説明

化学薬品の混合装置、システム及び方法

少なくとも二つの材料を含むバッチを処方するシステムと方法。その材料は容器に受け入れ容器の一部に充填できる(28)。容器中の材料量を決定し(30)、少なくとも一つの材料で決定の現在量と標的量との比を計算する(32)。この混合物に受け入れられる材料の次の量を標的量に計算比を掛けて計算し、補正量を決定する(34)。この材料の補正量を混合物に受け入れ(36)、ある量の他材料をその混合物に受け入れる材料の割合を標的処方に調整する(38)。これら手順をバッチが完結するまで繰り返す。

【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は2004年7月8日出願の“化学薬品の混合装置、システム及び方法”(Chemical Mixing Apparatus, System and Method)と題する米国仮特許明細書に優先し、全体を参考文献として取り入れる。
【技術分野】
【0002】
本発明は一般に化学薬品の混合装置、システム及び方法に関する。特に所定処方に正確に合致するように材料を混合する装置、システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】

この項では本発明の開示実施形態の背景を記載する。この項で検討する背景技術は先行技術の法的に構成を表現するものでも暗示しようとするものではない。
現在まで多くの異なるタイプと種類の材料を混合する装置、システム及び方法がある。例えば以下の米国特許と特許出願を参考にでき、ここに全てを参考文献として取り入れる。

【0004】
現在多くの製造工程でその工程異なる段階で、その一部を処理するために混合化学薬品組成の使用が必要である。歴史的にはこれら混合組成は所望混合物を得るために導入化学薬品の制御機器に依存し、その混合物が使用条件を満たすようにインラインで試験する。ある場合には外部の分析機器やラボを用いて混合物を確認する。ある場合には生産品をインライン試験を用いる。
【0005】
これらの方法はある用途では工程の特質をうまく保証するが、無用で望まない遅れをもたらす。試験に通らないと、試験に続く化学を流しだし詰め替える必要がある。これによりある用途の製造工程で容認できない遅れ、追加費用、追加サイクル時間をもたらす。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
該発明のある実施形態によると、少なくとも二つの材料を含むバッチを処方するシステムと方法を提供する。材料を容器の一部を充填するように受け入れる。容器中の材料量を決定し、少なくとも一つの材料の確定した現在量と標的量との比を計算する。この混合物に受け入れられるこの材料の次の量を、標的量に計算比を掛けて修正量を決定する。修正量の材料を混合物に受け入れ、他材料の量をこの混合物受け入れの割合を標的処方に調整する。これらの段階をバッチが完了するまで繰り返しても良い。
【0007】
該発明のある実施形態によると、材料混合のための分割充填混合装置、システム及び方法を提供する。一開示実施形態では分割充填装置、システム、方法としては材料貯蔵容器、容器内で処理する材料の濃度か量を測定するインライン分析機器及び材料の容器への分配用材料供給制御装置がある。制御器は材料供給制御装置と分析機器と動作可能なように接続する。制御器は更に少なくとも二つの材料を所望バッチの全容量の一部だけ容器に受け入れる分割充填アルゴリズムを用いる。
【0008】
該発明のある実施形態によると、制御器は分割充填アルゴリズムを実行して容器全容量の初期部分を充填手順に従い充填する。この分割量を再循環して均一混合物を確保し、インライン分析機器により混合物の構成成分を決定し、現混合物の情報を制御器に伝達する。分割充填アルゴリズムを実行する制御器により、混合物の全容積中の後画分か一部中の混合物の実値と所望値間の誤りを補正するように、材料供給制御装置を調整する。生成混合物は所望混合物であり、多くの用途で追加試験は不必要となる。
【0009】
次いで図面、特に図1に関して、本発明の実施形態に従って構成し、タンクか容器12内で二つ以上の材料混合に用いる分割充填混合装置かシステム10を示す。分析器か分析機器14を用いて容器12中の各材料量を測定する。通常16で示す材料供給制御装置により、二つ以上の材料を制御可能なようにタンクか容器12に分配する。材料供給制御装置16により第一材料供給注入口18、第二材料供給注入口20及び第三材料供給注入口22のような複数の材料供給注入口を通して材料を分配する。各材料供給注入口18,20及び22は複数の材料供給部(図示していない)と流体伝達で接続する。連結管24により複数材料を材料供給制御装置16から受ける。次いで材料がマニホルド24から容器12に流入する。
【0010】
図2に示すように分割充填混合アルゴリズムにより、使用時にはタンクか容器12は最初volLowLev 200で示すように、複数材料内の一つの残量を含んでも良い。それ故材料の内の一つの残量がタンク12に存在する場合、低レベルのタンクは通常210で示す。
【0011】
次いで該発明のある実施形態によると、タンク12に順次二つ以上の分割か部分充填により分割充填し、その各量はそれぞれ202,204,206及び208で示す。図2に示すように、例えば分割充填手順は通常四つの分割充填手順、volFrac1,volFac2, volFrac3 とVorac4からなっても良い。タンクか容器12は高レベル点212(図示していない)以上の追加量収容能力があっても良い。従ってこの高レベル点212は分割充填手順が完了している場合のレベルを示し、必ずしもタンク12の最大収容能力を示さない。
【0012】
図3に示すように分割充満混合法はブロック27で始まる。分割充填混合法により所望バッチでの全容器12の一部に少なくとも二種の材料を容器12に受け入れる。次いでこの方法により通常ブロック30で示すように容器中の各材料量を決定する。容器12で測定の各材料量は重量パーセントでも体積パーセントでも良い。次いでこの方法によりブロック30で測定したように、少なくとも一つの材料の決定現在量と所望混合物標的量との比を計算する。この段階を通常ブロック32に示す。ブロック34に示すように、次いで補正量を決定するために、材料の標的量にブロック32で計算した比を掛けて、少なくとも一つの材料の次の量を計算する。ブロック36に示すように、次いでこの方法により材料供給制御装置16に命令して、補正量の材料を容器12中の混合物に受け入れる。ブロック38に示すように、次いでこの方法により材料の割合が標的処方に調整するように他材料量が受け入れる。容器が所望量のバッチで充満するまで、ブロック30、32、34、36及び38に示した段階を繰り返す。容器12が所望量のバッチで充満すると、ブロック44に示すようにプロセスは終了する。
【0013】
次いで今記載の方法をより詳細に考えると、図2に関してはこの方法は分割充填量の所望分割充填手順の決定を含む。例えば図2には混合物含有タンク12と最終的にこの方法で生まれた所望最終バッチを示す。図2に次の分割充填手順での複数の量レベルを示す。本実施例では四つの分割充填手順を実施する。第一分割充填手順では領域202に示すように容積の約50%まで容器12を充満し、その容積をvolFrac 1で示す。この部分充填量は、volLowLev 200で示すように残量を含むこの実施例で50%に等しい。この残量は分割充填法を始める前のタンク12に既にある残留材料量である。使用者の必要条件により、残量があっても無くても良い。タンク12中の材料の残量は通常現バッチの一部となる材料の一つと同一材料である。第二分割充填により領域204に示すように25%の追加量を容器に充満し、この分割充填量はvolFrac2で表す。 それぞれ206と208で示すvolFrac 3と volFrac 4の第三分割量と第四分割量のそれぞれを、矢印212に示すように容器がほぼ一杯になるまで追加の12.5%を容器に充填する。
【0014】
上記の分割量とパーセントは実施例目的ためだけで、技術の熟知者には明白なように種々の充填手順を得るために必要なように修正できる。例えば四つの分割充填手順の代わりに、三つの分割充填手順を用いても良く、各分割量手順としておおよその容器容積の33%か三分の一でも良い。実施例のためだけに、以下の分割充填法に関する検討は四つの分割充填手順を用いる。上記のように第一分割充填手順、volFrac 1、は全バッチ量の50%に等しく、第二分割充填手順、volFrac 2、は全バッチ量の25%を含み、第三分割充填手順と第四分割充填手順、volFrac 3 とvolFrac 4、はそれぞれ全バッチ量の12.5%を含む。
【0015】
従って容器12のバッチ全量は(VolLowLev + volFrac1 + volFrac2 + volFrac 3 + volFrac 4)に等しい変数totalVol で表される。又totalVolは(chem1TotalVol + chem2TotalVol + diwAddedVol)ででも表される。Chem1TotalVolはバッチの第一材料全量を表す。Chem2TotalVolはバッチの第二材料全量を表す。DiwAddedVolはVolLowLevに加えた第三材料、通常脱イオン水量を表す。diwAddedVolは第三材料を表し通常は脱イオン水であるが、バッチの一部であることが好ましい任意の他材料でも良いことに注目する必要がある。以下の実施例で明白にするために、容器12中の材料残量は所望バッチの第三材料のdiwAddedVolと同一材料と規定し、その結果diwAddedVolとVolLowLevを一緒にすると第三材料が全量となる。
【0016】
次いで分割充填混合法は手順で容器を第一分割充填パーセントだけ充填することで始まる。この実施例では図2に最も良く示されるように、これはVolFrac1 202で表すよう50%である。次いで現在の分割充填手順の必要条件を満たす第一材料の実量を計算する。この量はchem1FracVolで表す。chem1FracVolはpourUp1Fracが第一充填手順の分割充填パーセントであるこの実施例では50%のchem1Total・pourUp1Fracに等しい。chem2FracVolは類似式を用いて計算する。
【0017】
次いで第一材料の全量をchem1TotalVol で表されるように計算する必要がある。chem1TotalVol はchem1Ratio・xで規定され、xは中間媒介変数である。xはTotalVol ÷(chem1Ratio + chem2Ratio + diwRatio)で規定される。chem1Ratio と chem2Ratioはそれぞれ第一材料と第二材料の充填量比として規定する。DiwRatioは第三材料充填量比である。
【0018】
totalVol を得るためにVolLowLev に加える第三材料量はdiwAddedVolで規定され、 (diwRaiot・x) VolLowLevに等しい。
次いで分割充填混合法は標的量混合比と材料供給濃度に基づく一つの材料の標的量計算を含む。一つの材料の標的量はconcChem1と呼ばれ、(chem.1Ratio・bulkChem1)÷(chem1Ratio + chem2Ratio + diwRatio)で規定する。chem.1Ratio 、chem2Ratioと diwRatioはそれぞれ現在の分割充填手順での第一材料、第二材料及び第三材料の充填量比を表す。BulkChem1は第一材料の供給濃度を表す。他材料の標的量は上式の分子を計算すべき各材料供給でのバルク材料比と濃度で置き換えた類似式を用いて計算する。chem1FracVol が計算できたので、次いでchem2FracVol とdiwFracVolを上記のように計算する。
【0019】
該発明の一実施形態による分割充填混合法は、この時点で制御器26によりchem1FracVolで表される材料量を分配するように材料供給制御装置16に信号を送り、次いでchem2FracVolで表される材料量を分配し、最後にdiwFracVolで現れる化学薬品を分配するように第一画分を注ぐ。
【0020】
第一分割充填が容器12に受け入れたので、次の分割充填手順を計算し容器12に受け入れる必要がある。残る分割充填手順を実行するために、idealChem1Fracのような理想化学薬品画分を計算しても良い。理想化学薬品画分は各材料の容器12への受け入れを計算しても良い。実施例の目的で、idealChem1Volを(chem1TotalVol・pourUp2Frac) と規定し、ここでchem1TotalVolは現在の分割充填手順の必要条件を満たす第一材料の全量を表し、pourUp2Fracはこの手順での次の分割充填パーセントである。例えばこれは第二の補正充填手順なので、この実施例のpourUp2Fracは25%に等しいであろう。他の理想化学薬品画分も又類似式を用いて各材料について計算しても良く、chem1TotalVolは評価すべき他材料全量で置き換える。
【0021】
次いで現在の分割充填手順の必要条件を満たす各材料の実量を計算する必要がある。実施例の目的で現在の分割充填手順の必要条件を満たす第一材料の実量はchem1FracVolで表され、(idealChem1・FracconcChem1)÷ chem1Valで規定され、chem1Valはバッチ中の第一材料の測定量か濃度である。類似式を用いてこの分割充填手順時に混合物に加える他材料の実量を計算しても良く、他材料の理論量/濃度、理想化学薬品画分、測定量/濃度については上式の適切部分で置き換えても良い。
【0022】
この方法は更に第一材料の理想量と実量間の差の計算を含む。これはchem1FracVol をidealChem1Fracから差し引いて計算する。同じ式を第二材料に用いて、現在の分割充填手順と理想化学薬品画分の必要条件を満たす実量を用いてchem2FracDeltaを計算する。
現在の分割充填手順の必要条件を満たす第三材料の実量は異なる式を用いても良い。diwFracVolは(diwAddedVol・pourUp2Frac) + chem1FracDelta + chem2FracDelta に等しく、diwAddedVol は第三材料の全量を求めるためのVolLowLevでの第三材料量である。上に検討したようにこれは容器中の残量を表すVolLowLevが第三材料と同一材料であると仮定する。Chem1FracDeltaは第一材料の理想量と実量の差と規定し、chem2FracDeltaは第二材料の理想量と実量の差と規定する。従ってdiwFracVolは現在の分割充填手順での残量を容量分析的に充満する働きをする。
【0023】
上記のようにdiwAddedVolは全量を得るためにVolLowLevに加えた第三材料量を表す。diwAddedVol はdiwRatio・x VolLowLevで規定し、xは(TotalVol÷(chem1Ratio + chem2Ratio diwRatio))で規定する。diwFracVol が負と決定されると、次いでdiwFracVol は現在の分割充填手順で混合物を受け入れる第一材料量に((totalVol VolLowLev)・pourUp2Frac) ÷(chem1FracVol + chem2FracVol)を掛けて減ずる。第二材料量は又同式を掛けて減ずる。
【0024】
重量パーセントで表した一材料の標的量はバッチ中各材料の比重の関数に修正しても良い。例えばconcChem1は以下の置換式(chem1Ratio・bulkChem1・sGravChem1)÷((chem1Ratio・sGravChem1) (chem2Ratio・sGraveChem2))÷(diwRatio・sGravChem3) を用いて比重の関数に修正しても良く、concChem1は第一材料の標的濃度であり、Chem1Ratioは充填する第一材料の比である。Chem2Ratioは充填する第二材料量の比である。diwRatioは充填する第三材料量の比であり、BulkChem1は第一材料の供給濃度である。SGraveChem1、sGravChem2、sGravChem3はそれぞれ第一材料、第二材料、第三材料の比重を表す。
【0025】
上記の方法は通常重量パーセントで測定した濃度を有する濃厚バルク化学薬品で使用できることに注目する必要がある。それ故上の実施例では分割充填混合の実施法と一緒に、上記の式は混合物中か化学薬品供給での考察材料量単位として重量パーセントを用いても良い。代わりにここに検討していない該発明の実施形態での他の考察実施例で、使用分析機器14のタイプに依存するある環境で、容量パーセント濃度や他の濃度測定値を用いても良い。
【0026】
次の分割充填手順を次いで計算し、先行実施例で上に述べた同一の式と方法を用いて、容器12中の混合物に加える。
一実施形態では分割充填混合装置、システム及び方法は半導体ウエハー製造に用いる濃厚化学薬品の化学的混和や混合に用いても良い。それ故混合物で混合する材料の一つは水酸化アンモニウム、過酸化水素や水でも良い。
【0027】
実施例の目的で上記式を用いて如何に分割充填混合法を用いるかを示すこともでいる。この実施例では三つの材料含有のバッチを作りたいと仮定する。最初の二つの材料を(“第一材料”)と(“第二材料”)と呼ぶ。第三材料は脱イオン水であり、(“diw”)と略す。例えば各材料は比重が1であると仮定する。この実施例の目的で容量比が1:1:100となるようにその材料と一緒に混和することが好ましく、第一材料は変数chem1Ratioで表される 一部を形成し、第二材料はchem2Ratioで表される 一部を形成し、diwは diwRatioで表されるバッチの100部を形成する。
【0028】
この実施例では10,000mLタンク12は材料で完全に充満する。この実施例では明白のために、容器中には残量diwが無いことを仮定する。それ故変数VolLowLevは全ての式でゼロに等しい。作成バッチの全量は変数でtotalVol表され、(chem1TotalVol÷chem2TotalVol + diwAddedVol に等しく、chem1TotalVolはバッチの第一材料総量である。Chem2TotalVolはバッチの必要条件をみたす第二材料総量であり、diwAddedVolはバッチの必要条件をみたすVolLowLevに加えるdiw量である。
【0029】
従って計算式はchem1Total Vol = chem1Ratio・(total Vol ÷(chem1Ratio + chem2Ratio + diwRatio))となる。実施例の数字を入れると、chem1Total Vol =1・(10,000÷(1 + 1 + 100)) =98mL。類似式を用いてchem2TotalVol = chem2Ratio・(totalVol ÷(chem1Ratio + chem2Ratio + diwRatio))となる。本実施例の数字を挿入すると、chem2TotalVol =1・(10,000÷(1 + 1 + 100)) =98mLとなる。
【0030】
VolLowLevに加えるdiw量を表すdiwAddedVolはタンク12中のdiw残量を示すのとはやや異なる式を有する。DiwAddedVol =diwRatio・(totalVol÷(chem1Ratio + chem2Ratio + diwRatio)) volLowLev。本実施例の数字を挿入すると、diwAddedVol = 100・(10,000 ÷(1 + 1 +100)) 0 = 9804 mlとなる。
【0031】
それ故totalVolと等しいバッチ量は(chem1TotalVol + chme2TotalVol + diwAddedVol)と等しい。本実施例の数字を挿入すると、totalVol = (98 mL + 98 mL + 9804 ml) = 10,000となる。10,000mLは容器12の大きさであり、完全に充満され、この計算が正しいこと証明する。
【0032】
実施する分割充填手順の好ましい回数を決め、各手順のともなう相対的充填パーセントを決める。分割充填手順の回数と相対的充填パーセントはオペレーターが選ぶ。この方法は第一手順が容器12を完結混合物標的量の50%に充填する四つの充填手順である用途に効を奏することが分かった。この値をpourUp1Fracとする。第二手順により容器12を完結混合物標的量の25%に充填する。これをpourUp2Fracとする。第三手順と第四手順によりそれぞれ容器12を完結混合物標的量の12.5%に充填する。この値をそれぞれpourUp3FracとpourUp4Fracとする。他の量の充填手順とそのパーセントをオペレーターが選んでも良く、実験により改良結果が得られるように修正しても良い。
【0033】
この方法の次段階で各材料のバルク供給濃度を決定し混合物に加える。この実施例では第一材料のバルク供給濃度は29重量パーセントであり、第二材料のバルク供給濃度は30重量パーセントである。この実施例ではdiwは純水であり、純度100%と仮定する。これらのバルク濃度は化学薬品や材料の材料データーシートに印刷しても良い。
【0034】
次いで最初の二材料の標的濃度を計算する。この実施例での分割充填法ではバッチを処方して第一材料と第二材料の標的濃度を得ようとする。これらの標的濃度は変数concChem1とconcChem2で表され、concChem1は第一材料標的濃度を表し、concChem2は第二材料標的濃度を表す。最初の二材料を混合物に加えた場合、diwは通常分割充填の残量を充填するようように用いるので、diwの標的濃度は通常計算しない。濃度は量か重量パーセントか容積パーセントとして測定しても良く、そのいずれかを式に用いても良いことを指摘したい。
【0035】
次いで変数concChem1を下式、ConcChem1 = (chem1Ratio・bulkChem1) ÷(chem1Ratio + chem2Ratio + chem3Ratio)で計算する。次いで concChem2を下式、ConcChem2 = (chem2Ratio・bulkChem2) ÷(chem1Ratio + chem2Ratio + chem3Ratio)により計算する。
【0036】
かくして実施例に数字を入れると、concChem1 = (1・29%)÷(1 + 1 + 100) = 0.284% とconcChem2 = (1・30%)÷(1 + 1 + 102) = 0.294%となる。各材料の比重はこの式に計算要素として取り入れず、各材料で1に等しいと仮定したことを指摘したい。
【0037】
本実施例ではこの方法の次段階は第一分割充填手順で容器12に加える各材料の理論量を計算することであり、この段階でChem1FracVolは現在か第一分割充填手順の必要条件を満たす第一材料の実量を表す。Chem2FracVolは現在か第二分割充填手順の必要条件を満たす第二材料の実量を表す。diwFracVolは現在か第一分割充填手順の必要条件を満たすdiwの実量を表す。
【0038】
chem1FracVolを計算するには次式を用いる。chem1FracVol = chem1TotalVol・pourUp1Frac。本実施例の数字を入れると、chem1FracVol = 98 mL・50% =49 ml。Chem2FracVol = chem2TotalVol・pourUp1Frac。本実施例の数字を入れると、chem2FracVol = 98 mL・50% = 49 ml。最後にdiwFracVol = diwAddedVol・pourUp1Frac。本実施例の数字を入れると、diwFracVol = 9804 mL・50% = 4902 ml。
【0039】
ついで図3の段階28に最も良く示すように、この実施形態の方法は材料を第一分割充填手順での容器全容積の一部で容器12に受け入れる。この実施例では容器12に次いで第一材料49mL、第二材料49mL、diw4902mLを充填する。第一分割充填手順が完結する。
【0040】
どの形の材料供給制御装置16を用いるかにより、流量制御器やその他用のポンプや重力供給分配装置のような適切装置を用いて、制御器26により供給制御装置16を動かして必要量の材料を分配する。例えばポンプではポンプのストローク数を制御器12により従来法で計算し、重力供給分配装置では分配時間を制御器12により従来法で計算する。
方法30の次段では混合物中の各材料量/濃度を決定する必要がある。この目的に分析機器14を用いても良い。この実施例では分析機器14により混合物中の各材料量が重量パーセントで測定できと仮定し、それにより各材料の標的量/濃度を重量パーセントで計算できることになる。本実施例では第一材料の標的量/濃度は0.210重量パーセントと測定され、変数chem1Valとし、第二材料の標的量/濃度は0.294重量パーセントと測定され、変数chem2Valとすると仮定する。
【0041】
図3に示すようにこの方法での開示実施例の段階32では、第二分割充填手順と続く全分割充填手順を作成し、本実施例では混合物中の各材料測定量/濃度と標的量/濃度との比を計算する必要がある。この実施例の段階34では、各材料の次の量を標的量に段階32での各材料の計算比を掛けて計算し、補正量を決定する。次いで各材料のこの補正量を混合物に加える。
【0042】
これを達成する本実施例での方法は中間媒介変数を表す一連の変数idealChem1Frac, idealChem2Fracを計算し、chem1FracVol, chem2FracVolと混合物に加えるべき材料の補正量を表すdiwFracVolを最終的に得、現在の分割充填手順での混合物中の量/濃度を補正する。従って変数idealChem1Fracはchem1TotalVol・pourUp2Fracに等しいと規定する。 本実施例の数字を用いて、idealChem1Frac = 98 ml・25% = 24.5 mlとなる。変数idealChem2Frac = chem2TotalVol・pourUp2Frac。本実施例の数字を用いて、idealChem2Frac = 98 ml・25% = 24.5 mLとなる。
【0043】
idealChem1Fracと idealChem2Fracを計算したので、chem1FracVol とchem2FracVolを次に計算する。chem1FraVol は(idealChem1Frac・concChem1)÷chem1Valに等しい。かくして本実施例の数字を用いて、chem1FracVol = (24.5 mL・0.284%)÷0.210% = 33.1 mLとなる。chem2FracVolは(idealChem2Frac・concChem2)÷chem2Valに等しい。かくして本実施例の数字を用いて、chem2FracVol = (24.5 mL・0.294%)÷0.294% = 24.5 mlとなる。
【0044】
Chem1FracVol とchem2FracVolを計算したので、次いでchem1FracDelta とchem2FracDeltaを計算し、それぞれ第一材料と第二材料の理想量と実量間の差を表す。chem1FracDeltaは idealChem1Frac chem1FracVolに等しく、chem2FracDeltaは idealChem2Frac chem2FracVolに等しい。かくして本実施例の数字を用いて、chem1FracDelta = 24.5 ml 33.1 mL = - 8.6 mL であり、chem2FracDelta = 24.5 ml 24.5 mL = 0 mLとなる。
【0045】
本実施例では変数diwFracVolを計算できる。diwFracVol は(diwAddedVol・pourUp2Frac) + chem1FracDelta + chem2FracDeltaに等しい。かくして本実施例の数字を用いて、diwFracVol = (9804 mL・25%)+ 8.6 mL + 0 mL = 2442.4 mLとなる。
【0046】
本実施例による該発明の実施形態に従い、現在の分割充填手順での各材料の補正分割量を計算し、図3に示すように段階36と38により混合物に受け入れる。例えば第一材料33.1mLを混合物に加え、第二材料24.5mLを混合物を加え、diw2442.4mLを現在の分割充填手順での混合物に加える。
【0047】
DiwFracVol がゼロ以下の場合、chem1FracVol とchem2FracVolは現在の分割充填手順量を越すことに注意する必要がある。この状態ではchem1FracVol とchem2FracVolを減らして画分に正しい量を加える。各変数はそれ自身に以下の画分((totalVol volLowLev) ・pourUp2Frac)÷(chem1FracVol + chem2FracVol)を掛けて減ずる。
【0048】
図3に示した段階42により容器が全バッチの所望量で充填されているか否かを決定する。本実施例では全分割充填手順が完結するとこれが起こる。そうでない場合には、次いで次の分割充填手順が段階30で始まる。全分割充填手順が完結すると、この方法は段階44で終了する。
【0049】
図4と図5に自己診断法を導入した分割充填手順を含む本発明の他実施形態を示す。図4で最もよく示されるように、この実施形態の方法は段階46で始まる。使用者規定の記憶パラメーターを分割充填法内で次に用いる制御器12により集める。使用者規定の記憶パラメーターとしては実施する分割充填手順数と充填量の相対的パーセントがある。使用者規定の記憶パラメーターとしては又混合物に加えるバルク材料に関する濃度情報のような情報がある。
【0050】
段階50に示すようにこの方法で次段階は、第一分割充填手順で混合物に加える材料の適量を計算する。次いでこの材料を混合物に加える。分析機器14のような分析機器からのフィードバックにより、第一分割充填手順でのタンク12に貯蔵した混合物中の各材料の重量パーセント濃度、容量パーセント濃度やその他で表した量を得る。次いでこの方法が第一分割充填手順内か第二分割充填手順内のいずれであるかを決める。もし正しければ、自己診断法を実行する。
【0051】
図5で一番良く分かるように自己診断法は段階58で始まる。次いで実施例の方法で第一分割充填手順が完了したか否かを評価する。もし完結していれば第一分割充填手順のデルタ値が既に保存したか否かを決定する。第一分割充填手順のデルタ値は、分析機器14が検出した相違で混合物に加えても良い材料の修正値と、混合物に分配する必要がある材料の理論量と比較した差からなる。
【0052】
この分割充填デルタ値を既に保存していない場合は、制御器26によりこれらの分割デルタ値を保存する。次いで制御器26で実施の方法により、図5に最も良く示すようにボックス66で決定し、第二分割充填手順が完了したか否かを決定する。もし完了してなければ自己診断法を段階74で終了し、その方法は図4の76で示す方法に戻る。第二分割充填手順が完結すると、次いで第二分割充填デルタ値を得て、第一分割充填デルタ値と第二分割充填デルタ値間の差を計算する段階68を実行する。
【0053】
この実施形態によるボックス70に示すように、第二分割充填デルタ値が第一分割充填デルタ値より大きいか等しい場合、次いで充填手順を止めエラーメッセージを示す段階72を実行する。分割充填法が第一分割充填手順と第二分割充填手順間の材料濃度や量でのいずれかのずれを補正できない場合にこの結果となる。言い換えると第一分割充填でのいずれかの材料でずれかデルタが見つかり、次いで材料の補正部分充填を第二分割充填手順に加えると、いずれかの材料でずれかデルタが第一分割充填手順と第二分割充填手順間で減少しないことが見つかると仮定する。その場合分割充填法は所望バッチ創生が完了不能と思われる。
【0054】
図5のディシジョンボックス70に戻ると、第二分割充填デルタ値のいずれかが第一分割充填デルタ値より大きいか等しい場合、自己診断法を段階74で終了し、図4の76で示す分割充填法に戻る。
【0055】
次いで図4に関してはディシジョンボックス78により混和成分が狙い道理であるか否かを評価する。換言すると分析機器14により混合物中の実施例によるが、化学薬品組成の量、重量パーセント濃度、容量パーセント濃度やその他の量を分析する。それらが狙い道理でない場合、前述のように次の分割充填手順の誤り修正を計算する。この計算を段階80と段階82で実行する。混和成分が狙い道理である場合には、次いでその方法は段階82に直ちに移行し、誤り修正を用いることなしに次の分割充填手順での各材料量を計算する。
【0056】
図4に示すように本実施形態の方法は第四画分が完了したか否かを決定するディシジョンボックス84に進む。段階48の記憶した使用者規定パラメーター値が四つの分割充填手順より少ないか多い必要がある場合、所望分割充填手順の全てが完了したか否かを評価すると必要があると考える。
【0057】
第四分割充填か最後の分割充填が完了した場合、次いで本実施形態は段階86で終了し、タンク12中の混合物の閉ループ制御を始めても良い。
【0058】
次に図1に関する開示実施形態の分割充填混合装置をより詳細に考えると、空気作動プロセスポンプ88を用いてタンク12中の材料を再循環して均一な混合物を得ても良い。このポンプ88は電磁弁を通して操作可能なように加圧空気源と接続する。可燃性化合物や材料がポンプ88を通って流れるので、プロセスポンプ88は空気作動により爆発や火災のいずれの危険性を最小に抑えても良い。プロセスポンプ88は導管90を通してタンク12と流体伝達で接続する。保守排液管92は導管90から手動で排液操作する手動弁の形でも良い。
【0059】
フィルター96を分割充填混合装置10の再循環ライン内のポンプ88とインラインに配置し、導管98でポンプ88をフィルター96と接続する。空気作動三方弁102を導管98を通してポンプ88とフィルター96間で再循環するように接続し、加圧下に脱イオン水源をイオン化水を、分割充填混合装置10を流し出す目的で導管98に入ることができる。
【0060】
三方弁100を弁102とインラインに配置し、バッチ間で排液できるようにする。弁104を又弁102とインラインで接続し、加圧窒素ガスが分割充填混合装置10に入れるようにする。三方弁106をフィルター96の流体伝達下流で接続し、タンク12に貯蔵の材料を選択的に導管124を通してバッチ利用用のプロセスチャンバー(図示していない)に送れるようにする。
【0061】
導管108を弁106と流体伝達するフィルター96と分析ポンプ112と接続する。弁110は加圧空気で分析ポンプ112を動かせる電磁弁でも良い。導管114は導管108とポンプ112間での流体伝達に接続し、タンク12の混合物を再循環する。
分析器や分析機器14を導管116を通してポンプ112の出力と流体伝達のために接続する。分析器14は高精度化学薬品濃度モニターでも良い。この器具の一例は堀場(HORIBA)製のSC-1モニターでモデルCS-131として市販されている。分析機器か分析器14は導管118を通して再循環バイパス導管120の流体伝達に弁106と接続し、混合物を送り出し弁106を作動してバッチを導管124を通して送るまで、分析器14とバイパス導管120両者を通して再循環し、混合物をマニホルド24に再循環する。
【0062】
マニホルド24は三つの導管132、134と136を通して、通常16で示した材料供給制御装置と流体伝達に接続する。材料供給制御装置16としては三つの独立の材料制御装置126、128と130がある。各制御装置はバルク供給(図示していない)からマニホルド24に正確に材料を分配できる。材料制御装置126、128と130はそれぞれ材料供給菅18、20と22からそれぞれ独立に送る。マニホルド24は導管122を通してタンク12と流体伝達に接続する。
【0063】
材料制御装置126、128、130はポンプ、重力供給システム、流量調整器やその他のようないくつでも良い制御装置でも良い。
【0064】
ヒーター150によりタンク12内の材料を加熱する。浴温制御器170によりヒーター150を制御し、タンク12内混合物の温度を制御する。浴温制御器170は温度プローブ146によりタンク12内混合物の温度を測定する。
【0065】
材料制御装置16とその各材料制御装置126、128と130はケーブル188を通して制御装置26のディジタル出力により制御する。制御器26はケーブル186によりホストコンピューター168、又は分散型ネットワークが望ましいときには主制御装置(図示していない)と間接的に通信関係に配置しても良い。
【0066】
図1に関する操作時に制御器26はタンク12で一緒に混和する各材料の所望量を表すホストコンピューター168の一連の処方パラメーターを受信する。次いで制御器26は前述のように第一分割充填手順を実施する。制御器26が材料制御装置16に第一分割充填に関して適量の材料分配する命令を送る。これが起こると、材料制御装置126、128と130はそれぞれ導管18,20と22によりそれぞれのバルク材料供給部(図示していない)から正確に分配し始める。ついで各材料を導管132、134と136によりマニホルド24に分配する。材料はマニホルド24で部分的に混合し、次いで導管122を通してタンク12に供給する。第一分割充填手順完了後、分析器14によりタンク12に貯蔵の混合物の化学薬品組成ぞれぞれの量/濃度測定が可能になる。
【0067】
これを得るためにはポンプ88を始動して、タンク12に貯蔵の混合物が導管90、98、フィルター96及び導管108を流れる空気弁94によりタンク12から再循環する。この操作時に保守排液管92、排液弁100、弁102及び弁104を閉める。弁106も又閉める。次いで混合物はタンク12からバイパス導管120、マニホルド24を流れ続けタンク12に戻る。混合物の再循環流は通常弓状矢印144で示す。この点でタンク12に貯蔵の混合物は種々の導管を循環し混合物を混合し、分析機器14がその濃度を測定する前により均一な混合物を作り出す。次いで分析ポンプ112により空気弁110が混合物の一部を導管108から導管114、ポンプ112及び混合物濃度を測定する分析機器14を流すことができる。次いで混合物は導管118を通して分析機器14を出て、マニホルド24を流れ、導管122によりタンク12に入る。
【0068】
次の分割充填手順も関しては、上記と同じ一般法が繰り返される。本実施例では次の分割充填手続きを実施する前に、プロセスポンプ88と分析用ポンプ112両者を各弁94と110により不能にする一方、その他の適応では不能にしなくても良い。全ての分割充填手順完了に続くか他の時は、浴温制御器170によりヒーター150を制御して、混合物を予定温度に加熱できる。これは製造工程、他プロセスや他目的である混合物での次使用に必要であるかもしれない。
【0069】
分割充填手順の全てが完了後、タンク12に貯蔵の混合物をプロセスチャンバー(図示していない)に移すある適応の必要があっても良い。これは先ず保守排液管92閉鎖を確かめて達成できる。排液管100を閉じ、脱イオン水(DI)洗浄弁102を閉じ、又窒素弁104も閉じる。しかしこの段階で弁106はまだ開いている。次いでプロセスポンプ88は弁94により混合物をタンク12から導管90、ポンプ88、導管98、フィルター96を通して導管108に送り出すことができる。弁106が開いているので、混合物はついでバルブ106と導管124を流れて、プロセスチャンバーか他目的地に送られる。
回収三方弁140を導管138と142の間に配置し、回収排液弁140が開いている場合、回収混合物を導管138と142及び弁140を通してタンク12に回収しても良い。他の全分割充填混合システム10の他の全操作で、通常回収排液弁140は閉じていることに注目する必要がある。
【0070】
操作時には制御器26は、RS-485プロトコルでのシリアル通信線160により浴温制御器70に通信する。同様に又制御器26は必要に応じて、ディジタルシリアルライン188やアナログ信号源により、材料供給制御装置16とその各材料制御装置126、128と130に通信しても良い。制御器26は他の直列接続186によりホストコンピューター168と通信しても良い。
【0071】
次いで図6を参考にして制御器26をより詳細に検討すると、制御器164としては複数のディジタル入力、ディジタル出力、シリアルポート、アナログ/ディジタル(A/D)チャネル及びPLCバスを含む制御器パッケージ180がある。このような制御器の一例はゼットワールド(Z World)制御器モデルPK2600がある。ゼットワールド(Z World)製のこの制御器はBL1700制御器183、OP7100表示部とタッチスクリーン182を含む。制御器パッケージ180は第一シリアルポート182を有し、制御器180と分析機器14のような分析機器間のRS232通信を提供する。第二シリアルポート186は制御器180とホストコンピューター168間か、主制御装置(図示していない)との通信を提供する。又制御器パッケージ180は第三シリアルポート158を備え、図1に最も良く示すように浴温制御器170にRS-485通信を提供する。又制御器パッケージ180はケーブル188で通常示した16個のディジタル出力を含み、材料供給制御装置16を含む分割充填混合装置とシステム10の種々なポンプと弁と操作可能なように接続する。又制御器パッケージ180は通常190で示した16個のディジタル入力を含み、種々のレベル検出器、漏れ検出器とその他の制御パッケージ180にディジタル入力を与える。このレベル検出器は図1にディジタル入力線156により制御器170と接続したレベル検出器154として示す。
【0072】
PCLバスは又制御器パッケージ180に含まれ、通常192として示す。PLCバスはリボンケーブルとして制御器パッケージ180から発し、拡張入出力(I/O)装置194、補助シリアル出力装置208、アナログ/ディジタルチャネル(A/D)装置199のような複数の拡張装置に取りつける。PLCバスは制御器パッケージ180からこれら補助装置のディジタル入出力を提供する。
【0073】
拡張入出力(I/O)装置194は追加のディジタル出力を提供し、分割充填混合システム10の追加成分の制御に用いても良い。
【0074】
補助シリアル出力付属品208は又PLCバス192と接続し、データロギングに用いる追加RS232通信ポートと主として監視とソフトウエア開発に用い会話を提供する。通常210で示すこのRS232通信ポートは、又制御器パッケージ180の操作を記録監視する記録計212と接続しても良い。必要ならば制御器パッケージ180用ソフトウエアをこのRS232通信ポート210により搭載しても良い。
【0075】
ディジタル/アナログ(D/A)付属品199は追加でPLCバス192と接続し、図1に通常示す分割充填混合装置とシステム10の種々要素を制御するアナログ出力を提供する。ディジタル/アナログ(D/A)チャネル付属品199により制御できるこの要素の一つは、材料供給制御装置126、128や130、更にはポンプ88と114でも良い。任意にTAKVTOI付属品をディジタル/アナログ(D/A)付属品と操作できるように接続し、この付属品199のアナログ電圧出力を複数の電流信号に変換しても良い。TAKVTOI付属品201で発生したこれら電流信号を用いて、分割充填混合装置とシステム10の一部として種々の定量ポンプを駆動しても良い。
【0076】
制御器パッケージ180は又分割充填混合システム10の種々情報を監視する八個の12ビットアナログ/ディジタル (A/D)チャネルを含む。例えば熱電対146(図1)のような熱電対をアナログ/ディジタル (A/D)チャネル204の一つと接続し、制御器パッケージ180が混合物温度を監視しても良い。更にアナログ/ディジタル (A/D)チャネルにより分割充填混合システム10の一部である種々の流量調整器や定量ポンプを監視しても良い。
【0077】
分割充填アルゴリズムや分割充填法含有のコンパクトディスク206のような適切記憶媒体により、分割充填アルゴリズムや分割充填法をソフトウエアの形で制御器パッケージ180に搭載するか、RS232通信ポート210により搭載しても良い。
【0078】
ここに開示の該発明の本実施形態は、特にその特定実施形態について示し記述したが、本発明の真の精神と範囲を逸脱することなしに種々の形式と細部の変更が技術の熟知者には理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
以下に図面の簡単な説明する。
【図1】該発明実施形態に従って構成する化学薬品混合システムの略図である。
【図2】図1のシステムに従う分割充満法を用いて充填したタンクの略前正面図である。
【図3】図1のシステムで用いる分割充填混合法のフローチャートである。
【図4】図1のシステムで用いる他の分割充填混合法のフローチャートである。
【図5】図1のシステムで用いる他の分割充填混合法のフローチャートである。
【図6】図1のシステムで用いる制御器のブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッチ処方法で、
段階A、少なくとも二つの材料を所定サイズ容器に所望バッチの容器全容量の一部だけ受け入れ、
段階B、この容器中の各材料量を決定し、
段階C、材料の少なくとも一つの材料について決定した現在量と標的量との比を計算し、
段階D、材料標的量に該比を掛けてすくなとも一材料の次の量を計算して補正量を決定し、
段階E、その材料補正量を容器中の混合物に受け入れ、
段階F、他材料量を受け入れて材料の割合を標的処方に調整し、
段階G、容器がバッチの所望量に充填されるまで段階Bから段階Fを繰り返す
ことからなるバッチ処理法。
【請求項2】
所望分割充填手順を実施して分割充填物量を決定することを含む請求項1による方法。
【請求項3】
段階Aが更にこの手順で容器を第一分割充填パーセントに充填することを含み、段階BからGの繰り返しでの各サイクルが、更にこの手順で容器を次の分割充填パーセントに充填することを含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
この手順で容器を第一分割充填パーセントに充填することが、(chem1TotalVol + chem2TotalVol + diwAddedVol)を含むtotalVolを含み、
chem1TotalVol が第一材料全量であり、chem2TtalVol が第二材料全量であり、VolLowLev容器中の残量であり、totalVolがバッチ全量であり、diwAdedVolが第三材料をVolLowLevに加えてtotalVolを得る
請求項3に記載の方法
【請求項5】
chem1FracVol が(chem1TotalVol・pourUp1Frac)を含み、chem1FracVol が現在の分割充填手順の必要条件を満たす第一材料の実量であり、pourUp1Fracが第一充填手順の分割充填パーセントである請求項4に記載の方法。
【請求項6】
chem1TotalVol が(chem1Ratio・x) を含み、xが(totalVol÷(chem1Ratio + chem2Ratio + diwRatio))を含み、 diwAddedVolが (diwRatio・x) VolLowLevを含み、
chem1Ratioが現在の分割充填手順での第一材料充填量の比であり、chem2Ratioが現在の分割充填手順での第二材料充填量の比であり、diwRatioが現在の分割充填手順での第三材料充填量の比であり、diwAddedVolが第三材料量をVolLowLevに加えてTotalVolを得、xが中間媒介変数である
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
更に段階Bで測定した容器中の各材料量を重量パーセントで決定することを含む請求項1による方法。
【請求項8】
容器に受け入れる材料の標的容量混和比の決定を更に含む請求項1による方法。
【請求項9】
容器に受け入れる各材料が既知供給濃度である請求項8による方法。
【請求項10】
標的容量混和比と材料供給濃度を基に一つの材料の標的量を決定することを更に含む請求項9による方法。
【請求項11】
この計算が(chem1Ratio・bulkChem1)÷(chem1Ratio + chem2Ratio÷diwRatio) を含むconcChem1を含み、
chem1Ratioが現在の分割充填手順での第一材料充填の比であり、chem2Ratioが現在の分割充填手順での第二材料充填量の比であり、diwRatioが現在の分割充填手順での第三材料充填量の比であり、bulkChem1が第一材料の重量パーセント供給濃度であり、concChem1が第一材料の標的量である
請求項10による方法。
【請求項12】
一つの材料の標的量をバッチ中各材料の比重の関数として修正することを含む請求項10の方法。
【請求項13】
計算が(chem1Ratio・bulkChem1・sGravChem1)÷((chem1Ratio・sGravChem1) + (chem2Ratio・sGravChem2)) + (diwRatio・sGravChem3) を含むconcChem1を含み、
concChem1が第一材料標的濃度であり、chem1Ratioが第一材料の充填量比であり、chem2Ratioが第二材料の充填量比であり、diwRatioが第三材料の充填量比であり、bulkChem1が第一材料供給濃度であり、sGravChem1が第一材料の比重であり、sGravChem2が第二材料の比重であり、sGravChem3が第三材料の比重である
請求項12による方法。
【請求項14】
手順で容器を次の分割充填パーセントに充填することが(chem1TotalVol・pourUp2Frac) を含むidealChem1Fracの計算を含み、
idealChem1Fracが分割充填の必要条件を満たす第一材料の理想量であり、chem1TotalVol が現在の分割充填手順での必要条件を満たす第一材料の全量であり、pourUp2Fracが手順での次の分割充填パーセントである
請求項3に記載の方法。
【請求項15】
充填が更に(idealChem1Frac・concChem1) ÷chem1Val を含むchem1FracVolの計算を含み、
chem1Valがバッチ中の第一材料の測定量であり、chem1FracVolが現在の分割充填手順の必要条件を満たす第一材料の実量であり、concChem1が第一材料の標的量である請求項14に記載の方法。
【請求項16】
充填が更に(idealChem1Frac chem1FracVol) を含むchem1FracDeltaの計算を含み、chem1FracDeltaが現在の分割充填手順の必要条件を満たす第一材料の理想量と実量間の差である請求項15に記載する方法。
【請求項17】
充填が更に(diwAddedVol・pourUp2Frac) + chem1FracDelta + chem2FracDelta を含むdiwFracVolの計算を含み、
diwFracVolが現在の分割充填手順の必要条件を満たす第三材料の実量であり、VolLowLevが容器中の残量であり、diwAddedVolが第三材料をVolLowLevに加えて全量を得、chem1FracDeltaが現在の分割充填手順の必要条件を満たす第一材料の理想量と実量間の差であり、chem2FracDeltaが現在の分割充填手順の必要条件を満たす第二材料の理想量と実量間の差である
請求項14に記載の方法。
【請求項18】
充填がxが(totalVol÷(chem1Ratio + chem2Ratio÷diwRatio) である(diwRatio・x) volLowLevを含むdiwAddedVolの計算を含み、
chem1Ratioが第一材料の充填する量比であり、chem2Ratioが第二材料の充填量比であり、diwRatioが第三材料の充填量比であり、volLowLevが容器中の第三材料残量であり、totalVolはバッチの全量であり、xは中間媒介変数である請求項17に記載の方法。
【請求項19】
diwFracVolが負であるか否かを決定することを含み、diwFracVolが負の場合、第一材料量を現在の分割充填手順で受け入れる第一材料量に((totalVol volLowLev)・pourUp2Frac) ÷(chem1FracVol + chem2FracVol)を掛けて減じ、
totalVolはバッチの全量であり、pourUp2Fracが現在の分割充填手順での分割充填パーセントであり、chem1FracVol が現在の分割充填手順の必要条件を満たす第一材料の実量であり、chem2FracVol が現在の分割充填手順の必要条件を満たす第二材料の実量である、
請求項17による方法。
【請求項20】
材料の少なくとも一つでの決定量対する標的量の現在比を以前の測定比と比較し、現在比が以前の測定比より高い場合には、警告信号を発することを更に含む請求項1による方法。
【請求項21】
各材料量が吸収分光法で測定する請求項1による方法。
【請求項22】
一つの材料が水酸化アンモニウムである請求項1による方法。
【請求項23】
一つの材料が過酸化水素である請求項1による方法。
【請求項24】
一つの材料が水である請求項1による方法。
【請求項25】
以下の項目からなる方法を実行するコンピューター実行可能命令を記憶したコンピューター可読媒体で、
段階A、少なくとも二つの材料を所定サイズ容器に所望バッチの容器全容量の一部だけ受け入れ、
段階B、この容器中の各材料量を決定し、
段階C、材料の少なくとも一つの材料について決定した現在量と標的量との比を計算し、
段階D、材料標的量に該比を掛けてすくなとも一材料の次の量を計算して補正量を決定し、
段階E、その材料補正量を容器中の混合物に受け入れ、
段階F、他材料量を受け入れて材料の割合を標的処方に調整し、
段階G、容器がバッチの所望量に充填されるまで段階Bから段階Fを繰り返す
コンピューター可読媒体。
【請求項26】
バッチ処方用装置が、
タンク、各化学薬品分配装置が出力部と入力部を有し、各入力部が化学薬品供給部と接続し各出力部がタンクと接続した少なくとも二つの化学薬品分配装置、分析機器がタンクと接続した一つ以上の材料量を測定する分析機器、以下の段階を実行する化学薬品分配装置と分析機器と連結した制御器からなり、段階が
段階A、化学薬品分配装置に少なくとも二つの材料を所定サイズ容器に所望バッチの全容器容量の一部だけ受け入れる制御器、
段階B、この容器中の各材料量を決定する制御器、
段階C、材料の少なくとも一つの材料について決定した現在量と標的量との比を計算する制御器、
段階D、材料の標的量に該比を掛けてすくなとも一材料の次の量を計算して補正量を決定する制御器、
段階E、その材料補正量を容器中の混合物に受け入れる制御器、
段階F、他材料量を受け入れて材料の割合を標的処方に調整する制御器、
段階G、容器がバッチの所望量に充填されるまで段階Bから段階Fを繰り返す制御器であるバッチ処方用装置。
【請求項27】
バッチ処方手段が
段階A、少なくとも二つの材料を所定サイズ容器に所望バッチの容器全容量の一部だけ受け入れる手段、
段階B、この容器中の各材料量を決定する手段、
段階C、材料の少なくとも一つの材料について決定した現在量と標的量との比を計算する手段、
段階D、材料の標的量に該比を掛けてすくなとも一材料の次の量を計算して補正量を決定する手段、
段階E、その材料補正量を容器中の混合物に受け入れる手段、
段階F、他材料量を受け入れて材料の割合を標的処方に調整する手段、
段階G、容器がバッチの所望量に充填されるまで段階Bから段階Fを繰り返す手段
からなるバッチ処方手段。
【請求項28】
化学薬品制御装置と一連の分割充填手順を用いて容器に所望量材料の一バッチを処方する方法で、
段階A、複数の分割充填パーセントに関する記憶使用者規定パラメーターを読み出し、
段階B、段階Aで読み出した規定パラメーター値を用いて、第一分割充填での容器中混合物に受け入れる各材料の所望量を計算し、
段階C、段階Bで計算した各材料の所望量を容器中の混合物に受け入れ、
段階D、混合物中の各材料量を決めるために分析機器のフィードバックを読み出し、
段階E、現在の分割充填手順が第一分割充填手順か第二分割充填手順のいずれであるかを決定し、第一分割充填手順か第二分割充填手順であれば段階Fに移行し、第一分割充填手順か第二分割充填手順でなければ段階Lに移行し、
段階F、第一分割充填手順が完結したか否かを決定し、第一分割充填手順が完結していれば段階Gに移行し、第一分割充填手順が完結してなければ段階Iに移行し、
段階G、第一分割充填デルタ値が既に保存されているか否かを決定し、第一分割充填デルタ値が既に保存されている場合には段階Iに移行し、第一分割充填デルタ値が既に保存されていない場合には段階Hに移行し、
段階H、第一分割充填デルタ値を保存し、段階Iに移行し、
段階I、第二分割充填手順が完結したか否かを決定し、第二分割充填手順が完結していなければ段階Lに移行し、第二分割充填手順が完結していれば段階Jに移行し、
段階J、第二分割充填デルタ値を得、第一分割充填デルタ値と第二分割充填デルタ値間のデルタを演算し、第二分割充填デルタ値のいずれかが第一分割充填デルタ値より大きいか等しいか否かを決定し、第二分割充填デルタ値のいずれかが第一分割充填デルタ値より大きいか等しい場合には段階Kに移行し、第二分割充填デルタ値のいずれかが第一分割充填デルタ値より大きくないか等しくない場合段階Lに移行し、
段階K、分割充填手順を停止し、エラーメッセージを伝達し、
段階L、分析機器のフィードバックを材料の所望量と比較し、分析機器と材料所望量との比較が等しくないか否かについて化学薬品制御装置でのエラー修正を計算し、計算したエラー修正を用いて次の分割充填での容器中混合物に受けいれる各材料の所望量を計算し、最終分割充填手順が完結したか否を決定し、最終分割充填手順が完結していない場合には段階Eに移行する
ことからなるバッチ処方法。
【請求項29】
化学薬品制御装置と一連の分割充填手順を用いて、容器中の材料所望量のバッチを処方する方法を実行するコンピューター実行可能命令を記憶したコンピューター可読媒体で、
段階A、複数の分割充填パーセントに関する記憶使用者規定パラメーターを読み出し、
段階B、段階Aで読み出した規定パラメーター値を用いて、第一分割充填での容器中混合物に受け入れる各材料の所望量を計算し、
段階C、段階Bで計算した各材料の所望量を容器中の混合物に受け入れ、
段階D、混合物中の各材料量を決めるために分析機器のフィードバックを読み出し、
段階E、現在の分割充填手順が第一分割充填手順か第二分割充填手順のいずれであるかを決定し、第一分割充填手順か第二分割充填手順であれば段階Fに移行し、第一分割充填手順か第二分割充填手順でなければ段階Lに移行し、
段階F、第一分割充填手順が完結したか否かを決定し、第一分割充填手順が完結していれば段階Gに移行し、第一分割充填手順が完結してなければ段階Iに移行し、
段階G、第一分割充填デルタ値が既に保存されているか否かを決定し、第一分割充填デルタ値が既に保存されている場合には段階Iに移行し、第一分割充填デルタ値が既に保存されていない場合には段階Hに移行し、
段階H、第一分割充填デルタ値を保存し、段階Iに移行し、
段階I、第二分割充填手順が完結したか否かを決定し、第二分割充填手順が完結していなければ段階Lに移行し、第二分割充填手順が完結していれば段階Jに移行し、
段階J、第二分割充填デルタ値を得、第一分割充填デルタ値と第二分割充填デルタ値間のデルタを演算し、第二分割充填デルタ値のいずれかが第一分割充填デルタ値より大きいか等しいか否かを決定し、第二分割充填デルタ値のいずれかが第一分割充填デルタ値より大きいか等しい場合には段階Kに移行し、第二分割充填デルタ値のいずれかが第一分割充填デルタ値より大きくないか等しくない場合段階Lに移行し、
段階K、分割充填手順を停止し、エラーメッセージを伝達し、
段階L、分析機器のフィードバックを材料の所望量と比較し、分析機器と材料所望量との比較が等しくないか否かについて化学薬品制御装置でのエラー修正を計算し、計算したエラー修正を用いて次の分割充填での容器中混合物に受けいれる各材料の所望量を計算し、最終分割充填手順が完結したか否を決定し、最終分割充填手順が完結していない場合には段階Eに移行すること
からなるコンピューター可読媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2008−505752(P2008−505752A)
【公表日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−520288(P2007−520288)
【出願日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【国際出願番号】PCT/US2004/041053
【国際公開番号】WO2006/016889
【国際公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願人】(507005300)トレス−アーク,インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】