包装巻寿司及び包装シート
【課題】棒状巻寿司を、その端面を含んで包装できる包装シートの提供。
【解決手段】外フィルム1と内フィルム4との間に海苔3が挟まれ、内フィルム4は外フィルム1に重なる2枚の内フィルム半体41、41からなり、両内フィルム半体41、41は巻寿司6の端面にも被さる様に、内フィルム半体の全長に亘って外フィルム1からはみ出た延長部41a、41aを有し、各延長部41a、41aの外側両端にカット部41b、41bが設けられている。
【解決手段】外フィルム1と内フィルム4との間に海苔3が挟まれ、内フィルム4は外フィルム1に重なる2枚の内フィルム半体41、41からなり、両内フィルム半体41、41は巻寿司6の端面にも被さる様に、内フィルム半体の全長に亘って外フィルム1からはみ出た延長部41a、41aを有し、各延長部41a、41aの外側両端にカット部41b、41bが設けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外フィルムと内フィルムとの間にシート状食品を収容した包装シート及び該包装シートにて包装した包装巻寿司に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種包装シートには、図9、図12に示す如く、2枚の内フィルム半体(41)(41)で形成された内フィルム(4)に、巻寿司(6)の両端面を覆うために外フィルム(1)からはみ出した延長部(41a)(41a)を有するものがある。
図9の包装シート(5)は、両内フィルム半体(41)(41)の長手方向の全長に亘って、長方形の延長部(41a)(41a)が延びている。
図12の包装シート(5)は、両内フィルム半体(41)(41)の長手方向の中央部から巻寿司(6)の端面より少し大きな略正方形状に延長部(41a)(41a)が延びている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
図9に示す包装シート(5)は、内フィルム(4)上に、内フィルム半体(41)(41)の互いりの内端どうしの帯状重なり部(40)と直交して巻寿司(6)を載せ、内フィルム半体(41)(41)の延長部(41a)(41a)を起立させて巻寿司(6)の端面に被せる。更に、図10に示す如く、夫々の延長部(41a)(41a)に対して、3本づつの折畳みピン(8)を巻寿司(6)の端部の外周縁に接近して、巻寿司(6)の長手方向に互いに対向する様に突き込んで該延長部(41a)(41a)を内側に畳み、この状態で、包装シート(5)を巻寿司(6)に巻き付け、後から折畳みピン(8)を抜いて、機械的に包装が可能であった。
【0004】
又、内フィルム半体(41)(41)の延長部(41a)(41a)は、内フィルム半体(41)(41)の全長に亘って延びているから、折畳みピン(8)を突き込んで延長部(41a)(41a)を巻寿司(6)の端部外周に被さる様に畳む際に、包装シート(5)の両端(51)(52)が延長部(41a)(41a)に引っ張られて浮き上がり、包装シートを巻寿司(6)に巻き付け易くなる利点があった。
【0005】
しかし、巻寿司(6)を内フィルム半体(41)(41)に載せる際、正しい位置から傾いている場合、図11に示す如く、包装シート(5)の巻付け端(52)から、内フィルム半体(41)(41)の延長部(41a)(41a)がはみ出してしまい、商品価値を損なう問題もあった。
又、内フィルム(4)の延長部(41a)の両端側は、巻寿司(6)の端部の包装には寄与しないばかりか、包装シート(5)を巻寿司(6)に巻き付けたときの嵩張りを増し、包装の美観を損なう。
【0006】
図12に示す包装シート(5)の内フィルム(4)の延長部(41a)(41a)は、巻寿司(6)の端面を含む端部を包むために必要にして最小の大きさであり、図8に示す様な折畳みピン(8)を用いての自動包装が困難である。
【0007】
本発明は、上図9に示す包装シートの利点を損なわずに、内フィルム半体(41)(41)の延長部(41a)が、包装シート(5)の巻付け端(52)からはみ出すことを防止し、且つ、嵩張り少なく巻寿司を包装できる包装シート及び包装巻寿司を明らかにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の包装シート(5)は、外フィルム(1)と内フィルム(4)との間にシート状食品(3)が収容され、シート状食品(3)の外側にて外フィルム(1)と内フィルム(4)とが熱溶着され、外フィルム(1)の幅方向の略中央部に外フィルム(1)の長手方向に沿って分断可能部(11)が設けられ、内フィルム(4)は外フィルム(1)に重なる2枚の内フィルム半体(41)(41)からなり、両内フィルム半体(41)(41)は、包装すべき巻寿司(6)の端面にも被さる様に、外フィルム(1)からはみ出した延長部(41a)(41a)を有する包装シート(5)において、内フィルム半体(41)(41)の全長に亘って延長部(41a)(41a)が延びており、各延長部(41a)(41a)の外側両端にカット部(41b)(41b)が設けられている。
【0009】
本発明の包装巻寿司は、請求項1乃至4の何れかに記載の包装シート(5)の内フィルム(4)上に、内フィルム半体(41)(41)の内端どうとの帯状重なり部(40)と直交し、且つ両端が外フィルム(1)の幅方向にはみ出さない様に巻寿司(6)を載せ、内フィルム半体(41)(41)の延長部(41a)(41a)を内側に畳んで、巻寿司(6)の両端面を含む両端部を覆ってから、包装シート(5)を巻寿司(6)に巻き付けて、巻付け端(52)をシール片(7)、熱溶着等により接合している。
【発明の効果】
【0010】
本発明の包装シート(5)は、内フィルム(4)の延長部(41a)(41a)は、内フィルム(4)の長手方向の全長に亘って延びているから、図5に示す如く、折畳みピン(8)を用いて延長部(41a)(41a)を内側に突き込む際に、包装シート(5)の両端(51)(52)が延長部(41a)(41a)に引っ張られて浮き上がる。このため、包装シート(5)の端部を掴み易くなるから、包装シート(5)を巻寿司(6)に巻き付け易くなる。
又、延長部(41a)(41a)の外側両端にはカット部(41b)(41b)が設けられているから、巻寿司(6)に際して、巻寿司(6)を内フィルム半体(41)(41)上に、正しい位置から少し傾いて載せても、包装シート(5)の巻付け端(52)から、延長部(41a)(41a)がはみ出して商品価値を損なうことを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1は本発明の包装シート(5)であって、図2は、その断面図である。
包装シート(5)は、図3に示す如く、長方形の外フィルム(1)上に、帯状の中間フィルム(2)、シート状食品(3)、内フィルム(4)を順に載せ、外フィルム(1)の外周部にて、外フィルム(1)、内フィルム(4)及び中間フィルム(2)を熱溶着して構成されている。
【0012】
上記包装シート(5)によって包装される巻寿司(6)は断面略円形であり、長さ約10cm、直径約3.5cmである。
巻寿司(6)は断面略正方形でもよいのは勿論である。
【0013】
外フィルム(1)の縦長さは約15.5cm、横長さ(幅長さ)は約12.5cmである。
外フィルム(1)は幅方向の中央部に長手方向に沿って分断可能部(11)が設けられ、実施例の分断可能部(11)は断続的な切込み条(11a)である。
【0014】
中間フィルム(2)は、上記断続的な切込み条(11a)に被さって該切込み条(11a)からの外気の侵入を防止するためのものであって、帯状に形成され、長さは外フィルム(1)の縦長さと同じであり、幅は1.5cm程度である。
【0015】
シート状食品(3)は、縦長さ約14cm、横長さ約10cm、外フィルム(1)よりも一回り小さい長方形である。シート状食品(3)は中心が、外フィルム(1)の中心にほぼ重なる様にして、外フィルム(1)と内フィルム(4)との間に収容されている。
実施例のシート状食品(3)はシート状海苔である。
【0016】
内フィルム(4)は、同形状の2枚の内フィルム半体(41)(41)からなり、該内フィルム半体(41)(41)は、巻寿司(6)の端面にも被さる様に、外フィルム(1)からはみ出した延長部(41a)(41a)を有する包装シート(5)において、内フィルム半体(41)(41)の全長に亘って延長部(41a)(41a)が延びており、各延長部(41a)(41a)の外側両端にカット部(41b)(41b)が設けられている。
カット部は、図9の長方形の延長部(41a)(41a)の両端を三角形に切り取った形状に対応している。
両内フィルム半体(41)(41)の内端どうしは、約1cm幅で重なっている。
両内フィルム半体(41)(41)の延長部(41a)の外フィルム(1)と平行な外縁長さLは約約11.5cm、及び外フィルム(1)からの突出高さH(図4参照)は約7cm、延長部(41a)が巻寿司(6)の端面を含む端部を余裕のある状態に覆うことができれば、寸法は問わない。
【0017】
外フィルム(1)、内フィルム半体(41)(41)及び中間フィルム(2)の両端は、外フィルム(1)の外周縁から少し内側板にて、シート状食品(3)を包囲して熱溶着(12)(13)される。但し、内フィルム半体(41)(41)どうしの重なり部(40)には熱溶着されていない。
【0018】
外フィルム(1)、内フィルム(4)及び中間フィルム(2)は、米飯、即ち、巻寿司(6)との付着性の悪いフィルム、例えばポリプロピレンで形成されている。
巻寿司(6)と直接に接する内フィルム(4)のフィルム片(41)(41)は、表面が粗面加工されて半透明である。フィルム片(41)(41)を粗面加工することにより、巻寿司(6)との付着性の悪さが一層高められる。
【0019】
次に、上記包装シート(5)を用いて、巻寿司(6)を包装する手順を説明する。
図1、図2の二点鎖線で示す如く、巻寿司(6)を包装シート(5)の内フィルム(4)(4)上に、両内フィルム半体(41)(41)の互いの内端どうしの重なり部(40)と直交する様に載せる。このとき、巻寿司(6)の両端が、シート状食品(3)の幅方向両端からはみ出さない様にする。
【0020】
フィルム片(41)(41)の延長部(41a)(41a)が巻寿司(6)の両端面に被さる様に起立させる。次いで、夫々の延長部(41a)(41a)に対して、3本づつの折畳みピン(8)を巻寿司(6)の端面の外周縁に接近して、巻寿司(6)の長手方向に互いに対向する様に突き込んで該延長部(41a)(41a)を内側に畳み、この状態で、包装シート(5)を巻寿司(6)に巻き付け、巻付け端をシール片(7)により接合する。
シール片(7)の端部はフィルムに接着せず浮かせておけば、簡単に指先で摘んで剥がすことができる。
尚、シール片に代えて、包装シートの巻付け端部を熱溶着によって止着することができるのは勿論である。
【0021】
包装巻寿司の包装を解くには、一方の手で包装巻寿司の片側を支持し、他方の手でシール片(7)を剥がす。シール片(7)を剥がした手で、包装巻寿司の他端側フィルムを摘んで引っ張る。外フィルム(1)は切込み条(11a)で分断され、内フィルム(4)は最初から2枚の内フィルム半体(41)(41)に分離しているため、シート状食品(3)を除く包装シート(5)の半分が引っ張り出される。
巻寿司(6)と直接に接する延長部(41a)(41a)は粗面加工されて、巻寿司(6)との付着性が悪いため、包装シート(5)の半分を引っ張り出す際に、巻寿司(6)との摩擦抵抗は小さく、巻寿司(6)に無理が掛かって巻寿司(6)が千切れてしまうことを防止できる。
残りの包装シート(5)の外端を摘んで外側に引っ張ると、シート状食品(3)を残して包装シート(5)の残り半分を前記同様にしてスムーズ引っ張り出すことができる。シート状食品(3)は直接に巻寿司(6)に被さる。
【0022】
図7、図8は、外フィルム(1)の分断可能部(11)の他の実施例を示しており、図7は、外フィルム(1)は長手方向に裂け易い方向性フィルムであり、端部中央に短く2つの切込み(11b)(11b)を平行に設けている。平行切込み(11b)(11b)間を摘んで引っ張ると、簡単に外フィルム(1)を2分できる。
【0023】
図8の分断可能部(11)は、細帯テープを強力接着剤で接着した、所謂カットテープ(11c)であって、テープの一端を反対側に引っ張ると、外フィルム(1)を二分できる。図6、図7の分断可能部(11)を実施する場合、図3に示す断続的な切込み条(12)の場合の様な外気の侵入はないから、中間フィルム(2)を省略できる。
【0024】
本発明は、上記実施例の構成に限定されることはなく、特許請求の範囲に記載の範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、包装シート(5)を巻寿司(6)に巻き付けた巻付け端を剥離可能に熱溶着して、包装が剥がれない様に止着することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】包装シートの斜視図である。
【図2】図1A−A線に沿う断面図である。
【図3】包装シートの分解斜視図である。
【図4】包装シートに巻寿司載せ、内フィルムの延長部を起立させた状態の斜視図である。
【図5】図4の状態から、延長部を内側に畳んだ状態の斜視図である。
【図6】包装巻寿司の斜視図である。
【図7】第2実施例の分断可能部を具えた外フィルムの部分斜視図である。
【図8】第3実施例の分断可能部を具えた外フィルムの部分斜視図である。
【図9】従来例の包装シートの斜視図である。
【図10】図9の包装シートで包装する途上の斜視図である。
【図11】図9の包装シートで巻寿司を包装したときの悪い例を示す斜視図である。
【図12】別の従来例の包装シートの斜視図である。
【符号の説明】
【0026】
1 外フィルム
11 分断可能部
2 中間フィルム
3 シート状食品
4 内フィルム
41 フィルム片
41a 延長部
41b カット部
5 包装シート
6 巻寿司
【技術分野】
【0001】
本発明は、外フィルムと内フィルムとの間にシート状食品を収容した包装シート及び該包装シートにて包装した包装巻寿司に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種包装シートには、図9、図12に示す如く、2枚の内フィルム半体(41)(41)で形成された内フィルム(4)に、巻寿司(6)の両端面を覆うために外フィルム(1)からはみ出した延長部(41a)(41a)を有するものがある。
図9の包装シート(5)は、両内フィルム半体(41)(41)の長手方向の全長に亘って、長方形の延長部(41a)(41a)が延びている。
図12の包装シート(5)は、両内フィルム半体(41)(41)の長手方向の中央部から巻寿司(6)の端面より少し大きな略正方形状に延長部(41a)(41a)が延びている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
図9に示す包装シート(5)は、内フィルム(4)上に、内フィルム半体(41)(41)の互いりの内端どうしの帯状重なり部(40)と直交して巻寿司(6)を載せ、内フィルム半体(41)(41)の延長部(41a)(41a)を起立させて巻寿司(6)の端面に被せる。更に、図10に示す如く、夫々の延長部(41a)(41a)に対して、3本づつの折畳みピン(8)を巻寿司(6)の端部の外周縁に接近して、巻寿司(6)の長手方向に互いに対向する様に突き込んで該延長部(41a)(41a)を内側に畳み、この状態で、包装シート(5)を巻寿司(6)に巻き付け、後から折畳みピン(8)を抜いて、機械的に包装が可能であった。
【0004】
又、内フィルム半体(41)(41)の延長部(41a)(41a)は、内フィルム半体(41)(41)の全長に亘って延びているから、折畳みピン(8)を突き込んで延長部(41a)(41a)を巻寿司(6)の端部外周に被さる様に畳む際に、包装シート(5)の両端(51)(52)が延長部(41a)(41a)に引っ張られて浮き上がり、包装シートを巻寿司(6)に巻き付け易くなる利点があった。
【0005】
しかし、巻寿司(6)を内フィルム半体(41)(41)に載せる際、正しい位置から傾いている場合、図11に示す如く、包装シート(5)の巻付け端(52)から、内フィルム半体(41)(41)の延長部(41a)(41a)がはみ出してしまい、商品価値を損なう問題もあった。
又、内フィルム(4)の延長部(41a)の両端側は、巻寿司(6)の端部の包装には寄与しないばかりか、包装シート(5)を巻寿司(6)に巻き付けたときの嵩張りを増し、包装の美観を損なう。
【0006】
図12に示す包装シート(5)の内フィルム(4)の延長部(41a)(41a)は、巻寿司(6)の端面を含む端部を包むために必要にして最小の大きさであり、図8に示す様な折畳みピン(8)を用いての自動包装が困難である。
【0007】
本発明は、上図9に示す包装シートの利点を損なわずに、内フィルム半体(41)(41)の延長部(41a)が、包装シート(5)の巻付け端(52)からはみ出すことを防止し、且つ、嵩張り少なく巻寿司を包装できる包装シート及び包装巻寿司を明らかにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の包装シート(5)は、外フィルム(1)と内フィルム(4)との間にシート状食品(3)が収容され、シート状食品(3)の外側にて外フィルム(1)と内フィルム(4)とが熱溶着され、外フィルム(1)の幅方向の略中央部に外フィルム(1)の長手方向に沿って分断可能部(11)が設けられ、内フィルム(4)は外フィルム(1)に重なる2枚の内フィルム半体(41)(41)からなり、両内フィルム半体(41)(41)は、包装すべき巻寿司(6)の端面にも被さる様に、外フィルム(1)からはみ出した延長部(41a)(41a)を有する包装シート(5)において、内フィルム半体(41)(41)の全長に亘って延長部(41a)(41a)が延びており、各延長部(41a)(41a)の外側両端にカット部(41b)(41b)が設けられている。
【0009】
本発明の包装巻寿司は、請求項1乃至4の何れかに記載の包装シート(5)の内フィルム(4)上に、内フィルム半体(41)(41)の内端どうとの帯状重なり部(40)と直交し、且つ両端が外フィルム(1)の幅方向にはみ出さない様に巻寿司(6)を載せ、内フィルム半体(41)(41)の延長部(41a)(41a)を内側に畳んで、巻寿司(6)の両端面を含む両端部を覆ってから、包装シート(5)を巻寿司(6)に巻き付けて、巻付け端(52)をシール片(7)、熱溶着等により接合している。
【発明の効果】
【0010】
本発明の包装シート(5)は、内フィルム(4)の延長部(41a)(41a)は、内フィルム(4)の長手方向の全長に亘って延びているから、図5に示す如く、折畳みピン(8)を用いて延長部(41a)(41a)を内側に突き込む際に、包装シート(5)の両端(51)(52)が延長部(41a)(41a)に引っ張られて浮き上がる。このため、包装シート(5)の端部を掴み易くなるから、包装シート(5)を巻寿司(6)に巻き付け易くなる。
又、延長部(41a)(41a)の外側両端にはカット部(41b)(41b)が設けられているから、巻寿司(6)に際して、巻寿司(6)を内フィルム半体(41)(41)上に、正しい位置から少し傾いて載せても、包装シート(5)の巻付け端(52)から、延長部(41a)(41a)がはみ出して商品価値を損なうことを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1は本発明の包装シート(5)であって、図2は、その断面図である。
包装シート(5)は、図3に示す如く、長方形の外フィルム(1)上に、帯状の中間フィルム(2)、シート状食品(3)、内フィルム(4)を順に載せ、外フィルム(1)の外周部にて、外フィルム(1)、内フィルム(4)及び中間フィルム(2)を熱溶着して構成されている。
【0012】
上記包装シート(5)によって包装される巻寿司(6)は断面略円形であり、長さ約10cm、直径約3.5cmである。
巻寿司(6)は断面略正方形でもよいのは勿論である。
【0013】
外フィルム(1)の縦長さは約15.5cm、横長さ(幅長さ)は約12.5cmである。
外フィルム(1)は幅方向の中央部に長手方向に沿って分断可能部(11)が設けられ、実施例の分断可能部(11)は断続的な切込み条(11a)である。
【0014】
中間フィルム(2)は、上記断続的な切込み条(11a)に被さって該切込み条(11a)からの外気の侵入を防止するためのものであって、帯状に形成され、長さは外フィルム(1)の縦長さと同じであり、幅は1.5cm程度である。
【0015】
シート状食品(3)は、縦長さ約14cm、横長さ約10cm、外フィルム(1)よりも一回り小さい長方形である。シート状食品(3)は中心が、外フィルム(1)の中心にほぼ重なる様にして、外フィルム(1)と内フィルム(4)との間に収容されている。
実施例のシート状食品(3)はシート状海苔である。
【0016】
内フィルム(4)は、同形状の2枚の内フィルム半体(41)(41)からなり、該内フィルム半体(41)(41)は、巻寿司(6)の端面にも被さる様に、外フィルム(1)からはみ出した延長部(41a)(41a)を有する包装シート(5)において、内フィルム半体(41)(41)の全長に亘って延長部(41a)(41a)が延びており、各延長部(41a)(41a)の外側両端にカット部(41b)(41b)が設けられている。
カット部は、図9の長方形の延長部(41a)(41a)の両端を三角形に切り取った形状に対応している。
両内フィルム半体(41)(41)の内端どうしは、約1cm幅で重なっている。
両内フィルム半体(41)(41)の延長部(41a)の外フィルム(1)と平行な外縁長さLは約約11.5cm、及び外フィルム(1)からの突出高さH(図4参照)は約7cm、延長部(41a)が巻寿司(6)の端面を含む端部を余裕のある状態に覆うことができれば、寸法は問わない。
【0017】
外フィルム(1)、内フィルム半体(41)(41)及び中間フィルム(2)の両端は、外フィルム(1)の外周縁から少し内側板にて、シート状食品(3)を包囲して熱溶着(12)(13)される。但し、内フィルム半体(41)(41)どうしの重なり部(40)には熱溶着されていない。
【0018】
外フィルム(1)、内フィルム(4)及び中間フィルム(2)は、米飯、即ち、巻寿司(6)との付着性の悪いフィルム、例えばポリプロピレンで形成されている。
巻寿司(6)と直接に接する内フィルム(4)のフィルム片(41)(41)は、表面が粗面加工されて半透明である。フィルム片(41)(41)を粗面加工することにより、巻寿司(6)との付着性の悪さが一層高められる。
【0019】
次に、上記包装シート(5)を用いて、巻寿司(6)を包装する手順を説明する。
図1、図2の二点鎖線で示す如く、巻寿司(6)を包装シート(5)の内フィルム(4)(4)上に、両内フィルム半体(41)(41)の互いの内端どうしの重なり部(40)と直交する様に載せる。このとき、巻寿司(6)の両端が、シート状食品(3)の幅方向両端からはみ出さない様にする。
【0020】
フィルム片(41)(41)の延長部(41a)(41a)が巻寿司(6)の両端面に被さる様に起立させる。次いで、夫々の延長部(41a)(41a)に対して、3本づつの折畳みピン(8)を巻寿司(6)の端面の外周縁に接近して、巻寿司(6)の長手方向に互いに対向する様に突き込んで該延長部(41a)(41a)を内側に畳み、この状態で、包装シート(5)を巻寿司(6)に巻き付け、巻付け端をシール片(7)により接合する。
シール片(7)の端部はフィルムに接着せず浮かせておけば、簡単に指先で摘んで剥がすことができる。
尚、シール片に代えて、包装シートの巻付け端部を熱溶着によって止着することができるのは勿論である。
【0021】
包装巻寿司の包装を解くには、一方の手で包装巻寿司の片側を支持し、他方の手でシール片(7)を剥がす。シール片(7)を剥がした手で、包装巻寿司の他端側フィルムを摘んで引っ張る。外フィルム(1)は切込み条(11a)で分断され、内フィルム(4)は最初から2枚の内フィルム半体(41)(41)に分離しているため、シート状食品(3)を除く包装シート(5)の半分が引っ張り出される。
巻寿司(6)と直接に接する延長部(41a)(41a)は粗面加工されて、巻寿司(6)との付着性が悪いため、包装シート(5)の半分を引っ張り出す際に、巻寿司(6)との摩擦抵抗は小さく、巻寿司(6)に無理が掛かって巻寿司(6)が千切れてしまうことを防止できる。
残りの包装シート(5)の外端を摘んで外側に引っ張ると、シート状食品(3)を残して包装シート(5)の残り半分を前記同様にしてスムーズ引っ張り出すことができる。シート状食品(3)は直接に巻寿司(6)に被さる。
【0022】
図7、図8は、外フィルム(1)の分断可能部(11)の他の実施例を示しており、図7は、外フィルム(1)は長手方向に裂け易い方向性フィルムであり、端部中央に短く2つの切込み(11b)(11b)を平行に設けている。平行切込み(11b)(11b)間を摘んで引っ張ると、簡単に外フィルム(1)を2分できる。
【0023】
図8の分断可能部(11)は、細帯テープを強力接着剤で接着した、所謂カットテープ(11c)であって、テープの一端を反対側に引っ張ると、外フィルム(1)を二分できる。図6、図7の分断可能部(11)を実施する場合、図3に示す断続的な切込み条(12)の場合の様な外気の侵入はないから、中間フィルム(2)を省略できる。
【0024】
本発明は、上記実施例の構成に限定されることはなく、特許請求の範囲に記載の範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、包装シート(5)を巻寿司(6)に巻き付けた巻付け端を剥離可能に熱溶着して、包装が剥がれない様に止着することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】包装シートの斜視図である。
【図2】図1A−A線に沿う断面図である。
【図3】包装シートの分解斜視図である。
【図4】包装シートに巻寿司載せ、内フィルムの延長部を起立させた状態の斜視図である。
【図5】図4の状態から、延長部を内側に畳んだ状態の斜視図である。
【図6】包装巻寿司の斜視図である。
【図7】第2実施例の分断可能部を具えた外フィルムの部分斜視図である。
【図8】第3実施例の分断可能部を具えた外フィルムの部分斜視図である。
【図9】従来例の包装シートの斜視図である。
【図10】図9の包装シートで包装する途上の斜視図である。
【図11】図9の包装シートで巻寿司を包装したときの悪い例を示す斜視図である。
【図12】別の従来例の包装シートの斜視図である。
【符号の説明】
【0026】
1 外フィルム
11 分断可能部
2 中間フィルム
3 シート状食品
4 内フィルム
41 フィルム片
41a 延長部
41b カット部
5 包装シート
6 巻寿司
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外フィルム(1)と内フィルム(4)との間にシート状食品(3)が収容され、シート状食品(3)の外側にて外フィルム(1)と内フィルム(4)とが熱溶着され、外フィルム(1)の幅方向の略中央部に外フィルム(1)の長手方向に沿って分断可能部(11)が設けられ、内フィルム(4)は外フィルム(1)に重なる2枚の内フィルム半体(41)(41)からなり、両内フィルム半体(41)(41)は、包装すべき巻寿司(6)の端面にも被さる様に、外フィルム(1)からはみ出した延長部(41a)(41a)を有する包装シート(5)において、内フィルム半体(41)(41)の全長に亘って延長部(41a)(41a)が延びており、各延長部(41a)(41a)の外側両端にカット部(41b)(41b)が設けられている、包装シート。
【請求項2】
カット部(41b)(41b)は斜めにカットされて、内フィルム半体(41)(41)は五角形に形成されている、請求項1に記載の包装シート。
【請求項3】
外フィルム(1)の分断可能部(11)は、断続的な切込み条(11a)であり、外フィルム(1)の内面には該断続的な切込み条(11a)に被さる中間フィルム(2)が介装されている、請求項1又は2に記載の包装シート。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れかに記載の包装シート(5)の内フィルム(4)上に、内フィルム半体(41)(41)の内端どうしの帯状重なり部(40)と直交し、且つ両端が外フィルム(1)の幅方向にはみ出さない様に巻寿司(6)を載せ、内フィルム半体(41)(41)の延長部(41a)(41a)を内側に畳んで、巻寿司(6)の両端面を含む両端部を覆ってから、包装シート(5)を巻寿司(6)に巻き付けて、巻付け端(52)をシール片(7)、熱溶着等により接合している、包装巻寿司。
【請求項1】
外フィルム(1)と内フィルム(4)との間にシート状食品(3)が収容され、シート状食品(3)の外側にて外フィルム(1)と内フィルム(4)とが熱溶着され、外フィルム(1)の幅方向の略中央部に外フィルム(1)の長手方向に沿って分断可能部(11)が設けられ、内フィルム(4)は外フィルム(1)に重なる2枚の内フィルム半体(41)(41)からなり、両内フィルム半体(41)(41)は、包装すべき巻寿司(6)の端面にも被さる様に、外フィルム(1)からはみ出した延長部(41a)(41a)を有する包装シート(5)において、内フィルム半体(41)(41)の全長に亘って延長部(41a)(41a)が延びており、各延長部(41a)(41a)の外側両端にカット部(41b)(41b)が設けられている、包装シート。
【請求項2】
カット部(41b)(41b)は斜めにカットされて、内フィルム半体(41)(41)は五角形に形成されている、請求項1に記載の包装シート。
【請求項3】
外フィルム(1)の分断可能部(11)は、断続的な切込み条(11a)であり、外フィルム(1)の内面には該断続的な切込み条(11a)に被さる中間フィルム(2)が介装されている、請求項1又は2に記載の包装シート。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れかに記載の包装シート(5)の内フィルム(4)上に、内フィルム半体(41)(41)の内端どうしの帯状重なり部(40)と直交し、且つ両端が外フィルム(1)の幅方向にはみ出さない様に巻寿司(6)を載せ、内フィルム半体(41)(41)の延長部(41a)(41a)を内側に畳んで、巻寿司(6)の両端面を含む両端部を覆ってから、包装シート(5)を巻寿司(6)に巻き付けて、巻付け端(52)をシール片(7)、熱溶着等により接合している、包装巻寿司。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−239214(P2008−239214A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−84343(P2007−84343)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(591154751)
【出願人】(598157096)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(591154751)
【出願人】(598157096)
【Fターム(参考)】
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