加熱調理器
【課題】吸気した冷却風が冷却風路を通る過程でグリルケースの外側壁で温められるのを防ぐことができ、冷却効率が高い加熱調理器を提供する。
【解決手段】本体ケース2の下部の左右方向の略中央に設けられたグリル11とトッププレート3との間に設けられ、誘導加熱コイル4を搭載する仕切板21と、グリル11の左右両側の前面に各々設けられた吸気口8に連通され、グリルケース11aの両側の外側面を各々所定の間隔をおいて覆った遮熱板23、この遮熱板23に対向する本体ケ−ス2の内側面2a、本体ケース2の底面2b及び仕切板21とで囲まれた下部冷却風路25と、仕切板21とトッププレート3との間に設けられ、下部冷却風路25とトッププレート3の排気口28とを連通する上部冷却風路26とを備える。
【解決手段】本体ケース2の下部の左右方向の略中央に設けられたグリル11とトッププレート3との間に設けられ、誘導加熱コイル4を搭載する仕切板21と、グリル11の左右両側の前面に各々設けられた吸気口8に連通され、グリルケース11aの両側の外側面を各々所定の間隔をおいて覆った遮熱板23、この遮熱板23に対向する本体ケ−ス2の内側面2a、本体ケース2の底面2b及び仕切板21とで囲まれた下部冷却風路25と、仕切板21とトッププレート3との間に設けられ、下部冷却風路25とトッププレート3の排気口28とを連通する上部冷却風路26とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、グリルを備え誘導加熱により加熱する加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の加熱調理器は、本体の略中央にグリルを配設し、グリルを挟んで略対称に複数の上方加熱装置と制御装置と冷却ファンと吸気口と排気口を配設することで、左右の冷却バランスを取り効率的な冷却構成としている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−31353号公報(段落0014、0015、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の加熱調理器は、グリルは金属のグリルケースで囲まれているだけであり、前面から吸い込んだ冷却風が、グリルを挟んで左右略対称の位置に配置されている制御装置や誘導加熱コイルを通過する前にグリルケースの金属表面によって温められるので、制御装置や誘導加熱コイルを十分に冷却できず、冷却効率が低くなるという問題があった。
【0005】
この発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、吸気した冷却風が冷却風路を通る過程でグリルケースの外側壁で温められるのを防ぐことができ、冷却効率が高い加熱調理器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る加熱調理器は、本体ケースと、この本体ケースの上部に設けられたトッププレートと、前記本体ケースの下部の左右方向の略中央に設けられたグリルと、このグリルと前記トッププレートとの間に設けられ、誘導加熱コイルまたは加熱源を搭載する仕切板と、前記グリルの左右両側の前面に各々設けられた吸気口に連通され、前記グリルのグリルケースの両側の外側面を各々所定の間隔をおいて覆った遮熱板、この遮熱板に対向する前記本体ケ−スの内側面、前記本体ケースの底面及び前記仕切板とで囲まれた下部冷却風路と、前記仕切板と前記トッププレートとの間に設けられ、前記下部冷却風路と前記トッププレートの排気口とを連通する上部冷却風路と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、グリルの左右両側の前面に各々設けられた吸気口に連通され、グリルのグリルケースの両側の外側面を各々所定の間隔をおいて覆った遮熱板、この遮熱板に対向する前記本体ケ−スの内側面、本体ケースの底面及び仕切板とで囲まれた下部冷却風路を備えたので、本体ケースの前面から吸気した冷却風が冷却風路を通る過程でグリルケースの外側壁で温められるのを防ぐことができ、冷却効率をよくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1を示す加熱調理器の斜視図、図2は図1の加熱調理器のトッププレートを外したときの斜視図、図3は図1のA−A縦断面図、図4は図1の加熱調理器の仕切板を外したときの斜視図、図5は冷風の流れを示す図2の平面図である。
【0009】
図1〜3において、加熱調理器1は、本体ケース2と、本体ケース2の上部に設けられたトッププレート3と、本体ケース2の下部の左右方向の略中央に設けられたグリル11と、このグリル11とトッププレート3との間に設けられた仕切板21と、グリル扉7と、グリル扉7の左右に設けられ、操作つまみ12が設けられた前面パネル9と、本体ケース2の前面でグリル11の左右に各々設けられた吸気口8とが備えられている。なお、空気は前面パネル9の下方から吸気口8へ吸気される。
【0010】
仕切板21には、左右に誘導加熱コイル4と、後部にラジエントヒーター5と、駆動回路基板18と、冷却ファンユニット17と、冷却ファンユニット17に連通され誘導加熱コイル4を冷却するコイル冷却ダクト16が搭載され、また、通風口19が設けられ、グリル排気ダクト20が下方から挿入されている。
また、トッププレート3は、表面に誘導加熱コイル4やラジエントヒーター5で加熱するときに鍋6のセット位置4a、5aが示されたガラス板3aと、後部に設けられた排気口28と、排気口カバー10とで構成されている。
【0011】
また、吸気口8と仕切板21の通風口19との間に下部冷却風路25が設けられ、通風口19と冷却ファンユニット17の間に風路カバー15が設けられており、通風口19と、風路カバー15と、冷却ファンユニット17と、コイル冷却ダクト16と、排気口28とで上部冷却風路26が構成される。
【0012】
図3と図4において、下部冷却風路25は、グリル11の左右両側の前面に各々設けられた吸気口8、グリル11のグリルケース11aの両側の外側面との間に隙間24を設けるように所定の間隔(例えば数ミリ程度)をおいて覆った遮熱板23と、この遮熱板23と対向する本体ケ−ス2の内側面2aと本体ケース2の底面2bと仕切板21とで囲まれて形成されている。
【0013】
次に、この発明の実施の形態1を示す加熱調理器の冷却風の流れについて図3〜5により説明する。冷却ファンユニット17の吸引力によって本体ケース2の前面の左右の吸気口8から吸い込まれた冷却風は、左右の下部冷却風路25を流れ本体ケース2の下部の後部まで導かれ、この後、本体ケース2の後部壁面に沿って左右に分かれたまま上昇する。そして、上部冷却風路26の仕切板21の通風口19を通過した冷却風は吸風路カバー15によって前方へ折り曲げられ、それぞれ、前方に設けられた制御用の基板18を冷却し、冷却ファンユニット17に吸引された冷却風は、コイル冷却ダクト16から誘導加熱コイル4に向けて吹き出して誘導加熱コイル4を冷却する。誘導加熱コイル4を通過した冷却風は誘導加熱コイル8の外周に沿って外側から回り込んで前方中央部に集まり、この後、後方のラジエントヒーター5に向けて流れ込んでラジエントヒーター5を冷却する。この後、ラジエントヒーター5を冷却した空気は排気口28から上方外部へ排出される
【0014】
以上のように、下部冷却風路25は、グリル11の左右両側の前面に各々設けられた吸気口8、グリル11のグリルケース11aの外側面を各々所定の間隔をおいて覆った遮熱板23と、この遮熱板23と対向する本体ケ−ス2の内側面2aと本体ケース2の底面2bと仕切板21とで囲まれて形成されているので、本体ケース2の前面から吸気した冷却風が冷却風路を通る過程でグリルケース11aの外側壁で温められるのを防ぐことができ、冷却効率をよくすることができる。
【0015】
実施の形態2.
図6は、この発明の実施の形態2を示す加熱調理器の仕切を外したものの斜視図である。図6は、実施の形態1の下部冷却風路25内に、断面下向きのコの字状のダクト29を設け、このダクト内を下部冷却風路27としたものであり、他は、実施の形態1と同じであり、説明を省略する。
【0016】
この構成において、ダクト29により、吸気口8から流入した冷風を効率良く後部に導かれ、グリルケース11aの外側壁で温められるのをよりよく防ぐことができ、冷却効率をよりよくすることができる。
【0017】
また、図7に示すように図6の遮熱板23を除いたものとしてもよい。この場合はグリルケース11aとダクト29の側面とに隙間24を設ける。この場合は、構造を簡単にして冷却効率をよくすることができる。
また、本実施の形態では断面下向きのコの字状のダクト29を示したが、断面ロの字状のダクトでもよい。
また、図8に示すように断面L字状のアングル材30と本体ケース2の側壁内面2aと底面の側壁内面2bで囲まれたダクトとしてもよい。
なお、ダクト29を遮熱板で成形したものとしてさらに効果を上げるようにしてもよい。図8では熱遮蔽板23を除いているが、熱遮蔽板23を用いて冷却効率をよりよくしてもよい。
【0018】
実施の形態3.
図9は、この発明の実施の形態3を示す加熱調理器の下部の横断面図、図10は加熱調理器の冷却風路の縦断面図である。図9、図10は、実施の形態2のダクト29内に制御用の基板18を設けたものであり、他は同じであり説明を省略する。
【0019】
この構成において、下部冷却風路に制御用の基板18を設けたので、吸気口8近くの吸入した冷気で冷却されるので、制御用の基板18の冷却効率を向上させることができる。
【0020】
なお、図11に示すように実施の形態1の図4に示した下部冷却風路25に制御用の基板18を設けてもよく、また、図12に示すように、実施の形態2の図7で示したダクト29内に制御用の基板18を設けてもよい。
【0021】
実施の形態4.
図13は、この発明の実施の形態4を示す加熱調理器の下部の横断面図である。図13は実施の形態3の図9のダクト29内の吸気口8側に吸気ファン31を設けたものであり、他は同じであり説明を省略する。
【0022】
このように、ダクト29内の吸気口8側に吸気ファン31を設けたので、吸気口8から流入した冷風が効率良く後部に導かれ、グリルケース11aの外側壁で温められるのをよりよく防ぐことができ、冷却効率をよりよくすることができる。
なお、ダクト29内の後方に吸気ファン31を設けてもよい。また、実施の形態3の図11、図12においても同様にダクト29内の吸気口8側または後方に吸気ファン31を設けてもよい。
【0023】
実施の形態5.
図14は、この発明の実施の形態5を示す加熱調理器の下部の横断面図、図15は加熱調理器の冷却風路の縦断面図である。図14、図15は、実施の形態4の図13の吸気ファン31の下流側でダクト29のグリル外壁面側と、遮熱板23とに冷却風をグリルケース11aの側壁に向けて吹き出す吹出し口32、33を各々設け、この吹き出した冷却風をグリルケース11aの側壁と遮熱板23の間の隙間24及びグリルケース11aの上部壁面と仕切板21との間隙35に冷風を流しグリル11を冷却する。
なお、ダクト29の吹き出し口32の下流側に、吸気口8からの冷風を吹き出し口32に導くようにダクト29の内側方向で、吸気口8方向に傾斜したガイド突起部32aを設けている。
【0024】
また、図16に示すように、実施の形態3の図11において、上記と同様に遮熱板23の吸気口8側に吸気ファン31を設け、吸気ファン31の下流側で遮熱板23のグリル外壁面側に冷却風をグリルケース11aの側壁に向けて吹き出すガイド突起部33aを有する吹出し口33を設け、グリルケース11aの側壁と遮熱板23との間の隙間24及びグリルケース11aの上部壁面と仕切板21との間隙35に冷風を流すようにしてもよい。
【0025】
また、図17に示すように、実施の形態3の図12において、上記と同様に遮熱板23の吸気口8側に吸気ファン31を設け、吸気ファン31の下流側でダクト29のグリルケース11aの外壁面側に冷却風を、グリルケース11aの側壁に向けて吹き出すガイド突起部32aを有する吹出し口32を設け、この吹き出した冷却風をグリルケース11aの側壁と遮熱板23の間の隙間24及びグリルケース11aの上部壁面と仕切板21との間隙35に冷風を流すようにしてもよい。
【0026】
以上のように、吸気ファン31を下部風路27の吸気口8側に設け、吸気ファン31の下流側の下部冷却風路の遮熱板23または遮熱板23及びダクト29のグリルケースの外側面11a側に冷却風を吹き出す吹出口を設けたので、グリルケース11aを冷却し、本体ケース2の前面から吸気した冷却風がグリルケース11aの外側壁で温められるのをよりよく防ぐことができ、冷却効率をよりよくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】この発明の実施の形態1を示す加熱調理器の斜視図である。
【図2】図1の加熱調理器のトッププレートを外したときの斜視図である。
【図3】図1のA−A縦断面図である。
【図4】図1の加熱調理器の仕切板を外したときの斜視図である。
【図5】この発明の実施の形態1を示す加熱調理器の冷風の流れを示す平面図である。
【図6】この発明の実施の形態2を示す加熱調理器の仕切を外したものの斜視図である。
【図7】この発明の実施の形態2を示す加熱調理器の仕切を外したものの斜視図である。
【図8】この発明の実施の形態2を示す加熱調理器の下部風路の断面図である。
【図9】この発明の実施の形態3を示す加熱調理器の下部の横断面図である。
【図10】この発明の実施の形態3を示す加熱調理器の下部の横断面図である。
【図11】この発明の実施の形態3を示す加熱調理器の下部の横断面図である。
【図12】この発明の実施の形態3を示す加熱調理器の下部の横断面図である。
【図13】この発明の実施の形態4を示す加熱調理器の下部の横断面図である。
【図14】この発明の実施の形態5を示す加熱調理器の下部の横断面図である。
【図15】この発明の実施の形態5を示す加熱調理器の下部の縦断面図である。
【図16】この発明の実施の形態5を示す加熱調理器の下部の横断面図である。
【図17】この発明の実施の形態5を示す加熱調理器の下部の横断面図である。
【符号の説明】
【0028】
1 加熱調理器、2 本体ケース、2a 内側面、2b底面、3 トッププレート 、4 誘導加熱コイル、5 ラジエントヒーター、8 吸気口、11 グリル、16 コイル冷却ダクト、17 冷却ファンユニット、18 基板、19 通風口、21 仕切板、23 遮熱板、24 隙間、25、27 下部冷却風路、26 上部冷却風路、28 排気口、29 ダクト、30 アングル材、31 ファン、31 吸気ファン、32a、33a ガイド突起部、32、33吹き出し口、35 間隙。
【技術分野】
【0001】
この発明は、グリルを備え誘導加熱により加熱する加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の加熱調理器は、本体の略中央にグリルを配設し、グリルを挟んで略対称に複数の上方加熱装置と制御装置と冷却ファンと吸気口と排気口を配設することで、左右の冷却バランスを取り効率的な冷却構成としている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−31353号公報(段落0014、0015、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の加熱調理器は、グリルは金属のグリルケースで囲まれているだけであり、前面から吸い込んだ冷却風が、グリルを挟んで左右略対称の位置に配置されている制御装置や誘導加熱コイルを通過する前にグリルケースの金属表面によって温められるので、制御装置や誘導加熱コイルを十分に冷却できず、冷却効率が低くなるという問題があった。
【0005】
この発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、吸気した冷却風が冷却風路を通る過程でグリルケースの外側壁で温められるのを防ぐことができ、冷却効率が高い加熱調理器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る加熱調理器は、本体ケースと、この本体ケースの上部に設けられたトッププレートと、前記本体ケースの下部の左右方向の略中央に設けられたグリルと、このグリルと前記トッププレートとの間に設けられ、誘導加熱コイルまたは加熱源を搭載する仕切板と、前記グリルの左右両側の前面に各々設けられた吸気口に連通され、前記グリルのグリルケースの両側の外側面を各々所定の間隔をおいて覆った遮熱板、この遮熱板に対向する前記本体ケ−スの内側面、前記本体ケースの底面及び前記仕切板とで囲まれた下部冷却風路と、前記仕切板と前記トッププレートとの間に設けられ、前記下部冷却風路と前記トッププレートの排気口とを連通する上部冷却風路と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、グリルの左右両側の前面に各々設けられた吸気口に連通され、グリルのグリルケースの両側の外側面を各々所定の間隔をおいて覆った遮熱板、この遮熱板に対向する前記本体ケ−スの内側面、本体ケースの底面及び仕切板とで囲まれた下部冷却風路を備えたので、本体ケースの前面から吸気した冷却風が冷却風路を通る過程でグリルケースの外側壁で温められるのを防ぐことができ、冷却効率をよくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1を示す加熱調理器の斜視図、図2は図1の加熱調理器のトッププレートを外したときの斜視図、図3は図1のA−A縦断面図、図4は図1の加熱調理器の仕切板を外したときの斜視図、図5は冷風の流れを示す図2の平面図である。
【0009】
図1〜3において、加熱調理器1は、本体ケース2と、本体ケース2の上部に設けられたトッププレート3と、本体ケース2の下部の左右方向の略中央に設けられたグリル11と、このグリル11とトッププレート3との間に設けられた仕切板21と、グリル扉7と、グリル扉7の左右に設けられ、操作つまみ12が設けられた前面パネル9と、本体ケース2の前面でグリル11の左右に各々設けられた吸気口8とが備えられている。なお、空気は前面パネル9の下方から吸気口8へ吸気される。
【0010】
仕切板21には、左右に誘導加熱コイル4と、後部にラジエントヒーター5と、駆動回路基板18と、冷却ファンユニット17と、冷却ファンユニット17に連通され誘導加熱コイル4を冷却するコイル冷却ダクト16が搭載され、また、通風口19が設けられ、グリル排気ダクト20が下方から挿入されている。
また、トッププレート3は、表面に誘導加熱コイル4やラジエントヒーター5で加熱するときに鍋6のセット位置4a、5aが示されたガラス板3aと、後部に設けられた排気口28と、排気口カバー10とで構成されている。
【0011】
また、吸気口8と仕切板21の通風口19との間に下部冷却風路25が設けられ、通風口19と冷却ファンユニット17の間に風路カバー15が設けられており、通風口19と、風路カバー15と、冷却ファンユニット17と、コイル冷却ダクト16と、排気口28とで上部冷却風路26が構成される。
【0012】
図3と図4において、下部冷却風路25は、グリル11の左右両側の前面に各々設けられた吸気口8、グリル11のグリルケース11aの両側の外側面との間に隙間24を設けるように所定の間隔(例えば数ミリ程度)をおいて覆った遮熱板23と、この遮熱板23と対向する本体ケ−ス2の内側面2aと本体ケース2の底面2bと仕切板21とで囲まれて形成されている。
【0013】
次に、この発明の実施の形態1を示す加熱調理器の冷却風の流れについて図3〜5により説明する。冷却ファンユニット17の吸引力によって本体ケース2の前面の左右の吸気口8から吸い込まれた冷却風は、左右の下部冷却風路25を流れ本体ケース2の下部の後部まで導かれ、この後、本体ケース2の後部壁面に沿って左右に分かれたまま上昇する。そして、上部冷却風路26の仕切板21の通風口19を通過した冷却風は吸風路カバー15によって前方へ折り曲げられ、それぞれ、前方に設けられた制御用の基板18を冷却し、冷却ファンユニット17に吸引された冷却風は、コイル冷却ダクト16から誘導加熱コイル4に向けて吹き出して誘導加熱コイル4を冷却する。誘導加熱コイル4を通過した冷却風は誘導加熱コイル8の外周に沿って外側から回り込んで前方中央部に集まり、この後、後方のラジエントヒーター5に向けて流れ込んでラジエントヒーター5を冷却する。この後、ラジエントヒーター5を冷却した空気は排気口28から上方外部へ排出される
【0014】
以上のように、下部冷却風路25は、グリル11の左右両側の前面に各々設けられた吸気口8、グリル11のグリルケース11aの外側面を各々所定の間隔をおいて覆った遮熱板23と、この遮熱板23と対向する本体ケ−ス2の内側面2aと本体ケース2の底面2bと仕切板21とで囲まれて形成されているので、本体ケース2の前面から吸気した冷却風が冷却風路を通る過程でグリルケース11aの外側壁で温められるのを防ぐことができ、冷却効率をよくすることができる。
【0015】
実施の形態2.
図6は、この発明の実施の形態2を示す加熱調理器の仕切を外したものの斜視図である。図6は、実施の形態1の下部冷却風路25内に、断面下向きのコの字状のダクト29を設け、このダクト内を下部冷却風路27としたものであり、他は、実施の形態1と同じであり、説明を省略する。
【0016】
この構成において、ダクト29により、吸気口8から流入した冷風を効率良く後部に導かれ、グリルケース11aの外側壁で温められるのをよりよく防ぐことができ、冷却効率をよりよくすることができる。
【0017】
また、図7に示すように図6の遮熱板23を除いたものとしてもよい。この場合はグリルケース11aとダクト29の側面とに隙間24を設ける。この場合は、構造を簡単にして冷却効率をよくすることができる。
また、本実施の形態では断面下向きのコの字状のダクト29を示したが、断面ロの字状のダクトでもよい。
また、図8に示すように断面L字状のアングル材30と本体ケース2の側壁内面2aと底面の側壁内面2bで囲まれたダクトとしてもよい。
なお、ダクト29を遮熱板で成形したものとしてさらに効果を上げるようにしてもよい。図8では熱遮蔽板23を除いているが、熱遮蔽板23を用いて冷却効率をよりよくしてもよい。
【0018】
実施の形態3.
図9は、この発明の実施の形態3を示す加熱調理器の下部の横断面図、図10は加熱調理器の冷却風路の縦断面図である。図9、図10は、実施の形態2のダクト29内に制御用の基板18を設けたものであり、他は同じであり説明を省略する。
【0019】
この構成において、下部冷却風路に制御用の基板18を設けたので、吸気口8近くの吸入した冷気で冷却されるので、制御用の基板18の冷却効率を向上させることができる。
【0020】
なお、図11に示すように実施の形態1の図4に示した下部冷却風路25に制御用の基板18を設けてもよく、また、図12に示すように、実施の形態2の図7で示したダクト29内に制御用の基板18を設けてもよい。
【0021】
実施の形態4.
図13は、この発明の実施の形態4を示す加熱調理器の下部の横断面図である。図13は実施の形態3の図9のダクト29内の吸気口8側に吸気ファン31を設けたものであり、他は同じであり説明を省略する。
【0022】
このように、ダクト29内の吸気口8側に吸気ファン31を設けたので、吸気口8から流入した冷風が効率良く後部に導かれ、グリルケース11aの外側壁で温められるのをよりよく防ぐことができ、冷却効率をよりよくすることができる。
なお、ダクト29内の後方に吸気ファン31を設けてもよい。また、実施の形態3の図11、図12においても同様にダクト29内の吸気口8側または後方に吸気ファン31を設けてもよい。
【0023】
実施の形態5.
図14は、この発明の実施の形態5を示す加熱調理器の下部の横断面図、図15は加熱調理器の冷却風路の縦断面図である。図14、図15は、実施の形態4の図13の吸気ファン31の下流側でダクト29のグリル外壁面側と、遮熱板23とに冷却風をグリルケース11aの側壁に向けて吹き出す吹出し口32、33を各々設け、この吹き出した冷却風をグリルケース11aの側壁と遮熱板23の間の隙間24及びグリルケース11aの上部壁面と仕切板21との間隙35に冷風を流しグリル11を冷却する。
なお、ダクト29の吹き出し口32の下流側に、吸気口8からの冷風を吹き出し口32に導くようにダクト29の内側方向で、吸気口8方向に傾斜したガイド突起部32aを設けている。
【0024】
また、図16に示すように、実施の形態3の図11において、上記と同様に遮熱板23の吸気口8側に吸気ファン31を設け、吸気ファン31の下流側で遮熱板23のグリル外壁面側に冷却風をグリルケース11aの側壁に向けて吹き出すガイド突起部33aを有する吹出し口33を設け、グリルケース11aの側壁と遮熱板23との間の隙間24及びグリルケース11aの上部壁面と仕切板21との間隙35に冷風を流すようにしてもよい。
【0025】
また、図17に示すように、実施の形態3の図12において、上記と同様に遮熱板23の吸気口8側に吸気ファン31を設け、吸気ファン31の下流側でダクト29のグリルケース11aの外壁面側に冷却風を、グリルケース11aの側壁に向けて吹き出すガイド突起部32aを有する吹出し口32を設け、この吹き出した冷却風をグリルケース11aの側壁と遮熱板23の間の隙間24及びグリルケース11aの上部壁面と仕切板21との間隙35に冷風を流すようにしてもよい。
【0026】
以上のように、吸気ファン31を下部風路27の吸気口8側に設け、吸気ファン31の下流側の下部冷却風路の遮熱板23または遮熱板23及びダクト29のグリルケースの外側面11a側に冷却風を吹き出す吹出口を設けたので、グリルケース11aを冷却し、本体ケース2の前面から吸気した冷却風がグリルケース11aの外側壁で温められるのをよりよく防ぐことができ、冷却効率をよりよくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】この発明の実施の形態1を示す加熱調理器の斜視図である。
【図2】図1の加熱調理器のトッププレートを外したときの斜視図である。
【図3】図1のA−A縦断面図である。
【図4】図1の加熱調理器の仕切板を外したときの斜視図である。
【図5】この発明の実施の形態1を示す加熱調理器の冷風の流れを示す平面図である。
【図6】この発明の実施の形態2を示す加熱調理器の仕切を外したものの斜視図である。
【図7】この発明の実施の形態2を示す加熱調理器の仕切を外したものの斜視図である。
【図8】この発明の実施の形態2を示す加熱調理器の下部風路の断面図である。
【図9】この発明の実施の形態3を示す加熱調理器の下部の横断面図である。
【図10】この発明の実施の形態3を示す加熱調理器の下部の横断面図である。
【図11】この発明の実施の形態3を示す加熱調理器の下部の横断面図である。
【図12】この発明の実施の形態3を示す加熱調理器の下部の横断面図である。
【図13】この発明の実施の形態4を示す加熱調理器の下部の横断面図である。
【図14】この発明の実施の形態5を示す加熱調理器の下部の横断面図である。
【図15】この発明の実施の形態5を示す加熱調理器の下部の縦断面図である。
【図16】この発明の実施の形態5を示す加熱調理器の下部の横断面図である。
【図17】この発明の実施の形態5を示す加熱調理器の下部の横断面図である。
【符号の説明】
【0028】
1 加熱調理器、2 本体ケース、2a 内側面、2b底面、3 トッププレート 、4 誘導加熱コイル、5 ラジエントヒーター、8 吸気口、11 グリル、16 コイル冷却ダクト、17 冷却ファンユニット、18 基板、19 通風口、21 仕切板、23 遮熱板、24 隙間、25、27 下部冷却風路、26 上部冷却風路、28 排気口、29 ダクト、30 アングル材、31 ファン、31 吸気ファン、32a、33a ガイド突起部、32、33吹き出し口、35 間隙。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体ケースと、
この本体ケースの上部に設けられたトッププレートと、
前記本体ケースの下部の左右方向の略中央に設けられたグリルと、
このグリルと前記トッププレートとの間に設けられ、誘導加熱コイルまたは加熱源を搭載する仕切板と、
前記グリルの左右両側の前面に各々設けられた吸気口に連通され、前記グリルのグリルケースの両側の外側面を各々所定の間隔をおいて覆った遮熱板、この遮熱板に対向する前記本体ケ−スの内側面、前記本体ケースの底面及び前記仕切板とで囲まれた下部冷却風路と、
前記仕切板と前記トッププレートとの間に設けられ、前記下部冷却風路と前記トッププレートの排気口とを連通する上部冷却風路と、
を備えたことを特徴とする加熱調理器。
【請求項2】
前記下部風路内に、断面下向きのコの字状のダクトを設け、このダクト内を下部冷却風路としたことを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
【請求項3】
前記下部風路内に、断面ロの字状のダクトを設け、このダクト内を下部冷却風路としたことを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
【請求項4】
前記下部風路内に、断面L字状のアングル材と本体ケースの内側面と底面で囲まれたダクトを設け、このダクト内を下部冷却風路としたことを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
【請求項5】
前記下部冷却風路の前記遮熱板を除くとともに、前記ダクトをグリルケースの両側の外壁から所定の間隔をおいて配設したことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の加熱調理器。
【請求項6】
前記下部冷却風路内に制御用の基板を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の加熱調理器。
【請求項7】
前記下部風路内に吸気ファンを設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の加熱調理器。
【請求項8】
前記吸気ファンを前記下部風路の前記吸気口側に設け、前記吸気ファンの下流側の前記下部冷却風路の前記グリルケース側の側面に冷却風を吹き出す吹出口を設けたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の加熱調理器。
【請求項1】
本体ケースと、
この本体ケースの上部に設けられたトッププレートと、
前記本体ケースの下部の左右方向の略中央に設けられたグリルと、
このグリルと前記トッププレートとの間に設けられ、誘導加熱コイルまたは加熱源を搭載する仕切板と、
前記グリルの左右両側の前面に各々設けられた吸気口に連通され、前記グリルのグリルケースの両側の外側面を各々所定の間隔をおいて覆った遮熱板、この遮熱板に対向する前記本体ケ−スの内側面、前記本体ケースの底面及び前記仕切板とで囲まれた下部冷却風路と、
前記仕切板と前記トッププレートとの間に設けられ、前記下部冷却風路と前記トッププレートの排気口とを連通する上部冷却風路と、
を備えたことを特徴とする加熱調理器。
【請求項2】
前記下部風路内に、断面下向きのコの字状のダクトを設け、このダクト内を下部冷却風路としたことを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
【請求項3】
前記下部風路内に、断面ロの字状のダクトを設け、このダクト内を下部冷却風路としたことを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
【請求項4】
前記下部風路内に、断面L字状のアングル材と本体ケースの内側面と底面で囲まれたダクトを設け、このダクト内を下部冷却風路としたことを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
【請求項5】
前記下部冷却風路の前記遮熱板を除くとともに、前記ダクトをグリルケースの両側の外壁から所定の間隔をおいて配設したことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の加熱調理器。
【請求項6】
前記下部冷却風路内に制御用の基板を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の加熱調理器。
【請求項7】
前記下部風路内に吸気ファンを設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の加熱調理器。
【請求項8】
前記吸気ファンを前記下部風路の前記吸気口側に設け、前記吸気ファンの下流側の前記下部冷却風路の前記グリルケース側の側面に冷却風を吹き出す吹出口を設けたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の加熱調理器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2008−171720(P2008−171720A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−4781(P2007−4781)
【出願日】平成19年1月12日(2007.1.12)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(000176866)三菱電機ホーム機器株式会社 (1,201)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月12日(2007.1.12)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(000176866)三菱電機ホーム機器株式会社 (1,201)
【Fターム(参考)】
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