説明

化合物

抗癌剤としてのヌクレオチドホスフォラミデート。ヌクレオチドのホスフォラミデート誘導体およびそれらの、癌治療における使用を開示する。例えばデオキシウリジン、シタラビン、ゲムシタビンおよびシチジンのそれぞれの塩基部分は、5位置で置換することができる。ホスフォラミデート部分がP原子にアリール−O部分およびα−アミノ酸部分を付加している。α−アミノ酸部分は、天然または非天然アミノ酸に対応または由来することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヌクレオチド誘導体およびそれらの癌治療における使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ヌクレオシド類似体、例えばフルオロデオキシウリジン(1)、シタラビン(2)およびゲムシタビン(3)、は抗癌剤として十分に確立している。これらの物質は、それらの5’−ホスフェート形態に活性化後、DNA合成の抑制剤として機能する。
【化1】

【0003】
遊離の生物活性ホスフェート形態は、それらのメンブラン浸透性が乏しいために、一般的に有用な薬物にならない。これを回避するために、多くのホスフェートプロドラッグ手法が報告されている[Rosowsky et al, J. Med. Chem. , 1982,25, 171-8; Hong et al, J. Med. Chem. , 1985,28, 171-8; Kodama et al, Jpn. J. Cancer Res. , 1989,80, 679-85; Hong et al, 1979,22, 1428-32; Ji et al, J. Med. Chem. , 1990,33, 2264-70; Jones et al, Nucleic Acids Res. , 1989,17, 7195-7201; Hunston et al, J. Med. Chem. , 1984,27, 440- 4; Lorey et al, Nucleosides Nucleotides, 1997,16, 1307-10; Farquhar et al, J. Med. Chem., 1983,26, 1153-8; Shuto et al, Nucleosides Nucleotides, 1992,11, 437-46; Le Bec et al, Tet. Letts. , 1991,32, 6553-6; Phelps et al, J. Med. Chem., 1980,23, 1229-32]。
【0004】
一般的に、ホスフェートプロドラッグは、親のヌクレオシド類似体と同等か、またはそれより幾分低い生物学的特性および治療学的活性を有する。
【0005】
我々は、この分野で抗ウイルス的観点から主としてジデオキシヌクレオシドに関する広範囲な研究を行い、抗ウイルス性ヌクレオシドの生物活性ホスフェートを送達するのに広く採用されているホスフォラミデート手法を報告した。
【0006】
一例は、抗HIVd4T(5)に由来するホスフォラミデート(4)である。
【化2】

【0007】
我々は、ホスフォラミデートのエステル[McGuigan etal, AVCC, 1998,9, 473-9]、アミノ酸[McGuigan et al, Antiviral Res. , 1997,35, 195-204; AVCC, 2000,11, 111-6]、およびアリール[Siddiqui et al, J. Med. Chem. , 1999,42, 393-9]領域における変形の効果、ならびにアミノ酸立体化学[McGuigan et al, AVCC, 1996,7, 184- 8]、ホスフェート立体化学[Allender etal, Analytica Chim. Acta, 2001,435, 107-13]およびヌクレオシド[Balzarini et al, BBRC, 1996,225, 363-9; McGuigan et al, BioOrg. Med, Chem. Lett. , 1996,6, 2369-62; McGuigan et al,Bioorg. Med. Chem. Lett. , 2000,10, 645- 7]の効果を観察した。
【0008】
この研究から、フェニルメトキシアラニニルホスフォラミデートの、生物活性ヌクレオチドを細胞内送達するための原型プロ部分としての最適な説明が得られた [Balzarini et al, PNAS, 1996,93, 7295-9; McGuigan et al, J. Med. Chem. , 1996,39, 1748- 53]。
【0009】
Lackey et al[Biochem Pharmacol., 2001,61, 179-89] は、我々の抗ウイルス性ヌクレオシドに関するホスフォラミデートプロドラッグ法の、抗ヘルペス剤ブロモビニル−2’−デオキシウリジン(BVDU)(6)への応用を報告している。特に、彼等は、フェニルメトキシアラニニルホスフォラミデート(7)が、非常に高い抗癌活性を有することを見出した。これは、親の(抗ウイルス性)ヌクレオシド(6)との著しい相違である。
【化3】

【0010】
限られたSARがこのグループにより示されているが、彼等の特許出願[WO0239952号、EP1200455号、CA2317505号、US6339151号、EP116797号、AU2451601号の各明細書]で、彼等は、一連の、塩基およびホスフェート領域における一般的な変形を特許権請求している。しかし、我々の先行技術に基づき、フェニルメトキシアラニニルホスフォラミデート(7)が最適の構造を有すると予想される。
【0011】
ここで驚くべきことに、オキシアミノ酸−ホスフォラミデートヌクレオシド類似体の他の誘導体は、癌の治療において、フェニルメトキシアラニニルホスフォラミデート(7)よりもはるかに強力であることが分かった。
【0012】
本発明の第一の態様により、式I
【化4】

(式中、
Rは、アルキル、アリールおよびアルキルアリールを含んでなる群から選択され、
R’およびR”は、独立して、H、アルキルおよびアルキルアリールを含んでなる群から選択されるか、またはR’およびR”は、一緒に、アルキレン鎖を形成し、R’およびR”が付加しているC原子と共に、環系を与え、
Qは、−O−および−CH−を含んでなる群から選択され、
XおよびYは、独立して、H、F、Cl、Br、I、OHおよびメチル(−CH)を含んでなる群から選択され、
Arは、単環式芳香族環部分または縮合二環式芳香族環部分であり、これらの環部分のどちらも、炭素環式または複素環式であり、所望により置換されており、
Zは、H、アルキルおよびハロゲンを含んでなる群から選択され、
nは0または1であり、
ここで、
nが0である場合、Z’は、−NHおよび3位置と4位置の間に存在する二重結合であり、
nが1である場合、Z’は=Oである)
の化合物または式Iの化合物の薬学的に許容され得る誘導体または代謝生成物を提供するが、ただし、nが1であり、XおよびYが両方ともHであり、Rがメチル(−CH)であり、R’およびR”の一方がHであり、R’およびR”の一方がメチル(−CH)である場合、Arはフェニル(−C)ではない。
【0013】
「薬学的に許容され得る誘導体」とは、患者(recipient)に投与した時、式(I)の化合物を(直接または間接的に)与えることができるすべての薬学的に許容され得る塩、エステルまたはそのようなエステルの塩または他のすべての化合物を意味する。
【0014】
Rが2−Bu(−CH−CH(CH)であり、R’およびR”の一方がHであり、R’およびR”の一方がメチル(−CH)である場合を除いて、nが1であり、XおよびYが両方ともHである場合、Arは非置換フェニル(−C)ではないのが好適である。
【0015】
「薬学的に許容され得る代謝生成物」とは、式(I)の化合物の、使用中に式(II)
【化5】

(式中、Q、R、R’、R”、X、Y、ZおよびZ’は、上記および下記の式Iに関する意味を有し、さらにRはHでよいが、ただし、nが1であり、XおよびYが両方ともHであり、Rがメチル(−CH)であり、R’およびR”の一方がHであり、R’およびR”の一方がメチル(−CH)である場合、Xは−CH=CHBrではない)
の化合物を与える代謝生成物または残基を意味する。
【0016】
式IIの化合物に関して、nが1であり、Zが−CH=CHBrであるか、またはない場合、ROCOCR’R”NH−部分は、アラニン(すなわち上記のように、Rがメチル(−CH)ではなく、R’およびR”の一方がHではなく、R’およびR”の一方がメチル(−CH)ではない)でも、トリプトファン(すなわちα−アミノ−β−インドリルプロピオン酸)にも相当しないのが好適である。
【0017】
より好適には、式IIの化合物に関して、nが1であり、Zが−CH=CHBrであるか、またはない場合、ROCOCR’R”NH部分は、天然アミノ酸に由来することも、相当することもない。
【0018】
さらに好適には、式IIの化合物に関して、nが1または0である場合、ROCOCR’R”NH−部分は、アラニン(すなわち、Rがメチル(−CH)ではなく、R’およびR”の一方がHではなく、R’およびR”の一方がメチル(−CH)ではない)に相当せず、好ましくはトリプトファンにも相当せず、さらに好ましくは、該部分は、どの天然アミノ酸にも相当しない。
【0019】
最も好ましくは、式IIの化合物におけるROCOCR’R”NH−部分は、非天然アミノ酸に相当する。
【0020】
本明細書中でアルキル基とは、分岐鎖状または非分岐鎖状の、環式または非環式の、飽和または不飽和(例えばアルケニルまたはアルキニル)ヒドロカルビル基を意味する。環式である場合、アルキレン基は、好ましくはC〜C12、より好ましくはC〜C10、より好ましくはC〜Cである。非環式である場合、アルキル基は、好ましくはC〜C16、より好ましくはC〜Cである。
【0021】
本明細書でアリール基とは、環原子数が5〜14である芳香族基、例えばフェニルまたはナフチル、を意味する。芳香族基は、1、2、3または4、好ましくは1個の、独立してO、NおよびSからなる群から選択された異原子を含む複素芳香族基でもよい。そのような複素芳香族基の例には、ピリジル、ピロリル、フラニルおよびチオフェニルが挙げられる。好ましくは、アリール基は、フェニルまたは置換されたフェニルを含んでなる。
【0022】
アルキルおよびアリール基は、置換されていても、または置換されていなくてもよい。置換されている場合、一般的に1〜3個の置換基が、好ましくは1個の置換基が存在する。置換基には、ハロゲン原子、つまりF、Cl、BrおよびI原子、およびハロメチル基、例えばCFおよびCCl、酸素含有基、例えばオキソ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルボキシC1−16アルキル、アルコキシ、アルコイル、アルコイルオキシ、アリールオキシ、アリーロイルおよびアリーロイルオキシ、窒素含有基、例えばアミノ、C1−6アルキルアミノ、ジC1−6アルキルアミノ、シアノ、アジドおよびニトロ、硫黄含有基、例えばチオール、C1−6アルキルチオール、スルホニルおよびスルホキシド、それ自体置換されていてもよい複素環式基、それ自体置換されていてもよい上記のアルキル基、およびそれ自体置換されていてもよい上記のアリール基、例えばフェニルおよび置換されたフェニルが挙げられる。該複素環式、アルキルおよびアリール基上の置換基は、すぐ上に定義した通りである。
【0023】
本明細書でアルコキシおよびアリールオキシ基とは、それぞれ、アルキル−O−(例えばアルキルがC〜C16、好ましくはC〜C)およびアリール−O−(例えばアリールが5〜14員で構成された芳香族単環または二縮合環部分であり、所望により1、2、3または4個の、独立してO、SおよびNから選択された異原子を含み、好ましくはアリールがフェニルである)を意味する。
【0024】
本明細書でアルコイルおよびアリーロイル基とは、それぞれ、アルキル−CO−(例えばアルキルがC〜C16、好ましくはC〜C)およびアリール−CO−(例えばアリールが5〜14員で構成された芳香族単環または二縮合環部分であり、所望により1、2、3または4個の、独立してO、SおよびNから選択された異原子を含み、好ましくはアリールがフェニルである)を意味する。
【0025】
本明細書でアルコイルオキシおよびアリーロイルオキシ基とは、それぞれ、アルキル−CO−O(例えばアルキルがC〜C16、好ましくはC〜C)およびアリール−CO−O(例えばアリールが5〜14員で構成された芳香族単環または二縮合環部分であり、所望により1、2、3または4個の、独立してO、SおよびNから選択された異原子を含み、好ましくはアリールがフェニルである)を意味する。
【0026】
本明細書で複素環式基とは、一個以上のピロリル、イミダゾリル、ピラジオリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ピラニル、ピロニル、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、チオナフチル、ベンゾフラニル、イソベンゾフリル、インドリル、オキシインドリル、イソインドリル、インダゾリル、インドリニル、7−アザインドリル、イソインダゾリル、ベンゾピラニル、クマリニル、イソクマリニル、キノリル、イソキノリル、ナフトリジニル、シノリニル、キナゾリニル、ピリドピリジル、ベンズオキサジニル、キノキサジニル、クロメニル、クロマニル、イソクロマニルおよびカルボリニルを含む基を意味する。
【0027】
Ar基は、置換された、または置換されていないアリール基を含んでなり、用語「アリール基」および該基の可能な置換は、本明細書で定義した通りである。好ましくは、Arは、置換された、または置換されていないフェニル基である。特に好ましい置換基は、電子吸引基、例えばハロゲン(好ましくは塩素またはフッ素)、トリハロメチル(好ましくはトリフルオロメチル)、シアノおよびニトロ基、である。例えば、Arは、フェニル、3,5−ジクロロ−フェニル、p−トリフルオロメチル−フェニル、p−シアノ−フェニル、またはp−ニトロ−フェニルでよい。Arが複素芳香族基である場合、Arは好ましくは所望により置換されたピリジルである。
【0028】
Rは、C1−16第1級または第2級アルキル基、C5−7炭素環式アリール基またはC1−6アルキルC5−11アリール基であるのが好適である。より好適には、Rは、C1−10アルキル基、フェニル基またはC1−3アルキルC5−7アリール基である。Rは、置換されていないのが好ましい。
【0029】
好ましくは、Rは、メチル(−CH)、エチル(−C)、n−またはi−プロピル(−C)、n−またはi−ブチル(−C)またはベンジル(−CH)である。最も好ましくは、Rはベンジルである。特に、R’およびR”の一方がHであり、R’およびR”の一方がメチル(−CH)である場合、Rは、好ましくはベンジルであり、特にArが置換されていないフェニルである場合、nは0であり、XおよびYのそれぞれはFである。
【0030】
R’およびR”は、それぞれ独立して、H、C1−6第1級、第2級または第3級アルキル、C1−3アルキルC5−7アリールを含んでなる群から選択されるか、またはR’およびR”が一緒にアルキレン鎖を形成する場合、R’およびR”は、それらが付加しているC原子と共に、C3−8炭素環式脂肪族環を与える。
【0031】
好ましくは、R’およびR”は、同一であり、アルキルであり、より好ましくは両方ともメチル、エチルまたはn−またはi−プロピルである。
【0032】
あるいは、R’およびR”は、独立して、H、メチル(−CH)、第2級ブチル(−CH−CH−(CH)、ベンジル(−CH)であるか、または、それらが付加しているC原子と共に、C5−6環を与える。
【0033】
好ましい化合物には、R’およびR”が両方共メチルである化合物、R’およびR”の一方がHであり、R’およびR”の一方がメチルである化合物、およびR’およびR”が、それらが付加しているC原子と共に、ペンチル環を与える化合物が挙げられる。
【0034】
R’およびR”が異なる場合、それらが付加しているC原子はキラルである。本化合物は、LあるいはDまたは立体異性体の混合物でよい。好ましくは、本化合物はLである。
【0035】
−O−C(O)−CR’R”NH−部分は、カルボキシ保護されたα−アミノ酸に対応することが分かる。従って、R’およびR”は、天然アミノ酸の側鎖に対応し得る。
【0036】
例えば、R’およびR”の一方がHであり、R’およびR”の一方がMeまたはPhCHである場合、この部分は、それぞれアラニンまたはフェニルアラニンに対応する。
【0037】
好ましくは、非対称中心−CR’R”における立体化学は−アミノ酸に対応する。しかし、非対称中心−CR’R”における立体化学は−アミノ酸に対応することもできる。あるいは、−および−アミノ酸に対応する非対称中心を有する化合物の混合物を使用することもできる。
【0038】
本明細書で「天然アミノ酸」とは、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、シスチン、グリシン、グルタミン酸、グルタミン、ヒスチジン、ヒドロキシリシン、ヒドロキシプロリン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンを意味する。
【0039】
しかし、本発明は、天然アミノ酸に対応する部分を有する化合物に限定されない。本発明は、特に、非天然アミノ酸に対応する部分を有する化合物、例えばR’=R”=アルキルであるか、またはR’およびR”が、それらが付加しているC原子と共に、環状部分を与える化合物を包含する。好ましくは式Iの化合物に関して、ROCOCR’R”NH−部分は、非天然アミノ酸に対応するか、または由来する。
【0040】
式Iの化合物に関して、nが1である場合、ROCOCR’R”NH−部分は、好ましくはアラニンに対応することも、由来することもなく、より好ましくはアラニンまたはトリプトファンに対応することも、由来することもなく、さらに好ましくはあらゆる天然アミノ酸に対応することも、由来することもない。
【0041】
式Iの化合物に関して、nが0である場合、ROCOCR’R”NH−部分は、好ましくはアラニンに対応することも、由来することもなく、より好ましくはアラニンまたはトリプトファンに対応することも、由来することもなく、さらに好ましくはあらゆる天然アミノ酸に対応することも、由来することもない。
【0042】
好ましくは、QはOである。
【0043】
好ましくは、XおよびYは、独立して、F、HおよびOHを含んでなる群から選択される。
【0044】
nが1である場合、好ましくはXおよびYのそれぞれがHである。
【0045】
nが0である場合、好ましくはXおよびYのそれぞれがFであるか、またはXがOHであり、YがHであるか、またはXがHであり、YがOHである。
【0046】
ZがFであり、QがOであり、nが1であり、XおよびYがそれぞれHである場合、式Iの化合物の塩基部分はフルオロデオキシウリジン、すなわち上記の化合物(1)、の塩基部分に対応する。
【0047】
ZがHであり、QがOであり、nが0であり、XがOHであり、YがHである場合、式Iの化合物の塩基部分はシタラビン、すなわち上記の化合物(2)、の塩基部分に対応する。
【0048】
ZがHであり、QがOであり、nが0であり、XおよびYがそれぞれFである場合、式Iの化合物の塩基部分はゲムシタビン、すなわち上記の化合物(3)、の塩基部分に対応する。
【0049】
ZがHであり、QがOであり、nが0であり、XがHであり、YがOHである場合、式Iの化合物の塩基部分はシチジンの塩基部分に対応する。
【0050】
式Iの、nが0であり、XおよびYがFである化合物が好ましい。式Iの、nが0であり、XおよびYがFであり、QがOであり、ZがHである、ホスフォラミデート化されたゲムシタビンに対応する化合物が特に好ましい
【0051】
式Iの、nが0であり、XがOHであり、YがHである化合物も好ましい。式Iの、nが0であり、XがOHであり、YがHであり、QがOであり、ZがHである、ホスフォラミデート化されたシタラビンに対応する化合物が特に好ましい
【0052】
式Iの、nが0であり、XがHであり、YがOHである化合物も好ましい。式Iの、nが0であり、XがHであり、YがOHであり、QがOであり、ZがHである、ホスフォラミデート化されたシチジンに対応する化合物が特に好ましい
【0053】
好適には、Arは5〜14員で構成された芳香族環部分である。1または2個の環が、1、2、3または4個、好ましくは1個、の、独立してO、SおよびNから選択された異原子を包含することができる。
【0054】
好ましくは、Arは、炭素単環式芳香族環部分である。より好ましくは、Arは、C単環式芳香族環部分、すなわち所望により置換されたフェニルである。
【0055】
1、2、3または4個の、同一でも、異なっていてもよい置換基がAr上に存在することができ、これらの置換基は、ハロゲン(−F、−Cl、−Brまたは−Iでよい)、−NO、−NH、所望により置換された−C1−3アルキル、所望により置換された−C1−3アルコキシ、好ましくはメトキシ(−OCH)、所望により置換された−SC1−3アルキル、−CN、所望により置換された−COC1−3アルキル、および所望により置換された−CO1−3アルキルを含んでなる群から選択される。所望による置換基は、1〜6、好ましくは3個の、ハロゲン(F、Cl、BrおよびIでよい)および−NOを含んでなる群から選択された構成員である。Ar上の好ましい置換基には、F、Cl、CFおよびNOが挙げられる。
【0056】
置換基は、環部分のどの位置にあってもよい。環部分がC、すなわちフェニル、である場合、2(オルト)または4(パラ)位置にある単一の置換基が好ましい。Arがフェニルである場合、4位置にある単一の置換基がより好ましい。
【0057】
好ましくは、Arは、所望により置換されたフェニル部分である。より好ましくは、Arは、Ph−、pCF−、pFC−、pNO−、pClC−、およびoClC−を含んでなる群から選択される。
【0058】
好適には、Zは、H、C1−6アルキル、置換されたC1−6アルキル、C1−6アルケニル、置換されたC1−6アルケニル、C1−6アルキニル、置換されたC1−6アルキニルおよびハロゲンを含んでなる群から選択され、その際、ハロゲンは、F、Cl、BrまたはIである。アルケニルまたはアルキニル部分上に存在し得る置換基は、F、Cl、Br、I、およびCOMeを含んでなる群から選択される。1、2または3個の置換基が存在し得る。アルケニルおよびアルキニル基は、一個以上の不飽和箇所を含むことができる。
【0059】
Zが置換されたアルケニルまたはアルキニルである場合、置換基は、末端C原子上にあるのが好ましい。
【0060】
好ましくは、Zは、H、F、所望により置換されたC1−6アルキル、特にMe(−CH)、所望により置換されたC1−6アルケニルおよび所望により置換されたC1−6アルキニルを含んでなる群から選択され、所望による置換基はすぐ上に記載してある。
【0061】
nが1であり、Z’がOであり、QがOであり、XおよびYがそれぞれHである場合、好ましくはZは置換されたCアルケニル(すなわちエテニルまたはビニル)部分(−CH=CH)であり、より好ましくは、Zはブロモビニル(−CH=CHBr)またはメチルプロペノエート(−CH=CHCOMe)であり、最も好ましくはZは−CH=CHBrである。
【0062】
式IIの化合物に関して、nが1であり、XおよびYが両方ともHである場合、好ましくはZはFではない。
【0063】
式IIの化合物に関して、nが0である場合、好ましくはXはHではなく、YはOHではなく、より好ましくはXはOHであり、YはHであるか、またはXおよびYの両方がFである。
【0064】
式IIの化合物に関して、nが0である場合、XはOHであり、YはHであり、好ましくはR’もR”もフェニルメチル(すなわちベンジル)または3−メチルインドリル(すなわち3−CHインドリル)ではない。
【0065】
驚くべきことに、化合物(7)におけるエステル部分を変性させることにより、癌細胞系統に対する効力が著しく増加することが分かった。本発明を実施する好ましい化合物は、ベンジルエステル(8)である。驚くべきことに、ベンジルエステル(8)は、メチルエステル(7)よりも、幾つかの癌細胞系統に対する効力が著しく高いことが分かった。
【化6】

【0066】
化合物(8)は、結腸癌細胞系統HT115の成長を1.4μMで50%抑制するのに対し、(7)は244μMの濃度を必要とするので、(8)は効力が174倍高い。化合物(8)は、前立腺癌細胞系統PC−3に対しても、(7)より効力が8倍高い(19μMに対して155μM)。
【0067】
(8)対(7)に関する効力増強程度は、先行技術と比較して驚くべきことである。例えば、d4Tの相当するホスフォラミデートを比較すると、(10)は効力が(9)の約4倍高いことが分かる [McGuigan et al, AVCC, 1998,9, 473-9]。
【化7】

【0068】
これは、(10)におけるベンジルホスフォラミデート要素(motif)は、メチルエステル(9)よりも、d4Tの生物活性遊離ホスフェート形態の細胞内送達効率が4倍高いことを示している。当業者は、BVDUのベンジルホスフォラミデート(8)にも、メチルエステル(7)に対して同程度の強化を予想するであろうが、我々は、上記のように結腸癌に対してほとんど200倍の強化を観察している。
【0069】
BVDUホスフォラミデートのアミノ酸およびアリール部分における変性の驚くべき効能は、本発明を具体化する化合物においても見られた。
【0070】
化合物(11)は、これら2つの領域で同時変性させたp−トリフルオロメチルフェニルベンジル[α,α−ジメチルグリシニル]ホスフォラミデートである。
【化8】

【0071】
化合物11は、ある範囲の癌細胞種類に対して高い効力を示し、(7)よりも大幅に、驚く程強力である。例えば、肺癌に対して(11)は60倍活性が高く(1.3μM対79μM)、前立腺に対して(11)は254倍活性が高い(0.61μM対155μM)。結腸癌に対して(11)は35倍強力である(7μM対244μM)。(7)に対する類似体(11)の強化程度は、先行技術と比較して、やはり驚くべきことである。(12)[ジメチルグリシン変性]および(13)[p−CFフェニル変性]を(9)と比較しても、効力に大きな差は見られない。
【化9】

【0072】
(9)、(12)および(13)のHIV−1に対する50%有効投与量は、それぞれ0.075、0.29および0.01μMであり、実験誤差の範囲内で、効力において(12)および(13)は(9)と同等である。従って、当業者は、(11)は(7)に対して強化をほとんど示さないであろうと予測したであろうが、これに反して上記のように35〜254倍の強化を示している。
【0073】
このように、本発明を具体化し、ホスフォラミデート構造のエステル(R)、アミノ酸(R’、R”)およびアリール(Ar)領域の一つ以上で変形させた化合物は、フェニルメトキシアラニニルホスフォラミデートと比較して、ある範囲の癌細胞種類に対してBVDUから誘導されたプロ−チド(pro-tides)の効力を驚く程、大きく強化することができる。
【0074】
本発明の別の態様により、治療方法、好ましくは癌の予防または治療に使用する本発明の式Iを有する化合物を提供する。
【0075】
本発明の別の態様では、癌の予防または治療方法であって、そのような治療を必要とする患者に有効量の、本発明の式Iを有する化合物を投与することを含んでなる方法を提供する。
【0076】
本発明の別の態様では、本発明の式Iを有する化合物の、癌の治療または予防に使用する医薬の製造における使用を提供する。
【0077】
本発明の別の態様では、本発明の式Iを有する化合物を、薬学的に許容され得る添加剤、キャリヤーまたは希釈剤との組合せで含んでなる、薬学的組成物を提供する。
【0078】
本発明の別の態様では、本発明の式Iを有する化合物を、薬学的に許容され得る添加剤、キャリヤーまたは希釈剤と組み合わせる工程を含んでなる、薬学的組成物の製造方法を提供する。
【0079】
本発明は、肺癌、結腸癌、または前立腺癌を有する患者の治療に特に応用できる。そのような癌の例には、肺MDA MB231、結腸HT115および前立腺PC−3が挙げられる。
【0080】
本発明の式Iを有する化合物または薬学的組成物は、患者(ヒトまたは動物でよい)に、いずれかの好適な手段により投与することができる。
【0081】
本発明で使用する医薬は、経口、または静脈内、筋肉内、腹腔内、皮下、経皮的、気道(エーロゾル)、直腸内、膣および局所(バッカルおよび舌下を包含する)を包含する非経口経路で投与することができる。
【0082】
経口投与には、本発明の化合物は、一般的に錠剤またはカプセル剤の形態で、散剤または顆粒剤として、あるいは水剤または懸濁剤として提供される。
【0083】
経口投与用錠剤は、活性成分を、薬学的に許容され得る添加剤、例えば不活性希釈剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、甘味剤、着香料、着色剤および保存剤、と混合して含むことができる。好適な不活性希釈剤には、炭酸ナトリウムおよび炭酸カルシウム、リン酸ナトリウムおよびリン酸カルシウム、およびラクトースが挙げられ、コーンスターチおよびアルギン酸は好適な崩壊剤である。結合剤は、デンプンおよびゼラチンを包含し、滑沢剤は、存在する場合、一般的にステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクである。所望により、錠剤は、グリセリルモノステアレートまたはグリセリルジステアレートのような材料で被覆し、胃腸管内での吸収を遅延させることができる。
【0084】
経口投与用カプセル剤は、硬質ゼラチンカプセル(その中で活性成分を固体希釈剤と混合する)、および軟質ゼラチンカプセル(その中で活性成分を水または油、例えばピーナッツ油、液体パラフィンまたはオリーブ油と混合する)を包含する。
【0085】
直腸内投与用の処方物は、例えばココアバターまたはサリチル酸塩を含んでなる好適なベースを含む坐剤として形成することができる。
【0086】
膣内投与に好適な処方物は、活性成分に加えてこの分野で適切と考えられるキャリヤーを含む、膣坐剤、タンポン、クリーム剤、ゲル剤、パスタ剤、フォームまたは噴霧剤処方物として提供することができる。
【0087】
筋肉内、腹腔内、皮下および静脈内使用には、本発明の化合物を一般的に、適切なpHおよび等張性に緩衝した無菌水溶液または懸濁液で提供する。好適な水性ビヒクルは、リンゲル液および等張塩化ナトリウムを包含する。本発明の水性懸濁液は、懸濁剤、例えばセルロース誘導体、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドンおよびトラガカントガム、および湿潤剤、例えばレシチン、を包むことができる。水性懸濁液用の好適な保存剤は、エチルおよびn−プロピルp−ヒドロキシベンゾエートを包含する。
【0088】
本発明の化合物は、リポソーム処方物として提供することもできる。
【0089】
一般的に、好適な投与量は、患者の体重1キログラムあたり、1日0.1〜300mgの範囲内である。好ましい低投与量は、患者の体重1キログラムあたり、1日0.5mg、より好ましい低投与量は、患者の体重1キログラムあたり、1日6mg、さらに好ましい低投与量は、患者の体重1キログラムあたり、1日10mgである。好適な投与量は、体重1キログラムあたり、1日6〜150mgの範囲内、最も好ましくは体重1キログラムあたり、1日15〜100mgの範囲内である。所望の投与量は、1日を通して2、3、4、5または6回以上の小投与量に分けて、適切な間隔で与えるのが好ましい。これらの小投与量は、単位量形態で、例えば単位量形態あたり活性成分10〜1500mg、好ましくは20〜1000mg、最も好ましくは50〜700mgの形態で投与することができる。
【0090】
本発明の別の態様では、本発明の式Iを有する化合物の製造方法であって、式(III)の化合物
【化10】

を、式(IV)の化合物
【化11】

(式中、Ar、n、Q、R、R’、R”、X、Y、Z’およびZは、式(I)に関して上に説明した通りである)
と反応させることを含んでなる方法を提供する。
【0091】
ここで本発明の実施態様を、例としてのみ、下記の例、実験手順および実験データを参照しながら説明する。
【0092】
データは、治療を必要とする(with un-met clinical need)ヒトにおける一連の一般的な癌を代表する腫瘍細胞種類、すなわち肺MDA MB231、結腸HT115、前立腺PC−3、に関して記載する。これらの検定から得たデータを表Iに示す。
実験手順
【0093】
一般的な方法
下記の無水溶剤および試薬、すなわちジクロロメタン(DCM)、ジエチルエーテル(EtO)、テトラヒドロフラン(THF)、N−メチルイミダゾール(NMI)、メタノール(MeOH)、ジメチルホルムアミド(DMF)、1,4−ジオキサン、をAldrichから、確実な栓をした状態で購入した。トリエチルアミンは、4オングストロームの分子篩上で乾燥させた。
【0094】
薄層クロマトグラフィー
薄層クロマトグラフィー(TLC)は、市販のMerck Kieselgel 60 F254プレート上で行い、分離した成分は紫外光(254nmおよび366nm)を使用して目に見えるようにした。
【0095】
カラムクロマトグラフィー
カラムは、固定相として(Kieselgel 60、35〜70μm、Fluka)を使用して行った。試料は、同じ溶離剤中の濃縮溶液として流したか、またはシリカゲル上に予め吸着させた。
【0096】
NMR分光法
H、13Cおよび31P−NMRは、それぞれ操作周波数300MHz、75MHzおよび121MHzのBruker Avance DPX300分光計で記録した。31P−NMRスペクトルは、外部標準として85%リン酸に対するδ単位で報告し、正のシフトはダウンフィールドである。NMR信号の指定には、下記の略号、すなわちs(一重線)、d(二重線)、t(三重線)、q(四重線)、m(多重線)、bs(ブロードシグナル)、dd(二重線の二重線)、dt(三重線の二重線)を使用する。星印を付けた信号信号(Starred signal signal)は、立体異性体混合物のために分裂している。
【0097】
標準的な手順
実際的な目的に合わせて、標準的な手順は適用可能な場合に使用する。
【0098】
標準的な手順1 アミノエステル塩酸塩の合成
攪拌している無水アルコールの溶液(10モル当量)に塩化チオニル(2モル当量)を0℃で加え、得られた溶液を1時間攪拌した。室温に温めた後、適切なアミノ酸(1モル当量)を加え、反応混合物を6〜16時間還流加熱した。溶剤を除去し、メタノール/エーテルから再結晶させることにより、アミノエステル塩酸塩が得られた。
【0099】
標準的な手順2 アミノベンジルエステル塩酸塩の合成
適切なアミノ酸(1.0モル当量)、p−トルエンスルホン酸(1.0モル当量)および無水ベンジルアルコール(4.1モル当量)をトルエン(10モル当量)中、Dean-Starkトラップで24時間還流加熱した。室温に冷却し、EtOを加え、混合物を氷浴中に1時間放置し、次いで濾過し、EtOで洗浄した。固体をDCM中に溶解させ、10%KCOおよび水で洗浄した。有機相をMgSO上で除湿し、濾過し、溶剤を減圧下で除去し、オイルを得た。このオイルをアセトンで可溶化し、1MHClで中和した。EtOを加え、固体を濾過し、EtOで洗浄し、白色固体を得た。
【0100】
標準的な手順3 ホスフォロジクロリデート化学種の合成
オキシ塩化リン(1.0モル当量)および適切な置換されたフェノール(1.0モル)を無水ジエチルエーテル(31モル当量)と共に攪拌した。これに無水トリエチルアミン(1.0モル当量)を−80℃で加え、放置し、16時間かけて室温に温めた。トリエチルアミン塩酸塩を濾別し、濾液を乾固させ、粗製物を透明液体として得た。
【0101】
標準的な手順4 ホスフォクロリデート化学種の合成
ホスフォジクロリデート(1.0モル当量)および適切なアミノエステル塩酸塩(1.0モル当量)を無水DCM中に懸濁させた。無水トリエチルアミンを−80℃で滴下しながら加え、1時間後、反応混合物を放置し、室温に温めた。ホスフォクロリデートの形成を31P−NMRで監視した。2〜5時間後、溶剤を減圧下で除去し、得られた固体を無水エーテル(2x20ml)で洗浄し、濾過し、濾液を乾固させ、生成物を粗製オイルとして得た。これらのオイルは、通常、さらに精製せずに使用した。
【0102】
標準的な手順5 ホスフォロアミデート誘導体の合成
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン(1.0モル当量)および適切なホスフォクロリデート(2.0〜3.0モル当量)を無水THFに入れた溶液に、−80℃で、NMI(5.0モル当量)を1分間かけて滴下しながら加えた。15分後、反応混合物を放置して室温に温め、室温で2〜19時間攪拌した。溶剤を減圧下で除去し、得られた黄色オイルをDCM中に溶解させ、0.5MHCl、および水で洗浄した。有機相をMgSO上で除湿し、濾過し、乾固させ、フラッシュクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール97/3、ジクロロメタン/メタノール97/3)により精製した。
【0103】
メチル−1−アミノ−1−シクロペンタノエート塩酸塩の合成
14ClNO、MW=179.68
【化12】

これは、標準手順1により、1−アミノ−1−シクロペンタンカルボン酸(3.876g、30mmol)を塩化チオニル(4.44mL、45mmol)および無水メタノール(15.5mL)と共に使用して合成した。生成物は、白色固体として単離された(4.81g、収率89%)。
【表1】

【0104】
エチル−1−アミノ−1−シクロペンタノエート塩酸塩の合成
16ClNO、MW=193.71
【化13】

これは、標準手順1により、1−アミノ−1−シクロペンタンカルボン酸(5.0g、38.6mmol)を塩化チオニル(5.72mL、58mmol)および無水エタノール(29mL)と共に使用して合成した。生成物は、白色固体として単離された(6.98g、収率93%)。
【表2】

【0105】
ベンジル−1−アミノ−1−シクロペンタノエート塩酸塩の合成
1418ClNO、MW=255.78
【化14】

これは、標準手順2により、1−アミノ−1−シクロペンタンカルボン酸(3.682g、28.5mmol)をp−トルエンスルホン酸一水和物(5.625g、29.55mmol)および無水ベンジル型アルコール(12mL、116mmol)と共に、トルエン(20mL)中で使用して合成した。生成物は、白色固体として単離された(6.441g、収率88.5%)。
【表3】

【0106】
メチル−2−アミノ−2−メチルプロパノエート塩酸塩の合成
12ClNO、MW=153.61
【化15】

これは、標準手順1により、2−アミノ−イソ酪酸(5.102g、48.49mmol)を塩化チオニル(11.538g、96.98mmol、7.04mL)および無水メタノール(19.6mL)と共に使用して合成した。生成物は、白色固体として単離された(6.636g、収率89.2%)。
【表4】

【0107】
エチル−2−アミノ−2−メチルプロパノエート塩酸塩の合成
14ClNO、MW=167.63
【化16】

これは、標準手順1により、2−アミノ−イソ酪酸(5.102g、48.49mmol)を塩化チオニル(11.772g、98.95mmol、7.2mL)および無水エタノール(29mL)と共に使用して合成した。生成物は、白色固体として単離された(7.159g、収率86.3%)。
【表5】

【0108】
ベンジル−2−アミノ−2−メチルプロパエート塩酸塩の合成
1116ClNO、MW=229.70
【化17】

これは、標準手順2により、2−アミノ−イソ酪酸(1.960g、19.00mmol)をp−トルエンスルホン酸一水和物(3.750g、19.7mmol)およびベンジル型アルコール(8.360g、77.30mmol、8mL)と共に、トルエン(20mL)中で使用して合成した。生成物は、白色固体として単離された(2.556g、収率87.4%)。
【表6】

【0109】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジンの合成
(E)−5−(2−カルボメトキシビニル)−2’−デオキシウリジン
【化18】

Pd(OAc)(0.316g、1.41mmol)、PPh(0.741g、2.82mmol)、およびトリエチルアミン(4.9mL)を1,4−ジオキサン(50mL)に入れた混合物を70℃で、強い赤色を呈するまで、攪拌した。これに、5−ヨード−2’−デオキシウリジン(10g、28.24mmol)およびアクリル酸メチル(4.862g、56.48mmol、5.1mL)を1,4−ジオキサン(20mL)に入れて加え、混合物を30分間還流下で攪拌した。反応混合物を高温の間に濾過し、濾液を一晩かけて4℃に冷却した。得られた淡黄色沈殿物を濾過し、DCMで洗浄し、真空乾燥させ、生成物を白色固体として得た(6.2g、収率70.7%)。
【表7】

【0110】
(E)−5−(2−カルボキシビニル)−2’−デオキシウリジン
【化19】

(E)−5−(2−カルボメトキシビニル)−2’−デオキシウリジン(6.0g、19.33mmol)を1MNaOH300mLに溶解させ、この混合物を室温で3時間攪拌し、濾過し、濾液を1MHClでpH2に調節した。4℃に冷却することにより、白色沈殿物が形成された。これを濾別し、冷水(2x20ml)およびアセトン(2x20mL)で洗浄し、乾燥させ、白色固体を得た(4.441g、収率77.1%)。
【表8】

【0111】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン
【化20】

(E)−5−(2−カルボキシビニル)−2’−デオキシウリジン(5.777g、19.37mmol)をジメチルホルムアミド(29mL)に入れた溶液に、KCO(5.890g、42.61mmol)を加え、懸濁液を室温で15分間攪拌した。N−ブロモスクシンイミド(3.655g、20.53mmol)の溶液を20℃で30分間かけて滴下しながら加えた。得られた懸濁液を濾過し、固体をDMFで洗浄した。濾液および洗浄液を一つに合わせ、真空中で蒸発乾固させ、残留物をMeOHに溶解させた。これにシリカゲルを加え、懸濁液を蒸発乾固させ、固体をクロマトグラフィーカラムの上に乗せた。このカラムをクロロホルム/メタノール92/8で溶離させ、白色固体(5787g、71.9%)を得た。水から再結晶させることにより、白色粉末を得た。
【表9】

【0112】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[フェニル−(メトキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF1)の合成
2125BrNP、MW574.32
【化21】

これは、標準手順5により、BVdU(300mg、0.90mmol)、フェニル−(メトキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデート(472mg、1.7mmol)、NMI(4.5mmol、378μL)をTHF(9mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(356mg、収率69%)。
【表10】

【0113】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[フェニル−(エトキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF3)の合成
2227BrNP、MW=588.34
【化22】

これは、標準手順5により、BVdU(150mg、0.45mmol)、フェニル−(エトキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデート(249mg、0.9mmol)、NMI(2.8mmol、190μL)をTHF(4mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(145mg、収率55%)。
【表11】

【0114】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[フェニル−(ベンゾキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF2)の合成
2729BrNP、MW=649.08
【化23】

これは、標準手順5により、BVdU(150mg、0.45mmol)、フェニル−(ベンジルオキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデート(249mg、0.9mmol)、NMI(2.8mmol、190μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(228mg、収率78%)。
【表12】

【0115】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−フルオロフェニル−(メトキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF5)の合成
2124BrFNP、MW=592.31
【化24】

これは、標準手順5により、BVdU(200mg、0.60mmol)、パラ−フルオロフェニル−(メトキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデート(472mg、1.5mmol)、NMI(4.98mmol、332μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(177mg、収率50%)。
【表13】

【0116】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−フルオロフェニル−(エトキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF6)の合成
2226BrFNP、MW=606.33
【化25】

これは、標準手順5により、BVdU(200mg、0.60mmol)、パラ−フルオロフェニル−(エトキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデート(464mg、1.5mmol)、NMI(4.98mmol、332μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(240mg、収率66%)。
【表14】

【0117】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−フルオロフェニル−(ベンゾキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF7)の合成
2728BrFNP、MW=668.40
【化26】

これは、標準手順5により、BVdU(200mg、0.60mmol)、パラ−フルオロフェニル−(ベンゾイルオキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデート(556mg、1.5mmol)、NMI(4.98mmol、332μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(256mg、収率64%)。
【表15】

【0118】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−ニトロフェニル−(メトキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF10)の合成
2124BrN11P、MW=619.31
【化27】

これは、標準手順5により、BVdU(200mg、0.60mmol)、パラ−ニトロフェニル−(メトキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデート(483mg、1.5mmol)、NMI(4.98mmol、332μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(211mg、収率57%)。
【表16】

【0119】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−ニトロフェニル−(エトキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF9)の合成
2226BrN11P、MW=633.34
【化28】

これは、標準手順5により、BVdU(200mg、0.60mmol)、パラ−ニトロフェニル−(エトキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデート(504mg、1.5mmol)、NMI(4.98mmol、332μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(232mg、収率61%)。
【表17】

【0120】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−ニトロフェニル−(ベンゾキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF8)の合成
2728BrN11P、MW=695.41
【化29】

これは、標準手順5により、BVdU(200mg、0.60mmol)、パラ−ニトロフェニル−(ベンジルオキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデート(597mg、1.5mmol)、NMI(4.98mmol、332μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(228mg、収率55%)。
【表18】

【0121】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−(トリフルオロメチル)−フェニル−(メトキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF15)の合成
2224BrFP、MW=642.31
【化30】

これは、標準手順5により、BVdU(200mg、0.60mmol)、フェニル−(メトキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデート(518.8mg、1.5mmol)、NMI(246.3mg、3.0mmol、239μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、4時間で合成した。粗製物を、クロロホルム/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(211.1mg、収率54.7%)。
【表19】

【0122】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−(トリフルオロメチル)−フェニル−(エトキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF25)の合成
2326BrFP、MW=656.34
【化31】

これは、標準手順5により、BVdU(200mg、0.60mmol)、フェニル−(エトキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデート(539.5mg、1.5mmol)、NMI(246.3mg、3.0mmol、239μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、20時間で合成した。粗製物を、ジクロロメタン/メタノール95:5で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(172.6mg、収率43.8%)。
【表20】

【0123】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−トリフルオロフェニル−(ベンゾキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF4)の合成
2826BrFP、MW=718.41
【化32】

これは、標準手順5により、BVdU(200mg、0.60mmol)、パラ−トリフルフェニル−(ベンジルオキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデート(632mg、1.5mmol)、NMI(4.98mmol、332μL)をTHF(6mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(308mg、収率71%)。
【表21】

【0124】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[4−クロロフェニル−(メトキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF13)の合成
2124BrClNP、MW=608.76
【化33】

これは、標準手順5により、BVdU(200mg、0.60mmol)、4−クロロフェニル−(メトキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデート(374.5mg、1.2mmol)、NMI(246.3mg、3.0mmol、239μL)をTHF(8mL)に入れて使用し、5時間で合成した。粗製物を、クロロホルム/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(139.0mg、収率38.0%)。
【表22】

【0125】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[4−クロロフェニル−(エトキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF11)の合成
2226BrNP、MW=622.79
【化34】

これは、標準手順5により、BVdU(300mg、0.90mmol)、4−クロロフェニル−(エトキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデート(557.7mg、1.71mmol)、NMI(221.7mg、2.7mmol、215μL)をTHF(10mL)に入れて使用し、16時間で合成した。粗製物を、ジクロロメタン/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(168.4mg、収率30.0%)。
【表23】

【0126】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[4−クロロフェニル−(ベンゾキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF12)の合成
2226BrNP、MW=622.79
【化35】

これは、標準手順5により、BVdU(300mg、0.90mmol)、4−クロロフェニル−(ベンゾキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデート(698.7mg、1.80mmol)、NMI(369.5mg、4.5mmol、358.7μL)をTHF(10mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、ジクロロメタン/メタノール95:5で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(310.0mg、収率50.3%)。
【表24】

【0127】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[フェニル−(メトキシ−α,α−ジメチルグリシニル)]−ホスフェート(CPF26)の合成
2227BrNP、MW=588.34
【化36】

これは、標準手順5により、BVdU(200mg、0.60mmol)、フェニル−(メチル−2−アミノ−2−メチルプロパノエート)−ホスフォロクロリデート(437.5mg、1.5mmol)、NMI(246.3mg、3.0mmol、239.1μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、4時間で合成した。粗製物を、クロロホルム/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(117mg、収率33.1%)。
【表25】

【0128】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[フェニル−(エトキシ−α,α−ジメチルグリシニル)]−ホスフェート(CPF27)の合成
2329BrNP、MW=602.37
【化37】

これは、標準手順5により、BVdU(200mg、0.60mmol)、フェニル−(エチル−2−アミノ−2−メチルプロパノエート)−ホスフォロクロリデート(458.0mg、1.5mmol)、NMI(246.3mg、3.0mmol、239.1μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、5時間で合成した。粗製物を、クロロホルム/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(106mg、収率29.3%)。
【表26】

【0129】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[フェニル−(ベンゾキシ−α,α−ジメチルグリシニル)]−ホスフェート(CPF14)の合成
2831BrNP、MW=664.44
【化38】

これは、標準手順5により、BVdU(242mg、0.73mmol)、フェニル−(ベンジル−2−アミノ−2−メチルプロパノエート)−ホスフォロクロリデート(533.0mg、2.0mmol)、NMI(298.0mg、3.63mmol、289μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、4時間で合成した。粗製物を、クロロホルム/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(129.0mg、収率26.7%)。
【表27】

【0130】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[4−ニトロフェニル−(メトキシ−α,α−ジメチルグリシニル)]−ホスフェート(CPF45)の合成
2226BrN11P、MW=633.34
【化39】

これは、標準手順5により、BVdU(150mg、0.45mmol)、4−ニトロフェニル−(メチル−2−アミノ−2−メチルプロパノエート)−ホスフォロクロリデート(378.8mg、1.13mmol)、NMI(184.7mg、2.25mmol、179.4μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、3時間で合成した。粗製物を、ジクロロメタン/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(145.7mg、収率50.9%)。
【表28】

【0131】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[4−ニトロフェニル−(エトキシ−α,α−ジメチルグリシニル)]−ホスフェート(CPF46)の合成
2328BrN11P、MW=647.3
【化40】

これは、標準手順5により、BVdU(150mg、0.45mmol)、4−ニトロフェニル−(エチル−2−アミノ−2−メチルプロパノエート)−ホスフォロクロリデート(442.1mg、1.26mmol)、NMI(184.7mg、2.25mmol、179.4μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、4時間で合成した。粗製物を、ジクロロメタン/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(152.9mg、収率52.5%)。
【表29】

【0132】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[4−ニトロフェニル−(ベンゾキシ−α,α−ジメチルグリシニル)]−ホスフェート(CPF47)の合成
2830BrN11P、MW=709.44
【化41】

これは、標準手順5により、BVdU(100mg、0.30mmol)、4−ニトロフェニル−(ベンジル−2−アミノ−2−メチルプロパノエート)−ホスフォロクロリデート(309.6mg、1.07mmol)、NMI(123.7mg、1.5mmol、120.1μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、5時間で合成した。粗製物を、ジクロロメタン/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(160.2mg、収率50.2%)。
【表30】

【0133】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[4−クロロフェニル−(メトキシ−α,α−ジメチルグリシニル)]−ホスフェート(CPF42)の合成
2226BrClNP、MW=622.79
【化42】

これは、標準手順5により、BVdU(150mg、0.45mmol)、4−クロロフェニル−(メチル−2−アミノ−2−メチルプロパノエート)−ホスフォロクロリデート(440.2mg、1.35mmol)、NMI(184.7mg、2.25mmol、179.4μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、6時間で合成した。粗製物を、ジクロロメタン/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(146.7mg、収率56.5%)。
【表31】

【0134】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[4−クロロフェニル−(エトキシ−α,α−ジメチルグリシニル)]−ホスフェート(CPF43)の合成
2328BrClNP、MW=636.81
【化43】

これは、標準手順5により、BVdU(150mg、0.45mmol)、4−クロロフェニル−(エチル−2−アミノ−2−メチルプロパノエート)−ホスフォロクロリデート(413.3mg、1.22mmol)、NMI(184.7mg、2.25mmol、179.3μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、16時間で合成した。粗製物を、ジクロロメタン/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(74mg、収率25.8%)。
【表32】

【0135】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[4−クロロフェニル−(ベンゾキシ−α,α−ジメチルグリシニル)]−ホスフェート(CPF44)の合成
2830BrClNP、MW=698.88
【化44】

これは、標準手順5により、BVdU(150mg、0.45mmol)、4−クロロフェニル−(ベンジル−2−アミノ−2−メチルプロパノエート)−ホスフォロクロリデート(505.0mg、1.25mmol)、NMI(184.7mg、2.25mmol、179.3μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、16時間で合成した。粗製物を、ジクロロメタン/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(134.8mg、収率42.9%)。
【表33】

【0136】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−(トリフルオロメチル)−フェニル−(ベンゾキシ−α,α−ジメチルグリシニル)]−ホスフェート(CPF48)の合成
2930BrFP、MW=732.44
【化45】

これは、標準手順5により、BVdU(150mg、0.45mmol)、4−(トリフルオロメチル)−フェニル−(ベンジル−2−アミノ−2−メチルプロパノエート)−ホスフォロクロリデート(529.4.5mg、1.22mmol)、NMI(184.7mg、2.25mmol、179.4μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、4時間で合成した。粗製物を、ジクロロメタン/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(142.1mg、収率43.1%)。
【表34】

【0137】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[フェニル−(メトキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF16)の合成
2429BrNP、MW=614.38
【化46】

これは、標準手順5により、BVdU(250mg、0.75mmol)、フェニル−(メトキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデート(589mg、1.87mmol)、NMI(6.2mmol、415μL)をTHF(7mL)に入れて使用し、3時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(234mg、収率51%)。
【表35】

【0138】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[フェニル−(エトキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF17)の合成
2531BrNP、MW=628.41
【化47】

これは、標準手順5により、BVdU(250mg、0.75mmol)、フェニル−(エトキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデート(642mg、1.87mmol)、NMI(6.2mmol、415μL)をTHF(7mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(258mg、収率55%)。
【表36】

【0139】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[フェニル−(ベンゾキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF18)の合成
3033BrNP、MW=690.48
【化48】

これは、標準手順5により、BVdU(200mg、0.6mmol)、フェニル−(ベンジルオキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデート(589mg、1.5mmol)、NMI(4.98mmol、332μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、10時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(127mg、収率31%)。
【表37】

【0140】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−ニトロフェニル−(メトキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF19)の合成
2428BrN11P、MW=659.38
【化49】

これは、標準手順5により、BVdU(200mg、0.60mmol)、パラ−ニトロフェニル−(メトキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデート(543mg、1.5mmol)、NMI(4.98mmol、332μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(239mg、収率60%)。
【表38】

【0141】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−ニトロフェニル−(エトキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF20)の合成
2530BrN11P、MW=673.4
【化50】

これは、標準手順5により、BVdU(200mg、0.60mmol)、パラ−ニトロフェニル−(エトキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデート(563mg、1.5mmol)、NMI(4.98mmol、332μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、1時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(240mg、収率59%)。
【表39】

【0142】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−ニトロフェニル−(ベンゾキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF21)の合成
3032BrN11P、MW=735.47
【化51】

これは、標準手順5により、BVdU(200mg、0.60mmol)、パラ−ニトロフェニル−(ベンジルオキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデート(656mg、1.5mmol)、NMI(4.98mmol、332μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、3時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(269mg、収率61%)。
【表40】

【0143】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−フルオロフェニル−(メトキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF22)の合成
2428BrFNP、MW=632.37
【化52】

これは、標準手順5により、BVdU(200mg、0.60mmol)、パラ−フルオロフェニル−(メトキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデート(503mg、1.5mmol)、NMI(4.98mmol、332μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(251mg、収率66%)。
【表41】

【0144】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−フルオロフェニル−(エトキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF23)の合成
2530BrFNP、MW=646.4
【化53】

これは、標準手順5により、BVdU(200mg、0.60mmol)、パラ−フルオロフェニル−(エトキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデート(524mg、1.5mmol)、NMI(4.98mmol、332μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(274mg、収率71%)。
【表42】

【0145】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−フルオロフェニル−(ベンゾキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF24)の合成
3032BrNP、MW=708.47
【化54】

これは、標準手順5により、BVdU(200mg、0.60mmol)、パラ−フルオロフェニル−(ベンジルオキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデート(616mg、1.5mmol)、NMI(4.98mmol、332μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(283mg、収率67%)。
【表43】

【0146】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−クロロフェニル−(メトキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF32)の合成
2428BrClNP、MW=648.82
【化55】

これは、標準手順5により、BVdU(150mg、0.45mmol)、パラ−クロロフェニル−(メトキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデート(475mg、1.35mmol)、NMI(4.5mmol、300μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(187mg、収率64%)。
【表44】

【0147】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−クロロフェニル−(エトキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF33)の合成
2530BrClNP、MW=662.85
【化56】

これは、標準手順5により、BVdU(150mg、0.45mmol)、パラ−クロロフェニル−(エトキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデート(495mg、1.35mmol)、NMI(4.5mmol、300μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(240mg、収率66%)。
【表45】

【0148】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−クロロフェニル−(ベンゾキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF34)の合成
3032BrClNP、MW=724.92
【化57】

これは、標準手順5により、BVdU(150mg、0.45mmol)、パラ−クロロフェニル−(ベンジルオキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデート(578mg、1.35mmol)、NMI(4.5mmol、300μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(222mg、収率68%)。
【表46】

【0149】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−トリフルオロフェニル−(メトキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF28)の合成
2528BrFP、MW=682.38
【化58】

これは、標準手順5により、BVdU(150mg、0.45mmol)、パラ−トリフルオロフェニル−(メトキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデート(521mg、1.35mmol)、NMI(4.5mmol、300μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(199mg、収率65%)。
【表47】

【0150】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−トリフルオロフェニル−(エトキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF29)の合成
2630BrFP、MW=696.40
【化59】

これは、標準手順5により、BVdU(150mg、0.45mmol)、パラ−トリフルオロフェニル−(エトキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデート(540mg、1.35mmol)、NMI(4.50mmol、300μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(185mg、収率59%)。
【表48】

【0151】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−トリフルオロフェニル−(ベンゾキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF30)の合成
3132BrFP、MW=758.47
【化60】

これは、標準手順5により、BVdU(150mg、0.45mmol)、パラ−トリフルオロフェニル−(ベンジルオキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデート(623mg、1.35mmol)、NMI(4.50mmol、300μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(218mg、収率64%)。
【表49】

【0152】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[フェニル−(メトキシ−L−フェニルアラニニル)]−ホスフェート(CPF36)の合成
2729BrNP、MW=650.41
【化61】

これは、標準手順5により、BVdU(150mg、0.45mmol)、フェニル−(メトキシ−L−フェニルアラニニル)−ホスフォロクロリデート(477mg、1.35mmol)、NMI(4.42mmol、190μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(169mg、収率58%)。
【表50】

【0153】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[フェニル−(メトキシ−L−ロイシニル)]−ホスフェート(CPF35)の合成
2431BrNP、MW=616.40
【化62】

これは、標準手順5により、BVdU(150mg、0.45mmol)、フェニル−(メトキシ−L−ロイシニル)−ホスフォロクロリデート(432mg、1.35mmol)、NMI(4.42mmol、190μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(167mg、収率60%)。
【表51】

【0154】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[フェニル−(ベンゾキシ−L−ロイシニル)]−ホスフェート(CPF37)の合成
3035BrNP、MW=692.49
【化63】

これは、標準手順5により、BVdU(150mg、0.45mmol)、フェニル−(ベンゾキシ−L−ロイシニル)−ホスフォロクロリデート(534mg、1.35mmol)、NMI(4.42mmol、190μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(199mg、収率64%)。
【表52】

【0155】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−ニトロフェニル−(ベンゾキシ−L−ロイシニル)]−ホスフェート(CPF38)の合成
3034BrN11P、MW=737.49
【化64】

これは、標準手順5により、BVdU(150mg、0.45mmol)、パラ−ニトロフェニル−(ベンゾキシ−L−ロイシニル)−ホスフォロクロリデート(595mg、1.35mmol)、NMI(4.42mmol、190μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(176mg、収率53%)。
【表53】

【0156】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−クロロフェニル−(ベンゾキシ−L−ロイシニル)]−ホスフェート(CPF39)の合成
3034BrClNP、MW=726.94
【化65】

これは、標準手順5により、BVdU(150mg、0.45mmol)、パラ−クロロフェニル−(ベンゾキシ−L−ロイシニル)−ホスフォロクロリデート(581mg、1.35mmol)、NMI(4.42mmol、190μL)をTHF(5mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール97:3で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(221mg、収率68%)。
【表54】

【0157】
ゲムシタビン−[フェニル−(ベンゾキシ−L−アラニニル)]−ホスフェートの合成
2527P、MW=580.47(CPF31)
【化66】

これは、標準手順5により、ゲムシタビン(131mg、0.5mmol)、フェニル−(ベンゾキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデート(529mg、1.5mmol)、NMI(4.42mmol、300μL)をTHF/ピリジン(4/2mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール95:5で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(46mg、収率16%)。
【表55】

【0158】
ゲムシタビン−[パラ−クロロフェニル−(ベンゾキシ−L−アラニニル)]−ホスフェートの合成
2526ClFP、MW=614.92(CPF40)
【化67】

これは、標準手順5により、ゲムシタビン(131mg、0.5mmol)、パラ−クロロフェニル−(ベンゾキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデート(582mg、1.5mmol)、NMI(4.42mmol、300μL)をTHF/ピリジン(4/2mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール95:5で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(76mg、収率25%)。
【表56】

【0159】
ゲムシタビン−[パラ−クロロフェニル−(ベンゾキシ−α,α−ジメチルグリシニル)]−ホスフェート(CPF41)の合成
2628ClFP、MW=628.95
【化68】

これは、標準手順5により、ゲムシタビン(131mg、0.5mmol)、パラ−クロロフェニル−(ベンゾキシ−α,α−ジメチルグリシニル)−ホスフォロクロリデート(603mg、1.5mmol)、NMI(4.42mmol、300μL)をTHF/ピリジン(4/3mL)に入れて使用し、2時間で合成した。粗製物を、CHCl/メタノール95:5で溶離させるカラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物を白色泡状の固体として得た(163mg、収率52%)。
【表57】

【0160】
フェニル−(メトキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1013ClNOP、MW=277.64
【化69】

これは、標準手順4により、L−アラニンメチルエステル塩酸塩(2g、14.3mmol)、フェニルジクロロホスフェート(3.02g、2.14ml、14.3mmol)およびTEA(2.9g、4.0ml、28.7mmol)をDCM(60mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物3.91g(98%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表58】

【0161】
フェニル−(エトキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1115ClNOP、MW=291.67
【化70】

これは、標準手順4により、L−アラニンエチルエステル塩酸塩(770mg、5.01mmol)、フェニルジクロロホスフェート(1.12g、5.01mmol、749μL)およびTEA(1.4mL、10.02mmol)をDCM(40mL)に入れて使用することにより合成する。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル7:3)により精製し、オイル1.02(69%)を得た。
【表59】

【0162】
フェニル−(ベンゾキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1617ClNOP、MW=353.74
【化71】

これは、標準手順4により、L−アラニンベンジルエステル塩酸塩(1.0g、4.64mmol)、フェニルジクロロホスフェート(980mg、0.69ml、4.64mmol)およびTEA(0.94g、1290μL、9.27mmol)をDCM(40mL)に入れて使用することにより合成する。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル6:4)により精製し、オイル1.61(98%)を得た。
【表60】

【0163】
p−ニトロフェニル−(メトキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1012ClNP、MW=322.64
【化72】

これは、標準手順4により、L−アラニンメチルエステル塩酸塩(0.70g、5.01mmol)、p−ニトロフェニルジクロロホスフェート(1.362g、5.01mmol)およびTEA(1.4ml、10mmol)をDCM(40mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物1.60g(99%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表61】

【0164】
p−ニトロフェニル−(エトキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1114ClNP、MW=336.67
【化73】

これは、標準手順4により、L−アラニンエチルエステル塩酸塩(770mg、5.01mmol)、p−ニトロフェニルジクロロホスフェート(1.362g、5.01mmol)およびTEA(1.4mL、10.02mmol)をDCM(40mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物1.64g(98%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表62】

【0165】
p−ニトロフェニル−(ベンゾキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1616ClNP、MW=398.04
【化74】

これは、標準手順4により、L−アラニンベンジルエステル塩酸塩(1.08g、5.01mmol)、p−ニトロフェニル−ジクロロホスフェート(1.362g、5.01mmol)およびTEA(1.4mL、1.4mmol)をDCM(40mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物1.85g(93%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表63】

【0166】
p−フルオロフェニル−(メトキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1012ClFNOP、MW=295.63
【化75】

これは、標準手順4により、L−アラニンメチルエステル塩酸塩(0.70g、5.01mmol)、p−フルオロフェニルジクロロホスフェート(1.210g、5.01mmol)およびTEA(1.4ml、10mmol)をDCM(40mL)に入れて使用することにより、合成した。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル7:3)により精製し、オイル1.11g(75%)を得た。
【表64】

【0167】
p−フルオロフェニル−(エトキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1114ClFNOP、MW=309.66
【化76】

これは、標準手順4により、L−アラニンエチルエステル塩酸塩(770mg、5.01mmol)、p−フルオロフェニルジクロロホスフェート(1.210g、5.01mmol)およびTEA(1.4mL、10.02mmol)をDCM(40mL)に入れて使用することにより、合成した。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル7:3)により精製し、オイル1.07(69%)を得た。
【表65】

【0168】
p−フルオロフェニル−(ベンゾキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1616ClFNOP、MW=371.73
【化77】

これは、標準手順4により、L−アラニンベンジルエステル塩酸塩(1.08g、5.01mmol)、p−フルオロフェニル−ジクロロホスフェート(1.210mg、5.01mmol)およびTEA(1.4mL、1.4mmol)をDCM(40mL)に入れて使用することにより、合成した。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル7:3)により精製し、オイル1.599(86%)を得た。
【表66】

【0169】
4−(トリフルオロメチル)−フェニル−(メトキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1112ClFNOP、MW=345.64
【化78】

これは、標準手順4により、L−アラニンメチルエステル塩酸塩(1.0g、7.16mmol)、4−(トリフルオロメチル)−フェニル−ホスフォジクロリデート(1.998g、7.16mmol)およびTEA(1.449g、14.32mmol、1916μL)をDCM(30mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物2.202g(89.0%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表67】

【0170】
4−(トリフルオロメチル)−フェニル−(エトキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1214ClFNO、MW=359.67
【化79】

これは、標準手順4により、L−アラニンエチルエステル塩酸塩(1.0g、6.50mmol)、4−(トリフルオロメチル)−フェニル−ホスフォジクロリデート(1.813g、6.50mmol)およびTEA(1.316g、13.00mmol、1740μL)をDCM(30mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物2.150g(92.2%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表68】

【0171】
p−トリフルオロフェニル−(ベンゾキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1716ClFNOP、MW=421.73
【化80】

これは、標準手順4により、L−アラニンベンジルエステル塩酸塩(1.08g、5.01mmol)、パラ−トリフルオロフェニル−ジクロロホスフェート(1.490mg、5.01mmol)およびTEA(1.4mL、1.4mmol)をDCM(40mL)に入れて使用することにより、合成した。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル6:4)により精製し、オイル1.80(85%)を得た。
【表69】

【0172】
4−クロロフェニル−(メトキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1012ClNOP、MW=312.09
【化81】

これは、標準手順4により、L−アラニンメチルエステル塩酸塩(1.0g、7.16mmol)、4−クロロフェニル−ホスフォロジクロリデート(1.757g、7.16mmol)およびTEA(1.449g、14.32mmol、1995μL)をDCM(30mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物1.621g(72.5%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表70】

【0173】
4−クロロフェニル−(エトキシ−L−アラニニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1114ClNOP、MW=326.11
【化82】

これは、標準手順4により、L−アラニンエチルエステル塩酸塩(1.000g、6.50mmol)、4−クロロフェニル−ホスフォロジクロリデート(1.595g、6.50mmol)およびTEA(1.315g、13.00mmol、1810μL)をDCM(20mL)に入れて使用することにより、合成し、生成物1.794mg(収率84.7%)を得る。
【表71】

【0174】
4−ニトロフェニル−(ベンジル−2−アミノ−2−メチルプロパノエート)−ホスフォロクロリデートの合成
1616ClNOP、MW=388.18
【化83】

これは、標準手順4により、L−アラニンベンジルエステル塩酸塩(1.000g、4.63mmol)、4−クロロフェニルホスフォジクロリデート(1.136g、4.63mmol)およびTEA(937.0mg、9.26mmol、1290μL)をDCM(40mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物1534mg(86.5%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表72】

【0175】
フェニル−(メチル−2−アミノ−2−メチルプロパノエート)−ホスフォロクロリデートの合成
1115ClNOP、MW=291.67
【化84】

これは、標準手順4により、2−アミノイソブチレートメチルエステル塩酸塩(583.5mg、3.75mmol)、フェニルジクロロホスフェート(791.1mg、3.75、560μL)およびTEA(758.9mg、7.5mmol、1045μL)をDCM(20mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物1.041g(95.2%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表73】

【0176】
フェニル−(エチル−2−アミノ−2−メチルプロパノエート)−ホスフォロクロリデートの合成
1217ClNOP、MW=305.69
【化85】

これは、標準手順4により、2−アミノイソブチレートエチルエステル塩酸塩(628.6mg、3.75mmol)、フェニルジクロロホスフェート(791.1mg、3.75、560μL)およびTEA(758.9mg、7.5mmol、1045μL)をDCM(20mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物1.018g(88.8%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表74】

【0177】
フェニル−(ベンジル−2−アミノ−2−メチルプロパノエート)−ホスフォロクロリデートの合成
1719ClNOP、MW=367.76
【化86】

これは、標準手順4により、2−アミノイソブチレートベンジルエステル塩酸塩(861.4mg、3.75mmol)、フェニルジクロロホスフェート(791.1mg、3.75、560μL)およびTEA(758.9mg、7.5mmol、1045μL)をDCM(30mL)に入れて使用することにより、合成した。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル6:4)により精製し、オイル580mg(42.2%)を得た。
【表75】

【0178】
4−ニトロフェニル−(メチル−2−アミノ−2−メチルプロパノエート)−ホスフォロクロリデートの合成
1114ClNP、MW=336.67
【化87】

これは、標準手順4により、2−アミノイソブチレートメチルエステル塩酸塩(290.0mg、1.89mmol)、4−ニトロフェニルホスホジクロライド(483.3mg、1.89mmol)およびTEA(382.5mg、3.78mmol、526.9μL)をDCM(15mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物486mg(収率76.4%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表76】

【0179】
4−ニトロフェニル−(エチル−2−アミノ−2−メチルプロパノエート)−ホスフォロクロリデートの合成
1216ClNP、MW=350.69
【化88】

これは、標準手順4により、2−アミノイソブチレートエチルエステル塩酸塩(270.0mg、1.61mmol)、4−ニトロフェニルホスホジクロライド(412.3mg、1.61mmol)およびTEA(325.8mg、3.22mmol、448.8μL)をDCM(15mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物500mg(収率88.5%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表77】

【0180】
4−ニトロフェニル−(ベンジル−2−アミノ−2−メチルプロパノエート)−ホスフォロクロリデートの合成
1718ClNP、MW=412.76
【化89】

これは、標準手順4により、2−アミノイソブチレートベンジルエステル塩酸塩(578mg、2.52mmol)、4−ニトロフェニルホスホジクロライド(645mg、2.52mmol)およびTEA(510mg、5.04mmol、702.5μL)をDCM(20mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物936mg(収率90.0%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表78】

【0181】
4−クロロフェニル−(メチル−2−アミノ−2−メチルプロパノエート)−ホスフォロクロリデートの合成
1114ClNOP、MW=326.11
【化90】

これは、標準手順4により、2−アミノイソブチレートメチルエステル塩酸塩(280.0mg、1.82mmol)、4−クロロフェニルホスホジクロライド(447.4mg、1.82mmol)およびTEA(368.3mg、3.64mmol、507.3μL)をDCM(20mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物554mg(収率91.1%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表79】

【0182】
4−クロロフェニル−(エチル−2−アミノ−2−メチルプロパノエート)−ホスフォロクロリデートの合成
1216ClNOP、MW=340.14
【化91】

これは、標準手順4により、2−アミノイソブチレートエチルエステル塩酸塩(293.4mg、1.75mmol)、4−クロロフェニルホスホジクロライド(430.0mg、1.75mmol)およびTEA(354.2mg、3.50mmol、488.0μL)をDCM(15mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物571.7mg(収率96.1%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表80】

【0183】
4−クロロフェニル−(ベンジル−2−アミノ−2−メチルプロパノエート)−ホスフォロクロリデートの合成
1718ClNOP、MW=402.21
【化92】

これは、標準手順4により、2−アミノイソブチレートベンジルエステル塩酸塩(402.0mg、1.75mmol)、4−クロロフェニルホスホジクロライド(430mg、1.75mmol)およびTEA(354.2mg、3.50mmol、488.0μL)をDCM(15mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物657.9mg(収率93.5%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表81】

【0184】
4−(トリフルオロメチル)−フェニル−(ベンジル−2−アミノ−2−メチルプロパノエート)−ホスフォロクロリデートの合成
1818ClFNOP、MW=435.76
【化93】

これは、標準手順4により、2−アミノイソブチレートベンジルエステル塩酸塩(341.0mg、1.49mmol)、4−(トリフルオロメチル)−フェニルホスホジクロライド(414.3mg、1.49mmol)およびTEA(300.5mg、2.97mmol、413.9μL)をDCM(15mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物623.9mg(96.4%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表82】

【0185】
フェニル−(メトキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1317ClNOP、MW=317.70
【化94】

これは、標準手順4により、メチル−1−アミノ−1−シクロペンタノエート塩酸塩(0.885g、5.01mmol)、フェニルジクロロホスフェート(1.12g、0.749ml、5.01mmol)およびTEA(1.4ml、10mmol)をDCM(40mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物1.266g(81%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表83】

【0186】
フェニル−(エトキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1419ClNOP、MW=331.73
【化95】

これは、標準手順4により、エチル−1−アミノ−1−シクロペンタノエート塩酸塩(955mg、5.01mmol)、フェニルジクロロホスフェート(1.12g、5.01mmol、749μL)およびTEA(1.4mL、10.02mmol)をDCM(40mL)に入れて使用することにより、合成した。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル7:3)により精製し、オイル1.457g(89%)を得た。
【表84】

【0187】
フェニル−(ベンゾキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1921ClNOP、MW=393.80
【化96】

これは、標準手順4により、ベンジル−1−アミノ−1−シクロペンタノエート塩酸塩(0.984g、3.84mmol)、フェニル−ジクロロホスフェート(0.577ml、3.84mmol)およびTEA(1.08mL、7.69mmol)をDCM(30mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物1.485g(98%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表85】

【0188】
p−フルオロフェニル−(メトキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1316ClNOP、MW=335.70
【化97】

これは、標準手順4により、メチル−1−アミノ−1−シクロペンタノエート塩酸塩(0.885g、5.01mmol)、パラ−フルオロフェニルジクロロホスフェート(1.21g、5.01mmol)およびTEA(1.4ml、10mmol)をDCM(40mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物1.65g(99%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表86】

【0189】
p−フルオロフェニル−(エトキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1418ClFNOP、MW=349.72
【化98】

これは、標準手順4により、エチル−1−アミノ−1−シクロペンタノエート塩酸塩(955mg、5.01mmol)、パラ−フルオロフェニルジクロロホスフェート(1.21g、5.01mmol)およびTEA(1.4ml、10.02mmol)をDCM(40mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物1.64g(94%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表87】

【0190】
p−フルオロフェニル−(ベンゾキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1920ClFNOP、MW=411.79
【化99】

これは、標準手順4により、ベンジル−1−アミノ−1−シクロペンタノエート塩酸塩(1.281g、5.01mmol)、パラ−フルオロフェニルジクロロホスフェート(1.21g、5.01mmol)およびTEA(1.4mL、10mmol)をDCM(40mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物1.85g(90%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表88】

【0191】
p−ニトロフェニル−(メトキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1316ClNP、MW=362.70
【化100】

これは、標準手順4により、メチル−1−アミノ−1−シクロペンタノエート塩酸塩(0.885g、5.01mmol)、パラ−ニトロフェニルジクロロホスフェート(1.632g、5.01mmol)およびTEA(1.4ml、10mmol)をDCM(40mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物1.601g(90%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表89】

【0192】
p−ニトロフェニル−(エトキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1418ClNP、MW=376.73
【化101】

これは、標準手順4により、エチル−1−アミノ−1−シクロペンタノエート塩酸塩(955mg、5.01mmol)、パラ−ニトロフェニルジクロロホスフェート(1.362g、5.01mmol)およびTEA(1.4ml、10.02mmol)をDCM(40mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物1.669g(90%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表90】

【0193】
p−ニトロフェニル−(ベンゾキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1920ClNP、MW=438.80
【化102】

これは、標準手順4により、ベンジル−1−アミノ−1−シクロペンタノエート塩酸塩(0.835g、3.25mmol)、パラ−ニトロフェニルジクロロホスフェート(0.85g、3.25mmol)およびTEA(0.91mL、6.7mmol)をDCM(30mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物1.215g(85%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表91】

【0194】
p−クロロフェニル−(メトキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1316ClNOP、MW=352.15
【化103】

これは、標準手順4により、メチル−1−アミノ−1−シクロペンタノエート塩酸塩(0.443g、2.5mmol)、パラ−クロロフェニルジクロロホスフェート(0.613g、2.5mmol)およびTEA(0.7ml、5mmol)をDCM(20mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物0.852g(98%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表92】

【0195】
p−クロロフェニル−(エトキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1418ClNOP、MW=366.18
【化104】

これは、標準手順4により、エチル−1−アミノ−1−シクロペンタノエート塩酸塩(0.477g、2.5mmol)、パラ−クロロフェニルジクロロホスフェート(0.613g、2.5mmol)およびTEA(0.7mL、5mmol)をDCM(20mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物0.880g(97%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表93】

【0196】
p−クロロフェニル−(ベンゾキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1920ClNOP、MW=428.25
【化105】

これは、標準手順4により、ベンジル−1−アミノ−1−シクロペンタノエート塩酸塩(0.640g、2.5mmol)、パラ−クロロフェニルジクロロホスフェート(0.613g、2.5mmol)およびTEA(0.7mL、5mmol)をDCM(20mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物1.041g(97%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表94】

【0197】
p−トリフルオロフェニル−(メトキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1416ClFNOP、MW=385.70
【化106】

これは、標準手順4により、メチル−1−アミノ−1−シクロペンタノエート塩酸塩(0.443g、2.5mmol)、パラ−トリフルオロフェニルジクロロホスフェート(0.700g、2.5mmol)およびTEA(0.7ml、5mmol)をDCM(20mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物0.931g(97%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表95】

【0198】
p−トリフルオロフェニル−(エトキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1518ClFNOP、MW=399.73
【化107】

これは、標準手順4により、エチル−1−アミノ−1−シクロペンタノエート塩酸塩(0.477g、2.5mmol)、パラ−トリフルオロフェニルジクロロホスフェート(0.700g、2.5mmol)およびTEA(0.7mL、5mmol)をDCM(20mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物0.950g(89%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表96】

【0199】
p−トリフルオロフェニル−(ベンゾキシ−α,α−シクロロイシニル)−ホスフォロクロリデートの合成
2020ClFNOP、MW=461.80
【化108】

これは、標準手順4により、ベンジル−1−アミノ−1−シクロペンタノエート塩酸塩(0.700g、2.73mmol)、パラ−トリフルオロフェニルジクロロホスフェート(0.75g、2.73mmol)およびTEA(0.75mL、5.47mmol)をDCM(25mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物1.089g(86%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表97】

【0200】
フェニル−(メトキシ−L−フェニルアラニニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1617ClNOP、MW=353.74
【化109】

これは、標準手順4により、L−フェニルアラニンメチルエステル塩酸塩(1.08g、5mmol)、フェニルジクロロホスフェート(1.12g、0.75ml、5mmol)およびTEA(1.4ml、10mmol)をDCM(40mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物1.626g(92%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表98】

【0201】
フェニル−(メトキシ−L−ロイシニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1319ClNOP、MW=319.72
【化110】

これは、標準手順4により、L−ロイシンメチルエステル塩酸塩(0.91g、5mmol)、フェニルジクロロホスフェート(1.12g、0.75ml、5mmol)およびTEA(1.4ml、10mmol)をDCM(40mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物1.58g(99%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表99】

【0202】
フェニル−(ベンゾキシ−L−ロイシニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1923ClNOP、MW=395.82
【化111】

これは、標準手順4により、L−ロイシンベンジルエステル塩酸塩(1.29g、5.0mmol)、フェニル−ジクロロホスフェート(1.12g、0.75ml、5.0mmol)およびTEA(1.4mL、10.0mmol)をDCM(40mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物1.88g(95%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表100】

【0203】
p−ニトロフェニル−(ベンゾキシ−L−ロイシニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1922ClNP、MW=440.81
【化112】

これは、標準手順4により、L−ロイシンベンジルエステル塩酸塩(1.08g、5.01mmol)、パラ−ニトロフェニル−ジクロロホスフェート(1.362g、5.01mmol)およびTEA(1.4mL、1.4mmol)をDCM(40mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物2.08g(95%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表101】

【0204】
p−クロロフェニル−(ベンゾキシ−L−ロイシニル)−ホスフォロクロリデートの合成
1922ClNOP、MW=430.26
【化113】

これは、標準手順4により、L−ロイシンベンジルエステル塩酸塩(0.644g、2.5mmol)、パラ−クロロフェニル−ジクロロホスフェート(0.613g、2.5mmol)およびTEA(0.7mL、5mmol)をDCM(20mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物0.968g(90%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表102】

【0205】
4−クロロフェニル−(メチル−2−アミノ−2−メチルプロパノエート)−ホスフォロクロリデートの合成
1114ClNOP、MW=326.11
【化114】

これは、標準手順4により、2−アミノイソブチレートメチルエステル塩酸塩(280.0mg、1.82mmol)、4−クロロフェニルホスホジクロライド(447.4mg、1.82mmol)およびTEA(368.3mg、3.64mmol、507.3μL)をDCM(20mL)に入れて使用することにより、合成し、粗製物554mg(収率91.1%)を得るが、これをそれ以上精製せずに使用する。
【表103】

【0206】
4−クロロフェニル−ホスフォジクロリデートの合成
ClP、MW=245.43
【化115】

これは、標準手順3により、オキシ塩化リン(1533mg、10.00mmol、932μL)、4−クロロフェノール(1.285g、10.00mmol)およびTEA(1.011g、10.00mmol、1394μL)をエチルエーテル(100mL)に入れて使用することにより、合成し、オイル(1.897g、収率77.3%)を得る。
【表104】

【0207】
4−(トリフルオロメチル)−フェニル−ホスフォジクロリデートの合成
ClFP、MW=278.98
【化116】

これは、標準手順3により、オキシ塩化リン(1.570mg、10.24mmol、954.5μL)、4−トリフルオロメチルフェノール(1660g、10.24mmol)およびTEA(1.036g、10.24mmol、1427μL)をエチルエーテル(100mL)に入れて使用することにより、合成し、オイル(2.521g、収率88.2%)を得る。
【表105】

【0208】
4−フルオロフェニル−ホスフォジクロリデートの合成
ClFOP、MW=228.97
【化117】

これは、標準手順3により、オキシ塩化リン(1.395mL、15.00mmol)、4−クロロフェノール(1.68g、15.00mmol)およびTEA(2.1mL、15.00mmol)をエチルエーテル(140mL)に入れて使用することにより、合成し、オイル(3.96g、収率96%)を得る。
【表106】

【0209】
実験データを、本発明を具体化する化合物および幾つかの比較化合物の、ヒトの肺癌細胞系統MDA MB231、ヒトの結腸癌細胞系統HT115およびヒトの前立腺癌細胞系統PC−3に対する活性を示す表Iに記載する。これらの化合物は、製造を上に記載し、上記の方法に対応する製造方法により製造した化合物を包含する。
【0210】
この実験手順は、ヒトの結腸癌細胞系統(HT115)、ヒトの前立腺癌細胞系統(PC−3)、ヒトの肺癌細胞系統(MDA MB231)および正常なヒトの臍静脈内皮細胞(HUVEC)を使用した。化合物を一連の濃度にわたって希釈し、1〜3日にわたって細胞に加えた。細胞毒性は、各実験の後でMTT検定により測定した。
【0211】
表中、
ArOは、式Iに関して上に定義したArに関連する。
Jは、本化合物の、式I、または例51、52および53に関して上に定義したROCOCR’R”NH−、式IIに関して上に定義したHOCOCR’R”NH−により表される部分をそれぞれ意味し、
Bは、本化合物の、式Iおよび式IIに関して上に定義した塩基部分を意味する。
【0212】
BVUは、2−ブロモビニルウリジンを意味する。
【0213】
5−(C=CC[O]O)MeUは、メチルプロペノエート−2’−デオキシウリジンを意味する。
【0214】
GemCytは、ゲムシタビンを意味する。
【0215】
例A、1、67およびGは、比較例である。
【0216】
例Aは、5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジンである。
【0217】
例1は、上記化合物(7)に対応する上記例1である。
【0218】
例67は、プロペノエート−2’−デオキシウリジンである。
【0219】
例Gは、ゲムシタビンである。
【0220】
例51、52および53は、上記の式IIを具体化する化合物である。
【0221】
【表107】




【0222】
ゲムシタビン(表中の例G)および化合物CPF31(表中の例31、すなわちゲムシタビン−[フェニル−(ベンゾキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート)を、ヒト癌(結腸HT115および前立腺PC−3)の異種植皮を有するマウスモデルで比較した。
【0223】
マウスに、一連の濃度(0.01〜10μM)を毎日投与し、腫瘍の体積を比較試料に対して査定した。
【0224】
Kaplan-Meier統計を、無発生(incident-free)生存に関して計算した。
【0225】
図面に関して、CPF31は、ゲムシタビンよりも毒性がはるかに低いことが分かる。
【0226】
CPF31は、一日あたりの投与量5および10μM(3および6μg/ml)で、比較試料に対して、前立腺およひ結腸腫瘍体積を減少させる効果が著しく高かった。ゲムシタビンは、最も高い非毒性濃度でも効果的ではなかった。
【0227】
Gemzarは、図1から、1μMを超えると毒性であることが分かる。対照的に、CPF31は、図2から、毒性がかなり低いことが分かる。
【0228】
図3は、比較ベースで副作用が非常に低いこと、すなわち3匹が、10日目にGMZおよびCPF31で深刻な毒性(10%体重損失)を示し、11日目にはGMZで4、CPF31で1、13日目にはGMZで5、CPFで1であることを示している。5および10μMのグループを組み合わせることにより、Chi2乗解析を使用し、重要度は、10、11および13日目でp=0.193、0.078および0.0289である。13日目まで、CPF31は非常に低い副作用を示し、抗癌効果がGemzarのそれを引き続き超えていることが明らかである。
【0229】
図3は、体重損失による損失に基づくKaplan-Meier生存曲線、無発生生存を示す。Cox比率解析は、体重損失計算CPF31がGMZよりも毒性がはるかに低いことを示している(p=0.043)。
【0230】
CPF31は、同じ結腸細胞系統に対して、インビトロで5μMで活性であるのに対し、Gemzarは、600μMで活性であることが分かった。図4は、どちらもインビボで5μMにおける試験結果を示す。図4から、CPF31の、腫瘍体積を減少させる活性が高いことが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0231】
【図1】図1は、マウス異種植皮における、Gemzar(商品名)(Lillyから市販のゲムシタビン)を使用して13日目における前立腺データに関する腫瘍体積を示す。
【図2】図2は、マウス異種植皮における、CPF31を使用して13日目における前立腺データに関する腫瘍体積を示す。
【図3】図3は、CPF31およびゲムシタビンのそれぞれに対する、無発生生存と日数の関係を示す。
【図4】図4は、マウス異種植皮における、Gemzarおよび化合物CPF31をそれぞれ使用する、24日目における結腸データに関する腫瘍体積を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I):
【化1】

(上記式中、
Rは、アルキル、アリールおよびアルキルアリールを含んでなる群から選択されてなり、
R’およびR”は、独立して、H、アルキルおよびアルキルアリールを含んでなる群から選択されてなり、または、
R’およびR”は、一緒に、アルキレン鎖を形成し、R’およびR”が付加しているC原子と共に、環系を付与するものであり、
Qは、−O−および−CH−を含んでなる群から選択されてなり、
XおよびYは、独立して、H、F、Cl、Br、I、OHおよびメチル(−CH)を含んでなる群から選択されてなり、
Arは、単環式芳香族環部分または縮合二環式芳香族環部分であり、前記環部分のどちらもが、炭素環式または複素環式であり、所望により置換されてなり、
Zは、H、アルキルおよびハロゲンを含んでなる群から選択されてなり、
nは0または1であり、
ここで、
nが0である場合、Z’は、−NHおよび3位置と4位置の間に存在する二重結合であり、
nが1である場合、Z’は=Oであり、
但し、Rが2−Bu(−CH−CH(CH)であり、R’およびR”の一方がHであり、R’およびR”の一方がメチル(−CH)である場合を除いて、nが1であり、XおよびYが両方ともHである場合、Arは非置換フェニル(−C)ではないものである)
で表される化合物又はこの薬学的に許容され得る誘導体または代謝生成物。
【請求項2】
Rが、C1−16第1級または第2級アルキル基、C5−7炭素環式アリール基またはC1−6アルキルC5−11アリール基を含んでなる群から選択されてなる、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Rが、メチル(−CH)、エチル(−C)およびベンジル(−CH)を含んでなる群から選択されてなる、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
Rがベンジルである、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
Arが、所望により置換されたC単環式芳香族環部分、すなわち所望により置換されたフェニルである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
Arが、−C、pCF−、pFC−、pNO−、pClC−およびoClC−を含んでなる群から選択されてなる、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
下記式(II):
【化2】

(上記式中、
n,Q、R、R’、R”、X、Y、ZおよびZ’は、請求項1に記載されたのと同義であり、さらに、RはHであってよく、但し、
nが1であり、XおよびYが両方ともHであり、Rがメチル(−CH)であり、R’およびR”の一方がHであり、R’およびR”の一方がメチル(−CH)である場合、Xは−CH=CHBrではなく、
nが1であり、XおよびYが両方ともHであり、Rがメチル(−CH)であり、R’およびR”の一方がHであり、R’およびR”の一方がフェニルエチル、フェニルメチル、インドール−3−イルメチルまたはインドール−3−イルエチルである場合、ZはFではなく、及び、
nが0である場合、XはHではない)
で表される、化合物。
【請求項8】
R’およびR”が、独立して、H、C1−6第1級、第2級または第3級アルキル、C1−3アルキルC5−7アリールを含んでなる群から選択されるか、またはR’およびR”が一緒にアルキレン鎖を形成する場合、R’およびR”は、それらが付加しているC原子と共に、C3−8炭素環式脂肪族環を付与してなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
R’およびR”が、独立して、H、メチル、ベンジルおよび−CHCH(CHを含んでなる群から選択されるか、またはR’およびR”が、それらが付加しているC原子と共に、C5−6環を付与してなる、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
R’およびR”がそれぞれメチルである、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
R’およびR”の一方がHであり、R’およびR”の一方がメチルである、請求項9に記載の化合物。
【請求項12】
炭素環式環がペンチル環である、請求項9に記載の化合物。
【請求項13】
R’およびR”が、天然アミノ酸の側鎖に対応するものである、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項14】
Zが、H、C1−6アルキル、置換されたC1−6アルキル、C1−6アルケニル、置換されたC1−6アルケニル、C1−6アルキニルおよびハロゲンを含んでなる群から選択されてなる、請求項1〜13のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項15】
QがOである、請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項16】
nが1である場合、XおよびYのそれぞれがHである、請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項17】
nが0である場合、XおよびYのそれぞれがFである、請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項18】
nが0である場合、XがOHであり、YがHである、請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項19】
nが0である場合、XがHであり、YがOHである、請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項20】
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[フェニル−(エトキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF3)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[フェニル−(ベンゾキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF2)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−フルオロフェニル−(メトキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF5)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−フルオロフェニル−(エトキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF6)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−フルオロフェニル−(ベンゾキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF7)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−ニトロフェニル−(メトキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF10)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−ニトロフェニル−(エトキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF9)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−ニトロフェニル−(ベンゾキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF8)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−(トリフルオロメチル)−フェニル−(メトキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF15)
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−(トリフルオロメチル)−フェニル−(エトキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF25)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−トリフルオロフェニル−(ベンゾキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF4)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[4−クロロフェニル−(メトキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF13)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[4−クロロフェニル−(エトキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF11)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[4−クロロフェニル−(ベンゾキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF12)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[フェニル−(メトキシ−α,α−ジメチルグリシニル)]−ホスフェート(CPF26)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[フェニル−(エトキシ−α,α−ジメチルグリシニル)]−ホスフェート(CPF27)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[フェニル−(ベンゾキシ−α,α−ジメチルグリシニル)]−ホスフェート(CPF14)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[4−ニトロフェニル−(メトキシ−α,α−ジメチルグリシニル)]−ホスフェート(CPF45)
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[4−ニトロフェニル−(エトキシ−α,α−ジメチルグリシニル)]−ホスフェート(CPF46)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[4−ニトロフェニル−(ベンゾキシ−α,α−ジメチルグリシニル)]−ホスフェート(CPF47)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[4−クロロフェニル−(メトキシ−α,α−ジメチルグリシニル)]−ホスフェート(CPF42)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[4−クロロフェニル−(エトキシ−α,α−ジメチルグリシニル)]−ホスフェート(CPF43)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[4−クロロフェニル−(ベンゾキシ−α,α−ジメチルグリシニル)]−ホスフェート(CPF44)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−(トリフルオロメチル)−フェニル−(ベンゾキシ−α,α−ジメチルグリシニル)]−ホスフェート(CPF48)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[フェニル−(メトキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF16)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[フェニル−(エトキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF17)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[フェニル−(ベンゾキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF18)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−ニトロフェニル−(メトキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF19)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−ニトロフェニル−(エトキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF20)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−ニトロフェニル−(ベンゾキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF21)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−フルオロフェニル−(メトキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF22)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−フルオロフェニル−(エトキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF23)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−フルオロフェニル−(ベンゾキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF24)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−クロロフェニル−(メトキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF32)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−クロロフェニル−(エトキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF33)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[フェニル−(メトキシ−L−フェニルアラニニル)]−ホスフェート(CPF36)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−クロロフェニル−(ベンゾキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF34)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−トリフルオロフェニル−(メトキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF28)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−トリフルオロフェニル−(エトキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF29)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−トリフルオロフェニル−(ベンゾキシ−α,α−シクロロイシニル)]−ホスフェート(CPF30)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[フェニル−(メトキシ−L−フェニルアラニニル)]−ホスフェート(CPF36)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[フェニル−(メトキシ−L−ロイシニル)]−ホスフェート(CPF35)
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[フェニル−(ベンゾキシ−L−ロイシニル)]−ホスフェート(CPF37)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−ニトロフェニル−(ベンゾキシ−L−ロイシニル)]−ホスフェート(CPF38)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[パラ−クロロフェニル−(ベンゾキシ−L−ロイシニル)]−ホスフェート(CPF39)、
(E)−5−(2−ブロモビニル)−2’−デオキシウリジン−5’−[フェニル−2−ブチル−L−アラニニル)]−ホスフェート、
ゲムシタビン−[フェニル−(ベンゾキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF31)、
ゲムシタビン−[パラ−クロロフェニル−(ベンゾキシ−L−アラニニル)]−ホスフェート(CPF40)、
ゲムシタビン−[パラ−クロロフェニル−(ベンゾキシ−α,α−ジメチルグリシニル)]−ホスフェート(CPF41)を含んでなる群から選択されてなる、化合物。
【請求項21】
治療方法、好ましくは癌の予防または治療に使用するための、請求項1〜6、請求項20のいずれか一項に記載の化合物、または請求項1〜6のいずれか一項に従属する請求項8〜19のいずれか一項に記載の化合物であり、
但し、nが1であり、XおよびYが両方ともHであり、R’およびR”の一方がHであり、R’およびR”の一方がメチル(CH)であり、Rが2−Bu(−CH−CH−(CH)であるか、またはRがベンジル(−CH)である場合、Arは非置換フェニル(−C)であってよい、化合物。
【請求項22】
癌を予防または治療するための医薬の製造における、請求項1〜6、請求項20のいずれか一項に記載の化合物、または請求項1〜6のいずれか一項に従属する請求項8〜19のいずれか一項に記載の化合物の使用であり、但し、請求項21に記載された事項を伴う、使用。
【請求項23】
癌の予防または治療方法であって、
そのような治療を必要とする患者に、有効量の、請求項1〜6、請求項20のいずれか一項に記載の化合物、または請求項1〜6のいずれか一項に従属する請求項8〜19のいずれか一項に記載の化合物を投与するものであり、但し、請求項21に記載された事項を伴う、方法。
【請求項24】
請求項1〜6、請求項20のいずれか一項に記載の化合物、または請求項1〜6のいずれか一項に従属する請求項8〜19のいずれか一項に記載の化合物を、薬学的に許容され得るキャリヤー、希釈剤または添加剤との組合せで含んでなる、薬学的組成物。
【請求項25】
請求項1〜6、請求項20のいずれか一項に記載の化合物、または請求項1〜6のいずれか一項に従属する請求項8〜19のいずれか一項に記載の化合物を、薬学的に許容され得る添加剤、キャリヤーまたは希釈剤と組み合わせる工程を含んでなる、薬学的組成物の製造方法。
【請求項26】
請求項1に記載の式(I)の化合物の製造方法であって、
下記式(III):
【化3】

で表される化合物と、下記式(IV):
【化4】

(上記式中、
Ar、n、Q、R、R’、R”、X、Y、Z’およびZ”は、請求項1に記載されたのと同義である)
で表される化合物とを反応させることを含んでなる、製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2006−528162(P2006−528162A)
【公表日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−520890(P2006−520890)
【出願日】平成16年7月20日(2004.7.20)
【国際出願番号】PCT/GB2004/003148
【国際公開番号】WO2005/012327
【国際公開日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(501320940)ユニバーシティ、カレッジ、カーディフ、コンサルタンツ、リミテッド (3)
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSITY COLLEGE CARDIFF CONSULTANTS LIMITED
【Fターム(参考)】