポリマー、ブレンドおよび/または複合物を含むがこれらに限定されない生分解可能なポリマーから形成できる。本発明の1つの本発明を限定しない態様では、ポリマー器具は、その大部分が生分解性ポリマー系から形成されている本体を含み、そして本体の少なくとも一部が、ポリアミド、パリレンc、パリレンnおよび/またはパリレン誘導体を含むがこれらに限定されない非多孔性のポリマーを含むおよび/またはそれにより被覆されている。本発明の他のおよび/または別の本発明を限定しない態様では、ポリマー器具は、その大部分が生分解性ポリマー系から形成されている本体を含み、そして本体の少なくとも一部が、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(エチレングリコール)、およびポリ(プロピレンオキシド)、シリコーン、メタン、テトラフルオロエチレン(TEFLON商標のポリマー)、テトラメチルジシロキサンのポリマーなどを含むおよび/またはそれにより被覆されている。
【0017】
本発明の他のおよび/または追加の本発明を限定しない局面では、膨張器具は、加熱された流体が膨張器具(例えばバルーンなど)を少なくとも部分的に加熱し膨張するのに使用されるようにデザインされる。例えば、膨張器具がバルーンの形を含むおよび/またはそのものである場合、バルーンを膨張するのに使用される加熱された流体は、またバルーンの表面を加熱する。バルーンの膨張中、加熱されたバルーンの表面は、ポリマーステントおよび/またはポリマーステントコーティングと接触し、そして伝導によりポリマーステントおよび/またはポリマーステントコーティングを加熱する。流体の温度(例えば加熱された水、加熱された塩水溶液など)は、ポリマーステントおよび/またはポリマーステントコーティングが身体の管状部分中で膨張する前、その間および/またはその後に、ポリマーステントおよび/またはポリマーステントコーティングの温度を調節するのに使用できる。その結果、ポリマーステントおよび/またはポリマーステントコーティングは、バルーン中へ流れる温度を調節された流体により、加熱、冷却、再加熱、再冷却などできる。1つの本発明を限定しない方法では、バルーン次にポリマーステントおよび/またはポリマーステントコーティングの表面は、加熱された流体を室温または室温より下の或る温度の何れかの温度の流体によって置換することにより、(徐々にまたは急速に)冷却される。理解できるように、膨張したバルーン、ポリマーステントおよび/またはポリマーステントコーティングの温度は、冷たい膨張流体の使用なしに低下できる。例えば、膨張したバルーン、ポリマーステントおよび/またはポリマーステントコーティングからの熱は、まわりの組織および流れる血液へ移動し、それによりポリマーステントおよび/またはポリマーステントコーティングをその周囲と平衡させる。
【0018】
本発明の他のおよび/または追加の本発明を限定しない局面では、加熱および/または冷却された流体は、膨張器具(例えばバルーンなど)の膨張開口を経て連続的に注入され、そして次にポリマーステントおよび/またはポリマーステントコーティングの所望の温度を得るのに必要な速度で、身体の管状部分中へ膨張器具から放出される。膨張器具への連続的な流体の注入は、多数の器具例えば注入器、自動注入器、エンドフレーター、高圧注入器(これらに限定されない)の使用により、またはいくつかの別の手段により達成できる。
【0019】
本発明の他のおよび/または追加の本発明を制限しない局面では、加熱および/または冷却された流体は、膨張器具(例えばバルーンなど)の膨張開口を通って連続的に注入され、そして次に流体に関する連続的な流れループを生ずるように戻される。流体は、従って膨張器具を連続的に再循環されてポリマーステントおよび/またはポリマーのステントコーティングの所望の温度を得る。膨張器具に入るおよび/または出る流体の流速は、一定に保持されるかまたは変化する。膨張器具に入るおよび/または出る流体の注入は、多数の器具例えば注入器、自動注入器、エンドフレーター、高圧注入器(これらに限定されない)の使用により、またはいくつかの別の手段により達成できる。閉じたループ系では、同じ流体は、プロセス全体で連続的に使用される。流体は、複数回加熱および/または冷却される。流体の加熱および/または冷却は、身体の管状部分の外部および/または内部で達成される。膨張器具の供給開口と戻り開口との間の十分な圧力差は、一般に、所望のバルーンの膨張および/または収縮を維持し実行するのに必要である。身体の管状部分の外部に配置される流体の貯槽が使用できるが、これは必須ではない。1つ以上の弁、流れコントローラー、オリフィスなどが使用されて、膨張器具へおよび/またはそれからの流体の流速を少なくとも部分的に調節するが、これは必須ではない。
【0020】
本発明の他のおよび/または追加の本発明を制限しない局面では、加熱/冷却された流体は、放射性にできる。放射性流体は、ステントおよび/またはステント上のコーティングをその形状で剛くなるように、ポリマーステントおよび/またはポリマーコーティングのポリマー構造の架橋を少なくとも部分的に生じさせるために使用できる。ポリマーステントまたはポリマーで被覆されたステントは、熱の使用により前述のように膨張できるが、膨張すると、放射性流体は、導入されてポリマーマトリックスを架橋し、それが急激な容器の反跳に抵抗するのを助ける。さらに、放射性流体の使用の他のおよび/または追加の本発明を制限しない局面は、生体吸収可能なステントの吸収の開始を含む。
【0021】
本発明の他のおよび/または追加の本発明を制限しない局面では、加熱/冷却された流体は、1つ以上の化学剤を含むことができる。加熱/冷却された流体が、少なくとも部分的に身体の管状部分中へ放出されるとき、流体中の化学剤は、また身体の管状部分中に放出される。そのため、調節される量の1つ以上の化学剤は、ポリマーステントおよび/またはポリマーを被覆されたステントの挿入の前、その間および/またはその後、身体の管状部分中に放出できる。
【0022】
本発明の他のおよび/または追加の本発明を制限しない局面では、膨張器具は、熱伝導性材料例えば編んだおよび/またはメッシュ材料を含むが、これらに限定されない。本発明の1つの本発明を制限しない態様では、膨張器具は、バルーンとバルーンの半径に沿った金属ワイヤ編み物とを含む。編んだ金属ワイヤは、一般に、バルーンの内側に配置されそして管の形状であるが、これは必須ではない。編んだ金属ワイヤは、絶縁されてカテーテル本体および/またはバルーンへの熱による損傷を防ぐが、これは必須ではない。編んだワイヤは、カテーテルの長さに沿ってバルーンへ延在している1つ以上の細いワイヤにより供給される電気エネルギーおよび/またはRFエネルギーにより加熱できる。理解できるように、編んだワイヤは、加熱された流体によりおよび/またはいくつかの外部の手段(例えば外部の電磁波など)によりおよび/または別のやり方で加熱できる。この構成は、加熱された流体と関連して使用されて、バルーン内の流体の温度の維持を助ける。別に、この構成は、バルーンおよび/またはポリマーステントおよび/またはポリマーで被覆されたステント中の流体を完全に加熱するのに使用できる。本発明の他のおよび/または追加の本発明を制限しない態様では、編んだまたはメッシュのワイヤの配置は、エネルギー源へ接続するのに使用できるワイヤの近位の末端を含み、エネルギー源は、次にバルーンの表面を加熱する熱を編んだまたはメッシュのワイヤに生じさせる電流源を生成する。理解できるように、熱伝導性材料は、また電磁波(例えばIR光、UV光など)を運ぶようにデザインされるが、これは必須ではない。電磁波は、バルーンへ運ばれたとき、使用されて、1)ステント上の1つ以上のポリマーを硬化し、2)ステント上の分解プロセスを開始し、3)ステント上のポリマーを軟化し、4)ステント上のポリマーを硬化するなどを行う。
【0023】
本発明は、説明のための態様を示す図面に関連して最も良く理解できるだろう。本発明のさらなる局面および利点は、本明細書に示された本発明の詳細な記述および例および図面を読むことにより、当業者により認識され理解されるだろう。本発明は、モノレールおよび急速交換の両方のバルーンカテーテルシステムに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】膨張した形態の膨張バルーンおよび供給開口および戻り開口を示す再循環膨張バルーンの側面断面図である。
【図2】加熱および/または冷却された流体が注入されそして同じ膨張ゾーンを通って吸引される同軸の膨張バルーンの側面断面図である。
【図3】加熱および/または冷却された流体が1つの膨張ゾーンを通って注入されそしてバルーンの内部アセンブリの遠位に配置された開口を通って容器中に放出される同軸の膨張バルーンの側面断面図である。
【図4】バルーン中の編んだものおよび電流および/またはRF発生器へ近位に接続されて延在する2つのワイヤを含む同軸のバルーンシステムの側面断面図である。
【図5】らせん状のパターンでバルーン構造物のまわりに延在する編んだワイヤを示す編んだバルーン構造物の編んだものの図である。
【図6】抵抗を増すための波形を含み、それにより電流および/またはRFエネルギーが編んだワイヤを通過するとき発熱する、らせん状のパターンでバルーン構造物のまわりに延在する編んだワイヤを示す編んだバルーン構造物の図である。
【図7】バルーンが膨張および収縮の開口を備えたらせん状の帯を含む誘導カテーテルの図である。
【図8】バルーンが膨張した状態の膨張および収縮の開口を備えたらせん状の帯を含む誘導カテーテルの図である。
【図9】身体の管状部分でステントの誘導および膨張を調節するのに使用できるいくつかの異なる開口を含むバルーンカテーテルの斜視図である。
【図10】身体の管状部分でステントの誘導および膨張を調節するのに使用できるいくつかの異なる開口を含むバルーンカテーテルの斜視図であって、バルーンはバルーンの内側にワイヤの編んだものを含む。
【図11】バルーンカテーテルのための種々の接続開口および開口を説明する、図10のバルーンカテーテルの底面図である。
【図12】金属の編んだものを含むバルーンの断面図である。
【図13】バルーン中の流体の入口および出口を示すバルーンの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
その示していることが、本発明を制限しない本発明の態様のみを説明することを目的とし、そして本発明を制限することを目的としていない図面について、図1−13は、本発明によるいくつかの本発明を制限しない器具を開示している。図1−13に画かれた器具は、膨張可能な器具例えばポリマーの医学用器具および/または身体の管状部分の域へのポリマーコーティングを有する医学用器具(これらに限定されない)を誘導するのに使用される。
【0026】
図1について、バルーンカテーテル20の末端部分の側面断面図が画かれている。膨張可能なバルーン40は、カテーテル30の末端部分に確保されている。医学用器具例えばステントを身体の管状部分に誘導するカテーテルのデザインおよび使用は、当業者にとって周知であり、従ってここでは詳述されない。カテーテル30は、流体をそれらを通って流すことのできる2つのチャンネル32,34を含むが、2つより多いチャンネルも使用でき、または唯一のチャンネルも使用できる。各チャンネルは、開口36、38を含み、それら開口は、バルーン40の内側に配置される。矢印により示されているように、チャンネル34は、流体をバルーンへ運ぶようにデザインされ、そして開口38を経て流体によりバルーンを少なくとも部分的に満たすようにデザインされている。チャンネル32は、開口36を経てバルーンから流体を運ぶようにデザインされる。バルーンを出入する流体の流れの速度を調節することにより、バルーンの膨張の程度が調節できる。バルーンへの流体の流れは、種々の方法、例えば注入器、自動注入器、エンドフレーター、高圧注入器(これらに限定されない)の使用で、または或る別の手段により達成できる。バルーンの表面温度は、バルーン中へ運ばれる流体の温度により少なくとも部分的に調節できる。バルーンの表面温度は、次に医学用器具を少なくとも一部形成する、および/またはバルーン上に少なくとも部分的に設けられた医学用器具上に被覆された1つ以上のポリマーを加熱/冷却するのに使用できる。図1に画かれた構成は、流体をバルーンを通って再循環させる。図13について、バルーン40の断面図が画かれている。この断面は、バルーンの内部の開口36、38およびチャンネル32、34に関する1つの本発明を制限しない構成を詳細に画いている。開口36は、バルーンの内側の内腔の入口を示し、そして開口38はバルーンの内側の内腔の出口を示す。断面は、また当業者に周知であり従って詳述されないガイドワイヤ60を示している。
【0027】
図2について、バルーンカテーテル20の末端部分の側面断面図が画かれている。膨張可能なバルーン40は、カテーテル30の末端域へ確保される。カテーテル30は、流体をそれを通って流す2つのチャンネル32,34を含むが、唯一のチャンネルが使用できるかまたは2つより多いチャンネルも使用できることは、理解できるだろう。各チャンネルは、開口36、38を含み、それらの開口は、バルーン40の内側に配置される。矢印により示されているように、チャンネル34、36は、流体をバルーンへ運びそして開口36、38を経て流体によりバルーンを少なくとも一部満たすか、または開口36、38を経てバルーンから流体を運ぶかの何れかにデザインされる。バルーンに入るおよび/または出る流体の量を調節することにより、バルーンの膨張の程度が調節できる。バルーンへの流体の流れは、種々の方法、例えば注入器、自動注入器、エンドフレーター、高圧注入器(これらに限定されない)の使用で、または或る別の手段により達成できる。バルーンの表面温度は、バルーン中へ運ばれる流体の温度により少なくとも部分的に調節できる。バルーンの表面温度は、次に、医学用器具を少なくとも一部形成する、および/またはバルーン上に少なくとも一部設けられた医学用器具上に被覆されている1つ以上のポリマーを加熱/冷却するのに使用できる。
【0028】
図3について、バルーンカテーテル20の末端部分の側面断面図が画かれている。膨張可能なバルーン40は、カテーテル30の末端域へ確保されている。カテーテル30は、流体をそれを通って流す2つのチャンネル32,34を含むが、唯一のチャンネルが使用できるかまたは2つより多いチャンネルも使用できることは、理解できるだろう。各チャンネルは、開口36、38を含み、それらの開口は、バルーン40の内側に配置される。矢印により示されているように、チャンネル34、36は、流体をバルーンへ運びそして開口36、38を経て流体によりバルーンを少なくとも一部満たすか、または開口36、38を経てバルーンから流体を運ぶかの何れかにデザインされる。バルーン中の流体は、開口42を経てバルーンを出てそして身体の管状部分中に入る。バルーンに入るおよび/または出る流体の量を調節することにより、バルーンの膨張の程度が調節できる。バルーンへの流体の流れは、種々の方法、例えば注入器、自動注入器、エンドフレーター、高圧注入器(これらに限定されない)の使用で、または或る別の手段により達成できる。バルーンの表面温度は、バルーン中へ運ばれる流体の温度により少なくとも部分的に調節できる。バルーンの表面温度は、次に、医学用器具を少なくとも一部形成する、および/またはバルーン上に少なくとも一部設けられた医学用器具上に被覆されている1つ以上のポリマーを加熱/冷却するのに使用できる。
【0029】
図4について、バルーンカテーテル20の末端部分の側面断面図が画かれている。膨張可能なバルーン40は、カテーテル30の末端域へ確保されている。カテーテル30は、1つ以上のチャンネルを含み、流体をしてバルーンを膨張および/または収縮させる。チャンネルは、図1−3について上述されたチャンネルと同じかまたは類似しているが、これは必須ではない。1つ以上のチャンネルは、温度を調節された流体を上記のようにバルーンへ向かわせるが、これは必須ではない。バルーンに入るおよび/または出る流体の量を調節することにより、バルーンの膨張の程度を調節できる。バルーンへの流体の流れは、種々の方法、例えば注入器、自動注入器、エンドフレーター、高圧注入器(これらに限定されない)の使用で、または或る別の手段により達成できる。流体は、液体および/または気体である。バルーンの表面温度は、バルーンの内側に配置された1つ以上のワイヤ50により少なくとも部分的に調節できる。1つ以上のワイヤ50を経る抵抗性および/または伝導性の加熱によって、バルーンの外側の表面は、調節可能に加熱される。上述のような加熱/冷却された流体は、またバルーンの内部へ導かれて、バルーンの外側の表面を調節可能に加熱/冷却できるが、これは必須ではない。ワイヤの1つ以上は、絶縁されてバルーンを損傷から守るが、これは必須ではない。ワイヤの1つ以上の末端52は、1つ以上の導線を経て、図示されない加熱および/または電源(例えば、AC源、DC源、RF発生器など)へ接続できる。1つ以上の導線は、カテーテルの1つ以上のチャンネルに配置できる。バルーンの表面温度は、次に、医学用器具を少なくとも一部形成する1つ以上のポリマーおよび/またはバルーン上に少なくとも部分的に設けられた医学用器具上に被覆される1つ以上のポリマーを加熱/冷却するのに使用できる。
【0030】
図5および6について、バルーン中に配置される2つの異なるワイヤ構成の側面図を画いている。理解できるように、多くの他のワイヤ構成が使用できる。図5に示されているように、バルーン中のワイヤは、ワイヤの編んだものの形である。図6は、ワイヤメッシュまたはワイヤリングとしてのバルーン中のワイヤを画いている。図12について、バルーンの内部に編んだワイヤ50を含むバルーン40の断面図を画いている。2つの導線52は、バルーンの1つの末端から延在しそして図示されていない加熱および/または電源へ接続されている。
【0031】
図7−8について、バルーンカテーテル20の末端部分の側面図が画かれている。渦巻き状またはらせん状の構造を有する膨張可能なバルーン40は、カテーテル30の末端域へ確保される。カテーテル30は、2つのチャンネル32,34を含み、流体をしてそれらを通って流れさせるが、2つより多いチャンネルも使用でき、またはたった1つのチャンネルも使用できることは理解できるだろう。各チャンネルは、図示されない開口を含み、その開口は、バルーン40の内部に配置される。矢印により画かれているように、チャンネル34は、流体をバルーンへ運びそして開口38を経て流体でバルーンを少なくとも部分的に満たすようにデザインされる。チャンネル32は、開口36を経てバルーンから流体を運ぶようにデザインされる。バルーンを出入する流体の流れの速度を調節することにより、バルーンの膨張の程度を調節できる。バルーンへの流体の流れは、種々の方法例えば注入器、自動注入器、エンドフレーター、高圧注入器(これらに限定されない)の使用で、または或る別の手段により達成できる。バルーンの表面温度は、バルーン中に運ばれる流体の温度により少なくとも部分的に調節できる。バルーンの表面温度は、次に医学用器具を少なくとも一部形成する1つ以上のポリマー、および/またはバルーン上に少なくとも一部設けられた医学用器具上に被覆された1つ以上のポリマーを加熱/冷却するのに使用できる。図7に画かれた構成は、流体をバルーン全体に再循環できる。図7は、膨張されていない条件のバルーンを画き、そして図8は一部または完全に膨張された条件のバルーンを画いている。バルーンは、図4−6について前述されたような1つ以上のワイヤを含むことができるが、これは必須ではない。理解できるように、図1−3に記載されたバルーンも、図4−6について前述されたような1つ以上のワイヤを含むことができるが、これは必須ではない。
【0032】
図9−11について、本発明によるバルーンカテーテル20を画いている。図9は、一端で配置されたバルーン40および他端で配置されたコネクターおよび開口のシステムを含むバルーンカテーテルを画いている。図10は、バルーンの内側に編んだワイヤ50を有するバルーン40の部分断面図を画いている。バルーンの末端部分は、ガイドワイヤの開口42を有するが、これは必須ではない。バルーンにおけるガイドワイヤの開口の使用は、当業者にとり周知であり、従って本明細書では記述されない。バルーンは、バルーンの内側に配置されるガイドワイヤ60に関するガイドワイヤ管44を含む。バルーンは、流体がバルーンを膨張させることができる入口46を含む。バルーンは、また流体がバルーンから出ることを可能にする出口48を含むが、これは必須ではない。カテーテルの末端部分70は、3つの開口、すなわちガイドワイヤ開口80、流体入口90および流体出口100を含むように画かれている。もし流体がバルーンを再循環しないならば、流体の開口の1つは排除される。その上、唯一の流体の開口が、流体入口/流体出口の両方として機能できる。理解できるように、2つより多い流体の開口も使用できる。当業者に周知であるガイドワイヤ開口は、身体の管状部分の特定の域へバルーン上に少なくとも部分的に配置されている医学用器具(図示せず)を導くように、カテーテルの内部中へガイドワイヤ60を挿入するのに使用される。流体の入口および出口は、バルーンを膨張および/または収縮させるために、バルーンへの流体の流れを調節するのに使用される。温度を調節された流体は、流体入口および/または出口を通って流れて、上記のようにバルーンの温度を調節する。バルーンカテーテルの末端部分は、また電気コネクター110を含む。バルーンが1つ以上のワイヤ50を含まないとき、電気コネクターは、排除されるかまたは使用されない。電気コネクターは、2つ以上の導線112、114を含み、図示されていない電源へ接続されるようにデザインされる。電気コネクターは、そのため、バルーンの1つ以上のワイヤへ電流を流すのに使用されて、ワイヤを抵抗性発熱により加熱させ、次に上記のようにバルーンの表面が加熱されるようにする。図11は、末端部分70とバルーン40との間のバルーンカテーテルの断面図である。バルーンカテーテルは、耐久性および可撓性の材料を一般に形成する外側の壁120を含む。バルーンカテーテルの外側の壁の組成は、当業者に周知であり、それゆえここでは詳述しない。バルーンカテーテルの断面は4つの通路を示すが、4つより多いまたは4つより少ない通路もバルーンカテーテルに存在できることは、理解されるだろう。通路130は、開口90へ流体接続されて、流体が末端部分70からバルーン40へ流れるようにする。通路または腔140は、ガイドワイヤの開口80へ接続されて、ガイドワイヤをバルーンに係合させる。通路150は、出口100へ流体接続して、流体をバルーン40から末端部分70へ流れさす。通路または腔160は、電気コネクター110へ接続して導線112、114をバルーン40の内側の編んだワイヤ50へ接続させる。
【0033】
前述から明らかになったもののなかで、上記の目的が有効に達成されることが分かり、そして或る変化が本発明の趣旨および範囲から離れることなく、示された構造について行うことができるので、上述に含まれそして図面に示されたすべてのものが、本発明を説明するものでありそしてそれを制限するものではないと解釈されることを目的とする。本発明は、好ましいしかも変化できる態様について記述されている。改変および交換は、本明細書でもたらされた本発明の詳細な記述を読みそして理解すると、当業者にとり明らかになるだろう。本発明は、それらが本発明の範囲内に入る限り、そのような改変および交換のすべてを含むことを目指す。請求の範囲が、本明細書に記載された本発明の全般的かつ特定の特徴のすべてそして本発明の範囲のすべての記述(言語として、それらに入るとされる)をカバーすることを目的としていることも理解される。
【符号の説明】
【0034】
20 バルーンカテーテル
30 カテーテル
32 チャンネル
34 チャンネル
36 開口
38 開口
40 膨張可能なバルーン
42 開口
44 ガイドワイヤ管
46 開口
48 出口
50 ワイヤ
52 ワイヤの末端
60 ガイドワイヤ
70 カテーテルの末端
80 ガイドワイヤ開口
90 流体入口
100 流体出口
112 導線
114 導線
120 外側の壁
130 通路
140 内腔
150 通路
160 通路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠位および近位の末端を有するカテーテル本体、
カテーテル本体の遠位の末端に配置された膨張バルーン、
温度を調節された流体の使用により、膨張前、膨張中、膨張後またはこれらの組み合わせにおいて、ポリマー医学用器具、該医学用器具上のポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせの温度を少なくとも部分的に調節、維持またはこれらの組み合わせを行う機構からなり、
ただし、該ポリマー医学用器具、ポリマーコーティングを有する該医学用器具またはこれらの組み合わせは、膨張バルーン上に少なくとも部分的に設けられ、該ポリマー医学用器具、医学用器具上の該ポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせは、約40℃より高いガラス転移温度、熱硬化温度またはこれらの組み合わせを有することを特徴とするポリマー医学用器具、ポリマーコーティングを有する医学用器具またはこれらの組み合わせの配置および膨張に使用される展開器具。
【請求項2】
該ポリマー医学用器具、該医学用器具上のポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせが該バルーン上に設けられている請求項1の器具。
【請求項3】
該カテーテル本体が、多内腔カテーテル、同軸カテーテルまたはこれらの組み合わせを含む請求項1または2の器具。
【請求項4】
該カテーテル本体が、同軸系、または多内肛カテーテルの1つ以上の内肛の露出部により少なくとも部分的につくられる少なくとも1つのチャンネルを含む請求項1の器具。
【請求項5】
該カテーテル本体が、同軸系、または多内肛カテーテルの1つ以上の内肛の露出部により少なくとも部分的につくられる少なくとも1つのチャンネルを含む請求項2または3の器具。
【請求項6】
該同軸カテーテルの内部部分と外部部分との間または該多内肛カテーテルの内腔の1つ以上への露出部にあり、該バルーンの内側へ温度を調節された流体を供給するのに利用できるチャンネルをつくる空間を含む請求項4の器具。
【請求項7】
該同軸カテーテルの内部部分と外部部分との間または該多内肛カテーテルの内腔の1つ以上への露出部にあり、該バルーンの内側へ温度を調節された流体を供給するのに利用できるチャンネルをつくる空間を含む請求項5または6の器具。
【請求項8】
少なくとも1つのチャンネルが、該温度を調節された流体を該バルーンの該内部から吸引するのに利用できる請求項4の器具。
【請求項9】
少なくとも1つのチャンネルが、該温度を調節された流体を該バルーンの該内部から吸引するのに利用できる請求項5−7の何れか1つの項の器具。
【請求項10】
該同軸カテーテルの内部部分と外部部分との間または該多内肛カテーテルの内腔の1つ以上への露出部にあり、該バルーンの内側へ温度を調節された流体を供給するのに利用できるチャンネルをつくる空間を含む請求項3の器具。
【請求項11】
該同軸カテーテルの内部部分と外部部分との間または該多内肛カテーテルの内腔の1つ以上への露出部にあり、該バルーンの内側へ温度を調節された流体を供給するのに利用できるチャンネルをつくる空間を含む請求項4−9の何れか1つの項の器具。
【請求項12】
少なくとも1つのチャンネルが、該温度を調節された流体を該バルーンの該内部中へ供給するのに利用でき、そして少なくとも1つのチャンネルが、膨張流体を該バルーンから吸引するのに利用され、それにより該流体について閉じたループ系をつくる請求項4の器具。
【請求項13】
少なくとも1つのチャンネルが、該バルーンの該内部中へ該温度を調節された流体を供給するのに利用でき、そして少なくとも1つのチャンネルが、膨張流体を該バルーンから吸引するのに利用され、それにより該流体について閉じたループ系をつくる請求項5−11の何れか1つの項の器具。
【請求項14】
該機構が、高圧注入器、注入器、エンドフラーター、ポンプまたはこれらの組み合わせの使用を含んで、該温度を調節された流体を該膨張バルーン中へ入れる請求項12の器具。
【請求項15】
該機構が、高圧注入器、注入器、エンドフラーター、ポンプまたはこれらの組み合わせの使用を含んで、該温度を調節された流体を該膨張バルーン中へ入れる請求項13の器具。
【請求項16】
該温度を調節された流体が、カテーテル本体の遠位の末端から外へ排出される請求項4の器具。
【請求項17】
該温度を調節された流体が、カテーテル本体の遠位の末端から外へ排出される請求項5−15の何れか1つの項の器具。
【請求項18】
該温度を調節された流体の温度が、該ポリマー医学用器具、該医学用器具上のポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせの誘導中、該ポリマー医学用器具、該医学用器具上のポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせの膨張中、および/または該カテーテル本体の引き抜き中、1回以上変化する請求項4の器具。
【請求項19】
該温度を調節された流体の温度が、該ポリマー医学用器具、該医学用器具上のポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせの誘導中、該ポリマー医学用器具、該医学用器具上のポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせの膨張中、および/または該カテーテル本体の引き抜き中、1回以上変化する請求項5−17の何れか1つの項の器具。
【請求項20】
該温度を調節された流体の温度が約20−80℃に及ぶ請求項4の器具。
【請求項21】
該温度を調節された流体の温度が約20−80℃に及ぶ請求項5−19の何れか1つの項の器具。
【請求項22】
該機構が、放射性流体、放射性溶液、放射性粒子を懸濁した溶液またはこれらの組み合わせからなる流体の使用を含む請求項1の器具。
【請求項23】
該機構が、放射性流体、放射性溶液、放射性粒子を懸濁した溶液またはこれらの組み合わせからなる流体の使用を含む請求項2−21の何れか1つの項の器具。
【請求項24】
放射性流体、放射性溶液、放射性粒子を懸濁した溶液またはこれらの組み合わせの放射能の半減期が、約20分以下であり、そして100cGyより多い局所線量を伝達しない請求項22の器具。
【請求項25】
放射性流体、放射性溶液、放射性粒子を懸濁した溶液またはこれらの組み合わせの放射能の半減期が、約20分以下であり、そして100cGyより多い局所線量を伝達しない請求項23の器具。
【請求項26】
該ポリマー医学用器具、該医学用器具上のポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせ中の1つ以上のポリマーが、該放射性流体、該放射性溶液、該放射性粒子を懸濁した溶液またはこれらの組み合わせへの被曝により少なくとも部分的に熱硬化される請求項22の器具。
【請求項27】
該ポリマー医学用器具、該医学用器具上のポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせ中の1つ以上のポリマーが、該放射性流体、該放射性溶液、該放射性粒子を懸濁した溶液またはこれらの組み合わせへの被曝により少なくとも部分的に熱硬化される請求項23−25の何れか1つの項の器具。
【請求項28】
該放射性流体、該放射性溶液、該放射性粒子を懸濁した溶液またはこれらの組み合わせへの該ポリマー医学用器具、該医学用器具上のポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせ中の1つ以上のポリマーの被曝が、該ポリマー材料の架橋を少なくとも部分的に生じさせ、それにより該ポリマー材料のより大きな剛さを生じさせる請求項22の器具。
【請求項29】
該放射性流体、該放射性溶液、該放射性粒子を懸濁した溶液またはこれらの組み合わせへの該ポリマー医学用器具、該医学用器具上のポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせ中の1つ以上のポリマーの被曝が、該ポリマー材料の架橋を少なくとも部分的に生じさせ、それにより該ポリマー材料のより大きな剛さを生じさせる請求項23−27の何れか1つの項の器具。
【請求項30】
遠位および近位の末端を有する挿入器具、
該挿入器具に配置された膨張器具、
温度を調節された流体、電気加熱要素またはこれらの組み合わせの使用により、膨張前、膨張中、膨張後またはこれらの組み合わせにおいて、該ポリマー医学用器具、該医学用器具上の該ポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせの温度の調節、維持またはこれらの組み合わせを少なくとも部分的に行うことをデザインされた温度関連機構
を含み、
ただし、該膨張器具は、該膨張器具の上に少なくとも部分的に設けられた該ポリマー医学用器具、ポリマーコーティングを有する医学用器具またはこれらの組み合わせを少なくとも部分的に膨張させ、該ポリマー医学用器具、該医学用器具上の該ポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせが、約40℃より高いガラス転移温度、熱硬化温度またはこれらの組み合わせを有することをデザインされたことを特徴とするポリマー医学用器具、ポリマーコーティングを有する医学用器具またはこれらの組み合わせの配置および/または膨張に使用される展開器具。
【請求項31】
遠位および近位の末端を有するカテーテル本体、および
電気を導き、熱を導きそしてこれらの組み合わせを行うことをデザインされた1つ以上のワイヤを含む膨張バルーン
を含むことを特徴とするポリマー医学用器具、ポリマーコーティングを有する医学用器具またはこれらの組み合わせの配置および膨張に使用される展開器具。
【請求項32】
少なくとも1つのワイヤが、該膨張バルーンの内部部分、該バルーンの外側の表面またはこれらの組み合わせへの付着、その中の配置、そのまわりの配置またはこれらの組み合わせを行う請求項31の器具。
【請求項33】
該バルーンがカテーテル本体の該遠位の末端に配置される請求項31または32の器具。
【請求項34】
該ポリマー医学用器具、該医学用器具上の該ポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせが該バルーン上に設けられる請求項31の器具。
【請求項35】
該ポリマー医学用器具、該医学用器具上の該ポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせが該バルーン上に設けられる請求項32または33の器具。
【請求項36】
該カテーテル本体が、多内腔カテーテル、同軸カテーテルまたはこれらの組み合わせを含む請求項31の器具。
【請求項37】
該カテーテル本体が、多内腔カテーテル、同軸カテーテルまたはこれらの組み合わせを含む請求項32−35の何れか1つの項の器具。
【請求項38】
該カテーテル本体が、同軸系、または多内肛カテーテルの1つ以上の内肛の露出部により少なくとも部分的につくられる少なくとも1つのチャンネルを含む請求項31の器具。
【請求項39】
該カテーテル本体が、同軸系、または多内肛カテーテルの1つ以上の内肛の露出部により、少なくとも部分的につくられる少なくとも1つのチャンネルを含む請求項32−37の何れか1つの項の器具。
【請求項40】
該同軸カテーテルの内部部分と外部部分との間または該多内肛カテーテルの内腔の1つ以上への露出部にあり、該バルーンの内側へ温度を調節された流体を供給するのに利用できるチャンネルをつくる空間を含む請求項36の器具。
【請求項41】
該同軸カテーテルの内部部分と外部部分との間または該多内肛カテーテルの内腔の1つ以上への露出部にあり、温度を調節された流体を該バルーンの内側へ供給するのに利用できるチャンネルをつくる空間を含む請求項37−39の何れか1つの項の器具。
【請求項42】
少なくとも1つのチャンネルが、温度を調節された流体を該バルーンの該内部から吸引するのに利用できる請求項36の器具。
【請求項43】
少なくとも1つのチャンネルが、温度を調節された流体を該バルーンの該内部から吸引するのに利用できる請求項37−41の何れか1つの項の器具。
【請求項44】
少なくとも1つのチャンネルが、該バルーンの該内部中へ該温度を調節された流体を供給するのに利用でき、そして少なくとも1つのチャンネルが、該バルーンから膨張流体を吸引するのに利用され、それにより該流体について閉じたループ系をつくる請求項36の器具。
【請求項45】
少なくとも1つのチャンネルが、該バルーンの該内部中へ該温度を調節された流体を供給するのに利用でき、そして少なくとも1つのチャンネルが、該バルーンから膨張流体を吸引するのに利用され、それにより該流体について閉じたループ系をつくる請求項37−43の何れか1つの項の器具。
【請求項46】
温度を調節された流体を該膨張バルーン中へ供給する機構を含み、該機構が、高圧注入器、注入器、エンドフラーター、ポンプまたはこれらの組み合わせを含む請求項40の器具。
【請求項47】
温度を調節された流体を該膨張バルーン中へ供給する機構を含み、該機構が、高圧注入器、注入器、エンドフラーター、ポンプまたはこれらの組み合わせを含む請求項41−45の何れか1つの項の器具。
【請求項48】
該温度を調節された流体が、カテーテル本体の遠位の末端から外へ排出されることをデザインされた請求項40の器具。
【請求項49】
該温度を調節された流体が、カテーテル本体の遠位の末端から外へ排出されることをデザインされた請求項41−47の何れか1つの項の器具。
【請求項50】
該温度を調節された流体の温度が、該ポリマー医学用器具、該医学用器具上の該ポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせの誘導中、該ポリマー医学用器具、該医学用器具上の該ポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせの膨張中、および/または該カテーテル本体の引き抜き中、1回以上変化することをデザインされた請求項40の器具。
【請求項51】
該温度を調節された流体の温度が、該ポリマー医学用器具、該医学用器具上の該ポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせの誘導中、該ポリマー医学用器具、該医学用器具上の該ポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせの膨張中、および/または該カテーテル本体の引き抜き中、1回以上変化することをデザインされた請求項41−49の何れか1つの項の器具。
【請求項52】
温度を調節された流体の温度が約20−80℃に及ぶ請求項40の器具。
【請求項53】
温度を調節された流体の温度が約20−80℃に及ぶ請求項41−51の何れか1つの項の器具。
【請求項54】
該バルーンが、放射性流体、放射性溶液、放射性粒子を懸濁した溶液またはこれらの組み合わせからなる膨張流体により少なくとも部分的に膨張することをデザインされた請求項31の器具。
【請求項55】
該バルーンが、放射性流体、放射性溶液、放射性粒子を懸濁した溶液またはこれらの組み合わせからなる膨張流体により少なくとも部分的に膨張することをデザインされた請求項32−53の何れか1つの項の器具。
【請求項56】
放射性流体、放射性溶液、放射性粒子を懸濁した溶液またはこれらの組み合わせの放射能の半減期が、約20分以下であり、そして100cGyより多い局所線量を伝達しない請求項54の器具。
【請求項57】
放射性流体、放射性溶液、放射性粒子を懸濁した溶液またはこれらの組み合わせの放射能の半減期が、約20分以下であり、そして100cGyより多い局所線量を伝達しない請求項55の器具。
【請求項58】
該ポリマー医学用器具、該医学用器具上の該ポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせ中の1つ以上のポリマーが、該放射性流体、該放射性溶液、該放射性粒子を懸濁した溶液またはこれらの組み合わせへの被曝により少なくとも部分的に熱硬化される請求項54の器具。
【請求項59】
該ポリマー医学用器具、該医学用器具上の該ポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせ中の1つ以上のポリマーが、該放射性流体、該放射性溶液、該放射性粒子を懸濁した溶液またはこれらの組み合わせへの被曝により少なくとも部分的に熱硬化される請求項55−57の何れか1つの項の器具。
【請求項60】
該放射性流体、該放射性溶液、該放射性粒子を懸濁した溶液またはこれらの組み合わせへの該ポリマー医学用器具、該医学用器具上の該ポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせ中の1つ以上のポリマーの被曝が、該ポリマー材料の架橋を少なくとも部分的に生じさせ、それにより該ポリマー材料のより大きな剛さを生じさせる請求項54の器具。
【請求項61】
該放射性流体、該放射性溶液、該放射性粒子を懸濁した溶液またはこれらの組み合わせへの該ポリマー医学用器具、該医学用器具上の該ポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせ中の1つ以上のポリマーの被曝が、該ポリマー材料の架橋を少なくとも部分的に生じさせ、それにより該ポリマー材料のより大きな剛さを生じさせる請求項55−59の何れか1つの項の器具。
【請求項62】
該ワイヤの少なくとも1つが2つの末端を有し、該ワイヤの少なくとも1つが該カテーテル本体の外へ延在して終わっている請求項31の器具。
【請求項63】
該ワイヤの少なくとも1つが2つの末端を有し、該ワイヤの少なくとも1つが該カテーテル本体の外へ延在して終わっている請求項32−61の何れか1つの項の器具。
【請求項64】
該ワイヤの少なくとも1つがワイヤの編んだものへ接続し、該ワイヤの編んだものが、該バルーン中に少なくとも部分的に配置され、該バルーンのまわりに少なくとも部分的に配置され、そしてその組み合わせである請求項31の器具。
【請求項65】
該ワイヤの少なくとも1つがワイヤの編んだものへ接続し、該ワイヤの編んだものが、該バルーン中に少なくとも部分的に配置され、該バルーンのまわりに少なくとも部分的に配置され、そしてその組み合わせである請求項32−63の何れか1つの項の器具。
【請求項66】
該ワイヤの編んだものが、発電機、無線周波数発生器またはこれらの組み合わせへ接続されている請求項64の器具。
【請求項67】
該ワイヤの編んだものが、発電機、無線周波数発生器またはこれらの組み合わせへ接続されている請求項65の器具。
【請求項68】
電流が該ワイヤの編んだものへ導かれるとき、該ワイヤの編んだものが、温度を上昇させることをデザインされた請求項64の器具。
【請求項69】
電流が該ワイヤの編んだものへ導かれるとき、該ワイヤの編んだものがデザインされて温度を上昇させる請求項65−67の何れか1つの項の器具。
【請求項70】
該ワイヤの少なくとも1つ、該ワイヤの編んだものまたはこれらの組み合わせが、少なくとも部分的に絶縁されて、該カテーテル、該膨張バルーンまたはこれらの組み合わせへの損傷を少なくとも部分的に減少させる請求項31の器具。
【請求項71】
該ワイヤの少なくとも1つ、該ワイヤの編んだものまたはこれらの組み合わせが、少なくとも部分的に絶縁されて、該カテーテル、該膨張バルーンまたはこれらの組み合わせへの損傷を少なくとも部分的に減少させる請求項31−69の何れか1つの項の器具。
【請求項72】
該発電機が、該少なくとも1つのワイヤ、該ワイヤの編んだものまたはこれらの組み合わせの温度を上昇させるのに十分な電流を発生して、該ポリマー医学用器具、該医学用器具上の該ポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせの少なくとも1つのポリマーのガラス転移温度、少なくとも1つのポリマーの熱硬化温度またはこれらの組み合わせより高く該膨張バルーンの表面を加熱する請求項66の器具。
【請求項73】
該発電機が、該少なくとも1つのワイヤ、該ワイヤの編んだものまたはこれらの組み合わせの温度を上昇させるのに十分な電流を発生して、該ポリマー医学用器具、該医学用器具上の該ポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせの少なくとも1つのポリマーのガラス転移温度、少なくとも1つのポリマーの熱硬化温度またはこれらの組み合わせより高く該膨張バルーンの表面を加熱する請求項67−71の何れか1つの項の器具。
【請求項74】
遠位および近位の末端を有するカテーテル本体、
カテーテル本体の遠位の末端に配置された膨張バルーン、
放射能を有する流体の使用により、ポリマー医学用器具、医学用器具上のポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせの少なくとも1つのポリマーの少なくとも1つの性質を少なくとも部分的に変更する機構を含み、
ただし、該ポリマー医学用器具、該医学用器具上の該ポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせは、膨張バルーン上に少なくとも部分的に設けられることを特徴とするポリマーインプラント医学用器具、医学用器具上のポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせの配置および膨張に使用される展開器具。
【請求項75】
該ポリマー医学用器具、医学用器具上の該ポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせが、該バルーン上に設けられる請求項74の器具。
【請求項76】
該流体が、放射性流体、放射性溶液、放射性粒子を懸濁した溶液またはこれらの組み合わせからなる請求項74または75の器具。
【請求項77】
放射性流体、放射性溶液、放射性粒子を懸濁した溶液またはこれらの組み合わせの放射能の半減期が、約20分以下であり、そして100cGyより多い局所線量を伝達しない請求項76の器具。
【請求項78】
該ポリマー医学用器具、該医学用器具上の該ポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせ中の1つ以上のポリマーが、該放射性流体、該放射性溶液、該放射性粒子を懸濁した溶液またはこれらの組み合わせへの被曝により少なくとも部分的に熱硬化される請求項74の器具。
【請求項79】
該ポリマー医学用器具、該医学用器具上の該ポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせ中の1つ以上のポリマーが、該放射性流体、該放射性溶液、該放射性粒子を懸濁した溶液またはこれらの組み合わせへの被曝により少なくとも部分的に熱硬化される請求項75−77の何れか1つの項の器具。
【請求項80】
該放射性流体、該放射性溶液、該放射性粒子を懸濁した溶液またはこれらの組み合わせへの該ポリマー医学用器具、該医学用器具上の該ポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせ中の1つ以上のポリマーの被曝が、該ポリマー材料の架橋を少なくとも部分的に生じさせ、それにより該ポリマー材料のより大きな剛さを生じさせる請求項74の器具。
【請求項81】
該放射性流体、該放射性溶液、該放射性粒子を懸濁した溶液またはこれらの組み合わせへの該ポリマー医学用器具、該医学用器具上の該ポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせ中の1つ以上のポリマーの被曝が、該ポリマー材料の架橋を少なくとも部分的に生じさせ、それにより該ポリマー材料のより大きな剛さを生じさせる請求項75−79の何れか1つの項の器具。
【請求項82】
該カテーテル本体が、多内腔カテーテル、同軸カテーテルまたはこれらの組み合わせを含む請求項75の器具。
【請求項83】
該カテーテル本体が、多内腔カテーテル、同軸カテーテルまたはこれらの組み合わせを含む請求項75−81の何れか1つの項の器具。
【請求項84】
該カテーテル本体が、同軸系、または多内肛カテーテルの1つ以上の内肛の露出部により少なくとも部分的につくられる少なくとも1つのチャンネルを含む請求項74の器具。
【請求項85】
該カテーテル本体が、同軸系、または多内肛カテーテルの1つ以上の内肛の露出部により少なくとも部分的につくられる少なくとも1つのチャンネルを含む請求項76−84の何れか1つの項の器具。
【請求項86】
該同軸カテーテルの内部部分と外部部分との間または該多内肛カテーテルの内腔の1つ以上への露出部にあり、温度を調節された流体を該バルーンの内側へ供給するのに利用できるチャンネルをつくる空間を含む請求項82の器具。
【請求項87】
該同軸カテーテルの内部部分と外部部分との間または該多内肛カテーテルの内腔の1つ以上への露出部にあり、温度を調節された流体を該バルーンの内側へ供給するのに利用できるチャンネルをつくる空間を含む請求項83−85の何れか1つの項の器具。
【請求項88】
少なくとも1つのチャンネルが、該バルーンの該内部から該温度を調節された流体を吸引するのに利用できる請求項82の器具。
【請求項89】
少なくとも1つのチャンネルが、該バルーンの該内部から該温度を調節された流体を吸引するのに利用できる請求項83−87の何れか1つの項の器具。
【請求項90】
少なくとも1つのチャンネルが、該バルーンの該内部中へ温度を調節された流体を供給するのに利用でき、そして少なくとも1つのチャンネルが、該バルーンから膨張流体を吸引するのに利用され、それにより該流体について閉じたループ系をつくる請求項82の器具。
【請求項91】
少なくとも1つのチャンネルが、該バルーンの該内部中へ温度を調節された流体を供給するのに利用でき、そして少なくとも1つのチャンネルが、該バルーンから膨張流体を吸引するのに利用され、それにより該流体について閉じたループ系をつくる請求項83−89の何れか1つの項の器具。
【請求項92】
該機構が、高圧注入器、注入器、エンドフラーター、ポンプまたはこれらの組み合わせの使用を含み、温度を調節された流体を該膨張バルーン中へ入れる請求項74の器具。
【請求項93】
該機構が、高圧注入器、注入器、エンドフラーター、ポンプまたはこれらの組み合わせの使用を含み、温度を調節された流体を該膨張バルーン中へ入れる請求項75−91の何れか1つの項の器具。
【請求項94】
該温度を調節された流体が、カテーテル本体の遠位の末端から外へ排出されることをデザインされた請求項74の器具。
【請求項95】
該温度を調節された流体が、カテーテル本体の遠位の末端から外へ排出されることをデザインされた請求項75−93の何れか1つの項の器具。
【請求項96】
温度を調節された流体の温度が、該ポリマー医学用器具、該医学用器具上の該ポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせの誘導中、該ポリマー医学用器具、該医学用器具上の該ポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせの膨張中、および/または該カテーテル本体の引き抜き中、1回以上変化することをデザインされた請求項92の器具。
【請求項97】
温度を調節された流体の温度が、該ポリマー医学用器具、該医学用器具上の該ポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせの誘導中、該ポリマー医学用器具、該医学用器具上の該ポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせの膨張中、および/または該カテーテル本体の引き抜き中、1回以上変化することをデザインされた請求項93−95の何れか1つの項の器具。
【請求項98】
該温度を調節された流体の温度が約20−80℃に及ぶ請求項92の器具。
【請求項99】
該温度を調節された流体の温度が約20−80℃に及ぶ請求項93−97の何れか1つの項の器具。
【請求項100】
高圧注入器、注入器、エンドフラーター、ポンプまたはこれらの組み合わせの使用により、該バルーン中へ少なくとも部分的に流体を流し、
ポリマーインプラント医学用器具、医学用器具上のポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせの膨張前、その間およびその後またはこれらの組み合わせにおいて、少なくとも1回該流体の温度を変化させ、そして
該流体の温度を約20−80℃に調節する
ことを特徴とする温度を調節された流体を含むバルーンカテーテル上に少なくとも部分的に設けられたポリマーインプラント医学用器具、医学用器具上のポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせの配置の膨張に使用される方法。
【請求項101】
ワイヤに電流を発生させて該バルーンカテーテル上のバルーンの表面温度を上昇させることを特徴とするワイヤを含むバルーンカテーテル上に設けられたポリマーインプラント医学用器具、医学用器具上のポリマーコーティングまたはこれらの組み合わせの配置の膨張に使用される方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2010−530788(P2010−530788A)
【公表日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−513452(P2010−513452)
【出願日】平成20年6月20日(2008.6.20)
【国際出願番号】PCT/US2008/067700
【国際公開番号】WO2009/002855
【国際公開日】平成20年12月31日(2008.12.31)
【出願人】(504383416)アイコン メディカル コーポレーション (8)
【Fターム(参考)】